JP6587881B2 - 締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材 - Google Patents

締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、高温環境で使用される締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材に関する。
自動車の排ガス規制への対策および熱効率向上のため、排気系部品にガス測定および温度測定用のOセンサーハウジングおよび取付け用の円筒形部材(ボス材)が多く使用されている。これらのセンサーハウジングおよびボス材は、例えば800℃といった高温環境で使用されるため、耐熱性および耐食性が要求される。そのため、これらの材料としてステンレス鋼が使用される。
これらの材料は線状鋼材を冷間加工により成形し、部品取り付け用に冷間でねじ加工して製造された後、センサーハウジングまたはボス材として各部に取り付けられる。従来、センサーハウジングおよびボス材の材料として、Niを含有するオーステナイト系ステンレスが耐熱性および耐食性の観点から使用されていた。
しかし、オーステナイト系ステンレス鋼線には、熱膨張率が高く、高温での伸びが大きいことから、自動車部材のダウンサイジング化に伴う精密設計に応えにくく、そして、Crに比べ価格が高く、さらに価格安定性に乏しいNiが多く含有されるため、自動車部材のさらなるコストダウン化が困難になるという問題がある。これらの問題を解決するため、Niを低減したフェライト系ステンレス鋼を上記の材料に適用することが求められてきた。
上述のように、センサーハウジングおよびボス材といった部材は、高温環境で使用される。そのため、これらの部材には、長時間使用後に酸化によるスケールの付着および熱膨張による変形等が生じ、ねじ部に取り付けたセンサー部品との間で焼付きが発生し、がじりついて取れなくなる不具合が生じていた。そのため、上記部材の材料として用いられるステンレス鋼には、耐食性および靱性等に加えて、使用時に焼付きが起きにくい特性(耐熱がじり性)が必要となる。
なお、ここでいう「焼付き」とは、非特許文献1に記載される「それまで安定した状態であった摩擦面で潤滑膜の破れなどにより摩擦が大きくなり、面間に巨視的な凝着を生じ、すべらなくなる現象」のことである。
前述の課題において、耐食性の向上に関しては、耐食性劣化を引き起こすCr炭窒化物を抑制するため、CおよびNを炭窒化物として固定するTiおよびNbを含有させ、鋭敏化を防止する方法が一般的に用いられている。
また、例えば、特許文献1では、(A)式で記載されるγpを80%以上に制御し、オーステナイト安定度を高め、溶接部の靱性を確保する低クロム含有ステンレス鋼が提案されている。
γp=420C+470N+23Ni+9Cu+7Mn−11.5(Cr+Si)−12Mo−23V−49Ti−52Al−47Nb+189 ・・・(A)
さらに、特許文献2および3では、AlおよびTiを添加し、窒化物を生成させ、結晶粒微細化を図り高温使用時の割れを防ぐ手法が取られている。
そして、特許文献4では、Cr、Si、Mn等を規制し、冷間加工性および靱性を高め、かつ、表面疵が抑制できるフェライト系ステンレス鋼線が提案されている。
特開2011−174122号公報 特開2003−320476号公報 特開2006−231404号公報 特開2006−016665号公報
金属材料技術研究所編、図解 金属材料技術用語辞典−第2版−2000年1月30日、日刊工業新聞社発行、p.453
しかしながら、特許文献1〜4に記載される鋼は、鋭敏化防止および結晶粒微細化のために相当量のTiを含有することから、粗大介在物となりやすいTiNが多く生成する懸念がある。また、Cr含有量が高いと表面疵の発生頻度増加および材質強度向上による冷間加工性劣化が問題となりうる。
さらに、オーステナイトの安定度を評価する指標となるγpの値を高めに制御すると、高温での使用時にオーステナイトの生成量が増加し、酸化スケールへのCr供給が不十分となり耐酸化性が劣化する場合がある。また、熱膨張係数の相違により、スケール剥離が起こりやすくなる。そのため、いずれの技術においても改善の余地が残されている。
本発明は、優れた耐熱がじり性および靱性を有する締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の検討を行った結果、以下の知見を得るに至った。
(a)低Cr系ステンレス線状鋼材を基に、鋭敏化防止のために含有されるTiは、本発明では靱性を低下させる要因になるため、一定量より低く規制する。
(b)靱性に影響を及ぼす元素となるNi、Cu、TiおよびOについては、それぞれの含有量を規制するとともに、それらの関係においても、0.5Ni+0.5Cu−4Ti−4O≧0を満足するように調整する必要がある。
(c)NiおよびCuを微量に含有させることで、オーステナイトの安定度を評価する指標となるγpの値を適正範囲に制御する。γpの値を制御することで、仮に使用時の温度環境が比較的厳しい800〜850℃程度の高温環境になっても、生成するオーステナイト量を適度に抑え、低温になる際にオーステナイトから適量のマルテンサイトを生成させることができるため、靱性が向上し、使用時の割れを防ぐことが可能になる。
(d)耐熱がじり性についても、γpの値を適正に制御することによって、高温での使用時にオーステナイト生成による異常酸化が防止され、さらに低温になる際にマルテンサイトが適度に生成するため材料の膨張が少なくなり、異常酸化および熱変形によるねじ部の焼付きを防ぐことが可能になる。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、下記の締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材を要旨とする。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.02%以下、
Si:2.0%以下、
Mn:1.0%以下、
P:0.040%以下、
S:0.005%以下、
Cr:10.0〜13.0%、
Ni:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜2.0%、
Cu:0.01〜2.0%、
Al:0.3%以下、
Ti:0.05%未満、
O:0.010%以下、
N:0.02%以下、
V:0〜0.5%、
Nb:0〜1.0%、
B:0〜0.010%、
Zr:0〜1.0%、
Ca:0〜0.02%、
Sn:0〜0.5%、
Mg:0〜0.1%、
Ga:0〜0.05%、
Sb:0〜0.5%、
W:0〜0.5%、
Ta:0〜0.5%、
Co:0〜0.5%、
REM:0〜0.1%、
残部:Feおよび不可避的不純物であり、
下記(i)式を満たし、かつ、下記(ii)式で表されるγpの値が下記(iii)式を満足する、締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材。
0.5Ni+0.5Cu−4Ti−4O≧0 ・・・(i)
γp=420C+470N+23Ni+9Cu+7Mn−11.5(Cr+Si)−12Mo−23V−49Ti−52Al−47Nb+189 ・・・(ii)
40≦γp<80 ・・・(iii)
但し、式中の各元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
(2)電解抽出によって得られる抽出残渣中のFe量が0.20%以下である、上記(1)に記載の締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材。
(3)前記化学組成が、質量%で、
V:0.01〜0.5%、
Nb:0.05〜1.0%、
B:0.0005〜0.010%、
Zr:0.05〜1.0%、
Ca:0.0005〜0.02%、
Sn:0.001〜0.5%、
Mg:0.0005〜0.1%、
Ga:0.0005〜0.05%、
Sb:0.001〜0.5%、
W:0.01〜0.5%、
Ta:0.01〜0.5%、
Co:0.01〜0.5%および
REM:0.001〜0.1%、
から選択される1種以上を含有する、前記(1)または(2)に記載の締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材。
なお、本発明において、「線状鋼材」とは、高温環境で使用される締結部品用フェライト系ステンレス鋼材として使用される線状の形状を有する鋼材のことであり、棒鋼、線材、鋼線等のいずれかに限定されるものではない。
本発明によれば、Cr含有量を比較的に低めに抑えたフェライト系ステンレス鋼においても十分な耐食性を有し、かつ、耐熱がじり性および靱性に優れる締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材を得ることができる。本発明に係る線状鋼材は、高温での使用時に低熱膨張であり、かつ、高い耐酸化性を有するため、高温使用時の焼付きを防止することが可能となる。そのため、高温環境で使用される部材の材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.02%以下
Cはマトリックスのフェライト組織の強度を高める効果を有する元素であるとともに、オーステナイト生成元素である。オーステナイト相は低温になる時にマルテンサイト相を生じ、結晶粒の粗大化を防ぐ役割を果たす。そのため、Cは靱性を向上させ、線状鋼材としての特性の確保にも寄与する。一方、CはTiおよびNbと結合して炭化物を形成するが、C含有量が0.02%を超えると、Cr炭化物を形成し、耐食性および靱性を劣化させる。したがって、C含有量は0.02%以下とする。C含有量は0.015%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、C含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
Si:2.0%以下
Siは脱酸剤として働くだけでなく、SiOの酸化皮膜を形成することによって異常酸化を抑制するため、耐酸化性の向上に有用な元素である。しかしながら、その含有量が2.0%を超えると靱性が劣化する。したがって、Si含有量は2.0%以下とする。Si含有量は1.0%以下であるのが好ましく、0.5%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Si含有量を0.05%以上とすることが好ましく、0.1%以上とすることがより好ましい。
Mn:1.0%以下
MnはCと同様、マトリックスのフェライト組織の強度を高める効果を有する元素であるとともに、オーステナイト生成元素である。そのため、Mnは靱性の改善に有効な元素である。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると耐食性および靱性が劣化する。したがって、Mn含有量は1.0%以下とする。Mn含有量は0.3%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Mn含有量を0.05%以上とすることが好ましく、0.1%以上とすることがより好ましい。
P:0.040%以下
Pは靱性等の機械的性質を劣化させる元素である。特に、P含有量が0.040%を超えるとその悪影響が顕著になるため、P含有量は0.040%以下とする。P含有量は0.025%以下であるのが好ましい。
S:0.005%以下
Sは靱性および耐食性を劣化させるため元素である。特に、S含有量が0.005%を超えるとその悪影響が顕著になるため、S含有量は0.005%以下とする。S含有量は0.003%以下であるのが好ましい。
Cr:10.0〜13.0%
Crは母材の耐食性を確保するのに有効な元素であるが、10.0%未満であると十分な耐食性の確保が困難となる。一方、Crはフェライト形成元素であるため、その含有量が13.0%を超えると、上述のγpの値が大きく低下し、適度なマルテンサイト量が確保できなくなり、靱性が低下する。したがって、Cr含有量は10.0〜13.0%とする。Cr含有量は10.5%以上であるのが好ましく、12.0%以下であるのが好ましい。
Ni:0.01〜1.0%
Niは母材の耐食性を向上させるのに有効な元素である。また、Niはオーステナイト形成元素であるため、マルテンサイトの形成を促進し、靱性を高める効果を有する。そのため、Ni含有量は0.01%以上とする。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると、靱性が低下する。したがって、Ni含有量は0.01〜1.0%とする。Ni含有量は0.1%以上であるのが好ましく、0.3%以下であるのが好ましい。
Mo:0.01〜2.0%
Moは耐食性および高温強度を高め、焼付きを防止する効果を有する元素である。そのため、Mo含有量は0.01%以上とする。しかしながら、その含有量が2.0%を超えると、σ相が生成しやすくなり、さらに高価格な元素であるためコストダウンに寄与しなくなる。したがって、Mo含有量は0.01〜2.0%とする。Mo含有量は0.05%以上であるのが好ましい。
Cu:0.01〜2.0%
CuはC、NおよびNiに次ぐオーステナイト形成元素であり、上述の(ii)式で表されるγpの値を制御するためにも有効である。また、耐食性を向上させるのに有効な元素である。そのため、Cu含有量は0.01%以上とする。しかしながら、その含有量が2.0%を超えると靱性が低下する。したがって、Cu含有量は0.01〜2.0%とする。Cu含有量は0.1%以上であるのが好ましく、0.5%以下であるのが好ましい。
Al:0.3%以下
Alは脱酸元素であるとともに、微細な窒化物を形成し、微細なフェライトを形成し、靱性を向上させる効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.3%を超えると逆に靱性が悪化する。そのため、Al含有量は0.3%以下とする。Al含有量は0.05%以下であるのが好ましく、0.03%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Al含有量を0.001%以上とすることが好ましく、0.005%以上とすることがより好ましい。
Ti:0.05%未満
Tiは炭窒化物を形成してCを固定することでCr炭窒化物の生成を抑制し、耐食性および靱性を向上させる効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.05%以上となると、粗大なTiNまたは酸化物が形成され、靱性を低下させる要因となる。したがって、Ti含有量は0.05%未満とする。Ti含有量は0.04%以下であるのが好ましい。
O:0.010%以下
Oは介在物の形成および脱硫に影響を及ぼす元素であり、その含有量が0.010%を超えると、靱性が劣化する。そのため、O含有量は0.010%以下とする。
N:0.02%以下
Nはマトリックスのフェライト組織の強度を高め、さらにTiおよびAlと窒化物を形成し、微細組織の形成に寄与する。しかしながら、その含有量が0.02%を超えると、Cr窒化物を形成するために耐食性が劣化し、さらに靱性が低下する。したがって、N含有量は0.02%以下とする。N含有量は0.015%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、N含有量は0.005%以上とすることが好ましい。
本発明のステンレス線状鋼材は、上記のCからNまでの元素を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる化学組成を有する。
ここで「不可避不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本発明に係るステンレス線状鋼材は、上記の元素に加えて必要に応じて、下記に示す量のV、Nb、B、Zr、Ca、Sn、Mg、Ga、Sb、W、Ta、CoおよびREMから選択される1種以上を含有させても良い。
V:0〜0.5%
Vは微細な炭窒化物を生成し、微細なフェライト粒を形成し、靱性の向上に寄与するため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると、粗大なV系炭窒化物が生成するため、かえって靱性が劣化する。したがって、V含有量は0.5%以下とする。V含有量は0.3%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、V含有量を0.01%以上とすることが好ましく、0.1%以上とすることがより好ましい。
Nb:0〜1.0%
NbはTiと同様に炭窒化物を形成してCを固定することで、Cr炭窒化物の生成を抑制し、耐食性および靱性の向上に寄与するため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると粗大炭窒化物が形成されるため、かえって靱性が低下する。したがって、Nb含有量は1.0%以下とする。Nb含有量は0.8%以下であるのが好ましく、0.6%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Nb含有量を0.05%以上とすることが好ましく、0.1%以上とすることがより好ましく、0.3%以上とすることがさらに好ましい。
B:0〜0.010%
Bは粒界のP偏析を抑制し、靱性をさらに向上させるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.010%を超えると粗大ホウ化物が形成されるため、かえって靱性が低下する。したがって、B含有量は0.010%以下とする。B含有量は0.0050%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、B含有量を0.0005%以上とすることが好ましく、0.0020%以上とすることがより好ましい。
Zr:0〜1.0%
ZrはCr炭窒化物の生成を抑制するため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が1.0%を超えると粗大な炭窒化物に起因して、耐食性および靱性が低下する。したがって、Zr含有量は1.0%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Zr含有量を0.05%以上とすることが好ましい。
Ca:0〜0.02%
Caは熱間加工性を向上させる有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.02%を超えると、かえって靱性が劣化する。したがって、Ca含有量は0.02%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Ca含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
Sn:0〜0.5%
Snは耐食性を向上させる有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると靱性の低下につながるとともに、耐食性向上効果も飽和する。したがって、Sn含有量は0.5%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Sn含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
Mg:0〜0.1%
Mgは脱酸を強化するのに有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.1%を超えると靱性が劣化する。したがって、Mg含有量は0.1%以下とする。Mg含有量は0.08%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、Mg含有量を0.0005%以上とすることが好ましい。
Ga:0〜0.05%
Gaは冷間鍛造または曲げ加工において加工性を向上させるのに有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.05%を超えると靱性が劣化する。したがって、Ga含有量は0.05%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Ga含有量を0.0005%以上とすることが好ましく、0.0010%以上とすることが好ましい。
Sb:0〜0.5%
Sbは耐食性の向上に有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると、偏析によって耐食性が劣化する。したがって、Sb含有量は0.5%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Sb含有量を0.0010%以上とすることが好ましい。
W:0〜0.5%
Wは耐摩耗性および耐食性の向上に有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると靱性が劣化する。したがって、W含有量は0.5%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、W含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
Ta:0〜0.5%
Taは耐摩耗性および耐食性を向上させる有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると靱性が劣化する。したがって、Ta含有量は0.5%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Ta含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
Co:0〜0.5%
Coは耐摩耗性の向上に有用な元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると靱性が劣化する。したがって、Co含有量は0.5%以下とする。なお、上記の効果を得たい場合は、Co含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
REM:0〜0.1%
REMは熱間加工性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させても良い。しかしながら、その含有量が0.1%を超えると靱性が劣化する。したがって、REM含有量は0.1%以下とする。REM含有量は0.08%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合は、REM含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
ここで、REMとは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素を指し、REMの含有量は、これらの元素の合計含有量を指す。
0.5Ni+0.5Cu−4Ti−4O≧0 ・・・(i)
但し、式中の各元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
上述のように、NiおよびCuはオーステナイト形成元素であり、一方、TiおよびOは炭窒化物または酸化物を形成する元素である。これらの元素は靱性に与える影響が大きい。そのため、靱性の低下を防ぐためには、これらの元素の含有量が上記で規定される範囲となるとともに、上記(i)式を満足する必要がある。
γp=420C+470N+23Ni+9Cu+7Mn−11.5(Cr+Si)−12Mo−23V−49Ti−52Al−47Nb+189 ・・・(ii)
40≦γp<80 ・・・(iii)
但し、式中の各元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
上述のように、(ii)式で示されるγpはオーステナイトの安定度を評価する指標となる。γpの値を適切な範囲に制御することによって、使用時の靱性を確保するとともに、高温での過度なオーステナイト生成による耐酸化性劣化および熱変形を防止することができるため、耐熱がじり性を向上させることが可能になる。
そのため、(ii)式中の各元素の含有量が上記で規定される範囲となるとともに、上記(iii)式を満足する必要がある。γpの値は50以上であるのが好ましく、65以下であるのが好ましい。
上記(iii)式を満足することによって、例えば850℃程度の高温加熱時には、金属組織中に体積率で1〜30%の量のオーステナイト相が形成する。そして、適量のオーステナイト層が形成することによって、フェライト相の粗大化を回避することができる。その結果、冷却後にはマルテンサイト相が得られ、強度および靱性を確保できる。
γpが40未満では、高温加熱時に十分なオーステナイト相を形成できないのでフェライト相が粗大化する。そして、冷却後にマルテンサイト相が確保できなくなるため、強度および靱性が低下する。また、γpが80以上になるとマルテンサイト相が過剰に得られ、靱性が大幅に低下する。したがって、本発明に係る線状鋼材は、850℃程度の高温環境下にさらされた後の状態において、金属組織中のマルテンサイト量が、体積率で1〜30%となる。より優れた強度および靱性を確保するためには、上記のマルテンサイト量は、10〜20%となるのが好ましい。
2.ラーフェス相の析出量
上述のように、本発明においては、粒界腐食を防ぐために、必要に応じてNbを含有させる。それに伴いNbおよびFeを含む析出物であるラーフェス相が析出する。ラーフェス相の析出を抑制すれば、靱性がさらに向上する。ラーフェス相の析出量の評価に関しては、以下に示す方法により行うことができる。
鋼線を粒度#500の研磨材を用いて研磨仕上げし、その試料を陽極として、10%AA系電解液(10%アセチルアセトン−1%テトラメチル−メタノール)を用いて溶解する。その後、電解液をろ紙等により濾過することによって得られる抽出残渣を0.5%臭素−メタノールを用いて溶解した後、原子吸光法等の化学分析によって、抽出残渣中のFe量を測定する。靱性のさらなる向上効果を得たい場合には、抽出残渣中のFe量を0.2%以下とするのが好ましい。
3.寸法
本発明に係る締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材の寸法については特に制限はない。しかしながら、靱性および耐熱がじり性に優れる高温環境の締結部で使用される線状鋼材としては、線状鋼材の直径は8mm以上であることが好ましく、10〜20mmであることがより好ましい。
4.製造方法
本発明に係る締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材の製造方法については、特に制限は設けず、一般的な工程によって製造することができる。例えば、鋳造工程、熱間線材圧延工程、焼鈍工程および酸洗工程を経て線状鋼材を製造することができる。
なお、靱性の向上を目的として、ラーフェス相の析出を抑制するためには、上記の焼鈍工程において冷却速度を制御することが好ましい。焼鈍工程において保定後の冷却速度が50℃/h未満ではラーフェス相が相当量析出し、靱性の向上に寄与しない場合がある。そのため、焼鈍工程における保定後の冷却速度は、50℃/h以上とすることが好ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1〜4に示す化学組成を有する鋼を100kgの真空溶解炉において溶解し、直径180mmの鋳片に鋳造した。その鋳片を直径15mmまで熱間線材圧延を行った。この際の熱間圧延終了温度は1000℃であった。それに続いて、800℃で2h加熱するバッチ焼鈍を施した。その後、酸洗を行い、線材とした(線材No.1〜88)。
Figure 0006587881
Figure 0006587881
Figure 0006587881
Figure 0006587881
さらに線材よりJIS規格に準拠した長さ55mm、1辺が10mmの正方形断面を持つ、Vノッチ試験片を用い、室温で衝撃試験を行った。本発明においては、衝撃値が100J/cm以上のものを優(◎)、50J/cm以上のものを良(○)、50J/cm未満のものを不可(×)として評価した。
また、上記の線材よりサンプルを切り出し、冷間加工後に雌ねじ加工を施して、ボス形状とし、サンプル雌ねじ部に雄ねじを取り付け、大気中で850℃において6h保持した。その後、雄ねじを取り外しの際に焼付きの有無を調査し、加えてマルテンサイト量、酸化増量についても調査した。
酸化増量は試験前後のサンプルの重量を測定することによって求めた。試験で生成した酸化スケールによる酸化増量が5mg/cm以下のものを良(○)、5mg/cmを超えるものを不可(×)とした。
焼付きの有無については、試験後の雄ねじ取りはずしに際し、取り外せたものを良(○)、異常酸化を生じ、がじり付いて取り外せなかったものを不可(×)とした。
マルテンサイト量については、光学顕微鏡を用いた画像解析を測定倍率50倍、10視野で行い、それぞれの視野においてマルテンサイトの面積率を求め、10視野の平均値を算出した。そして、上記のマルテンサイトの平均面積率をマルテンサイト量とした。なお、ミクロ組織から求めた面積率は、体積率と同じである。
以上の結果を、表5および6にまとめて示す。
Figure 0006587881
Figure 0006587881
表1〜6から分かるように、化学組成が本発明の規定を満足する本発明例である試験No.1〜52は、いずれも靱性の劣化もなく、耐酸化性にも優れ、焼付きもなく良好であった。
一方、化学組成が本発明の規定から外れる比較例である試験No.53〜88は、耐酸化性、靱性および耐熱がじり性の少なくともいずれかが劣っていた。
次に、化学組成が本発明の規定を満足する線材No.2を用いて、焼鈍温度および冷却速度を変化させ、靱性に及ぼすラーフェス相の影響を評価した。具体的には前記の線材を用いて、焼鈍温度を800℃および900℃のいずれかとし、さらにその温度からの冷却速度を水冷、100℃/h、60℃/h、20℃/h、10℃/hのいずれかとして冷却した。なお、水冷以外の条件での冷却を行った試料は、600℃で脱炉した。
その後、各試料について、粒度#500の研磨材を用いて研磨仕上げし、その試料を陽極として、10%AA系電解液(10%アセチルアセトン−1%テトラメチル−メタノール)を用い、−100mV vs SCEで約1200クーロン/cmの電流を流して、約0.5g溶解した。そして、電解液をメッシュサイズが0.2μmサイズのポリカーボネイトのろ紙を用いて濾過して、抽出残渣を得た。得られた抽出残渣を0.5%臭素−メタノールを用いて溶解した後、原子吸光法による化学分析によって、抽出残渣中のFe量を測定した。
そして、各試料について、実施例1と同様に衝撃試験を行い、衝撃値が100J/cm以上のものを優(◎)、50J/cm以上のものを良(○)として評価した。その結果を表7に示す。
Figure 0006587881
表7から分かるように、焼鈍後の冷却速度が50℃/h以上である、試料No.89〜91および94〜96については、Fe抽出残渣量が0.20%以下であり、靱性がさらに向上した。一方、焼鈍後の冷却速度が50℃/h未満である、試料No.92、93、97および98については、Fe抽出残渣量が0.20%を超え、その結果、靱性向上は認められなかった。
本発明によれば、Cr含有量を比較的に低めに抑えたフェライト系ステンレス鋼においても十分な耐食性を有し、かつ、耐熱がじり性および靱性に優れる締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材を得ることができる。本発明に係る線状鋼材は、高温での使用時に低熱膨張であり、かつ、高い耐酸化性を有するため、高温使用時の焼付きを防止することが可能となる。そのため、高温環境で使用される部材の材料として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.02%以下、
    Si:2.0%以下、
    Mn:1.0%以下、
    P:0.040%以下、
    S:0.005%以下、
    Cr:10.0〜13.0%、
    Ni:0.01〜1.0%、
    Mo:0.01〜2.0%、
    Cu:0.01〜2.0%、
    Al:0.3%以下、
    Ti:0.05%未満、
    O:0.010%以下、
    N:0.02%以下、
    V:0〜0.5%、
    Nb:0〜1.0%、
    B:0〜0.010%、
    Zr:0〜1.0%、
    Ca:0〜0.02%、
    Sn:0〜0.5%、
    Mg:0〜0.1%、
    Ga:0〜0.05%、
    Sb:0〜0.5%、
    W:0〜0.5%、
    Ta:0〜0.5%、
    Co:0〜0.5%、
    REM:0〜0.1%、
    残部:Feおよび不可避的不純物であり、
    下記(i)式を満たし、かつ、下記(ii)式で表されるγpの値が下記(iii)式を満足し、
    電解抽出によって得られる抽出残渣中のFe量が0.20%以下である、締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材。
    0.5Ni+0.5Cu−4Ti−4O≧0 ・・・(i)
    γp=420C+470N+23Ni+9Cu+7Mn−11.5(Cr+Si)−12Mo−23V−49Ti−52Al−47Nb+189 ・・・(ii)
    40≦γp<80 ・・・(iii)
    但し、式中の各元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    V:0.01〜0.5%、
    Nb:0.05〜1.0%、
    B:0.0005〜0.010%、
    Zr:0.05〜1.0%、
    Ca:0.0005〜0.02%、
    Sn:0.001〜0.5%、
    Mg:0.0005〜0.1%、
    Ga:0.0005〜0.05%、
    Sb:0.001〜0.5%、
    W:0.01〜0.5%、
    Ta:0.01〜0.5%、
    Co:0.01〜0.5%および
    REM:0.001〜0.1%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の締結部品用フェライト系ステンレス線状鋼材。
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