JP2008283386A - データ中継装置、車載通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを増大することなく、通信データが集中しても中継機能の低下を抑制するデータ中継装置、車載通信システムを提供すること。
【解決手段】第1の通信バスAから第2の通信バスBへ、又は、第2の通信バスBから第1の通信バスAへ、通信データを中継するデータ中継装置12において、当該データ中継装置12の処理負荷を検出する負荷レベル検出手段13と、負荷レベル検出手段13が検出した処理負荷が上限値以上か否かを判定する処理負荷判定手段14と、処理負荷が上限値以上の場合、第1の通信バス及び第2の通信バスの少なくとも一方に通信バスが使用中であることを示す空フレームを出力する空フレーム送信手段15と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方のバスから他方のバスに通信データを中継するデータ中継装置、車載通信システムに関し、特に、通信データの集中を緩和するデータ中継装置、車載通信システムに関する。
車両に搭載された種々の車載装置は電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)により制御されるが、あるECUがセンサにより検出した信号を他のECUが利用したり、あるECUが処理したデータを他のECUが利用して協調制御を実行したり、ECU間で信号及びデータ(以下、単に、通信データという)の共有が必要となる場合がある。このため、各ECUは車載LANに接続して搭載され多重通信ネットワークを構成することで通信データの共有を実現している。
ECUは車載装置の数が増えまた高度な制御が実行されるにつれ増大する傾向にあるが、車載LANの1つのバスに接続できるECUの数には上限が設けられている。また、ECUは、エンジンECU等の制御系ECU、ドアのロック・アンロック等を制御するボディ系ECU、といったように機能・系統別に区分され区分した各グループ毎に複数のバスに渡り構築される場合がある。このため、異なるバスに接続されたECUが同じ通信データを共有できるよう、各系統のバス間に通信データの中継機能を有するゲートウェイ装置が接続され、ゲートウェイ装置が定められた手順で通信データを相互のバス間に中継している。
図9は、従来の車載LANの構成図の一例を示す。図9では各ECUをノードで示した。図9のゲートウェイ(GW)装置は、ノードA1、A2が送信する通信データをバスBに中継し、ノードB1、B2が送信する通信データをバスAに中継する。
ところで、多重通信ネットワークでは各ノードが自らのタイミングで通信データを送信しうるため、例えばCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)により通信データのフレームの衝突を調停する。しかし、ゲートウェイ装置には各バスの各ECUから次々と通信データが送信されるため、ゲートウェイ装置に通信データが集中する場合がある。ゲートウェイ装置に通信データが集中すると中継が遅延したり、場合によっては通信データが上書きされ一部の通信データが消失したり、さらに通信データが集中すると車載装置の制御機能を統合したゲートウェイ装置等ではリセットするおそれがある。
ゲートウェイ装置へ通信データが集中しても中継が滞らないよう、ゲートウェイ装置は優先的に通信データを送信できるように設定されることが多いが、この場合はノードに通信データを送信できない状態が発生してしまう。この点について、ゲートウェイ装置が通信データを送信した後、同じバスへ次の通信データを中継しない時間帯を設けるゲートウェイ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1記載のゲートウェイ装置によれば、当該バスに接続したノードは上記時間帯を利用して通信データを送信することができる。
特開2003−244180号公報
しかしながら、特許文献1記載のゲートウェイ装置は、ゲートウェイ装置への通信データの集中を緩和するものでなく、通信データを中継しない時間帯を設けるため、却って通信データの集中を促進するという問題がある。
ゲートウェイ装置の処理能力を増強すれば、単位時間当たりの処理能力が向上するため通信データの集中を緩和することができるが、ゲートウェイ装置への通信データの集中は一時的又は過渡的である場合が多くそのために処理能力を増強することはコスト高を招きコスト対効果を考慮すると適切でない。
本発明は、上記課題に鑑み、コストを増大することなく、通信データが集中しても中継機能の低下を抑制するデータ中継装置、車載通信システムを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、第1の通信バスから第2の通信バスへ、又は、第2の通信バスから第1の通信バスへ、通信データを中継するデータ中継装置において、当該データ中継装置の処理負荷を検出する負荷レベル検出手段と、負荷レベル検出手段が検出した処理負荷が上限値以上か否かを判定する処理負荷判定手段と、処理負荷が上限値以上の場合、第1の通信バス及び第2の通信バスの少なくとも一方に通信バスが使用中であることを示す空フレームを出力する空フレーム送信手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、処理負荷が上限値以上となると空フレームをバスに送信するのでノードによる通信データの送信が抑制され、その間に処理負荷を低減することができ、ゲートウェイ装置のリセット等を防止できる。
また、本発明の一形態において、車両の安全走行、快適走行など運転支援に係る制御を実行する制御手段を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、車載装置の制御などのECUがゲートウェイ装置の機能を兼用できる。
また、本発明の一形態において、空フレーム送信手段は、負荷レベル検出手段が検出した処理負荷の大きさに応じて空フレームの優先度を可変とする、ことを特徴とする。
本発明によれば、処理負荷が比較的低ければ、各ノードが優先度の高い通信データを送信しやすくできる。
また、本発明の一形態において、空フレーム送信手段は、負荷レベル検出手段が検出した処理負荷の大きさに応じて空フレームを送信する送信頻度を可変とする、ことを特徴とする。
本発明によれば、処理負荷が比較的低ければ、空フレームの間隙に各ノードが通信データを送信しやすくできる。
コストを増大することなく、通信データが集中しても中継機能の低下を抑制するデータ中継装置、車載通信システムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1はゲートウェイ装置12により通信データが中継される車載通信システム10の一例を示す。車載通信システム10では、バスA、B及びゲートウェイ装置12が接続され車載LAN11を構成している。また、バスA、Bに接続された各ECU(Electronic Control Unit、以下ノードという)は互いにセンサの検出信号や他のノードが処理したデータ(以下、単に通信データという)を共有して協調制御を実現している。ノードA1〜A4はバスAに、ノードB1、B2はバスBに、ゲートウェイ装置12はバスA、バスBの両方に接続され、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)により調停された送信権が得られると通信データをバスA,Bに送信する。ゲートウェイ装置12はノードA1〜A4の通信データをバスBに中継し、ノードB1、B2の通信データをバスAに中継する。ゲートウェイ装置12は特許請求の範囲におけるデータ中継装置に相当する。
本実施形態の車載通信システム10では、通信データが集中してゲートウェイ装置12の処理負荷が後述する上限値を超えた場合、ゲートウェイ装置12はバスA又はバスBに空の通信データ(以下、空フレームという)を送信する。CSMA/CAでは、先にバスに送信された通信データがある場合、ノードA、Bは通信データを送信することができないので、空フレームは何らかの通信データがバスA又はバスB上に流れていることを示す信号であればよい。
空フレームを送信している間にゲートウェイ装置12は中継対象の通信データを処理することができ、通信データの集中を緩和することができる。また、ゲートウェイ装置12の処理能力に応じて空フレームの送信頻度が自動的に調整されることになるので、一時的又は過渡的な通信データの集中に対し、処理能力を増強することなく通信データの集中を防止することができる。
ゲートウェイ装置12及びノードA,Bは、いずれもプログラムを実行するCPU、プログラム実行の作業領域となりまた一時的にデータを記憶するRAM、ブートプログラムやBIOSを記憶するROM、及び、プログラムやファイルを記憶するメモリ及びバスA,Bを介してデータを入出力する入出力部、が内部バスにより接続されたコンピュータである。CPUがプログラムを実行することで、ゲートウェイ装置12の処理負荷を検出する負荷レベル検出手段13と、検出した処理負荷が上限値以上か否かを判定する処理負荷判定手段14、処理負荷が上限値以上の場合、バスA及びバスBの少なくとも一方に空フレームを出力する空フレーム送信手段15、が実現される。
バスAはノードA1〜A4を、バスBはノードB1,B2を電気的に接続し、所定のプロトコル(例えば、CAN(Controller Area Network)プロトコルやLIN(Local Interconnect Network)プロトコル等)により通信データを通信する。なお、プロトコルはバスA,B毎に定めることができ、バスAとバスBのプロトコルは同じであってもよいし異なっていてもよい。
例えばCANプロトコルの場合、1Mbpsまでの高速通信(例えば500kbps),マルチマスター方式によるバスアクセス制御,送信異常時のバスオフ機能などを有し、次のようなデータフォーマット「SOF;調停フィールド;制御フィールド;データフィールド;CRCフィールド;ACKフィールド;EOF」が1フレーム(1通信データ)となる。
SOFはCANフレームの開始を表すビットを格納する領域、調停フィールドはフレームを識別するためのID番号を格納する領域、制御フィールドはデータ長などを格納する領域、データフィールドはデータを格納する領域(0〜8バイト)、CRCフィールドはエラーチェック用の符号を格納する領域、ACKフィールドはデータ受信したECUが受信したことを伝える領域、EOFはフレームの終了を表すビット列を格納する領域、である。
調停フィールドに格納されたID番号はバスA又はB上の優先度(ID番号が低いほど優先度が高い)を定めると共に、ノードA、Bが通信データを受信するかどうかを判断するための情報となる。空フレームの場合、データフォーマットに関わらず単なるH(ハイ)レベル信号としてもよいし、CANのデータフォーマットに従い「SOF、優先度(調停フィールド)」のみを設定し、フレームの残りの部分には何ら意味のないデータ(ランダムのビット列、全て1のビット列、全て0のビット列)を設定してもよい。このとき、優先度には最大値(他のノードが使用できない予約値)を設定する。
ゲートウェイ装置12は、車載LAN11を複数のネットワークに分割することによって、バスA,B等における配線長や通信データの通信量がもたらす負荷を緩和する。ゲートウェイ装置12は、フィルタリングルール及び変換ルールに則って、一方のバスA(B)から他方のバスB(A)に、優先度を例えば最大値に設定して通信データを中継する。例えば、ゲートウェイ装置12は、接続された一方のバスA(B)から他方のバスB(A)に中継すべき通信データのデータリストを記憶しており、通信データのIDとデータリストに基づき他方のバスB(A)に中継する通信データを選択する。なお、別のプロトコルのバスに通信データを中継する場合、ゲートウェイ装置12はプロトコルを変換する(以下、これらを単に中継処理という)。
ゲートウェイ装置12はバスA、B毎に、受信した通信データを一時記憶する受信バッファ、送信する通信データを一時記憶する送信バッファを備える。ゲートウェイ装置12は、バスAの受信バッファに通信データがある場合それに中継処理を施した後バスBの送信バッファに転送し、バスBの受信バッファに通信データがある場合それに中継処理を施した後バスAの送信バッファに転送する。
このような中継処理により、例えばノードA4が通信データをバスAに送出した場合、通信データはバスA上を流れると共に、ゲートウェイ装置12が通信データを中継してバスBにも送信することで、ノードAとノードBが通信データを共有することができる。
図2は、中継する通信データがそれほど多くない場合に、ゲートウェイ装置12が通信データを中継する概略を示す図である。図2では、ノードA、Bが通信データを送信するタイミングを下向きの矢印で示し、バスAではノードA2、A3、A1、A2の順に通信データが送信され、バスBでは通信データが送信されていない。バスAのバス状態に示すように、バスAには通信データA2、A3,A1、A2が送信される。
通信データA2、A1、A3、A2がいずれもゲートウェイ装置12が中継する通信データの場合、ゲートウェイ装置12はバスA側の受信バッファに受信される通信データA2、A1、A3、A2を順に中継処理をしてバスB側の送信バッファに転送する。これにより、斜線で示す通信データA2、A1、A3、A2がバスB上に中継された。
次に、中継する通信データが多くゲートウェイ装置12の処理能力を超過しそうな場合に、ゲートウェイ装置12が通信データを中継する処理の概略を図3、4に基づき説明する。図3(a)は、ノードA、ノードBから短時間に多くの通信データが送信されたバスA、Bのバス状態を示す。バスAではノードA1,A2、A3、A4が、バスBではノードB1、B2が、一部時間的に重複して通信データを送信している。このため、バスAには通信データA1、A2、A4、A3が連続的に送信され、バスBには通信データB1,B2が連続的に送信されている。また、ノードA2が少し時間をおいて通信データを送信している。
図4は、図3(a)の通信データをゲートウェイ装置12が中継処理する概略図を示す。ゲートウェイ装置12のバスA側の受信バッファには4つの通信データが受信され、バスB側の受信バッファには2つの通信データが受信される。負荷レベル検出手段13は、通信データの中継処理による処理負荷を定期的に検出し、処理負荷判定手段14は検出した処理負荷がゲートウェイ装置12の処理能力の超過のおそれがあるか否かを判定する。具体的には、処理負荷が所定の上限値を以上か否かを判定する。
例えば、通信データA1,A2、A3を中継処理してバスB側の送信バッファに転送し、通信データB1,B2を中継処理してバスA側の送信バッファに転送した後に、所定の上限値を超えたと判定されると、空フレーム送信手段15がバスA、バスBに空フレームGを送信する。
空フレームGの送信処理は、通信データの中継処理よりも負荷が小さいので、ゲートウェイ装置12にかかる負荷を下げることができ、空フレームGを送信している間は新たな通信データが受信バッファに受信されることがないので、受信バッファに滞留している通信データの中継処理を進行させることができる。
図4に示すように、バスBの送信バッファには通信データA1,A2、A4の後に2つの空フレームGが設定され、バスAの送信バッファには通信データB1、B2の後に2つの空フレームGが設定されている。
図3(b)は、ゲートウェイ装置12が空フレームを送信したバスA、Bのバス状態を示す。バスAには通信データA1、A2、A4、A3についで、中継された通信データB1、B2と2つの空フレームGが送信される。また、バスAに2つの空フレームGが送信された結果、時間をおいてノードA2が送信した通信データA2は本来のタイミング(通信データB2の後)では送信できなかったため、空フレームGに次いで送信される。
バスBには通信データB1、A2についで、中継された通信データA1、A2、A4と2つの空フレームGが送信され、その後に中継された通信データA3が送信されている。
このように、空フレームによりノードA、Bは通信データの送信を制限されるので、ゲートウェイ装置12に通信データが集中することを防止できる。なお、負荷レベル検出手段13がゲートウェイ装置12の処理負荷が適正値を下回ったと判定すれば、ゲートウェイ装置12は通信データA3から中継処理を再開する。
図5は、ゲートウェイ装置12が通信データを中継する手順を示すフローチャート図である。図5のフローチャート図は例えばイグニッションオンによりスタートし、サイクル時間毎に繰り返して実行される。
ゲートウェイ装置12は送信された通信データを受信バッファに格納しながら中継処理を継続する(S10)。
ついで、負荷レベル検出手段13はゲートウェイ装置12の処理負荷を検出する(S20)。単位時間当たりに処理する通信データ数が多ければ中継処理の処理負荷も増大するので、処理負荷は例えば、単位時間当たりの通信データの中継処理数である。また、受信バッファに滞留している通信データの数により処理負荷を判定してもよく、ゲートウェイ装置12のCPU負荷率に基づき判定してもよい。
ついで、処理負荷判定手段14は、処理負荷が予め定めた上限値以上か否かを判定する(S30)。上限値は、リセットしてしまうほどの処理負荷の例えば60%〜80%である。処理負荷が上限値以上の場合(S30のYes)、空フレーム送信手段15は空フレームをバスA、Bに送信する(S40)。また、処理負荷が上限値以上でない場合(S30のNo)、ゲートウェイ装置12は中継処理を継続する。
なお、処理負荷が上限値以上の場合、負荷レベル検出手段13はサイクル時間毎に処理負荷を検出し、処理負荷が適正値を下回ったら、空フレーム送信手段15は空フレームの送信を停止して、通信データの中継を再開する。
ところで、空フレームはバスA、Bの両方に送信してもよいし、バスA及びBにおける通信データのデータ量に応じて空フレームを送信するバスを選択してもよい。図6は、バスA及びBの一方に空フレームを送信する中継処理の一例を示す。
例えば、処理負荷が上限値以上であってもバスBの通信データのデータ量が少ない場合(受信バッファに通信データが格納されていない場合)、バスBには通信データを中継する。また、処理負荷が上限値以上であってもバスAの通信データのデータ量が少ない場合、バスAには通信データを中継する。図6では、通信データのデータ量の多いバスAには空フレームを送信しているが、データ量の少ないバスBでは空フレームを送信することなく通信データA3の中継処理を連続して実行している。
通信データの中継は空フレームを送信するよりも処理負荷が大きいが、データ量が少ないバスには通信データを中継し、データ量の多いバスには空フレームを送信することで、中継処理を進行させながら処理負荷を低減できる。
本実施例によれば、通信データが集中し処理負荷が増大した場合、空フレームを送信することでノードA,Bの新たな通信データの送信を制限するので、ゲートウェイ装置12の処理負荷を低減することができる。したがって、ゲートウェイ装置12の処理負荷が上限値を超えてリセットすることがない。また、ゲートウェイ装置12の処理能力を増強せずに一時的又は過渡的な通信データの集中を抑制できるので、コスト増となることもない。
〔ECUと兼用のゲートウェイ装置〕
本実施形態では、ゲートウェイ装置12は通信データの中継のみに使用されているが、ゲートウェイ装置12はコンピュータを本体とするので2本のバスA、Bの両方に接続されているECUであればゲートウェイ装置12として機能することができる。ゲートウェイ機能を備えたECUでは、協調制御など当該ECUが本来実行すべき処理を受け持っているため、中継処理が遅延し、通信データが集中しやすいと考えられる。
しかしながら、本実施形態のゲートウェイ装置12は、ECUとしての処理を実行しながら、車両制御の処理負荷が増大したり中継処理の通信データが集中した場合、空フレームを送信することで処理負荷を低減するので、リセットすることなくECUとしての処理能力を確保できる。すなわち、本実施形態のゲートウェイ装置12はECUが兼用する場合に好適である。
ゲートウェイ装置12が実行すべき処理は、例えば、車両の安全走行、快適走行など運転支援に係る比較的優先順位の低い処理であることが好ましい。優先順位の低い処理を実行するECU(例えば、ESC(electronic stability control)・ECU、照合ECU等)であれば、中継処理を優先しても車両は走行可能である。
実施例1では、空フレームの送信中はノードA、Bの通信データの送信を禁止したが、空フレームを送信中であってもノードA,Bが通信データを送信可能とした方が好ましい場合がある。本実施例では、ゲートウェイ装置12が処理負荷に応じて空フレームを送信する車載通信システム10について説明する。例えば、処理負荷に応じて空フレームの優先度を下げたり、送信頻度を少なくすることで、ノードA,Bは空フレームに優先して又は空フレームの間隙に通信データを送信することができる。
図7は、通信データを中継するゲートウェイ装置12が処理負荷に応じて優先度が可変の空フレームを送信する手順を示すフローチャート図である。なお、図7において図5と同一ステップには同一の符号を付した。
図7では、ステップS30において処理負荷判定手段14は処理負荷が上限値以上か否かを判定し、処理負荷が上限値以上でない場合(S30のNo)、実施例1と同様にゲートウェイ装置12は中継処理を継続する。
処理負荷が上限値以上の場合(S30のYes)、空フレーム送信手段15は処理負荷が高いほど優先度の高い空フレームをバスA、Bに送信する(S41)。例えば、処理負荷を3段階程度(1〜3:数値が高いほど処理負荷が大きい)にレベル分けして、空フレーム送信手段15はこれに応じて空フレームの優先度を可変にする。
処理負荷3:空フレームの優先度=最大値
処理負荷2:空フレームの優先度=最大値から2番目
処理負荷1:空フレームの優先度=最大値から3番目
CANでは通信データに付加されたID番号が優先度を定義し、ゲートウェイ装置12を含め複数のノードA、Bが同時に通信データを送信した場合、優先度の低いノードA、Bは送信を止め、優先度の高いノードA,Bは送信を続ける。このため、処理負荷に応じて空フレームの優先度を可変とすることで、処理負荷が大きい場合にはノードA、Bに送信データを停止させ、処理負荷が小さい場合にはノードA、Bは優先度の高い通信データであれば送信しやすくすることができる。したがって、ゲートウェイ装置12への通信データの集中を防止しながら、優先度の高い通信データであればノードA,Bは送信しやすくなり協調制御等がしやすくなる。なお、図7のフローチャート図の上限値は図5よりも小さく設定されていて、処理負荷が比較的小さい状態から優先度の低い空フレームを送信できるので、ゲートウェイ装置12の処理負荷が増大することを防止しやすくなる。
図8は、通信データを中継するゲートウェイ装置12が処理負荷に応じて送信頻度を可変として空フレームを送信する手順を示すフローチャート図である。なお、図8において図5と同一ステップには同一の符号を付した。
ステップS30において処理負荷判定手段14は処理負荷が上限値以上か否かを判定し、処理負荷が上限値以上でない場合(S30のNo)、実施例1と同様にゲートウェイ装置12は中継処理を継続する。
処理負荷が上限値以上の場合(S30のYes)、空フレーム送信手段15は処理負荷が高いほど高い送信頻度にて空フレームをバスA、Bに送信する(S42)。例えば、処理負荷を3段階程度(1〜3:数値が高いほど処理負荷が大きい)にレベル分けして、空フレーム送信手段15はこれに応じて空フレームの送信頻度を可変にする。なお、空フレームの優先度は最大値である。
処理負荷3:空フレームの送信頻度=連続
処理負荷2:空フレームの送信頻度=1通信データ毎
処理負荷1:空フレームの送信頻度=2通信データ毎
すなわち、処理負荷3の場合、空フレーム送信手段15は実施例1と同様に、処理負荷が適正値を下回るまで連続して空フレームを送信する。また、処理負荷2の場合、空フレーム送信手段15は1つの通信データを中継する毎に空フレームを送信し、処理負荷1の場合、2つの通信データを中継する毎に空フレームを送信する。
処理負荷に応じて空フレームの送信頻度を可変とすることで、処理負荷が大きい場合ほどノードA、Bによる送信データの送信を抑制させ、処理負荷が小さい場合にはノードA、Bは空フレームの間隙に通信データを送信できる。したがって、ゲートウェイ装置12への通信データの集中を防止しながら、ノードA,Bは通信データを送信しやすくなり協調制御等がしやすくなる。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、ノードA、Bの通信データの送信を完全に制限することなく、一時的又は過渡的な通信データの集中を防止できる。したがって、ゲートウェイ装置12により一部の通信データが消失したり、ゲートウェイ装置12がリセットすることを防止できる。なお、実施例1と同様、ECUがゲートウェイ装置を兼用してもよいし、空フレームを送信するバスを選択してもよい。
ゲートウェイ装置により通信データが中継される車載通信システムの一例を示す図である。 中継する通信データがそれほど多くない場合に、ゲートウェイ装置が通信データを中継する概略を示す図である。 各ノードが通信データの送信するタイミングとバス状態の一例を示す図である。 ゲートウェイ装置の中継処理の概略を示す図である。 ゲートウェイ装置が通信データを中継する手順を示すフローチャート図である。 ゲートウェイ装置がバスA及びBの一方に空フレームを送信する中継処理の概略を示す図である。 ゲートウェイ装置が処理負荷に応じて空フレームの優先度を可変として通信データを中継する手順を示すフローチャート図である。 ゲートウェイ装置が処理負荷に応じて空フレームの送信頻度を可変として通信データを中継する手順を示すフローチャート図である。 ゲートウェイ装置により通信データが中継される車載通信システムの一例を示す図である(従来図)。
符号の説明
10 車載通信システム
11 車載LAN
12 ゲートウェイ装置
13 負荷レベル検出手段
14 処理負荷判定手段
15 空フレーム送信手段
A1〜A4、B1,B2 ノード

Claims (5)

  1. 第1の通信バスから第2の通信バスへ、又は、第2の通信バスから第1の通信バスへ、通信データを中継するデータ中継装置において、
    当該データ中継装置の処理負荷を検出する負荷レベル検出手段と、
    前記負荷レベル検出手段が検出した処理負荷が上限値以上か否かを判定する処理負荷判定手段と、
    処理負荷が上限値以上の場合、第1の通信バス及び第2の通信バスの少なくとも一方に通信バスが使用中であることを示す空フレームを出力する空フレーム送信手段と、
    を有することを特徴とするデータ中継装置。
  2. 車両の安全走行、快適走行など運転支援に係る制御を実行する制御手段を備える、ことを特徴とする請求項1記載のデータ中継装置。
  3. 前記空フレーム送信手段は、前記負荷レベル検出手段が検出した処理負荷の大きさに応じて空フレームの優先度を可変とする、
    ことを特徴とする請求項2記載のデータ中継装置。
  4. 前記空フレーム送信手段は、前記負荷レベル検出手段が検出した処理負荷の大きさに応じて空フレームを送信する送信頻度を可変とする、
    ことを特徴とする請求項2記載のデータ中継装置。
  5. データ中継装置が第1の通信バスから第2の通信バスへ、又は、第2の通信バスから第1の通信バスへ、通信データを中継する車載通信システムにおいて、
    前記データ中継装置は、
    当該データ中継装置の処理負荷を検出する負荷レベル検出手段と、
    前記負荷レベル検出手段が検出した処理負荷が上限値以上か否かを判定する処理負荷判定手段と、
    処理負荷が上限値以上の場合、第1の通信バス及び第2の通信バスの少なくとも一方に通信バスが使用中であることを示す空フレームを出力する空フレーム送信手段と、を有する
    ことを特徴とする車載通信システム。



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