JP2008276260A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 消費電力が小さく、音が静かで、応答時間が短く、機械的構造が簡単でコストダウンに寄与するとともに、外径が細く小型であるにもかかわらず、フォーカシング、及びズーミングが可能な光学系を提供する。
【解決手段】 可変焦点レンズを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせに必要な可変焦点レンズの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変焦点レンズを有する撮像装置。
Sd=k×P×Fno ・・・式370
但し、
P=√(Px・Py)
Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
Fno:撮影光学系のFナンバー
k:定数(2〜3の間の値をとる)
である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可変焦点レンズ、可変焦点回折光学素子、可変偏角プリズム、可変焦点ミラー等の光学特性可変光学素子、及びこれらの光学特性可変光学素子を含む光学系を備えた、例えば、カメラやデジタルカメラやTVカメラのファインダー、望遠鏡や顕微鏡や双眼鏡等の観察光学系、眼鏡、ビデオプロジェクター、カメラ、デジタルカメラ、TVカメラ、内視鏡、等の光学装置に関する。
従来のレンズは、ガラスを研磨して製造したレンズ、または成形して製造したレンズを用いており、レンズ自体で焦点距離を変化させることができないため、ある光学系においてフォーカシングやズーミングを行うためには、レンズ群を光軸方向に移動させる必要があるので、機械的構造が複雑になっている。
特開2000-131610号公報
特許文献1では、レンズ群の一部を移動させるためにモーター等を用いていたため、消費電力が大きい、音がうるさい、応答時間が長くレンズの移動に時間がかかる、等の欠点があった。
本発明は、従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラやデジタルカメラやTVカメラや撮像機能付き携帯電話の撮像光学系、ファインダー、望遠鏡や双眼鏡や顕微鏡等の観察光学系、内視鏡や監視用カメラや小型のデジタルカメラの撮像光学系等、これらの光学系において、消費電力が小さく、音が静かで、応答時間が短く、機械的構造が簡単でコストダウンに寄与するとともに、外径が細く小型であるにもかかわらず、フォーカシング、及びズーミングが可能な光学系を提供することを目的とする。また、上記光学系以外にも、ロボットの目、撮像機能付き携帯電話、ドアスコープ用カメラ、車載カメラ、などにも利用できることは言うまでもない。
本発明の撮像装置は、例えば以下の内容のものである。
(1) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有し、可変ミラーがピント合わせ機能を有すズーム光学系。
(2) 移動する光学素子群が負パワーを有す(1)に記載のズーム光学系。
(3) 可変ミラーを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせに必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
Sd=k×P×Fno ・・・式370
但し、
P=√(Px・Py)
Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
Fno:撮影光学系のFナンバー
k:定数(2〜3の間の値をとる)
である。
(4) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有し、可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセータ機能を有すズーム光学系。
(5) 第1光学素子群と、その後方に配置された可変ミラーまたは可変焦点レンズと、その後方に置かれた変倍光学素子群と、を有す(1)〜(4)に記載のズーム光学系。
(6) 前から順に第1光学素子群と、可変ミラーまたは可変焦点レンズと、第2光学素子群または空気間隔と変倍光学素子群と光学素子群とからなる(1)〜(5)に記載のズーム光学系。
(7) ズーミング時またはフォーカシング時に、可変ミラーの変形とともに、ミラー反射面に対してほぼ垂直な方向への可変ミラー全体の平行移動も行うことも特徴とする、撮像光学系。
(8) ズーミング時またはフォーカシング時に、可変ミラーの変形とともに、可変ミラー全体をある方向に平行移動することを特徴とする撮像光学系。
(9) 可変ミラー全体の最大の平行移動量をx、光学系の焦点距離をfとしたときに、
0 < |x|/f < 1
を満たすことを特徴とする撮像光学系。
(10) (7)又は(8)に従属する(9)に記載の撮像光学系。
(11) 移動するレンズ群が1つである(1)〜(10)に記載の撮像光学系。
(12) 可変ミラーを備え、ある光学素子群の前後の2つの光学素子群が変倍のために常に同じ移動量で動き、その移動する2つの群は同じ符号のパワーを持ち、かつ前記、移動群に挟まれた群のパワーは逆符号であり、可変ミラーがフォーカス機能、あるいはコンペセータ機能を有するズーム光学系。
(13) 移動する2つの群のパワーが正である(12)に記載のズーム光学系。
(14) 移動する2つの群のパワーが負である(12)に記載のズーム光学系。
(15) 前方から順に負のパワーを有す群、可変ミラー、移動群のうちの前方、移動群に挟まれた群、移動群の後方を有す(12)に記載のズーム光学系。
(16) 可変ミラーと変倍機能を有する変倍群を有し、可変ミラーがピント合わせ機能を有し、変倍群の前方に可変ミラーを配置したことを特徴とするズーム光学系。
(17) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有する変倍群であり、可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセータ機能を有し、変倍群の前方に可変ミラーを配置したことを特徴とするズーム光学系。
(18) (7)〜(15)に従属する(16)〜(17)に記載のズーム光学系。
(19) 回転対称レンズと可変ミラーを有す(1)〜(18)に記載のズーム光学系。
(20) 回転対称レンズと可変ミラーとからなる(1)〜(18)に記載のズーム光学系。
(21) 式301〜304を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(22) 式305〜309を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(23) 式311〜314を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(24) 式316〜321を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(25) 式322〜323を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(26) 式324〜326を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(27) 式327〜329を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(28) 式330〜333を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(29) 式335〜336を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(30) 式340〜347を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(31) 式301〜347の少なくとも2つ以上を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(32) 式340〜347の少なくとも1つ以上と式301〜336の少なくとも1つ以上を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(33) 明るさ絞りが可変ミラーの後方にあることを特徴とする(1)〜(29)に記載のズーム光学系。
(34) 移動する光学素子群が正パワーを有す(1)〜(16)に記載のズーム光学系。
(34') 移動する光学素子群が負パワーを有す(1)〜(16)に記載のズーム光学系。
(35) 静電気により駆動される可変ミラーを有し撮影時に、撮影する物体距離の範囲内で、可変ミラーの形状が凹面であることを特徴とする撮像装置。
(36) 物体に対するピントを変化させ、撮像した物体像の高周波成分を検出し、その高周波成分が最大になったところで、合焦状態と判断する山のぼり方式のオートフォーカスを有す撮像装置において、(35)に記載の撮像装置。
(37) (36)においてオートフォーカスを行う場合に物体に対するピントを変化させるとき、可変ミラーの形状が平面になる状態を含む撮像装置。
(38) 可変ミラーを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせに必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdだけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(39) 可変ミラーを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせとコンペセータとして必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdだけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(40) 可変ミラーを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせとコンペセータとして必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(41) (35)に記載の特徴を有する(3)、(38)〜(40)に記載の撮像装置。
(42) 可変ミラーを備え、アクティブ方式のオートフォーカスを行う撮像装置。
(43) 可変ミラーと撮像素子を備え、アクティブ方式のオートフォーカスを行う電子撮像装置。
(44) (1)〜(34')に記載の光学系を備えた(35)〜(43)に記載の撮像装置。
(45) 式102を満たす撮像装置。
(46) 撮像素子を備え、最も物体寄りの光学素子と撮像素子の位置関係が固定されていることを特徴とする(1)〜(34')に記載の光学系を備えた撮像装置。
(47) 撮像素子を備え、最も物体寄りの光学素子と撮像素子の位置関係が固定されていることを特徴とする(44)に記載の撮像装置。
(48) 可変ミラーに代えて通常のミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(47)に記載の光学系又は撮像装置。
(49)可変ミラーに代えて、可変焦点レンズを用いたことを特徴とする(1)〜(47)に記載の光学系又は撮像装置。
形状可変ミラーとは、可変ミラーの一つであり、表面形状を凸面、平面、凹面に自由に変化させることで、光学パワー、又は収差を自由に変化させることができるミラーである。これによって、撮像系の物体距離が変化した場合でも、可変ミラーの形状を変化させるだけでピントを合わせることができる。このとき、可変ミラーの形状は、回転対称な曲面でもよいが、収差補正をより良く行うためには、回転非対称な面、あるいは自由曲面であることが望ましい。
その理由を以下に詳述する。まず、用いる座標系、回転非対称な面について説明する。軸上主光線が、光学系の第1面に交差するまでの直線によって定義される光軸をZ軸とし、そのZ軸と直交し、かつ、偏心光学系を構成する各面の偏心面内の軸をY軸と定義し、前記光軸と直交し、かつY軸と直交する軸をX軸とする。光線の追跡方向は、物体から像面に向かう順光線追跡で説明する。
一般に、球面レンズのみで構成された球面レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収差、像面湾曲等の収差をいくつかの面で互いに補正し合い、全体として収差を少なくする構成になっている。
一方、少ない面数で収差を良好に補正するためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球面で発生する各種収差自体を少なくするためである。
しかし、偏心した光学系においては、偏心により発生する回転非対称な収差を回転対称光学系で補正することは不可能である。この偏心により発生する回転非対称な収差は、歪曲収差、像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非点収差、コマ収差がある。
まず、回転非対称な像面湾曲について説明する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、像界側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の半分になる。すると、図14に示すように、軸上主光線に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可能である。
この傾いた像面湾曲をその発生源である凹面鏡M自身で補正するには、凹面鏡Mを回転非対称な面で構成し、この例ではY軸正の方向に対して曲率を強く(屈折力を強く)し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く(屈折力を弱く)すれば、補正することができる。また、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹面鏡Mとは別に光学系中に配置することにより、少ない構成枚数でフラットな像面を得ることが可能となる。
また、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由度が増え収差補正上は好ましい。
次に、回転非対称な非点収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡Mでは、軸上光線に対しても図15に示すような非点収差が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向の曲率を適切に変えることによって可能となる。
次に、回転非対称なコマ収差について説明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡Mでは、軸上光線に対しても図16に示すようなコマ収差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変えることによって可能となる。
また、本発明の偏心光学系では、前述の反射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線に対し偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構成も可能である。このような構成をとれば、その反射面にパワーを持たせることで発生する偏心収差をその面自体で補正することが可能となり、プリズムの屈折面のパワーを緩めることで、色収差の発生自体を小さくすることができる。
そして、本発明の偏心光学系の構成反射面の1つである形状可変ミラー、屈折率可変ミラーの面形状を回転非対称な面とすることが偏心収差を補正する上で望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、形状可変ミラーを用いることにより、レンズ群を前後に駆動することなく、ミラーの表面形状を変化させるだけで、ズーミングやフォーカシングを行うことができる光学装置などを提供することができる。
なお、本発明で使用する自由曲面とは次の式(a)で定義されるものである。この定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
Z=cr2/[1+√{1−(1+k)c22}]
+Σ(j=266)CjXmn ・・・(a)
ここで、上式(a)の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
球面項中、
c:頂点の曲率
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2+Y2
N:2以上の自然数
である。
自由曲面項は、
Σ(j=266)CjXmn
=C2X+C3Y+
+C42+C5XY+C62
+C73+C82Y+C9XY2+C103
+C114+C123Y+C1322+C14XY3+C154
+C165+C174Y+C1832+C1923+C20XY4+C215
+C226+C235Y+C2442+C2533+C2624+C27XY5
286
+C297+C306Y+C3152+C3243+C3334+C3425
+C35XY6+C367・・・
ただし、Cj(jは2以上の整数)は係数である。
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。
また、上記の回転非対称な曲面形状の面である自由曲面の他の定義式として、Zernike多項式により定義できる。この面の形状は次式(b)により定義する。式(b)のZ軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定義され、AはX−Y面内のZ軸からの距離、RはZ軸回りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
x=R×cos(A)
y=R×sin(A)
Z=D2+D3Rcos(A)+D4Rsin(A)
+D52cos(2A)+D6(R2−1)+D72sin(2A)
+D83cos(3A)+D9(3R3−2R)cos(A)+D10(3R3−2R)sin(
A)
+D113sin(3A)+D124cos(4A)+D13(4R4−3R2)cos(2A)
+D14(6R4−6R2+1)+D15(4R4−3R2)sin(2A)+D164si
n(4A)
+D175cos(5A) +D18(5R5−4R3)cos(3A)
+D19(10R5−12R3+3R)cos(A)
+D20(10R5−12R3+3R)sin(A)
+D21(5R5−4R3)sin(3A)+D225sin(5A)
+D236cos(6A)+D24(6R6−5R4)cos(4A)
+D25(15R6−20R4+6R2)cos(2A)
+D26(20R6−30R4+12R2−1)
+D27(15R6−20R4+6R2)sin(2A)
+D28(6R6−5R4)sin(4A)+D296sin(6A) ・・・(b)
ただし、Dm(mは2以上の整数)は係数である。なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D4,D5,D6、D10,D11,D12,D13,D14,D20,D21,D22・・・を利用する。
上記定義式は、回転非対称な曲面形状の面の例示のために示したものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。数学的に同値ならば他の定義で曲面形状を表してもよい。
本発明においては、(a)式中のxの奇数次の項を全て0とすることで、y−z面と平行な対称面を持つ自由曲面としている。
また、偏心面については、光学系の基準面の中心からその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、上記(a)式のZ軸を中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。
また、偏心の順序は、X、Y、Z方向の偏心が行われた後、α、β、γの順で座標系を回転させる。その座標系がミラー面のローカル座標となる。その後、反射された光線の座標系を定義するために、再びα、β、γの順で座標系を回転させて、定義座標系を定義する。
また、反射面の傾きだけを示す場合も、偏心量としてその面の中心軸の傾き角が与えられている。
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をk、非球面係数をa、b、c、dとしたとき、次式(c)で表される。
z=(y2/r)/[1+{1−(1+k)・(y/r)21/2]+ay4
+by6+cy8+dy10 ・・・(c)
なお、上記数値データに関する説明は、本発明の各実施例の数値データに共通である。
以上の説明から明らかなように、本発明の撮像装置によれば、消費電力が小さ
く、音が静かで、応答時間が短く、機械的構造が簡単でコストダウンに寄与する
とともに、外径が細く小型であるにもかかわらず、フォーカシング、及びズーミ
ングが可能な撮像装置を提供することが出来る。
図8は本発明の一例(後述の実施例8)で、可変ミラー301を用いたデジタルカメラ、TVカメラ等の電子撮像系に用いられる1.8倍のズーム光学系の例302である。
凸レンズ303、凹レンズ304とからなる第1群305、その後方に置かれた301、凸パワーのレンズ群306、凹パワーを持つバリエータ(変倍群)307凸レンズ308、309凹レンズ310からなる第4群311とからなる。307は直線上をZ軸に平行に移動し、変倍が行なわれる。この時ピント移動が生じるが、301を変形させることで補償している。つまり301はコンペンセータの機能を有する。また物体距離が変わった時301を変形させることで408上に結像させることができる。つまりピント合わせを行なう場合、必ずしもレンズの移動を行なわせなくてもよい。301はコンペンセータとフォーカスの二つの機能を有するのである。
凹レンズで変倍を行なうと凸レンズの移動で変倍を行なう場合に比べ少ない移動量で同じ変倍比が得られるメリットがある。より高性能のズーム光学系を得るために、以下の条件式の少なくとも一つ以上を、少なくともあるズーム状態で満たすことが望ましい。
βvをバリエータの倍率とすると
0.3<|βv|<6 ・・・式301
を満たすと光学系の全長が短くできてよい。なぜなら、レンズ系の物体〜像距離Ioは式306に示すように倍率が−1倍の時に最小となるからである。つまりバリエータの倍率の絶対値が1になるズーム状態を含むようにすると良い。
0.5<|βv|<4.0 ・・・式302
であれば、より小型のズーム光学系が得られる。
0.6<|βv|<2.5 ・・・式303
とすれば、さらに小型化が可能である。特にバリエータが凹パワーの場合
0.7<βv<3.0 ・・・式304
であれば、より小型化が可能である。
広角端のバリエータ倍率をβvw、望遠端のバリエータ倍率をβvTとすると
βvw・βvT<5 ・・・式305
を満たすとよい。なぜなら同じズーム比を実現する場合、βvw・βvT=1の時、バリエータの物体〜像距離Ioを最小にできるからである。物体〜像距離Ioは
Io=fv(−βv−1/βv+2) ・・・式306
で与えられるので、上記の結論が得られるのである。但し、fvはバリエータの焦点距離である。
またさらに
0.3<βvw・βvT<3 ・・・式307
とすればさらに小型化できる。但し、βvはバリエータの倍率である。また、βv=−1の近傍でコンペンセータとしての可変ミラーの変形量は小さくなるので収差も良くできる。
0.5<βvw・βvT<2 ・・・式308
とすればなお良い。バリエータが正パワーを持つ場合は、
0.8<βvw・βvT<1.6 ・・・式309
とすればさらに小型のズームレンズが得られる。収差も式307、308と同じ理由で良くなる。
バリエータの焦点距離fvは、次式311を満たすことが望ましい。fは302全体の焦点距離である。なおfは可変ミラーが自由曲面形状になった場合、方位角によって変わるが、本発明ではY−Z平面内近軸光線によって計算された焦点距離をfと定義する。fの計算では、可変ミラーのパワーは無視してある。
−3<fv/f<15 ・・・式311
fv/fの値が下限を下回ると凹パワーによる変倍効率が小さくなりズームレンズとしての効果が薄れてくる。fv/fの値が上限を上回ると式306よりIoがのびるためレンズ全長が大きくなり好ましくない。
−2<fv/f<5 ・・・式312
とすれば、さらにレンズの小型化で有利になる。また式306より、|fv|が小さいほどコンペンセータとしての可変ミラーの変形量が減るので収差的にも有利になる。
0.5<fv/f<5 ・・・式313
とすればバリエータのパワーが正になり、広角時、主光線の光線高を下げやすいので有利である。
−3<fv/f<−0.2 ・・・式314
とすれば、バリエータのパワーが負になり少ないレンズの移動量で倍率を大きく変えることができ有利である。
また第1群の焦点距離f1は次式316を満たすことが望ましい。
f1/f<0 ・・・式316
これは第1群を凹パワーにすることでレトロフォーカスタイプとし広角レンズにするのに有利だからである。また次に示す式318の下限は第4群の倍率β4の絶対値が小さくなりすぎないためにも必要である。なぜなら、可変ミラーのパワーが小さい場合これを無視すると
f=f1・β2・βv・β4・・・式317
となるが、|β2|≒1、|βv|≒1と仮定すれば、fを固定した時f1β4は逆比例の関係になるからである。但し、β2は可変ミラーとバリエータに挟まれた光学系の倍率である。その光学系が空気間隔の場合はβ2=1である。
−20<f1/f<−0.2 ・・・式318
とすれば、|β4|が小さくなることで4群より前のレンズ系で発生する収差の発生も抑えられてよい。式319の上限をf1/fが上回るとペッツバール和がマイナスになりすぎ像面湾曲収差が発生し不利となる。
−12<f1/f<−0.6 ・・・式319
とすれば収差的にさらに有利である。バリエータが凸パワーなら
−5<f1/f<−0.6 ・・・式320
とすれば、広角化及び収差的にさらに有利である。バリエータが凹パワーなら
−20<f1/f<−1 ・・・式321
とすれば、第1群での光線高も抑えられレンズの小型化で有利である。
バリエータより後群で像面までの光学系を第4群と呼ぶことにする。第4群の倍率をβ4としたとき、
0.1<|β4|<1.3 ・・・式322
であることが望ましい。|β4|が下限を下回ると第4群で発生する収差が増える。|β4|が上限を上回ると、式317より|f1|が小さくなりすぎペッツバール和がマイナスになりすぎる。
0.2<|β4|<0.9 ・・・式323
とすれば収差的になお良い。
バリエータと第2群を合わせた光学系の前側焦点位置をHv(符号は、光線の進む方向を正にとり、第2群の最前面の面頂を原点として測る。第2群とは可変ミラーとバリエータの間の光学系のことで、空気間隔でもよい)とすれば、
−0.2<−Hv/fv ・・・式324
であることが望ましい。これは、バリエータの前方に可変ミラーを置くためのスペースが必要なためバリエータを前方に出すことができず、このためバリエータの変倍範囲が制限されるのを防ぐためである。
−0.07<−Hv/fv<30 ・・・式325
とすればなおよい。
バリエータが凸パワーの場合は
0≦−Hv/fv<2 ・・・式326
とすればバリエータが強いテレタイプにならず収差的に有利である。
Dkvを、可変ミラーからバリエータまでの空気換算長とすると(符号の取り方は、光線の進む方向を正とする)バリエータが凸パワーの場合
0≦|(Dkv+Hv)/fv|<3 ・・・式327
であることが望ましい。Dkv+Hvは、バリエータ+第2群の光学系の主点位置が、可変ミラーに対してどれだけ"ずれ"ているかを示す量であり、この"ずれ"が小さいほど可変ミラーの変形量を小さくでき、収差の発生が少なくなり有利である。
0≦|(Dkv+Hv)/fv|<2 ・・・式328
であればなお良い。
バリエータが凹パワーの場合は、
|(Dkv+Hv)/fv|<500 ・・・式329
であればよい。|(Dkv+Hv)/fv|の値が上限値を超えると、やはり収差の補正が困難となる。
Dokを、第1群の最終面から可変ミラーまでの距離、Fboを第1群の最終面から測った第1群の後側焦点位置とする。Dok、Fboはともに光線の進む方向を正にとるものとする。バリエータが正パワーの場合
0<(Dok−Fbo)/fv<5 ・・・式330
を満たすとよい。Dok−Fboは可変ミラーから見た第1群の像までの距離を与えるが、バリエータ倍率は−1近傍であるからバリエータ主点が可変ミラー近傍にあれば
(Dok−Fbo)/fv≒2
となり、この時可変ミラーの変形量は最も小さくでき収差も減るのである。したがって式330の上限、下限いずれを外れても収差が増加する。
0.3<(Dok−Fbo)/fv<3.5 ・・・式331
であればなお良い。バリエータが凹パワーの場合は
−60<(Dok−Fbo)/fv<−3 ・・・式332
であれば、第1群より後の光学系に対する物点は充分遠方となり収差が減るので良い。但し、式332の下限を(Dok−Fbo)/fvが下回ると第1群が大きく前に出っ張り、レンズ系が大きくなるか|f1|が大きくなり広角化が困難になるので好ましくない。上限を上回ると、第1群より後の光学系に対する物点が近くなり収差が増える。
−30<(Dok−Fbo)/fv<−5 ・・・式333
であればなお良い。
第4群が固定群の場合、その中に非球面を設けると良い。なぜなら、近距離物体の場合に生じる像面湾曲の倒れ(光線の進む方向と逆方向への像面の曲がり)が少ないからである。
可変ミラーへの軸上光線の入射角Φは
39°<Φ<55° ・・・式335
であるのが、TVカメラ、デジタルカメラ等直方体のボディの場合にはデザイン上、機械設計上、加工上、組立て上、有利である。
40°<Φ<50° ・・・式336
であればなお良い。
なお、可変ミラーの代わりに可変焦点レンズを用いてもよい。上記の式は近軸理論に基づくものが大部分なので、それらについては可変焦点レンズについても成り立つのである。
また本発明の光学系に共通して言えることであるが、明るさ絞りは可変ミラーの後方に配置するのが良い。なぜなら可変ミラーの前方に配置すると、絞りから可変ミラー後群までの距離が長くなりすぎ、主光線の高さが絞り後群で高くなりすぎ、軸外の収差補正が困難になるからである。
図17は可変ミラーの変形量(凹み量)と、撮像系の動作を示したものである。撮像装置の光学系は、ズーム光学系でも単焦点光学系でも良い。撮影する時点では可変ミラーの形状は図のQ〜Rにある。撮影する前のオートフォーカス動作時にはP2〜R2の間の形状をとる。P〜P2、R2〜Sは製造誤差のバラツキを吸収するための余裕であるが、P2はPと一致していても良く、R2はSと一致していても良い。
P2Q及びRR2の凹みの変化量は、撮像系の焦点深度Sd:
Sd=k×P×Fno ・・・式370
分だけピントを変化させるのに必要な凹み量より大きい方がよい。これは、オートフォーカスでピントを探すときある程度大きく物体像をぼかした方がピント位置を検出しやすいからである。但し、
Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
P=√(Px・Py)
Fno:撮影光学系のFナンバー
k:定数(2〜3の間の値をとる)
である。
さらに、P2Q及びRR2の凹み量の変化としてはSdの2倍以上のピント変化に対応する量とすればオートフォーカスの精度が上がるのでなお良い。Sdの4倍以上のピント変化に対応する量とすればさらに良い。
なお可変ミラーの変形量が大きく取れない場合には、P2Q、およびRR2の凹み量の変化としてはSdの1/3程度あれば良い。なぜならコントラストの低い被写体を除き、大体の被写体に対してはオートフォーカス可能だからである。
以上の議論では可変ミラーが凹む変形を行う場合について述べたが、これに限らず可変ミラ−の凸変形、凹変形いずれの場合についても、式370並びに、P2Q、およびRR2の変形量の変化に対する条件は以下の議論含めて適用できるのは言うまでもない。
ズーム光学系を有する撮像装置の場合にはQRにはズーミングに伴うコンペンセータとしての変形量を含んでいてもよい。もちろん可変ミラーにコンペンセータの機能を持たせない場合にはQRとしてはピント調整分だけを含めておけばよい。
オートフォーカス方式として赤外光等を被写体に投射し、反射光強度から測距を行なうアクティブ方式の場合にはP2Q、RR2に相当する変形は不要であり、可変ミラーの変形量が少なくてすむため撮像光学系の収差が減ってよい。
なお本発明の実施例の光学系は、山登り方式、アクティブ方式いずれのオートフォーカス方式とも組み合わせることができるのは言うまでもない。あるいは両方式を併用するオートフォーカスと組み合わせてもよい。
後述の実施例4は上記のコントラスト方式のオートフォーカスを用いた例であり、k=2、P=2.5μmである。
本発明に共通して言えることであるが、光学系全体の焦点距離をfで表している。fは、可変ミラーが凹面又は凸面の状態でも平面と見なして計算した焦点距離、つまり可変ミラーを除いた系の焦点距離である。
又、可変ミラーは変倍を主に行うレンズ群の前方に配置するのが望ましい。なぜなら可変ミラーがピント合わせ機能を有する場合、物体距離の変化とともに可変ミラーのパワーを変化させることになるが、変倍群が可変ミラーの後方にあれば変倍群の倍率に関係なく物体距離に応じて可変ミラーのパワーを変化させてフォーカスを行えば良く、光学設計上、可変ミラーの制御上、考え方がシンプルになり撮像系を設計しやすいからである。そしてこのメリットは、可変ミラーがコンペセータ機能を有する場合でも、有しない場合でも言える。
以下、実施例を掲げるが、バリエータを除くレンズと撮像素子は鏡枠等に固定されている。可変ミラーはその中心部が固定されている実施例と、その周辺部が固定されている実施例とがある。
以下、図面を参照して本発明の撮像装置の実施例を説明する。
実施例1〜13の断面図をそれぞれ図1〜13に示す。
実施例1〜13のレンズデータ中、"ASP"は非球面、"FFS"は自由曲面、"DM"は形状可変ミラー、"OB"は物体距離を示す。屈折率、アッベ数はd線(587.56nm)のものである。長さの単位はmmである。可変の間隔Di(i=1、2、…)は、実施例1〜8及び13では順に広角端〜標準〜望遠端での値を表し、実施例9〜12では順に望遠端〜標準〜広角端での値を表す。物体距離が異なっても、ズーム状態の表記("広角"、"標準"、"望遠")が同じであれば、間隔Diは同じ値である。また各実施例とも最も像面側に2枚の平行平板が挿入されているが、これは撮像素子のカバーガラス、IRカットフィルタ、ローパスフィルタを想定したものである。
データの記載されていない自由曲面、非球面等に関する項は0である。
又、各実施例の条件式の値を図18の表に示す。
(実施例1)
物体距離 ズーム 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 4.125 62.44°
状態2 ∞ 標準 5.775 46.82°
状態3 ∞ 望遠 7.425 37.22°
状態4 300mm 広角
状態5 300mm 標準
状態6 300mm 望遠
Fno.:2.84〜3.50
撮像面サイズ:4.4mm×3.3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -20.37 1.00 1.6346 52.3
2 ASP[1] 8.53
3 ∞ 0.00
4 FFS[1] (DM) 0.00 偏心[1]
5 ∞ -4.50
6 -6.53 -1.50 1.6575 33.0
7 -4.97 -0.31
8 -5.73 -2.46 1.7440 44.8
9 -6.93 D1=-5.38〜-2.61〜-0.70
10 絞り面 -0.30
11 ASP[2] -1.65 1.5891 61.1
12 42.39 -1.13
13 -5.33 -2.23 1.4875 70.4
14 6.58 -0.87
15 5.84 -1.16 1.7545 28.2
16 -3.91 D2=-1.36〜-4.13〜-6.04
17 -9.07 -1.69 1.6167 60.5
18 ASP[3] -0.61
19 ∞ -1.44 1.5477 62.8
20 ∞ -0.80
21 ∞ -0.60 1.5163 64.1
22 ∞ -0.30
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 10.74、k 0.0000
a -3.1561×10-4、b 7.4345×10-6、c -2.9402×10-7、d 3.8352×10-9
ASP[2]
曲率半径 -7.58、k 0.0000
a 7.2406×10-4、b 3.3243×10-5、c -2.1395×10-6、d 6.9150×10-7
ASP[3]
曲率半径 6.09、k 0.0000
a -3.0714×10-3、b 1.1814×10-4、c -4.5515×10-6、d 6.6703×10-8
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -3.9028×10-4 0.0000 -2.1318×10-4 -7.1316×10-4 -2.7737×10-4
-5.3988×10-4
C6 -2.0669×10-4 0.0000 -1.1191×10-4 -3.8008×10-4 -1.4380×10-4
-2.7559×10-4
C8 -1.1153×10-5 0.0000 -1.1113×10-6 -1.1264×10-5 -1.0592×10-6
-5.0322×10-6
C10 -4.8904×10-6 0.0000 -2.1291×10-6 -6.9295×10-6 -1.7984×10-6
-4.2218×10-6
C11 1.2709×10-5 0.0000 -1.4733×10-6 1.5502×10-5 3.1151×10-7 -
1.0475×10-6
C13 1.3639×10-5 0.0000 -5.5535×10-7 1.6105×10-5 1.7493×10-6 9
.5344×10-7
C15 3.2175×10-6 0.0000 -2.1544×10-7 3.7671×10-6 -1.5870×10-7
-3.8757×10-7
偏心[1]
X 0.00 Y decy Z decz
α 45.00 β 0.00 γ 0.00
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
decy 0.003 0 0.003 0.007 0.004 0.005
decz 0.003 0 0.003 0.007 0.004 0.005
実施例1は、図1に示すように、可変ミラーを用いたデジタルカメラ用の撮像装置100の例である。
この実施例は、4つのレンズ群と1つの可変ミラー、平行平板、固体撮像素子から構成されている。可変ミラー102は、負のパワーを持つ第1レンズ群101とメニスカス状の正のパワーを持つ第2レンズ群103の間に配置されている。第3レンズ群104は正のパワーを持つバリエータ−で、光学系の画角を変えるために光軸と平行方向に移動する。第4レンズ群105は、固体撮像素子107の手前に配置された、正のパワーを持つレンズ群である。平行平板106は、赤外カットフィルタ、ローパスフィルタ、撮像素子のカバーガラス等を表したものである。
この実施例では、第3レンズ群104がバリエータとして機能し、可変ミラーがコンペンセータ及び、物体距離が変化したときのピント合わせ用として機能することで、ズーム比1.8倍の変倍が可能な光学系となっている。
(実施例2)↓
物体距離 ズーム 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 4.2 61.53°
状態2 ∞ 標準 6.3 43.29°
状態3 ∞ 望遠 8.4 33.15°
状態4 300mm 広角
状態5 300mm 標準
状態6 300mm 望遠
Fno.:2.84〜3.49
撮像面サイズ:4.4mm×3.3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -16.83 1.01 偏心[1] 1.7748 50.1
2 ASP[1] 6.51 偏心[1]
3 ∞ 0.00
4 FFS[1] (DM) 0.00 偏心[3]
5 ∞ -4.00
6 -7.66 -1.37 1.7359 31.0
7 -6.63 -0.16
8 -11.46 -1.20 1.7850 45.2
9 -26.59 D1=-8.05〜-3.73〜-0.10
10 絞り面 -0.10
11 ASP[2] -2.50 偏心[4] 1.5764 60.3
12 -43.52 -1.38 偏心[4]
13 -5.62 -2.53 偏心[5] 1.4900 70.0
14 6.86 -0.87 偏心[5]
15 5.31 -1.00 偏心[6] 1.7625 28.2
16 ASP[3] D2=-0.62〜-4.95〜-8.58
偏心[6]
17 -7.77 -2.75 1.5111 67.0
18 6.00 -0.18
19 5.46 -1.47 1.7441 42.1
20 ASP[4] -0.46
21 ∞ -1.44 1.5477 62.8
22 ∞ -0.80
23 ∞ -0.60 1.5163 64.1
24 ∞ -0.50
像 面 ∞ 0.00 偏心[7]
ASP[1]
曲率半径 8.84、k 0.0000
a -7.3333×10-4、b 2.0902×10-5、c -1.4698×10-6、d 3.8957×10-8
ASP[2]
曲率半径 -6.92、k 0.0000
a 3.4834×10-4、b 1.2367×10-5、c 6.8848×10-7、d 7.0789×10-8
ASP[3]
曲率半径 -5.12、k 0.0000
a -1.5211×10-3、b 5.1273×10-5、c -1.1665×10-5、d 6.4114×10-7
ASP[4]
曲率半径 5.65、k 0.0000
a -2.5044×10-3、b 1.0252×10-4、c -4.3124×10-6、d 8.6293×10-8
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -7.7351×10-4 0.0000 -3.6890×10-4 -1.0612×10-3 -2.8544×10-4
-6.5807×10-4
C6 -3.8970×10-4 0.0000 -1.8472×10-4 -5.3605×10-4 -1.4050×10-4
-3.3171×10-4
C8 -1.7161×10-5 0.0000 -1.0527×10-5 -2.1366×10-5 -8.9812×10-6
-1.6304×10-5
C10 -8.1320×10-6 0.0000 -5.5679×10-6 -1.0448×10-5 -3.9280×10-6
-1.0714×10-5
C11 1.2801×10-5 0.0000 -3.3904×10-7 1.5724×10-5 4.9259×10-7 -
1.4891×10-6
C13 1.3267×10-5 0.0000 -8.2321×10-7 1.5533×10-5 1.8986×10-6 -
8.0202×10-7
C15 2.9429×10-6 0.0000 -2.2205×10-7 3.3239×10-6 -2.2832×10-7
-7.4651×10-7
偏心[1]
X 0.00 Y 0.12 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y decy Z decz
α 45 β 0.00 γ 0.00
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
decy 0.005 0 0.003 0.007 0.004 0.005
decz 0.005 0 0.003 0.007 0.004 0.005
偏心[4]
X 0.00 Y -0.07 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -0.05 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[6]
X 0.00 Y -0.04 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[7]
X 0.00 Y -0.03 Z 0.00
α -1.74 β 0.00 γ 0.00
実施例2は、図2に示すように、可変ミラーを用いたデジタルカメラ用の撮像装置108の例である。
この実施例は、上記の実施例1と構成はほぼ同じであるが、第4レンズ群を2枚レンズとしたことで、倍率色収差等の諸収差を抑え、さらにズーム比2.0倍の変倍が可能な光学系となっている。
この実施例では、第1レンズ群109と第3レンズ群112のそれぞれのレンズと固体撮像素子の撮像面に、z軸に対して垂直方向(図2の矢印の方向)に偏心を加えている。さらに、固体撮像素子の撮像面にはX軸を回転中心とするティルトも加えてある。可変ミラー110は自由曲面形状に変形することで反射による偏心収差を抑えているが、それでも残存する偏心収差に対して、レンズの偏心や撮像面のティルトが有効である。
図2の矢印の方向に偏心を加えることで、屈曲光学系に特有な台形ディストーションを抑える効果がある。
それぞれのレンズに加えた偏心量をΔ、光学系の焦点距離をfとしたとき、
0 < |Δ|/f < 0.2 ・・・式101
となることが望ましい。
式101の範囲でレンズを偏心させることで、台形ディストーション等の収差を効果的に抑えることができる。上限である0.2を超えると、偏心量が大きくなりすぎてしまい、周辺光線の収差が大きくなってくるのでバランスの良い収差補正が困難になってしまう。
また、固体撮像素子の撮像面に加えたティルト量をC(deg)としたとき、
0 < |C| < 15 ・・・式102
となることが望ましい。
式102の範囲でレンズを偏心させることで、非対称成分を含む収差を効果的に抑えることができる。上限である10を超えると、像面の両端における入射光の主光線傾角の差が大きくなりすぎてしまい、シェーディング等によって像面の両端での明るさが変わってきてしまう。
0 < |C| < 8 ・・・式103
とすればシェーディングの点ではなお良い。
0 < |C| < 3 ・・・式103−2
とすればさらに良い。
(実施例3)
物体距離 ズーム 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 4.2 61.53°
状態2 ∞ 標準 6.3 43.29°
状態3 ∞ 望遠 8.4 33.15°
状態4 150mm 広角
状態5 150mm 標準
状態6 250mm 望遠
Fno.:2.84〜3.49
撮像面サイズ:4.4mm×3.3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -19.22 1.00 偏心[1] 1.7800 50.0
2 ASP[1] 6.57 偏心[1]
3 ∞ 0.00
4 FFS[1] (DM) 0.00 偏心[3]
5 ∞ -4.00
6 -7.55 -1.45 1.7742 26.1
7 -6.44 -0.20
8 -10.73 -1.29 1.7888 43.6
9 -24.90 D1=-8.53〜-3.97〜-0.20
10 絞り面 -0.10
11 ASP[2] -2.35 偏心[4] 1.5755 60.3
12 -55.56 -1.34 偏心[4]
13 -5.75 -2.61 偏心[5] 1.4900 70.0
14 6.87 -0.83 偏心[5]
15 5.53 -1.00 偏心[6] 1.7646 28.8
16 ASP[3] D2=-0.62〜-5.18〜-8.95
偏心[6]
17 -7.35 -2.80 1.4900 70.0
18 6.58 -0.21
19 6.00 -2.02 1.6773 45.5
20 ASP[4] -0.30
21 ∞ -1.44 1.5477 62.8
22 ∞ -0.80
23 ∞ -0.60 1.5163 64.1
24 ∞ -0.50
像 面 ∞ 0.00 偏心[7]
ASP[1]
曲率半径 7.89、k 0.0000
a -7.8557×10-4、b 2.1256×10-5、c -1.5582×10-6、d 4.1906×10-8
ASP[2]
曲率半径 -7.08、k 0.0000
a 3.2960×10-4、b 1.0965×10-5、c 5.8519×10-7、d 9.2692×10-8
ASP[3]
曲率半径 -5.09、k 0.0000
a -1.5174×10-3、b 5.8085×10-5、c -1.6827×10-5、d 1.3452×10-6
ASP[4]
曲率半径 5.70、k 0.0000
a -2.9815×10-3、b 1.1211×10-4、c -3.8893×10-6、d 5.0634×10-8
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -7.2761×10-4 0.0000 -4.1810×10-4 -1.2865×10-3 -5.5229×10-4
-7.5325×10-4
C6 -3.6010×10-4 0.0000 -2.0911×10-4 -6.5292×10-4 -2.7621×10-4
-3.7969×10-4
C8 -1.2874×10-5 0.0000 -1.1582×10-5 -2.3385×10-5 -1.1856×10-5
-1.9045×10-5
C10 -6.2363×10-6 0.0000 -5.7799×10-6 -1.2413×10-5 -6.6142×10-6
-1.2098×10-5
C11 8.5992×10-6 0.0000 -1.2374×10-6 1.3026×10-5 4.8420×10-7 -
2.8955×10-6
C13 8.0045×10-6 0.0000 -1.7717×10-6 1.2539×10-5 2.4473×10-6 -
2.3267×10-6
C15 1.8452×10-6 0.0000 -4.6466×10-7 2.5536×10-6 -3.7355×10-7
-1.1379×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.17 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y decy Z decz
α 45 β 0.00 γ 0.00
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
decy 0.005 0 0.004 0.007 0.004 0.006
decz 0.005 0 0.004 0.007 0.004 0.006

偏心[4]
X 0.00 Y -0.09 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -0.07 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[6]
X 0.00 Y -0.06 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[7]
X 0.00 Y -0.05 Z 0.00
α -2.16 β 0.00 γ 0.00
実施例3は、図3に示すように、可変ミラーを用いたデジタルカメラ用の撮像装置116の例である。
この実施例は、上記の実施例2と構成はほぼ同じであるが、それぞれのレンズの偏心と、撮像素子のティルトを大きくして、近点150mmまでのフォーカシングが可能な光学系となっている。ズーム比は2.0倍である。
(実施例4)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 広角 2.8449 4.22127
状態2 ∞ 標準 3.1912 5.75071
状態3 ∞ 望遠 3.4907 8.08140
状態5 300mm 標準 3.1912 5.75071
撮像面サイズ:X 4mm×Y 3mm
Px=Py=2.5μm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 39.4929 1.0000 1.78472 25.68
2 474.3906 7.2046
3 -42.6405 0.5000 1.88300 40.76
4 ASP[1] 8.0018
5 FFS[1] (DM) -0.0018 偏心[1]
6 999.0000 -0.3000
7 999.0000 -0.2307
8 999.0000 -0.5000
9 999.0000 D1=-10.3161〜-7.2986〜-3.0040
10 絞り面 -0.0027
11 ASP[2] -1.5000 1.58913 61.14
12 35.8649 -0.3000
13 -5.1025 -1.9963 1.49700 81.54
14 7.2438 -0.2906
15 -8.7222 -1.0482 1.51633 64.14
16 -6.4397 -0.6000
17 8.8339 -0.3631 1.78472 25.68
18 ASP[3] D2=-0.8526〜-3.8655〜-8.1673
19 -5.6538 -2.0000 1.58913 61.14
20 ASP[4] -0.7069
21 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
22 ∞ -0.1000
23 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
24 ∞ -0.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 12.5383、k 0
a -3.7625×10-4、b 1.6313×10-5、c -5.6290×10-7、d 6.9835×10-9
ASP[2]
曲率半径 -10.8213、k 0
a 1.3870×10-3、b 3.0924×10-5、c 7.9884×10-6、d -8.1500×10-7
ASP[3]
曲率半径 -3.1489、k 0
a -7.5029×10-9、b -8.0505×10-9、c -1.2342×10-5、d -1.9009×10-5
ASP[4]
曲率半径 4.6193、k 0
a -8.9627×10-3、b 4.0263×10-4、c -1.2792×10-5、d 2.4193×10-11
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3 状態5
C4 -2.7980×10-3 -1.0000×10-3 -1.4138×10-3 -1.7067×10-3
C6 -1.2465×10-3 -7.0000×10-4 -6.7280×10-4 -7.8841×10-4
C8 -1.2017×10-5 0.0000 2.7504×10-5 3.1915×10-5
C10 -8.9620×10-6 0.0000 -1.2445×10-5 2.7793×10-6
C11 3.7102×10-5 0.0000 3.3091×10-5 -1.7423×10-7
C13 1.9287×10-5 0.0000 2.5108×10-5 -3.3681×10-6
C15 4.3329×10-6 0.0000 7.7926×10-6 -2.4196×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図4に実施例4の断面図を示す。デジタルカメラ、TVカメラ等に用いられる、2倍ズームのレンズの例である。座標系の原点は第1面の中心である。5面は可変ミラーであり、すべての状態で凹面である。6〜9面は仮想面である。6面以後座標系のZが逆向きになる。このためR、D、非球面係数の符号が実際とは逆になっている。
可変ミラーは反射面の中心が固定されたまま変形するが、反射面の周辺が固定されたまま変形させても良い。
光軸は可変ミラーとの交点で90度曲がる。光軸と可変ミラーの交点が可変ミラーの面形状の原点である。
図4に座標軸の方向を示した。1〜4面と5面と6面以後とで方向が異なるので注意を要する。撮像素子の撮像面は図に示すごとく、23分傾斜している。これは、可変ミラーの変形に伴って像面の傾きが変化するがその時に最良の解像を得るために行なったものである。
可変ミラーは、レンズ群を移動して変倍する時に生ずる、ピント移動を補償するため、および物体距離が変化したとき、ピントを合わせるために変形する。
11〜18面が変倍レンズで、光軸に沿って移動する。
本実施例では静電駆動可変ミラーを用いるが、静電駆動可変ミラーは変形が凹面側に限られる。このため、物体無限遠でも標準状態の可変ミラーの形状が平面でないのは、レンズ部品、枠部品、組み立て誤差等の製造誤差のために、ピント位置が設計位置からずれるが、そのときでも可変ミラーの形状を平面に近づけてピントが合わせられるようにするためである。
また、コントラスト検出方式(山登り方式)のオートフォーカスを行う場合に、可変ミラーを変形させてピント位置を動かし、被写体像の高周波成分を検出して被写体像の高周波成分が最大になったところで合焦と判断するが、無限遠よりさらに遠方にピント位置を動かす為にもすべての状態で可変ミラーの形状を凹面にしておく必要がある。
(実施例5)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 3.022 4.801 61.2°
状態2 ∞ 標準 3.411 5.756 49.84°
状態3 ∞ 望遠 3.740 6.726 42.2°
状態4 300mm 広角 3.001 4.801
状態5 300mm 標準 3.392 5.756
状態6 300mm 望遠 3.721 6.726
撮像面サイズ:4mm×3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -24.306 1.2 1.71297 31.69
2 ASP[1] 2.2345
3 73.3434 2 1.50461 66.38
4 -70.0057 7.0688
5 FFS[1] (DM) -4.2914 偏心[1]
6 -6.4021 -1.0841 1.71164 50.41
7 -5.1257 -0.3865
8 -5.6419 -2.3267 1.89494 24.58
9 -5.7514 D1=-4.29597〜-2.53996〜-0.99848
10 絞り面 -0.835
11 ASP[2] -2.0224 1.58913 61.14
12 17.503 -1.0067
13 -6.0673 -2.153 1.497 81.54
14 8.6875 -0.8413
15 14.8278 -1.0216 1.84666 23.78
16 -3.8628 D2=-1.71739〜-3.47341〜-5.01488
17 -16.9294 -2.0604 1.58913 61.14
18 ASP[3] -1.2241
19 ∞ -1.44 1.54771 62.84
20 ∞ -0.8
21 ∞ -0.6 1.51633 64.14
22 ∞ -0.5
像 面 ∞

ASP[1]
曲率半径 9.4392、k 0.0000
a -2.0683×10-4、b 1.1006×10-6、c -8.0740×10-8、d 5.4537×10-10
ASP[2]
曲率半径 -8.9634、k 0.0000
a 8.1855×10-4、b 2.9005×10-5、c -2.9963×10-6、d 3.7358×10-7
ASP[3]
曲率半径6.9002、k 0.0000
a -1.0905×10-3、b 7.2538×10-5、c -7.1600×10-6、d 3.4177×10-7
偏心[1]
X 0 Y 0 Z 0
α -45 β 0 γ 0
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -2.2433×10-4 0.0000 -9.3831×10-5 -5.0582×10-4 -2.6002×10-4
-3.8015×10-4
C6 -1.1925×10-4 0.0000 -5.1098×10-5 -2.5619×10-4 -1.2941×10-4
-1.8895×10-4
C8 -2.8598×10-6 0.0000 -1.6606×10-7 -4.9422×10-6 -1.1846×10-6
-1.0426×10-6
C10 -1.6824×10-6 0.0000 -8.8244×10-7 -2.9138×10-6 -1.4327×10-6
-2.9231×10-6
C11 6.7042×10-6 0.0000 -2.1354×10-6 8.3102×10-6 1.1080×10-6 -5
.1439×10-7
C13 6.9240×10-6 0.0000 -1.9547×10-6 8.3939×10-6 8.3965×10-7 -8
.9360×10-7
C15 1.7668×10-6 0.0000 -4.1945×10-7 1.9693×10-6 1.2489×10-7 -3
.5666×10-7
実施例5は、図5に示すような、デジタルカメラ、テレビカメラ等の用いられる1.4倍ズーム撮像光学系である。
凹群211、可変ミラー212、凸群213、明るさ絞り214、凸群215、凸群216、赤外カットフィルター及びモアレ除去フィルター217で構成されており、全体でレトロフォーカスタイプの光学系となっている。凸群215は、バリエータであり、光軸方向(図のz軸方向)に移動することによって変倍を行う。
可変ミラー212は、コンペンセータ及びフォーカシングレンズの機能をもっており、変倍に伴うピント位置のずれ及び物体距離の変化に伴うピントずれを補償するために変形する。形状は、物体距離∞かつズーム標準状態のときに平面であり、それ以外の状態では自由曲面形状である。
凹群211は、凹レンズ218と凸レンズ219の2枚構成となっている。これによって、凹レンズ218で発生する強い負の歪曲収差を緩和する効果がある他、凹レンズ218における光線高を低くする効果がある。さらに前記2つの効果の結果として、光学系内に用いている非球面レンズの収差補正の負担を減らすことができるため、非球面量を緩和することができ、より製造しやすくなる。
図5の光線図は、代表的なものとして物体距離∞かつズーム状態が広角及び標準及び望遠のときのものである。また図5に示した座標系は、各状態共通である。ただし、可変ミラー212より物体側、可変ミラー212、可変ミラー212より像面側では、それぞれ異なる座標系を用いているため注意を要する。
(実施例6)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 3.980 4.652 57.1°
状態2 ∞ 標準 4.477 5.453 49.2°
状態3 ∞ 望遠 5.149 6.701 40.5°
状態4 300mm 広角 3.961 4.652
状態5 300mm 標準 4.459 5.453
状態6 300mm 望遠 5.133 6.701
撮像面サイズ 4mm×3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -38.5523 2.045 1.744 44.78
2 ASP[1] 3.1074
3 63.3299 3.3731 1.51633 64.14
4 -55.7768 10.5953
5 FFS[1] (DM) -4.5963 偏心[1]
6 -106.8041 -2.0514 1.92286 18.9
7 -4240.8114 D1=-6.80213〜-4.23488〜-0.76948
8 絞り面 -0.0787
9 ASP[2] -6.2388 1.5725 57.74
10 23.4652 -1.2298
11 -8.3423 -2.3156 1.52249 59.84
12 11.2443 -0.8167
13 10.9717 -1.0734 1.84666 23.78
14 -4.447 D2=-0.68903〜-3.25628〜-6.72167
15 -9.0599 -3.7612 1.5725 57.74
16 ASP[3] -1.5817
17 ∞ -1.44 1.54771 62.84
18 ∞ -0.8
19 ∞ -0.6 1.51633 64.14
20 ∞ -0.5
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 8.6410、k 0.0000
A -4.5614×10-4、B 2.9660×10-6、C -1.3571×10-7、D 1.5429×10-9
ASP[2]
曲率半径 -9.4088、k 0.0000
a 2.6088×10-4、b 5.8088×10-6、c -2.4412×10-7、d 2.0243×10-8
ASP[3]
曲率半径9.0075、k 0.0000
a -1.3159×10-3、b 6.5552×10-5、c -5.2821×10-6、d 2.0025×10-7
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -2.4155×10-4 0.0000 2.7301×10-5 -4.2833×10-4 -1.7222×10-4 -
1.5675×10-4
C6 -1.1909×10-4 0.0000 1.5481×10-5 -2.1381×10-4 -9.1215×10-5 -
7.6576×10-5
C8 -3.5587×10-6 0.0000 3.8957×10-8 -2.8029×10-6 8.3713×10-7 5.
9061×10-7
C10 -1.6571×10-6 0.0000 -6.1292×10-8 -1.8332×10-6 -6.6528×10-7
-1.6575×10-6
C11 9.5081×10-6 0.0000 -3.0453×10-6 8.4450×10-6 -1.5904×10-6 -
4.5466×10-6
C13 8.9905×10-6 0.0000 -3.2328×10-6 8.0447×10-6 -1.2389×10-6 -
4.7765×10-6
C15 2.3001×10-6 0.0000 -8.8762×10-7 1.9921×10-6 -2.5879×10-7 -
1.2345×10-6
偏心[1]
X 0 Y 0 Z 0
α -45 β 0 γ 0
実施例6は、図6に示すような、デジタルカメラ、テレビカメラ等の用いられる1.4倍ズーム撮像光学系である。
凹群221、可変ミラー222、凸群223、明るさ絞り224、凸群225、凸群226、赤外カットフィルター及びモアレ除去フィルター227で構成されており、全体でレトロフォーカスタイプの光学系となっている。凸群225は、バリエータであり、光軸方向(図のz軸方向)に移動することによって変倍を行う。
可変ミラー222は、コンペンセータ及びフォーカシングレンズの機能をもっており、変倍に伴うピント位置のずれ及び物体距離の変化に伴うピントずれを補償するために変形する。形状は、物体距離∞かつズーム標準状態のときに平面であり、それ以外の状態では自由曲面形状である。
本実施例は、凸群223が1枚構成であり、実施例5の凸群213よりも、レンズ枚数が少ない。したがって、より低コストにすることができる。
図6の光線図は、代表的なものとして物体距離∞かつズーム状態が広角及び標準及び望遠のときのものである。また図6に示した座標系は、各状態共通である。ただし、可変ミラー222より物体側、可変ミラー222、可変ミラー222より像面側では、それぞれ異なる座標系を用いているため注意を要する。
(実施例7)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 3.416 4.613 57.7°
状態2 ∞ 標準 3.859 5.452 48.8°
状態3 ∞ 望遠 4.415 6.703 39.8°
状態4 300mm 広角 3.393 4.613
状態5 300mm 標準 3.839 5.452
状態6 300mm 望遠 4.394 6.703
撮像面サイズ 4mm×3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -28.7616 1.6339 1.72916 54.68
2 ASP[1] 5.017
3 54.6152 2.9255 1.497 81.54
4 -49.9256 4.5
5 FFS[1] (DM) D1=-12.1381〜-10.03316〜-7.33504
偏心[1]
6 絞り面 -0.1297
7 ASP[2] -5.2993 1.58313 59.38
8 22.9382 -1.1742
9 -6.7237 -2.2996 1.456 90.33
10 9.6725 -0.8548
11 9.7133 -1.0241 1.72151 29.23
12 -3.9774 D2=-1.10099〜-3.20589〜-5.90401
13 -11.478 -2.244 1.603 65.44
14 ASP[3] -1.4865
15 ∞ -1.44 1.54771 62.84
16 ∞ -0.8
17 ∞ -0.6 1.51633 64.14
18 ∞ -0.5
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 10.0576、k 0.0000
a -4.0835×10-4、b 4.3979×10-6、c -1.5633×10-7、d 1.9974×10-9
ASP[2]
曲率半径 -9.1682、k 0.0000
a 3.4194×10-4、b 2.4869×10-9、c 9.8662×10-7、d -5.8064×10-8
ASP[3]
曲率半径7.7704、k 0.0000
a -1.5911×10-3、b 8.6440×10-5、c -7.3116×10-6、d 2.9293×10-7
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -3.2829×10-4 0.0000 -2.6321×10-6 -6.0794×10-4 -2.5035×10-4
-2.8099×10-4
C6 -1.6462×10-4 0.0000 -5.8132×10-6 -3.0603×10-4 -1.2764×10-4
-1.4301×10-4
C8 -8.0161×10-6 0.0000 1.3356×10-6 -5.9070×10-6 2.6211×10-6 3.
7096×10-6
C10 -3.1928×10-6 0.0000 1.6332×10-7 -2.6085×10-6 2.7854×10-7 -
8.1693×10-7
C11 1.1826×10-5 0.0000 -4.6352×10-6 1.1156×10-5 -1.8158×10-6 -
6.0249×10-6
C13 1.1056×10-5 0.0000 -4.1022×10-6 1.0686×10-5 -1.3540×10-6 -
5.7482×10-6
C15 2.8228×10-6 0.0000 -1.0533×10-6 2.5287×10-6 -5.8769×10-7 -
1.5497×10-6
偏心[1]
X 0 Y 0 Z 0
α -45 β 0 γ 0
実施例7は、図7に示すような、デジタルカメラ、テレビカメラ等の用いられる1.4倍ズーム撮像光学系である。
凹群231、可変ミラー232、明るさ絞り233、凸群234、凸群235、赤外カットフィルター及びモアレ除去フィルター236で構成されており、全体でレトロフォーカスタイプの光学系となっている。凸群234はバリエータであり、光軸方向(図のz軸方向)に移動することによって変倍を行う。
可変ミラー232は、コンペンセータ及びフォーカシングレンズの機能を持っており、変倍に伴うピント位置のずれ及び物体距離の変化に伴うピントずれを補償するために変形する。形状は、物体距離∞かつズーム標準状態のときに平面であり、それ以外の状態では自由曲面形状である。
本実施例は、実施例5の凸群213及び実施例6の凸群223に相当する凸群がない。これによって、レンズ枚数が少なくなりより低コストにすることができ、又バリエータである凸群234の移動範囲を拡大することができよりズーム比の高い光学系にすることが容易になる、という効果がある。
図7の光線図は、代表的なものとして物体距離∞かつズーム状態が広角及び標準及び望遠のときのものである。また図7に示した座標系は、各状態共通である。ただし、可変ミラー232より物体側、可変ミラー232、可変ミラー232より像面側では、それぞれ異なる座標系を用いているため注意を要する。
(実施例8)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 広角 5.0000 9.04749
状態2 ∞ 標準 3.8000 7.01436
状態3 ∞ 望遠 2.8000 5.08010
撮像面サイズ X 4mm×Y 3mm
Px=Py=5μm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 ∞ 0.0000
2 35.1214 1.0000 1.78472 25.68
3 167.8232 1.0000
4 130.3582 0.2969 1.51633 64.14
5 ASP[1] 18.7302
6 FFS[1] (DM) -4.3019 偏心[1]
7 ∞ 0.0000
8 -7.7555 -2.3000 1.58913 61.14
9 32.1532(絞り面) -0.1123
10 1000.0000 -0.1000
11 1000.0000 D1=-4.25292〜-2.62378〜-1.01260
12 ∞ -0.7833
13 ASP[2] -0.1000
14 1000.0000 -0.1000
15 5.7308 -0.6694 1.84666 23.78
16 -15.1681 -0.2586
17 1000.0000 -0.1000
18 ASP[3] D2=0.24107〜-1.36283〜-2.96276
19 -15.3016 -2.0000 1.69680 55.53
20 13.8966 -0.3000
21 -8.9786 -5.3922 1.58913 61.14
22 ASP[4] -0.6387
23 49.9212 -1.0000 1.51633 64.14
24 -69.5147 -1.1964
25 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
26 ∞ -0.1000
27 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
28 ∞ -2.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 11.4689、 k 0
a -1.4142×10-4、b 1.4501×10-7、c 1.0445×10-8、d -4.0703×10-13
ASP[2]
曲率半径1000.0000、k 0
ASP[3]
曲率半径1000.0000、k 0
ASP[4]
曲率半径 11.0623、k 0
a -2.8728×10-3、b 1.4022×10-4、c -3.9838×10-6、d 3.4424×10-10
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3
C4 1.6713×10-3 0.0000 -7.2848×10-4
C6 1.0083×10-3 0.0000 -8.1095×10-4
C8 -1.1132×10-4 0.0000 3.4637×10-5
C10 -1.8948×10-5 0.0000 2.3972×10-6
C11 8.9426×10-5 0.0000 -4.4633×10-5
C13 3.1405×10-5 0.0000 4.9175×10-5
C15 1.8300×10-5 0.0000 -9.5845×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図8に実施例8の断面図を示す。15〜16面の凹レンズを動かして変倍を行う1.8倍ズームの例である。6面は可変ミラーで、変倍に伴うピント移動、物体距離変化に伴うピント移動を面形状を変化させることで行う。凹レンズで変倍を行うことで、凸レンズで変倍を行う場合に比べて少ないレンズの移動量で、大きな変倍を行うことができるメリットがある。
(実施例9)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 望遠 5.0000 8.15692
状態2 ∞ 標準 3.8000 6.89107
状態3 ∞ 広角 2.8000 4.52486
状態5 300mm 標準 3.8000 6.89107
撮像面サイズ X 4mm×Y 3mm
Px=Py=5μm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 ∞ 0.0000
2 -303.0641 0.7000 1.51633 64.14
3 9.2736 1.0000
4 20.6261 1.2000 1.78472 25.68
5 ASP[1] 7.0000
6 FFS[1] (DM) -7.2293 偏心[1]
7 ∞ 0.0000
8 -6.7720 -2.3000 1.58913 61.14
9 70.7255(絞り面)-0.0225
10 ∞ -0.1000
11 ∞ D1=-2.74171〜-1.85566〜0.13614
12 ∞ -0.7833
13 ASP[2] -1.0000 1.69680 55.53
14 189.1667 -0.4000
15 4.6448 -1.2571 1.84666 23.78
16 -22.3831 -0.1403
17 ∞ -0.1000
18 ASP[3] D2=-0.29533〜-1.23656〜-3.19451
19 -14.4658 -2.0000 1.69680 55.53
20 9.9717 -0.3000
21 -9.2901 -3.5540 1.58913 61.14
22 ASP[4] -0.3626
23 107.3171 -0.8865 1.51633 64.14
24 -291.5336 -0.6489
25 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
26 ∞ -0.1000
27 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
28 ∞ -2.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 342.4201、k 0
a -9.1895×10-5、b 5.4102×10-7、c -2.4185×10-8、d -2.3500×10-11
ASP[2]
曲率半径 -186.8247、k 0
ASP[3]
曲率半径 ∞、k 0
ASP[4]
曲率半径 9.1729、k 0
a -3.2236×10-3、b 1.6799×10-4、c -5.5687×10-6、d 5.0927×10-10
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3 状態5
C4 2.2386×10-3 1.5000×10-3 5.5152×10-4 4.7137×10-4
C6 1.4954×10-3 1.0000×10-3 3.2716×10-4 3.3428×10-4
C8 -5.4914×10-5 0.0000 -7.2448×10-6 2.5619×10-5
C10 -8.2461×10-7 0.0000 1.7986×10-6 6.2461×10-6
C11 1.0352×10-5 0.0000 1.1053×10-7 -2.7914×10-5
C13 -3.9167×10-5 0.0000 -5.9980×10-6 1.2558×10-5
C15 -1.2899×10-7 0.0000 -3.8539×10-7 -1.2580×10-5
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図9に実施例9の断面図を示す。13〜16面の凹レンズ群を移動して変倍を行う1.8倍ズームレンズの例である。変倍レンズは凹凸の2枚構成で、収差の向上を実現している。
第1、第2レンズを凹、凸の構成にすることで可変ミラー6面までの距離を短くし、これにより実施例8より厚さの薄い光学系を実現することができた。
6面は可変ミラーで、変倍に伴うピント移動、物体距離変化に伴うピント移動を面形状を変化させることで行う。凹レンズで変倍を行うことで、少ないレンズの移動量で、凸レンズで変倍を行う場合に比べて大きな変倍を行うことができるメリットがある。
又、上記実施例8、9は凹変倍群の設計であるが、この場合、第1群〜形状可変ミラー〜第2群の系が全体として正パワーを有しており、負パワーの変倍群に対して虚物点を作るように構成されている。このようにすることで負パワーの変倍群で効果的に変倍を行なうことができる。
(実施例10)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 望遠 3.9000 8.23940
状態2 ∞ 標準 3.2000 6.41384
状態3 ∞ 広角 2.8000 5.47790
状態5 300mm 標準 3.2000 6.41384
撮像面サイズ X 4mm×Y 3mm
Px=Py=2.5μm、k=2.0

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 ∞ 0.0000
2 -504.0444 0.7000 1.51633 64.14
3 8.6811 1.0000
4 20.3265 1.2000 1.78472 25.68
5 ASP[1] 7.0000
6 FFS[1] (DM) -4.0000 偏心[1]
7 ∞ -2.2293
8 ∞ D1=1.20003〜0.21911〜-0.43913
9 ∞ -1.0000
10 -9.4331 -2.3000 1.58913 61.14
11 222.2495(絞り面) -1.0000
12 ∞ D2=-1.20003〜-0.21911〜0.43913
13 ∞ -0.6475
14 ∞ -1.0000
15 ASP[2] -1.0000 1.69680 55.53
16 2905.0515 -0.4000
17 4.9561 -0.1711 1.84666 23.78
18 -32.876 -0.0972
19 ∞ -0.3953
20 ASP[3] D3=1.20003〜0.21911〜-0.43913
21 ∞ -1.0000
22 -11.9555 -2.0000 1.69680 55.53
23 11.2189 -0.3000
24 -6.4379 -4.2823 1.58913 61.14
25 ASP[4] -1.5598
26 ∞ D4=-1.20003〜-0.21911〜0.43913
27 ∞ -0.9296
28 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
29 ∞ -0.1000
30 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
31 ∞ -2.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 419.2460、k 0
a -9.4595×10-5、b 7.2229×10-7、c -2.5763×10-8、d -1.0490×10-10
ASP[2]
曲率半径 -1848.9723、k 0
ASP[3]
曲率半径 ∞、k 0
ASP[4]
曲率半径 23.0340、k 0
a -2.5469×10-3、b 3.9717×10-5、c -4.6619×10-6、d 1.1907×10-8
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3 状態5
C4 2.2824×10-3 1.5000×10-3 1.9335×10-4 1.1794×10-3
C6 1.0312×10-3 1.0000×10-3 1.0345×10-4 6.0055×10-4
C8 9.4653×10-6 0.0000 7.2377×10-6 -2.1271×10-5
C10 -1.2969×10-5 0.0000 2.2733×10-7 -6.3319×10-6
C11 -2.6948×10-5 0.0000 -4.0076×10-6 -6.459×10-6
C13 7.0776×10-6 0.0000 -5.7967×10-7 5.0297×10-6
C15 -1.0268×10-6 0.0000 -9.5026×10-7 -2.6466×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図10に実施例10の断面図を示す。固定された15面から18面までの3群の前後の2群(10〜11面)と4群(22〜25面)が変倍のために常に同じ移動量で動く。つまり2群と4群とは機械的に一体化されていると思えば良い。そして2群と4群とは同じ符号のパワーを持ち、かつ3群とはパワーの符号が異なる。つまり3群が負パワーなら2,4群は正パワーである。3群が正パワーなら2,4群は負パワーである。
そして固体撮像素子のように撮像光学系から出射される主光線がテレセントリックであることを要求する用途では、3群が負パワーで2,4群が正パワーの構成にするのが良い。なぜなら4群が正パワーなら主光線をテレセントリックにしやすいからである。このようなズームレンズの形式は光学補正式ズームと呼ばれているものに似ているが、本実施例ではレンズ群の移動に伴うピント移動、並びに物体距離変化に伴うピント移動を可変ミラーで補正している。もちろん、いずれか一方を補正するのでもよい。
2つのレンズ群が同じ動きをするので、カムが不要で、コストが安いこと、パワー配分を選べば変倍時のピント移動が少ないので、可変ミラーの変形量が小さくできるメリットがある。
なお、3群は動いても良い。可変ミラーは1群と2群の間に配置されているが4群の後、等に配置しても良い。
このタイプの光学系では、バリエータとは、変倍時に動く光学素子群のうちで倍率の変化の比率の最も高い群を指すことにする。実施例10で言えば4群である。4群は望遠端から広角端までで-0.976倍から-0.78倍に変わるが2群は望遠端から広角端までで、-0.325倍から-0.314倍に変わるだけである。従って4群の定義は前述の定義に加えて、4群はバリエータ自体でも良い。
このタイプの光学系にもこれまでに述べた条件式は適用されるが、式324〜329に対してはバリエータとは変倍時動くレンズ群のうち可変ミラーに近いレンズ群を指すものとする。
本発明のすべてに言えることであるが、光学素子群とは1つ以上の光学素子からなるブロックである。
次の条件式を満たすと良い。
0.3< |f2/f| <10 ・・・式340
但し、f2は移動する光学素子群のうち前方の光学素子群の焦点距離である。
|f2/f|が下限を下回ると収差が増え、上限を上回ると変倍作用、あるいは
コンペセータとしての機能が不足する。あるいは
0.6< |f2/f| <5 ・・・式341
とすればなお良い。
1.1< |f2/f| <5 ・・・式341−2
とすればさらに良い。
又、次の条件式を満たすと良い。
0.15< |f3/f| <6 ・・・式342
但し、f3は移動する光学素子群に挟まれた光学素子群の焦点距離である。
|f3/f|が下限を下回ると収差が増え、上限を上回ると移動する光学素子群と合わせた変倍作用、あるいはコンペセータとしての作用が不足する。
0.25< |f3/f| <3 ・・・式343
とすればなお良い。
0.35< |f3/f| <2.2 ・・・式343−2
とすればさらに良い。
又、次の条件式を満たすと良い。
0.15< |f4/f| <7 ・・・式344
但し、f4は移動する光学素子群のうち後方の光学素子群の焦点距離である。
|f4/f|が下限を下回ると収差が増え、上限を上回ると変倍作用、あるいはコンペセータとしての機能が不足する。
0.25< |f4/f| <3 ・・・式344−2
とすればなお良い。
0.4< |f4/f| <2 ・・・式345
とすればさらに良い。式340〜345は本発明の他の実施例に対しても支障がない限り適用してよい。
(実施例11)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 望遠 4.5000 8.74026
状態2 ∞ 標準 3.2000 6.42951
状態3 ∞ 広角 2.8000 4.79958
状態5 300mm 標準 3.2000 6.42951
撮像面サイズ X 4mm×Y 3mm
Px=Py=2.5μm、k=2.1

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 ∞ 0.0000
2 -964.7304 0.7000 1.51633 64.14
3 9.5889 1.0000
4 17.7453 1.2000 1.78472 25.68
5 ASP[1] 7.0000
6 FFS[1] (DM) -4.0000 偏心[1]
7 ∞ -0.5000
8 ∞ D1=1.68135〜0.59966〜-0.57528
9 ∞ -1.0000
10 -10.4257 -1.3000 1.58913 61.14
11 388.0611 -1.0000
12 ∞ D2=-1.68135〜-0.59966〜0.57528
13 ∞ 0.0000
14 絞り面 -1.0000
15 ASP[2] -1.0000 1.69680 55.53
16 14410 -0.4000
17 4.1865 -0.1711 1.84666 23.78
18 -34.6352 -0.0967
19 ∞ -1.3953
20 ASP[3] D3=1.68135〜0.59966〜-0.57528
21 ∞ -1.0000
22 -15.1800 -2.0000 1.69680 55.53
23 9.5514 -0.3000
24 -6.4630 -4.8432 1.58913 61.14
25 ASP[4] -1.2137
26 ∞ D4=-1.68135〜-0.59966〜0.57528
27 ∞ -0.7234
28 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
29 ∞ -0.1000
30 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
31 ∞ -2.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 559.6254、k 0
a -1.1630×10-4、b 8.6486×10-7、c -1.4621×10-8、d -1.0484×10-10
ASP[2]
曲率半径 -9397.6126、k 0
ASP[3]
曲率半径 ∞、k 0
ASP[4]
曲率半径 16.8496、k 0
a -3.0683×10-3、b 7.9412×10-5、c -6.1481×10-6、d 7.1383×10-10
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3 状態5
C4 -5.0000×10-4 -6.2241×10-4 -5.0000×10-3 -1.7652×10-3
C6 -1.5288×10-4 -3.4826×10-4 -2.2850×10-3 -8.0538×10-4
C8 2.1605×10-5 4.2421×10-11 5.9732×10-5 4.6464×10-5
C10 -1.4053×10-6 3.0300×10-12 4.4807×10-5 1.5296×10-5
C11 2.7287×10-6 2.1366×10-10 3.8387×10-5 8.945×10-6
C13 9.4480×10-7 7.2849×10-11 2.0863×10-5 9.2071×10-6
C15 -1.5247×10-6 9.1322×10-12 1.6418×10-6 -1.7323×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図11に実施例11の断面図を示す。この実施例は実施例10と同タイプの構成である。絞りは凹パワーの固定群近傍に固定されている。このため、変倍時の光線高の変動が少ないメリットがある。
各条件式は実施例10と同様に満たす。
可変ミラーはすべての撮影状態で凹面であり、静電駆動可変ミラーに適した設計となっている。そして可変ミラーの形状のうち、平面から撮影状態の凹面までの範囲はコントラスト方式のオートフォーカスの為の余裕である。つまり図17のP2Qに相当する。
同様に、近点でのオートフォーカスのために、近点300mmの可変ミラーの形状より、さらに深い凹面に可変ミラーは変形する。つまり近点でのオートフォーカスのための余裕である。これは図17のRR2に相当する。
また本発明に共通して言えることであるが、画角の比較的狭いズームレンズの場合には、式316を次式347で置き換えてもよい。
f1/f<0 または f1/f>5 ・・・式347
これは、画角が狭い場合、レトロフォーカスタイプでなくても光学系の中の光線高を低く抑えられるからである。
(実施例12)
物体距離 ズーム Fno. 焦点距離
状態1 ∞ 望遠 4.5000 8.73317
状態2 ∞ 標準 3.2000 6.27299
状態3 ∞ 広角 2.8000 4.29905
状態5 300mm 標準 3.2000 6.27299
撮像面サイズ X 4mm×Y 3mm
Px=Py=2.5μm、k=2.5

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 ∞ 0.0000
2 -482.8203 0.7000 1.51633 64.14
3 6.3094 1.0000
4 27.9840 1.2000 1.78472 25.68
5 ASP[1] 5.0000
6 FFS[1] (DM) -4.0000 偏心[1]
7 ∞ -0.5000
8 ∞ D1=2.93012〜1.71055〜0.01162
9 ∞ -1.0000
10 -9.1491 -1.3000 1.58913 61.14
11 1065.1375 -1.0000
12 ∞ D2=-2.93012〜-1.71055〜-0.01162
13 ∞ 0.5000
14 絞り面 -1.0000
15 ASP[2] -1.0000 1.69680 55.53
16 290700 -0.4000
17 5.8684 -0.1711 1.84666 23.78
18 -80.3252 -0.2000
19 ∞ -1.8953
20 ASP[3] D3=2.93012〜1.71055〜0.01162
21 ∞ -1.0000
22 -15.1465 -2.0000 1.69680 55.53
23 10.5668 -0.3000
24 -8.2373 -4.3398 1.58913 61.14
25 ASP[4] -2.0230
26 ∞ D4=-2.93012〜-1.71055〜-0.01162
27 ∞ -1.2057
28 ∞ -1.4400 1.54771 62.84
29 ∞ -0.1000
30 ∞ -0.6000 1.51633 64.14
31 ∞ -2.1000
像 面 ∞
ASP[1]
曲率半径 322.8961、k 0
a -1.8286×10-4、b -4.7666×10-6、c -3.6610×10-8、d -1.0357×10-9
ASP[2]
曲率半径 -125200、k 0
ASP[3]
曲率半径 ∞、k 0
ASP[4]
曲率半径 53.5355、k 0
a -2.0411×10-3、b 1.8960×10-4、c -2.1343×10-5、d 7.5729×10-7
FFS[1]
曲率半径 ∞、k 0
状態1 状態2 状態3 状態5
C4 -1.0000×10-3 8.0649×10-4 -1.0000×10-3 2.6458×10-4
C6 -3.8000×10-4 4.0553×10-4 -3.5320×10-4 1.0179×10-4
C8 -6.5634×10-7 9.6342×10-6 8.1981×10-6 8.9472×10-6
C10 -3.2350×10-6 6.8916×10-6 1.4590×10-5 3.6633×10-6
C11 -8.6083×10-6 -2.7438×10-5 3.6593×10-6 -2.4821×10-5
C13 -9.4944×10-6 -9.8705×10-6 -1.0661×10-6 -9.8971×10-7
C15 -8.2680×10-6 -8.2617×10-6 -1.2234×10-5 -6.6129×10-6
偏心[1]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
図12に実施例12の断面図を示す。この例も実施例10、11と同タイプであるが、可変ミラーの変形量を減らすために、凹、凸両側に変形するように設計してある。
また、第1群の負パワーを強くし、広角にしてある。可変ミラーから第1レンズまでの距離が小さく、小型のデジタルカメラ、カード型デジタルカメラに向く。
(実施例13)
物体距離 ズーム 焦点距離 対角画角
状態1 ∞ 広角 4.2 61.53°
状態2 ∞ 標準 6.3 43.29°
状態3 ∞ 望遠 8.4 33.15°
状態4 300mm 広角
状態5 300mm 標準
状態6 300mm 望遠
Fno.:2.82〜3.52
撮像面サイズ:4.4mm×3.3mm

面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ (物体距離)
1 -14.36 1.00 偏心[1] 1.7291 45.7
2 ASP[1] 6.45 偏心[1]
3 ∞ 0.00
4 FFS[1] (DM) 0.00 偏心[3]
5 ∞ -3.80
6 -7.65 -2.19 1.6831 31.6
7 -6.02 -0.14
8 -8.31 -2.00 1.7453 41.7
9 -16.30 D1=-7.11〜-3.37〜-0.12
10 絞り面 -0.10
11 ASP[2] -2.69 偏心[4] 1.5821 62.5
12 -31.78 -1.38 偏心[4]
13 -5.27 -2.44 偏心[5] 1.4875 70.4
14 6.74 -0.96 偏心[5]
15 4.81 -0.80 偏心[6] 1.7551 27.6
16 ASP[3] D2=-0.58〜-4.32〜-7.57
偏心[6]
17 -9.41 -2.61 1.6001 61.4
18 6.52 -0.20
19 5.89 -1.54 1.7444 43.9
20 ASP[4] -0.10
21 ∞ -1.44 1.5477 62.8
22 ∞ -0.80
23 ∞ -0.60 1.5163 64.1
24 ∞ -0.50
像 面 ∞ 0.00 偏心[7]
ASP[1]
曲率半径 9.74、k 0.0000
a -6.2519×10-4、b 1.2541×10-5、c -7.6432×10-7、d 1.7319×10-8
ASP[2]
曲率半径 -6.60、k 0.0000
a 4.2068×10-4、b 2.6754×10-5、c -3.3993×10-6、d 5.4375×10-7
ASP[3]
曲率半径 -5.34、k 0.0000
a -1.4669×10-3、b -2.5868×10-5、c 2.4908×10-5、d -3.9721×10-6
ASP[4]
曲率半径 5.62、k 0.0000
a -2.9782×10-3、b 1.2391×10-4、c -4.8542×10-6、d 7.6341×10-8
FFS[1]
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
C4 -7.5312×10-4 0.0000 -3.4212×10-4 -1.0695×10-3 -3.0806×10-4
-6.5191×10-4
C6 -3.7728×10-4 0.0000 -1.7218×10-4 -5.4546×10-4 -1.5079×10-4
-3.2651×10-4
C8 -1.3987×10-5 0.0000 -7.6019×10-6 -1.5925×10-5 -6.6752×10-6
-1.7035×10-5
C10 -5.6901×10-6 0.0000 -3.6267×10-6 -8.3321×10-6 -2.9455×10-6
-7.9035×10-6
C11 1.0628×10-5 0.0000 9.5627×10-7 1.4199×10-5 1.1005×10-6 4.
3390×10-7
C13 1.0528×10-5 0.0000 8.5460×10-7 1.3836×10-5 2.1106×10-6 1.
0298×10-6
C15 2.4609×10-6 0.0000 2.2087×10-7 2.9930×10-6 -5.0391×10-8 -
1.4066×10-7
偏心[1]
X 0.00 Y 0.10 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[3]
X 0.00 Y decy Z decz
α 45 β 0.00 γ 0.00
状態1 状態2 状態3 状態4 状態5 状態6
decy 0.009 0 0 0.008 0.002 0.001
decz 0.009 0 0 0.008 0.002 0.001
偏心[4]
X 0.00 Y -0.02 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[5]
X 0.00 Y -0.01 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[6]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心[7]
X 0.00 Y 0.00 Z 0.00
α -1.86 β 0.00 γ 0.00
実施例13は、図13に示すように、可変ミラーを用いたデジタルカメラ用の撮像装置101の例である。
この実施例は、レンズと撮像素子に偏心を加えている点で、前記の実施例2および実施例3と構成がほぼ同じであるが、可変ミラーの変形時に、ミラー反射面に対して垂直な方向への可変ミラー全体の平行移動も同時に行っている。これによって、可変ミラーによって発生する偏心収差を抑えている。
この実施例では、ズーミング時やフォーカシング時に可変ミラー表面の変形とともに、可変ミラー全体の平行移動も行っている。これによって、ミラー表面の変形だけでは補正しきれない収差を、適正な範囲で抑えることができる。
可変ミラー全体の最大の平行移動量をx、光学系の焦点距離をfとしたときに、
0 < |x|/f < 1
を満たすことが望ましい。上限を超えると、ミラーを平行移動するためのスペースを確保することが困難になる。また、光学系をコンパクトにすることが難しくなる。
本発明に共通して言えることであるが、ズーム光学系の場合、本発明の各条件式に対して少なくとも一つのズーム状態においてその条件式を満たしていればよい。又ズーム光学系の場合、変倍群が正パワーを持てばレンズ構成はレトロフォーカスタイプを取りやすく広角化が容易でよい。変倍群が負パワーを持てば変倍群の少ない移動量で大きな変倍が実現できてよい。
最後に各実施例における座標系の定義について述べておく。
(実施例1〜3、13)
物体中心を出てかつ物体面に垂直な直線をz軸とする。光学系に入射する光線の進行方向をZ軸正方向とし、このZ軸と像面中心を含む平面をY‐Z平面とし、原点を通りY‐Z平面に直交し、紙面の手前から裏面側に向かう方向をX軸正方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とする。
これらの実施例では、このY‐Z平面内で各面の偏心を行っており、また、各回転非対称自由曲面の唯一の対称面をY‐Z面としている。
偏心を行うときの座標系の原点は、偏心を行う面をk面としたとき、k−1面の面頂位置からZ軸方向に面間隔の分だけ移動した点とする。
偏心面については、対応する座標系の原点から、その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX、Y、Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、前記(a)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα、β、γ(°))とが与えられている。なお、その場合、αとβの符号はそれぞれX軸、Y軸の正方向に対して反時計回り正とし、γの符号はZ軸の正方向に対して時計回りを正とする。
偏心はディセンタアンドリターンで行われる。つまり、k面が偏心していたときに、k+1面の面頂位置は、偏心前のk面の面頂位置からZ軸方向に面間隔の分だけ移動した点とする。
偏心の順序は、その面の面頂位置をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれX、Y、Zだけ偏心させた後、その面のX軸を中心とする回転角α、Y軸を中心とする回転角β、Z軸を中心とする回転角γ、の順にティルトが行われる。
また、反射面の偏心の表現は、以下のようになる。偏心は全てY‐Z面内で行われるので、反射面の回転角をX軸中心の回転角αだけで表現できる。β、γは常に0となる。そして、反射面をαだけ回転させたとき、光線が反射面で反射された後の光学系の座標系は、反射前の座標系を2αだけ回転させたものとして定義する。このとき、反射前と反射後で、軸上主光線の進行方向と光学系のZ軸正方向が逆になるので注意が必要である。
また、ミラー面の変形の符号については、ミラー面が自由曲面形状に変形しているとき、パワー成分であるC4、C6が正のとき、凸面ミラーになる。つまり、負のパワーを持つミラーになる。逆に、パワー成分であるC4、C6が負のとき、凹面ミラーになる。つまり、正のパワーを持つミラーになる。
(実施例4〜12)
α、β、γの符号について、それぞれX軸、Y軸、Z軸の正方向に対して時計回りを正とする点以外は上記と同様である。
以上の説明では、すべて可変ミラーを用いた光学系について述べてきた。しかしながら、可変ミラーの代わりに通常の(形状の変わらない)ミラーを用いた場合にも、特に支障を来さない限り前述の条件式・制限等を適用してよい。なぜならミラーを用いた折り曲げ光学系の小型化のメリットはそのまま保たれるからである。また可変ミラーのパワーは弱いので、通常のミラーに置き換えることも技術的に容易である。
以上のような本発明によるズーム光学系は、フィルムカメラ、デジタルカメラ、テレビカメラ、携帯端末用のカメラ、監視カメラ、ロボットの眼、電子内視鏡等に適用可能である。
また、上述のズーム光学系では、レンズ群中に反射面を有する構成のズーム光学系について説明したが、反射面を有しない構成のズーム光学系についても可変形状面を備えた光学素子、例えば、可変焦点レンズ等を用いて構成すれば、小型化、低コスト化、省電力化、作動音の静音化等の効果を達成することが可能である。更に、可変形状面を有しない可変焦点ミラーを前記実施例に用いても良い。なお、可変焦点ミラーについては、その一例を図34を用いて後述する。
次に、本発明の光学系あるいは撮像装置に適用可能な形状可変ミラーの構成例について説明する。
図19は本発明のズーム光学系に適用可能な可変ミラーとして光学特性可変ミラーを用いたデジタルカメラのケプラー式ファインダーの概略構成図である。本例の構成は、もちろん銀塩フィルムカメラにも使うことができる。まず、光学特性可変形状鏡409について説明する。
光学特性可変形状鏡409は、アルミコーティングされた薄膜(反射面)409aと複数の電極409bからなる光学特性可変形状鏡(以下、単に可変形状鏡と言う。)であり、411は各電極409bにそれぞれ接続された複数の可変抵抗器、412は可変抵抗器411と電源スイッチ413を介して薄膜409aと電極409b間に接続された電源、414は複数の可変抵抗器411の抵抗値を制御するための演算装置、415,416及び417はそれぞれ演算装置414に接続された温度センサー、湿度センサー及び距離センサーで、これらは図示のように配設されて1つの光学装置を構成している。
なお、対物レンズ902、接眼レンズ901、及び、プリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406及び可変形状鏡の各面は、平面でなくてもよく、球面、回転対称非球面の他、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは、対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点又は線を有する面等、いかなる形状をしていてもよく、さらに、反射面でも屈折面でも光に何らかの影響を与え得る面ならばよい。以下、これらの面を総称して拡張曲面という。
また、薄膜409aは、例えば、P.Rai-choudhury編、Handbook of MichrolithoGraphy, MichromachininG and Michrofabrication, Volume 2:MichromachininG and Michrofabrication,P495,FiG.8.58, SPIE PRESS刊やOptics Communication, 140巻(1997年)P187〜190に記載されているメンブレインミラーのように、複数の電極409bとの間に電圧が印加されると、静電気力により薄膜409aが変形してその面形状が変化するようになっており、これにより、観察者の視度に合わせたピント調整ができるだけでなく、さらに、レンズ901,902及び/又はプリズム404、二等辺直角プリズム405、ミラー406の温度や湿度変化による変形や屈折率の変化、あるいは、レンズ枠の伸縮や変形及び光学素子、枠等の部品の組立誤差による結像性能の低下が抑制され、常に適正にピント調整並びにピント調整で生じた収差の補正が行われ得る。
なお、電極409bの形は、例えば図21、図22に示すように、薄膜409aの変形のさせ方に応じて選べばよい。
本例によれば、物体からの光は、対物レンズ902及びプリズム404の各入射面と射出面で屈折され、可変形状鏡409で反射され、プリズム404を透過して、二等辺直角プリズム405でさらに反射され(図19中、光路中の+印は、紙面の裏側へ向かって光線が進むことを示している)、ミラー406で反射され、接眼レンズ901を介して眼に入射するようになっている。このように、レンズ901,902、プリズム404,405、及び、可変形状鏡409によって、本例の光学装置の観察光学系を構成しており、これらの各光学素子の面形状と肉厚を最適化することにより、物体面の収差を最小にすることができるようになっている。
すなわち、反射面としての薄膜409aの形状は、結像性能が最適になるように演算装置414からの信号により各可変抵抗器411の抵抗値を変化させることにより制御される。すなわち、演算装置414へ、温度センサー415、湿度センサー416及び距離サンサー417から周囲温度及び湿度並びに物体までの距離に応じた大きさの信号が入力され、演算装置414は、これらの入力信号に基づき周囲の温度及び湿度条件と物体までの距離による結像性能の低下を補償すべく、薄膜409aの形状が決定されるような電圧を電極409bに印加するように、可変抵抗器411の抵抗値を決定するための信号を出力する。このように、薄膜409aは電極409bに印加される電圧すなわち静電気力で変形させられるため、その形状は状況により非球面を含む様々な形状をとる。
なお、距離センサー417はなくてもよく、その場合、固体撮像素子408からの像の信号の高周波成分が略最大になるように、デジタルカメラの撮像レンズ403を動かし、その位置から逆に物体距離を算出し、可変形状鏡を変形させて観察者の眼にピントが合うようにすればよい。
また、薄膜409aをポリイミド等の合成樹脂で製作すれば、低電圧でも大きな変形が可能であるので好都合である。なお、プリズム404と可変形状鏡409を一体的に形成してユニット化することができる。また、図示を省略したが、可変形状鏡409の基板上に固体撮像素子408をリソグラフィープロセスにより一体的に形成してもよい。
また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406は、プラスチックモールド等で形成することにより任意の所望形状の曲面を容易に形成することができ、製作も簡単である。なお、本例の撮像装置では、レンズ901,902がプリズム404から離れて形成されているが、レンズ901,902を設けることなく収差を除去することができるようにプリズム404,405、ミラー406、可変形状鏡409を設計すれば、プリズム404,405、可変形状鏡409は1つの光学ブロックとなり、組立が容易となる。また、レンズ901,902、プリズム404,405、ミラー406の一部あるいは全部をガラスで作製してもよく、このように構成すれば、さらに精度の良い撮像装置が得られる。
なお、図19の例では、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を設け、温湿度変化、物体距離の変化等も可変形状鏡409で補償するようにしたが、そうではなくてもよい。つまり、演算装置414、温度センサー415、湿度センサー416、距離センサー417を省き、観察者の視度変化のみを可変形状鏡409で補正するようにしてもよい。
図20は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、薄膜409aと電極409bとの間に圧電素子409cが介装されていて、これらが支持台423上に設けられている。そして、圧電素子409cに加わる電圧を各電極409b毎に変えることにより、圧電素子409cに部分的に異なる伸縮を生じさせて、薄膜409aの形状を変えることができるようになっている。電極409bの形は、図21に示すように同心分割であってもよいし、図22に示すように矩形分割であってもよく、その他、適宜の形のものを選択することができる。
図20中、424は演算装置414に接続された振れ(ブレ)センサーであって、例えばデジタルカメラの振れを検知し、振れによる像の乱れを補償するように薄膜409aを変形させるべく、演算装置414及び可変抵抗器411を介して電極409bに印加される電圧を変化させる。このとき、温度センサー415、湿度センサー416及び距離センサー417からの信号も同時に考慮され、ピント合わせ、温湿度補償等が行われる。この場合、薄膜409aには圧電素子409cの変形に伴う応力が加わるので、薄膜409aの厚さはある程度厚めに作られて相応の強度を持たせるようにするのがよい。
図23は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。 本例の可変形状鏡は、薄膜409aと電極409bの間に介置される圧電素子が逆方向の圧電特性を持つ材料で作られた2枚の圧電素子409c及び409c'で構成されている点で図20に示された実施例の可変形状鏡とは異なる。すなわち、圧電素子409cと409c'が強誘電性結晶で作られているとすれば、結晶軸の向きが互いに逆になるように配置される。この場合、圧電素子409cと409c'は電圧が印加されると逆方向に伸縮するので、薄膜409aを変形させる力が図20に示した実施例の場合よりも強くなり、結果的にミラー表面の形を大きく変えることができるという利点がある。
圧電素子409c,409c'に用いる材料としては、例えばチタン酸バリウム、ロッシエル塩、水晶、電気石、リン酸二水素カリウム(KDP)、リン酸二水素アンモニウム(ADP)、ニオブ酸リチウム等の圧電物質、同物質の多結晶体、同物質の結晶、PbZrO3とPbTiO3の固溶体の圧電セラミックス、二フッ化ポリビニール(PVDF)等の有機圧電物質、上記以外の強誘電体等があり、特に有機圧電物質はヤング率が小さく、低電圧でも大きな変形が可能であるので好ましい。なお、これらの圧電素子を利用する場合、厚さを不均一にすれば、上記例において薄膜409aの形状を適切に変形させることも可能である。
また、圧電素子409c,409c'の材質としては、ポリウレタン、シリコンゴム、アクリルエラストマー、PZT、PLZT、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高分子圧電体、シアン化ビニリデン共重合体、ビニリデンフルオライドとトリフルオロエチレンの共重合体等が用いられる。圧電性を有する有機材料や、圧電性を有する合成樹脂、圧電性を有するエラストマー等を用いると可変形状鏡面の大きな変形が実現できてよい。
なお、図20、図24の圧電素子409cに電歪材料、例えば、アクリルエラストマー、シリコンゴム等を用いる場合には、圧電素子409cを別の基板409c−1と電歪材料409c−2を貼り合わせた構造にしてもよい。
図24は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、圧電素子409cが薄膜409aと電極409dとにより挟持され、薄膜409aと電極409d間に演算装置414により制御される駆動回路425を介して電圧が印加されるようになっており、さらにこれとは別に、支持台423上に設けられた電極409bにも演算装置414により制御される駆動回路425を介して電圧が印加されるように構成されている。したがって、本例では、薄膜409aは電極409dとの間に印加される電圧と電極409bに印加される電圧による静電気力とにより二重に変形され得、上記例に示した何れのものよりもより多くの変形パターンが可能であり、かつ、応答性も速いという利点がある。
そして、薄膜409a、電極409d間の電圧の符号を変えれば、可変形状鏡を凸面にも凹面にも変形させることができる。その場合、大きな変形を圧電効果で行ない、微細な形状変化を静電気力で行なってもよい。また、凸面の変形には圧電効果を主に用い、凹面の変形には静電気力を主に用いてもよい。なお、電極409dは電極409bのように複数の電極から構成されてもよい。この様子を図24に示した。なお、本発明では、圧電効果と電歪効果、電歪をすべてまとめて圧電効果と述べている。従って、電歪材料も圧電材料に含むものとする。
図25は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡は、電磁気力を利用して反射面の形状を変化させ得るようにしたもので、支持台423の内部底面上には永久磁石426が、頂面上には窒化シリコン又はポリイミド等からなる基板409eの周縁部が載置固定されており、基板409eの表面にはアルミニウム等の金属コートで作られた薄膜409aが付設されていて、可変形状鏡409を構成している。
基板409eの下面には複数のコイル427が配設されており、これらのコイル427はそれぞれ駆動回路428を介して演算装置414に接続されている。したがって、各センサー415,416,417,424からの信号によって演算装置414において求められる光学系の変化に対応した演算装置414からの出力信号により、各駆動回路428から各コイル427にそれぞれ適当な電流が供給されると、永久磁石426との間に働く電磁気力で各コイル427は反発又は吸着され、基板409e及び薄膜409aを変形させる。
この場合、各コイル427はそれぞれ異なる量の電流を流すようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよいし、永久磁石426を基板409eに付設しコイル427を支持台423の内部底面側に設けるようにしてもよい。また、コイル427はリソグラフィー等の手法で作るとよく、さらに、コイル427には強磁性体よりなる鉄心を入れるようにしてもよい。
この場合、薄膜コイル427の巻密度を、図26に示すように、場所によって変化させることにより、基板409e及び薄膜409aに所望の変形を与えるようにすることもできる。また、コイル427は1個でもよいし、また、これらのコイル427には強磁性体よりなる鉄心を挿入してもよい。
図27は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。
本例の可変形状鏡では、基板409eは鉄等の強磁性体で作られており、反射膜としての薄膜409aはアルミニウム等からなっている。この場合、薄膜コイルを設けなくてもすむから、構造が簡単で、製造コストを低減することができる。また、電源スイッチ413を切換え兼電源開閉用スイッチに置換すれば、コイル427に流れる電流の方向を変えることができ、基板409e及び薄膜409aの形状を自由に変えることができる。
図28は本例におけるコイル427の配置を示し、図29はコイル427の他の配置例を示しているが、これらの配置は、図25に示した実施例にも適用することができる。なお、図30は、図25に示した例において、コイル427を図33のように配置した場合に適する永久磁石426の配置を示している。すなわち、図30に示すように永久磁石426を放射状に配置すれば、図25に示した例に比べて、微妙な変形を基板409e及び薄膜409aに与えることができる。また、このように電磁気力を用いて基板409e及び薄膜409aを変形させる場合(図25及び図27の例)は、静電気力を用いた場合よりも低電圧で駆動できるという利点がある。
以上いくつかの可変形状鏡の例を述べたが、ミラーの形を変形させるのに、図24の例に示すように、2種類以上の力を用いてもよい。つまり静電気力、電磁力、圧電効果、磁歪、流体の圧力、電場、磁場、温度変化、電磁波等のうちから2つ以上を同時に用いて可変形状鏡を変形させてもよい。つまり2つ以上の異なる駆動方法を用いて光学特性可変光学素子を作れば、大きな変形と微細な変形とを同時に実現でき、精度の良い鏡面が実現できる。
また、形状可変ミラーの変形する部分の外形は、軸上光線の入射面に平行な方向に長い形状とするのが好ましく、このように構成すれば、収差補正に有利な楕円面に近い形状に変形させやすいという利点がある。前記入射面に平行な方向に長い形状としては、トラック形状、多角形、楕円等が利用できる。
図31は本発明のズーム光学系を用いた撮像装置に適用可能な形状可変ミラーとして可変形状鏡409を用いた撮像系、例えば携帯電話のデジタルカメラ、カプセル内視鏡、電子内視鏡、パソコン用デジタルカメラ、PDA用デジタルカメラ等に用いられる撮像系の概略構成図である。
本例の撮像系は、可変形状鏡409と、レンズ902と、固体撮像素子408と、制御系103とで一つの撮像ユニット104を構成している。本例の撮像ユニット104では、レンズ102を通った物体からの光は可変形状鏡409で集光され、固体撮像素子408の上に結像する。可変形状鏡409は、光学特性可変光学素子の一種であり、可変焦点ミラーとも呼ばれている。
本例によれば、物体距離が変わっても可変形状鏡409を変形させることでピント合わせをすることができ、レンズをモータ等で駆動する必要がなく、小型化、軽量化、低消費電力化の点で優れている。また、撮像ユニット104は本発明の撮像系としてすべての実施例で用いることができる。また、可変形状鏡409を複数用いることでズーム、変倍の撮像系、光学系を作ることができる。
なお、図31では、制御系103にコイルを用いたトランスの昇圧回路を含む制御系の構成例を示している。特に積層型圧電トランスを用いると、小型化できてよい。昇圧回路は本発明のすべての電気を用いる可変形状鏡、可変焦点レンズに用いることができるが、特に静電気力、圧電効果を用いる場合の可変形状鏡、可変焦点レンズに有用である。
図32は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能なさらに他の例に係る、マイクロポンプ180で流体161を出し入れしミラー面を変形させる可変形状鏡188の概略構成図である。本例によれば、ミラー面を大きく変形させることが可能になるというメリットがある。マイクロポンプ180は、例えば、マイクロマシンの技術で作られた小型のポンプで、電力で動くように構成されている。マイクロマシンの技術で作られたポンプの例としては、熱変形を利用したもの、圧電材料を用いたもの、静電気力を用いたものなどがある。
図33は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーに適用可能なマイクロポンプの一例を示す概略構成図である。本例のマイクロポンプ180では、振動板181は静電気力、圧電効果等の電気力により振動する。図33では静電気力により振動する例を示しており、図33中、182,183は電極である。また、点線は変形した時の振動板181を示している。振動板181の振動に伴い、2つの弁184,185が開閉し、流体161を右から左へ送るようになっている。
本例の可変形状鏡188では、反射膜189が流体161の量に応じて凹凸に変形することで、可変形状鏡として機能する。可変形状鏡188は流体161で駆動されている。流体としては、シリコンオイル、空気、水、ゼリー、等の有機物、無機物を用いることができる。
なお、静電気力、圧電効果を用いた可変形状鏡、可変焦点レンズなどにおいては、駆動用に高電圧が必要になる場合がある。その場合には、例えば図31に示すように、昇圧用のトランス、あるいは圧電トランス等を用いて制御系を構成するとよい。
また、反射用の薄膜409aは、変形しない部分にも設けておくと、可変形状鏡の形状を干渉計等で測定する場合に、基準面として使うことができ便利である。
図34は本発明のズーム光学系に適用可能な、可変焦点レンズを応用した可変焦点ミラーを示すものである。この可変焦点ミラー565は、第1,第2の面566a,566bを有する第1の透明基板566と、第3,第4の面567a,567bを有する第2の透明基板567とを有する。第1の透明基板566は、平板状またはレンズ状に形成して、内面(第2の面)566bに透明電極513aを設け、第2の透明基板567は、内面(第3の面)567aを凹面状に形成して、該凹面上に反射膜568を施し、さらにこの反射膜568上に透明電極513bを設ける。透明電極513a,513b間には高分子分散液晶層514を設け、これら透明電極513a,513bをスイッチ515および可変抵抗器519を経て交流電源516に接続して、高分子分散液晶層514に交流電界を印加するようにする。なお、図34では液晶分子の図示を省略してある。513a、514、513bからなる可変焦点レンズと、567、568からなる凹面鏡を組み合わせた構造になっている。
かかる構成によれば、透明基板566側から入射する光線は、反射膜568により高分子分散液晶層514を折り返す光路となるので、高分子分散液晶層514の作用を2回もたせることができると共に、高分子分散液晶層514への印加電圧を変えることにより、反射光の焦点位置を変えることができる。この場合、可変焦点ミラー565に入射した光線は、高分子分散液晶層514を2回透過するので、高分子分散液晶層514の厚さの2倍をtとすれば、上記の各式を同様に用いることができる。なお、透明基板566または567の内面を回折格子状にして、高分子分散液晶層514の厚さを薄くすることもできる。このようにすれば、散乱光をより少なくできる利点がある。
以上の説明では、液晶の劣化を防止するため、電源として交流電源516を用いて、液晶に交流電界を印加するようにしたが、直流電源を用いて液晶に直流電界を印加するようにすることもできる。また、液晶分子の方向を変える方法としては、電圧を変化させること以外に、液晶にかける電場の周波数、液晶にかける磁場の強さ・周波数、あるいは液晶の温度等を変化させることによってもよい。なお、本発明では図34のような形状の変化しない可変焦点ミラーも、可変形状鏡の中に含めるものとする。
図35は本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。本例では、デジタルカメラに用いられるものとして説明する。図35中、411は可変抵抗器、414は演算装置、415は温度センサー、416は湿度センサー、417は距離センサー、424は振れセンサーである。
本例の可変形状鏡45は、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料453と間を隔てて分割電極409bを設け、電歪材料453の上に順に電極452、変形可能な基板451を設け、さらにその上に入射光を反射するアルミニウム等の金属からなる反射膜450を設けて構成されている。このように構成すると、分割電極409bを電歪材料453と一体化した場合に比べて、反射膜450の面形状が滑らかになり、光学的に収差を発生させにくくなるというメリットがある。なお、変形可能な基板451と電極452の配置は逆でも良い。
また、図35中、449は光学系の変倍、あるいはズームを行なう釦であり、可変形状鏡45は、釦449を使用者が押すことで反射膜450の形を変形させて、変倍あるいは、ズームをすることができるように演算装置414を介して制御されている。
なお、アクリルエラストマー等の有機材料からなる電歪材料の代わりに既に述べたチタン酸バリウム等の圧電材料を用いてもよい。
最後に、本発明で用いる用語の定義を述べておく。
光学装置とは、光学系あるいは光学素子を含む装置のことである。光学装置単体で機能しなくてもよい。つまり、装置の一部でもよい。光学装置には、撮像装置、観察装置、表示装置、照明装置、信号処理装置等が含まれる。
撮像装置の例としては、フィルムカメラ、デジタルカメラ、ロボットの眼、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ、テレビカメラ、動画記録装置、電子動画記録装置、カムコーダ、VTRカメラ、電子内視鏡等がある。デジカメ、カード型デジカメ、テレビカメラ、VTRカメラ、動画記録カメラなどはいずれも電子撮像装置の一例である。
観察装置の例としては、顕微鏡、望遠鏡、眼鏡、双眼鏡、ルーペ、ファイバースコープ、ファインダー、ビューファインダー等がある。
表示装置の例としては、液晶ディスプレイ、ビューファインダー、ゲームマシン(ソニー社製プレイステーション)、ビデオプロジェクター、液晶プロジェクター、頭部装着型画像表示装置(head mounted display:HMD)、PDA(携帯情報端末)、携帯電話等がある。
照明装置の例としては、カメラのストロボ、自動車のヘッドライト、内視鏡光源、顕微鏡光源等がある。
信号処理装置の例としては、携帯電話、パソコン、ゲームマシン、光ディスクの読取・書込装置、光計算機の演算装置等がある。
なお、本発明の光学系は小型軽量なので、電子撮像装置、信号処理装置、特に、デジタルカメラ、携帯電話の撮像系に用いると効果がある。
撮像素子は、例えばCCD、撮像管、固体撮像素子、写真フィルム等を指す。また、平行平面板はプリズムの1つに含まれるものとする。観察者の変化には、視度の変化を含むものとする。被写体の変化には、被写体となる物体距離の変化、物体の移動、物体の動き、振動、物体のぶれ等を含むものとする。
拡張曲面の定義は以下の通りである。
球面、平面、回転対称非球面のほか、光軸に対して偏心した球面、平面、回転対称非球面、あるいは対称面を有する非球面、対称面を1つだけ有する非球面、対称面のない非球面、自由曲面、微分不可能な点や線を有する面等、いかなる形をしていても良い。反射面でも、屈折面でも、光になんらかの影響を与えうる面ならば良い。本発明では、これらを総称して拡張曲面と呼ぶことにする。
光学特性可変光学素子とは、可変焦点レンズ、可変形状鏡、面形状の変わる偏光プリズム、頂角可変プリズム、光偏向作用の変わる可変回折光学素子、つまり可変HOE,可変DOE等を含む。可変焦点レンズには、焦点距離が変化せず、収差量が変化するような可変レンズも含むものとする。可変形状鏡についても同様である。要するに、光学素子で、光の反射、屈折、回折等の光偏向作用が変化しうるものを光学特性可変光学素子と呼ぶ。
情報発信装置とは、携帯電話、固定式の電話、ゲームマシン、テレビ、ラジカセ、ステレオ等のリモコンや、パソコン、パソコンのキーボード、マウス、タッチパネル等の何らかの情報を入力し、送信することができる装置を指す。撮像装置のついたテレビモニター、パソコンのモニター、ディスプレイも含むものとする。情報発信装置は、信号処理装置の中に含まれる。
以上説明したように、本発明による撮像装置あるいは光学系は、例えば下記に示す特徴を備える。
(1) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有し、可変ミラーがピント合わせ機能を有すズーム光学系。
(2) 移動する光学素子群が負パワーを有す(1)に記載のズーム光学系。
(3) 可変ミラーを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせに必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
Sd=k×P×Fno ・・・式370
但し、
P=√(Px・Py)
Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
Fno:撮影光学系のFナンバー
k:定数(2〜3の間の値をとる)
である。
(4) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有し、可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセータ機能を有すズーム光学系。
(5) 第1光学素子群と、その後方に配置された可変ミラーまたは可変焦点レンズと、その後方に置かれた変倍光学素子群と、を有す(1)〜(4)に記載のズーム光学系。
(6) 前から順に第1光学素子群と、可変ミラーまたは可変焦点レンズと、第2光学素子群または空気間隔と変倍光学素子群と光学素子群とからなる(1)〜(5)に記載のズーム光学系。
(7) ズーミング時またはフォーカシング時に、可変ミラーの変形とともに、ミラー反射面に対してほぼ垂直な方向への可変ミラー全体の平行移動も行うことも特徴とする、撮像光学系。
(8) ズーミング時またはフォーカシング時に、可変ミラーの変形とともに、可変ミラー全体をある方向に平行移動することを特徴とする撮像光学系。
(9) 可変ミラー全体の最大の平行移動量をx、光学系の焦点距離をfとしたときに、
0 < |x|/f < 1
を満たすことを特徴とする撮像光学系。
(10) (7)又は(8)に従属する(9)に記載の撮像光学系。
(11) 移動するレンズ群が1つである(1)〜(10)に記載の撮像光学系。
(12) 可変ミラーを備え、ある光学素子群の前後の2つの光学素子群が変倍のために常に同じ移動量で動き、その移動する2つの群は同じ符号のパワーを持ち、かつ前記、移動群に挟まれた群のパワーは逆符号であり、可変ミラーがフォーカス機能、あるいはコンペセータ機能を有するズーム光学系。
(13) 移動する2つの群のパワーが正である(12)に記載のズーム光学系。
(14) 移動する2つの群のパワーが負である(12)に記載のズーム光学系。
(15) 前方から順に負のパワーを有す群、可変ミラー、移動群のうちの前方、移動群に挟まれた群、移動群の後方を有す(12)に記載のズーム光学系。
(16) 可変ミラーと変倍機能を有する変倍群を有し、可変ミラーがピント合わせ機能を有し、変倍群の前方に可変ミラーを配置したことを特徴とするズーム光学系。
(17) 可変ミラーと移動する光学素子群を有し、光学素子群が変倍機能を有する変倍群であり、可変ミラーがピント合わせ機能とコンペセータ機能を有し、変倍群の前方に可変ミラーを配置したことを特徴とするズーム光学系。
(18) (7)〜(15)に従属する(16)〜(17)に記載のズーム光学系。
(19) 回転対称レンズと可変ミラーを有す(1)〜(18)に記載のズーム光学系。
(20) 回転対称レンズと可変ミラーとからなる(1)〜(18)に記載のズーム光学系。
(21) 式301〜304を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(22) 式305〜309を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(23) 式311〜314を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(24) 式316〜321を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(25) 式322〜323を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(26) 式324〜326を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(27) 式327〜329を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(28) 式330〜333を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(29) 式335〜336を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(30) 式340〜347を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(31) 式301〜347の少なくとも2つ以上を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(32) 式340〜347の少なくとも1つ以上と式301〜336の少なくとも1つ以上を満たす(1)〜(20)に記載のズーム光学系。
(33) 明るさ絞りが可変ミラーの後方にあることを特徴とする(1)〜(29)に記載のズーム光学系。
(34) 移動する光学素子群が正パワーを有す(1)〜(16)に記載のズーム光学系。
(34') 移動する光学素子群が負パワーを有す(1)〜(16)に記載のズーム光学系。
(35) 静電気により駆動される可変ミラーを有し撮影時に、撮影する物体距離の範囲内で、可変ミラーの形状が凹面であることを特徴とする撮像装置。
(36) 物体に対するピントを変化させ、撮像した物体像の高周波成分を検出し、その高周波成分が最大になったところで、合焦状態と判断する山のぼり方式のオートフォーカスを有す撮像装置において、(35)に記載の撮像装置。
(37) (36)においてオートフォーカスを行う場合に物体に対するピントを変化させるとき、可変ミラーの形状が平面になる状態を含む撮像装置。
(38) 可変ミラーを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせに必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdだけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(39) 可変ミラーを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせとコンペセータとして必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdだけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(40) 可変ミラーを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、ピント合わせとコンペセータとして必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、さらに少なくとも式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
(41) (35)に記載の特徴を有する(3)、(38)〜(40)に記載の撮像装置。
(42) 可変ミラーを備え、アクティブ方式のオートフォーカスを行う撮像装置。
(43) 可変ミラーと撮像素子を備え、アクティブ方式のオートフォーカスを行う電子撮像装置。
(44) (1)〜(34')に記載の光学系を備えた(35)〜(43)に記載の撮像装置。
(45) 式102を満たす撮像装置。
(46) 撮像素子を備え、最も物体寄りの光学素子と撮像素子の位置関係が固定されていることを特徴とする(1)〜(34')に記載の光学系を備えた撮像装置。
(47) 撮像素子を備え、最も物体寄りの光学素子と撮像素子の位置関係が固定されていることを特徴とする(44)に記載の撮像装置。
(48) 可変ミラーに代えて通常のミラーを用いたことを特徴とする(1)〜(47)に記載の光学系又は撮像装置。
(49) 可変ミラーに代えて、可変焦点レンズを用いたことを特徴とする(1)〜(47)に記載の光学系又は撮像装置。
本発明の実施例1の断面図である。 本発明の実施例2の断面図である。 本発明の実施例3の断面図である。 本発明の実施例4の断面図である。 本発明の実施例5の断面図である。 本発明の実施例6の断面図である。 本発明の実施例7の断面図である。 本発明の実施例8の断面図である。 本発明の実施例9の断面図である。 本発明の実施例10の断面図である。 本発明の実施例11の断面図である。 本発明の実施例12の断面図である。 本発明の実施例13の断面図である。 回転非対称な像面湾曲の説明図である。 回転非対称な非点収差の説明図である。 回転非対称なコマ収差の説明図である。 可変ミラーの変形量と撮像系の動作を示す図である。 各実施例の条件式の値を示す表である。 本発明に適用可能な形状可変ミラーとしての光学特性可変ミラーを用いたデジタルカメラのケプラー式ファインダーの概略構成図である。 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409の他の例を示す概略構成図である。 図20の例の可変形状鏡に用いる電極の一形態を示す説明図である。 図20の例の可変形状鏡に用いる電極の他の形態を示す説明図である。 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。 図25の例における薄膜コイル427の巻密度の状態を示す説明図である。 本発明のズーム光学系に用いる形状可変ミラーとして適用可能な可変形状鏡409のさらに他の例を示す概略構成図である。 図27の例におけるコイル427の一配置例を示す説明図である。 図27の例におけるコイル427の他の配置例を示す説明図である。 図25に示した例において、コイル427を図29のように配置した場合に適する永久磁石426の配置を示す説明図である。 本発明のズーム光学系を用いた撮像装置に適用可能な形状可変ミラーとしての可変形状鏡409を用いた撮像系の概略構成図である。 本発明に用いる形状可変ミラーとして適用可能なさらに他の例の可変形状鏡188の概略構成図である。 本発明に用いる形状可変ミラーに適用可能なマイクロポンプの一例を示す概略構成図である。 本発明に適用可能な、可変焦点レンズを応用した可変焦点ミラーを示す図である。 本発明に用いる形状可変ミラーに適用可能な可変形状鏡のさらに他の例を示す概略構成図である。
符号の説明
100 撮像装置
101 第1レンズ群
102 可変ミラー
103 第2レンズ群
104 第3レンズ群
105 第4レンズ群
106 平行平板
107 固体撮像素子

Claims (6)

  1. 可変焦点レンズを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせに必要な可変焦点レンズの変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変焦点レンズを有する撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。
  2. 可変ミラーを有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせに必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有する撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。
  3. 光学特性可変光学素子を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせに必要な光学特性可変光学素子の変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する光学特性可変光学素子を有す撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。
  4. 可変焦点レンズを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせとコンペセータとして必要な可変焦点レンズの変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変焦点レンズを有する撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。
  5. 可変ミラーを有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせとコンペセータとして必要な可変ミラーの変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する可変ミラーを有す撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。
  6. 光学特性可変光学素子を有すズーム光学系を有す山のぼり方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、
    ピント合わせとコンペセータとして必要な光学特性可変光学素子の変形量QRにくわえて、
    さらに少なくとも下記の式370で決まるSdの1/3だけピントを変化させるのに必要な変形量をQRの両端に有する光学特性可変光学素子を有す撮像装置。
    Sd=k×P×Fno ・・・式370
    但し、
    P=√(Px・Py)
    Px:撮像素子の1画素のx方向の寸法
    Py:撮像素子の1画素のy方向の寸法
    Fno:撮影光学系のFナンバー
    k:定数(2〜3の間の値をとる)
    である。

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