JP2008296941A - ボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】パネル部の径方向外方への膨出反転を抑制すると共に良好な減圧吸収性能を有するボトルを提供すること。
【解決手段】パネル部11が、中央パネル面12と、中央パネル面12を囲んでパネル部11の外縁から中央パネル面12の外縁に向かうにしたがって径方向内方に向けた凹み量が大きくなる傾斜面13とを有し、中央パネル面12の中央部に、第1稜線部22により区画された中央凹部21が形成されると共に、中央凹部21における少なくとも中心部が中央パネル面12の中で最も胴部の径方向内方に位置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば合成樹脂で形成されたボトルに関するものである。
この種のボトルとして、有底筒状の胴部、肩部及び口部を合成樹脂で一体的に形成し、胴部にその径方向内方に凹むパネル部がボトルの中心軸線回りに間隔をあけて複数設けられた構成が知られている。このように、胴部にパネル部を設けることにより、高温の内容物をボトルに充填したときに胴部が膨出変形することやボトルに密封された内容物の温度が低下したときに胴部が陥没変形することを抑制している。
このようなパネル部として、パネル部を複数の傾斜面で構成し、これら傾斜面同士の境界線を曲線状とした構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−63516号公報
しかしながら、上記従来のボトルにおいても、より確実に外方への膨出反転を抑制すると共に良好な減圧吸収性能を備えることが望まれている。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、パネル部の径方向外方への膨出反転を抑制すると共に良好な減圧吸収性能を有するボトルを提供することを目的とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明のボトルは、有底筒状の胴部に、その周方向に間隔をあけて径方向内方に向けて凹むパネル部が複数形成されたボトルであって、前記パネル部が、中央パネル面と、該中央パネル面を囲んで前記パネル部の外縁から前記中央パネル面の外縁に向かうにしたがって径方向内方に向けた凹み量が大きくなる傾斜面とを有し、前記中央パネル面の中央部に、稜線部により区画された中央凹部が形成されると共に、該中央凹部における少なくとも中心部が該中央パネル面の中で最も前記胴部の径方向内方に位置されていることを特徴とする。
この発明によれば、高温の内容物をボトルに充填してボトル内部が正圧となる膨出変形時において、中央パネル面は稜線部の一部を起点として胴部の径方向外方に膨出変形する。このとき、中央凹部に上記稜線部の一部を介して連なって稜線部を外縁に有する他の面が、この膨出変形を抑制する。これにより、中央凹部が膨出変形し過ぎて膨出反転することを防止する。一方、ボトルに密封された内容物の温度が低下してボトル内部が負圧となる陥没変形時において、中央凹部の中心部が中央パネル面において最も径方向内方に凹んでいることから、中央パネル面は中央凹部の中心部を起点として胴部の径方向内方に向けて変形し始める。このとき、中央凹部において稜線部と中央凹部の中心部とを接続する接続面も、この変形に追従して変形する。これにより、中央凹部全体を偏りなく均等に胴部の径方向内方に向けて変形させることができる。以上より、パネル部の径方向外方への膨出反転を抑制できると共に、パネル部に良好な減圧吸収性能を付与できる。
また、本発明のボトルは、前記中央凹部における前記胴部の周方向の中央部に、前記胴部の中心軸線に沿って延びる中心谷線が前記中央パネル面を屈曲することにより形成されていることが好ましい。
この発明では、陥没変形時において、中央凹部が中心谷線を起点として径方向内方へ向けた変形が起こりやすくなるため、上述の作用効果がより確実に奏されることになる。
また、本発明のボトルは、前記稜線部における前記胴部の周方向両端それぞれが、前記傾斜面の内縁と接することが好ましい。
この発明では、膨出変形時や陥没変形時における中央凹部の変形量を低減できる。
この発明にかかるボトルによれば、中央凹部の中心部を起点とした陥没変形が容易になると共に、中央凹部に隣接した他の面(湾曲部)が稜線の一部を起点とした膨出変形を抑制できる。これにより、パネル部の膨出反転をより確実に抑制できると共に、パネル部の減圧吸収性能を維持できる。
以下、本発明によるボトルの第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態におけるボトル1は、図1に示すように、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などの合成樹脂で構成されており、胴部2、肩部3及び口部4を備えている。
胴部2は、ボトル1の中心軸線Oに沿って形成された有底円筒形状を有している。そして、胴部2には、胴部2の径方向内方に向けて凹む複数(例えば6つ)のパネル部11が胴部2の周方向に等間隔を開けて形成されている。
パネル部11は、側面視でほぼ矩形状を有しており、その長軸がボトル1の中心軸線Oにほぼ沿うと共に、短軸が胴部2の周方向に沿っている。そして、パネル部11は、中央パネル面12と、この中央パネル面12を囲んでパネル部11の外方から中央パネル面12の外縁に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向けた凹み量が増大する傾斜面13とを有している。
中央パネル面12は、図1から図3に示すように、側面視でほぼ矩形状を有しており、その長軸がボトル1の中心軸線Oにほぼ沿うと共に、短軸が胴部2の周方向に沿っている。そして、中央パネル面12は、その中央部に形成された中央凹部21と、中央凹部21を区画する第1稜線部(稜線部)22と、中央凹部21よりもボトル1の中心軸線Oに沿った上下両方に形成された平面部23、24と、湾曲部25〜28とを有している。
中央凹部21は、ボトル1の側面視でほぼ菱形状を有しており、この菱形が有する2つの対角線のうち長さの長い一方の対角線がボトル1の中心軸線Oに沿うように形成されている。そして、中央凹部21には、上記一方の対角線に沿って中央パネル面12を屈曲することにより形成された谷線(中心谷線)21aが形成されており、この谷線21aを胴部2の周方向で挟む斜面部21B、21Cを備えている。そして、中央凹部21は、図2(b)に示すように、その中心部が中央パネル面12の中で最もボトル1の径方向内方に位置している。
谷線21aにおけるボトル1の中心軸線O方向の上下両端は、図1及び図2(a)に示すように第1稜線部22に接続されている。そして、谷線21aは、図2(b)に示すように、中心軸線O方向の上下両端からそれぞれ中心軸線Oに沿ってこの中心軸線O方向の中央部に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向けた凹み量が大きくなっている。
斜面部21B、21Cそれぞれは、図1及び図2(a)に示すように、ボトル1の側面視でほぼ二等辺三角形状をなし、谷線21aと第1稜線部22とにより囲まれている。
第1稜線部22は、中央凹部21の周囲を囲むように形成されており、中央パネル面12を屈曲させることにより形成されている。そして、第1稜線部22は、中央凹部21がボトル1の側面視でほぼ菱形状をなすように、4つの第1から第4直線部22a〜22dを備えている。これら第1から第4直線部22a〜22dは、図2(b)に示すように、ボトル1の中心軸線Oと平行な面内に形成されている。
ここで、第1から第4直線部22a〜22dのうち胴部2の側面視で右斜め上方に位置する第1直線部22aは、図1及び図2(a)に示すように、ボトル1の中心軸線O方向の上方に向かうにしたがって谷線21aに近接するように延在されている。また、第2直線部22bは、谷線21aを基準に第1直線部22aと線対称となっている。
さらに、残りの第3及び第4直線部22c、22dは、それぞれ谷線21aを通って胴部2の周方向に沿って延びる中心線を基準に第1及び第2直線部22a、22bと線対称となっている。
また、第1及び第3直線部22a、22cの接点は傾斜面13の内周縁上に位置しており、第2及び第4直線部22b、22dの接点は傾斜面13の内周縁上に位置している。したがって、第1稜線部22のうちボトル1の周方向の両端それぞれは、傾斜面13の内周縁と接触していることとなる。
平面部23は、中央凹部21よりもボトル1の中心軸線O方向の上方に形成されており、図2(b)及び図3に示すように、ボトル1の中心軸線Oとほぼ平行な平面となっている。平面部23と中央凹部21との間には、図1及び図2(a)に示すように、湾曲部25、26と第2及び第3稜線部29、30とが配置されている。また、平面部23は、第2及び第3稜線部29、30と傾斜面13とにより囲まれている。
第2稜線部29は、中央パネル面12を屈曲することにより形成されており、第2直線部22bと連続して同一直線上となるように形成されている。また、第3稜線部30は、上述と同様に、中央パネル面12を屈曲することにより形成されており、第1直線部22aと連続して同一直線上となるように形成されている。ここで、第2及び第3稜線部29、30は、第1稜線部22と同一平面上に形成されている。
平面部24は、中央凹部21よりもボトル1の中心軸線Oに沿った下方に形成されており、上述と同様に、ボトル1の中心軸線Oとほぼ平行な平面となっている。平面部24と中央凹部21との間には、湾曲部27、28と第4及び第5稜線部31、32とが配置されている。また、平面部24は、第4及び第5稜線部31、32と傾斜面13とにより囲まれている。
第4稜線部31は、上述と同様に、中央パネル面12を屈曲することにより形成されており、第4直線部22dと連続して同一直線上となるように形成されている。また、第5稜線部32は、上述と同様に、中央パネル面12を屈曲することにより形成されており、第3直線部22cと連続して同一直線上となるように形成されている。ここで、第4及び第5稜線部31、32は、第1〜第3稜線部22、29、30と同一平面上に形成されている。
湾曲部25は、第1直線部22aと第2稜線部29と傾斜面13とによって囲まれており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線O方向中央部に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。また、湾曲部26は、第2直線部22bと第3稜線部30と傾斜面13とによって囲まれており、上述と同様に、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線O方向中央部に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。そして、湾曲部27は、第3直線部22cと第4稜線部31と傾斜面13とによって囲まれており、上述と同様に、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線O方向中央部に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。さらに、湾曲部28は、第4直線部22dと第5稜線部32と傾斜面13とによって囲まれており、上述と同様に、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線O方向中央部に向かうにしたがって胴部2の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。ここで、湾曲部25〜28それぞれの凹み量は、中央凹部21の凹み量以下となっている。
肩部3は、図1に示すように、胴部2の上端と連続して形成されており、その径が胴部2の上端からボトル1の中心軸線Oに沿って上方に向かうにしたがって漸次縮径している。
口部4は、肩部3の上端と連続して形成されており、その外周面にキャップ(図示略)が着脱自在に螺着可能な雄ネジ部35が形成されている。
以上のような構成のボトル1は、ボトル1の内圧を高めるとパネル部11が膨出変形する。ここで、中央パネル面12は、第1及び第2直線部22a、22bと第2及び第3稜線部29、30の接点や第3及び第4直線部22c、22dと第4及び第5稜線部31、32の接点を起点として胴部22の径方向外方に膨出変形していく。このとき、第1及び第2直線部22a、22bと第2及び第3稜線部29、30の接点を外縁として有する中央凹部21、平面部23及び湾曲部25、26のうち主として湾曲部25、26が上記接点を起点とした膨出変形を抑制する。また、第3及び第4直線部22c、22dと第4及び第5稜線部31、32の接点を外縁として有する中央凹部21、平面部24及び湾曲部27、28のうち主として湾曲部27、28が上記接点を起点とした膨出変形を抑制する。これにより、中央パネル面12が径方向外方に膨出し過ぎない。これにより、中央凹部21の膨出反転を防止する。
なお、中央パネル面12と中心軸線Oとの距離の最大値がパネル部11の外縁と中心軸線Oとの距離以下となっているため、例えば胴部2の外周にラベルを貼付したときにパネル部11の膨出変形時においてラベルが破れることを防止できる。
また、ボトル1の内圧を低くすると、パネル部11が陥没変形する。ここで、中央凹部21の中心部が最も径方向内方に凹んでいることから、中央凹部21は中央凹部21の中心部を起点として胴部2の径方向内方に陥没変形する。このとき、第1稜線部22と中央凹部21の中心部とを接続する斜面部21B、21Cも、この変形に追従して変形する。このため、中央凹部21全体が、偏りなく均一に胴部2の径方向内方に向けて変形する。これにより、中央凹部21の良好な減圧吸収性能が維持される。
なお、中央凹部21の中心にボトル1の中心軸線Oに沿う谷線21aが形成されているため、陥没変形が中央凹部21を起点として容易に行われる。また、第1稜線部22を屈曲により形成することや第1稜線部22の一部を傾斜面13の内周縁と接触させることで、中央凹部21の変形量が抑制される。
このような構成のボトル1によれば、第1稜線部22により区画されて中心部が最も径方向内方に位置する中央凹部21を設けることにより、第1及び第2直線部22a、22bの接点や第3及び第4直線部22c、22dの接点を起点とした膨出変形を抑制できると共に、中央凹部21の中心部を起点とした陥没変形が容易になる。これにより、減圧吸収性能を維持すると共に、パネル部11の膨出反転をより確実に抑制できる。
ここで、第1稜線部22を屈曲により形成すると共に中央凹部21に谷線21aを形成することにより、中央凹部21の中心部を起点とした陥没変形がより容易に行える。また、第1及び第3直線部22a、22cの接点や第2及び第4直線部22b、22dの接点を傾斜面13の内周縁と接触させることで、中央凹部21の膨出及び陥没変形量を抑制できる。
なお、本実施形態において、平面部23、24を湾曲面に置き換えると共に湾曲部25〜28を平面に置き換えた構成としてもよい。
次に、本発明によるボトルの第2の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図4においては、図1から図3と同一構成要素に同一符号を付し、この説明を省略する。
第2の実施形態におけるボトル50のパネル部51を構成する中央パネル面52は、図4に示すように、その中央部に形成された中央凹部61と、中央凹部61を区画する第1稜線部(稜線部)62と、中央凹部61よりもボトル50の中心軸線方向の上下両方に形成された平面部63、64と、湾曲部65〜68とを有している。
中央凹部61は、ボトル50の側面視でほぼ六角形状を有している。そして、中央凹部61は、図4(b)に示すように、その中心部が中央パネル面52の中で最もボトル50の径方向内方に位置する湾曲面である。
第1稜線部62は、図4(a)に示すように、中央凹部61の周囲を囲むように形成されており、中央パネル面52を屈曲させることにより形成されている。そして、第1稜線部62は、中央凹部61がボトル50の側面視でほぼ六角形状をなすように、6つの第1から第6直線部62a〜62fを有している。これら第1から第6直線部62a〜62fは、ボトル50の中心軸線と平行な面内に形成されている。
ここで、第1から第6直線部62a〜62fのうちボトル50の側面視で右斜め上方に位置する第1直線部62aは、中心軸線に沿って上方に向かうにしたがって中央凹部61のうちボトル50の中心軸線方向に沿って延びる中心線に近接するように形成されている。また、第1から第6直線部62a〜62fのうちボトル50の側面視で上方に位置する第2直線部62bは、ボトルの周方向に沿って延在されている。そして、第1から第6直線部62a〜62fのうちボトル50の側面視で左斜め上方に位置する第3直線部62cは、中心軸線に沿って上方に向かうにしたがって中央凹部61のうちボトル50の中心軸線方向に沿って延びる中心線に近接するように形成されている。
さらに、第4から第6直線部62d〜62fは、それぞれボトル50の中心軸線方向に沿って延びる中心線を通ってボトル50の周方向に沿って延びる中心線を基準に第1から第3直線部62a〜62cと線対称となっている。
また、第1及び第4直線部62a、62dの接点は傾斜面13の内周縁上に位置しており、第3及び第6直線部62c、62fの接点は傾斜面13の内周縁上に位置している。
平面部63は、図4に示すように、中央凹部61よりもボトル50の中心軸線方向の上方に形成されており、ボトル50の中心軸線とほぼ平行な平面となっている。そして、平面部63と中央凹部61との間には、湾曲部65、66と、第2及び第3稜線部69、70とが配置されている。また、平面部63は、第2直線部62bと第2及び第3稜線部69、70と傾斜面13とにより囲まれている。
第2稜線部69は、中央パネル面52を屈曲することにより形成されており、ボトル50の中心軸線に沿って形成されている。そして、第2稜線部69は、中心軸線に沿う下端が第1及び第2直線部62a、62bの接点に接続されている。また、第3稜線部70は、上述と同様に、中央パネル面52を屈曲することにより形成されており、ボトル50の中心軸線に沿って形成されている。そして、第3稜線部70は、中心軸線方向の下端が第2及び第3直線部62b、62cの接点に接続されている。
平面部64は、上述と同様に、中央凹部61よりもボトル50の中心軸線方向の下方に形成されており、ボトル50の中心軸線とほぼ平行な平面となっている。そして、平面部64と中央凹部61との間には、湾曲部67、68と第4及び第5稜線部71、72とが配置されている。
第4稜線部71は、上述と同様に、中央パネル面52を屈曲することにより形成されており、ボトル50の中心軸線に沿って形成されている。そして、第4稜線部71は、中心軸線方向の上端が第4及び第5直線部62d、62eの接点に接続されている。また、第5稜線部72は、上述と同様に、中央パネル面52を屈曲することにより形成されており、ボトル50の中心軸線に沿って形成されている。そして、第5稜線部72は、中心軸線方向の上端が第5及び第6直線部62e、62fの接点に接続されている。ここで、第2から第5稜線部69〜72は、第1稜線部62と同一平面上に形成されている。
湾曲部65は、第1直線部62aと第2稜線部69と傾斜面13とにより囲まれており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線方向中央部に向かうにしたがってボトル50の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。また、湾曲部66は、第3直線部62cと第3稜線部70と傾斜面13とにより囲まれており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線方向中央部に向かうにしたがってボトル50の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。そして、湾曲部67は、第4直線部62dと第4稜線部71と傾斜面13とにより囲まれており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線方向中央部に向かうにしたがってボトル50の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。さらに、湾曲部68は、第6直線部62fと第5稜線部72と傾斜面13とにより囲まれており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分の中心軸線方向中央部に向かうにしたがってボトル50の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。ここで、湾曲部65〜68それぞれの凹み量は、中央凹部61の凹み量以下となっている。
このような構成のボトル50においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
なお、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様に、平面部63、64を湾曲面に置き換えると共に湾曲部65〜68を平面に置き換えた構成としてもよい。
次に、本発明によるボトルの第3の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、図5においては、図1から図3と同一構成要素に同一符号を付し、この説明を省略する。
第3の実施形態におけるボトル100のパネル部101を構成する中央パネル面102は、図5に示すように、その中央部に形成された中央凹部111と、中央凹部111を区画する第1稜線部(稜線部)112と、中央凹部111よりもボトル100の中心軸線方向の上下両方に形成された湾曲部113、114と、平面部115、116とを有している。
中央凹部111は、図5(a)に示すように、ボトル100の側面視でほぼ六角形状を有している。そして、中央凹部111には、ボトル100の中心軸線方向に沿って延びる谷線111aが形成されている。また、中央凹部111は、谷線111aをボトル100の周方向で挟む湾曲部111B、111Cを備えている。そして、中央凹部111は、その中心部が中央パネル面102の中で最もボトル100の径方向内方に位置している。
第1稜線部112は、中央凹部111の周囲を囲むように形成されており、中央パネル面102を屈曲させることにより形成されている。そして、第1稜線部112は、中央凹部111がボトル100の側面視でほぼ六角形状をなすように、6つの第1から第6直線部112a〜112fを有している。
ここで、第1から第6直線部112a〜112fのうちボトル100の側面視で右方に位置する第1直線部112aは、ボトル100の中心軸線と平行に延在されている。また、第1から第6直線部112a〜112fのうちボトル100の側面視で右斜め上方に位置する第2直線部112bは、中心軸線に沿って上方に向かうにしたがって中央凹部111のうちボトル100の中心軸線方向に沿って延びる中心線に近接するように形成されている。そして、第1から第6直線部112a〜112fのうちボトル100の側面視で左上方に位置する第3直線部112cは、中心軸線に沿って上方に向かうにしたがって中央凹部111のうちボトル100の中心軸線方向に沿って延びる中心線に近接するように形成されている。
さらに、第1から第6直線部112a〜112fのうちボトル100の側面視で左方に位置する第4直線部112dは、ボトル100の中心軸線方向に沿って延びる中心線を基準に第1直線部112aと線対称となっている。また、第5及び第6直線部112e、112fは、それぞれボトル100の中心軸線方向に沿って延びる中心線を通ってボトル100の周方向に沿って延びる中心線を基準に第2及び第3直線部112b、112cと線対称となっている。なお、第1稜線部112は、傾斜面13の内周縁と非接触となっている。
湾曲部113は、図5に示すように、中央凹部111よりもボトル100の中心軸線に沿った上方に形成されており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分のボトル100の周方向中央部に向かうにしたがってボトル100の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。そして、湾曲部113と中央凹部111との間には、平面部115、116と第2及び第3稜線部117、118とが配置されている。また、湾曲部113は、第2及び第3稜線部117、118と傾斜面13とにより囲まれている。
第2稜線部117は、中央パネル面102を屈曲することにより形成されており、第3直線部112cと同一直線上となるように形成されている。また、第3稜線部118は、上述と同様に、中央パネル面102を屈曲することにより形成されており、第2直線部112bと同一直線上となるように形成されている。
湾曲部114は、中央凹部111よりもボトル100の中心軸線に沿った下方に形成されており、その外周縁において傾斜面13の内周縁上に位置する部分のボトル100の周方向中央部に向かうにしたがってボトル100の径方向内方に向かう凹み量が大きくなっている。そして、湾曲部114と中央凹部111との間には、平面部115、116と第4及び第5稜線部119、120とが配置されている。また、湾曲部114は、第4及び第5稜線部119、120と傾斜面13とにより囲まれている。ここで、湾曲部113、114それぞれの凹み量は、中央凹部111の凹み量以下となっている。
第4稜線部119は、中央パネル面102を屈曲することにより形成されており、第6直線部112fと同一直線上となるように形成されている。また、第5稜線部120は、上述と同様に、中央パネル面102を屈曲することにより形成されており、第5直線部112eと同一直線上となるように形成されている。ここで、第2から第5稜線部117〜120は、第1稜線部112と同一平面上に形成されている。
平面部115は、第1、第2及び第5直線部112a、112b、112eと第2稜線部117と第4稜線部119と傾斜面13とにより囲まれており、ボトル100の中心軸線と平行な平面である。また、平面部116は、第3、第4及び第6直線部112c、112d、112fと第3稜線部118と第5稜線部120と傾斜面13とにより囲まれており、ボトル100の中心軸線と平行な平面である。
このような構成のボトル100においても、上述した第1の実施形態と同様の作用、効果を奏する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、第1の実施形態や第3の実施形態において凹部に谷線を形成しているが、谷線を形成しなくてもよい。
また、中央凹部は、少なくとも中心部が中央パネルの中で最もボトルの径方向内方に位置していればよく、中心軸線と平行な平面である底部を有する形状など、他の形状としてもよい。
そして、第1から第5稜線部は、中央パネルを屈曲させることにより形成しているが、他の領域よりも曲率半径を小さくして湾曲させることにより形成してもよい。
さらに、第1の実施形態や第2の実施形態において第1稜線部の一部を傾斜面の内縁と接触させているが、第3の実施形態のように接触させなくてもよい。
また、中央パネル面は、ボトルの中心軸線に沿って凹部を介して湾曲面や平面を対向配置した構成となっているが、凹部の中央部が中央パネル面の中で最もボトルの径方向内方に位置する構成であれば、湾曲面や平面と傾斜面との間に他の湾曲面や平面を設けた構成としてもよい。そして、中央パネル面は、その中央部に中央凹部が形成されていれば、中央凹部の外周面の構成は適宜変更してもよい。
この発明によれば、パネル部の径方向外方への膨出反転を抑制すると共に良好な減圧吸収性能を有するボトルに関して、産業上の利用可能性が認められる。
本発明の第1の実施形態におけるボトルを示す側面図である。 図1のパネル部を示すもので、(a)が部分拡大図、(b)が(a)のA−A矢視断面図である。 図1のパネル部を示すもので、(a)が図2(a)のB−B矢視断面図、(b)が図2(a)のC−C矢視断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるボトルを示すもので、(a)がパネル部を示す部分拡大図、(b)が(a)のD−D矢視断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるボトルを示すもので、(a)がパネル部を示す部分拡大図、(b)が(a)のE−E矢視断面図である。
符号の説明
1,50,100 ボトル、11,51,101 パネル部、12,52,102 中央パネル面、13 傾斜面、21,61,111 中央凹部、21a,111a 谷線(中心谷線)、22,62,112 第1稜線部(稜線部)、O 中心軸線

Claims (3)

  1. 有底筒状の胴部に、その周方向に間隔をあけて径方向内方に向けて凹むパネル部が複数形成されたボトルであって、
    前記パネル部が、中央パネル面と、該中央パネル面を囲んで前記パネル部の外縁から前記中央パネル面の外縁に向かうにしたがって径方向内方に向けた凹み量が大きくなる傾斜面とを有し、
    前記中央パネル面の中央部に、稜線部により区画された中央凹部が形成されると共に、該中央凹部における少なくとも中心部が該中央パネル面の中で最も前記胴部の径方向内方に位置されていることを特徴とするボトル。
  2. 前記中央凹部における前記胴部の周方向の中央部に、前記胴部の中心軸線に沿って延びる中心谷線が前記中央パネル面を屈曲することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボトル。
  3. 前記稜線部における前記胴部の周方向両端それぞれが、前記傾斜面の内縁と接することを特徴とする請求項1または2に記載のボトル。
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