<構成>
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。図1(A),1(B)に、本発明を適用可能な装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。図1(A)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(B)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
表示部28は、デジタルカメラ100の背面に設けられた表示部であり、画像や各種情報を表示する。ファインダー外表示部43は、デジタルカメラ100の上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするデジタルカメラ100の様々な設定値を表示する。端子カバー40は、デジタルカメラ100を外部機器に接続する接続ケーブル等のコネクタを保護するカバーである。コネクタには、USBケーブルの接続端子(不図示)と、HDMI(登録商標)出力端子である出力I/F91(後述)が含まれる。クイックリターンミラー12は、システム制御部50(後述)から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150(後述;着脱可能)側と通信を行うための通信端子である。接眼ファインダー16は、フォーカシングスクリーン13(後述)を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認を行うための覗き込み型のファインダーである。蓋202は、記録媒体200(後述)を格納するスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。
また、デジタルカメラ100は、モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、4方向キー74、SETボタン75、及び、LVボタン76を有する。デジタルカメラは00は、拡大ボタン77、縮小ボタン78、再生ボタン79、タッチパネル70a、AF(オートフォーカス)−ONボタン70b、クイック設定ボタン70c(Qボタン70c)、及び、アクティブ枠切替ボタン70dも有する。デジタルカメラ100は、メニューボタン70e、ファンクションボタン70f、及び、インフォボタン70gも有する。デジタルカメラ100は、他の操作部材を有していてもよい。各種操作部材については後述する。
図2は、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、図2では簡略して一枚のレンズのみを示している。通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子であり、通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、これら通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信する。そして、レンズユニット150は、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行う。ま
た、レンズユニット150は、レンズシステム制御回路4によってAF駆動回路3を介してレンズ103の位置を変位させることで焦点を合わせる。
AE(自動露出)センサー17は、レンズユニット150を通した被写体(被写体光)の輝度を測光する。
焦点検出部11は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する。システム制御部50は、デフォーカス量情報に基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。
クイックリターンミラー12(ミラー12)は、露光、ライブビュー撮影、動画撮影、等の際にシステム制御部50から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。ミラー12は、レンズ103から入射した光束をファインダー16側と撮像部22側とに切り替えるためのミラーである。ミラー12は、通常時には、ファインダー16へと光束を導く(反射させる)ように配されるが(ミラーダウン)、撮影やライブビュー表示が行われる場合には、撮像部22へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(ミラーアップ)。また、ミラー12は、その中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うための焦点検出部11に入射するように透過させる。
撮影者は、ペンタプリズム14とファインダー16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能となる。
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子などで構成される撮像素子である。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の処理(画素補間、縮小といったリサイズ処理、色変換処理、等)を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御や測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF処理、AE処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、等が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行われる。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28、または、外部モニターなどの外部機器300に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変
換器19を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上で、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によってA/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてD/A変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダーの機能が実現でき、スルー画像表示(ライブビュー表示)が行える。
ファインダー内表示部41には、ファインダー内表示部駆動回路42を介して、現在オートフォーカスが行われている測距点を示す枠(AF枠)や、カメラの設定状態を表すアイコンなどが表示される。
ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするデジタルカメラ100の様々な設定値が表示される。
出力I/F91は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをデジタル信号のまま外部機器300に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは外部機器300に表示される。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーを有する制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52は例えばRAMであり、システム制御部50は、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等をシステムメモリ52に展開する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、出力I/F91、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出等を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続された外部機器に対して、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像なのかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された撮像画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録することが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。
操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。操作部70は、ユーザーからの操作(ユーザー操作)を受け付ける入力部としての各種操作部材を含む。具体的には、操作部70は、モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、4方向キー74、SETボタン75、LVボタン76、拡大ボタン77、及び、縮小ボタン78を含む。また、操作部材は、再生ボタン79、タッチパネル70a、AF−ONボタン70b、Qボタン70c、アクティブ枠切替ボタン70d、メニューボタン70e、ファンクションボタン70f、及び、インフォボタン70gを含む。操作部70の各操作部材は、表示部28、または、外部機器300に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン、等がある。
モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部材である。モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)がある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60で、これらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り替えた後に、表示された複数のモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
シャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部材である。シャッターボタン61は、第1シャッタースイッチ62と第2シャッタースイッチ64を備える。第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理、等の動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
メイン電子ダイヤル71は回転操作部材であり、メイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のON/OFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は、回転操作部材であり、サブ電子ダイヤル73を回すことで、選択枠の移動や画像送りなどが行える。4方向キー74は、上、下、左、右の各部を押し込み可能に構成される。4方向キー74の押した部分に応じた処理が可能である。本実施形態では4方向キー74
一体的な操作部材として説明しているが、上ボタン、下ボタン、右ボタン、左ボタンがそれぞれ独立した方向ボタンであってもよい。以下、上または下部分を上下キー、左または右部分を左右キーと称する。SETボタン75は、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
LVボタン76は、静止画撮影モードおいてライブビュー(LV)のON/OFFを切り替えるボタンである。動画撮影モードにおいては、LVボタン76は、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。拡大ボタン77は、撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのON/OFFの切り替え及び拡大モード中の拡大率の変更を行うための操作ボタンである。再生モードにおいては、拡大ボタン77は、再生画像を拡大したり、その拡大率を増加させたりするための拡大ボタンとして機能する。縮小ボタン78は、拡大された再生画像の拡大率を低減させ、表示された画像を縮小させるためのボタンである。再生ボタン79は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28または外部機器300に表示させることができる。
タッチパネル70aは、タッチパネル70aに対する接触を検知する。タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aを、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成し、表示部28の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。システム制御部50は、タッチパネル70aへの以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと、すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch−Down)と称する)
・タッチパネル70aを指やペンがタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch−On)と称する)
・指やペンがタッチパネル70aをタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch−Move)と称する)
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンがタッチパネル70aから離れたこと、すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch−Up)と称する)
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch−Off)と称する)
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出された場合も、同時にタッチオンが検出される。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出されると、タッチオフが検出される。
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知される。そして、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル70a上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。所定距離以上をタッチムーブしたことが検出された場合はスライド操作が行なわれたと判定するものとする。タッチパネル70a上に指をタッチしたままあ
る程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作をフリックと呼ぶ。フリックは、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる(スライド操作に続いてフリックがあったものと判定できる)。更に、複数箇所(例えば2点)を同時にタッチして、互いのタッチ位置を近づけるタッチ操作をピンチイン、互いのタッチ位置を遠ざけるタッチ操作をピンチアウトと称する。ピンチアウトとピンチインを総称してピンチ操作(あるいは単にピンチ)と称する。タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検出する方式があるが、いずれの方式でもよい。
メニューボタン70eは押しボタンスイッチであり、メニューボタン70eを押下することで、各種の設定が可能なメニュー画面が表示部28または外部機器300に表示される。ユーザーは、表示部28または外部機器300に表示されたメニュー画面と、4方向キー74やSETボタン75とを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
インフォボタン70gは、押しボタンスイッチであり、各種情報表示の切り替えなどに使用される。
図3は、デジタルカメラ100と外部機器300との接続を表す図である。接続ケーブルであるHDMI(登録商標)ケーブル302を用いて、デジタルカメラ100の出力I/F91と外部機器300とのHDMI接続が可能である。HDMI接続がされると、デジタルカメラ100の表示部28が消灯し、デジタルカメラ100に表示されていた画像が外部機器300の表示部(外部表示部)301に表示される。
<再生モード処理(本体)>
図4は、デジタルカメラ100で行われる再生モード処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S401では、システム制御部50は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されているか否かを判定する。接続されていると判定された場合はS403に進み、そうでない場合はS402に進む。
S402では、システム制御部50は、再生する画像のファイルから、当該画像の情報を取得する。取得される情報は、メタデータ(属性情報を含む)、ファイル名、等である。再生する画像のファイルは記録媒体200に記録されており、当該画像の情報は、記録媒体200から記録媒体I/F18を用いてシステムメモリ52に読み込まれる。
S403では、システム制御部50は、デジタルカメラ100と外部機器300の接続処理を行う。接続処理(外部接続処理)の詳細は図5(A)〜5(D)を用いて後述する。
S404では、システム制御部50は、S402や後述のS424で取得した情報(再生する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、再生する画像がRAW画像(現像処理前の画像)か否かを判定する。RAW画像と判定された場合はS406に進み、そうでない場合はS405に進む。RAW画像のファイル、すなわちRAWファイルには、RAW画像、表示用JPEG画像、DCFサムネイル画像、等が含まれている。
S405では、システム制御部50は、S402や後述のS424で取得した情報(再生する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、再生する画像がJPEG画像か否かを判定する。JPEG画像と判定された場合はS407に進み、そうでない場合はS408に進む。ここでのJPEG画像は、RAWファイルに含まれた表示用JPEG画像ではなく、独立したJPEGファイルの画像である。
S406では、システム制御部50は、再生するRAW画像に関連付けられて記録された表示用JPEG画像(付帯画像)のみを記録媒体200から読み出し、表示部28に表示する。例えば、図10の再生画面1000が表示部28に表示される。再生画面1000は、JPEG画像(表示用JPEG画像)に基づいて表示された再生画像1001と、RAW画像を表示していることを表すアイテム(アイコン)1002とを含んでいる。各種アイテムとして、アイコン、ガイダンス、等が使用できる。アイコン1002は、圧縮率と画素数(解像度、画像サイズ)を示すアイコンである。圧縮率を表していることから、再生画像1001が圧縮された画像、すなわちRAWファイルではなくJPEGファイルなどの圧縮符号化された画像ファイルの画像であることが識別できる。
S407では、システム制御部50は、再生するJPEG画像を記録媒体200から読み出し、表示部28に表示する。例えば、図10の再生画面1010が表示部28に表示される。再生画面1010は、JPEG画像に基づいて表示された再生画像1001と、JPEG画像を表示していることを表すアイコン1012とを含んでいる。
S408では、システム制御部50は、再生する動画を記録媒体200から読み出し、当該動画の先頭フレームを表示部28に表示する。例えば、図18(B)の動画再生準備画面1850が表示部28に表示される。動画再生準備画面1850は、動画の先頭フレームの画像1851と、当該動画の再生開始を指示するためのアイテム1852とを含んでいる。動画を表示していることを表すアイテムが動画再生準備画面に含まれていてもよい。
S409では、システム制御部50は、操作受付処理を行う。デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合の操作受付処理の詳細は図14(A)を用いて後述する。
S410では、システム制御部50は、動画表示処理を行う。デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合の動画表示処理の詳細は図8(A)を用いて後述する。
S411では、システム制御部50は、ユーザーによりメニューボタン70eが押下されたか否かを判定する。メニューボタン70eが押下されたと判定された場合はS413に進み、そうでない場合はS414に進む。S412でも、システム制御部50は、メニューボタン70eが押下されたか否かを判定する。メニューボタン70eが押下されたと判定された場合はS413に進み、そうでない場合はS415に進む。S413では、システム制御部50は、メニュー処理を行う。デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合のメニュー処理の詳細は後述する。
S414では、システム制御部50は、ユーザーによりシャッターボタン61の半押しが行われたか否かを判定する。シャッターボタン61の半押しが行われたと判定された場合はS416に進み、そうでない場合はS417に進む。S415でも、システム制御部50は、シャッターボタン61の半押しが行われたか否かを判定する。シャッターボタン61の半押しが行われたと判定された場合はS416に進み、そうでない場合はS418
に進む。
S416では、システム制御部50は、撮影モード処理を行う。撮影モード処理は、撮影を行うためのモードである。撮影モード処理により、例えば、図13の撮影待機画面1300が表示部28に表示される。撮影待機画面1300は、撮影モードを表すアイコン1301、デジタルカメラ100に設定された各種情報を表すアイコン1302、及び、被写体をリアルタイムで表すライブビュー画像1303を含んでいる。撮影モード処理では、システム制御部50は、撮影指示に応じて撮影を行い、当該撮影によって得られた撮像画像の撮影確認画面(クイックレビュー画面)に、表示部28の表示画面を自動的に切り替える。例えば、図13の撮影確認画面1310が表示部28に表示される。撮影確認画面1310は、直前の撮影によって得られた撮像画像の確認画面であり、直前の撮影によって得られた撮像画像の再生画像1311を含む。
S417では、システム制御部50は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されているか否かを判定する。接続されていると判定された場合はS419に進み、そうでない場合はS420に進む。S418でも、システム制御部50は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されているか否かを判定する。接続されていると判定された場合はS419に進み、そうでない場合はS421に進む。S419では、システム制御部50は、図5(A)〜5(D)を用いて後述する外部接続処理を行う。
S420では、システム制御部50は、ユーザーにより電源スイッチ72が操作されて電源オフが指示されたか否かを判定する。電源オフが指示されたと判定された場合は再生モード処理を終了し、そうでない場合はS422に進む。S421でも、システム制御部50は、電源オフが指示されたか否かを判定する。電源オフが指示されたと判定された場合は再生モード処理を終了し、そうでない場合はS423に進む。
S422では、システム制御部50は、操作部70を用いた画像切替操作がユーザーにより行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS424に進み、そうでない場合はS409に進む。S423でも、システム制御部50は、画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS424に進み、そうでない場合はS410に進む。
S424では、システム制御部50は、次に再生する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
<外部接続処理>
図5(A)は、外部接続処理(図4のS403とS419)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S501では、システム制御部50は、外部機器300がHDR映像信号に対応しているか(HDR表示を行う能力があるか)否かを判定する。HDR映像信号に対応していると判定された場合はS502に進み、そうでない場合はS504に進む。なお、HDRとは、High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)のことであり、SDR(スタンダードダイナミックレンジ)よりも広いダイナミックレンジのことである。
S502では、システム制御部50は、デジタルカメラ100においてHDR出力設定(HDR映像信号の出力を有効とすることの設定。言い換えると、基本的にHDR接続モードを設定すべきであることの設定)が有効であるか否かを判定する。有効であると判定
された場合はS503に進み、そうでない場合はS504に進む。HDR接続モードは、HDR画像を出力する接続モードである。
S503では、システム制御部50は、HDR接続モードを設定し、再生モード処理を行う。デジタルカメラ100がHDR接続モードで外部機器300に接続されている場合の再生モード処理の詳細は図6を用いて後述する。
S504では、システム制御部50は、SDR接続モードを設定し、再生モード処理を行う。SDR接続モードは、SDR画像を出力する接続モードである。デジタルカメラ100がSDR接続モードで外部機器300に接続されている場合の再生モード処理の詳細も後述する。
図5(B)は、デジタルカメラ100と外部機器300が互いに接続された場合の、デジタルカメラ100と外部機器300の制御手順を示すシーケンス図である。本実施形態では、デジタルカメラ100と外部機器300とのHDMI接続が行われるものとして説明する。
S511では、システム制御部50は+5V信号の送信開始を出力I/F91に指示し、出力I/F91は+5V信号の送信を開始する。送信された+5V信号は、接続ケーブル302の+5V信号線(不図示)を通じて、外部機器300に伝送される。外部機器300は、接続ケーブル302の+5V信号を受信する。
S512では、外部機器300は、+5V信号の受信によって、接続ケーブル302を介したデジタルカメラ100の接続を検知する。
S513では、外部機器300は、接続ケーブル302のHPD信号線(不図示。HPD:Hot Plug Detect)へのHPD信号の送信を開始する。デジタルカメラ100の出力I/F91は、送信されたHPD信号を、接続ケーブル302を介して受信する。出力I/F91は、HPD信号を受信すると、システム制御部50にHPD信号の受信を通知する。
S514では、システム制御部50は、HPD信号の受信通知によって外部機器300の接続を検知する。S514の処理が、図4のS401、S417、及び、S418の処理に対応する。システム制御部50は、HPD信号が受信されている期間に、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていると判定し、それ以外の期間に、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていないと判定する。
S515では、システム制御部50は、出力I/F91を制御して、接続ケーブル302からEDID要求信号を送信する(EDID:Extended Display Identification Data)。送信されたEDID要求信号は、接続ケーブル302のEDID信号線(不図示)を通じて、外部機器300に伝送される。外部機器300は、EDID要求信号を受信する。
S516では、外部機器300は、接続ケーブル302のEDID信号線(不図示)へEDIDを送信する。デジタルカメラ100の出力I/F91は、送信されたEDIDを接続ケーブル302を介して受信する。出力I/F91は、EDIDを受信すると、システム制御部50にEDIDの受信を通知する。
S517では、システム制御部50は、出力I/F91に対し、S516において受信したEDIDのシステムメモリ52へのコピーを指示する。コピー完了後、システム制御
部50は、システムメモリ52に展開されたEDIDを解析し、外部機器300がどのような映像信号を受付可能かの能力を判断する。S517の処理が、図5(A)のS501の処理に対応する。
S518では、システム制御部50は、HDR出力設定が有効であるか否かを判定する。外部機器300がHDR映像信号を受付可能であり、且つ、HDR出力設定が有効である場合には、システム制御部50は、外部機器300にHDR映像信号を出力すると判断する。そうでない場合には、システム制御部50は、外部機器300にSDR映像信号を出力すると判断する。S518の処理が、図5(A)のS502の処理に対応する。
S519では、システム制御部50は、出力I/F91に対し、S518で判断した映像信号(HDR映像信号またはSDR映像信号)の送信開始を指示する。S519の処理が、図5(A)のS503やS504の処理に対応する。
S520では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示。TMDS:Transition Minimized Differential Signaling)へ、S518で判断された映像信号を出力し、外部機器300は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介して当該映像信号を受信する。
S521では、外部機器300は、S518において受信した映像信号を解析し、外部表示部301の駆動設定が当該映像信号を表示できない設定である場合には、当該映像信号を表示できる設定に外部表示部301の駆動設定を切り替える。
S522では、外部機器300は、S518において受信した映像信号を外部表示部301に表示する。
図5(C)は、外部機器300との接続モードをSDR接続モードからHDR接続モードに切り替える場合の制御手順を示すシーケンス図である。このシーケンスでは、デジタルカメラ100と外部機器300との間の接続は図5(B)で説明したシーケンスで完了しており、SDR接続モードが設定されているものとする。
S531では、システム制御部50は、出力I/F91に対しSDR映像信号の送信を指示する。S532では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へSDR映像信号を出力し、外部機器300は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介してSDR映像信号を受信する。S533では、外部機器300は、S532において受信したSDR映像信号を外部表示部301に表示する。
SDR接続モードが設定されている間は、S531からS533の処理を繰り返すことで、外部表示部301にSDR画像が表示される。設定されている接続モードがSDR接続モードからHDR接続モードに切り替えられると、S534以降の処理が実行される。
S534では、システム制御部50は、出力I/F91に対しSDR映像信号の出力停止を指示する。S535では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へのSDR映像信号の出力を停止する。それにより、外部機器300では、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介したSDR映像信号の受信が停止される。S536では、外部機器300は、デジタルカメラ100からの映像信号の受信が停止したため、外部表示部301への映像の表示を停止する。
S537では、システム制御部50は、出力I/F91に対しHDR映像信号の送信を指示する。S538では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へHDR映像信号を出力し、外部機器300は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介してHDR映像信号を受信する。
S539では、外部機器300は、S538において受信した映像信号を解析し、HDR映像信号を表示できる設定に外部表示部301の駆動設定を切り替える。S540では、外部機器300は、S538において受信したHDR映像信号を外部表示部301に表示する。このとき、S539とS540の処理時間は外部機器300の性能によって異なり、映像が表示されるまでに1秒から5秒程度の時間がかかる。
図5(D)は、外部機器300との接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替える場合の制御手順を示すシーケンス図である。このシーケンスでは、デジタルカメラ100と外部機器300との間の接続は図5(B)で説明したシーケンスで完了しており、HDR接続モードが設定されているものとする。
S551では、システム制御部50は、出力I/F91に対しHDR映像信号の送信を指示する。S552では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へHDR映像信号を出力し、外部機器300は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介してHDR映像信号を受信する。S553では、外部機器300は、S552において受信したHDR映像信号を外部表示部301に表示する。
HDR接続モードが設定されている間は、S551からS553の処理を繰り返すことで、外部表示部301にHDR画像が表示される。設定されている接続モードがHDR接続モードからSDR接続モードに切り替えられると、S554以降の処理が実行される。
S554では、システム制御部50は、出力I/F91に対しHDR映像信号の出力停止を指示する。S555では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へのHDR映像信号の出力を停止する。それにより、外部機器300では、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介したHDR映像信号の受信が停止される。S556では、外部機器300は、デジタルカメラ100からの映像信号の受信が停止したため、外部表示部301への映像の表示を停止する。
S557では、システム制御部50は、出力I/F91に対しSDR映像信号の送信を指示する。S558では、デジタルカメラ100の出力I/F91は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)へSDR映像信号を出力し、外部機器300は、接続ケーブル302のTMDS信号線(不図示)を介してSDR映像信号を受信する。
S559では、外部機器300は、S558において受信した映像信号を解析し、SDR映像信号を表示できる設定に外部表示部301の駆動設定を切り替える。S560では、外部機器300は、S558において受信したSDR映像信号を外部表示部301に表示する。このとき、S559とS560の処理時間は外部機器300の性能によって異なり、映像が表示されるまでに1秒から5秒程度の時間がかかる。
なお、図5(A)〜5(D)では、外部機器300との接続としてHDMI接続を用いて説明したが、Display Portやその他のデジタル接続手段を用いた接続が行われてもよい。
<再生モード処理(HDR接続モード)>
図6は、HDR接続モードでの接続がされている場合の再生モード処理(図5のS503)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S601では、システム制御部50は、再生する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
S602では、システム制御部50は、S601や後述のS637で取得した情報(再生する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、再生する画像がデジタルカメラ100で現像可能なRAW画像(対応RAW画像)か否かを判定する。対応RAW画像と判定された場合はS603に進み、そうでない場合はS612に進む。対応RAW画像は例えばデジタルカメラ100で撮影されたRAW画像である。RAW画像ファイルの属性情報に記録された、当該RAW画像を撮影したカメラの機種情報またはRAW画像のバージョン情報に基づき、デジタルカメラ100と同じ機種で撮影されたRAW画像であれば、対応RAW画像であると判定される。他の機種で撮影されたRAW画像には、非対応RAW画像と判定されるものもある。
S603では、システム制御部50は、再生する対応RAW画像に関連付けられて記録された表示用JPEG画像を、記録媒体200から記録媒体I/F18を用いてメモリ32に読み込み、疑似HDR変換処理でHDR画像に変換してメモリ32に書き込む。本実施形態では、疑似HDR変換処理は、8bitの階調分解能を有するJPEG画像(特定種別の画像)を、10bitまたは12bitの階調分解能を有するHDR画像(疑似HDR画像;変換画像)に変換する処理である。例えば、BT.2020ではHDR画像の階調分解能として10bitの階調分解能が規定されている。HDR画像の階調分解能として12bitの階調分解能を規定するものもある。疑似HDR変換処理の詳細は図9(A),9(B)を用いて後述する。
S604では、システム制御部50は、出力I/F91を制御し、メモリ32に格納されている疑似HDR画像をデジタル信号のまま外部機器300に出力(供給)する。これにより、S603でメモリ32に書き込まれた疑似HDR画像は、外部機器300の外部表示部301に表示される(HDR表示)。例えば、図10の再生画面1020が外部表示部301に表示される。再生画面1020は、疑似HDR画像1021、HDR表示が行われていることを表すアイコン1022、及び、RAW画像を表示していることを表すアイコン1002を含んでいる。対応RAW画像の現像には時間がかかるため、本実施形態では、対応RAW画像を現像したHDR画像を表示する前に、当該対応RAW画像に関連付けられた表示用JPEG画像を疑似HDR画像に変換して表示する。
S605では、システム制御部50は、操作部70を用いた画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS637に進み、そうでない場合はS606に進む。
S606では、システム制御部50は、再生する対応RAW画像を記録媒体200から記録媒体I/F18を用いてメモリ32に読み込む。
S607では、システム制御部50は、操作部70を用いた画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS637に進み、そうでない場合はS608に進む。
S608では、システム制御部50は、S606でメモリ32に読み込まれた対応RA
W画像からHDR画像を生成するHDR生成処理(HDR現像処理)を開始する。本実施形態では、HDR生成処理は、所定のデフォルトパラメータでRAW画像から現像HDR画像を生成する現像処理(色処理を含む)である。システム制御部50は、生成した現像HDR画像をメモリ32に書き込む。なお、HDR現像処理は、RAW画像を現像して8bitSDRの画像を生成する現像処理(例えばRAW画像からJPEG画像を生成する処理)とは異なり、10bitHDR画像を生成する処理である。
S609では、システム制御部50は、操作部70を用いた画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS637に進み、そうでない場合はS610に進む。
S610では、システム制御部50は、S608で開始したHDR現像処理が完了しているか否かを判定する。現像処理が完了していると判定された場合はS611に進み、そうでない場合はS609に進む。
S611では、システム制御部50は、メモリ32に格納されている現像HDR画像を外部機器300に出力する。これにより、S608のHDR現像処理で生成された現像HDR画像は、S604で表示された疑似HDR画像に代えて、外部機器300の外部表示部301に表示される(HDR表示)。例えば、図10の再生画面1030が外部表示部301に表示される。再生画面1030は、現像HDR画像1031、RAW画像を表示していることを表すアイコン1002、及び、HDR表示が行われていることを表すアイコン1022を含んでいる。
図10において、再生画面1020の疑似HDR画像1021と、再生画面1030の現像HDR画像1031とを比較すると、疑似HDR画像1021では白飛びしていた空の雲が、現像HDR画像1031では白飛びせずに階調が表現されている。これは、RAW画像やHDR画像の階調分解能がJPEG画像などのSDR画像の階調分解能よりも高いことに起因する。具体的には、JPEG画像の階調分解能は低いため、JPEG画像には白飛びが生じやすい。そして、JPEG画像を変換した疑似HDR画像にも、当該JPEG画像に存在する白飛びが残るため、白飛びが生じやすい。一方で、RAW画像やHDR画像の階調分解能は高いため、RAW画像には白飛びが生じにくく、RAW画像を現像した現像HDRにも白飛びが生じにくい。
S612では、システム制御部50は、S601や後述のS637で取得した情報(再生する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、再生する画像がデジタルカメラ100での現像処理に対応していないRAW画像(非対応RAW画像)か否かを判定する。非対応RAW画像と判定された場合はS613に進み、そうでない場合はS614に進む。
S613では、システム制御部50は、S603と同様に、再生する非対応RAW画像に関連付けられて記録された表示用JPEG画像を疑似HDR画像に変換する。
S614では、システム制御部50は、S601や後述のS637で取得した情報(再生する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、再生する画像がJPEG画像か否かを判定する。JPEG画像と判定された場合はS615に進み、そうでない場合はS617に進む。ここでのJPEG画像は、RAWファイルに含まれた表示用JPEG画像ではなく、独立したJPEGファイルの画像である。
S615では、システム制御部50は、再生するJPEG画像を、記録媒体200から記録媒体I/F18を用いてメモリ32に読み込み、図9(A),9(B)を用いて後述する疑似HDR変換処理で疑似HDR画像に変換してメモリ32に書き込む。
S616では、システム制御部50は、S604と同様に、S613やS615で生成された疑似HDR画像を、外部機器300に出力して表示する(HDR表示)。例えば、再生する画像が非対応RAW画像である場合には図10の再生画面1020と同様の再生画面が外部表示部301に表示され、再生する画像がJPEG画像である場合には図10の再生画面1040が外部表示部301に表示される。再生画面1020と同様に、再生画面1040は、疑似HDR画像1021と、HDR表示が行われていることを表すアイコン1022とを含んでいる。但し、再生画面1040は、RAW画像を表示していることを表すアイコン1002ではなく、JPEG画像を表示していることを表すアイコン1012を含んでいる。なお、対応RAW画像の場合と異なり、この後に疑似HDR画像を対応するHDR画像に置き替えることはない。
S617では、システム制御部50は、再生する動画の先頭フレームの画像を、記録媒体200から記録媒体I/F18を用いてメモリ32に読み込み、後述の疑似HDR変換処理で疑似HDR画像に変換してメモリ32に書き込む。
S618では、システム制御部50は、S604と同様に、S617で生成された疑似HDR画像を、外部機器300に出力して表示する(HDR表示)。例えば、図18(B)の動画再生準備画面1850と同様の動画再生準備画面が表示される。
S619では、システム制御部50は、操作受付処理を行う。デジタルカメラ100がHDR接続モードで外部機器300に接続されている場合の操作受付処理の詳細は図14(B)を用いて後述する。S620では、システム制御部50は、動画表示処理を行う。デジタルカメラ100がHDR接続モードで外部機器300に接続されている場合の動画表示処理の詳細は図8(B)を用いて後述する。
S621では、システム制御部50は、メニューボタン70eが押下されたか否かを判定する。メニューボタン70eが押下されたと判定された場合はS623に進み、そうでない場合はS626に進む。S622でも、システム制御部50は、メニューボタン70eが押下されたか否かを判定する。メニューボタン70eが押下されたと判定された場合はS623に進み、そうでない場合はS627に進む。
S623では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグを1に設定する。HDR接続モードフラグは、1に設定されていた場合に、SDR接続モードが設定される直前にHDR接続モードが設定されていたこと、一時的なSDR接続を行っている状態であることを示す。S624では、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替え、SDR接続モードでの接続のための外部接続処理(図5(D)で前述したSDR接続処理)を行う。S625では、システム制御部50は、メニュー処理を行う。デジタルカメラ100が外部機器300に接続されている場合のメニュー処理の詳細は図7を用いて後述する。このように、HDR接続モードで接続していた状態から、再生画像(撮影された画像)を含まないメニュー画面へ遷移する際に、自動的にSDR接続モードに切り替える。
S626では、システム制御部50は、シャッターボタン61の半押しが行われたか否かを判定する。シャッターボタン61の半押しが行われたと判定された場合はS628に進み、そうでない場合はS631に進む。S627でも、システム制御部50は、シャッターボタン61の半押しが行われたか否かを判定する。シャッターボタン61の半押しが行われたと判定された場合はS628に進み、そうでない場合はS632に進む。
S628では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグを1に設定する。S6
29では、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替え、図5(D)で前述したSDR接続処理(再接続処理)を行う。S630では、システム制御部50は、撮影モード処理を行う。例えば、撮影モード処理では、システム制御部50は、図13の撮影待機画面1300を外部機器300に出力して表示する。撮影待機画面を表示している状態(撮影待機状態)では、システム制御部50は、撮影指示に応じて撮影を行う。撮影が行われると、図13の撮影確認画面1310に、外部機器300への出力画面を自動的に切り替える。これにより、撮影確認画面1310に外部表示部301の表示画面が自動的に切り替えられる。このように、再生モードにおいてHDR接続モードで接続していた状態から撮影モードに切り替えられると、接続モードを自動的にSDR接続モードに切り替える。なお、HDR接続モードフラグが1の状態で、撮影モードから再生ボタン79が押下され、再び再生モードに切り替えられると、SDR接続モードからHDR接続モードに接続し直して、再生画像を表示する。
S631では、システム制御部50は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されているか否かを判定する。接続されていないと判定された場合は図4のS402に進み、そうでない場合はS633に進む。S632でも、システム制御部50は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されているか否かを判定する。接続されていないと判定された場合は図4のS402に進み、そうでない場合はS634に進む。
S633では、システム制御部50は、電源オフが指示されたか否かを判定する。電源オフが指示されたと判定された場合は再生モード処理を終了し、そうでない場合はS635に進む。S634でも、システム制御部50は、電源オフが指示されたか否かを判定する。電源オフが指示されたと判定された場合は再生モード処理を終了し、そうでない場合はS636に進む。
S635では、システム制御部50は、画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS637に進み、そうでない場合はS619に進む。S636でも、システム制御部50は、画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS637に進み、そうでない場合はS620に進む。
S637では、システム制御部50は、S601と同様に、次に再生する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
以上が、HDR接続モードでの接続がされている場合の再生モード処理である。一方で、SDR接続モードでの接続がされている場合の再生モード処理では、図4と同様の処理が行われる。但し、S401とS403に対応する処理は行われず、図4の説明における「表示部28」を「外部表示部301」に読み替えた処理が行われる。また、S417に対応する処理では、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていないと判定された場合にS402に進み、そうでない場合にS420に対応する処理に進む。同様に、S418に対応する処理では、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていないと判定された場合にS402に進み、そうでない場合にS421に対応する処理に進む。すなわち、SDR接続モードで接続されていた場合に、メニュー画面へ遷移、あるいは撮影モードに切り替えられても、接続モードの変更は行わない。
<メニュー処理>
図7は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されている場合のメニュー処理(図6のS625)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S701では、システム制御部50は、外部機器300にメニュー画面を出力して表示する。メニュー画面などの自然画でない画面では、文字、アイコン、背景、等の色として明るい白色が使用されることが多い。例えば、図11のメニュー画面1100が外部表示部301に表示される。メニュー画面1100は、複数のメニュータブ1101と、複数のメニュー項目1102とを含む。複数のメニュー項目1102は、メニュー項目1103〜1105を含む。メニュー項目1103は、HDR出力設定の有効/無効を切り替えるためのメニュー項目である。メニュー項目1104は、画像プロテクト(画像を削除不可にして保護する属性)の有効/無効を切り替えるためのメニュー項目である。メニュー項目1105は、複数の画像を順番に切り替えて表示するスライドショー処理の実行を指示するためのメニュー項目である。
S702では、システム制御部50は、HDR出力設定の有効/無効を切り替えるためのメニュー項目1103がユーザーによって選択されたか否かを判定する。選択されたと判定された場合はS703に進み、そうでない場合はS710に進む。メニュー項目1103が選択されると、システム制御部50は、S701で出力したメニュー画面から、HDR出力設定の有効/無効を切り替えるための基本設定切替画面に、外部機器300への出力画面を切り替える。例えば、外部機器300への出力画面が図11のメニュー画面1100からHDR出力設定の設定画面1110に切り替えられ、外部表示部301の表示が切り替わる。HDR出力設定の設定画面1110は、メニュー画面1100と同種の画面であるが、HDR出力設定を無効にするための選択項目1111と、HDR出力設定を有効にするための選択項目1112とを含む。
S703では、システム制御部50は、HDR出力設定を無効(「しない」)から有効(「する」)に切り替えるユーザー操作が行われたか否かを判定する。HDR出力設定を無効から有効に切り替えるユーザー操作は、HDR出力設定が無効である状態での、HDR出力設定を有効にするための選択項目1112の選択である。ユーザー操作が行われたと判定された場合はS707に進み、そうでない場合はS704に進む。
S704では、システム制御部50は、HDR出力設定を有効(「する」)から無効(「しない」)に切り替えるユーザー操作が行われたか否かを判定する。HDR出力設定を有効から無効に切り替えるユーザー操作は、HDR出力設定が有効である状態での、HDR出力設定を無効にするための選択項目1111の選択である。ユーザー操作が行われたと判定された場合はS705に進み、そうでない場合はS709に進む。
S705では、システム制御部50は、HDR出力設定を有効から無効に変更し、その設定値をシステムメモリ52に記録する。S706では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグを0に設定する。
S707では、システム制御部50は、HDR出力設定を無効から有効に変更し、その設定値をシステムメモリ52に記録する。S708では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグを1に設定する。
S709では、システム制御部50は、S702からS703に進む際に表示されたHDR出力設定の設定画面からトップメニュー画面に戻るユーザー操作が行われたか否かを判定する。ユーザー操作が行われたと判定された場合はS701に進み、そうでない場合はS703に進む。
S710では、システム制御部50は、画像プロテクトの有効/無効を切り替えるためのメニュー項目1104がユーザーによって選択されたか否かを判定する。選択されたと
判定された場合はS711に進み、そうでない場合はS713に進む。
S711では、システム制御部50は、S701で出力したメニュー画面から、画像プロテクトの有効/無効を切り替えるためのプロテクト設定切替画面に、外部機器300への出力画面を切り替える。例えば、外部機器300への出力画面が図11のメニュー画面1100からプロテクト設定切替画面1120に切り替えられ、外部表示部301の表示が切り替わる。プロテクト設定切替画面1120は、画像プロテクトの有効/無効を切り替える対象の画像1121と、プロテクト設定切替画面であることを表すアイコン1122とを含んでいる。また、プロテクト設定切替画面1120は、画像プロテクトの有効/無効を切り替えるための操作部材がSETボタン75であることを表すアイコン1123を含んでいる。プロテクト設定切替画面1120は、プロテクト設定切替画面1120から抜けるための操作部材がメニューボタン70eであることを表すアイコン1124も含んでいる。SETボタン75が押下される度に、システム制御部50は、画像プロテクトの有効/無効を切り替える。画像プロテクトが有効である場合には、システム制御部50は、画像プロテクトが有効であることを表すアイコン1125がさらに表示されるように、出力画面を変更する。
プロテクト設定切替画面1120の画像1121は、メニュー処理の直前に再生された画像、記録媒体200に記録された複数の画像から他のユーザー操作によって選択された画像、等である。画像1121は、対応RAW画像の画像ファイルの画像であっても、設定されている接続モードがSDR接続モードからHDR接続モードに切り替えられることなく表示される。すなわち、対応RAW画像がプロテクト設定の対象である場合には、RAW画像ファイルに含まれる表示用JPEGがSDR接続モードで出力される。メニュー処理では、画像の選択削除、画像に対するレーティング(重要度)などの他の属性の付与、画像の属性変更、トリミングなどの画像編集、等を行う場合にも、画像1121のような画像が表示されることがある。そのような場合にも、設定されている接続モードがHDR接続モードに切り替えられることなく画像が表示される。
S712では、システム制御部50は、S711で表示されたプロテクト設定切替画面からメニュー画面に戻るユーザー操作(メニューボタン70eの押下)が行われたか否かを判定する。ユーザー操作が行われたと判定された場合はS701に進み、そうでない場合はS711に進む。
S713では、システム制御部50は、スライドショー処理の実行を指示するためのメニュー項目1105がユーザーによって選択されたか否かを判定する。選択されたと判定された場合はS714に進み、そうでない場合はS715に進む。
S714では、システム制御部50は、スライドショー処理を行う。スライドショー処理の詳細は図16(A),16(B),17を用いて後述する。
S715では、システム制御部50は、メニュー項目1103〜1105ではないメニュー項目がユーザーによって選択されたか否かを判定する。選択されたと判定された場合はS716に進み、そうでない場合はS717に進む。
S716では、システム制御部50は、S715で選択されたメニュー項目に応じた処理を行う。例えば、画像の選択削除、画像に対する属性付与、画像の属性変更、画像編集、撮像画像の確認時間の変更、電子音出力の有効/無効の切り替え、または、外部ストロボの制御が行われる。
S717では、システム制御部50は、ユーザーによりメニュー処理終了操作が行われ
たか否かを判定する。メニュー処理終了操作が行われたと判定された場合はS718に進み、そうでない場合はS701に進む。
S718では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグが1か否かを判定する。HDR接続モードフラグが1であると判定された場合はS719に進み、そうでない場合はS721に進む。
S719では、システム制御部50は、前述したS501と同様に、外部機器300がHDRに対応しているか否かを判定する。対応していると判定された場合はS720に進み、そうでない場合はS721に進む。
S720では、システム制御部50は、設定されている接続モードをSDR接続モードからHDR接続モードに切り替え、HDR接続モードでの接続のための外部接続処理(図5(C)で前述したHDR接続処理;再接続処理)を行う。
S721では、システム制御部50は、SDR接続モードでの接続がされている場合の再生モード処理(図4の変形)を行う。
S722では、システム制御部50は、HDR接続モードでの接続がされている場合の再生モード処理(図6)を行う。
以上が、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されている場合のメニュー処理である。デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合のメニュー処理でも、図7と同様の処理が行われる。但し、S718〜S722に対応する処理は行われず、図7の説明における「外部表示部301」を「表示部28」に読み替えた処理が行われる。また、S717に対応する処理においてメニュー処理終了操作が行われたと判定された場合は、システム制御部50は、図4の再生モード処理を行う。
<動画表示処理>
図8(A)は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合の動画表示処理(図4のS410)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。この処理の開始時には、図18(B)の動画再生準備画面1850が表示部28に表示されている(図4のS408)。
S801では、システム制御部50は、ユーザーにより動画再生の指示がされたか否かを判定する。動画再生の指示がされた場合はS807に進み、そうでない場合はS802に進む。
S802では、システム制御部50は、動画再生の操作パネルの表示指示がユーザーによってされたか否かを判定する。操作パネルの表示指示がされた場合はS803に進み、そうでない場合は動画表示処理を終了する。
S803では、システム制御部50は、操作パネルを表示部28に表示する。例えば、図12の画面1200が表示される。画面1200は、再生対象の動画のフレーム1201、動画再生に関する各種ユーザー操作のための操作パネル1202、及び、動画表示処理を終了して再生モード処理に戻るためのユーザー操作を表すアイコン1203を含む。動画の再生を開始していない場合には動画の先頭フレームがフレーム1201として表示され、動画の再生中にはフレーム1201として表示されるフレームが時間経過によって順次変化する。操作パネル1202は、動画の再生開始を指示するための再生ボタン11
204を含む。操作パネル1202は、コマ送りを指示するためのボタン、コマ戻しを指示するためのボタン、スロー再生を指示するためのボタン、等も含む。操作パネル1202は、編集モードへの遷移を指示するためのボタン、表示しているフレームの時間位置を表すインジケータバー、音量調整を指示するためのボタン、等も含む。アイコン1203は、動画表示処理を終了して再生モード処理に戻るためのユーザー操作がメニューボタン70eの押下であることを表している。
S804では、システム制御部50は、ユーザーにより動画再生指示(再生ボタン1204の選択など)がされたか否かを判定する。動画再生指示がされた場合はS807に進み、そうでない場合はS805に進む。
S805では、システム制御部50は、ユーザーにより動画表示処理の終了指示(メニューボタン70eの押下など)がされたか否かを判定する。動画表示処理の終了指示がされた場合は動画表示処理を終了し、そうでない場合はS806に進む。
S806では、システム制御部50は、他のユーザ操作が行われた場合に当該ユーザ操作に応じた処理を行う。例えば、再生時における動画の音量の調整、コマ送り、コマ戻し、スロー再生、動画編集、等が行われる。
S807では、システム制御部50は、動画再生処理を行う。これにより、動画の進行映像が表示部28に表示される。
S808では、システム制御部50は、ユーザーにより動画再生の停止指示がされたか否かを判定する。動画再生の停止指示がされた場合はS803に進み、そうでない場合はS807に進む。S808からS803に進む際に、システム制御部50は、動画再生の停止処理を行う。それにより、画面1200のフレーム1201が順次変化しなくなる。
SDR接続モードでの接続がされている場合の動画表示処理でも、図8(A)と同様の処理が行われる。但し、図8(A)の説明における「表示部28」を「外部表示部301」に読み替えた処理が行われる。
図8(B)は、HDR接続モードでの接続がされている場合の動画表示処理(図6のS620)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。この処理の開始前には、図18(B)の動画再生準備画面1850と同様の動画再生準備画面が外部表示部301に表示されている(図6のS618)。
S811では、システム制御部50は、ユーザーにより動画再生の指示がされたか否かを判定する。動画再生の指示がされた場合はS821に進み、そうでない場合はS812に進む。
S821では、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替え、SDR接続モードでの接続のための外部接続処理(図5(D)で前述したSDR接続処理;再接続処理)を行う。続いて、S817に進み、動画再生処理を行う。これにより、動画の進行映像が外部機器300に出力され、外部表示部301に表示される。
S812では、システム制御部50は、動画再生の操作パネルの表示指示がユーザーによってされたか否かを判定する。操作パネルの表示指示がされた場合はS822に進み、そうでない場合は動画表示処理を終了する。
S822では、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替える、SDR接続モードでの接続のための外部接続処理(図5(D)で前述したSDR接続処理;再接続処理)を行う。続いて、S813に進み、操作パネルを外部機器300に出力し、外部表示部301に表示させる。
S814〜S818の処理は、前述のS804〜S808と同様であるので説明を省略する。ただし、映像の出力先は表示部28ではなく外部機器300である。
動画再生の操作パネルが出力されている状態で、S815で動画表示処理の終了指示が行われたと判定すると、S823に進む。
S823では、システム制御部50は、設定されている接続モードをSDR接続モードからHDR接続モードに切り替える、HDR接続モードでの接続のための外部接続処理(図5(C)で前述したHDR接続処理;再接続処理)を行う。
このように、HDR接続モードで映像を出力している場合は、画像切替操作をして動画が選択されると、画像切替操作後に最初に表示される動画の代表画像として、S618で疑似HDR変換されたものがHDR接続モードのまま出力される。そして、動画を再生することなく次の画像へ切り替えた場合、接続モードの切り替え処理を発生させずに次の画像を表示できる。したがって、ユーザーが画像切替操作を連続して行っている画像送り(または画像戻し)の状態では接続モードの切り替えは発生しないので、ユーザーは快適な速度で画像切替を連続して行うことができる。一方、疑似HDR変換した動画の代表画像が表示されている状態で、動画の再生指示や、操作パネルの表示指示が行われた場合は、ユーザーは表示されている動画に興味を持って視聴しようとした場合であると想定される。この場合は、接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替えて(再接続して)動画を表示する。このようにすることで、再接続の処理時間はかかるものの、SDR画質で記録されている動画を変換(疑似HDR変換)することなく表示できるので、記録された通りの正確な色味で動画を視聴することができる。動画の視聴が終了すると、S823で自動的に元のHDR接続モードに戻す。
<疑似HDR変換処理>
図9(A)は、疑似HDR変換処理(図6のS603、S613、S615、及び、S617)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。疑似HDR変換処理では、画像の階調分解能が高められると共に、画像の階調特性(階調値と輝度の対応関係)が変換される。本実施形態では、疑似HDR変換処理により、YCC422(BT.601,BT.601)のSDR画像(例えばJPEG画像)をYCC422(ST.2084,BT.2020)の疑似HDR画像に変換する例を説明する。ここで、YCC(BT.601,BT.601)は、色空間(階調特性,階調分解能)=YCC422(BT.601で規定された階調特性,BT.601で規定された階調分解能)を意味する。同様に、YCC422(ST.2084,BT.2020)は、YCC422(ST.2084で規定された階調特性,BT.2020で規定された階調分解能)を意味する。以下で述べる他の記載についても、同様の解釈方法が適用される。
S901では、システム制御部50は、メモリ32に書き込まれたYCC422(BT.601,BT.601)のSDR画像の色空間を、RGBに変換する。これにより、YCC422(BT.601,BT.601)のSDR画像が、RGB(BT.601,BT.601)の画像に変換される。
S902では、システム制御部50は、S901で得られたRGB(BT.601,BT.601)の画像の階調特性を、階調値の増加に対して輝度が線形に増加する線形特性に変換する(所定のγカーブを用いたγ変換)。これにより、RGB(BT.601,BT.601)の画像が、RGB(線形特性,BT.601)の画像に変換される。
S903では、システム制御部50は、S902で得られたRGB(線形特性,BT.601)の画像の階調分解能を、BT.2020で規定された階調分解能に変換する(CG変換)。これにより、RGB(線形特性,BT.601)の画像が、RGB(線形特性,BT.2020)の画像に変換される。BT.601の階調分解能からBT.2020の階調分解能に画像の階調分解能が高められると、画像の色域(表現可能な色のレンジ)が広がる。
S904では、システム制御部50は、S903で得られたRGB(線形特性,BT.2020)の画像の階調特性を、ST.2084で規定された階調特性に変換する(図9(B)のγカーブを用いたγ変換)。これにより、RGB(線形特性,BT.2020)の画像が、RGB(ST.2084,BT.2020)の画像に変換される。ST.2084で規定された階調特性は、PQ(Perceptual Quantization)などと呼ばれる。
S905では、システム制御部50は、S904で得られたRGB(ST.2084,BT.2020)の画像の色空間を、YCC422に変換する。これにより、RGB(ST.2084,BT.2020)の画像が、YCC422(ST.2084,BT.2020)の疑似HDR画像に変換される。
<図4〜9のまとめ>
本実施形態によれば、HDR接続モードでの接続がされていない場合に、表示に時間がかかる現像処理後の画像が表示されず、表示に時間がかからないJPEG画像が表示される(図4のS406、S407、及び、S408)。HDR接続モードでの接続がされている場合にも、表示に時間がかからない疑似HDR画像が表示される(図6のS604、S616、及び、S618)。そして、表示に時間がかかる現像HDR画像を表示する場合には、疑似HDR画像が表示された後に、疑似HDR画像に代えて現像HDR画像が表示される(図6のS604とS611)。また、現像処理やRAW画像の読み込みなどの処理が完了する前に、次の画像への切替指示があると、当該処理が中断されて次の画像を表示するための処理が行われる(図6のS605、S607、及び、S609のYes)。さらに、接続モードの切り替えは表示開始の遅延をまねくが、HDR接続モードでの接続を継続(維持)したまま、JPEG画像が疑似HDR画像に変換されて表示される(図6のS616とS618)。これらにより、種々の画像が好適に表示可能となる。例えば、種々の画像を、時間をかけずに表示したり、接続モードの切り替え無しで表示したりできる。そのため、ユーザーは好適(快適)な画像鑑賞を行うことができる。
さらに、図13に示すように、HDR表示の再生画面1030などから、明るい白色がよく使われるメニュー画面1100などに切り替える指示があると、SDR接続モードへの切り替えが行われる(図6のS624)。それにより、明るい白色がよく使われる画面のギラつきを抑制して、各画面を好適な接続モードで表示できる。
また、接続モードの切り替えは表示開始の遅延をまねく。そのため、メニュー項目の1つの画面であるプロテクト設定切替画面1120などの場合は、画面にHDR画質で表示可能な撮影画像(対応RAW画像ファイルの画像)が含まれていても、HDR接続モードへの切り替えが行われずに、当該画面が表示される。これにより、操作の流れの中で、接
続モードの切り替えによる待ち時間の発生を抑制できる。
また、撮影時にHDR表示が行われると、表示画像と撮像画像が異なる可能性がある。そのため、図13に示すように、HDR表示の再生画面1030などから撮影待機画面1300などに切り替える指示があると、SDR接続モードへの切り替えが行われる(図6のS629)。これにより、表示画像を撮像画像に一致させることができ、使い勝手が向上する。そして、撮影確認画面1310の表示もSDR表示であるため、接続モードの切り替えによる待ち時間の発生を抑制でき、ユーザーは撮影結果の確認や次の撮影などを快適に行うことができる。
HDR表示の再生画面1030と、画面1100,1120,1300,1310との間の切り替えが行われる度に、接続モードの切り替えが行われる。なお、設定されている接続モードの切り替えが行われる際に、設定されている接続モードが切り替わる旨のアイテム(メッセージなど)を含む画面が表示されてもよい。
なお、撮像画像を出力したり表示したりする例を説明したが、コンピューターグラフィックなどであってもよい。また、SDR接続モードおよびHDR接続モードとは異なる接続モードが設定可能であってもよい。SDR接続モードで出力される画像はJPEG画像でなくてもよいし、その階調分解能は8bitの階調分解能でなくてもよい。例えば、8bitの階調分解能以下の階調分解能を有する画像がSDR接続モードで出力されてもよい。HDR接続モードで出力される画像の階調分解能は10bitや12bitでなくてもよい。HDR生成処理は、現像処理以外の処理を含んでもいてもよいし、現像処理を含んでいなくてもよい。HDR生成処理が施される画像の種別はRAWでなくてもよい。所望の階調分解能と所望の階調特性を有する画像が得られれば、疑似HDR変換処理は特に限定されない。例えば、疑似HDR変換処理は色空間の変換を含まなくてもよい。HLG(Hybrid Log Gamma)と呼ばれる階調特性を有する疑似HDR画像が得られてもよい。各種画面も上述したものに限られない。
<操作受付処理>
図14(A)は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合の操作受付処理(図4のS409)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S1401では、システム制御部50は、インフォボタン70gが押下されたか否かを判定する。インフォボタン70gが押下されたと判定された場合はS1402に進み。そうでない場合は処理を終了する。S1402では、システム制御部50は、撮影情報(撮影設定情報)を表示部28に表示しているか否かを判定する。撮影情報を表示していると判定された場合はS1403に進み。そうでない場合はS1404に進む。S1403では、システム制御部50は、輝度ヒストグラム(画像の輝度分布を示すヒストグラム)を表示部28に表示しているか否かを判定する。輝度ヒストグラムを表示していると判定された場合はS1406に進み、そうでない場合はS1405に進む。S1404では、システム制御部50は、撮影情報を表示部28に表示する。S1405では、システム制御部50は、輝度ヒストグラムを表示部28に表示する。S1406では、システム制御部50は、撮影情報と輝度ヒストグラムの表示を行わないように制御する。
図15(A)は、インフォボタン70gの押下による表示部28の表示の遷移を示す。画像(対象画像)1501のみを含む画面1500が表示部28に表示されている状態でインフォボタン70gが押下されると、図14(A)のS1404の処理により、画面1500から画面1510に表示部28の表示が遷移する。画面1510では、画像150
1の上部と下部に画像1501の撮影情報1511と撮影情報1512がそれぞれ重ねられている。画面1510が表示部28に表示されている状態でインフォボタン70gが押下されると、図14(A)のS1405の処理により、画面1510から画面1520に表示部28の表示が遷移する。画面1520は、画像1501を縮小した画像1521、画像1501の輝度ヒストグラム1522、及び、画像1501の撮影情報1523を含む。画面1520が表示部28に表示されている状態でインフォボタン70gが押下されると、図14(A)のS1406の処理により、画面1520から画面1500に表示部28の表示が遷移する。
なお、画面1510の撮影情報1512と画面1520の撮影情報1523とで、表示される情報表示アイテム(情報表示の項目)の種類やサイズが異なっているものとする。例えば、撮影情報1523は、露出補正の情報1524、ホワイトバランス設定の情報1525、ホワイトバランス設定を補正する設定情報1526、及び、画像のシャープネスやコントラストを設定するピクチャースタイル設定の情報1527を含んでいる。これらの情報は、撮影情報1512には含まれていない。他の設定項目の設定内容、画像のRGB値の分布を示すヒストグラム、画像の色空間の設定情報、等が画面に含まれていてもよい。
SDR接続モードでの接続がされている場合の操作受付処理でも、図14(A)と同様の処理が行われる。但し、図14(A)の説明における「表示部28」を「外部表示部301」に読み替えた処理が行われる。
図14(B)は、HDR接続モードでの接続がされている場合の操作受付処理(図6のS619)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S1411では、システム制御部50は、インフォボタン70gが押下されたか否かを判定する。インフォボタン70gが押下されたと判定された場合はS1412に進み。そうでない場合は処理を終了する。S1412では、システム制御部50は、撮影情報を外部機器300に出力しているか否かを判定する。撮影情報を出力していると判定された場合はS1414に進み。そうでない場合はS1413に進む。S1413では、システム制御部50は、撮影情報を外部機器300に出力して表示する。S1414では、システム制御部50は、撮影情報の出力を行わないように制御する。
図15(B)は、インフォボタン70gの押下による外部表示部301の表示の遷移を示す。画像1531のみを含む画面1530が外部表示部301に表示されている状態でインフォボタン70gが押下されると、図14(B)のS1413の処理により、画面1530から画面1540に外部表示部301の表示が遷移する。画面1540では、画像1531の上部と下部に画像1531の撮影情報1541と撮影情報1542がそれぞれ重ねられている。また、HDR表示(HDR接続モードでの接続)が行われていることを表すアイコン1543が表示されている。画面1540が外部表示部301に表示されている状態でインフォボタン70gが押下されると、図14(B)のS1414の処理により、画面1540から画面1530に外部表示部301の表示が遷移する。
このように、HDR接続モードでの接続が行われている場合には、システム制御部50は、画面1520のような輝度ヒストグラムを表示し、画像を縮小して画像以外が占める面積の大きい画面である所定の画面に遷移しないように画面遷移の制御を行う。これによって、HDR接続モードでの接続がされている場合に、輝度ヒストグラムは表示されない。前述したとおり、デジタルカメラ100の本体モニタである表示部28では、対応RA
W画像であってもRAW画像ファイルに含まれる表示用JPEGがSDR画質で表示される。この時表示されるヒストグラムは、表示部28に表示されたSDR画質の画像に基づいて算出される。一方、同じ対応RAW画像をHDR現像処理してHDR画質で表示している際に、本体モニタの場合と同じヒストグラムを表示してしまうと、ユーザーが外部表示部301で見ている映像とヒストグラムは正確には一致しなくなる。これは、本体モニタの場合のヒストグラムは、表示されているHDR画質の映像に基づいて算出されたヒストグラムではないからである。一例として、本体モニタでは空の白い部分が飽和しており、ヒストグラムでは輝度の最大値が多いヒストグラムとなっている場合を考える。この場合でも、外部表示部301でHDR表示した場合には、空の白い部分について飽和する部分が少なく、本体モニタよりも階調豊かに表示される場合がある。この場合、輝度の最大値が多いヒストグラムは外部表示部301での画像の見た目と正確に一致しなくなるため、ユーザーに違和感を与える。逆に、同じ対応RAW画像をHDR現像処理したHDR画質の画像に基づいてヒストグラムを算出して表示すると、同じ画像についてのヒストグラムであるのに、本体モニタで見た場合と外部表示部301で見た場合とでヒストグラムが違うものになってしまう。そのため、やはり、ユーザーに違和感を与える。そこで、本実施形態のように、HDR接続モードで出力している際にヒストグラムを表示しないようにすれば、ユーザーがHDR画質での映像を見ながらヒストグラム情報を参照することはない。従って、ユーザーの違和感、露出などに対するユーザの誤判断、ユーザによる誤った撮影設定、等を抑制でき、ユーザーの認識とは異なる画像の撮影などを抑制できる。
また、画像を縮小して画像以外が占める面積(例えば単色の白色などで表示される可能性のある面積)の大きい画面への遷移も抑制されているため、単色の白色表示などによる画面のギラつきを抑制できる。
なお、HDR接続モードでの接続が行われている場合には、画面1520のような詳細な撮影情報を表示する画面に遷移してもよい。しかし、SDR表示とHDR表示とでの画像の見えの差に関係のある情報(輝度、階調、色味の少なくとも1つに関する情報表示アイテム)は表示されないことが好ましい。例えば、露出補正の情報、ホワイトバランス設定の情報、ホワイトバランス設定を補正する設定情報、画像のシャープネスやコントラストを設定するピクチャースタイル設定の情報は表示されないことが好ましい。また、画像のRGB値の分布を示すヒストグラム、画像の色空間の設定情報、等も表示されないことが好ましい。
また、画面1540から画面1530への遷移の際に、システム制御部50は、輝度ヒストグラムを表示する画面に遷移できないことを示すガイダンス1551を含む画面1550を外部機器300に一時的に出力して表示してもよい(図15(C))。さらに、システム制御部50は、ガイダンス1551の画面1550を出力した後に、HDR接続モードを解除してSDR接続モードを設定するか否かのガイダンスを含む画面を外部機器300に出力して表示してもよい。HDR接続モードを解除する指示があった場合は、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替え、SDR接続処理を行う。SDR接続モードが設定されることで、画面1520のような画面に遷移できるようになる。また、所定の閾値以上の輝度情報を持つ画像領域を点滅表示などで強調する処理(ハイライト警告表示)を行える場合は、画像1531を表示している状態において、当該処理を行わないようにしてもよい。
<スライドショー処理>
図16(A)は、スライドショー処理(図7のS714)の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S1601では、システム制御部50は、HDR接続モードフラグが1に設定されているか否かを判定する。設定されている場合はS1602に進み、そうでない場合はS1603に進む。S1602では、システム制御部50は、S501と同様に、外部機器300がHDRに対応しているか否かを判定する。対応していると判定された場合はS1604に進み、そうでない場合はS1603に進む。S1603では、システム制御部50は、図16(B)のスライドショー処理を実行する。S1604では、システム制御部50は、図17のスライドショー処理を実行する。
図16(B)は、図16(A)のS1603で行われるスライドショー処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。なお、図16(B)のスライドショー処理における各種画面は、デジタルカメラ100が外部機器300に接続されていない場合には表示部28に、SDR接続モードでの接続がされている場合には外部表示部301に表示される。
S1611では、システム制御部50は、図18(A)に示すスライドショー開始準備画面1800を表示する。
S1612では、システム制御部50は、スライドショー処理で最初に表示する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
S1613では、システム制御部50は、スライドショー開始準備画面を非表示にする。
S1614では、システム制御部50は、表示対象の画像を表示する。S1614の処理は、表示対象が静止画ファイルの画像である場合は、図4のS404〜S407の処理と同様である。表示対象が動画である場合は図8のS807と同様の処理である。なお、図4などの説明では省略したが、画像を表示する際に、システム制御部50は、表示する画像(画像データ)を記録媒体200から読み込みんでメモリ32へ展開する。そして、システム制御部50は、展開した画像のフォーマット・サイズを表示部28や外部表示部301で表示できるフォーマット・サイズに画像処理部24でデコード・リサイズする。処理された画像はメモリ32に格納される。
S1615では、システム制御部50は、S1614の画像表示からスライドショーの1枚当たりの表示時間として予め設定された所定時間(切替間隔)が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定された場合はS1616に進み、そうでない場合はS1617に進む。なお、表示対象が動画である場合には、S1615の処理は所定時間が経過したか否かではなく、動画を終端まで再生したか、または画像の切り替え操作が行われたかの判定となる。何れかが真となるとS1616に進み、そうでない場合にはS1617に進む。
S1616では、システム制御部50は、次に表示する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
S1617では、システム制御部50は、スライドショー処理を終了するか否かを判定する。システム制御部50は、ユーザーによりスライドショー終了の指示がされた場合、スライドショー処理で再生対象とされる全ての画像の表示が完了した場合、等において、スライドショー処理を終了すると判定し、それらでない場合に終了しないと判定する。スライドショー処理を終了すると判定された場合はスライドショー処理を終了し、そうでない場合はS1615に進む。
図17は、図16(A)のS1604で行われるスライドショー処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することで実現する。
S1701では、システム制御部50は、SDR接続モードフラグを1に設定する。SDR接続モードフラグは、SDR接続モードの設定が一時的なものであるか否かを示す。
S1702では、システム制御部50は、スライドショー開始準備画面を、出力I/F91を介して外部機器300に出力する。これにより、図18(A)に示すように、スライドショー開始準備画面1800が外部表示部301に表示される。
S1704では、システム制御部50は、スライドショー処理で最初に出力する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
S1705では、システム制御部50は、S1704や後述のS1728で取得した情報(出力する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、出力する画像が動画であるか否かを判定する。動画である場合はS1706に進み、そうでない場合はS1715に進む。
S1706では、システム制御部50は、SDR接続モードフラグが0に設定されているか否かを判定する。0に設定されている場合はS1707に進み、そうでない場合はS1711に進む。
S1707では、システム制御部50は、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替える、図5(D)で前述したSDR接続処理を行う。S1708では、システム制御部50は、SDR接続モードフラグを1に設定する。
S1709では、システム制御部50は、出力する動画を記録媒体200から読み出し、当該動画の先頭フレーム(停止映像)を外部機器300に出力して表示する。
S1710では、システム制御部50は、先頭フレームを出力してから所定時間(SDR接続処理に要すると想定される時間よりも長い時間であり、5秒程度以上)が経過したか否かを判定する。ここでの所定時間は、前述の切替間隔(スライドショーの1枚当たりの表示時間として予め設定された時間)とは無関係の時間であり、前述の切り替え時間とは別に独立して設定された時間である。また、ここでの所定時間は、少なくとも動画の進行映像を出力する場合のフレームレートの1フレーム分の時間(30fpsであれば1/30秒)よりも長い。また、少なくとも、0.3秒以上である。所定時間が経過したと判定された場合はS1711に進み、そうでない場合はS1710に進む。なお、複数の動画の出力が連続する場合には、2つ目以降の動画についてはS1706でNoと判定されるため、S1709の処理(停止映像の出力)とS1710の処理(所定時間の待機)とは省略される。
S1711では、システム制御部50は、先頭フレームからの動画再生処理を行う。これにより、動画の進行映像が外部機器300に出力されて表示される。
S1712では、システム制御部50は、ユーザーにより画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS1713に進み、そうでない場合はS1714に進む。
S1713では、システム制御部50は、動画再生の停止処理を行う。
S1714では、システム制御部50は、動画が最後まで(終端まで)再生されたか否かを判定する。最後まで再生されたと判定された場合はS1728に進み、そうでない場合はS1712に進む。
一方、出力する画像が静止画である場合には、S1715で、システム制御部50は、SDR接続モードフラグが1に設定されているか否かを判定する。設定されている場合はS1716に進み、そうでない場合はS1718に進む。
S1716では、システム制御部50は、設定されている接続モードをSDR接続モードからHDR接続モードに切り替える、図5(C)で前述したHDR接続処理を行う。S1717では、システム制御部50は、SDR接続モードフラグを0に設定する。
S1718では、システム制御部50は、S1704や後述のS1728で取得した情報(出力する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、出力する画像が対応RAW画像か否かを判定する。対応RAW画像と判定された場合はS1719に進み、そうでない場合はS1722に進む。
S1719では、システム制御部50は、出力する対応RAW画像を、記録媒体200から読み込み、メモリ32に展開する。S1720では、システム制御部50は、S1719でメモリ32に展開された対応RAW画像から現像HDR画像を生成するHDR現像処理を行う。S1721では、システム制御部50は、S1720で生成された現像HDR画像を外部機器300に出力して表示する。
S1722では、システム制御部50は、S1704や後述のS1728で取得した情報(出力する画像のメタデータ、ファイル名、等)から、出力する画像が非対応RAW画像か否かを判定する。非対応RAW画像と判定された場合はS1723に進み、そうでない場合はS1724に進む。
S1723では、システム制御部50は、出力する非対応RAW画像に関連付けられて記録された表示用JPEG画像を疑似HDR画像に変換する。S1724では、システム制御部50は、出力するJPEG画像を疑似HDR画像に変換する(図9(A)で前述した処理)。S1724のJPEG画像は、RAWファイルに含まれた表示用JPEG画像ではなく、独立したJPEGファイルの画像である。S1725では、システム制御部50は、S1723またはS1724で生成された疑似HDR画像を外部機器300に出力して表示する。
S1726では、システム制御部50は、S1721またはS1725で画像を出力してから所定時間(スライドショー1枚当たりの表示時間として予め設定された切替間隔)が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定された場合はS1728に進み、そうでない場合はS1727に進む。S1726の所定時間は、S1710の所定時間と異なっていてもよいし、同じであってもよい。
S1727では、システム制御部50は、ユーザーにより画像切替操作が行われたか否かを判定する。画像切替操作が行われたと判定された場合はS1728に進み、そうでない場合はS1729に進む。
S1728では、システム制御部50は、次に出力する画像のファイルから、当該画像の情報(メタデータ、ファイル名、等)を取得する。
S1729では、システム制御部50は、スライドショー処理を終了するか否かを判定する。スライドショー処理を終了すると判定された場合はスライドショー処理を終了し、そうでない場合はS1726に進む。
図18(A)は、図17のスライドショー処理における画面の遷移例を示す。
まず、図17のS1702の処理により、スライドショー開始準備画面1800が外部表示部301に表示される。スライドショー開始準備画面1800が表示されている間に、S1704の情報取得が行われる。
最初の出力画像が、対応RAW画像、非対応RAW画像、及び、JPEG画像のいずれかである場合には、HDR接続モードでの接続に切り替えられる。そして、S1721またはS1725の処理により、それら画像のいずれかの画面1810がHDR接続モードで外部表示部301に表示される(HDR表示)。このとき、SDR接続モードフラグは0である。この状態で、画像切替操作または所定時間の経過により次の画像に切り替わり、次の画像が動画であった場合は、S1707でSDR接続処理が行われることになる。
S1707のSDR接続処理中には、接続モードの切り替え途中の表示が見えないように、画像の出力が停止され、外部表示部301の表示画面が画面1810から画面1820に遷移する。
ここで、S1711の動画再生処理(進行映像の出力)が直ちに行われる場合を考える。この場合には、外部表示部301が表示を行うための準備が完了する前に、進行映像がデジタルカメラ100から出力されることがある。準備が完了する前に進行映像が出力されると、動画の冒頭部分が外部表示部301に表示されず、画面1830に示すように動画の途中から外部表示部301に表示されるため、ユーザーが冒頭部分を見ることができない。
そこで、本実施形態では、デジタルカメラ100は、SDR接続処理後に、動画の先頭フレーム(停止映像)を出力し、所定時間が経過した後に動画再生処理を開始する。これにより、画面1840に示すように、ユーザーに動画を冒頭から見せることができる。画面1840は、停止映像の画面である。画面1840には、所定時間経過後に自動的に動画再生処理が行われる旨を示すアイテム1841が含まれている。
なお、動画の再生開始を指示するためのアイテム(図18(B)のアイテム1852)を停止映像の画面に含めると、ユーザーは、何か操作を行わなければ進行映像が表示されないと誤解する虞がある。そのため、そのようなアイテムは停止映像の画面に含まれていないことが好ましい。
但し、外部表示部301が表示を行うための準備が、動画再生処理が自動的に行われる前に完了することがある。そのため、システム制御部50は、停止映像の出力から所定時間経過後までにあった所定のユーザー操作(動画再生指示など)に応じて、進行映像の出力を開始することが好ましい。これにより、ユーザーは、停止映像の出力から所定時間が経過するのを待たずに進行映像を見ることができるようになるため、使い勝手が向上する。
<図16,17のまとめ>
本実施形態によれば、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替えて動画を再生する際に、当該切り替えの際に動画の停止映像が出力される
。そして、停止映像の出力開始から所定時間経過後に自動的に動画の進行映像が出力される。これにより、設定されている接続モードをHDR接続モードからSDR接続モードに切り替えて動画を再生する際に、外部表示部301が表示を行うための準備が完了する前に進行映像の出力が開始され動画の冒頭部分が表示されないという状況を回避できる。その結果、動画を冒頭部分からユーザーに鑑賞させることができる。このような動画の再生方法は、図8(B)の動画表示処理にも適用可能である。すなわち、図8(B)のS821の後に図17のS1709、S1710の処理を行ってからS817の処理を行うものとしても良い。
なお、SDR接続モードとHDR接続モードの切り替えに限らず、他の要因による接続モードの切り替えの際に上述と同様の処理を行っても良い。例えば、動画の再生を開始する際に、画像サイズ(解像度)が異なる接続モード、フレームレートが異なる接続モードに接続し直す必要がある場合に、図17のS1709、S1710の処理を行ってから動画の進行映像の出力を開始するようにしても良い。例えば、2KフルHD画質の画像を出力する接続モードで接続していた場合に、4K画質(4K解像度、横4,000×縦2,000前後の画面解像度)の動画の再生が指示された場合に、4K画質用の接続モードに接続し直す処理を行うことが想定される。この場合に、図17のS1709、S1710の処理を行ってから動画の進行映像の出力を開始すれば、4K画質での動画の冒頭部分を見逃すことを防止できる。同様に、フレームレートが24pの映像を出力する接続モードで接続していた場合に、60pで記録された動画の再生が指示された場合に、60p用の接続モードに接続し直す処理を行うことが想定される。この場合に、図17のS1709、S1710の処理を行ってから動画の進行映像の出力を開始すれば、60pでの動画の冒頭部分を見逃すことを防止できる。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ(撮像装置)に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず外部機器に画像を出力可能な電子機器であれば適用可能である。例えば、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、映像プレーヤー、表示装置(投影装置を含む)、タブレット端末、スマートフォン、家電装置や車載装置などに適用可能である。
また、撮像装置本体に限らず、有線または無線通信を介して撮像装置(ネットワークカメラを含む)と通信し、撮像装置を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から撮像装置に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、撮像装置を遠隔から制御可能である。また、撮像装置で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。