JP2008296423A - 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置 - Google Patents

記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008296423A
JP2008296423A JP2007143295A JP2007143295A JP2008296423A JP 2008296423 A JP2008296423 A JP 2008296423A JP 2007143295 A JP2007143295 A JP 2007143295A JP 2007143295 A JP2007143295 A JP 2007143295A JP 2008296423 A JP2008296423 A JP 2008296423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat generating
groove
substrate
recording head
main surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007143295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4986712B2 (ja
Inventor
Shuji Miyao
修二 宮尾
Nobuyuki Kawabata
伸行 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2007143295A priority Critical patent/JP4986712B2/ja
Publication of JP2008296423A publication Critical patent/JP2008296423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4986712B2 publication Critical patent/JP4986712B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】記録媒体への画像形成に際して有効領域を広く確保することが可能な記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るサーマルヘッド10は、基板111と、長手方向D2,D3に沿って一方主面上に配列形成される複数の発熱部113と、を備え、複数の発熱部113に向けて矢印D1方向に搬送される記録媒体Pに対して該複数の発熱部113で発せられる熱により記録を行うものであって、基板111が、矢印D1方向(記録媒体Pの搬送方向)において発熱部113より下流側に位置する一方主面と、基板111の他方主面と、を連通する挿通部113cを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、サーマルヘッドやインクジェットヘッドなどを構成する記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置に関するものである。
ファクシミリやレジスターなどのプリンタとして、例えば小型且つ安価なサーマルプリンタが用いられている。サーマルプリンタは、複数の発熱部が配列形成された平面視矩形状のサーマルヘッドと、該複数の発熱部の配列方向と直交する方向に記録媒体を搬送するための搬送機構とを備えており、搬送機構によって搬送される記録媒体に対し、サーマルヘッドの複数の発熱部において発生させた熱を伝えることによって画像を形成するものである。このようなサーマルプリンタには、記録媒体の搬送方向においてサーマルヘッドより下流側の位置に昇降ピンと該昇降ピンを昇降させるための昇降機構とを含んでなる位置決め機構を有したタイプのものがある。このようなタイプのサーマルプリンタでは、記録媒体への画像形成に先立ち、昇降ピンの一部をサーマルヘッドの主面より上方へ突出させるとともに該突出部に記録媒体の一端を突き当てることによって画像形成の基準位置を定めるようにしている。
しかしながら、上述した従来のサーマルプリンタにおいては、記録媒体の搬送方向下流側に位置するサーマルヘッドの一辺が一直線状に形成されており、前記昇降ピンを前記一辺よりさらに下流側へ離間した位置に配置させていることから、サーマルヘッドの発熱部と前記昇降ピンとの間に広いスペースができており、そのため、記録媒体の基準位置を定めた後、そのまま画像形成を開始した場合、記録媒体には先に述べた広いスペースに対応した広い非有効領域(画像形成がなされない領域)ができるという不都合がある。
本発明は上記不都合に鑑み案出されたものであって、その目的は記録媒体への画像形成に際して有効領域を広く確保することが可能な記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置を提供することにある。
本発明の記録ヘッドは、基板と、該基板の一辺に沿って一方主面上に配列形成される複数の発熱部と、を備えた記録を行うものであって、前記基板は、前記発熱部よりも前記一辺側に位置し、且つ一方主面と前記基板の端面もしくは他方主面とを連通する挿通部を有していることを特徴とするものである。
また本発明の記録ヘッドは、前記基板の一方主面上で前記端面と前記複数の発熱部との間に少なくとも一部が位置し且つ該複数の発熱部のうちの二以上の発熱部の一端に対して電気的に接続される共通電極を更に備え、該共通電極が、副走査方向にかかる幅が前記挿通部の形成箇所に対応する部位で他の部位に比し狭く、且つ該部位の厚みが他の部位に比し厚く形成されていることを特徴とするものである。
更に本発明の記録ヘッドは、前記挿通部に対し主走査方向の両側で前記共通電極の前記他の部位同士を接続するバイパス導電路を更に備えることを特徴とするものである。
更に本発明の記録ヘッドは、前記基板の一方主面上で前記端面と前記複数の発熱部との間に少なくとも一部が位置し且つ該複数の発熱部のうちの二以上の発熱部の一端に対して電気的に接続される共通電極と、前記挿通部に対し主走査方向の両側で前記共通電極の前記他の部位同士を接続するバイパス導電路とを更に備え、該共通電極が、副走査方向にかかる幅が前記挿通部の形成箇所に対応する部位で他の部位に比し狭く、且つ該部位の厚みが他の部位に比し厚く形成されていることを特徴とするものである。
更に本発明の記録ヘッドの製造方法は、基板の一方主面に対してレーザ光を照射して形成される孔を複数連ねてなる分割用溝を形成する分割用溝形成工程と、該分割用溝形成工程を経た基板を前記分割用溝に沿って分割する分割工程と、前記基板上に複数の発熱部を配列形成する発熱部形成工程と、を含むものであって、前記分割用溝が、主走査方向に沿って前記孔が連なってなる第1溝部と、前記第1溝部と前記複数の発熱部との離間距離より離間距離の短い位置に形成される前記孔が連なってなる第2溝部とを含んでなり、前記第2溝部を構成する孔が、その深さが前記第1溝部を構成する孔より深く、且つ該第2溝部を構成する孔の中心間距離が短いことを特徴とするものである。
また本発明の記録ヘッドの製造方法は、前記第1溝部の一端部と前記第2溝部の一端部とが連なっていることを特徴とするものである。
更に本発明の記録ヘッドの製造方法は、前記第2溝部を構成する孔が平面視において曲線状に連なっていることを特徴とするものである。
本発明の記録装置は、本発明の記録ヘッド、または、本発明の記録ヘッドの製造方法により製造される記録ヘッドと、副走査方向において前記発熱部より前記一辺側に位置し且つ前記一方主面に交わる方向に移動可能に設けられる位置決め部材と、を備えており、前記位置決め部材の少なくとも一部は挿通部に挿通されることを特徴とするものである。
本発明の記録ヘッドおよび記録装置によれば、基板は、該基板の一辺に沿って配列形成される複数の発熱部よりも前記一辺側に、前記基板の一方主面と該基板の端面もしくは他方主面とを連通する挿通部を有しているので、該挿通部に昇降ピン等の少なくとも一部を挿通させた際に、従来の記録ヘッド用基体に比べて発熱部と昇降ピン等との間の離間距離を小さくすることが可能となる。これにより、例えば記録媒体への画像形成を基準位置から開始するような場合であっても、記録媒体への画像形成に際して有効領域を広く確保することができる。また、本発明の記録ヘッドおよび記録装置によれば、例えば記録媒体を画像形成の基準位置から搬送方向の上流側へ一旦引き戻して画像形成を開始するような場合であっても、先に述べた如く発熱部と昇降ピン等との間の距離は短くなるので短時間で引き戻しを完了させることができ、単位時間当たりの画像形成能力を向上させることも可能である。
更に本発明の記録ヘッドおよび記録装置によれば、複数の発熱部の一端に対して電気的に接続される共通電極は、副走査方向にかかる幅が挿通部の形成箇所に対応する部位で他の部位に比し狭く、且つ該部位の厚みが他の部位に比し厚く形成されているので、共通電極における電圧降下を抑制することも可能である。
更に本発明の記録ヘッドおよび記録装置によれば、挿通部に対し主走査方向の両側で共通電極同士を接続するバイパス導電路を備えることにより、挿通部を設けることによって共通電極の抵抗値が大きくなるのを抑制することも可能である。
本発明の製造方法によれば、基板を分割するための分割用溝が、第1溝部と第2溝部とを含んでなり、第2溝部を構成する孔は、その深さが前記第1溝部を構成する孔より深く且つ該第2溝部を構成する孔の中心間距離が短いので、第1溝部に比し分割し難い第2溝部を割り易くするとともに、基板の製造工程において割れが生じるのを抑制することが可能となる。これによって、個別に成型・焼成したセラミック基板に対して発熱部を形成する製造方法に比べて効率的に製造することが可能となる。
更に本発明の製造方法によれば、第1溝部の一端部と第2溝部の一端部とが連なっているので、基板を分割用溝に沿って分割する際に第1溝部と第2溝部との間に過度に力が加わるのを抑制することができ、分割工程において所定の方向以外に基板が割れるのを抑制することも可能となる。
更に本発明の製造方法によれば、第2溝部を構成する孔が平面視において曲線状に連なっているので、基板の内部応力を分散させることができ、例えば基板の加熱によって生じる熱応力などによって基板に割れが生じるのを抑制することも可能となる。
図1は、本実施形態に係るサーマルプリンタXの概略構成を表す図であり、(a)はその全体図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。
サーマルプリンタXは、サーマルヘッド10、位置決め機構20、搬送機構30、および駆動手段40を備え、矢印D1方向に搬送される記録媒体Pに対して印画を行うためのものである。ここで記録媒体Pとしては、加熱によって表面の濃淡が変動する感熱紙や感熱フィルム、熱伝導によって溶融したインク成分を転写することによって像を形成するインクフィルムおよび転写用紙などが用いられる。
図2は、本発明の実施形態に係るサーマルヘッド10の概略構成を表す図であり、(a)はその平面図であり、(b)は(a)の要部拡大斜視図である。
サーマルヘッド10は、基体11、駆動IC12、放熱体13、バイパス導電部材14、およびフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuits:FPC)15を備え、フレキシブルプリント基板15などを介して外部より供給される画像データに対応した発熱を行うことにより記録媒体Pに所望の画像を形成するものである。
図3は、図2に示す基体11の概略構成を表す図であり、(a)はその要部拡大平面図であり、(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿った断面図である。
基体11は、基板111、蓄熱層112、発熱部113、導体層114、および保護層115を含んで構成されている。なお、図3(a)では、保護膜115を省略している。
基板111は、蓄熱層112などの支持母材として機能するものである。基板111の構成材料としては、アルミナセラミックスなどのセラミックスや、エポキシ系樹脂やシリコン系樹脂などの樹脂材料、シリコン材料、ガラス材料などの絶縁材料が挙げられる。本実施形態では、アルミナセラミックスにより基板111が形成されている。また、本実施形態において基板111は、矢印D1方向において発熱部113よりも下流側の端面111aに、三の平坦部111bと二の挿通部111cを有しており、平坦部111bは、一方主面の平面視において該基板111の一辺をなし且つ長軸方向D2,D3に沿って広がっており、挿通部111cは、平坦部111bより発熱部113側に凹んでおり且つ基板111の一方主面および他方主面に連通している。
基板111の端面111aにおける挿通部111cの形状としては、例えば一方主面の平面視において角部を有する形状(例えば三角など)、平面視において曲線形状(例えば半円や半楕円など)や、二以上の曲線部とその間に直線部とを有する形状が挙げられる。本実施形態における基板111の挿通部111cは、一方主面の平面視において略半楕円状に形成されているので、挿通部111cが角部を有するものに比べて、基体11の内部応力を分散させることができ、例えば後述する発熱部113の駆動によって生じた熱に起因して生じる熱応力により基板111に割れが生じるのを抑制することもできる。なお、挿通部111cが2以上の曲線部とその間に直線部を有する形状であっても同様の効果が得られる。
蓄熱層112は、後述する発熱部113において発熱したジュール熱の一部を蓄積し、サーマルヘッド10の熱応答特性を良好に維持する作用を有するものである。すなわち、蓄熱層112は、発熱部113の温度を印画に必要な所定の温度まで短時間で上昇させる蓄熱層として作用するものである。蓄熱層112の構成材料としては、ガラスなどが挙げられ、本実施形態では、基板111の長手方向D2,D3に延びる帯状に形成されているとともに、断面略円弧状に形成されている。
発熱部113は、記録媒体Pに対して熱エネルギを付与するために通電によって発熱するものであり、電気抵抗材料により形成されている。電気抵抗材料としては、TaN、TaSiO、TaSiNO、TiSiO、TiSiCO、NbSiOなどが挙げられる。発熱部113は、導体層114を利用した電圧の印加によりジュール熱を発生させ、記録媒体Pに画像を形成するのに必要な所定の温度(例えば200℃〜350℃)に発熱させる。なお、本実施形態の発熱部113は、後述する導体層114による電圧印加部位が蓄熱層112上に位置するようにパターン形成されており、発熱部113が長手方向D2,D3(主走査方向)において略等間隔に配列している。
導体層114は、発熱部113に対して電圧を印加するためのものであり、共通導体部114aおよび個別導体部114bを含んで構成される。導体層114は、金属を主成分とする導電材料により形成されている。この導電材料としては、アルミニウム合金、金、銀、銅などが挙げられる。共通導体部114aは、発熱部113と端面111aとの間に配されており、発熱部113に対して電力を供給すべく、該共通導体部114aの端において複数の発熱部113もしくは電源(図示せず)に対して電気的に接続されている。個別導体部114bは、各々の発熱部113の電力供給状態(オンもしくはオフ)を制御する駆動IC12に電気的に接続すべく、一端において発熱部113に対して電気的に接続され、他端において駆動IC12に対して電気的に接続されている。
本実施形態において矢印D1方向(副走査方向)における共通導体部114aの平面視幅は、挿通部111cと複数の発熱部113との間の位置し、挿通部111cの形成箇所に対応する第1部位114aにおける平面視幅Wが平坦部111bと複数の発熱部113との間の位置する第2部位114aにおける平面視幅Wに比し狭く形成されている。加えて、本実施形態における共通導体部114aの第1部位114aにおける厚さTは、共通導体部114aの第2部位114aにおける厚さTに比し厚く形成されているので、共通導体部114aにおける電圧降下を抑制することができる。
保護層115は、発熱部113および導体層114を保護するためのものである。より具体的には、保護層115は、発熱部113および導体層114が大気と接触するのを防止して大気中の水分などにより腐食するのを防止し、発熱部113および導体層114を外力から保護し、あるいは発熱部113および導体層114が短絡するのを防止するためのものである。この保護層115の構成材料としては、SiO、窒化珪素(Si)などのSi−N系無機物材料やサイアロン(Si・Al・O・N)などのSi−N−O系無機物材料などが挙げられる。
駆動IC12は、フレキシブルプリント基板15を介して外部より供給される画像データに基づいて発熱部113を選択的にジュール発熱させるためのものである。すなわち、駆動IC12は、導体層114を介して電気的に接続される発熱部113の電力供給状態(オンもしくはオフ)を画像データに基づいて制御するものである。駆動IC12は、図面上省略されているが、半田やボンディングワイヤを介して個別導体部114bに対して電気的に接続されている。
放熱体13は、発熱部113を駆動することによって生じた熱を外部(例えば外部空間)に放熱するためのものである。放熱体13の構成材料としては、銅やアルミニウムなどの金属材料、熱硬化型または紫外線硬化型の樹脂材料に熱伝導性の高い材料を混合させたものなどが挙げられる。ここで熱伝導性の高い材料とは、基板111を構成する材料よりも高い熱伝導率を有するものであって、金属材料やカーボンナノチューブなどが挙げられる。本実施形態において放熱体13は、基体11の挿通部111cに対応する部位に略半楕円状の挿通部を有している。
バイパス導電部材14は、長手方向D2,D3における共通導体部114aの抵抗値を小さくするためのものである。バイパス導電部材14の導体材料としては、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属材料が挙げられる。本実施形態においてバイパス導電部材14は、挿通部111cに対し第1部位114aの長手方向D2,D3における両側の共通導体部114aをバイパスすべく、共通導体部114aに対して第2部位114aにおいて電気的に接続されている。このため、共通導体部114aの第2部位114aに比し抵抗値の高い共通導体部114aの第1部位114aをバイパス導電部材14によってバイパスし、共通導体部114aの長手方向D2,D3における抵抗値が大きくなるのを抑制することができる。
位置決め機構20は、記録媒体Pに対して画像形成する際の基準となる位置(以下、「基準位置」とする)を定めるためのものであり、位置決め部材21および可動手段(図示せず)を含んで構成されている。この可動手段は、サーマルヘッド10の一方主面に交わる方向に位置決め部材21を可動させるためのものである。なお、本実施形態においては、記録媒体Pへの画像形成を開始する位置として基準位置を用いている。
位置決め部材21は、記録媒体Pに対する画像形成の基準位置を定めるためのものであり、矢印D1方向(記録媒体Pの搬送方向)において発熱部113より下流側に位置し、サーマルヘッド10の一方主面に交わる方向に移動可能に設けられている。本実施形態において位置決め部材21は、二つの昇降ピンによって構成されており、昇降ピンの各々に対して記録媒体Pを当接させることで該記録媒体Pに対する画像形成の基準位置を定めている。具体的には、画像形成の開始時に可動手段(図示せず)により昇降ピンの一部を基板111の挿通部111cに挿通し、その一部をサーマルヘッド10の一方主面から上方へ突出させる。その突出させた部位に記録媒体Pを当接させることによって該記録媒体Pに対する画像形成の基準位置を定めている。また、記録媒体Pに対して記録が行われる際には、可動手段により突出させた部位が挿通部111cに収容される。この昇降ピンの形状としては、直棒状、L字状などの種々の形状が挙げられる。
サーマルヘッド10によれば、基板111は該基板の一方主面と他方主面とを連通する挿通部111cを発熱部113よりも端面111a側に有しているので、昇降ピンの一部を挿通部111cに挿通させた際に、従来の記録ヘッド用基体に比べて発熱部113と昇降ピンとの間の離間距離を小さくすることが可能となる。これにより、記録媒体Pへの画像形成を基準位置から開始するサーマルプリンタXであっても、記録媒体Pへの画像形成に際して有効領域を広く確保することができる。
また、サーマルヘッド10では、発熱部113と昇降ピンとの間の離間距離を小さくすることができるので、記録媒体Pに対する画像形成の基準位置を決める際に記録媒体Pの搬送距離が長くなるのも抑制することができる。そのため、サーマルヘッド10によれば、基準位置を定めるのに要する時間を抑制することができ、単位時間当たりの画像形成能力を向上させることもできる。
さらに、位置決め機構20は、二つの昇降ピン(位置決め部材21)を備えているので、その両方に対して記録媒体Pの端を当接させることによって、矢印D1方向における記録媒体Pの該端を長手方向D2,D3に沿った方向に定めることもできる。
ここで、昇降ピンの外面と挿通部111cの離間距離は、発熱部113と平坦部111bとの離間距離よりも短い範囲において任意に設定されるが、記録媒体Pの矢印D1方向における有効な印画領域をより拡げつつ、所定の位置で精度良く位置決めを行う観点から昇降ピンと挿通部111cとが当接していることが好ましい。本実施形態における基板111がアルミナセラミックスによって構成されているので、例えば樹脂材料によって構成されているものに比べて基板111が相対的に摩耗しにくく、昇降ピンを挿通部111cに当接させた状態で昇降(摺動)させたとしても、基板111が摩耗するのを抑制することができる。したがって、サーマルヘッド10によれば、発熱部113と位置決め機構20との離間距離をより小さくし、記録媒体Pへの画像形成に際して有効領域をより広く確保することもできる。
また、位置決め部材21が電気的な伝導性を有する導電性材料(例えば金属材料)によって形成され、且つ位置決め部材21が基準電位点に対して電気的に接続される場合、記録媒体Pを位置決め部材21に当接させることによって記録媒体Pの帯電する電荷を除去することができるので、記録媒体Pの帯電する電荷に起因して保護膜115に絶縁破壊が生じるのを抑制することができる。そのため、本構成によれば、良好な画像を安定して供給することもできる。
搬送機構30は、記録媒体Pを矢印D1方向に搬送しつつ該記録媒体Pをサーマルヘッド10の発熱部113に接触させるためのものであり、プラテンローラ31、および搬送ローラ32,33を含んで構成されている。
プラテンローラ31は、記録媒体Pを発熱部113に押し付けるためのものであり、発熱部113に接触した状態で回転可能に支持されている。このプラテンローラ31は、円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成を有している。基体は、たとえばステンレスなどの金属により形成されており、弾性部材は、たとえば厚みが3mm〜15mmのブタジエンゴムにより形成されている。
搬送ローラ32,33は、記録媒体Pを所定の経路に沿って搬送するためのものである。すなわち、搬送ローラ32,33は、サーマルヘッド10の発熱部113とプラテンローラ31との間に記録媒体Pを供給するためのものである。これらの搬送ローラ32,33は、金属製の円柱状部材により形成してもよいし、プラテンローラ31と同様に円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成であってもよい。
サーマルヘッド10によれば、記録媒体Pを矢印D1方向にのみ搬送する搬送機構30であっても記録媒体Pの有効領域を大きくすることができるので、有効領域を大きく確保すべく搬送機構の構造が複雑になり、該搬送機構が大きくなるのも抑制することができ、ひいてはサーマルプリンタXの大型化を抑制することもできる。
駆動手段40は、駆動IC12に印画信号を入力するためのものである。すなわち、駆動手段40は、発熱部113を選択的にジュール発熱させるために、導体層114を介して発熱部113に印加される電圧を制御するための画像データを供給するためのものである。
次に、本実施形態に係るサーマルヘッド10の製造方法について、添付図面を参照しつつ具体的に説明する。
まず、所定の大きさの素材板50を用意する。素材板50の構成材料としては、基板111と同様のものが挙げられ、本実施形態において素材板50は、アルミナセラミックスにより構成されている。
次に、素材板50の一方主面に第1分割用溝50aを形成すべく、第1分割用溝形成工程を行う。具体的には、図4(a)に示すようにレーザ発振器60を用いて素材板50の一方主面の所定の部位にレーザ光60aを照射し、略円錐状の孔50bを形成する。続いて、照射位置をずらしたうえでレーザ光60aを照射し、該孔50bに連ねてなる新たな孔50bを形成する。これを繰り返し行い、孔50bを複数連ねてなる第1分割用溝50aを複数形成する。本実施形態において第1分割用溝50aは、第1溝部50aおよび第2溝部50aからなる。第1溝部50aは、孔50bが長手方向D2,D3に沿って連なってなり、第2溝部50aは、一方主面の平面視において孔50bが略半楕円状に複数連なってなり、且つその両端部において二つの第1溝部50aの一端部と連なる。なお、第2溝部50aは、その深さが第1溝部50aを構成する孔50bより深く、且つ平面視において隣接する孔50bとの中心間距離が短く形成されている。レーザ発振器60としては、DC放電方式のレーザ発振器、RF励起方式のレーザ発振器などが挙げられる。
次に、第1分割用溝を形成した素材板50の一方主面に第2分割用溝50cを形成すべく、第2分割用溝形成工程を行う。具体的には、図4(b)に示すようにレーザ発振器60を用いて素材板50の一方主面の所定の部位にレーザ光60aを照射し、孔50bを長手方向D2,D3に連ねてなる第2分割用溝50cを複数形成する。
次に、第2分割用溝を形成した素材板50の一方主面に第3分割用溝50dを形成すべく第3分割用溝形成工程を行う。具体的には、図4(c)に示すようにレーザ発振器60を用いて素材板50の一方主面の所定の部位にレーザ光60aを照射し、孔50bを矢印D3方向に連ねてなる第3分割用溝50dを複数形成する。
なお、以上のようにして、複数の基板111を連接してなる連接基板が形成される。
次に、第3分割用溝を形成した素材板50の他方主面に付着した汚れを除去すべく、素材板50を洗浄する洗浄工程を行う。具体的には、洗浄液(水系洗剤、石油系洗剤、アルコール系洗浄剤、塩素系溶剤など)中に素材板50を浸漬した後、該洗浄液および素材板50に対して超音波の印加を行い、その後に有機溶媒(例えばイソプロピルアルコール)を用いて素材板50の蒸気乾燥を行う。
次に、洗浄した素材板50の他方主面に蓄熱層112を形成すべく蓄熱層形成工程を既知の方法によって行う。
次に、蓄熱層112を形成した素材板50の他方主面に長手方向D2,D3に配列してなる発熱部113および導体層114を形成すべく導体部形成工程を既知の方法によって行う。
次に、導体層形成工程を経た素材板50の他方主面に保護層115を形成すべく保護層形成工程を既知の方法によって行う。
なお、以上のようにして、複数のサーマルヘッド10を連接してなる連接基体が形成される。
次に、保護層115を形成した素材板50を第1分割用溝50a,第2分割用溝50c,および第3分割用溝50dに沿って分割すべく分割工程を既知の方法によって行い、サーマルヘッド10を複数製造する。
以上のようにして、図3に示したサーマルヘッド10が形成される。
本実施形態に係るサーマルヘッド10の製造方法によれば、素材板50を分割工程において分割するための第1分割用溝50aが第1溝部50aと第2溝部50aとを含んでなり、第2溝部50aを形成する孔50bは、その深さが第1溝部50aを構成する孔50bより深く且つ該第2溝部50aを構成する孔50bの中心間距離が短いので、第1溝部50aに比し分割し難い第2溝部50aを割り易くするとともに、素材板50を搬送する際や蒸気乾燥時に素材板50を加熱する際などにおいて割れが生じるのを抑制することが可能となる。これによって、個別に成型・焼成したセラミック基板に対して発熱部113を形成する製造方法に比べて基体11を効率的に製造することができる。
また、本実施形態に係るサーマルヘッド10の製造方法によれば、第1溝部50aの一端部と第2溝部50aの一端部とが連なっているので、素材板50を第1分割用溝50aに沿って分割する際に第1溝部50aおよび第2溝部50aに対して効率的に力を加えることができる。そのため、この製造方法によれば、素材板50を第1分割用溝50aに沿って分割する際に第1溝部50aと第2溝部50aとの間に過度に力が加わるのを抑制することができ、分割工程において所定の方向以外に素材板50が割れるのを抑制することもできる。
さらに、本実施形態に係るサーマルヘッド10の製造方法によれば、第2溝部50aを構成する孔50bが平面視において曲線状に連なっているので、素材板50の内部応力を分散させることができ、例えば蒸気乾燥時に素材板50を加熱する際に生じる熱応力などによって素材板50に割れが生じるのを抑制することもできる。加えて、本実施例における第2溝部を構成する孔50bが略半楕円状に連なってなるので、分割工程においてサーマルヘッド10の切り代となる部位に対して過度の負荷が加わり、素材板50が所定方向以外の方向に割れるのをより抑制することもできる。
以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本実施形態に係る基板111の挿通部111cは、長手方向D2,D3における基板111の中央部側に位置しているが、このような構成に限るものではなく、例えば図5に示したように挿通部111Acが基体11Aの長軸方向D2,D3における端部に形成されていてもよい。このような構成によれば、長軸方向D2,D3に対する共通導体部114aの抵抗値のバラツキを抑制することができ、発熱部113に発熱ムラが生じるのを抑制することもできる。
また、本実施形態に係る基板111の挿通部111cは、基板111の一方主面から他方主面にわたって広がっているが、このような構成に限るものではなく、例えば図6に示したように挿通部111Bcが基体11Bの一方主面と端面111Baに連なっていてもよい。
さらに、本実施形態に係る基板111の端面111aは、平坦部111bを有しているが、このような構成に限るものではなく、例えば図7に示したように端面111Caが連続した曲面によって形成されていても良い。
本実施形態に係る共通導体部114aにおける導体層114の厚さは、第1部位114aと第2部位114aとにおいて異なっているが、このような構成に限るものではなく、共通導体部114aにおける導体層114の厚さが均一であっても良い。例えば、第2部位114aの矢印D1方向における平面視幅Wが、第1部位114aの平面視幅Wに比べて短く、共通導体部114aの矢印D1方向に沿った断面積が、長手方向D2,D3において、最大値と最小値との比が0.25以上である場合、第1部位114aにおける抵抗値が第2部位114aにおける抵抗値に比べて過度に大きくなるのを抑制することができ、複数の発熱部113に供給される電力に過度なバラツキが生じるのを抑制することができる。そのため、このような構成の基体によれば、発熱部113と位置決め部材21との間の離間距離を小さくしつつ、発熱部113に供給される電力の長手方向D2,D3に対するバラツキに起因して発熱量に大きなバラツキが生じるのを抑制することができる。
本実施形態に係る基体11は、サーマルヘッド10を構成しているが、このような用途に限るものではなく、発熱部を有するインクジェットヘッドなどに適用してもよい。
本実施形態に係る搬送機構30は、記録媒体Pを矢印D1方向にのみ搬送するように構成されているが、このような構成に限るものではなく、矢印D1方向とその逆方向にも搬送可能に構成され、記録媒体Pに対する画像形成の基準位置から矢印D1方向の逆方向に搬送することで矢印D1方向における記録媒体Pの有効な印画領域を大きくすることができるように構成された搬送機構を備えていてもよい。サーマルヘッド10によれば、発熱部113と昇降ピンとの間の離間距離を小さくすることが可能なため、記録媒体Pに対する画像形成の開始位置を定める際の矢印D1方向に対する搬送距離を短くできるのに加えて、矢印D1方向の逆方向に引き戻しをする際の搬送距離を短くすることもできる。そのため、このような構成の搬送機構によれば、サーマルプリンタの単位時間当たりの画像形成能力を向上させることができる。また、サーマルヘッド10によれば、記録媒体Pへの画像形成に際して基準位置から引き戻す距離(基準位置から画像形成の開始位置までの搬送距離)を短くすることができるので、例えば搬送ローラ32,33の転がり量で制御される記録媒体Pに対する画像形成の開始位置の精度を高めることもできる。加えて、サーマルヘッド10によれば、引き戻す距離を短くすることができるので、引き戻す距離が長くなることに起因して記録媒体Pが矢印D1方向に対して傾きが大きくなるのを抑制することもできる。
[実施例]
本実施例では、本発明に係るサーマルヘッドの製造方法によってサーマルヘッドの製造を行った。
まず、アルミナセラミックスからなるセラミック基板を用意した。
次に、第1分割用溝形成工程を行った。具体的には、セラミック基板の他方主面に対してCOレーザ発振器にてレーザ光を照射し、複数の孔を連接してなる第1分割用溝を形成した。
第1分割用溝形成工程におけるプロセス条件
第1溝部形成時の照射ピッチ・・・約160[μm]
第1溝部における孔の深さ・・・約320[μm]
第2溝部形成時の照射ピッチ・・・約120[μm]
第2溝部における孔の深さ・・・400[μm]以上450[μm]以下
次に、第2溝部形成工程を行った。具体的には、セラミック基板の他方主面に対して第1分割用溝形成工程で用いたレーザ発振器にて以下の条件でレーザ光を照射し、複数の孔を連接してなる第2分割用溝を形成した。
第2分割用溝形成工程におけるプロセス条件
第2分割用溝形成時のピッチ・・・約160[μm]
第2分割用溝における孔の深さ・・・約320[μm]
次に、第3溝部形成工程を行った。具体的には、セラミック基板の他方主面に対して第1分割用溝形成工程で用いたレーザ発振器にて以下の条件でレーザ光を照射し、複数の孔を連接してなる第3分割用溝を形成した。
第3分割用溝形成工程におけるプロセス条件
第3分割用溝形成時のピッチ・・・約160[μm]
第3分割用溝における孔の深さ・・・約320[μm]
次に、洗浄工程を行った。具体的には、純水中で超音波洗浄を行った後にイソプロピルアルコール(IPA)を用いて蒸気乾燥を行った。なお、約80℃下で蒸気乾燥を行った。
次に、蓄熱層形成工程、導体部形成工程、分割工程、保護層形成工程を順次行い、サーマルヘッドの製造工程を完了した。
次に、第1比較例として以下のプロセス条件でサーマルヘッドの製造を試みた。
まず、実施例と同じセラミック基板を用意した。
次に、下記の条件で第1分割用溝形成工程を行った。
第1分割用溝形成工程におけるプロセス条件
第1溝部形成時の照射ピッチ・・・約160[μm]
第1溝部における孔の深さ・・・約320[μm]
第2溝部形成時の照射ピッチ・・・約160[μm]
第2溝部における孔の深さ・・・約320[μm]
以降は、実施例と同様の方法により、第2分割溝形成工程、第3分割溝形成工程、洗浄工程、蓄熱層形成工程、導体部形成工程、分割工程を順次行った。しかしながら、分割工程においてセラミック基板を第1分割用溝に沿って容易に分割することができなかった。また、無理に分割しようとしたところ、第1溝部と第2溝部との連接部において第1分割用溝と交わる方向に割れが生じてしまった。
次に、第2の比較例として、以下のプロセス条件でサーマルヘッドの製造を試みた。
まず、実施例と同じセラミック基板を用意した。
次に、次の条件で第1分割用溝形成工程を行った。
第1分割用溝形成工程におけるプロセス条件
第1溝部形成時の照射ピッチ・・・約120[μm]
第1溝部における孔の深さ・・・約400[μm]
第2溝部形成時の照射ピッチ・・・約120[μm]
第2溝部における孔の深さ・・・約400[μm]
次に、実施例と同様の方法により、第2分割溝形成工程、第3分割溝形成工程、洗浄工程を順次行った。しかしながら、洗浄工程における蒸気乾燥時にセラミック基板の第1溝部と第2溝部との連接部に割れが発生してしまい、サーマルヘッドの製造を行うことができなかった。
以上の結果から、本発明に係るサーマルヘッドの製造方法によって、サーマルヘッドを効率的に製造できることが分かった。
本実施形態に係るサーマルプリンタXの概略構成を表す図であり、(a)はその全体図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。 本実施形態に係るサーマルヘッド10の概略構成を表す図であり、(a)はその平面図であり、(b)は(a)の要部拡大斜視図である。 本実施形態に係る基体11の概略構成を表す図であり、(a)はその要部拡大平面図であり、(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿った断面図である。 本実施形態に係るサーマルヘッド10の製造工程を表す図であり、(a)は第1分割用溝形成工程を表す図であり、(b)は第2分割用溝形成工程を表す図であり、(c)は第3分割用溝形成工程を表す図である。 本実施形態に係るサーマルヘッド10の変形例を示す図である。 本実施形態に係る基体11の変形例を示す図であり、(a)はその平面図であり、(b)は(a)の要部拡大斜視図である。 本実施形態に係るサーマルヘッド10の変形例を示す図である。
符号の説明
X サーマルプリンタ
10,10A,10B,10C サーマルヘッド
11,11A,11B,11C 基体
111,111A,111B,111C 基板
111a,111Aa,111Ba,111Ca 端面
111b 平坦部
111c,111Ac,111Bc,111Cc 挿通部
112 蓄熱層
113 発熱部
114 導体層
114a 共通導体部(共通電極)
114a 第1部位
114a 第2部位
114b 個別導体部(個別電極)
115 保護層
12 駆動IC
13 放熱体
14 バイパス導電部材(バイパス導電路)
15 フレキシブルプリント基板
20 位置決め機構
21 位置決め部材
30 搬送機構
31 プラテンローラ
32,33 搬送ローラ
40 駆動手段
50 記録媒体
50 素材板(基板)
50a 第1分割用溝
50a 第1溝部
50a 第2溝部
50c 第2分割用溝
50d 第3分割用溝
60 レーザ発振器

Claims (8)

  1. 基板と、該基板の一辺に沿って一方主面上に配列形成される複数の発熱部と、を備えた記録を行う記録ヘッドであって、
    前記基板は、前記発熱部よりも前記一辺側に位置し、且つ一方主面と前記基板の端面もしくは他方主面とを連通する挿通部を有していることを特徴とする、記録ヘッド。
  2. 前記基板の一方主面上で前記端面と前記複数の発熱部との間に少なくとも一部が位置し且つ該複数の発熱部のうちの二以上の発熱部の一端に対して電気的に接続される共通電極を更に備え、
    該共通電極は、副走査方向にかかる幅が前記挿通部の形成箇所に対応する部位で他の部位に比し狭く、且つ該部位の厚みが他の部位に比し厚く形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記挿通部に対し主走査方向の両側で前記共通電極の前記他の部位同士を接続するバイパス導電路を更に備えることを特徴とする、請求項2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記基板の一方主面上で前記端面と前記複数の発熱部との間に少なくとも一部が位置し且つ該複数の発熱部のうちの二以上の発熱部の一端に対して電気的に接続される共通電極と、前記挿通部に対し主走査方向の両側で前記共通電極の前記他の部位同士を接続するバイパス導電路とを更に備え、
    該共通電極は、副走査方向にかかる幅が前記挿通部の形成箇所に対応する部位で他の部位に比し狭く、且つ該部位の厚みが他の部位に比し厚く形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の記録ヘッド。
  5. 基板の一方主面に対してレーザ光を照射して形成される孔を複数連ねてなる分割用溝を形成する分割用溝形成工程と、該分割用溝形成工程を経た基板を前記分割用溝に沿って分割する分割工程と、前記基板上に複数の発熱部を配列形成する発熱部形成工程と、を含む記録ヘッドの製造方法であって、
    前記分割用溝は、主走査方向に沿って前記孔が連なってなる第1溝部と、前記第1溝部と前記複数の発熱部との離間距離より離間距離の短い位置に形成される前記孔が連なってなる第2溝部とを含んでなり、
    前記第2溝部を構成する孔は、その深さが前記第1溝部を構成する孔より深く、且つ隣接する孔の中心間距離が短いことを特徴とする、記録ヘッドの製造方法。
  6. 前記第1溝部の一端部と前記第2溝部の一端部とは連なっていることを特徴とする、請求項5に記載の記録ヘッドの製造方法。
  7. 前記第2溝部を構成する孔は、平面視において曲線状に連なっていることを特徴とする、請求項5または6に記載の記録ヘッドの製造方法。
  8. 請求項1から4のいずれか一つに記載の記録ヘッド、または、請求項5から7のいずれか一つに記載の記録ヘッドの製造方法により製造される記録ヘッドと、副走査方向において前記発熱部より前記一辺側に位置し且つ前記一方主面に交わる方向に移動可能に設けられる位置決め部材と、を備えており、
    前記位置決め部材の少なくとも一部は挿通部に挿通されることを特徴とする、記録装置。
JP2007143295A 2007-05-30 2007-05-30 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置 Expired - Fee Related JP4986712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007143295A JP4986712B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007143295A JP4986712B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008296423A true JP2008296423A (ja) 2008-12-11
JP4986712B2 JP4986712B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=40170408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007143295A Expired - Fee Related JP4986712B2 (ja) 2007-05-30 2007-05-30 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4986712B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008683A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Kyocera Corp サーマルヘッド、およびサーマルプリンタ

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0355238U (ja) * 1989-10-02 1991-05-28
JPH04299151A (ja) * 1991-03-28 1992-10-22 Seiko Epson Corp インクジェットプリントヘッド
JPH05147247A (ja) * 1991-11-27 1993-06-15 Rohm Co Ltd ライン型サーマルプリントヘツドの構造
JPH07178938A (ja) * 1994-12-22 1995-07-18 Ricoh Co Ltd サーマルヘッドユニット
JPH07205465A (ja) * 1994-01-20 1995-08-08 Alps Electric Co Ltd サーマルヘッド及びその製造方法
JPH1170658A (ja) * 1997-06-20 1999-03-16 Canon Inc 記録素子ユニット、インクジェット記録素子ユニット、インクジェットカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP2000006411A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Canon Inc インクジェット記録素子及びこれを用いたインクジェット記録装置
JP2004082506A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Aoi Electronics Co Ltd サーマルヘッド

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0355238U (ja) * 1989-10-02 1991-05-28
JPH04299151A (ja) * 1991-03-28 1992-10-22 Seiko Epson Corp インクジェットプリントヘッド
JPH05147247A (ja) * 1991-11-27 1993-06-15 Rohm Co Ltd ライン型サーマルプリントヘツドの構造
JPH07205465A (ja) * 1994-01-20 1995-08-08 Alps Electric Co Ltd サーマルヘッド及びその製造方法
JPH07178938A (ja) * 1994-12-22 1995-07-18 Ricoh Co Ltd サーマルヘッドユニット
JPH1170658A (ja) * 1997-06-20 1999-03-16 Canon Inc 記録素子ユニット、インクジェット記録素子ユニット、インクジェットカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP2000006411A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Canon Inc インクジェット記録素子及びこれを用いたインクジェット記録装置
JP2004082506A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Aoi Electronics Co Ltd サーマルヘッド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008683A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Kyocera Corp サーマルヘッド、およびサーマルプリンタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4986712B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108944063B (zh) 热敏打印头和热敏打印头的制造方法
KR20070094540A (ko) 써멀 헤드 및 프린터 장치
JP6196417B1 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP6059412B1 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
CN110461614B (zh) 热敏头及热敏打印机
US7372477B2 (en) Thermal head and manufacturing method thereof
JP4986712B2 (ja) 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに該記録ヘッドを備える記録装置
JP2009184272A (ja) サーマルヘッド、サーマルプリンタ、及びサーマルヘッドの製造方法
JP6419006B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP4895350B2 (ja) 発熱抵抗素子部品とその製造方法およびサーマルプリンタ
JP5106089B2 (ja) 記録ヘッド、及びこれを備えた記録装置
JP2011240641A (ja) サーマルプリントヘッド
WO2017018415A1 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP5777471B2 (ja) サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ
JP6525819B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP2001113738A (ja) 厚膜式サーマルヘッド
JP5425511B2 (ja) サーマルプリントヘッドおよびその製造方法
JP4859725B2 (ja) 記録ヘッドおよび該記録ヘッドを備える記録装置
JP3462076B2 (ja) サーマルヘッド
JP2002248775A (ja) インクジェットヘッド及びそれを用いたインクジェットプリンタ
JP2008238667A (ja) 記録ヘッドおよびその製造方法、並びに記録装置
JP2009202349A (ja) 記録ヘッド、及びこれを備えた記録装置
JP2011062895A (ja) インクジェットヘッド
JP6426541B2 (ja) サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ
JP2022116590A (ja) サーマルプリントヘッド及びその製造方法、並びにサーマルプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120424

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees