JP2008293735A - 燃料電池および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、アノード側に水素が偏在する状態に起因する燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる燃料電池および燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池20は、電解質膜321と、カソード触媒層323と、カソード犠牲層325とを順に積層して備え、電解質膜321からカソード触媒層323へと突出する絶縁部324をカソード触媒層323に形成することによって、カソード触媒層323内の電子が電解質膜321の面に略沿った方向に移動するのを阻害する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電解質膜の両面に触媒層を積層した燃料電池および燃料電池システムに関し、特に、電解質膜のカソード側の面に積層されたカソード触媒層の構造に関する。
電解質膜の両面に触媒層を積層した燃料電池は、アノード側に燃料ガスの供給を受けると共に、カソード側に酸化ガスの供給を受けることによって、燃料ガスおよび酸化ガス(本明細書では、これらのガスを「反応ガス」と総称する)を用いて電気化学的に発電を行う。通常運転時に燃料ガスで満たされるアノード側は、燃料電池の起動時や停止時に水素が偏在する状態となる場合がある。このアノード側に水素が偏在する状態は、カソード側触媒層のカーボン腐食や触媒脱落などの劣化による発電性能の低下を招くことがあった。
従来、アノード側に水素が偏在する状態に起因する発電性能の低下を抑制するため、アノード側およびカソード側において、触媒層を含むガス拡散電極を、ガス拡散電極に反応ガスを供給するセパレータと共に、電気的絶縁体で分割した燃料電池が提案されていた。次の特許文献1には、ガス拡散電極およびセパレータを電気的絶縁体で分割した燃料電池が開示されている。
特開2006−92793号公報
しかしながら、従来の燃料電池では、ガス拡散電極における全体的な電子の伝導性が、ガス拡散電極を電気的絶縁体で分割することによって抑制されてしまうため、燃料電池の発電性能が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、アノード側に水素が偏在する状態に起因する燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる燃料電池および燃料電池システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一形態である燃料電池は、反応ガスを用いて電気化学的に発電する燃料電池であって、プロトン伝導性を有する電解質膜と、前記電解質膜のカソード側の面に接して配置され、前記反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒を担持した第1の炭素担体Aを有する第1のカソード触媒層と、前記第1のカソード触媒層に接して配置され、前記反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒を担持する炭素担体Bを有する第2のカソード触媒層と、電気的な絶縁体から成り、前記電解質膜から前記第1のカソード触媒層へと突出する絶縁部とを備えることを特徴とする。この燃料電池によれば、燃料電池のカソード側において、電解質膜の面に略沿った方向への電子の移動は、第1のカソード触媒層内の電子が電解質膜の面に略沿った方向に移動するのを阻害する絶縁部によって電気的に絶縁された第1のカソード触媒層の間よりも、第2のカソード触媒層において積極的に行われるため、カソード側の電子の伝導性の低下を回避しながら、電解質膜に隣接する第1のカソード触媒層における劣化反応を抑制することができる。その結果、アノード側に水素が偏在する状態に起因する燃料電池の発電性能の低下を抑制することができる。また、アノード側に水素が偏在する状態に起因するカソード側のカーボン腐食は、電解質膜に隣接する第1のカソード触媒層よりも、電解質膜から離れた第2のカソード触媒層で発生しやすくなるため、燃料電池の発電性能の低下に与える影響がより大きな第1のカソード触媒層におけるカーボン腐食を抑制することができる。
上述の燃料電池は、次の態様を採ることもできる。例えば、前記第1のカソード触媒層の炭素担体Aは、結晶性の高い炭素から成り、前記第2のカソード触媒層の炭素担体Bは、前記炭素担体Aより結晶性の低い炭素から成るとしても良い。例えば、こうした炭素の組合わせとしては、炭素担体Aとして結晶構造を有する炭素を用い、炭素担体Bとしてアモルファス炭素を用いることにより、実現することができる。これによって、カーボン腐食は、結晶性の低い炭素で起こりやすいため、第1のカソード触媒層におけるカーボン腐食を一層抑制することができる。
また、前記第2のカソード触媒層の炭素担体は、前記触媒に加え、水の分解を促進する水分解触媒を担持しても良い。これによって、水分解触媒による水分解反応は、カーボン腐食を引き起こす炭素と水との化学反応よりも発生し易いため、アノード側に水素が偏在する状態において、カソード側におけるカーボン腐食を抑制することができる。なお、前記第2のカソード触媒層に担持された水分解触媒は、イリジウムを含むとしても良い。
また、前記第2のカソード触媒層に担持された触媒は、前記第1のカソード触媒層に担持された触媒と同一であっても良い。また、前記第2のカソード触媒層に担持された触媒は、白金を含むものとしても良い。
また、前記絶縁部を、前記電解質膜と同じ材料で形成しても良い。これによって、電解質膜と絶縁部との密着性を高め、燃料電池の強度を向上させることができる。
また、前記第2のカソード触媒層における前記触媒の体積含有量は、前記第1のカソード触媒層における前記触媒の体積含有量よりも少なくても良い。これによって、発電に寄与する化学反応が、第2のカソード触媒層よりも第1のカソード触媒層で発生し易くなるため、燃料電池の発電性能を向上させることができる。
また、前記第1および第2のカソード触媒層は、アイオノマ樹脂を含み、前記第2のカソード触媒層におけるアイオノマ樹脂の体積含有量は、前記第1のカソード触媒層におけるアイオノマ樹脂の体積含有量よりも少なくても良い。これによって、カソード側からの排水性能が向上するため、カーボン腐食を引き起こす炭素と水との化学反応を抑制することができる。
また、本発明の一形態である前述の燃料電池を備える燃料電池システムは、更に、前記燃料電池の起動時および停止時の少なくとも一方の際、前記第1のカソード触媒層と前記第2のカソード触媒層との間の境界面にかかる面圧を抑制する面圧抑制部を備えることを特徴とする。これによって、アノード側に水素が偏在する状態になりやすい起動時や停止時に、第1のカソード触媒層と第2のカソード触媒層との間の界面の接触抵抗が、通常運転時よりも増加するため、カソード側のカーボン腐食は、第1のカソード触媒層よりも第2のカソード触媒層で一層発生しやすくなる。その結果、燃料電池の発電性能の低下に与える影響がより大きな第1のカソード触媒層におけるカーボン腐食を一層抑制することができる。
また、前記面圧抑制部は、前記該燃料電池から伝導する熱に応じてバネ定数を増加させて、該燃料電池を該積層方向に加圧する形状記憶合金製のバネを含むとしても良い。これによって、第1のカソード触媒層と第2のカソード触媒層との間の界面の接触抵抗を、複雑な構成を必要とすることなく、簡素な構成で制御することができる。
また、更に、前記面圧抑制部によって前記境界面にかかる面圧が抑制される場合、前記燃料電池に供給される反応ガスの圧力を抑制するガス圧抑制部を備えても良い。これによって、面圧抑制部によって面圧が抑制された燃料電池から、反応ガスが漏洩してしまうのを抑制することができる。
また、本発明の形態は、燃料電池や燃料電池システムに限るものではなく、例えば、燃料電池を備える車両、燃料電池を制御する制御方法、燃料電池を製造する製造装置などの種々の形態に適用することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用した燃料電池システムについて説明する。
A.実施例:
A−1.燃料電池システム10の構成:
図1は、燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム10は、反応ガスの電気化学反応によって電力を生成する燃料電池20を備え、本実施例では、燃料電池システム10は、燃料電池20によって生成された電力を利用して走行する自動車に搭載されたシステムを含む。
本実施例では、燃料電池20は、固体高分子型の燃料電池であり、本実施例では、燃料電池20に用いられる反応ガスは、水素を含有する燃料ガスと、酸素を含有する酸化ガスとを含む。本実施例では、燃料電池20は、燃料ガスを循環して再利用する循環方式の燃料電池であり、燃料電池20に供給された燃料ガスは、電気化学反応の進行に伴って水素濃度が低下し、アノードオフガスとして燃料電池20の外部に排出され、アノードオフガスは、燃料ガスとして再利用される。燃料電池20に供給された酸化ガスは、電気化学反応の進行に伴って酸素濃度が低下し、カソードオフガスとして燃料電池20の外部に排出される。
燃料電池システム10は、燃料電池20の他、燃料電池20に燃料ガスを供給すると共に燃料電池20からアノードオフガスを回収する燃料ガス給排部50と、燃料電池20に酸化ガスを供給すると共に燃料電池20からカソードオフガスを回収する酸化ガス給排部60と、燃料電池20を冷却する冷却水を循環させる冷却水給排部70と、燃料ガス給排部50および酸化ガス給排部60から供給される反応ガスの圧力を抑制する制御を行うガス圧抑制部80とを備える。燃料電池20で用いられる燃料ガスは、水素タンクや水素吸蔵合金に貯蔵した水素ガスであっても良いし、炭化水素系燃料を改質して得られる水素ガスであっても良い。燃料電池20で用いられる酸化ガスは、例えば、外気から取り込んだ空気を用いることができる。
本実施例では、燃料電池システム10のガス圧抑制部80は、燃料ガス給排部50および酸化ガス給排部60に接続され、燃料ガス給排部50および酸化ガス給排部60に信号を出力することによって、燃料電池20に供給される反応ガスの圧力を抑制する。本実施例では、ガス圧抑制部80は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などの電子部品を備えるワンチップマイクロコンピュータを含み、ソフトウェアに基づく制御処理を実行するが、他の実施形態として、ハードウェアに基づく制御処理を実行しても良い。ガス圧抑制部80の動作についての詳細は後述する。
A−2.燃料電池20の詳細構成:
燃料電池システム10の燃料電池20は、複数の構成部材を積層したスタック部29を備える。スタック部29の構成についての詳細は後述する。本実施例では、燃料電池20は、スタック部29を保持する構成として、スタック部29をその積層方向の両端で挟持する挟持プレート21,22と、挟持プレート21,22を相互に連結するために両端にネジが形成された連結部材23と、連結部材23の一端に挟持プレート22を位置決めする固定ナット24と、温度に応じて物理的特性が変化する感温バネ27と、連結部材23の他端に感温バネ27を介して挟持プレート21を位置決めする固定ナット25とを備える。本実施例では、燃料電池20は、感温バネ27の周囲温度を検出する温度センサ28を備え、温度センサ28は、ガス圧抑制部80に接続されている。
本実施例では、感温バネ27は、高温状態よりも低温状態のときに軟らかい性質を有する形状記憶合金(例えば、CuZnAl,NiTi)によって形成したコイルバネである。本実施例では、感温バネ27の作動温度は約50℃である。燃料電池20の温度が発電に伴う反応熱で上昇した場合、作動温度を超えた感温バネ27は、記憶された元の形状に伸張することによってスタック部29にかかる圧力を増加させる。一方、起動時や停止時のように燃料電池20の温度が継続発電時よりも低い場合、作動温度よりも冷えた感温バネ27は、反力を受けて収縮することによってスタック部29内部の面圧を抑制する面圧抑制部として機能する。
図2は、燃料電池20のスタック部29の全体構成を示す説明図である。燃料電池20のスタック部29は、膜電極接合体(MEA)320を有するMEAプレート300と、MEAプレート300に反応ガスを供給するセパレータ200とを交互に複数積層することによって、MEAプレート300を二つのセパレータ200で挟み込んだスタック構造を有する。スタック部29は、交互に複数積層されたセパレータ200およびMEAプレート300を両側から挟持するエンドプレート100,400を備える。本実施例では、エンドプレート100,400、セパレータ200、MEAプレート300は、略同一の長方形に成形された板状部材であり、スタック部29は、その長方形を断面とする直方体となる。
スタック部29を構成するエンドプレート100、セパレータ200、MEAプレート300の各部材は、隣接する部材間で相互に連通する複数の貫通孔を有し、これら複数の貫通孔が連通し合うことによって複数の流路がスタック部29の内部に形成される。本実施例では、スタック部29の内部に形成される流路は、スタック部29に供給された燃料ガスを流す流路(図2では、その流れ方向を矢印H_INで示す)と、スタック部29から排出されるアノードオフガスを流す流路(図2では、その流れ方向を矢印H_OUTで示す)と、スタック部29に供給された酸化ガスを流す流路(図2では、その流れ方向を矢印A_INで示す)と、スタック部29から排出されるカソードオフガスを流す流路(図2では、その流れ方向を矢印A_OUTで示す)と、スタック部29に供給された冷却水を流す流路(図2では、その流れ方向を矢印W_INで示す)と、スタック部29から排出される冷却水を流す流路(図2では、その流れ方向を矢印W_OUTで示す)とを含む。本実施例では、エンドプレート100に設けられた複数の貫通孔を介して、燃料ガスの供給、アノードオフガスの排出、酸化ガスの供給、カソードオフガスの排出、冷却水の供給、冷却水の排出が、スタック部29の内部に対して行われる。
スタック部29のセパレータ200は、反応ガスをMEAプレート300に供給する機能、MEAプレート300で生じた電気を集電する機能、MEAプレート300での反応熱を除去する冷却水を流す機能を備える。セパレータ200は、発電された電気を集電するのに十分な導電性を有すると共に、反応ガスおよび冷却水を流す上で十分な耐久性,耐熱性,ガス不透過性を有する材料から成る。本実施例では、セパレータ200の材料として、ステンレスが用いられるが、チタン,チタン合金などの金属の他、カーボン樹脂,導電性セラミックスであっても良い。本実施例では、セパレータ200は、三枚の平坦な薄板を積層して構成される三層積層型のセパレータであり、セパレータ200は、三枚の薄板として、カソードプレート210と、アノードプレート230と、中間プレート220とを備える。
セパレータ200のカソードプレート210は、セパレータ200の一部としてMEAプレート300のカソード側に接するカソード積層面を構成すると共に、そのカソード積層面にカソード供給口217およびカソード排出口218を形成する。カソードプレート210のカソード供給口217は、MEAプレート300のカソード側に対して酸化ガスを供給する。カソードプレート210のカソード排出口218は、MEAプレート300のカソード側からカソードオフガスを排出する。カソードプレート210は、カソード供給口217およびカソード排出口218に加え、スタック部29の内部流路の一部を構成する複数の流路を形成し、本実施例では、これら複数の流路は、カソードプレート210に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
セパレータ200のアノードプレート230は、セパレータ200の一部としてMEAプレート300のアノード側に接するアノード積層面を構成すると共に、そのアノード積層面にアノード供給口237およびアノード排出口238を形成する。アノードプレート230のアノード供給口237は、MEAプレート300のアノード側に対して燃料ガスを供給する。アノードプレート230のアノード排出口238は、MEAプレート300のアノード側からアノードオフガスを排出する。アノードプレート230は、アノード供給口237およびアノード排出口238に加え、スタック部29の内部流路の一部を構成する複数の流路を形成し、本実施例では、これら複数の流路は、アノードプレート230に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
セパレータ200の中間プレート220は、カソードプレート210とアノードプレート230との間に挟持されセパレータ200の内部に流路221,222,223,224,225を形成する。中間プレート220の流路221は、矢印H_INで示す方向に流れる燃料ガスの一部を、アノードプレート230のアノード供給口237へと分流させる。中間プレート220の流路222は、アノードプレート230のアノード排出口238から排出されるアノードオフガスを、矢印H_OUTで示す方向に流れるアノードオフガスへと合流させる。中間プレート220の流路223は、矢印A_INで示す方向に流れる酸化ガスの一部を、カソードプレート210のカソード供給口217へと分流させる。中間プレート220の流路224は、カソードプレート210のカソード排出口218から排出されるカソードオフガスを、矢印A_OUTで示す方向に流れるカソードオフガスへと合流させる。中間プレート220の流路225は、矢印W_INで示す方向に流れる冷却水の一部を、セパレータ200の内部へと分流させると共に、その分流した冷却水を、矢印W_OUTで示す方向に流れる冷却水へと合流させる。本実施例では、流路221,222,223,224,225は、中間プレート220に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
スタック部29のMEAプレート300は、MEA320にシールガスケット340を射出成形したシール一体型膜電極接合体(以下、「シール一体型MEA」という)350と、MEA320のアノード側の面に燃料ガスを拡散させるアノードガス拡散プレート310と、MEA320のカソード側の面に酸化ガスを拡散させるカソードガス拡散プレート330とを備える。本実施例では、MEAプレート300は、アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330をシール一体型MEA350に嵌め込むことによって構成される。
MEAプレート300のアノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330は、本実施例では、MEA320と略同一の長方形に成形された板状部材である。アノードガス拡散プレート310は、MEA320とセパレータ200との間を導電するのに十分な導電性を有すると共に、燃料ガスを透過するのに十分な連続した複数の気孔を形成する多孔体から成る。カソードガス拡散プレート330は、MEA320とセパレータ200との間を導電するのに十分な導電性を有すると共に、酸化ガスを透過するのに十分な連続した複数の気孔を形成する多孔体から成る。本実施例では、アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330は、発泡金属から成るが、他の実施形態として、金属メッシュであっても良い。アノードガス拡散プレート310は、MEA320のアノード側に接して積層されると共に、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、セパレータ200のアノードプレート230に当接して、アノードプレート230のアノード供給口237から供給された燃料ガスを、MEA320のアノード側に拡散させる。アノードガス拡散プレート310によって拡散された燃料ガスは、アノードオフガスとして、アノードプレート230のアノード排出口238を介してアノードガス拡散プレート310から排出される。カソードガス拡散プレート330は、MEA320のカソード側に接して積層されると共に、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、セパレータ200のカソードプレート210に当接して、カソードプレート210のカソード供給口217から供給された酸化ガスを、MEA320のカソード側に拡散させる。カソードガス拡散プレート330によって拡散された酸化ガスは、カソードオフガスとして、カソードプレート210のカソード排出口218を介してカソードガス拡散プレート330から排出される。
シール一体型MEA350のシールガスケット340は、MEA320を中央部に取り囲む状態でセパレータ200と略同一の長方形に成形される。本実施例では、シールガスケット340は、シリコンゴム,ブチルゴム,フッ素ゴムなど、弾性を有するゴム製の絶縁性樹脂材料から成る。シールガスケット340は、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、MEAプレート300を挟む二つのセパレータ200の間にMEA320,アノードガス拡散プレート310,カソードガス拡散プレート330を密封し、反応ガスや冷却水がスタック部29の外部に漏れるのを防止する。
A−3.MEA320の詳細構成:
図3は、燃料電池20のMEA320を厚さ方向に略沿って切断した切断面を示す説明図である。燃料電池20のMEA320は、カソードガス拡散層327,アノードガス拡散層326,電解質膜321,カソード触媒層323,カソード犠牲層325,カソードガス拡散層327の複数の層を備え、これら複数の層は、この順序で積層されている。MEA320は、これら複数の層に加え、電気的な絶縁性を有し電解質膜321からカソード触媒層323へと突出した絶縁部324を備える。本実施例では、MEA320は、セパレータ200よりも小さな長方形に成形されている。
MEA320の電解質膜321は、プロトン伝導性を有するプロトン伝導体から成り、例えば、アイオノマ樹脂であるパーフルオロスルホン酸イオン交換膜であっても良い。アノード触媒層322およびアノードガス拡散層326は、アノード側のアノード電極層を構成する。カソード触媒層323,カソードガス拡散層327,カソード犠牲層325は、カソード側のカソード電極層を構成する。
MEA320のアノード触媒層322は、電解質膜321のアノード側の面に接して積層され、カソード触媒層323は、電解質膜321のカソード側の面に接して積層される。アノード触媒層322およびカソード触媒層323は、電解質膜321における反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒機能に加え、ガス透過性,導電性,撥水性を有する。アノード触媒層322およびカソード触媒層323は、触媒金属を担持した炭素担体と、撥水性を有する撥水樹脂(例えば、ポリテトラフロロエチレン(PTFE))と、プロトン伝導体であるアイオノマ樹脂とを混合した材料から成る。本実施例では、アノード触媒層322およびカソード触媒層323の炭素担体は、結晶構造を有する炭素担体であるグラファイト担体である。アノード触媒層322およびカソード触媒層323の触媒金属は、白金および白金合金を含む白金系の白金触媒である。
図4は、MEA320の面に略沿った図3の切断線A−Aでカソード触媒層323および絶縁部324を切断した断面を示す説明図である。MEA320の絶縁部324は、カソード触媒層323を複数の部位に分割し、本実施例では、MEA320の面に交差する方向から見た場合、絶縁部324は、カソード触媒層323内を格子状に延びることによって、カソード触媒層323を複数の矩形状の部分に分割する。絶縁部324は、電気的絶縁性を有し、本実施例では、電解質膜321と同じ材料から成る。絶縁部324は、カソード触媒層323の分割された一方の部位から他方の部位へと電子(e-)が移動するのを阻害する。すなわち、絶縁部324は、カソード触媒層323内の電子(e-)が電解質膜321に略沿った方向に移動するのを阻害する。本実施例では、カソード触媒層323は、絶縁部324によって完全に分割されているが、カソード触媒層323における電解質膜321に接する面側が分断されていれば良く、カソード触媒層323におけるカソード犠牲層325に接する面側が、絶縁部324によって完全に分断されていなくても良い。
図3の説明に戻り、MEA320のカソード犠牲層325は、カソード触媒層323に接して積層されると共に、カソード触媒層323と同様に、触媒機能,ガス透過性,導電性,撥水性を有する。カソード犠牲層325は、触媒金属を担持した炭素担体と、撥水性を有する撥水樹脂(例えば、PTFE)と、プロトン伝導体であるアイオノマ樹脂とを混合した材料から成る。本実施例では、カソード犠牲層325の炭素担体は、アモルファス炭素担体であるカーボンブラック担体である。カソード犠牲層325の触媒金属は、カソード犠牲層325と同様に、白金系の白金触媒である。本実施例では、カソード犠牲層325における触媒金属の体積含有量はカソード触媒層323より少なく、カソード犠牲層325におけるアイオノマ樹脂の体積含有量もカソード触媒層323より少ない。
MEA320のアノードガス拡散層326は、アノード触媒層322に接して積層され、アノード触媒層322に燃料ガスを拡散させる。MEA320のカソードガス拡散層327は、カソード犠牲層325に接して積層され、カソード犠牲層325を通じてカソード触媒層323に酸化ガスを拡散させる。アノードガス拡散層326およびカソードガス拡散層327は、ガス透過性,導電性,撥水性を有し、例えば、カーボン製の多孔体であるカーボンクロスやカーボンペーパと、撥水性を有する撥水樹脂(例えば、PTFE)とを混合した材料であっても良い。
本実施例では、予め転写シートに形成された絶縁部324の材料を電解質膜321に熱転写することによって絶縁部324を形成した後、絶縁部324が形成された電解質膜321の面に、カソード触媒層323の材料を熱転写または吹付けることによってカソード触媒層323を形成する。本実施例では、カソード犠牲層325の材料をカソードガス拡散層327に接転写または吹付けることによってカソード犠牲層325を形成した後、このカソードガス拡散層327に形成されたカソード犠牲層325と、電解質膜321に絶縁部324と共に形成されたカソード触媒層323とを重ね合わせ、カソード触媒層323とカソード犠牲層325との間を接合することなしに、MEA320のカソード面を形成する。
図3に示すように、MEA320のアノード側に水素が偏在する状態では、水素が偏在する側のアノード触媒層322では、次の化学式1に示す化学反応が起こることによって、MEA320のアノード側に局部電池が形成されてしまう場合がある。
O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O …(化学式1)
MEA320のアノード側に局部電池が形成されてしまうと、水素が偏在する側の電解質膜321ではプロトン(H+)が欠乏することによって、電解質膜321内でプロトン(H+)の濃度勾配が発生してしまう。これによって、電解質膜321とカソード側との間の電位差が増大するため、MEA320のカソード側では、次の化学式2に示す化学反応が起こり、カーボン腐食や触媒脱落が発生する場合がある。
C + 2H2O → CO2 + 4H+ + 4e- …(化学式2)
MEA320のカソード側では、カソード触媒層323内の電子(e-)の移動が絶縁部324によって阻害されるため、化学式2に示す化学反応は、カソード触媒層323(特に、カソード触媒層323のうち電解質膜321に隣接する側)よりも、カソード犠牲層325(特に、カソード犠牲層325のうちカソード触媒層323に隣接する側)で優先的に起こる。
A−4.燃料電池システム10の動作:
図5は、燃料電池システム10のガス圧抑制部80が実行するガス圧抑制処理を示すフローチャートである。図5のガス圧抑制処理は、燃料電池20においてスタック部29を積層方向に押圧する感温バネ27によってカソード犠牲層325とカソード触媒層323との境界面にかかる面圧が抑制された場合に、燃料電池20に供給される反応ガスの圧力を抑制する処理を含む。本実施例では、図5のガス圧抑制処理は、ガス圧抑制部80のCPUによるソフトウェアに基づく動作によって実現される。本実施例では、ガス圧抑制部80は、燃料電池20の起動に応じて、図5のガス圧抑制処理を開始する。
ガス圧抑制部80は、図5のガス圧抑制処理を開始すると、反応ガスの供給圧力を通常運転時よりも抑制するように指示するガス圧抑制信号を、燃料ガス給排部50および酸化ガス給排部60に出力することを開始する(ステップS110)。ガス圧抑制信号を受信した燃料ガス給排部50および酸化ガス給排部60は、ガス圧抑制信号がガス圧抑制部80から出力されている間、反応ガスの供給圧力を通常運転時よりも抑制する。
ガス圧抑制信号の出力が開始された後(ステップS110)、ガス圧抑制部80は、感温バネ27の周囲温度を示すセンサ検出値を、温度センサ28から受け付ける(ステップS120)。その後、ガス圧抑制部80は、温度センサ28から受け取ったセンサ検出値に基づいて、燃料電池20の暖機運転が完了したか否かを判断し(ステップS130)、暖機運転が完了するまでガス圧抑制信号の出力を継続する(ステップS140)。燃料電池20の暖機運転が完了したと判断された場合(ステップS140)、ガス圧抑制部80は、ガス圧抑制信号の出力を終了した後(ステップS150)、図5のガス圧抑制処理を終了する。本実施例では、ガス圧抑制部80は、温度センサ28から受け取ったセンサ検出値が感温バネ27の作動温度を超えた場合、すなわち、作動温度を超えた感温バネ27によってスタック部29にかかる圧力が増加した場合に、燃料電池20の暖機運転が完了したと判断する。
A−5.作用効果:
以上説明した燃料電池システム10によれば、燃料電池20のカソード側において、電解質膜321の面に略沿った方向への電子の移動は、絶縁部324によって電気的に絶縁されたカソード触媒層323の間よりも、カソード犠牲層325において積極的に行われるため、カソード側の電子の伝導性の低下を回避しながら、電解質膜321に隣接するカソード触媒層323における劣化反応(化学式2)を抑制することができる。その結果、アノード側に水素が偏在する状態に起因する燃料電池20の発電性能の低下を抑制することができる。また、アノード側に水素が偏在する状態に起因するカソード側のカーボン腐食は、電解質膜321に隣接するカソード触媒層323よりも、電解質膜321から離れたカソード犠牲層325で発生しやすくなるため、燃料電池20の発電性能の低下に与える影響がより大きなカソード触媒層323におけるカーボン腐食を抑制することができる。また、カソード触媒層323の炭素担体は、グラファイトであるのに対して、カソード犠牲層325の炭素担体は、グラファイトよりも腐食しやすいカーボンブラックであるため、カソード触媒層323におけるカーボン腐食を一層抑制することができる。
また、絶縁部324は電解質膜321と同じ材料であるため、絶縁部324と電解質膜321との間の密着性を高めることができ、燃料電池20の強度を向上させることができる。また、カソード犠牲層325における触媒金属の体積含有量は、カソード触媒層323における触媒金属の体積含有量よりも少ないことから、発電に寄与する化学反応が、カソード犠牲層325よりもカソード触媒層323で発生し易くなるため、燃料電池20の発電性能を向上させることができる。また、カソード犠牲層325におけるアイオノマ樹脂の体積含有量は、カソード触媒層323におけるアイオノマ樹脂の体積含有量よりも少ないことから、カソード側からの排水性能が向上するため、カーボン腐食を引き起こす炭素と水との化学反応(化学式2)を抑制することができる。
また、アノード側に水素が偏在する状態になりやすい起動時や停止時に、燃料電池20においてスタック部29を押圧する感温バネ27の作用によって、カソード触媒層323とカソード犠牲層325との間の界面の接触抵抗が、通常運転時よりも増加するため、カソード側のカーボン腐食は、カソード触媒層323よりもカソード犠牲層325で一層発生しやすくなる。その結果、燃料電池20の発電性能の低下に与える影響がより大きなカソード触媒層323におけるカーボン腐食を一層抑制することができる。また、燃料電池20の反応熱によって作用する形状記憶合金製の感温バネ27によって燃料電池20にかかる圧力を変化させるため、カソード触媒層323とカソード犠牲層325との間の界面の接触抵抗を、複雑な構成を必要とすることなく、簡素な構成で制御することができる。また、感温バネ27によって燃料電池20にかかる圧力が抑制される場合、燃料電池20に供給される反応ガスの供給圧力をガス圧抑制部80によって抑制するため、感温バネ27によって面圧が抑制された燃料電池20から、反応ガスが漏洩してしまうのを抑制することができる。
B.他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論であり、例えば、次のような変形も可能である。
B−1.第1変形例:
図6は、第1変形例におけるMEA320aを厚さ方向に略沿って切断した切断面を示す説明図である。第1変形例は、上述の実施例と比較して、カソード犠牲層325に代えてカソード水電解層325aを備える点で相違し、その他の構成は同一である。
MEA320のカソード水電解層325aは、カソード触媒層323に接して積層されると共に、触媒機能,ガス透過性,導電性,撥水性を有し、カソード水電解層325aの触媒機能は、電解質膜321における反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒機能に加え、水の分解を促進させる水分解触媒機能を含む。カソード水電解層325aは、触媒金属を担持した炭素担体と、撥水性を有する撥水樹脂(例えば、PTFE)と、プロトン伝導体であるアイオノマ樹脂とを混合した材料から成る。本実施例では、カソード水電解層325aの炭素担体は、アモルファス炭素担体であるカーボンブラック担体である。カソード水電解層325aの触媒金属は、白金系の白金触媒に加え、水分解触媒としてイリジウムを含む。本実施例では、カソード水電解層325aは、酸化イリジウムを白金担持カーボンに担持したものであるが、他の実施形態として、白金イリジウム担持カーボンであっても良い。本実施例では、カソード水電解層325aにおける白金触媒の体積含有量はカソード触媒層323より少なく、カソード犠牲層325におけるアイオノマ樹脂の体積含有量もカソード触媒層323より少ない。
図6に示すように、MEA320のアノード側に水素が偏在する状態では、水素が偏在する側のアノード触媒層322では、化学式1に示す化学反応が起こることによって、MEA320のアノード側に局部電池が形成されてしまう場合がある。MEA320のアノード側に局部電池が形成されてしまうと、水素が偏在する側の電解質膜321ではプロトン(H+)が欠乏することによって、電解質膜321内でプロトン(H+)の濃度勾配が発生してしまう。これによって、電解質膜321とカソード側との間の電位差が増大するため、MEA320のカソード水電解層325aでは、化学式2に示すカーボン腐食を引き起こす化学反応に優先して、次の化学式3に示す化学反応が起こる。
2H2O → 4H+ + 4e- + O2 …(化学式3)
以上説明した第1変形例の燃料電池システム10によれば、燃料電池20のカソード側において、電解質膜321の面に略沿った方向への電子の移動は、絶縁部324によって電気的に絶縁されたカソード触媒層323の間よりも、カソード犠牲層325において積極的に行われるため、カソード側の電子の伝導性の低下を回避しながら、電解質膜321に隣接するカソード触媒層323における劣化反応(化学式2)を抑制することができる。その結果、アノード側に水素が偏在する状態に起因する燃料電池20の発電性能の低下を抑制することができる。また、MEA320のカソード水電解層325aにおける水分解触媒による水分解反応(化学式3)は、カーボン腐食を引き起こす炭素と水との化学反応(化学式2)よりも発生し易いため、アノード側に水素が偏在する状態に起因するカソード側におけるカーボン腐食を抑制することができる。
B−2.その他の変形例:
本実施例では、いわゆる循環方式の燃料電池について説明したが、他の実施形態として、燃料電池に一旦供給された燃料ガスを使い切るいわゆるデッドエンド方式の燃料電池に本発明を適用しても良い。また、本実施例では、ガス圧抑制部80は、感温バネ27の周囲温度に応じて、燃料電池20に供給される反応ガスの供給圧を抑制するものとしたが、他の実施形態として、スタック部29の面圧を検出する圧力センサを燃料電池20に設け、検出された圧力値に応じて燃料電池20に供給される反応ガスの供給圧を抑制しても良い。また、起動時や停止時にスタック部29内部の面圧を抑制する面圧抑制部として、本実施例では、形状記憶合金製の感温バネ27を用いたが、他の実施形態として、連結部材23を温度に応じて伸縮する熱膨張率の高い材料で構成しても良いし、空気ポンプや油圧ポンプを用いても良い。また、本実施例では、カソード触媒層323とカソード犠牲層325とを別々の層として構成することとしたが、他の実施形態として、カソード触媒層323およびカソード犠牲層325を一体的な層として構成しても良い。
燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。 燃料電池20のスタック部29の全体構成を示す説明図である。 燃料電池20のMEA320を厚さ方向に略沿って切断した切断面を示す説明図である。 MEA320の面に略沿った図3の切断線A−Aでカソード触媒層323および絶縁部324を切断した断面を示す説明図である。 燃料電池システム10のガス圧抑制部80が実行するガス圧抑制処理を示すフローチャートである。 第1変形例におけるMEA320aを厚さ方向に略沿って切断した切断面を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池システム
20…燃料電池
21,22…挟持プレート
23…連結部材
24,25…固定ナット
27…感温バネ
28…温度センサ
29…スタック部
50…燃料ガス給排部
60…酸化ガス給排部
70…冷却水給排部
80…ガス圧抑制部
100…エンドプレート
200…セパレータ
210…カソードプレート
217…カソード供給口
218…カソード排出口
220…中間プレート
221〜225…流路
230…アノードプレート
237…アノード供給口
238…アノード排出口
300…MEAプレート
310…アノードガス拡散プレート
320…MEA
321…電解質膜
322…アノード触媒層
323…カソード触媒層
324…絶縁部
325…カソード犠牲層
325a…カソード水電解層
326…アノードガス拡散層
327…カソードガス拡散層
330…カソードガス拡散プレート
340…シールガスケット
350…シール一体型MEA

Claims (12)

  1. 反応ガスを用いて電気化学的に発電する燃料電池であって、
    プロトン伝導性を有する電解質膜と、
    前記電解質膜のカソード側の面に接して配置され、前記反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒を担持した第1の炭素担体Aを有する第1のカソード触媒層と、
    前記第1のカソード触媒層に接して配置され、前記反応ガスの電気化学反応を生じさせる触媒を担持する炭素担体Bを有する第2のカソード触媒層と、
    電気的な絶縁体から成り、前記電解質膜から前記第1のカソード触媒層へと突出する絶縁部と
    を備える燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記第1のカソード触媒層の炭素担体Aは、結晶性の高い炭素から成り、
    前記第2のカソード触媒層の炭素担体Bは、前記炭素単体Aより結晶性の低い炭素から成る燃料電池。
  3. 前記第2のカソード触媒層の炭素担体Bは、前記触媒に加え、水の分解を促進する水分解触媒を担持する請求項1または2記載の燃料電池。
  4. 前記第2のカソード触媒層に担持された水分解触媒は、イリジウムを含む請求項3記載の燃料電池。
  5. 前記第2のカソード触媒層に担持された触媒は、前記第1のカソード触媒層に担持された触媒と同一である請求項1ないし4のいずれか記載の燃料電池。
  6. 前記第2のカソード触媒層に担持された触媒は、白金を含む請求項1ないし5のいずれか記載の燃料電池。
  7. 前記絶縁部を、前記電解質膜と同じ材料で形成した請求項1ないし6のいずれか記載の燃料電池。
  8. 前記第2のカソード触媒層における前記触媒の体積含有量は、前記第1のカソード触媒層における前記触媒の体積含有量よりも少ない請求項1ないし7のいずれか記載の燃料電池。
  9. 請求項1ないし8のいずれか記載の燃料電池であって、
    前記第1および第2のカソード触媒層は、アイオノマ樹脂を含み、
    前記第2のカソード触媒層におけるアイオノマ樹脂の体積含有量は、前記第1のカソード触媒層におけるアイオノマ樹脂の体積含有量よりも少ない燃料電池。
  10. 請求項1ないし9のいずれか記載の燃料電池を備える燃料電池システムであって、更に、前記燃料電池の起動時および停止時の少なくとも一方の際、前記第1のカソード触媒層と前記第2のカソード触媒層との間の境界面にかかる面圧を抑制する面圧抑制部を備える燃料電池システム。
  11. 前記面圧抑制部は、前記該燃料電池から伝導する熱に応じてバネ定数を増加させて、該燃料電池を該積層方向に加圧する形状記憶合金製のバネを含む請求項10記載の燃料電池システム。
  12. 更に、前記面圧抑制部によって前記境界面にかかる面圧が抑制される場合、前記燃料電池に供給される反応ガスの圧力を抑制するガス圧抑制部を備える請求項10または11記載の燃料電池システム。
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