JP2008289775A - 消臭剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】臭気成分の種類の選択性が少なく、即時効果と効果の持続性を有する消臭剤を提供することにある。
【解決手段】スルホン酸基、硫酸エステル基又はリン酸エステル基を有するアニオン性ビニル単量体(a1)並びにカチオン性ビニル単量体(a2)を必須構成単量体とする両性高分子(A)を含有してなる消臭剤である。カチオン性ビニル単量体(a2)としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基及び第4級アンモニウム塩基からなる群から選ばれる1種以上のカチオン性基を有するカチオン性ビニル単量体が好ましく、両性高分子(A)の平均分子量は1,000〜10,000,000が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は消臭剤に関する。詳しくは両性高分子を含有する消臭剤に関する。
近年、生活環境の変化に伴い、生活環境下で発生する臭気を迅速にしかも持続的に消臭することが望まれている。消臭方法は、物理的消臭、化学的消臭、感覚的消臭(マスキング)等に大別される。物理的消臭に使用される消臭剤としては活性炭が優れているが、微粒化することが困難であったり、繊維に固定して使用する場合には、繊維の色を悪くする等の問題や、強固な固定が難しく、洗濯などの作業により性能が著しく低下するといった持続性能がないという問題があった。また、感覚的消臭方法における香料などによる消臭では、人の嗜好性によってそのもの自体が悪臭になることや、嗅覚疲労を起こすことからその用途は限られたものになるという問題点があった。化学的消臭には、種々の方法が提案され、中でも化学中和反応を利用した方法が多く提案されている。使用される化合物のうち高分子化合物としてはアニオン性ポリマー(特許文献1)などが提案されているが、アンモニアなどのカチオン性悪臭物質の消臭には効果があるが、酸性悪臭物質には効果がなかった。これに対応してアニオン性ポリマーとカチオン性ポリマーの併用が提案されている(特許文献2)が、アニオン性ポリマーとカチオン性ポリマーはコンプレックスを形成しやすいために消臭に寄与する官能基が低減し、消臭効果が低かった。さらに、悪臭物質を光分解するための触媒としての酸化チタンを、1分子中にアニオン性基とカチオン性基を有し、特定の光線透過率を有する両性ポリマーで被覆することが提案されており(特許文献3)、両性ポリマー自体にも消臭効果があると記載されているが、酸化チタン触媒による消臭作用は即時効果が少なく、またカルボキシル基含有単量体とアミノ基含有単量体からなるこれらの両性ポリマー自体の消臭効果も大きくはなく、かつ消臭効果の持続性も少なかった。さらには、ゴムの臭気成分の消臭に、ベタイン化合物と、カルボキシル基含有単量体とアミノ基含有単量体からなる両性ポリマーを使用することが提案されている(特許文献4)が、これらはゴムの臭気成分には一定の効果があるものの、その他の臭気成分、例えば、愛玩動物、トイレ、台所、タバコ、オムツ及び生ゴミなどの多様な臭気成分の消臭には効果が無かった。
特開平11−047247 特開2000−080569 特開2003−213564 特開2005−144272
本発明の課題は、臭気成分の種類の選択性が少なく、即時効果と効果の持続性を有する消臭剤を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、特定の組成の両性ポリマーを使用することによって初めて、臭気成分の種類の選択性が少なく、即時効果と効果の持続性を有する消臭剤を見い出し本発明に到達した。すなわち本発明は、スルホン酸基、硫酸エステル基又はリン酸エステル基を有するアニオン性ビニル単量体(a1)並びにカチオン性ビニル単量体(a2)を必須構成単量体とする両性高分子(A)を含有してなる消臭剤である。
本発明の消臭剤は、臭いの種類の選択性が少なく、効果の持続性を有し、
かつ、即時効果を奏する。
本発明における両性高分子(A)を構成する単量体のうちの1つであるスルホン酸基、硫酸エステル基又はリン酸エステル基を有するアニオン性ビニル単量体(a1)としては、以下のビニル単量体が挙げられる。
(a11)スルホン酸基含有ビニル単量体;
炭素数2〜6のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸および(メタ)アリルスルホン酸など]、炭素数8〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸[スチレンスルホン酸およびα−メチルスチレンスルホン酸など]、スルホアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[スルホエチル(メタ)アクリレートおよびスルホプロピル(メタ)アクリレートなど]、(メタ)アクリルアミドアルカン(炭素数2〜8)スルホン酸[2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸など]、スルホン酸基と水酸基を含有するビニルモノマー[3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸および3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸など]並びにアルキル(炭素数3〜18)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル[ドデシル(メタ)アリルスルホコハク酸エステルなど]が挙げられる。
(a12)硫酸エステル基含有ビニル単量体;
ポリ(重合度2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4:エチレン、プロピレンおよびブチレンなど:単独付加、ランダム付加、ブロック付加のいずれでもよい)グリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステルの硫酸エステル、並びにポリ(重合度2〜30)オキシアルキレン(アルキレンは前記ど同様)ビスフェノールAのモノ(メタ)アクリル酸エステルの硫酸エステルなどが挙げられる。
(a13)リン酸エステル基含有ビニル単量体;
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜6)燐酸モノエステル[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェートなど]、(メタ)アクリロイルオキシアルカン(炭素数2〜4)ホスホン酸[2−アクリロイルオキシエタンホスホン酸など]などが挙げられる。
(a1)のうちで好ましいのは、消臭効果及び単量体としての共重合性の観点から、スルホン酸基含有ビニル単量体であり、さらに好ましいのはビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸である。
カチオン性ビニル単量体(a2)としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基及び第4級アンモニウム塩基からなる群から選ばれる1種以上のカチオン性基を有するカチオン性ビニル単量体が挙げられる。
1級アミノ基含有カチオン性ビニル単量体(a21)としては、炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミンなど]及びアミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレートなど]などが挙げられる。
2級アミノ基含有カチオン性ビニル単量体(a22)としては、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど]及び炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミンなど]が挙げられる。
3級アミノ基含有カチオン性ビニル単量体(a23)としては、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど]、ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなど]、3級アミノ基含有芳香族ビニル系単量体[N,N−ジメチルアミノスチレンなど]、含窒素複素環含有ビニル系単量体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール及びN−ビニル(チオ)ピロリドンなど]、並びにこれらの塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩及び低級カルボン酸塩(炭素数1〜8)が挙げられる。
第4級アンモニウム塩基含有カチオン性ビニル単量体(a24)としては、前述の(a23)に記載した3級アミノ基含有カチオン性ビニル単量体を4級化剤(炭素数1〜10のアルキルクロライド、ジアルキル硫酸、ジアルキルカーボネート及びベンジルクロライド等)を用いて4級化したものなどが挙げられる。第4級アンモニウム塩基含有カチオン性ビニル単量体(a24)の具体例としては;アルキル(メタ)アクリレート系第4級アンモニウム塩[(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド及び(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルモルホリノアンモニウムクロライドなど];アルキル(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩[(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロライド及び(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなど];及びその他の第4級アンモニウム塩基含有ビニル系単量体[ジメチルジアリルアンモニウムメチルサルフェート及びトリメチルビニルフェニルアンモニウムクロライドなど]が挙げられる。
カチオン性ビニル単量体(a2)のうち好ましいのは、(a1)と組み合わせた場合の臭気物質の選択性低減における相乗的な消臭効果及び(a1)との共重合性の観点から、3級アミノ基含有カチオン性ビニル単量体(a23)及び第4級アンモニウム塩基含有カチオン性ビニル単量体(a24)である。
両性高分子(A)は、上記の(a1)及び(a2)以外に、さらに、本発明の効果を損なわない範囲においてノニオン性基を有するビニル単量体(a3)及び/又はカルボキシル基を有するビニル単量体(a4)から構成されていてもよい。
(a3)としては、例えば、下記の(a31)親水性ノニオン性ビニル単量体及び(a32)疎水性ノニオン性ビニル単量体が挙げられる。
(a31)親水性ノニオン性ビニル単量体
(a311)アミド基含有ビニル単量体
非置換又はモノアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド及びN−エチル(メタ)アクリルアミドなど]、ジアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなど]、及びヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミドなど]が挙げられる。
(a312)ヒドロキシル基含有ビニル系単量体
ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど]及び炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール及びイソクロチルアルコールなど]が挙げられる。
(a313)ポリアルキレングリコール鎖含有ビニル系単量体
ポリアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)又はそのアルキル(炭素数1〜6)エーテルの(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール(分子量100〜300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量130〜500)モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量110〜310)(メタ)アクリレート及びラウリルアルコールEO付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート等]が挙げられる。
(a32)疎水性ノニオン性ビニル単量体
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル[酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニルなど]、アルキルビニルエーテル、アルキルビニルケトン、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[メチル(メタ)アクリレート及びエチル(メタ)アクリレートなど]、マレイン酸ジアルキルエステル[ジメチルマレエート及びジエチルマレエートなど]、グルシジル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、アルケン[エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン及びドデセンなど]、アルカジエン[ブタジエン及びイソプレンなど]、脂環基含有ビニル単量体[シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン及びビニルシクロヘキセンなど]、スチレン及び(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。
ノニオン性基を有するビニル単量体(a3)のうち、好ましいのは、得られる両性高分子の水溶性の観点から、親水性ノニオン性ビニル単量体(a31)である。
カルボキシル基を有するビニル単量体(a4)としては、不飽和モノカルボン酸[アククリル酸、メタクリル酸及び(イソ)クロトン酸及び桂皮酸など]、不飽和ジカルボン酸[マレイン酸、イタコン酸及びシトラコン酸及びメサコン酸など]、及び不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル及びイタコン酸モノアルキルエステルなど]が挙げられる。
両性高分子(A)を構成するビニル単量体において、(a1)と(a2)のモル比(a1)/(a2)は、通常(10/90)〜(95/5)であり、消臭効果の相乗作用発揮及び臭気成分の選択性を少なくするという観点から、さらに好ましくは(a1)/(a2)は(30/70)〜(80/20)である。なお、等電点付近(通常は、当量比60/40〜40/60)のモル比の場合は、得られる両性高分子の水溶性が十分ではないことがあるが、その場合には上記のノニオン性基を有するビニル単量体(a3)をさらに一定量以上使用する(例えば全単量体のうちの20モル%以上)ことにより水溶性を保つことができる。
両性高分子(A)が、ノニオン性基を有するビニル単量体(a3)から構成されている場合は、消臭効果の相乗作用発揮の観点から、全構成単量体のモル数100モル%のうちの(a3)は50モル%以下であることが好ましく、特に、疎水性ノニオン性ビニル単量体(a32)を使用する場合は、(A)の水溶性の観点から、全構成単量体のモル数100モル%のうちの10モル%以下であることが好ましい。
また、両性高分子(A)において、カルボキシル基を有するビニル単量体(a4)のモル%は、消臭効果の相乗作用の観点から、全構成単量体100モル%のうちの20モル%以下、さらに5モル%以下、特に0モル%であることが好ましく、また、モル比(a4)/(a1)は0.2以下、とりわけ0が好ましい。
本発明に係る両性高分子(A)の数平均分子量(以下、Mnと略記する)は1,000〜10,000,000である。(A)は高分子であることによって、アニオン性基とカチオン性基による臭気成分の単なる中和作用のみでなく、消臭剤としての即時効果と効果の持続性、さらには選択性の少なさを有するものと推定される。(A)のMnが1,000未満では、消臭効果を発揮しにくく、10,000,000を越えると、(A)の凝集性が強くなって、(A)中のアニオン性基とカチオン性基が相互作用し易くなるので、消臭に寄与する基が少なくなり、消臭効果が低減する。上記の観点から特に好ましいMnは、2,000〜5,000,000である。本発明におけるMnが2,000〜1,000,000の場合はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)で、Mnが1,000,000〜5,000,000の場合は固有粘度により測定されたものである。
また、両性高分子(A)は、非架橋型高分子であることが好ましい。
両性高分子(A)を構成する単量体に3官能以上の単量体を使用すると、水に不溶性のゲル状架橋型高分子が得られるが、この場合は、消臭成分と接触できる樹脂の表面積が少なくなるので、消臭効果が低減する。
本発明における両性高分子(A)は公知の重合方法で製造できる。重合様式としては溶液重合、乳化重合、懸濁重合及び塊状重合などのいずれでもよいが、単量体が親水性であることから、好ましいのは溶液重合、特に水溶液もしくは水と親水性有機溶媒の混合溶媒による溶液重合である。目的とするMnによって製造方法は適宜選択される。
例えば、比較的低分子量の、例えばMnが50,000以下の両性高分子の溶液重合の例としては、重合反応容器に水と親水性有機溶媒(低級アルコールなど)の混合溶媒を仕込み、単量体(a1)及び単量体(a2)をそれぞれ別の滴下槽に仕込み[必要によりその他の単量体を使用する場合は(a1)又は(a2)に混合して]、滴下終了後の重合体の濃度が10〜80重量%となるように滴下槽の単量体を必要により水溶液又は分散液とし、系内を不活性ガスで置換した後、公知の重合触媒[過硫酸塩(過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなど);アゾ系化合物(2,2′−アゾビス−(アミジノプロパン)ハイドロクロライド、アゾビスシアノバレリン酸など);レドックス触媒(H22又は過硫酸ナトリウムなどの過酸化物と、重亜硫酸ナトリウム又は硫酸第一鉄などの還元剤との組合せ)]の水溶液もしくは分散液を別の滴下槽で調製し、20〜100℃程度で、単量体と重合触媒を滴下しながら数時間重合を行い、必要により親水性有機溶媒を留去し、水を加えて目的の濃度に調製する方法が挙げられる。
この方法では両性高分子(A)は、通常は濃度5〜50重量%の水溶液又は水分散液の状態で得られる。
一方、比較的高分子量の、例えばMnが50,000を越える両性高分子の溶液重合の例としては、重合反応容器に、単量体の濃度が15〜30重量%となるように水を仕込み、単量体(a1)、単量体(a2)及び必要によりその他の単量体を仕込む。系内を不活性ガスで置換した後、公知の重合触媒(前記の過硫酸塩、アゾ系化合物、レドックス触媒などの水溶液もしくは分散液を投入し、20〜90℃程度で、必要により攪拌しながら数時間重合を行う方法が挙げられる。なお、重合反応容器は断熱系の容器でもよく、重合熱を利用してもよい。この方法では両性高分子(A)は、通常は濃度15〜30重量%のゲル状で得られる。必要により、得られたゲル状物を裁断し乾燥することにより粉末もしくは粒状物が得られる。
本発明の消臭剤は、上記の(A)以外に、必要によりその他の成分(B)を含有してもよい。その他の成分のうち、さらに消臭効果を相乗的に増強できる成分として、両性界面活性剤(B1)、カチオン性界面活性剤(B2)、1,2−アルカンジオール(B3)及び1,2−アルカンジオールのアルキレンオキサイド付加物(B4)からなる群から選ばれる1種以上の添加剤が挙げられる。
また、粉末化剤、固形化剤、消泡剤、キレート化剤,PH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、漂白剤、香料および色素からなる群から選ばれる1種以上(B5)を含有してもよい。
両性界面活性剤(B1)としては、アミノ酸型両性界面活性剤[高級アルキルジアミノエチルグリシン、高級アルキルアミン(炭素数12〜18)のプロピオン酸(塩)など]、ベタイン型両性界面活性剤[アルキル(炭素数12〜18)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数12〜18)ジヒドロキシエチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤[高級アルキル(炭素数8〜18)アミンの硫酸エステル(塩)、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)など]、スルホン酸塩型両性界面活性剤[ペンタデシルスルフォタウリン、イミダゾリンスルホン酸(塩)など]、リン酸エステル塩型両性界面活性剤[グリセリン高級脂肪酸(炭素数8〜22)エステル化物のリン酸エステルアミン塩]などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤(B2)としては、一般式(1)で示されるカチオン性界面活性剤などが挙げられる。
Figure 2008289775
式中、R1、R2及びR3はそれぞれ同一もしくは異なる炭素数1〜24、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数2〜24、好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基である。R4は炭素数6〜24、好ましくは炭素数10〜24のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数7〜24のアリールアルキル基もしくはアリールアルケニル基である。fは1〜10、好ましくは1〜3の整数、Xf-はf価の対イオンである。
1,2−アルカンジオール(B3)としては、炭素数8〜24の1,2−アルカンジオール、例えば1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジール及び1,2−テトラデカンジオールなどが挙げられる。
1,2−アルカンジオールのアルキレンオキサイド付加物(B4)としては、上記(B3)に炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドなどなど)をジオール1分子当たり1〜30モル付加したものが挙げられる。
粉末化剤としては、可溶化デンプン、シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロース(数平均分子量(以下Mnと略記)5,000〜100,000)など;固形化剤としては、ポリエチレングリコール(Mn1,000〜50,000)、ロウ類(カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリンなど)、炭素数15以上の炭化水素(パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックスなど)、炭素数12〜22の高級脂肪酸(ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸など)、炭素数12〜22の高級アルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコールなど)など;消泡剤としては、シリコーン系(ジメチルポリシロキサンなど)、鉱物油(スピンドル油、ケロシンなど)、炭素数12〜22の金属石鹸(ステアリン酸カルシウムなど)など;キレート化剤としては、炭素数6〜12のアミノカルボン酸(たとえば、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸など)、多価カルボン酸〔マレイン酸、ポリアクリル酸(Mn1,000〜10,000)、イソアミレン−マレイン酸共重合体(Mn1,000〜10,000)など〕、炭素数3〜10のヒドロキシカルボン酸(クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸など)、縮合リン酸(トリポリリン酸、トリメタリン酸など)およびこれらのアルカリ金属、アンモニウム塩など;PH調整剤としては苛性アルカリ(苛性ソーダなど)アミン(モノ、ジおよびトリエタノールアミンなど)、有機酸(クエン酸など)、無機酸(リン酸など)など;酸化防止剤としては、フェノール系[2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)など];硫黄系[ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート(DLTDP)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート(DSTDP)など];リン系[トリフェニルホスファイト(TPP)、トリイソデシルホスファイト(TDP)など];アミン系[オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンなど]など;紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンなど)、サリチレート系(フェニルサリチレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど)、ベンゾトリアゾール系[(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなど]、アクリル系[エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシベンジル)アクリレートなど]など;防腐剤としては安息香酸、パラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸など;漂白剤としては次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素水、過炭酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウムなど;香料としては天然香料(バラ油、ジャスミン油、ラベンダー油、レモン油、ムスク油など)、合成香料(リモネン、ファルネソール、シトラール、ローズオキサイドなど)など;および色素としては青色1号、黄色4号、赤色2号などが挙げられる。
その他の成分(B)のうちの(B1)〜(B4)の含有量は、(A)の重量100重量部に対して、好ましくはそれぞれ30重量部以下、さらに好ましくは20重量部以下である。その他の成分(B)のうちの粉末化剤、固形化剤、消泡剤、キレート化剤,PH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、漂白剤、香料および色素の含有量は、(A)の重量100重量部に対して、好ましくはそれぞれ10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。
本発明の消臭剤における両性高分子(A)、その他の成分(B)のそれぞれの含有量は、消臭の即時効果、消臭効果の持続性及び臭気の種類の選択性の観点から、(A)が好ましくは12〜100重量%、さらに好ましくは30〜90重量%であり、(B)が好ましくは0〜88重量%、さらに好ましくは10〜70重量%である。
本発明の消臭剤は、(A)、必要により(B)を、単に混合することに得られるが、いずれかの成分が固状である場合には、必要により30〜60℃に加熱して混合してもよく、必要によりさらに水を加えて溶解しやすくしてもよい。
水を加える場合は、消臭剤の用途にも依るが、消臭剤中の固形分(本発明において、「固形分」とは水以外の成分のことをいう)の濃度が少なくとも0.5重量%になるような水の量にすることが好ましい。
本発明の消臭剤は、愛玩動物の消臭;トイレ、流し、浴室などの消臭;人体および手指の消臭;木材の消臭;繊維(衣類等)の消臭;リビングルーム、寝室、台所、玄関、サニタリー用品、タバコ、オムツ、生ゴミ、冷蔵庫、靴、下駄箱、ゴミ箱の消臭など;空調システムの排気ダクトなど;あらゆる多種な悪臭ガスを同時に除去し、かつ迅速に、長期的に効果を発揮する。
本発明の消臭剤の使用方法は、消臭剤水溶液又は分散液自体を消臭剤として使用する方法、消臭剤水溶液又は分散液を基材に塗布又は含浸させて消臭剤を担持した成型体として使用する方法、及び本発明の消臭剤自体を溶融して型枠で成型した成型体として使用する方法などが挙げられる。
消臭剤水溶液又は分散液自体を消臭剤として使用する場合は、例えば、消臭剤水溶液を、掌、タオル又はブラシなどにとり、動物や人体などを洗浄した後、水で洗い流すことにより、消臭と洗浄が同時にできる。なお、動物の消臭に使用する場合はカチオン性界面活性剤(B2)が動物の毛に吸着するため、消臭性が持続すると同時に、毛に柔軟性と帯電防止性も付与することができる。
また、木材の消臭用としては消臭剤水溶液を木材に噴霧し、含浸させて処理する。繊維(衣類等)の消臭用としては、消臭剤水溶液を洗濯機などの洗浄機で通常の洗剤と同様に用いて、洗浄と濯ぎをすることにより、消臭と洗浄が同時にできるという効果を奏する。さらに、カチオン性界面活性剤(B2)が繊維(製品)に吸着するため、消臭性が持続し、悪臭発生を防ぐことができ、繊維(製品)に柔軟性と帯電防止性も付与することができる。また、上記の用途以外にも、さらにリビングルーム、寝室、台所、玄関、サニタリー用品、タバコ、オムツ、生ゴミ、冷蔵庫、靴、下駄箱、ゴミ箱などに対して消臭剤水溶液をスプレーすることにより消臭することができる。
消臭剤水溶液又は分散液を基材に塗布又は含浸させて消臭剤を担持した成型体として使用する場合は、例えば、以下のように使用される。
基材としては、不織布などが挙げられる。不織布としては、羊毛、絹糸、リネンおよび綿糸のような天然繊維、レイヨンアセテートのような再生繊維およびポリエステル、ポリアミド、ビニロン、ポリアクリロニトリルポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックスなどの合成繊維が挙げられる。消臭剤を担持した成型体としては、例えば、不織布の表面に消臭剤水溶液をスプレー散布又は不織布に消臭剤水溶液を含浸させて必要により乾燥したシート状の形態のもの、及び得られた処理済み不織布の片面又は両面に不織布をさらに積層したシート状のものなどが挙げられる。また、基材として樹脂フィルムなどのフィルムを使用した場合は、フィルム状となる。これらのシート状又はフィルム状の消臭成型体は、特に愛玩動物の消臭用として利用しやすい。例えば、犬、猫、うさぎ、小鳥、ハムスターなどの小動物の飼育用のペットシートとして使用することにより、糞や尿の悪臭物質の消臭に効果がある。
本発明の消臭剤自体を溶融して型枠で成型した成型体として使用する場合は、
本発明の消臭剤(少量の水、例えば20重量%以下の水を含有していてもよい)を融点以上の温度で加熱して型枠に流し込み、冷却してブロック状などの形状に成型し、必要により樹脂製などの容器または不織布などの袋に入れて、トイレ、流し又は浴室などの排水口内もしくは排水口上部に置いておくことにより、消臭剤が流水によって徐々に溶解し、配管の消臭ができる。
[実施例]
以下、実施例及び製造例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1
あらかじめ、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下、AMPSと略記)300gを含む2500mLの水溶液を作製する。(以下AMPS水溶液と記載)加熱冷却装置、攪拌機、温度計、3つの滴下口を装着した10Lの反応フラスコに、水/イソプロピルアルコール=80/20重量比の混合溶剤800gを仕込み、気相を窒素置換した後、83℃に昇温した。AMPS水溶液1036g(1.0モル)、ジメチルアミノエチルメタクリレート79g(0.5モル)、50重量%アクリルアミド水溶液71g(0.5モル)及び3%過硫酸ソーダ水溶液100gを、それぞれ別の滴下ロートに仕込み、同時に滴下を開始し、2時間かけて全量を等速度で滴下した。滴下終了後、同温度で2時間熟成し、減圧下にイソプロピルアルコールと水の混合物を、系内のイソプロピルアルコールが無くなるまで留去し、全量が1,027gになるように水を加えて濃度を15重量%に調整しAMPS/ジメチルアミノエチルメタクリレート/アクリルアミド=1.0/0.5/0.5モルからなる両性ポリマー(A1)の固形分15重量%水溶液を得た。Mnは8,000であった。
製造例2
ジメチルアミノエチルメタクリレート79g(0.5モル)を、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド104g(0.5モル)に代えたこと以外は製造例1と同様にして、AMPS/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミド=1.0/0.5/0.5モルからなる両性ポリマー(A2)の固形分15重量%水溶液を得た。Mnは7,800であった。
製造例3
AMPS水溶液及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドの仕込量を、AMPS水溶液518g(0.5モル)及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド208g(1.0モル)に代えたこと以外は製造例2と同様にして、AMPS/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミド=0.5/1.0/0.5モルからなる両性ポリマー(A3)の固形分15重量%水溶液を得た。Mnは10,000であった。
製造例4
3Lの断熱ガラス製容器に、AMPS水溶液103.6g(0.1モル)、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド61.8g(0.3モル)、アクリルアミド42.6g(0.6モル)、及びイオン交換水386gを仕込み、窒素を液中に通気しながら、20℃で、アゾビスシアノバレリン酸ナトリウム塩の0.2%水溶液50g、及び過硫酸アンモニウム0.2%水溶液10gを加えて、窒素の通気を停止してから容器を密閉した。4時間後には系内の温度が80℃に到達し、さらに4時間同温度で熟成した。得られたゲル状物を取り出して、粒径が約3mmの粒子状に裁断し、120℃の循風乾燥機で水分が1%以下になるまで乾燥して、固形分99.5重量%の両性ポリマー(A4)を得た。Mnは5,000,000であった。
製造例5
モノマーとして、AMPS水溶液362.6g(0.35モル)、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド61.8g(0.30モル)、及びアクリルアミド24.9g(0.35モル)を使用したこと以外は製造例4と同様にして、固形分99.4重量%の両性ポリマー(A5)を得た。Mnは5,000,000であった。
比較例製造例1
モノマーとしてジメチルアミノエチルメタクリレートを使用しなかったこと以外は製造例1と同様にしてAMPS/アクリルアミド=1.0//0.5モルからなるアニオン性ポリマー(AX1)の固形分15重量%水溶液を得た。Mnは8,800であった。
比較製造例2
モノマーとしてAMPSを使用せず、水/イソプロピルアルコール=80/20重量比の混合溶剤の仕込量を1,200gとしたこと以外は製造例2と同様にしてメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミド=1.0/1.0モルからなるカチオン性ポリマー(AX2)の固形分15重量%水溶液を得た。Mnは9,600であった。
実施例1〜15、比較例1〜6
(A1)〜(A5)及び(AX1)〜(AX2)をそれぞれ固形分濃度が1重量%になるようにイオン交換水で希釈又は溶解し、(A1)〜(A5)及び(AX1)〜(AX2)の1重量%水溶液を調製した。表1に示すg数の(A1)〜(A5)、(AX1)又は(AX2)の1重量%水溶液、並びに下記の(B1)、(B2)の1重量%水溶液を常温で混合し、実施例1〜15及び比較例1〜6の消臭剤を作製した。なお、(B1)及び(B2)は下記のものの略号である。
(B1):両性界面活性剤「レボンLD−36」(ラウリルメチルアミノ酢酸ベタインの固形分36重量%水溶液、三洋化成工業株式会社製)
(B2):カチオン性界面活性剤「オスモリンDA−50」[ビス(ジデシルジメチルアンモニウム)アジピン酸塩の固形分50重量%水溶液、三洋化成工業株式会社製]
Figure 2008289775
これらの消臭剤について以下の試験方法により性能評価を行った。結果を表2に示す。
<消臭性試験−1(即時消臭効果)>
各消臭剤の1gを1Lのガラス瓶中に入れ、さらに濃度1.4%のアンモニア水を50μl及び濃度1.4%の酪酸水溶液50μlを入れ、密閉してから室温で30〜40秒間激しく振った。5分間静置した後、アンモニア濃度は検知管で、酪酸は官能評価にて消臭性を評価した。アンモニア濃度については、アンモニア検知管(GASTEC No.3MあるいはNo.3L:ガステック(株)製)を取り付けたガス採取器(GASTEC)でガラス瓶の空間部を100ml吸引し、30秒間保持した。その後、検知管の数字(ppm)を読みとった。酪酸については、瓶中に残存する酪酸臭を官能評価を行い、以下のような基準で5段階評価した。なお、ブランクとして、消臭剤を添加しない場合のアンモニア濃度と酪酸臭気を測定した。
0点: 無臭
1点: ほぼ無臭
2 点:かすかに酪酸臭気あり
3 点:かなりの酪酸臭気あり
4 点:不快になるほどの酪酸臭気あり
5 点:強い酪酸臭気あり
<消臭性試験−2(消臭効果の持続性)>
上記の消臭性試験−1の試験後のガラス瓶を密閉し、1日静置した後、再度30〜40秒間激しく振ってから5分間静置し、上記と同様の操作で評価した。1週間後も同様にして評価した。これらの消臭結果を表2にまとめて示す。
Figure 2008289775
表2の結果から、本発明の消臭剤は、臭いの選択性が少なく、いずれの種類の臭いに対しても消臭効果が大きいことがわかる。また、長時間の放置後でも消臭効果が低下せず、消臭効果の持続性が良好である。
本発明の消臭剤は、愛玩動物の消臭用;トイレ、流しおよび浴室などの抗菌消臭用;動物、人体および手指の消臭用;木材の消臭用;繊維(衣類等)の消臭用;化粧品の消臭用;さらにリビングルーム、寝室、台所、玄関、サニタリー用品、、タバコ、オムツ、生ゴミ、冷蔵庫、靴、下駄箱、ゴミ箱、空調システムの排気ダクトなどの消臭用として有用である。

Claims (5)

  1. スルホン酸基、硫酸エステル基又はリン酸エステル基を有するアニオン性ビニル単量体(a1)並びにカチオン性ビニル単量体(a2)を必須構成単量体とする両性高分子(A)を含有してなる消臭剤。
  2. カチオン性ビニル単量体(a2)が、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基及び第4級アンモニウム塩基からなる群から選ばれる1種以上のカチオン性基を有するカチオン性ビニル単量体である請求項1記載の消臭剤。
  3. 両性高分子(A)が1,000〜10,000,000の数平均分子量を有する請求項1又は2記載の消臭剤。
  4. 両性高分子(A)が非架橋型高分子であることを特徴とする請求項1記載の消臭剤。
  5. さらに、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、1,2−アルカンジオール及び1,2−アルカンジオールのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる1種以上の添加剤を含有してなる請求項1〜5のいずれか記載の消臭剤。
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