JP2008292663A - カメラ及び携帯電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋外でカメラを上に向けたときの撮影画角には被写体として空が入っていると考えて、任意の被写体撮影後に空を撮影する場合に手動で設定を切り替える操作をする必要がなく、最適な露出条件で空を撮影することができるカメラを提供する。
【解決手段】撮影光軸の仰角を検出する傾きセンサ74と、GPS信号に基づいて屋外の撮影であるか否かを検出する屋外撮影検出部82と、夜間であるか昼間であるかを検出する夜間検出部84aと、仰角が予め決められた閾値よりも大きく且つ屋外の撮影であるとき、夜間である場合には任意の被写体撮影用の自動露出モードから夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には任意の被写体撮影用の自動露出モードから昼空撮影モードに切り替えるモード切替部86aを備えた。仰角と、被写体距離と、夜間検出部の検出結果とに基づいてモード切り替えを行うようにしてもよい。
【選択図】 図2

Description

本発明はカメラ及び携帯電子機器に係り、特に、空の撮影に適したカメラ及び携帯電子機器に関する。
カメラで空を撮影するとき、晴天時であれば、撮影光学系の絞りを極力絞ってフレアやスミアを軽減することが好ましく、夜空を撮影するのであれば、撮影光学系の絞りを極力開けて手ブレを軽減することが好ましい。
特許文献1には、ジャイロセンサや方位センサや傾斜センサを用いてカメラの撮影方向を検出し、その撮影方向に応じてフォーカス、ズーム、アイリス等の撮影条件を変化させる構成が記載されている。
また、特許文献2には、GPS(Global Positioning System)信号を受信して得た現在位置情報と日時情報とから太陽の方向及び角度に関する太陽位置情報を算出するとともに、撮影光学系の光軸が向いている撮影方向を少なくとも取得し、撮影光学系内に入射する太陽光線を追跡するシミュレーションを行って、像面上のフレア発生が予測されたときには、フレアの発生強度を低く抑える方向へ絞り値などを変更する構成が記載されている。
WO98/18046号公報 特開2004−23491号公報
従来は、最適な露光条件で空を撮影するためには、絞り値、シャッタ速度、感度を個別に手動で切り替える操作を行うか、あるいは、空撮影に適した撮影モード(いわゆる「晴天モード」や「夜景モード」)に手動で切り替える操作を行う必要があった。
任意の被写体撮影に対応して絞り値、シャッタ速度および感度を自動で変動させるいわゆる自動露出(AE)モードが設定された状態のまま空を撮影することも可能ではあるが、このような任意の被写体撮影用の自動露出モードは、任意の被写体撮影に対応している故に、例えば、晴天時であれば絞りが足りずにフレアが発生してしまう場合があり、また、夜空を撮影するのであれば感度が上がり過ぎて画像にノイズが発生してしまう場合がある。しかし、シャッタチャンスは基本的に一度しかなく、多くの場合には撮影のやり直しをすることができないので、目的の画像を確実に得るためには、前述のように手動で設定を切り替える操作を行うほかない。予め設定された絞り値を優先してシャッタ速度を変動させるいわゆる絞り優先AEモードを備えたカメラも提供されているが、そのような撮影モードを用いる場合でも、絞り値と撮影モードとを手動で切り替える操作を行わなければならない。
特許文献1に記載の発明では、屋外であるか屋内であるかの区別と、昼夜の区別とを行う構成となっていないので、昼天撮影や夜空撮影に適した条件が設定されない。
特許文献2に記載の発明では、夜空撮影に対応していない。したがって、夜空撮影では手動で設定を切り替える操作を行う必要がある。また、太陽位置情報取得のためGPS信号を受信する手段および日時を取得する手段を必要とするだけでは足りずに、太陽光線の追跡シミュレーションを行ってフレア発生予測演算を行うフレア発生予測手段を必要とする。さらに、太陽位置情報に対応して絞り値を変更する構成となっているので、カメラの撮影光学系に直接入射する太陽光に因るフレアの発生は軽減できたとしても、晴天時に反射光に因るフレアの軽減は困難である。
従来技術では、任意の被写体撮影を行った後、夜空撮影をする場合にはその夜空撮影に最適な露出条件を設定する一方で、昼空撮影をする場合にはその昼空撮影に最適な露出条件を設定するためには、手動で設定を切り替える操作を行う必要が有った。
本発明は、屋外でカメラを上に向けたときの撮影画角には被写体として空が入っていると考えて、任意の被写体撮影後に空を撮影する場合に手動で設定を切り替える操作をする必要がなく、最適な露出条件で空を撮影することができるカメラ及び携帯電子機器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段の撮影光軸の仰角を検出する仰角検出手段と、GPS(Global Positioning System)信号に基づいて屋外の撮影であるか否かを検出する屋外撮影検出手段と、夜間であるか昼間であるかを検出する夜間検出手段と、任意の被写体撮影に対応して撮影画角の測光値に基づいて前記撮影手段の露出条件を変動させる自動露出モード、夜空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する夜空撮影モード、および、昼空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する昼空撮影モードを少なくとも有し、前記撮影手段に露出条件を設定する露出条件設定手段と、前記仰角が予め決められた閾値よりも大きく且つ屋外の撮影であるとき、夜間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記昼空撮影モードに切り替える切替手段と、を備えたことを特徴とするカメラを提供する。
この発明によれば、撮影者が任意の被写体撮影を行った後にカメラを上に向けて空撮影を行おうとしたとき、撮影光軸の仰角が検出されるとともに、GPS信号に基づいて屋外の撮影であるか否かが検出され、さらには、夜空撮影を行うのであれば夜空撮影用の露出条件が設定される夜空撮影モードに切り替わる一方で、昼空撮影を行うのであれば昼空撮影用の露出条件が設定される昼空撮影モードに切り替わるので、撮影者は露出条件の設定を個別に切り替える手動操作やモードの設定を切り替える手動操作を行うことなく、カメラを上に向けてシャッタ操作を行うだけで最適な露出条件で空を撮影することができる。
請求項2に記載の発明は、撮影を行う撮影手段と、前記撮影手段の撮影光軸の仰角を検出する仰角検出手段と、被写体距離を検出する被写体距離検出手段と、夜間であるか昼間であるかを検出する夜間検出手段と、任意の被写体撮影に対応して撮影画角の測光値に基づいて前記撮影手段の露出条件を変動させる自動露出モード、夜空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する夜空撮影モード、および、昼空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する昼空撮影モードを少なくとも有し、前記撮影手段に露出条件を設定する露出条件設定手段と、前記仰角が予め決められた閾値よりも大きく且つ前記被写体距離が無限遠であるとき、夜間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記昼空撮影モードに切り替える切替手段と、を備えたことを特徴とするカメラを提供する。
この発明によれば、撮影者が任意の被写体撮影を行った後にカメラを上に向けて空撮影を行おうとしたとき、撮影光軸の仰角が検出されるとともに、被写体距離が検出され、さらには、夜空撮影を行うのであれば夜空撮影用の露出条件が設定される夜空撮影モードに切り替わる一方で、昼空撮影を行うのであれば昼空撮影用の露出条件が設定される昼空撮影モードに切り替わるので、撮影者は露出条件の設定を個別に切り替える手動操作やモードの設定を切り替える手動操作を行うことなく、カメラを上に向けてシャッタ操作を行うだけで最適な露出条件で空を撮影することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記夜間検出手段は、少なくとも現在時刻に基づいて、夜間であるか昼間であるかを検出することを特徴とするカメラを提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記夜間検出手段は、少なくとも撮影画角の測光値に基づいて夜間であるか昼間であるかを検出することを特徴とするカメラを提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載の発明において、前記露光条件は、少なくとも絞り値、シャッタ速度および感度を含むことを特徴とするカメラカメラを提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載のカメラを備えることを特徴とする携帯電子機器を提供する。
ここで、携帯電子機器は、携帯可能な電子機器であり、例として、携帯電話や、いわゆる携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)などが挙げられる。
本発明によれば、任意の被写体撮影後に空を撮影する場合に手動で設定を切り替える操作をする必要がなく、撮影者はカメラを上に向けてシャッタ操作を行うだけで、最適な露出条件で空を撮影することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係るカメラを実施するための最良の形態について詳説する。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された第1実施形態のデジタルカメラの構成を示すブロック図である。同図に示すように、デジタルカメラ10は、撮影光学系12、撮像素子14、タイミングジェネレータ(TG)16、アナログ信号処理部18、A/D変換器20、画像入力コントローラ22、デジタル信号処理部24、エンコーダ28、画像表示部30、圧縮・伸張処理部32、メディアコントローラ34、記憶メディア36、AE検出部38、AF検出部40、CPU42、ROM44、RAM46、フラッシュROM48、および、発光部64を含んで構成される撮影手段を備えている。
撮影光学系12は、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り(例えば、虹彩絞り)12iを含み、それぞれズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iに駆動されて動作する。すなわち、ズームレンズ12zは、ズームモータ60zに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより、焦点距離を変化させる。また、フォーカスレンズ12fは、フォーカスモータ60fに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより結像位置を変化させる。また、絞り12iは、アイリスモータ60iに駆動されて開口量が段階的に変化し、これにより絞り値が変化する。CPU42は、ズームモータドライバ62z、フォーカスモータドライバ62f、アイリスモータドライバ62iを介してズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iの駆動を制御することにより、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り12iの動作を制御する。なお、ズームおよびオートフォーカスが可能な場合を例に説明しているが、ズーム機能およびオートフォーカス機能がないカメラにも、本発明を適用できる。
撮像素子14は、複数のフォトダイオードで構成されている。撮影光学系12を介して撮像素子14の受光面に入射した光は、その受光面に配列された各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(TG)16から加えられるタイミング信号に従って読み出され、電圧信号(画像信号)として撮像素子14から順次出力される。撮像素子14は、シャッタゲートとシャッタドレインを備えており、シャッタゲートにシャッタゲートパルスを印加することで各フォトダイオードに蓄積された信号電荷をシャッタドレインに掃き出すことができるようにされている。CPU42は、TG16を介してシャッタゲートへのシャッタゲートパルスの印加を制御することにより、各フォトダイオードに蓄積される信号電荷の電荷蓄積時間(すなわちシャッタ速度)を制御する(いわゆる電子シャッタ機能)。なお、撮像素子14は、CCD(Charge Coupled Device)で構成されている場合に特に限定されない。例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で撮像素子が構成されている場合でも、本発明を適用できる。
アナログ信号処理部18は、撮像素子14から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅する。CPU42は、所望のISO感度に対応するようにアナログ信号処理部18のゲインを変化させる。
本例では、絞り12iを有する撮影光学系12と、絞り12i等の駆動系(アイリスモータ60iおよびアイリスモータドライバ62i等)と、撮像素子14と、撮像素子14に電子シャッタ用のタイミング信号を与えるTG16と、感度に相当するゲインで撮像素子14の出力信号(画像信号)を増幅するアナログ信号処理部18とを少なくとも含んで、本発明における撮影手段が構成されている。
また、本実施形態のデジタルカメラ10は、GPS(Global Positioning System)信号を受信するGPS信号受信部72と、カメラボディの傾きを検出することにより撮影光軸120の仰角を検出する傾きセンサ74と、現在日時を計時する時計76を備えている。傾きセンサ74として、例えば重力センサを用いることができ、また、周知の他のセンサを用いてもよい。センサの出力値に基づく演算により撮影光軸120の仰角を求めてよい。なお、図1では、説明の便宜上、時計76をCPU42の外部に描いたが、CPU42に内蔵されているものを用いてもよい。
デジタルカメラ10の全体の動作は、CPU42によって統括制御されており、CPU42は操作部50からの入力に基づき所定のプログラムに従ってデジタルカメラ10の各部を制御する。また、CPU42は、空撮影(夜空撮影または昼空撮影)であるか否かの判定(空撮影判定)、モード切り替えおよび露出制御を行うようになっている。
ROM44には、CPU42が実行するプログラムのほか、プログラム線図等のデータが格納されている。CPU42は、ROM44に格納されているプログラムをRAM46に展開し、RAM46を作業メモリとして使用しながら各種処理を実行する。また、フラッシュROM48には、デジタルカメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
A/D変換器20は、アナログ信号処理部18から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。画像入力コントローラ22は、所定容量のバッファメモリを内蔵しており、A/D変換器20から出力された画像信号を1コマ分蓄積して、RAM46に格納する。デジタル信号処理部24は、同時化回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU42からの指令に従ってRAM46に格納された画像信号を処理し、輝度信号と色差信号とからなるYUV信号を生成する。
画像表示部30にスルー画像を表示させる場合は、撮像素子14で画像を連続的に撮像し、得られた画像信号を連続的に処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、RAM46を介してエンコーダ28に加えられ、表示用の信号形式に変換されて画像表示部30に出力される。これにより、画像表示部30にスルー画像が表示される。
画像を記録する場合は、操作部50からの撮影指令に応じて撮像素子14で画像を撮像し、得られた画像信号を処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、圧縮・伸張処理部32に加えられ、所定の圧縮画像データ(たとえば、JPEG)とされたのち、メディアコントローラ34を介して記憶メディア36に格納される。
記憶メディア36に格納された圧縮画像データは、再生指令に応じて記憶メディア36から読み出され、圧縮・伸張処理部32で非圧縮のYUV信号とされたのち、エンコーダ28を介して画像表示部30に出力される。これにより、記憶メディア36に記録された画像が画像表示部30に再生表示される。
AE検出部38は、入力された画像信号からAE(自動露出)制御に必要な物理量を算出する。例えば、AE制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割したエリアごとにR(赤)、G(緑)、B(青)の画像信号の積算値を算出する。AE検出部38は、実際には、その一部がCPU42によって構成されており、積算値に基づいて、被写体輝度に対応する測光値(EV値)を算出する。すなわち、被写体の明るさを示す撮影画角内の光量を測定する。なお、AE検出部38で撮像素子14の出力信号に基づいて撮影画角内の光量を測定する場合を例に説明するが、このような場合に本発明は特に限定されず、例えば照度センサを撮像素子14とは別個に設けて被写体の明るさを測定する場合でも、本発明を適用できる。
被写体撮影時の絞り値、シャッタ速度、感度の設定は、CPU42によって行われる。第1に、アイリスモータドライバ62iに対して、所望の絞り値に対応する制御値を与える。これにより、アイリスモータ60iが撮影光学系12の絞り12iを開閉し、絞り12iの開口量(すなわち絞り値)が設定される。第2に、TG16に対して、所望のシャッタ速度に対応する制御値を与える。これにより、撮像素子14を構成している各フォトダイオードの電荷蓄積時間(すなわちシャッタ速度)が設定される。第3に、アナログ信号処理部18に対して、所望の感度に対応する制御値を与える。これにより、撮像素子14から出力される画像信号に対するゲイン(すなわち感度)が設定される。
以下では、絞り値、シャッタ速度および感度を「露出条件」ということもある。
CPU42によって行われる露出制御について、ここでは、簡単に説明しておく。「自動露出モード」では、空撮影以外の任意の被写体撮影に対応して、測光値(本例ではEV値)に基づいて、露出条件を変動させる。夜空撮影用の「夜空撮影モード」では、夜空撮影に適した露出条件を設定する。昼空撮影用の「昼空撮影モード」では、昼空撮影に適した露出条件を設定する。これらの各モードにおける露出制御の詳細については、後に説明する。
AF検出部40は、入力された画像信号からAF(自動合焦)制御に必要な物理量を算出する。本実施形態のデジタルカメラ10では、画像のコントラストによりAF制御(コントラストAF)を行うものとし、AF検出部40は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。AF検出部40は、実際には、その一部がCPU42によって構成されており、焦点評価値が極大となるように、フォーカスモータドライバ62fを介してフォーカスモータ60fの駆動により、フォーカスレンズ12fを移動させる。このようなAF制御において、被写体距離が算出される。
図2は、第1実施形態におけるデジタルカメラ10aの要部ブロック図である。図2において、図1に示した構成要素には同じ符号を付してある。
本実施形態において、CPU42は、GPS信号受信部72で受信されたGPS信号に基づいて屋外の撮影であるか否かを検出する屋外撮影検出部82と、時計76で計時された現在日時に基づいて夜間であるか否かおよび昼間であるか否かを検出する夜間検出部84aと、傾きセンサ74により検出されたカメラボディの傾き(すなわち図1の撮影光学系12の撮影光軸120の仰角)と屋外撮影検出部82の検出結果(屋外または屋内)と夜間検出部84の検出結果(夜間であるか否かおよび昼間であるか否か)とに基づいて、昼空撮影であるか否かの判定および夜空撮影であるか否かの判定を行ってモードを切り替えるモード切替部86aと、撮影手段(撮影光学系12、撮像素子14およびアナログ信号処理部18を含む)に対して、絞り、シャッタ速度および感度を設定する露出制御を行う露出制御部88(露出条件設定手段)を含んで構成されている。
露出制御部88は、任意の被写体撮影に対応して撮影画角の測光値に基づいて露出条件を変動させる自動露出モード(いわゆるAEモード)、夜空撮影用の露出条件を設定する夜空撮影モード、および、昼空撮影用の露出条件を設定する昼空撮影モードを少なくとも有する。
図3は、第1実施形態におけるモード切替処理の一例の流れを示すフローチャートである。図3に示す処理は、図2のCPU42により所定のプログラムに従って実行される。
図3において、まずデフォルトのモードとして任意の被写体撮影用の自動露出モードを設定し(ステップS100)、傾きセンサ74から撮影光学系(図1の12)の撮影光軸120の仰角θを示す傾き情報を取得し(ステップS102)、撮影光軸120の仰角θが予め決められた閾値θthよりも大きいか否かを判定する(ステップS104)。
ここで、撮影光軸120の仰角θは、図4に示すように、撮影光学系12の撮影光軸120と水平面92とのなす角度である。また、閾値θthは、ROM(図1の44)またはフラッシュROM(図1の48)に予め記憶されている。閾値θthは、0度よりも大きく90度よりも小さい範囲内の角度である。撮影光軸120が上を向いているか否かの判定を確実に行うため、特に、30度〜60度の範囲内の角度(例えば60度)を閾値θthとすることが、実用上、好ましい。
仰角θが閾値θthよりも大きい場合には、GPS信号受信部72によって衛星90から受信したGPS信号に基づいて、現在位置情報(またはGPS信号の電波強度)を取得し(ステップS106)、現在位置情報(またはGPS信号の電波強度)に基づいて現在位置が屋外であるか否かを判定する(ステップS108)。
現在位置情報(緯度、経度)を取得するには一般のナビゲーション装置で用いられる周知の方法を用いればよい。現在位置情報(緯度、経度)に基づいて、屋外であるか屋内であるかを検出するには、例えば、所定の地上局(図示省略)との間で無線通信可能な無線通信手段(図示省略)を用いて所定のサーバ装置(図示省略)から地図情報をダウンロードして、RAM(図1の46)またはフラッシュROM(図1の48)に予め記憶しておき、この地図情報を用いて現在位置が屋外であるか否かを判定する。また、前記地上局を介してサーバ装置に対して現在位置情報(経度、緯度)を送信し、そのサーバ装置から屋外であるか否かを示す情報をリアルタイムに取得する方法もある。
屋外であるか否かを簡易に検出する方法としては、GPS信号の電波の強度に基づいて判定することが好ましい。具体的には、電波の強度(例えば電界強度)を、屋外か否かを判定するための予め決められた閾値(電波強度の閾値)と比較し、その閾値を超えている場合には屋外と判定し、その閾値以下である場合には屋内と判定する。
仰角θが閾値θthよりも大きく且つ現在位置が屋外と判定された場合には、時計76から現在日時情報を取得し(ステップS112)、現在日時情報に基づいて昼間であるか夜間であるかを判定する(ステップS114)。例えば、時刻aから時刻bまでを昼間とし、それ以外を夜間と判定する。なお、夜間と昼間との境界時刻(時刻aおよび時刻b)は、月日によって異なるので、月日ごと(または季節ごと)の境界時刻をテーブル情報としてROM(図1の44)またはフラッシュROM(図1の48)に予め記憶させておき、当該テーブル情報を参照して境界時刻を取得してもよいし、計算により境界時刻を求めてもよい。境界時刻は、緯度によっても異なるので、緯度に対応して境界時刻を求めることが、より好ましい。
昼間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから昼空撮影モードに切り替え(ステップS116)、夜間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから夜空撮影モードに切り替える(ステップS118)。そして、一定時間待ち(ステップS120)、ステップS102へ戻る。
このように夜空撮影モードへの切り替えまたは昼空撮影モードへの切り替えは、手動の切り替え操作と比較して瞬時に行われるので、撮影者は、カメラを上向きにした後、操作部(図1の50)のシャッタボタンを押すなどして、すぐに撮影を行うことができる。
ステップS104で仰角θがその閾値θth以下であった場合、および、ステップS108で屋内と判定された場合には、一定時間待ち(ステップS130)、自動露出モードか否かを判定し(ステップS132)、自動露出モードでなければ自動露出モードに切り替えた後にステップS102へ戻り、自動露出モードであればそのままステップS102へ戻る。
なお、昼間の範囲と夜間の範囲との間に、自動露出モードに設定する範囲を設けてもよい。例えば、時刻c〜時刻dを昼間、時刻e〜時刻fを夜間とし、これらの範囲外の時間帯では自動露出モードに設定するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のモード切替部86aは、任意の被写体撮影用の自動露出モードを初期設定しておき、定期的に傾きセンサ74により撮影光軸の仰角を検出し、上を向いているときにはGPS信号に基づいて屋外の撮影か否かを判定し、自動露出モードであって上を向いており且つ屋外の撮影であるとき、夜間である場合には自動露出モードから夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には自動露出モードから昼空撮影モードに切り替える。また、空撮影モード(夜空撮影モードまたは昼空撮影モード)であって、仰角が予め決められた閾値θth以下となったとき、または、屋内の撮影であるとき、空撮影モード(夜空撮影モードまたは昼空撮影モード)から任意の被写体撮影用の自動露出モードに戻す。
なお、時計76から取得した時刻情報に基づいて夜間検出を行う代わりに、無線時報により取得した時刻情報に基づいて夜間検出を行うようにしてもよい。
また、時刻情報(または日時情報)のみに基づいて夜空撮影モードまたは昼撮影モードに切り替える場合を例に説明したが、時刻情報(または日時情報)とともに測光値(撮影画角の光量)にも基づいて自動露出モードから夜空撮影モードまたは昼撮影モードへの切り替えを行うようにしてもよい。例えば、日時情報に基づいて夜間であるか否かおよび昼間であるか否かを判定した後、夜間であっても測光値が所定の閾値(夜間の測光値の閾値)を超えているときには任意の被写体撮影用の自動露出モードのまま夜空撮影モードに切り替えず、また、昼間であっても測光値が所定の閾値(昼間の測光値の閾値)以下であるときには任意の被写体撮影用の自動露出モードのまま昼空撮影モードに切り替えないようにしてもよい。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態におけるデジタルカメラ10bの要部ブロック図である。図5において、図2に示した第1実施形態におけるデジタルカメラ10aの構成要素と同じものには同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。なお、全体構成は図1に示したデジタルカメラ10の通りであるが、夜間検出の際に時計76は用いない。
被写体の明るさ(被写体輝度)に対応する測光値を測定する測光部77として、図1に示したAE検出部38を用いる場合について説明するが、このような場合に本発明は特に限定されず、AE検出部38とは別の測光部(例えば周知の照度センサ)を設けてもよい。
本実施形態の夜間検出部84bは、測光部77によって測定された測光値に基づいて、夜間であるか昼間であるかを判定する。
図6は、第2実施形態における露出制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図6に示す処理は、図5のCPU42により実行される。なお、図6においてステップS100〜S108およびステップS130〜S132は、図3に示した第1実施形態における処理と同じであり、その説明を省略する。
本実施形態では、仰角θがその閾値θthよりも大きく且つ屋外と判定された場合には、測光部77から測光値(EV値)を取得し(ステップS212)、測光値が予め決められた閾値EVthよりも大きいか否かを判定することにより、昼間であるか否かを判定する(ステップS214)。
昼間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから昼空撮影モードに切り替え(ステップS216)、夜間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから夜空撮影モードに切り替える(ステップS218)。そして、一定時間待ち(ステップS220)、ステップS102へ戻る。
以上説明したように、本実施形態の夜間検出部84bは、カメラが上向きであるとき、撮影画角の光量に基づいて夜間であるか昼間であるかを判定するようになっている。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態におけるデジタルカメラ10cの要部ブロック図である。図7において、図2に示した第1実施形態に係るデジタルカメラ10aの構成要素と同じものには同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。なお、全体構成は図1に示したデジタルカメラ10からGPS信号受信部72を省略して測距部73を加えた構成となっており、また、夜間検出の際に時計76は用いない。
第3実施形態では、被写体距離を測定する測距部73と、被写体の明るさ(被写体輝度)を測定する測光部77を備える。本実施形態の測距部73は、赤外線センサによって構成されている。なお、図1に示したAE検出部38を測光部77として用いている場合について説明するが、このような場合に本発明は特に限定されず、AE検出部38とは別の測光部(例えば周知の照度センサ)を設けてもよい。
本実施形態の夜間検出部84bは、第2実施形態と同様に、測光部77によって測定された測光値に基づいて、夜間であるか昼間であるかを判定する。
本実施形態のモード切替部86cは、傾きセンサ74により検出されたカメラボディの傾き(すなわち図1の撮影光学系12の撮影光軸120の仰角)と測距部73の測定結果(被写体距離)と夜間検出部84の検出結果(夜間であるか否かおよび昼間であるか否か)とに基づいて、昼空撮影および夜空撮影の何れかの空撮影であるか否かを判定し、モードを切り替える。
図8は、第3実施形態におけるモード切替処理の一例の流れを示すフローチャートである。図8に示す処理は、図7のCPU42により実行される。なお、図8においてステップS100〜S104およびステップS130〜S132は、図3に示した第1実施形態における処理と同じであり、その説明を省略する。
図8において、仰角θがその閾値θthよりも大きい場合には、測距部73によって被写体距離を測定し(ステップS306)、測定された被写体距離が予め決められた閾値Xthよりも大きいか否かを判定する(ステップS308)。要するに、測定された被写体距離が無限遠に相当するか否かを判定する。
本実施形態では、仰角θがその閾値θthよりも大きく且つ被写体距離がその閾値Xthよりも大きいと判定された場合には、測光部77から測光値(EV値)を取得し(ステップS312)、測光値が予め決められた閾値EVthよりも大きいか否かを判定することにより、昼間であるか否かを判定する(ステップS314)。
昼間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから昼空撮影モードに切り替え(ステップS316)、夜間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから夜空撮影モードに切り替え(ステップS318)。そして、一定時間待ち(ステップS320)、ステップS102へ戻る。
ステップS104で仰角θがその閾値θth以下であった場合、および、ステップS308で被写体距離がその閾値Xth以下である(無限遠相当ではない)と判定された場合には、一定時間待ち(ステップS130)、自動露出モードか否かを判定し(ステップS132)、自動露出モードでなければ自動露出モードに設定した後にステップS102へ戻り、自動露出モードであればモードを変更することなくステップS102へ戻る。
以上説明したように、本実施形態のモード切替部86cは、任意の被写体撮影用の自動露出モードを初期設定しておき、定期的に傾きセンサ74により撮影光軸の仰角を検出し、上を向いているときには被写体距離を測定し、自動露出モードであって上を向いており且つ被写体距離がその閾値を超えているとき(測定された被写体距離が無限遠に相当するとき)、夜間である場合には自動露出モードから夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には自動露出モードから昼空撮影モードに切り替える。また、空撮影モード(夜空撮影モードまたは昼空撮影モード)であるとき、仰角が予め決められた閾値θth以下となった場合、または、被写体距離がその閾値以下である場合(測定された被写体距離が無限遠相当ではないとき)、空撮影モード(夜空撮影モードまたは昼空撮影モード)から任意の被写体撮影用の自動撮影モードに戻す。
[第4実施形態]
図9は、第4実施形態に係るデジタルカメラ10dの要部ブロック図である。図9において、図7に示した第3実施形態に係るデジタルカメラ10cの構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。なお、全体構成は図1に示したデジタルカメラ10からGPS信号受信部72を省略した構成となっており、また、夜間検出の際に時計76は用いない。
第4実施形態では、図1に示したAF検出部40を測距部73として用い、AF検出部40の合焦処理(「AF(オートフォーカス)処理」ともいう)において被写体距離を測定する。なお、図1に示したAE検出部38を測光部77として用いている場合について説明するが、このような場合に特に限定されず、AE検出部38とは別に測光部を設けてもよい。
図10は、第4実施形態におけるモード切替処理の一例の流れを示すフローチャートである。図10に示した処理は、図9のCPU42により実行される。なお、図10においてステップS100〜S104およびステップS130〜S132は、図8に示した第43実施形態における処理と同じであり、その説明を省略する。
図10において、仰角θがその閾値θthよりも大きい場合には、シャッタボタンの半押し(S1)を受け付け(ステップS404)、自動合焦(AF)を行って被写体距離に対応する合焦距離を取得し(ステップS406)、測定された被写体距離が予め決められた閾値Xthよりも大きいか否かを判定する(ステップS408)。要するに、測定された被写体距離が無限遠に相当するか否かを判定する。
その後の処理(ステップS312〜ステップS320)は、第3実施形態と同じであり、説明を省略する。
なお、ステップS104で仰角θがその閾値θth以下であった場合には、シャッタボタンの半押し(S1)を受け付け(ステップS424)、通常の合焦(AF)を行う(ステップS426)。その後、一定時間待ち(ステップS130)、自動露出モードか否かを判定し(ステップS132)、自動露出モードでなければ任意の被写体撮影用の自動露出モードに設定した後にステップS102へ戻り、自動露出モードであればそのままステップS102へ戻る。また、ステップS308で被写体距離がその閾値Xth以下であると判定された場合には、ステップS130へ進む。
[第5実施形態]
図11は、第5実施形態におけるデジタルカメラ10eの要部ブロック図である。図11において、図2に示した第1実施形態に係るデジタルカメラ10aの構成要素と同じものには同じ符号を付してあり、既に説明した内容についてはその説明を省略する。なお、全体構成は図1に示したデジタルカメラ10からGPS信号受信部72を省略して測距部73を加えた構成となっている。
第5実施形態では、第3実施形態と同様に、赤外線センサによって測距部73が構成されている。
図12は、第5実施形態におけるモード切替処理の一例の流れを示すフローチャートである。図12に示した処理は、図11のCPU42により実行される。なお、図12においてステップS100〜S132およびステップS306〜S308は、図8に示した第3実施形態における処理と同じであり、その説明を省略する。
図12において、仰角θがその閾値θthよりも大きく且つ被写体距離がその閾値Xthよりも大きいと判定された場合には、第1実施形態と同様に、時計76から現在日時情報を取得し(ステップS512)、現在日時情報に基づいて昼間であるか否かを判定する(ステップS514)。昼間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから昼空撮影モードに切り替え(ステップS516)、夜間と判定された場合には、任意の被写体撮影用の自動露出モードから夜空撮影モードに切り替え(ステップS518)。そして、一定時間待ち(ステップS520)、ステップS102へ戻る。
[露出制御例]
次に、本実施の形態のデジタルカメラ10における露出制御処理の一例について説明する。
本実施の形態のデジタルカメラ10では、感度としてISO200、ISO400、ISO800、ISO1600が設定できるものとし、絞り値としてF2.8、F4、F5.6、F8が設定できるものとする。
図13は、第1実施形態〜第5実施形態のデジタルカメラ(10a〜10e)において、任意の被写体撮影用の自動露出モードで露出制御に用いるプログラム線図の一例を示す図であり、焦点距離45mm(35mmフィルム換算)の場合を示している。
自動露出モードでは図13に示すようなプログラム線図に基づいて、測光値に対応する絞り値、シャッタ速度および感度を設定する。プログラム線図は、測光値をEV値、絞り値をAV値、シャッタ速度をTV値、感度をSV値で表したとき、EV値=AV値+TV値+ΔSV値となるように、予め決められている。ここで、ΔSV値は、基準の感度(本例ではISO200)に対する感度の差分であり、例えば、ISO400ではΔSV値=1、ISO800ではΔSV値=2である。
図13のプログラム線図を用いた場合、具体的には、次のようにして、絞り値、シャッタ速度および感度が設定される。なお、説明の便宜上、絞り値はF値、感度はISO感度を用いて説明する。EV8.5〜EV18の範囲では、感度を一定(ISO200)にして、絞り値を段階的に変えるとともに、シャッタ速度を手振れ防止用の下限値以上(本例では1/45秒以下)に設定する。絞り値はEV8.5で設定限界(F2.8)に達するので、すなわち絞りが最も開いた状態になるので、EV5.5〜EV8.5の範囲では、絞り値を一定(F2.8)にして、感度を段階的に変えることにより、シャッタ速度を手ブレ防止用の下限値以上(本例では1/45秒以下)に設定する。また、感度はEV5.5で設定限界(ISO1600)に達するので、すなわち感度が最も高い状態になるので、EV5.5以下の範囲では、感度、絞り値共に一定とし、シャッタ速度のみを変える。この場合、シャッタ速度は手ブレ防止用の下限値以下(本例では1/45秒以上)に設定する。
次に、昼空撮影モードの露出制御について説明する。昼空撮影モードでは、撮影光学系(図1の12)の絞り12iを最も絞った状態に設定する一方で、感度を上げる。なお、発光部(図1の64)は非発光状態に設定する。
本例では、絞り値をF8に設定し、シャッタ速度を1/100〜1/1000秒の範囲内に設定し、感度をISO400〜ISO800の範囲内に設定する。ここで、シャッタ速度および感度を固定値(例えば1/360秒、ISO800)に設定する方法もあるが、任意の被写体撮影用の自動露出モードで用いる図13のプログラム線図とは異なるプログラム線図を用いて、シャッタ速度および感度を決定することが、好ましい。すなわち、絞りを絞るとともに、自動露出モードで晴天時(一般にEV15以上)に用いる感度(例えばISO200)よりも高い感度を設定するプログラム線図を用いる。周知のいわゆる「絞り優先AEモード」で用いるプログラム線図を用いてもよい。
このように昼空撮影モードでは、絞りを絞るとともに感度を上げることで、晴天時でもフレアおよびスミアを極力軽減した昼空撮影をすることができる。
次に、夜空撮影モードの露出制御について説明する。夜空撮影モードでは、撮影光学系(図1の12)の絞り12iを最も開いた状態(開放状態)に設定する一方で、シャッタ速度を遅くして、感度を下げる。なお、発光部(図1の64)は非発光状態に設定する。
本例では、絞り値をF2.8に設定し、シャッタ速度を1〜4秒の範囲内に設定し、感度をISO200〜ISO400の範囲内に設定する。ここで、シャッタ速度および感度を固定値(例えば1秒、ISO200)に設定する方法もあるが、任意の被写体撮影用の自動露出モードで用いる図13のプログラム線図とは異なるプログラム線図を用いて、シャッタ速度および感度を決定してもよい。すなわち、絞りを開放するとともに、最高感度(例えばISO1600)よりも低い感度を設定するプログラム線図を用いる。周知のいわゆる「夜景モード」と同じ設定を行うようにしてもよい。
このように夜空撮影モードでは、絞りを開放するとともに感度を下げることで、ノイズを極力軽減した夜空撮影をすることができる。
なお、夜空撮影モードでノイズを軽減するために感度を下げてシャッタ速度を遅くする場合を例に説明したが、夜空撮影モードで手ブレを防止するために感度を上げてシャッタ速度を早くするようにしてもよい。例えば、三脚などの固定体へのカメラボディの固定を検知するセンサ(カメラ固定検知センサ)を設けて、前述のようにノイズを軽減するために感度を下げてシャッタ速度を遅くする第1の夜空撮影モードにするか、手ブレを防止するために感度を上げてシャッタ速度を速くする第2の夜空撮影モードにするかを、切り替えるようにしてもよい。すなわち、カメラボディが固定されていないと検知されたときには、手ブレのおそれが高いので、任意の被写体撮影用の自動露出モードから第2の夜空撮影モードに切り替えることにより、第1の夜空撮影モードと比較して、感度を上げてシャッタ速度を速くする。例えば、感度をカメラの最高感度(本例ではISO1600)に設定し、シャッタ速度を予め決められた手振れ防止用の下限値(例えば1/45秒)に設定する。その一方で、カメラボディが固定されていると検知されたときには、任意の被写体撮影用の自動露出モードから第1の夜空撮影モードに切り替える。
なお、図1の撮像素子14から得た画像信号に基づいてEV値を求める場合を例に説明したが、EV値を求める方法については、これに限定されるものではなく、周知のセンサを用いてEV値を求めるようにしてもよい。
また、本発明を主として撮影に使用されるデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像素子を用いて静止画撮影を行う機能を備えた機器全般に適用することができる。例えば、本発明のデジタルカメラを携帯電話などの携帯電子機器に適用してよい。
デジタルカメラの一例の全体構成を示すブロック図 第1実施形態に係るデジタルカメラの要部ブロック図 第1実施形態に係るデジタルカメラのモード切替処理の一例の流れを示すフローチャート 仰角の説明に用いる説明図 第2実施形態に係るデジタルカメラの要部ブロック図 第2実施形態に係るデジタルカメラのモード切替処理の一例の流れを示すフローチャート 第3実施形態に係るデジタルカメラの要部ブロック図 第3実施形態に係るデジタルカメラのモード切替処理の一例の流れを示すフローチャート 第4実施形態に係るデジタルカメラの要部ブロック図 第4実施形態に係るデジタルカメラのモード切替処理の一例の流れを示すフローチャート 第5実施形態に係るデジタルカメラの要部ブロック図 第5実施形態に係るデジタルカメラのモード切替処理の一例の流れを示すフローチャート 自動露出モードのプログラム線図の一例を示す説明図
符号の説明
10…デジタルカメラ、12…撮影光学系、12i…絞り(アイリス)、14…撮像素子、16…タイミングジェネレータ、18…アナログ信号処理部、38…AE検出部、40…AF検出部、42…CPU、44…ROM、46…RAM、48…フラッシュROM、60i…アイリスモータ、62i…アイリスモータドライバ、64…発光部、72…GPS信号受信部、73…測距部、74…傾きセンサ、76…時計、77…測光部、82…屋外撮影検出部、84…夜間検出部、86…モード切替部、88…露出制御部

Claims (6)

  1. 撮影を行う撮影手段と、
    前記撮影手段の撮影光軸の仰角を検出する仰角検出手段と、
    GPS(Global Positioning System)信号に基づいて屋外の撮影であるか否かを検出する屋外撮影検出手段と、
    夜間であるか昼間であるかを検出する夜間検出手段と、
    任意の被写体撮影に対応して撮影画角の測光値に基づいて前記撮影手段の露出条件を変動させる自動露出モード、夜空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する夜空撮影モード、および、昼空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する昼空撮影モードを少なくとも有し、前記撮影手段に露出条件を設定する露出条件設定手段と、
    前記仰角が予め決められた閾値よりも大きく且つ屋外の撮影であるとき、夜間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記昼空撮影モードに切り替える切替手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 撮影を行う撮影手段と、
    前記撮影手段の撮影光軸の仰角を検出する仰角検出手段と、
    被写体距離を検出する被写体距離検出手段と、
    夜間であるか昼間であるかを検出する夜間検出手段と、
    任意の被写体撮影に対応して撮影画角の測光値に基づいて前記撮影手段の露出条件を変動させる自動露出モード、夜空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する夜空撮影モード、および、昼空撮影用の露出条件を前記撮影手段に設定する昼空撮影モードを少なくとも有し、前記撮影手段に露出条件を設定する露出条件設定手段と、
    前記仰角が予め決められた閾値よりも大きく且つ前記被写体距離が無限遠であるとき、夜間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記夜空撮影モードに切り替える一方で、昼間である場合には任意の被写体撮影用の前記自動露出モードから前記昼空撮影モードに切り替える切替手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  3. 前記夜間検出手段は、少なくとも現在時刻に基づいて、夜間であるか昼間であるかを検出することを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ。
  4. 前記夜間検出手段は、少なくとも撮影画角の測光値に基づいて、夜間であるか昼間であるかを検出することを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ。
  5. 前記露光条件は、少なくとも絞り値、シャッタ速度および感度を含むことを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のカメラ。
  6. 請求項1ないし4の何れか1項に記載のカメラを備えることを特徴とする携帯電子機器。
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