JP2008286249A - 流体継手 - Google Patents

流体継手 Download PDF

Info

Publication number
JP2008286249A
JP2008286249A JP2007129808A JP2007129808A JP2008286249A JP 2008286249 A JP2008286249 A JP 2008286249A JP 2007129808 A JP2007129808 A JP 2007129808A JP 2007129808 A JP2007129808 A JP 2007129808A JP 2008286249 A JP2008286249 A JP 2008286249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hub
turbine
fluid coupling
impeller
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007129808A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5049647B2 (ja
Inventor
Masabumi Imasaka
正文 今坂
Seiji Makita
誠二 牧田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yutaka Giken Co Ltd
Original Assignee
Yutaka Giken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yutaka Giken Co Ltd filed Critical Yutaka Giken Co Ltd
Priority to JP2007129808A priority Critical patent/JP5049647B2/ja
Publication of JP2008286249A publication Critical patent/JP2008286249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5049647B2 publication Critical patent/JP5049647B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】流体継手でもエンジンブレーキを可能にすると共に,循環回路への作動オイルの供給及び排出をスムーズにして,その冷却を良好にする。
【解決手段】ポンプハブ3hをエンジンのクランク軸1に結合し,タービンハブ4hを第1ベアリング8を介してクランク軸1に支承し,このタービンハブ4hの外端から延出するタービン軸10の外端に出力部14を形成し,ポンプ羽根車3の外周部にサイドカバー6を結合し,このサイドカバー6のカバーハブ6hを第2ベアリング20を介してタービン軸10に支承すると共に,カバーハブ6h及びタービン軸10間に逆負荷を伝達用の一方向クラッチ21を介装し,タービンハブ4hに,第1ベアリング8及び一方向クラッチ21間の中央部を通ってサイドカバー6内の油室28を戻し油路37に連通するオイル孔33を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は,ポンプ羽根車とタービン羽根車とを対向させて,これらの間に作動オイルの循環回路を形成してなる流体継手の改良に関する。
かゝる流体継手は,例えば特許文献1に開示されているように,既に知られている。またポンプ羽根車及びタービン羽根車を備えるトルクコンバータにおいて,エンジンの減速時,エンジンブレーキを可能にすべく,タービン羽根車に連設されるタービン軸とポンプ羽根車に連設されるサイドカバーとの間に,タービン軸からサイドカバーへの逆負荷の伝達し得る一方向クラッチを介装したものが例えば特許文献2に開示されているように,既に知られている。
特開2002−21970号公報 特開2003−214524号公報
本発明は,流体継手に,トルクコンバータのエンジンブレーキ発生技術を取り入れて,流体継手でもエンジンブレーキを可能にすると共に,循環回路への作動オイルの供給及び排出をスムーズにして,その冷却を良好にすることを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,ポンプ羽根車とタービン羽根車とを対向させて,これらの間に作動オイルの循環回路を形成してなる流体継手において,ポンプ羽根車のポンプハブをエンジンのクランク軸に結合し,タービン羽根車のタービンハブを第1ベアリングを介してクランク軸の外周面に回転自在に支承し,このタービンハブの外端から延出してクランク軸を囲繞するタービン軸の外端に出力部を形成し,ポンプ羽根車の外周部に,タービン羽根車の背面を覆ってそれとの間に循環回路の外周部と連通する油室を画成するうサイドカバーを結合し,このサイドカバーのカバーハブを第2ベアリングを介してタービン軸の外周に回転自在に支承すると共に,カバーハブ及びタービン軸間に,タービン軸からサイドカバー側への逆負荷を伝達する一方向クラッチを,これがタービンハブの外端面に隣接するようにして介装し,ポンプハブ及びタービンハブ間に,循環回路の内周部をクランク軸内の供給油路に連通する連通路を設ける一方,タービンハブに,第1ベアリング及び一方向クラッチ間を通ってサイドカバー内の油室をクランク軸内の戻し油路に連通するオイル孔を設けたことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記オイル孔を,これがタービンハブの外周面に近づくにつれて第1ベアリング側に傾くように傾斜配置したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記連通路を,ポンプハブの,第1ベアリングに当接する内端面に形成した複数の切欠きで構成したことを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,流体継手でありながら,エンジンの減速時には,タービン軸に加えられる逆負荷を一方向クラッチを介してサイドカバー及びポンプ羽根車へ,さらにクランク軸へと,効率よく伝達することができ,良好なエンジンブレーキを得ることができる。
また供給油路から循環回路への作動オイルの供給は,ポンプハブ及びタービンハブ間の連通路を通して行われ,また循環回路から戻し油路への作動オイルの排出は,第1ベアリング及び一方向クラッチ間の中央部を通るようにカバーハブに設けられるオイル孔を通して行うことで,作動オイルの供給及び排出が極めてスムーズであり,その冷却を図ることができる。
本発明の第2の特徴によれば,オイル孔と,第1ベアリング及び一方向クラッとの各間には,タービンハブの厚肉部が対角位置に存在することになり,したがって,スラスト荷重に対するオイル孔周りの強度を確保しつゝ,第1ベアリング及び一方向クラッチの軸方向距離を極力狭めて,流体継手のコンパクト化を図ることができる。
本発明の第3の特徴によれば,ポンプハブを第1ベアリングに当接させて,流体継手のコンパクト化を図りつゝ,供給油路及び循環回路間の連通路を簡単に形成することができる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明のに係る流体継手の略上半部の縦断面図,図2は図1の2−2線断面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図2の4−4線断面図,図5は図1の5−5線断面図,図6はロー付け工程説明図である。
先ず,図1において,流体継手Cは,自動二輪車,バギー車等の小型車両に搭載されるエンジンのクランク軸1と多段変速機の入力ギヤ2との間の動力伝達に供される。この流体継手Cは,ポンプ羽根車3と,それに対向してそれとの間に作動オイルの循環回路5を画成するタービン羽根車4とよりなっており,ポンプ羽根車3には,タービン羽根車4の背面を覆うサイドカバー6が溶接により一体に連設される。
ポンプ羽根車3のハブ,即ちポンプハブ3hは,クランク軸1の端部にスプライン嵌合されるスプライン孔7を有する。またタービン羽根車4のハブ,即ちタービンハブ4hの内周面には,クランク軸1に支持される第1ボールベアリング8のアウタレース8aが嵌装され,止環9で固定される。タービンハブ4hには,外周端を循環回路5に突入させる環状のバッフルプレート52が固着される。
タービンハブ4hの外端には,それより小径のタービン軸10が前記サイドカバー6のハブ,即ちカバーハブ6hを貫通して外方に延びるように一体に連設される。このタービン軸10の外端には,環状段部12を介して小径の連結軸部13が形成されており,この連結軸部13の外周面に,前記入力ギヤ2に噛合する出力ギヤ14のハブ14hの内周面が嵌合され,そしてこのハブ14hは前記環状段部12に溶接15により結合される。このハブ14hの内周面と,それに嵌合した連結軸部13の外端面とでベアリングハウジング16が画成され,このベアリングハウジング16には,クランク軸1に支承されるニードルベアリング17が収容され,このニードルベアリング17及びハブ14hの外端に当接するスラスト板19がクランク軸1に取り付けられる。
クランク軸1には,上記ニードルベアリング17,タービン軸10,第1ボールベアリング8及びポンプハブ3hが順次嵌装される。その際,ポンプハブ3hとクランク軸1とはスプライン嵌合され,また第1ボールベアリング8のインナレース8bとポンプハブ3hとは軸方向に当接した状態で,クランク軸1上の環状段部1aと,クランク軸1に螺着されるナット18との間で挟持される。
前記カバーハブ6hは,第2ボールベアリング20を介してタービン軸10に回転自在に支承され,この第2ボールベアリング20に内側に隣接して一方向クラッチ21がタービン軸10及びカバーハブ6h間に介装される。この一方向クラッチ21は,タービン軸10からサイドカバー6への逆負荷のみ伝達し得るように構成されている。カバーハブ6hは,環状の端壁22と,この端壁22の内側に隣接する環状の第1ハウジング23と,この第1ハウジング23に環状段部25を介して連なる,第1ハウジング23より大径の環状の第2ハウジング24とを有しており,第1ハウジング23の内周面に前記第2ボールベアリング20のアウタレース20aが嵌合され,そのインナレース20bがタービン軸10の外周面に嵌合される。また第2ハウジング24に前記一方向クラッチ21が収容され,この一方向クラッチ21の内端にタービンハブ4hの外端面が対向して配置される。タービン軸10の外周には,カバーハブ6hの端壁22内周面に密接する環状のシール部材27が装着される。
クランク軸1の中心部には,その一端面に開口する袋状の孔30と,互いに孔30の軸方向に離れていて孔30からそれぞれ半径方向に延びる入口孔31及び出口孔32とが設けられる。その入口孔31は,ポンプハブ3hの内端に設けられる複数の切欠き29を介して循環回路5の内周部に連通され,また出口孔32は,前記第2ボールベアリング20及び一方向クラッチ21間の中央部を通る直線状の複数のオイル孔33を介してサイドカバー6内の油室28に連通される。このオイル孔33は,タービンハブ4hにドリル加工されるもので,その際,第1ボールベアリング8及び一方向クラッチ21間の中央部を通りながら,このオイル孔33がタービンハブ4hの外周面に近づくにつれて第1ボールベアリング8側に傾くように傾斜して形成される。
前記孔30には,不図示のクランクケースに支持されるオイルパイプ34が挿入され,このオイルパイプ34は,前記入口孔31及び出口孔32の中間部内壁に圧入される仕切りブッシュ35に回転自在に支承される。この仕切りブッシュ35により,孔30の内部は,入口孔31に連通する供給油路36と,出口孔32に連通する戻し油路37とに区画される。供給油路36は,ポンプハブ3hにより駆動されるオイルポンプ38の吐出ポートに連通され,戻し油路37は,オイルパイプ34の内部を通してオイルタンク39に開放される。
ポンプ羽根車3の構成について図1〜図5を参照しながら詳述する。図1及び図2に示すように,ポンプ羽根車3は,横断面椀形で環状のシェル3hと,このシェル3hの内側に配置される横断面椀形のコアリング3rと,これらシェル3h及びコアリング3r間を一体に連結する複数のブレード3bとで構成される。各ブレード3bは平板状に形成されていて,流体継手Cの回転軸線Aから放射状に延びる放射面Rに沿って配置される。
図1〜図4に示すように,シェル3hの内側面の内周端部及び外周端部には,第1及び第2位置決め凹部41A,41Bをそれぞれ形成され,また図1及び図5に示すように,コアリング3rには位置決め孔41Cが穿設される。一方,各ブレード3bには,これら第1,第2位置決め凹部41A,41B及び位置決め孔41Cに係合する第1,第2及び第3位置決め爪42A,42B,42Cが形成される。第1及び第2位置決め凹部41A,41Bは,シェル3hの開放面側からのコイニング加工により形成される。またコアリング3rの位置決め孔41Cを貫通する第3位置決め爪42Cの先端部にはU字状の切欠き43が設けられる。
シェル3hの内周部は,流体継手Cの回転軸線Aに直交するよう半径方向内方に延びる環状の平坦部45に形成されており,この平坦部45の内側面に,ブレード3b群の半径方向内端部をシェル3h側に押圧する環状のリテーナ板46がスポット溶接47により結合され,これにより第1及び第2位置決め凹部41A,41Bと第1及び第2位置決め爪42A,42Bとの各係合状態が保持され,また第3位置決め爪42Cと位置決め孔41Cとの係合状態が保持される。この状態で,シェル3h,ブレード3b及びコアリング3rの三者はロー付けされる。図3及び図4における符号49は固化したロー材を示す。
そのロー付けに当たっては,図6に示すように,シェル3hの開放面を上方に向けて上記三者3s,3b,3cを支持台48に載せ,環状に配列される第3位置決め爪42C上端の切欠き43にリング状のロー材49を係合させる。またブレード3b群の半径方向外方側の上面にも,上記ロー材49より大径のリング状のロー材49を載せ,この支持台48を加熱炉に投入し,両ロー材49,49を溶解させる。溶解したロー材49は,上記三者3s,3b,3cの各接触部に毛細管現象により浸透するので,その後,溶解したロー材49を冷却,固化することにより,上記三者3s,3b,3cのロー付けが完了する。こうして製作されたポンプ羽根車3のシェル3hの平坦部45の内周面に,ポンプハブ3hが嵌合され,溶接54により固着される。
シェル3hの外周端部の内周には,環状段部50を介して大径の連結凹部51が形成されており,この連結凹部51の内周面に前記サイドカバー6の外周端部嵌合され,この嵌合部が溶接53により液密に結合される。
次に,タービン羽根車4の構成について説明する。タービン羽根車4は,そのシェル4sの板厚がポンプ羽根車3のシェル3hより薄い点を除けば,その内部構造は,ポンプ羽根車3の内部構造と対称的に構成される。即ち,タービン羽根車4は,横断面椀形で環状のシェル4sと,このシェル4sの内側に配置される横断面椀形のコアリング4rと,これらシェル4s及びコアリング4r間を一体に連結する複数のブレード3bとで構成される。そして,このタービン羽根車4のコアリング4r及びブレード4bと,ポンプ羽根車3のコアリング3r及びブレード3bとを共通化すべく,タービン羽根車4のシェル4sの内面は,ポンプ羽根車3のシェル3hの内面と対称的に形成され,またタービン羽根車4のコアリング4r及びブレード4bは,ポンプ羽根車3のコアリング3r及びブレード3bとそれぞれ対称的に形成される。
したがって,シェル4sの内面にも,シェル3hの内面の第1及び第2位置決め凹部41A,41Bと対称的に第1及び第2位置決め凹部41A,41Bが形成され,ブレード4bにも,ブレード3bの第1,第2及び第3位置決め爪42A,42B,42Cと対称的に第1,第2及び第3位置決め爪42A,42B,42Cが形成され,コアリング4rにも,コアリング3rの位置決め孔41Cと対称的に位置決め孔41Cが穿設される。つまり,ブレード3b及びブレード4bは,それぞれ裏返せば他方のブレードに使用し得,同じくコアリング3r及びコアリング4rは,それぞれ裏返せば他方のコアリングに使用し得るのである。
このタービン羽根車4も,シェル4s,ブレード4b及びコアリング4rの三者は,ポンプ羽根車3と同様の要領でリテーナ板46′を用いながらロー付けされる。これらのロー付け後,シェル4sの平坦部45及びリテーナ板46′は,バッフルプレート52と共にタービンハブ4hに溶接55により固着される。
次に,この第1実施例の作用について説明する。
エンジンの運転により,クランク軸1の回転トルクがポンプ羽根車3へと伝達して,それを回転駆動し,更にオイルポンプ27をも駆動すると,オイルポンプ27が吐出する作動オイルは,供給油路36から入口孔31及び切欠き29を経て,循環回路5に流入し,該回路5を満たした後,その外周部からサイドカバー6内の油室28に移り,そしてオイル孔33,出口孔32及び戻し油路37を順次を経てオイルタンク39に戻る。したがって,作動オイルの供給及び排出が極めてスムーズであり,その冷却を図ることができる。特に,サイドカバー6内の油室28から出口孔32への作動オイルの排出は,第1ボールベアリング8及び一方向クラッチ21間の中央部を通るようにタービンハブ4hに穿設される直線状のオイル孔33を通して行われるので,抵抗なく極めてスムーズに行われ,作動オイルの冷却を促進することができる。
しかも,第1ボールベアリング8及び一方向クラッチ21間の中央部を通るオイル孔33は,これがタービンハブ4hの外周面に近づくにつれて第1ボールベアリング8側に傾くように傾斜配置されるので,オイル孔33と,第1ボールベアリング8及び一方向クラッチ21との各間には,タービンハブ4hの厚肉部4ha,4hbが対角位置に存在することになり,したがって,スラスト荷重に対するオイル孔33周りの強度を確保しつゝ,第1第1ボールベアリング8及び一方向クラッチ21の軸方向距離を極力狭めて,流体継手Cのコンパクト化を図ることができる。
また入口孔31及び循環回路5間を連通する切欠き29は,第1ボールベアリング8に当接するポンプハブ3hの内端面に複数形成されるものであるから,流体継手Cのコンパクト化を図りつゝ,入口孔31及び循環回路5間の連通を簡単に行うことができる。
エンジンのアイドリング状態では,クランク軸1からポンプ羽根車3が回転駆動されると,循環回路5を満たしている作動オイルが矢印のように循環回路5を循環することにより,ポンプ羽根車3の回転トルクをタービン羽根車4に伝達しようとするが,循環回路5に介入するバッフルプレート52が循環回路5での作動オイルの循環を妨げることにより,ドラッグトルクが下げられ,タービン羽根車4の停止状態を容易に保つことができる。
車両を発進すべく,クランク軸1の回転数を上げれば,それと共にポンプ羽根車3の回転数が上がることにより,ポンプ羽根車3からタービン羽根車4への流体伝動が盛んになり,タービン羽根車4,したがってタービン軸10が回転して,出力ギヤ14から多段変速機の入力ギヤ2を駆動するようになり,スムーズな発進が可能となる。
多段変速機の入力ギヤ2から出力ギヤ14に逆負荷が伝達されるエンジンの減速時には,一方向クラッチ21がオン状態となるから,出力ギヤ14に伝達した逆負荷は,タービン軸10から一方向クラッチ21を介してサイドカバー6へ,さらにポンプ羽根車3からクランク軸1へと効率よく伝達されるので,良好なエンジンブレーキを得ることができる。
その際,入力ギヤ2及び出力ギヤ14の噛合部に発生する大なる半径方向の荷重を,出力ギヤ14の内周側に配設されるニードルベアリング17を介してクランク軸1に直接支承させることができるので,タービン軸10に曲げ荷重が加わるのを防ぎ,円筒状のタービン軸10の薄肉化,延いてはその軽量化を図ることができる。しかも,上記ニードルベアリング17は,出力ギヤ14のハブ14hの内周面と,この内周面に嵌合されるタービン軸10の連結軸部13の外端面とで画成されるベアリングハウジング16に収容されるので,上記ニードルベアリング17として,大径で大容量のものゝ使用が可能となり,その耐久性の向上を図ることができる。
この流体継手Cの組み立てに当たっては,先ず,カバーハブ6hを備えたサイドカバー6に,タービン軸10を備えたタービン羽根車4を第2ボールベアリング20及び一方向クラッチ21を介して組み込み,またタービンハブ4hの内周面には第1ボールベアリング8を装着する。次に,ポンプハブ3hを備えたポンプ羽根車3をタービン羽根車4に対向させると共に,ポンプ羽根車3のシェル3h外周端部の連結凹部51にサイドカバー6の外周端部を嵌合して,その嵌合部を溶接53により液密に結合する。その後,タービン軸10外端部の連結軸部13外周面に出力ギヤ14のハブ14hの内周面を嵌合し,ハブ14h及び環状段部12間を溶接15により結合する。
このようにタービン軸10と出力ギヤ14とは,互いに分離して個別に構成されるので,タービン軸10のカバーハブ6hへの組み付けを容易に行うことができると共に,タービン軸10と出力ギヤ14には,それぞれの機能に適した素材を使用したり処理をすることができる。
而して,サイドカバー6とタービン羽根車4とは,その間に介装される第2ボールベアリング20により高い同軸精度が確保され,同時にポンプ羽根車3及びサイドカバー6は,シェル3hの連結凹部51とサイドカバー6外端部との嵌合により高い同軸精度が確保され,したがって,ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4の高い同軸精度が確保される。
こうして流体継手Cは,ポンプ羽根車3から出力ギヤ14までの1つの組立体で構成されるので,運搬等の移動中に分解する心配なく,取り扱いが容易であり,またエンジンのクランク軸1への装着も容易に行うことができる。
またこの流体継手Cでは,前述のように,ポンプ羽根車3のブレード3b及びコアリング3rと,タービン羽根車4のブレード4b及びコアリング4rとを対称的に構成したので,ブレード3b及びブレード4bの共通化,並びにコアリング3r及びコアリング4rの共通化を図ることができ,形状を異にする部品の数の削減を可能にし,コストダウンに寄与することができる。特に,ブレード3b及びブレード4bが平板状に形成されて,流体継手Cの回転軸線Aから放射状に延びる放射面Rに沿って配置されることにより,ブレード3b及びブレード4bの共通化を容易に,しかも安価に行うことができる。
その際,ポンプ羽根車3及びタービン羽根車4の各シェル3s,4sの内側面の内周端部及び外周端部に,複数の第1及び第2位置決め凹部41A,41Bをそれぞれ周方向に配列するように形成すると共に,各コアリング3r,3rに複数の位置決め孔41Cを周方向に配列するように設ける一方,各ブレード3b,4bには,上記第1,第2位置決め凹部41A,41B及び位置決め孔41Cに係合する第1,第2及び第3位置決め爪42A,42B,42Cを形成し,各ブレード3b,4bを,対応するシェル3s,4s及びコアリング3r,3rにロー付けしたので,各ブレード3b,4bが長手方向両端部で対応するシェル3s,4sに位置決めされ,安定した姿勢でロー付けされることになり,したがって高精度のポンプ羽根車3及びタービン羽根車4を容易に製作することができるから,高性能の流体継手Cを安定的に供給することができる。しかも上記第1及び第2位置決め凹部41A,41Bは,各シェル3s,4sの内側面の内周端部及び外周端部に形成されるので,その形成に伴ない各シェル3s,4sの外側面に膨らみが発生しても,その膨らみは,各シェル3s,4sの腹部の膨らみには及ばないから,流体継手Cのコンパクト化を阻害するものではない。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
本発明のに係る流体継手の略上半部の縦断面図。 図1の2−2線断面図 図2の3−3線断面図。 図2の4−4線断面図。 図1の5−5線断面図。 ロー付け工程説明図。
符号の説明
C・・・・・・・流体継手
3・・・・・・・ポンプ羽根車
3h・・・・・・ポンプハブ
4・・・・・・・タービン羽根車
3h・・・・・・タービンハブ
6・・・・・・・サイドカバー
6h・・・・・・カバーハブ
8・・・・・・・第1ベアリング(第1ボールベアリング)
14・・・・・・出力部(出力ギヤ)
20・・・・・・第2ベアリング(第2ボールベアリング)
28・・・・・・油室
29・・・・・・連通路(切欠き)
33・・・・・・オイル孔
36・・・・・・供給油路
37・・・・・・戻し油路

Claims (3)

  1. ポンプ羽根車(3)とタービン羽根車(4)とを対向させて,これらの間に作動オイルの循環回路(5)を形成してなる流体継手において,
    ポンプ羽根車(3)のポンプハブ(3h)をエンジンのクランク軸(1)に結合し,タービン羽根車(4)のタービンハブ(4h)を第1ベアリング(8)を介してクランク軸(1)の外周面に回転自在に支承し,このタービンハブ(4h)の外端から延出してクランク軸(1)を囲繞するタービン軸(10)の外端に出力部(14)を形成し,ポンプ羽根車(3)の外周部に,タービン羽根車(4)の背面を覆ってそれとの間に循環回路(5)の外周部と連通する油室(28)を画成するうサイドカバー(6)を結合し,このサイドカバー(6)のカバーハブ(6h)を第2ベアリング(20)を介してタービン軸(10)の外周に回転自在に支承すると共に,カバーハブ(6h)及びタービン軸(10)間に,タービン軸(10)からサイドカバー(6)側への逆負荷を伝達する一方向クラッチ(21)を,これがタービンハブ(4h)の外端面に隣接するようにして介装し,ポンプハブ(3h)及びタービンハブ(4h)間に,循環回路(5)の内周部をクランク軸(1)内の供給油路(36)に連通する連通路(29)を設ける一方,タービンハブ(4h)に,第1ベアリング(8)及び一方向クラッチ(21)間の中央部を通ってサイドカバー(6)内の油室(28)をクランク軸(1)内の戻し油路(37)に連通するオイル孔(33)を設けたことを特徴とする流体継手。
  2. 請求項1記載の流体継手において,
    前記オイル孔(33)を,これがタービンハブ(4h)の外周面に近づくにつれて第1ベアリング(8)側に傾くように傾斜配置したことを特徴とする流体継手。
  3. 請求項1記載の流体継手において,
    前記連通路を,ポンプハブ(3h)の,第1ベアリング(8)に当接する内端面に形成した複数の切欠き(29)で構成したことを特徴とする流体継手。
JP2007129808A 2007-05-15 2007-05-15 流体継手 Active JP5049647B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007129808A JP5049647B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 流体継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007129808A JP5049647B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 流体継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008286249A true JP2008286249A (ja) 2008-11-27
JP5049647B2 JP5049647B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=40146162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007129808A Active JP5049647B2 (ja) 2007-05-15 2007-05-15 流体継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5049647B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102927237A (zh) * 2012-10-31 2013-02-13 陕西航天动力高科技股份有限公司 一种液力变矩器

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6280067U (ja) * 1985-11-07 1987-05-22
JP2000205373A (ja) * 1998-11-13 2000-07-25 Yutaka Giken Co Ltd 小型車両用伝動装置
JP2001159458A (ja) * 1999-11-30 2001-06-12 Yutaka Giken Co Ltd トルクコンバータ
JP2003247625A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Yutaka Giken Co Ltd 流体伝動装置用羽根車
JP2006322589A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Honda Motor Co Ltd トルクコンバータ付き内燃機関

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6280067U (ja) * 1985-11-07 1987-05-22
JP2000205373A (ja) * 1998-11-13 2000-07-25 Yutaka Giken Co Ltd 小型車両用伝動装置
JP2001159458A (ja) * 1999-11-30 2001-06-12 Yutaka Giken Co Ltd トルクコンバータ
JP2003247625A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Yutaka Giken Co Ltd 流体伝動装置用羽根車
JP2006322589A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Honda Motor Co Ltd トルクコンバータ付き内燃機関

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102927237A (zh) * 2012-10-31 2013-02-13 陕西航天动力高科技股份有限公司 一种液力变矩器

Also Published As

Publication number Publication date
JP5049647B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4935006B2 (ja) 流体伝動装置
US8863923B2 (en) Fluid transmission device
US9267555B2 (en) Lock-up device for torque converter
KR101317747B1 (ko) 토크 컨버터
JP2010255753A (ja) 動力伝達装置
JP2007315496A (ja) 船外機
JP2007271053A (ja) 流体式トルク伝達装置
US6793052B2 (en) Torque converter
JP2007239811A (ja) 流体伝動装置のロックアップクラッチ
JP5049647B2 (ja) 流体継手
JP5072433B2 (ja) 流体継手
JP5072432B2 (ja) 流体継手
US20090011902A1 (en) Lockup device and hydraulic torque transmission device provided with the same
US20170299030A1 (en) Fluid transmission device
JP4109895B2 (ja) バッフルプレート付き流体継手
JP2006009817A (ja) 流体伝動装置
JP3958988B2 (ja) トルクコンバータ
JP5037233B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JP4537752B2 (ja) トルクコンバータ
JP5394328B2 (ja) トルクコンバータ
JP4537871B2 (ja) 流体伝動装置
JP2003247624A (ja) トルクコンバータ
JP2014199141A (ja) トルクコンバータ
JP3923319B2 (ja) トルクコンバータ
JP3971634B2 (ja) トルクコンバータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120711

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5049647

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250