JP2008300397A - 強誘電体キャパシタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れたヒステリシス特性の強誘電体キャパシタの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の強誘電体キャパシタの製造方法は、層間絶縁膜7の所定位置に第2プラグ導電部83を形成する工程と、層間絶縁膜7上に第2プラグ導電部83を覆って酸素バリア膜85を形成する工程と、酸素バリア膜85に開口部85aを形成する工程と、酸素バリア膜85をマスクにしてエッチングして、電荷蓄積部5を露出させる第3プラグ用貫通孔72を形成する工程と、第3プラグ用貫通孔72を形成した後に、酸素雰囲気でアニール処理を行う工程と、アニール処理を行う工程の後に第3プラグ用貫通孔に第3プラグ導電部を形成する工程と、を有している。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の強誘電体キャパシタの製造方法は、層間絶縁膜7の所定位置に第2プラグ導電部83を形成する工程と、層間絶縁膜7上に第2プラグ導電部83を覆って酸素バリア膜85を形成する工程と、酸素バリア膜85に開口部85aを形成する工程と、酸素バリア膜85をマスクにしてエッチングして、電荷蓄積部5を露出させる第3プラグ用貫通孔72を形成する工程と、第3プラグ用貫通孔72を形成した後に、酸素雰囲気でアニール処理を行う工程と、アニール処理を行う工程の後に第3プラグ用貫通孔に第3プラグ導電部を形成する工程と、を有している。
【選択図】図3
Description
本発明は、強誘電体キャパシタの製造方法に関する。
強誘電体メモリ装置(FeRAM)は、強誘電体材料の自発分極を利用した低電圧及び高速動作が可能な不揮発性メモリであり、メモリセルが1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)で構成できる。そのため、DRAM並の集積化が可能であることから、大容量の不揮発性メモリとして期待されている。
一般に、強誘電体メモリ装置のメモリセルは、基板上にトランジスタ、下地絶縁膜、電荷蓄積部、層間絶縁膜、配線層が順次形成されたスタック構造となっている。トランジスタは、ゲート電極と一対のソース/ドレイン領域とを有しており、例えばゲート電極は配線層に設けられたワード線に、ソース領域は配線層に設けられたビット線に、ドレイン領域は電荷蓄積部の下部電極に、それぞれ接続されており、また電荷蓄積部の上部電極は配線層に設けられたグランド線に接続されている。これらの接続は、下地絶縁膜や層間絶縁膜に設けられたプラグ導電部を介して行われている。以上のような構成のメモリセルは、ゲート電極に電圧が印加されると、一対のソース/ドレイン領域間で電流が流れることが可能となり、電荷蓄積部にデータ(電荷)を書込み、あるいは電荷蓄積部からデータを読出しできるようになっている。
先述の電荷蓄積部は、上部電極と下部電極との間に強誘電体材料からなる強誘電体膜を備えている。強誘電体材料としては、ABO3の一般式で示されるペロブスカイト型の結晶構造を有するもの、具体的にはチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zi,Ti)O3、以下PZTと称す)等がある。このように、強誘電体材料は酸化物であるので、強誘電体メモリ装置を製造する際には、強誘電体膜が還元されて劣化してしまうことが無いように留意する必要がある。強誘電体膜の劣化を防止する方法としては、電荷蓄積部を水素バリア膜で覆う方法(例えば、特許文献1)や、強誘電体膜の酸素欠損を回復させる酸素アニール処理を行う方法(例えば、特許文献2)が挙げられる。
特開2006−5234号公報
特開2006−60019号公報
特許文献1、2に開示されている方法によれば、強誘電体膜の劣化を低減できると考えられるが、以下に述べるような改善点があった。先述の層間絶縁膜は還元雰囲気で形成するので、特許文献2の酸素アニール処理は、層間絶縁膜を形成した後に、すなわち電荷蓄積部を水素バリア膜で保護し、この上に層間絶縁膜を形成して、層間絶縁膜に電荷蓄積部の上部電極を露出させるコンタクトホールを形成した後に、行うことで十分な効果が得られると考えられる。
ところが、コンタクトホールのパターニングに用いたレジストパターンを除去するために、例えばアッシング処理し残渣をウエット洗浄処理で除去すると、水素バリア膜の開口側壁が洗浄液でエッチングされてしまい、ここにエッチングによるえぐれ等が生じることがある。このえぐれは、ビット線等の配線に接続するプラグ導電部用の他のコンタクトホールをパターニングした後にも、洗浄液によってエッチングされ拡大して顕在化し、水素バリア膜と電荷蓄積部と間の剥離部分となってしまう。
すると、このような剥離部分は、例えばコンタクトホール内に水素バリア性のバリア導電膜(バリアメタル膜)を形成する際に、バリア導電膜材料のカバレッジ性が悪くなるので、バリア導電膜のウィークポイントとなってしまう。そして、コンタクトホール内に還元雰囲気でプラグ導電部を形成する際には、バリア導電膜のウィークポイントを通って電荷蓄積部に侵入した還元ガスが、強誘電体膜を劣化させてしまう。
そこで、えぐれの発生を抑制するために、例えば電荷蓄積部上のコンタクトホールよりも先に配線接続プラグ導電部用の他のコンタクトホールを形成して、水素バリア膜が洗浄液に曝される時間を短縮する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、後に電荷蓄積部上にコンタクトホールを形成して酸素アニール処理を行うと、先に形成した配線接続プラグ用のコンタクトホール内に露出した下層のプラグ導電部上面が、酸素雰囲気に曝されて酸化されてしまい、下層プラグ導電部の高抵抗化等の不具合を生じる問題がある。
本発明は、以上のような事情を鑑みてなされたもので、水素バリア膜のえぐれ等を防止するとともに、プラグ導電部が酸化されることを防止することによって効果的に酸素アニール処理することを可能とし、優れたヒステリシス特性を有する強誘電体キャパシタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の強誘電体キャパシタの製造方法は、
基板上に下地絶縁膜を形成し、この下地絶縁膜の所定位置に第1プラグ導電部を形成する工程と、
前記下地絶縁膜上に、下部電極と強誘電体膜と上部電極とからなる電荷蓄積部を形成する工程と、
前記電荷蓄積部を覆って水素バリア膜を形成する工程と、
前記水素バリア膜を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の前記第1プラグ導電部と対応する位置に、前記第1プラグ導電部と接続する第2プラグ導電部を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上に、前記第2プラグ導電部を覆って酸素バリア膜を形成する工程と、
前記酸素バリア膜の前記電荷蓄積部と対応する位置に開口部を形成する工程と、
前記酸素バリア膜をマスクにして、前記層間絶縁膜及び前記水素バリア膜をエッチングし、前記電荷蓄積部の上部電極を露出させる第3プラグ用貫通孔を形成する工程と、
前記第3プラグ用貫通孔を形成した後に、酸素雰囲気でアニール処理を行う工程と、
前記アニール処理を行う工程の後に、前記第3プラグ用貫通孔に第3プラグ導電部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
基板上に下地絶縁膜を形成し、この下地絶縁膜の所定位置に第1プラグ導電部を形成する工程と、
前記下地絶縁膜上に、下部電極と強誘電体膜と上部電極とからなる電荷蓄積部を形成する工程と、
前記電荷蓄積部を覆って水素バリア膜を形成する工程と、
前記水素バリア膜を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の前記第1プラグ導電部と対応する位置に、前記第1プラグ導電部と接続する第2プラグ導電部を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上に、前記第2プラグ導電部を覆って酸素バリア膜を形成する工程と、
前記酸素バリア膜の前記電荷蓄積部と対応する位置に開口部を形成する工程と、
前記酸素バリア膜をマスクにして、前記層間絶縁膜及び前記水素バリア膜をエッチングし、前記電荷蓄積部の上部電極を露出させる第3プラグ用貫通孔を形成する工程と、
前記第3プラグ用貫通孔を形成した後に、酸素雰囲気でアニール処理を行う工程と、
前記アニール処理を行う工程の後に、前記第3プラグ用貫通孔に第3プラグ導電部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
このように水素バリア膜が層間絶縁膜に覆われた状態で第2プラグ導電部を形成するので、水素バリア膜は第2プラグ導電部用の貫通孔を形成する工程で洗浄液によってエッチングされることがなく、水素バリア膜の開口側壁にえぐれや剥離を生じることが格段に低減される。詳しくは、貫通孔(コンタクトホール)をパターニングするために用いたレジストを除去する際には、例えばアッシング処理し残渣をウエット洗浄処理して除去するが、前記水素バリア膜は洗浄液に曝されるとエッチングされてしまい、その開口側壁に結晶欠陥が顕在化したピット等のえぐれを生じる。
従来の方法では、第3プラグ導電部を第2プラグ導電部より先に形成するので、前記第3プラグ用貫通孔を形成後に前記第2プラグ導電部用等の他の貫通孔を形成すると、前記水素バリア膜の開口側壁は、複数回数のウエット洗浄処理で長時間洗浄液に曝されてしまい、えぐれが顕在化して水素バリア膜と上部電極との密着力が低下し剥離部分を生じることもある。
ところが、本発明の方法では、第3プラグ導電部を第2プラグ導電部よりも後に形成するので、第2プラグ導電部用等の他の貫通孔形成時に前記水素バリア膜が洗浄液に曝されないので、開口側壁が洗浄液に曝される時間を格段に短縮することができ、えぐれの顕在化を抑制することができる。
従来の方法では、第3プラグ導電部を第2プラグ導電部より先に形成するので、前記第3プラグ用貫通孔を形成後に前記第2プラグ導電部用等の他の貫通孔を形成すると、前記水素バリア膜の開口側壁は、複数回数のウエット洗浄処理で長時間洗浄液に曝されてしまい、えぐれが顕在化して水素バリア膜と上部電極との密着力が低下し剥離部分を生じることもある。
ところが、本発明の方法では、第3プラグ導電部を第2プラグ導電部よりも後に形成するので、第2プラグ導電部用等の他の貫通孔形成時に前記水素バリア膜が洗浄液に曝されないので、開口側壁が洗浄液に曝される時間を格段に短縮することができ、えぐれの顕在化を抑制することができる。
したがって、第3プラグ用貫通孔内に前記電荷蓄積部の上部電極を覆って水素バリア性の導電膜(密着層)を形成する際には、えぐれや剥離部分等によって導電膜材料のカバレッジ性が損なわれないので、導電膜にウィークポイントが形成されることが防止される。よって、例えば第3プラグ導電部形成時の還元ガス等がウィークポイントを通って電荷蓄積部に侵入し強誘電体膜を劣化させることが防止される。このようにして、ヒステリシス特性が優れた強誘電体キャパシタを製造することができる。
また、前記第2プラグ導電部上面を覆って酸素バリア膜を形成するので、酸素雰囲気でアニール処理を行った際に、第2プラグ導電部が酸化されることが防止される。したがって、第2プラグ導電部が酸化されて高抵抗化される等の不具合を生じることなく効果的にアニール処理を行うことができ、前記電荷蓄積部の強誘電体膜の酸素欠損を回復させることができる。よって、優れた強誘電体特性の強誘電体膜とすることができ、ヒステリシス特性が優れた強誘電体キャパシタを製造することができる。
また、前記酸素バリア膜を形成する工程は、酸素バリア膜の材料として、Ir、IrOx、TiAlN、SiNのいずれか一種あるいは複数種からなる材料を用いることが好ましい。
これらの材料は、層間絶縁膜や水素バリア膜の形成に通常用いられる材料よりもエッチャントに対する反応性が低いので、酸素バリア膜を厚く形成しなくともエッチングの選択比を確保することができる。また、これらの材料は無機物であるので、例えばレジストパターンを用いた場合のような有機汚染を生じることがなく、ウエット洗浄処理の処理時間を低減することができる。したがって、水素バリア膜が洗浄液に曝される時間をさらに短縮することができ、先述のえぐれの発生や顕在化をさらに抑制することができる。
これらの材料は、層間絶縁膜や水素バリア膜の形成に通常用いられる材料よりもエッチャントに対する反応性が低いので、酸素バリア膜を厚く形成しなくともエッチングの選択比を確保することができる。また、これらの材料は無機物であるので、例えばレジストパターンを用いた場合のような有機汚染を生じることがなく、ウエット洗浄処理の処理時間を低減することができる。したがって、水素バリア膜が洗浄液に曝される時間をさらに短縮することができ、先述のえぐれの発生や顕在化をさらに抑制することができる。
また、前記第3プラグ導電部を形成する工程では、少なくとも第3プラグ用貫通孔内に露出した前記電荷蓄積部の上部電極を覆って水素バリア性の導電材料で密着層を形成した後、第3プラグ用貫通孔内に第3プラグ導電部材料を埋め込むことが好ましい。
第3プラグ導電部は、通常はタングステン等の導電材料を還元雰囲気で前記第3プラグ用貫通孔内に埋め込むことによって形成するが、第3プラグ用貫通孔内に露出した前記上部電極を覆って水素バリア性の密着層を形成しているので、先述したように還元ガスによる強誘電体膜の劣化が防止される。
第3プラグ導電部は、通常はタングステン等の導電材料を還元雰囲気で前記第3プラグ用貫通孔内に埋め込むことによって形成するが、第3プラグ用貫通孔内に露出した前記上部電極を覆って水素バリア性の密着層を形成しているので、先述したように還元ガスによる強誘電体膜の劣化が防止される。
また、前記水素バリア膜を形成する工程は、水素バリア膜の材料として、アルミニウム酸化物又はTiAlNからなる材料を用いることが好ましい。
これらの材料は、十分な水素バリア性を有しているので、水素バリア膜を確実に機能させることができる。
これらの材料は、十分な水素バリア性を有しているので、水素バリア膜を確実に機能させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。また、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。なお、以下の実施形態は、本発明の製造方法を、強誘電体キャパシタを備えた強誘電体メモリ装置のメモリセルの製造に適用した一例である。まず、後述する実施形態で製造されるメモリセルの構成を説明する。
図1は、本発明の一実施形態の製造方法で製造されるメモリセルの一例を示す断面構成図である。図1に示すように、メモリセル1は、単結晶シリコン等からなる基板2上に形成されたスイッチングトランジスタ3と、スイッチングトランジスタ3を覆って形成された下地絶縁膜4と、下地絶縁膜4上に形成された電荷蓄積部5と、電荷蓄積部5を覆って形成された水素バリア膜6と、水素バリア膜6を覆って形成された層間絶縁膜7と、を備えて構成されている。また、層間絶縁膜7上には、例えばAl(アルミニウム)等からなる配線パターン9が形成されており、本例では配線パターン9はビット線91とグランド線92とを備えている。
前記スイッチングトランジスタ3は、本例では基板2上に熱酸化法等で形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31上に形成された多結晶シリコンからなるゲート電極32と、イオン注入法等で形成されたドープ領域33、34と、SiN等からなるサイドウォール35と、から構成されている。本例では、ドープ領域33はソース領域となっており、ドープ領域34はドレイン領域となっている。このような構成により、図示しないワード線によってゲート電極32に電圧が印加されると、ソース領域33からドレイン領域34へ電流が流れることが可能になる。
前記下地絶縁膜4は、例えばSiO2からなるものであり、この下地絶縁膜4を貫通してビット線側下部コンタクトホール41及びグランド線側下部コンタクトホール42が形成されている。ビット線側下部コンタクトホール41内壁及びグランド線側下部コンタクトホール42内壁には、例えばTiやTiN等からなる密着層(図示せず)が形成されている。また、前記ビット線側下部コンタクトホール41内にはビット線側下部プラグ81が形成されており、前記グランド線側下部コンタクトホール42内にはグランド線側下部プラグ82が形成されている。
前記電荷蓄積部5は、例えば下部電極51、強誘電体膜52、上部電極53が下地絶縁膜4のグランド線側下部プラグ82上に、順次形成されてなるものである。また、本例では、下部電極51とグランド線側下部プラグ82との間に、下地導電部55が形成されている。下地導電部55は、本例ではTiAlNからなるものであり、前記グランド線側下部プラグ82と前記下部電極51とを電気的に接続するものである。また、この下地導電部55は、TiAlNが自己配向性を有しているので、下部電極51を結晶配向が揃ったものとすることができる。また、この下地導電部55は、TiAlNが水素バリア性と酸素バリア性とを兼ね備えているので、下部電極51側が還元されることや、グランド線側下部プラグ82側が酸化されることが防止できるようになっている。
前記下部電極51は、前記下地導電部55上に例えばIr(イリジウム)薄膜、IrOx(イリジウム酸化物)薄膜、Pt(プラチナ)薄膜が順次形成されてなるもので、前記Ir薄膜は、前記下地導電部55及び前記グランド線側下部プラグ82を介して前記スイッチングトランジスタ3のドレイン領域34に接続されている。また、前記強誘電体膜52は、ABO3の一般式で示されるペロブスカイト型の結晶構造を有する材料からなるもので、PZT(Pb(Zr、Ti)O3)やPLZT((Pb、La)(Zr、Ti)O3)、さらに、これら材料にニオブ(Nb)等の金属が加えられた強誘電体材料によって形成されている。また、前記上部電極53は、強誘電体膜52上にPt薄膜、IrOx薄膜、Ir薄膜が順次形成されてなるもので、Ir薄膜は後述するグランド線側上部プラグ(第2プラグ導電部)84を介してグランド線92に接続されている。下部電極51と上部電極52との間に電圧が印加されると、これら電極に挟持された前記強誘電体膜52に電荷を蓄積できるようになっている。
前記水素バリア膜6は、例えばAlOx(アルミニウム酸化物)からなるものであり、後述する層間絶縁膜7を形成する際の水素ガスや水蒸気等の還元ガスに、前記電荷蓄積部5が曝されることを防止できるようになっている。電荷蓄積部5の強誘電体膜52は、先述したような酸化物を材料としているので、還元ガスに曝されて還元されると強誘電体特性が損なわれて劣化してしまうが、水素バリア膜6によって劣化が防止できるようになっている。
前記層間絶縁膜7は、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)等を材料に用いて形成されたものである。また、前記下地絶縁膜4のビット線側下部プラグ81と対応する位置には、ビット線側上部コンタクトホール71が形成されており、前記電荷蓄積部5上にはグランド線側上部コンタクトホール(第3プラグ用貫通孔)72が形成されている。また、前記ビット線側上部コンタクトホール71には、ビット線側下部プラグ81と電気的に接続してビット線側上部プラグ(第2プラグ導電部)83が形成されており、前記グランド線側上部コンタクトホール72には、上部電極53と電気的に接続してグランド線側上部プラグ(第3プラグ導電部)84が形成されている。
以上のように、電荷蓄積部5の上部電極53がグランド線側上部プラグ84等を介してグランド線92と電気的に接続され、下部電極51が、下地導電部55、グランド線側下部プラグ82、ビット線側下部プラグ81、ビット線側上部プラグ83等を介してビット線91と電気的に接続されることにより、上部電極53と下部電極51との間に電圧を印加することができ、これら電極間に挟持された強誘電体膜52に電荷を蓄積することができるようになっている。したがって、電荷蓄積部5は強誘電体キャパシタとして機能させることができるようになっている。
また、ビット線側下部プラグ81とグランド線側下部プラグ82との間にスイッチングトランジスタ3を介することにより、ビット線91から電荷蓄積部5へ伝達される電気信号をオンオフすることが可能となり、強誘電体キャパシタとスイッチングトランジスタ3とを備えたメモリセル1はデータを読出し、あるいは書込みすることができるようになっている。
次に、本発明の強誘電体キャパシタの製造方法を、前記メモリセル1の製造に適用した場合を例として説明する。なお、以下の説明で用いる図のうち、図3(a)〜(d)及び図4(a)では、基板2(図1参照)等の下層構造を一部省略して示している。
まず、図2(a)に示すように、基板2上にスイッチングトランジスタ3を形成する。具体的には、まず、単結晶シリコン等からなる基板2の所定位置に、LOCOS法で素子分離領域21を形成する。素子分離領域21が形成されたことにより、素子分離領域21の間が、メモリセル領域となる。そして、基板2上に熱酸化法等でゲート絶縁膜31を形成し、この上に多結晶シリコン等からなるゲート電極32を形成する。そして、ゲート電極32と素子分離領域21との間の基板2中にイオン注入法で不純物イオンを注入し、ドープ領域33、34を形成する。そして、例えば基板2上の全面にSiNを成膜し、エッチバックすることによりサイドウォール35を形成する。そして、素子分離領域21とサイドウォール35との間のドープ領域33、34にイオン注入法で再度不純物イオンを注入することで、この部分のイオン濃度を高めて高濃度不純物領域(図示せず)を形成する。これらは公知の方法で形成することができる。
次に、図2(b)に示すように、スイッチングトランジスタ3が形成された基板2上に、下地絶縁膜4を形成し、下地絶縁膜4の所定位置にビット線側下部プラグ(第1プラグ導電部)81及びグランド線側下部プラグ82を形成する。具体的には、例えばTEOSを原料ガスとしてCVD法で下地絶縁膜4を形成する。そして、下地絶縁膜4上に例えばポジ型のフォトレジストを成膜し、前記ドープ領域33、34と対応する位置を露光/現像してこの部分を除去し、レジストパターン(図示せず)を形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして下地絶縁膜4をエッチングし、前記ドープ領域33に通じるビット線側下部コンタクトホール41と、前記ドープ領域34に通じるグランド線側下部コンタクトホール42と、を形成する。
そして、ビット線側下部コンタクトホール41内壁及びグランド線側下部コンタクトホール42内壁に、例えばスパッタリング法でTi、TiNを順次成膜して、密着層(図示せず)を形成する。そして、下地絶縁膜4の全面に例えばW(タングステン)をCVD法で成膜して、これをビット線側下部コンタクトホール41内及びグランド線側下部コンタクトホール42内に埋め込む。ここで、ビット線側下部コンタクトホール41内壁及びグランド線側下部コンタクトホール42内壁には、前記密着層が形成されており、ビット線側下部コンタクトホール41内及びグランド線側下部コンタクトホール42内にタングステンを良好に埋め込むことができる。そして、下地絶縁膜4上を下地絶縁膜4が露出するまでCMP法等で研磨し、下地絶縁膜4上のTi膜、TiN膜、タングステン膜を除去する。このようにして、ビット線側下部コンタクトホール41内にビット線側下部プラグ81を、グランド線側下部コンタクトホール42内にグランド線側下部プラグ82を、それぞれ形成する。これらは公知の方法で形成することができる。
次に、図2(c)に示すように、前記下地絶縁膜4上に下地導電部55を形成し、この上に下部電極51と、強誘電体膜52と、上部電極53とからなる電荷蓄積部5を形成し、電荷蓄積部5を覆って水素バリア膜6を形成する。具体的には、まず、前記下地絶縁膜4上に、下地導電部55の材料として、例えばTiAlN(チタンアルミナイトライド)をスパッタリング法で形成する。そして、この上に下部電極51の材料として、例えばIr(イリジウム)、IrOx(イリジウム酸化物)、Pt(プラチナ)をスパッタリング法で順次成膜する。そして、この上に強誘電体膜52の材料として、例えば(Pb(Zi,Ti)O3(チタン酸ジルコン酸鉛)をゾルゲル法やスパッタリング法等で成膜する。そして、この上に上部電極53の材料として、例えばPt、IrOx、Irをスパッタリング法で順次成膜する。
そして、これら材料膜の上面、すなわち上部電極53となる膜上に、例えばフォトリソグラフィ法でレジストパターンを形成し、これをマスクとして前記材料膜をエッチングして、下地導電部55と、この上に下部電極51、強誘電体膜52、上部電極53が順次積層された電荷蓄積部5とを形成する。そして、電荷蓄積部5を含む前記下地絶縁膜4の全面に、例えばAlOx(アルミニウム酸化物)をスパッタリング法で成膜して、これをパターニングすることにより、少なくとも電荷蓄積部5の側壁と上部を覆う水素バリア膜6を形成する。
次に、図3(a)に示すように、前記水素バリア膜6を覆って層間絶縁膜7を形成し、前記ビット線側下部プラグ(第1プラグ導電部)81上に、ビット線側上部プラグ(第2プラグ導電部)83を形成する。具体的には、前記水素バリア膜6を含む下地絶縁膜4上の全面に、例えばTEOS等を原料ガスに用いてCVD法で層間絶縁膜7を形成する。ここで、層間絶縁膜7の原料ガスが化学反応する際には、水素ガスや水蒸気等の還元ガスが発生する。前記電荷蓄積部5の強誘電体膜52は、酸化物であるPTZが前記還元ガスに還元されると、強誘電体特性が損なわれて劣化してしまう。しかしながら本実施形態の製造方法では、電荷蓄積部5を覆って水素バリア膜6を形成しており、前記電荷蓄積部5が水素ガスに曝されないので、強誘電体膜52が劣化されることなく層間絶縁膜7を形成することができる。
そして、層間絶縁膜7上に例えばフォトレジストを成膜し、前記ビット線側下部プラグ81と対応する位置を露光/現像してこの部分を除去し、レジストパターン(図示せず)を形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして前記層間絶縁膜7をエッチングして、前記ビット線側下部プラグ81の上面を露出させるビット線側上部コンタクトホール71を形成する。そして、前記ビット線下部プラグ81と同様に、ビット線側上部コンタクトホール71内に、Ti、TiN等からなる密着層(図示せず)を形成し、タングステンを埋め込んで、さらに層間絶縁膜7上をCMP法で研磨してこの上のTi膜、TiN膜、タングステン膜を除去して、ビット線側上部プラグ83を形成する。
次に、図3(b)に示すように、ビット線側上部プラグ83が形成された層間絶縁膜7上に酸素バリア膜85を形成し、この酸素バリア膜85の前記電荷蓄積部5と対応する位置に開口部85aを形成する。酸素バリア膜85の材料としては、酸素バリア性を有するもの、すなわち主として酸素を透過しないことにより酸素バリア膜85の下地であるビット線下部プラグ81の酸化を防止できる材料を用いる。また、層間絶縁膜7(図1参照)や水素バリア膜6(図1参照)に対して、エッチングの選択比がそれぞれ3以上のものが好ましく、10以上のものがより好ましい。酸素バリア膜85の材料の具体例としては、IrやIr酸化物、TiAlN等の導電材料や、SiN等の絶縁材料等が挙げられる。本実施形態では、Irをスパッタリング法で成膜して、厚さが10〜50nm程度の酸素バリア膜85を形成する。
そして、酸素バリア膜85上に例えばフォトリソグラフィ法でレジストパターン(図示せず)を形成し、これをマスクとして酸素バリア膜85をエッチングして、前記電荷蓄積部5と対応する位置に開口部85aを形成する。そして、開口部85aを形成した後に、例えばアッシング処理してレジストパターンを灰化して除去し、その残渣をウエット洗浄処理で除去して、酸素バリア膜85上等を清浄化する。具体的なウエット洗浄処理の方法としては、硫酸及び過酸化水素水の混合溶液(硫酸過水)を洗浄液として用いる方法(SPM洗浄)や、アンモニア水溶液及び過酸化水素水の混合溶液(アンモニア過水)を洗浄液として用いる方法(APM洗浄)等が挙げられる。本実施形態では、アンモニア、過酸化水素水、水を適切な割合で混合したアンモニア過水を洗浄液とし、これを75〜85℃程度に加熱してAPM洗浄を行う。
次に、図3(c)に示すように、前記酸素バリア膜85をマスクとして、前記層間絶縁膜7及び前記水素バリア膜6をエッチングして、前記電荷蓄積部5の上部電極53を露出させるグランド線側上部コンタクトホール(第3プラグ用貫通孔)72を形成する。ここで、グランド線側上部コンタクトホール72形成前に、前記酸素バリア膜85上等を清浄化しており、かつグランド線側上部コンタクトホール72を形成する際にはレジストパターン等の有機物を用いないので、グランド線側上部コンタクトホール72内や酸素バリア膜85上等は有機汚染等が極めて少ない清浄な状態となっている。したがって、グランド線側上部コンタクトホール72形成直後に、ウエット洗浄処理を行う必要がなく、ウエット洗浄処理を行う場合でも短時間の処理時間で清浄化することができる。よって、前記水素バリア膜6の開口側壁6aにえぐれを生じることや、水素バリア膜6と前記電荷蓄積部5との間に剥離を生じることが格段に低減され、あるいは防止される。
詳しくは、例えばレジストパターンをアッシング処理した後の残滓を除去(有機汚染物除去)するためには、通常は先述のようにアンモニア過水を洗浄液に用いたAPM洗浄を行う。このような洗浄液に長時間曝されると、前記水素バリア膜6の開口側壁6aがエッチングされてしまい、微小な表面粗さ(マイクロラフネス)や結晶欠陥が拡大して開口側壁6aにえぐれ(ピット)が生じることがある。さらに、このようなえぐれが顕在化して、前記電荷蓄積部5の上部電極53と前記水素バリア膜6との間の密着力が損なわれて、剥離を生じることもある。ところが、本実施形態の方法によれば、ウエット洗浄処理の処理時間を格段に短縮することができるので、前記したえぐれや剥離が格段に低減され、あるいは防止される。
次に、図3(d)に示すように、グランド線側上部コンタクトホール72が形成された基板2(図1参照)を、600℃の酸素雰囲気に5分間保持することにより、アニール処理を行う。このようにして、前記電荷蓄積部5の強誘電体膜52を熱酸化することができ、このアニール処理以前の工程で強誘電体膜52が還元された場合でも、その酸素欠損を回復させることができる。このとき、ビット線側上部プラグ(第2プラグ導電部)83の上面を覆って、酸素バリア性の材料で酸素バリア膜85を形成しているので、酸素が酸化バリア膜85を透過することが防止される。したがって、酸化されやすいタングステンからなるビット線側上部プラグ83が酸素雰囲気に曝されることがなく、ビット線側上部プラグ83が酸化されることが防止されている。よって、ビット線側上部プラグ83が酸化されて高抵抗化することが防止される。
従来の方法を用いてビット線側上部プラグ83の酸化を回避するためには、ビット線側上部プラグ83を形成する前に、グランド線側上部コンタクトホール72を形成して前記アニール処理を行う方法が考えられるが、この場合には先述のように水素バリア膜6にえぐれや剥離が生じるおそれがある。つまり、ビット線側上部コンタクトホール71を形成する前に、グランド線側上部コンタクトホール72のパターニングに用いたレジストパターン等を除去する必要があるが、前記したようにレジストパターンの除去にはウエット洗浄処理を行うので、水素バリア膜6の開口側壁6aが洗浄液に長時間曝されてしまい、開口側壁6aにえぐれ等が生じる。
ところが、本実施形態の方法では、ビット線側上部プラグ83が酸化されることを防止し、グランド線側上部コンタクトホール72をビット線側上部コンタクトホール71よりも後で形成するので、前記水素バリア膜6が洗浄液に曝される時間を格段に短縮することができ、えぐれや剥離が格段に低減され、あるいは防止される。
ところが、本実施形態の方法では、ビット線側上部プラグ83が酸化されることを防止し、グランド線側上部コンタクトホール72をビット線側上部コンタクトホール71よりも後で形成するので、前記水素バリア膜6が洗浄液に曝される時間を格段に短縮することができ、えぐれや剥離が格段に低減され、あるいは防止される。
次に、図4(a)に示すように、グランド線側上部コンタクトホール72内に、グランド線側上部プラグ(第3プラグ導電部)84を形成する。具体的には、グランド線側上部コンタクトホール72内に、前記ビット線側上部プラグ81と同様に、スパッタリング法でTi、TiNを順次成膜して密着層(図示せず)を形成する。ここで、水素バリア膜6のえぐれや剥離等を防止しているので、水素バリア膜6の開口側壁6aでの密着層材料のカバレッジ性がえぐれ等によって損なわれることが防止され、弱い部分(ウィークポイント)を生じることなく良好な密着層を形成することができる。
そして、層間絶縁膜7上の全面に例えばCVD法でタングステンを成膜して、タングステンをグランド線側上部コンタクトホール72内に埋め込む。このとき、通常は還元雰囲気でタングステンを成膜するが、前記電荷蓄積部5の上部電極53上には水素バリア性のTi、TiNで密着層を形成しており、先述したように密着層にウィークポイントが生じることを防止しているので、還元ガスがウィークポイントを通って前記電荷蓄積部5に侵入し強誘電体膜52を還元して劣化させることが防止される。そして、例えば層間絶縁膜7上をCMP法で層間絶縁膜7上面が露出するまで研磨して、層間絶縁膜7上のタングステン膜や、酸化バリア膜、密着層を除去して、グランド線側上部コンタクトホール72内にグランド線側上部プラグ84を形成する。
次に、図4(b)に示すように、層間絶縁膜7上に配線パターン9を形成する。具体的には、層間絶縁膜7上に例えばAlをスパッタリング法で成膜する。そして、Al膜上にフォトレジストを成膜し、その所定位置を露光/現像してレジストパターン(図示せず)を形成する。そして、レジストパターンをマスクとしてAl膜をエッチングし、配線パターン9を形成する。本実施形態では、電荷蓄積部5上のグランド線側上部プラグ84と接続する配線パターン9をグランド線92とし、ビット線側上部プラグ83と接続する配線パターン9をビット線91とする。このようにして、メモリセル1を製造する。
以上のような本実施形態の強誘電体キャパシタの製造方法によれば、酸素バリア膜85を形成して第2プラグ導電部(ビット線側上部プラグ)83を酸素雰囲気から保護しているので、第2プラグ導電部83が酸化されることなく強誘電体膜52を酸素雰囲気でアニール処理することができ、第2プラグ導電部83が高抵抗化や異常成長を生じることなく、しかも優れた強誘電体特性の強誘電体膜52を形成することができる。
また、第3プラグ用貫通孔(グランド線側上部コンタクトホール)72をビット線側上部コンタクトホール71よりも後で形成しているので、水素バリア膜6が洗浄液に曝される時間を格段に低減することができる。したがって、水素バリア膜6の開口側壁6aが洗浄液にエッチングされることによるえぐれの発生や顕在化を格段に低減することができる。また、酸素バリア膜85をマスクとしてグランド線側上部コンタクトホール72を形成しているので、有機材料からなるレジストパターンをマスクとして用いる場合よりも有機汚染を低減でき、グランド線側上部コンタクトホール72を形成した後に有機汚染物除去するウエット洗浄処理の処理時間を短縮することができる。したがって、えぐれの発生や顕在化をさらに低減することができる。
以上のように、水素バリア膜6の開口側壁6aにえぐれや剥離が生じることを防止しているので、えぐれ等によって密着層(図示せず)のカバレッジ性が損なわれることが防止される。よって、ウィークポイントを生じることなく良好な密着層を形成することができ、第3プラグ導電部(グランド線側上部プラグ)84を形成する際に、還元ガスがウィークポイントを通って強誘電体膜52を劣化させることが防止される。
以上のように、水素バリア膜6の開口側壁6aにえぐれや剥離が生じることを防止しているので、えぐれ等によって密着層(図示せず)のカバレッジ性が損なわれることが防止される。よって、ウィークポイントを生じることなく良好な密着層を形成することができ、第3プラグ導電部(グランド線側上部プラグ)84を形成する際に、還元ガスがウィークポイントを通って強誘電体膜52を劣化させることが防止される。
本発明の強誘電体キャパシタの製造方法によれば、水素バリア膜6のえぐれや剥離を防止しているので、強誘電体膜52の劣化が防止され、優れたヒステリシス特性の強誘電体キャパシタを製造することができる。また、第2プラグ導電部83に高抵抗化等の不具合を生じることなく、強誘電体膜52の酸素欠損を回復させているので、優れたヒステリシス特性の強誘電体キャパシタを製造することができる。
なお、本実施形態では、電荷蓄積部5の上部電極53側の配線パターン9をグランド線91としたが、これをビット線として構成することもできる。また、例えば層間絶縁膜7上にワード線等の配線を形成して、これとゲート電極32とをプラグを介して接続する場合には、このプラグも第2プラグ導電部83と同様にして形成することができる。
また、酸素バリア膜85は、層間絶縁膜7や水素バリア膜6に対して選択比が高い材料を用いることで、エッチングマスクとして機能させることができるようにしているが、酸素バリア膜85を厚くすることによって機能させるようにしてもよい。
また、層間絶縁膜7上のタングステン膜やTi、膜TiN膜等は、CMP法で研磨して除去するのではなく、配線パターン9を形成する際にAl膜をエッチングする工程でAl膜の除去部分とともに除去してもよい。
1・・・メモリセル、2・・・基板、3・・・スイッチングトランジスタ、4・・・下地絶縁膜、41・・・ビット線側下部コンタクトホール、42・・・グランド線側下部コンタクトホール、5・・・電荷蓄積部、51・・・下部電極、52・・・強誘電体膜、53・・・上部電極、55・・・下地導電部、6・・・水素バリア膜、6a・・・開口側壁、7・・・層間絶縁膜、71・・・ビット線側上部コンタクトホール、72・・・グランド線側上部コンタクトホール(第3プラグ用貫通孔)、81・・・ビット線側下部プラグ(第1プラグ導電部)、82・・・グランド線側下部プラグ、83・・・ビット線側上部プラグ(第2プラグ導電部)、84・・・グランド線側上部プラグ(第3プラグ導電部)、85・・・酸素バリア膜
Claims (4)
- 基板上に下地絶縁膜を形成し、この下地絶縁膜の所定位置に第1プラグ導電部を形成する工程と、
前記下地絶縁膜上に、下部電極と強誘電体膜と上部電極とからなる電荷蓄積部を形成する工程と、
前記電荷蓄積部を覆って水素バリア膜を形成する工程と、
前記水素バリア膜を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜の前記第1プラグ導電部と対応する位置に、前記第1プラグ導電部と接続する第2プラグ導電部を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上に、前記第2プラグ導電部を覆って酸素バリア膜を形成する工程と、
前記酸素バリア膜の前記電荷蓄積部と対応する位置に開口部を形成する工程と、
前記酸素バリア膜をマスクにして、前記層間絶縁膜及び前記水素バリア膜をエッチングし、前記電荷蓄積部の上部電極を露出させる第3プラグ用貫通孔を形成する工程と、
前記第3プラグ用貫通孔を形成した後に、酸素雰囲気でアニール処理を行う工程と、
前記アニール処理を行う工程の後に、前記第3プラグ用貫通孔に第3プラグ導電部を形成する工程と、を有することを特徴とする強誘電体キャパシタの製造方法。 - 前記酸素バリア膜を形成する工程は、酸素バリア膜の材料として、Ir、IrOx、TiAlN、SiNのいずれか一種あるいは複数種からなる材料を用いることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体キャパシタの製造方法。
- 前記第3プラグ導電部を形成する工程では、少なくとも第3プラグ用貫通孔内に露出した前記電荷蓄積部の上部電極を覆って水素バリア性の導電材料で密着層を形成した後、第3プラグ用貫通孔内に第3プラグ導電部材料を埋め込むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の強誘電体キャパシタの製造方法。
- 前記水素バリア膜を形成する工程は、水素バリア膜の材料として、アルミニウム酸化物又はTiAlNからなる材料を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の強誘電体キャパシタの製造方法。
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JP2007141673A JP2008300397A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | 強誘電体キャパシタの製造方法 |
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JP2011086725A (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-28 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 集積回路装置の製造方法 |
-
2007
- 2007-05-29 JP JP2007141673A patent/JP2008300397A/ja not_active Withdrawn
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