JP6424867B2 - フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、寒冷地で使用可能であり、プレス加工の施される構造用部材として好適な、溶接熱影響部の低温靭性およびプレス成形性に優れるフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる組織を有するステンレス鋼以下、本明細書において、「フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼」とする。)およびその製造方法に関する。
フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して、安価でありながら、耐食性に優れる、応力腐食割れに対する感受性が低い、熱伝導性に優れるなどの特性を有している。それらの優れた特性もあって、近年ではステンレス鋼が適用される用途において、フェライト系ステンレス鋼の使用割合は年々増加している。
しかしながら、フェライト系ステンレス鋼は、高い温度にさらされると結晶粒が粗大化し靭性が低下するため、溶接の熱影響部における低温靭性が低くなるという問題を有する。そのため、特に、構造用材料として用いられる比較的Cr含有量の低いフェライト系熱延ステンレス鋼板を、寒冷地で使用、たとえば厳冬期には最低気温が−50℃ともなるような中央アジア等の大陸内陸部で使用することは困難である。
構造用材料として用いられる比較的Cr含有量の低いフェライト系熱延ステンレス鋼板に近しい耐食性を有するステンレス鋼として、マルテンサイト系ステンレス鋼がある。その中には優れた、溶接熱影響部の低温靭性を有する鋼種が存在する。しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼は、強度が高いため、プレス成形をすることが困難であるという問題を有する。
特許文献1には、溶接継ぎ手の靭性に優れたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。この発明では、微細なMg系酸化物を分散して析出させることで溶接熱影響部の結晶粒の粗大化を抑制している。
特許文献2には、溶接熱影響部の靭性に優れたフェライト系ステンレス鋼が開示されている。この発明では、Coを添加することで溶接部の靭性を向上させている。
しかしながら、これらの発明は−30℃程度までの温度を想定して開発されており、−50℃における溶接熱影響部の靭性を使用に耐えるものとするには不十分である。
靭性の優れたステンレス鋼板としては、たとえば、特許文献3に、δフェライトの生成を抑制した、靭性の優れた厚肉マルテンサイト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、このステンレス鋼は強度が高すぎるため、プレス成形性が悪い。また、特許文献3に記載の厚肉マルテンサイト系ステンレス鋼では、低温靭性が不足する場合もある。
このように、優れた溶接熱影響部の低温靭性と良好なプレス成形性を両立することは困難である。
特開2003−3242号公報 特開平4−224657号公報 特開2001−32050号公報
上記のように、これら特許文献に開示された技術では、溶接の熱影響部の低温靭性と良好なプレス成形性を両立させることが困難である。本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、溶接熱影響部の低温靭性およびプレス成形性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼に着目し、溶接熱影響部の低温靭性およびプレス成形性におよぼす組織や成分の影響について鋭意研究を行った。その結果、得られた知見は以下の通りである。
溶接熱影響部の低温靭性は、破壊起点となる介在物の有無、亀裂の伝播を阻害する結晶粒界の多寡に強く影響を受ける。ステンレス鋼では溶接によって、熱影響部にCrの炭窒化物が生成して耐食性が低下する鋭敏化と呼ばれる現象が発生する。溶接を行うステンレス鋼では、この鋭敏化の発生抑止に、Crよりも炭素や窒素との親和力が高い元素が添加されることが多い。この元素には通常、Tiおよび/またはNbが使用され、これらが使用されたステンレス鋼の鋼組織にはこれらの炭窒化物が生成している。本発明者らは、これらの炭窒化物のうち、粒径が数μmほどの粗大で立方晶の形状をとるTiNが破壊起点となることで、溶接熱影響部の低温靭性が顕著に低下することを明らかにした。そこで粗大なTiNが生成しないようTiの含有量を0.02質量%以下となるように規制した。
さらに、フェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼では、溶接の熱影響部にδフェライトと呼ばれる粗大な結晶粒が生成し、溶接熱影響部の低温靭性が低下する。本発明者らは、溶接によって熱影響部が高温に熱せられδフェライトの変態温度を超えると、δフェライトが急激に粗大化することを明らかにした。δフェライトの変態温度はステンレス鋼の成分に影響を受ける。すなわち、C、N、Mn、Niの含有量の増加によりδフェライトの変態温度が上昇し、Si、Crの含有量の増加により上記変態温度は低下する。本発明者らは、δフェライト変態温度におよぼすこれらの元素の寄与を定量化し、後述する(1)式左辺のように定式化し、このδフェライト変態温度が1270℃以上となると溶接熱影響部のδフェライトの粗大化が抑制され、低温靭性が向上することを明らかにした。
このように本発明では発生起点となる粗大なTiNの生成抑止、δフェライトの粗大化抑制による亀裂伝播の阻害によって溶接熱影響部の低温靭性を向上している。
一方で、δフェライトの変態温度の上昇のため、MnやNiの含有量を過大にすると、熱延焼鈍材の鋼組織におけるマルテンサイト相の体積率が増加する。マルテンサイト体積率が増加し過ぎると、強度が上昇し、プレス成形性が低下するため、良好なプレス成形性を得るには、NiやMnなどの成分の含有量を適度に調整することが重要である。
本発明では溶接熱影響部の鋭敏化抑制元素として、破壊起点の原因となるTiの代わりに、Nbを添加している。しかし、詳細な調査により、Nbは、熱延焼鈍材のフェライト相に微細なNbCを析出させ、フェライト相の強度を上昇させ、プレス成形性を低下させることが明らかとなった。NbCは熱延前の加熱中に溶解し、熱延過程での冷却中にフェライト相に微細に析出する。そこで、本発明では熱延加熱温度を低下させ加熱中に固溶するNbCの量を減少させ、粗大なままで残留させた。それによって、熱延過程における微細なNbCの再析出を抑制し、フェライト相の強度を低下させ、プレス成形性を向上した。さらに、熱延過程での巻取り温度が高いとマルテンサイト相がフェライト相に変態して新たに微細なNbCが析出するため、これを防ぐために巻取り温度も制御した。
このように、本発明では、マルテンサイト相の体積率の適度な調整、微細なNbCの析出抑制によるフェライト相の強度低下によって、良好なプレス成形性を得ている。
以上の知見をもとに、本発明は構成される。すなわち、本発明は下記の構成を要旨とするものである。
[1]質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.35%、を含有し、Ti含有量を0.02%以下に規制し、下記(1)を満たし、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成と、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織と、を有し、前記マルテンサイト相の体積率が2〜20%であり、前記フェライト相のビッカース硬さが190以下であり、粒径が30nm以下のNbCが200個/μm以下であることを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660≧1270 (1)
なお、上記(1)式の元素記号はそれぞれの元素の質量%を示す。
[2]前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[3]前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]または[2]に記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法であって、鋼スラブを1000〜1150℃の温度に加熱した後、巻取温度を600℃以下とする熱間圧延を行い、600〜750℃の温度で1時間以上の焼鈍を行うことを特徴とするフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼の製造方法。
本発明によれば、優れた溶接熱影響部の低温靭性と良好なプレス成形性を両立させたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
先ず、本発明のフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼(以下、「本発明のステンレス鋼」という場合がある。)の成分組成について説明する。以下の説明において、成分の含有量を表す「%」は「質量%」を意味する。
本発明のステンレス鋼の成分組成は、質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.35%、を含有し、Ti含有量を0.02%以下に規制し、下記(1)を満たし、残部がFeおよび不可避不純物からなる。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660≧1270 (1)
なお、上記(1)式の元素記号はそれぞれの元素の質量%を示す。
また、上記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有することができる。
また、上記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有することができる。
C:0.005〜0.020%
Cはオーステナイト安定化元素である。また、Cはδフェライトの変態温度を上昇させる元素であり、溶接熱影響部の結晶粒粗大化を抑制し、低温靭性を向上するために重要な元素である。その効果はC含有量を0.005%以上にすることで得られる。しかし、過剰にCを含有すると、微細なNbCの析出を促進して、熱延焼鈍材のフェライト相の強度を上昇させ、プレス成形性が低下する。したがって、C含有量を0.020%以下とする。上記の通りCの含有量は、0.005〜0.020%の範囲とし、好ましくは0.008〜0.018%の範囲である。
N:0.005〜0.020%
Nはオーステナイト安定化元素である。また、Nはδフェライトの変態温度を上昇させる元素であり、溶接熱影響部の結晶粒粗大化を抑制し、低温靭性を向上するために重要な元素である。その効果はN含有量を0.005%以上にすることで得られる。しかし、過剰にNを含有すると、溶接熱影響部において粗大なTiNの生成が促進され、低温靭性が低下する。そのため、Nの含有量は0.020%以下が適切である。よって、Nの含有量は、0.005〜0.020%の範囲とし、好ましくは0.008〜0.018%の範囲である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として用いられる元素であり、その効果を得るにはSi含有量を0.05%以上にすることが必要である。しかし、Siはフェライト安定化元素であるため、Siの含有によって、δフェライト変態温度が低下し、溶接熱影響部において粗大なδフェライトの生成が促進される。Si含有量が0.50%を超えるとδフェライトの生成を抑制することが困難となる。このため、Siの含有量は0.05〜0.50%の範囲とし、好ましくは0.11〜0.40%の範囲とする。
Mn:0.05〜3.0%
Mnは、オーステナイト安定化元素である。Mnの含有によって、δフェライト変態温度が上昇し、溶接熱影響部の組織が微細化する。その効果はMn含有量を0.05%以上にすることで得られる。しかし、Mn含有量が3.0%を超えると、MnSの生成が促進し、耐食性が低下する。また、Mn含有量が過剰になると、マルテンサイト相の体積率が高くなりプレス成形性を低下させる場合がある。よって、Mn含有量は0.05〜3.0%の範囲とし、好ましくは0.11〜2.0%の範囲とする。
P:0.04%以下
P含有量は、熱間加工性の点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.04%とする。好ましいP含有量は、0.035%以下である。
S:0.02%以下
S含有量は、熱間加工性および耐食性の点から少ない方が好ましく、その含有量の許容される上限値を0.02%とする。好ましいS含有量は0.005%以下である。
Cr:9.0〜16.0%
Crは、ステンレス鋼において、不動態皮膜を形成し、耐食性を確保するために必須の元素である。その効果を得るためには、Cr含有量を9.0%以上にすることが必要である。しかし、Crは、フェライト安定化元素であるため、δフェライト変態温度を低下させ、δフェライトの粗大化を促進して、溶接熱影響部の低温靭性を低下させる元素でもある。Cr含有量が16.0%を超えるとδフェライトの粗大化を抑制することが困難となる。よって、Cr含有量は、9.0〜16.0%の範囲とし、好ましくは10.5〜13.0%の範囲とする。
Ni:0.1〜5.0%
Niは、Mnと同様に、オーステナイト安定化元素である。Mnの含有によって、δフェライト変態温度が上昇し、溶接熱影響部の組織が微細化する。その効果はNi含有量が0.1%以上で得られる。しかし、Niの含有量が5.0%を超えると、熱延焼鈍材のマルテンサイト相の体積率の制御が困難となり、プレス成形性が低下する。よって、Niの含有量は0.1〜5.0%の範囲とし、好ましくは0.3〜3.0%の範囲とし。さらに好ましくは0.5〜2.5%の範囲とする。
Nb:0.05〜0.35%
Nbは、鋼中のC、Nと炭化物、窒化物、炭窒化物を生成して、Crの炭窒化物の生成を抑制し、溶接熱影響部の鋭敏化を抑制する元素である。その効果は、Nb含有量を0.05%以上にすることで得られる。しかし、熱延過程の加熱中に固溶したNbは、熱延過程においてNbCとしてフェライト相に微細に析出し、フェライト相の強度を上昇させて、プレス成形性を低下させる。したがって、プレス成形性の観点からはNb含有量は少ない方が好ましい。Nbの含有量が0.35%を超えると、微細なNbCの析出抑制が困難となる。よって、Nb含有量は0.05〜0.35%の範囲とし、好ましくは0.10〜0.30%の範囲とする。
Ti:0.02%以下
Tiは、Nbと同様に鋼中のC、NをTiの炭化物、窒化物あるいは炭窒化物として析出固定し、Crの炭窒化物等の生成を抑制する効果を有する。しかしながら、TiNは粗大な立方晶の形状を取るため、破壊起点となって、低温靭性を低下させる。このため、Tiの含有量は少ないほど好ましい。特に溶接熱影響部では、熱延焼鈍板と比較して結晶粒が粗大化しているため、わずかな破壊起点の存在によって大幅に低温靭性が低下する。粗大なTiNの生成を抑制するためには、Tiの含有量を0.02%以下に厳しく抑制する必要がある。よって、Ti含有量は0.02%以下とした。より好ましくは0.01%以下である。なお、本発明において、Ti含有量は少ないほど好ましいので下限は0%である。
2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660≧1270 (1)
本発明では、(1)式左辺で表されるδフェライト変態温度を調整することで、溶接熱影響部における粗大なδフェライトの生成を抑制し、溶接熱影響部の低温靭性を向上させる。本発明において、δフェライト変態温度はおおむね1300℃近辺に存在する。溶接熱影響部がこの温度以上に長時間保持されるとδフェライトが粗大化する。本発明では、(1)式にしたがって、C、N、Si、Mn、Cr、Niの各元素の含有量を調整し、このδフェライト変態温度を上昇させることで、溶接熱影響部が高温にならず、δフェライトの粗大化を抑制できる。その結果、本発明ではδフェライトの結晶粒径が最大でも50μm以下となっており、溶接熱影響部の低温靭性が向上している。
いわゆるCr当量、Ni当量では、δフェライト変態温度の正確な制御は不可能である。そのため、本発明では新たにδフェライト変態温度におよぼす各添加元素の寄与をそれぞれの状態図から(1)式左辺のように定式化した。δフェライト変態温度が1270℃を超えると低温靭性が良好となった。よって(1)式の不等式を定めた。
本発明においては、上記成分の他に、必要に応じて以下の成分を含有させることができる。
Al:0.20%以下
Alは、一般的には脱酸のために有用な元素であり、その効果はAl含有量を0.01%以上にすることで得られる。一方、Al含有量が0.20%を超えると、粗大なAl系介在物が生成して溶接熱影響部の破壊起点となり低温靭性が低下する。よって、Alの含有量は0.20%以下の範囲とし、より好ましくは、0.03〜0.14%の範囲とする。
V:0.20%以下
Vは、TiやNbと同様に窒化物を生成し、溶接部の鋭敏化による耐食性低下を抑制する元素である。その効果はV含有量を0.005%以上とすることで得られる。しかし、V含有量が0.20%を超えると、テンパーカラーと呼ばれる溶接部に形成された酸化皮膜の耐食性が低下する。よって、Vの含有量は0.20%以下の範囲とし、好ましくは0.01〜0.10%の範囲とする。
Cu:1.0%以下
Cuは、耐食性を向上させる元素であり、特に隙間腐食を低減させる元素である。このため、高い耐食性が要求される場合にCuを添加することが好ましい。耐食性向上効果を十分に発揮させるためにはCu含有量を0.3%以上にすることが有効である。しかし、Cu含有量が1.0%を超えると、熱間加工性が低下する。よって、Cuを含有させる場合には、その含有量の上限を1.0%とする。より好ましいCu含有量は、0.3〜0.5%である。
Mo:2.0%以下
Moは、耐食性を向上させる元素であり、特に高い耐食性が要求される場合にMoを添加することが好ましい。耐食性を十分に発揮させるためにはMo含有量を0.03%以上にすることが有効である。しかし、Mo含有量が2.0%を超えると、冷間圧延での加工性が低下するうえ、熱間圧延での肌荒れが起こり、表面品質が極端に低下する。よって、Moを含有させる場合には、その含有量の上限を2.0%とする。より好ましいMo含有量は、0.1〜1.0%である。
W:1.0%以下
Wは、耐食性を向上させる元素であり、特に高い耐食性が要求される場合にWを添加することが好ましい。その効果はW含有量を0.01%以上にすることで得られる。しかし、Wの過剰の含有は強度を上昇させ、製造性を低下させる。よって、Wを含有する場合、その含有量は1.0%以下とする。
Co:0.5%以下
Coは、靭性を向上させる元素であり、さらに高い靭性が要求される場合にCoを添加することが好ましい。その効果はCo含有量を0.01%以上にすることで得られる。しかし、過剰のCoの含有は製造性を低下させる。よって、Coを含有する場合、その含有量は0.5%以下とする。
Ca:0.01%以下
Caは、連続鋳造の際に発生しやすいTi系介在物析出によるノズルの閉塞を抑制する元素である。その効果はCa含有量が0.0001%以上で得られる。しかし、過剰にCaを添加すると水溶性介在物であるCaSを生成して耐食性が低下する。よって、Caを含有する場合、その含有量は0.01%以下とした。
B:0.01%以下
Bは二次加工脆性を改善するため元素であり、その効果を得るためには、B含有量を0.0001%以上にすることが適当である。しかし、過剰にBを添加すると、固溶強化により延性が低下する。よって、Bを含む場合、その含有量は0.01%以下とした。
Mg:0.01%以下
Mgはスラブの等軸晶率を向上させ、加工性の向上に寄与する元素である。その効果は、Mg含有量を0.0001%以上にすることで得られる。しかし、過剰にMgを添加すると、鋼の表面性状が悪化する。よって、Mgを含む場合その含有量は0.01%以下とした。
REM:0.05%以下
REMは耐酸化性を向上して、酸化スケールの形成を抑制する元素である。REMの中でも、特にLa、Ceが有効である。その効果はREM含有量を0.0001%以上にすることで得られる。しかし、過剰にREMを含有すると酸洗性などの製造性を低下させるうえ、コストの増大を招く。よってREMを含む場合、その含有量は0.05%以下とした。
本発明においては、上述したような元素のほか、従来の知見に基づいて他の元素を含有させてもよい。なお、以上規定した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物の具体例としては、Zn:0.03%以下、Sn:0.3%以下が挙げられる。
続いて、本発明のステンレス鋼の鋼組織について説明する。本発明のステンレス鋼の鋼組織は、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなり、上記マルテンサイト相の体積率が2〜20%であり、上記フェライト相のビッカース硬さが190以下であり、粒径が30nm以下のNbCが200個/μm以下である。
マルテンサイト相の体積率が2〜20%
マルテンサイト相は非常に強度の高い組織であるため、その体積分率の増加はプレス成形性を低下させる。したがってプレス成形性の観点からはマルテンサイト相の体積率は低いほうが好ましい。一方で、本発明では、熱延後の焼鈍によってマルテンサイト相をフェライト相に変態させる。このとき最終的なマルテンサイト相の体積率があまりに低くなるように調整しようとすると、焼鈍によってフェライト相の結晶粒が粗大となり、プレス成形の際に割れが発生する可能性がある。以上のように、良好なプレス成形性を得るためには適度なマルテンサイト相の体積率が必要である。マルテンサイト相の体積率は2〜20%が適当である。より好ましくは3〜15%である。
フェライト相のビッカース硬さが190以下
フェライト相のビッカース硬さは、結晶粒径、固溶元素、析出物、転位密度の影響を受ける。本発明において、熱延焼鈍材のフェライト相のビッカース硬さは主にNbCの析出強化に依存する。本発明のステンレス鋼の鋼組織の大部分を占めるフェライト相のビッカース硬さが上昇すると、加工による割れが発生しやすくなりプレス成形性が低下する。フェライト相のビッカース硬さが190を超えると特にその傾向が顕著となる。よってフェライト相のビッカース硬さは190以下とした。より好ましくは180以下である。
粒径が30nm以下のNbCが200個/μm以下
本発明のステンレス鋼の成分組成では、NbCは初めにスラブを鋳造した後の冷却過程において析出する。ここで析出したNbCは熱間圧延前の加熱によって一部が溶解して固溶する。1000℃から1200℃にかけて、温度の上昇にともないNbCの固溶量は急激に増加する。固溶したNbCは熱延過程において再析出する。熱延前の加熱において固溶しなかったNbCはそのまま粗大化するが、固溶したNbCは熱延過程における再析出でフェライト相に微細に分散してフェライト相の強度を上昇させる。フェライト相の強度の上昇はプレス成形性を低下させるため、本発明において微細なNbCの析出は少ないほうが好ましい。ここで、微細なNbCとは粒径が30nm以下のNbCを指しており、そのNbCが200個/μmを超えて分散すると強度の上昇が顕著となり、プレス成形性の低下が著しい。よって、粒径が30nm以下のNbCが200個/μm以下とした。より好ましくは150個/μm以下である。NbCの粒径については、TEMの分解能の制約から1nm以上のものを数えた。なお、ここでいうNbCには、NやCrを含んでも良い。また、粒径が30nm以上のNbCについては、フェライト相の強度への影響は軽微であるため、その粒径や分散状態については特に限定しない。
続いて、本発明のステンレス鋼の製造方法について説明する。
まず、本発明の成分組成に調整した溶鋼を、転炉または電気炉等の通常用いられる公知の溶製炉にて溶製した後、真空脱ガス(RH法)、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)法、AOD(Argon Oxygen Decarburization)法等の公知の精錬方法で精錬し、次いで、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法で鋼スラブ(鋼素材)とする。鋳造法は、生産性および品質の観点から連続鋳造が好ましい。また、スラブ厚は、後述する熱間粗圧延での圧下率を確保するために、100mm以上とすることが好ましい。より好ましい範囲は200mm以上である。
ここで、低温靭性を良好とするためには、上記の通り、Tiの含有量を0.02%以下に抑制することが重要である。具体的にはスクラップを使わないか、スクラップを使う場合は、スクラップのTi含有量を分析してスクラップのTi総量を制御して使用する、さらに、Tiを含む鋼種を溶製した直後には溶鋼を溶製しないなどのTiの混入を厳しく制限する溶製方法を採用する必要がある。
次いで、鋼スラブを1000〜1150℃の温度に加熱した後、熱間圧延して熱延鋼板とする。本発明においてスラブ加熱温度はNbCの析出形態を制御するための重要な因子である。スラブ加熱温度が高いと加熱中に溶解するNbCが増加し、熱延過程でフェライト相に微細なNbCが析出する。微細なNbCの析出はフェライト相の強度を上昇させプレス成形性を低下させる。したがってスラブ加熱温度は1150℃以下とする。一方、1000℃未満の加熱温度では、熱間圧延での負荷が高くなり、熱延での肌荒れが著しくなる。よって、加熱温度は1000℃以上とする。
熱延過程での巻取り温度が高いとマルテンサイト相がフェライト相に変態して、新たに微細なNbCが析出し、プレス成形性を低下させる。したがって巻取り温度は600℃以下とする。
熱間圧延により製造した板厚2.0〜6.0mmの熱延板に、600℃〜750℃の温度で焼鈍を行い、マルテンサイト相の体積率を20%以下とする。より好ましくは600〜710℃である。焼鈍温度は、本発明において、マルテンサイト相の体積率を制御するための重要な因子である。750℃を超えるとマルテンサイト相の体積率が増加し、プレス加工性が低下する。したがって焼鈍温度は750℃以下とする。好ましくは710℃以下である。一方、600℃未満の焼鈍温度では、マルテンサイト相の体積率が低くなりすぎるため,フェライト相の結晶粒が増大し,プレス加工性が低下する。よって、焼鈍温度は600℃以上とする。マルテンサイト相からフェライト相への変態には焼鈍時間を1時間以上とするのが好ましい。なお,熱間圧延前の段階でわずかに固溶していたNbは、熱間圧延後の冷却過程においてスラブで生成したNbCが成長する形ですべてのNbの析出が完了する。そのため、熱延板の焼鈍におけるマルテンサイト相からフェライト相への変態では微細なNbCは生成しない。その後、ショットブラスト、酸洗などの工程によりスケールを除去してもよい。酸洗等のデスケーリングの後は、スキンパス圧延を行ってもよい。
本発明に係るステンレス鋼の溶接には、TIG、MIGをはじめとするアーク溶接、シーム溶接、スポット溶接等の抵抗溶接、レーザー溶接等、通常の溶接方法は全て適用可能である。
表1に示す成分組成を有するステンレス鋼を、実験室において真空溶製した。溶製した鋼塊を表1に示す加熱温度で加熱し、熱間圧延により厚み5mmの熱延板とした。巻取り温度は表1に示した。得られた熱延板に、表1に示す焼鈍温度で10時間の焼鈍を行った後、ショットブラストおよび酸洗を行ってスケールを除去した。
得られた熱延焼鈍板から、20mm×10mmの形状でL断面(圧延方向に平行な垂直断面)を採取し、村上試薬(10%K[Fe(CN)]−10%KOH水溶液)を用いてエッチングし、光学顕微鏡により組織を観察した。板厚1/4の位置にて300μm×300μmの範囲を倍率400倍で3視野撮影し、白く見える領域をマルテンサイト相と判断して、その面積率を画像処理により測定して、マルテンサイト相の体積率を求めた(面積率を体積率とみなした。)。村上試薬により黒く見える領域をフェライト相と判断して、この領域のビッカース硬さHV0.01を測定した。ビッカース硬さは押し付け圧力を98mNとして、10点測定してその平均を採用した。
得られた熱延焼鈍板から、ツインジェット法により薄膜を作製し、TEMにより析出物を観察した。2μm×2μmの範囲を20000倍の倍率で5視野観察し、粒径が30nm以下のNbCの数を測定し、粒径が30nm以下のNbCの密度を求めた。NbCは楕円球状の形状をしていたので、撮影したTEM像の最も長い直径を粒径とした。
マルテンサイト相の体積率、フェライト相のビッカース硬さ、NbCの密度をそれぞれ表2に示す。
得られた熱延焼鈍板から、300mm×100mmの試験片を採取し、付き合わせたときに60°のV字開先となるように300mm辺の端面を30°研削した。加工した端面を突合せて、入熱0.7kJ/mm、溶接速度60cm/minとしてMIG溶接を行った。シールドガスは100%Arとした。溶接ワイヤは1.2mmφのY309Lを用いた。溶接方向はL方向とした。
溶接ビードを含む高さ5mm×幅55mm×長さ10mmのサブサイズのシャルピー試験片を作製した。ノッチ位置は板厚に対して溶融部が50%となる位置とした。ノッチ形状は2mmのVノッチとした。シャルピー衝撃試験は、−50℃において9回実施した。
表2に9回のシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーの最小値を示す。本発明例ではいずれも溶接熱影響部の吸収エネルギーが10J以上となっており、低温靭性が良好であることが分かる。No.20はSi、No.22はCr、No.25はTi、No.28は(1)式がそれぞれ本発明の範囲から外れているため、溶接熱影響部の吸収エネルギーが10Jよりも低かった。
プレス成形性を評価するためエリクセン試験を行った。エリクセン試験機が対応可能な板厚が3mmまでであったため、得られた熱延焼鈍板の板厚を片面1mmずつ板厚3mmまで研削し、100mm四方の試験片を採取した。JIS Z2247に準拠したエリクセン試験を行った。結果を表2に示す。本発明例はいずれもエリクセン値が7mm以上となっており、プレス成形性が良好であることが分かる。比較例であるNo.21、No.23、No.26はマルテンサイト相の体積率が、No.24、No.27はフェライト相のビッカース硬さがそれぞれ本発明の範囲から外れているため、エリクセン値が7mm以下となりプレス成形性に劣っていた。また、No.29はC含有量が多いためプレス成形性に劣り、N含有量が多いため溶接熱影響部の吸収エネルギーが10Jよりも低かった。また、No.30では、加熱温度が高いため、エリクセン値が7mm以下となりプレス成形性に劣っていた。No.31では、巻取温度が高いため、エリクセン値が7mm以下となりプレス成形性に劣っていた。
以上の結果より、本発明によれば、溶接熱影響部の低温靭性とプレス成形性に優れたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られることが確認できた。
Figure 0006424867
Figure 0006424867
本発明によれば、優れた溶接熱影響部の低温靭性と良好なプレス成形性を両立させたフェライト−マルテンサイト2相ステンレス鋼が得られる。本発明のステンレス鋼は寒冷地で用いられ、プレスにより成形される構造部材に好適である。例えば、液体用タンク、鉄道貨物用コンテナ、住宅構造材などに好適である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.020%、N:0.005〜0.020%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.02%以下、Cr:9.0〜16.0%、Ni:0.1〜5.0%、Nb:0.05〜0.35%、を含有し、Ti含有量を0.02%以下に規制し、下記(1)を満たし、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成と、
    フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織と、を有し、
    前記マルテンサイト相の体積率が2〜20%であり、
    前記フェライト相のビッカース硬さが190以下であり、
    粒径が30nm以下のNbCが200個/μm以下であることを特徴とするフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼。
    2600C+1700N−20Si+20Mn−40Cr+50Ni+1660≧1270 (1)
    なお、上記(1)式の元素記号はそれぞれの元素の質量%を示す。
  2. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Al:0.20%以下、V:0.20%以下、Cu:1.0%以下、Mo:2.0%以下、W:1.0%以下、Co:0.5%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼。
  3. 前記成分組成は、さらに、質量%で、Ca:0.01%以下、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.05%以下のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼の製造方法であって、
    鋼スラブを1000〜1150℃の温度に加熱した後、巻取温度を600℃以下とする熱間圧延を行い、600〜750℃の温度で1時間以上の焼鈍を行うことを特徴とするフェライト相とマルテンサイト相の2相からなる鋼組織を有するステンレス鋼の製造方法。
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