JP2008288506A - 調整方法、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光不良の発生を抑制できる露光装置における調整方法を提供する。
【解決手段】調整方法は、第1保持部に保持された基板を露光する露光装置を調整する。調整方法は、第1保持部に保持された所定部材を第1保持部から搬出することと、第1保持部から搬出された所定部材の温度情報を取得することと、取得した温度情報に基づいて、調整動作を実行することと、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、露光装置における調整方法、露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
リソグラフィ工程で用いられる露光装置は、露光光が照射される感光性の基板を保持する保持部を備えている。露光装置においては、保持部の温度と基板の温度とを所望の関係にする必要がある。例えば、保持部と基板との温度差が大きい状態で、保持部で基板を保持すると、保持部と基板との温度差に起因して、基板が熱変形する可能性がある。その場合、例えばパターンの重ね合わせ精度が劣化する等、露光不良が発生する可能性がある。そのため、例えば下記特許文献に開示されているような、保持部に保持される前の基板の温度を調整する技術が案出されている。
特開平10−55945号公報 特開2006−80357号公報
ところで、露光不良の発生を抑制するために、保持部の温度と基板の温度とを所望の関係にするための処理を実行する場合、保持部の温度情報を取得することが有効である。
本発明は、露光不良の発生を抑制できる露光装置における調整方法を提供することを目的とする。また本発明は、露光不良の発生を抑制できる露光装置を目的とする。また本発明は、露光不良の発生を抑制してデバイスを製造できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、第1保持部(2H)に保持された基板(P)を露光する露光装置(EX)における調整方法であって、第1保持部(2H)に保持された所定部材(P)を第1保持部(2H)から搬出することと、第1保持部(2H)から搬出された所定部材(P)の温度情報を取得することと、取得した温度情報に基づいて、調整動作を実行することと、を含む調整方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、第1保持部の温度情報を良好に取得でき、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第2の態様に従えば、上記態様の調整方法で調整された露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、露光不良の発生が抑制された露光装置を用いてデバイスを製造できる。
本発明の第3の態様に従えば、露光光(EL)で基板(P)を露光する露光装置であって、露光光(EL)が照射される位置で基板(P)を保持可能な第1保持部(2H)と、第1保持部(2H)に保持された所定部材(P)を第1保持部(2H)から搬出する搬出装置(17)と、第1保持部(2H)から搬出された所定部材(P)の温度情報を取得する温度センサ(9)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第3の態様によれば、第1保持部の温度情報を良好に取得でき、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第4の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、露光不良の発生が抑制された露光装置を用いてデバイスを製造できる。
本発明によれば、露光不良の発生を抑制でき、所望の性能を有するデバイスを製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、例えば米国特許第6,897,963号等に開示されているような、基板Pを保持する基板ステージ2と、露光に関する計測を実行可能な計測器(計測部材を含む)を搭載した計測ステージ3とを備えた露光装置である場合を例にして説明する。
また、本実施形態においては、露光装置EXが、液体LQを介して基板Pを露光する液浸露光装置である場合を例にして説明する。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、露光に関する計測器が搭載され、基板を保持せずに基板ステージ2とは独立して移動可能な計測ステージ3と、各ステージ1、2、3の位置情報を計測可能な干渉計システム4と、マスクステージ1に保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たすためのノズル部材5と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置6とを備えている。
また、本実施形態の露光装置EXは、基板Pの温度を調整する温調装置7と、基板Pを搬送する搬送システム8と、基板Pの温度情報を取得可能な温度センサ9とを備えている。温調装置7は、露光前の基板Pの温度を調整する。温度センサ9は、露光後の基板Pの温度情報を取得する。温調装置7は、搬送システム8の搬送経路上に配置されている。
また、露光装置EXは、少なくとも露光光ELが通過する空間の環境(温度、湿度、クリーン度等)を調整可能な空調ユニット等の環境制御装置を含むチャンバ装置10を備えている。チャンバ装置10は、環境が調整された内部空間を有する。本実施形態においては、露光装置EXのほぼ全体が、チャンバ装置10の内部空間に配置されている。
基板Pは、例えばシリコンウエハのような半導体ウエハ等の基材に感光膜が形成されたものを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pには、感光膜とは別に保護膜(トップコート膜)等の各種の膜が形成されていてもよい。以下の説明においては、露光光ELが照射される基板Pの膜の表面を適宜、基板Pの表面、と称し、基板Pの表面と反対側の面を適宜、基板Pの裏面、と称する。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含み、例えばガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。この透過型マスクは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型等の位相シフトマスクも含む。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いてもよい。
照明光学系ILは、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、ArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第1駆動システム1Dにより、マスクMを保持しながら、X軸、Y軸、及びθZ方向の3方向へ移動可能である。マスクステージ1(マスクM)の位置情報は、干渉計システム4のレーザ干渉計4Aによって計測される。レーザ干渉計4Aは、マスクステージ1に設けられている計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。制御装置6は、干渉計システム4の計測結果に基づいて、第1駆動システム1Dにより、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLは、複数の光学素子を有し、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子FLは、露光光ELを射出する射出面(下面)11を有する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
また、露光装置EXは、投影光学系PLの光学調整を実行可能な光学調整装置を備える。本実施形態においては、露光装置EXは、光学調整装置として、例えば米国特許第4,666,273号公報、米国特許第6,235,435号公報、米国特許出願公開第2005/0206850号公報等に開示されているような、投影光学系PLの結像特性を調整可能な結像特性調整装置12を備えている。結像特性調整装置12は、投影光学系PLの複数の光学素子の一部を移動可能な光学素子駆動装置を含む。光学素子駆動装置は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち特定の光学素子を光軸AX方向(Z軸方向)に移動可能である。また、光学素子駆動装置は、特定の光学素子を光軸AXに対して傾斜可能である。結像特性調整装置12は、投影光学系PLの特定の光学素子を駆動することによって、投影光学系PLの各種収差(投影倍率、ディストーション、球面収差等)及び像面位置(焦点位置)等を含む結像特性を調整する。また、結像特性調整装置12は、鏡筒PKの内部に保持されている一部の光学素子同士の間の空間の気体の圧力を調整する圧力調整装置を含んでいてもよい。結像特性調整装置12は、制御装置6により制御される。
基板ステージ2は、投影光学系PL(射出面11)からの露光光ELが照射される位置で基板Pを保持可能である。基板ステージ2は、基板Pを着脱可能に保持する保持部2Hを有する。保持部2Hは、基板Pの裏面と対向可能な保持面を含み、基板Pの裏面を保持する。基板ステージ2は、保持部2Hで基板Pを保持しながら、ノズル部材5及び終端光学素子FLの射出面11と対向する位置(露光光ELが照射される位置)を含む所定領域内でXY方向に移動可能である。
基板ステージ2は、リニアモータ等のアクチュエータを含む第2駆動システム2Dにより、保持部2Hで基板Pを保持しながら、ベース部材13上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6方向に移動可能である。保持部2Hは、基板ステージ2の凹部2Cに配置されている。保持部2Hは、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。本実施形態においては、基板ステージ2の凹部2Cの周囲の上面2Fと保持部2Hに保持された基板Pの表面とは、ほぼ同一平面内に配置される(面一である)。
基板ステージ2(基板P)のX軸、Y軸、及びθZ方向の位置情報は、干渉計システム4のレーザ干渉計4Bによって計測される。レーザ干渉計4Bは、基板ステージ2の計測ミラー2Rを用いて、基板ステージ2のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ2の保持部2Hに保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出システムによって検出される。制御装置6は、干渉計システム4の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、第2駆動システム2Dにより、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御する。
計測ステージ3は、基準マークが形成された基準部材(計測部材)、及び各種の光電センサ等、露光処理に関する計測を行う計測器を搭載しており、リニアモータ等のアクチュエータを含む第3駆動システム3Dにより、計測器を搭載した状態で、ベース部材13上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6方向に移動可能である。計測ステージ3の位置情報は、干渉計システム4のレーザ干渉計4Cによって計測される。レーザ干渉計4Cは、計測ステージ3の計測ミラー3Rを用いて、計測ステージ3のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。制御装置6は、干渉計システム4の計測結果に基づいて、第3駆動システム3Dにより、計測ステージ3の位置を制御する。
図2は、基板ステージ2、温調装置7、及び搬送システム8を説明するための平面図である。図1及び図2において、温調装置7は、基板Pを保持する保持部材14を備えている。保持部材14は、基板Pを着脱可能に保持する保持部14Hを有する。保持部14Hは、基板Pの裏面と対向する保持面を有する。保持部材14は、基板ステージ2で保持される前に基板Pを保持する。本実施形態において、温調装置7は、基板ステージ2に保持される前に、保持部材14に保持された基板Pの温度を調整する。温調装置7は、制御装置6により制御される。温調装置7は、チャンバ装置10の内部空間に配置されている。
温調装置7は、保持部材14に保持された基板Pの温度を調整する温調機構15を含む。温調機構15の少なくとも一部は、保持部材14に配置されている。温調機構15は、保持部14Hの温度を調整可能である。温調機構15は、保持部14Hの温度を調整することによって、保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整する。保持部14Hの温度と、その保持部14Hに保持されて温度調整された後の基板Pの温度とは、実質的に等しくなる。これにより、温調装置7は、保持部14Hで基板Pを保持することによって、その基板Pの温度を調整することができる。
図3は、本実施形態に係る温調装置7の保持部材14を示す図である。本実施形態においては、温調機構15は、保持部14H(保持面)の温度分布を調整可能である。本実施形態においては、温調機構15は、保持部14H(保持面)と平行な平面内に配置された複数のペルチェ素子15Pを有する。ペルチェ素子15Pの温度は、印加される電力(極性、電流量を含む)に応じて変化する。複数のペルチェ素子15Pのそれぞれに印加する電力を調整することによって、保持部14Hの温度分布を調整可能である。温調機構15は、保持部14Hの温度分布を調整することによって、保持部14Hに保持された基板Pの温度分布を調整可能である。
なお、温調機構15の一部として、保持部材14の内部に流路を形成し、その流路に流体供給機構より温度調整された流体(液体または、気体、または両方を含む)を供給することによって、保持部14Hの温度を調整するようにしてもよい。保持部14H及び保持部14Hに保持された基板Pの温度は、その流路を流れる流体によって調整される。また、保持部材14の内部に複数の流路を形成し、各流路に供給する流体の温度をそれぞれ調整することによって、保持部14H及び保持部14Hに保持された基板Pの温度分布を調整することができる。温調機構15は、例えば米国特許第6,228,544号公報に開示されている。
図1及び図2において、搬送システム8は、搬送アーム等の搬送部材を複数備えている。本実施形態においては、搬送システム8は、露光前の基板Pを基板ステージ2へ搬送(搬入)する第1搬送装置16と、露光後の基板Pを基板ステージ2から搬送(搬出)する第2搬送装置17とを備えている。温調装置7は、第1搬送装置16の搬送経路上に配置されている。
第1搬送装置16は、基板ステージ2へ基板Pを搬送(搬入)する第1搬送部材18を備えている。第1搬送部材18は、基板Pを支持しながら移動可能である。
第1搬送部材18は、基板ステージ2に基板Pを搬送する前に、その基板Pを温調装置7の保持部材14に搬送する。また、第1搬送部材18は、温調装置7の保持部材14に保持された基板Pを保持部材14から搬出する。第1搬送部材18は、保持部材14の保持部14Hから搬出された基板Pを基板ステージ2の保持部2Hへ搬送する。また、不図示であるが、第1搬送装置16は、コータ・デベロッパ装置(コーティング装置)等の外部装置から露光前の基板Pを搬送する搬送部材を備えている。なお、保持部材14へ基板Pを搬送する搬送部材と、保持部材14から基板ステージ2へ基板Pを搬送する搬送部材とが異なっていてもよい。
第2搬送装置17は、基板ステージ2から基板Pを搬出する第2搬送部材19と、第2搬送部材19で搬出された基板Pを第2搬送部材19から受け取り、その受け取った基板Pを搬送する第3搬送部材20とを含む。第2搬送部材19及び第3搬送部材20は、基板Pを支持しながら移動可能である。
第3搬送部材20は、例えば露光後の基板Pをコータ・デベロッパ装置(デベロッパ装置)等の外部装置へ搬送可能である。なお、第3搬送部材20とは別の搬送部材で露光後の基板Pを外部装置へ搬送してもよい。
温度センサ9は、基板Pの温度情報を取得する。本実施形態においては、温度センサ9は、基板ステージ2から搬出された基板Pの温度情報を取得する。
本実施形態においては、温度センサ9は、第2搬送部材19に配置されている。本実施形態においては、温度センサ9は、第2搬送部材19に支持された基板Pの裏面と対向する位置に配置されている。温度センサ9は、第2搬送部材19に支持された基板Pの温度を検出する。
図4は、第2搬送部材19及び温度センサ9の一例を示す図であって、図4(A)は、側面図、図4(B)は、上方から見た平面図である。図4に示すように、第2搬送部材19は、ロッド状の第1部材19Aと、第1部材19Aに支持されたフォーク状の第2部材19Bとを備えている。第2部材19Bは、図中、+Y方向に延びる2本のフォーク部19Ba、19Bbを有している。第2搬送部材19は、不図示のアクチュエータによって、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6方向に移動可能である。
第2搬送部材19は、第2部材19Bの上面22に配置され、基板Pを支持可能な複数の支持部21を有する。支持部21のそれぞれは、第2部材19Bの上面22から上方(+Z方向)に突出する凸部材を含み、基板Pの裏面と接触する支持面21Aを有する。複数の支持部21は、第2部材19Bの上面22において、互いに離れて設けられている。本実施形態においては、1つのフォーク部19Ba(19Bb)に2つの支持部21が設けられている。すなわち、本実施形態においては、第2搬送部材19は4つの支持部21を有する。支持部21(支持面21A)に支持された基板Pの裏面と第2部材19Bの上面22との間には、所定のギャップが形成される。なお、支持部21の支持面21Aのそれぞれに真空システム(不図示)に接続された吸引口(不図示)を設けて、基板Pを支持部21で吸着してもよい。
温度センサ9は、第2搬送部材19の支持部21に支持された基板Pの裏面と対向する位置に配置されている。本実施形態においては、温度センサ9は、支持部21に支持された基板Pの裏面と第2部材19Bの上面22との間のギャップに配置されている。
本実施形態においては、温度センサ9は、例えば熱電対を含み、基板Pの裏面と接触可能な検出面(上面)9Aを有する。温度センサ9は、検出面9Aと基板Pの裏面とを接触させることによって、基板Pの裏面の温度を検出する。なお、温度センサ9は、測温抵抗体を含むものであってもよい。
露光装置EXは、温度センサ9を支持する支持機構23を備える。支持機構23は、第2部材19Bの上面22に配置されている。支持機構23は、温度センサ9を第2部材19Bの上面22から離れる方向(+Z方向)に付勢する付勢部材23Sを含む。すなわち、支持部21で基板Pの裏面を支持した状態において、付勢部材23Sは、温度センサ9を基板Pの裏面に向かって付勢する。付勢部材23Sは、例えば板ばねを含む。なお、付勢部材23Sがコイルばねを含むものであってもよい。
第2搬送部材19が基板Pを支持していない場合、付勢部材23Sの力によって、温度センサ9の検出面9Aは、支持部21の支持面21Aよりも上方(+Z側、第2部材19Bの上面22から離れる側)に位置する。第2搬送部材19に基板Pが載置された場合には、付勢部材23Sによって、支持部21に支持された基板Pの裏面と温度センサ9の検出面9Aとは良好に接触(密着)する。
本実施形態においては、温度センサ9は複数設けられている。本実施形態においては、温度センサ9は4つ設けられている。また、付勢部材23Sを含む支持機構23は、複数(4つ)の温度センサ9に対応するように複数(4つ)設けられている。複数の温度センサ9のそれぞれは、支持部21に支持されている基板Pの裏面の複数の位置のそれぞれと対向するように、所定の位置関係で配置されている。制御装置6は、複数の温度センサ9を用いて、基板Pの裏面の複数の位置それぞれの温度情報を取得可能である。
温度センサ9と制御装置6とはケーブル24を介して接続されており、温度センサ9の検出信号は、ケーブル24を介して制御装置6に出力される。制御装置6は、温度センサ9の検出信号に基づいて、基板Pの温度情報を取得する。また、制御装置6は、複数の温度センサ9それぞれの検出信号に基づいて、基板Pの裏面の温度分布に関する情報を取得可能である。すなわち、本実施形態の温度センサ9は、基板Pの裏面の温度分布を計測可能である。なお、本実施形態においては、基板Pの厚さは1mm以下であり、基板Pの厚さ方向(Z軸方向)においては、基板Pに温度分布がないものとする。したがって、温度センサ9を使って基板Pの裏面の温度(温度分布)を計測することによって、基板Pの表面の温度(温度分布)も検出することができる。もちろん、基板Pの裏面の温度と基板Pの表面の温度との差が大きい場合には、温度センサ9の検出結果を補正して、基板Pの表面の温度(温度分布)を求めるようにしてもよい。
また、第2搬送部材19が基板Pを支持していない状態で、複数の温度センサ9それぞれの検出信号を比較し、その比較結果に基づいて、複数の温度センサ9のうち、異常な温度センサ9を特定することができる。例えば、複数の温度センサ9のうち、ある温度センサ9の検出信号が、他の温度センサ9の検出信号に比べて異常である場合、その温度センサ9は異常であると判断できる。そして、異常であると判断された温度センサ9を交換、又はメンテナンスすることによって、基板Pの温度情報を良好に取得することができる。
図5は、ノズル部材5の近傍を示す図である。図5に示すように、ノズル部材5は、投影光学系PLの終端光学素子FLの近傍に配置されている。ノズル部材5は、終端光学素子FLの射出面11と、その終端光学素子FLの射出面11と対向する物体の表面との間の露光光ELの光路空間Kが液体LQで満たされるように、物体との間に液体LQを保持して液浸空間LSを形成する。ノズル部材5及び終端光学素子FLの射出面11と対向可能な物体は、終端光学素子FLからの露光光ELが照射される位置に移動可能な物体を含む。本実施形態においては、露光光ELが照射される位置に移動可能な物体は、基板P、基板ステージ2、及び計測ステージ3を含む。少なくとも基板Pが露光されるとき、ノズル部材5及び終端光学素子FLの射出面11と基板Pの表面との間に液浸空間LSが形成される。基板Pの表面に露光光ELが照射されるとき、基板Pの表面には、液浸空間LSの液体LQが接触する。
本実施形態においては、基板Pの露光中、基板Pの表面の一部の領域(局所的な領域)が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、基板Pの露光中に、投影光学系PLの投影領域を含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用している。
露光装置EXは、露光光ELの光路空間K(基板P上)に液体LQを供給する供給口25と、液体LQを回収する回収口26とを有している。本実施形態においては、供給口25及び回収口26は、ノズル部材5に配置されている。供給口25には、供給管27を介して液体供給装置28が接続されている。回収口26には、回収管29を介して液体回収装置30が接続されている。なお、液浸空間LSを形成するために、国際公開第2004/090634号公報、国際公開第2004/092833号公報、国際公開第2005/024517号公報、米国特許出願公開2006/0087630号公報等に開示されている部材(機構)を用いることができる。
液体供給装置28は、液体LQの温度を調整する液体温度調整装置32を含む。液体温度調整装置32は、供給口25から光路空間K(基板P上)に供給される液体LQの温度を調整する。また、液体供給装置28は、液体LQ中の気体成分を低減する脱気装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を含む。液体供給装置28は、清浄で温度調整された液体LQを供給可能である。液体回収装置30は、真空系を含み、液体LQを回収可能である。液体供給装置28から送出された液体LQは、供給管27、及びノズル部材5の供給流路を流れた後、供給口25より露光光ELの光路空間K(基板P上)に供給される。なお、液体供給装置28は、例えば国際公開第2005/071717号公報に開示されている。また、液体回収装置30が駆動されることにより回収口26から回収された液体LQは、ノズル部材5の回収流路を流れた後、回収管29を介して液体回収装置30に回収される。
制御装置6は、基板Pを液体LQを介して露光するために、液体供給装置28を制御して、供給口25より基板P上に液体LQを供給する。また、制御装置6は、液体回収装置30を制御して、回収口26より基板P上の液体LQを回収する。制御装置6は、液体供給装置28による液体供給動作と液体回収装置30による液体回収動作とを並行して行って、露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。基板P上には、投影光学系PLの投影領域を覆うように、投影領域よりも大きく、且つ基板Pよりも小さい液体LQの液浸領域が形成される。
露光装置EXは、少なくともマスクMのパターンの像を基板Pに投影している間、ノズル部材5を用いて、露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。露光装置EXは、投影光学系PLと液浸空間LSの液体LQとを介してマスクMを通過した露光光ELを基板ステージ2の保持部2Hに保持されている基板Pに照射する。これにより、マスクMのパターンの像が液体LQを介して基板Pに投影され、基板Pは露光光ELで露光される。
なお、本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明光学系ILの照明領域に対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。
基板ステージ2と計測ステージ3とは、ノズル部材5及び終端光学素子FLの射出面11と対向する位置(露光光ELが照射される位置)を含むベース部材13上の所定領域内で、互いに独立して移動可能である。また、本実施形態においては、例えば欧州特許出願公開第1,713,113A1号公報に開示されているように、液浸空間LSは、基板ステージ2上と計測ステージ3上との間で移動可能である。すなわち、本実施形態においては、制御装置6は、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方が、ノズル部材5及び終端光学素子FLとの間で液体LQを保持可能な空間を形成し続けるように、基板ステージ2と計測ステージ3とを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2と計測ステージ3とを同期移動させる。これにより、液浸空間LSは、基板ステージ2上と計測ステージ3上との間で移動される。
図6は、基板ステージ2及び計測ステージ3を上方から見た平面図である。計測ステージ3の上面3Fの所定位置には、計測器(計測部材)として、パターンの像の投影位置と基板P上のショット領域との位置合わせ処理(アライメント処理)に用いられる第1、第2基準マークFM1、FM2が形成された基準板33が設けられている。
また、計測ステージ3の上面3Fの所定位置には、開口34が形成されている。そして、この開口34の下方(−Z方向)には、例えば米国特許公開2002−041377号公報等に開示されているような、投影光学系PLの結像特性(光学特性)を計測する空間像計測装置35の少なくとも一部が配置されている。空間像計測装置35は、投影光学系PLと液体LQとを介して形成されるパターンの像の状態を検出可能である。空間像計測装置35を用いてパターンの像の状態を検出するとき、マスクステージ1には、所定のパターン(例えば計測用パターン)が形成されたマスクMが配置される。制御装置6は、終端光学素子FLの射出面11と計測ステージ3の上面3Fの開口34とを対向させ、終端光学素子FLの射出面11と開口34を含む上面3Fとの間の露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。制御装置6は、照明光学系ILによりマスクMを露光光ELで照明する。マスクMに照射された露光光ELは、そのマスクMを介して、投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射した露光光ELは、その投影光学系PL及び液体LQを介して、開口34に照射される。開口34には、マスクMのパターンの像が投影光学系PL及び液体LQを介して投影される。これにより、開口34の下方に配置されている空間像計測装置35は、投影光学系PL及び液体LQを介して形成されるパターンの像の状態を検出することができる。なお、空間像計測装置35で像の状態を検出するためのパターンは、マスクステージ1の一部に配置されていてもよい。
以下、上述した構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する動作の一例について、図7のフローチャート図、及び図8の模式図を参照しながら説明する。以下の説明においては、基板ステージ2の保持部2Hを適宜、第1保持部2H、と称し、温調装置7の保持部材14の保持部14Hを適宜、第2保持部14H、と称する。
基板Pを露光するために、所定のタイミングで、マスクMがマスクステージ1に搬入される。また、図8(A)に示すように、露光前の基板Pが、第1搬送部材18によって、温調装置7の第2保持部14Hに搬入される(ステップSA1)。温調装置7は、搬入された基板Pを第2保持部14Hで保持する。温調装置7は、露光前の基板P、すなわち基板ステージ2の第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度を調整する動作を開始する(ステップSA2)。
温調装置7は、第2保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整する。上述のように、本実施形態においては、温調装置7は、温調機構15を用いて第2保持部14Hの温度を調整することによって、第2保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整する。第2保持部14Hは、基板Pを所定時間保持することによって、基板ステージ2の第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度を調整する。
温調装置7による基板Pの温度調整動作が完了すると、制御装置6は、温度調整された基板Pを、第1搬送部材18を用いて、温調装置7から搬出する(ステップSA3)。そして、図8(B)に示すように、制御装置6は、第1搬送部材18を用いて、温調装置7の第2保持部14Hから搬出した基板Pを、基板ステージ2の第1保持部2Hへ搬入する(ステップSA4)。
基板Pが第1保持部2Hへ搬入され、第1保持部2Hに保持されると、制御装置6は、基板Pの露光を開始する(ステップSA5)。基板ステージ2は、投影光学系PLからの露光光ELが照射される位置に基板Pを保持可能であり、基板Pは、投影光学系PLの終端光学素子FLの射出面11と対向する位置に配置される。制御装置6は、基板ステージ2に保持された基板Pを露光光ELで露光する。
なお、基板Pの露光を開始する前の所定のタイミングで、制御装置6は、基準板33の第1基準マークFM1、第2基準マークFM2等を用いて、パターンの像の投影位置と基板P上のショット領域との位置合わせ処理(アライメント処理)を実行する。制御装置6は、基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御し、基板P上の複数のショット領域を順次露光する。
また、基板Pの露光を開始する前の所定のタイミングで、制御装置6は、例えば空間像計測装置35を用いて、露光光ELの計測処理を実行する。そして、制御装置6は、空間像計測装置35の受光素子の受光結果に基づいて所定の演算処理を行い、投影光学系PLの結像特性を求める。そして、制御装置6は、空間像計測装置35を用いた計測処理の計測結果に基づいて、投影光学系PLの結像特性の調整処理(キャリブレーション処理)を実行する。また、露光装置EXが、露光光ELの照度を計測する照度計測装置等、露光光ELを計測可能な他の計測装置を備えている場合には、制御装置6は、その計測装置を用いた計測処理を実行し、その計測処理の計測結果に基づいて、調整処理(キャリブレーション処理)を実行することができる。
基板Pの露光が終了した後、その露光後の基板Pが第2搬送部材19によって基板ステージ2の第1保持部2Hから搬出される(ステップSA6)。第2搬送部材19によって第1保持部2Hから搬出された露光後の基板Pは、第3搬送部材20に渡される。第3搬送部材20は、露光後の基板Pをコータ・デベロッパ装置CD(デベロッパ装置)等の外部装置に搬送する。
そして、上述のステップSA1〜SA6の処理が所定回数繰り返される。すなわち、基板ステージ2の第1保持部2Hに複数の基板Pが順次搬入され、第1保持部2Hに保持されて露光されるとともに、露光後の基板Pが第1保持部2Hから順次搬出される。
次に、上述の構成を有する露光装置EXにおける調整方法の一例について、図9のフローチャート図を参照しながら説明する。
本実施形態の調整方法は、図9のフローチャート図に示すように、第1保持部2Hに保持された基板Pを第1保持部2Hから搬出する処理(ステップSB2)と、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度情報を取得する処理(ステップSB3)と、取得した温度情報に基づいて、所定の調整動作を実行する処理(ステップSB4)とを含む。
本実施形態においては、調整動作が、第1保持部2Hの温度と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度とを所定関係にするための調整動作を含む場合を例にして説明する。
処理の開始が指令されると(ステップSB1)、第1保持部2Hに保持された基板Pを第1保持部2Hから搬出する処理が実行される(ステップSB2)。本実施形態においては、制御装置6は、第2搬送部材19を用いて、露光後の基板Pを第1保持部2Hから搬出する。すなわち、本実施形態においては、通常の露光シーケンス中、具体的には、図7のステップSA6において、処理の開始が指令される。
制御装置6は、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度情報を取得する処理を開始する。制御装置6は、第2搬送部材19に配置されている温度センサ9を用いて、第2搬送部材19の支持部21に支持されている露光後の基板Pの温度情報を取得する(ステップSB3)。温度センサ19で取得された基板Pの温度情報は、制御装置6に出力される。
第1保持部2Hに保持されていた基板Pの温度(温度分布)は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と実質的に等しい。そのため、制御装置6は、第1保持部2Hに保持されていた基板Pの温度情報を温度センサ9を用いて取得することによって、第1保持部2Hの温度情報を取得することができる。
また、本実施形態においては、温度センサ9は複数設けられており、基板Pの裏面の温度分布を計測できる。制御装置6は、複数の温度センサ9それぞれの検出信号に基づいて、基板Pの裏面の温度分布に関する情報を取得することができ、その結果から第1保持部2Hの温度分布に関する情報を取得することができる。
制御装置6は、温度センサ9を用いて取得した基板Pの温度情報に基づいて、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)とが所定関係になるように、所定の調整動作を実行する(ステップSB4)。
本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)とが所定関係になるように、第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度を調整する。
上述のように、本実施形態においては、第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)は、温調装置7によって調整可能である。制御装置6は、温調機構15を用いて第2保持部14Hの温度(温度分布)を調整することによって、第2保持部2Hに保持された基板Pの温度(温度分布)を調整する。
本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第2保持部14Hの温度(温度分布)との温度差が小さくなるように、温調機構15を用いて第2保持部14Hの温度(温度分布)を調整する。
本実施形態においては、温調機構15の各ペルチェ素子15Pに印加する電力とその電力に応じたペルチェ素子15Pの温度との関係が予め求められている。制御装置6は、ペルチェ素子15Pの温度に応じて変化する第2保持部14Hが所望の温度(温度分布)になるように、上述の関係に基づいて、各ペルチェ素子15Pに印加する電力(調整値)を設定する。なお、第2保持部14Hの温度(温度分布)を検出可能な温度検出器を設け、その温度検出器の検出結果に基づいて、第2保持部14Hが所望の温度(温度分布)になるように、温調機構15が制御されてもよい。
例えば、第1保持部2Hより搬出された直後の基板Pの裏面に、図10(A)の模式図に示すような温度分布が存在する場合について考える。図10(A)の横軸は、基板Pの裏面の所定方向(例えばY軸方向)に関する位置、縦軸は、基板Pの裏面の温度である。例えば、第2駆動システム2D等の影響、あるいは基板P上の複数のショット領域に露光光ELを照射する順序等により、基板Pが温度分布を有する可能性がある。基板Pの裏面の温度(温度分布)と第1保持部2Hの温度(温度分布)とは実質的に等しいので、第1保持部2Hも、図10(A)に示すような温度分布を有する。
制御装置6は、温度センサ9を用いて取得した基板Pの裏面の温度情報に応じて、温調機構15を用いて第2保持部14Hの温度(温度分布)を調整する。本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hの温度分布と、第2保持部14Hの温度分布とが実質的に一致するように、温調機構15を制御する。図10(B)は、調整後の第2保持部14Hの温度分布を示す模式図であって、横軸は、第2保持部14Hの所定方向(例えばY軸方向)に関する位置、縦軸は、第2保持部14Hの温度である。
このように、本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度(温度分布)と第2保持部14Hの温度(温度分布)との関係、すなわち第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの裏面の温度(温度分布)とを実質的に一致させる。そして、第1保持部2Hの温度(温度分布)と実質的に等しい温度(温度分布)を有する基板Pを第1保持部2Hに保持することによって、基板Pの裏面の温度(温度分布)と第1保持部2Hの温度(温度分布)との差に起因する基板Pの熱変形等の発生を抑制できる。
そして、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第2保持部14Hの温度(温度分布)とが所定関係となったと判断された時点で、すなわち、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第2保持部14Hの温度(温度分布)とが実質的に一致したと判断された時点で、調整処理が終了する(ステップSB5)。
その後、調整された露光装置EXを用いて、上述のステップSA1〜SA7を含む通常の露光シーケンスが実行される。調整処理によって第2保持部14Hの温度(温度分布)は所望状態になっており、その第2保持部14Hで温度調整された露光前の基板Pの温度(温度分布)も所望状態となる。すなわち、露光前の基板Pの温度(温度分布)は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と実質的に等しくなる。
上述のように、本実施形態においては、第1保持部2Hに複数の基板Pが順次保持されるとともに、第1保持部2Hから基板Pが順次搬出される。本実施形態においては、制御装置6は、基板Pを所定数搬出する毎に、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度情報を取得する処理を実行する。そして、基板Pの裏面(第1保持部2H)の温度(温度分布)と、前回取得した温度(温度分布)との差が許容できない場合には、制御装置6は、最新の温度情報に基づいて、第2保持部14Hの温度(調整機構15に対する調整値)を適宜調整(更新)する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度情報を温度センサ9で取得することによって、第1保持部2Hの温度情報を良好に取得することができる。そして、取得された第1保持部2Hの温度情報に基づいて、その第1保持部2Hに搬入される露光前の基板Pの温度を調整することによって、例えば第1保持部2Hと基板Pとの温度差に起因する基板Pの熱変形等を発生を抑制し、露光不良の発生を抑制することができる。
また、第2保持部14Hを備える温調装置7を用いて、第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度を調整することによって、第1保持部2Hの温度と基板Pの温度とを実質的に等しくした状態で、その基板Pを第1保持部2Hに搬入することができる。そのため、第1保持部2Hに基板Pが搬送された後、第1保持部2Hと基板Pとの温度差を小さくするための動作(例えば第1保持部2Hの真空吸着機構による吸引動作のオン、オフ動作)等を省略又は簡略することができる。したがって、スループットの劣化を抑制できる。
また、本実施形態においては、第1保持部2Hの温度情報を取得するために、第1保持部2Hに保持されて露光され、第1保持部2Hから搬出された基板Pの温度情報を取得する。そのため、通常の露光シーケンス中において、第1保持部2Hの温度情報を取得することができる。したがって、スループットの劣化、露光装置EXの稼動率の劣化等を抑制できる。
また、本実施形態においては、第1保持部2Hから搬出される基板Pの温度情報の取得動作は、基板Pを所定数搬出する毎に実行される。これにより、基板Pの温度情報を取得する動作に時間がかかる場合でも、スループットの劣化、露光装置EXの稼動率の劣化等を抑制できる。
また、本実施形態においては、基板Pの温度情報を取得する温度センサ9は、第1保持部2Hから基板Pを搬出する第2搬送部材19に配置されており、第1保持部2Hより搬出された直後の基板Pの温度情報を取得することができる。したがって、温度センサ9は、第1保持部2Hの温度情報を精度良く取得することができる。
また、温度センサ9は、基板Pの裏面と接触するので、露光後の基板Pの温度を精度良く検出できる。また、付勢部材23Sを設けたことにより、温度センサ9の検出面9Aと基板Pの裏面とを良好に接触させることができる。
なお、本実施形態においては、一例として、温度センサ9が4つ設けられている場合を例にして説明したが、もちろん、任意の複数の温度センサ9を設けることができる。温度センサ9の数を多くする(例えば5つ以上にする)ことによって、基板Pの温度分布をより一層良好に取得できる。また、温度センサ9の数を少なくすることによって、装置コストを低減できる。もちろん、温度センサ9は1つであってもよい。この場合、基板P(第1保持部2H)全体の温度がほぼ均一とみなし、1つの温度センサ9の計測結果に基づいて第2保持部14Hの温度調整を実行してもよいし、基板P(第1保持部2H)に生じる温度分布を実験、シミュレーションなどに基づいて予め求めておき、この予め求めた温度分布の情報と1つの温度センサ9の計測結果とに基づいて、第2保持部14Hの温度調整を実行してもよい。
なお、本実施形態においては、温度センサ9により取得された温度情報に基づいて、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第2保持部14Hの温度(温度分布)とが実質的に一致するように調整されるが、必ずしも一致させなくてもよい。例えば、基板Pが第2保持部14Hから第1保持部2Hへ搬送されるまでの間に、基板Pの温度が変化する可能性がある。そのような場合には、その搬送中の基板Pの温度変化量を予め求めておき(予測しておき)、その求めた温度変化量に基づいて、第2保持部14Hで基板Pの温度を調整することができる。なお、搬送中の基板Pの温度変化量は、例えば実験又はシミュレーション等によって予め求めることができる。
すなわち、制御装置6は、第2保持部14Hから第1保持部2Hまでの搬送中の基板Pの温度変化量を考慮して、第1保持部2Hに保持される直前の基板Pの温度と第1保持部2Hの温度とが実質的に一致するように、温調機構15を用いて第2保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整する。これにより、基板Pと第1保持部2Hとの温度差に起因する基板Pの熱変形等を抑制できる。
なお、本実施形態においては、第1保持部2Hに保持される直前の基板Pの温度を調整するために、温調装置7は、温調機構15を用いて第2保持部14Hの温度を調整することによって、第2保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整しているが、基板Pの温度を、温調機構15とは別の温調機構を用いて調整するようにしてもよい。例えば、基板Pを保持する第2保持部14H(保持部材14)を収容する第2チャンバ装置を設け、その第2チャンバ装置の内部空間の環境(温度)を調整することによって、第2保持部14Hに保持された基板Pの温度を調整することができる。この場合、温調機構15を省略することができる.また、温調機構15と第2チャンバ装置とを併用することもできる。また、第2保持部14Hに保持された基板Pに、感光膜を感光させない波長の光を照射することによっても、露光前の基板Pの温度を調整することができる。なお、露光前の基板Pの温度(温度分布)の調整は、第2保持部14Hに保持された状態で実行する必要はなく、例えば、第1保持部材18に保持された状態で実行してもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の第1実施形態においては、第2保持部14Hの温度(温度分布)を調整して、第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)を調整する場合を例にして説明したが、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)とを所定関係にするために、第1保持部2Hの温度(温度分布)を調整してもよい。
図11は、第2実施形態に係る基板ステージ2Bを示す図である。図11において、基板ステージ2Bは、温調機構36を備えている。温調機構36は、複数のペルチェ素子36Pを含み、第1保持部2Hの温度及び温度分布を調整可能である。
露光後の基板Pの裏面の温度(温度分布)は、温調機構36によって温度(温度分布)が調整されている第1保持部2Hの温度(温度分布)を反映していると考えることができる。したがって、制御装置6は、温度センサ9の検出結果に基づいて、温調機構36によって温度(温度分布)が調整された第1保持部2Hの温度(温度分布)を検知(確認)することができる。本実施形態において、制御装置6は、温度センサ9の検出結果に基づいて取得した第1保持部2Hの温度情報に基づいて、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)とが所定関係になるように、温調機構36を用いて第1保持部2Hの温度を調整する。例えば、制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される直前の基板Pの温度(温度分布)とが実質的に一致するように、温調機構36を制御することができる。
また、制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)とを所定関係にするために、第1保持部2Hの温度(温度分布)と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度(温度分布)との両方を調整することができる。制御装置6は、温調機構36を用いて第1保持部2Hの温度(温度分布)を調整可能であり、第2保持部14H(温調機構15)を用いて第1保持部2Hに保持される直前の基板Pの温度(温度分布)を調整可能である。
なお、温調機構36の一部として、第1保持部2Hの内部に流路を形成し、その流路に流体供給機構より温度調整された流体(液体または、気体、または両方を含む)を供給することによって、第1保持部2Hの温度(温度分布)を調整してもよい。第1保持部2Hの温度(温度分布)を調整する温調機構36は、例えば米国特許第5,738,165号公報に開示されている。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第3実施形態に係る第1搬送部材180を示す図である。第1搬送部材180は、露光前の基板Pを第1保持部2Hへ搬送(搬入)する。第1搬送部材180は、上述の第2搬送部材19と同等の構成を有する。第1搬送部材180は、ロッド状の第1部材18Aと、第1部材18Aに支持されたフォーク状の第2部材18Bとを備えている。また、第1搬送部材180は、第2部材18Bの上面37に配置され、基板Pの裏面と接触する複数の支持部38を有する。
第1搬送部材180は、支持部38に支持された基板Pの温度を調整可能な温度機構39を備えている。温調機構39は、複数のペルチェ素子39Pを含み、支持部38に支持された基板Pの温度及び温度分布を調整可能である。
制御装置6は、温度センサ9の検出結果により取得した第1保持部2Hの温度情報に基づいて、第1保持部2Hの温度と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度とが所定関係になるように、温調機構39を用いて第1搬送部材180に保持された基板Pの温度を調整する。例えば、制御装置6は、第1保持部2Hの温度と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度とが実質的に一致するように、温調機構39を制御することができる。また、温調機構39は、第1搬送部材180に保持されている基板Pの温度分布を調整可能であり、温度センサ9の検出結果により取得した第1保持部2Hの温度分布に関する情報に基づいて、第1保持部2Hの温度分布と基板Pの温度分布とが一致するように、基板Pの温度分布を調整することができる。
なお、本実施形態によれば、例えば、露光前の基板Pが第1保持部2Hへ搬送されるまでの間に、基板Pの温度が変化する可能性がある場合でも、温調機構39を用いて、基板Pの温度変化を抑制できる。また、温調機構39を用いて、第1搬送部材180自体の温度変化を抑制することもでき、その第1搬送部材180に支持される基板Pの温度変化を抑制できる。
なお、温調機構39の一部として、第1搬送部材180の内部に流路を形成し、その流路に流体供給機構より温度調整された流体(液体または、気体、または両方を含む)を供給することによって、第1搬送部材180に保持された基板Pの温度(温度分布)を調整してもよい。
また、制御装置6は、第1保持部2Hの温度と第1保持部2Hに保持される前の基板Pの温度とを所定関係にするために、第1搬送部材180に保持された基板Pの温度と、第1保持部2Hの温度との両方を調整することもできる。制御装置6は、上述の第2実施形態で説明した温調機構36を用いて第1保持部2Hの温度を調整可能である。
また、本実施形態によれば、第1搬送部材180の温調機構39を用いて基板Pの温度及び温度分布を調整できるので、温調装置7を省略することができる。また、第1搬送部材180の温調機構39と温調装置7とを併用することもできる。すなわち、温調装置7、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを露光装置EXに搭載し、温度センサ9の検出結果に基づいて、第1保持部2Hの温度と第1保持部2Hに保持される直前の基板Pの温度とを所定関係にするために、温調装置7、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを調整することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、本実施形態に係る調整方法の一例を示すフローチャート図である。本実施形態においては、調整動作が、第1保持部2Hの温度と液体LQの温度とを所定関係にするための調整動作を含む場合を例にして説明する。
上述の第1実施形態と同様、ステップSB1〜SB3の処理が終了すると、制御装置6は、温度センサ9を用いて取得した基板Pの温度情報に基づいて、第1保持部2Hの温度と液体LQの温度とが所定関係になるように、所定の調整動作を実行する(ステップSC4)。
本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hに保持された基板Pの温度と液体LQの温度とが所定関係になるように、液体LQの温度を調整する。第1保持部2Hの温度とその第1保持部2Hに保持された基板Pの温度とは実質的に等しいので、第1保持部2Hの温度と液体LQの温度とが所定関係になるように、液体LQの温度を調整することによって、第1保持部2Hに保持された基板Pの温度を液体LQの温度とを所定関係にすることができる。
上述のように、本実施形態においては、供給口25から供給される液体LQの温度は、液体温度調整装置32によって調整可能である。本実施形態においては、制御装置6は、供給口25から供給される液体LQの温度が第1保持部2Hに保持された基板Pの温度と実質的に一致するように、液体温度調整装置32を用いて第1保持部2Hの温度を調整する。
本実施形態においては、例えば供給口25の近傍に、供給口25から供給される液体LQの温度を検出可能な液体温度センサ(不図示)が配置されている。制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度センサ9を用いて検出された基板Pの温度)と供給口25から供給される液体LQの温度とが所定関係となったと判断した時点で、すなわち、第1保持部2Hの温度と供給口25から供給される液体LQの温度とが実質的に一致したと判断した時点で、調整動作を終了する(ステップSB5)。
また、制御装置6は、第1保持部2Hの保持面の温度分布(温度センサ9で検出された基板Pの温度分布)に応じて、液体温度調整装置32を用いて、第1保持部2Hに保持された基板P上に供給される液体LQの温度を調整することもできる。すなわち、第1保持部2Hの保持面が、図10(A)に示したような温度分布を有する場合、制御装置6は、液浸空間LSが形成される基板Pの表面の位置に応じて供給口25から供給される液体LQの温度を調整する。本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2Hに保持された基板Pの表面の温度分布と、その基板Pの表面の複数の位置のそれぞれに供給される液体LQの温度とが実質的に一致するように、液体温度調整装置32の調整値を設定できる。例えば、図14の模式図に示すように、基板Pの表面の+Y軸側のエッジ付近に液浸空間LSを形成する場合に、T1[℃]に温度調整された液体LQが供給口25から供給され、基板Pの表面の中央付近に液浸空間LSを形成する場合に、T2[℃]に温度調整された液体LQが供給口25から供給され、基板Pの表面の−Y軸側のエッジ付近に液浸空間LSを形成する場合に、T3[℃]に温度調整された液体LQが供給口25から供給される。
なお、液体LQが複数の供給口25から供給される場合には、第1保持部2Hの保持面の温度分布に応じて、各供給口25から異なる温度の液体LQを供給してもよいし、一つの供給口25から温度分布を有する液体LQを供給してもよい。
本実施形態によれば、第1保持部2Hに保持された基板Pと基板P上に供給される液体LQの温度とを所望の関係にすることができるので、基板Pと液体LQとの温度差に起因する露光不良の発生を抑制できる。
また、本実施形態においては、制御装置6は、第1保持部2H(基板P)の温度と液体LQの温度とを所定関係にするために、第1保持部2Hの温度を調整することもできる。制御装置6は、上述の第2実施形態で説明した温調機構36を用いて第1保持部2Hの温度を調整可能である。また、制御装置6は、第1保持部2Hの温度と液体LQの温度とを所定関係にするために、第1保持部2Hの温度と供給口25から供給される液体LQの温度との両方を調整することもできる。
なお、本実施形態においては、第1保持部2Hの温度(温度分布)と液体LQの温度(温度分布)とを所定関係にするために、第1保持部2Hの温度(温度分布)と供給口25から供給される液体LQの温度(温度分布)との少なくとも一方を調整するようにしているが、上述の第1〜第3実施形態と本実施形態とを組合わせてもよい。すなわち、温調装置7、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを露光装置EXに搭載し、温度センサ9の検出結果に基づいて、温調装置7、液体温度調整装置32、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを調整することができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、本実施形態に係る調整方法の一例を示すフローチャート図である。本実施形態においては、調整動作が、投影光学系PLの光学特性の調整動作を含む場合を例にして説明する。
上述の第1実施形態と同様、ステップSB1〜SB3の処理が終了すると、制御装置6は、温度センサ9を用いて取得した第1保持部2H(基板P)の温度情報に基づいて、投影光学系PLの光学特性を調整する(ステップSD4)。
第1保持部2Hの温度(温度分布)に応じて、その第1保持部2Hに保持される基板Pが変形する可能性がある。例えば、第1保持部2Hの温度(温度分布)に応じて、基板P上のショット領域に既に形成されているパターンの大きさ(倍率)が変化する可能性がある。
本実施形態においては、制御装置6は、温度センサ9を用いて取得した温度情報に基づいて、例えば基板P上のショット領域に既に形成されているパターンと、投影光学系PLを介して基板P上に投影されるパターンの像とが良好に重ね合わせられるように、投影光学系PLの光学特性(投影倍率など)を調整する。第1保持部2Hの温度(温度分布)とその第1保持部2Hに保持される基板Pの変形量(パターンの大きさの変化量)との関係は、例えば実験又はシミュレーション等によって予め求めることができる。また、投影光学系PLの光学特性(投影倍率)は、結像特性調整装置12によって調整可能である。制御装置6は、上述の関係と、温度センサ9を用いて取得した温度情報とに基づいて、基板Pの変形量(パターンの大きさの変化量)を求める。そして、制御装置6は、基板P上のショット領域にすでに形成されているパターンと、投影光学系PLを介して基板P上に投影されるパターンの像とが良好に重ね合わせられるように、結像特性調整装置12の補正量(調整量)を導出し、その補正量に基づいて、投影光学系PLの光学特性を調整する。これにより、パターンの重ね合わせ精度の劣化を抑止し、露光不良の発生を抑制できる。
また、第1保持部2Hの温度分布によっては、基板Pのショット領域に形成されているパターンが歪む可能性もある。制御装置6は、第1保持部2Hの温度分布を考慮して、基板P上のショット領域に形成されているパターンと、投影光学系PLを介して基板P上に投影されるパターンの像とが良好に重ね合わせられるように、結像特性調整装置12を用いて投影光学系PLの光学特性(ディストーションなど)を調整することができる。
また、本実施形態において、制御装置6は、第1保持部2Hの温度(温度分布)と、投影光学系PLの光学特性との両方を調整することもできる。
また、投影光学系PLの光学特性のみならず、温度センサ9を用いて取得した温度情報に基づいて、照明光学系ILの光学特性が調整されてもよいし、露光光ELの光路空間Kを満たす液体LQの光学特性が調整されてもよい。例えば液体LQの温度を調整することによって、液体LQの光学特性(屈折率等)を調整することができる。このように、温度センサ9を用いて取得した温度情報に基づいて、露光光ELが通過する光学系の光学特性を調整することができる。
なお、上述の第1〜第4実施形態と本実施形態とを組合わせてもよい。すなわち、温調装置7、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを露光装置EXに搭載し、温度センサ9の検出結果に基づいて、温調装置7、結像特性調整装置12、液体温度調整装置32、温調機構36、温調機構39の少なくとも一つを調整することができる。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
上述の各実施形態においては、基板Pの温度情報を取得するための温度センサ9が、第2搬送部材19に配置されている場合を例にして説明したが、本実施形態の特徴的な部分は、基板Pの温度情報を取得するための温度センサが、第1保持部2Hから露光後の基板Pを搬出する第2搬送装置17の搬送経路上に配置されている点にある。
図16は、第6実施形態に係る温度センサ90の一例を示す図である。本実施形態の温度センサ90は、非接触で基板Pの温度情報を取得する。本実施形態においては、温度センサ90は、例えば光ファイバ式放射温度計を含む。温度センサ90としては、一例として、例えばアドバンスドエナジージャパン株式会社「OR1000F」、「LP1200」等を用いることができる。
温度センサ90は、検出プローブ91を有する。本実施形態においては、検出プローブ91は、第2搬送部材19に支持された基板Pの裏面と対向する位置に配置されている。また、検出プローブ91は、基板Pが第2搬送部材19から第3搬送部材20へ渡される位置の近傍に配置されている。本実施形態の第3搬送部材20は、ロボット部93によって移動可能である。
また、本実施形態においては、検出プローブ91は複数設けられている。本実施形態においては、検出プローブ91は4つ設けられている。複数の検出プローブ91のそれぞれは、第2搬送部材19に支持されている基板Pの裏面の複数の位置のそれぞれと対向するように、所定の位置関係で配置されている。温度センサ90は、複数の検出プローブ91を用いて、基板Pの裏面の複数の位置それぞれの温度情報を取得可能である。
制御装置6は、温度センサ90の検出信号に基づいて、基板Pの温度情報を取得する。また、制御装置6は、複数の検出プローブ91のそれぞれによる検出信号に基づいて、基板Pの裏面の温度分布に関する情報を取得可能である。すなわち、本実施形態の温度センサ90は、基板Pの裏面の温度分布を計測可能である。
このように、非接触方式の温度センサ90を用いて、露光後の基板Pの温度情報を取得することができる。そして、制御装置6は、温度センサ90で取得した温度情報に基づいて、上述の各実施形態で説明したような調整動作を実行する。
なお、第2搬送部材19が基板Pを支持していない状態で、複数の検出プローブ91それぞれの検出信号を比較し、その比較結果に基づいて、複数の検出プローブ91のうち、異常な検出プローブ91を特定することができる。
なお、上述の第1〜第6実施形態において、第1保持部2Hから搬出される基板Pの温度情報の取得動作を、基板Pを所定数搬出する毎に実行する場合を例にして説明したが、基板Pを1つ搬出する毎に、その基板Pの温度情報を取得する動作を実行してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、複数の温度センサ9(検出プローブ91)を用いて基板Pの複数の位置の温度を検出しているが、温度センサ9(検出プローブ91)は1つでもよい。また、温度センサ9(検出プローブ91)を用いて、基板Pの1ヵ所の温度を検出するようにしてもよい。
なお、上述の実施形態においては、露光後の基板Pの温度情報を取得しているが、第1保持部2Hに保持された基板Pであれば、露光されていない基板Pであってもよい。第1保持部2Hに保持された後の基板Pを第1保持部2Hより搬出し、その搬出された基板Pの温度情報を取得することによって、第1保持部2Hの温度情報を取得することができる。ただし、上述したように、第1保持部2Hに保持された基板Pの温度(温度分布)は、露光光ELの照射によっても変化するので、露光後の基板Pの温度(温度分布)を検出することが望ましい。
また、図17の模式図に示すように、基板Pとほぼ同じ外形を有するダミー基板等の所定部材95を第1保持部2Hで保持し、その第1保持部2Hから搬出された所定部材95の温度情報を取得するようにしてもよい。この場合、所定部材95に露光光ELを照射しなくてもよいが、基板Pの露光時と同様に,第1保持部2Hに保持された所定部材95に露光光ELを照射した後に、所定部材95の温度情報を取得することが望ましい。
なお、上述の各実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル、セダー油等を用いることも可能である。また、液体LQとして、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系の終端光学素子の像面(射出面)側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子の物体面(入射面)側の光路空間も液体で満たすことができる。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、米国特許第5,825,043号などに開示されているような、露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置を採用可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)を採用することができる。
さらに、露光装置EXとして、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置を採用してもよい。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置を採用することもできる。
また、露光装置EXとして、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などを採用することができる。また、露光装置EXとして、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどを採用することができる。
また、露光装置EXとして、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号等に開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置を採用することもできる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置を採用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む干渉計システムを用いてマスクステージ、基板ステージ、及び計測ステージの各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り換えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、米国特許7,023,610号に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、前述の各照明領域と、投影領域がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状などでもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。また、可変成形マスクとしては、DMDに限られるものでなく、DMDに代えて、以下に説明する非発光型画像表示素子を用いても良い。ここで、非発光型画像表示素子は、所定方向へ進行する光の振幅(強度)、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器としては、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)以外に、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が例として挙げられる。また、反射型空間光変調器としては、上述のDMDの他に、反射ミラーアレイ、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:Electro Phonetic Display)、電子ペーパー(または電子インク)、光回折型ライトバルブ(Grating Light Valve)等が例として挙げられる。
また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。この場合、照明光学系は不要となる。ここで自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。また、パターン形成装置が備える自発光型画像表示素子として、複数の発光点を有する固体光源チップ、チップを複数個アレイ状に配列した固体光源チップアレイ、または複数の発光点を1枚の基板に作り込んだタイプのもの等を用い、該固体光源チップを電気的に制御してパターンを形成しても良い。なお、固体光源素子は、無機、有機を問わない。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に採用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
また、露光装置EXとして、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)を採用することができる。
本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図18に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンの像で基板を露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。上述の各実施形態で説明した露光装置EXにおける調整方法は、基板処理ステップ204に含まれ、その調整方法で調整された露光装置EXを用いて、基板Pを露光することが行われる。
なお、上述のように本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した全ての構成要素を適宜組み合わせて用いることが可能であり、また、一部の構成要素を用いない場合もある。
なお、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 基板ステージ、温調装置、及び搬送システムを示す平面図である。 温調装置の保持部材の一例を示す図である。 第1実施形態に係る搬送部材及び温度センサの一例を示す図である。 ノズル部材の一例を説明するための図である。 基板ステージ及び計測ステージの一例を上方から見た平面図である。 第1実施形態に係る露光方法の一例を説明するためのフローチャート図である。 第1実施形態に係る露光方法の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る調整方法を説明するためのフローチャート図である。 第1実施形態に係る調整方法を説明するための模式図である。 第2実施形態に係る基板ステージを示す図である。 第3実施形態に係る第1搬送部材を示す図である。 第4実施形態に係る調整方法を説明するためのフローチャート図である。 第4実施形態に係る調整方法を説明するための模式図である。 第5実施形態に係る調整方法を説明するためのフローチャート図である。 第6実施形態に係る搬送部材及び温度センサの一例を示す図である。 所定部材が基板ステージから搬出される状態を示す模式図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
2…基板ステージ、2H…第1保持部、7…温調装置、8…搬送システム、9…温度センサ、12…結像特性調整装置、14…保持部材、14H…第2保持部、15…温調機構、16…第1搬送装置、17…第2搬送装置、18…第1搬送部材、19…第2搬送部材、20…第3搬送部材、23S…付勢部材、25…供給口、32…液体温度調整装置、36…温調機構、39…温調機構、90…温度センサ、91…検出プローブ、95…所定部材、EL…露光光、EX…露光装置、LQ…液体、LS…液浸空間(液浸領域)、P…基板、PL…投影光学系

Claims (38)

  1. 第1保持部に保持された基板を露光する露光装置における調整方法であって、
    前記第1保持部に保持された所定部材を前記第1保持部から搬出することと、
    前記第1保持部から搬出された前記所定部材の温度情報を取得することと、
    前記取得した温度情報に基づいて、調整動作を実行することと、を含む調整方法。
  2. 前記所定部材は、露光後の基板を含む請求項1記載の調整方法。
  3. 前記第1保持部に複数の基板が順次保持されるとともに、
    前記第1保持部から前記基板が順次搬出され、
    前記基板を所定数搬出する毎に、前記第1保持部から搬出された基板の温度情報を取得する請求項2記載の調整方法。
  4. 前記所定部材は、前記基板とほぼ等しい外形を有する請求項1記載の調整方法。
  5. 前記温度情報を取得することは、前記所定部材の温度分布を計測することを含む請求項1〜4のいずれか一項記載の調整方法。
  6. 前記第1保持部から前記所定部材を搬出する搬出装置に配置された温度センサを用いて、前記所定部材の温度情報を取得する請求項1〜5のいずれか一項記載の調整方法。
  7. 前記第1保持部は、前記所定部材の所定面を保持し、
    前記温度センサは、前記搬出装置に支持された前記所定部材の所定面と対向する位置に配置されている請求項6記載の調整方法。
  8. 前記温度センサを前記所定面に向かって付勢する付勢部材を有する請求項7記載の調整方法。
  9. 前記第1保持部から前記所定部材を搬出する搬出装置の搬送経路上に配置された温度センサを用いて、前記所定部材の温度情報を取得する請求項1〜5のいずれか一項記載の調整方法。
  10. 前記温度センサは、非接触で前記所定部材の温度情報を取得する請求項9記載の調整方法。
  11. 前記調整動作は、前記第1保持部に保持される前の基板の温度を調整すること、又は前記第1保持部の温度を調整すること、又はその両方の温度を調整することを含む請求項1〜10のいずれか一項記載の調整方法。
  12. 前記第1保持部に保持される直前の基板と前記第1保持部との温度差が小さくなるように、前記調整動作が実行される請求項11記載の調整方法。
  13. 前記露光装置は、前記第1保持部で保持される前に基板を保持する第2保持部を有し、
    前記基板の温度の調整は、前記第2保持部に保持された基板の温度を調整することを含む請求項11又は12記載の調整方法。
  14. 前記第2保持部の温度を調整することによって、前記第2保持部に保持された基板の温度が調整される請求項13記載の調整方法。
  15. 前記露光装置は、前記第1保持部へ基板を搬送する搬送部材を有し、
    前記基板の温度の調整は、前記搬送部材に保持された基板の温度を調整することを含む請求項11〜14のいずれか一項記載の調整方法。
  16. 前記調整動作は、前記基板、又は前記第1保持部、又はその両方の温度分布の調整を含む請求項11〜15のいずれか一項記載の調整方法。
  17. 前記露光装置は、前記液体を供給する供給口を有し、
    前記第1保持部に保持された基板は、前記供給口から供給された液体を介して露光され、
    前記調整動作は、前記温度情報に基づいて前記液体の温度を調整することを含む請求項1〜16のいずれか一項記載の調整方法。
  18. 前記第1保持部された基板と前記液体との温度差が小さくなるように、前記液体の温度を調整する請求項17記載の調整方法。
  19. 前記露光装置は、前記露光光が通過する光学系を有し、
    前記光学系の光学特性を調整することを含む請求項1〜10のいずれか一項記載の調整方法。
  20. 前記光学系は、投影光学系を含む請求項19記載の調整方法。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項記載の調整方法で調整された露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  22. 露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記露光光が照射される位置で前記基板を保持可能な第1保持部と、
    前記第1保持部に保持された所定部材を前記第1保持部から搬出する搬出装置と、
    前記第1保持部から搬出された前記所定部材の温度情報を取得する温度センサと、を備えた露光装置。
  23. 前記所定部材は、露光後の基板を含む請求項22記載の露光装置。
  24. 前記第1保持部に複数の基板が順次保持されるとともに、
    前記第1保持部から前記基板が順次搬出され、
    前記基板を所定数搬出する毎に、前記第1保持部から搬出された基板の温度情報を取得する請求項23記載の露光装置。
  25. 前記所定部材は、前記基板とほぼ等しい外形を有する請求項22記載の露光装置。
  26. 前記温度センサは、前記所定部材の温度分布を計測可能である請求項22〜25のいずれか一項記載の露光装置。
  27. 前記第1保持部は、前記所定部材の所定面を保持し、
    前記温度センサは、前記搬出装置に支持された前記所定部材の所定面と対向する位置に配置されている請求項22〜26のいずれか一項記載の露光装置。
  28. 前記温度センサを前記所定面に向かって付勢する付勢部材を有する請求項27記載の露光装置。
  29. 前記温度センサは、前記第1保持部から前記所定部材を搬出する搬出装置の搬送経路上に配置されている請求項22〜26のいずれか一項記載の露光装置。
  30. 前記温度センサは、非接触で前記所定部材の温度情報を取得する請求項29記載の露光装置。
  31. 前記第1保持部で保持される前に基板を保持する第2保持部と、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記第2保持部に保持された基板の温度の調整、又は前記第1保持部の温度の調整、又はその両方の温度の調整を行う調整装置とを備えた請求項22〜30のいずれか一項記載の露光装置。
  32. 前記基板を前記第1保持部へ搬送する搬送部材と、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記搬送部材に保持された基板の温度の調整、又は前記第1保持部の温度の調整、又はその両方の温度の調整を行う調整装置とを備えた請求項22〜30のいずれか一項記載の露光装置。
  33. 前記第1保持部に保持された基板を液体を介して露光するために、前記液体を供給する供給口と、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記供給口から供給される液体の温度を調整する調整装置とをさらに含む請求項31又は32記載の露光装置。
  34. 前記第1保持部に保持された前記基板を液体を介して露光するために、前記液体を供給する供給口と、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記第1保持部及び前記供給口から供給される液体の少なくとも一方の温度を調整する調整装置と、を備えた請求項22〜30のいずれか一項記載の露光装置。
  35. 前記露光光が通過する光学系と、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記光学系の光学特性を調整する請求項22〜34のいずれか一項記載の露光装置。
  36. 前記光学系は、投影光学系を含む請求項35記載の露光装置。
  37. 前記第1保持部の温度を調整する調整装置をさらに備え、
    前記取得した温度情報に基づいて、前記調整装置で調整された前記第1保持部の状態を確認する請求項22〜30のいずれか一項記載の露光装置。
  38. 請求項22〜37のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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