JP2008288063A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却風の流れを良くし、同時に発熱部分の冷却効率を良くする。
【解決手段】誘導加熱装置の制御を司る制御基板と、制御基板上のスイッチング素子の発熱を放熱するためのヒートシンクと、ヒートシンクの放熱を助ける冷却ファンを備え、冷却風の流れを良くして冷却効率を上げるために、回路基板を垂直に配置し、冷却ファンをその下に構成することにより、下から上に冷却風を流すことで、冷却風の流れを良くし、同時に発熱部分の冷却効率を良くすることとなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、スイッチング素子の発熱を放熱するためのヒートシンクを備えた誘導加熱装置に関するものである。
従来、この種の誘導加熱装置器は、誘導加熱装置の制御回路基板を水平に配置し、制御回路基板上のスイッチング素子にヒートシンクを装着し、冷却ファンを横から当てることで冷却を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
図1及び図2において、1は放熱を促す冷却風を発生させる冷却ファン、2は発熱素子で誘導加熱のためのインバータに用いられるスイッチング素子である。3は発熱素子2の熱を放熱するためのヒートシンク、4は発熱素子2やその他の回路が取り付けられている回路基板である。発熱素子2は冷却ファン1の近くにあり、制御基板4上に構成されている。
特開2006−222095号公報
しかしながら、前記従来の構成では、冷却手段であるファンの風量を増加させ、ヒートシンクを大型化する必要がある。その結果、ファンの風量を増加させるためにはファンの大型化によるコストアップや、風量増加により騒音が大きくなる。また、ヒートシンクの大型化となれば、基板に占める投影面積の増加、基板を含めた制御回路自体の大型化につながるという課題を有している。
また、従来の構成では、冷却ファン1つで制御基板上のヒートシンクや加熱コイル、更にはグリルによる熱を効率良く冷却する事が難しく、冷却風が途中の障害物により発散して弱まり、十分な冷却効率を上げる事ができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、発熱素子の放熱の際に、基板上に発熱素子を搭載した状態でヒートシンクを大型化することなく、また冷却ファンの風量増加に伴う騒音を上げる事無く放熱性能を向上させることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、制御基板を垂直に配置し更に冷却ファンをその下に構成することで、下から上に冷却風を流すこととしたものである。これによって、冷却風の流れを効率良くし、冷却効果を上げる事で騒音を抑えることができる。
本発明の誘導加熱装置は、放熱性能を向上させることができる。
第1の発明は、誘導加熱装置の制御を司る制御基板と、高周波の磁束を発生させて誘導加熱を行うインバータ回路部品の一部であるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の発熱を放熱するためのヒートシンクと、そのヒートシンクの放熱を助ける冷却ファンを備え、冷却効率を上げるために、制御基板を垂直に配置し、その下に薄型の冷却ファンを上向きに構成した誘導加熱装置であり、冷却風を下から上に流すことで、誘導加熱装置上部に設けられた排気口までの空気の流れを良くし、障害物などによる抵抗を減らす事で冷却風の冷却性能を向上させることが可能である。また、前記スイッチング素子を基板から分離することもないので、動作の安定性が低下することもない。
第2の発明は、特に、第1の発明の誘導加熱装置において、冷却風を取り込む吸入口を誘導加熱装置上部以外に底部にも設けたもので、冷却風の風量を増すと同時に、吸入から排出までの風の流れを良くし、風量を上げずに冷却効率を上げる事が可能である。
第3の発明は、特に、第1の発明の誘導加熱装置において、制御基板が複数存在する際、直方体の筒状のケースの各壁面に基板を取り付け、その筒の下部に冷却ファンを上向きに構成した物である。筒状のケースが冷却風の通り道になる事で、冷却風の発散による風量低下を防ぎ、かつ制御基板上のヒートシンクが全て筒の中心を向く為、均一に冷却する事が可能となる。
第4の発明は、特に第3の発明において、深さの足りない誘導加熱装置において、冷却ファンの位置は従来通りとし、冷却ファンからの冷却風の出口を冷却ファンの下部に設定し、筒状のケースの内側の各壁面に取り付けられた制御基板をそれぞれ下からの冷却風により冷却するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図3は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の制御基板配置構成の側断面図である。
図3において、1は冷却ファンであり、2は発熱素子で、誘導加熱のためのインバータに用いられるスイッチング素子である。3は発熱素子2の熱を放熱するためのヒートシンク、4は発熱素子2が取り付けられている制御基板である。発熱素子2は、ヒートシンク3に取り付けられている。そして、ヒートシンク3は、より熱を放熱させるために、冷却手段である冷却ファン1からの風が当たりやすいよう制御基板4上に構成されている。
以上のように構成された誘導加熱装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず、誘導加熱装置にて加熱を行うと、発熱素子2は高周波数(例えば25kHz)でオン/オフのスイッチングが成され、数十アンペアの電流が流れる。それにより発熱素子2には数十ワットの損失が発生する。一般にスイッチング素子である発熱素子2は半導体で、ジャンクション温度が150℃を超えると破壊してしまうので、ヒートシンク3を取り付け冷却ファン1により作られる冷却風をヒートシンク3に当てることで冷却している。冷却風の流れを良くし、かつヒートシンク3に冷却風を効率よく当てるために、制御基板4を垂直に配置し、冷却ファン1を真下もしくは下から上向きに構成して、冷却風を下から上に向けて流す事で、排気口までの風の流れを良くし、効率良くヒートシンク3の冷却ができる。また、下から冷却する事で、吸入口から入り込む煮汁などの液体を基板上に撒き散らす事が無くなり、安定した品質を保つことができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態の誘導加熱装置の側断面図を示すものである。
図4で示すように、冷却ファン1の下側の筐体にも空気取入れ口5を設ける事で、吸入する空気の量を増やす事が可能であり、また誘導加熱装置の上部から吸入する水蒸気や油煙などの密度を減らす事も可能であり、仮に回路基板上に付着したとしても、回路基板が垂直に配置されているので、水滴が下に落ち、品質の安定化につながる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態の誘導加熱装置の制御基板配置構成の側断面図である。図6は、第3の実施の形態の誘導加熱装置の側断面図である。
図5及び図6で示すように、複数の回路基板がある時、基板ケース6を直方体の筒状とし、各回路基板を筒状の基板ケースの各壁面に取り付け、かつ冷却ファン1を基板ケースの真下に構成して、筒状の基板ケース6の筒の中を冷却風が通るように構成する。冷却風の通り道が筒の中に限定され、かつ誘導加熱装置上部に構成されている排気口に向けて下から上へ冷却風が流れる事で、冷却風の障害になる障害物も減り、効率良く排熱する事が可能となる。また、回路基板上のヒートシンク3は、図7の上面図の様に全て筒の内部に向いた形で構成されるので、均一に冷却され効率よく冷却を行うことが可能となる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の第4の実施の形態の誘導加熱装置の側断面図を示すものである。
深さの浅い誘導加熱装置において同等の効果が得られる様、冷却ファン1は従来通りの位置とし、冷却風の吹出し口7を冷却ファンの下部に構成し、冷却風を下から出す事で、筒状の基板ケースの下から上へ冷却風を流す様構成したものである。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調装置は、回路基板を縦に配置して、下から冷却ファンにより効率よく冷却風を当てる事が可能なので、冷却風の風量を増やさずに冷却する事が可能であり、ファンの数を増やしたり、ヒートシンクを大型化することなく放熱性能を向上させることができるので、誘導加熱調装置に限らず、発熱素子とその熱を放熱させるためのヒートシンクと放熱を促す冷却ファンを備えた電子機器にも適応できる。
従来の誘導加熱装置の側断面図 従来の誘導加熱装置の上断面図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の制御基板配置構成の側断面図 本発明の第2の実施の形態における誘導加熱装置の側断面図 本発明の第3の実施の形態における誘導加熱装置の制御基板配置構成の側断面図 本発明の第3の実施の形態における誘導加熱装置の側断面図 本発明の第3の実施の形態における誘導加熱装置の上断面図 本発明の第4の実施の形態における誘導加熱装置の側断面図
符号の説明
1 冷却ファン
2 発熱素子
3 ヒートシンク
4 制御基板
5 底面吸入口
6 基板ケース
7 冷却風の吹出し口

Claims (4)

  1. 制御回路を実装した基板と、高周波の磁束を発生させて誘導加熱を行うインバータ回路部品の一部であるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の発熱を放熱するためのヒートシンクと、前記ヒートシンクの放熱を促す冷却風を発生させる冷却ファンを備え、前記基板を垂直に配置し冷却ファンをその下に構成し、冷却風を下から上に向けて流すことで、冷却風の風の流れを良くして、冷却効果と冷却ファンによる騒音を抑制することができる誘導加熱装置。
  2. 冷却ファンの風の吸入口を本体上部以外に底面にも設けることで、風の量を多く取り入れることができる請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 複数ある制御回路基板を直方体の基板ケースの筒の壁面に取り付け、冷却風を筒の内部を通す事で、冷却風の流れを良くすると同時に、全ての基板上のヒートシンクが筒の内側に向くため、均一に冷却が可能な請求項1に記載の誘導加熱装置。
  4. 冷却風を下から出すことで、垂直に配置された制御回路基板の下から上に冷却風が流れるようにした請求項1または3に記載の誘導加熱装置。
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