JP2008291832A - レーザ点火装置およびレーザ点火型内燃機関 - Google Patents

レーザ点火装置およびレーザ点火型内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定して燃料粒子を着火させうるレーザ点火装置を提供する。また、適切に燃料粒子を燃焼させうるレーザ点火型内燃機関を提供する。
【解決手段】 レーザ点火装置20は、内燃機関2の燃焼室50内にレーザビームLB1を照射し集光させて、燃焼室内の燃料粒子60を着火させ、レーザビームを放射するレーザビーム発生手段28と、放射されたレーザビームを、燃焼室内に導き、燃焼室内で集光させる集光光学部材21と、を有し、レーザビーム発生手段は、BPP値が、20mm・mrad(半径・半角)以下のレーザビームを放射する低BPPレーザビーム発生手段である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザビームを内燃機関の燃焼室内で集光させ、燃料粒子を着火させるレーザ点火装置、および、このレーザ点火装置を備えるレーザ点火型内燃機関に関する。
内燃機関の点火にあたりスパークプラグを使用するものの他に、レーザ発振器から放射されたレーザビームをエンジンの燃焼室内で集光し、燃焼室内の混合気(燃料粒子を含む気体)を着火させるレーザ点火装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−329186号公報
特許文献1では、このレーザビームのエネルギを向上させるため、燃焼室内の圧力を算出し、これに基づいた電流をレーザ発振器に流すことで、レーザビームの出力エネルギを高めるよう制御する技術が挙げられている。
しかしながら、特許文献1では、レーザビームの品質、例えば広がり角については具体的に言及されていなかった。そこで、発明者らは使用するレーザビームの品質に着目し、レーザビームの品質と燃焼室内での着火しやすさに関係があることを見出した。
本発明は、かかる現状を鑑みてなされたものであって、安定して燃料粒子を着火させうるレーザ点火装置を提供することを目的とする。また、適切に燃料粒子を燃焼させうるレーザ点火型内燃機関を提供することを目的とする。
そして、その解決手段は、内燃機関の燃焼室内にレーザビームを照射し集光させて、上記燃焼室内の燃料粒子を着火させるレーザ点火装置であって、上記レーザビームを放射するレーザビーム発生手段と、放射された上記レーザビームを、上記燃焼室内に導き、上記燃焼室内で集光させる集光光学部材と、を有し、上記レーザビーム発生手段は、BPP値が、20mm・mrad(半径・半角)以下の上記レーザビームを放射する低BPPレーザビーム発生手段であるレーザ点火装置である。
本発明のレーザ点火装置では、BPP値の小さいレーザビームを放射するレーザビーム発生手段を用いているので、レンズ径が小さく長い焦点距離の集光光学部材を用いても、適切に集光させることができる。このため、内燃機関の燃焼室内のうち、集光光学部材から離れた位置、例えば、燃焼室の中心部分付近に集光させて、より多くの燃料粒子を着火させるなど、適切な位置で、燃料粒子を着火させることができる。従って、本発明のレーザ点火装置を用いた内燃機関において、より適切な燃焼特性を得ることができる。
ところで、燃料粒子にレーザビーム照射すると、燃料粒子のうち、高いエネルギを受けたものが高温のプラズマとなり(レーザブレイクダウン)、プラズマ周辺の燃料粒子がその高温の熱によって連鎖的に着火燃焼する。その際に、プラズマになる燃料粒子が多い程、プラズマの範囲がより広がり、プラズマ周辺の燃料粒子もそれに伴って多くなる。そして、より多くの燃料粒子が着火し、素早く燃え広がって燃焼すると考えられる。発明者らは、BPP値の小さいレーザビームを用いた場合には、相対的に大きなBPP値のレーザビームを用いた場合よりも、プラズマの発生範囲が広いことを見出した。従って、本発明のレーザ点火装置を用いることにより、素早く安定した着火燃焼を実現できる。
ここで、BPP値(ビームパラメータ積)とは、レーザビームの品質を示すパラメータの1つであり、焦点でのレーザビーム半径ω(mm)とレーザビームの広がりの半角度θ(mrad)の積で表す。
BPP=ω・θ(mm・mrad)・・・(1)
なお、レーザビーム発生手段としては、20mm・mrad(半径・半角)以下のBPP値を持つレーザビームを放射できるものであれば良いが、さらに、燃料粒子の着火に適する、波長、繰り返しパルスの周波数等を実現できるものが良い。例えば、YAGレーザ(1.064μm)等が挙げられる。
また、集光光学部材としては、レーザビームを、燃焼室内に導き、この燃焼室内で集光させることができるものであれば良いが、耐熱性、耐振性に優れ、経時的にも光学系に変動の生じにくいものが好ましい。集光光学部材として、レンズやミラーを用いることもできるが、その少なくとも一部に、ガラス、石英等からなる光ファイバあるいは光ファイバの束を用いると良い。また、自身の端面を、凸レンズあるいは凹レンズ形状に加工した光ファイバを用いると良い。
さらに、上述のレーザ点火装置であって、前記集光光学部材は、前記燃焼室内で、前記レーザビームを線状にまたは散点状に分布して集光させる分布型集光光学部材であるレーザ点火装置とすると良い。
本発明のレーザ点火装置では、レーザビームが燃焼室内で線状または散点状に集光するので、いずれも燃焼室内の広範囲にわたって燃料粒子を着火させることができる。このため、燃料粒子をより均一に素早く燃焼させ得るなど、本発明のレーザ点火装置を用いた内燃機関において、さらに適切な燃焼特性を得ることができる。
なお、レーザビームを散点状に集光する手法としては、例えば、ハーフミラー、回折格子等で先に複数のレーザビームに分け、それぞれを、各レーザビーム用の光ファイバ、レンズなどで、燃焼室内に導き、集光させるものが挙げられる。あるいは、レーザビームを複数の光ファイバの束に入射してそのまま、燃焼室内に導き、集光させるものが挙げられる。また、レーザビームを光ファイバ、レンズなどで、燃焼室近くまで導き、集光光学部材から出射する直前で、複数のレーザビームに分けて、燃焼室内に複数のレーザビームを放射させ、それぞれ集光させるものでも良い。
また、レーザビームを線状に集光する手法としては、例えば、焦点が、円環状、楕円状、直線状等に分布する異形レンズでレーザビームを集光させるものが挙げられる。
さらに、上述のレーザ点火装置であって、前記燃焼室内での前記レーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上であるレーザ点火装置とすると良い。
本発明のレーザ点火装置では、燃焼室内でのレーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上であるので、燃焼室内においてレーザビームの焦点位置を大きく移動させることができる。即ち、燃焼室内においてレーザビームの焦点の合う領域が広範囲になる。このため、燃焼室内での燃料粒子の密度分布がばらついて着火燃焼に適切なレーザビームの焦点位置がずれたとしても、レーザビームの焦点を適切な位置に合わせることができるようになり、適切な燃焼特性を得ることができる。従って、適切な燃焼特性を実現するための運転条件の幅を広げることが可能となる。
さらに、他の解決手段は、燃焼室を含む内燃機関、および、上記内燃機関の上記燃焼室内にレーザビームを照射し集光させて、上記燃焼室内の燃料粒子を着火させるレーザ点火装置であって、上記レーザビームを放射するレーザビーム発生手段と、放射された上記レーザビームを、上記燃焼室内に導き、上記燃焼室内で集光させる集光光学部材と、を有するレーザ点火装置、を備えるレーザ点火型内燃機関であって、上記レーザビーム発生手段は、BPP値が、20mm・mrad(半径・半角)以下の上記レーザビームを放射する低BPPレーザビーム発生手段であるレーザ点火型内燃機関である。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、BPP値の小さいレーザビームを放射するレーザビーム発生手段を用いているので、長い焦点距離の集光光学部材を用いても、適切に集光させることができる。このため、燃焼室内のうち、集光光学部材から離れた位置、例えば、燃焼室の中心部分付近に集光させて、より多くの燃料粒子を着火させるなど、適切な位置で、燃料粒子を着火させることができる。従って、より適切な燃焼特性を得ることが可能な内燃機関とすることができる。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記集光光学部材は、前記燃焼室内に導いた前記レーザビームが、上記燃焼室内に導入された前記燃料粒子の群が上記燃焼室内を移動する粒子群移動経路を貫通する光学特性を有するレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火装置では、燃焼室内の燃料粒子群の粒子群移動経路を、BPP値の小さなレーザビームが貫通するので、内燃機関において多くの燃料粒子を着火させて素早く燃焼させることができる。
なお、集光光学部材の光学特性には、焦点距離、開口径など集光光学部材自身が有する特性のほか、レーザビームの進行方向、焦点の位置など、他の部材との位置関係をも含む。
また、燃料粒子を導入する手法としては、燃焼室あるいはインテークマニホールドに燃料粒子を高圧で噴射可能なインジェクタを用いる手法や、燃焼室の吸気に燃料粒子を混合投入させるキャブレタを用いる手法等が挙げられる。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記集光光学部材は、前記燃焼室内で、前記レーザビームを線状にまたは散点状に分布して集光させる分布型集光光学部材であるレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、レーザビームを燃焼室内に線状または散点状に集光するので、いずれも燃焼室内の広範囲にわたって燃料粒子を着火させることができる。従って、燃料粒子を含む混合気をより均一に素早く燃焼させ得るなど、さらに適切な燃焼特性を得ることができる。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記内燃機関は、前記燃焼室をなす燃焼室面の一部であって、金属からなる被照射面を有し、前記集光光学部材は、前記レーザビームを上記被照射面に集光させる光学特性を有するレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、BPP値の小さいレーザビームを放射するレーザビーム発生手段を用いているので、長い焦点距離の集光光学部材を用いても、適切に被照射面に集光させることができる。よって、レーザビームの出射位置から被照射面が離れていても、この被照射面に適切に集光させることができ、適切な燃焼特性を得ることができる。
即ち、金属表面(被照射面)にレーザビームを集光照射すると、電離した金属蒸気による高温のプラズマ(以下、単にプラズマとも言う)が吹き上がり、このプラズマに触れた燃料粒子がその高温の熱によって着火燃焼する。その際、吹き上がるプラズマの量および範囲(幅や高さ)が多い程、プラズマに触れる燃料粒子の量も多くなり、より多くの燃料粒子が着火し、素早く燃え広がる。発明者らは、BPP値の小さいレーザビームを用いると、相対的にBPP値の大きなレーザビームを用いた場合よりも、プラズマが広がる範囲(吹き上がり範囲)が広いことを見出した。レーザビームが進行とともに拡がる角度が小さいため、より小さなスポット(高いエネルギ密度)が得られるためと考えられる。従って、燃焼室の中央付近など、被照射面から離れた位置の燃料粒子まで着火させることができる。
なお、被照射面をなす金属としては、レーザビームによりプラズマを発生させることが可能である一方、燃焼室面の一部として、熱に対し耐熱性を有する金属または合金が好ましく、例えば、インコネル(商標名)等のNi系の耐熱合金やPt、Ir等の貴金属が挙げられる。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記内燃機関は、前記燃焼室で往復運動を行うピストンを有し、上記ピストンは、前記燃焼室面の一部をなすピストン燃焼室側面を含み、上記ピストン燃焼室側面は、前記被照射面を含み、前記集光光学部材は、上記ピストンが、上死点またはその付近に位置するタイミングにおける、上記被照射面に前記レーザビームを集光させる光学特性を有するレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、集光光学部材が被照射面にレーザビームを集光させる光学特性を有している。このため、レーザビームをピストンが上死点またはその付近に位置するタイミングで、ピストン燃焼室側面の被照射面に照射すると、この被照射面からプラズマが吹き上がるので、これによって燃料粒子を着火させることができる。しかも、本発明のレーザ点火型内燃機関では、BPP値の小さなレーザビームを用いるので、BPP値の大きなレーザビームを用いる場合よりも、プラズマの吹き上がりを高く、広くできる。よって、燃焼室の中央付近の燃料粒子にまで着火させうるなど、より適切な燃焼特性を得ることができる。また、BPP値の小さなレーザビームを用いているので、集光光学部材の焦点距離を長くして、レーザビームが概略集光されたレイリー長さ(スポットの大きさが焦点での大きさ(ビームウエスト)の√2倍の大きさになる光軸方向の距離)を長くとることが可能であるので、レーザビーム照射のタイミングを変化させても、ピストンの被照射面から確実にプラズマを放出させることができ、タイミング調整も容易にできる利点もある。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記燃焼室内での前記レーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上であるレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、燃焼室内でのレーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上であるので、燃焼室内においてレーザビームの焦点位置を大きく移動させることができる。即ち、燃焼室内においてレーザビームの焦点の合う領域が広範囲になる。このため、燃焼室内での燃料粒子の密度分布がばらついて着火燃焼に適切なレーザビームの焦点位置がずれたとしても、レーザビームの焦点を適切な位置に合わせることができるようになり、適切な燃焼特性を得ることができる。従って、適切な燃焼特性を実現するための運転条件の幅を広げることが可能となる。
さらに、上述のレーザ点火型内燃機関であって、前記燃料粒子群の前記粒子群移動経路の方向と前記燃焼室内に照射される前記レーザビームの照射方向とがなす角度が30°〜150°であるレーザ点火型内燃機関とすると良い。
本発明のレーザ点火型内燃機関では、粒子群移動経路の方向とレーザビームの照射方向とがなす角度が30°〜150°となっている。このため、例えば、燃料噴射制御のばらつき等の影響で燃料噴射のタイミングが所定のタイミングからずれてしまったとしても、レーザビームは燃料粒子群の粒子群移動経路に対して着火燃焼に適切な位置近傍で交差することとなる。従って、燃料粒子を確実に着火させることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1は、本実施形態1にかかるレーザ点火型内燃機関(以下、エンジンとも言う)1の燃焼室付近(シリンダ上部)の概要図である。エンジン1は、シリンダ10、ピストン40、吸気弁12b、排気弁13b、およびインジェクタ46からなる内燃機関2とレーザ点火装置20とを含む。
また、内燃機関2は、シリンダ10のシリンダブロック18に形成されたシリンダボア19にピストン40が摺動可能に滑合され、シリンダボア19の上部空間が燃焼室50を形成している。
燃焼室50に接続された吸気管12の吸気孔12aは、シリンダブロック18を覆うシリンダヘッド11に取り付けられた吸気弁12bの弁部により所定タイミングに開閉される。同様に、燃焼室50に接続された排気管13の排気孔13aは、シリンダヘッド11に取り付けられた排気弁13bの弁部により所定タイミングで開閉する。吸気弁12bと排気弁13bは、それぞれ駆動機構(図示しない)により駆動される。シリンダブロック18のうち、吸気弁12bの近傍には、インジェクタ46が取り付けられている。このインジェクタ46は、図示しない燃料パイプを介して燃料タンクと接続されており、燃焼室50内に燃料粒子60を噴射する。噴射されたこの燃料粒子60の群61は、粒子群移動経路61aを移動する。
次に、シリンダヘッド11の頂部15に取り付けられたレーザ点火装置20について、図2を参照しつつ説明する。レーザ点火装置20は、レーザビーム発生器28のほか、光ファイバ29および集光具27からなる集光光学部材21を含む。
このうちレーザビーム発生器28は、YAGレーザであり、図示しないエンジン制御装置(以下、ECUとも言う)により制御され、断面円形状のレーザビームLB1を出射する。そして、このレーザビームLB1は、レーザビーム発生器28の出射部28aに接続された光ファイバ29を通じて、集光具27に入射される。
この光ファイバ29は、この軸心に石英ガラスからなるコア29xを有し、この周りをコア29xと屈折率の異なる、石英ガラスからなるクラッド29yが取り囲み、この外周を樹脂カバー29aが覆う。レーザビーム発生器28から出射したレーザビームLB1は、コア29xを通過して、集光具27に入射する。
集光具27は、円筒形状のケーシング23、凸レンズ22、および保護ガラス24を有する。このうち、ケーシング23の中空部23mがレーザビームLB1の進路を構成し、ケーシング23の内側面23aに、凸レンズ22のレンズ側面22sが接合して、この凸レンズ22が固定されている。また、保護ガラス24はケーシング23の先端面23fをなしている。
凸レンズ22は両面にレンズ面22aをそれぞれ有し、ケーシング23の中空部23mを通過して入射されるレーザビームLB1を集光する。そして、集光されたレーザビームLB1は、耐熱性を有する円板形状の保護ガラス24を通じて出射される。
エンジン1は、吸気行程、圧縮行程、爆発行程、および、排気行程からなるサイクルを繰り返す。ここでは吸気行程および圧縮行程について説明する。
まず、吸気行程では、シリンダヘッド11の吸気弁12bを開き、他側の排気弁13bを閉じて、ピストン40のシリンダ内での下降によって吸気弁12bから空気が燃焼室50に吸入させる。
次いで、圧縮行程では、吸気弁12bおよび排気弁13bを閉じ、ピストン40の上昇に伴って燃焼室50の体積を小さくして、燃焼室50内の空気が圧縮する。そして、この圧縮行程の中期において、圧縮されたガスに向けて、インジェクタ46から霧状の燃料粒子60を噴射する。その後、ピストン40が上死点あるいはその直前に位置するタイミングで、レーザ点火装置20によってレーザビームLB1を照射し、燃料粒子60を着火させる。具体的には、燃料粒子60のうち、高エネルギのレーザビームLB1を照射されたものは、着火してプラズマPL1となる(図1参照)
レーザビームLB1の焦点位置FP1は、凸レンズ22の位置や焦点距離等の調整により、燃焼室50の中心付近としている(図1参照)。これにより、照射されたレーザビームLB1は、燃料粒子60の群61の粒子群移動経路61aを貫通して焦点位置FP1に集光されることになる。
本実施形態1にかかるエンジン1では、BPP値の小さいレーザビームLB1を放射するレーザビーム発生器28を用いているので、レンズ径が小さく長い焦点距離の凸レンズ22を用いても、ごく小さなスポットとして適切に集光させることができる。このため、焦点位置FP1を燃焼室50内のうち、凸レンズ22から離れた位置、例えば、燃焼室50の中心付近として、この中心付近の燃料粒子60を着火させるなど、適切な位置で、燃料粒子60を着火させることができる。また、BPP値の小さなレーザビームLB1を粒子群移動経路61aを貫通させるので、多くの燃料粒子60を着火させることができる。従って、より適切な燃焼特性を得ることができる。さらに、燃焼室50内でのレーザビームLB1の焦点位置の移動距離が40mm以上であるので、燃焼室50内においてレーザビームLB1の焦点の合う領域が広範囲になる。このため、適切な燃焼特性を実現するためのエンジン1の運転条件の幅を広げることが可能となる。また、粒子群移動経路61aの方向K1とレーザビームLB1の照射方向K2とがなす角度αは30°〜150°(本実施形態ではα=90°)になっているので、レーザビームLB1は燃料粒子群61の粒子群移動経路61aに交差し、燃料粒子60を確実に着火させることができる。
ところで、発明者らは、実施形態1にかかるレーザ点火装置20を用いて、レーザビームLB1のBPP値の違いによるプラズマの発生量の関係を検証する実験を実施した。
まず、0.1MPaで加圧したチャンバを、エンジンの燃焼室に見立てて、その内部へ燃料粒子の連続噴射可能なインジェクタを設けた。そして、レーザビームがその燃料粒子の群を貫通するよう、燃料粒子群の外部に焦点位置FP1を設定し、レーザビームを放射した。その際、レーザビームの放射により生成したプラズマをチャンバの外部からカメラで捉え、プラズマの面積の大きさを定量的に評価した。
この実験では、レーザビーム発生器28として、凸レンズ22に入射されるレーザビームLB1のBPP値が、2,4,8,10,16,25,40,80,100mm・mrad(半径・半角)の合計9種類のものを用いて、それぞれ実験を行った。なお、インジェクタの噴射圧は0.25MPa、噴射量は250ml/min、噴射角は25度とし、燃料はハイオクガソリンを使用した。さらに、噴射空間中の焦点位置、および焦点位置でのスポット径は同じとし、使用する各YAGレーザのレーザエネルギを、いずれも30mJとした。
図3は、用いたレーザビームのBPP値と、発生したプラズマ面積との関係を示すグラフである。このグラフによれば、20mm・mrad(半径・半角)より大きいBPP値を持つレーザビームLB1を用いた場合、そのプラズマ面積が約2000μm2程度となる。これに対し、それよりも小さなBPP値のレーザビームを用いると、そのプラズマ面積が5000μm2以下と格段に大きくできることが判る。
ところで、燃料粒子にレーザビーム照射すると、燃料粒子のうち、高いエネルギを受けたものが高温のプラズマとなり(レーザブレイクダウン)、プラズマ周辺の燃料粒子がその高温の熱によって連鎖的に着火燃焼する。その際に、プラズマになる燃料粒子が多い程、プラズマの範囲がより広がり、プラズマ周辺の燃料粒子もそれに伴って多くなる。従って、より多くの燃料粒子が着火し、素早く燃え広がって燃焼すると考えられる。
上述の実験の結果によれば、20mm・mrad(半径・半角)以下のBPP値のレーザビームを用いた場合には、それより大きなBPP値のレーザビームを用いた場合よりも、プラズマの発生範囲が格段に広い。従って、本実施形態1のレーザ点火装置20において、20mm・mrad(半径・半角)以下のBPP値を持つレーザビームLB1を放射するレーザビーム発生器28を用いると、より素早く安定した着火燃焼を実現できることが判る。
(変形形態1)
ついで、本発明の変形形態1を、図4、図5を参照しつつ説明する。
なお、実施形態1では、レーザビームLB1を1点に集光したのに対し、本変形形態1では、スプリットミラー125を使用してレーザビームLB2を2つに分けて2点に集光する点で、前述の実施形態1と異なる。
そこで、異なる点を中心として説明すると共に、同様の部分の説明は省略または簡略化するが、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
まず、本変形形態1にかかるエンジン101のレーザ点火装置120は、BPP値が20mm・mrad(半径・半角)以下のレーザビームLB2を放射するレーザビーム発生器28を有する。このほか、分布型集光光学部材121をなす光ファイバ29および集光具127を含む。この集光具127は、円筒形状のケーシング123、2つの凸レンズ122a,122b、保護ガラス124、スプリットミラー125、隔壁123x、レンズ下方固定板123y、レンズ上方固定板123z、および反射ミラー126からなる(図5(a)参照)。
このうち、スプリットミラー125は、ケーシング123の内側面123aに担持されており、光ファイバ29から入射するレーザビームLB2を、直進する第1レーザビームLB2aと、反射させて反射ミラー126に入射させる第2レーザビームLB2bとに分ける。さらに、反射ミラー126もケーシング123の内側面123aに担持されており、スプリットミラーからの第2レーザビームLB2bを反射して、第2凸レンズ122bに入射させる。
第1凸レンズ122aは、隔壁123xとケーシング123の内側面123aとの間にあるレンズ下方固定板123yおよびレンズ上方固定板123zに挟み込まれて固定されている。但し、第1凸レンズ122aの両面のレンズ面122afのうち、これらを通過する第1レーザビームLB2aの光路より大きな面積が、レンズ下方固定板123yおよびレンズ上方固定板123zから露出している(図5(b)参照)。第2凸レンズ122bも同様に、両面のレンズ面122bfが露出する状態でレンズ下方固定板123yおよびレンズ上方固定板123zに挟み込まれて固定されている。そして、第1凸レンズ122aは、スプリットミラー125を介して入射した第1レーザビームLB2aを、第2凸レンズ122bは、反射ミラー126を介して入射した第2レーザビームLB2bを、それぞれ集光する。そして、集光されたレーザビームLB2a,LB2bは、保護ガラス124を通じて出射される。
かくして、本変形形態1にかかるレーザ点火装置120およびエンジン101では、燃焼室50の中心付近の焦点位置FP2a,FP2bの2カ所にそれぞれ第1レーザビームLB2aおよび第2レーザビームLB2bを集光させることができる(図4参照)。
このように、本変形形態1にかかるレーザ点火装置120およびエンジン101では、レーザビームLB2を燃焼室50内で2点に集光させることができるので、さらに燃焼室50内の広範囲にわたって燃料粒子60を着火させることができる。このため、燃料粒子60をより均一に素早く燃焼させうるなど、本変形形態1のレーザ点火装置120を用いたエンジン101において、さらに適切な燃焼特性を得ることができる。
(変形形態2)
本発明の変形形態2を、図6、図7を参照しつつ説明する。
なお、本変形形態2では、円錐レンズ228を使用して、レーザビームLB3を円環状に集光する点で、前述の実施形態1等と異なる。
そこで、異なる点を中心として説明すると共に、同様の部分の説明は省略または簡略化するが、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
まず、本変形形態2にかかるエンジン201のレーザ点火装置220は、BPP値が20mm・mrad(半径・半角)以下のレーザビームLB3を放射するレーザビーム発生器28を有する。このほか、分布型集光光学部材221をなす光ファイバ29および集光具227を含む。この集光具227は、円筒形状のケーシング223、凸レンズ222、保護ガラス224、および円錐レンズ227からなる(図7参照)。
このうち、円錐レンズ227は、そのレンズ側面228sをケーシング223の内側面223aとに接合して、ケーシング223に固定している。この円錐レンズ228は、光ファイバ29から入射する円柱状のレーザビームを、円環状のレーザビームLB3に変えて、凸レンズ222に向けて出射する。凸レンズ222は、このレーザビームLB3を集光する。
かくして、本変形形態2にかかるレーザ点火装置220およびエンジン201では、燃焼室50の中心付近の焦点位置FP3に、レーザビームLB3を円環状に集光させることができる(図6参照)。
このように、本変形形態2にかかるレーザ点火装置220およびエンジン201では、レーザビームLB3を燃焼室50内で円環状に集光させることができるので、実施形態1等に比べてさらに燃焼室50内の広範囲にわたって燃料粒子60を着火させることができる。このため、燃料粒子60をより均一に素早く燃焼させ得るなど、本変形形態2のレーザ点火装置220を用いたエンジン201において、さらに適切な燃焼特性を得ることができる。
(実施形態2)
次いで、本発明の実施形態2を、図8、図9を参照しつつ説明する。
本実施形態2は、レーザビームを焦点位置が燃焼室50内の空間ではなく、ピストン340のヘッド表面343の被照射面381上に集光させる点で、前述の実施形態1と異なる。
そこで、異なる点を中心として説明すると共に、同様の部分の説明は省略または簡略化するが、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
まず、本実施形態2にかかるエンジン301のピストン340は、Ni系の耐熱合金からなるチップ形状の被照射体380を含む。この被照射体380の被照射面381は、燃焼室50の燃焼室面51の一部であるピストンヘッド342のヘッド表面343の一部をなしている。また、レーザビーム発生器28および集光光学部材321からなるレーザ点火装置320は、実施形態1のレーザ点火装置20と同様、シリンダヘッド11の頂部15から燃焼室50に集光具327(保護ガラス324)を露出している。そして、この集光具327のケーシング323内に凸レンズ322が固定されている。但し、この凸レンズ322は、ピストン340が上死点またはその付近に位置するタイミングにおいて、その焦点が被照射面381上に位置するよう調整されている。
本実施形態2のエンジン301でも、BPP値が20mm・mrad(半径・半角)以下のレーザビームLB4を放射するレーザビーム発生器28を用いているので、長い焦点距離の凸レンズ322を用いても、適切に被照射面381に集光させることができる。従って、レーザビームLB4を、ピストン340が上死点またはその付近に位置するタイミングで、ピストン340のヘッド表面343の被照射面381に照射すると、この被照射面381上の焦点が高温となり、図8で示すようにプラズマPL2が高く吹き上がる。このプラズマPL2がインジェクタ46から噴射された燃料粒子60の群61に届くと、燃料粒子60を着火させることができる。
しかも、本実施形態2のエンジン301では、BPP値の小さなレーザビームLB4を用いるので、BPP値の大きなレーザビームを用いた場合よりも、プラズマの吹き上がりを高く、広くできる。よって、燃焼室50の中央付近の燃料粒子60(燃料粒子の群61)にまで着火させうるなど、広範囲に燃料粒子60を着火できるから、より適切な燃焼特性を得ることができる。
また、BPP値の小さなレーザビームLB4を用いているので、凸レンズ322の焦点距離を長くして、レイリー長さを長くとることが可能である。このため、エンジン301の運転状態に応じて、レーザビームLB4の照射タイミングを変化させても、ピストン340の被照射面381から確実にプラズマPL2を放出させることができ、点火時期のタイミング調整も、容易にできる利点もある。
ところで、発明者らは、実施形態2にかかるレーザ点火装置320を用いて、BPP値の違いによるプラズマの発生量の関係を検証する実験を実施した。
0.1MPaで加圧したチャンバ内に照射体を配置し、その表面(照射面)を焦点として外部からレーザビームを照射した。その際、レーザビームの放射により生成したプラズマを外部からカメラで捉え、その面積の大きさとアスペクト比を定量的に評価した。
本実験では、レーザビーム発生器28として、凸レンズ322に入射されるレーザビームLB4のBPP値が、2,4,8,10,16,25,40,80,100mm・mrad(半径・半角)の合計9種類についてそれぞれ実験を行った。なお、照射体はNi系耐熱合金材、スポット径はφ0.2mmとし、使用する各YAGレーザのレーザエネルギを、いずれも400mJとした。
図9は、用いたレーザビームLB4のBPP値と、発生したプラズマ面積(棒グラフ、左軸)およびアスペクト比(折れ線グラフ、右軸)との関係を示すグラフである。このグラフによれば、20mm・mrad(半径・半角)より大きいBPP値を持つレーザビームLB4を用いた場合には、発生するプラズマ面積が約9000μm2以下となる。これに対し、それよりも小さなBPP値のレーザビームを用いると、そのプラズマ面積が15000μm2程度と格段に大きくできることが判る。アスペクト比についても、20mm・mrad(半径・半角)より大きいBPP値では、そのアスペクト比が約2〜3程度であるのに対し、それよりも小さなBPP値では、アスペクト比が5〜6程度に格段に大きくできることが判る。
ところで、金属表面(被照射面)にレーザビームを集光照射すると、プラズマが吹き上がり、このプラズマに触れた燃料粒子がその高温の熱によって着火燃焼する。その際、吹き上がるプラズマが広がる程、プラズマに触れる燃料粒子の量も多くなり、より多くの燃料粒子が着火し、素早く燃え広がる。また、高く吹き上がると、焦点位置から離れた部位、例えば、燃焼室50の中央部分の燃料粒子60(燃料粒子の群61)にまで着火させることができる。
上述の実験の結果によれば、20mm・mrad(半径・半角)以下のBPP値のレーザビームを用いた場合には、それより大きなBPP値のレーザビームを用いた場合よりも、プラズマの発生範囲が格段に広くまた高く吹き上がる。従って、本実施形態2のレーザ点火装置320において、20mm・mrad(半径・半角)以下のBPP値を持つレーザビームLB4を放射するレーザビーム発生器28を用いると、より素早く安定した着火燃焼を実現できることが判る。
以上において、本発明を、実施形態1,2、変形形態1,2に即して説明したが、本発明は上述の実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態2では、ピストンヘッドのヘッド表面に被照射面を設けたが、燃焼室をなす燃焼室側面のうち、いずれの部分を被照射面としても良い。また、変形形態1では、レーザビームを2点の焦点に集光させたが、3点以上の複数の焦点に分けて、集光させても良い。さらに、変形形態2では、レーザビームを円環状に集光させたが、集光の形状が、例えば、楕円形状や、線分形状など適宜の形状としても良い。
実施形態1にかかるエンジンの燃焼室付近の概要図である。 実施形態1にかかるレーザ点火装置の概要図であり、(a)は側面図、(b)はこれに含まれる集光光学部材の拡大断面図である。 実施形態1にかかるプラズマ面積と照射したレーザビームのBPP値との相関を示すグラフである。 変形形態1にかかるエンジンの燃焼室付近の概要図である。 変形形態1にかかるレーザ点火装置に含まれる集光光学部材の説明図であり、(a)は拡大断面図、(b)はA−A断面図である。 変形形態2にかかるエンジンの燃焼室付近の概要図である。 変形形態2にかかるレーザ点火装置に含まれる集光光学部材の拡大断面図である。 実施形態2にかかるエンジンの燃焼室付近の概要図である。 実施形態2にかかるプラズマ面積およびアスペクト比と照射したレーザビームのBPP値との相関を示すグラフである。
符号の説明
1,101,201,301 エンジン(レーザ点火型内燃機関)
2 内燃機関
20,120,220,320 レーザ点火装置
21,121,221,321 集光光学部材
28 レーザビーム発生器(レーザビーム発生手段)
50 燃焼室
51 燃焼室面
60 燃料粒子
61 (燃料粒子の)群
61a 粒子群移動経路
340 ピストン
343 ヘッド表面(ピストン燃焼室側面)
381 被照射面
LB1 レーザビーム
LB2 レーザビーム
LB3 レーザビーム
LB4 レーザビーム

Claims (10)

  1. 内燃機関の燃焼室内にレーザビームを照射し集光させて、上記燃焼室内の燃料粒子を着火させるレーザ点火装置であって、
    上記レーザビームを放射するレーザビーム発生手段と、
    放射された上記レーザビームを、上記燃焼室内に導き、上記燃焼室内で集光させる集光光学部材と、を有し、
    上記レーザビーム発生手段は、
    BPP値が、20mm・mrad(半径・半角)以下の上記レーザビームを放射する
    低BPPレーザビーム発生手段である
    レーザ点火装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ点火装置であって、
    前記集光光学部材は、
    前記燃焼室内で、前記レーザビームを線状にまたは散点状に分布して集光させる
    分布型集光光学部材である
    レーザ点火装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレーザ点火装置であって、
    前記燃焼室内での前記レーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上である
    レーザ点火装置。
  4. 燃焼室を含む内燃機関、および、
    上記内燃機関の上記燃焼室内にレーザビームを照射し集光させて、上記燃焼室内の燃料粒子を着火させるレーザ点火装置であって、
    上記レーザビームを放射するレーザビーム発生手段と、
    放射された上記レーザビームを、上記燃焼室内に導き、上記燃焼室内で集光させる集光光学部材と、を有する
    レーザ点火装置、を備える
    レーザ点火型内燃機関であって、
    上記レーザビーム発生手段は、
    BPP値が、20mm・mrad(半径・半角)以下の上記レーザビームを放射する
    低BPPレーザビーム発生手段である
    レーザ点火型内燃機関。
  5. 請求項4に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記集光光学部材は、前記燃焼室内に導いた前記レーザビームが、上記燃焼室内に導入された前記燃料粒子の群が上記燃焼室内を移動する粒子群移動経路を貫通する光学特性を有する
    レーザ点火型内燃機関。
  6. 請求項4または請求項5に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記集光光学部材は、
    前記燃焼室内で、前記レーザビームを線状にまたは散点状に分布して集光させる
    分布型集光光学部材である
    レーザ点火型内燃機関。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記内燃機関は、前記燃焼室をなす燃焼室面の一部であって、金属からなる被照射面を有し、
    前記集光光学部材は、前記レーザビームを上記被照射面に集光させる光学特性を有するレーザ点火型内燃機関。
  8. 請求項7に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記内燃機関は、前記燃焼室で往復運動を行うピストンを有し、
    上記ピストンは、前記燃焼室面の一部をなすピストン燃焼室側面を含み、
    上記ピストン燃焼室側面は、前記被照射面を含み、
    前記集光光学部材は、上記ピストンが、上死点またはその付近に位置するタイミングにおける、上記被照射面に前記レーザビームを集光させる光学特性を有する
    レーザ点火型内燃機関。
  9. 請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記燃焼室内での前記レーザビームの焦点位置の移動距離が40mm以上である
    レーザ点火型内燃機関。
  10. 請求項4〜請求項9のいずれか一項に記載のレーザ点火型内燃機関であって、
    前記燃料粒子群の前記粒子群移動経路の方向と前記燃焼室内に照射される前記レーザビームの照射方向とがなす角度が30°〜150°であるレーザ点火型内燃機関。
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