JP2008279542A - 研削盤および非真円形状または偏心形状のワークの研削方法 - Google Patents

研削盤および非真円形状または偏心形状のワークの研削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な装置を用い、熱変位が生じた場合であっても高精度な補正が可能な研削盤および研削方法を提供する。
【解決手段】主軸中心軸から基準部材の基準面までの基準距離Rjを予め記憶する。そして、研削加工を中断して、研削対象部と基準面とのそれぞれにタッチセンサを当接させ、それぞれのX軸座標値、すなわち第一相対位置X1および第二相対位置X2を測定する。さらに、第一相対位置X1と第二相対位置X2との差分ΔXを算出する。そして、基準距離Rjと差分ΔXに基づいて、加工データを補正する。そして、補正された加工データに基づいて研削加工を再開する。
【選択図】図1

Description

本発明は、非真円形状または偏心形状のワークを研削する研削盤およびその研削方法に関するものである。
従来の非真円形状または偏心形状のワークを研削盤として、例えば、実開平5−93757号公報(特許文献1)および特開平10−156692号公報(特許文献2)に記載されたものがある。特許文献1に記載の研削盤は、ワークの素材形状が加工プログラムの形状と一致するかどうかを、研削加工前にタッチセンサをワークの素材に当接することで判断している。そして、一致している場合に限り、研削加工を開始するというものである。また、特許文献2に記載の研削盤は、一対の測定子を備える定寸装置によりワークの外形寸法を測定し、測定結果に基づいて加工データを補正するというものである。
実開平5−93757号公報 特開平10−156692号公報
特許文献1に記載の測定結果に基づいて加工データを補正することも考えられる。ここで、特許文献1に記載の測定においては、タッチセンサは砥石台に取り付けられ、ワークは主軸に取り付けられている。従って、主軸と砥石台との間に熱変位が生じた場合には、タッチセンサによる測定結果にずれが生じる。そのため、高精度な補正を行うことができない。また、特許文献2に記載の定寸装置によれば、主軸と砥石台との間に熱変位が生じたとしても、その影響は受けないため、高精度な補正が可能となる。しかし、定寸装置は非常に高価である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、安価な装置を用い、熱変位が生じた場合であっても高精度な補正が可能な研削盤および研削方法を提供することを目的とする。
<研削盤>
本発明の研削盤は、非真円形状または偏心形状のワークを主軸中心軸回りに回転可能に支持する主軸と、砥石を主軸中心軸に平行な砥石軸回りに回転可能に支持し、主軸に対して主軸中心軸の直交方向に相対移動可能な砥石台と、砥石台に取り付けられるタッチセンサと、主軸中心軸から所定の基準距離の位置に配置される基準面を有する基準部材と、予め基準距離を記憶する基準距離記憶部と、1つのワークの研削途中にて研削加工を中断して、基準面にタッチセンサを当接させた場合における主軸と砥石台との主軸中心軸の直交方向への第一相対位置と、ワークの研削部位のうち所定測定点にタッチセンサを当接させた場合における主軸と砥石台との主軸中心軸の直交方向への第二相対位置との差分を算出する差分算出部と、基準距離および差分に基づいてワークの加工データを補正する補正部と、補正部により補正された加工データに基づいて主軸の回転角度および主軸と砥石台との相対位置を制御して、1つのワークの研削加工を再開する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の研削盤において、熱変位や砥石摩耗などによる加工誤差が全くないとした場合には、主軸中心軸から基準面までの基準距離とワークの研削部位における設計値との差分は、第一相対位置と第二相対位置との差分に一致する。ここで、主軸中心軸から基準面までの基準距離は、予め記憶されている。つまり、この基準距離は、研削盤およびワークの熱変位に全く無関係のもの、すなわち、研削盤およびワークの熱変位の影響を全く受けていないものである。また、ワークの研削部位における設計値とは、補正されていない加工データにより得られるワークの研削部位における寸法に相当する。従って、主軸中心軸から基準面までの基準距離とワークの研削部位における設計値との差分は、既知である。一方、第一相対位置と第二相対位置とは、タッチセンサに該当部位に当接させることで測定される。
そして、本発明の研削盤において、第一相対位置および第二相対位置を測定するためのタッチセンサは、砥石台に取り付けられている。そのため、主軸と砥石台との間に熱変位が生じた場合には、特許文献1と同様に、タッチセンサによる測定結果そのものは、熱変位の影響を受ける。つまり、タッチセンサにより測定される第一相対位置および第二相対位置のそれぞれは、熱変位の影響を受けている。しかし、第一相対位置と第二相対位置との差分、すなわち、熱変位の影響を受けたもの同士の差分は、熱変位の影響をほとんど排除されたものとなる。つまり、第一相対位置と第二相対位置との差分は、主軸と砥石台との間に熱変位が生じている場合であっても、熱変位が生じていない場合であっても、同じ値となる。
このように、主軸中心軸から基準面までの基準距離、および、第一相対位置と第二相対位置との差分は、何れも、熱変位の影響を受けないものとなる。従って、本発明の研削盤において、熱変位や砥石摩耗などによる加工誤差が全くないとした場合には、測定の際に熱変位が生じているか否かに関わりなく、主軸中心軸から基準面までの基準距離とワークの研削部位における設計値との差分は、第一相対位置と第二相対位置との差分に一致する。
一方、熱変位や砥石摩耗などによる加工誤差がある場合には、ワークの研削部位における実際の寸法が、ワークの研削部位における設計値に対してずれることになる。この場合、主軸中心軸から基準面までの基準距離とワークの研削部位における設計値との差分と、第一相対位置と第二相対位置との差分とが、一致しない。ここで、第一相対位置と第二相対位置との差分は、上述したように、主軸と砥石台との間に熱変位が生じている場合であっても、熱変位が生じていない場合であっても、同じ値となる。従って、両差分のずれ量は、熱変位が生じている場合であっても、熱変位が生じていない場合であっても、変わらない。
そして、この両差分のずれ量を、本発明の補正部において補正することで、ワークの研削部位における実際の寸法が、設計値に一致するようにできる。つまり、熱変位の影響を受けない主軸中心軸から基準面までの基準距離、および、第一相対位置と第二相対位置との差分に基づいて、補正量を算出することで、主軸と砥石台との間に熱変位が生じていたとしても、その補正量は熱変位の影響を受けないようにすることができる。そして、この補正量に基づいて加工データを補正している。従って、高精度な研削加工が可能となる。また、本発明の研削盤においては、測定に際して砥石台に取り付けられたタッチセンサを用いており、定寸装置に比べて非常に安価である。
また、本発明の研削盤において、基準部材は、ワークに設けてもよいし、例えば、主軸台や心押台、さらにはベッドに設けてもよい。特に、基準部材は、ワークに設けられることが好ましい。この場合には、基準部材の基準面とワークの研削部位のうち所定測定点との離間距離を短くできる。従って、タッチセンサを基準部材の基準面に当接させた後に、タッチセンサをワークの研削部位のうち所定測定点に当接させるまでの時間が短くできる。仮に、タッチセンサを基準部材の基準面に当接させた後に、タッチセンサをワークの研削部位のうち所定測定点に当接させるまでの時間が長いと、その間に熱変位が生じるおそれがある。そうすると、第一相対位置と第二相対位置との差分が、熱変位の影響を受けたものとなってしまう。そこで、基準部材をワークに設け、タッチセンサが両当接位置間を移動する時間を短くできることで、タッチセンサが両当接位置間を移動する際に生じる熱変位の影響を抑制できる。つまり、より高精度な研削加工が可能となる。
さらに、基準部材をワークのように主軸中心軸を跨いで配置される部材に設けることにより、基準部材自体に熱変位(熱膨張)が生じた場合に以下の効果を奏する。基準部材をワークに設ける場合、基準部材を含むワークの中心線が、主軸中心軸に一致している。そうすると、基準部材は、主軸中心軸を跨いで、タッチセンサ側と、タッチセンサの反対側とに設けられることになる。そのため、基準部材自体に熱変位(熱膨張)が生じた場合に、基準部材を含むワークは、主軸中心軸から、タッチセンサ側の部分と、タッチセンサの反対側の部分とが、それぞれ均等に熱膨張することになる。従って、主軸中心軸から基準面までの離間距離は、ワーク全体の熱膨張の半分となる。一方、基準部材を例えば主軸台に設けた場合に、基準部材自体が熱膨張すると、基準部材が熱膨張全体の影響をそのまま受ける。このように、ワークに基準部材を設けることで、基準部材自体が熱膨張した場合に、その影響を小さくすることができる。
ここで、タッチセンサにより当接するワークの研削部位のうち所定測定点は、非真円形状または偏心形状であるため、研削部位のうちより良い位置が特定されることが多い。その場合、タッチセンサをワークの研削部位のうち所定測定点に当接させるために、主軸の回転角度の割り出しが必要となる。
この場合、基準部材がワークに設けられている場合における本発明の研削盤において、ワークは、非真円形状または偏心形状からなる研削対象部と、中心軸が主軸中心軸に同軸上に位置する円筒状または円柱状からなるジャーナル部と、を備え、基準部材は、ジャーナル部であり、基準面は、ジャーナル部の外周面であることが好ましい。
これにより、基準面はジャーナル部の外周面のどこでもよいことになる。つまり、基準面については、主軸の回転角度の割り出しが必要ではない。この場合、タッチセンサにより当接する前に、予め、ワークの研削部位のうち所定測定点をタッチセンサに当接可能な主軸の回転角度を割り出しておく。その後、タッチセンサを基準面およびワークの研削部位の所定測定点に当接させる。つまり、基準面をジャーナル部の外周面とすることで、タッチセンサが両当接位置間を移動する際に、主軸を回転させる必要がない。従って、主軸を回転させることにより直接的に生じる熱変位の影響に加えて、主軸を回転させることによる時間の延長により生じる熱変位の影響を受けないようにできる。これにより、より高精度な研削加工が可能となる。
さらに、主軸中心軸に非常に近い位置に位置するジャーナル部の外周面を基準面とすることで、ワークに熱変位(熱膨張)の影響が生じたとしても、その影響を極力小さくできる。
また、例えばカムシャフトやクランクシャフトなどのように、複数のジャーナル部を備えているものがある。このように、ワークが複数のジャーナル部を備える場合、基準部材は、複数のジャーナル部のうち研削対象部に最も近接するジャーナル部とするのが好ましい。これにより、タッチセンサが両当接位置間を移動する時間および移動量を短くできる。そして、移動時間および移動量が長くなると、熱変位の影響を受けるおそれがある。つまり、移動時間および移動量を短くできることで、これに起因する熱変位の影響を抑制できる。
ジャーナル部と研削対象部とが近接している場合には、ワークがレストにより支持されているときに、両位置がレストによる押ししろの影響を同程度受けている。つまり、第一相対位置と第二相対位置との差分は、レストによる押ししろの影響をほとんど受けていない。これらの結果、ジャーナル部と研削対象部が近接している場合には、より高精度な研削加工が可能となる。
ここで、基準部材がワークに設けられている場合には、基準距離記憶部は、ワーク毎に予め測定された基準距離を記憶するとよい。通常、ワークは加工精度の影響などにより、僅かながら個体差がある。そのため、厳密な意味において、基準距離は、ワーク毎に異なっている。つまり、第一相対位置と第二相対位置との差分が、ワーク毎に異なる。そこで、基準距離記憶部に記憶される基準距離をワーク毎に予め測定したものとすることで、ワーク毎に適切に補正することができ、結果として高精度な研削加工ができる。この他に、例えば、ロット毎のワークの加工精度が安定している場合には、1ロット毎に1回の割合で、基準距離を測定してもよい。
ただし、基準距離を予め測定することは、多くの時間を要する。そこで、ワーク毎の基準面の加工精度が常に安定している場合には、基準距離記憶部は、基準距離の設計寸法の公差中央値を記憶してもよい。これにより、ワーク毎に基準距離を予め測定することなく、基準距離を決定できる。これは、寸法公差が十分に大きい場合には、有効な手段である。
また、本発明の研削盤において、所定測定点は、ワークの研削部位のうち、主軸中心軸と砥石軸とを通る平面上に位置するときに砥石により研削加工される点とするのが好ましい。つまり、当該所定測定点における接線は、主軸中心軸と当該所定測定点とを結ぶ線分に対して直交する。ここで、当該所定測定点は、研削誤差および測定誤差が生じにくい。従って、高精度な補正が可能となる。
特に、ワークは、ベース円部を有する形状からなり、所定測定点は、ベース円部とするとよい。このベース円部は、どの位置であっても、主軸中心軸と砥石軸とを通る平面上に位置するときに砥石により研削加工される。そして、ベース円部を研削加工する際には、砥石が位置決めされた状態となる。従って、ベース円部の加工精度は、非常に安定したものとなる。つまり、ベース円部を所定測定点とすることで、より高精度に補正が可能となる。
ここで、特許文献2に記載の定寸装置を備える研削盤においては、例えば、ベース円部が180度以上の範囲を有するワークの場合には、一対の測定子の両方がベース円部に当接し、ベース円直径を測定できる。しかし、ベース円部が180度未満の範囲であるワークに対しては、一対の測定子によりベース円直径を測定することができず、リフト量の加工誤差の影響を受けてしまう。これに対して、本発明の研削盤においては、ベース円部が180度未満の範囲であっても、タッチセンサにより確実にベース円部に当接することが可能となる。従って、特許文献2に記載の研削盤に比べても、より高精度に研削加工が可能となる。
<非真円形状または偏心形状のワークの研削方法>
上述においては、本発明を研削盤として把握した場合について説明した。この他に、本発明は、非真円形状または偏心形状のワークの研削方法としても把握することができる。
すなわち、本発明の研削方法は、非真円形状または偏心形状のワークを主軸中心軸回りに回転可能に支持する主軸と、砥石を主軸中心軸に平行な砥石軸回りに回転可能に支持し、主軸に対して主軸中心軸の直交方向に相対移動可能な砥石台と、砥石台に取り付けられるタッチセンサと、主軸中心軸から所定の基準距離の位置に配置される基準面を有する基準部材と、を備え、予め基準距離を記憶する基準距離記憶工程と、1つのワークの加工データに基づいて、主軸の回転角度および主軸と砥石台との相対位置を制御して、1つのワークの研削加工を行う第一研削工程と、第一研削工程における研削加工を中断して、基準面にタッチセンサを当接させた場合における主軸と砥石台との主軸中心軸の直交方向への第一相対位置と、ワークの研削部位のうち所定測定点にタッチセンサを当接させた場合における主軸と砥石台との主軸中心軸の直交方向への第二相対位置との差分を算出する差分算出工程と、基準距離および差分に基づいて加工データを補正する補正工程と、補正工程にて補正された加工データに基づいて主軸の回転角度および主軸と砥石台との相対位置を制御して、1つのワークの研削加工を再開する第二研削工程と、を備えることを特徴とする。
これにより、上述した本発明の研削盤が奏する効果と同一の効果を奏する。すなわち、安価なタッチセンサを用いて、熱変位の影響を低減できる測定結果を用いて、補正が可能となる。また、上述した本発明の研削盤における他の特徴部分について、本発明の研削方法に同様に適用できる。この場合の効果も、上記と同様の効果を奏する。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の研削盤は、カムシャフトをワークとし、当該カムシャフトのカム部を研削加工する場合を例に挙げて説明する。この第一実施形態の研削盤の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第一実施形態の研削盤の構成を示す図である。まず、ワークであるカムシャフトWについて説明し、その後に、研削盤の機械構成、および、研削盤の制御ブロック構成について説明する。
図1に示すように、カムシャフトWは、長尺軸状であり、複数のカム部C1〜C4(本発明における「研削対象部」に相当する)と、複数のジャーナル部J1、J2とを備えている。具体的には、図1の左側の2個のカム部C1、C2の間に、ジャーナル部J1が位置し、図1の右側の2個のカム部C3、C4の間に、ジャーナル部J2が位置している。
ここで、最終製品形状における、カム部C1〜C4と、ジャーナル部J1、J2の詳細な形状について、図2を参照して説明する。図2は、カム部C1〜C4およびジャーナル部J1、J2を軸方向(主軸中心軸O1方向)から見た状態の図である。図2に示すように、ジャーナル部J1、J2の外周面の径方向断面形状が、半径Rjの円形からなる。つまり、ジャーナル部J1、J2は、円筒状または円柱状からなる。また、カム部C1〜C4は、半径Rcのベース円部Bと、中心点からの距離がベース円部Bよりも大きくなる突出部Tとから構成される。ここで、ベース円部Bの中心と、ジャーナル部J1、J2の中心とは、一致している。また、ベース円部Bの半径Rcは、ジャーナル部J1、J2の外周面半径Rjよりも大きくされている。
ここで、以下において、第一実施形態の研削盤により研削加工される研削対象部は、カム部C1とする。一方、ジャーナル部J1、J2は、既に研削加工されている。
次に、研削盤の機械構成について説明する。図1に示すように、研削盤の機械構成は、ベッド1と、テーブル2と、Z軸モータ3と、主軸台4と、主軸モータ5と、心押台6と、レスト7と、砥石台8と、X軸モータ9と、砥石10と、砥石駆動用モータ11と、タッチセンサ12とから構成されている。ここで、図1に示す研削盤の機械構成において、左右方向がZ軸方向であり、上下方向がX軸方向である。
ベッド1は、床面に据え付けられている。このベッド1上面の手前側(図1の下方)に、テーブル2がZ軸方向に移動可能に支持されている。このテーブル2の移動は、ベッド1に取り付けられたZ軸モータ3の駆動により行われる。主軸台4は、テーブル2上の図1の左側に載置され、主軸中心軸回り(Z軸回り)に回転可能な主軸4aを備えている。この主軸4aの回転は、主軸台4に取り付けられた主軸モータ5の駆動により行われる。
心押台6は、主軸台4に対向するようにテーブル2上の図1の右側に載置される。そして、主軸4aと心押台6とにより、カム部C1〜C4の中心軸およびジャーナル部J1、J2の中心軸が主軸中心軸に同軸上に位置するように、カムシャフトWの両端が支持されている。つまり、カムシャフトWが、ジャーナル部J1などの中心軸に一致する主軸中心軸回りに回転可能に支持されている。
レスト7は、テーブル2上の図1の下方に載置され、カムシャフトWの軸方向中央、具体的にはジャーナル部J1を支持している。つまり、レスト7は、研削加工の際にカムシャフトWが撓むのを防止している。
砥石台8は、ベッド1の上面のうち後方(図1の上方)に、X軸方向に移動可能に支持されている。この砥石台8の移動は、ベッド1に取り付けられたX軸モータ9の駆動により行われる。そして、砥石台8には、図1の左側に砥石10を、砥石軸回りに回転可能に支持している。ここで、砥石軸は、主軸中心軸に平行である。また、砥石10は、円盤形状をなしている。この砥石10は、ベルトを介して、砥石駆動用モータ11の駆動により回転する。
タッチセンサ12は、先端のプローブ12aが図1の下方に位置するように、砥石台8に取り付けられている。このタッチセンサ12のプローブ12aがワークに当接した場合に、当接信号を出力する。なお、タッチセンサ12は、図1の紙面に垂直な軸回りに回転可能に砥石台10に取り付けられており、研削加工の際に図1の実線にて示す位置に移動し、測定の際に図1の破線にて示す位置に移動する。
次に、研削盤の制御ブロック構成について図1を参照して説明する。研削盤の制御ブロック構成は、図1に示すように、基準距離記憶部21と、各種データ記憶部22と、制御部23と、モータ駆動部24と、位置検出部25と、タッチセンサ駆動部26と、差分算出部27と、補正部28とから構成される。
基準距離記憶部21は、主軸中心軸から基準部材における基準面までの距離である基準距離を予め測定して、記憶する。ここで、以下に説明する第一実施形態の研削方法においては、基準部材は、研削対象部であるカム部C1に最も近接したジャーナル部J1とする。そして、基準面は、当該ジャーナル部J1の外周面である。そして、カムシャフトWを主軸4aと心押台6に取り付けた状態において、ジャーナル部J1の中心軸が主軸中心軸に同軸上に位置しているので、基準距離は、ジャーナル部J1の半径Rjとなる。ここで、ジャーナル部J1の半径Rjは、予め測定している。この測定は、ワークが変更されたら、その都度測定を行う。つまり、ワーク毎に、基準距離Rjの測定を行う。
通常、ワークは加工精度の影響などにより、僅かながら個体差がある。そのため、厳密な意味において、基準距離Rjは、ワーク毎に異なっている。そこで、ワーク毎に基準距離Rjの測定を行い、基準距離記憶部21に記憶することで、ワーク毎に正確な基準距離Rjを用いることができる。結果として、後述する高精度な補正を行うことができるため、高精度な研削加工ができる。
各種データ記憶部22は、ベース円部Bの最終半径Rc、突出部Tのプロフィルデータ、切込量、測定プログラムなどの各種データを入力し、記憶する。
制御部23は、各種データ記憶部22に記憶されているベース円部Bの半径R1、プロフィルデータおよび切込量などに基づいて加工データを作成し、当該加工データに基づいてモータ駆動部24を制御する。このとき、位置検出部25による検出結果を考慮して駆動部24を制御する。この制御部23は、さらに、後述する補正部28により加工データが補正された場合には、補正された加工データに基づいてモータ駆動部24を制御する。また、制御部23は、各種データ記憶部22に記憶されている測定プログラムに基づいて、タッチセンサ駆動部26を制御する。
モータ駆動部24は、制御部23により制御され、Z軸モータ3、主軸モータ5、X軸モータ9および砥石駆動用モータ10を駆動する。つまり、加工データが実行されている場合には、モータ駆動部24は、テーブル2のX方向位置、主軸4aの回転角度、主軸4aと砥石台8との相対位置を制御し、且つ、砥石10を回転させて、カムシャフトWのカム部C1の研削加工を行う。また、測定プログラムが実行されている場合には、モータ駆動部24は、タッチセンサ12による測定対象へ当接するように、主軸4a、テーブル2および砥石台8を移動する。
位置検出部25は、Z軸モータ3の回転角を入力してテーブル2のZ軸座標値を検出し、X軸モータ9の回転角に基づいて砥石台8のX軸座標値を検出する。さらに、位置検出部25は、主軸モータ5の回転角に基づいて、主軸4aの回転角度を検出する。加工データが実行されている場合には、この検出結果は、制御部23へフィードバックされる。また、測定プログラムが実行されている場合には、後述する差分算出部27へ出力する。
タッチセンサ駆動部26は、制御部23により制御され、タッチセンサ12を駆動する。具体的には、制御部23にて測定プログラムが実行され、制御部23から測定開始信号が出力された場合に、タッチセンサ12を図1の右回り回転させて、プローブ12aを図1の下方に位置させる。そして、測定プログラムが終了した場合には、タッチセンサ12を図1の左回りに回転させて、プローブ12aを図1の右側に位置させる。
差分算出部27は、タッチセンサ12のプローブ12aをジャーナル部J1に当接させた場合における砥石台8のX軸座標値X1を入力する。さらに、差分算出部27は、タッチセンサ12のプローブ12aをカム部C1のベース円部B(本発明の「所定測定点」に相当する)に当接させた場合における砥石台8のX軸座標値X2を入力する。以下、砥石台8のX軸座標値X1を「第一相対位置X1」と称し、砥石台8のX軸座標値X2を「第二相対位置X2」と称する。そして、差分算出部27は、第一相対位置X1と第二相対位置X1との差分ΔX(以下、「測定差分ΔX」と称する)を算出する。
補正部28は、まず、制御部23にて作成された加工データに基づいて、現在のカム部C1のベース円部Bの理想半径R1を算出する。そして、補正部28は、この理想半径R1と、基準距離記憶部21に記憶されている基準距離Rjとの理想上の差分ΔXrを算出する。そして、差分算出部27にて算出された測定差分ΔXと、理想上の差分ΔXrとのずれ量(ΔX−ΔXr)を算出する。このずれ量(ΔX−ΔXr)を補正量として、この補正量を制御部23に出力し、加工データを補正する。
ここで、測定差分ΔXと、理想上の差分ΔXrと、補正量との関係について、図3を参照して説明する。図3(a)に示すように、カム部C1のベース円部Bの理想半径をR1とする。つまり、この理想半径R1は、ベース円部Bの半径の目標値である。
そして、実際の研削加工に際しては、砥石摩耗により砥石径が変化することや、熱変位により主軸4aと砥石台8とのX方向離間距離が拡大することなど、種々の要因により加工誤差を生じる。従って、図3(b)に示すように、理想半径R1となるように研削加工したとしても、ベース円部Bの実際半径R2は、理想半径R1に対して(R2−R1)だけずれる。つまり、実際半径R2と理想半径R1とのずれ量(R2−R1)だけ、切込量を補正することができれば、ベース円部Bの実際半径R2が、理想半径R1に一致することができる。
ここで、理想半径R1は、ベース円部Bの半径の目標値であるので、加工データから得られる値である。つまり、理想半径R1は、既知の値である。これに対して、実際半径R2は、実際の値であるので、未知の値である。そこで、この未知の実際半径R2を得るために、測定差分ΔXと基準距離Rjを用いている。
まず、図3(c)に示すように、タッチセンサ12のプローブ12aをジャーナル部J1の外周面(基準面)に当接させて、第一相対位置X1を算出する。続いて、図3(d)に示すように、タッチセンサ12のプローブ12aをカム部C1のベース円部Bに当接させて、第二相対位置X2を算出する。ここで、便宜上、第一相対位置X1および第二相対位置X2は、X軸機械原点O3からそれぞれの状態における砥石軸O2までの距離とする。
そして、第一相対位置X1と第二相対位置X2との測定差分ΔXは、実際半径R2から基準距離Rjを減算した値に等しくなる。つまり、式(1)の関係を有する。
Figure 2008279542
そこで、式(1)を式(2)のように変換することで、未知であった実際半径R2を算出することができる。
Figure 2008279542
ここで、仮に、主軸4aと砥石台8との間に熱変位が生じているとすると、タッチセンサ12により測定される第一相対位置X1および第二相対位置X2のそれぞれは、熱変位の影響を受けた値となる。しかし、第一相対位置X1と第二相対位置X2との測定差分ΔXは、熱変位の影響を受けたもの同士の差分であるため、熱変位の影響をほとんど排除されたものとなる。つまり、測定差分ΔXは、主軸4aと砥石台8との間に熱変位が生じている場合であっても、熱変位が生じていない場合であっても、同じ値となる。
また、基準部材であるジャーナル部J1は、研削対象部であるカム部C1に最も近接するジャーナル部である。従って、タッチセンサ12によりジャーナル部J1を当接させた後に、カム部C1のベース円部Bに当接させるまでの移動時間および移動量を短くできる。従って、タッチセンサ12が両当接位置間を移動する際に、熱変位が生じることをできるだけ抑制し、両測定結果が熱変位の影響を受けないようにできる。
さらに、ジャーナル部J1とカム部C1とが近接しているので、両位置は、レスト7による押ししろの影響を同程度受けている。つまり、測定差分ΔXは、レスト7による押ししろの影響をほとんど受けていない。
さらに、基準部材であるジャーナル部J1の外周面は、研削対象部であるカム部C1の外周面よりも主軸中心軸の近くに位置する。このように、研削部位よりも主軸中心軸に近い位置に位置するジャーナル部J1の外周面を基準面とすることで、ワークWに熱変位(熱膨張)の影響が生じたとしても、その影響を極力小さくできる。
さらに、基準部材としてワークWのように主軸台4と心押台6の間に配置され主軸中心軸を跨いで配置される部材を用いることで、基準部材自体の熱膨張の影響を小さくすることができる。その理由について説明する。基準部材としてワークWのジャーナル部J1を用いる場合、基準部材を含むワークWの中心線が、主軸中心軸に一致している。そうすると、基準部材は、主軸中心軸を跨いで、タッチセンサ12側と、タッチセンサ12の反対側とに設けられることになる。そのため、基準部材自体に熱変位(熱膨張)が生じた場合に、基準部材を構成するワークWは、主軸中心軸から、タッチセンサ12側の部分と、タッチセンサ12の反対側の部分とが、それぞれ均等に熱膨張することになる。従って、主軸中心軸から基準面までの離間距離は、ワークW全体の熱膨張の半分となる。一方、基準部材を例えばテーブル2に設けた場合に、基準部材自体が熱膨張すると、基準部材が熱膨張全体の影響をそのまま受ける。このように、ワークを基準部材として用いることで、基準部材自体が熱膨張した場合に、その影響を小さくすることができる。
このように、式(2)により得られるベース円部Bの実際半径R2は、熱変位の影響およびレスト7による押ししろの影響が排除された測定差分ΔXと、元々熱変位の影響を受けていない基準距離Rjとを用いることで、熱変位の影響を受けることのない正確な値となる。
このようにして、実際半径R2を得ることができれば、得られた実際半径R2と既知の理想半径R1とのずれ量(R2−R1)を算出することができ、このずれ量(R2−R1)を切込量の補正量とすることができる。
次に、第一実施形態の研削方法について、図4を参照して説明する。図4は、第一実施形態の研削方法を示すフローチャートである。図4に示すように、まず、基準距離Rjを予め測定し、基準距離記憶部21に入力して記憶させる(基準距離記憶工程)(ステップS1)。続いて、ベース円部Bの半径R1、突出部Tのプロフィルデータ、切込量、測定プログラムなどの各種データを各種データ記憶部22に入力し、記憶させる(ステップS2)。
続いて、第一研削工程を開始する(第一研削工程)(ステップS3)。第一研削工程とは、第一実施形態においては、カム部C1の素材形状から、切込量Dが予め定められた中断切込量D1に達するまでの研削加工である。この第一研削工程においては、制御部23が、各種データに基づいて、主軸4aの回転角度および主軸4aと砥石台8との相対位置を制御して研削加工を行う。そして、切込量Dが中断切込量D1に達したか否かを判断し、中断切込量D1に達していなければ、中断切込量D1に達するまで第一研削工程を継続する(ステップS4)。
切込量Dが中断切込量D1に達した場合には、第一研削工程を中断する(ステップS5)。続いて、制御部23は、測定プログラムを実行する。まずは、制御部23は、主軸4aの角度の割り出しを行う(ステップS6)。
ここで、割り出し角度について、図5を参照して説明する。図5は、主軸4aの角度を割り出した状態における、カム部C1を主軸中心軸方向から見た図である。図5に示すように、カム部C1のベース円部Bの所定測定点Pがタッチセンサ12のプローブ12aに当接されるように、主軸4aの角度を割り出す。このベース円部Bの所定測定点Pは、カム部C1の研削部位である外周面のうち、主軸中心軸O1と砥石軸O2とを通る平面状に位置するとき、砥石10により研削加工される点である。つまり、所定測定点Pにおける接線は、主軸中心軸O1と所定測定点Pとを結ぶ線分に対して直交する。このような研削部位は、研削誤差および測定誤差が生じにくい部位である。従って、高精度な補正を行うことができる。
図4に戻り説明する。主軸4aの角度の割り出しを行った後には、タッチセンサ12のプローブ12aをジャーナル部J1の外周面(基準面)に当接させて、そのときのX軸座標値、すなわち第一相対位置X1を測定する(ステップS7)。続いて、タッチセンサ12のプローブ12aをカム部C1のベース円部Bの所定測定点Pに当接させて、そのときのX軸座標値、すなわち第二相対位置X2を測定する(ステップS8)。
ここで、最初に主軸4aの角度の割り出しを行った後に、第一相対位置X1と第二相対位置X2を測定している。上述したように、主軸4aの角度の割り出しに際しては、カム部C1のベース円部Bの所定測定点Pがタッチセンサ12のプローブ12aに当接されるようにした。しかし、ジャーナル部J1については全く考慮していない。これは、ジャーナル部J1の外周面の径方向断面を円形としているため、ジャーナル部J1の外周面(基準面)であればタッチセンサ12のプローブ12aを当接させる点はどの位置でもよいからである。つまり、最初に主軸4aの角度の割り出しを行い、両当接位置にタッチセンサ12のプローブ12aを当接させる間に、主軸4aの角度の割り出しを行わなくてよくなる。従って、両測定結果が、主軸4aを回転させることにより直接的に生じる熱変位の影響に加えて、主軸4aを回転させることによる時間の延長により生じる熱変位の影響を受けないようにできる。
続いて、差分算出部27にて、第一相対位置X1と第二相対位置X2との測定差分ΔXを算出する(差分算出工程)(ステップS9)。そして、補正部28にて、測定差分ΔX、基準距離Rj、および、加工データにより得られるベース円部Bの理想半径R1に基づいて、ずれ量(R2−R1)を算出し、加工データを補正する(補正工程)(ステップS10)。
続いて、第二研削工程を開始する(第二研削工程)(ステップS11)。第二研削工程とは、第一実施形態においては、切込量Dが中断切込量D1の状態であるカム部C1の中断形状から、切込量Dが予め定められた最終切込量D2に達するまでの研削加工である。この第二研削工程においては、制御部23が、各種データに基づいて、主軸4aの回転角度および主軸4aと砥石台8との相対位置を制御して研削加工を再開する。このときの加工データは、補正部28により補正された加工データである。そして、切込量Dが最終切込量D1に達したか否かを判断し、最終切込量D2に達していなければ、最終切込量D2に達するまで第二研削工程を継続する(ステップS12)。そして、切込量Dが最終切込量D2に達した場合に、第二研削工程を終了する(ステップS13)。
以上説明したように、第一実施形態の研削盤による研削方法によれば、熱変位の影響を排除した測定結果に基づいて、加工誤差を算出することができる。従って、この加工誤差に相当する補正量に従って加工データを補正することで、カム部C1の最終形状が目標値に一致させることができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態においては、基準距離Rjを、ワーク毎に測定し、基準距離記憶部21に記憶させた。この他に、基準距離記憶部21に記憶させる基準距離Rjは、基準距離Rjの設計寸法の公差中央値としてもよい。これにより、ワーク毎に基準距離を予め測定することなく、基準距離を決定できる。これは、寸法公差が十分に大きい場合には、有効な手段である。また、ワーク毎に基準距離Rjを測定するのではなく、例えば、1ロット毎に1回の割合で基準距離Rjを測定してもよい。
また、上記実施形態においては、ワークとしてカムシャフトを例に挙げて説明したが、例えばクランクシャフトに対しても適用でき、非真円形状または偏心形状のワークに対してであれば適用可能である。
また、基準部材としてジャーナル部J1を適用したが、この他に、主軸台4に設けられたセンタ、心押台6に設けられたラムまたはテーブル2に固定された基準ブロックなどを適用することもできる。ただし、基準部材がワークであることの方が好ましい。
第一実施形態の研削盤の構成を示す図である。 カム部C1〜C4およびジャーナル部J1、J2を軸方向(主軸中心軸O1方向)から見た状態の図である。 測定差分ΔXと、理想上の差分ΔXrと、補正量との関係について説明する図である。 第一実施形態の研削方法を示すフローチャートである。 主軸4aの角度を割り出した状態における、カム部C1を主軸中心軸方向から見た図である。
符号の説明
1:ベッド、 2:テーブル、 3:Z軸モータ、 4:主軸台、 4a:主軸、
5:主軸モータ、 6:心押台、 7:砥石台、 8:砥石、
9:X軸モータ、 10:砥石駆動用モータ、 11:砥石駆動用モータ、
12:タッチセンサ、 12a:プローブ、
21:基準距離記憶部、 22:各種データ記憶部、 23:制御部、
24:モータ駆動部、 25:位置検出部、 26:タッチセンサ駆動部、
27:差分算出部、 28:補正部、
W:カムシャフト(ワーク)、
C1〜C4:カム部、 J1、J2:ジャーナル部、
B:ベース円部、 T:突出部

Claims (9)

  1. 非真円形状または偏心形状のワークを主軸中心軸回りに回転可能に支持する主軸と、
    砥石を前記主軸中心軸に平行な砥石軸回りに回転可能に支持し、前記主軸に対して前記主軸中心軸の直交方向に相対移動可能な砥石台と、
    前記砥石台に取り付けられるタッチセンサと、
    前記主軸中心軸から所定の基準距離の位置に配置される基準面を有する基準部材と、
    予め前記基準距離を記憶する基準距離記憶部と、
    1つの前記ワークの研削途中にて研削加工を中断して、前記基準面に前記タッチセンサを当接させた場合における前記主軸と前記砥石台との前記主軸中心軸の直交方向への第一相対位置と、前記ワークの研削部位のうち所定測定点に前記タッチセンサを当接させた場合における前記主軸と前記砥石台との前記主軸中心軸の直交方向への第二相対位置との差分を算出する差分算出部と、
    前記基準距離および前記差分に基づいて前記ワークの加工データを補正する補正部と、
    前記補正部により補正された前記加工データに基づいて前記主軸の回転角度および前記主軸と前記砥石台との相対位置を制御して、前記1つの前記ワークの研削加工を再開する制御部と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  2. 前記基準部材は、前記ワークに設けられている請求項1に記載の研削盤。
  3. 前記ワークは、非真円形状または偏心形状からなる研削対象部と、中心軸が前記主軸中心軸に同軸上に位置する円筒状または円柱状からなるジャーナル部と、を備え、
    前記基準部材は、ジャーナル部であり、
    前記基準面は、前記ジャーナル部の外周面である請求項2に記載の研削盤。
  4. 前記ワークは、複数の前記ジャーナル部を備え、
    前記基準部材は、複数の前記ジャーナル部のうち前記研削対象部に最も近接する前記ジャーナル部である請求項3に記載の研削盤。
  5. 前記基準距離記憶部は、前記ワーク毎に予め測定された前記基準距離を記憶する請求項2〜4の何れか一項に記載の研削盤。
  6. 前記基準距離記憶部は、前記基準距離の設計寸法の公差中央値を記憶する請求項2〜4の何れか一項に記載の研削盤。
  7. 前記所定測定点は、前記ワークの研削部位のうち、前記主軸中心軸と前記砥石軸とを通る平面上に位置するときに前記砥石により研削加工される点である請求項1〜6の何れか一項に記載の研削盤。
  8. 前記ワークは、ベース円部を有する形状からなり、
    前記所定測定点は、前記ベース円部である請求項7に記載の研削盤。
  9. 非真円形状または偏心形状のワークを主軸中心軸回りに回転可能に支持する主軸と、
    砥石を前記主軸中心軸に平行な砥石軸回りに回転可能に支持し、前記主軸に対して前記主軸中心軸の直交方向に相対移動可能な砥石台と、
    前記砥石台に取り付けられるタッチセンサと、
    前記主軸中心軸から所定の基準距離の位置に配置される基準面を有する基準部材と、
    を備え、
    予め前記基準距離を記憶する基準距離記憶工程と、
    1つの前記ワークの加工データに基づいて、前記主軸の回転角度および前記主軸と前記砥石台との相対位置を制御して、前記1つの前記ワークの研削加工を行う第一研削工程と、
    前記第一研削工程における研削加工を中断して、前記基準面に前記タッチセンサを当接させた場合における前記主軸と前記砥石台との前記主軸中心軸の直交方向への第一相対位置と、前記ワークの研削部位のうち所定測定点に前記タッチセンサを当接させた場合における前記主軸と前記砥石台との前記主軸中心軸の直交方向への第二相対位置との差分を算出する差分算出工程と、
    前記基準距離および前記差分に基づいて前記加工データを補正する補正工程と、
    前記補正工程にて補正された前記加工データに基づいて前記主軸の回転角度および前記主軸と前記砥石台との相対位置を制御して、前記1つの前記ワークの研削加工を再開する第二研削工程と、
    を備えることを特徴とする非真円形状または偏心形状のワークの研削方法。
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