JP2008275713A - 投射用ズームレンズ、光学ユニット及び画像投射装置 - Google Patents

投射用ズームレンズ、光学ユニット及び画像投射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少ないレンズエレメント数で諸収差を良好に補正できる投射レンズを提供する。
【解決手段】投射用ズームレンズは、最も拡大側に配置された負のB1レンズユニット10と、最も縮小側に配置された正のBkレンズユニット60と、これらの間に配置され、ズーミングのために移動する複数の可動レンズユニット20〜50とを有する。該複数の可動レンズユニットのうち最も縮小側のBk-1レンズユニット50を構成する最も拡大側のLaspレンズコンポーネント51,52は負のレンズコンポーネントであり、かつ該Laspレンズコンポーネントは最も縮小側に非球面を有する。また、-1.5≦fasp/fBk-1 ≦ -0.38,0.2≦|f/bf|≦ 1.0 を満足する。fBk-1はBk-1レンズユニットの焦点距離、fasp はLaspレンズコンポーネントの焦点距離、fは該ズームレンズの全系の広角端における焦点距離、bfは該ズームレンズの最も縮小側のレンズ面から像面までの空気換算バックフォーカスである。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクタ等の画像投射装置に関し、特に画像投射装置に投射レンズとして用いられるズームレンズに関する。
プロジェクタしてみることが出来る装置として会議およびプレゼンテーションや過程での映画鑑賞などに広く利用されてきており、以下に掲げる要求がある。
1.R,G,Bの3色の画像形成素子を使用する3板方式のプロジェクタでは、照明光学系からの光を色分解して該3つの画像形成素子に導いたり、それら画像形成素子からの色光を合成したりする色合成プリズムや偏光素子等の色分解色合成光学系を用いる。このため、色分解色合成光学系を配置するスペースを画像形成素子と投射レンズとの間に設ける必要がある。このため、投射レンズのバックフォーカスはある程度長いことが必要である。
2.色分解色合成光学系に使用される光学膜(偏光分離膜等)には、入射角度依存性がある。この入射角度依存性の影響を小さくし、また画像形成素子を照明する照明系との良好な瞳整合性を確保するため、投射レンズは、画像形成素子側の瞳が無限遠方にあるテレセントリック光学系であることが必要となる。
3.3色の画像を合成して被投射面に投射した場合に、3色の対応画素同士を被投射面上の全範囲にて良好に重ね合わせることが必要である。このため、投射レンズにて発生する色ずれ(倍率色収差)を可視光全域にて良好に補正することが求められる。
4.原画に対して、投射画像の輪郭部に歪みが生じないよう、投射レンズは、歪曲収差が良好に補正されていることが必要である。
これらの要件を満たしつつ、レンズ構成枚数を抑えるとともに高い基本性能を得るため、構成レンズの一部に非球面を用いることが有効である。特に、絞りよりも縮小共役側(画像形成素子側、以下単に縮小側という)に用いると、軸外及び軸上の収差補正やテレセントリック性の確保等に効果が高い。縮小側に非球面を用いた液晶プロジェクタ用の投射レンズとしては、例えば特許文献1〜5にて開示されているもある。

特開2003−195169号公報 特開2006−30469号公報 特開2004−85979号公報 特開2004−109896号公報 特開2005−156963号公報
非球面を実現する方法としては、プラスチック材料を射出成形するプラスチックレンズや球面研磨されたガラスレンズの表面に、薄い樹脂材料を接合する所謂レプリカ法がある。また、プレス成形で溶融されたガラスの表面に、直接非球面を転写するガラスモールド法もある。ただし、いずれの方法でも、一般的な球面研磨レンズと比べると製造コストが高く、多用することはできない。したがって、非球面を使用する位置を適正に決めて、コストを抑えつつ最大限の非球面効果を得る必要がある。
例えば、特許文献1では、マージナル光線が最も高くなる位置にレプリカレンズによる非球面を用いており、主に像面湾曲およびコマ収差補正とテレセン性の確保に特化した使い方を採用する。しかし、このような使い方では、非球面レンズの外径が非常に大きくなり、コスト的に不利になる。しかも、非球面効果を軸上収差の補正に用いていないので、効果的な非球面の用い方とは言えない。
さらに、最近のプロジェクタは高輝度化が著しく、外気から遠く光密度の高い縮小側にプラスチックや樹脂材料を用いることが困難になってきている。この点から、最近では、非球面ガラスモールドレンズに注目が集まっている。しかし、ガラスモールドレンズは、コスト上、径に制約があるため、プラスチックレンズやレプリカレンズに比べて使う位置が限定されてしまう。この点に着目し、特許文献2では、最もレンズ径が小さい位置にガラスモールドレンズを使うことで、低コスト化を図っている。ただし、軸上収差の補正に特化した使い方であるため、非球面の効果を十分に生かしているとは言えない。
また、収差補正のバランス上は、絞りからある程度離れた位置で軸外及び軸上の収差を補正することが好ましい。特許文献3〜5では、絞りよりも若干、画像形成素子側で非球面を用いており、軸上及び軸外の両方の収差補正に該非球面を活用している。しかしながら、いずれの特許文献でも、絞り直後のレンズユニットに非球面を用い、ズーミング時の絞りからの距離変化に伴う収差変動のバランシングまでも兼ねている。この結果、それぞれの補正が中途半端となっている。このため、高ズーム比を実現することが困難である上、非球面レンズの屈折力が高くなり、取り付け精度や面精度、さらには軸ずれなどの性能に対する敏感度が非常に高い。
以上のような理由から、特許文献1〜5にて開示された技術では、現在及び今後において投射レンズに求められる高いズーム比、高スペック及び高輝度対応という条件を満たすことが難しい。
本発明は、少ないレンズエレメント数で諸収差を良好に補正できる投射用ズームレンズ、及びこれを備えた投射光学ユニット、画像投射装置を提供する。
本発明の一側面としての投射用ズームレンズは、最も拡大側に配置された負のB1レンズユニットと、最も縮小側に配置された正のBkレンズユニットと、B1レンズユニット及びBkレンズユニットの間に配置され、ズーミングのために移動する複数の可動レンズユニットとを有する。該複数の可動レンズユニットのうち最も縮小側のBk-1レンズユニットを構成する最も拡大側のLaspレンズコンポーネントは負のレンズコンポーネントであり、かつ該Laspレンズコンポーネントは最も縮小側に非球面を有する。そして以下の条件を満足する。
-1.5≦fasp/fBk-1≦-0.38
0.2≦|f/bf|≦1.0
ただし、fBk-1はBk-1レンズユニットの焦点距離、fasp はLaspレンズコンポーネントの焦点距離、fは該ズームレンズの全系の広角端における焦点距離、bfは該ズームレンズの最も縮小側のレンズ面から像面までの空気換算バックフォーカスである。
なお、上記ズームレンズと、照明光学系からの光を色分解して、それぞれ原画を形成する複数の画像形成素子に導き、該複数の画像形成素子からの互いに異なる色の光を合成してズームレンズに導く光学系とを有する光学ユニットも本発明の他の側面を構成する。
また、上記投射光学ユニットを有する画像投射装置や、該画像投射装置とこの画像投射装置に画像情報を供給する画像供給装置とを有する画像表示システムも本発明の他の側面を構成する。
本発明によれば、非球面を適正な位置に用いることで、少ないレンズエレメント数又はレンズユニット数で諸収差を良好に補正できる投射用ズームレンズを実現することができる。したがって、このズームレンズを用いることで、全体が高品位な画像を投射する投射光学ユニット、画像投射装置及び画像表示システムを提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について説明する。
まず、本発明の全実施例に共通する事項について説明する。
実施例のズームレンズは、液晶プロジェクタ等の画像投射装置に設けられる投射レンズとして使用される投射用ズームレンズ(光学ユニット)である。プロジェクタには、光源と、照明光学系、色分解合成光学系及び投射レンズを含む光学ユニットとが設けられる。色分解合成光学系は、光源から発せられて照明光学系を射出した光を色分解して、原画を形成する複数(例えば、RGB用の3つ)の画像形成素子に導く。また、色分解合成光学系は、該複数の画像形成素子からの複数の色光を合成して投射レンズに導く。
投射レンズは、縮小共役側(以下、単に縮小側という)において画像形成素子上に形成された原画を、拡大共役側(以下、単に拡大側という)に配置されたスクリーンや壁面等の被投射面に拡大投射する。そして、投射レンズとしてのズームレンズは、投射画像のサイズを変更するためにズーミングを行う。
該ズームレンズは、最も拡大側に配置された負のB1レンズユニットと、最も縮小側に配置された正のBkレンズユニットと、これらB1レンズユニット及びBkレンズユニットの間に配置され、ズーミングのために移動する複数の可動レンズユニットとを有する。
該複数の可動レンズユニットのうち最も縮小側のBk-1レンズユニットを構成する最も拡大側のLaspレンズコンポーネント(単レンズエレメント又は接合レンズコンポーネント)は負のレンズコンポーネントである。また、該Laspレンズコンポーネントは、最も縮小側に非球面のレンズ面を有する。
さらに以下の条件を満足する。
-1.5≦fasp/fBk-1≦-0.38 …(1)
0.2≦|f/bf|≦1.0 …(2)
ここで、fBk-1はBk-1レンズユニットの焦点距離、fasp はLaspレンズコンポーネントの焦点距離である。そして、fは該ズームレンズ全系の広角端(ワイド端)における焦点距離、bfは該ズームレンズの最も縮小側のレンズ面から像面までの空気換算バックフォーカスである。
条件(1)は、軸上収差と軸外収差を適正に補正するために必要な可動レンズユニットであるBk-1レンズユニットにおいて最も拡大側に配置されたLaspレンズコンポーネントの屈折力バランスを示す。この条件の範囲を逸脱すると、軸上収差及び軸外収差のうち一方に偏った収差補正が行われることになる。また、非球面レンズ面の諸敏感度が高くなり、Laspレンズコンポーネントの生産性の低下を招く。
条件(2)は、プロジェクタとして必要なバックフォーカスの条件を示す。該条件の上限を超えると、原画(画像形成素子)と投射レンズとの間に、色合成光学素子(色合成プリズム等)を配置することができず、色合成ができなくなる。
これらの条件(1),(2)を満足することで、非球面を適正な位置に用いることができ、少ないレンズエレメント数又はレンズユニット数で諸収差を良好に補正できる
なお、条件(1),(2)に加えて、以下の条件(3)を満足するとなおよい。
DLasp≦35 …(3)
ここで、DLasp はLaspレンズコンポーネントにおける最も拡大側のレンズ面の外径である。
条件(3)は、Laspレンズコンポーネントに含まれる非球面レンズエレメントの製造上、好適な外径の範囲を示している。この条件の上限を超えると、1回の成形で製造できる非球面レンズエレメントの個数が減り、コストの上昇につながる可能性が出てくる。
ただし、この条件(3)は、満足することが好ましい条件に過ぎず、必ずしも満足すべきものではない。このことは、後述する他の条件についても同様である。
Bk-1レンズユニットのうち最も拡大側に配置されたLaspレンズコンポーネントを、拡大側から順に配置された負レンズエレメントと正レンズエレメントとを接合した接合レンズコンポーネントにより構成するとよい。これにより、色収差をより良好に補正できるようになる。
また、Laspレンズコンポーネントを、縮小側に凸面を向けた単レンズエレメントとしての負のメニスカスレンズエレメントにより構成してもよい。この場合、色収差の補正効果をある程度確保しつつ、レンズエレメント数の削減によるコストダウンや両面非球面化による性能向上を図ることができる。
また、Laspレンズコンポーネントのうち上記非球面を有するレンズエレメントのガラス材料のガラス転移温度転移温度(Tg)は、
300℃≦ Tg ≦ 600℃ …(4)
を満たしているとさらによい。この条件(4)の上限を上回ると、プレス成形による安価な非球面加工が難しくなってくる。また、下限を下回ると、プラスチック材料等の耐光性の低い材料しか選定できなくなり可能性が生じ、高スペックで高輝度のズームレンズへの採用が難しくなってくる。
さらに、ズームレンズが絞りを有する場合には、該絞りに最も近いレンズエレメントとLaspレンズコンポーネントとの間に少なくとも1つのレンズエレメントを配置するとよい。この条件を満たすことで、非球面効果を軸上収差の補正にとどまらずに、軸外収差の補正にも十分に用いることが可能となる。

なお、本発明の実施例としてのズームレンズの好ましいレンズユニット構成としては、以下のような例がある。
第1の例は、拡大側から順に、負正正負正正の光学的パワー(焦点距離の逆数:屈折力と言い換えてもよい)を有した6つのレンズユニットにより構成されたズームレンズである。このような構成により、絞りからの距離変化による収差変動の補正を担当するレンズユニットを設けることができ、非球面を収差補正用に特化して高スペック高ズーム比を実現することができる。しかも、非球面に必要な光学的パワー(屈折力)を低減して、製造誤差や取り付け誤差に対する敏感度を下げて生産性を向上させることができる。
第2の例は、拡大側から順に、負正正正負正正の光学的パワーを有した7つのレンズユニットで構成されたズームレンズである。この構成により、ズーミングによる諸収差の変動をより低減することができる。
以下、本発明の実施例についてより詳細に説明する。
図1には、本発明の実施例1であるズームレンズの広角端(ワイド端)での断面を示す。本実施例のズームレンズは、14枚のレンズエレメントにより構成され、拡大側から順に負正正負正正の6つのレンズユニットを有する。14枚のレンズエレメント中、拡大側から2番目及び12番目のレンズエレメント12,52が、両面が非球面である非球面レンズエレメントである。
表1には、本実施例の数値例を示す。表1中、fはズームレンズ全系の広角端における焦点距離、ωは半画角、FはFナンバーである。面番号は、拡大側から順に各レンズ面に付した番号である。rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面間の間隔(面間隔:次のレンズ面との物理的間隔)である。表中に括弧書きで記載されている面間隔は、ズーミングに伴って表1(B)に示すように変化する。n,νはそれぞれ該レンズ面を備えたレンズエレメントを構成するガラス材料のd線の屈折率及びアッベ数である。
面番号の右側に*が付されている面は、以下の関数(5)に従う非球面形状を有し、表1(C)に非球面係数を示す。yは該レンズ面の径方向の座標、xは光軸方向の座標を示す。
x =(y2/R)/[1+{1-(1+K)(y2 /R2 )}1/2] +Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10 +Ey12 …(5)
以上の諸元の表し方は、他の実施例の数値例でも同じである。
本実施例(数値例)では、ズーミングのために、第2,第3,第4及び第5レンズユニット20〜50が光軸方向に移動し、第1及び第6レンズユニット10,60は不動(固定)である。図1には、広角端から望遠端にズーミングする際の第2,第3,第4及び第5レンズユニット20〜50の移動を矢印で示している。
第1レンズユニット(B1レンズユニット)10は、全体として負の屈折力を有し、拡大側から順に、負負負正の4枚のレンズエレメントで構成されている。第1レンズユニット10のうち拡大側から2番目の第2レンズエレメント12は、拡大側に凸面を向けた負の両面非球面メニスカスレンズエレメントであり、プラスチックレンズエレメントである。
高輝度プロジェクタにおいては、拡大側のレンズは外気に近いために温度が低く、拡大側におけるプラスチックレンズの使用は問題がない。もちろん、ここにガラスモールドレンズやレプリカレンズを用いることも可能である。第1レンズユニット10の最も拡大側に正レンズを配置(追加)して歪曲補正を行ってもよい(第1レンズユニット全体としては負)。
第2レンズユニット20〜第5レンズユニット50は、ズーミングにおいて光軸方向に移動する複数の可動レンズユニットであり、第2レンズユニット20が主たる変倍レンズユニットである。
第2レンズユニット20は、全体として正の屈折力を有し、拡大側から順に、正正負の3枚のレンズエレメント21〜23により構成されている。拡大側から2番目及び3番目のレンズエレメント22,23は接合レンズコンポーネントを構成している。
第3レンズユニット30は、正の単レンズエレメントにより構成されている。
第4レンズユニット40は、全体として負の屈折力を有し、負レンズエレメント41と正のレンズエレメント42の接合レンズコンポーネントにより構成されている。
第5レンズユニット(Bk-1レンズユニット)50については、後述する。
また、第6レンズユニット(Bkレンズユニット)60は、正の単レンズエレメントにより構成されている。
80は、偏光ビームスプリッタや色合成プリズム等の色分解合成光学系を構成する光学素子であり、IPには液晶パネル等の画像形成素子が配置される。これらは後述する他の実施例でも同じである。
第5レンズユニット50は、拡大側から順に、以下の接合レンズコンポーネント(Laspレンズコンポーネント51,52)と正のレンズエレメント53とを有する。接合レンズコンポーネントは、拡大側から順に配置された両凹の負レンズエレメント51と両凸の正レンズエレメント52が接合されて構成されている。該接合レンズコンポーネント(51,52)は、全体として負の屈折力を有する。
両凸の正レンズエレメント52は、縮小側のレンズ面(Laspレンズコンポーネントのうち最も縮小側のレンズ面)を非球面としたガラスモールドレンズであり、これにより軸外及び軸上の収差の補正を行う。軸外及び軸上の収差をバランスよく補正するために、接合レンズコンポーネントの合成焦点距離faspと第5レンズユニット50全体の焦点距離fBk-1との比は、条件(1)を満たす。さらに、Laspレンズコンポーネントの最も拡大側のレンズ面(負レンズエレメント51の拡大側レンズ面)の外径が条件(3)式を満たすことで、より低コストで非球面レンズエレメントを製作できる。
また、負レンズエレメント51を構成するガラス材のガラス転移温度Tgは、条件(4)を満たしている。
条件(2)は、プロジェクタ用投射レンズとして満たすべき、該ズームレンズのバックフォーカス(空気換算値)とズームレンズ全系の広角端における焦点距離との間の条件であり、本実施例(数値例)でもこれを満たす。
また、条件(1),(2)に代えて、以下の条件(1′),(2′)を満たすことで、収差補正上さらに有利になる。
-1.0≦fasp/fBk-1 ≦ -0.45 …(1′)
0.4≦|f/bf|≦ 0.8 …(2′)。

《表1》
f=23.8〜37.2(変倍比1.56) ω=28.9°〜19.4° F/1.60〜F/2.28

条件(1)の値 = -0.500
条件(2)の値 = 0.765
条件(3)の値 = 26

(A)レンズデータ
面番号 r d nd νd
1 100.829 2.76 1.743 44.7
2 25.840 4.63
3* 54.362 2.50 1.529 55.7
4* 29.447 11.61
5 -29.179 2.29 1.487 70.2
6 -73.938 1.00
7 -449.897 4.20 1.834 37.1
8 -58.081 ( )
9 69.623 4.42 1.834 37.1
10 -617.449 0.50
11 53.736 8.02 1.749 35.2
12 -53.736 1.30 1.755 27.5
13 174.794 ( )
14 46.251 2.87 1.487 70.2
15 1905.775 ( )
16 -348.089 1.15 1.698 30.1
17 15.031 4.51 1.487 70.2
18 61.920 ( )
19 -21.910 1.40 1.755 27.5
20 39.087 6.65 1.583 59.3
21* -30.749 3.50
22 152.345 7.52 1.516 64.1
23 -32.807 ( )
24 68.146 5.64 1.805 25.4
25 -163.261 2.00
26 ∞ 32.00 1.516 64.1
27 ∞ 8.07

(B)可変面間隔
W M T
d 8 23.61 13.41 0.50
d13 17.91 17.78 15.03
d15 1.19 3.18 8.49
d18 3.74 4.26 3.16
d23 2.08 9.89 21.35

(C)非球面係数
K A B C D E
3 0.000e+000 9.246e-006 -5.124e-008 1.512e-010 -2.572e-013 1.391e-016
4 -2.377e-001 6.238e-007 -6.574e-008 1.913e-010 -3.806e-013 2.501e-016
21 -1.643e-001 1.724e-006 1.346e-008 -1.478e-010 8.704e-013 -2.454e-015

図2には、本数値例のズームレンズの広角端と望遠端での球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。
図3には、本発明の実施例1であるズームレンズの広角端での断面を示す。本実施例のズームレンズは、11枚のレンズエレメントにより構成され、拡大側から順に負正正負正正の6つのレンズユニットを有する。
本実施例でも、ズーミングのために、第2,第3,第4及び第5レンズユニット20〜50が光軸方向に移動し、第1及び第6レンズユニット10,60は不動(固定)である。
実施例1とは、第5レンズユニット(Bk-1レンズユニット)50のうち最も拡大側の負のレンズコンポーネント(Laspレンズコンポーネント)51が、縮小側に凸面を向けた両面非球面メニスカスレンズエレメントにより構成されている点で大きく異なる。これにより、色収差の補正効果をある程度確保しつつ、両面の非球面化による性能向上とレンズエレメント枚の削減による低コスト化を実現できる。第5レンズユニット50は、上記縮小側に凸面を向けたメニスカスレンズエレメント51の縮小側に、正のレンズエレメント52を有する。
また、第1レンズユニット(B1レンズユニット)10は、実施例1と同様に構成されている。第2レンズユニット20は、全体として正の屈折力を有し、拡大側から順に、正負の2枚のレンズエレメント21,22により構成されている。
第3レンズユニット30は、正の単レンズエレメントにより構成されている。第4レンズユニット40は、負の単レンズエレメントにより構成されている。さらに、第6レンズユニット(Bkレンズユニット)60は、正の単レンズエレメントにより構成されている。
本実施例のズームレンズは、画像形成素子のサイズが小さく有効像円が小さいプロジェクタ用の投射レンズとして好適である。
表2には、本実施例の数値例を示す。図4には、本数値例のズームレンズの広角端と望遠端での球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。

《表2》
f=21.8〜34.6(変倍比1.59) ω=29.2°〜19.4° F/1.60〜F/2.30

式(1)の値 = -0.772
式(2)の値 = 0.793
式(3)の値 = 24

(A)レンズデータ
面番号 r d nd νd
1 209.977 1.70 1.669 39.2
2 25.222 3.56
3* 40.216 2.60 1.529 55.7
4* 26.717 11.36
5 -31.328 1.45 1.487 70.2
6 394.959 4.92 1.834 37.1
7 -56.227 ( )
8 85.173 4.90 1.696 55.5
9 -132.264 0.50
10 47.533 3.53 1.712 53.8
11 122.545 ( )
12 0.000 14.94
13 31.618 3.50 1.622 58.1
14 -264.146 ( )
15 -94.370 1.30 1.805 25.4
16 25.270 ( )
17* -23.946 1.80 1.688 31.0
18* -60.489 1.25
19 186.312 7.68 1.487 70.2
20 -19.938 ( )
21 57.528 5.87 1.717 47.9
22 -108.931 2.00
23 0.000 29.50 1.516 64.1
24 0.000 6.07
(B)可変面間隔
W M T
d 7 21.91 12.24 1.15
d11 9.93 10.11 9.28
d14 1.32 2.92 5.78
d16 7.78 7.64 3.63
d20 5.18 13.22 26.29

(C)非球面係数
K A B C D E
3 0.000e+000 8.310e-006 -2.371e-008 -1.056e-011 1.497e-013 -2.957e-016
4 3.342e-001 -5.240e-006 -4.217e-008 -1.482e-011 1.458e-013 -4.067e-016
17 0.000e+000 -1.743e-005 -3.912e-008 -6.214e-011 0.000e+000 0.000e+000
18 1.508e+000 3.642e-006 1.448e-009 2.767e-010 -1.374e-012 3.238e-015
図5には、本発明の実施例3であるズームレンズの広角端での断面を示す。本実施例のズームレンズは、11枚のレンズエレメントにより構成され、拡大側から順に、負正正正負正正の7つのレンズユニットを有する。
本実施例では、ズーミングのために、第2,第3,第4、第5及び第6レンズユニット20〜60が光軸方向に移動し、第1及び第7レンズユニット10,70は不動(固定)である。
第1レンズユニット(B1レンズユニット)10は、拡大側から順に、負負負の3枚のレンズエレメント11〜13により構成されている。
第2レンズユニット20は、正の単レンズエレメントにより構成されている。第3レンズユニット30は、正の単レンズエレメントにより構成されている。第4レンズユニット40は、拡大側から順に、正のレンズエレメント41と負のレンズエレメント42の接合レンズコンポーネントと絞りASにより構成されている。
第5レンズユニット50は、負のレンズエレメント51と正のレンズエレメント52が接合された負の接合レンズコンポーネントにより構成されている。
第6レンズユニット(Bk-1レンズユニット)60は、拡大側から順に、負の接合レンズコンポーネント(Laspレンズコンポーネント61,62)と正のレンズエレメント63とを有する。接合レンズコンポーネントは、拡大側から順に配置された負のレンズエレメント61,62が接合されて構成され、縮小側のレンズエレメント62における縮小側のレンズ面(Laspレンズコンポーネントの最も縮小側のレンズ面)は、非球面である。
さらに、第7レンズユニット(Bkレンズユニット)70は、正の単レンズエレメントにより構成されている。
本実施例では、7つのレンズユニットを用いることで、実施例1より高い光学性能を実現している。
また、本実施例のズームレンズでは、絞りASに最も近いレンズエレメント51とLaspレンズコンポーネント(接合レンズコンポーネント61,62)との間に1つのレンズエレメント52が配置されている。これにより、非球面効果によって軸上収差及び軸外収差を良好に補正することができる。なお、絞りに最も近いレンズエレメントとLaspレンズコンポーネントとの間に配置されるレンズエレメントは、2つ以上でもよい。
本実施例のズームレンズは、画像形成素子のサイズが小さく有効像円が小さいプロジェクタ用の投射レンズとして好適である。
表3には、本実施例の数値例を示す。図6には、本数値例のズームレンズの広角端と望遠端での球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。

《表3》
f=23.8〜37.7(変倍比1.58) ω=28.9°〜19.2° F/1.60〜F/2.26

式(1)の値 = -0.802
式(2)の値 = 0.765
式(3)の値 = 26

(A)レンズデータ
面番号 r d nd νd
1 469.340 2.00 1.612 58.7
2 27.917 3.40
3* 50.000 2.50 1.529 55.7
4* 30.201 11.21
5 -38.764 1.65 1.487 70.2
6 -120.473 ( )
7 555.277 4.09 1.834 37.1
8 -76.630 ( )
9 51.436 4.17 1.834 37.1
10 297.500 ( )
11 57.322 5.61 1.712 53.8
12 -68.990 1.30 1.805 25.4
13 -492.970 13.31
14 0.000 ( )
15 -79.813 1.15 1.672 32.0
16 15.994 4.48 1.612 58.7
17 74.748 ( )
18 -22.310 1.80 1.698 30.1
19 -44.853 2.15 1.693 53.2
20* -45.932 2.37
21 223.505 9.31 1.496 81.5
22 -23.914 ( )
23 57.135 5.17 1.743 44.7
24 -197.672 2.00
25 0.000 32.00 1.516 64.1
26 0.000 8.05

(B)可変面間隔
W M T
d 6 2.48 1.10 1.00
d 8 19.44 10.12 0.50
d10 7.04 5.17 0.70
d14 1.62 5.36 9.92
d17 8.07 5.37 3.60
d22 0.70 12.20 23.62

(C)非球面係数
K A B C D E
3 0.000e+000 1.849e-005 -6.272e-008 1.331e-010 -1.872e-013 1.079e-016
4 5.941e-001 8.553e-006 -7.452e-008 1.142e-010 -1.442e-013 8.141e-018
20 -5.858e+000 6.697e-006 1.312e-008 1.679e-010 -1.069e-012 2.257e-015
実施例1から3で説明したズームレンズは、図7に示すプロジェクタ(画像投射装置)に用いられる。
図7において、303は液晶ドライバである。この液晶ドライバ303には、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、テレビチューナ等の画像供給装置350からのビデオ信号(画像情報)が入力される。液晶ドライバ303は、該ビデオ信号を、画像形成素子としての反射型液晶表示素子であるレッド(R)用液晶表示素子3R、グリーン(G)用液晶表示素子3G及びブルー(B)用液晶表示素子3Bの駆動信号に変換する。これにより、レッド用液晶表示素子3R、グリーン用液晶表示素子3G及びブルー用液晶表示素子3Bはそれぞれ独立に制御される。
なお、本実施例では、反射型液晶表示素子を画像形成素子として用いたプロジェクタについて説明するが、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を画像形成素子として用いてもよい。
また、プロジェクタと画像供給装置350により画像表示システムが構成される。
301は照明光学系である。なお、図の枠内における左側には、右側に示した照明光学系301の側面図を示している。照明光学系301は、高圧水銀ランプ等の光源ランプ301aから発せられた白色光を、図の紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光に変換してダイクロイックミラー305に導く。
本実施例のダイクロイックミラー305は、マゼンタ色の光を反射してグリーン色の光を透過する。これにより、白色光のうちマゼンタ光成分が偏向されて、ブルークロスカラー偏光子311に導かれる。
ブルークロスカラー偏光子311は、ブルー色の偏光に対して半波長のリタデーションを与える。これにより、紙面に水平な偏光方向を有する直線偏光であるブルー光成分と、紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光であるレッド光成分とが生成される。
次に、ブルー光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ310にP偏光として入射し、その偏光分離膜を透過して、ブルー用液晶表示素子3Bに導かれる。また、レッド光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ310にS偏光として入射し、その偏光分離膜で反射されてレッド用液晶表示素子3Rに導かれる。
一方、ダイクロイックミラー305を透過したグリーン光成分は、光路長を補正するためのダミーガラス306を通過した後、第2の偏光ビームスプリッタ307に入射する。図の紙面に垂直な偏光方向を有するグリーン光成分は、第2の偏光ビームスプリッタ307の偏光分離膜に対してS偏光であるため、ここで反射されてグリーン用液晶表示素子3Gに導かれる。
以上のようにして、レッド用液晶表示素子3R、グリーン用液晶表示素子3G及びブルー用液晶表示素子3Gに照明光が入射する。
各液晶表示素子は、入射した照明光(偏光光)に対して、該液晶表示素子上に配列された画素の変調状態に応じてリタデーションを与える。各液晶表示素子からの反射光のうち、照明光と同じ方向の偏光成分は、照明光の光路を概ね引き返して光源ランプ側に戻る。
また、各液晶表示素子からの反射光のうち、照明光の偏光方向に対して直交する偏光方向の偏光成分により形成される画像光は以下のように進む。
レッド用液晶表示素子3Rから射出した図の紙面に水平な偏光方向の直線偏光であるレッド光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ310の偏光分離膜をP偏光として透過し、次にレッドクロスカラー偏光子312を透過する。レッドクロスカラー偏光子312は、レッド光成分に半波長のリタデーションを与える。これにより、レッド光成分は、図の紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光に変換される。そして、該レッド光成分は、第3の偏光ビームスプリッタ308にS偏光として入射し、その偏光分離膜で反射して、上述したズームレンズとしての投射レンズ(投射用ズームレンズ)304に導かれ、この投射レンズによって拡大投射される。
ブルー用液晶表示素子3Bから射出した図の紙面に垂直な偏光方向を有する直線偏光であるブルー光成分は、第1の偏光ビームスプリッタ310の偏光分離膜でS偏光として反射し、レッドクロスカラー偏光子312をそのまま通過する。そして、該ブルー光成分は、第3の偏光ビームスプリッタ308にS偏光として入射し、その偏光分離面で反射して投射レンズ304に導かれ、拡大投射される。
グリーン用液晶表示素子3Gから射出した図の紙面に水平な偏光方向を有する直線偏光であるグリーン光成分は、第2の偏光ビームスプリッタ307の偏光分離膜をP偏光として透過し、次に光路長を補正するためのダミーガラス309を透過する。そして、該ブルー光成分は、第3の偏光ビームスプリッタ308にP偏光として入射し、その偏光分離膜を透過して、投射レンズ304に導かれ、拡大投射される。
第3の偏光ビームスプリッタ308で色合成されたレッド、グリーン及びブルー光成分は、投射レンズ304の入射瞳によって捕らえられ、光拡散スクリーン(被投射面)313に転送される。各液晶表示素子の光変調面とスクリーン313の光拡散面とが投射レンズ304によって光学的に共役な関係に配されているため、スクリーン313上には、ビデオ信号に応じた画像が投射(表示)される。なお、レッド用液晶表示素子3R、グリーン用液晶表示素子3G及びブルー用液晶表示素子3Bは、対応する画素からの光がスクリーン313上において所定の精度で重なるように調整されている。
なお、第1及び第2の偏光ビームスプリッタ310,307、ダミーガラス309及び第3の偏光ビームスプリッタ308が、上述した色分解合成光学系を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、種々の変形及び変更が可能である。
本発明の実施例1であるズームレンズの広角端での断面図。 実施例1の数値例の収差図。 本発明の実施例2であるズームレンズの広角端での断面図。 実施例2の数値例の収差図。 本発明の実施例3であるズームレンズの広角端での断面図。 実施例3の数値例の収差図。 実施例のズームレンズを用いたプロジェクタの構成例を示す図。
符号の説明
10 第1レンズユニット
20 第2レンズユニット
30 第3レンズユニット
40 第4レンズユニット
50 第5レンズユニット
60 第6レンズユニット
70 第7レンズユニット
80 色分解合成光学系を構成する光学素子

Claims (10)

  1. 原画を拡大投射する投射用ズームレンズであって、
    最も拡大側に配置された負のB1レンズユニットと、
    最も縮小側に配置された正のBkレンズユニットと、
    前記B1レンズユニット及びBkレンズユニットの間に配置され、ズーミングのために移動する複数の可動レンズユニットとを有し、
    前記複数の可動レンズユニットのうち最も縮小側のBk-1レンズユニットを構成する最も拡大側のLaspレンズコンポーネントは負のレンズコンポーネントであり、かつ該Laspレンズコンポーネントは最も縮小側に非球面を有し、
    以下の条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
    -1.5≦fasp/fBk-1≦-0.38
    0.2≦|f/bf|≦1.0
    ただし、fBk-1はBk-1レンズユニットの焦点距離、fasp は前記Laspレンズコンポーネントの焦点距離、fは該ズームレンズの全系の広角端における焦点距離、bfは該ズームレンズの最も縮小側のレンズ面から像面までの空気換算バックフォーカスである。
  2. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    DLasp≦35
    ただし、DLaspは前記Laspレンズコンポーネントにおける最も拡大側のレンズ面の外径である。
  3. 前記Laspレンズコンポーネントは、拡大側から順に配置された負のレンズエレメントと正のレンズエレメントが接合された接合レンズコンポーネントであることを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  4. 前記Laspレンズコンポーネントは、縮小側に凸面を向けた負のメニスカスレンズエレメントにより構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  5. 以下の条件を満足していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のズームレンズ。
    300℃≦ Tg ≦ 600℃
    ただし、Tgは前記Laspレンズコンポーネントのうち前記非球面を有するレンズエレメントのガラス材料のガラス転移温度である。
  6. 絞りを有し、
    該絞りに最も近いレンズエレメントと前記Laspレンズコンポーネントとの間に少なくとも1つのレンズエレメントが配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のズームレンズ。
  7. 前記B1レンズユニットのうち拡大側から2番目のレンズエレメントは、拡大側に凸面を向けた負の両面非球面メニスカスレンズエレメントであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載のズームレンズ。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のズームレンズと、
    照明光学系からの光を色分解して、それぞれ原画を形成する複数の画像形成素子に導き、該複数の画像形成素子からの複数の色光を合成して前記ズームレンズに導く色分解合成光学系とを有することを特徴とする光学ユニット。
  9. 請求項8に記載の光学ユニットを有する画像投射装置。
  10. 請求項9に記載の画像投射装置と、
    該画像投射装置に画像情報を供給する画像供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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