JP2008299915A - 光ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなくても、一対の折曲部の共振を抑制することができる光ヘッド装置を提供する。
【解決手段】 光ヘッド装置は、対物レンズを保持し、トラッキング方向またはフォーカシング方向に移動可能なレンズホルダと、レンズホルダに固定された駆動コイルと、レンズホルダを支持し、駆動コイルとの磁気作用によってレンズホルダを駆動させる駆動マグネットを有するヨーク92とを有し、ヨーク92は、駆動マグネットが固定される一対の折曲部94a、94bと、一対の折曲部94a、94bを連結する連結部921とを有し、一対の折曲部94a、94bは、互いに同じ方向に連結部921から折り曲げられており、連結部921は、一対の折曲部94a、94bが互いに近接する方向へ傾倒することを抑制する段差部921aを有したことを特徴とする。
【選択図】 図13

Description

本発明は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの光記録媒体の再生および記録の少なくとも一方を行う光ヘッド装置に関するものである。
従来、CDやDVDなどの光記録媒体の再生、記録に用いられる光ヘッド装置において、対物レンズを保持し、トラッキング方向またはフォーカシング方向に移動可能なレンズホルダと、レンズホルダに固定された駆動コイルと、レンズホルダを支持し、駆動コイルとの磁気作用によってレンズホルダを駆動させる駆動マグネットを有するヨークとを有し、ヨークは、一対の折曲部と、折曲部を連結する連結部とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ヨークの持ち固有振動数と同じ周波数の振動がレンズホルダの駆動によってヨークに加わると、ヨークの一対の折曲部が共振状態となる。
従来の光ヘッド装置は、一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定することによって、一対の折曲部の過度な共振を防止することができる。
特開2005−4884号公報
しかしながら、従来の光ヘッド装置においては、ヨークの一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなければならないという問題がある。
そこで、本発明は、一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなくても、一対の折曲部の共振を抑制することができる光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明の光ヘッド装置は、対物レンズを保持し、トラッキング方向またはフォーカシング方向に移動可能なレンズホルダと、前記レンズホルダに固定された駆動コイルおよび駆動マグネットのいずれか一方と、前記レンズホルダを支持し、前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか一方との磁気作用によって前記レンズホルダを駆動させる前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか他方を有するヨークとを有し、前記ヨークは、前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか他方が固定される一対の折曲部と、前記一対の折曲部を連結する連結部とを有し、前記一対の折曲部は、互いに同じ方向に前記連結部から折り曲げられており、前記連結部は、前記一対の折曲部が互いに近接する方向へ傾倒することを抑制する段差部を有したことを特徴とする。
この構成により、本発明の光ヘッド装置は、連結部に段差部を設けることによって連結部の剛性が向上するので、連結部の撓みを防止することができる。したがって、本発明の光ヘッド装置は、一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなくても、一対の折曲部の共振を抑制することができる。
本発明の光ヘッド装置の前記段差部は、前記連結部のうち前記一対の折曲部との境である一対の境界に挟まれた範囲に形成されていることが好ましい。
この構成により、本発明の光ヘッド装置は、一対の折曲部が共振しているときに連結部のうち応力が集中する範囲に段差部が設けられるので、この範囲外のみに段差部が設けられる場合と比較して、一対の折曲部の共振を効果的に抑制することができる。
本発明の光ヘッド装置の前記一対の折曲部は、互いに平行に形成された平行面を有し、前記段差部は、前記平行面に対して交差する方向に延設されていることが好ましい。
この構成により、本発明の光ヘッド装置は、一対の折曲部が共振しているときに折曲部から連結部に加わる力に対して段差部が効果的に対抗することができるので、連結部の剛性を効果的に向上することができ、一対の折曲部の共振を効果的に抑制することができる。
本発明によれば、一対の折曲部のうち連結部と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなくても、一対の折曲部の共振を抑制することができる光ヘッド装置を提供することができる。
図面を参照して、本発明を適用した光ヘッド装置の一例を説明する。なお、以下の説明では、対物レンズが見える側を上面とし、その反対側を下面としてある。
[全体構成]
図1は、本発明を適用した光ヘッド装置の平面図である。図2(a)〜(e)は各々、図1に示す光ヘッド装置において、フレキシブル基板の一部を除去してその本体部分を拡大した平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびO−O断面図である。図3(a)、(b)は各々、図1に示す光ヘッド装置の本体部分から上面カバー、下面カバーおよびアクチュエータカバーを取り外した状態の平面図および底面図である。図4(a)〜(e)は各々、図3に示す状態からフレキシブル基板および対物レンズ駆動機構を取り外した状態の平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびN−N断面図である。図5(a)〜(c)は各々、図4に示す状態からサブフレームを抜き出して示す平面図、底面図、およびJ−J断面図である。
図1および図2に示すように、本発明を適用した光ヘッド装置1は、装置フレーム2の両端の各々に、ディスク駆動装置の送りねじ軸やガイド軸が係合する第1の軸受部211および第2の軸受部212が形成されており、光記録ディスクの半径方向に駆動されるようになっている。装置フレーム2の一方側の側面は、ディスク駆動機構のスピンドルモータ(図示せず)に接近した際の干渉を防止するために円弧状に湾曲している。
装置フレーム2の上面側では略中央に対物レンズ91が位置し、対物レンズ91に対して第1の軸受部211が位置する側には、薄い金属板からなる上面カバー6が被せられている。上面カバー6は、装置フレーム2の上面を覆う上板部61と、この上板部61の一方の側端縁から下方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起に係合する第1の側板部62と、上板部61の他方の側端縁から下方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起に係合する第2の側板部63とを備えている。
装置フレーム2の底面側には、薄い金属板からなる下面カバー8が被せられており、この下面カバー8は、装置フレーム2の下面を覆う下板部81と、この下板部81の一方の側端縁から上方に屈曲して装置フレーム2の側面に形成されている突起に係合する第1の側板部82と、他方の側端縁から上方に屈曲して装置フレーム2のスリット内に嵌って下面カバー8を装置フレーム2に搭載された状態を保持する弾性力を発揮する第2の側板部83とを備えている。
装置フレーム2において、対物レンズ91に対して第2の軸受部212が位置する側から左側領域にかけては、薄い金属板からなるアクチュエータカバー7が被せられている。
図1および図2に示すフレキシブル基板3の本体部分は、図3に示すように、アクチュエータカバー7および上面カバー6の下側において装置フレーム2の上面を覆うように配置されており、このフレキシブル基板3の下面には、後述するツインレーザ光源4などに対する駆動や対物レンズ駆動機構9などに対する制御を行うための駆動用IC30が実装されている。また、フレキシブル基板3では、上面カバー6から第1の軸受部211の側に向けて2本の端部31、32が延びており、これらの端部31、32に形成された配線パターンは、後述する信号検出用受光素子55に電気的に接続している。さらに、フレキシブル基板3は、後述するツインレーザ光源4およびモニター用の受光素子に配線パターンが電気的に接続された端部33、34も備えている。
ここで、装置フレーム2は、図6および図7を参照して後述するメインフレーム21と、図8および図9を参照して後述する金属製のサブフレーム22とを備えており、サブフレーム22は、メインフレーム21の内側に配置された状態でメインフレーム21に保持されている
図3、図4および図5に示すように、光ヘッド装置1は、波長が650nm帯の第1のレーザ光(赤外光)、および波長が780nm帯の第2のレーザ光(外赤外光)を用いてDVD系ディスクおよびCD系ディスクに対する情報の記録、再生が可能な2波長光ヘッド装置1であり、装置フレーム2上には、第1のレーザ光を出射するAlGaInP系のレーザダイオードと、第2のレーザ光を出射するAlGaAs系のレーザダイオードとを一体に備えたツインレーザ光源4が搭載されている。ここで、第1のレーザ光および第2のレーザ光は、ツインレーザ光源4から光記録ディスクに向かう光路に配置された複数の光学素子からなる共通の光学系を介して光記録ディスクであるDVD系ディスクあるいはCD系ディスクに導かれ、この光学系を構成する光学素子も装置フレーム2上に搭載されている。また、光記録ディスクからの戻り光も、共通の光学系を介して共通の信号検出用受光素子55に導かれ、かかる戻り光に対する光路を規定する光学素子、および信号検出用受光素子55も装置フレーム2に搭載されている。
本形態の光ヘッド装置1において、共通の光学系には、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光をトラッキング検出用に3ビームに回折する回折素子51と、回折素子51により3ビームに分離したレーザ光を部分反射するハーフミラー52と、ハーフミラー52からのレーザ光を平行光にするコリメートレンズ53と、この平行光を光記録ディスクに向けて立ち上げる立ち上げミラー59と、立ち上げミラー59からのレーザ光を光記録ディスクの記録面に収束させる対物レンズ91とが含まれている。また、共通の光学系には、光記録ディスクの記録面で反射された後に、コリメートレンズ53およびハーフミラー52を通過した第1および第2のレーザ光の戻り光に非点収差を付与するためのセンサーレンズ54も含まれている。なお、ハーフミラー52に対して回折素子51とは反対側にはフロントモニタ用受光素子56が配置されている。
ここで、図10(a)、(b)は各々、図2に示す光ヘッド装置を斜め下方から見たときの斜視図、およびP−P断面図である。図11は、図10に示す対物レンズ駆動機構9を斜め上方から見たときの斜視図である。図12(a)〜(c)は各々、図10に示す対物レンズ駆動機構9の平面図、側面図及び底面図である。図13は、図11に示すヨーク92を斜め上方から見たときの斜視図である。図14(a)〜(c)は各々、図11に示すヨーク92の平面図、側面図及び底面図である。
対物レンズ91は、対物レンズ駆動機構9によってトラッキング方向およびフォーカシング方向の位置がサーボ制御されるようになっており、このような対物レンズ駆動機構9も装置フレーム2に搭載されている。本形態では、対物レンズ駆動機構9としてワイヤサスペンション方式のものを用いており、かかる対物レンズ駆動機構9としては周知のものを用いることができるので、詳細な説明を省略するが、対物レンズ91を保持しているレンズホルダ96と、このレンズホルダ96を複数本のワイヤ99でトラッキング方向およびフォーカシング方向に移動可能に支持しているホルダ支持部98と、装置フレーム2に固定されたヨーク92とを備えている。対物レンズ駆動機構9は、傾角調整用のネジ931によってメインフレーム21に固定されているので、メインフレーム21に対する傾角がネジ931によって調整されることができる。
このヨーク92には、底面から上方側に向かって直角に折曲した一対の折曲部94a、94bが延設され、この折曲部94a、94bの先端側には、双方に跨るようにしてL型のヨークカバー95が固定されている。なお、このヨークカバー95は、図1に示すように、3箇所70で接着剤によりアクチュエータカバー7に接着固定されている。さらに、折曲部94a、94bの対向面には駆動マグネット93が固定されている。また、対物レンズ駆動機構9は、レンズホルダ96に取り付けられた駆動コイル97と、ヨーク92に取り付けられた駆動マグネット93とにより構成される磁気駆動回路を備えており、駆動コイル97に対する通電を制御することにより、レンズホルダ96に保持された対物レンズ91を光記録ディスクに対してトラッキング方向およびフォーカシング方向に駆動する。なお、対物レンズ駆動機構9は、対物レンズ91のジッタ方向の傾きを調整するチルト制御も可能である。
ヨーク92は、一対の折曲部94a、94bを連結する連結部921を有している。連結部921は、一対の折曲部94a、94bが互いに近接する方向へ傾倒することを抑制する段差部921aを有している。段差部921aは、連結部921のうち一対の折曲部94a、94bとの境である一対の境界921bに挟まれた範囲921cにおいて台形状に延設されている。一対の折曲部94a、94bは、互いに平行に形成された平行面941a、941bを有しており、段差部921aは、上述した台形の上底及び下底以外の辺に相当する部分において平行面941a、941bに対して交差する方向に延設されている。また、段差部921aは、ヨーク92を形成する板の一部がレンズホルダ96側とは反対側に板厚の1/3以上プレス加工によって凹まされることによって形成されている。
このように構成した光ヘッド装置1において、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光は、回折素子51を透過した後、一部がハーフミラー52の部分反射面によって反射され、その光軸が90度折り曲げられてコリメートレンズ53に向かう。そして、コリメートレンズ53で平行光化されたレーザ光は、立ち上げミラー59でその光軸が90度折り曲げられて対物レンズ91に向かう。その際、ツインレーザ光源4から出射された第1および第2のレーザ光の一部は、ハーフミラー52の部分反射面を透過して、モニター光としてフロントモニタ用受光素子56に導かれる。このフロントモニタ用受光素子56でのモニター結果は、駆動用ICを介してツインレーザ光源4にフィードバックされ、ツインレーザ光源4から出射されるレーザ光の強度が制御される。
一方、光記録ディスクからの戻り光は、対物レンズ91、立ち上げミラー59を逆に戻り、コリメートレンズ53、ハーフミラー52を介してセンサーレンズ54に向けて出射され、このセンサーレンズ54によって非点収差が付与された後、信号検出用受光素子55に入射し、信号検出用受光素子55で検出される。この信号検出用受光素子55で検出される戻り光には、第1および第2のレーザ光が回折素子51で回折された3ビームが含まれており、例えば、3ビームのうち、0次光からなるメインビームよって信号の再生が行われるとともに、0次光や±1次回折光からなるサブビームの検出結果を用いて対物レンズ91のフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号の検出が行われる。このようにして検出されたフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号の検出結果に基づいて、駆動用ICは対物レンズ駆動機構9を制御する。
このように本形態では、共通の対物レンズ91により第1のレーザ光および第2のレーザ光による記録、再生を行うため、対物レンズ91については、同心円状の溝や段差により回折格子が形成された2波長レンズが用いられている。このため、本形態によれば、対物レンズ91を共用しても、第1のレーザ光および第2のレーザ光の双方について、表面保護層の厚さが異なる記録層を備えた光記録ディスクに対応することができる。
[各部材の詳細説明]
図6(a)、(b)は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたメインフレームを斜め上方から見たときの斜視図、およびメインフレームを斜め下方から見たときの斜視図である。図7(a)〜(e)は各々、図6に示すメインフレームの平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびM−M断面図である。図8(a)、(b)は各々、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたサブフレームを斜め上方からみたときの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視図である。図9(a)〜(e)は各々、図8に示すサブフレームの平面図、底面図、正面図、左側面図および右側面図である。
(装置フレーム2の構成)
本形態の光ヘッド装置1において、装置フレーム2は、図6および図7に示す樹脂製の枠状部品からなるメインフレーム21と、図8および図9に示す金属製のサブフレーム22とから構成されており、サブフレーム22は、図2〜図4に示すように、メインフレーム21の内側のサブフレーム搭載領域210に配置された状態でメインフレーム21に保持されている。図6および図7に示すように、メインフレーム21の方には第1の軸受部211および第2の軸受部212などが形成されている。装置フレーム2の内部は、図3に示すように、サブフレーム22が配置されたサブフレーム搭載領域210と、対物レンズ駆動機構9が配置された対物レンズ駆動機構搭載領域230とに区画されている。なお、サブフレーム22は、例えば、亜鉛合金ダイカスト品である。サブフレーム搭載領域210と対物レンズ駆動機構搭載領域230とは、その長さ方向の中心から第1の軸受部211の方に偏った位置にサブフレーム搭載領域210が形成され、第2の軸受部212の方に偏った位置に対物レンズ駆動機構搭載領域230が形成されている。
本形態では、ツインレーザ光源4、回折素子51、ハーフミラー52、コリメートレンズ53、センサーレンズ54、信号検出用受光素子55、およびフロントモニタ用受光素子56は、サブフレーム22に搭載された状態でメインフレーム21に搭載されている。これに対して、立ち上げミラー59は、メインフレーム21に対して直接、搭載されている。
すなわち、図6に示すように、メインフレーム21の内壁には、サブフレーム搭載領域210と、対物レンズ駆動機構9搭載領域230との境界領域において、図示しない主軸と副軸の長尺方向に、互いに対向するようにして延設された一対の延設部220a、220bが形成されている。この延設部220a、220bの互いに対向する対抗面の間に、立ち上げミラー59の反射面と裏面591を繋ぐ側壁部592の下部側が配設され、接着剤85を用いて固定されている。なお、対物レンズ91を駆動するための対物レンズ駆動機構9は、ヨーク92がメインフレーム21に固定されることにより、メインフレーム21上に搭載されている。
メインフレーム21において、サブフレーム搭載領域210を両側で挟む2箇所は、サブフレーム22に対する位置決め突起218、219を各々備えた第1のサブフレーム連結領域213と第2のサブフレーム連結領域214になっており、第1のサブフレーム連結領域213は、第1の軸受部211が位置する側で隣接する端部領域215の斜辺部の端部から屈曲して延びる部分として形成されている。一方、第2のサブフレーム連結領域214は、端部領域215の端部から円弧状の湾曲部分への切り換わる部分に形成されている。
ここで、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214はいずれも、端部領域215より厚さ寸法が薄く、端部領域215より低くなっている。従って、メインフレーム21において、第1のサブフレーム連結領域213と端部領域215との境界領域216の上面、および第2のサブフレーム連結領域214と端部領域215との境界領域217の上面にはそれらの厚さの差に相当する段差が形成されているが、本形態では、2つの境界領域216、217の上面はいずれも、端部領域215側から第1のサブフレーム連結領域213側および第2のサブフレーム連結領域214側に向かって厚さ寸法が漸減するテーパ面になっている。
また、第1のサブフレーム連結領域213は端部領域215と比較して幅寸法が全体に大きく幅広になっている。また、第2のサブフレーム連結領域214において端部領域215に近い領域は、第1のサブフレーム連結領域213と同等な幅広になっている。
図8および図9に示すように、サブフレーム22は略矩形の平面形状を備えており、上面は全体として平坦に形成されている一方、下面側には各光学素子を位置決めするリブや凹凸などが形成されている。また、サブフレーム22では、上面側から左右両側に向けて薄板状の第1の連結板部221と第2の連結板部222が延びている。ここで、第1の連結板部221には、メインフレーム21の位置決め突起218が嵌る長穴223が貫通穴として形成され、第2の連結板部222には、メインフレーム21の位置決め突起219が嵌る丸穴224が貫通穴として形成されている。
従って、サブフレーム22を、図1〜図4に示すように、メインフレーム21に搭載するにあたっては、サブフレーム22をメインフレーム21のサブフレーム搭載領域210に配置した状態で、第1の連結板部221をメインフレーム21の第1のサブフレーム連結領域213に重ね、第2の連結板部222をメインフレーム21の第2のサブフレーム連結領域214に重ねる。その結果、メインフレーム21の位置決め突起218、219は各々、第1の連結板部221の長穴223および第2の連結板部222の丸穴224に嵌り、サブフレーム22の位置決めが行われる。この状態で、第1のサブフレーム連結領域213の外側端部、および第2のサブフレーム連結領域214の外側端部は、第1の連結板部221の端縁および第2の連結板部222位の端縁よりも外側にはみ出しており、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214では、第1の連結板部221の端縁および第2の連結板部222の端縁より段部228、229(図4(a)参照)が形成される。
従って、この段部228、229にUV硬化型の接着剤を塗布した後、UV照射により接着剤を固化させれば、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214に第1の連結板部221および第2の連結板部222が接着固定される。その際、接着剤は、第1のサブフレーム連結領域213と第1の連結板部221との隙間、および第2のサブフレーム連結領域214と第2の連結板部222との隙間にも入り込んでいるので、第1のサブフレーム連結領域213および第2のサブフレーム連結領域214と、第1の連結板部221および第2の連結板部222とは面接着状態なる。
(サブフレーム22への各種光学素子の実装構造)
再び、図3〜図5において、サブフレーム22には、中央領域にハーフミラー52が接着固定され、ハーフミラー52の搭載位置の側方には回折素子51が実装されている。ここで、回折素子51は板バネ510により付勢された状態で接着固定されている。
また、サブフレーム22において、回折素子51の搭載位置の側方にはツインレーザ光源4が配置されている。ここで、ツインレーザ光源4は、筒状のケースにレーザチップ41が収納されたキャンタイプではなく、レーザチップ41が実装されたサブマウント43が放熱フィン44の上面に搭載されたフレームタイプのレーザ光源であり、放熱フィン44の両端部は、サブフレーム22に接着剤で固定されている。なお、フレームタイプのレーザ光源では、放熱フィン44に対してレーザチップ41が実装されたサブマウント43を囲むように樹脂部分45がモールドされている。
[本形態の主な効果]
以上に説明したように、光ヘッド装置1は、連結部921に段差部921aを設けることによって連結部921の剛性が向上するので、連結部921の撓みを防止することができる。したがって、光ヘッド装置1は、連結部921が共振の節になることを抑制することができるので、一対の折曲部94a、94bのうち連結部921と繋がっている側とは反対側の端を互いに強固に固定しなくても、一対の折曲部94a、94bの共振を抑制することができる。
また、光ヘッド装置1は、一対の折曲部94a、94bが共振しているときに連結部921のうち応力が集中する範囲921cに段差部921aが設けられるので、この範囲921c外のみに段差部921aが設けられる場合と比較して、一対の折曲部94a、94bの共振を効果的に抑制することができる。
また、光ヘッド装置1は、一対の折曲部94a、94bの平行面941a、941bに対して交差する方向に段差部921aが延設されているので、一対の折曲部94a、94bが共振しているときに折曲部94a、94bから連結部921に加わる力に対して段差部921aが効果的に対抗することができる。したがって、光ヘッド装置1は、連結部921の剛性を効果的に向上することができ、一対の折曲部94a、94bの共振を効果的に抑制することができる。なお、段差部921aの延設方向は、平行面941a、941bに対して45°以上交差していると好ましく、90°交差していると特に好ましい。
また、光ヘッド装置1は、本実施の形態において、プレス加工によって段差部921aを形成しているので、連結部921を形成する板を削って段差部921aを加工するものと比較して、連結部921の剛性が落ち難く、一対の折曲部94a、94bの共振を効果的に抑制することができる。もちろん、光ヘッド装置1は、連結部921を形成する板を削って段差部921aを加工するようになっていても良い。
また、光ヘッド装置1は、連結部921の一部の板厚を薄くすることによって段差部921aを形成しているが、図15に示すように板厚を変えることなく段差部921aを形成していても良い。
また、光ヘッド装置1は、段差部921aの形状が図13に示す形状に限られるものではない。例えば、段差部921aの形状は、図16に示すように範囲921cにおいて三角形状に延設されていても良いし、図17に示すように範囲921cにおいて半円形状に延設されていても良いし、図18に示すように折曲部94a側から折曲部94b側まで連なって延設されていても良いし、図19に示すように範囲921cのみに形成されていても良い。
また、光ヘッド装置1は、連結部921の一部がレンズホルダ96側とは反対側に凹まされて段差部921aが形成されているので、段差部921aがレンズホルダ96の駆動の妨げにならず光ヘッド装置1自体を薄型化できるが、図20に示すように連結部921の一部がレンズホルダ96側に凸となって段差部921aが形成されても良い。
なお、光ヘッド装置1は、レンズホルダ96に駆動コイル97が固定されて、ヨーク92に駆動マグネット93が固定されているが、レンズホルダ96に駆動マグネット93が固定されて、ヨーク92に駆動コイル97が固定される構成であっても良い。
本発明を適用した光ヘッド装置の平面図である。 (a)〜(e)は各々、図1に示す光ヘッド装置において、フレキシブル基板の一部を除去してその本体部分を拡大した平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびO−O断面図である。 (a)、(b)は各々、図1に示す光ヘッド装置の本体部分から上面カバー、底面カバーおよびアクチュエータカバーを取り外した状態の平面図および底面図である。 (a)〜(e)は各々、図3に示す状態からフレキシブル基板および対物レンズ駆動機構を取り外した状態の平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびN−N断面図である。 (a)〜(c)は各々、図4に示す状態からサブフレームを抜き出して示す平面図、底面図およびJ−J断面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した光ヘッド装置に用いたメインフレームを斜め上方から見たときの斜視図、およびメインフレームを斜め下方から見たときの斜視図である。 (a)〜(e)は各々、図6に示すメインフレームの平面図、底面図、左側面図、右側面図、およびM−M断面図である。 (a)、(b)は各々、図1に示す光ヘッド装置に用いたサブフレームを斜め上方からみたときの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視図である。 (a)〜(e)は各々、図8に示すサブフレームの平面図、底面図、正面図、左側面図および右側面図である。 (a)、(b)は各々、図2に示す光ヘッド装置を斜め下方から見たときの斜視図、およびP−P断面図である。 図10に示す対物レンズ駆動機構を斜め上方から見たときの斜視図である。 (a)〜(c)は各々、図10に示す対物レンズ駆動機構の平面図、側面図及び底面図である。 図11に示すヨークを斜め上方から見たときの斜視図である。 (a)〜(c)は各々、図11に示すヨークの平面図、側面図及び底面図である。 図11に示すヨークの他の例であって、板厚が変化していない例を斜め上方から見たときの斜視図である。 図11に示すヨークの他の例であって、段差部が三角形状に延設している例を斜め上方から見たときの斜視図である。 図11に示すヨークの他の例であって、段差部が半円形状に延設している例を斜め上方から見たときの斜視図である。 図11に示すヨークの他の例であって、段差部が一対の折曲部間を連なって延設している例を斜め上方から見たときの斜視図である。 図11に示すヨークの他の例であって、段差部が一対の折曲部に挟まれた範囲のみに形成されている例を斜め上方から見たときの斜視図である。 図11に示すヨークの他の例であって、段差部が凸状である例を斜め上方から見たときの斜視図である。
符号の説明
1 光ヘッド装置
91 対物レンズ
92 ヨーク
93 駆動マグネット
94a、94b 折曲部
96 レンズホルダ
97 駆動コイル
921 連結部
921a 段差部
921b 境界
921c 範囲
941a、941b 平行面

Claims (3)

  1. 対物レンズを保持し、トラッキング方向またはフォーカシング方向に移動可能なレンズホルダと、前記レンズホルダに固定された駆動コイルおよび駆動マグネットのいずれか一方と、前記レンズホルダを支持し、前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか一方との磁気作用によって前記レンズホルダを駆動させる前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか他方を有するヨークとを有し、
    前記ヨークは、前記駆動コイルおよび前記駆動マグネットのいずれか他方が固定される一対の折曲部と、前記一対の折曲部を連結する連結部とを有し、
    前記一対の折曲部は、互いに同じ方向に前記連結部から折り曲げられており、
    前記連結部は、前記一対の折曲部が互いに近接する方向へ傾倒することを抑制する段差部を有したことを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 前記段差部は、前記連結部のうち前記一対の折曲部との境である一対の境界に挟まれた範囲に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 前記一対の折曲部は、互いに平行に形成された平行面を有し、
    前記段差部は、前記平行面に対して交差する方向に延設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ヘッド装置。
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