JP2008281949A - 振れ補正装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成により、画像の振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる振れ補正装置を提供する。
【解決手段】画像振れを補正する補正手段12を一体に保持する可動部材36と、可動部材を移動可能に支持する固定部材31と、可動部材を介して補正手段を、撮像光学系の光軸と直交する平面内で移動させる駆動手段33a,34a,35aと、可動部材が固定部材に対して光軸と直交する第1の方向と第2の方向にそれぞれ移動することを許容し、光軸を中心として回転することを防止する回転規制部材39a,39bと、可動部材と固定部材の間に介在し、可動部材の固定部材に対する相対移動に際して粘性抵抗を与える一つの減衰手段45とを有し、減衰手段が回転規制部材から離れた位置に設けられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、手振れ等による画像振れを補正する振れ補正装置および該振れ補正装置を有する撮像装置に関するものである。
現在のカメラは露出決定やピント合わせ等の撮影にとって重要な作業は全て自動化され、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性は非常に少なくなっている。また、最近では、カメラに加わる手振れ等の振れによる画像振れを補正する振れ補正装置も多くの製品に搭載されてきており、撮影者の撮影ミスを誘発する要因は殆ど無くなってきている。
ここで、振れ補正装置について簡単に説明する。撮影時のカメラの振れの代表例である手振れは周波数として通常1Hzないし10Hzの振動である。撮影時点において上記のような手振れを起こしていても画像振れの無い写真を撮影可能とする為には手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて振れを相殺する方向に補正光学系を変位させる。その為、第1に、手振れを正確に検出し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必要となる。
手振れ等の振れの検出は、原理的にいえば、加速度、角加速度、角速度、角変位等を検出し、振れ補正の為にその出力を適宜演算処理する手段をカメラに搭載することによって行う。そして、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正光学系を駆動(光軸と直交する平面で移動)させて画像振れ抑制が行われる。
振れ補正装置としては、特許文献1に開示されたように、ジャイロ信号を基に手振れの検出を行い、光学系の一部(補正光学系)を移動させることによって画像振れの補正を行う構成のものが多く用いられている。
振れ補正装置を構成する機構の望ましい特性としては、
1)摩擦が小さく、目標への追従が良いこと
2)周波数特性を設計者が操作しやすいこと
などが挙げられる。これらを実現するために様々な機構が提案されている。
特許文献2に開示された機構の特徴は、補正手段と可動部の変位を規制する弾性部および粘性部を設けたことにある。このような機構にすることで、いわゆるオープン制御可能で、周波数特性を改善した機構となる。
特許文献3に開示された機構の特徴は、可動鏡筒と固定鏡筒の間に複数の球を挟持し、弾性体で押圧していることである。このような構成とすることで、可動鏡筒を転がり摩擦によって駆動でき、摩擦力を軽減できる。また、可動鏡筒の重量と弾性体の弾性係数の比によって共振周波数が決まるので、目標とする共振周波数を容易に得ることができる。結果として、良好な制御性を得ることができ、小さな振動に対しても適切に応答できる機構となる。
特開昭60−143330号公報 特開平8−184870号公報 特開2001−290184号公報
特許文献2によると、機械的または電気的な方法で粘性抵抗を得ることができる。しかしながら、機械的方法によると、構造が複雑になり易い、摩擦が増加する、などの問題がある。また、電気的方法によると、制御対象のばらつきの影響を受け易い、制御系が複雑になる、などの問題がある。
特許文献3によると、非常に小さい摩擦で駆動でき、小さな手振れに対して追従可能である。しかしながら、適度な粘性抵抗が無いために主共振および副共振の影響が大きい、外乱の影響を受け易い、という問題がある。
(発明の目的)
本発明の目的は、簡単な構成により、画像の振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる振れ補正装置及び撮像装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、画像振れを補正する補正手段と、前記補正手段を一体に保持する可動部材と、前記可動部材を移動可能に支持する固定部材と、前記可動部材を介して前記補正手段を、撮像光学系の光軸と直交する平面内で移動させる駆動手段と、前記可動部材が前記固定部材に対して前記光軸と直交する第1の方向と第2の方向にそれぞれ移動することを許容し、前記光軸を中心として回転することを防止する回転規制部材と、前記可動部材と前記固定部材の間に介在し、前記可動部材の前記固定部材に対する相対移動に際して粘性抵抗を与える一つの減衰手段とを有し、前記減衰手段が前記回転規制部材から離れた位置に設けられることを特徴とする振れ補正装置とするものである。
同じく上記目的を達成するために、本発明は、本発明の上記振れ補正装置を備えた撮像装置とするものである。
本発明によれば、簡単な構成により、画像の振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる振れ補正装置又は撮像装置を提供できるものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1ないし4に示す通りである。
図1ないし図11を用いて、本発明の実施例1に係わる振れ補正機能を有する撮像装置について説明する。
図1は、後述の振れ補正ユニットを備えた撮像装置の光学配置図である。図1において、1は撮像装置、2は撮像レンズ、3はレンズ駆動制御部、4は撮像光学系である撮像レンズ2の光軸、5はレンズ鏡筒である。6は撮像素子、7はメモリ、8は手振れ等の振れを検出する振れセンサ、9は後述の補正光学系を具備する振れ補正ユニットである。10は電源、11はレリーズ釦、12は撮像レンズ2に含まれる補正手段であるところの補正光学系、13はいわゆるクイックリターンミラー、14はファインダ光学系である。
撮像装置1は、撮像レンズ2と不図示のピント調整部を用いて、被写体像を撮像素子6近傍に結像させる。さらにユーザーによるレリーズ釦11の操作と同期させて撮像素子6より被写体の情報を得て、メモリ7へ記録を行う。
次に、手振れ等の振れによる画像振れ補正について説明する。露光中などに例えば手振れが作用したときは、振れセンサ8の信号に基づいてレンズ駆動制御部3を介して、手振れを抑制する方向に振れ補正ユニット9を駆動する。詳しくは、振れ補正ユニット9に具備される補正光学系12を光軸4と直交する平面内で移動させる。これにより、撮像素子6上での画像の振れが軽減されて、手振れによる画像の劣化を防止できる。
図2は、撮像装置1の電気的構成を示すブロック図である。撮像装置1は、撮像系、画像処理系、記録再生系、制御系を有する。撮像系は、撮像レンズ2、撮像素子6を含み、画像処理系は、A/D変換器20、画像処理部21を含む。また、記録再生系は、記録処理部23、メモリ24を含み、制御系は、カメラシステム制御部25、AFセンサ26、AEセンサ27、振れセンサ8、操作検出部29、およびレンズシステム制御部30を含む。
撮像系は、物体からの光を撮像レンズ2を介して撮像素子6の撮像面に結像する光学処理系であり、AEセンサ27の信号をもとに図示しない絞りなどを用いて適切な光量の被写体光を撮像素子6に露光する。画像処理系に含まれる画像処理部21は、A/D変換器20を介して撮像素子6からの画像信号を処理するものであり、ホワイトバランス回路、ガンマ補正回路、補間演算による高解像度化を行う補間演算回路等を有する。記録再生系に含まれる記録処理部23は、メモリ24への画像信号の出力を行うとともに、表示部22に出力する像を生成、保存する。また、記録処理部23は、予め定められた方法を用いて画像や動画の圧縮を行う。
制御系は、レリーズ釦11等の操作を検出する操作検出部29からの検出信号に応動して撮像系、画像処理系、記録再生系をそれぞれ制御する。この制御系に含まれるカメラシステム制御部25は撮影の際のタイミング信号などを生成して出力する。AFセンサ26は撮像装置1のピント状態を検出する。AEセンサ27は被写体の輝度を検出する。振れセンサ8は手振れ等の振れを検出する。レンズシステム制御部30は上記カメラシステム制御部25の信号に応じて適切にレンズなどを制御する。
制御系は、上記のように外部操作に応動して撮像系、画像処理系、記録再生系をそれぞれ制御する。例えば、レリーズ釦11の押下を検出して、撮像素子6の駆動、画像処理部21の動作、記録処理部23の圧縮処理などを制御する。さらに表示部22によって光学ファインダ、液晶モニター等に情報表示を行う情報表示装置の各セグメントの状態を制御する。
カメラシステム制御部25はAFセンサ26とAEセンサ27に接続されており、これらからの信号を基にレンズ、絞り等を適切に制御する。さらにカメラシステム制御部25は振れセンサ8に接続されており、画像の振れ補正を行うモードにおいては、振れセンサ8の信号を基に振れ補正ユニット9を駆動する。
図3ないし図11を用いて、撮像装置1に具備される振れ補正ユニット9について説明する。
図3は振れ補正ユニット9の斜視図、図4は振れ補正ユニット9を被写体側から見た分解斜視図、図5は撮像素子6側から見た分解斜視図である。
図3ないし図5において、31は撮像レンズ2(補正光学系12を除く)を保持する固定部材(固定鏡筒)の一部を成すベース板、38は可動部材(可動鏡筒)の一部を成すピッチング移動枠である。32a,32bは回転規制部材を兼ねるピッチングシャフトであり、ベース板31に固定され、該ベース板31に対してピッチング移動枠38をY方向に摺動可能にする。12は図1にも示した撮影時に画像振れを補正するための補正光学系である。36は可動部材の一部を成すヨーイング移動枠であり、補正光学系12を固定し、ベース板31に対してX方向およびY方向に移動可能にする。39a,39bはヨーイングシャフトであり、ピッチング移動枠38に固定され、ピッチング移動枠38に対してヨーイング移動枠36をX方向に摺動可能にする。33a,33bはコイル、34a,34bは磁石、35a,35bはヨーク、37a,37b,37cは弾性体である。
図3から図5では、振れ補正ユニット9の主要部分だけを示し、保持部材やリード線等は示していない。
次に、図3〜図5を用いて固定鏡筒の一部であるベース板31とヨーイング移動枠36の相対運動について説明する。
補正光学系12は、ベース板31に対し、X方向およびY方向に移動可能なヨーイング移動枠36に固定されている。このヨーイング移動枠36は、軸受36aとその反対側に廻り止め36bを設けることにより、2本のヨーイングシャフト39a,39bを介してX方向に摺動可能な構成となっている。ヨーイング移動枠36のZ方向には、補正光学系12をY方向に移動させるピッチング移動枠38が取り付けられている。ピッチング移動枠38には、ヨーイング移動枠36をX方向に摺動させる2本のヨーイングシャフト39a,39bを固定する固定部38c,38dが設けられている。このピッチング移動枠38は、軸受38aとその反対側に回り止め38bを設けることにより、2本のピッチングシャフト32a,32bを介してY方向に摺動可能な構成となっている。ピッチングシャフト32a,32bは、ヨーイング移動枠36の−Z方向に設けられたベース板31の固定部31a,31bに固定される。
このような構成により、ベース板31とヨーイング移動枠36は相対運動が可能となっている。相対運動時には、各シャフトと軸受は高精度に作製されているために精度良く移動することができる。
図4から明らかなように、本実施例1の機構は、ベース板31に対して片側に展開可能であり、組み付けが容易である。よって、生産性が向上し、コストの低減が見込める。
図6は振れ補正ユニット9を示す構成図である。詳しくは、図6(a)は光軸方向から見た正面図、図6(b)は図6(a)におけるA−A断面図、図6(c)は図6(a)におけるB−B断面図である。
図6(a)に示すように、ヨーイング移動枠36はベース板31に対して複数の弾性体37a,37b,37cで弾性支持されている。こうすることで、電源オフ時の補正光学系12の垂れ下がりを防止することが可能であり、高価なロック機構等が不要となり、コストダウンを図ることができる。また、複数の弾性体37a,37b,37cにより弾性支持されることで、補正光学系12の可動中心を常に撮像レンズ2の光軸4の中心に位置させることが可能となる。よって、補正光学系12の位置を検出する高価な位置検出装置を使ったフィードバック制御が不要となり、コストダウンを図ることができる。弾性体37a,37b,37cの弾性係数の決定方法については後述する。
図6(b)に示したように、ベース板31にはコイル33a(33b)が固定されており、ヨーイング移動枠36には磁石34a(34b)およびヨーク35a(35b)が固定されている。これらにより、いわゆるムービングマグネット型のアクチュエータ、つまり、振れ補正ユニット9の駆動手段を構成している。
図6(a)において、ヨーイング移動枠36の紙面上側には第1の電磁アクチュエータが配置されている。この第1の電磁アクチュエータは、ベース板31に取り付けられた第1のコイル33aと、ヨーイング移動枠36に取り付けられた磁石34aおよびヨーク35aにより構成されている。さらに、ヨーイング移動枠36の紙面左側には、第2の電磁アクチュエータが配置されている。この第2の電磁アクチュエータは、ベース板31に取り付けられた第2のコイル33bと、ヨーイング移動枠36に取り付けられた磁石34bおよびヨーク35bにより構成されている。
次に、可動部材と固定部材の間に介在し、適切な粘性抵抗を得るための減衰手段の取り付けについて説明する。
図6(c)において、44は減衰手段取付部、45は減衰手段である。ベース板31に設けられた円筒形の穴である減衰手段取付部44に対して、ヨーイング移動枠36に設けられた円柱状の軸36eがほぼ同心円状になるように配置(挿入)され、その隙間にドーナツ状に減衰手段45が設けられている。この減衰手段45としては様々な粘弾性体を用いることが可能であるが、本実施例1では、組み付け性や耐環境性に優れた、紫外線または熱硬化シリコーンゲルを用いている。減衰手段45として用いる粘弾性体の望ましい特性については後述する。
図6(c)に示すように、ヨーイング移動枠36上に設けられた軸36eは、ベース板31に設けられた減衰手段取付部44に向けて、少なくともベース板31と光軸方向にオーバーラップするように延在している。
減衰手段取付部44は、第1の電磁アクチュエータと第2の電磁アクチュエータで発生する駆動力が交わる点と減衰手段45の取り付けによるモーメントの発生中心がほぼ一致するように設けられることが、不要共振の励起を抑制するためには望ましい。しかしながら、本実施例1のように、後述の回転規制部材を有する振れ補正ユニット9においては、減衰手段45の取り付けによるモーメントが発生しても、ヨーイング移動枠36が回転することはない。したがって、減衰手段取付部44(減衰手段45)の位置に自由度が発生する。
本実施例1では、図6に示すように、減衰手段取付部44(減衰手段45)は、回転規制部材を兼ねる2本のピッチングシャフト32a,32bおよび2本のヨーイングシャフト39a,39bが作り出す四角形の内部に一箇所設けてある。こうすることで、減衰手段取付部44を中心に発生するモーメントを小さくすることが可能となる。また、構成が簡単になり、組立性も良好なものになる。
また、減衰手段取付部44(減衰手段45)は上記各シャフトから略等距離となる四角形の対角線上に位置させている。したがって、ヨーイング移動枠36が移動した際に発生するモーメントがピッチングシャフト32a,32bとヨーイングシャフト39a,39bの2軸に同等なモーメントとして与えられるので、不要なこじれが起きにくくなっている。
ここで、本実施例1では、固定部材であるベース板31上に設けられた円筒状の穴である減衰手段取付部44と、可動鏡筒であるヨーイング移動枠36上に設けられた円柱状の軸36eとの間に、減衰手段45を介在させている。しかし、ヨーイング移動枠36上に設けられた円筒状の穴と、ベース板31上に設けられた円柱状の軸との間に、減衰手段45を介在させていても構わない。つまり、固定部材と可動鏡筒の一方に減衰手段取付部44が、他方に軸36eが、それぞれ設けられる。
次に、図7を用いて、振れ補正ユニット9の上記した駆動手段について説明する。図7は駆動手段の模式図であり、図7(a)は磁石とコイルのみを光軸方向から見た図、図7(b)は磁石を中心付近で切断した時の断面図を示している。
図7(a),(b)において、43は着磁境界を示している。また、図7(b)において、42a,42b,42cは磁石34a、コイル33a近傍の代表的な磁力線を模式的に表している。
図7(a)に示したように、着磁境界43を挟んで磁石34aは2つの領域34a1,34a2に分けて着磁されている。このとき、着磁境界43は駆動手段で発生する力の方向と直交する方向であり、図7(a)の上下方向に着磁境界が存在し、左右方向に駆動される。コイル33aは光軸方向から見たときに小判型をしており、二つの長手部分33a1,33a2が磁石の2つの領域34a1,34a2と対向するように配置されている。
また、図7(b)に示したように、磁石34aのコイル33aと反対側の面には、ヨーク35aがある。ヨーク35aは望ましくは軟磁性体であり、多くの磁束を透過させ,磁気回路のパーミアンスを下げている。その結果、42a,42bのように磁石34aからコイル33aに向かって比較的直線的に磁力線が生じている。
磁石吸着板として機能するヨーク35a,35bは本実施例1ではヨーイング移動枠36に固定されるので、厚みを増すと可動部の重量も増加してしまう。そこで、ヨーク35a,35bの外形、飽和磁束密度および磁石の形状、表面磁束密度などを考慮して、ヨーク35a,35bが飽和磁束近傍となるように決めるのが好ましい。この状態でコイル33aに通電すると、図7(b)の紙面垂直方向で二つの長手部分33a1と33a2に反対方向に電流が流れる。したがって、フレミング左手の法則によって駆動力が発生する。図6(a)で説明したようにヨーイング移動枠36は弾性支持されているので、弾性体37a,37b,37cの合力と駆動力がつりあう位置までベース板31とヨーイング移動枠36の間に相対運動が生じる。
図8を用いて、本実施例1において減衰手段45として用いる好適な粘弾性体の特性について説明する。
粘弾性体は一般的に図8に示したように、入力周波数によってその特性が変化する。よく知られているように、粘弾性体においては、周波数の増加は温度の低下と同様の物性を示す。つまり、図8に示したように転移領域51bを挟んで、低い周波数の領域51aでゴム物性を示し(以下、ゴム領域)、高い周波数の領域51cでガラス物性を示す(以下、ガラス領域)。ゴム領域では柔らかく、ガラス領域ではゴム領域に比べて100〜1000倍程度のヤング率になる。一般的に、ゴム領域とガラス領域の中間にある転移領域51bで複素弾性係数における実数部と虚数部の比であるtanδが大きくなる。tanδは粘弾性体の応力歪み線図のヒステリシスを示しており、大きな値の方が効率よく、運動エネルギーを熱エネルギーに変換できる。
そこで、本実施例1では、手振れに適用することを考慮して、制御周波数帯域を0.3Hz−100Hz程度に設定する。制御周波数帯域の好適な設定方法に関しては後述する。この制御周波数帯域が転移領域51bに含まれ、tanδが大きい材料が好ましい。近年上記のような材料も多く開発されており、一般的なブチルゴムに加え、シリコーンを主成分とするゲル、エラストマーなどの様々な商品が提供されている。一例としては、内外ゴム製ハネナイト、宮坂ゴム製ミヤフリーク、スリーボンド製TB3168等が好適な粘弾性材料と言える。
次に、駆動手段の設計について、図9を用いて説明する。
図9は、本実施例1における補正光学系の駆動手段の1軸方向の運動をモデル化した図である。図9(a)は減衰手段が無い場合のモデルを示しており、図9(b)は減衰手段を介在させた場合のモデルを示している。
本実施例1の振れ補正ユニット9は、複数の弾性体を有しているが、特定の移動方向を考えた場合、複数の弾性体の合力を仮想的な一つのバネ、ダッシュポッドとして考えることができる。図9(a)に示したように1自由度のバネ質点系として表現できる。このときの力Fに対する変位xは、以下の数(1)で表される。
Figure 2008281949
このとき、図6で説明したように、小さい摩擦しか受けない構成となっているため、一般的に粘性抵抗は小さく、cの値は小さな値になる。その結果、図9(a)では共振が強く見られる機構になる。つまり、小さな振幅の入力に対して適切に応答できるものの、外乱などの影響を受けやすい機構といえる。ここで、減衰比ζを次の数(2)で定義する。
Figure 2008281949
この減衰比ζを用いてバネ質点系の共振峰の状態や過渡応答を把握することができる。
図9(b)は減衰手段を介在させた系であり、上記の弾性体37a,37b,37cと同様に、減衰手段45の合力を仮想的な一つのバネ、ダッシュポッドとみなしたモデル図である。k1,c1は弾性体によるバネ、ダッシュポッドを、k2,c2は減衰手段45によるバネ、ダッシュポッドを示している。図9(b)の力Fに対する変位xは、以下の数(3)で表される。
Figure 2008281949
図8で説明したような好適な粘弾性体を減衰手段45として用いている場合、k2とc2の比であるtanδは制御周波数帯域で比較的大きな値を示している。好適な材料の中では0.5程度得られるものもある。このように大きなtanδが得られるので、k2が小さな値であっても十分な減衰を得ることができる。つまり、アクチュエータの感度を低下させずに減衰を適切に付与できる。このときの減衰比は明らかに次の数(4)で表される。
Figure 2008281949
次に、図11を用いて、本実施例1に示す振れ補正ユニット9の好適な制御について説明する。図11は振れ補正ユニット9の制御信号を生成する信号処理回路のブロック図である。
図11において、61は振れセンサ8の一例である角速度センサ、62は低域通過フィルタ(以下、LPF)、63はCPU、64はA/D変換器、65は積分器である。66は高域通過フィルタ(以下、HPF)、67は撮像装置1のズーム情報等の各種の情報を記録したメモリ、68は補正光学系12の位置を計算する補正光学系位置変換器、69は補正光学系位置制御器、70は駆動手段、9は振れ補正ユニットである。
図11に示すように、手振れ等の振れを検出する振れセンサ8としては、角速度センサが多くの場合用いられている。本実施例1においても角速度センサ61を用いた場合を例として、以下の説明を行う。
角速度センサ61は手振れ等の振れによる角速度を検出し、角速度に比例した信号を出力する。LPF62はノイズカットのために設けられており、角速度センサ61の高域ノイズをカットする。CPU63は振れ補正に必要な制御のための演算を行うものであり、内部にA/D変換器64、積分器65、HPF66、メモリ67、補正光学系位置変換器68、補正光学系制御器69を備えている。以下に、各部の働きについて説明する。
A/D変換器64は、LPF62を通過した信号を適切なサンプリング周期でデジタル変換する。サンプリング周期は制御周波数帯域の100倍程度あることが望ましい。例えば50Hzまでの制御を行う振れ補正ユニット9においては、5000Hz程度のサンプリング周期であればサンプリングの影響を無視できて好適である。積分器65は、角速度信号を積分し、手振れによる角度を求める。HPF66は、角速度センサ61の低周波ゆらぎを除去するフィルタである。フィルタ時定数は前記低周波ゆらぎと制御周波数帯域を考慮して適切に設定される。
また、HPF66はメモリ67からズーム情報などの撮影条件の情報を取得し、適切にフィルタの時定数を変更することも出来る。補正光学系位置変換器68は、メモリ67から得たズーム、フォーカスなどの情報から、入力された振れに対する振れ補正ユニット9に具備される補正光学系12の移動量を計算する。補正光学系位置制御器69は振れ補正ユニット9の周波数特性などを考慮して適切な位相補償などを行う。また、補正光学系位置制御器69はその結果を駆動手段70に出力し、振れ補正ユニット9の駆動制御を行う。
ここで、任意の位置センサによって補正光学系の位置検出を行い、いわゆるフィードバック制御を行うことでも任意の位置に移動可能である。
上記実施例1における振れ補正ユニット9は、可動部材であるヨーイング移動枠36に保持され、画像振れを補正するための補正光学系12を有する。さらに、可動部材を介して補正光学系12を、撮像レンズ2の光軸4と直交する平面内で固定部材であるベース板31に対して相対的に移動させる駆動手段を有する。さらに、可動部材が固定部材に対して回転するのを防止する回転規制部材(ピッチングシャフト32a,32b、ヨーイングシャフト39a,39b)を有する。さらに、可動部材と固定部材の間に介在し、補正光学系12のベース板31に対する相対移動時において規定の粘性抵抗(手振れに適した粘性抵抗)を与える一つの減衰手段45を有する。そして、減衰手段45を回転規制部材の離れた位置に設ける構成にしている。
上記減衰手段45が設けられる位置とは、ピッチングシャフト32a,32b、ユーイングシャフト39a,39bに対し、略等距離の位置である。
よって、手振れ等の振れによる画像振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる。さらには、減衰手段45を一つ設け、かつ、この取り付ける位置を上記の規定の位置としているので、構成が簡単なものになる。さらには、組立手順の簡素化を図ることができ、低コスト化を達成することができる。
図12ないし図16を用いて、本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニット190について説明する。上記実施例1の振れ補正ユニット9との違いは、回転規制部材の構成と、駆動手段としていわゆるムービングコイル式を用いたところである。
本実施例2に係わる振れ補正ユニット190が組み込まれる撮像装置やその電気的構成は実施例1と同様であるので、ここではその説明は割愛する。
図12は振れ補正ユニット190の斜視図、図13は振れ補正ユニット190の被写体側から見た分解斜視図で、図14は撮像素子側から見た分解斜視図である。
図12ないし図14において、131は固定鏡筒の一部であるベース板、136は可動部材であるところの可動鏡筒、132a,132b,132cはベース板131と可動鏡筒136に狭持された球である。120は可動鏡筒136に固定され、画像振れを補正するための補正光学系である。139はベース板131に対して可動鏡筒136をX方向(第1の方向)およびY方向(第2の方向)に摺動可能に支持するL字形シャフトであり、回転規制部材を兼ねる。133a,133bはコイル、134a,134bは磁石、135a,135bはヨーク、137a,137b,137cは弾性体である。
図10ないし図12では、振れ補正ユニット190の主要部分だけを示し、保持部材やリード線等は示していない。
図12〜図14を用いて、ベース板131と可動鏡筒136の相対運動について説明する。
補正光学系120は、ベース板131に対し、X方向およびY方向に移動可能な可動鏡筒136に固定されている。この可動鏡筒136には軸受136aを設けられ、また、ベース板131には軸受131aが設けられ、それぞれにL字形シャフト139が取り付けられることにより、X方向およびY方向に摺動可能な構成となっている。
ベース板131と可動鏡筒136は球132a,132b,132cを狭持しており、球132a,132b,132cを介して相対運動を行う。このため、転がり摩擦という非常に小さな摩擦の影響しか受けずに相対運動を行うことができる。摩擦が小さいため、非常に小さな入力に対しても適切に応答することができる。また、球132a,132b,132cによる案内面を適切な精度で製作することにより、ベース板131と可動鏡筒136が相対運動を行った場合でも、可動鏡筒136の傾きや光軸方向への不要な移動が発生することが無い。
図15は振れ補正ユニット190の構成図である。詳しくは、図15(a)は光軸方向から見た正面図、図15(b)は図15(a)におけるA−A断面図、図15(c)は図15(a)におけるB−B断面図である。
図15(a)に示したように、可動部材の支持方法は、実施例1と同じ方法を取っている。つまり、可動鏡筒136はベース板131に対して複数の弾性体137a,137b,137cで弾性支持されている。こうすることで、電源オフ時の補正光学系120の垂れ下がりを防止することが可能であり、高価なロック機構等が不要となり、コストダウンを図ることができる。また、複数の弾性体137a,137b,137cにより弾性支持されることで、補正光学系120の可動中心を常に光軸中心に位置させることが可能となる。これにより、高価な補正光学系120の位置を検出する装置を使ったフィードバック制御が不要となり、コストダウンを図ることができる。
図15(b)に示したように、可動鏡筒136にはコイル133a,133bが固定されており、ベース板131には磁石134a,134bおよびヨーク135a,135bが固定されている。これらにより、いわゆるムービングコイル型のアクチュエータ(駆動手段)を構成している。
図15(b)において、可動鏡筒136の紙面上側には第1の電磁アクチュエータが配置されている。この第1の電磁アクチュエータは、可動鏡筒136に取り付けられた第1のコイル133aと、ベース板131に取り付けられた磁石134aおよびヨーク135aにより構成されている。さらに、可動鏡筒136の紙面左側には、第2の電磁アクチュエータが配置されている。この第2の電磁アクチュエータは、可動鏡筒136に取り付けられた第2のコイル133bと、ベース板131に取り付けられた磁石134bおよびヨーク135bにより構成されている。
次に、減衰手段145の取り付けについて説明する。
図15(c)において、144は減衰手段取付部、145は減衰手段である。ベース板131に設けられた円筒形の穴である減衰手段取付部144に対して、可動鏡筒136に設けられた円柱状の軸136eがほぼ同心円状になるように配置され、その隙間にドーナツ状に減衰手段145が設けられている。減衰手段145は様々な粘弾性体を用いることが可能であるが、本実施例2では、組み付け性や耐環境性に優れた紫外線、または、熱硬化シリコーンゲルを用いている。
図15(c)に示すように、可動鏡筒136上に設けられた軸136eは、ベース板131に設けられた減衰手段取付部144に向けて、少なくともベース板131と光軸方向にオーバーラップするように延在している。
減衰手段取付部144は第1の電磁アクチュエータと第2の電磁アクチュエータで発生する駆動力が交わる点と減衰手段145の取り付けによるモーメントの発生中心がほぼ一致するように設けられることが、不要共振の励起を抑制するためには望ましい。しかしながら、本実施例2のように、回転規制部材を有する振れ補正ユニット190においては、減衰手段145の取り付けによるモーメントが発生しても、可動鏡筒136が回転することはない。したがって、減衰手段取付部144(減衰手段145)の位置に自由度が発生する。
本実施例2では、図15に示すように、減衰手段取付部144(減衰手段145)は回転規制部材でもあるL字形シャフト139よりも光軸寄りに一箇所設けてある。こうすることで、減衰手段取付部144を中心に発生するモーメントを小さくすることが可能となる。
また、減衰手段取付部144はL字形シャフト139の2軸から略等距離となるL字形シャフト139の2等分線上に位置させている。したがって、可動鏡筒136が移動した際に発生するモーメントがL字形シャフト139の2軸に同等なモーメントとして与えられるので、不要なこじれが起きにくい。
ここで、本実施例2では、ベース板131上に設けられた円筒状の穴である減衰手段取付部144と、可動鏡筒136上に設けられた円柱状の軸136eとの間に、減衰手段145を介在させている。しかし、可動鏡筒136上に設けられた円筒状の穴とベース板131上に設けられた円柱状の軸との間に、減衰手段145を介在させていても構わない。
図16を用いて、振れ補正ユニット190の上記したコイル133a,133b、磁石134a,134bおよびヨーク135a,135bにより構成される駆動手段について説明する。
図16は駆動手段の模式図であり、図16(a)は磁石134a,134bとコイル133a,133bのみを光軸方向から見た図、図16(b)は磁石134a,134bを中心付近で切断した時の断面図である。
図16(a),(b)において、143は着磁境界である。また、図16(b)において、142a,142b,142cは磁石134a,134b、コイル133a,133b近傍の代表的な磁力線を模式的に表している。
図16に示すように、着磁境界143を挟んで磁石134aは二つの領域134a1,134a2に分けて着磁されている。このとき、着磁境界143は駆動手段で発生する力の方向と直交する方向であり、図16(a)の上下方向に着磁境界が存在し、左右方向に駆動される。コイル133aは光軸方向から見たときに小判型をしており、二つの長手部分133a1,133a2が二つの磁石134a1,134a2と対向するように配置されている。
また、図16(b)に示すように、磁石134aのコイル133aと反対側の面には、固定ヨーク135aがある。固定ヨーク135aは望ましくは軟磁性体であり、図16(b)のように多くの磁束を透過させ磁気回路のパーミアンスを下げている。その結果、142a,142bのように磁石134aからコイル133aに向かって比較的直線的に磁力線が生じている。
固定ヨーク135a,135bはベース板131に固定されるので、重量を気にすることなく磁束が飽和しないように適切な厚みとすることができる。この状態でコイル133aに通電すると、図16(b)の紙面垂直方向で長手部分133a1,133a2に反対方向に電流が流れる。これにより、フレミング左手の法則によって駆動力が発生する。図15(a)で説明したように可動鏡筒136は弾性支持されているので、弾性体137a,137b,137cの合力と駆動力がつりあう位置までベース板131と可動鏡筒136の間に相対運動が生じる。
ここで、本実施例2に好適な減衰手段145としての粘弾性体は、実施例1と同様のものである。また、本実施例2に示す振れ補正ユニット190の制御方法についても、実施例1と同様なので割愛する。また、任意の補正光学系位置センサによって位置検出を行い、いわゆるフィードバック制御を行うことでも任意の位置に移動可能である。
上記実施例2における振れ補正ユニット190は、可動鏡筒136に保持され、画像振れを補正するための補正光学系120を有する。さらに、可動鏡筒136を介して補正光学系120を、撮像レンズ2の光軸4と直交する平面内で固定部材であるベース板131に対して相対的に移動させる駆動手段を有する。さらに、可動鏡筒136が固定部材に対して回転するのを防止する回転規制部材(L字形シャフト139)を有する。さらに、可動鏡筒136と固定部材であるベース板131の間に介在し、補正光学系120のベース板131に対する相対移動時において規定の粘性抵抗(手振れに適した粘性抵抗)を与える一つの減衰手段145を有する。そして、減衰手段145を回転規制部材から離れた位置に設ける構成にしている。
上記減衰手段145が設けられる位置とは、回転規制部材に対し、第1の方向(X方向)と第2の方向(Y方向)に対して略2等分線上の位置である。
よって、手振れ等の振れによる画像振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる。さらには、減衰手段145を一つ設け、かつ、この取り付ける位置を上記の規定の位置としているので、構成が簡単になる。さらには、組立手順の簡素化を図ることができ、低コスト化を達成することができる。
図17ないし図26は、本発明の実施例3に係わる撮像装置および該撮像装置に具備される振れ補正ユニット290を示している。上記実施例1における振れ補正ユニット9と本実施例3における振れ補正ユニット290との違いは、補正手段として、補正光学系に代わりに撮像素子206を用い、該撮像素子206を光軸と直交する平面内で移動させて、画像振れを行うところである。
図17は、振れ補正ユニット290が組み込まれる撮像装置を示す図である。201は撮像装置、202は撮像レンズ、203はレンズ駆動部、204は撮像レンズ202の光軸、205はレンズ鏡筒、206は撮像素子である。207はメモリ、208は振れ検出手段として用いられる振れセンサ、209は撮像素子駆動部、210は電源、211はレリーズ釦、213はいわゆるクイックリターンミラー、214はファインダ光学系である。290は振れ補正ユニットであり、撮像素子206を具備している。
図18は、撮像装置201の電気的構成を示すブロック図である。撮像装置201は、撮像系、画像処理系、記録再生系、制御系を有する。撮像系は、撮像レンズ202、撮像素子206を含み、画像処理系は、A/D変換器220、画像処理部221を含む。記録再生系は、記録処理部223、メモリ224を含む。制御系は、カメラシステム制御部225、AFセンサ226、AEセンサ227、振れセンサ208、操作検出部229、撮像素子制御部212およびレンズシステム制御部230を含む。
本実施例3に係わる撮像装置201やその電気的構成は実施例1とほぼ同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
図19ないし図26を用いて、本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニット290の要部について説明する。
図19は振れ補正ユニット290の斜視図、図20は振れ補正ユニット290の被写体側から見た分解斜視図で、図21は反対側から見た分解斜視図である。
図19ないし図21において、231は固定部材の一部であるベース板、238は可動部材であるところのピッチング移動枠である。232a,232bは回転規制部材を兼ねるピッチングシャフトであり、ベース板231に固定され、ベース板31に対してピッチング移動枠をY方向に摺動可能にする。240は撮像素子206がフレキシブル基板(FPC)に半田付けされたイメージセンサユニットである。236は可動部材であるところのヨーイング移動枠(センサホルダ)であり、イメージセンサユニット240を固定し、ベース板231に対してX方向およびY方向に移動可能にする。
239a,239bは回転規制部材を兼ねるヨーイングシャフトであり、ピッチング移動枠238に固定され、ピッチング移動枠238に対してヨーイング移動枠236をX方向に摺動可能にする。233a,233bはコイル、234a,234bは磁石、235a,235bはヨーク、237a,237bは弾性体、250a,250bはホール素子である。
図19ないし図21では振れ補正ユニット290の主要部分だけを示し、保持部材やリード線等は示していない。
図19ないし図21を用いて、ベース板231とヨーイング移動枠(センサホルダ)236の相対運動について説明する。
イメージセンサユニット240は、ベース板231に対してX方向およびY方向に移動可能なヨーイング移動枠236に固定されている。このヨーイング移動枠236は、軸受236aとその反対側に廻り止め236bを設けることにより、2本のヨーイングシャフト239a,239bを介してX方向に摺動可能な構成となっている。ヨーイング移動枠236のZ方向には、イメージセンサユニット240をY方向に移動させるピッチング移動枠238が取り付けられている。
ピッチング移動枠238には、ヨーイング移動枠236をX方向に摺動させる2本のヨーイングシャフト239a,239bを固定する固定部238c,238dが設けられている。また、ピッチング移動枠238は、軸受238aとその反対側に回り止め238bを設けることにより、2本のピッチングシャフト232a,232bを介してY方向に摺動可能な構成となっている。ピッチングシャフト232a,232bは、ヨーイング移動枠236の−Z方向に設けられたベース板231の固定部231a,231bに固定される。
このようにして、ベース板231とヨーイング移動枠236は相対運動を行う。このとき、各シャフトと軸受は高精度に作製されているため、制度良く移動することができる。図20や図21から明らかなように、本実施例3の機構は、ベース板231に対して片側に展開可能であり、組み付けが容易である。生産性が向上し、コストの低減が見込める。
図22は振れ補正ユニット290の構成図である。詳しくは、図22(a)は光軸方向から見た正面図、図22(b)は図22(a)におけるA−A断面図、図22(c)は図22(a)におけるB−B断面図である。
図22(a)に示したように、可動部材の支持方法は実施例1と同じ方法を取っている。つまり、ヨーイング移動枠236はベース板231に対して複数の弾性体237a,237bで弾性支持されている。こうすることで、電源OFF時のレンズの垂れ下がりを防止することが可能であり、高価なロック機構等が不要となり、コストダウンを図ることができる。
図22(b)に示したように、ベース板231にはコイル233a,233bが固定され、ヨーイング移動枠236には磁石234a,234bおよびヨーク235a,235bが固定されている。そして、これらによりいわゆるムービングマグネット型のアクチュエータ(駆動手段)を構成している。
図22(b)において、ヨーイング移動枠(センサホルダ)236の紙面下側には第1の電磁アクチュエータが配置されている。この第1の電磁アクチュエータは、ベース板231に取り付けられた第1のコイル233aと、ヨーイング移動枠236に取り付けられた磁石234aおよびヨーク235aにより構成されている。さらに、ヨーイング移動枠236の紙面上側には、第2の電磁アクチュエータが配置されている。この第2の電磁アクチュエータは、ベース板231に取り付けられた第2のコイル233bと、ヨーイング移動枠236に取り付けられた磁石234bおよびヨーク235bにより構成されている。
次に、減衰手段245の取り付けについて説明する。
図22(c)において、244は減衰手段取付部、245は減衰手段である。ベース板231に設けられた円筒形の穴である減衰手段取付部244に対して、ヨーイング移動枠236に設けられた円柱状の軸236eがほぼ同心円状になるように配置され、その隙間にドーナツ状に減衰手段245が設けられている。減衰手段245は様々な粘弾性体を用いることが可能であるが、本実施例3では、組付け性や耐環境性に優れた紫外線または熱硬化シリコーンゲルを用いている。
図22(c)に示すように、ヨーイング移動枠236上に設けられた軸236eは、ベース板231に設けられた減衰手段取付部244に向けて、少なくともベース板231と光軸方向にオーバーラップするように延在している。
また、減衰手段取付部244は第1の電磁アクチュエータと第2の電磁アクチュエータで発生する駆動力が交わる点と減衰手段245の取り付けによるモーメントの発生中心がほぼ一致するように設けられる。このことが、不要共振の励起を抑制するためには望ましい。したがって、減衰手段取付部244は光軸中心でもある撮像素子206の中央部に1つ、または、光軸に線対称に複数個配置するのが最もふさわしいと考えられる。しかしながら、小型化のために駆動手段を撮像素子206の裏側に配置した場合、撮像素子中央部に配置するのが困難となる。
本実施例3のように回転規制部材を有する振れ補正ユニット290においては、減衰手段245の取り付けによるモーメントが発生しても、ヨーイング移動枠236が回転することはない。したがって、減衰手段取付部244(減衰手段245)の位置に自由度が発生する。
そこで、本実施例3では、図22に示すように、減衰手段取付部244(減衰手段245)は、回転規制部材でもある2本のピッチングシャフト232a,232bと2本のヨーイングシャフト239a,239bが作り出す四角形の内部に一箇所設けてある。こうすることで、減衰手段取付部244中心に発生するモーメントを小さくすることが可能となる。また、減衰手段取付部244は上記各シャフトの支持部から略等距離となる上記四角形の対角線上に位置させている。
したがって、ヨーイング移動枠236が移動した際に発生するモーメントがピッチングシャフト232a,232bとヨーイングシャフト239a,239bの2軸に同等なモーメントとして与えられるので、不要なこじれが起きにくくなっている。
ここで、本実施例3では、ベース板231上に設けられた円筒状の穴である減衰手段取付部244と、ヨーイング移動枠(センサホルダ)236上に設けられた円筒状の軸236eとの間に、減衰手段245を介在させている。しかし、ヨーイング移動枠236上に設けられた円筒状の穴とベース板231上に設けられた円柱状の軸との間に、減衰手段245を介在させていても構わない。
本実施例3に好適な減衰手段としての粘弾性体は、実施例1と同様のものである。
図23を用いて振れ補正ユニット290の駆動手段について説明する。図23は駆動手段の模式図であり、図23(a)は磁石、コイルおよびホール素子を光軸方向から見た図、図23(b)は磁石を中心付近で切断した時の断面図を示している。
図23(a),(b)において、243は着磁境界を示している。駆動手段は、実施例1の図7に示した構造とほぼ同一構造である。駆動手段を構成しているコイル233a,233bに通電することによって、ベース板231とヨーイング移動枠236の間に相対運動が生じる。違いは、磁石234aに対してコイル233a側にセンサ250aが設けられていることである。
本実施例3は、いわゆるムービングマグネット型のアクチュエータのため、位置センサとしてホール素子250a,250bを用いている。ホール素子250a,250bはベース板231に不図示のFPCを介して固定されており、ヨーイング移動枠236の位置を磁束密度の変化によって検出する。また、ホール素子250a,250bであるセンサを上記の配置とすることで、駆動用の磁石234a,234bを位置検出用の磁石として兼用している。
図23に示した磁気回路では、磁束242a,242b,242cは図23(b)に示した矢印のような流れをしている。図23(b)の状態では、ホール素子250aは着磁境界43の真下に位置しているので、この点の磁界はほぼ0に等しくなる。ベース板231とヨーイング移動枠236の間に相対運動が生じた場合、ベース板231に固定されたホール素子250aから見て、着磁境界243はヨーイング移動枠236と一緒に動くので、ホール素子250aの磁界は0ではない値を示す。この様子を実験的に取得したものを図24に示した。
図24において移動量0とは、図23(b)に示した、ホール素子250aが着磁境界243の真下に位置した状態をいう。図24から分かるように一定の範囲では、移動量と磁界の強さは線形関係が保たれており、この範囲では線形に位置を検出可能である。
図25と図26を用いて、本実施例3に示す振れ補正ユニット290の好適な制御方法について説明する。
図25は、振れ補正ユニット290の制御信号を生成する信号処理回路のブロック図である。図25において、261は振れセンサ208の一例である角速度センサ、262は低域通過フィルタ(以下、LPF)、263はCPU、264はA/D変換器、265は積分器である。266は高域通過フィルタ(以下、HPF)、267は撮像装置201の情報を記録したメモリ、268は撮像素子206の位置を計算する撮像素子位置変換器、269は撮像素子位置制御器である。270は駆動部を含むドライバ、290は振れ補正ユニット、281はホール素子250a,250bに相当する位置センサ、282はA/Dコンバータである。
図25に示したように、実施例1と同じく角速度センサ261の信号を適切にCPU263で処理することによって、撮像素子位置制御器269の入力を得る。本実施例3では、撮像素子位置制御器269はいわゆるフィードバック制御を行っている。そして、撮像素子位置変換器268からの信号に加え、位置センサ281とA/Dコンバータ282を介して得た撮像素子位置情報を用いて振れ補正制御を行う。フィードバック制御系の回路ブロックを図26に示している。
図26において、目標撮像素子位置とは、撮像素子位置変換器268から与えられる目標位置を示している。また、A/Dコンバータ282のサンプリングレートは制御帯域よりも十分に高い周波数でサンプリングをしていることを想定している。つまり、サンプリングによる位相の遅れなどは無く、図26では連続量として扱っても問題ないとしている。実際に、手振れ補正に用いられる振れ補正ユニット290は高い周波数での応答を求められるわけではないので、上記のように仮定できる。
また、図26において、撮像素子位置制御器269の伝達関数をG2(s)、ドライバ270のドライバゲインをGd、振れ補正ユニット290の伝達関数をG1(s)、位置センサ281のセンサゲインをGsとすると開ループ特性Gopen(S)は、数(5)で表される。
Figure 2008281949
さらに、閉ループ特性Gclose(S)は、数(6)で表される。
Figure 2008281949
本実施例3においては、ヨーイング移動枠236を支持する弾性体237a,237bの弾性係数は、所望の閉ループ特性の共振周波数が得られるように適切に設定すればよい。ここで、本実施例3では、フィードバック制御をしているが、いわゆるオープンループ制御を行うことでも任意の位置に移動可能である。
上記実施例3における振れ補正ユニット290は、可動部材であるヨーイング移動枠236に保持され、画像振れを補正する機能をも有する補正手段である撮像素子206を有する。さらに、可動部材を介して撮像素子206を、撮像レンズ2の光軸4と直交する平面内で固定部材であるベース板231に対して相対的に移動させる駆動手段を有する。さらに、ヨーイング移動枠236が固定部材に対して回転するのを防止する回転規制部材(ピッチングシャフト232a,232bとヨーイングシャフト239a,239b)を有する。さらに、ヨーイング移動枠236と固定部材であるベース板231の間に介在し、撮像素子206のベース板231に対する相対移動時において規定の粘性抵抗(手振れに適した粘性抵抗)を与える一つの減衰手段245を有する。そして、減衰手段245を回転規制部材から離れた位置に設ける構成にしている。
上記減衰手段245が設けられる位置とは、ピッチングシャフト232a,232b、ヨーイングシャフト239a,239bに対し、略等距離の位置である。
よって、手振れ等の振れによる画像振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる。さらには、減衰手段245を一つ設け、かつ、この取り付ける位置を上記の規定の位置としているので、構成が簡単になる。さらには、組立手順の簡素化を図ることができ、低コスト化を達成することができる。
図27ないし図30は、本発明の実施例4に係わる振れ補正ユニット390を示している。実施例3の振れ補正ユニット290との違いは、回転規制部材の構成と、駆動制御がいわゆるオープンループ制御方式を用いたところである。
本実施例4に係わる振れ補正ユニット390が組み込まれる撮像装置やその電気的構成は、実施例3と同様であるので、ここでは割愛する。
図27ないし図30を用いて、本実施例4に係わる振れ補正ユニット390の要部について説明する。なお、図27は振れ補正ユニット390の斜視図、図28は振れ補正ユニット390の被写体側から見た分解斜視図で、図29は反対側から見た分解斜視図である。
図27ないし図29において、331は固定鏡筒の一部であるベース板、336は可動部材であるところの可動枠(センサホルダ)、332a,332b,332cはベース板331と可動枠336に狭持された球である。また、340は撮像素子306がフレキシブル基板(FPC)に半田付けされたセンサユニット、339はベース板331に対して可動枠336をX方向およびY方向に摺動可能に支持する回転規制板である。また、333a,333bはコイル、334a,334bは磁石、335a,335bはヨーク、337a,337bは弾性体である。
図27ないし図30では、振れ補正ユニット390の主要部分だけを示し、保持部材やリード線等は示していない。
図27〜29を用いて、ベース板331と可動枠(センサホルダ)336の相対運動について説明する。
センサユニット340は、ベース板331に対しX方向およびY方向に移動可能な可動枠336に固定されている。可動枠336には突起部336aが設けられ、また、ベース板331には突起部331a,331bが設けられ、それぞれが回転規制板339に嵌合して取り付けられることにより、X方向およびY方向に摺動可能な構成となっている。
ベース板331と可動枠336は球332a,332b,332cを狭持しており、球332a,332b,332cを介して相対運動を行う。このため、転がり摩擦という非常に小さな摩擦の影響しか受けずに相対運動を行うことができる。摩擦が小さいために非常に小さな入力に対しても適切に応答することができる。また、球332a,332b,332cによる案内面を適切な精度で製作することにより、ベース板331と可動枠336が相対運動を行った場合でも,可動枠336の傾きや光軸方向への不要な移動が発生することが無い。
図30は振れ補正ユニット390の構成図である。詳しくは、図30(a)は光軸方向から見た正面図、図30(b)は図30(a)におけるA−A断面図、図30(c)は図30(a)におけるB−B断面図である。
図30(a)に示したように、可動部材の支持方法は、実施例3と同じ方法を取っている。つまり、可動枠336はベース板331に対して複数の弾性体337a,337bで弾性支持されている。こうすることで、電源オフ時のセンサユニット340の垂れ下がりを防止することが可能であり、高価なロック機構等が不要となり、コストダウンを図ることができる。また、複数の弾性体337a,337bにより弾性支持されることで、センサユニット340の可動中心を常に光軸中心に位置させることが可能となる。よって、高価な位置検出装置を使ったフィードバック制御が不要となり、コストダウンを図ることができる。
図30(b)に示したように、ベース板331にはコイル333a,333bが固定されており、可動枠336には磁石334a,334bおよびヨーク335a,335bが固定されている。これにより、いわゆるムービングマグネット型のアクチュエータ(駆動手段)を構成している。
図30(b)において、可動枠336の紙面下側には第1の電磁アクチュエータが配置されている。この第1の電磁アクチュエータは、ベース板331に取り付けられた第1のコイル333aと、可動枠336に取り付けられた磁石334aおよびヨーク335aにより構成されている。さらに、可動枠336の紙面上側には、第2の電磁アクチュエータが配置されている。この第2の電磁アクチュエータは、ベース板331に取り付けられた第2のコイル333bと、可動枠336に取り付けられた磁石334bおよびヨーク335bにより構成されている。
減衰手段345の取り付けについては、実施例3と同様の考えに基づいて設置してあるので、ここでは説明を割愛する。また、振れ補正ユニット390の駆動手段については実施例3と同様なので説明を省略する。
ここで、本実施例4に好適な減衰手段345に用いる粘弾性体は、実施例1と同様のものである。また、本実施例4に示す振れ補正ユニット390の制御方法については、実施例1と同様なので割愛する。また、任意の撮像素子位置センサによって位置検出を行い、いわゆるフィードバック制御を行うことでも任意の位置に移動可能である。
上記実施例4における振れ補正ユニット390は、可動部材である可動枠336に保持され、画像振れを補正する機能をも有する補正手段である撮像素子306を有する。さらに、可動枠336を介して撮像素子306を、撮像レンズ2の光軸4と直交する平面内で固定部材であるベース板331に対して相対的に移動させる駆動手段を有する。さらに、可動枠336が固定部材に対して回転するのを防止する回転規制部材(回転規制板336)を有する。さらに、可動枠336と固定部材であるベース板331の間に介在し、撮像素子306のベース板331に対する相対移動時において規定の粘性抵抗(手振れに適した粘性抵抗)を与える一つの減衰手段345を有する。そして、減衰手段345を回転規制部材から離れた位置に設ける構成にしている。
上記減衰手段345に設けられる規定の位置とは、回転規制部材に対し、第1の方向(x方向)と第2の方向(y方向)に対して略2等分線上の位置である。
よって、手振れ等の振れによる画像振れ補正に適した粘性抵抗を得ることができる。さらには、減衰手段345を一つ設け、かつ、この取り付ける位置を上記の規定の位置としているので、構成が簡単になる。さらには、組立手順の簡素化を図ることができ、低コスト化を達成することができる。
以上説明したように、本発明の実施例1ないし4によれば、簡易な構造の減衰手段により適切な粘性抵抗を得ることで、振れ補正ユニットの周波数特性を手振れ等の振れによる画像振れ補正に適した機構にすることが可能となった。また、粘性抵抗の充填箇所、つまり減衰手段の位置を必要最低限の適切な一箇所にすることで、組立手順の簡素化を図ることができ、低コスト化にすることが可能となった。さらに、振れ補正ユニットの設計自由度が増し、小型化が可能となった。
上記の各実施例における振れ補正ユニットの構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは一例にすぎず、実施例に記載のものに限定されるものではない。
(本発明と実施例の対応)
実施例1において、補正光学系12が本発明の補正手段に、ヨーイング移動枠36が補正手段を一体に保持する可動部材に、ベース板31が固定部材に、それぞれ相当する。コイル33a,33b、磁石34a,34b、ヨーク35a,35bが駆動手段に、減衰手段45が減衰手段に、それぞれ相当する。また、ヨーイングシャフト39a,39bが、可動部材が固定部材に対して光軸と直交する第1の方向と第2の方向にそれぞれ移動することを許容し、光軸を中心として回転することを防止する回転規制部材に相当する。
実施例2において、補正光学系120が本発明の補正手段に、可動鏡筒136が可動部材に、ベース板131が固定部材に、それぞれ相当する。また、コイル133a,133b、磁石134a,134b、ヨーク135a,135bが駆動手段に、L字形シャフト139が回転規制部材に、減衰手段145が減衰手段に、それぞれ相当する。
実施例3において、撮像素子206が本発明の補正手段に、ヨーイング移動枠236が可動部材に、ベース板231が固定部材に、それぞれ相当する。また、コイル233a,233b、磁石234a,234b、ヨーク235a,235bが駆動手段に、ヨーイングシャフト239a,239bが回転規制部材に、減衰手段245が減衰手段に、それぞれ相当する。
実施例4において、撮像素子306が本発明の補正手段に、ピッチング移動枠238が可動部材に、ベース板331が固定部材に、それぞれ相当する。また、コイル333a,333b、磁石334a,334b、ヨーク335a,335bが駆動手段に、ヨーイングシャフト339が回転規制部材に、減衰手段345が減衰手段に、それぞれ相当する。
本発明の実施例1に係わる撮像装置の光学配置図である。 図1の撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットを示す斜視図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットを図4とは逆から見て示す分解斜視図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットを示す平面図および断面図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットに具備される駆動手段を示す構成図である。 本発明に係わる粘弾性体の周波数特性を示す図である。 本発明に係わる振れ補正ユニットの解析モデル図である。 本発明の実施例1において減衰手段の有無における周波数応答線図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正ユニットの制御用信号処理回路系を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニットを示す斜視図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニットを図13とは逆から見て示す分解斜視図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニットを示す平面図および断面図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正ユニットに具備される駆動手段を示す構成図である。 本発明の実施例3に係わる撮像装置を示す光学配置図である。 本発明の実施例3に係わる撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを示す斜視図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを図20とは逆から見て示す分解斜視図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを示す平面図および断面図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットに具備される駆動手段を示す構成図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットにおける磁界の分布図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットの制御用信号処理回路系を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットにおけるフィードバック制御系を示すブロック図である。 本発明の実施例4に係わる振れ補正ユニットを示す斜視図である。 本発明の実施例4に係わる振れ補正ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを図28とは逆から見て示す分解斜視図である。 本発明の実施例3に係わる振れ補正ユニットを示す平面図および断面図である。
符号の説明
1 撮像装置
2 撮像レンズ
4 光軸
8 振れセンサ
9 振れ補正ユニット
12 補正光学系
31 ベース板
32a,32b ピッチングシャフト
33a,33b コイル
34a,34b 磁石
35a,35b ヨーク
36 ヨーイング移動枠
37a,37b,37c 弾性体
38 ピッチング移動枠
39a,39b ヨーイングシャフト
44 減衰手段取付部
45 減衰手段
120 補正光学系
131 ベース板
133a,133b コイル
134a,134b 磁石
135a,135b ヨーク
136 可動鏡筒
137a,137b,137c 弾性体
139 L字形シャフト
144 減衰手段取付部
145 減衰手段
206 撮像素子
231 ベース板
232a,232b ピッチングシャフト
233a,233b コイル
234a,234b 磁石
235a,235b ヨーク
236 ヨーイング移動枠
237a,237b 弾性体
238 ピッチング移動枠
239a,239b ヨーイングシャフト
240 イメージセンサユニット
244 減衰手段取付部
245 減衰手段
290 振れ補正ユニット
306 撮像素子
331 ベース板
333a,333b コイル
334a,334b 磁石
335a,335b ヨーク
236 可動枠
337a,337b 弾性体
238 ピッチング移動枠
339 ヨーイングシャフト
339 回転規制板
340 イメージセンサユニット
344 減衰手段取付部
345 減衰手段
390 振れ補正ユニット

Claims (7)

  1. 画像振れを補正する補正手段と、
    前記補正手段を一体に保持する可動部材と、
    前記可動部材を移動可能に支持する固定部材と、
    前記可動部材を介して前記補正手段を、撮像光学系の光軸と直交する平面内で移動させる駆動手段と、
    前記可動部材が前記固定部材に対して前記光軸と直交する第1の方向と第2の方向にそれぞれ移動することを許容し、前記光軸を中心として回転することを防止する回転規制部材と、
    前記可動部材と前記固定部材の間に介在し、前記可動部材の前記固定部材に対する相対移動に際して粘性抵抗を与える一つの減衰手段とを有し、
    前記減衰手段が前記回転規制部材から離れた位置に設けられることを特徴とする振れ補正装置。
  2. 前記減衰手段が設けられる位置は、前記可動部材に前記第1の方向の移動を許容する前記回転規制部材の部分および前記第2の方向の移動を許容する前記回転規制部材の部分から等距離であることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正装置。
  3. 前記減衰手段が設けられる位置は、前記回転規制部材が前記可動部材に移動を許容する前記第1の方向と前記第2の方向に対して2等分線上にあることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正装置。
  4. 前記減衰手段は、前記可動部材と前記固定部材の一方に設けられた円柱状の軸と、他方に設けられ、前記軸が挿入される円筒状の穴との間に、介在されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の振れ補正装置。
  5. 前記補正手段は、補正光学系であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の振れ補正装置。
  6. 前記補正手段は、画像振れを補正するために移動可能な撮像素子であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の振れ補正装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の振れ補正装置を備えることを特徴とする撮像装置。
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