JP2003063516A - 合成樹脂製容器 - Google Patents
合成樹脂製容器Info
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Abstract
を、外観を損なうこと無くスムーズに吸収することがで
き、軽量化を図る場合にも永久歪みを生じることのない
合成樹脂製容器を提供すること。 【解決手段】 上記課題を解決するため合成樹脂製容器
の減圧吸収部の形状について種々検討を重ねた結果、平
面の角同士や直線同士等がある点に集中して交わること
が円滑な動きを妨げることになり、曲面状や曲線状の形
状にすることがスムーズな変形の吸収に有効であること
を見出だし、この発明を完成したもので、その具体的な
構成は以下の通りである。筒形状をなす胴部11に、内
部に生じる減圧により弾性変形する減圧吸収部12を胴
部11の内側に凹ませて周方向に複数配列し、これら減
圧吸収部12の中心部14を最も深く凹ませるととも
に、これら減圧吸収部12の中央縦断面形状13を中心
部を頂点として胴部11の内側に凸状の曲線状に形成す
る。これにより、曲線状で中心部が最も深い底部の縦断
面形状によって動き難い部分がなく、円滑に減圧による
変形を吸収できるようにしている。
Description
に関し、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)
のボトル状容器における加熱した内容物の充填後に生じ
る負圧(減圧)の影響をスムーズに吸収できるようにし
たものである。
(PET)などのポリエステル樹脂等を用いて有底のプ
リフォームを射出成形し、得られたプリフォームを加熱
昇温後、二軸延伸ブロー成形を行ってボトル状容器を製
造することが行われており、得られたボトル状容器は、
透明性、表面光沢、耐衝撃性、ガスバリア性等に優れ、
各種飲料、食品、液体洗剤などの容器として広く使用さ
れている。
填にともなう圧力、あるいは加熱した内容物を充填した
場合の温度低下に伴なう負圧等が加わっても外観を損ね
ることがないようにするため、予めボトル状容器の胴部
に変形を容易とする部分を形成しておくことが行われて
おり、特に減圧にともなう変形を吸収するための減圧吸
収部を形成している。
開昭63−203541号公報に開示された壜体パネル
壁1があり、図5に示すように、直線状の底線2の上下
両端に左右斜め方向の谷線3を形成し、底線2を胴部4
より陥没させ、この底線2の両側の胴部4との間の左右
の傾斜壁5,5部分および谷線3の間の上下の傾斜壁
6,6部分の4つの傾斜壁を変形部としている。
力に対しては、陥没している底線2が持ち上げられる状
態で底線2に向かって斜めに形成された傾斜壁5,5,
6,6が外方に押圧されて膨出変形するようになり、内
部が減圧される場合には、膨出変形とは逆に底線2が内
方に陥没するような形態で傾斜壁5,5,6,6を内方
に変形させるようにしている。
パネル壁1では、底線2の両端が谷線3の間の上または
下の1つの傾斜壁6,(6)と底線2の両側の左右2つ
の傾斜壁5,5との3つの平面の角が1点で接する状態
の点となるため、力が加わっても動き難い点であり、加
圧や減圧に伴う変形をスムーズに吸収することが出来な
い、特に内容物充填に伴う加圧により、減圧吸収部が膨
出変形したまま元の状態に復元せず、内容物充填後の減
圧をスムーズに吸収することができないという問題があ
る。
状容器では、リサイクル法の施行にともない使用樹脂量
の削減や軽量化の要求が高まっており、ボトル状容器の
一層の薄肉化を図ろうとする場合に、減圧吸収部がスム
ーズに変形を吸収しないとボトル状容器に永久歪みが生
じ易くなるという問題もある。
みてなされたもので、容器に加わる圧力や減圧力にとも
なう変形を、外観を損なうこと無くスムーズに吸収する
ことができ、軽量化を図る場合にも永久歪みを生じるこ
とのない合成樹脂製容器を提供しようとするものであ
る。
合成樹脂製容器の減圧吸収部の形状について種々検討を
重ねた結果、平面の角同士や直線同士等がある点に集中
して交わることが円滑な動きを妨げることになり、曲面
状や曲線状の形状にすることがスムーズな変形の吸収に
有効であることを見出だし、この発明を完成したもの
で、その具体的な構成は以下の通りである。
樹脂製容器は、筒形状をなす胴部に、内部に生じる減圧
により弾性変形する減圧吸収部を胴部内側に凹ませて周
方向に複数配列し、これら減圧吸収部の中心部を最も深
く凹ませるとともに、これら減圧吸収部の前記胴部中心
軸に沿う中央縦断面形状を中心部を頂点として胴部内側
に凸状の曲線状に形成してなることを特徴するものであ
り、曲線状で中心部が最も深い底部の縦断面形状によっ
て動き難い部分がなく、円滑に減圧による変形を吸収で
きるようにしている。
製容器は、請求項1記載の構成に加え、前記減圧吸収部
を上下左右の少なくとも4つの傾斜面で構成したことを
特徴とするものであり、曲線状で中心部が最も深い底部
で、しかも4つの傾斜面の減圧吸収部の形状によって動
き難い部分がなく、円滑に減圧による変形を吸収できる
ようにしている。
脂製容器は、請求項2記載の構成に加え、前記左右の傾
斜面をそれぞれ2つ以上の傾斜面で構成したことを特徴
とするものであり、左右の傾斜面をそれぞれ2つ以上の
傾斜面として、より円滑な変形を可能として円滑に減圧
による変形を吸収できるようにしている。
製容器は、請求項2記載の構成に加え、前記減圧吸収部
の4つの前記傾斜面で減圧吸収部の底部を構成するとと
もに、これら傾斜面の境界となる底谷線を2つの円弧を
向かい合わせた曲線状に形成してなることを特徴とする
ものであり、4つの傾斜面の境界の底谷線を2つの円弧
を向かい合わせた曲線状にしてあるので、直線状の底谷
線に比べて円滑に底谷線が動いて変形でき、より円滑に
減圧による変形が吸収できるようになる。
脂製容器は、請求項3記載の構成に加え、前記左右傾斜
面を構成するそれぞれ2つ前記傾斜面をほぼ同一幅とし
たことを特徴とするものであり、このような傾斜面によ
ってそれぞれに分散させて変形させることができ、より
円滑に減圧による変形が吸収できるようになる。
製容器は、請求項4記載の構成に加え、前記減圧吸収部
の底部の前記底谷線の2つの円弧を当該減圧吸収部の中
央部を頂点とする円弧としたことを特徴とするものであ
り、このような底谷線によっても、より円滑に減圧によ
る変形が吸収できるようになる。
脂製容器は、請求項2〜6のいずれかに記載の構成に加
え、前記減圧吸収部の前記左右傾斜面でV字状の底部を
形成することを特徴とするものであり、このようなV字
状の底部によっても、より円滑に減圧による変形が吸収
できるようになる。
製容器は、請求項2〜6のいずれかに記載の構成に加
え、前記減圧吸収部の前記左右傾斜面のV字状の底部の
角度を60〜175度としたことを特徴とするものであ
り、角度が小さすぎると成形や変形し難く、大きすぎる
と角度を付与して変形し易くすることができなくなり、
このような範囲の角度によっても、より円滑に減圧によ
る変形が吸収できるようになる。
脂製容器は、請求項2〜8のいずれかに記載の構成に加
え、前記上傾斜面の上端稜線と前記下傾斜面の下端稜線
を互いに逆方向の円弧状に形成したことを特徴とするも
のであり、このような上下の傾斜面の形状によっても、
より円滑に減圧による変形が吸収できるようになる。
脂製容器は、請求項1〜9のいずれかに記載の構成に加
え、前記減圧吸収部の外側に枠状部を形成するととも
に、この枠状部内側の当該減圧吸収部の各傾斜面の境界
線を曲線で構成したことを特徴とするものであり、この
ような枠状部内側の減圧吸収部を曲線の境界線だけとし
て、より円滑に減圧による変形が吸収できるようにして
いる。
収部の中心および中心近傍をいう。また、減圧吸収部の
中央部とは、減圧吸収部の中央および中央近傍をいう。
部の中央縦断面形状の中心部の凸状の曲線を含む傾斜面
で構成される底面部分をいい、大きさは異なるとしても
左右2つの傾斜面あるいは上下左右の4つの傾斜面で構
成される。
いて図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明の合
成樹脂製容器の一実施の形態にかかり、(a)は正面
図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図であ
る。
チレンテレフタレート(PET)を射出成形することで
得られる有底の管状のプリフォームを加熱昇温した後、
延伸ブロー成形することで成形されるボトルとされ、胴
部11の横断面形状が円形の筒形状に形成されるほか、
長方形や多角形等の筒形状に形成される。
0の胴部11には、加熱した内容物を充填した後の温度
低下による負圧を弾性変形により外観を損なうこと無く
吸収させるための減圧吸収部12が周方向に複数個、図
示例では周方向等間隔に6個形成してある。
11を内側に凹ませて形成してあり、図1(b)に示す
ように、中央縦断面形状13を中心部14が最も深く凹
んだ曲線状に形成してあり、ここでは中央縦断面形状1
3を曲率半径の大きな円弧で構成し、中心が最も深くな
っている。
斜面15,16で左右の側壁部と底部が一体として構成
されるとともに、上下は側壁部と底部とが異なる傾斜面
で構成され、上側壁傾斜面17、上底部傾斜面18、下
側壁傾斜面19、下底部傾斜面20の4つの傾斜面で構
成されており、ここでは、減圧吸収部12は合計6つの
傾斜面で構成されている。
つの傾斜面で構成するようにすることもでき、これによ
り、減圧吸収部12は最少限4つの傾斜面で構成するこ
とができる。
傾斜面15,16と上下底部傾斜面18,20とで底部
が構成され、これらの境界となる底谷線21,22を、
中心部が凸状の曲線を互いに向かい合わせた形状として
あり、ここでは、底谷線21,22を円弧とし、減圧吸
収部12の中心で円弧が接するようにしてあり、円弧の
両端が減圧吸収部12の四隅に位置するようにしてあ
る。
して左右に位置する左右傾斜面15,16は、横断面形
状がV字状に形成されて中央部が胴部11の内側に凹ん
でおり、V字部分の角度θが60〜175度としてあ
る。
と成形時に金型からの離型が困難となり、175度より
大きいと平坦に近くなって内部からの圧力で膨らみ易く
強度が低下することから、好ましくは150〜165度
の範囲であり、ここでは、例えば155度としてある。
面18のそれぞれの上端稜線17a,18aが上に凸状
の円弧とされる一方、下側壁傾斜面19および下底部傾
斜面20のそれぞれの下端稜線19a,20aが下に凸
状の円弧とされ、上端と下端の稜線が互いに逆方向の円
弧状に形成されており、減圧吸収部12の四隅に位置す
る底谷線21,22の端部とこれら稜線の端部が、図1
(a)に示すように、1点で交わるようになっている。
2の外側には、4隅が円弧とされた矩形の枠状部23が
形成されてボトル10の平坦な胴部11からわずかな傾
斜面を介して減圧吸収部12と連結されるようになって
いる。
線15a,16aがそれぞれ曲率の大きな円弧状に形成
してあることから、枠状部23を除く他の減圧吸収部1
2の底谷線や稜線等の全ての境界線が曲線で構成されて
いる。
縦断面の中心線と中央横断面の中心線の交差する点を中
心として点対称の形状になっている。
ボトル10では、その胴部11に減圧吸収部12が形成
してあるので、加熱した内容物を充填後常温まで温度が
低下することによって生じる負圧が作用すると、減圧吸
収部12の縦断面形状が曲率の大きな円弧状の曲線とし
てあり、しかも中央部が最も深く凹ませてあるので、底
部が平坦面の場合に比べスムーズに弾性変形することが
でき、外観を損なうこと無く、減圧の影響を吸収するこ
とができるとともに、加圧により減圧吸収部12が一旦
膨出変形しても元の状態に復元しやすい。
面15,16と上下底部傾斜面1820との4つの傾斜
面で構成され、しかもこれらの境界となる底谷線21,
22を円弧とし、減圧吸収部12の中心で互いが接する
ようにしてあるので、直線の底谷線の場合に比べ、左右
傾斜面15,16と上底部傾斜面18または下底部傾斜
面20との3つの傾斜面の交点が動きが拘束された点と
ならずにスムーズに変形することができ、これによって
も外観を損なうこと無く、減圧の影響を吸収することが
できるとともに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出
変形しても元の状態に復元しやすい。
斜面15,16の横断面形状をV字状にするとともに、
その角度θを155度としてあるので、成形時の金型か
らの離型が容易にできるとともに、平坦の場合に比べて
内部からの圧力に対する強度を確保することができ、し
かも内部に生じる負圧に対しては外観を損なうこと無
く、減圧の影響をスムーズに吸収することができるとと
もに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形しても
元の状態に復元しやすい。
斜面17および上底部傾斜面18のそれぞれの上端稜線
17a,18aが上に凸状の円弧とされる一方、下側壁
傾斜面19および下底部傾斜面20のそれぞれの下端稜
線19a,20aが下に凸状の円弧としてあるので、上
端と下端の稜線が互いに逆方向の円弧状に形成されるこ
とから直線状の境界とする場合に比べ、上側壁傾斜面1
7および上底部傾斜面18や下側壁傾斜面19および下
底部傾斜面20の動きが円滑で、内部に生じる負圧に対
しては外観を損なうこと無く、減圧の影響をスムーズに
吸収することができるとともに、加圧により減圧吸収部
12が一旦膨出変形しても元の状態に復元しやすい。
側に矩形の枠状部23が形成され、平坦な胴部11から
わずかな傾斜面を介して減圧吸収部12と連結されてい
るので、ボトル10の座屈強度を確保しながら、減圧吸
収部12で内部に生じる負圧に対して外観を損なうこと
無く、減圧の影響をスムーズに吸収することができると
ともに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形して
も元の状態に復元しやすい。
5,16の外側稜線15a,16aがそれぞれ曲率の大
きな円弧状に形成してあるとともに、枠状部23を除く
他の減圧吸収部12の底谷線や稜線等の全ての境界線が
曲線で構成してあるので、それぞれの傾斜面の境界部や
境界線の交点の運動が拘束され難く、これによっても外
観を損なうこと無く、減圧の影響を吸収することができ
るとともに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形
しても元の状態に復元しやすい。
縦断面の中心線と中央横断面の中心線の交差する点)を
中心とした点対称の形状になっているので、負圧が作用
する場合の変形のし易さに差がなく、一様に変形するこ
とになり、一層外観を損なうこと無く、減圧の影響を吸
収することができるとともに、加圧により減圧吸収部1
2が一旦膨出変形しても元の状態に復元しやすい。
実施の形態について、図2により説明するが、既に説明
した実施の形態と同一部分については、同一記号を記
し、説明は省略する。
の形態にかかり、(a)は正面図、(b)はA−A断面
図、(c)はB−B断面図である。
は、胴部11に内側に凹ませて形成する減圧吸収部31
の左右の傾斜面32,33が左右の側壁部傾斜面34,
35と左右の底部傾斜面36,37との異なる4つの傾
斜面で構成してある。
界線がいずれも曲線状とされ、ここでは曲率の大きな円
弧で構成されている。
底部傾斜面36,37と上下底部傾斜面18,20とで
底部が構成され、これらの境界となる底谷線38,39
は、既に説明した底谷線21,22と同様に、中心部が
凸状の曲線を互いに向かい合わせた形状とされ、例えば
円弧として減圧吸収部31の中心で円弧が接するように
してあり、円弧の両端が減圧吸収部31の四隅に位置す
るようにしてある。
斜面36との間、右の側壁部傾斜面35と右の底部傾斜
面37との間の谷線となる境界線40,41も中心部が
凸状の曲線とされて互いに向かい合う逆向きの形状とさ
れ、例えば円弧とされて円弧の両端が減圧吸収部31の
四隅に位置し、底谷線38,39と同一の点で交差する
ようになっており、既に説明した上側壁傾斜面17およ
び上底部傾斜面18のそれぞれの上端稜線17a,18
a、あるいは下側壁傾斜面19および下底部傾斜面20
のそれぞれの下端稜線19a,20aとも減圧吸収部3
1の四隅の1点で交わるようになっている。
んで位置する左の側壁部傾斜面34と左の底部傾斜面3
6、右の側壁部傾斜面35と右の底部傾斜面37は、図
2(a),(c)に示すように、それぞれがほぼ同一幅
としてある。これにより、減圧などによる変形が局部的
に起こらずほぼ均一に分散させることができるようにし
ている。
37は横断面形状がV字状に形成されて中央部が胴部1
1の内側に凹んでおり、V字部分の角度θが60〜17
5度としてある。これら左右底部傾斜面36,37の外
側に位置する左右の側壁部傾斜面34,35も角度はほ
ぼ180度に近いがわずかなV字状に配置されて胴部1
1の内側に凹んでいる。
との間で1つの傾斜面が形成され、さらに側壁部傾斜面
34(35)と底部傾斜面36(37)で2つの傾斜面
が形成され、中心部を挾んで左右両側にそれぞれ3つの
傾斜面が形成されることになる。
した合成樹脂製容器であるボトル10と同一である。
ボトル30によっても既に説明したボトル10と同一の
作用効果を奏し、その胴部11に減圧吸収部31が形成
してあるので、加熱した内容物を充填後常温まで温度が
低下することによって生じる負圧が作用すると、減圧吸
収部31のスムーズな弾性変形によって外観を損なうこ
と無く、減圧の影響を吸収することができるとともに、
加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形しても元の状
態に復元しやすい。
壁部傾斜面34と左の底部傾斜面36、右の側壁部傾斜
面35と右の底部傾斜面37がほぼ同一幅としてあるの
で、減圧などによる変形がそれぞれの傾斜面にほぼ均一
に分散させることができ、一層スムーズに変形を吸収す
ることができ、局部的な変形を防止することができる。
他の一実施の形態について、図3により説明するが、既
に説明した実施の形態と同一部分については、同一記号
を記し、説明は省略する。
の形態にかかり、(a)は正面図、(b)はA−A断面
図、(c)はB−B断面図である。
は、胴部11に内側に凹ませて形成する減圧吸収部51
の左右の傾斜面52,53が左右の2つずつの側壁部傾
斜面54,54a,55,55aと左右の底部傾斜面5
6,57との異なる6つの傾斜面で構成してあり、図2
で説明した左右の側壁部傾斜面34,35をそれぞれ2
つに分割して異なる2つの傾斜面としたものと同等であ
る。
部傾斜面54と左の側壁部傾斜面54aとの間、右の側
壁部傾斜面55と右の側壁部傾斜面55aとの間の谷線
となる境界線58,59も中心部が凸状の曲線とされて
互いに向かい合う逆向きの形状とされ、例えば円弧とさ
れて円弧の両端が減圧吸収部51の四隅に位置し、図2
で説明した底谷線38,39および境界線40,41と
同一の点で交差するようになっており、図1で既に説明
した上側壁傾斜面17および上底部傾斜面18のそれぞ
れの上端稜線17a,18a、あるいは下側壁傾斜面1
9および下底部傾斜面20のそれぞれの下端稜線19
a,20aとも減圧吸収部51の四隅の1点で交わるよ
うになっている。
壁部傾斜面54と左の側壁部傾斜面54aとの間、右の
側壁部傾斜面55と右の側壁部傾斜面55aとの間のそ
れぞれの横断面形状がV字状に形成されて中央部が胴部
11の内側に凹んでおり、左右底部傾斜面56,57の
横断面形状もV字状に形成されて中央部が胴部11の内
側に凹んでいる。
との間で1つの傾斜面が形成され、さらに側壁部傾斜面
54,54a(55,55a)で2つの傾斜面が、底部
傾斜面56(57)で1つの傾斜面が形成され、中心部
を挾んで左右両側にそれぞれ4つの傾斜面が形成される
ことになる。
2で説明した合成樹脂製容器であるボトル10,30と
同一である。
ボトル50によっても既に説明したボトル10,30と
同一の作用効果を奏し、その胴部11に減圧吸収部51
が形成してあるので、加熱した内容物を充填後常温まで
温度が低下することによって生じる負圧が作用すると、
減圧吸収部51のスムーズな弾性変形によって外観を損
なうこと無く、減圧の影響を吸収することができるとと
もに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形しても
元の状態に復元しやすい。
側壁部がそれぞれ2つの側壁部傾斜面54,54a,5
5,55aに分割して形成してあるので、減圧などによ
る変形がそれぞれの傾斜面にほぼ均一に分散させること
ができ、一層スムーズに変形を吸収することができ、局
部的な変形を防止することができる。
壁部がそれぞれ2つの側壁部傾斜面54,54a,5
5,55aに分割して形成してあるので、境界線58,
59が存在することになり、これによってボトル50の
胴部11の強度を確保することが容易となる。
実施の形態について、図4により説明するが、既に説明
した実施の形態と同一部分については、同一記号を記
し、説明は省略する。
の形態にかかり、(a)は正面図、(b)は減圧吸収部
のみの一部を拡大した中央縦断面図、(c)は中央横断
面図である。
は、胴部11に内側に凹ませて形成する減圧吸収部71
の左右の傾斜面72,73が左右の3つずつの側壁部傾
斜面74,74a,74b,75,75a,75bと左
右中央の2つの底部傾斜面76,77との異なる8つの
傾斜面で構成してあり、図2で説明した左右の側壁部傾
斜面34,35をそれぞれ3つに分割して異なる3つの
傾斜面としたものと傾斜面の数で同等であるが、この減
圧吸収部71では、各傾斜面の間の境界線の端部を減圧
吸収部71の四隅の1点に集中させずに分散させて位置
させてある。
の2つの底部傾斜面76,77の間に上下の底部傾斜面
78,79が配置されており、全体で10個の傾斜面で
構成してある。
央の2つの底部傾斜面76,77の間の中心部で接する
ように互いに逆向きの円弧状とされた底谷線80,81
の端部が上底部傾斜面78の上端稜線78aの両端部に
位置するとともに、下底部傾斜面79の下端稜線79a
の両端部に位置している。また、左の底部傾斜面76と
その外側の左の側壁部傾斜面74との間の境界線82が
底谷線80の外側で減圧吸収部71の上側稜線71aと
下側稜線71b上に位置し、これと対称に右の底部傾斜
面77とその外側の右の側壁部傾斜面75との間の境界
線83が底谷線81の外側で減圧吸収部71の上側稜線
71aと下側稜線71b上に位置している。
の左の側壁部傾斜面74aとの間の境界線84および左
の側壁部傾斜面74aとその外側の左の側壁部傾斜面7
4bとの間の境界線84aは減圧吸収部71の左側稜線
71c上の両端部に位置し、これと対称に右の側壁部傾
斜面75とその外側の右の側壁部傾斜面75aとの間の
境界線85および右の側壁部傾斜面75aとその外側の
右の側壁部傾斜面75bとの間の境界線85aは減圧吸
収部71の右側稜線71d上の両端部に位置している。
なお、これら境界線はいずれも中心部が凸状の円弧等の
曲線で構成されている。
した減圧吸収部12,31,51と異なり、上下の傾斜
面が上下の底部傾斜面78,79だけの1つの傾斜面で
構成されることから、補強のため、図4(b)に拡大し
て示すように、上下端縁部に小さな傾斜面で構成した補
強斜面86,87が形成してある。
で説明した合成樹脂製容器であるボトル10,30,5
0と同一である。
ボトル70によっても既に説明したボトル10,30,
50と同一の作用効果を奏し、その胴部11に減圧吸収
部71が形成してあるので、加熱した内容物を充填後常
温まで温度が低下することによって生じる負圧が作用す
ると、減圧吸収部71のスムーズな弾性変形によって外
観を損なうこと無く、減圧の影響を吸収することができ
るとともに、加圧により減圧吸収部12が一旦膨出変形
しても元の状態に復元しやすい。
側壁面がそれぞれ4つの傾斜面で構成してあり、例えば
左側では、側壁部傾斜面74,74a,74bと底部傾
斜面76を備えるとともに、境界線を1点に集中させず
に分散してあるので、減圧などによりそれぞれの傾斜面
が拘束されずにスムーズに動き易く、しかも変形がそれ
ぞれの傾斜面にほぼ均一に分散されるので、一層スムー
ズに変形を吸収することができ、局部的な変形を防止す
ることができる。
の略円形断面のペットボトルに適用する場合を例に説明
したが、これに限らず、他の容積の場合や他の断面形状
のボトル等の合成樹脂製容器に同様に適用することがで
きる。
明したようにこの発明の請求項1記載の合成樹脂製容器
によれば、筒形状をなす胴部に、内部に生じる減圧によ
り弾性変形する減圧吸収部を胴部内側に凹ませて周方向
に複数配列し、これら減圧吸収部の中心部を最も深く凹
ませるとともに、これら減圧吸収部の前記胴部中心軸に
沿う中央縦断面形状を中心部を頂点として胴部内側に凸
状の曲線状に形成したので、曲線状で中心部が最も深い
底部の縦断面形状によって動き難い部分がなく、円滑に
減圧による変形を吸収することができる。
製容器によれば、減圧吸収部を上下左右の少なくとも4
つの傾斜面で構成したので、曲線状で中心部が最も深い
底部で、しかも4つの傾斜面の減圧吸収部の形状によっ
て動き難い部分がなく、円滑に減圧による変形を吸収す
ることができる。
脂製容器によれば、左右の傾斜面をそれぞれ2つ以上の
傾斜面で構成したので、左右の傾斜面をそれぞれ2つ以
上の傾斜面として、より円滑な変形を可能として減圧に
よる変形を吸収することができる。
製容器によれば、前記減圧吸収部の4つの前記傾斜面で
減圧吸収部の底部を構成するとともに、これら傾斜面の
境界となる底谷線を2つの円弧を向かい合わせた曲線状
に形成したので、4つの傾斜面の境界の底谷線を2つの
円弧を向かい合わせた曲線状にしたことで、直線状の底
谷線に比べて円滑に底谷線が動いて変形でき、より円滑
に減圧による変形を吸収することができる。
脂製容器によれば、前記左右傾斜面を構成するそれぞれ
2つ前記傾斜面をほぼ同一幅としたので、このような傾
斜面によってそれぞれに分散させて変形させることがで
き、より円滑に減圧による変形を吸収することができ
る。
製容器によれば、前記減圧吸収部の底部の前記底谷線の
2つの円弧を当該減圧吸収部の中央部を頂点とする円弧
としたので、このような底谷線によっても、より円滑に
減圧による変形を吸収することができる。
脂製容器によれば、前記減圧吸収部の前記左右傾斜面で
V字状の底部を形成したので、このようなV字状の底部
によっても、より円滑に減圧による変形を吸収すること
ができる。
製容器によれば、前記減圧吸収部の前記左右傾斜面のV
字状の底部の角度を60〜175度としたので、角度が
小さすぎると成形や変形し難く、大きすぎると角度を付
与して変形し易くすることができなくなり、このような
範囲の角度によって、より円滑に減圧による変形を吸収
することができる。
脂製容器によれば、前記上傾斜面の上端稜線と前記下傾
斜面の下端稜線を互いに逆方向の円弧状に形成したの
で、このような上下の傾斜面の形状によっても、より円
滑に減圧による変形を吸収することができる。
脂製容器によれば、前記減圧吸収部の外側に枠状部を形
成するとともに、この枠状部内側の当該減圧吸収部の各
傾斜面の境界線を曲線で構成したので、このような枠状
部内側の減圧吸収部を曲線の境界線だけとして、より円
滑に減圧による変形を吸収することができる。
かり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)
はB−B断面図である。
にかかり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、
(c)はB−B断面図である。
の形態にかかり、(a)は正面図、(b)はA−A断面
図、(c)はB−B断面図である。
かり、(a)は正面図、(b)は減圧吸収部のみの一部
を拡大した中央縦断面図、(c)は中央横断面図であ
る。
分を切断した断面図である。
部傾斜面 35,55,55a,75,75a,75b 右の側壁
部傾斜面 36,56,76,82,84,84a 左の底部傾斜
面 37,57,77,83,85,85a 右の底部傾斜
面 40,58 左の境界線 41,59 右の境界線 86 上の補強斜面 87 下の補強斜面
Claims (10)
- 【請求項1】 筒形状をなす胴部に、内部に生じる減圧
により弾性変形する減圧吸収部を胴部内側に凹ませて周
方向に複数配列し、これら減圧吸収部の中心部を最も深
く凹ませるとともに、これら減圧吸収部の前記胴部中心
軸に沿う中央縦断面形状を中心部を頂点として胴部内側
に凸状の曲線状に形成してなることを特徴する合成樹脂
製容器。 - 【請求項2】 前記減圧吸収部を上下左右の少なくとも
4つの傾斜面で構成したことを特徴とする請求項1記載
の合成樹脂製容器。 - 【請求項3】 前記左右の傾斜面をそれぞれ2つ以上の
傾斜面で構成したことを特徴とする請求項2記載の合成
樹脂製容器。 - 【請求項4】 前記減圧吸収部の4つの前記傾斜面で減
圧吸収部の底部を構成するとともに、これら傾斜面の境
界となる底谷線を2つの円弧を向かい合わせた曲線状に
形成してなることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂
製容器。 - 【請求項5】 前記左右傾斜面を構成するそれぞれ2つ
前記傾斜面をほぼ同一幅としたことを特徴とする請求項
3記載の合成樹脂製容器。 - 【請求項6】 前記減圧吸収部の底部の前記底谷線の2
つの円弧を当該減圧吸収部の中央部を頂点とする円弧と
したことを特徴とする請求項4記載の合成樹脂製容器。 - 【請求項7】 前記減圧吸収部の前記左右傾斜面でV字
状の底部を形成することを特徴とする請求項2〜6のい
ずれかに記載の合成樹脂製容器。 - 【請求項8】 前記減圧吸収部の前記左右傾斜面のV字
状の底部の角度を60〜175度としたことを特徴とす
る請求項2〜6のいずれかに記載の合成樹脂製容器。 - 【請求項9】 前記上傾斜面の上端稜線と前記下傾斜面
の下端稜線を互いに逆方向の円弧状に形成したことを特
徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の合成樹脂製容
器。 - 【請求項10】 前記減圧吸収部の外側に枠状部を形成
するとともに、この枠状部内側の当該減圧吸収部の各傾
斜面の境界線を曲線で構成したことを特徴とする請求項
1〜9のいずれかに記載の合成樹脂製容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001250207A JP2003063516A (ja) | 2001-08-21 | 2001-08-21 | 合成樹脂製容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001250207A JP2003063516A (ja) | 2001-08-21 | 2001-08-21 | 合成樹脂製容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003063516A true JP2003063516A (ja) | 2003-03-05 |
Family
ID=19079080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001250207A Pending JP2003063516A (ja) | 2001-08-21 | 2001-08-21 | 合成樹脂製容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003063516A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-08-21 JP JP2001250207A patent/JP2003063516A/ja active Pending
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