JP2008290671A - 車体傾斜制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体傾斜制御時に、内軌側の空気ばねがストッパに衝突しないようにする。
【解決手段】台車12の幅方向左右に設けられた空気ばね15a,15bの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが例えば車体11に回転が自在なように支持された2本のトーションバー20a,20bと、これらトーションバー20a,20bの前記幅方向の外側端部に一方端部が回転自在に取付けられ、他方端部が台車12と回転自在に取付けられたリンク21a,21b、22a,22bと、前記それぞれのトーションバー20a,20bに取付けられてそれぞれのトーションバー20a,20bを捩る電動モータ23a,23bを有する車体傾斜制御装置である。
【効果】曲線通過時に、外軌側の空気ばねだけを伸ばすような車体傾斜が可能になるので、軌道外乱があっても内軌側の空気ばねがストッパに衝突せず、乗り心地を悪化させることがない。
【選択図】図1
【解決手段】台車12の幅方向左右に設けられた空気ばね15a,15bの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが例えば車体11に回転が自在なように支持された2本のトーションバー20a,20bと、これらトーションバー20a,20bの前記幅方向の外側端部に一方端部が回転自在に取付けられ、他方端部が台車12と回転自在に取付けられたリンク21a,21b、22a,22bと、前記それぞれのトーションバー20a,20bに取付けられてそれぞれのトーションバー20a,20bを捩る電動モータ23a,23bを有する車体傾斜制御装置である。
【効果】曲線通過時に、外軌側の空気ばねだけを伸ばすような車体傾斜が可能になるので、軌道外乱があっても内軌側の空気ばねがストッパに衝突せず、乗り心地を悪化させることがない。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に曲線通過時における車体の傾斜制御を行う装置に関するものである。
鉄道車両では、曲線通過時、超過遠心力によって乗心地が悪くなる場合がある。特に曲線通過時の速度が速い場合は、超過遠心力が増大してさらなる乗心地の悪化を招く。そこで、曲線通過時、車体を傾斜させることにより超過遠心力を抑制して乗心地の悪化を防ごうとした車体の傾斜制御が各種開発されている。
このような車体傾斜制御では、空気ばねへの給排気により車体傾斜するもの、車体と台車間にころ軸受などの特別な機構を設けて車体傾斜するもの、アンチローリング装置を利用して車体傾斜するもの等、様々な方法が提案されている。
このうち、アンチローリング装置を利用した車体傾斜制御として、例えば特許文献1が開示されている。この車体傾斜制御は、図4のように、トーションバー1と車体を繋ぐ左右のリンク2に、それぞれ電動モータ3とボールねじ4を挿入した構成で、電動モータ3の回転をボールねじ4の直動運動に変換してトーションバー1を捩るようにしたものである。
特開平6−56034号公報
この車体傾斜は、前記のようにしてトーションバー1を捩ることでその反力が電動モータ3に作用し、車体にロールモーメントを与えて車体を傾斜するもので(図5(a)参照)、電動モータは車体の重量を支える必要がないという長所がある。
しかしながら、車体にはロールモーメント以外の力をかけることができないので、車体傾斜時には、図5(b)に示すように、内軌側の空気ばねの縮み量−Lと、外軌側の空気ばねの伸び量+Lが同じである。このため、内軌側の空気ばねは、上下のストッパの間隔が小さくなり、軌道外乱の影響によりストッパ衝突を引き起こし、乗り心地を悪化させる懸念があった。
このような懸念を解決するために、上下のストッパの間隔を可変とする方法も提案されたが、装置が大型化し、複雑になるという欠点がある。
本発明が解決しようとする問題点は、アンチローリング装置を利用した従来の車体傾斜は、軌道外乱の影響によりストッパ衝突を引き起こし、乗り心地を悪化させる懸念があると言う点である。
本発明は、特に曲線通過時の、車体傾斜制御時に、内軌側の空気ばねがストッパに衝突しないようにするために、以下の構成を採用している。
すなわち、本発明の車体傾斜制御装置は、
台車の幅方向左右に設けられた空気ばねの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが車体、台車、傾斜はりの何れかに回転が自在なように支持された2本のトーションバーと、
これらトーションバーの前記幅方向の外側端部に一方端部が回転自在に取付けられ、他方端部が前記車体、台車、傾斜はりの何れかと相対する車体、台車、傾斜はりの何れかと回転自在に取付けられたリンクと、
前記それぞれのトーションバー又はこのトーションバーに取付けられたリンクに取付けられてそれぞれのトーションバーを捩るアクチュエータを有することを主要な特徴としている。
台車の幅方向左右に設けられた空気ばねの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが車体、台車、傾斜はりの何れかに回転が自在なように支持された2本のトーションバーと、
これらトーションバーの前記幅方向の外側端部に一方端部が回転自在に取付けられ、他方端部が前記車体、台車、傾斜はりの何れかと相対する車体、台車、傾斜はりの何れかと回転自在に取付けられたリンクと、
前記それぞれのトーションバー又はこのトーションバーに取付けられたリンクに取付けられてそれぞれのトーションバーを捩るアクチュエータを有することを主要な特徴としている。
本発明の車体傾斜制御装置では、曲線通過時には、外軌側のトーションバーを捩って車体傾斜を行うので、車体傾斜制御時に、内軌側の空気ばねがストッパに衝突することがない。
上記の本発明の車体傾斜制御装置において、前記2本のトーションバーをクラッチを介して接続した場合には、2本のトーションバーを一体として回転するように繋いだ場合は、アンチローリング装置として使用することができる。
本発明は、曲線通過時に、外軌側の空気ばねだけを伸ばすような車体傾斜が可能になるので、軌道外乱があっても内軌側の空気ばねがストッパに衝突せず、乗り心地を悪化させることがない。
以下、本発明を実施するための形態について図1〜図3を用いて説明する。
図1〜図3は本発明の第1〜第3の例を説明する図である。
図1〜図3は本発明の第1〜第3の例を説明する図である。
図1において、11は車体、12は車体11の進行方向前後に配置された台車であり、これら台車12の幅方向左右側における車体11との間に、空気源13と配管14によって接続された空気ばね15a,15bが配置されている。
そして、この配管14の途中には、空気ばね15a,15bの高さを調整する高さ調整弁16a,16bが設置され、この高さ調整弁16a,16bと空気ばね15a,15bの間にLV切換弁17a,17bが設置されている。このLV切換弁17a,17bは、傾斜制御中に高さ調整弁16a,16bにより空気ばね15a,15bの高さが戻されるのを防止するためのものである。
さらに、両空気ばね15a,15bは連通管18によって連通され、その途中には、傾斜制御中に空気ばね15a,15b間に発生する圧力差が車体傾斜を妨げるのを防ぐための連通弁19が介設されている。
本発明では、このような鉄道車両の、空気ばね15a,15bの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが例えば車体11に回転が自在なように支持された2本のトーションバー20a,20bを直列に配置している。
そして、これらトーションバー20a,20bの外側端部に、例えば第1リンク21a,21bの一方端部を回転が自在なように取付け、その他方端部は台車12に一方端部を取付けた第2リンク22a,22bの他方端部に回転が自在なように取付けている。
図1の例では、前記2本のトーションバー20a,20bの内側端部にアクチュエータ、例えば電動モータ23a,23bを直列に取付け、それぞれのトーションバー20a,20bを捩ることができるようにしている。
このような構成の図1に示した本発明の車体傾斜制御装置では、直線走行時の高さ制御と、曲線通過時の傾斜制御は、以下のように行う。
先ず、直線走行時は、水平状態を維持すべく、配管14を通り、高さ調整弁16a,16bを介して空気ばね15a,15bに給排気を行って、車体1の高さを制御する。
一方、車両が曲線通過を認識した場合は、曲線の進入開始時にLV切換弁17a,17bを閉じて高さ調整弁16a,16bの機能を無効にする。また、連通弁19を開けて左右の空気ばね15a,15bを連通させる。なお、曲線通過の認識は、後述する通常の傾斜制御で用いられる手法によって行う。
高さセンサ24a,24bにより各空気ばね15a,15bの高さを測り、目標値になるように、外軌側の電動モータ23a又は23bを駆動して外軌側のトーションバー20a又は20bを捩り、車体11の外軌側を持ち上げて傾斜させる(図1(c)参照)。
これが本発明の車体傾斜制御装置を用いた車体傾斜制御方法である。
これが本発明の車体傾斜制御装置を用いた車体傾斜制御方法である。
前記のような車体1の傾斜制御を行って曲線を通過するが、曲線通過終了時には、外軌側の電動モータ23a又は23bを駆動して外軌側のトーションバー20a又は20bの捩りを元に戻す。また、配管14を通り、高さ調整弁16a,16bを介して空気ばね15a,15bに給排気を行って、車体1の高さを通常水平位置に戻してもよい。
なお、曲線通過時における傾斜制御に際し、内軌側の空気ばね15a又は15bの高さが変化しないように、内軌側の電動モータ23b又は23aを駆動する。
このような本発明の場合、外軌側のみを持ち上げて車体傾斜するので、曲線通過時に軌道外乱があっても、内軌側の空気ばね15a又は15bのストッパが衝突することがないので、乗り心地が悪化しない。
本発明は、図1に示した例に限らず、図2や図3に示した例の場合も、同様の傾斜制御を行って、同様の作用効果を奏することができる。
図2は、モータ軸を中空軸とした電動モータ23a,23bを車体11に直接取付け、これら中空のモータ軸内を貫通配置したトーションバー20a,20bを、クラッチ25を介して接続したものである。
図2に示すように、トーションバー20a,20bを、クラッチ25を介して接続した構成では、装置の故障時や直線走行時など、車体傾斜を実施しない場合には、クラッチ25を接続すれば、アンチローリング装置として使用できる。
図3は、図1において、電動モータ23a,23bを、車体11に取付ける第2リンク22a,22bに、ボールねじ26a,26bを介して取付けたものである。
なお、本発明の傾斜制御は、曲線検知装置(図示省略)からの信号に基づき、高さ調整弁16a,16bやLV切換弁17a,17bなどの各弁や電動モータ23a,23bにコントローラから制御信号を出力することにより行うことは言うまでもない。この曲線検知装置は、一般的に用いられている地上子からの信号と速度センサの信号とから検知するものや、加速度センサ又はジャイロセンサからの信号と速度センサの信号とから検知するもの等を使用する。
本発明は上記の各例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば自由に変更が可能である。
例えば上記の例では、トーションバー20a,20bを車体11に取付けたものを示したが、台車12に取付けても良い。また、傾斜はりを有する車両では、傾斜はりに取付けても良い。この場合、第2リンク22a,22bは台車12又は傾斜はりと相対する車体11や台車12に取付けることはいうまでもない。
11 車体
12 台車
15a,15b 空気ばね
20a,20b トーションバー
21a,21b 第1リンク
22a,22b 第2リンク
23a,23b 電動モータ
25 クラッチ
12 台車
15a,15b 空気ばね
20a,20b トーションバー
21a,21b 第1リンク
22a,22b 第2リンク
23a,23b 電動モータ
25 クラッチ
Claims (2)
- 台車の幅方向左右に設けられた空気ばねの互いの中心を結ぶ直線と平行な同一軸線上に、それぞれが車体、台車、傾斜はりの何れかに回転が自在なように支持された2本のトーションバーと、
これらトーションバーの前記幅方向の外側端部に一方端部が回転自在に取付けられ、他方端部が前記車体、台車、傾斜はりの何れかと相対する車体、台車、傾斜はりの何れかと回転自在に取付けられたリンクと、
前記それぞれのトーションバー又はこのトーションバーに取付けられたリンクに取付けられてそれぞれのトーションバーを捩るアクチュエータを有することを特徴とする車体傾斜制御装置。 - 前記2本のトーションバーがクラッチを介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車体傾斜制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2007140667A JP2008290671A (ja) | 2007-05-28 | 2007-05-28 | 車体傾斜制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016215730A (ja) * | 2015-05-15 | 2016-12-22 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 車体傾斜制御装置 |
WO2018198200A1 (ja) * | 2017-04-25 | 2018-11-01 | 株式会社日立製作所 | 鉄道車両 |
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2007
- 2007-05-28 JP JP2007140667A patent/JP2008290671A/ja active Pending
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