JP2010156814A - 振れ補正機能付き光学ユニット、および振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法 - Google Patents

振れ補正機能付き光学ユニット、および振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法 Download PDF

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Katsushige Yanagisawa
克重 柳澤
Hisahiro Ishihara
久寛 石原
Tadashi Takeda
正 武田
Toshiyuki Karasawa
敏行 唐沢
Yuichi Takei
勇一 武居
Akihiro Osada
章弘 長田
Shinji Minamizawa
伸司 南澤
Seishi Miyazaki
清史 宮崎
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Abstract

【課題】可動モジュールの後端側をベースに形成した揺動支持部によって支持するとともに、バネ部材によって可動モジュールを揺動支持部に向けて付勢する構成を採用した場合でも、可動モジュールの位置精度を高めることのできる振れ補正機能付き光学ユニット、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニット200の製造方法では、可動側アセンブリ形成工程において、バネ部材280を介して可動モジュール1がバネホルダ270に対して搭載された可動側アセンブリ1bを形成する。次に、収容工程では、ベース220および固定カバー260によって囲まれた空間内に可動側アセンブリ1bを収容した状態とする。次に調整工程では、固定カバー260の相対向する側板部261の切り欠き262aから露出するバネホルダ270を冶具で両側から保持してバネホルダ270の位置を調整する。
【選択図】図8

Description

本発明は、レンズを搭載した可動モジュールを揺動させて手振れなどの振れを補正する振れ補正機能付き光学ユニット、および当該振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法に関するものである。
携帯電話機やデジタルカメラなどに搭載される撮影用光学装置や、レーザポインタ、携帯用や車載用の投射表示装置などの光学機器では、手振れや外部振動が伝わってきた際、光軸に振れが発生しやすい。
そこで、携帯用の撮影用光学装置などに用いる撮影用光学ユニットにおいて、弾性体を介して、レンズが搭載された可動モジュールを、弾性体を介して固定体に支持するとともに、可動モジュールの各側面にアクチュエータを構成しておき、可動モジュールに搭載された手振れ検出センサの検出結果に基づいて、アクチュエータ光軸方向(Z軸方向)に直交するX軸周りおよびY軸周りに可動モジュールを揺動させて手振れを補正する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−129295号公報の図12
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、可動モジュールが弾性体によって支持されているだけであるため、磁気駆動機構によって可動モジュールを揺動させる構成を採用した場合、可動モジュールの姿勢を精度よく制御できない。
そこで、可動モジュールの後端側をベースに形成した揺動支持部によって支持するとともに、バネ部材によって、可動モジュールを揺動支持部に向けて付勢することが好ましい。かかる構成によれば、揺動支持部に対する可動モジュールの位置を正確に設定するだけで、可動モジュールの姿勢を精度よく制御することができる。
しかしながら、可動モジュールの後方にベースを配置し、ベースの前側に可動モジュールを覆うように固定カバーを配置した場合、固定カバーとベースとを重ねた状態になって初めて、可動モジュールの後端側がベースの揺動支持部によって支持された状態になるとともに、可動モジュールがバネ部材によって揺動支持部に向けて付勢された状態となる。また、可動モジュールと固定カバーとの間に磁気駆動機構が構成されるので、固定カバーとベースとによって囲まれた空間内に可動モジュールを収容した状態になって初めて、磁気駆動機構が完成する。それ故、製造工程の途中で可動モジュールの位置を調整しても可動モジュールの位置精度が低いとともに、固定カバーとベースとによって囲まれた空間内に可動モジュールを収容した後では、可動モジュールの位置を調整することができないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、可動モジュールの後端側をベースに形成した揺動支持部によって支持するとともに、バネ部材によって可動モジュールを揺動支持部に向けて付勢する構成を採用した場合でも、可動モジュールの位置精度を高めることのできる振れ補正機能付き光学ユニット、および当該振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、少なくともレンズが搭載された可動モジュールと、該可動モジュールの後方で当該可動モジュールを揺動可能に支持する揺動支持部を備えたベースと、該可動モジュールを前記揺動支持部に向けて付勢するバネ部材と、前記ベースの前側で前記バネ部材を保持するバネホルダと、前記ベースの前側で前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダを覆う固定カバーと、該固定カバーと前記可動モジュールとの間に構成され、前記可動モジュールの振れを補正する振れ補正用磁気駆動機構と、を有し、前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダは、前記バネ部材を介して前記可動モジュールが前記バネホルダに対して搭載された可動側アセンブリを構成しており、前記バネホルダは、前記ベースおよび前記固定カバーのうちの少なくとも一方に固定され、前記固定カバーには、前記バネホルダの少なくとも一部を外側に露出させる切り欠きが形成されていることを特徴とする。
また、本発明では、互いに直交する3方向を各々X軸、Y軸、Z軸としたとき、Z軸に沿う方向に光軸を向けたレンズが搭載された可動モジュールと、該可動モジュールの後方で当該可動モジュールを揺動可能に支持する揺動支持部を備えたベースと、該可動モジュールを前記揺動支持部に向けて付勢するバネ部材と、前記ベースの前側で前記バネ部材を保持するバネホルダと、前記ベースの前側で前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダを覆う固定カバーと、該固定カバーと前記可動モジュールとの間に構成され、前記可動モジュールの振れを補正する振れ補正用磁気駆動機構と、を有する振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法において、前記固定カバーに対して、前記バネホルダの少なくとも一部を外側に露出させる切り欠きを形成しておき、前記バネ部材を介して前記可動モジュールが前記バネホルダに対して搭載された可動側アセンブリを形成する可動側アセンブリ形成工程と、前記ベースおよび前記固定カバーによって囲まれた空間内に前記可動側アセンブリを収容した状態とする収容工程と、前記切り欠きを介して前記バネホルダを移動させて前記可動側アセンブリの位置調整を行なう調整工程と、該調整工程の後、前記バネホルダを前記固定カバーおよび前記ベースのうちの少なくとも一方と固定する固定工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、可動モジュール、バネ部材およびバネホルダを、バネ部材を介して可動モジュールがバネホルダに対して搭載された可動側アセンブリとしておき、かかる可動側アセンブリの状態で、ベースおよび固定カバーによって囲まれた空間内に可動側アセンブリを収容する。このため、振れ補正機能付き光学ユニットを効率よく製造することができる。また、バネホルダの位置を調整すれば、可動モジュールの位置を調整することもできる。ここで、固定カバーには、バネホルダの少なくとも一部を露出させる切り欠きが形成されている。このため、ベースおよび固定カバーによって囲まれた空間内に可動側アセンブリを収容した後でも、バネホルダの位置を調整することができる。それ故、可動モジュールの後端側をベースに形成した揺動支持部によって支持するとともに、バネ部材によって可動モジュールを揺動支持部に向けて付勢する構成を採用した場合でも、可動モジュールの位置精度を高めることができる。
本発明において、前記調整工程では、前記バネホルダにおいて前記切り欠きから露出する部分を冶具によって保持し、当該冶具を移動させて当該バネホルダの位置を調整することが好ましい。このように構成すると、切り欠きが小さくても、バネホルダを保持することができ、バネホルダの位置を容易に調整することができる。
本発明において、前記収容工程では、前記固定カバーに対して前記ベースを固定することが好ましい。このように構成すると、ベースに形成した揺動支持部の最終的な位置が定まった状態で可動側アセンブリの位置を調整することになるので、可動モジュールの位置精度を高めることができる。また、ベース上における揺動支持部の位置にばらつきがあっても、揺動支持部の最終的な位置が定まった状態で可動側アセンブリの位置を調整することになるので、可動モジュールの位置精度を高めることができる。
本発明において、前記調整工程では、前記バネホルダのX軸周りの角度位置、および前記バネホルダのY軸周りの角度位置を調整することが好ましい。バネホルダのX軸周りの角度位置、およびバネホルダのY軸周りの角度位置がずれていると、可動モジュールの揺動範囲が所望の範囲からずれるが、かかる角度位置を調整すれば、可動モジュールの揺動範囲を所望の範囲に設定することができる。
本発明において、前記調整工程では、前記バネホルダのX軸方向の位置、および前記バネホルダのY軸方向の位置を調整することが好ましい。バネホルダのX軸方向の位置、およびバネホルダのY軸方向の位置がずれていると、可動モジュールの揺動範囲が所望の範囲からずれるが、かかる角度位置を調整すれば、可動モジュールの揺動範囲を所望の範囲に設定することができる。
本発明において、前記調整工程では、前記振れ補正用磁気駆動機構によって前記可動モジュールを揺動させて、予め設定された揺動範囲を確保することが好ましい。かかる構成を採用すると、振れ補正用磁気駆動機構の組立精度のばらつきなどを含めた条件で、可動モジュールの位置を調整することになる。従って、可動モジュールの揺動範囲を所望の範囲に確実に設定することができる。
本発明において、前記調整工程では、前記バネホルダのZ軸方向の位置を調整することが好ましい。このように構成すると、バネ部材の付勢力を所望の条件に設定することができる。従って、可動モジュールを揺動させるのに必要なモーメントを所定の範囲に設定することができるので、可動モジュールの揺動を高い精度で行なうことができる。
本発明において、前記バネホルダのZ軸方向の位置を調整するにあたっては、前記バネホルダをZ軸方向前側に移動させて前記可動モジュールが前記揺動支持部から離間する際の前記バネ部材の付勢力を計測し、当該付勢力が、予め設定したレベルになるように前記バネホルダのZ軸方向の位置を決定することが好ましい。このように構成すると、バネ部材の付勢力を直接、設定することになるので、可動モジュールを揺動させるのに必要なモーメントを所定の範囲に設定することができる。それ故、可動モジュールの揺動を高い精度で行なうことができる。
本発明において、前記固定工程では、前記バネホルダを前記固定カバーおよび前記ベースのうちの少なくとも一方と接着剤、あるいはハンダにより固定する構成を採用することができる。
本発明では、可動モジュール、バネ部材およびバネホルダを、バネ部材を介して可動モジュールがバネホルダに対して搭載された可動側アセンブリとしておき、かかる可動側アセンブリの状態で、ベースおよび固定カバーによって囲まれた空間内に可動側アセンブリを収容する。このため、振れ補正機能付き光学ユニットを効率よく製造することができる。また、バネホルダの位置を調整すれば、可動モジュールの位置を調整することもできる。ここで、固定カバーには、バネホルダの少なくとも一部を露出させる切り欠きが形成されている。このため、ベースおよび固定カバーによって囲まれた空間内に可動側アセンブリを収容した後でも、バネホルダの位置を調整することができる。それ故、可動モジュールの後端側をベースに形成した揺動支持部によって支持するとともに、バネ部材によって可動モジュールを揺動支持部に向けて付勢する構成を採用した場合でも、可動モジュールの位置精度を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、固定体において互いに直交する3方向を各々X軸、Y軸、Z軸とし、光軸L(レンズ光軸)に沿う方向をZ軸として説明する。従って、以下の説明では、各方向の振れのうち、X軸周りの回転は、いわゆるピッチング(縦揺れ)に相当し、Y軸周りの回転は、いわゆるヨーイング(横揺れ)に相当し、Z軸周りの回転は、いわゆるローリングに相当する。また、以下の説明では、「被写体側」を「前側」あるいは「上側」として説明し、「被写体側とは反対側」を「後側」あるいは「下側」として説明する。
(振れ補正機能付き光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの外観を示す説明図であり、図1(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットを被写体側(前側)においてフレキシブル基板が引き出されている側からみた斜視図、被写体側(前側)においてフレキシブル基板が引き出されている側とは反対側からみた斜視図、および被写体とは反対側である後側からみた斜視図である。
図1(a)、(b)、(c)に示す振れ補正機能付き光学ユニット200(手振れ補正機能付き光学ユニット)は、カメラ付き携帯電話機に用いられる薄型カメラであって、全体として略直方体形状を有している。本形態において、振れ補正機能付き光学ユニット200は、略矩形板状のベース220と、このベース220の上方に被せられた箱状の固定カバー260とを備えており、ベース220と固定カバー260は互いに固定されて固定体210の一部を構成している。固定体210において、固定カバー260の前側端部(被写体側端部)には、シャッタ機構や、各種フィルタを光軸上に出現した状態および光軸上から退避した状態に切り換えるフィルタ駆動機構、さらには絞り機構を内蔵する付属モジュールが固定されることもある。
固定カバー260は、光軸Lの方向(Z軸の方向)からみたときに矩形形状を有しており、矩形の天板部261を前側に備えている。天板部261には、円形の開口部261aが形成されており、天板部261の外周縁から後方に向けては、4枚の側板部262が延びている。4枚の側板部262のうち、Y軸方向に位置する2枚の側板部262の一方には、後端縁に矩形の切り欠き262dが形成されており、切り欠き262dからはフレキシブル基板300の引き出し部350がY軸方向に引き出されている。
また、4枚の側板部262のうち、X軸方向で対向する2枚の側板部262の一方には、後端縁に矩形の切り欠き262aが形成されており、他方には、後端縁に矩形の2つの切り欠き262b、262cが形成されている。
固定カバー260の内側には、レンズに対するフォーカス機構を内蔵する可動モジュール1が配置されているとともに、後述するように、可動モジュール1を揺動させて手振れ補正を行なう手振れ補正機構が構成されている。可動モジュール1は、レンズに対するフォーカス機構を内蔵するレンズ駆動モジュール1aを有している。
フレキシブル基板300の引き出し部350は、側板部262に対して接着剤などで固定されており、本形態では、かかるフレキシブル基板300を介して、可動モジュール1や後述する手振れ補正機構と、外部との電気的な接続が行なわれている。例えば、フレキシブル基板300の引き出し部350の端部が、外部に配置されたコネクタ(図示せず)に接続される。
(レンズ駆動モジュールの構成)
図2は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200の可動モジュール1内に構成したレンズ駆動モジュール1aの説明図であり、図2(a)、(b)は各々、レンズ駆動モジュール1aを斜め上方からみた外観図、および分解斜視図である。図3は、図2に示すレンズ駆動モジュール1aの動作を模式的に示す説明図である。なお、図3の左半分は、移動体3が無限遠の位置(通常撮影位置)にあるときの図を示しており、図3の右半分は、移動体3がマクロ位置(接写撮影位置)にあるときの図を示している。
図2(a)、(b)および図3において、レンズ駆動モジュール1aは、レンズを光軸Lの方向に沿って被写体(物体側)に近づくA方向(前側)、および被写体とは反対側(撮像素子側/像側)に近づくB方向(後側)の双方向に移動させるためのものであり、略直方体形状を有している。レンズ駆動モジュール1aは、概ね、3枚のレンズ121および固定絞りを内側に保持した移動体3と、この移動体3を光軸Lの方向に沿って移動させるレンズ駆動機構5と、レンズ駆動機構5および移動体3等が搭載された支持体2とを有している。移動体3は、レンズ121および固定絞りを保持する円筒状のレンズホルダ12と、後述するレンズ駆動用コイル30s、30tを外周側面で保持するレンズ駆動用コイルホルダ13とを備えている。
支持体2は、被写体側と反対側で撮像素子15を位置決めする矩形板状の撮像素子ホルダ19と、撮像素子ホルダ19に対して被写体側で被さる箱状のケース18と、ケース18の内側に配置される矩形板状のスペーサ11とを備えており、ケース18およびスペーサ11の中央には、被写体からの光をレンズ121に取り込むための円形の入射窓110、18aが各々形成されている。また、撮像素子ホルダ19の中央には、入射光を撮像素子15に導く穴19aが形成されている。
さらに、レンズ駆動モジュール1aにおいて、支持体2は、撮像素子15が実装された基板154を備えており、基板154は撮像素子ホルダ19の下面に固定されている。ここで、基板154は両面基板であり、基板154の下面側には、図1に示すフレキシブル基板300が接続されている。
本形態において、ケース18は、鋼板等の強磁性板からなり、ヨークとしても機能する。このため、ケース18は、後述するレンズ駆動用マグネット17とともに、レンズ駆動用コイルホルダ13に保持されたレンズ駆動用コイル30s、30tに鎖交磁界を発生させる鎖交磁界発生体4を構成しており、かかる鎖交磁界発生体4は、レンズ駆動用コイルホルダ13の外周面に巻回されたレンズ駆動用コイル30s、30tとともにレンズ駆動機構5を構成している。
支持体2と移動体3とは、金属製のバネ部材14s、14tを介して接続されている。バネ部材14s、14tは基本的な構成が同様であり、支持体2側に保持される外周側連結部14aと、移動体3の側に保持される円環状の内周側連結部14bと、外周側連結部14aと内周側連結部14bとを接続するアーム状の板バネ部14cとを備えている。バネ部材14s、14tのうち、撮像素子側のバネ部材14sは、撮像素子ホルダ19に外周側連結部14aが保持され、内周側連結部14bが移動体3のレンズ駆動用コイルホルダ13の撮像素子側端面に連結されている。被写体側のバネ部材14tは、スペーサ11に外周側連結部14aが保持され、内周側連結部14bが移動体3のレンズ駆動用コイルホルダ13の被写体側端面に連結されている。このようにして、移動体3は、バネ部材14s、14tを介して支持体2に光軸Lの方向に移動可能に支持されている。かかるバネ部材14s、14tはいずれも、ベリリウム銅や非磁性のSUS系鋼材等といった非磁性の金属製であり、所定厚の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により形成したものである。なお、バネ部材14s、14tのうち、バネ部材14sは、バネ片14e、14fに2分割されており、レンズ駆動用コイル30s、30tの各端末は各々、バネ片14e、14fに接続される。また、バネ部材14sにおいて、バネ片14e、14fには各々、端子14dが形成されており、バネ部材14s(バネ片14e、14f)はレンズ駆動用コイル30s、30tに対する給電部材としても機能する。
本形態においては、レンズ駆動用コイルホルダ13の前側端面にリング状の磁性片61が保持されており、かかる磁性片61の位置は、レンズ駆動用マグネット17に対して前側位置である。磁性片61は、レンズ駆動用マグネット17との間に作用する吸引力により移動体3に対して光軸Lの方向の付勢力を印加する。このため、移動体3が無通電時に自重で変位することを防止することができるので、移動体3に所望の姿勢を維持させ、さらに耐衝撃性を向上させることが可能である。また、磁性片61はレンズホルダ12の前側端面に配置されており、磁性片61は非通電時(原点位置)においてはレンズ駆動用マグネット17とを吸引することによりレンズホルダ12を後側に静置することができる。
本形態のレンズ駆動モジュール1aにおいて、光軸Lの方向からみたとき、レンズ121は円形であるが、支持体2に用いたケース18は矩形箱状である。従って、ケース18は、角筒状胴部18cを備えており、角筒状胴部18cの上面側には、入射窓18aが形成された上板部18gを備えている。本形態において、角筒状胴部18cは四角筒状であり、光軸Lの方向からみたときに四角形の辺に相当する各位置に4つの側板部18bを備えている。4つの側板部18bの各々の内面にはレンズ駆動用マグネット17が固着されており、かかるレンズ駆動用マグネット17は各々、矩形の平板状永久磁石からなる。4つのレンズ駆動用マグネット17はいずれも光軸Lの方向において磁気的に2分割されており、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されている。例えば、4つのレンズ駆動用マグネット17では、例えば、上半分では内面がN極に着磁され、外面がS極に着磁され、下半分では、内面がS極に着磁され、外面がN極に着磁されている。このため、4つのレンズ駆動用マグネット17では、隣接する永久磁石同士において、磁極の配置が同一であり、コイルに対する鎖交磁束線を効率よく発生させることができる。
移動体3は、レンズ121等を保持する円筒状のレンズホルダ12と、コイル(レンズ駆動用コイル30s、30t)が外周側面に巻回されたレンズ駆動用コイルホルダ13とを備えており、レンズホルダ12およびレンズ駆動用コイルホルダ13によって移動体3の側壁部分が構成されている。レンズホルダ12は、上半部が大径の大径円筒部12bになっており、下半部が大径円筒部12bより小径の小径円筒部12aになっている。レンズ駆動用コイルホルダ13は、レンズホルダ12を内側に保持するための円形のレンズホルダ収納穴130を備えている。
本形態では、レンズ駆動用コイルホルダ13を光軸Lの方向からみたとき、内周形状は円形であるが、レンズ駆動用コイルホルダ13の外周形状を規定する外周側面131は四角形であり、四角形の4つの辺に相当する各位置に4つの面132を備えている。かかるレンズ駆動用コイルホルダ13の外周側面131において、光軸Lの方向における両端部および中央位置には、その全周にわたってリブ状突起131a、131b、131cが形成されており、撮像素子側端部に形成されたリブ状突起131aと中央位置に形成されたリブ状突起131bとに挟まれた凹部は第1コイル巻回部132aになっており、被写体側端部に形成されたリブ状突起131cと中央位置に形成されたリブ状突起131bとに挟まれた凹部は第2コイル巻回部132bになっている。
レンズ駆動用コイルホルダ13において、4つの面132の各々には、第1コイル巻回部132a、および第2コイル巻回部132bの各々に対して、四角形の角部分を避けるように除去してなる矩形の貫通穴(貫通穴133a、133b)が形成されており、かかる貫通穴133a、133bは、レンズ駆動用コイルホルダ13の側面壁を内外方向で貫通している。このようにして、本形態では、レンズ駆動用コイルホルダ13の貫通穴133a、133bによって、移動体3の外周側面131で内側に凹む肉抜き部が構成されている。但し、貫通穴133a、133bは、周方向においては、レンズ駆動用コイルホルダ13の外周側面131において隣接する角部分で挟まれた中央部分に、各面132の周方向の長さ寸法(四角形の辺の寸法)の約1/3の寸法で形成されている。このため、レンズ駆動用コイルホルダ13の角部分には、光軸Lの方向に向けて延びる肉厚の支柱部分134が同等の太さで形成されている。
このように構成したレンズ駆動用コイルホルダ13において、第1コイル巻回部132aにはレンズ駆動用コイル30sが巻回されており、第2コイル巻回部132bにはレンズ駆動用コイル30tが巻回されている。ここで、第1コイル巻回部132aおよび第2コイル巻回部132bは、光軸Lの方向からみたとき四角形であるため、レンズ駆動用コイル30s、30tはいずれも四角筒状に巻回されている。なお、4つのレンズ駆動用マグネット17はいずれも光軸Lの方向において、磁気的に2分割されており、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されているため、2つのレンズ駆動用コイル30s、30tにおける巻回方向は反対である。
このように構成したレンズ駆動用コイルホルダ13は、ケース18の内側に配置される。その結果、レンズ駆動用コイル30s、30tの4つの辺部は各々、ケース18の角筒状胴部18cの内面に固着されたレンズ駆動用マグネット17に対向することになる。
(レンズ駆動機構の動作)
本形態のレンズ駆動モジュール1aにおいて、移動体3は、通常は撮像素子側に位置しており、このような状態において、レンズ駆動用コイル30s、30tに所定方向の電流を流すと、レンズ駆動用コイル30s、30tは、それぞれ上向き(前側)の電磁力を受けることになる。これにより、レンズ駆動用コイル30s、30tが固着された移動体3は、被写体側(前側)に移動し始めることになる。このとき、バネ部材14tと移動体3の前端との間、およびバネ部材14sと移動体3の後端との間には、移動体3の移動を規制する弾性力が発生する。このため、移動体3を前側に移動させようとする電磁力と、移動体3の移動を規制する弾性力とが釣り合ったとき、移動体3は停止する。その際、バネ部材14s、14tによって移動体3に働く弾性力に応じて、レンズ駆動用コイル30s、30tに流す電流量を調整することで、移動体3を所望の位置に停止させることができる。
また、レンズ駆動モジュール1aでは、レンズ121は円形であるが、かかるレンズ形状に関係なく、レンズ駆動用コイル30s、30tは四角形であり、レンズ駆動用マグネット17は、支持体2において内周面が四角形に形成されたケース18の角筒状胴部18cの辺に相当する複数の内面の各々に固着された平板状永久磁石である。このため、移動体3と支持体2との間において、移動体3の外周側に十分なスペースがない場合でも、レンズ駆動用コイル30s、30tとレンズ駆動用マグネット17との対向面積が広いので、十分な推力を発揮することができる。
このように構成したレンズ駆動モジュール1aに対しては、撮像素子15およびレンズ駆動用コイル30s、30tを装置本体の制御部(図示せず)に電気的に接続する必要がある。そこで、本形態では、レンズ駆動モジュール1aに対して被写体側とは反対側にフレキシブル基板300(図1参照)を配置し、フレキシブル基板300に形成した配線パターンに撮像素子15およびレンズ駆動用コイル30s、30tを電気的に接続してある。
(手振れ補正機構の全体構成)
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット200は、携帯電話機などの光学機器に搭載されて撮影に用いられる。かかる光学機器において、撮影を行なう際、概ね、Z軸が水平に向けられる。従って、シャッタを押した際の手振れによって、X軸周りの縦振れが発生するとともに、Y軸周りの横振れが発生するおそれがある。そこで、本形態では、図4〜図6を参照して以下に説明する手振れ補正機能が付加されている。かかる手振れ補正機構では、以下に説明するように、可動モジュール1に手振れ検出センサを設けるとともに、固定体210に対してX軸周りおよびY軸周りに揺動可能に配置した可動モジュール1を手振れ補正用磁気駆動機構によって揺動させる構成になっている。
図4は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200の断面構成を示す説明図であり、振れ補正機能付き光学ユニット200をY軸方向で切断したときの縦断面図である。図5および図6は各々、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200を前側からみた分解斜視図、および後側からみた分解斜視図である。
本形態では、図4〜図6に示すように、固定体210は、後側(下側)から前側(上側)にベース220、矩形枠状のバネホルダ270、矩形枠状のストッパ部材290、および固定カバー260を順に重ねて固定した構造を有している。これらの部材の詳細な構成は後述するが、ベース220は、可動モジュール1を揺動可能に支持する機能を担っている。バネホルダ270は、バネ部材280を保持する機能と、可動モジュール1の過度の変位を阻止する機能を担っている。ストッパ部材290は、可動モジュール1の過度の変位を阻止する機能を担っている。固定カバー260は、振れ補正機能付き光学ユニット200のハウジングとして機能するとともに、手振れ補正用コイル230x、230yを保持する機能を担っている。
ベース220と可動モジュール1との間には、フレキシブル基板300の一部、およびバネ部材280が配置され、かかるフレキシブル基板300およびバネ部材280は、可動モジュール1に接続されている。フレキシブル基板300は振れ検出センサ170や振れ補正用磁気駆動機構と外部との電気的な接続を行なう機能を担い、バネ部材280は、可動モジュール1をベース220に向けて付勢する機能を担っている。
可動モジュール1は、レンズ駆動モジュール1aを内側に保持するモジュールカバー160を備えている。モジュールカバー160は、Z軸方向からみたとき矩形形状を備え、矩形形状の天板部161の外周縁からは後側に4つの側板部162が延びている。モジュールカバー160において、天板部161には、円形の開口部161aが形成されている。
モジュールカバー160の後端部は開口しており、かかる開口を覆うように金属製のセンサカバー180がモジュールカバー160の後端部にネジ199によって連結されている。かかる連結を行なうにあたって、本形態では、モジュールカバー160の後端部には、四つの角部分にモジュールカバー側フランジ部168を備えており、かかるモジュールカバー側フランジ部168とセンサカバー180とが固定されている。従って、可動モジュール1の下端部分には、4つの角部分で外側に張り出す突部103が形成されている。なお、センサカバー180の内側には、フレキシブル基板300において、手振れ検出センサ170が実装されている部分が収納される。ここで、手振れ検出センサ170は、表面実装タイプのジャイロセンサ(角速度センサ)であり、2軸好ましくは直交する2軸の角速度を検出する。かかる検出の際、ジャイロセンサに励起信号を入力し、出力信号と入力信号との位相差などに基づいて手振れを検出する。
フレキシブル基板300は、Y軸方向に延在する略矩形形状のシートを長手方向の3箇所で折り曲げた形状になっている。かかるフレキシブル基板300において、センサカバー180の後側に配置される平板部分310、320には大径の丸い穴310a、320aが形成されており、かかる穴310a、320aは、センサカバー180の後面側に、可動モジュール1を揺動可能に支持する支持機構400を配置するための切り欠き部分である。このように、本形態では、フレキシブル基板300に切り欠き(穴310a、320a)を形成して支持機構400を避けるようにフレキシブル基板300を配置している。このため、ベース220と可動モジュール1とに挟まれた空間をフレキシブル基板300の引き回しスペースとして有効利用することができる。
(支持機構400の構成)
センサカバー180の底板部181は、前側からみたとき、中央の円形部分186が後方に凹んでいるとともに、円形部分186の中央部分は、前方に向けて有底円筒状に突出して下面で開口する凹部187(支持用受け部)が形成されている。
センサカバー180に対して後側で対向配置されるベース220は、矩形の底板部221の外周縁から前側に4つの側板部222が起立した構成になっており、4つの側板部222のうち、3つの側板部222は、長さ方向で分割されている。
ベース220において、底板部221の中央部分には前側(上側)に半球状に突出した揺動支持部227が形成されている。従って、ベース220の前側(上側)にセンサカバー180を配置すると、ベース220の揺動支持部227がセンサカバー180の凹部187に嵌る。このようにして、本形態では、固定体210のベース220と可動モジュール1のセンサカバー180との間には、凹部187と揺動支持部227とによってビポット部が形成され、かかるピボット部は、固定体210に対して可動モジュール1を揺動可能とする支持機構400を構成している。本形態において、支持機構400は、手振れ検出センサ170の後側において、手振れ検出センサ170に対してZ軸方向で重なる位置に配置されている。
ベース220は金属板のプレス加工品であり、前側(上側)からみたとき、底板部221には、外周領域と、揺動支持部227が形成された中央領域との間に、前側に凹んだ凹部226が形成され、かかる凹部226は、揺動支持部227が形成された中央領域の三方を囲むように形成されている。また、ベース220の底板部221において、中央領域には、揺動支持部227が形成されている領域の三方を囲むようにスリット228が形成されており、かかるスリット228によって、Y軸方向に延びる板バネ部229が形成されている。従って、揺動支持部227は、板バネ部229の先端に形成された構成になっている。従って、板バネ部229がZ軸方向に変形した場合、支持機構400全体がZ軸方向に変位することになる。
ここで、板バネ部229は、ベース220の後面よりわずかに前側に位置する。このため、板バネ部229の後面は、ベース220の後面および固定カバー260の後端縁に対して所定の寸法G10だけ前側に位置する。
(バネ部材280の構成)
図7は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200に用いたバネ部材280の平面図である。可動モジュール1のセンサカバー180とベース220との間には、可動モジュール1をベース220に向けて付勢するバネ部材280が配置されている。バネ部材280は、平面矩形形状を有するジンバルバネ(板バネ)であり、リン青銅、ベリリウム銅や非磁性のSUS系鋼材等といった金属製の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により形成したものである。
バネ部材280において、4つの角部分には、固定体210に用いられたバネホルダ270に連結される固定体側連結部281が形成されている。固定体側連結部281には小穴281aが形成されている一方、バネホルダ270の後側の面において4つの角部分には小突起278が形成されている。従って、バネホルダ270の小突起278をバネ部材280の小穴281aを嵌めて、バネ部材280とバネホルダ270とを位置決めした後、接着、加締め、小突起278を加熱して溶融させるなどの方法で固定体側連結部281をバネホルダ270に連結する。
バネ部材280には、固定体側連結部281に対応する4つの角部分に、可動モジュール1のセンサカバー180と連結される4つの可動モジュール側連結部282が形成されており、可動モジュール側連結部282の中央領域は、矩形に開口した構造になっている。これに対して、センサカバー180の底板部181は、中央部分が矩形形状をもって後方に突き出ており、かかる中央部分が可動モジュール側連結部282の内側に位置する。この状態で、バネ部材280は、接着などの方法で可動モジュール側連結部282がセンサカバー180の底板部181の後面に固定される。
図7に示すように、バネ部材280は、Y軸方向に位置する固定体側連結部281同士が梁部283で接続されている。また、X軸方向に位置する固定体側連結部281同士は梁部284で接続されている。梁部284は、固定体側連結部281からY軸方向に延在する幅広の第1梁部284aと、第1梁部284aの先端で折り返して第1梁部284aに並列する幅狭の第2梁部284bと、第2梁部284bの先端で直角屈曲して、X方向で隣接する固定体側連結部281に到る幅広の第3梁部284cとを備えており、第1梁部284aと第2梁部284bとの屈曲部分、および第2梁部284bと第3梁部284cとの屈曲部分に可動モジュール側連結部282が形成されている。
かかる構成のバネ部材280は、振れ補正機能付き光学ユニット200に搭載する前の状態で固定体側連結部281と可動モジュール側連結部282とが同一面内にある。但し、振れ補正機能付き光学ユニット200を構成した状態では、図4に示すように、可動モジュール1の底板部181がベース220の揺動支持部227に当接し、かつ、可動モジュール側連結部282が固定体側連結部281よりも前側に位置している。このため、バネ部材280は、可動モジュール1をベース220の揺動支持部227に向けて付勢する。
なお、センサカバー180の底板部181において、バネ部材280の梁部283、284とZ軸方向で重なる部分は、バネ部材280の可動モジュール側連結部282が接続されている領域に比較して、梁部283、284から離間する方向(前側)に向けて凹んでいるため、センサカバー180の底板部181と梁部283との間には隙間が介在している。従って、センサカバー180の底板部181は、バネ部材280の梁部283、284に一切接触しておらず、かつ、可動モジュール1が揺動してバネ部材280が変形した場合でも、センサカバー180の底板部181と梁部283、284とが接触することはない。
(振れ補正用磁気駆動機構の構成)
図4、図5および図6に示すように、本形態では、可動モジュール1を揺動させる磁気駆動力を発生させる手振れ補正用磁気駆動機構として、支持機構400を支点にして可動モジュール1をX軸周りに揺動させる第1手振れ補正用磁気駆動機構250xと、支持機構400を支点にして可動モジュール1をY軸周りに揺動させる第2手振れ補正用磁気駆動機構250yとが構成されており、かかる第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yの構成を以下に説明する。
まず、可動モジュール1において、Y軸方向で相対向するモジュールカバー160の2つの側板部162の外面には、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xを構成する矩形板状の手振れ補正用マグネット240x(第1手振れ補正用マグネット)が保持され、X軸方向で相対向する他の2つの側板部162の外面には、第2手振れ補正用磁気駆動機構250yを構成する矩形板状の手振れ補正用マグネット240y(第2手振れ補正用マグネット)が保持されている。ここで、手振れ補正用マグネット240x、240yは、いずれも矩形の平板状永久磁石からなる。
本形態において、手振れ補正用マグネット240x、240yは、Z軸方向に配列された2枚の平板状永久磁石によって構成され、これらの平板状永久磁石では、外面側および内面側が異なる極に着磁されている。また、Z軸方向に配列された2枚の平板状永久磁石では、着磁方向が逆である。なお、手振れ補正用マグネット240x、240yについては、1枚の永久磁石に異なる極性を2極着磁してもよい。
また、固定体210において、Y軸方向で相対向する固定カバー260の2つの側板部262の内面には、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xを構成する手振れ補正用コイル230x(第1手振れ補正用コイル)が接着固定され、X軸方向で相対向する固定カバー260の2つの側板部262の内には、第2手振れ補正用磁気駆動機構250yを構成する手振れ補正用コイル230y(第2手振れ補正用コイル)が接着固定されている。かかる手振れ補正用コイル230x、230yは各々、手振れ補正用マグネット240x、240yに対向している。
また、手振れ補正用コイル230x、230yにおいてZ軸方向に位置する2つの有効辺部は各々、手振れ補正用マグネット240x、240yにおいてZ軸方向に配列された2枚の平板状永久磁石の各々と対向している。ここで、手振れ補正用コイル230x、230yの各端部は、フレキシブル基板300を介して、あるいは別のフレキシブル基板を介して外部に電気的に接続されている。
このようにして、本形態では、Y軸方向において支持機構400を間に挟んで対向する2箇所で対になって可動モジュール1をX軸周りに揺動させる第1手振れ補正用磁気駆動機構250xが構成されており、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xにおいて、2つの手振れ補正用コイル230xは、通電されたときに可動モジュール1をX軸周りの同一方向に磁気駆動力を発生するように配線接続されている。従って、2つの第1手振れ補正用磁気駆動機構250xは、2つの手振れ補正用コイル230xに通電されたときに支持機構400を通るX軸周りにおいて同一方向のモーメントを可動モジュール1に印加する。また、本形態では、X軸方向において支持機構400を間に挟んで対向する2箇所で対になって可動モジュール1をY軸周りに揺動させる第2手振れ補正用磁気駆動機構250yが構成されており、第2手振れ補正用磁気駆動機構250yにおいて、2つの手振れ補正用コイル230yは、通電されたときに可動モジュール1をY軸周りの同一方向に磁気駆動力を発生するように配線接続されている。従って、2つの第2手振れ補正用磁気駆動機構250yは、2つの手振れ補正用コイル230yに通電されたときに支持機構400を通るY軸周りにおいて同一方向のモーメントを可動モジュール1に印加する。
本形態において、モジュールカバー160は磁性体からなり、手振れ補正用マグネット240x、240yに対するヨークとして機能する。また、モジュールカバー160において、後側端部は、外側に小さく折れ曲がった屈曲部が形成されており、かかる屈曲部169は集磁性能を高める機能を担っている。
このように構成した振れ補正機能付き光学ユニット200を搭載したカメラ付き携帯電話機では、撮影の際の手振れを検出するためのジャイロセンサなどの手振れ検出センサ170が可動モジュール1に搭載されており、かかる手振れ検出センサ170での検出結果に基づいて、カメラ付き携帯電話機に搭載された制御部は、手振れ補正用コイル230x、および手振れ補正用コイル230yの一方あるいは双方に通電を行い、可動モジュール1をX軸周りおよびY軸周りの一方および双方において揺動させる。かかる揺動を合成すれば、XY面全体に対して可動モジュール1を揺動させたことになる。それ故、カメラ付き携帯電話などで想定される全ての手振れを確実に補正することができる。
かかる手振れ補正を行なうにあたって、本形態では、手振れ検出センサ170を可動モジュール1自身に搭載し、制御部(図示せず)は、手振れ検出センサ170が検出した角速度がゼロとなるように、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yを閉ループ制御する。また、制御部(図示せず)は、手振れ検出センサ170が検出した角速度の積分値、すなわち、角度変位がゼロとなるように、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yを閉ループ制御する。
ここで、振れ検出センサ170は可動モジュール1に搭載されている。このため、光軸Lの振れを直接、振れ検出センサ170によって検出するため、精度よく振れを補正することができる。また、可動モジュール1の後側に構成した支持機構400を中心に可動モジュール1を揺動させるため、フレキシブル基板300の変形が極めて小さい。従って、フレキシブル基板300が変形した際の形状復帰力が小さいので、可動モジュール1を迅速に揺動させることができる。
(可動モジュール1に対する可動範囲制限機構の構成)
本形態においては、図5および図6に示す矩形枠状のストッパ部材290は、固定カバー260の上板部261の内側に接着固定され、被写体側からみたとき、ストッパ部材290は、可動モジュール1の周りを囲むように配置される。ストッパ部材290の下面では、4つの角部分に下方に突出する突起291が形成されている。ここで、振れ補正機能付き光学ユニット200を組み立てた際、ストッパ部材290と可動モジュール1との間には、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に隙間が介在する。従って、バネホルダ270は、可動モジュール1のX軸方向における双方向、Y軸方向における双方向、X軸周りにおける双方向、Y軸周りにおける双方向、およびZ軸周の前側への可動範囲を制限する。
また、図5および図6に示す矩形枠状のバネホルダ270も、被写体側からみたとき、可動モジュール1の周りを囲むように配置される。バネホルダ270は、矩形の枠部分276の上面に突起271を備えており、角部部分には、円形の凹部273が形成されている。突起271は、枠部分276の長さ方向の中央位置に形成されており、振れ補正機能付き光学ユニット200を組み立てた際、突起271は、可動モジュール1の突部103の間に位置する。また、振れ補正機能付き光学ユニット200を組み立てた際、凹部273には、可動モジュール1のネジ199の頭が位置する。ここで、振れ補正機能付き光学ユニット200を組み立てた際、バネホルダ270と可動モジュール1との間には、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に隙間が介在する。従って、バネホルダ270は、可動モジュール1のX軸方向における双方向、Y軸方向における双方向、X軸周りにおける双方向、Y軸周りにおける双方向、およびZ軸周の後側への可動範囲を制限する。
バネホルダ270の枠部分276では、相対向するX軸方向で対向する部分の外面に段付き凹部277が形成されており、かかる段付き凹部277は、固定カバー260の切り欠き262a、262b、262cと重なる計3個所に形成されている。
本形態において、ストッパ部材290およびバネホルダ270は、樹脂製であり、金属製と違って衝撃吸収性や振動吸収性を備えている。このため、可動モジュール1がストッパ部材290およびバネホルダ270に当接しても、余計な音や振動が発生せず、振動が周囲に伝播することもない。かかる観点からすれば、ストッパ部材290およびバネホルダ270において、可動モジュール1と当接する部分については硬質ゴム製としてもよい。
さらに、図4に示す支持機構400では、ベース220の揺動支持部227が可動モジュール1の底板部181に当接し、かかる支持機構400でも、可動モジュール1のZ軸方向の後側への移動が規制されている。ここで、落下などの衝撃によって可動モジュール1がZ軸方向の後側に急激に変位すると、可動モジュール1がバネホルダ270に当接するまでの間、ベース220の揺動支持部227と可動モジュール1の底板部181との当接個所に負荷が集中し、揺動支持部227や底板部181が変形するおそれがある。しかるに本形態において、揺動支持部227は、ベース220に形成された板バネ部229の先端部に形成されているため、可動モジュール1のZ軸方向の後側に変位した際、支持機構400全体がZ軸方向に変位する。このため、落下などの衝撃が加わった際、揺動支持部227と底板部181との当接個所に負荷が集中しても、揺動支持部227や底板部181が変形するおそれがない。
ここで、板バネ部229は、ベース220の後面および固定カバー260の後端縁に対して所定の寸法G10だけ前側に位置する。このため、落下などの衝撃によって可動モジュール1がZ軸方向の後側に急激に変位し、板バネ部229が後側に変位しても、板バネ部229がベース220の後面や固定カバー260の後端縁から後側に突き出ることはない。
(振れ補正機能付き光学ユニット200の製造方法)
図8は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200に用いた可動側アセンブリの説明図である。図9は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット200の製造工程で行なう調整工程の説明図であり、図9(a)、(b)は、調整工程の様子をフレキシブル基板が引き出されている側からみた斜視図、およびフレキシブル基板が引き出されている側とは反対側からみた斜視図である。
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット200の製造方法では、まず、可動側アセンブリ形成工程において、図8に示すように、バネ部材280を介して可動モジュール1がバネホルダ270に対して搭載された可動側アセンブリ1bを形成する。すなわち、バネ部材280の固定体側連結部281をバネホルダ270に固定し、可動モジュール側連結部282を可動モジュール側連結部1に固定する。
次に、収容工程では、ベース220および固定カバー260によって囲まれた空間内に可動側アセンブリ1bを収容した状態とする。そして、ベース220と固定カバー260とを接着や加締などの方法で固定する。かかる工程を行なう際、固定カバー260の内側にはストッパ部材290を固定しておく。その結果、図1に示す状態となる。この状態では、可動側アセンブリ1bとベース220との間、および可動側アセンブリ1bと固定カバー260との間に隙間が介在する。
次に、調整工程では、ベース220および固定カバー260の内側に収容された可動側アセンブリ1bの位置調整を行なう。かかる調整を行なうにあたって、固定カバー260において相対向する側板部262の後端縁には切り欠き262a、262b、262cが形成されている。また、切り欠き262a、262b、262cからは、バネホルダ270の枠部分276の外周面が露出している。さらに、バネホルダ270の枠部分276において、切り欠き262a、262b、262cから露出している部分には段付き凹部277が形成されている。そこで、本形態では、図9に示すように、切り欠き262a、262b、262cから露出するバネホルダ270の枠部分276の外周面をピン状の3つの冶具41、42、43で両側から保持し、冶具41、42、43を移動させてバネホルダ270の位置を調整する。ここで、段付き凹部277は上方に段部を備えており、冶具41、42、43の上端は段付き凹部277の段部に当接する。従って、バネホルダ270は、冶具41、42、43によって確実に保持された状態となる。
かかる調整工程では、具体的には、まず、バネホルダ270のX軸周りの角度位置、およびバネホルダ270のY軸周りの角度位置を調整する。その結果、可動側アセンブリ1bのX軸周りの角度位置、および可動側アセンブリ1bのY軸周りの角度位置が調整される。また、バネホルダ270のX軸方向の位置、およびバネホルダ270のY軸方向の位置を調整する。その結果、可動側アセンブリ1bのX軸方向の角度位置、および可動側アセンブリ1bのY軸方向の位置が調整される。すなわち、バネホルダ270のX軸周りの角度位置、Y軸周りの角度位置、X軸方向の位置、およびY軸方向の位置がずれていると、可動モジュール1の揺動範囲が所望の範囲からずれるが、かかる角度位置を調整すれば、可動モジュール1の揺動範囲を所望の範囲に設定することができる。
このような調整を行なう際、本形態では、可動モジュール1を画像処理装置などで観察しながら、振れ補正用磁気駆動機構(第1手振れ補正用磁気駆動機構250x、および第2手振れ補正用磁気駆動機構250y)に対してフレキシブル基板300を介して通電し、可動モジュール1を揺動させて、予め設定された揺動範囲が確保できているか否かを確認する。従って、振れ補正用磁気駆動機構(第1手振れ補正用磁気駆動機構250x、および第2手振れ補正用磁気駆動機構250y)の組立精度のばらつきなどを含めた条件で、可動モジュール1の位置を調整することができる。それ故、可動モジュール1の揺動範囲を所望の範囲に確実に設定することができる。
また、本形態では、調整工程において、バネホルダ270のZ軸方向の位置も調整する。その結果、可動側アセンブリ1bのZ軸方向の位置が調整される。従って、バネ部材280の付勢力を所望の条件に設定することができる。それ故、可動モジュール1を揺動させるのに必要なモーメントを所定の範囲に設定することができるので、可動モジュール1の揺動を高い精度で行なうことができる。
かかるバネホルダ270のZ軸方向の位置を調整するにあたっては、本形態では、例えば、冶具41、42、43に加わる負荷を監視しながら、バネホルダ270をZ軸方向前側に移動させて可動モジュール1の底板部181が揺動支持部227から離間する際のバネ部材280の付勢力を計測し、この付勢力が、予め設定したレベルになるようにバネホルダ270のZ軸方向の位置を決定する。従って、バネ部材280の付勢力を直接、設定することができるので、可動モジュール1を揺動させるのに必要なモーメントを所定の範囲に確実に設定することができる。それ故、可動モジュール1の揺動を高い精度で行なうことができる。
また、本形態では、ベース220において揺動支持部227が板バネ部229に形成されている。従って、板バネ部229の変位を監視し、板バネ部229の歪量が所定の条件となるように、バネホルダ270のZ軸方向の位置を調整する。
しかる後には、固定工程において、バネホルダ220を固定カバー260およびベース220のうちの少なくとも一方と固定する。本形態では、切り欠き262a、262b、262cから露出するバネホルダ270の枠部分276と、固定カバー260とを固定する。その結果、振れ補正機能付き光学ユニット200が完成する。
かかる固定を行なうにあたっては、バネホルダ220および固定カバー260の材質に応じて、接着剤による固定、あるいはハンダによる固定を行なう。本形態では、かかる固定方法のうち、接着剤による固定を行なう。その際、まず、耐衝撃性は劣るが硬化速度の速いUV硬化性の接着剤によって、バネホルダ220と固定カバー260とを固定した後、硬化速度は遅いが耐衝撃性に優れた熱硬化性の接着剤によって、バネホルダ220と固定カバー260とを固定する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、可動モジュール1、バネ部材280およびバネホルダ270を、バネ部材280を介して可動モジュール1がバネホルダ270に対して搭載された可動側アセンブリ1bとしておき、かかる可動側アセンブリ1bの状態で、ベース220および固定カバー260によって囲まれた空間内に可動側アセンブリ1bを収容する。このため、振れ補正機能付き光学ユニットを効率よく製造することができる。
また、バネホルダ270の位置を調整すれば、可動側アセンブリ1b全体の位置を調整することができるので、可動モジュール1の位置を調整することもできる。ここで、固定カバー260には、バネホルダ270の少なく一部(枠部分276の外周面)を露出させる切り欠き262a、262b、262cが形成されている。このため、ベース220および固定カバー260によって囲まれた空間内に可動側アセンブリ1bを収容した後でも、バネホルダ270の位置を調整することができる。それ故、可動モジュール1の後端側をベース220に形成した揺動支持部227によって支持するとともに、バネ部材280によって可動モジュール1を揺動支持部227に向けて付勢する構成を採用した場合でも、可動モジュール1の位置精度を高めることができる。
また、本形態では、バネホルダ270において切り欠き262a、262b、262cから露出する部分を冶具41、42、43によって保持し、冶具41、42、43を移動させてバネホルダ270の位置を調整する。このため、切り欠き262a、262b、262cが小さくても、バネホルダ270を保持することができ、バネホルダ270の位置を容易に調整することができる。
さらに、本形態では、収容工程において固定カバー260に対してベース220を固定し、この状態で調整工程を行なう。このため、ベース220に形成した揺動支持部227の最終的な位置が定まった状態で可動側アセンブリ1bの位置を調整することになるので、可動モジュール1の位置精度を高めることができる。また、ベース220上における揺動支持部227の位置などにばらつきがあっても、揺動支持部227の最終的な位置が定まった状態で可動側アセンブリ1bの位置を調整することになるので、可動モジュール1の位置精度を高めることができる。
[他の実施の形態]
(手振れ補正用磁気駆動機構の構成)
上記形態では、手振れ補正用磁気駆動機構として、可動モジュール1に対して第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yの双方を設けたが、ユーザーが使用する際、手振れが発生しやすい方向の振れのみを補正するように、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yの一方のみを設けた場合に本発明を適用し、揺動支持部227を挟む両側に2つで対をなすように、第1手振れ補正用磁気駆動機構250x、あるいは第2手振れ補正用磁気駆動機構250yの一方のみを設けてもよい。この場合には、フレキシブル基板300の引き出し方向をY軸方向に限定した構成のみを採用すればよい。
上記形態では、第1手振れ補正用磁気駆動機構250xおよび第2手振れ補正用磁気駆動機構250yのいずれにおいても、可動体側である可動モジュール1側にマグネット(手振れ補正用マグネット240x、240y)が保持され、固定体210側にコイル(手振れ補正用コイル230x、230y)が保持されている構成を採用したが、可動体側である可動モジュール1側に手振れ補正用コイルが保持され、固定体210側に手振れ補正用マグネットが保持されている構成を採用してもよい。
(付勢部材の構成)
上記形態では、可動モジュール1をベース220に向けて付勢するための付勢部材としてバネ部材280のみを用いたが、かかる付勢部材としては、バネ部材280と併せて、磁気的作用により可動モジュール1をベース220に向けて付勢する磁気バネを用いてもよい。かかる磁気バネとしては、固定体210において手振れ補正用マグネット240x、240yに対して後側に磁性体を配置した構成を採用すればよい。このように構成すると、可動モジュール1が支持機構400によって支持されている状態を確実に維持することができる。また、手振れ補正用磁気駆動機構が駆動を停止している中立期間中、磁気バネのみによって可動モジュール1をベース220に向けて付勢し、バネ部材280については、付勢力を発生させない非変形状態とすることができる。このように構成した場合、可動モジュール1が揺動するとバネ部材280が変形し、付勢力を発揮する。すなわち、可動モジュール1が揺動していない期間中、バネ部材280はフラットな形状のままである。このため、バネ部材280に加わった力と、バネ部材280の変形量とがリニアリティを有する部分を有効に利用することができるので、可動モジュール1を適正に揺動させることができ、手振れ補正を確実に行なうことができる。
(揺動支持部の構成)
上記実施の形態では、ベース220に対して揺動支持部227を突起によって形成したは、凹部によって、揺動支持部227を形成してもよく、この場合、センサカバー180に突起を形成すればよい。
(その他の構成)
上記実施の形態では、カメラ付き携帯電話機に用いる振れ補正機能付き光学ユニット200に本発明を適用した例を説明したが、薄型のデジタルカメラなどに用いる振れ補正機能付き光学ユニット200に本発明を適用した例を説明してもよい。また、上記形態では、可動モジュール1にレンズ121や撮像素子15に加えて、レンズ121を含む移動体3を光軸Lの方向に磁気駆動するレンズ駆動機構5が支持体2上に支持されている例を説明したが、可動モジュール1にレンズ駆動機構5が搭載されていない固定焦点タイプの振れ補正機能付き光学ユニットに本発明を適用してもよい。
さらに、上記実施の形態では、撮影用の手振れ補正機能付き光学ユニット200に本発明を適用した例を説明したが、レーザポインタ、携帯用や車載用の投射表示装置など、光を出射する光学ユニットに本発明を適用してもよい。
本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの外観を示す説明図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの可動モジュール内に構成したレンズ駆動モジュールの説明図である。 図2に示すレンズ駆動モジュールの動作を模式的に示す説明図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの断面構成を示す説明図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットを前側からみた分解斜視図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットを後側からみた分解斜視図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットに用いたバネ部材の平面図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットに用いた可動側アセンブリの説明図である。 本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの製造工程で行なう調整工程の説明図である。
符号の説明
1 可動モジュール
1a レンズ駆動モジュール
1b 可動側アセンブリ
160 モジュールカバー
170 手振れ検出センサ
180 センサカバー
200 振れ補正機能付き光学ユニット
210 固定体
220 ベース
227 揺動支持部
250x 第1手振れ補正用磁気駆動機構
250y 第2手振れ補正用磁気駆動機構
260 固定カバー
270 バネホルダ
280 バネ部材
290 ストッパ部材

Claims (10)

  1. 少なくともレンズが搭載された可動モジュールと、該可動モジュールの後方で当該可動モジュールを揺動可能に支持する揺動支持部を備えたベースと、該可動モジュールを前記揺動支持部に向けて付勢するバネ部材と、前記ベースの前側で前記バネ部材を保持するバネホルダと、前記ベースの前側で前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダを覆う固定カバーと、該固定カバーと前記可動モジュールとの間に構成され、前記可動モジュールの振れを補正する振れ補正用磁気駆動機構と、を有し、
    前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダは、前記バネ部材を介して前記可動モジュールが前記バネホルダに対して搭載された可動側アセンブリを構成しており、
    前記バネホルダは、前記ベースおよび前記固定カバーのうちの少なくとも一方に固定され、
    前記固定カバーには、前記バネホルダの少なくとも一部を外側に露出させる切り欠きが形成されていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
  2. 互いに直交する3方向を各々X軸、Y軸、Z軸としたとき、Z軸に沿う方向に光軸を向けたレンズが搭載された可動モジュールと、該可動モジュールの後方で当該可動モジュールを揺動可能に支持する揺動支持部を備えたベースと、該可動モジュールを前記揺動支持部に向けて付勢するバネ部材と、前記ベースの前側で前記バネ部材を保持するバネホルダと、前記ベースの前側で前記可動モジュール、前記バネ部材および前記バネホルダを覆う固定カバーと、該固定カバーと前記可動モジュールとの間に構成され、前記可動モジュールの振れを補正する振れ補正用磁気駆動機構と、を有する振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法において、
    前記固定カバーに対して、前記バネホルダの少なくとも一部を外側に露出させる切り欠きを形成しておき、
    前記バネ部材を介して前記可動モジュールが前記バネホルダに対して搭載された可動側アセンブリを形成する可動側アセンブリ形成工程と、
    前記ベースおよび前記固定カバーによって囲まれた空間内に前記可動側アセンブリを収容した状態とする収容工程と、
    前記切り欠きを介して前記バネホルダを移動させて前記可動側アセンブリの位置調整を行なう調整工程と、
    該調整工程の後、前記バネホルダを前記固定カバーおよび前記ベースのうちの少なくとも一方と固定する固定工程と、
    を有することを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  3. 前記調整工程では、前記バネホルダにおいて前記切り欠きから露出する部分を冶具によって保持し、当該冶具を移動させて当該バネホルダの位置を調整することを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  4. 前記収容工程では、前記固定カバーに対して前記ベースを固定することを特徴とする請求項2または3に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  5. 前記調整工程では、前記バネホルダのX軸周りの角度位置、および前記バネホルダのY軸周りの角度位置を調整することを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  6. 前記調整工程では、前記バネホルダのX軸方向の位置、および前記バネホルダのY軸方向の位置を調整することを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  7. 前記調整工程では、前記振れ補正用磁気駆動機構によって前記可動モジュールを揺動させて、予め設定された揺動範囲を確保することを特徴とする請求項5または6に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  8. 前記調整工程では、前記バネホルダのZ軸方向の位置を調整することを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  9. 前記バネホルダのZ軸方向の位置を調整するにあたっては、前記バネホルダをZ軸方向前側に移動させて前記可動モジュールが前記揺動支持部から離間する際の前記バネ部材の付勢力を計測し、当該付勢力が、予め設定したレベルになるように前記バネホルダのZ軸方向の位置を決定することを特徴とする請求項8に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
  10. 前記固定工程では、前記バネホルダを前記固定カバーおよび前記ベースのうちの少なくとも一方と接着剤、あるいはハンダにより固定することを特徴とする請求項2乃至9の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニットの製造方法。
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