JP2008280297A - 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体 - Google Patents

12位ヘテロ置換ムチリン誘導体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008280297A
JP2008280297A JP2007126365A JP2007126365A JP2008280297A JP 2008280297 A JP2008280297 A JP 2008280297A JP 2007126365 A JP2007126365 A JP 2007126365A JP 2007126365 A JP2007126365 A JP 2007126365A JP 2008280297 A JP2008280297 A JP 2008280297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optionally substituted
mmol
fab
ethyl acetate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007126365A
Other languages
English (en)
Inventor
Taro Sato
太朗 佐藤
Masanori Takadoi
雅法 高土居
Yasumichi Fukuda
保路 福田
Katsuhiko Hayashi
克彦 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2007126365A priority Critical patent/JP2008280297A/ja
Publication of JP2008280297A publication Critical patent/JP2008280297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】各種耐性菌を含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して強力かつ幅広い抗菌作用を示し、感染症治療薬としての用途が期待されるムチリンの新規類縁体である12位ヘテロ置換誘導体を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)
【化1】
Figure 2008280297

で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種耐性菌を含むグラム陽性菌、およびグラム陰性菌に対して強力な抗菌作用を示し、感染症治療薬としての用途が期待されるムチリンの新規類縁体である12位ヘテロ置換ムチリン誘導体に関する。
プレウロムチリンは、1951年にPleurotus mutilus Sacc.から、また1976年にPleurotus passeckerianus Pil.から単離・構造決定されたジテルペン化合物であり、そのアグリコン部はムチリンと呼ばれる(非特許文献1、2)。高度に官能基化された8員環にヒドロインダノン構造が縮合した三環性構造を有し、9つの不斉炭素原子を有している点が構造的特徴として挙げられる。
Figure 2008280297
近年、各種耐性菌による難治性感染症の蔓延が世界的に問題になっている。プレウロムチリンは、細菌のリボゾームに作用してタンパク合成を阻害することによって抗菌活性を示すことが明らかであり、難治性感染症治療薬の探索において新しいリード化合物として有用である。このうち、プレウロムチリン誘導体としてチアムリン(商標)が家畜用の感染症治療薬として古くから用いられているものの、ヒトの感染症治療にプレウロムチリン、あるいはムチリン誘導体を適用した例は未だ報告がない。
このようにムチリン系化合物は、強力な抗菌活性と興味深い化学構造の2点から世界的に注目される化合物であり、近年いくつかのグループから新規ムチリン誘導体が報告されている。すなわち、ムチリンカルバモイルオキシ誘導体(特許文献1)、プレウロムチリン誘導体(特許文献2)、プレウロムチリン誘導体(特許文献3)、2−フルオロムチリン誘導体(特許文献4)、ムチリン化合物(特許文献5)、ムチリン−14−エステル誘導体(特許文献6)、イソキサゾリンカルボン酸誘導体(特許文献7)、ムチリン誘導体(特許文献8)、プレウロムチリンベータケトエステル類(特許文献9)、2−ヒドロキシムチリンカルバメート誘導体(特許文献10)、プレウロムチリン誘導体(特許文献11)、複素環エステル誘導体(特許文献12)、抗菌活性ムチリン類(特許文献13)、新規プレウロムチリン誘導体(特許文献14)、プレウロムチリン誘導体(特許文献15)、有機化合物(特許文献16)、ヒドロキシアミノ、あるいはアシルアミノシクロアルキル基を有するプレウロムチリン誘導体(特許文献17)、プレウロムチリン誘導体(特許文献18)、というような例が報告されている。これらはいずれも、12位置換基が天然物であるプレウロムチリン由来のビニル基、もしくはそれを還元したエチル基を請求範囲とする特許であり、本発明中に示すような12位置換基が各種ヘテロ原子を介した置換基であるという構造的特徴を有するムチリン誘導体は未だ報告されておらず、従ってその抗菌活性も未知である。また、本発明中に示すような12位置換基がビニル基、もしくはエチル基以外の各種置換基であるという構造的特徴を有するムチリン誘導体については、12位置換ムチリン誘導体(特許文献19)、14位置換基にピリジン環を有する12位置換ムチリン誘導体(特許文献20)、というような例が報告されている。これらはいずれも14位置換基がアシルカルバモイル結合を介して1−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造か、もしくはピリジン構造を有することに限定しており、本発明中に示すような窒素原子を含む様々な環状構造やフェニル基を有するという構造的特徴を有するムチリン誘導体は報告されていない。さらに12位置換基が各種ヘテロ原子を介した置換基が請求されていない。
12位置換ムチリン誘導体、および12位置換4-エピムチリン誘導体については、下記化合物が公知である。すなわち、12位デスエテニル4−エピムチリン誘導体(非特許文献3)、12位ジメチル−4−エピムチリン誘導体(非特許文献4)、12位置換基の立体化学が天然型と逆のプレウロムチリン誘導体、および12位シクロプロピル置換プレウロムチリン誘導体(非特許文献5)が知られているが、これらは、いずれも本発明中に記載されている12位置換基が天然型のビニル基またはそれを還元したエチル基ではない化合物であるが、本発明中に示したような12位置換基に各種ヘテロ原子を介した化合物は報告されていない。
また、11位水酸基が保護されているムチリン誘導体については、下記化合物が公知である。すなわち、ムチリン誘導体(非特許文献6)が知られているが、本論文では、11位アセトキシ、ジクロロアセトキシおよびトリフルオロアセトキシムチリン体が報告され、それら化合物が公知となっているが、これら化合物は本発明の特許請求の範囲に含まれておらず、また本発明に示したような12位が各種ヘテロ原子を介した化合物は製造されていない。
一方、抗菌活性を指向した下記ムチリン誘導体の製造が報告されている。すなわち、ムチリン14−カルバメート誘導体(非特許文献7)が知られており、12位が天然型のビニル基、またはそれを還元したエチル基であり、かつ14位がカルバモイル誘導体である化合物は公知であるが、本発明中に示したような12位が各種へテロ原子を介した化合物は製造されていない。
WO 1997025309, 1998005659号パンフレット WO 1999021855号パンフレット WO 1999051219号パンフレット WO 2000007974号パンフレット WO 2000027790号パンフレット WO 2000037074号パンフレット WO 2000073287号パンフレット WO 2001009095号パンフレット WO 2001014310号パンフレット WO 2001074788号パンフレット WO 2002004414号パンフレット WO 2002012199号パンフレット WO 2002022580号パンフレット WO 2002030929号パンフレット WO 2004089886号パンフレット WO 2007000001号パンフレット WO 2007000004号パンフレット WO 2007014409号パンフレット WO 2006070671号パンフレット 特開2006-306727号公報 Kavanagh, F.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1951, 37, 570-574. Knauseder, F.ら、J. Antibiot. 1976, 29, 125-131. Berner, H.ら、Tetrahedron 1981, 37, 915-919. Berner, H.ら、Tetrahedron 1983, 39, 1745-1748. Berner, H.ら、Monatsch. Chem. 1986, 117, 1073-1080. Birch, A.J.ら、Tetrahedron 1966, Suppl.8, Part II, 359-387. Brooks, G.ら、Bioorg. Med. Chem. 2001, 9, 1221-1231. Green, T.W.; Wuts, P.G.M. "Protective Groups in Organic Synthesis", 2nd Ed., Wiley Interscience Publication, John-Weiley&Sons, New York, 1991. Berner, H.ら、Tetrahedron 1980, 36, 1807-1811. J. Med. Chem. 1991, 34, 2726-2735. Tetrahedron Lett. 1991, 32, 1241-1244. J. Med. Chem. 1992, 35, 911. J. Chem. Soc. Perkin I. 1991, 1091-1097. J. Org. Chem. 2001, 66, 2526-2529. J. Org. Chem. 1962, 27, 3317. Chem. Ber. 1986, 119, 83. J. Gen. Chem. USSR, 1977, 2061-2067. J. Org. Chem. 1962, 27, 3742.
本発明の目的は、各種耐性菌を含むグラム陽性菌、およびグラム陰性菌に対して強力かつ幅広い抗菌作用を示し、副作用の少ないムチリン誘導体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を克服すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る下記化合物が強力な抗菌作用を有し、かつ副作用が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
(1) 下記一般式(1)
Figure 2008280297
[式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、Aは下記化学式(I)
Figure 2008280297
(式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
Figure 2008280297
(式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す)で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(2) 一般式(1)において、Rが置換されていてもよいチオール基であり、Aが下記化学式(I’)
Figure 2008280297
(式中、Rは前記と同意義)
であり、Bが下記化学式(II’)
Figure 2008280297
(式中、R’は置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基を表す。)
である(1)に記載のムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(3) 下記一般式(1-1)
Figure 2008280297
[式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、Aは下記化学式(I)
Figure 2008280297
(式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
Figure 2008280297
(式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す)で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(4) 下記一般式(1-2)
Figure 2008280297
[式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、Aは下記化学式(I)
Figure 2008280297
(式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
Figure 2008280297
(式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す)で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(5) 下記一般式(2-1)
Figure 2008280297
(式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、R8は水素原子または水酸基の保護基を表す)で示される4-エピムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(6) 下記一般式(2-2)
Figure 2008280297
(式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7およびR8は同一または相異なって水素原子または水酸基の保護基を表す)で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類、
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載のムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類を有効成分とする感染症治療薬に関する。
本発明に係る化合物は、優れた抗菌作用を有する新規なムチリン誘導体であり、各種薬剤耐性菌を含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌が関与する感染症に有用である。
本発明において、「置換されていてもよい水酸基」としては、水酸基、低級アルコキシ基、低級アシルオキシ基、保護基を有する水酸基、アリールアシルオキシ基、あるいは酸素原子と一体となって脱離基を形成した水酸基等があげられる。
ここでいう「アリールアシル基」とは、ベンゾイル基等があげられ、置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等を有してもよい。
また、水酸基の保護基としては、トリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基等のアリールメチル基、アセチル基、プロピオニル基等のアシル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基、ベンジルオキシメチル基等のアラルキルオキシメチル基、テトラヒドロピラニル基等があげられ、その導入および除去は文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green, T.W.; Wuts, P.G.M. “Protective Groups in Organic Synthesis”, 2nd Ed., Wiley Interscience Publication, John-Weiley&Sons, New York, 1991。以下、「Green et.al.」と略称する。)。
また、「酸素原子と一体になって脱離基」としては、例えば低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等があげられる。
「置換されていてもよいチオール基」とは、チオール基、低級アルキルチオ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルチオ基、芳香環が置換されていてもよいアリールチオ基、芳香環が置換されていてもよいヘテロアリールチオ基、低級アシルチオ基、アリールアシルチオ基、あるいは保護基を有するチオール基等があげられる。また硫黄原子が1ないし2つの酸素原子によって酸化されていてもよい。
「低級アルキルチオ基」とは、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキルチオ基または炭素数3〜6の環状のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基などがあげられる。
「芳香環が置換されていてもよいアラルキルチオ基」の「アラルキルチオ基」としては、ベンジルチオ基、1-フェニルエチルチオ基等があげられ、置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基またはニトロ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「芳香環が置換されていてもよいアリールチオ基」の「アリールチオ基」としては、フェニルチオ基等があげられ、置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基またはニトロ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「芳香環が置換されていてもよいヘテロアリールチオ基」の「ヘテロアリール」とは、5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環であり、該芳香族複素環はベンゼンまたは5員もしくは6員芳香族複素環と縮合環を形成してもよい。たとえばチアゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリドチアゾリル、キノリニルなどがあげられる。
「低級アシルチオ基」とは、アセチルチオ基、プロピオニルチオ基、または2,2-ジメチルプロピオニルチオ基等の炭素数2〜7のものがあげられる。
「アリールアシル基」とは、ベンゾイル基等があげられ、置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等を有してもよい。
チオール基の保護基としては、トリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基等のアリールメチル基、アセチル基、プロピオニル基等のアシル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基、ベンジルオキシメチル基等のアラルキルオキシメチル基、テトラヒドロピラニル基等があげられ、その導入および除去は文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。
「硫黄原子が1ないし2つの酸素原子によって酸化されていてもよい」とは、低級アルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアラルキルスルフィニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていてもよいヘテロアリールスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいヘテロアリールスルホニル基であり、たとえばスルフィニル基であればメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec-ブチルスルフィニル基、tert-ブチルスルフィニル基、シクロプロピルスルフィニル基、シクロブチルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、1-フェニルエチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、チアゾリルスルフィニル基、ピラゾリルスルフィニル基、ピリジニルスルフィニル基、ピラジニルスルフィニル基、ピリミジニルスルフィニル基、ピリダジニルスルフィニル基、オキサゾリルスルフィニル基、イミダゾリルスルフィニル基、トリアジニルスルフィニル基、ベンゾチアゾリルスルフィニル基、ベンゾオキサゾリルスルフィニル基、ベンゾイミダゾリルスルフィニル基、ピリドチアゾリルスルフィニル基、キノリニルスルフィニル基があげられ、たとえばスルホニル基であればメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、ベンジルスルホニル基、1-フェニルエチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、チアゾリルスルホニル基、ピラゾリルスルホニル基、ピリジニルスルホニル基、ピラジニルスルホニル基、ピリミジニルスルホニル基、ピリダジニルスルホニル基、オキサゾリルスルホニル基、イミダゾリルスルホニル基、トリアジニルスルホニル基、ベンゾチアゾリルスルホニル基、ベンゾオキサゾリルスルホニル基、ベンゾイミダゾリルスルホニル基、ピリドチアゾリルスルホニル基、キノリニルスルホニル基等があげられる。
「置換されていてもよいアミノ基」とは、アミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アシルアミノ基、保護基を有するアミノ基、アリールアシルアミノ基等があげられる。
「アミノ基の保護基」とは、例えばアセチル、プロピオニルのような低級アシル基、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、ベンジル基等があげられ、その導入および除去は文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。
「アリールアシル基」とは、ベンゾイル基等があげられ、置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基またはニトロ基等を有してもよい。
「低級アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐したアルキル基を意味し、メチル、エチル、1-メチルエチル、1,1-ジメチルエチル、プロピル、2-メチルプロピル等があげられる。「置換されていてもよい低級アルキル基」の置換基としては、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「アラルキル基」とは、置換基を有していてもよいアリール基(特にフェニル基)が置換した炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐したアルキル基を意味し、たとえばベンジル基、1-フェニルエチル基等があげられる。
「置換基を有していてもよいアラルキル基」における「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「置換されていてもよい芳香族複素環」の「芳香族複素環」とは、5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環であり、該芳香族複素環はベンゼンまたは5員もしくは6員芳香族複素環と縮合環を形成してもよい。たとえばチアゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリドチアゾリル、キノリニルなどがあげられる。
「置換されていてもよい芳香族複素環」の「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「置換されていてもよい芳香環」の「芳香環」とは、ベンゼンやナフタレンのような単環もしくは多環性の芳香環であり、「置換されていてもよい芳香環」の「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基」の「低級アルキルスルホニル基」とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐したアルキルスルホニル基または炭素数3〜6の環状のアルキルスルホニル基を意味し、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基等があげられる。
「置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基」の「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「置換されていてもよいアリールスルホニル基」の「アリールスルホニル基」とは、ベンゼンやナフタレンのような単環もしくは多環性の芳香環スルホニル基または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環スルホニル基を意味し、たとえばフェニルスルホニル基、ナフタレンスルホニル基、チアゾリルスルホニル基、ピラゾリルスルホニル基、ピリジニルスルホニル基、ピラジニルスルホニル基、ピリミジニルスルホニル基、ピリダジニルスルホニル基、オキサゾリルスルホニル基、イミダゾリルスルホニル基、トリアジニルスルホニル基、ベンゾチアゾリルスルホニル基、ベンゾオキサゾリルスルホニル基、ベンゾイミダゾリルスルホニル基、ピリドチアゾリルスルホニル基、キノリニルスルホニル基等があげられる。
「置換されていてもよいアリールスルホニル基」の「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「置換基を有していてもよいフェニル基」における「置換基」とは、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「低級アルコキシ基」とは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐したアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、1-メチルエトキシ基、1,1-ジメチルエトキシ基、プロポキシ基、2-メチルプロポキシ基等があげられる。「置換されていてもよい低級アルコキシ基」の置換基としては、例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「アラルキルオキシ基」とは、置換基を有していてもよいアリール基(特にフェニル基)が置換した炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐したアルコキシ基を意味し、たとえばベンジルオキシ基、1-フェニルエトキシ基等があげられる。「置換されていてもよいアラルキルオキシ基」の置換基としては、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基またはニトロ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
「低級アシルオキシ基」とは、炭素数1〜5のアシルオキシ基を意味し、たとえば、ホルミル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基または2,2-ジメチルプロピオニルオキシ基等があげられる。
「低級アルコキシカルボニル基」とは、炭素数2〜7の直鎖もしくは分岐したアルコキシカルボニル基を意味し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロポキシカルボニル基、シクロブトキシカルボニル基等があげられる。
「低級アルコキシカルボニル基」の置換基としては、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基またはニトロ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「低級アシル基」とは、炭素数2〜7の直鎖もしくは分岐したアルキルカルボニル基または炭素数4〜7の環状のアルキルカルボニル基を意味し、例えばメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、シクロブチルカルボニル基等があげられる。
「低級アシル基」の置換基としては、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルキルオキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基またはニトロ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。
「低級アルキルカルボキサミド基」とは、炭素数2〜7の直鎖もしくは分岐したアルキルカルボキサミド基を意味し、たとえばアセトアミド基、プロピオンアミド基などがあげられる。
「1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環」における「1つ以上の置換基」とは、例えばハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アシル基、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、低級アルキルスルホニル基、置換アリールスルホニル基、置換へテロアリールスルホニル基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。また、「脂肪族複素環」とは、例えばピロリジル、ピペリジル、ピペラジル、モルホリル等があげられる。
「1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環」における「1つ以上の置換基」とは、例えばハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アシル基、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基等があげられる。この場合の「アミノ基」とは、アシル、例えばアセチル等によって置換されてもよく、また1〜2個の低級アルキル基によって置換されてもよい。また「芳香族複素環」とは、例えばフラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピラチル等があげられ、それらはまた、ベンゼン環と任意の位置で縮合していてもよい。
本発明中の好ましい化合物としては、
12-アミノ-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニルムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロピニル)オキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン、
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン、
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-ヒドロキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロペニル)オキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-エトキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロ)エトキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2-ジフルオロ)エトキシムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-エチルチオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルスルホニルムチリン、
(3’R)-12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイルムチリン、
(3’R)-12-デスエテニル-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
(3’R)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
(3’S)-12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイルムチリン、
(3’S)-12-デスエテニル-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
(3’S)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-(1-メチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオエピムチリン、
塩酸12-デスエテニル-14-(1-メチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオエピムチリン、
12-デスエテニル-14-(1-ピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオエピムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-プロピルチオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ブチルチオ-12-デスエテニルムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-ペンチルチオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオムチリン、
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-ヒドロキシエチル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロペニル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(1-メチルエチル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-フェニルチオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(4-クロロフェニル)チオ-12-デスエテニルムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-ピリジル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(2-クロロエチル)チオ-12-デスエテニル-ムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオムチリン、
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンゾイルチオ-12-デスエテニルムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンジルチオ-12-デスエテニルムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(3-フルオロプロピル)チオムチリン、
12-デスエテニル-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-14-[(3-ピリジルアクリロイル)カルバモイル]ムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(1-フルオロプロピル)チオムチリン、
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオムチリン、
14-[2-(4-カルボキシフェニル)チオアセトキシ]-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
14-(2-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
14-(2-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-(1-メチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-(1-エチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(2-フルオロエチル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
塩酸12-デスエテニル-14-(1-ピペラジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(4-メチルフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(4-フルオロフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピロリジン-3-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
(3’R)-12-デスエテニル-14-(1-メチルスルホニルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
塩酸12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-{1-[2-(モルホリン-4-イル)-エチルスルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチリン、
塩酸14-[1-(2-アミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
14-[1-(3-カルボキシピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
塩酸12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(2-エトキシエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
塩酸12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(1-トリフルオロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイルムチリン、
14-[1-(3-アミノプロピルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-[1-(3-ピリジルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン、
12-デスエテニル-14-{1-[3-(ジメチルカルボキサミド)ピリジン-6-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-{1-[(6-モルホリン-4-イル)-ピリジン-3-イル-スルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチリン、
14-[1-(6-クロロピリジン-3-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオ-ムチリン、
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-[1-(2-ピリジン-2-イル-チオフェン-5-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン、
12-デスエテニル-14-[1-(1-メチルイミダゾール-4-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン、
14-(1-クロロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン、
塩酸14-(1-アミノアセチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
などがあげられる。
なお、本発明では化合物の位置番号をIUPAC命名法によらず下記に示すムチリン化学での位置番号を用いた。すなわち、非特許文献3によれば、ムチリンは、IUPAC名では「(1S,2R,3S,4S,6R,7R,8R,14R)-3,6-ジヒドロキシ-2,4,7,14-テトラメチル-4-ビニル-トリシクロ[5.4.3.01, 8]テトラデカン-9-オン」であり、
Figure 2008280297
一方下記一般式(3)は、IUPAC名では「(1R,2R,4S,6R,7R,8S,9R,14R)-6-ヒドロキシ-9-メトキシ-2,4,7,14-テトラメチル-4-ビニル-1-トリシクロ[5.4.3.01, 8]テトラデカン-3-オン」であるが、ムチリン化学では、「(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン」である。
Figure 2008280297
本発明化合物の酸付加塩類としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸および燐酸などの無機酸との付加塩、または酢酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、パルミチン酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸との付加塩が例示できる。
なお、一般式(3)で示される化合物は公知化合物であり、その製造は例えば非特許文献9等に記載されている方法を参考に実施することができる。
本発明化合物は、複数の不斉炭素を有しており相当する光学異性体が存在し得るが、これらの光学異性体およびこれらの任意の比率を示す混合物をも本発明に包含されるものである。
上記一般式(1)で表される本発明化合物またはその酸付加塩類は、分子内塩や付加物、それらの溶媒和物、あるいは水和物などのいずれも含むものである。
上記一般式(1)で表される本発明化合物またはその酸付加塩類は、単独で、または一種以上の製剤上許容される補助剤と共に医薬組成物として用いることができ、薬理学上許容される担体、賦形剤(例えば、デンプン、乳糖、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウムなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムタルクまたはステアリン酸など)、結合剤(例えば、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルピロリドンまたはアルギン酸など)、崩壊剤(例えば、タルクまたはカルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、希釈剤(例えば、生理食塩水、グルコース、マンニトールまたはラクトースなどの水溶液など)などと混合し、通常の方法により錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、アンプル剤、軟膏剤、または注射剤などの形態で経口的、または非経口的に投与することができる。投与量は、上記一般式(1)で表される本発明化合物またはその酸付加塩類の種類、投与方法、患者の年齢、体重、症状などにより異なるが、通常、人を含む哺乳動物に対して上記一般式(1)で表される本発明化合物またはその酸付加塩類として0.0001〜1000 mg/kg/日である。投与は、例えば1日1回、または数回に分割して投与する。

本発明の一般式(1)で表される化合物群は、前記一般式(3)で表される化合物を鍵中間体とし、例えば下記の製造工程に従って製造することができる。
Figure 2008280297
上記一般式(II-1)で示される化合物は公知化合物であり、その製造は例えば特許文献13、14、15、非特許文献10、11、12、13、もしくは14等に記載されている方法を参考に実施することができる。
本発明の一般式(1)で表される化合物群は、化学式(3)で表される化合物を鍵中間体とし、例えば下記の製法Aに従って製造することができる。ここで、化学式(3)で示される化合物は公知化合物であり、その製造は例えば非特許文献(Tetrahedron 1980, 36, 1807-1811.)に記載されている方法を参考に実施することができる。また化学式(4-1)および(4-2)で示される化合物は公知化合物であり、その製造は例えば特許文献19や特許文献20に記載されている方法に従って実施することができる。
Figure 2008280297
(式中、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、R7、mおよびnは前記と同意義)
(第一工程)
本工程は、プレウロムチリンから公知の方法によって製造した前記化学式(3)で表される4-エピムチリン誘導体の14位水酸基に適当な保護基を導入し、前記一般式(3-1)で表される14位水酸基が保護された4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
本反応における水酸基の保護基の導入は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。保護基としては、たとえばメトキシメチル基やアセチル基が好ましい。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
(第二工程)
本工程は、前記一般式(3-1)で表される14位水酸基が保護された4-エピムチリン誘導体中の12位二重結合をジオール化し、前記一般式(4-1)で表される4-エピムチリン19,20-ジオール誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当なオスミウム誘導体を触媒量用い、等量〜過剰量の酸化剤共存下で反応を行う。オスミウム誘導体としては、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物や四酸化オスミウム、もしくはポリマー担持型四酸化オスミウムが、共存させる酸化剤としては過酸化水素水やトリメチルアミンN-オキシド、4-メチルモルホリンN-オキシドのような三級アミンN-オキシドが好適に用いられる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒またはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は0℃から200℃で、円滑に進行する。
(第三工程)
本工程は、前記一般式(4-1)で表される4-エピムチリン19,20-ジオール誘導体のジオール部位を逆アルドール型の反応によって除去し、前記一般式(4-2)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第四工程)
本工程は、前記一般式(4-2)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体の12位に適当な親電子剤、例えば、Davis試薬に代表される酸化剤やアルキル、アリールもしくはヘテロアリールチオールスルホネート類等を等量〜過剰量用いて塩基存在下で反応させ、前記一般式(2-1a)で表される12位R1置換4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
Davis試薬は、文献記載の方法(J. Org. Chem. 1982, 47, 1774.)等によって製造できる3-フェニル-2-フェニルスルホニルオキサジリジン類やそれらの光学活性体、および (10-カンファースルホニル) オキサジリジンの光学活性体が好適に用いられる。またアルキル、アリールもしくはヘテロアリールチオールスルホネート類は、文献記載の方法(Synthesis 2002, 343.)等によって製造できるS-メチルp-トルエンチオスルホネートやS-プロピル p-トルエンチオスルホネート、S-ブチル p-トルエンチオスルホネート、S-ペンタン p-トルエンチオスルホネート、S-(2-フルオロ)エタン p-トルエンチオスルホネート、S-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシ)エタン p-トルエンチオスルホネート、S-(2-プロペン) p-トルエンチオスルホネート、S-(1-メチル)エタン p-トルエンチオスルホネート、S-ベンゼン p-トルエンチオスルホネート、S-(4-クロロ)ベンゼン p-トルエンチオスルホネート、S-(2-ピリジン) p-トルエンチオスルホネート等が好適に用いられる。
本反応は、適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
R1がメルカプト基である前記一般式(2-1ad)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体は、R1がメチルチオ基である前記一般式(2-1aa)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体から以下の製法Bによっても製造できる。
Figure 2008280297
(式中、R7は前記と同意義)
即ち、文献記載の方法(Tetrahedron Lett. 1984, 25, 1753.)により、R1がメチルチオ基である前記一般式(2-1aa)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を酸化反応に付してスルホキシド体とし、次いでトリフルオロ酢酸無水物などを用いてPummerer転位反応によりスルフィド誘導体とし、さらに塩基性条件下で反応を行うことによりR1がメルカプト基である前記一般式(2-1ad)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を製造するものである。スルフィドの酸化反応は一般的な酸化条件を使用することができ、例えば過酢酸、ベンゾイル過酢酸、過酸化水素水などの過酸化物、m-クロロ過安息香酸などの酸化剤、Davis試薬類などを用いることができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、およびそれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。続くPummerer転位反応は、文献記載の方法(Ber.1910, 43, 1401.; Org. React. 1991, 40, 157.)に準じて行うことができる。塩基性条件下でのメルカプト基の生成反応については、一般的な塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等の存在下で行われる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が用いられる。反応は、-100℃から100℃で円滑に進行する。
R1がヒドロキシ基、もしくはチオール基である前記一般式(2-1a)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体の場合、一般的なエーテル化反応によりR1が低級アルコキシ基、もしくは低級チオエーテル基である前記一般式(2-1a)で表される12位デスエテニル4-エピムチリン誘導体を製造することができる。この場合、通常適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロゲン化低級アルキル等を等量〜過剰量用いて、適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第五工程)
本工程は、前記一般式(2-1a)で表される12位R1置換4-エピムチリン誘導体中の、14位水酸基の保護基を除去し、前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体を製造するものである。水酸基の保護基を除去する方法は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。例えば保護基としてメトキシメチル基を選択していた場合は、ピリジニウムp-トルエンスルホネート等が好適に用いられる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第六工程)
本工程は、前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体中の14位水酸基に、適当な反応条件下前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を反応させてアシルカルバモイル化反応を行い、前記一般式(1-1a)で表される14位アシルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
本工程は、以下の文献記載の方法を参考に行うことができる。すなわち、(A) 適当な塩基存在下で前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体およびシアン酸銀を前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体と反応させる方法 (J. Org. Chem.1962, 27, 3317.)、あるいはイソシアン酸トリブチルすずを用いる方法 (Chem.Ber.1986, 119, 83.) 、もしくは、(B) 通常の反応条件下で前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体の14位水酸基にカルバモイル化反応を行った後、適当な塩基存在下で前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を結合する方法、もしくは、(C) 前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体を、適当な塩基存在下でトリメチルシリルイソシアネート、および前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を用いる方法 (J. Gen. Chem. USSR, 1977, 2061-2067.) 、もしくは、(D) 前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸を、適当な塩基存在下で通常の反応条件下で酸アミド化した後、前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体を、ビス(トリメチルシリル)アミド塩等の適当な塩基存在下でカルボニル源、例えば塩化オキザリルやホスゲン、CDI等の試薬を反応させる方法 (J. Org. Chem.1962, 27, 3742.) 等を採用することができる。反応は、通常適当な塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等の存在下で行われる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が用いられる。反応は、-100℃から100℃で円滑に進行する。
前記一般式(1-1a)で表される14位アシルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体のR3が窒素原子の保護基であった場合、これを適当な反応条件下で脱保護することが可能である。窒素原子の保護基を除去する方法は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。たとえば窒素原子の保護基としてt-ブトキシカルボニル基を選択していた場合は、トリフルオロ酢酸等が好適に用いられる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
また窒素原子の保護基を除去した後に新たな置換基を導入することが可能である。この場合は、一般的な還元的アルキル化反応、もしくは適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロゲン化低級アルキル等を塩基存在下で反応させて前記一般式(1-1a)で表される12位R1置換4-エピムチリン誘導体を製造するものである。還元的アルキル化反応では、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等の相当するアルデヒド存在下シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を反応させて行うことができる。溶媒としては反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒およびこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-110℃から200℃で円滑に進行する。
適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロゲン化低級アルキル等を塩基存在下で反応させる場合は、通常適当な親電子剤を等量〜過剰量用いて、適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。あるいは、本工程においては適当な触媒を用いて置換基を導入することが可能である。この場合、例えばN-フェニル化においてはフェニルホウ酸を用いる方法(Tetrahedron Lett. 2001, 42, 3415.)等を採用することができる。
(第七工程)
本工程は、前記一般式(1-1a)で表される14位アシルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体中の14位スペーサー部位に存在する窒素原子にR2(水素原子を除く)で示される置換基を導入し、前記一般式(1-1b)で表される14位アシルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体を製造するものである。用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第八工程)
本工程は、前記一般式(1-1a、および1-1b)で表される14位アシルカルバモイル化4-エピムチリン誘導体中の3位保護基を除去し、前記一般式(1)で表される14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体を製造するものである。保護基の除去は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)が、好適には塩酸、あるいは塩化亜鉛―塩酸(Lucas試薬)を用いる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
あるいは、本発明の一般式(1)で表される化合物群は、プレウロムチリンを出発原料とし、例えば下記の製法Cに従っても製造することができる。化学式(5-2)、(5-3)、および(5-4)で示される化合物は公知化合物であり、その製造は例えば特許文献19や特許文献20に記載されている方法に従って実施することができる。
Figure 2008280297
(式中、R1、R2、R3、R4、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5f、R7、mおよびnは前記と同意義)
(第一工程)
本工程は、プレウロムチリンの14位グリコール酸エステル部位の水酸基および11位水酸基の双方に適当な保護基を導入し、前記一般式(5-1)で表される2つの水酸基が保護されたプレウロムチリン誘導体を製造するものである。
本反応における水酸基の保護基の導入は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。保護基としては、メトキシメチル基やベンジルオキシメチル基、2-メトキシエトキシメチル基、1-エトキシエチル基、p-メトキシベンジル基、トリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ホルミル基、アセチル基等が好適に用いられる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒で行うことができる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
(第二工程)
本工程は、前記一般式(5-1)で表される2つの水酸基が保護されたプレウロムチリン誘導体中の14位グリコール酸エステル部位を加水分解し、前記一般式(5-2)で表される11位水酸基のみが保護されたムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下、あるいは塩酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、反応は-110℃から100℃で円滑に進行する。
(第三工程)
本工程は、前記一般式(5-2)で表される11位水酸基が保護されたムチリン誘導体の19,20位二重結合部位をジオール化し、前記一般式(5-3)で表される11位水酸基が保護されたムチリン19,20-ジオール誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当なオスミウム誘導体を触媒量用い、等量〜過剰量の酸化剤共存下で反応を行う。オスミウム誘導体としては、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物や四酸化オスミウム、もしくはポリマー担持型四酸化オスミウムが、共存させる酸化剤としては過酸化水素水やトリメチルアミンN-オキシド、4-メチルモルホリンN-オキシドのような三級アミンN-オキシドが好適に用いられる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒またはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は0℃から200℃で、円滑に進行する。
(第四工程)
本工程は、前記一般式(5-3)で表される11位水酸基が保護されたムチリン19,20-ジオール誘導体をジオール開裂反応に付し、前記一般式(5-4)で表される11水酸基が保護された12位ホルミル化ムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、通常過ヨウ素酸ナトリウム存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第五工程)
本工程は、前記一般式(5-4)で表される11水酸基が保護された12位ホルミル化ムチリン誘導体中の、12位ホルミル基を足がかりとして様々な官能基変換に付し、前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された12位R1置換ムチリン誘導体を製造するものである。例えばホルミル基を酸化しカルボン酸誘導体へ変換することが可能である。その場合、例えばリン酸二水素ナトリウム水溶液やリン酸水素二ナトリウム水溶液のような緩衝液存在下塩素酸ナトリウム等のような適当な酸化剤存在下で反応を行う。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。生じたカルボキシル基を足がかりに、1級アミド化を経てアルカリ性条件下臭素等を反応させるHofmann転位や、適当な酸ハロゲン化物からナトリウムアジド等を反応させて得られる酸アジドを加熱条件下転位させる、もしくは低級アルコール等の存在下ジフェニルリン酸アジドのような試薬を反応させるCurtius転位、硫酸等の強酸存在下アジ化水素酸を反応させるSchmidt転位などの方法によりアミン誘導体を製造することができる。あるいは、ヒドロキシアミン誘導体を反応させてオキシム誘導体を製造することも可能である。その場合、塩酸ヒドロキシアミン、あるいはその誘導体を用いる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第六工程)
本工程は、前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された12位R1置換ムチリン誘導体中の14位水酸基に、適当な反応条件下前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を反応させてアシルカルバモイル化反応を行い、前記一般式(1-2a)で表される11位水酸基が保護された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体を製造するものである。
本工程は、以下の文献記載の方法を参考に行うことができる。すなわち、(A) 適当な塩基存在下で前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体およびシアン酸銀を前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘導体と反応させる方法 (J. Org. Chem.1962, 27, 3317.)、あるいはイソシアン酸トリブチルすずを用いる方法 (Chem.Ber.1986, 119, 83.) 、もしくは、(B) 通常の反応条件下で前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘導体の14位水酸基にカルバモイル化反応を行った後、適当な塩基存在下で前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を結合する方法、もしくは、(C) 前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘導体を、適当な塩基存在下でトリメチルシリルイソシアネート、および前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸ハロゲン化物誘導体を用いる方法 (J. Gen. Chem. USSR, 1977, 2061-2067.) 、もしくは、(D) 前記一般式(II-1)や前記一般式(II-2)などで表される環状アミンカルボン酸を、適当な塩基存在下で通常の反応条件下で酸アミド化した後、前記一般式(2-2a)で表される11位水酸基が保護された14位水酸化ムチリン誘導体を、ビス(トリメチルシリル)アミド塩等の適当な塩基存在下でカルボニル源、例えば塩化オキザリルやホスゲン、CDI等の試薬を反応させる方法 (J. Org. Chem.1962, 27, 3742.) 等を採用することができる。反応は、通常適当な塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基等の存在下で行われる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が用いられる。反応は、-100℃から100℃で円滑に進行する。
前記一般式(1-2a)で表される14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体のR3が窒素原子の保護基であった場合、これを適当な反応条件下で脱保護することが可能である。窒素原子の保護基を除去する方法は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。たとえば窒素原子の保護基としてt-ブトキシカルボニル基を選択していた場合は、トリフルオロ酢酸等が好適に用いられる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
また窒素原子の保護基を除去した後に新たな置換基を導入することが可能である。この場合は、一般的な還元的アルキル化反応、もしくは適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロゲン化低級アルキル等を塩基存在下で反応させて前記一般式(1-2a)で表される11位水酸基が保護された12位R1置換ムチリン誘導体を製造するものである。還元的アルキル化反応では、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等の相当するアルデヒド存在下シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を反応させて行うことができる。溶媒としては反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒およびこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-110℃から200℃で円滑に進行する。
適当な親電子剤、たとえばヨウ化メチルに代表されるハロゲン化低級アルキル等を塩基存在下で反応させる場合は、通常適当な親電子剤を等量〜過剰量用いて、適当な反応剤、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。あるいは、本工程においては適当な触媒を用いて置換基を導入することが可能である。この場合、例えばN-フェニル化においてはフェニルホウ酸を用いる方法(Tetrahedron Lett. 2001, 42, 3415.)等を採用することができる。
(第七工程)
本工程は、前記第六工程で得られる前記一般式(1-2a)で表される11位水酸基が保護された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体中の14位スペーサー部位に存在する窒素原子にR2(水素原子を除く)で示される置換基を導入し、前記一般式(1-2b)で表される11位水酸基が保護された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体を製造するものである。用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなる溶媒も用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第八工程)
本工程は、前記第七工程で得られる前記一般式(1-2a、および1-2b)で表される11位水酸基が保護された14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体中の11位水酸基の保護基を除去し、前記一般式(1)で表される14位アシルカルバモイル化ムチリン誘導体を製造するものである。保護基の除去は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)が、好適には塩酸、あるいは塩化亜鉛―塩酸(Lucas試薬)を用いる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
また、本発明の一般式(1)で表される化合物群は、前記一般式(2-1b)で表される化合物を鍵中間体とし、例えば下記の製法Dに従って製造することができる。
Figure 2008280297
(式中、R1、R6、R7、およびCyは前記と同意義であり、R8は水酸基と一体となって脱離基を表すか、もしくはハロゲン原子を表す)
(第一工程)
本工程は、前記一般式(2-1b)で表される14位水酸化4-エピムチリン誘導体を酢酸誘導体(6)と適当な試薬存在下で反応させ、前記一般式(7-1a)で表される14位水酸基がアシル化された4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、適当な縮合剤を用いるか、あるいは活性エステル化法や、混合酸無水物法、酸塩化物法、カルボジイミド法等を適宜採用して行うことができる。このような反応の場合に用いられる試薬としては、例えば塩化チオニル、塩化オキザリル、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリジニウムヨーダイド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフェニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジルカーボネート、N,N’-ジスクシニミジルオキザレート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェイト等が挙げられる。本工程においては、上記試薬と共に塩基や縮合補助剤を用いてもよい。この場合に用いられる塩基としては、反応に関与しない限りいかなる塩基も用いることができるが、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また縮合補助剤としては、例えばN-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、N-ヒドロキシスクシンイミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール等を用いることができる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
(第二工程)
本工程は、前記第一工程で得られる前記一般式(7-1a)で表される水酸基が保護された14位アシル化4-エピムチリン誘導体中の水酸基の保護基(R7)を除去し、前記一般式(7-1b)で表されるグリコール酸エステル誘導体を製造するものである。
水酸基の保護基を除去する方法は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。たとえばアセチル基を水酸基の保護基として選択していた場合には水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等が好適に用いられる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第三工程)
本工程は、前記一般式(7-1b)で表されるグリコール酸エステル誘導体の水酸基をR8へ変換し、前記一般式(7-1c)で表される14位がアシル化された4-エピムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ハロゲン化低級アルキルスルホニル、ハロゲン化アリールスルホニル存在下、適当な塩基、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。また本工程においては、続いてヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物を反応させ、R8がハロゲン化された前記一般式(7-1c)で表される14位がアシル化された4-エピムチリン誘導体を製造してもよい。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第四工程)
本工程は、前記一般式(7-1c)で表される14位がアシル化された4-エピムチリン誘導体の3位保護基を除去し、前記一般式(8)で表される14位がアシル化されたムチリン誘導体を製造するものである。保護基の除去は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)が、好適には塩酸、あるいは塩化亜鉛―塩酸(Lucas試薬)を用いる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
(第五工程)
本工程は、前記一般式(8)で表される14位がアシル化されたムチリン誘導体にアミン誘導体、アルコール誘導体、もしくはチオール誘導体を反応させ、前記一般式(1)で表されるムチリン誘導体を製造するものである。本工程は、特許文献2の実施例50に記載される方法に準じて行うことができる。適当な塩基、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒、あるいはこれらと水の混合系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
R6がカルボキシル基である場合には、エステル化やアミド化反応を行い、前記一般式(1)で表されるムチリン誘導体を製造することができる。本工程は、適当な縮合剤を用いるか、あるいは活性エステル化法や、混合酸無水物法、酸塩化物法、カルボジイミド法等を適宜採用して行うことができる。このような反応の場合に用いられる試薬としては、例えば塩化チオニル、塩化オキザリル、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリジニウムヨーダイド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフェニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジルカーボネート、N,N’-ジスクシニミジルオキザレート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェイト等が挙げられる。本工程においては、上記試薬と共に塩基や縮合補助剤を用いてもよい。この場合に用いられる塩基としては、反応に関与しない限りいかなる塩基も用いることができるが、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また縮合補助剤としては、例えばN-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、N-ヒドロキシスクシンイミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール等を用いることができる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
あるいは、本発明の一般式(8)で表される化合物群は、プレウロムチリンを出発原料とし、例えば下記の製法Eに従っても製造することができる。
Figure 2008280297
(式中、R1、R6、R7およびR8は前記と同意義)
(第一工程)
本工程は、前記一般式(2-2a)で表される14位水酸化ムチリン誘導体を酢酸誘導体(6)と適当な試薬存在下で反応させ、前記一般式(9-1a)で表される14位水酸基がアシル化されたムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、適当な縮合剤を用いるか、あるいは活性エステル化法や、混合酸無水物法、酸塩化物法、カルボジイミド法等を適宜採用して行うことができる。このような反応の場合に用いられる試薬としては、例えば塩化チオニル、塩化オキザリル、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-メチル-2-ブロモピリジニウムヨーダイド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、ジフェニルリン酸クロリド、ジフェニルリン酸アジド、N,N-ジスクシニミジルカーボネート、N,N’-ジスクシニミジルオキザレート、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、ベンゾトリアゾ-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェイト等が挙げられる。本工程においては、上記試薬と共に塩基や縮合補助剤を用いてもよい。この場合に用いられる塩基としては、反応に関与しない限りいかなる塩基も用いることができるが、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また縮合補助剤としては、例えばN-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物、N-ヒドロキシスクシンイミド、N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、3-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアゾール等を用いることができる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が好適に用いられる。反応は、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
(第二工程)
本工程は、前記一般式(9-1a)で表される水酸基が保護された14位アシル化ムチリン誘導体中の水酸基の保護基を除去し、前記一般式(9-1b)で表されるグリコール酸エステル誘導体を製造するものである。
水酸基の保護基を除去する方法は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)。たとえばアセチル基を水酸基の保護基として選択していた場合には水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等が好適に用いられる。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール等のアルコール系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第三工程)
本工程は、前記第二工程で得られる前記一般式(9-1b)で表されるグリコール酸エステル誘導体の水酸基をR8へ変換し、前記一般式(9-1c)で表される14位がアシル化されたムチリン誘導体を製造するものである。
本反応は、通常適当な反応剤、例えば、ハロゲン化低級アルキルスルホニル、ハロゲン化アリールスルホニル存在下、適当な塩基、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、n-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属有機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン等の三級有機塩基、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在下で行うことができる。また、必要に応じて塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化錫、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体、過塩素酸リチウム等のルイス酸存在下で行うことができる。また本工程においては、続いてヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物を反応させ、R8がハロゲン化された前記一般式(9-1c)で表される14位がアシル化された4-エピムチリン誘導体を製造してもよい。溶媒としては反応に関与しなければいかなるものも用いることができるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒が好適に用いられる。反応は-110℃から100℃で、円滑に進行する。
(第四工程)
本工程は、前記第三工程で得られる前記一般式(9-1c)で表される14位がアシル化されたムチリン誘導体の11位水酸基の保護基を除去し、前記一般式(8)で表される14位がアシル化されたムチリン誘導体を製造するものである。保護基の除去は、文献記載の方法を適宜採用して行うことができる(Green et.al.)が、好適には塩酸を用いる。反応溶媒としては、反応に関与しない限りいかなる溶媒も用いることができるが、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒またはこれらと水の混合系溶媒の存在下あるいは非存在下で行われ、通常-20℃から200℃で円滑に進行する。
実施例
以下、実施例および参考例により本発明を詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるものでないことはいうまでもない。
(参考例1)
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
文献の方法 (非特許文献1) に従って、プレウロムチリンから2工程で製造した4-エピムチリン2.00 g (5.98 mmol) の塩化メチレン溶液 (50 mL) 中に、0 ℃アルゴン雰囲気下ジイソプロピルエチルアミン2.08 mL (12.0 mmol)、次いでクロロメチルメチルエーテル0.91 mL (12.0 mmol) を加え、室温下60時間攪拌した。反応混合物を冷希クエン酸水溶液に注ぎ溶媒を減圧留去し、酢酸エチル抽出した (20 mL × 3) 。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1)にて精製し、2.30 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 379 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H39O4 (MH+): 379.2848. Found, 379.2883.
(参考例2)
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-19,20-ジヒドロキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
参考例1の化合物130 g (0.34 mol) の含水アセトン溶液 (800 mL) 中に、4-メチルモルホリンN-オキシド60.3 g (0.52 mol) と触媒量の四酸化オスミウム(5% t-ブタノール溶液)を加え、60時間加熱還流した。反応混合物を減圧留去し、残渣に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出した (500 mL × 3) 。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (500 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、135 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (FAB) (m/z): 413 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H41O6 (MH+): 413.2903. Found, 413.2933.
(参考例3)
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
参考例2の化合物94.6 g (0.23 mol) のアセトン溶液 (1000 mL) 中に、0 ℃下炭酸カリウム63.4 g (0.46 mol) を加え、室温下4時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、残渣を酢酸エチル洗浄し、ろ液を減圧留去した。得られた残渣に希クエン酸水溶液 (1000 mL) を加えて酢酸エチル抽出した (500 mL × 3) 。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (500 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1)にて精製し、70.2 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H37O4 (MH+): 353.2692. Found, 353.2720.
(参考例4)
11-メトキシメトキシムチリン
Figure 2008280297
2 Lナスコル中のプレウロムチリン50.0 g (0.13 mol) 、およびN, N-ジイソプロピルエチルアミン138 mL (0.79 mol) の塩化メチレン溶液 (500 mL) に、0 ℃アルゴン雰囲気下クロロメチルメチルエーテル40.1 mL (0.53 mol) を滴下し、21日間室温で放置した。反応混合物に3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン33.2 mL (0.26 mol) を加えて減圧留去し、残渣に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (200 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄後 (100 mL) 、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去し、粗製の化合物を得た。これを2 mol/L水酸化カリウム−メタノール溶液500 mLに溶解し、3時間加熱還流した。冷後溶媒を減圧留去し、希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (300 mL × 3) した。合した有機層は飽和食塩水洗浄 (300 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、42.0 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(2工程収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 365 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H37O4 (MH+): 365.2692. Found, 365.2665.
(参考例5)
12-デスエテニル-12-ホルミル-11-メトキシメトキシムチリン
Figure 2008280297
参考例4の化合物300 mg (0.82 mmol) のテトラヒドロフラン溶液 (5 mL) に、触媒量の四酸化オスミウム (5% t-ブタノール溶液) 、および過ヨウ素酸ナトリウム352 mg (1.65 mmol) の水溶液 (5 mL) を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、残渣を酢酸エチル洗浄した。ろ液を減圧留去後、希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (5 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:4)にて精製し、169 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率56%)。
MS (CI) (m/z): 367 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C21H35O5 (MH+): 367.2484. Found, 367.2500.
(参考例6)
S-メチル p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
文献記載の方法(Synthesis 2002, 343.)に従って、ジメチルジスルフィド400 mg (4.25 mmol) の塩化メチレン溶液 (12 mL) 中に、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム2.42 g (13.6 mmol) 、およびヨウ素2.16 g (8.50 mmol) を加え、室温下1時間攪拌した。反応溶液を塩化メチレン (12 mL) で希釈し、1Mチオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の色が消失するまで加えた。有機層を水 (10 mL) 洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.97 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 203 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C8H11O2S2(MH+): 203.0200. Found, 203.0177.
(参考例7)
S-エチル p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従い、ジエチルジスルフィド0.60 mL (4.87 mmol)、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム2.78 g (15.6 mmol)、ヨウ素2.47 g (9.74 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1)にて精製し、2.11 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (EI) (m/z): 216 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C9H12O2S2(M+): 216.0279. Found, 216.0238.
(参考例8)
S-プロピル p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、ジプロピルジスルフィド3.00 g (20.0 mmol)、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.4 g (64.0 mmol)、およびヨウ素10.2 g (40.0 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、9.20 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (EI) (m/z): 230 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C10H14O2S2(M+): 230.0435. Found, 230.0449.
(参考例9)
S-ブチル p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、ジブチルジスルフィド3.00 g (16.8mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム9.59 g (53.8 mmol)、およびヨウ素8.53 g (33.6 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、8.21 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (EI) (m/z): 244 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C11H16O2S2(M+): 244.0592. Found, 244.0595.
(参考例10)
S-ペンタン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、ジペンチルジスルフィド3.00 g (14.5 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム8.27 g (46.4 mmol)、およびヨウ素7.36 g (29.0 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、7.36 gの淡黄色油状物である表題化合物を得た(収率98%)。
MS (EI) (m/z): 258 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C12H18O2S2(M+): 258.0748. Found, 258.0755.
(参考例11)
S-(2-フルオロ)エタン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
2,2-ジチオエタノール3.00 g (19.4 mmol) のトルエン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下1,8-1ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン17.3 mL (116 mmol) 、次いでパーフルオロオクタンスルホニルフルオリド16.0 mL (58.2 mmol) を滴下し、自然昇温させながら40時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (50 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (50 mL) 後、ろ過し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣を参考例6の方法に従ってp-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.1 g (62.1 mmol)、およびヨウ素9.85 g (38.8 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、877 mgの黄色油状物である表題化合物を得た(収率10%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.47 (s, 3H), 3.26 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 3.31 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 4.51 (t, J= 6.4 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.9 Hz, 2H).
IR (neat): 1330, 1140 (cm-1).
MS (EI) (m/z): 234 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C9H11FO2S2(M+): 234.0185. Found, 234.0186.
(参考例12)
S-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシ)エタン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
2,2-ジチオエタノール3.00 g (19.4 mmol) の塩化メチレン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下t-ブチルジメチルシリルクロリド7.02 g (46.6 mmol) 、および2,6-ルチジン13.5 mL (116 mmol) を加えた。自然昇温させながら40時間攪拌後、t-ブチルジメチルシリルクロリド4.68 g (31.0 mmol) 、および2,6-ルチジン9.04 mL (77.6 mmol) を加えて6時間攪拌した。反応混合物に3-(ジメチルアミノ)プロピルアミン4.88 mL (38.8 mmol) を加え、0.5時間攪拌し、希クエン酸水溶液を加えて濃縮した。残渣を酢酸エチル抽出し (100 mL × 3) 、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (100 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣を参考例6の方法に従ってp-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.1 g (62.1 mmol)、およびヨウ素9.85 g (38.8 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、12.9 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率96%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.01 (s, 6H), 0.85 (s, 9H), 2.45 (s, 3H), 3.12 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.77 (t, J= 6.1 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.82 (d, J = 7.9 Hz, 2H).
IR (neat): 1330, 1140 (cm-1).
MS (CI) (m/z): 347 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C15H27O3S2Si (MH+): 347.1171. Found, 347.1148.
(参考例13)
S-(2-プロペン) p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、アリルジスルフィド3.00 g (20.5 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.7 g (65.6 mmol)、およびヨウ素10.4 g (41.0 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、7.03 gの黒色湯状物である表題化合物を得た(収率75%)。
MS (CI) (m/z): 229 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C10H13O2S2(MH+): 229.0357. Found, 229.0359.
(参考例14)
S-(1-メチル)エタン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、ジi-プロピルジスルフィド3.00 g (20.0 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム11.4 g (64.0 mmol)、およびヨウ素10.2 g (40.0 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1、次いで10:1)にて精製し、4.29 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率47%)。
MS (EI) (m/z): 230 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C10H14O2S2(M+): 230.0435. Found, 230.0458.
(参考例15)
S-ベンゼン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、ジフェニルジスルフィド3.00 g (13.7 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム7.80 g (43.8 mmol) 、およびヨウ素6.95 g (27.4 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、6.20 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (EI) (m/z): 264 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C13H12O2S2(M+): 264.0279. Found, 264.0245.
(参考例16)
S-(4-クロロ)ベンゼン p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、4-クロロフェニルジスルフィド4.00 g (13.9 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム7.93 g (44.5 mmol) 、およびヨウ素7.06 g (27.8 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 30:1、次いで10:1)にて精製し、3.86 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率45%)。
MS (EI) (m/z): 298 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C13H11ClO2S2(M+): 297.9889. Found, 297.9909.
(参考例17)
S-(2-ピリジン) p-トルエンチオスルホネート
Figure 2008280297
参考例6の方法に従って、2,2-ジピリジルジスルフィド4.00 g (18.2 mmol) 、p-トルエンスルフィン酸ナトリウム10.4 g (58.2 mmol) 、およびヨウ素9.24 g (36.4 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1、次いで4:1)にて精製し、2.12 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率44%)。
MS (CI) (m/z): 266 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C12H12NO2S2(MH+): 266.0309. Found, 266.0279.
(参考例18)
(3R)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸
第一工程
(3R)-5-オキソ-1-[(1’R)-1’-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル
Figure 2008280297
文献記載の方法 (J. Med. Chem. 1987, 30, 1711-1715.) に従って、イタコン酸ジメチル 60.0 g (379 mmol) の無水トルエン溶液 (180 mL)に、アルゴン雰囲気下(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン46.0 g (379 mmol) を加え、加熱還流下13.5時間攪拌した。反応液を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:4) にて精製し、30.0 gの淡黄色油状物である表題化合物を得た(収率32%)。
MS (EI) (m/z): 247 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd for C14H17NO3 (M+): 247.1208; found, 247.1223.
第二工程
(3R)-1-[(1’R)-1’-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル
第一工程の化合物10.0 g (40.4 mmol) にアルゴン雰囲気下9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン (0.5 mol/L テトラヒドロフラン溶液) 178 mL (88.9 mmol) を加え、70℃で7時間攪拌した。放冷後エタノールアミン5.43 g (88.9 mmol)を加えて溶媒留去し、酢酸エチルを加えて不溶物をセライトろ過した。ろ液を減圧濃縮し、酢酸エチル150 mLを加えて1 N塩酸抽出 (30 mL × 5) した。抽出層を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とした後、酢酸エチル抽出 (50 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (50 mL) し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 2:1) にて精製し、6.47 gの淡黄色油状物である表題化合物を得た(収率69%)。
MS (EI) (m/z): 233 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd for C14H19NO2 (M+): 233.1415; found, 233.1435.
第三工程
(3R)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸メチル
第二工程の化合物997 mg (4.27 mmol) の80%メタノール水溶液 (20 mL) に10%パラジウム−炭素99.7 mg、およびギ酸アンモニウム 1.35 g (21.4 mmol) を加え、70℃で1時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、メタノールを減圧留去し、アセトニトリル (5 mL) を加えて氷冷し、二炭酸ジ-t-ブチル 1.03 g (4.72 mmol) のアセトニトリル溶液 (3 mL)、およびトリエチルアミン 478 mg (4.72 mmol) のアセトニトリル溶液 (3 mL) を加え室温で1.5時間攪拌した。アセトニトリルを減圧留去し、水 (10 mL) を加えて酢酸エチルで抽出 (20 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1) にて精製し、877 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率90%)。
MS (CI) (m/z): 230 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd for C11H20NO4 (MH+): 230.1392; found, 230.1410.
第四工程
(3R)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸
第三工程の化合物768 mg (3.35 mmol) のメタノール溶液 (8 mL) に、氷冷下で水酸化リチウム242 mg (10.1 mmol) のメタノール溶液 (8 mL) を加え、室温で3.5時間攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加えてpH6としてメタノールを減圧留去し、次いで10%クエン酸水溶液を加えてpH4として酢酸エチル抽出(10 mL × 8) した。合した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、溶媒留去し、657 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率91%)。
MS (CI) (m/z): 216 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd for C10H18NO4(MH+): 216.1235; found, 216.1238.
(参考例19)
(3S)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸
Figure 2008280297
第一工程
(3S)-5-オキソ-1-[(1’R)-1’-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル
参考例18の第一工程の方法に従って、イタコン酸ジメチル 60.0 g (379 mmol) 、(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン46.0 g (379 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:4) にて精製し、29.6 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率31%)。
MS (EI) (m/z): 247 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd for C14H17NO3(M+): 247.1208; found, 247.1190.
第二工程
(3S)-1-[(1’R)-1’-フェニルエチル]ピロリジン-3-カルボン酸メチル
参考例18の第二工程の方法に従って、第一工程の化合物10.0 g (40.4 mmol) 、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン (0.5 mol/L テトラヒドロフラン溶液) 178 mL (88.9 mmol)、およびエタノールアミン5.43 g (88.9 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 3:1) にて精製し、6.77 gの淡黄色油状物である表題化合物を得た(収率72%)。
MS (EI) (m/z): 233 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd for C14H19NO2(M+): 233.1415; found, 233.1424.
第三工程
(3S)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸メチル
参考例18の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (4.29 mmol)、10%パラジウム−炭素100 mg、ギ酸アンモニウム 1.35 g (21.4 mmol)、二炭酸ジ-t-ブチル 1.03 g (4.72 mmol)、およびトリエチルアミン 478 mg (4.72 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 2:1) にて精製し、946 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 230 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd for C11H20NO4(MH+): 230.1392; found, 230.1412.
第四工程
(3S)-1-(t-ブトキシカルボニル)ピロリジン-3-カルボン酸
参考例18の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物909 mg (3.96 mmol)、水酸化リチウム285 mg (11.9 mmol) を用いて反応を行い、770 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率90%)。
MS (EI) (m/z): 215 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd for C10H17NO4(M+): 215.1157; found, 215.1198.
(参考例20)
第一工程
(3R)-1-ベンジルピロリジン-3-カルボン酸メチル
Figure 2008280297
参考例18の第二工程の化合物800 mg (3.43 mmol) の80%メタノール水溶液 (16 mL) に10%パラジウム炭素80.0 mg (10%重量)、およびギ酸アンモニウム1.08 g (17.2 mmol) を加え、70℃で1時間攪拌した。反応液をセライトろ過して減圧留去し、残渣に水 (3 mL) を加え、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性とし、(クロロホルム:エタノール = 10:1) で抽出 (5 mL × 16) し、次いで (クロロホルム:エタノール = 8:1)で抽出 (5 mL × 10) し、さらに (クロロホルム:エタノール = 10:1)で抽出 (5 mL × 15) した。合した有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。残渣にテトラヒドロフラン (16 mL) を加え、酢酸826 mg (13.7 mmol)、ベンズアルデヒド7.28 g (68.6 mmol)、及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム3.06 g (13.7 mmol) を加えて室温下1時間攪拌した。氷冷下反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、(クロロホルム:エタノール = 10:1) で抽出(10 mL × 5)した。合した有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣に水 (20 mL) を加え、塩酸酸性条件下酢酸エチルで洗浄(30 mL × 2)した。水層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にし、(クロロホルム:エタノール = 10:1) で抽出 (10 mL × 3) した。合した有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 9:1) にて精製し、543 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率72%)。
MS (CI) (m/z): 220 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C13H18NO2(MH+): 220.1337. Found, 220.1360.
第二工程
(3R)-1-ベンジルピロリジン-3-カルボン酸塩酸塩
Figure 2008280297
第一工程の化合物478 mg (2.18 mmol) に氷冷攪拌下で濃塩酸 (5 mL) を加え、室温で22時間攪拌し、次いで70℃で2.5時間加熱攪拌した。さらに110℃で2.5時間加熱還流後、反応混合液を放冷し、溶媒を減圧留去し、残渣をトルエン共沸 (5 mL × 3 ) した。残渣をメタノールに溶解し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に氷冷攪拌下濃塩酸 (5 mL) を加え、110℃で7時間加熱還流した。冷後反応液を濃縮し、トルエン共沸 (5 mL × 3 ) を行い、527 mgの淡黄色飴状物である粗製の表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 206 (フリー体のMH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C12H16NO2(フリー体のMH+): 206.1181. Found, 206.1216.
(実施例1)
第一工程
12-デスエテニル-11-メトキシメトキシムチリン-12-カルボン酸
Figure 2008280297
参考例5の化合物4.00 g (10.9 mmol) のテトラヒドロフラン溶液 (70 mL) に、0 ℃下塩素酸ナトリウム2.96 g (32.7 mmol) 、およびリン酸二水素ナトリウム5.11 g (32.7 mmol) の水溶液 (70 mL) を加え、自然昇温させながら3時間攪拌した。反応混合液を減圧留去し、希水酸化ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル抽出し (20 mL × 3) 、水層を希クエン酸水溶液により酸性化後酢酸エチル抽出し (20 mL × 3) した。後者の有機層を飽和食塩水洗浄 (50 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた結晶物をヘキサンを用いてろ取し、3.10 gの無色粉末状結晶である表題化合物を得た(収率74%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H35O6 (MH+): 383.2434. Found, 383.2469.
第二工程
12-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-12-デスエテニル-11-メトキシメトキシムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物1.00 g (2.61 mmol) のトルエン溶液 (20 mL) に、室温下アジ化ジフェニルホスホリル845 μL (3.92 mmol) 、およびトリエチルアミン547 μL (3.92 mmol) を加え、4時間加熱還流した。冷後反応混合液にカリウムt-ブトキシド880 mg (7.84 mmol) 、およびt-ブタノール (5 mL) を加えて2時間加熱還流した。冷後反応混合液に希クエン酸水溶液を加えて酸性化後、酢酸エチル抽出し (20 mL × 3) 、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (50 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、537 mgの無色粉末状結晶である表題化合物を得た(収率45%)。
MS (FAB) (m/z): 454 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H44O6 (MH+): 454.3169. Found, 454.3204.
第三工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-12-デスエテニル-11-メトキシメトキシムチリン
Figure 2008280297
第二工程の化合物480 mg (1.06 mmol) の塩化メチレン溶液 (10 mL) に、室温攪拌下シアン酸銀397 mg (2.65 mmol) 、文献の方法 (非特許文献2) に従って製造した(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩282 mg (1.59 mmol) から調製した酸塩化物の塩化メチレン溶液 (4 mL)、およびトリエチルアミン0.22 mL (1.59 mmol) を加え、遮光室温下12時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル (14 mL) 、およびセライト (3.97 g) を加えて15分間攪拌し、反応混合物をセライトろ過し、残渣を酢酸エチル洗浄した。合した有機層を減圧留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水 (20 mL) 洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、194 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率28%)。
MS (FAB) (m/z): 620.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H54N3O8(MH+): 620.3911. Found, 620.3874.
第四工程
12-アミノ-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニルムチリン
Figure 2008280297
第三工程の化合物171 mg (0.28 mmol) のジオキサン溶液 (0.85 mL) に、氷冷攪拌下濃塩酸 (1.7 mL) のジオキサン溶液 (0.85 mL) を加え、1時間攪拌した。反応混合液を氷冷攪拌下10%水酸化ナトリウム水溶液に加えてアルカリ性とした後、水層を酢酸エチル抽出 (5 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水 (5 mL) 洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣の塩化メチレン溶液 (2 mL) に、氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸 0.43 mL (5.60 mmol) を加え、自然昇温させながら5時間攪拌した。トリフルオロ酢酸 0.43 mL (5.60 mmol) を追加し、さらに5時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加えてアルカリ性とした後、酢酸エチル抽出 (5 mL × 3) 、次いで (クロロホルム:エタノール = 5:1) 抽出 (5 mL × 9) した。合した有機層を飽和食塩水 (5 mL) 洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、49.7 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率34%)。
MS (FAB) (m/z): 476.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H42N3O5(MH+): 476.3124. Found, 476.3146.
(実施例2)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-ヒドロキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
参考例3の化合物1.00 g (2.84 mmol) の無水テトラヒドロフラン溶液 (60 mL) に、-70 ℃アルゴン雰囲気下カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.81 mL (3.40 mmol) を加え、0.5時間攪拌した。同条件下(1R)-(-)-(10-カンファースルホニル)オキサジリジン0.78 g (3.40 mmol) を加え、-50 ℃まで昇温させながら2.5時間攪拌した。反応混合液に希クエン酸水溶液を加えて減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチル抽出した(30 mL × 3)。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (30 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、777 mgの無色結晶である表題化合物を得た(収率74%)。
MS (FAB) (m/z): 307 (MH+-HOCH2CH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C19H31O3 (MH+-HOCH2CH3): 307.2273. Found, 307.2270.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2-プロピニルオキシ)-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物500 mg (1.36 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド溶液 (10 mL) に、室温下水素化ナトリウム109 mg (2.71 mmol) を加えて室温下0.5時間攪拌した。同条件アルゴン雰囲気下プロパルギルブロミド204 μL (2.71 mmol) を加えて2時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、527 mgの黄色油状物である表題化合物を得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 345 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H33O3 (MH+-HOCH2OCH3): 345.2430. Found, 345.2387.
第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロピニルオキシ)-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第二工程の化合物527 mg (1.30 mmol) のメタノール溶液 (10 mL) に、p-トルエンスルホン酸247 mg (1.30 mmol) を加え、室温下48時間攪拌した。反応混合物を減圧留去し、残渣に水を加えて酢酸エチル抽出した(10 mL × 3)。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、331 mgの黄色粉末状の表題化合物を得た(収率70%)。
MS (CI) (m/z): 363 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C22H35O4 (MH+): 363.2535. Found, 363.2511.
第四工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロピニルオキシ)-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第三工程の化合物250 mg (0.69 mmol) 、シアン酸銀259 mg (1.73 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩185 mg (1.04 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.14 mL (1.04 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、98.9 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率27%)。
MS (FAB) (m/z): 529 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H45N2O6(MH+): 529.3278. Found, 529.3298.
第五工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロピニルオキシ)ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第四工程の化合物91.7 mg (0.17 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、75.2 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 515 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H43N2O6(MH+): 515.3121. Found, 515.3118.
(実施例3)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第二工程の方法に従って、実施例1の第一工程の化合物518 mg (1.41 mmol) 、水素化ナトリウム (60% 油状物) 112 mg (2.81 mmol) 、およびヨウ化メチル175 μL (2.81 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、537 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 321 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C20H33O3 (MH+-HOCH2OCH3): 321.2430. Found, 321.2394.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物239 mg (0.62 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸119 mg (0.62 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、174 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 339 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C20H35O4 (MH+): 339.2535. Found, 339.2508.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物174 mg (0.51 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩137 mg (0.77 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀192 mg (1.28 mmol) 、およびトリエチルアミン0.11 mL (0.77 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、107 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率42%)。
MS (FAB) (m/z): 505 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O6(MH+): 505.3278. Found, 505.3318.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物86.7 mg (0.17 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、80.2 mgの無色粉末状物である標題化合物を得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 491 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H43N2O6(MH+): 491.3121. Found, 491.3126.
第五工程
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン
Figure 2008280297
第四工程の化合物72.6 mg (0.15 mmol) の酢酸エチル溶液 (1 mL) に、氷冷攪拌下4M 塩化水素−ジオキサン (1 mL) を加えて攪拌し、次いでジエチルエーテル (15 mL) を加えた。析出した結晶をろ取し、結晶をジエチルエーテルを用いて洗浄し、61.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.72 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 0.96 (d, J= 7.3 Hz, 3H), 1.07-1.20 (m, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.35-1.45 (m, 4H), 1.45-2.05 (m, 8H), 2.13-2.30 (m, 2H), 2.63-2.70 (m, 1H), 3.10-3.73 (m, 14H), 5.80 (d, J= 7.3 Hz, 1H), 7.75-8.00 (m, 1H), 12.9-13.1 (m, 1H).
MS (FAB) (m/z): 491 (フリー体のMH+).
(実施例4)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-ヒドロキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、実施例2の第一工程の化合物350 mg (0.95 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸181mg (0.95 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、160 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (FAB) (m/z): 325 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C19H33O4 (MH+): 325.2379. Found, 325.2388.
第二工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-ヒドロキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物150 mg (0.46 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩123 mg (0.69 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀172 mg (1.15 mmol) 、およびトリエチルアミン0.10 mL (0.69 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、118 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (FAB) (m/z): 491 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H43N2O6(MH+): 491.3121. Found, 491.3138.
第三工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-ヒドロキシムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物96.7 mg (0.20 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、78.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)
MS (FAB) (m/z): 477 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H41N2O6(MH+): 477.2965. Found, 477.2967.
第四工程
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-ヒドロキシムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第三工程の化合物69.4 mg (0.15 mmol) に4M 塩化水素−ジオキサン (1 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、61.7 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 477 (フリー体のMH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H41N2O6(フリー体のMH+): 477.2965. Found, 477.2956.
(実施例5)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)オキシ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例2の第一工程の化合物500 mg (1.36 mmol) 、水素化ナトリウム (60%油状物) 109 mg (2.71 mmol) 、およびアリルブロミド235 μL (2.71 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、554 mgの黄色油状の表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 347 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H35O3 (MH+-HOCH2OCH3): 347.2586. Found, 347.2623.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)オキシ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物554 mg (1.36 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸258 mg (1.36 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、338 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率68%)。
MS (FAB) (m/z): 365 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H37O4 (MH+): 365.2692. Found, 365.2670.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)オキシ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物320 mg (0.88 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩234 mg (1.32 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀330 mg (2.20 mmol) 、およびトリエチルアミン0.18 mL (1.32 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、188 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率40%)。
MS (FAB) (m/z): 531 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H47N2O6(MH+): 531.3434. Found, 531.3425.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロペニル)オキシムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物170 mg (0.32 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、135 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 517 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H45N2O6(MH+): 517.3278. Found, 517.3317.
(実施例6)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エトキシ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例1の第一工程の化合物500 mg (1.36 mmol) 、水素化ナトリウム (60%油状物) 109 mg (2.71 mmol) 、およびヨードエタン217 μL (2.71 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、537 mgの無色油状の表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 335 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H35O3 (MH+-HOCH2OCH3): 335.2586. Found, 335.2552.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エトキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物537 mg (1.36 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸258 mg (1.36 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、118 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率25%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H37O4 (MH+): 353.2692. Found, 353.2667.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エトキシ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物115 mg (0.33 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩88.8 mg (0.50 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀124 mg (0.83 mmol) 、およびトリエチルアミン70.0 μL (0.50 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、66.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率39%)。
MS (FAB) (m/z): 519 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H47N2O6(MH+): 519.3434. Found, 519.3438.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-エトキシムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物52.9 mg (0.10 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、45.0 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率89%)。
MS (FAB) (m/z): 505 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O6(MH+): 505.3278. Found, 505.3282.
(実施例7)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエトキシ)-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例2の第一工程の化合物500 mg (1.36 mmol) 、水素化ナトリウム (60%油状物) 109mg (2.71 mmol) 、および1-ブロモ-2-フルオロエタン345 mg (2.71 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、86.4 mgの無色油状の表題化合物を得た(収率15%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34FO3 (MH+-HOCH2OCH3): 353.2492. Found, 353.2494.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物86.4 mg (0.21 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸39.6 mg (0.21 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、52.8 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率68%)。
MS (FAB) (m/z): 353 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34FO3 (MH+-H2O): 353.2492. Found, 353.2517.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物50.0 mg (0.13 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩35.5 mg (0.20 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀49.5 mg (0.33 mmol) 、およびトリエチルアミン27.9 μL (0.20 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、45.9 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率66%)。
MS (FAB) (m/z): 537 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H46FN2O6(MH+): 537.3340. Found, 537.3377.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエトキシ)ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物34.6 mg (64.5 μmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、28.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率85%)。
MS (FAB) (m/z): 523 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H44FN2O6(MH+): 523.3183. Found, 523.3185.
(実施例8)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2,2-ジフルオロエトキシ)-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例2の第一工程の化合物500 mg (1.36 mmol) 、水素化ナトリウム (60%油状物) 163 mg (4.07 mmol) 、およびジフルオロエタノールとp-トルエンスルホニルクロリドから調製したジフルオロエタノールp-トルエンスルホネート481 mg (2.04 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、557 mgの無色油状の表題化合物を得た(収率95%)。
MS (FAB) (m/z): 371 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H33F2O3(MH+-HOCH2OCH3): 371.2398. Found, 371.2364.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2,2-ジフルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物557 mg (1.29 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸245 mg (1.29 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、246 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率49%)。
MS (FAB) (m/z): 389 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H35F2O4(MH+): 389.2503. Found, 389.2466.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2,2-ジフルオロエトキシ)-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物200 mg (0.51 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩137 mg (0.77 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀192 mg (1.28 mmol) 、およびトリエチルアミン0.11 mL (0.77 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、122 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率43%)。
MS (FAB) (m/z): 555 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H45F2N2O6(MH+): 555.3246. Found, 555.3230.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2-ジフルオロエトキシ)ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物106 mg (0.19 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、88.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 541 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H43F2N2O6(MH+): 541.3089. Found, 541.3100.
(実施例9)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物1.00 g (2.84 mmol) 、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.82 mL (3.41 mmol) 、および参考例6の化合物690 mg (3.41 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、831 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 399 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H39O4S (MH+): 399.2569. Found, 399.2608.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物755 mg (1.89 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸360 mg (1.89 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1、次いで4:1)にて精製し、591 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率88%)。
MS (FAB) (m/z): 355 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C20H35O3S (MH+): 355.2307. Found, 355.2305.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物250 mg (0.71 mmol)、シアン酸銀267 mg (1.78 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩190 mg (1.07 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.15 mL (1.07 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 15:1)にて精製し、122 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率33%)。
MS (FAB) (m/z): 521 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O5S (MH+): 521.3049. Found, 521.3002.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物113 mg (0.22 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、78.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率70%)。
MS (FAB) (m/z): 507 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H43N2O5S (MH+): 507.2893. Found, 507.2902.
第五工程
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第四工程の化合物198 mg (0.39 mmol) に4 M 塩化水素−ジオキサン (1 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、195 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率92%)。
MS (FAB) (m/z): 507.5 (フリー体のMH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H43N2O5S (フリー体のMH+): 507.2893. Found, 507.2923.
(実施例10)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エチルチオ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第二工程の方法に従って、参考例3の化合物1.00 g (2.84 mmol) 、参考例5の化合物738 mg (3.41 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.82 mL (3.41 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 6:1)にて精製し、772 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率60%)。
MS (FAB) (m/z): 413 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H41O4S (MH+): 413.2726. Found, 413.2753.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エチルチオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
参考例4の方法に従って、第一工程の化合物691 mg (1.67 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸318 mg (1.67 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 6:1)にて精製し、510 mgの黄色油状物である表題化合物を得た(収率83%)。
MS (FAB) (m/z): 369 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H37O3S (MH+): 369.2463. Found, 369.2438.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-エチルチオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物300 mg (0.81 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩217 mg (1.22 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀304 mg (2.03 mmol) 、およびトリエチルアミン0.17 mL (1.22 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、210 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率44%)。
MS (FAB) (m/z): 535 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H47N2O5S (MH+): 535.3206. Found, 535.3159.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-エチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物193 mg (0.36 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、108 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率58%)。
MS (FAB) (m/z): 521 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O5S (MH+): 521.3049. Found, 521.3073.
(実施例11)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルスルホニル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例9の第一工程の化合物500 mg (1.25 mmol) の塩化メチレン溶液 (15 mL) に、氷冷下m-クロロ過安息香酸996 mg (3.75 mmol) を加え、室温まで昇温させながら0.5時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、残渣を塩化メチレン洗浄した。合した有機層を減圧留去し、残渣に酢酸エチル (15 mL) を加えて10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液 (15 mL × 1) 、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (15 mL × 3) で洗浄した。有機層を飽和食塩水洗浄 (15 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、478 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率89%)。
MS (FAB) (m/z): 431 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H39O6S (MH+): 431.2467. Found, 431.2450.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルスルホニル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物400 mg (0.93 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸177 mg (0.93 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、349 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率97%)。
MS (FAB) (m/z): 369 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C20H33O4S (MH+-H2O): 369.2160. Found, 369.2136.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルスルホニル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物300 mg (0.78 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩208 mg (1.17 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀292 mg (1.95 mmol) 、およびトリエチルアミン0.16 mL (1.17 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、73.1 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率14%)。
MS (FAB) (m/z): 553 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O7S (MH+): 553.2947. Found, 553.2913.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルスルホニルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物59.5 mg (0.11 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1、20:1、次いで10:1)にて精製し、19.3 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率33%)。
MS (FAB) (m/z): 539 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H43N2O7S (MH+): 539.2791. Found, 539.2796.
(実施例12)
第一工程
(3’R)-14-(1-t-ブトキシカルボニルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物 2.00 g (5.64 mmol) 、シアン酸銀2.11 g (14.1 mmol) 、参考例18の化合物1.82 g (8.46 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン1.18 mL (8.46 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 2:1) にて精製し、1.56 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率46%)。
MS (FAB) (m/z): 595.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H51N2O7S (MH+): 595.3417. Found, 595.3403.
第二工程
(3’R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物628 mg (1.06 mmol) に氷冷下トリフルオロ酢酸1.61 mL (21.1 mmol) を加え、氷冷下で一時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧留去し、残渣を塩化メチレン (5 mL) に溶解し、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性とした後酢酸エチル抽出(20 mL × 3)した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去し、606 mgの淡黄色油状物である粗製の表題化合物を得た。
MS (FAB) (m/z): 495.3 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C36H43N2O5S (MH+): 495.2893. Found, 495.2883.
第三工程
(3’R)-12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物249 mg (0.51 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、100 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率41%)。
MS (FAB) (m/z): 481.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H41N2O5S (MH+): 481.2736. Found, 481.2751.
(実施例13)
第一工程
(3’R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例12の第2工程の化合物200 mg (0.40 mmol) のテトラヒドロフラン溶液 (4 mL) に、氷冷下酢酸97.1 mg (1.62 mmol)、37%ホルムアルデヒド水溶液656 mg (8.09 mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム343 mg (1.62 mmol) を加えて氷冷下1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル抽出(10 mL × 3)した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:9、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1) にて精製し、168 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 509.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H45N2O5S (MH+): 509.3049. Found, 509.3063.
第二工程
(3’R)-12-デスエテニル-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物150 mg (0.30 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:9、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、83.4 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率57%)。
MS (FAB) (m/z): 495.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H43N2O5S (MH+): 495.2893. Found, 495.2920.
(実施例14)
第一工程
(3’R)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物515 mg (1.45 mmol) 、シアン酸銀545 mg (3.63 mmol) 、参考例20の化合物680 mg (2.18 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.31 mL (2.18 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 5:1) にて精製し、373 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率44%)。
MS (FAB) (m/z): 585.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H49N2O5S (MH+): 585.3362. Found, 585.3395.
第二工程
(3’R)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物340 mg (0.58 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで酢酸エチル)にて精製し、207 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (FAB) (m/z): 571.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H47N2O5S (MH+): 571.3206. Found, 571.3233.
(実施例15)
第一工程
(3’S)-14-(1-t-ブトキシカルボニルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物3.00 g (8.46 mmol) 、シアン酸銀3.17 g (21.2 mmol) 、参考例19の化合物2.91 g (12.7 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン1.77 mL (12.7 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、3:1、2:1、1:1、次いで酢酸エチル) にて精製し、1.49 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率30%)。
MS (FAB) (m/z): 595.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H51N2O7S (MH+): 595.3417. Found, 595.3403.
第二工程
(3’S)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例12の第二工程の方法に従って、第一工程の化合物1.20 g (2.02 mmol) 、およびトリフルオロ酢酸1.53 mL (20.2 mmol) を用いて反応を行い、1.03 gの淡黄色粉末状物である粗製の表題化合物を得た。
MS (FAB) (m/z): 495.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H43N2O5S (MH+): 495.2893. Found, 495.2904.
第三工程
(3’S)-12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(ピロリジン-3-カルボニル)カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物330 mg (0.67 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、132 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(2工程収率42%)。
MS (FAB) (m/z): 481.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H41N2O5S (MH+): 481.2737. Found, 481.2775.
(実施例16)
第一工程
(3’S)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例13の第一工程の方法に従って、実施例15の第二工程の化合物330 mg (0.67 mmol) 、酢酸160 mg (2.67 mmol)、37%ホルムアルデヒド水溶液1.08 g (13.3 mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム566 mg (2.67 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:9、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1) にて精製し、198 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率60%)。
MS (FAB) (m/z): 509.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H45N2O5S (MH+): 509.3049. Found, 509.3070.
第二工程
(3’S)-12-デスエテニル-14-(1-メチルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物169 mg (0.33 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:9、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、86.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (FAB) (m/z): 495.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H43N2O5S (MH+): 495.2892. Found, 495.2906.
(実施例17)
第一工程
(3’S)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例13の第一工程の方法に従って、実施例15の第二工程の化合物330 mg (0.67 mmol) 、酢酸160 mg (2.67 mmol)、ベンズアルデヒド1.41 g (13.3 mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム566 mg (2.67 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:9、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1) にて精製し、325 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 585.3 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H49N2O5S (MH+): 585.3362. Found, 585.3331.
第二工程
(3’S)-14-(1-ベンジルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物232 mg (0.33 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、120 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率53%)。
MS (FAB) (m/z): 571.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H47N2O5S (MH+): 571.3206. Found, 571.3244.
(実施例18)
第一工程
3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-[1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物300 mg (0.85 mmol) 、シアン酸銀317 mg (2.12 mmol) 、文献記載の方法(J. Med. Chem. 2004, 47, 1719-1728、およびBioorg. Med. Chem. Lett. 2002, 12, 757.)に準じて製造した1-(2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸387 mg (1.27 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.18 mL (1.27 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、次いでヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、465 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 683.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H46Cl3N2O7S (MH+): 683.2091. Found, 683.2077.
第二工程
3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-(1-ピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物1.74 g (2.54 mmol) の酢酸溶液 (6 mL) に、氷冷下亜鉛末 830 mg (12.7 mmol) を加え室温で攪拌した。24時間後に亜鉛末 830 mg (12.7 mmol) を追加し、さらに室温で3時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、残渣を水、および酢酸エチルで洗浄した。合したろ液を酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) し、合した有機層を10%クエン酸水溶液 (5 mL × 5)で抽出した。水層を合し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、酢酸エチル抽出 (100 mL × 5) した。有機層を飽和食塩水洗浄 (100 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル:メタノール = 10:1、次いで酢酸エチル:メタノール = 5:1) にて精製し、808 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (FAB) (m/z): 509 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H45N2O5S (MH+): 509.3049. Found, 509.3044.
第三工程
3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-(1-メチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例13の第一工程の方法に従って、第二工程の化合物222 mg (0.44 mmol) 、酢酸105 mg (1.75 mmol)、37%ホルムアルデヒド水溶液708 mg (8.73 mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム370 mg (1.75 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:4、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1) にて精製し、173mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率76%)。
MS (FAB) (m/z): 523.7 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H47N2O5S (MH+): 523.3205. Found, 523.3235.
第四工程
12-デスエテニル-14-(1-メチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物155 mg (0.30 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:4、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、87.9 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率58%)。
MS (FAB) (m/z): 509.7 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H45N2O5S (MH+): 509.3049. Found, 509.3085.
第五工程
塩酸12-デスエテニル-14-(1-メチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第四工程の化合物610 mg (1.20 mmol) に4 M 塩化水素−ジオキサン (1.5 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、542 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率83%)。
MS (ESI) (m/z): 509.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H45N2O5S (フリー体のMH+): 509.30492. Found, 509.30300.
(実施例19)
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(1-ピペリジン-4-カルボニル)カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物370 mg (0.73 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、酢酸エチル:メタノール = 10:1、5:1、次いで2:1)にて精製し、156 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率43%)。
MS (FAB) (m/z): 495 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H43N2O5S(MH+): 495.2893. Found, 495.2897.
(実施例20)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-プロピルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例8の化合物2.35 g (10.2 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、3.59 gの黄色油状の表題化合物を得た(収率99%)。
MS (CI) (m/z): 427 (MH+).
HRMS (CI) (m/z): Calcd. for C24H43O4S (MH+): 427.2882. Found, 427.2903.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-プロピルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物3.00 g (7.03 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸1.34 g (7.03 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.38 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率88%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H39O3S (MH+): 383.2620. Found, 383.2655.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-プロピルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.61 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩696 mg (3.92 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀979 mg (6.53 mmol) 、およびトリエチルアミン0.55 mL (3.92 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、383 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率27%)。
MS (FAB) (m/z): 549 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H49N2O5S (MH+): 549.3362. Found, 549.3359.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-プロピルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物350 mg (0.64 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、284 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率83%)。
MS (FAB) (m/z): 535 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H47N2O5S (MH+): 535.3206. Found, 535.3252.
(実施例21)
第一工程
(3R)-12-ブチルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例9の化合物2.49 g (10.2 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 50:1)にて精製し、3.14 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率84%)。
MS (FAB) (m/z): 441 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H45O4S (MH+): 441.3039. Found, 441.3022.
第二工程
(3R)-12-ブチルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物3.00 g (6.81 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸1.30 g (6.81 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.71 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 397 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H41O3S (MH+): 397.2776. Found, 397.2791.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ブチルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.52 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩674 mg (3.78 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀944 mg (6.30 mmol) 、およびトリエチルアミン0.53 mL (3.78 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、494 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率35%)。
MS (FAB) (m/z): 563 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H51N2O5S (MH+): 563.3519. Found, 563.3526.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ブチルチオ-12-デスエテニルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物450 mg (0.80 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、326 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率74%)。
MS (FAB) (m/z): 549 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H49N2O5S (MH+): 549.3362. Found, 549.3396.
(実施例22)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-ペンチルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例10の化合物2.64 g (10.2 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 50:1)にて精製し、3.14 gの無色油状の表題化合物を得た(収率81%)。
MS (FAB) (m/z): 455 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H47O4S (MH+): 455.3195. Found, 455.3224.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-ペンチルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物3.00 g (6.60 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸1.26 g (6.60 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.61 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率96%)。
MS (FAB) (m/z): 411 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H43O3S (MH+): 411.2933 Found, 411.2927.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-ペンチルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第三工程の化合物1.00 g (2.44 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩650 mg (3.66 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀914 mg (6.10 mmol) 、およびトリエチルアミン0.51 mL (3.66 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、375 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率27%)。
MS (FAB) (m/z): 577 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H53N2O5S (MH+): 577.3675. Found, 577.3660.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-ペンチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物350 mg (0.61 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、270 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率79%)。
MS (FAB) (m/z): 563 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H51N2O5S (MH+): 563.3519. Found, 563.3556.
(実施例23)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物1.00 g (2.84 mmol) 、参考例11の化合物800 mg (3.41 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.82 mL (3.41 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.14 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率93%)。
MS (FAB) (m/z): 431 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H40FO4S (MH+): 431.2631. Found, 431.2666.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物1.00 g (2.32 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸662 mg (3.48 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、652 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率73%)。
MS (FAB) (m/z): 387 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H36FO3S (MH+): 387.2369. Found, 387.2367.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物500 mg (1.29 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩345 mg (1.94 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀484 mg (3.23 mmol) 、およびトリエチルアミン0.27 mL (1.94 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、235 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率33%)。
MS (FAB) (m/z): 553 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H46FN2O5S (MH+): 553.3111. Found, 553.3123.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物215 mg (0.39 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 50:1)にて精製し、62.7 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率30%)。
MS (FAB) (m/z): 539 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H44FN2O5S (MH+): 539.2955. Found, 539.2987.
第五工程
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-フルオロエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
塩化アセチル34.1 μL (0.48 mmol) のメタノール溶液 (2.4 mL) に、氷冷攪拌下第四工程の化合物260 mg (0.48 mmol) のメタノール溶液 (2.4 mL) を加えた。ジエチルエーテル (5 mL) を加えて析出した結晶をろ取し、結晶をジエチルエーテル洗浄して、195 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率71%)。
MS (FAB) (m/z): 539 (フリー体のMH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H44FN2O5S (フリー体のMH+): 539.2955. Found, 539.2972.
(実施例24)
第一工程
(3R)-12-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物1.00 g (2.84 mmol) 、参考例12の化合物1.18 g (3.41 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)6.82 mL (3.41 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.33 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率79%)。
MS (FAB) (m/z): 481.5 (MH+-HOCH2OCH3).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H49O3SSi (MH+-HOCH2OCH3): 481.3172. Found, 481.3191.
第二工程
(3R)-12-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物1.10 g (2.03 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸580 mg (3.05 mmol) を用いて反応を行った。得られた残渣を塩化メチレンに溶解し、氷冷アルゴン雰囲気下t-ブチルジメチルシリルクロリド247 mg (1.82 mmol) 、および2,6-ルチジン0.21 mL (1,82 mmol) を加え、自然昇温させながら144時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸水溶液を加え減圧留去し、酢酸エチル抽出した (15 mL × 3) 。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (15 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いで1:1) にて精製し、680 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 499 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H51O4SSi (MH+): 499.3277. Found, 499.3267.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(2-t-ブチルジメチルシリルオキシエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物650 mg (1.30 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩346 mg (1.95 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀487 mg (3.25 mmol) 、およびトリエチルアミン0.27 mL (1.95 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、286 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率33%)。
MS (FAB) (m/z): 665.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C35H61N2O6SSi (MH+): 665.4020. Found, 665.4016.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-ヒドロキシエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物260 mg (0.39 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、148 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率71%)。
MS (FAB) (m/z): 537.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H45N2O6S (MH+): 537.7411. Found, 537.2982.
(実施例25)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例13の化合物3.88 g (17.0 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1、次いで4:1)にて精製し、376 mgの黄色油状物である表題化合物を得た(収率10%)。
MS (FAB) (m/z): 425.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H41O4S (MH+): 425.2726. Found, 425.2749.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物350 mg (0.82 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸234 mg (1.23 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、175 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率56%)。
MS (FAB) (m/z): 381 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H37O3S (MH+): 381.2463. Found, 381.2470.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-プロペニル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物300 mg (0.79 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩211 mg (1.19 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀298 mg (1.98 mmol) 、およびトリエチルアミン0.17 mL (1.19 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、166 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率35%)。
MS (FAB) (m/z): 547.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H47N2O5S (MH+): 547.3206. Found, 547.3231.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-プロペニル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物135 mg (0.25 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、106 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 533.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H45N2O5S (MH+): 533.3049. Found, 533.3054.
(実施例26)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-(1-メチルエチル)チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例14の化合物2.35 g (10.2 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.43 gの黄色油状物である表題化合物を得た(収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 427.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H43O4S (MH+): 427.2882. Found, 427.2932.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-(1-メチルエチル)チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物2.00 g (4.69 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸1.34 g (7.04 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、1.43 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H39O3S (MH+): 383.2620. Found, 383.2609.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-(1-メチルエチル)チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.61 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩696 mg (3.92 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀980 mg (6.53 mmol) 、およびトリエチルアミン0.55 mL (3.92 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、762 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率53%)。
MS (FAB) (m/z): 549.7 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H49N2O5S (MH+): 549.3362. Found, 549.3400.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(1-メチルエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物700 mg (1.28 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、618 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率90%)。
MS (FAB) (m/z): 535.7 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H47N2O5S (MH+): 535.3206. Found, 535.3215.
(実施例27)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-フェニルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物3.00 g (8.51 mmol) 、参考例15の化合物2.70 g (10.2 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)20.4 mL (10.2 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、3.39 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 429.5 (MH+-CH3O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H37O3S (MH+-CH3O): 429.2463. Found, 429.2442.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-フェニルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物3.00 g (6.51 mmol) 、およびp-トル
エンスルホン酸1.86 g (9.77 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.23 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 417.6 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H37O3S (MH+): 417.2463. Found, 417.2433.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-フェニルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.40 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩639 mg (3.60 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀899 mg (6.00 mmol) 、およびトリエチルアミン0.50 mL (3.60 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、785 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率56%)。
MS (FAB) (m/z): 583 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H47N2O5S (MH+): 583.3206. Found, 583.3211.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-フェニルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物700 mg (1.20 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、392 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率57%)。
MS (FAB) (m/z): 569 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H45N2O5S (MH+): 569.3049. Found, 569.3085.
(実施例28)
第一工程
(3R)-12-(4-クロロフェニル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物2.00 g (5.67 mmol) 、参考例16の化合物2.03 g (6.80 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)13.6 mL (6.80 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 30:1、20:1)にて精製し、1.57 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率56%)。
MS (FAB) (m/z): 495 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H40ClO4S (MH+): 495.2336. Found, 495.2334.
第二工程
(3R)-12-(4-クロロフェニル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物1.40 g (2.83 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸808 mg (4.25 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.02 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 433 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C25H34ClO2S (MH+-H2O): 433.1968. Found, 433.1995.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(4-クロロフェニル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.22 mmol)、シアン酸銀832 mg (5.55 mmol)、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩592 mg (3.33 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.46 mL (3.33 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、323 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率24%)。
MS (FAB) (m/z): 617 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H46ClN2O5S (MH+): 617.2816. Found, 617.2805.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(4-クロロフェニル)チオ-12-デスエテニルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物300 mg (0.49 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、183 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (FAB) (m/z): 603 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H44ClN2O5S (MH+): 603.2659. Found, 603.2682.
(実施例29)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2-ピリジル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第一工程の方法に従って、参考例3の化合物2.00 g (5.67 mmol) 、参考例17の化合
物1.80 g (6.80 mmol) 、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5 mol/Lトルエン溶液)13.6 mL (6.80 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、2.10 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (FAB) (m/z): 462 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H40NO4S (MH+): 462.2678. Found, 462.2673.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-ピリジル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物2.00 g (4.33 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸1.24 g (6.50 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 6:1)にて精製し、1.17 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率65%)。
MS (FAB) (m/z): 418 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H36NO3S (MH+): 418.2416. Found, 418.2439.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2-ピリジル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.39 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩638 mg (3.59 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀896 mg (5.98 mmol) 、およびトリエチルアミン0.50 mL (3.59 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、132 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率9%)。
MS (FAB) (m/z): 584 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C32H46N3O5S (MH+): 584.3158. Found, 584.3140.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2-ピリジル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物120 mg (0.21 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、57.8 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率48%)。
MS (FAB) (m/z): 570 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H44N3O5S (MH+): 570.3002. Found, 570.3010.
(実施例30)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メチルスルフィニル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例9の第一工程の化合物500 mg (1.25 mmol) の塩化メチレン溶液 (15 mL) に、-70 ℃下 m-クロロ過安息香酸366 mg (1.38 mmol) を加え、0.67時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、残渣を塩化メチレン洗浄した。合した有機層を減圧留去し、残渣に酢酸エチル (15 mL) を加えて10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液 (15 mL × 1) 、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15 mL × 3) で洗浄した。有機層を飽和食塩水洗浄 (15 mL) し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、314 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率61%)。
MS (FAB) (m/z): 415 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H39O5S (MH+): 415.2518. Found, 415.2534.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-メルカプト-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
文献の方法 (Tetrahedron Lett. 1984, 25, 1753.) に従って、第一工程の化合物100 mg (0.24 mmol) のトリフルオロ酢酸溶液 (3.0 mL) を40 ℃にて1.5時間加熱攪拌した。冷後反応混合物を減圧留去し、残渣にメタノール (2.5 mL) 、およびトリエチルアミン (2.5 mL) を加え、室温下4時間攪拌した。反応混合物を減圧留去し、得られた残渣に酢酸エチル (3.0 mL) を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液 (3 mL) 、次いで飽和食塩水 (3 mL) で洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、88.1 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (EI) (m/z): 384 (M+).
HRMS (EI) (m/z): Calcd. for C21H36O4S (M+): 384.2334. Found, 384.2340.
第三工程
(3R)-12-(2-クロロエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、第二工程の化合物1.00 g (2.60 mmol)、水素化ナトリウム156 mg (3.90 mmol)、および1-ブロモ-2-クロロエタン0.32 mL (3.90 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン = 100:1)にて精製し、937 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率81%)。
MS (FAB) (m/z): 447.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H40ClO4S (MH+): 447.2336. Found, 447.2344.
第四工程
(3R)-12-(2-クロロエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第三工程の化合物900 mg (2.01 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸574 mg (3.02 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、585 mgの無色油状物である表題化合物を得た(収率72%)。
MS (FAB) (m/z): 385 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34ClO2S (MH+-H2O): 385.1968. Found, 385.1956.
第五工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(2-クロロエチル)チオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第四工程の化合物270 mg (0.67 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩179 mg (1.01 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀252 mg (1.68 mmol) 、およびトリエチルアミン0.14 mL (1.01 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、193 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率51%)。
MS (FAB) (m/z): 569 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H46ClN2O5S (MH+): 569.2816. Found, 569.2809.
第六工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-(2-クロロエチル)チオ-12-デスエテニル-ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第五工程の化合物183 mg (0.32 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、76.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率43%)。
MS (FAB) (m/z): 555 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H44ClN2O5S (MH+): 555.2659. Found, 555.2615.
(実施例31)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例30の第二工程の化合物1.00 g (2.60 mmol)、水素化ナトリウム156 mg (3.90 mmol)、およびヨウ化-2,2,2-トリフルオロエタン0.38 mL (3.90 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 20:1)にて精製し、1.00 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率82%)。
MS (FAB) (m/z): 467 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C23H38F3O4S (MH+): 467.2443. Found, 467.2441.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物950 mg (2.04 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸582 mg (3.06 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いで1:4)にて精製し、443 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率51%)。
MS (FAB) (m/z): 423 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34F3O3S (MH+): 423.2181. Found, 423.2218.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物423 mg (1.00 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩266 mg (1.50 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀375 mg (2.50 mmol) 、およびトリエチルアミン0.21 mL (1.50 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、119 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率20%)。
MS (FAB) (m/z): 589 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H44F3N2O5S (MH+): 589.2923. Found, 589.2883.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物109 mg (0.19 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、44.0 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率40%)。
MS (FAB) (m/z): 575 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H42F3N2O5S (MH+): 575.2767. Found, 575.2784.
第五工程
塩酸14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(2,2,2-トリフルオロエチル)チオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第四工程の化合物400 mg (0.70 mmol) に4 M 塩化水素−ジオキサン (0.88 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、366 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 575 (フリー体のMH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H42F3N2O5S (フリー体のMH+): 575.2767. Found, 575.2791.
(実施例32)
第一工程
(3R)-12-ベンゾイルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例30の第二工程の化合物1.00 g (2.60 mmol) 、水素化ナトリウム156 mg (3.90 mmol) 、および塩化ベンゾイル0.45 mL (3.90 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 30:1)にて精製し、1.08 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率85%)。
MS (FAB) (m/z): 489 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H41O5S (MH+): 489.2675. Found, 489.2719.
第二工程
(3R)-12-ベンゾイルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物1.00 g (2.05 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸586 mg (3.08 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 6:1、次いで4:1)にて精製し、780 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 445 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H37O4S (MH+): 445.2413. Found, 445.2441.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンゾイルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物760 mg (1.70 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩457 mg (2.57 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀642 mg (4.28 mmol) 、およびトリエチルアミン0.36 mL (2.57 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、20:1、10:1、次いで4:1)にて精製し、70.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率7%)。
MS (FAB) (m/z): 611 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C34H47N2O6S (MH+): 611.3155. Found, 611.3162.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンゾイルチオ-12-デスエテニルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物65.2 mg (0.11 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、31.1 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率47%)。
MS (FAB) (m/z): 597 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H45N2O6S (MH+): 597.2998. Found, 597.3032.
(実施例33)
第一工程
(3R)-12-ベンジルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程に従って、実施例30の第二工程の化合物1.00 g (2.60 mmol)、水素化ナトリウム156 mg (3.90 mmol)、および臭化ベンジル0.46 mL (3.90 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣にジイソプロピルエーテルを加えて洗浄後吸引ろ過し、1.07 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 475 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H43O4S (MH+): 475.2882. Found, 475.2899.
第二工程
(3R)-12-ベンジルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物1.00 g (2.11 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸603 mg (3.17 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1、6:1、次いで4:1)にて精製し、566 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (FAB) (m/z): 413 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C26H37O2S (MH+-H2O): 413.2514. Found, 413.2491.
第三工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンジルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物550 mg (1.28 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩341 mg (1.92 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀480 mg (3.20 mmol) 、およびトリエチルアミン0.27 mL (1.92 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、295 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率39%)。
MS (FAB) (m/z): 597 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C34H49N2O5S (MH+): 597.3362. Found, 597.3382.
第四工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-ベンジルチオ-12-デスエテニルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物285 mg (0.48 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、酢酸エチル、酢酸エチル:メタノール = 50:1、次いで20:1)にて精製し、146 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (FAB) (m/z): 583 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C33H47N2O5S (MH+): 583.3206. Found, 583.3230.
(実施例34)
第一工程
(3R)-12-(3-ベンゾイルオキシ)プロピルチオ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第二工程の方法に従って、実施例30の第二工程の化合物1.25 g (3.25 mmol)、水素化ナトリウム195 mg (4.88 mmol)、および安息香酸3-ブロモプロピル2.27g (9.75 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.54 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 547 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C31H47O6S (MH+): 547.3093. Found, 547.30.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(3-ヒドロキシ)プロピルチオ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物1.53 g (2.80 mmol) の無水メタノール溶液 (28 mL) に、氷冷アルゴン雰囲気下炭酸カリウム774 mg (5.60 mmol) を加え、自然昇温させながら1.5時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、残渣を酢酸エチル洗浄した。合した有機層を減圧留去し、残渣に希クエン酸水溶液 (10 mL) を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いで1:1)にて精製し、1.13 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率91%)。
MS (FAB) (m/z): 442 (M+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H42O5S (M+): 442.2753. Found, 442.2769.
第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(3-フルオロ)プロピルチオ-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第二工程の化合物1.10 g (2.49 mmol) のトルエン溶液 (25 mL) に、氷冷アルゴン雰囲気下1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-セン1.12 mL (7.47 mmol) 、次いでパーフルオロオクタンスルホニルフルオリド1.03 mL (3.74 mmol) を滴下し、自然昇温させながら1.5時間攪拌した。反応混合物に希クエン酸水溶液 (20 mL) を加えて酢酸エチル抽出 (30 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水 (30 mL) 洗浄後、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、197 mgの黄色油状物である表題化合物を得た(収率18%)。
MS (FAB) (m/z): 445 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H42FO4S (MH+): 445.2788. Found, 445.2768.
第四工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-(3-フルオロ)プロピルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第三工程の化合物187 mg (0.42 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸120 mg (0.63 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、143 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率85%)。
MS (FAB) (m/z): 383 (MH+-H2O).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H36FO2S (MH+-H2O): 383.2420. Found, 383.2424.
第五工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-12-(3-フルオロ)プロピルチオ-3-メトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第四工程の化合物250 mg (0.62 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩165 mg (0.93 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀232 mg (1.55 mmol) 、およびトリエチルアミン0.13 mL (0.93 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いで酢酸エチル:メタノール = 100:1)にて精製し、112 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率32%)。
MS (FAB) (m/z): 567 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H48FN2O5S (MH+): 567.3268. Found, 567.3317.
第六工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-(3-フルオロ)プロピルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第五工程の化合物110 mg (0.19 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、76.7 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率73%)。
MS (FAB) (m/z): 553 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H46FN2O5S (MH+): 553.3111. Found, 553.3101.
(実施例35)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-メトキシメトキシ-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第2工程の方法に従って、実施例30の第二工程の化合物5.00 g (13.0 mmol)、水素化ナトリウム780 mg (19.5 mmol)、および特許記載の方法 (WO2005023257) により合成したトロピン-3-メシレート3.14 g (14.3 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 10:1 、次いで4:1)にて精製し、2.41 gの無色油状物である表題化合物を得た(収率37%)。
MS (FAB) (m/z): 508.5 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H50NO4S (MH+): 508.3461. Found, 508.3482.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例2の第三工程の方法に従って、第一工程の化合物2.40 g (4.73 mmol) 、およびp-トルエンスルホン酸2.24 g (11.8 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、1.07 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率49%)。
MS (FAB) (m/z): 464 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C27H46NO3S (MH+): 464.3198. Found, 464.3242.
第三工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキソ-14-[(3-ピリジルアクリロイル)カルバモイル]-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物300 mg (0.65 mmol) 、シアン酸銀147 mg (0.98 mmol) 、トランス-3-(3-ピリジル)アクリル酸から調製した酸塩化物塩酸塩200 mg (0.98 mmol) 、トリエチルアミン0.14 mL (0.98 mmol) 、および4-(ジメチルアミノ)ピリジン119 mg (0.98 mmol)を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、244 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率59%)。
MS (ESI) (m/z): 638.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H52N3O5S (MH+): 638.36277. Found, 638.36274.
第四工程
12-デスエテニル-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-14-[(3-ピリジルアクリロイル)カルバモイル]ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第三工程の化合物240 mg (0.38 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、105 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率44%)。
MS (ESI) (m/z): 624.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C35H50N3O5S (MH+): 624.34712. Found, 624.34711.
(実施例36)
第一工程
(3R)-14-(ベンゾイルカルバモイル)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例35の第二工程の化合物300 mg (0.65 mmol) 、シアン酸銀147 mg (0.98 mmol) 、塩化ベンゾイル0.11 mL (0.98 mmol) 、トリエチルアミン0.14 mL (0.98 mmol) 、および4-(ジメチルアミノ)ピリジン119 mg (0.98 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、次いで酢酸エチル)にて精製し、153 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率39%)。
MS (ESI) (m/z): 611.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C35H51N2O5S (MH+): 611.35187. Found, 611.34787.
第二工程
14-ベンゾイルカルボニル-12-デスエテニル-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物150 mg (0.25 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、67.0 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率45%)。
MS (ESI) (m/z): 597.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H49N2O5S (MH+): 597.33622. Found, 597.33389.
(実施例37)
第一工程
(3R)-14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例35の第二工程の化合物450 mg (0.97 mmol) 、(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸塩酸塩259 mg (1.46 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀364 mg (2.43 mmol) 、およびトリエチルアミン0.20 mL (1.46 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 50:1 、次いで20:1)にて精製し、103 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率17%)。
MS (ESI) (m/z): 630.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C35H56N3O5S (MH+): 630.39407. Found, 630.39662.
第二工程
14-{(3R,4S)-1-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-デスエテニル-12-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物100 mg (0.16 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1 、次いで10:1)にて精製し、20.4 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率21%)。
MS (ESI) (m/z): 616.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H54N3O5S (MH+): 616.37842. Found, 616.37786.
(実施例38)
第一工程
(3R)-エキソ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物918 mg (2.59 mmol) 、シアン酸銀971 mg (6.48 mmol) 、文献記載の方法 (J. Am. Chem. Soc. 1958, 80, 4677.) に従って合成した8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸塩酸塩800 mg (3.89 mmol) から調製した酸塩化物、およびトリエチルアミン0.54 mL (3.89 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1 、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、890 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率63%)。
MS (ESI) (m/z): 549.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C30H49N2O5S (MH+): 549.33622. Found, 549.33689.
第二工程
12-デスエテニル-14-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物874 mg (1.59 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、506 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率60%)。
MS (ESI) (m/z): 535.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C29H47N2O5S (MH+): 535.32067. Found, 535.32003.
(実施例39)
第一工程
(3R)-14-(2-アセトキシ)アセトキシ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-メチルチオ-4-エピプレウロムチリン
Figure 2008280297
実施例9の第二工程の化合物1.00 g (2.82 mmol)の塩化メチレン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下アセトキシ酢酸0.67 g (5.64 mmol)、1-[3-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩1.08 g (5.64 mmol)を加えた。4-(ジメチルアミノ)ピリジン0.69 g (5.64 mmol)を加えてアルゴン置換し、室温下13日間放置した。反応混合物に希クエン酸水溶液を加えて濃縮し、残渣を酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) 後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、1.28 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (ESI) (m/z): 472.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C24H42NO6S (MNH4 +): 472.27328. Found, 472.27411.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-メチルチオ-4-エピプレウロムチリン
Figure 2008280297
実施例34の第二工程の方法に従って、第一工程の化合物1.28 g (2.82 mmol)、および炭酸カリウム0.81 g (5.64 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1、次いで2:1)にて精製し、884 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率73%)。
MS (FAB) (m/z): 412 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H36O5S (MH+): 412.2283. Found, 412.2320.
第三工程
(3R)-14-(2-ブロモ)アセトキシ-3-デオキソ-11,14-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-11-オキソ-12-メチルチオ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第二工程の化合物500 mg (1.21 mmol)、およびトリエチルアミン338 μL (2.42 mmol) の塩化メチレン溶液に、氷冷アルゴン雰囲気下メタンスルホニルクロリド141 μL (1.82 mmol)を滴下した。自然昇温させながら40時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水 (20 mL) 洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去し、粗製のO-メシレート体を得た。得られたO-メシレート体をN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、臭化リチウム158 mg (1.82 mmol) を加えて80 ℃にて3時間加熱攪拌した。冷後反応混合物を冷水に注ぎ、酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) 後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)にて精製し、500 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(2工程収率87%)。
MS (FAB) (m/z): 473 (MH-).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H34BrO4S (MH-): 473.1361. Found, 473.1400.
第四工程
14-(2-ブロモ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
第三工程の化合物450 mg (0.95 mmol) のジオキサン溶液に、室温下Lucas試薬 (5.00 mL) を滴下し、24時間攪拌した。反応混合物に水を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) 後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、364 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率83%)。
MS (FAB) (m/z): 461 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34BrO4S (MH+): 461.1361. Found, 461.1335.
第五工程
14-[2-(4-カルボキシフェニル)チオアセトキシ]-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
第四工程の化合物300 mg (0.65 mmol) のテトラヒドロフラン水溶液に、室温下2N水酸化ナトリウム水溶液 (1.30 mL) 、次いで4-メルカプト安息香酸95.2 mg (0.62 mmol) を加え3時間攪拌した。反応混合物を濃縮後水を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) した。水層を希塩酸を用いて酸性化し、酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) した。この有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) 後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去し、287 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率83%)。
MS (FAB) (m/z): 533 (MH-).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C28H37O6S2(MH-): 533.2032. Found, 533.2024.
(実施例40)
14-(2-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
特許記載の方法 (WO2005023257) に従って合成したトロピン-3-キサンテート 2.53 g (10.3 mmol) に2.5M水酸化ナトリウム−エタノール溶液 (8.68 mL)を加え、33oCで1時間攪拌した。氷冷攪拌下2M塩酸を加えて酸性化し、実施例39の第四工程の化合物2.50 g (5.42 mmol) の塩化メチレン溶液 (21 mL) 、およびテトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド91.7 mg (0.32 mmol) を加え、同条件下2M 水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし1時間攪拌した。反応混合物の有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄 (10 mL) し、飽和食塩水 (10 mL) 洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥し、ろ過し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、次いで1:2)にて精製し、1.45 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率50%)。
MS (FAB) (m/z): 538 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C29H48NO4S2(MH+): 538.3025. Found, 538.3072.
(実施例41)
第一工程
(3R)-14-(2-アセトキシ)アセトキシ-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピプレウロムチリン
Figure 2008280297
実施例39の第一工程の方法に従って、実施例3の第二工程の化合物1.80 g (5.32 mmol) 、アセトキシ酢酸1.89 g (16.0 mmol) 、1-[3-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩3.07 g (16.0 mmol) 、および4-(ジメチルアミノ)ピリジン1.95 g (16.0 mmol) を用いて反応を行い、2.33 g の無色粉末状物である表題化合物を得た(収率100%)。
MS (FAB) (m/z): 439 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C24H39O7 (MH+): 439.2696. Found, 439.2664.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピプレウロムチリン
Figure 2008280297
実施例34の第二工程の方法に従って、第一工程の化合物、および炭酸カリウム1.47 g (10.6 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、1.89 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率90%)。
MS (FAB) (m/z): 397 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H37O6 (MH+): 397.2590. Found, 397.2560.
第三工程
(3R)-14-(2-ブロモ)アセトキシ-3-デオキソ-11,14-デオキシ-12-デスエテニル-3,12-ジメトキシ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例39の第三工程の方法に従って、第二工程の化合物1.85 g (4.67 mmol) 、トリエチルアミン1.30 mL (9.34 mmol) 、およびメタンスルホニルクロリド0.54 mL (7.01 mmol) を用いて反応を行い、粗製のO-メシレート体を得た。得られたO-メシレート体をN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、臭化リチウム609 mg (7.01 mmol) を加えて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 10:1)にて精製し、1.85 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (FAB) (m/z): 459 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C22H36BrO5 (MH+): 459.1746. Found, 459.1776.
第四工程
14-(2-ブロモ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン
Figure 2008280297
実施例39の第四工程に従って、第三工程の化合物1.80 g (3.92 mmol) 、およびLucas試薬 (5.00 mL) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1、次いで1:1)にて精製し、ヘキサンを用いて結晶を濾取し、1.42 gの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率81%)。
MS (FAB) (m/z): 445 (MH+).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C21H34BrO5 (MH+): 445.1590. Found, 445.1616.
第五工程
14-(2-{8’-メチル-8’-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボニル}チオ)アセトキシ-12-デスエテニル-12-メトキシムチリン
Figure 2008280297
実施例40の方法に従って、第四工程の化合物1.00 g (2.25 mmol) 、トロピン-3-キサンテート 1.05 g (4.28 mmol) 、およびテトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド38.9 mg (0.14 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣にジイソプロピルエーテルを加えて結晶を濾取し、533 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率45%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.72 (d, J = 6.1 Hz, 3H), 0.93 (d, J= 7.3 Hz, 3H), 1.05-1.21 (m, 1H), 1.25-1.40 (m, 4H), 1.40-1.55 (m, 6H), 1.55-1.93 (m, 12H), 1.95-2.10 (m, 3H), 2.15-2.32 (m, 5H), 2.65-2.78 (m, 1H), 3.14-3.30 (m, 8H), 5.81 (d, J = 5.5 Hz, 1H).
MS (FAB) (m/z): 522 (MH+).
(実施例42)
第一工程
(3R)-14-[1-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物350 mg (0.99 mmol)、1-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-カルボン酸351 mg (1.49 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀372 mg (2.48 mmol)、およびトリエチルアミン0.21 mL (1.49 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 3:1)にて精製し、218 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率36%)。
MS (ESI) (m/z): 615.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H51N4O5S (MH+): 615.35801. Found, 615.35751.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物200 mg (0.33 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:テトラヒドロフラン = 1:1)にて精製し、103 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (ESI) (m/z): 601.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H49N4O5S (MH+): 601.34296. Found, 601.34152.
(実施例43)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-(1-メチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物350 mg (0.99 mmol)、1-(メチルスルホニル)-4-ピペリジンカルボン酸309 mg (1.49 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀372 mg (2.48 mmol)、およびトリエチルアミン0.21 mL (1.49 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、570 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (ESI) (m/z): 604.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H50N3O7S2(MNH4 +): 604.30902. Found, 604.31190.
第二工程
12-デスエテニル-14-(1-メチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物500 mg (0.85 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:3)にて精製し、267 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率55%)。
MS (ESI) (m/z): 590.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H48N3O7S2(MNH4 +): 590.29337. Found, 590.29330.
(実施例44)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-(1-エチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例18の第二工程の化合物400 mg (0.79 mmol) のN, N-ジメチルホルムアミド溶液 (8 mL) に、炭酸カリウム164 mg (1.19 mmol)、ヨウ化エチル 0.12 mL (1.19 mmol) を加え室温で1時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1) にて精製し、363 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率86%)。
MS (ESI) (m/z): 537.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C29H49N2O5S (MH+): 537.33622. Found, 537.33322.
第二工程
12-デスエテニル-14-(1-エチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物300 mg (0.56 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 30:1)にて精製し、168 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率57%)。
MS (ESI) (m/z): 523.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H47N2O5S (MH+): 523.32057. Found, 523.31939.
(実施例45)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(2-フルオロエチル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例18の第二工程の化合物400 mg (0.79 mmol) のN, N-ジメチルホルムアミド溶液 (8 mL) に、炭酸カリウム164 mg (1.19 mmol)、1-ブロモ-2-フルオロエタン 151 mg (1.19 mmol) を加え室温で1時間攪拌し、さらに80 oCで1時間加熱攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチル抽出 (8 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (8 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、ヘキサン:酢酸エチル = 2:1) にて精製し、331 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率76%)。
MS (ESI) (m/z): 555.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C29H48FN2O5S (MH+): 555.32679. Found, 555.32690.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(2-フルオロエチル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物300 mg (0.54 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル)にて精製し、87.4 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率30%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.75 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 0.94 (d, J= 6.7 Hz, 3H), 1.07-1.21 (m, 1H), 1.36-1.52 (m, 8H), 1.55-1.72 (m, 4H), 1.73-1.90 (m, 5H), 1.95-2.01 (m, 4H), 2.05-2.32 (m, 6H), 2.50-2.59 (m, 1H), 2.66 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 2.73 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 2.94-3.02 (m, 2H), 3.13-3.25 (m, 1H), 3.46 (dd, J = 11.0, 6.7 Hz, 1H), 4.50 (t, J= 4.9 Hz, 1H), 4.62 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 5.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H).
MS (ESI) (m/z): 541.3 (MH+).
(実施例46)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例44の第1工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物400 mg (0.79 mmol)、炭酸カリウム164 mg (1.19 mmol)、6-クロルニコチン酸メチルエステル204 mg (1.19 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、425 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率84%)。
MS (ESI) (m/z): 644.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H50N3O7S (MH+): 644.33694. Found, 664.33547.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物350 mg (0.54 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、170 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率50%)。
MS (ESI) (m/z): 630.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H48N3O7S (MH+): 630.32129. Found, 630.32019.
(実施例47)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-(1-ピペラジン-4-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物500 mg (1.41 mmol)、4-メチル-1-ピペラジンカルボニルクロリド塩酸塩422 mg (2.12 mmol)、シアン酸銀529 mg (3.53 mmol)、およびトリエチルアミン0.30 mL (2.12 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、248 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率34%)。
MS (ESI) (m/z): 524.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H46N3O5S (MH+): 524.31582. Found, 524.31613.
第二工程
12-デスエテニル-14-(1-ピペラジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物220 mg (0.42 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、137 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率64%)。
MS (ESI) (m/z): 510.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C26H44N3O5S (MH+): 510.30017. Found, 510.30167.
第三工程
塩酸12-デスエテニル-14-(1-ピペラジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第二工程の化合物115 mg (0.23 mmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.28 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、100 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率80%)。
MS (ESI) (m/z): 510.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C26H44N3O5S (フリー体のMH+): 510.30017. Found, 510.30152.
(実施例48)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-[1-(4-メチルフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物500 mg (1.41 mmol)、1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-4-ピペリジンカルボン酸601 mg (2.12 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀529 mg (3.53 mmol)、およびトリエチルアミン0.30 mL (2.12 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、838 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率90%)。
MS (ESI) (m/z): 680.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H54N3O7S2(MNH4 +): 680.34032. Found, 680.34054.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(4-メチルフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物750 mg (1.13 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、66.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率9%)。
MS (ESI) (m/z): 666.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H52N3O7S2(MNH4 +): 666.32467. Found, 666.32315.
(実施例49)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(4-フルオロフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第三工程の方法に従って、実施例9の第二工程の化合物500 mg (1.41 mmol)、1-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-4-ピペリジンカルボン酸609 mg (2.12 mmol) から調製した酸塩化物、シアン酸銀529 mg (3.53 mmol)、およびトリエチルアミン0.30 mL (2.12 mmol) にて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、835 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率89%)。
MS (ESI) (m/z): 684.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H51FN3O7S2(MNH4 +): 684.31524. Found, 684.31469.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(4-フルオロフェニルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物750 mg (1.12 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、93.4 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率13%)。
MS (ESI) (m/z): 670.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H49FN3O7S2(MNH4 +): 670.29959. Found, 670.29839.
(実施例50)
第一工程
(3R,3’R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピロリジン-3-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例44の第1工程の方法に従って、実施例12の第二工程の化合物750 mg (1.52 mmol)、炭酸カリウム315 mg (2.28 mmol)、6-クロルニコチン酸メチルエステル391 mg (2.28 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、616 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率64%)。
MS (ESI) (m/z): 630.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H48N3O7S (MH+): 630.32129. Found, 630.31877.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(3-メトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピロリジン-3-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物600 mg (0.95 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、230 mgの無色粉末状物である低極性化合物(収率21%)と110 mgの無色粉末状物である高極性化合物(収率10%)を得た。
低極性化合物
MS (ESI) (m/z): 616.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H46N3O7S (MH+): 616.30564. Found, 616.30609.
高極性化合物
MS (ESI) (m/z): 616.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H46N3O7S (MH+): 616.30564. Found, 616.30545.
(実施例51)
第一工程
(3R,3’R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-(1-メチルスルホニルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例12の第二工程の化合物300 mg (0.61 mmol) の塩化メチレン溶液 (6 mL) に、氷冷下トリエチルアミン0.13 mL (0.92 mmol)、および塩化メタンスルホニル71.2 μL (0.92 mmol) を加え同温で1時間攪拌した。反応液にクエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (5 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (5 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、329 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率94%)。
MS (ESI) (m/z): 590.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H48N3O7S2(MNH4 +): 590.29397. Found, 590.29367.
第二工程
(3’R)-12-デスエテニル-14-(1-メチルスルホニルピロリジン-3-カルボニル)カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物300 mg (0.52 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、180 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (ESI) (m/z): 576.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C26H46N3O7S2(MNH4 +): 576.27772. Found, 576.27858.
(実施例52)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-(1-エテニルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol) のテトラヒドロフラン溶液 (10 mL) に、-73 oCアルゴン雰囲気下トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および2-クロロエチルスルホニルクロライド0.15 mL (1.47 mmol) を加え同温で0.5時間攪拌した。反応液に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、295 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率50%)。
MS (ESI) (m/z): 616.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C29H50N3O7S2(MNH4 +): 616.30902. Found, 616.30655.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-14-{1-[2-(モルホリン-4-イル)-エチルスルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物287 mg (0.48 mmol) にモルホリン0.21 mL (2.40 mmol) を加え80 oCアルゴン雰囲気下で0.5時間攪拌した。反応液に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (20 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (20 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1) にて精製し、262 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率80%)。
MS (ESI) (m/z): 686.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C33H56N3O8S2(MH+): 686.35038. Found, 686.35015.
第三工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-{1-[2-(モルホリン-4-イル)-エチルスルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物240 mg (0.35 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、167 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率71%)。
MS (ESI) (m/z): 672.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H54N3O8S2(MH+): 672.33523. Found, 672.33700.
第四工程
塩酸12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-{1-[2-(モルホリン-4-イル)-エチルスルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第三工程の化合物102 mg (0.23 mmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.20 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ取し、93.8 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率88%)。
MS (ESI) (m/z): 672.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H54N3O8S2(フリー体のMH+): 672.33523. Found, 672.33581.
(実施例53)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(2-フタルイミドエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol) の塩化メチレン溶液 (10 mL) に、氷冷攪拌下N-メチルモルホリン0.16 mL (1.47 mmol)、および2-フタルイミドエタンスルホニルクロライド402 mg (1.47 mmol) を加え同温で0.5時間攪拌した。反応液に希クエン酸水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (30 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (30 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、707 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率95%)。
MS (ESI) (m/z): 763.4 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C37H55N4O9S2(MNH4 +): 763.34104. Found, 763.34023.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(2-フタルイミドエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物350 mg (0.47 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、200 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率58%)。
MS (ESI) (m/z): 749.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H53N4O9S2(MNH4 +): 749.32539. Found, 749.32250.
第三工程
14-[1-(2-アミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
第二工程の化合物180 mg (0.25 mmol) のエタノール溶液 (3 mL) に、ヒドラジン水和物60.6 μL (1.25 mmol) を加え2時間室温攪拌した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル抽出 (5 mL × 3) した。合した有機層を飽和食塩水洗浄 (5 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル:メタノール = 10:1) にて精製し、82.6 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率55%)。
MS (ESI) (m/z): 602.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H48N3O7S2(MH+): 602.29337. Found, 602.29385.
第四工程
塩酸14-[1-(2-アミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第三工程の化合物50.8 mg (84.4 μmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.10 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、41.2 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率76%)。
MS (ESI) (m/z): 602.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H48N3O7S2(フリー体のMH+): 602.29337. Found, 602.29660.
(実施例54)
第一工程
(3R)-14-[1-(3-t-ブトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例44の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、炭酸カリウム203 mg (1.47 mmol)、6-クロルニコチン酸t-ブチルエステル314 mg (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、498 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率74%)。
MS (ESI) (m/z): 686.29432 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C37H56N3O7S (MH+): 686.38389. Found, 686.38307.
第二工程
14-[1-(3-カルボキシピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物250 mg (0.36 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、86.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率39%)。
MS (ESI) (m/z): 616.2 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H46N3O7S (MH+): 616.30564. Found, 616.30409.
(実施例55)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例52の第二工程に従って、実施例52の第一工程の化合物300 mg (0.50 mmol) を2M ジメチルアミン−テトラヒドロフラン1.25 mL (2.50 mmol) と反応させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル) にて精製し、312 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率97%)。
MS (ESI) (m/z): 644.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C31H54N3O7S2(MH+): 644.34032. Found, 644.32034.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物300 mg (0.47 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:2、次いで酢酸エチル)にて精製し、233 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率79%)。
MS (ESI) (m/z): 630.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C30H52N3O7S2(MH+): 630.32467. Found, 630.32522.
第三工程
塩酸12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第二工程の化合物150 mg (0.24 mmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.30 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、145 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率91%)。
MS (ESI) (m/z): 630.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C30H52N3O7S2(フリー体のMH+): 630.32467. Found, 630.32240.
(実施例56)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(2-エトキシエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例52の第二工程に従って、実施例52の第一工程の化合物300 mg (0.50 mmol) にナトリウムエトキシド51.0 mg (0.75 mmol) のエタノール溶液 (2 mL) を反応させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、163 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率51%)。
MS (ESI) (m/z): 662.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C31H56N3O8S2(MNH4 +): 662.35088. Found, 662.35385.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(2-エトキシエチルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物150 mg (0.23 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、77.0 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率53%)。
MS (ESI) (m/z): 648.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C30H54N3O8S2(MNH4 +): 648.33523. Found, 648.33415.
(実施例57)
第一工程
12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例54の第二工程の化合物120 mg (0.19 mmol) のN, N-ジメチルホルムアミド溶液 (2 mL) に、氷冷攪拌下1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物44.4 mg (0.29 mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド55.6 mg (0.29 mmol) を加え室温で1時間攪拌した。同条件下2-ジメチルアミノエタノール31.9 μL (0.29 mmol) を加え室温で1時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチル抽出 (5 mL × 8) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル) にて精製し、85.0 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率65%)。
MS (ESI) (m/z): 687.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H55N4O7S (MH+): 687.37914. Found, 687.37976.
第二工程
塩酸12-デスエテニル-14-[1-(2-ジメチルアミノエトキシカルボニルピリジン-6-イル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第一工程の化合物80.0 mg (0.12 mmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.15 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、69.3 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率80%)。
MS (ESI) (m/z): 687.3 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H55N4O7S (フリー体のMH+): 687.37914. Found, 687.38130.
(実施例58)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-(1-トリフルオロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物340 mg (0.67 mmol)、トリエチルアミン0.11 mL (0.80 mmol)、および塩化トリフルオロメタンスルホニル85.2 μL (0.80 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで酢酸エチル: メタノール = 10:1)にて精製し、125 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率29%)。
MS (ESI) (m/z): 658.3 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H47F3N3O7S2(MNH4 +): 658.28075. Found, 658.28083.
第二工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-(1-トリフルオロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物120 mg (0.19 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、28.9 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率24%)。
MS (ESI) (m/z): 644.2 (MNH4 +).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H45F3N3O7S2(MNH4 +): 644.26510. Found, 644.26515.
(実施例59)
第一工程
(3R)-14-[1-(3-クロロプロピルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物450 mg (0.88 mmol)、トリエチルアミン0.18 mL (1.32 mmol)、および塩化1-クロロプロパンスルホニル0.16 mL (1.32 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、362 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率63%)。
MS (FAB) (m/z): 647 (MH-).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C30H48ClN2O7S2(MH-): 647.2591. Found, 647.2579.
第二工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-14-[1-(3-フタルイミドプロピルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
第一工程の化合物350 mg (0.54 mmol) のN, N-ジメチルホルムアミド溶液 (6 mL) に、室温攪拌下フタルイミドカリウム109 mg (0.59 mmol) を加え80 oCで3時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチル抽出 (10 mL × 3) し、合した有機層を飽和食塩水洗浄 (10 mL) し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、ろ過し、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン:酢酸エチル = 1:1) にて精製し、276 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率67%)。
MS (FAB) (m/z): 758 (MH-).
HRMS (FAB) (m/z): Calcd. for C38H52N3O9S2(MH-): 758.3145. Found, 758.3118.
第三工程
12-デスエテニル-14-[1-(3-フタルイミドプロピルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第二工程の化合物260 mg (0.34 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、133 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率52%)。
MS (ESI) (m/z): 744.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C37H50N3O9S2(MH-): 744.29884. Found, 744.30089.
第四工程
14-[1-(3-アミノプロピルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例53の第三工程の方法に従って、第三工程の化合物125 mg (0.17 mmol)、ヒドラジン水和物41.2 μL (0.85 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、17.7 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率17%)。
MS (ESI) (m/z): 616.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C29H50N3O7S2(MH+): 616.30902. Found, 616.31274.
(実施例60)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-[1-(3-ピリジルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297


実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および塩化3-ピリジンスルホニル0.18 mL (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:2)にて精製し、639 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率94%)。
MS (ESI) (m/z): 648.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H46N3O7S2(MH-): 648.27772. Found, 648.27729.
第二工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-[1-(3-ピリジルスルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物600 mg (0.92 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:4)にて精製し、388 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率66%)。
MS (ESI) (m/z): 636.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C31H46N3O7S2(MH+): 636.27772. Found, 636.27982.
(実施例61)
12-デスエテニル-14-{1-[3-(ジメチルカルボキサミド)ピリジン-6-イル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例57の第一工程の方法に従って、実施例54の第二工程の化合物300 mg (0.49 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物113 mg (0.74 mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド142 mg (0.74 mmol)、および2M ジメチルアミン−テトラヒドロフラン0.37 mL (0.74 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、182 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率58%)。
MS (ESI) (m/z): 641.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H49N4O6S (MH-): 641.33728. Found, 641.33586.
(実施例62)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-14-{1-[6-(モルホリン-4-イル)-ピリジン-3-イル-スルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイル-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および塩化6-(モルホリン-4-イル)-ピリジン-3-スルホニル386 mg (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで1:4)にて精製し、456 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率63%)。
MS (ESI) (m/z): 735.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H55N4O8S2(MH+): 735.34613. Found, 735.34589.
第二工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-{1-[(6-モルホリン-4-イル)-ピリジン-3-イル-スルホニル]ピペリジン-4-カルボニル}カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物430 mg (0.59 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:4)にて精製し、270 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率64%)。
MS (ESI) (m/z): 719.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C35H51N4O8S2(MH-): 719.31483. Found, 719.31422.
(実施例63)
第一工程
(3R)-14-[1-(6-クロロピリジン-3-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物1.00 g (1.97 mmol)、トリエチルアミン0.41 mL (2.96 mmol)、および塩化6-クロロピリジン-3-スルホニル628 mg (2.96 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、1.34 gの無色粉末状の表題化合物を得た(収率95%)。
MS (ESI) (m/z): 682.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C32H45ClN3O7S2(MH-): 682.23874. Found, 682.23821.
第二工程
14-[1-(6-クロロピリジン-3-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオ-ムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物335 mg (0.49 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、80.2 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率24%)。
MS (ESI) (m/z): 668.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C31H43ClN3O7S2(MH-): 668.22309. Found, 668.22307.
(実施例64)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-14-[1-(2-ピリジン-2-イル-チオフェン-5-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および塩化2-(2-ピリジン)チオフェン-5-スルホニル382 mg (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、624 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率87%)。
MS (ESI) (m/z): 732.3 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C36H50N3O7S3(MH+): 732.28109. Found, 732.28149.
第二工程
12-デスエテニル-12-メチルチオ-14-[1-(2-ピリジン-2-イル-チオフェン-5-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイルムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物600 mg (0.82 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1、次いで酢酸エチル)にて精製し、364 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率62%)。
MS (ESI) (m/z): 716.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C35H46N3O7S3(MH-): 716.24979. Found, 716.24885.
(実施例65)
第一工程
(3R)-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-14-[1-(1-メチルイミダゾール-4-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および1-メチルイミダゾール-4-スルホニルクロライド265 mg (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、586 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率92%)。
MS (ESI) (m/z): 651.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C31H47N4O7S2(MH-): 651.28861. Found, 651.28834.
第二工程
12-デスエテニル-14-[1-(1-メチルイミダゾール-4-イル-スルホニル)ピペリジン-4-カルボニル]カルバモイル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物560 mg (0.86 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール = 20:1)にて精製し、357 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率65%)。
MS (ESI) (m/z): 637.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C30H45N4O7S2(MH-): 637.27296. Found, 637.27276.
(実施例66)
第一工程
(3R)-14-(1-クロロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、トリエチルアミン0.20 mL (1.47 mmol)、および塩化クロロメチルスルホニル0.13 mL (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、479 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率79%)。
MS (ESI) (m/z): 619.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H44ClN2O7S2(MH-): 619.22784. Found, 619.22834.
第二工程
14-(1-クロロメチルスルホニルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物450 mg (0.72 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、309 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率71%)。
MS (ESI) (m/z): 605.2 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C27H42ClN2O7S2(MH-): 605.21219. Found, 605.21229.
(実施例67)
第一工程
(3R)-14-(1-t-ブトキシカルバモイルアセチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-3-デオキソ-11-デオキシ-12-デスエテニル-3-メトキシ-12-メチルチオ-11-オキソ-4-エピムチリン
Figure 2008280297
実施例51の第一工程の方法に従って、実施例18の第二工程の化合物500 mg (0.98 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物225 mg (1.47 mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド282 mg (1.47 mmol)、およびN-(tert-ブトキシカルボニル)グリシン258 mg (1.47 mmol) を用いて反応を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、566 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率87%)。
MS (ESI) (m/z): 664.3 (MH-).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C34H54N3O8S (MH-): 664.36316. Found, 664.36232.
第二工程
14-(1-アミノアセチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例1の第四工程の方法に従って、第一工程の化合物540 mg (0.81 mmol) を用いて反応を行い、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、ヘキサン:酢酸エチル = 1:4、次いで酢酸エチル:メタノール = 10:1)にて精製し、208 mgの無色粉末状物である表題化合物を得た(収率47%)。
MS (ESI) (m/z): 552.4 (MH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H46N3O6S (MH+): 552.31073. Found, 552.31034.
第三工程
塩酸14-(1-アミノアセチルピペリジン-4-カルボニル)カルバモイル-12-デスエテニル-12-メチルチオムチリン
Figure 2008280297
実施例3の第五工程の方法に従って、第二工程の化合物180 mg (0.33 mmol) に4 mol/L 塩化水素−ジオキサン (0.40 mL) を加えて反応を行い、得られた残渣をろ過し、155 mgの無色粉末状の表題化合物を得た(収率80%)。
MS (ESI) (m/z): 552.4 (フリー体のMH+).
HRMS (ESI) (m/z): Calcd. for C28H46N3O6S (フリー体のMH+): 552.31073. Found, 552.30999.
(試験例)
MIC [最小発育阻止濃度 (MIC, minimum inhibitory concentration)]の測定
NCCLS寒天平板希釈法(Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically; approved standard-sixth edition. NCCLS. 2003, M7-A6, Vol. 23 (No. 2).) に準じて行った。
その結果、本発明化合物が優れた抗菌活性を有することを見出した。
マウスを用いた皮膚感染試験
背部を剃毛したマウス(Slc;ICR、3週齢)にペントバルビタール麻酔を施し、背部の皮膚を約1〜1.5 cm切開した。切開部位に菌液10 μLを滴下し、直ちに縫合することにより感染を惹起した。感染部位はプラスティック製のプロテクターにより保護した。化合物は1/10容DMSO溶解し、それを9/10容の白色ワセリンに加えてよく混合したものを、感染約2時間後と翌日、翌々日の朝、夕、計5回、感染部位に塗布した。
化合物の効果は皮膚内菌数の減少で評価した。感染3日後の皮膚を摘出し、ホモジナイズし、活性炭を加え残留化合物を除去した。10倍系列で希釈したホモジネート100 μLを培地に塗布し一晩培養した。生育してきたコロニー数から皮膚内菌数を算出した。コントロール(無投与群)と化合物投与群との統計学的有意差検定はDunnettの多重検定により行った。
(S. Rittenhouse et al. Antimicrob. Agents Chemother. 2006, 50, 3886-3888.に準じて実施した)
その結果、本発明化合物が優れた抗菌活性を有することを見出した。
本発明に係る化合物は、各種薬剤耐性菌を含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌が関与する感染症に有用である。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2008280297
    [式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、Aは下記化学式(I)
    Figure 2008280297
    (式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
    Figure 2008280297
    (式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す]で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  2. 一般式(1)において、Rが置換されていてもよいチオール基であり、Aが下記化学式(I’)
    Figure 2008280297
    (式中、Rは前記と同意義)
    であり、Bが下記化学式(II’)
    Figure 2008280297
    (式中、R’は置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基を表す。)
    である請求項1に記載のムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  3. 下記一般式(1-1)
    Figure 2008280297
    [式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、Aは下記化学式(I)
    Figure 2008280297
    (式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
    Figure 2008280297
    (式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す]で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  4. 下記一般式(1-2)
    Figure 2008280297
    [式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、Aは下記化学式(I)
    Figure 2008280297
    (式中、R2は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または芳香環が置換されていてもよいアラルキル基を表し、Qは置換されていてもよい窒素原子、酸素原子または硫黄原子を表す)を表し、Bは下記化学式(II)
    Figure 2008280297
    (式中、R3は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、芳香環が置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよい芳香族複素環、置換されていてもよい芳香環、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル基、芳香環が置換されていてもよいアリールスルホニル基、または窒素原子の保護基を表し、R4は水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R5a、R5b、R5c、R5d、R5e、R5fおよびR5gは同一または相異なって水素原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基、芳香環が置換されていてもよいアラルキルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基、チオール基、低級アシルオキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アシル基、低級アルキルカルボキサミド基、ニトロ基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、R6は置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基またはカルボキシル基を表し、Cyは置換されていてもよいフェニル基、1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む脂肪族複素環または1つ以上の置換基を有していてもよい5〜14員環のO、NおよびSからなる群より選ばれるヘテロ原子を1つ以上含む芳香族複素環を表し、mおよびnは0から2の整数を表し、oは0から10の整数を表す]で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  5. 下記一般式(2-1)
    Figure 2008280297
    (式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7は水酸基の保護基を表し、R8は水素原子または水酸基の保護基を表す)で示される4-エピムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  6. 下記一般式(2-2)
    Figure 2008280297
    (式中、R1は置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオール基または置換されていてもよいアミノ基を表し、R7およびR8は同一または相異なって水素原子または水酸基の保護基を表す)で示されるムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のムチリン誘導体またはそれらの酸付加塩類を有効成分とする感染症治療薬。
JP2007126365A 2007-05-11 2007-05-11 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体 Pending JP2008280297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007126365A JP2008280297A (ja) 2007-05-11 2007-05-11 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007126365A JP2008280297A (ja) 2007-05-11 2007-05-11 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008280297A true JP2008280297A (ja) 2008-11-20

Family

ID=40141415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007126365A Pending JP2008280297A (ja) 2007-05-11 2007-05-11 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008280297A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102344397A (zh) * 2011-08-23 2012-02-08 浙江升华拜克生物股份有限公司 一种伐奈莫林盐酸盐的提纯方法
CN102531983A (zh) * 2011-12-12 2012-07-04 温州大学 一种s-苯基-4-甲苯磺酸酯的化学合成方法
CN102558004A (zh) * 2011-12-12 2012-07-11 温州大学 一种s-(4-甲苯基)苯磺酸酯的化学合成方法
US8222407B2 (en) 2007-05-24 2012-07-17 Kyorin Pharmaceutical Co., Ltd. Mutilin derivative having heterocyclic aromatic ring carboxylic acid structure in substituent at 14-position
CN103214406A (zh) * 2013-05-15 2013-07-24 竺叶洪 一种苯磺酸酯化合物的制备方法
JP2016084350A (ja) * 2015-12-10 2016-05-19 東京応化工業株式会社 化合物
JP2017505304A (ja) * 2014-01-22 2017-02-16 ナブリヴァ セラピュティクス アクチエンゲゼルシャフト 12−epi−プロイロムチリン
WO2017122754A1 (ja) 2016-01-12 2017-07-20 日本ケミファ株式会社 電位依存性t型カルシウムチャネル阻害剤
CN107235971A (zh) * 2017-07-31 2017-10-10 重庆华邦胜凯制药有限公司 一种制备瑞他莫林的新方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8222407B2 (en) 2007-05-24 2012-07-17 Kyorin Pharmaceutical Co., Ltd. Mutilin derivative having heterocyclic aromatic ring carboxylic acid structure in substituent at 14-position
CN102344397B (zh) * 2011-08-23 2013-09-04 浙江升华拜克生物股份有限公司 一种伐奈莫林盐酸盐的提纯方法
CN102344397A (zh) * 2011-08-23 2012-02-08 浙江升华拜克生物股份有限公司 一种伐奈莫林盐酸盐的提纯方法
CN102558004A (zh) * 2011-12-12 2012-07-11 温州大学 一种s-(4-甲苯基)苯磺酸酯的化学合成方法
CN102531983A (zh) * 2011-12-12 2012-07-04 温州大学 一种s-苯基-4-甲苯磺酸酯的化学合成方法
CN102531983B (zh) * 2011-12-12 2013-07-17 温州大学 一种s-苯基-4-甲苯磺酸酯的化学合成方法
CN102558004B (zh) * 2011-12-12 2013-11-06 温州大学 一种s-(4-甲苯基)苯磺酸酯的化学合成方法
CN103214406A (zh) * 2013-05-15 2013-07-24 竺叶洪 一种苯磺酸酯化合物的制备方法
JP2017505304A (ja) * 2014-01-22 2017-02-16 ナブリヴァ セラピュティクス アクチエンゲゼルシャフト 12−epi−プロイロムチリン
US9701628B2 (en) 2014-01-22 2017-07-11 Nabriva Therapeutics Ag 12-epi pleuromutilins
JP2016084350A (ja) * 2015-12-10 2016-05-19 東京応化工業株式会社 化合物
WO2017122754A1 (ja) 2016-01-12 2017-07-20 日本ケミファ株式会社 電位依存性t型カルシウムチャネル阻害剤
CN107235971A (zh) * 2017-07-31 2017-10-10 重庆华邦胜凯制药有限公司 一种制备瑞他莫林的新方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5322927B2 (ja) 14位置換基に複素芳香環カルボン酸構造を有するムチリン誘導体
JP2008280297A (ja) 12位ヘテロ置換ムチリン誘導体
ES2201674T3 (es) Derivados de quinolina con propiedades antibacterianas.
AU766233B2 (en) Substituted imidazolidinone derivatives
ES2253233T3 (es) Procedimiento para sintesis de compuestos de urea heteroaril sustituidos.
JP2001521033A (ja) 抗菌物質としてのプレウロムチリン誘導体
JP2002527431A (ja) 抗細菌剤としてのナフチリジン化合物およびそれらのアザイソステリックアナログ
JP2009040709A (ja) 12位置換ムチリン誘導体
JP2023116769A (ja) エドキサバンの製造方法
JP2010523630A (ja) 含窒素複素環化合物、その製造及び抗菌剤としての使用
JP5628173B2 (ja) 有機化合物
US9453023B2 (en) Substituted phenyl cycloalkyl pyrrolidine (piperidine) spirolactams and amides, preparation and therapeutic use thereof
US9932355B2 (en) 2,5,6,7-tetrasubstituted thiazolo[4,5-b]pyridine derivatives and use thereof
EP1351959B1 (en) Novel pleuromutilin derivatives
JP5663743B2 (ja) モチリン受容体作動活性を有するオキシインドール誘導体
CA2347506C (en) Quinazolinone derivatives
JPWO2006070671A1 (ja) 12位置換ムチリン誘導体
JP2012519153A5 (ja)
JP2006306727A (ja) ピリジン環を14位置換基に有する12位置換ムチリン誘導体
JP3274088B2 (ja) 環状アミン誘導体
WO2004037828A1 (ja) 光学活性なスルホキシドの製造法
JP2010100582A (ja) 14位置換基に複素芳香環カルボン酸構造を有するムチリン誘導体
JP2013136573A (ja) 光学活性1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エタン誘導体の製造方法
JP2009215255A (ja) ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−カルボン酸誘導体とその付加塩及びそれらを有効成分とするpde阻害剤