JP2008281144A - パワートレイン装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】挿入性が向上したパワートレイン装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】パワートレイン装置100は、トランスミッション10に接続されたステータシャフト39と、ステータシャフト39の外周面に嵌まる内周面を有する、トルクコンバータ1のステータ37のインナーレース36と、ステータシャフト39の内周側に配置され、その外周面にアウタースプライン106が設けられるインプットシャフト6と、アウタースプライン106に嵌まり合うインナースプライン107が設けられたタービンハブ7とを備える。ステータシャフト39は、インナーレース36が嵌め合わされる一方端39aと、反対側の第二端部39bとを有する。ステータシャフト39の外周面上にアウタースプライン139が設けられ、第一端部39a周辺の外周面上に第一端部39aから第二端部39bに向けて深さが浅くなるガイドスプラインがアウタースプライン139と同じ位相で設けられる。
【選択図】図1
【解決手段】パワートレイン装置100は、トランスミッション10に接続されたステータシャフト39と、ステータシャフト39の外周面に嵌まる内周面を有する、トルクコンバータ1のステータ37のインナーレース36と、ステータシャフト39の内周側に配置され、その外周面にアウタースプライン106が設けられるインプットシャフト6と、アウタースプライン106に嵌まり合うインナースプライン107が設けられたタービンハブ7とを備える。ステータシャフト39は、インナーレース36が嵌め合わされる一方端39aと、反対側の第二端部39bとを有する。ステータシャフト39の外周面上にアウタースプライン139が設けられ、第一端部39a周辺の外周面上に第一端部39aから第二端部39bに向けて深さが浅くなるガイドスプラインがアウタースプライン139と同じ位相で設けられる。
【選択図】図1
Description
この発明は、パワートレイン装置およびその製造方法に関し、より特定的には、トルクコンバータとトランスミッションとを備えたパワートレイン装置およびその製造方法に関するものである。
従来、パワートレイン装置は、たとえば特開平7−136871号公報に開示されている。
特開平7−136871号公報
従来の技術では、トルクコンバータをトランスミッションに組み付ける際、タービンランナー(タービンハブ)のインナースプラインをインプットシャフトのアウタースプラインに係合させ、ステータのインナースプラインをステータシャフトのアウタースプラインに係合させるために、各スプラインの位相合わせがされる必要がある。このため、アームを使ったタービンランナーのインナースプライン端部を所望の接触形状でインプットシャフトのアウタースプラインの端部で接触させた状態にトルクコンバータを吊下げ、その状態でトルクコンバータに対して振動装置によって振動を与えることでタービンランナーが回転し、スプラインの位相合わせが行なわれる。その後、ステータのインナースプライン端部を所望の接触荷重でステータシャフトのアウタースプラインの端部に接触させた状態にまでトルクコンバータを下降させ、その状態でトルクコンバータに対して振動装置によって振動を与えることでステータが回転し、スプラインの位相合わせが行なわれる。
そのため、ステータのインナーレースがシール部を備えることなどによってトランスミッション側に延設されているトルクコンバータの場合、タービンランナーとインプットシャフトの嵌合が行なわれる際、ステータインナーレースのシール部とステータシャフトとが接触状態となって摺動抵抗によってステータをステータシャフトに対して回転させ難くなり、ステータのインナースプラインをステータシャフトのアウタースプラインに位相を合わせることが困難となり、組み付け作業性が悪いという問題があった。
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、組み付け作業性が向上したパワートレイン装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明に従ってパワートレイン装置は、トランスミッションに接続されたステータシャフトと、ステータシャフトの外周面に嵌まる内周面を有する、トルクコンバータのステータのインナーレースと、ステータシャフトの内周側に配置され、その外周面に第一アウタースプラインが設けられるインプットシャフトと、第一アウタースプラインに嵌まり合う第一インナースプラインが設けられたタービンハブとを備える。ステータシャフトは、インナーレースが嵌め合わされる第一端部と、第一端部とは反対側の第二端部とを有する。ステータシャフトの外周面上に第二アウタースプラインが設けられる。第一端部周辺の外周面上に第一端部から第二端部に向けて深さが浅くなるガイドスプラインが第一アウタースプラインと同じ位相で設けられる。組み付けのためにトルクコンバータとトランスミッションを軸方向に近づける際に第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが係合する前にステータのインナーレースとステータシャフトのガイドスプラインとが重なり、その重なり状態の途中から第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが重なり始めるように構成されている。
このように構成されたパワートレイン装置では、組み付けのためにトルクコンバータとトランスミッションとを軸方向に組み付ける際に第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが係合する前にステータのインナーレースとステータシャフトのガイドスプラインが重なり、その重なり状態の途中から第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが重なる。このため、まずガイドスプラインによりステータのインナーレースが案内されるため、組み付け性が向上する。
好ましくは、組み付けのためにトルクコンバータとトランスミッションを軸方向に近づける際に第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが係合する前にステータのインナーレースとステータシャフトのアウタースプラインとが重なり、その重なり状態の途中から第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが重なり始める位置に各スプラインが形成される。
この発明に従ったパワートレイン装置の製造方法は、上記のパワートレイン装置の製造方法であって、トランスミッションとトルクコンバータとを近づけて第二インナースプラインをステータシャフトのガイドスプラインに接触させて回転させながら位相合わせをするステップと、位相合わせ位置からトルクコンバータとトランスミッションとの距離をさらに近づけて第二インナースプラインとガイドスプラインとが嵌合中に第一インナースプラインを第一アウタースプラインに接触させて位相合わせをして嵌合させるステップと、嵌合後に第二インナースプラインをステータシャフトの外周面に接触させながらトルクコンバータとトランスミッションとをさらに近づけて第二インナースプラインを第二アウタースプラインに嵌合させるステップとを備える。
このように構成されたパワートレイン装置の製造方法では、ガイドスプラインにより第二インナースプラインを案内するため、組み付け性が向上する。
この発明に従えば、組み付け性が向上したパワートレイン装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では同一または相当する部分については同一の参照番号を付し、その説明については繰返さない。また、各実施の形態を組合せることも可能である。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従ったトルクコンバータの断面図である。図1を参照して、流体電動装置としてのトルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッション10のインプットシャフトへトルクを伝達するための装置である。図1の右側にエンジンが配置され、左側にインプットシャフト6に繋がるようにトランスミッション10が配置されている。インプットシャフト6がトルクコンバータ1の回転軸となる。
図1は、この発明の実施の形態1に従ったトルクコンバータの断面図である。図1を参照して、流体電動装置としてのトルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッション10のインプットシャフトへトルクを伝達するための装置である。図1の右側にエンジンが配置され、左側にインプットシャフト6に繋がるようにトランスミッション10が配置されている。インプットシャフト6がトルクコンバータ1の回転軸となる。
トルクコンバータ1は、3種類の羽根であるタービンランナー2、ポンプインペラ8およびステータ123を有する流体作動室と、ロックアップ機構70とにより構成されている。
トルクコンバータ1の前側、すなわちエンジンに近い側には、円板形状のフロントカバー3が配置されており、回転軸から外側に延びるように、すなわちラジアル方向に延びるようにフロントカバー3が位置している。フロントカバー3はトルクコンバータ1の前面筐体として作用する。フロントカバー3にはインペラシェル126が固定されており、インペラシェル126とフロントカバー3とにより構成されるケース5内の所定の空間に、トルクコンバータ1のさまざまな構成要素が配置される。フロントカバー3とインペラシェル126で取囲まれる空間はほぼ密閉された空間であり、この空間内にオートマッチックフルード(ATF)が封入される。
フロントカバー3はエンジンからの動力を受取る部材であり、エンジンからフロントカバー3へ動力が入力されると、この動力がインペラシェル126へ伝わる。
インペラシェル126はポンプインペラ8を構成しており、ポンプインペラ8がインペラシェル126に一体的に構成される。ポンプインペラ8はタービンランナー2と向かい合うように配置され、インプットシャフト6の回転軸を中心として回転することが可能である。ポンプインペラ8には、作動流体をタービンランナー2へ向かって押出すような形状の羽根が設けられており、ポンプインペラ8が回転することでポンプインペラ8近傍の作動流体はタービンランナー2へ向かって押出される。
ステータ123はポンプインペラ8とタービンランナー2との間に介在し、タービンランナー2からポンプインペラ8へ流れるATFの流れの方向を変える働きをする。ステータ123はワンウェイクラッチ37を介してステータシャフト39に取付けられており、一方向にのみ回転することが可能である。ワンウェイクラッチ37としては、ローラ、スプラグまたはラチェットを用いる構造を採用することができる。ステータ123は、タービンランナー2からポンプインペラ8へ戻るATFの流れを整流するための羽根であり、樹脂またはアルミニウム合金などにより構成される。
タービンランナー2はATFを循環させる空間を構成するタービンシェル130を有し、ポンプインペラ8と向かい合うように配置される。タービンランナー2はポンプインペラ8が送り出すATFを受取り、このATFにより回転力が付与される。タービンランナー2へ伝えられたATFは内周側へ移動してステータ123を介して再度ポンプインペラ8側へ送られる。タービンランナー2はポンプインペラ8と別個独立に回転することが可能である。
ポンプインペラ8はフロントカバー3と一体回転するのに対し、タービンランナー2はロックアップピストン4と一体的に回転する。タービンシェル130と接触するように動力伝達部材204が配置されている。動力伝達部材204はリベットまたはボルトなどの締結具でタービンシェル130と一体化されており、タービンシェル130とともに回転する。
動力伝達部材204およびタービンシェル130は、ともにタービンハブ7に固定されており、タービンハブ7とともにインプットシャフト6を回転させることが可能である。タービンハブ7はインプットシャフト6にたとえばスプライン嵌合しており、インプットシャフト6の外周面206側に位置する。タービンハブ7はインプットシャフト6とタービンシェル130とを接続し、タービンシェル130に入力された回転力をインプットシャフト6に伝える働きをする。
次に、ロックアップ機構70について説明する。ロックアップ機構70は、フロントカバー3の回転力をインプットシャフト6に直接伝えるための装置であり、摩擦材としてのフェージング材76がフロントカバー3の内周面に接触することでフロントカバー3の回転力がインプットシャフト6へ伝えられる。ロックアップ機構70はフェージング材76を取付けるためのロックアップピストン4を有する。ロックアップピストン4は、軸方向、すなわち、フロントカバー3に近づく方向とフロントカバー3から遠ざかる方向とに移動することが可能である。フェージング材76がフロントカバー3に当接することを可能としている。ロックアップピストン4は回転の半径方向(ラジアル方向)に向かって延びる円板形状であり、フロントカバー3に向かい合うように配置される。
ロックアップピストン4の外周側にフェージング材76が固定されており、内周側がタービンハブ7と接触している。
フロントカバー3とロックアップピストン4との間の空間が第一油圧室10aであり、ロックアップピストン4と動力伝達部材204との間の空間が第二油圧室10bである。それぞれの第一および第二油圧室10aおよび10bには作動油が満たされており、この油圧を変更することにより、ロックアップピストン4をフロントカバー3に近づく方向およびフロントカバー3から遠ざかる方向に移動させることが可能である。
ロックアップ機構70には、ロックアップダンパ174が設けられており、入力変動を緩和する役割を果たす。ロックアップダンパ174はばね部材により構成されており、トルクが加わるとばねの作用によりトルクの変動を和らげる働きをする。ロックアップダンパ174はロックアップピストン4と動力伝達部材204との間に介在している。
ロックアップ機構70の動作について説明すると、トルクコンバータ1のトルク増幅作用を特に必要としないとき、フェージング材76をフロントカバー3に接触させることにより、フロントカバー3の回転力をインプットシャフト6に直接伝える。具体的には、第一油圧室10a内のATFを、連通孔6hを介して放出する。これにより、第一油圧室10aの油圧は、第二油圧室10bの油圧よりも低くなる。その結果、ロックアップピストン4がフロントカバー3へ近づく方向に移動し、フェージング材76がフロントカバー3に接触する。これによりフロントカバー3の動力(回転力)がフェージング材76、ロックアップピストン4、動力伝達部材204、タービンハブ7を介してインプットシャフト6へ伝えられる。この状態ではトルクコンバータ1による動力の損失はほとんど発生しない。
トルクコンバータ1のトルク増幅作用が必要な場合には、連通孔6hを介して第一油圧室10aにATFを送込む。これにより、第一油圧室10aの圧力は高くなり、ロックアップピストン4はフロントカバー3から遠ざかる方向へ押戻される。その結果、フロントカバー3とフェージング材76との間に隙間が生じ、フロントカバー3の回転力がフェージング材76へ伝えられることない。
ステータシャフト39の外周面239にはアウタースプライン139が設けられている。アウタースプライン139はステータシャフト39の第一端部39a側に設けられている。ステータシャフト39の第二端部39bはステータシャフト39の根元部分でありトランスミッション10に固定される。
ステータシャフト39の内周側にインプットシャフト6が配置されている。インプットシャフト6の外周面206にアウタースプライン106が設けられている。インプットシャフト6先端のアウタースプライン106にタービンハブ7のインナースプライン107が嵌まり合っている。
ステータ123はインナーレース36およびアウターレース33を有する。インナーレース36の内周面236に設けられたインナースプライン136がステータシャフト39のアウタースプライン139に嵌まり合っている。ステータシャフト39の先端部にガイドスプライン35が嵌め合わせられている。ガイドスプライン35の深さは第一端部39aから第二端部39bに近づくにつれて浅くなっている。
図2は、ステータシャフトの斜視図である。図2を参照して、筒状のステータシャフト39はその先端部にガイドスプライン35を有する。ガイドスプライン35とアウタースプライン139とは同じ位相で設けられており、山の数および谷の数が互いに等しい。ガイドスプライン35およびアウタースプライン139の長さの関係は、ガイドスプライン35の長さがアウタースプライン139の長さより長くてもよく、これとは逆に、アウタースプライン139の長さがガイドスプライン35の長さよりも長くてもよい。
ガイドスプライン35およびアウタースプライン139のそれぞれの凹凸は軸方向に直線状に延びている。
図3は、インナーレースの斜視図である。図3を参照して、円筒形状のインナーレース36はインナースプライン136を有する。インナースプライン136はステータシャフト39のアウタースプライン139と嵌まり合うようにアウタースプライン139と同じピッチおよび同じ位相とされる。
なお、インナースプライン136およびアウタースプライン139のいずれかの歯の一部分を取除いていてもよい。
次に、図1で示すパワートレイン装置の組立方法について説明する。図4はパワートレイン装置の製造方法の第一工程を説明するための断面図、図5は、図4中のVで囲んだ部分を拡大して示す断面図、図6は、図4で示すパワートレイン装置の斜視図である。図4から図6を参照して、第一段階においては、トルクコンバータ1とトランスミッション10とを近づける。このとき、トランスミッション10側に取付けられたステータシャフト39の先端に設けられたガイドスプライン35とインナーレース36に設けられたインナースプライン136とを接触させる。また、この状態でインナースプライン136が設けられるインナーレース36を回転させることで、ガイドスプライン35とインナースプライン136との位相合わせを行なう。
図7は、この発明の実施の形態1に従ったパワートレイン装置の製造方法の第二工程を示す断面図である。図8は、図7中のVIIIで示す部分を拡大した断面図である。図9は図7で示すパワートレイン装置の斜視図である。図7から9を参照して、インナースプライン136とガイドスプライン35との位相合わせが終了すると、インナーレース36を含むトルクコンバータ1をトランスミッション10へ近づく側に移動させる。これにより、インナースプライン136はガイドスプライン35に案内されてインナーレース36とステータシャフト39との中心が一致する。
図10は、この発明の実施の形態1に従ったパワートレイン装置の製造方法の第三工程を示す断面図である。図11は、図10中のXIで囲んだ部分を拡大した断面図である。図12は、図10で示すパワートレイン装置の斜視図である。
図10から図12を参照して、図7で示す位置からさらにトルクコンバータ1をトランスミッション10側へ動かす。インナースプライン136はステータシャフト39の外周面239上を滑りトランスミッション10へ近づく方向に移動する。
図13は、この発明の実施の形態1に従ったパワートレイン装置の製造方法の第四工程を示す断面図である。図14は、図13中のXIVで囲んだ部分を拡大した断面図である。図15は、図13で示すパワートレイン装置の斜視図である。
図13から図15を参照して、図10で示す位置からさらにトルクコンバータ1をトランスミッション10側へ移動させる。すると、インナースプライン136とアウタースプライン139とが噛み合う。このとき、ガイドスプライン35とアウタースプライン139との位相が同じであるため、ガイドスプライン35に噛み合ったインナースプライン136はアウタースプライン139にも噛み合う。同時に、タービンハブ7のインナースプライン107とインプットシャフト6のアウタースプライン106とも噛み合う。
すなわち、実施の形態1に従ったパワートレイン装置100は、中心軸1aを中心として対称に構成され、トランスミッション10に接続されたステータシャフト39と、ステータシャフト39の外周面239に嵌まる内周面236を有するトルクコンバータ1のステータ123のインナーレース36と、ステータシャフト39の内周面に配置され、その外周面206に第一アウタースプラインとしてのアウタースプライン106が設けられるインプットシャフト6と、アウタースプライン106に嵌まり合う第一インナースプラインとしてのインナースプライン107が設けられたタービンハブ7とを備える。ステータシャフト39は、インナーレース36が嵌め合わせられる第一端部39aと、第一端部39aとは反対側の第二端部39bとを有する。ステータシャフト39の外周面239上に第二アウタースプラインとしてのアウタースプライン139が設けられる。第一端部39a周辺の外周面239に第一端部39aから第二端部39bに向けて深さが浅くなるガイドスプライン35がアウタースプライン139と同じ位相で設けられる。組み付けのためにトルクコンバータ1とトランスミッション10を軸方向に近づける際にインナースプライン107とアウタースプライン106とが係合する前にステータ123のインナーレース36とステータシャフト39のガイドスプライン35とが重なり、その重なり状態の途中からインナースプライン107とアウタースプライン106とが重なり始めるように構成される。具体的には、その重なり状態の途中からインナースプライン107とアウタースプライン106とが重なり始める位置に各スプラインが形成されている。パワートレイン装置100の製造方法は、トランスミッション10とトルクコンバータ1とを近づけてインナースプライン136をステータシャフト39のガイドスプライン35に接触させて回転させながら位相合わせをするステップと、位相合わせ位置からトルクコンバータ1とトランスミッション10との距離をさらに近づけてインナースプライン136とガイドスプライン35とが嵌合中にタービンハブ7のインナースプライン107とインプットシャフト6のアウタースプライン106に接触させて位相合わせをして嵌合させるステップと、嵌合後にインナースプライン136をステータシャフト39の外周面239に接触させながらトルクコンバータ1とトランスミッション10とをさらに近づけてインナースプライン136をアウタースプライン139に嵌合させるステップとを備える。
このような構成を採用することで、ステータ123のインナースプライン136とガイドスプライン35とが位相合わせされて係合されることで、タービンハブ7のインナースプライン107をインプットシャフト6のアウタースプライン106に係合させる前にステータ123のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139の位相合わせを行なうことができるため、トルクコンバータ1の組み付け作業が円滑に行なえる。また、上記方法を採用することでまずステータ123のインナースプライン136がステータシャフト39先端のガイドスプライン35に接触し、トルクコンバータ1を回すことによってインナースプライン136とガイドスプライン35の位相合わせをすることができ、嵌合される。次のステップによって、ステータ123のインナースプライン136がガイドスプライン35の途中にあるとき、すなわち、ステータ123のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139の位相が合った状態が維持されているときに、タービンハブ7のインナースプライン107とインプットシャフト6のアウタースプライン106の位相合わせをすることができ、嵌合される。ステータ123のインナースプライン136をステータシャフト39の外周面239に接触させながらトルクコンバータ1とトランスミッション10を近づけることで、ステータ123のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139との位相が合った状態が維持され、ステータ123のインナースプライン136をステータシャフト39のアウタースプライン139と円滑に嵌合させることができる。
トルクコンバータ1をオートマチックトランスミッションアッシとしてのトランスミッション10へ挿入するときに、ステータ123のインナースプライン136とオイルポンプのステータシャフトスプラインであるアウタースプライン139の位相を確実に合わせるため、ステータシャフト39の先端のシール部上面のみにスプライン位相合わせのためのガイドスプライン35を設け、スプライン嵌合性を向上させている。
ステータシャフト39の先端にステータシャフト39のアウタースプライン139と同じ位相のガイドスプライン35を設ける。そして、このガイドスプライン35に、ステータシャフト39のアウタースプライン139とインナーレース36のインナースプライン136の位相を合わせてスプラインの嵌合性を向上させる機能を持たせる。これにより、トルクコンバータ1をトランスミッション10に挿入するときに、ステータ123のインナーレースのインナースプライン136がオイルポンプのステータシャフト先端のガイドスプライン35と嵌合することによって、インナーレース36のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139の位相が合わされ、トルクコンバータ1をトランスミッション10に向けて押込むだけでインナーレース36のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139を嵌合させることができ、挿入性が向上する。
トルクコンバータ1の挿入開始から完了までの課程を以下に説明する。まず、インナーレース36のインナースプライン136がステータシャフト39先端のガイドスプライン35に接触し、トルクコンバータ1を回すことによってガイドスプライン35とインナーレース36のインナースプライン136の位相が合い、嵌合する。この時点では、タービンハブ7のインナースプライン107とインプットシャフト6のアウタースプライン106とは嵌合していない。
インナーレース36のインナースプライン136はガイドスプライン35の途中にある。この時点で、タービンハブ7のインナースプライン107とインプットシャフト6のアウタースプライン106が接触し、トルクコンバータ1を回すことによって位相が合い、これらが嵌合する。
インナーレース36のインナースプライン136は、ステータシャフト39の先端のガイドスプライン35から離れフリーの状態となる。この時点では、トルクコンバータ1を回してもステータ123は回転することができないので、ステータ123のインナーレース36のインナースプライン136の位相は変わらない。インナーレース36のインナースプライン136とステータシャフト39のアウタースプライン139の位相は合っている。
この状態からトルクコンバータ1をトランスミッション10に向かって押すと各々のスプラインが嵌合し、挿入が完了する。
(実施の形態2)
図16は、実施の形態2に従ったステータシャフトの先端の平面図である。図17は、図16中のXVIIで囲んだ部分の一例を示す平面図である。図18は、他の局面に従ったガイドスプラインの平面図である。図19は、図16中の矢印XIXで示す方向から見たステータシャフトの先端を示す正面図である。
図16は、実施の形態2に従ったステータシャフトの先端の平面図である。図17は、図16中のXVIIで囲んだ部分の一例を示す平面図である。図18は、他の局面に従ったガイドスプラインの平面図である。図19は、図16中の矢印XIXで示す方向から見たステータシャフトの先端を示す正面図である。
図16を参照して、ステータシャフト39の先端にガイドスプライン35が設けられている。ガイドスプライン35の凸部分とアウタースプライン139の凸部分との位相が一致し、かつガイドスプラインの凹部分とアウタースプライン139の凹部分との位相も一致する。また、ステータシャフト39の先端は図17で示すように鋭角状に形成されていてもよく、図18で示すように曲線状に形成されていてもよい。
図19で示すように、円周上に同じ位相でガイドスプライン35とアウタースプライン139が配置されており、円周上で等しい間隔で各々のスプラインの山部および谷部が形成されている。
このように構成された実施の形態2に従ったステータシャフトでも実施の形態1と同様の効果がある。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
6 インプットシャフト、7 タービンハブ、10 トランスミッション、35 ガイドスプライン、106,139 アウタースプライン、107,136 インナースプライン。
Claims (3)
- トランスミッションに接続されたステータシャフトと、
前記ステータシャフトの外周面に嵌まる内周面を有する、トルクコンバータのステータのインナーレースと、
前記ステータシャフトの内周側に配置され、その外周面に第一アウタースプラインが設けられるインプットシャフトと、
前記第一アウタースプラインに嵌まり合う第一インナースプラインが設けられたタービンハブとを備え、
前記ステータシャフトは、前記インナーレースが嵌め合わされる第一端部と、前記第一端部とは反対側の第二端部とを有し、
前記ステータシャフトの外周面上に第二アウタースプラインが設けられ、前記第一端部周辺の外周面上に前記第一端部から前記第二端部に向けて深さが浅くなるガイドスプラインが前記第一アウタースプラインと同じ位相で設けられ、
組み付けのためにトルクコンバータとトランスミッションを軸方向に近づける際に前記第一インナースプラインと前記第一アウタースプラインとが係合する前に前記ステータのインナーレースと前記ステータシャフトのガイドスプラインとが重なり、その重なり状態の途中から前記第一インナースプラインと第一アウタースプラインとが重なり始めるように構成されている、パワートレイン装置。 - 組み付けのためにトルクコンバータとトランスミッションを軸方向に近づける際に前記第一インナースプラインと前記第一アウタースプラインとが係合する前に前記ステータのインナーレースと前記ガイドスプラインとが重なり、その重なり状態の途中から前記第一インナースプラインと前記第一アウタースプラインとが重なり始める位置に各スプラインが形成される、請求項1に記載のパワートレイン装置。
- 請求項1に記載のパワートレイン装置の製造方法であって、
トランスミッションとトルクコンバータとを近づけて前記第二インナースプラインを前記ステータシャフトのガイドスプラインに接触させて回転させながら位相合わせをするステップと、
前記位相合わせ位置からトルクコンバータとトランスミッションとの距離をさらに近づけて前記第二インナースプラインと前記ガイドスプラインとが嵌合中に前記第一インナースプラインを前記第一アウタースプラインに接触させて位相合わせをして嵌合させるステップと、
前記嵌合後に前記第二インナースプラインを前記ステータシャフトの外周面に接触させながらトルクコンバータとトランスミッションとをさらに近づけて前記第二インナースプラインを前記第二アウタースプラインに嵌合させるステップとを備えた、パワートレイン装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007127048A JP2008281144A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | パワートレイン装置およびその製造方法 |
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JP2007127048A JP2008281144A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | パワートレイン装置およびその製造方法 |
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JP2008281144A true JP2008281144A (ja) | 2008-11-20 |
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JP (1) | JP2008281144A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016044770A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | マツダ株式会社 | 自動変速機 |
-
2007
- 2007-05-11 JP JP2007127048A patent/JP2008281144A/ja not_active Withdrawn
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JP2016044770A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | マツダ株式会社 | 自動変速機 |
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