JP2008298761A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のプリント基板のような絶縁体に、U字型の一次導体を直接設置した構成の電流センサでは、ブリッジ回路の左右の各ハーフブリッジ回路に逆方向磁界が印加され一様な外部磁界を除去する利点があるが、一次導体設置面が必要であり、また絶縁確保のためにも、センサ基板の小型化に限界があるという問題点があった。また、一次導体の位置や形状を変更せず、同一の磁気抵抗効果素子(同一のブリッジ回路)用いた場合、測定レンジを容易に可変できないという問題点があった。
【解決手段】 一次導体とケースとを一体化した構造としたため、磁気抵抗効果素子や回路部と一次導体の絶縁耐圧が容易に確保され、センサ基板が小型化でき、かつ低コストで、測定レンジの可変が容易となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、被測定電流が印加されるU字型一次導体の、U字型形状部の近傍において、被測定電流を測定する電流センサに関するものである。
従来の電流センサあるいは磁気センサとして、複数の磁気抵抗効果素子からなるブリッジ回路を、絶縁体を介して所定の間隔を離してU字型の一次導体近傍に配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−211138公報
上記特許文献1に開示されている電流センサまたは磁気センサの一次導体は、左右対称的なU字型構造で、磁気抵抗効果素子で構成するブリッジ回路の左右の各ハーフブリッジに逆方向磁界が印加され、一様な外部磁界を除去する利点がある。しかしながら、プリント基板のような絶縁体に一次導体を直接設置した構成では、絶縁を確保するためスペース、及び一次導体を設置するためのスペースがプリント基板上に必要となり小型化に限界があるという問題点があった。また、一次導体の位置や形状を変更せず、同一の磁気抵抗効果素子(同一のブリッジ回路)を用いた場合は、測定レンジを容易に可変できないという問題点があった。
この発明は上記のような課題を鑑み、解決するためになされたもので、一様な外部磁界を除去するとともに、磁気抵抗効果素子や回路部と一次導体の絶縁耐圧が容易に確保されるとともにセンサ基板が小型化でき、かつ測定レンジが容易に可変できる電流センサを得ることを目的とする。
この発明に係る電流センサは、設置基板上に4つの磁気抵抗効果素子で、設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に第2のハーフブリッジ回路が配置された電流検知デバイスと、少なくとも1つのU字型形状部を有する一次導体と、上記電流検知デバイスと上記一次導体を固定するケースを有し、上記一次導体と上記ケースが一体化した構造をとるものである。
設置基板上に四つの磁気抵抗効果素子で、設置基板上の中心線に対して分けられた一方の領域に第一のハーフブリッジ回路が配置されるとともに、他方の領域に第二のブリッジ回路が配置され、それぞれのハーフブリッジ回路に逆方向の磁界が印加される構造のため、一様な外部磁界を除去する効果がある。
また、電流検知デバイスを含むセンサ基板と、ケースと一体化した一次導体が離間され空間部を有すること、あるいは上記空間部に絶縁物を設置することで、上記一次導体と上記電流検知デバイスのセンサ基板面外方向の絶縁耐圧が向上するとともに、センサ基板が縮小でき、且つ低コスト化が図れる効果がある。
さらにまた、上記ケースに少なくとも一つ設けた、上記センサ基板を固定するためのミゾの位置を変えること、またはケースあるいは一次導体あるいは双方の形状を変化させることで、上記設置基板及び電流検知デバイスは同一なまま、電流検知範囲を可変できる効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電流センサの斜視図を示すもので、図2は図1のBB’断面(XY面)の下面から見た平面図、図3は図1または図2におけるAA’断面(XZ面)を示す断面図である。図において、電流センサ1は、電流検知デバイス部6、センサ回路部7を有するセンサ基板2と、一次導体3及びケース4により構成される。
本実施の形態1では、一次導体3とケース4とは一体化した構造となっており、センサ基板2は、ケース4に設けられたミゾ5を介して設置される。センサ基板2には1つの電流検知デバイス部6を配置する。
まず、電流検知デバイス部6の構成について説明する。
図4は電流検知デバイス部6の平面図を示すもので、設置基板14上において、設置基板14の中心線9によって2つの領域に分けられ、それぞれの領域に磁気抵抗効果素子11a、11b、磁気抵抗効果素子11c、11dが線対称に等しく配置される。ここで、磁気抵抗効果素子11の感磁方向はX方向とする。4つの磁気抵抗効果素子11a〜11dは、設置基板14の中心線9に対して相互に平行方向に配置され、磁気抵抗効果素子11a、11dは、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に増加する磁気抵抗効果特性を有するように、また、磁気抵抗効果素子11b、11cは、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に減少する磁気抵抗効果特性を有するように、図には省略したが、磁気抵抗効果素子上にはバーバーポール電極構造が形成されている。なお、4つの磁気抵抗効果素子11はそれぞれ1本で構成したが、クランク形状に複数の磁気抵抗効果素子を接続し、線路長を長く構成してもよい。また、中心線9上の中心点に対して点対称に構成してもよい。接続電流線12は、4つの磁気抵抗効果素子11間を接続することにより、ブリッジ回路15を構成するものであり、接続エリア13は、外部とブリッジ回路15の入出力用の端子部として用いる。
図5はこの発明の実施の形態1による電流センサ1の電流検知デバイス6を示す構成概略図であり、図5において、4つの磁気抵抗効果素子11間を接続電流線12で接続することにより、磁気抵抗効果素子11a、11bの直列接続からなるハーフブリッジ回路(第1のハーフブリッジ回路)16a、磁気抵抗効果素子11c、11dの直列接続からなるハーフブリッジ回路(第2のハーフブリッジ回路)16bの並列接続からなるブリッジ回路15を構成するものである。
接続エリア(第1の接続エリア)13aは、ブリッジ回路15の磁気抵抗効果素子11a、11c間の接続電流線12に接続され、もう一方の接続エリア(第2の接続エリア)13bは、ブリッジ回路15の磁気抵抗効果素子11b、11d間の接続電流線12に接続されており、接続エリア13a、13bからブリッジ回路15に電圧が供給されるものである。接続エリア(第3の接続エリア)13cは、ブリッジ回路15の磁気抵抗効果素子11a、11b間の接続電流線12に接続され、もう一方の接続エリア(第4の接続エリア)13dは、ブリッジ回路15の磁気抵抗効果素子11c、11d間の接続電流線12に接続されており、接続エリア13c、13dからブリッジ回路15の出力電圧が検出されるものである。
なお、図4および図5には示していないが、設置基板14上の4つの磁気抵抗効果素子11a〜11dの上方、または下方、またはその両方に絶縁層を介して補償導電線17を配置し、ブリッジ回路15の出力電圧に基づいて、それらの補償導電線17に4つの磁気抵抗効果素子11の近傍に発生する磁界を打ち消すような電流を供給する磁気補償型の構成としてもよい。
次に、電流センサ1の全体構成について説明する。
図1に示すように、被測定電流を印加する一次導体3はケース4と一体となっており、一次導体3はZ方向から見てU字の形状となっている。一体化の方法は特に図示しないが、接着剤や樹脂モールド化等による。なお本実施の形態1に示した図では、U字形状の底部の両脇部分が直角形状に構成されているが、電流検知デバイス部6にU字部の両側から安定して逆方向の磁界が印加される構造であれば丸みを帯びた形状などでもよく、これに限るものではないが、安定して逆方向の磁界を印加するためにはU字形状が少なくとも電流検知デバイス部6の近傍において左右対称であることが望ましい。
図2に示すように、U字形状の一次導体3の対称軸、および電流検知デバイス部6の中心線9が略一致するように、センサ基板2はケース4の内部に設けたミゾ5を介して設置される。本実施の形態においては、電流検知デバイス6をセンサ基板2の下面側に設置した例を示したが、設置位置は下面に限るものではない。電流検知デバイス部6を含むセンサ基板2の設置位置(特にZ方向)は、磁気抵抗効果素子11に付与したい磁界、つまりは被測定電流の大きさに応じて決定し、決定された位置に応じてケースにミゾ5を設けて、センサ基板2を設置し、その固定方法は特に図示しないが、ねじ止めや接着剤等を利用する。また、一次導体3の断面積は、印加する被測定電流値に応じて決定される。このような一次導体3は、例えば銅などの金属による直線状のバー形状からの曲げ加工、または板材からの打ち抜き加工等により作製される。
センサ基板2上には、電流検知デバイス部6とともにセンサ回路部7を配置する。センサ回路部7は、電流検知デバイス部6の接続エリア13a、13bにブリッジ回路15の電圧を供給すると共に、ブリッジ回路15の出力電圧を適度な増幅を施して出力するが、電流センサ1の外部への入出力には、外部端子8を利用する。
また、図1及び図3には示していないが、ケース4内部及びセンサ基板2、あるいはいずれかに電界シールドを設置しても良い。
さらにまた、ケース4下面にセンサ回路部7に調整を施すための調整用窓を設けても良いし、ケース4下面はケースで覆わず、センサ基板2の下面のセンサ回路部7を調整の後に樹脂等により封止しても良い。
次に、電流センサ1の動作について、図3により説明する。
一次導体3に被測定電流を印加すると、図3の破線に示すように中心線に対象に左回転及び右回転の磁界が、印加される被測定電流の大きさに応じて発生する。その結果、磁気抵抗効果素子11a、11bと磁気抵抗素子11c、11dとは逆方向の磁界が加わる。磁気抵抗効果素子11a、11dでは、共に磁界の増加に応じて抵抗値が増加すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が減少する磁気抵抗効果特性を有するように、また磁気抵抗効果素子11b、11cでは、逆に磁界の増加に応じて抵抗値が減少すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が増加する磁気抵抗効果特性を有するように構成されている。よって、1次導体3に流れる電流の増加に応じて磁気抵抗効果素子11a、11dの抵抗値が増加すると共に、磁気抵抗効果素子11b、11cの抵抗値が減少し、1次導体3に流れる電流の減少に応じて磁気抵抗効果素子11a、11dの抵抗値が減少すると共に、磁気抵抗効果素子11b、11cの抵抗値が増加する。このように、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じてブリッジ回路15の平衡が崩れ、これが電流検知デバイス部6のブリッジ回路15の出力となる。
さらに、電流センサ1の動作について、補償導電線17を有する場合について説明する。補償導電線17を配置した電流検知デバイス部6とセンサ回路部7の概略構成を図6に示す。
一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じてブリッジ回路15の平衡が崩れる。このとき、センサ回路部7に設置された増幅回路部(例えばオペアンプ18)では、電流検知デバイス部6の接続エリア13c、13dから検出される出力電圧に基づいて、磁気抵抗効果素子11a〜11d近傍に発生する磁界を打ち消すような電流(制御電流)を補償導電線17に供給する。具体的には接続エリア13c、13dの出力電圧が0になるように、制御電流の大きさを調整する。補償導電線17は、その制御電流の大きさに応じて4つの磁気抵抗効果素子11a〜11d近傍に発生する磁界、すなわち一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じた磁界を相殺するような磁界を発生する。
したがって、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じたブリッジ回路15の平衡の崩れを、センサ回路部7から供給される制御電流により修復することができる。ゆえに、センサ回路部7から供給した制御電流の大きさが、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに相関のある値として検出することができる。
なお、一次導体3以外において発生した外部磁界(外乱磁界)は、磁気抵抗効果素子11a、11bと磁気抵抗効果素子11c、11d(ブリッジ回路15の左右の各ハーフブリッジ回路16)に同相の影響となるため相殺され、測定精度に影響を与えない。
以上のように、この実施の形態1によれば、設置基板上に4つの磁気抵抗効果素子で、設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に第2のハーフブリッジ回路が配置され、それぞれのハーフブリッジ回路に逆方向の磁界が印加される構造のため、一様な外部磁界を除去することができる。
また、電流検知デバイス6を含むセンサ基板2と、ケース4と一体化した一次導体3とが離間され空間部10を有することで、一次導体3と電流検知デバイス6のセンサ基板面外方向の絶縁耐圧が向上するとともに、センサ基板が縮小でき、且つ低コスト化が図れる効果がある。さらにセンサ基板2の設置位置はケース4に設けたミゾ5の位置で決定される構造のため、電流検出範囲が容易に可変できる効果がある。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2による電流センサのAA断面(XZ面)を示す断面図である。本実施の形態2は、図1に示した電流センサ1に、第1の電流検知デバイス部6aに加えてさらに第2の電流検知デバイス部6bを設置したものである。図には省略したが、第2の電流検知デバイス部6bは、第1の電流検知デバイス部6aと同様にセンサ回路部7とともにセンサ基板2bに設置されるものとする。
実施の形態2は、実施の形態1に新たに第2の電流検知デバイス部6bを付加した構成であり、その他の構成で重複する部分は省略する。実施の形態2は、一次導体3に印加した被測定電流に応じて発生する磁界を、2箇所に設置した電流検知デバイス部6で計測するようにしたものである。
実施の形態2における電流センサ1の全体構成について説明する。
一次導体3のU字の対称軸、および第1の電流検知デバイス部6aの中心線9が略一致するように、第1の電流検知デバイス部6aを含むセンサ基板2aは、空間部10を介して一次導体3の近傍に設置される。また、一次導体3のU字の対称軸、および第2の電流検知デバイス部6bの中心線9が略一致するように、第2の電流検知デバイス部6bを含むセンサ基板2bは、空間部10を介して第1の電流検知デバイス部6aに比較して一次導体3からZ方向の遠方に設置される。2つの電流検知デバイス部6a、6bの設置位置(特にZ方向)は、磁気抵抗効果素子11に付与したい磁界に応じて決定する。
各電流検知デバイス部における磁気抵抗効果素子等の構成は、実施の形態1に示した電流検知デバイス部6と同一構成とし、重複を避けるため記述しない。
それぞれのセンサ回路部は、それぞれの電流検知デバイス部の接続エリア13a、13bにブリッジ回路15の電圧を供給すると共に、ブリッジ回路15の出力電圧を適度な増幅を施して出力するが、異なる部分の磁界を計測するため、増幅率等の各センサ回路部の構成は異なる場合がある。
なお、本実施の形態においては、各電流検知デバイス部を各センサ基板の下側に設置した例を示したが、各センサ基板の上側に設置してもよく、あるいは2つに限ったものではなく、さらに複数個設置してもよい。
次に、実施の形態2における電流センサ1の動作について、図7により説明する。
一次導体3に被測定電流を印加すると、図7の破線に示すように中心線に対象に左回転及び右回転の磁界が、印加される被測定電流の大きさに応じて発生する。その結果、第1の電流検知デバイス部6aと第2電流検知デバイス部6bの位置で比較すると、第2電流検知デバイス部6bの位置で、より低められた磁界が印加されることになる。
つまり、第2の電流検知デバイス部6bの位置では、被測定電流が大容量の電流であっても磁気抵抗効果素子11に印加される磁界が抑制され、出力の飽和などを気にすることなく、かつ電流センサとしての外形寸法を大型化することなく、大容量の電流の計測が容易に行え、第1の電流検知デバイス部6aの位置では、被測定電流が小容量の電流になっても磁気抵抗効果素子11に印加される磁界の抑制度は小さく、出力の低下によるS/Nの悪化などを気にすることなく、小容量の電流の計測が容易に行える。
例えば、各電流検知デバイス部6a、6bのハーフブリッジ部分(例えば16b)に被測定電流値に対して付与される磁界は、図8のように示され、小容量の電流の計測時は電流検知デバイス部6a、大容量の電流の測定時は電流検知デバイス部6bを利用するように構成すれば、同じ特性の電流検知デバイス部を用いても、各センサ回路部の増幅率等の若干の調整で、図9に示すように測定レンジの拡大した精度の良い電流センサを構築することが可能となる。
なお、実施の形態1と同様に、磁気抵抗効果素子11a、11dでは、共に磁界の増加に応じて抵抗値が増加すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が減少する磁気抵抗効果特性を有するように、また、磁気抵抗効果素子11b、11cでは、逆に磁界の増加に応じて抵抗値が減少すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が増加する磁気抵抗効果特性を有するように構成されているため、一次導体3に流れる電流の増加に応じて磁気抵抗効果素子11a、11dの抵抗値が増加すると共に、磁気抵抗効果素子11b、11cの抵抗値が減少し、一次導体3に流れる電流の減少に応じて磁気抵抗効果素子11a、11dの抵抗値が減少すると共に、磁気抵抗効果素子11b、11cの抵抗値が増加する。このように、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じてブリッジ回路15の平衡が崩れ、これが各電流検知デバイス部6a、6bのブリッジ回路15の出力となる。
以上のように、この実施の形態2によれば、設置基板上に4つの磁気抵抗効果素子で、設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に第2のハーフブリッジ回路が配置され、それぞれのハーフブリッジ回路に逆方向の磁界が印加される構造のため、一様な外部磁界を除去することができる。
また、一次導体3に印加した大きな被測定電流に応じて発生する磁界に対しても、同じ特性の電流検知デバイス部を複数個設置して、小型で、かつ測定レンジを精度良く拡大できる効果がある。さらにまた、同じ特性の電流検知デバイス部が利用できるため、複数の異なる特性の電流検知デバイス部を用意する必要がなく、低コスト化となる効果がある。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による電流センサ1のAA断面(XZ面)を示す断面図である。本実施の形態3では、U字型の一次導体3は、ケース4の外表面に設けたザグリ状のミゾ5bを介してケース4と一体化し、かつ空間部10を介して電流検知デバイス6を含むセンサ基板2を設置して一次導体3に印加した被測定電流に応じて発生する磁界を計測するようにしたものである。
実施の形態3は、実施の形態1においてケース4の外表面に一次導体3の位置決め用にミゾ5bを設けた構成であり、その他の構成や動作で重複する部分は省略する。
実施の形態1に示したように、電流センサ1の構成において、一次導体3と電流検知デバイス部6は、U字形状の一次導体3の対称軸と電流検知デバイス部6の中心線9が略一致するように設置するのが望ましい。しかしながら電流検知デバイス部6がセンサ基板2の下面側に設置され、かつセンサ基板2がケース4に覆われる構成の場合、U字形状の一次導体3の対称軸と電流検知デバイス部6の中心線9を略一致するのは容易ではない。一次導体3の位置決め用にミゾ5bは、U字形状の一次導体3の対称軸と電流検知デバイス部6の中心線9を容易に略一致するために設けたもので、一次導体3とケース4を一体化する際のガイドの役割を担うものである。本実施の形態では、U字形状に沿った形態でケース4の外表面にミゾ5bを設置したが、この形状に限定されるものではなく、例えば図11のようにU字の外周に沿った形態や、図12のようにU字の内周に沿った形態でガイドの役割を担うガイド部19を設置する構成としても構わない。また、外表面でなく、図13のようにケース4の肉厚部分にくりぬいた形態でガイドの役割を担うガイド部19を設置し、一次導体3を収める構成としても構わない。なお図11〜図13は、簡単のためにケース4の一部と一次導体3、およびガイド部19のみを示した。
以上のように、この実施の形態3によれば、U字型の一次導体3は、ケース4の外表面に設けたザグリ状のミゾ5bやガイド部19等を介してケース4と一体化したため、U字形状の一次導体3の対称軸と電流検知デバイス部6の中心線9を容易に略一致でき、測定精度が向上する効果がある。
実施の形態4.
図14は、この発明の実施の形態4による電流センサのAA断面(XZ面)を示す断面図である。本実施の形態4に示す電流センサ1は、電流検知デバイス6を含むセンサ基板2はミゾ5を介してケース4内に設置し、空気層であった空間部10内に絶縁物20を挿入し、一次導体3に印加した被測定電流に応じて発生する磁界を計測するようにしたものである。
実施の形態4は、実施の形態1において、絶縁物20を空気層であった空間部10に挿入した構成であり、その他の構成や動作で重複する部分は省略する。
実施の形態1に示したように、電流センサ1は、一次導体3と電流検知デバイス部6のセンサ基板面外方向の絶縁耐圧を向上するために、電流検知デバイス6を含むセンサ基板2と、ケース4と一体化した一次導体3とが離間され空気層である空間部10を有する構成とした。本実施の形態4では、さらに絶縁耐圧を向上するために空気層であった空間部10に絶縁物20を設置するもので、例えば、エポキシ樹脂やシリコン、セラミックなどがあるが、これらに限るものではない。なお本実施の形態においては、空間部10を完全に満たすように絶縁物20を挿入した例を示したが、これに限るものではなく、一部空気層を残したまま空間部10に絶縁物20を挿入してもよい。
以上のようにこの実施の形態4によれば、空気層であった空間部10に絶縁物20を挿入する構成のため、一次導体3と電流検知デバイス6のセンサ基板面外方向の絶縁耐圧がさらに向上し、小型化できる効果がある。
この発明の実施形態1による電流センサの斜視図である。 この発明の実施形態1による電流センサの平面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの断面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの電流検知デバイス部を示す平面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの電流検知デバイス部を示す構成概略図である。 この発明の実施形態1による電流センサの補償導電線を配置した構成図である。 この発明の実施形態2による電流センサの断面図である。 この発明の実施形態2による電流センサの電流検知デバイス部の1部における被測定電流値−磁界関係図である。 この発明の実施形態2による電流センサの被測定電流値−センサ出力関係図である。 この発明の実施形態3による電流センサの断面図である。 この発明の実施形態3による別の電流センサの1部の断面図である。 この発明の実施形態3による別の電流センサの1部の断面図である。 この発明の実施形態3による別の電流センサの1部の断面図である。 この発明の実施形態4による電流センサの断面図である。
符号の説明
1 電流センサ、2 センサ基板、3 一次導体、4 ケース、5 ミゾ、6 電流検知デバイス部、7 センサ回路部、8 外部端子、9 中心線、10 空間部、11 磁気抵抗効果素子、12 接続電流線、13 接続エリア、14 設置基板、15 ブリッジ回路、16 ハーフブリッジ回路、17 補償導電線、18 オペアンプ、19 ガイド部、20 絶縁物

Claims (6)

  1. 設置基板上に配置され、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に増加する磁気抵抗効果特性を有する第1および第4の磁気抵抗効果素子と、
    上記設置基板上に配置され、互いに逆方向の上記磁界の増加に応じて抵抗値が共に減少する磁気抵抗効果特性を有する第2および第3の磁気抵抗効果素子と、
    上記設置基板上に配置され、上記第1から第4の磁気抵抗効果素子を接続することにより、上記第1および第2の磁気抵抗効果素子による第1のハーフブリッジ回路、および上記第3および第4の磁気抵抗効果素子による第2のハーフブリッジ回路からなるブリッジ回路を構成する接続電流線とを備え、上記設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に上記第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に上記第2のハーフブリッジ回路が配置された電流検知デバイスと、少なくとも1つのU字型形状を有する一次導体と、上記電流検知デバイスと上記一次導体を固定するケースを備え、上記設置基板の中心線とU字型形状の対称軸が略一致するように上記電流検知デバイスが配置されるとともに、一体化した上記一次導体と上記ケースに少なくとも一つの上記電流検知デバイスを固定したことを特徴とする電流センサ。
  2. 少なくとも一つの上記電流検知デバイスは、センサ回路部とともにセンサ基板に設置され、上記センサ基板は、一体化した上記一次導体と上記ケースの少なくとも一箇所に、上記センサ基板に設置された上記電流検知デバイスの中心線とU字型形状の対称軸が略一致するように固定されたことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 上記センサ基板は、一体化した上記一次導体と上記ケースに、空間部を介して離間して設置したことを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 上記空間部に絶縁物を設置したことを特徴とする請求項1〜3に記載の電流センサ。
  5. 一体化した上記一次導体と上記ケースに設けた少なくとも一つのミゾを介して上記センサ基板を設置したことを特徴とする請求項1〜4に記載の電流センサ。
  6. 上記一次導体は、上記ケースに設けたミゾを介して固定され、一体化したことを特徴とする請求項1〜5に記載の電流センサ。
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