JP2008285717A - 安価で、生産性よく製造可能な耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で、生産性よく製造可能な耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:20.5%以上22.5%以下、Cu:0.3%以上0.8%以下、Ni:1.0%以下、Ti:4×(C+N)%以上0.40%以下、V:0.03%以上0.1%以下、Nb:0.5%以下、Mo:0.2%以下、Al:0.03%以上0.07%以下、Mg:0.0005%以上0.0020%未満を含有し、VとNの含有量の積(V%×N%)が0.0005以上0.0015以下を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、かつMgとAlの質量比(Mg/Al)が0.55以上であるAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物が分散していることを特徴とする耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
【選択図】図1
【解決手段】質量%で、C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:20.5%以上22.5%以下、Cu:0.3%以上0.8%以下、Ni:1.0%以下、Ti:4×(C+N)%以上0.40%以下、V:0.03%以上0.1%以下、Nb:0.5%以下、Mo:0.2%以下、Al:0.03%以上0.07%以下、Mg:0.0005%以上0.0020%未満を含有し、VとNの含有量の積(V%×N%)が0.0005以上0.0015以下を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、かつMgとAlの質量比(Mg/Al)が0.55以上であるAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物が分散していることを特徴とする耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
【選択図】図1
Description
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板、特に、安価で、生産性よく製造可能な耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法に関する。
ステンレス鋼の中では、その優れた耐食性により、オーステナイト系ステンレス鋼のSUS304(18%Cr-8%Ni)(日本工業規格、JIS G 4305)が広く使用されている。しかし、この鋼種はNiを多量に含むため高価である。一方、Niを多量に添加しないフェライト系ステンレス鋼では、SUS304相当の優れた耐食性をもつ鋼種として、Moを添加したSUS436L(18%Cr-1%Mo)(JIS G 4305)がある。しかし、この鋼種もまた、Moを1%も含むため非常に高価である。
以上のような理由から、Moを添加しないで、SUS304あるいはSUS436L相当の耐食性を持つフェライト系ステンレス鋼が求められている。Moを添加しないフェライト系ステンレス鋼としては、SUS430J1L(19%Cr-0.5%Cu-0.4%Nb)(JIS G 4305)があるが、SUS304やSUS436Lに比べて耐食性が劣る。
安価で、耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼として、特許文献1には、質量%で、Cr:9%以上30%以下、Cu:0.1%以上0.6%以下、Ti:5×C%以上15×C%以下、Sb:0.02%以上0.2%以下を含むフェライト系ステンレス鋼が、また、特許文献2には、質量%で、Cr:11%以上23%以下、Cu:0.5%以上2.0%以下、Ti、Nb、Zr、Taのうち少なくとも1種を0.01%以上1%以下、V:0.05%以上2.0%以下を含むフェライト系ステンレス鋼が、さらに、特許文献3には、質量%で、Cr:5%以上60%以下、Cu:0.15%以上3.0%以下、Ti:4×(C%+N%)%以上0.5%以下、Nb:0.003%以上0.020%以下を含むフェライト系ステンレス鋼が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載のフェライト系ステンレス鋼では、20%以上のCrを含む鋼で特に問題となる熱間圧延時の肌荒れに対する対策が講じられておらず、熱間圧延後に鋼板の表層を研磨する必要が生じ、高効率な生産性とSUS304あるいはSUS436L相当の優れた耐食性を両立させることができない。
上述のように、安価で、耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼を製造するためには、高価なMoを添加しないこと、および高効率で大量生産できることが必要である。Cr添加量を増加すれば耐食性が向上するが、再結晶温度が高くなり、熱間圧延中に十分に再結晶させて組織を微細化することが困難となるため、熱延板の靭性が低下するので、熱延板を連続焼鈍ラインや酸洗ラインで処理できない。また、20%以上のCrを含有する場合、熱間圧延前の加熱時に十分なスケール層が形成されないため、圧延中にロールとの焼き付きが起こり、いわゆる肌荒れが著しくなるという問題も生じる。こうした熱延板の靭性低下の問題を解決する手段の1つに、鋼中のC、N、S、P、Oといった不純物を低減し、高純度化することで、再結晶を促進させる方法が知られているが、凝固組織の粗大化が著しく、耐リジング性が低下するといった問題が生じる。
熱延板の組織を微細化することで熱延板の靭性を改善し、さらに冷延焼鈍板の耐リジング性を改善するためには、凝固組織を微細化する方法および熱間圧延中の再結晶を促進して組織を微細化する方法が挙げられる。このうち、凝固組織を微細化させる技術としては、種々の介在物を凝固の際の核として利用する方法や電磁攪拌による方法などが知られているが、多量の金属元素および非金属元素の添加が必要であったり、凝固時の温度差ΔT(=鋳造時の溶鋼温度と溶鋼の凝固温度の差)を小さくする必要があり、連続鋳造時の温度調整に時間を要するばかりでなく、いわゆる連々鋳造が困難となり、経済性を著しく低下させるといった問題がある。一方、熱間圧延中の再結晶促進には、熱間圧延時に強圧下を加えることが有効であるが、Crを多く含むフェライト系ステンレス鋼では、耐酸化性が良好であるため表面に生成されるスケールが薄く、ロールとの焼付きにより表面疵が発生し、いわゆる肌荒れが生じやすくなるという問題がある。熱延板に肌荒れが生じると、酸洗で疵をなくすために必要な溶解量が増すためにライン速度を低下する必要が生じたり、さらにひどい場合には、熱延板の表面をグラインダー等により削る必要が生じるため、生産性や経済性が著しく低下する。
また、特許文献4には、スラグ組成を制御することにより、溶鋼中のAl-Mg系介在物(酸化物)を制御し、これを核としてTiNを析出させ、凝固組織の70vol.%を超える部分を平均粒径3mm以下の微細な等軸晶とすることでリジング特性を改善する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献4に開示されている技術では、凝固スラブの表層近傍、すなわち鋼板表面近傍の組織の微細化には効果的でない。このため、耐リジング性には一定の改善がみられるものの、肌荒れに対する策が講じられておらず、特に、熱間圧延中の再結晶促進のために強圧下を行うと、熱延板に著しい肌荒れが生じ、生産性や経済性が低下するという問題を残していた。また、特許文献4の技術では、スラグの成分を調整し、特に、質量%で、0.0005%未満のMgを含有させることで介在物の制御を行っているが、不純物レベルに近い微量なMgの含有量を十分に制御しているとはいい難い。
特公昭50-6167号公報
特公昭64-4576号公報
特許第3420371号公報
特許第3446667号公報
本発明は、上記現状の問題点に鑑み、安価で、生産性よく製造可能な耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、中間段階の熱延板における耐肌荒れ性と最終製品である冷延板の耐リジング性をともに向上させる方法を鋭意検討した結果、以下の知見を見出した。
1)凝固スラブの表層近傍に存在する柱状晶組織を微細化させることで、熱延板の肌荒れが著しく改善される。スラブの表層近傍に生成するチル晶や柱状晶は、主に<100>方向に成長するため、スラブ表面の面方位が一致するうえ、柱状晶組織を微細化することにより拡散が速い粒界が増え、その結果、均一かつ厚い酸化スケールの生成が促進され、熱間圧延中のロールとの焼付きにより生じる肌荒れを防止することができると考えられる。
2)凝固組織の30vol.%以上の部分を微細柱状晶組織とすることにより、冷延板のリジングを改善し得る。
3)このような凝固組織は、不純物量に近い微量なMgとAlの含有量、さらにVとNの含有量を適正な範囲に制御することにより得られる。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、質量%で、C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:20.5%以上22.5%以下、Cu:0.3%以上0.8%以下、Ni:1.0%以下、Ti:4×(C+N)%以上0.40%以下、V:0.03%以上0.1%以下、Nb:0.5%以下、Mo:0.2%以下、Al:0.03%以上0.07%以下、Mg:0.0005%以上0.0020%未満を含有し、VとNの含有量の積(V%×N%)が0.0005以上0.0015以下を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、かつMgとAlの質量比(Mg/Al)が0.55以上であるAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物が分散していることを特徴とする耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供する。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、上記の成分組成を有するスラブを、熱間圧延して熱延板とし、前記熱延板を800℃以上1000℃以下で連続焼鈍後、酸洗し、冷間圧延して冷延板とし、前記冷延板を連続焼鈍、酸洗することを特徴とする方法により製造できる。
本発明により、MoやNiのような高価な元素を多量に添加しないため安価であり、熱延板における肌荒れも起こらないため生産性よく製造でき、耐リジング性にも優れたフェライト系ステンレス鋼板を製造できるようになった。本発明のフェライト系ステンレス鋼板が、SUS304やSUS436L相当の耐食性を有することはいうまでもない。また、本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、不純物元素を低減し、鋼中のCやNを固定するTiを添加しているため、溶接部の加工性や耐食性などにも優れている。
以下に、本発明であるフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法の詳細を説明する。
1)成分組成(以下の成分含有量の単位を示す「%」は、「質量%」を表す。)
C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下
CおよびNは、熱延板の靭性を低下させるので、それぞれの量は0.03%以下とし、さらにC+Nの合計で0.05%以下とする。好ましくは、C:0.015%以下、N:0.015%以下、C+N:0.03%以下である。なお、特に高い耐食性が要求される場合には、C:0.010%以下、N:0.010%以下、C+N:0.015%以下とすることがより好ましい。
C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下
CおよびNは、熱延板の靭性を低下させるので、それぞれの量は0.03%以下とし、さらにC+Nの合計で0.05%以下とする。好ましくは、C:0.015%以下、N:0.015%以下、C+N:0.03%以下である。なお、特に高い耐食性が要求される場合には、C:0.010%以下、N:0.010%以下、C+N:0.015%以下とすることがより好ましい。
Si:1.0%以下
Siは、脱酸剤として必要な元素である。しかし、多量に添加すると熱延板の靭性を低下させるので、Si量は1.0%以下、好ましくは0.3%以下とする。さらに、冷間圧延、連続焼鈍後の酸洗を効率的に行うためには、Si量を0.15%以下とすることがより好ましい。
Siは、脱酸剤として必要な元素である。しかし、多量に添加すると熱延板の靭性を低下させるので、Si量は1.0%以下、好ましくは0.3%以下とする。さらに、冷間圧延、連続焼鈍後の酸洗を効率的に行うためには、Si量を0.15%以下とすることがより好ましい。
Mn:0.50%以下
Mnは、鋼中で硫化物を形成すると著しく耐食性を低下させるため、その量は低いほうが望ましいが、製造時の経済性を考慮して、Mn量は0.50%以下、好ましくは0.30%以下とする。
Mnは、鋼中で硫化物を形成すると著しく耐食性を低下させるため、その量は低いほうが望ましいが、製造時の経済性を考慮して、Mn量は0.50%以下、好ましくは0.30%以下とする。
P:0.04%以下
P量が0.04%を超えると、鋼の熱間加工性が著しく低下するため、P量は0.04%以下とする。
P量が0.04%を超えると、鋼の熱間加工性が著しく低下するため、P量は0.04%以下とする。
S:0.02%以下
S量が0.02%を超えると、鋼の熱間加工性や耐食性が著しく低下するため、S量は0.02%以下、好ましくは0.005%以下とする。
S量が0.02%を超えると、鋼の熱間加工性や耐食性が著しく低下するため、S量は0.02%以下、好ましくは0.005%以下とする。
Cr:20.5%以上22.5%以下
Crは、本発明において十分な耐食性を実現するために最も重要な元素である。SUS304あるいはSUS436L相当の耐食性を得るには、Cr量を20.5%以上とする必要がある。一方、Cr量が22.5%を超えると、熱延板の靭性を低下させ、熱延板の連続焼鈍を困難にし、生産性を阻害する。よって、Cr量は20.5%以上22.5%以下とする。なお、経済的な面から、Cr量の好ましい範囲は20.5%以上21.5%以下である。
Crは、本発明において十分な耐食性を実現するために最も重要な元素である。SUS304あるいはSUS436L相当の耐食性を得るには、Cr量を20.5%以上とする必要がある。一方、Cr量が22.5%を超えると、熱延板の靭性を低下させ、熱延板の連続焼鈍を困難にし、生産性を阻害する。よって、Cr量は20.5%以上22.5%以下とする。なお、経済的な面から、Cr量の好ましい範囲は20.5%以上21.5%以下である。
Cu:0.3%以上0.8%以下
Cuは、耐食性を向上させる重要な元素であり、特に隙間腐食を防止するために必要な元素である。この効果を得るには、Cu量を0.3%以上とする必要がある。一方、Cu量が0.8%を超えると、熱間加工性が劣化する。よって、Cu量は0.3%以上0.8%以下、好ましくは0.3%以上0.5%未満とする。
Cuは、耐食性を向上させる重要な元素であり、特に隙間腐食を防止するために必要な元素である。この効果を得るには、Cu量を0.3%以上とする必要がある。一方、Cu量が0.8%を超えると、熱間加工性が劣化する。よって、Cu量は0.3%以上0.8%以下、好ましくは0.3%以上0.5%未満とする。
Ni:1.0%以下
Niは、Cu添加による熱間加工性の低下を防ぐ効果がある。また、隙間腐食を防止する効果も有する。しかし、高価な元素であることに加え、1.0%を超えて添加してもその効果は飽和し、過剰な添加はかえって熱間加工性を低下させる。このため、Ni量は1.0%以下、好ましくは0.1%以上0.4%以下とする。
Niは、Cu添加による熱間加工性の低下を防ぐ効果がある。また、隙間腐食を防止する効果も有する。しかし、高価な元素であることに加え、1.0%を超えて添加してもその効果は飽和し、過剰な添加はかえって熱間加工性を低下させる。このため、Ni量は1.0%以下、好ましくは0.1%以上0.4%以下とする。
Ti:4×(C+N)%以上0.40%以下
Tiは、本発明においては、後述するMg-Al系介在物を核にTi系介在物TiNとして析出することにより、凝固組織中に微細柱状晶を生成させるための重要な元素である。また、Tiは、Crが20.5%以上22.5%以下の添加量の範囲で、SUS304あるいはSUS436L相当の優れた耐食性を得るためにも、必要な元素である。さらに、Tiは、溶接部の加工性や耐食性に有害なCやNをTiCやTiNとして無害化して耐食性を向上させるうえ、鋼板そのものの耐食性も改善するのみならず、連続焼鈍による鋭敏化を防止するためにも有効な元素である。こうした効果を得るためには、Ti量を4×(C+N)%以上とする必要がある。一方、Ti量が0.40%を超えると熱延板の靭性を低下させる。よって、Ti量は4×(C+N)%以上0.40%以下、好ましくは8×(C+N)%以上0.35%以下、さらに好ましくは8×(C+N)%以上0.30%以下とする。
Tiは、本発明においては、後述するMg-Al系介在物を核にTi系介在物TiNとして析出することにより、凝固組織中に微細柱状晶を生成させるための重要な元素である。また、Tiは、Crが20.5%以上22.5%以下の添加量の範囲で、SUS304あるいはSUS436L相当の優れた耐食性を得るためにも、必要な元素である。さらに、Tiは、溶接部の加工性や耐食性に有害なCやNをTiCやTiNとして無害化して耐食性を向上させるうえ、鋼板そのものの耐食性も改善するのみならず、連続焼鈍による鋭敏化を防止するためにも有効な元素である。こうした効果を得るためには、Ti量を4×(C+N)%以上とする必要がある。一方、Ti量が0.40%を超えると熱延板の靭性を低下させる。よって、Ti量は4×(C+N)%以上0.40%以下、好ましくは8×(C+N)%以上0.35%以下、さらに好ましくは8×(C+N)%以上0.30%以下とする。
V:0.03%以上0.1%以下、V%×N%:0.0005以上0.0015以下
Vは、本発明において、耐リジング性を向上させるための重要な元素であり、VとNの含有量の積(V%×N%)を0.0005以上0.0015以下という極めて狭い範囲に制御することにより、その効果が得られる。ただし、V量が0.03%に満たないとその効果が十分に得られない。一方、V量が0.1%を超えると、熱延板の靭性が低下する。このため、V量は0.03%以上0.1%以下、好ましくは0.05%以上0.1%未満とする。なお、VとNの複合添加により、耐リジング性が向上する理由は明らかではないが、微細なVNが析出し、熱間圧延中のフェライト粒の再結晶を促進すると考えられる。特に、本発明鋼のように、N量を低減した場合には、析出温度が低下し、より微細なVNが析出し、結晶粒の微細化に有効に働くと考えられる。本発明での柱状晶の微細化は、主として後述するAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物の析出によるものと考えられるが、Nとの親和力が強いVが溶鋼中に存在することにより、TiNの析出形態に影響を及ぼすことを通じ、柱状晶の微細化に寄与していると考えられる。
Vは、本発明において、耐リジング性を向上させるための重要な元素であり、VとNの含有量の積(V%×N%)を0.0005以上0.0015以下という極めて狭い範囲に制御することにより、その効果が得られる。ただし、V量が0.03%に満たないとその効果が十分に得られない。一方、V量が0.1%を超えると、熱延板の靭性が低下する。このため、V量は0.03%以上0.1%以下、好ましくは0.05%以上0.1%未満とする。なお、VとNの複合添加により、耐リジング性が向上する理由は明らかではないが、微細なVNが析出し、熱間圧延中のフェライト粒の再結晶を促進すると考えられる。特に、本発明鋼のように、N量を低減した場合には、析出温度が低下し、より微細なVNが析出し、結晶粒の微細化に有効に働くと考えられる。本発明での柱状晶の微細化は、主として後述するAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物の析出によるものと考えられるが、Nとの親和力が強いVが溶鋼中に存在することにより、TiNの析出形態に影響を及ぼすことを通じ、柱状晶の微細化に寄与していると考えられる。
Nb:0.5%以下
Nbは、熱延板の結晶粒を微細化させることにより、熱延板の靭性を向上させる効果を有する、Nb量が0.5%を超えると著しく硬化するため、Nb量を0.5%以下とする必要がある。なお、Nbは、再結晶温度を上昇させるため、過剰に添加すると連続焼鈍ラインで十分に再結晶させることができなくなり、冷延板の加工性を低下させる。1000℃以上の高温に加熱が可能な連続焼鈍ラインを用いれば、再結晶させることは可能であるが、生産性が低下する。このため、生産性を重視する際には、Nb量の上限は0.01%以下とすることが好ましく、0.005%以下とすることがより好ましい。
Nbは、熱延板の結晶粒を微細化させることにより、熱延板の靭性を向上させる効果を有する、Nb量が0.5%を超えると著しく硬化するため、Nb量を0.5%以下とする必要がある。なお、Nbは、再結晶温度を上昇させるため、過剰に添加すると連続焼鈍ラインで十分に再結晶させることができなくなり、冷延板の加工性を低下させる。1000℃以上の高温に加熱が可能な連続焼鈍ラインを用いれば、再結晶させることは可能であるが、生産性が低下する。このため、生産性を重視する際には、Nb量の上限は0.01%以下とすることが好ましく、0.005%以下とすることがより好ましい。
Mo:0.2%以下
Moは、耐食性を向上させる元素であるが、高価な元素であることに加えて、熱延板の靭性を低下させて生産性を低下させたり、冷延板を硬化して加工性を低下させる。このため、Mo量は0.2%以下、好ましくは0.1%以下とする。
Moは、耐食性を向上させる元素であるが、高価な元素であることに加えて、熱延板の靭性を低下させて生産性を低下させたり、冷延板を硬化して加工性を低下させる。このため、Mo量は0.2%以下、好ましくは0.1%以下とする。
Al:0.03%以上0.07%以下
Alは、通常は脱酸のために添加するが、本発明では、Ti系介在物TiNの核となり得るAl-Mg系酸化物を形成するうえで極めて重要な元素である。このAl-Mg系介在物とTi系介在物からなる複合介在物を形成し、さらには間接的な効果として微細なVNを析出させることにより、凝固組織中の30vol.%以上を微細柱状晶組織とすることができ、冷延板のリジングを改善し得るとともに、表層近傍に存在する柱状晶組織を微細化させることで、熱延板の肌荒れを著しく改善できる。こうした介在物の形成を制御するために、Al量は0.03%以上0.07%以下の範囲に厳密に制御する必要がある。
Alは、通常は脱酸のために添加するが、本発明では、Ti系介在物TiNの核となり得るAl-Mg系酸化物を形成するうえで極めて重要な元素である。このAl-Mg系介在物とTi系介在物からなる複合介在物を形成し、さらには間接的な効果として微細なVNを析出させることにより、凝固組織中の30vol.%以上を微細柱状晶組織とすることができ、冷延板のリジングを改善し得るとともに、表層近傍に存在する柱状晶組織を微細化させることで、熱延板の肌荒れを著しく改善できる。こうした介在物の形成を制御するために、Al量は0.03%以上0.07%以下の範囲に厳密に制御する必要がある。
Mg:0.0005%以上0.0020%以下
Mgは、Alと複合添加することによりAl-Mg系酸化物を形成し、Ti系介在物の核になって複合介在物を形成して、凝固組織を微細化するための重要な元素である。この効果を得るためには、Mg量は0.0005%以上0.0020%未満とする。
Mgは、Alと複合添加することによりAl-Mg系酸化物を形成し、Ti系介在物の核になって複合介在物を形成して、凝固組織を微細化するための重要な元素である。この効果を得るためには、Mg量は0.0005%以上0.0020%未満とする。
残部はFeおよび不可避的不純物であるが、必要に応じて、BとZrを以下の理由により添加することが好ましい。
B:0.0002%以上0.002%以下
Bは、深絞り成形時の耐二次加工脆性を改善するために有効な元素である。しかし、B量が0.0002%未満では、その効果が得られない。一方、B量が0.002%を超えると、熱間加工性と深絞り性が低下する。よって、添加する場合は、B量は0.0002%以上0.002%以下とする。
Bは、深絞り成形時の耐二次加工脆性を改善するために有効な元素である。しかし、B量が0.0002%未満では、その効果が得られない。一方、B量が0.002%を超えると、熱間加工性と深絞り性が低下する。よって、添加する場合は、B量は0.0002%以上0.002%以下とする。
Zr:0.01%以上0.5%以下
Zrは、固溶Cや固溶Nと結合して、溶接部で粒界腐食が生じるのを防ぐ効果がある。しかし、Zr量が0.01%未満では、その効果が得られない。一方、Zr量が0.5%を超えると、熱延板の靭性を低下させ生産性を低下させる。また、C、NあるいはOと結合した介在物が多くなり、表面欠陥を増加させる傾向にある。よって、添加する場合は、Zr量は0.01%以上0.5%以下とする。
Zrは、固溶Cや固溶Nと結合して、溶接部で粒界腐食が生じるのを防ぐ効果がある。しかし、Zr量が0.01%未満では、その効果が得られない。一方、Zr量が0.5%を超えると、熱延板の靭性を低下させ生産性を低下させる。また、C、NあるいはOと結合した介在物が多くなり、表面欠陥を増加させる傾向にある。よって、添加する場合は、Zr量は0.01%以上0.5%以下とする。
Al-Mg系介在物中のMgとAlの質量比(Mg/Al):0.55以上
Al-Mg系介在物中のMgとAlの質量比(Mg/Al)は、連続鋳造したステンレス鋼スラブ中の組織形態を決定する重要な因子であることが特許文献4に示されている。特許文献4によれば、MgとAlの質量比により、Al-Mg系介在物の結晶構造が変化し、この比を0.3〜0.5の範囲とすることにより、Al-Mg系介在物の構造をスピネル型とし、これを核にしてTi系介在物TiNの析出を促進して、複合介在物を形成することにより、凝固組織の70vol.%以上を微細等軸晶組織とでき、耐リジング性が改善できると説明されている。
Al-Mg系介在物中のMgとAlの質量比(Mg/Al)は、連続鋳造したステンレス鋼スラブ中の組織形態を決定する重要な因子であることが特許文献4に示されている。特許文献4によれば、MgとAlの質量比により、Al-Mg系介在物の結晶構造が変化し、この比を0.3〜0.5の範囲とすることにより、Al-Mg系介在物の構造をスピネル型とし、これを核にしてTi系介在物TiNの析出を促進して、複合介在物を形成することにより、凝固組織の70vol.%以上を微細等軸晶組織とでき、耐リジング性が改善できると説明されている。
一方、本発明者らは、MgとAlの質量比(Mg/Al)が0.55以上となるAl-Mg系介在物を析出させて、Ti系介在物との複合介在物を形成することにより、凝固スラブの表層近傍に存在する柱状晶を微細化し、しかも凝固組織の30vol.%以上を微細柱状晶組織とすることができることを見出した。MgとAlの質量比(Mg/Al)を0.55以上の範囲に収めるには、上述したようにMgとAlの含有量を制御すればよい。図1に、本発明のフェライト系ステンレス鋼中に含まれるMg-Al系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した例を、また、表1に、5ヶの複合介在物についてSEMに付属のエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて成分分析を行った結果を示す。成分分析にあたっては、定量性に乏しいC、N、Oといった成分を除き、検出されたMg、Al、Si、S、Ca、Tiについて定量分析を行った。このため、表1の値は、絶対値を示すものではなく、分析した元素間の質量比を示している。複合介在物には、Mg、Al、Si、S、Ca、Tiなどの元素の存在が確認されたが、いずれの例においても、MgとAlの質量比(Mg/Al)は0.55以上である。なお、以上の観察に供した鋼は、後述する表2の鋼No.1である。
Mg-Al系介在物のMgとAlの質量比(Mg/Al)を0.55以上とすることで、微細柱状晶とすることができる理由は明らかではないが、Mg-Al系介在物の融点を低温化し、これを核としたTi系介在物の析出を遅らせることにより、より低温で、より微細な複合介在物を多量に生成させることができるため、柱状晶が微細化したと考えられる。本発明によるフェライト系ステンレス鋼では、0.5μm以下のMg-Al系介在物上に3μm以下のTi系介在物が析出した複合介在物が分散している。本発明におけるMg-Al系介在物は酸化物系であり、Ti系介在物は窒化物系であった。なお、本発明でいう微細柱状晶とは、具体的にはスケール直下に必然的に存在する、いわゆるチル晶を含みその内側に生成する短径が3mm以下の柱状晶を指す。凝固組織の微細柱状晶率および柱状晶の短径は、図2に示すような、スラブの鋳造方法に垂直な断面の幅中央部近傍での組織観察結果から求められる。
2)製造条件
上述したように、本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、例えば、上記の成分組成を有するスラブを、熱間圧延して熱延板とし、前記熱延板を800℃以上1000℃以下で連続焼鈍後、酸洗し、冷間圧延して冷延板とし、前記冷延板を連続焼鈍、酸洗することにより製造できる。ここで、条件を特に規定してない工程は、通常のフェライト系ステンレス鋼板を製造する条件と同様な条件、すなわち以下に示すような条件で行われる。
上述したように、本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、例えば、上記の成分組成を有するスラブを、熱間圧延して熱延板とし、前記熱延板を800℃以上1000℃以下で連続焼鈍後、酸洗し、冷間圧延して冷延板とし、前記冷延板を連続焼鈍、酸洗することにより製造できる。ここで、条件を特に規定してない工程は、通常のフェライト系ステンレス鋼板を製造する条件と同様な条件、すなわち以下に示すような条件で行われる。
まず、本発明の成分組成に調整した溶鋼を、転炉または電気炉等で溶製したのち、真空脱ガス(RH法)、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)法、AOD(Argon Oxygen Decarburization)法等で精練し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法でスラブに鋳造する。鋳造法は、生産性や品質の観点から連続鋳造が好ましい。また、スラブ厚は、後述する熱間粗圧延での圧下率を確保するために、100mm以上とするのが好ましい。より好ましくは200mm以上である。
次いで、スラブを1100〜1300℃の温度に加熱した後、熱間圧延して熱延鋼板とする。スラブの加熱温度は、リジング特性を改善するためには高い方が望ましいが、1300℃を超えると、加熱中にスラブの変形が著しくなったり、結晶粒が粗大化して熱延板の靭性が低下する。一方、加熱温度が1100℃未満では、熱間圧延での負荷が高くなるうえ、熱間圧延中の再結晶が不十分となり、耐リジング性が低下する。
熱間粗圧延は、本発明においては、1000℃超えの温度域で、少なくとも1パス以上を圧下率30%以上で強圧下することが好ましい。この強圧下圧延により、鋼板の結晶組織が微細化され、耐リジング性が向上する。また、本発明のフェライト系ステンレス鋼では、20%を超えたCr量が含有されているため、いわゆるシグマ脆性や475℃脆性が懸念されるので、熱間圧延後の巻取温度は、550℃以下とすることが好ましい。より好ましくは500℃以下である。
熱間圧延により板厚2.0〜6.0mmとした後、800〜1000℃の温度で熱延板を連続焼鈍してから酸洗を施す。熱延板の焼鈍温度は、800℃未満では圧延による歪みが残留して硬くなるため十分な加工性が得られず、1000℃を超えると結晶粒の粗大化が著しくなり靭性が低下するため、800〜1000℃とする必要がある。なお、Nbを0.05%以上添加した場合は、900〜1100℃で焼鈍することが好ましい。
巻取り後の熱延板は、酸洗後、冷間圧延、連続焼鈍、酸洗の各工程を順次経て、板厚0.03〜5.0mmの冷延板とする。冷間圧延時の圧下率は、本発明が目的とする靭性、加工性等の機械的特性を確保するために25%以上が好ましい。より好ましくは50%以上である。また、目標とする板厚まで、1回の冷間圧延工程で行っても、あるいは中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延工程で行っても良い。冷間圧延、連続焼鈍、酸洗の各工程は繰り返し行うこともできる。さらに、普通鋼と兼用の冷延板の連続焼鈍ラインで効率的な冷延焼鈍と酸洗を行う方法が推奨されるが、一般的なステンレス鋼板の連続焼鈍、酸洗ラインで行うこともできる。また、必要に応じて、光輝焼鈍ラインで焼鈍を行っても良い。各種研磨等により、所定の表面状態に仕上げることも可能である。
なお、本発明のフェライト系ステンレス鋼板では、TIG、MIGをはじめとするアーク溶接、シーム溶接、スポット溶接等の抵抗溶接、レーザー溶接などの溶接方法で溶接しても、溶接上の問題が生じない。
表2に示す組成を有するフェライト系ステンレス鋼No.1〜5を、転炉−VOD法により溶製し、連続鋳造法により200mm厚のスラブとした。このスラブを、表面をグラインダーにより研削後、1180℃の温度に加熱し、熱間圧延により板厚2.5mmの熱延板とした。次いで、連続焼鈍ラインで到達温度950℃の条件で熱延板焼鈍した後、酸洗した。酸洗後の熱延板を、目視による表面検査により肌荒れの有無を判定し、肌荒れが無く表面が良好であったものについてはそのまま、肌荒れの著しかったものについては再酸洗あるいはグラインダー研削を行った後に、冷間圧延を行い、板厚0.7mmの冷延板とした。そして、この冷延板を、連続焼鈍ラインで到達温度900℃の条件で連続焼鈍し、酸洗、スキンパス圧延を行った。得られた冷延板から圧延方向と平行に、JIS Z 2201に準拠した5号引張試験片を採取し、その平行部を600番のエメリー紙にて研磨した後、以下のように常温で引張変形させて耐リジング性を評価した。すなわち、引張変形により評点距離50mmに対して20%の歪みを付与し、表面粗度計の触針を引張方向に垂直に12.5mm以上の長さにわたって走査し、得られた凹凸形状から、算術平均うねりWaを算出し、A:Waが5μm未満、B:Waが5μm以上で評価した。ここで、Aであれば本発明の目的を達成している。なお、うねりの測定においては、0.8〜8mmの波長を通過域とするフィルタリング処理を行った後の波形(うねり曲線)から算術平均うねりWaを算出して評価した。
結果を表2に示す。本発明の成分範囲である鋼No.1〜3では、熱延板の耐肌荒れ性および冷延板の耐リジング性が極めて優れている。一方、本発明の成分範囲からはずれる鋼No.4、5では、熱延板の肌荒れが原因と考えれる表面疵が多数見受けられ、冷延板の耐リジング性も劣っている。これは、本発明の鋼No.1〜3では、Al-Mg系介在物とTi系介在物との複合介在物が認められ、それにより凝固状態で30%以上が微細柱状晶組織になったこと、微細なVNが析出し、熱延板の結晶粒が微細化したことによると考えられる。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.03%以下、N:0.03%以下、C+N:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:20.5%以上22.5%以下、Cu:0.3%以上0.8%以下、Ni:1.0%以下、Ti:4×(C+N)%以上0.40%以下、V:0.03%以上0.1%以下、Nb:0.5%以下、Mo:0.2%以下、Al:0.03%以上0.07%以下、Mg:0.0005%以上0.0020%未満を含有し、VとNの含有量の積(V%×N%)が0.0005以上0.0015以下を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、かつMgとAlの質量比(Mg/Al)が0.55以上であるAl-Mg系介在物とTi系介在物とからなる複合介在物が分散していることを特徴とする耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
- 請求項1に記載の成分組成を有するスラブを、熱間圧延して熱延板とし、前記熱延板を800℃以上1000℃以下で連続焼鈍後、酸洗し、冷間圧延して冷延板とし、前記冷延板を連続焼鈍、酸洗することを特徴とする耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
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