JP2001330776A

JP2001330776A - ズームレンズ及びそれを用いた投影装置

Info

Publication number: JP2001330776A
Application number: JP2000150452A
Authority: JP
Inventors: Fumihito Wachi; 史仁和智
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 2000-05-22
Filing date: 2000-05-22
Publication date: 2001-11-30

Abstract

(57)【要約】【課題】液晶表示素子当で表示された画像情報をスク
リーン面上に高い光学性能を維持しつつ、投影すること
ができるズームレンズ及びそれを用いた投影装置を得る
こと。【解決手段】距離が長い方の共役点を第１共役点とし
たとき、該第１共役点から順に、ズーミング中固定の負
の屈折力の第１レンズ群、可動の正の屈折力の第２レン
ズ群、負の屈折力の第３レンズ群、可動の正の屈折力の
第４レンズ群、固定の正の屈折力の第５レンズ群を有
し、広角端のズーム位置から望遠端のズーム位置に遷移
する際に、該第２レンズ群と第４レンズ群は、該第１共
役点側に移動するズームレンズにおいて、該第３群は２
枚以上のレンズを有し、該第１共役点から順に正レンズ
と負レンズの順で配置していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズ及び
それを用いた投影装置に関し、例えば表示体の画像を固
定した有限距離にて、該画像をスクリーンに拡大投射す
るプロジェクション装置に好適なものであり、特に表示
体に各色光毎に複数の液晶等を用い、各色光を色合成し
た後に、１本の投射レンズを介してスクリーン上に高精
細な画像投射を行うのに好適な簡易な構成で小型なテレ
セントリック性能を有したズームレンズ及びそれを用い
た投影装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】負の屈折力のレンズ群が先行するネガテ
ィブリード型のズームレンズは比較的広画角化が容易
で、かつ近接撮影距離での性能が維持できる等の特長を
有しているが、反面、変倍の為の移動量が増大し、又高
変倍化が難しく、また倍率色収差の変動が大きい等の欠
点を有している。

【０００３】これらの欠点を改善し、レンズ系全体の小
型化及び高変倍化を図ったズームレンズが例えば特公昭
４９−２３９１２号公報、特開昭５３−３４５３９号公
報、特開昭５７−１６３２１３号公報、特開昭５８−４
１１３号公報、特開昭６３−２４１５１１号公報、そし
て特開平２−２０１３１０号公報等で提案されている。

【０００４】これらの各公報ではズームレンズを物体側
より順に負、正、負、そして正の屈折力のレンズ群の全
体として４つのレンズ群より構成し、このうち所定のレ
ンズ群を適切に移動させて変倍を行っている。

【０００５】また、液晶プロジェクション用のズームレ
ンズとして、本出願人は特願平９−２７２２４５号にお
いて、負、正、正、正の屈折力の４つのレンズ群より成
る４群タイプのテレセントリックなズームレンズを提案
している。そこでは、各レンズ群の働きは広角端から望
遠端への変倍に関して第１〜３レンズ群は大きな共役
（物体）側へ、また第４レンズ群は小さな共役（像面）
側に移動することを特徴としており、ＸＧＡパネルに対
応する歪曲／色収差を良好に補正したテレセントリック
なズームレンズを提案している。

【０００６】また、本出願人は特開平１１―１９０８２
１号公報で距離の長い共役点側より順に負の屈折力の第
１群、正の屈折力の第２群、負の屈折力の第３群、正の
屈折力の第４群、そして正の屈折力の第５群を有し、該
第２群と第４群を距離の長い共役点側へ移動させて広角
端から望遠端への変倍を行い、距離の短い共役点側が略
テレセントリックとなっているズームレンズを提案して
いる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】光学系で表示画像をス
クリーンに拡大投射する際、特に液晶表示体を複数の色
光ごとに分けて用い、各色光を合成して１本の投射レン
ズにて投射する場合、以下の条件を満足することが必要
となる。（ア−１）液晶の配光特性、または複数の色光を合成す
る時の色合成ダイクロイックミラーの角度依存の影響を
排除する為に、パネル側の瞳（射出瞳）が遠方にある所
謂テレセントリック光学系であること。（ア−２）表示体と投射レンズの間に介在する色合成素
子のスペースを確保する為に、長いバックフォーカスを
必要とする。（ア−３）通常、表示画像をスクリーン上に上方に投射
する為に、投射レンズの光軸に対し、表示体はその中心
位置がシフトした状態で用いられ、結果として前玉付近
は使用する有効領域が光軸対称ではなく、上方に偏り、
前玉径が大きくなるので改善手段が必要である。（ア−４）複数の色光を合成するので投射レンズで発生
する倍率色収差を極力小さくしておく必要がある。

【０００８】一般に長いバックフォーカスを有するに
は、レンズ系全体をスクリーン側に負の屈折力のレンズ
群を、投影像原画側に正の屈折力のレンズ群を配置し
た、所謂レトロ型にする必要がある。

【０００９】しかしながらレトロ型にするとレンズ系が
非対称となってくるために諸収差の発生が多くなり、良
好なる光学性能を得るのが難しくなってくる。またレン
ズ枚数が増加し、レンズ系全体が複雑化及び大型化して
くるという問題点が生じてくる。また、投影レンズのテ
レセントリック性を良くしようとすると、レンズ系全体
が大型化してくるという問題が生じてくる。また、軸外
光束の入射高が高くなり、高次の収差が多く発生してく
るという問題点が生じてくる。

【００１０】本発明は、小型で簡易な構成でありなが
ら、十分に倍率色収差を補正した、プロジェクション装
置に好適なズームレンズ及びそれを用いた投影装置の提
供を目的とする。

【００１１】この他本発明は、全体として５つのレンズ
群より成り、またレンズ型としてネガティブリード型を
採用し、各レンズ群を適切に構成することにより、レン
ズ系全体の小型化を図りつつ、変倍範囲全体にわたりテ
レセントリック条件を良好に維持し、画面全体にわたり
良好なる光学性能を有した液晶プロジェクター用に好適
なズームレンズ及びそれを用いた投影装置の提供を目的
とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明のズーム
レンズは距離が長い方の共役点を第１共役点としたと
き、該第１共役点から順に、ズーミング中固定の負の屈
折力の第１レンズ群、可動の正の屈折力の第２レンズ
群、負の屈折力の第３レンズ群、可動の正の屈折力の第
４レンズ群、固定の正の屈折力の第５レンズ群を有し、
広角端のズーム位置から望遠端のズーム位置に遷移する
際に、該第２レンズ群と第４レンズ群は、該第１共役点
側に移動するズームレンズにおいて、該第３群は２枚以
上のレンズを有し、該第１共役点から順に正レンズと負
レンズの順で配置していることを特徴としている。

【００１３】請求項２の発明は請求項１の発明において
前記第４レンズ群は前記第１共役点側から順に負レンズ
と正レンズを有し、該正レンズの材質のアッベ数をν４
ｐ、広角端における前記第３レンズ群と該第４レンズ群
の合成屈折力をφ３４ｗ、広角端における全系の屈折力
をφｗとしたとき ν４ｐ＞６０・・・（１）０＜φ３４ｗ／φｗ＜０．０４・・・（２）を満足することを特徴としている。

【００１４】請求項３の発明は請求項２の発明において
前記第１共役点側から順に前記第１レンズ群は正レンズ
Ｌ１１、第１共役点側に凸面を向けたメニスカス状の負
レンズＬ１２、負レンズＬ１３、負レンズＬ１４、正レ
ンズＬ１５よりなり該負レンズＬ１２、Ｌ１３、Ｌ１４
のうち最も大きなアッベ数を持つ負レンズのアッベ数を
ν１ｎ、該正レンズＬ１１、Ｌ１５のうち、大きなアッ
ベ数を持つ正レンズのアッベ数をν１ｐとするとき ν１ｎ−ν１ｐ＞１０・・・（３）を満足することを特徴としている。

【００１５】請求項４の発明は請求項２の発明において
前記第２レンズ群は１以上の正レンズと１以上の負レン
ズで構成され、該正レンズのうち最も小さなアッベ数を
持つ正レンズのアッベ数をν２ｐ、該負レンズのうち最
も大きなアッベ数を持つ負レンズのアッベ数をν２ｎと
したとき ν２ｐ−ν２ｎ＞１０・・・（４）を満足することを特徴としている。

【００１６】請求項５の発明は請求項２の発明において
前記第３レンズ群は、１以上の正レンズと１以上の負レ
ンズで構成され、該正レンズのうち最も大きいアッベ数
を持つ負レンズのアッベ数をν３ｎとしたとき ν３ｐ−ν３ｎ＞１０・・・（５）を満足することを特徴としている。

【００１７】請求項６の発明は請求項１から５のいずれ
か１項の発明において広角端のズーム位置に対し、望遠
端のズーム位置では、前記第２レンズ群と前記第３レン
ズ群の間隔が増大し、前記第４レンズと前記第５レンズ
群の間隔が増大することを特徴としている。

【００１８】請求項７の発明は請求項１から６のいずれ
か１項の発明において距離が短い方の共役点を第２共役
点としたとき、該第２共役点側のレンズ面から瞳（射出
瞳）までの距離のうち、変倍中絶対値で最小の値をｔｋ
としたとき｜ｔｋ｜／ｆｗ＞２．５・・・（６）を満たしていることを特徴としている。

【００１９】請求項８の発明は請求項１から７のいずれ
か１項の発明において前記第５群は２枚以上のレンズで
構成されることを特徴としている。

【００２０】請求項９の発明は請求項２から８のいずれ
か１項の発明において前記第５レンズ群は１以上の正レ
ンズを有し該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐとする
とき ν５ｐ＞３０・・・（７）を満足することを特徴としている。

【００２１】請求項１０の発明は請求項２から８のいず
れか１項の発明において前記第５レンズ群は正レンズと
負レンズを有し、該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐ
とするとき ν５ｐ＞３２・・・（７ａ）を満足することを特徴としている。

【００２２】請求項１１の発明は請求項２から１０のい
ずれか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離
をｆｉ、全系の子音望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔとし
たとき１．１＜ｆ１／ｆ２＜２．３・・・（８）

【００２３】

【数３】

【００２４】を満足することを特徴としている。

【００２５】請求項１２の発明は請求項２から１１のい
ずれか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離
をｆｉ、全系の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき１＜｜ｆ１｜／ｆｗ＜２．５・・・（１０）を満足することを特徴としている。

【００２６】請求項１３の発明は請求項２から１２のい
ずれか１項の発明において全系の広角端と望遠端の焦点
距離をｆｗ、ｆｔ、第２レンズ群の広角端と望遠端の結
像倍率をβ２ｗ、β２ｔ、変倍に伴う該第２レンズ群と
第４レンズ群の移動量をＭ２、Ｍ４とし、Ｚ２＝β２ｔ／β２ｗＺ＝ｆｔ／ｆｗとおいたとき０．８＜Ｚ２／Ｚ＜１．１・・・（１１）１．０＜Ｍ２／Ｍ４＜４．０・・・（１２）０．４＜Ｍ２／（ｆｔ−ｆｗ）＜１．９・・・（１３）を満足することを特徴としている。

【００２７】請求項１４の発明は請求項２から１３のい
ずれか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離
をｆｉとしたとき０．２＜ｆ２／ｆ４＜０．８・・・（１４）を満足することを特徴としている。

【００２８】請求項１５の発明は請求項２から１４のい
ずれか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離
をｆｉ、バックフォーカスをｂｆとしたとき０．３＜ｂｆ／ｆ５＜０．８・・・（１５）０．９＜｜ｆｌ｜／ｂｆ＜２．１・・・（１６）を満足することを特徴とする特徴としている。

【００２９】請求項１６の発明は請求項２から１５のい
ずれか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離
をｆｉ、全系の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき２＜ｆ５／ｆｗ＜３．５・・・（１７）を満足することを特徴としている。

【００３０】請求項１７の発明は請求項２〜１６のいず
れか１項の発明において前記第ｉレンズ群の焦点距離を
ｆｉ、全系の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔと
したとき

【００３１】

【数４】

【００３２】を満足することを特徴としている。

【００３３】請求項１８の発明の投影装置は請求項１か
ら１７のいずれか１項のズームレンズを用いて投影像原
画をスクリーン面上に投影していることを特徴としてい
る。

【００３４】

【発明の実施の形態】図１、図２、図３は本発明のズー
ムレンズの数値実施例１の広角端のレンズ断面図、広角
端の収差図、望遠端の収差図である。

【００３５】図４、図５、図６は本発明のズームレンズ
の数値実施例２の広角端のレンズ断面図、広角端の収差
図、望遠端の収差図である。

【００３６】図７、図８、図９は本発明のズームレンズ
の数値実施例３の広角端のレンズ断面図、広角端の収差
図、望遠端の収差図である。

【００３７】図１０、図１１、図１２は本発明のズーム
レンズの数値実施例３の広角端のレンズ断面図、広角端
の収差図、望遠端の収差図である。

【００３８】レンズ断面図において、ＰＬはズームレン
ズである。Ｌ１は負の屈折力の第１群（第１レンズ
群）、Ｌ２は正の屈折力の第２群（第２レンズ群）、Ｌ
３は負の屈折力の第３群（第３レンズ群）、Ｌ４は正の
屈折力の第４群（第４レンズ群）、Ｌ５は正の屈折力の
第５群（第５レンズ群）である。

【００３９】Ｓはスクリーン面（投影面）、ＬＣＤは液
晶パネル（液晶表示素子）等の原画像（被投影面）であ
る。スクリーン面Ｓと原画像ＬＣＤとは共役関係にあ
り、一般にはスクリーン面Ｓは距離の長い方の共役点
（第１共役点）に、原画像ＬＣＤは距離の短い方の共役
点（第２共役点）に相当している。

【００４０】ＧＢは色合成プリズムや偏光フィルター、
そしてカラーフィルター等のガラスブロックである。

【００４１】ズームレンズＰＬは接続部材（不図示）を
介して液晶ビデオプロジェクター本体に装着されてい
る。ガラスブロックＧＢ以降の液晶表示素子ＬＣＤ側は
プロジェクター本体に含まれている。

【００４２】本実施形態では広角端から望遠端への変倍
（ズーミング）に際して矢印のように第２群Ｌ２及び第
４群Ｌ４を第１共役点（スクリーンＳ側）へ移動させて
いる。

【００４３】又、第３群も矢印の如く移動させている。
第３群を正レンズと負レンズより構成している。

【００４４】本実施形態のズームレンズＰＬは表示面の
画像を、スクリーンに拡大投射する略テレセントリック
なレンズ系より成っている。本実施形態では第１群を光
軸上移動させてフォーカスを行っている。尚、フォーカ
スは第３群または第５群または全体を移動させて行って
も良い。又、表示パネルを移動させて行っても良い。

【００４５】本発明の投影装置は、ＬＣＤの原画をズー
ムレンズＰＬを用いて投影像原画をスクリーン面上に投
影している。

【００４６】（尚、以下の説明は、プロジェクターとし
ての使い方とは逆の縮小系として展開している。しかし
ながら光学的には光線は可逆的であるために、評価して
いる場所が違うだけで問題はない）カラー液晶プロジェクションＴＶ用の投射レンズとして
用いる大口径のレンズ系には、ダイクロイックミラー等
を配置する必要上から長いバックフォーカスが必要であ
る。本発明では非常に短い投射距離を達成するために投
射レンズ全系の屈折力を強くし、更に大口径化により発
生する収差を前述の如く各レンズ群及びレンズ構成を特
定することによって高度に補正している。尚、本発明に
おいて更に全変倍範囲にわたり収差変動が少なく、画面
全体にわたり高い光学性能を得るには、次の条件のうち
少なくとも１つを満足させるのが良い。（イ−１）前記
第４レンズ群は前記第１共役点側から順に負レンズと正
レンズを有し、該正レンズの材質のアッベ数をν４ｐ、
広角端における前記第３レンズ群と該第４レンズ群の合
成屈折力をφ３４ｗ、広角端における全系の屈折力をφ
ｗとしたとき ν４ｐ＞６０・・・（１）０＜φ３４ｗ／φｗ＜０．０４・・・（２）を満足することを特徴とすることである。

【００４７】条件式（１）は第２群に継ぐ変倍群であり
軸上光線高が高く軸外光線高も比較的高い第４群におい
て、軸上色収差・倍率色収差の発生を少なくしておくた
めの条件式である。この範囲を逸脱すると第４レンズ群
で発生する倍率色収差が大きくなり第１レンズ群・第２
レンズ群・第３レンズ群の変倍系で更に増幅され、ズー
ム変動が大きくなるために、高倍化・高度な色収差補正
が難しくなる。

【００４８】条件式（２）は、第３レンズ群と第４レン
ズ群との合成焦点距離を規定するものである。この条件
式（２）の下限を超えるとズーミングによる移動量が大
きくなり、全系の小型化に望ましくない。また条件式
（２）の上限を超えると像面湾曲の収差補正が困難にな
り望ましくない。（イ−２）前記第１共役点側から順に前記第１レンズ群
は正レンズＬ１１、第１共役点側に凸面を向けたメニス
カス状の負レンズＬ１２、負レンズＬ１３、負レンズＬ
１４、正レンズＬ１５よりなり該負レンズＬ１２、Ｌ１
３、Ｌ１４のうち最も大きなアッベ数を持つ負レンズの
アッベ数をν１ｎ、該正レンズＬ１１、Ｌ１５のうち、
大きなアッベ数を持つ正レンズのアッベ数をν１ｐとす
るとき ν１ｎ−ν１ｐ＞１０・・・（３）を満足することを特徴とすることである。

【００４９】条件式（３）は全変倍範囲にわたり色収差
の発生が少なく、良好なる光学性能を売るためのもので
あり、この条件式（３）を外れると色収差の補正が難し
くなってくる。（イ−３）前記第２レンズ群は１以上の正レンズと１以
上の負レンズで構成され、該正レンズのうち最も小さな
アッベ数を持つ正レンズのアッベ数をν２ｐ、該負レン
ズのうち最も大きなアッベ数を持つ負レンズのアッベ数
をν２ｎとしたとき ν２ｐ−ν２ｎ＞１０・・・（４）を満足することを特徴とすることである。

【００５０】条件式（４）は、変倍レンズ群である第２
レンズ群自身で色収差の発生を抑えるため、のものであ
る。

【００５１】条件式（４）は主変倍系である第２レンズ
群で発生する色収差を抑えるだけでなく、補正しきれず
残っている第１レンズ群で発生した倍率色収差をキャン
セルする方向に働く。この際このレンズ系の瞳（絞り）
は第２レンズ群近傍にあるのがこの好ましく、具体的に
は第２レンズ群の最もスクリーン側の面、あるいはパネ
ル側の面に一致させるのがよく、特に複数のレンズにて
第２レンズ群を構成するときはレンズ群の内部にあって
もよい。そうしておくことにより第１レンズ群、第２レ
ンズ群において軸外光の通る位置が光軸からさほど離れ
ず倍率色収差の発生にも有効である。更に第１レンズ群
の有効径も小さくでき小型で簡易な構成のズームレンズ
を達成できる。（イ−４）前記第３レンズ群は、１以上の正レンズと１
以上の負レンズで構成され、該正レンズのうち最も大き
いアッベ数を持つ負レンズのアッベ数をν３ｎとしたと
き ν３ｐ−ν３ｎ＞１０・・・（５）を満足することを特徴とすることである。

【００５２】条件式（５）は色収差（軸上色収差、倍率
色収差）の変動を抑えるための条件であり、絞りからパ
ネル側へのもう一つの変倍群である第４レンズ群の色収
差の発生を補正するための条件である。（イ−５）広角端のズーム位置に対し、望遠端のズーム
位置では、前記第２レンズ群と前記第３レンズ群の間隔
が増大し、前記第４レンズと前記第５レンズ群の間隔が
増大することを特徴とすることである。

【００５３】これは簡易な構成で小型化を図りつつ、効
果的に変倍させ、その変倍群の動き量も小さくして、更
に色収差の発生・変動を小さくするためである。

【００５４】ここで第２レンズ群は主変倍レンズ群であ
り、このレンズ群が移動することにより変倍し、第４レ
ンズ群がそれに伴って移動することによりズーミングに
より移動する結像位置の変動を補正する。

【００５５】また第２レンズ群と第４レンズ群をズーミ
ングに際しスクリーン側に別な速度で移動し、第３レン
ズ群をズーミングにより移動する結像位置の変動を補正
するように移動させてもよい。ズーミングに際して第３
レンズ群は固定とし、第２レンズ群、第４レンズ群のみ
で変倍させても良い。（イ−６）距離が短い方の共役点を第２共役点としたと
き、該第２共役点側のレンズ面から瞳（射出瞳）までの
距離のうち、変倍中絶対値で最小の値をｔｋとしたとき｜ｔｋ｜／ｆｗ＞２．５・・・（６）を満たしていることを特徴とすることである。

【００５６】表示パネルである液晶の配光特性、または
複数の色光を合成するときの色合成ダイクロイックミラ
ー膜の角度依存の影響を排除するために、パネル側の瞳
（射出瞳）が遠方にある所謂テレセントリック光学系で
あることが効率の良い照明手段としてのレンズに有効で
ある。特に表示パネル側（縮小側）のレンズの瞳（射出
瞳）が遠方にあることが必要である。具体的にはその角
度依存性を排するためには条件式（６）を満たしていれ
ば好ましい。

【００５７】この際このレンズ系の瞳（絞り）は第２レ
ンズ群近傍にあるのが好ましく、具体的には第２レンズ
群の最もスクリーン側の面、或いはパネル側の面に一致
させるのが良く、特に複数のレンズにて第２レンズ群を
構成するときはレンズ群の内部にあっても良い。（イ−７）前記第５群は２枚以上のレンズで構成される
ことを特徴とすることである。

【００５８】特に第５レンズ群を構成するレンズは両レ
ンズ面が凸面の正レンズを有することが射出瞳を所望の
長さにするのに好ましい。（イ−８）前記第５レンズ群は１以上の正レンズを有し
該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐとするとき ν５ｐ＞３０・・・（７）を満足することを特徴とすることである。

【００５９】表示パネルに最も近く、軸外光束が第１レ
ンズ群のほかで最もレンズの外側を通る第５レンズ群に
おいて、波長によってテレセントリックな関係が壊れて
はいけない。そのためには第５レンズ群を構成する正レ
ンズの少なくとも１枚は条件式（７）の範囲のものが好
ましい。

【００６０】（イ−９）前記第５レンズ群は正レンズと
負レンズを有し、該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐ
とするとき ν５ｐ＞３２・・・（７ａ）を満足することを特徴とすることである。

【００６１】条件式（７ａ）は第５レンズ群が正レンズ
と負レンズの２枚で構成されるときに好ましい数値範囲
である。条件式の技術的意味は条件式（７）と同様であ
る。（イ−１０）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、全系
の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔとしたとき１．１＜ｆ１／ｆ２＜２．３・・・（８）

【００６２】

【数５】

【００６３】を満足することを特徴とすることである。

【００６４】条件式（８）、（９）は主変倍群である第
２レンズ群と第１レンズ群の関係を適切に規定したもの
である。条件式（８）の下限を逸脱すると第１レンズ群
で決まる前玉径が大きくなり、また広角端での歪曲収差
が大きくなり適当でない。また上限値を逸脱すると所望
の変倍比を得るために第２レンズ群の移動量を大きくす
る必要があり全系が大型化し適当でない。

【００６５】条件式（９）は主変倍群のパワーを適切に
するもので下限を超えると像面が補正過剰となり適当で
ない。また上限を超えると所望の変倍比を得るために第
２レンズ群の移動量を大きくする必要があり全系が大型
化し適当でない。（イ−１１）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、全系
の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき１＜｜ｆ１｜／ｆｗ＜２．５・・・（１０）を満足することを特徴とすることである。

【００６６】条件式（１０）は主に歪曲を適正に補正す
るためのものである。

【００６７】この条件式（１０）の上限を逸脱すると広
角端の歪曲が、下限値を超えると望遠端の歪曲を適正に
できなくなる。（イ−１２）全系の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、
ｆｔ、第２レンズ群の広角端と望遠端の結像倍率をβ２
ｗ、β２ｔ、変倍に伴う該第２レンズ群と第４レンズ群
の移動量をＭ２、Ｍ４とし、Ｚ２＝β２ｔ／β２ｗＺ＝ｆｔ／ｆｗとおいたとき０．８＜Ｚ２／Ｚ＜１．１・・・（１１）１．０＜Ｍ２／Ｍ４＜４．０・・・（１２）０．４＜Ｍ２／（ｆｔ−ｆｗ）＜１．９・・・（１３）を満足することを特徴とすることである。ここで第２共
役点側への移動を正とし、その逆を負としている。

【００６８】条件式（１１）は変倍群となる第２レンズ
群と第４レンズ群での変倍の比を適切に規定するもので
ある。第３レンズ群は変倍に際し減倍するためこの範囲
にあるのが好ましい。この範囲を逸脱すると所望の変倍
比を有するレンズ系が大型化してしまう。

【００６９】条件式（１２）、（１３）はレンズ全体の
長さと各変倍群の移動量を適切にするものである。特に
第２レンズ群と第４レンズ群とでは第４レンズ群の方が
パワーが弱くなりがちであるので適切な変倍分担をする
にはこの範囲が好ましい。特に第２レンズ群の移動量が
第４レンズ群の移動量を超えていることが更に好まし
い。（イ−１３）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉとした
とき０．２＜ｆ２／ｆ４＜０．８・・・（１４）を満足することを特徴とすることである。

【００７０】上述したように第２レンズ群と第４レンズ
群とでは第４レンズ群のほうがパワーが弱くなりがちで
ありこのため、条件式（４）を満たすのが良い。

【００７１】条件式（１２）と条件式（１４）は主変倍
群のパワーを適切にしながらペッツバール和を適当に設
定するのに有用な式である。（イ−１４）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、バッ
クフォーカスをｂｆとしたとき０．３＜ｂｆ／ｆ５＜０．８・・・（１５）０．９＜｜ｆｌ｜／ｂｆ＜２．１・・・（１６）を満足することを特徴とすることである。

【００７２】条件式（１５）、（１６）は全系の射出瞳
と、歪曲を適当に設定するためのものである。ｂｆは第
５レンズ群から表示体までの距離でありダイクロプリズ
ム等を除いた空近換算長のことである。条件式（１５）
は全系を適切にテレセントリックにするために必要な式
である。表示体パネルから垂直に出た光束が第５レンズ
群に入り屈折されて効率よく瞳（絞り）に到達し更に前
玉（第１レンズ群）近傍の有効径を適切にするのに必要
な条件である。上限を超えると大型化し、下限を超える
と歪曲が発生する。条件式（１６）も歪曲を適切に取り
ながら射出瞳を長くしテレセントリックにするための条
件である。上限を超えると第１レンズ群の径が大型化し
下限を超えると特に広角端での歪曲が大きくなり適当で
ない。（イ−１５）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、全系
の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき２＜ｆ５／ｆｗ＜３．５・・・（１７）を満足することを特徴とすることである。

【００７３】条件式（１７）はテレセントリック系にし
つつ、レンズからパネルまでの距離を最適にするための
ものである。下限を超えると最適なテレセントリック性
を満足できず、上限を超えると大型化して適当でない。（イ−１６）前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、全系
の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔとしたとき

【００７４】

【数６】

【００７５】を満足することを特徴とすることである。

【００７６】条件式（１８）〜（２１）は各群のパワー
配置を適切にしつつ各群の移動量を適切にして、小型化
をするためのものである。

【００７７】この条件式（１８）は歪曲収差は第１群に
おいて充分に押さえておくと共に、バックフォーカスを
充分に確保することが必要である。上限値を超えるとフ
ォーカシングのための移動量が大きくなり全長が長大化
し、かつバックフォーカスが短くなり好ましくない。逆
に、下限値を超えるとフォーカシングのための移動量は
少なくなるものの、歪曲収差の補正が困難になると同時
にペッツバール和が負に大きくなり像面が倒れてくるの
で好ましくない。

【００７８】条件式（１９）はズーミング中固定の第３
レンズ群を第４レンズ群に対し適切に変倍に寄与させ、
第３レンズ群が簡易な構成の固定で維持できるための条
件である。

【００７９】条件式（２０）は変倍に寄与するレンズ群
の適切なパワー配置を示したものである。それぞれの上
限値を超えると所望のズーム比を得るための移動量が大
きくなり、レンズ系全体が大型化し適切でない。また下
限値を超えると各群の移動量は小さくなるが、ズーミン
グに伴なう収差変動、特に像面湾曲の変動が大きくなり
適当でない。

【００８０】条件式（２１）は条件式（１５）とともに
射出瞳を長くしてテレセントリックにするために必要な
条件である。下限値を超えると、テレセントリックに構
成しても第５群にて歪曲収差が発生して適当でない。ま
た上限値を超えると全系の大きさが大型化し適当でな
い。

【００８１】また上限値を超えると全系の大きさが大型
化し適当でない。（イ−１７）主変倍群である第２レンズ群は少なくと
も、１枚の正レンズと１枚の負レンズで構成され、第３
レンズ群は少なくとも１枚の負レンズで構成されること
が簡易な構成を達成するのに好ましい。（イ−１８）第５レンズ群は、表示体であるパネルに最
も近く、比較的強い正の屈折力を与えることにより、テ
レセントリックな系を実現している。さらにスクリーン
側に凸面を向けた正レンズと凹レンズの２枚で第５レン
ズ群を構成し、軸外像面湾曲の補正と構成の簡易化の両
立を達成することが望ましい。（イ−１９）第２レンズ群と前記第４レンズ群を同一方
向に移動して変倍することで、各群の移動量及び移動ス
ペースを減らしつつも、高変倍率なズームレンズを達成
することができ、全長を短縮すると共に、全長がズーミ
ングで変動しない、また入射瞳位置から前玉までの距離
を短くし、軸外斜光束で決まる前玉径の小型化が可能と
なる。（イ−２０）第１レンズ群は、負の屈折力を有し、色合
成素子のスペースのために、長いバックフォーカスを確
保している。特にバックフォーカスを長くするために、
第１レンズ群にスクリーン側に凸面を有する負メニスカ
スレンズを配置するのが良い。さらに各群の屈折力を適
切に配置し、前記第１レンズ群をズーミング中、固定と
することが良く、これによれば記軸外斜光束の位置の変
動をへらし、構成の簡易化と共に全長一定なレンズ系が
達成することができる。（イ−２１）広角端での歪曲の低減のために第１レンズ
群の最も物体側には凸レンズ（正レンズ）を配置するの
が良い。これによれば最も軸外光束を通る位置での歪曲
補正を良好に行うことが容易となる。特にこの凸レンズ
はスクリーン側に凸面を有する正レンズであるのが好ま
しい。

【００８２】次に各図の数値実施例について説明する。

【００８３】図１の数値実施例１では広角端から望遠端
へのズーミングで、第１レンズ群と第５レンズ群がズー
ミング中固定で第２レンズ群と第４レンズ群がスクリー
ン側へ移動するとともに第３レンズ群はズーム中間で変
曲点をもってスクリーン側へ凸の軌跡で移動するもので
ある。第３レンズ群は広角端より望遠端で表示パネル側
（スクリーンの反対側）に動いている。この際第２レン
ズ群、第３レンズ群は増倍し第４レンズ群は、ズーム域
全体では減倍している。第３レンズ群はスクリーン側か
ら順に両凸正レンズ、両凹負レンズの２枚で構成してい
る。

【００８４】図４の数値実施例２では数値実施例１と同
様広角端から望遠端へのズーミングで、第１レンズ群と
第５レンズ群がズーミング中固定で第２レンズ群と第４
レンズ群がスクリーン側へ移動するとともに第３レンズ
群も別の速度でスクリーン側へ移動するものである。こ
の際第２レンズ群、第３レンズ群は増倍するが、第４レ
ンズ群は減倍している。第３レンズ群は、スクリーン側
から順にスクリーン側へ凸形状のメニスカス正レンズ、
両凹レンズの２枚で構成している。

【００８５】図７の数値実施例３では数値実施例１と同
様広角端から望遠端へのズーミングで、第１レンズ群と
第５レンズ群がズーミング中固定で第２レンズ群と第４
レンズ群、第３レンズ群が別の速度でスクリーン側へ移
動している。第２レンズ群、第３レンズ群は倍増、第４
レンズ群は減倍している。第３レンズ群はスクリーン側
から順にスクリーン側へ凸形状の凸メニスカス正レン
ズ、両凹レンズの２枚で構成している。

【００８６】図１０の数値実施例４は数値実施例１と同
様広角端から望遠端へのズーミングで、第１レンズ群と
第５レンズ群がズーミング中固定で第２レンズ群と第４
レンズ群、第３レンズ群が別の速度でスクリーン側へ移
動している。第２レンズ群、第３レンズ群は増倍、第４
レンズ群は減倍している。第３レンズ群は、スクリーン
側から順にスクリーン側へ凸形状のメニスカス正レン
ズ、両凹レンズの２枚で構成している。

【００８７】次に、本発明のズームレンズの数値実施例
を記載する。数値実施例においてｒｉはスクリーン側よ
り順に第ｉ番目の面の曲率半径、ｄｉはスクリーン側よ
り順に第ｉ番目の光学部材厚及び空気間隔、ｎｉとνｉ
は各々スクリーン側より順に第ｉ番目の光学部材の材質
の屈折率とアッベ数である。

【００８８】又、数値実施例における最後の２つの面は
色分解プリズム、偏光フィルター、カラーフィルター等
のガラスブロックを示す。

【００８９】前述の各条件式と数値実施例における諸数
値との関係を表１に示す。

【００９０】

【外１】

【００９１】

【外２】

【００９２】

【外３】

【００９３】

【外４】

【００９４】

【表１】

【００９５】

【発明の効果】本発明によれば小型で簡易な構成であり
ながら、十分に倍率色収差を補正した、プロジェクショ
ン装置に好適なズームレンズ及びそれを用いた投影装置
を達成することができる。

【００９６】この他本発明によれば全体として５つのレ
ンズ群より成り、またレンズ型としてネガティブリード
型を採用し、各レンズ群を適切に構成することにより、
レンズ系全体の小型化を図りつつ、変倍範囲全体にわた
りテレセントリック条件を良好に維持し、画面全体にわ
たり良好なる光学性能を有した液晶プロジェクター用に
好適なズームレンズ及びそれを用いた投影装置を達成す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のズームレンズを用いた投影装置の実
施形態１の要部概略図

【図２】本発明のズームレンズの数値実施例１の広角
端の収差図

【図３】本発明のズームレンズの数値実施例１の望遠
端の収差図

【図４】本発明のズームレンズを用いた投影装置の実
施形態２の要部概略図

【図５】本発明のズームレンズの数値実施例２の広角
端の収差図

【図６】本発明のズームレンズの数値実施例２の望遠
端の収差図

【図７】本発明のズームレンズを用いた投影装置の実
施形態３の要部概略図

【図８】本発明のズームレンズの数値実施例３の広角
端の収差図

【図９】本発明のズームレンズの数値実施例３の望遠
端の収差図

【図１０】本発明のズームレンズを用いた投影装置の
実施形態４の要部概略図

【図１１】本発明のズームレンズの数値実施例４の広
角端の収差図

【図１２】本発明のズームレンズの数値実施例４の望
遠端の収差図

【符号の説明】

Ｌ１第１群Ｌ２第２群Ｌ３第３群Ｌ４第４群Ｌ５第５群ＳＰ絞りＧＢガラスブロックＬＣＤ画像表示素子ＳスクリーンＰＬズームレンズＭメリディオナル像面Ｓサジタル像面ｄｄ線ｇｇ線ｃｃ線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 2H087 KA06 KA07 NA02 PA15 PA19 PB17 QA02 QA06 QA12 QA14 QA22 QA26 QA39 QA41 QA45 RA42 SA44 SA46 SA50 SA52 SA55 SA63 SA64 SA65 SA72 SA76 SB06 SB15 SB23 SB35 SB43

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】距離が長い方の共役点を第１共役点とし
たとき、該第１共役点から順に、ズーミング中固定の負
の屈折力の第１レンズ群、可動の正の屈折力の第２レン
ズ群、負の屈折力の第３レンズ群、可動の正の屈折力の
第４レンズ群、固定の正の屈折力の第５レンズ群を有
し、広角端のズーム位置から望遠端のズーム位置に遷移
する際に、該第２レンズ群と第４レンズ群は、該第１共
役点側に移動するズームレンズにおいて、該第３群は２
枚以上のレンズを有し、該第１共役点から順に正レンズ
と負レンズの順で配置していることを特徴とするズーム
レンズ。
【請求項２】前記第４レンズ群は前記第１共役点側から
順に負レンズと正レンズを有し、該正レンズの材質のア
ッベ数をν４ｐ、広角端における前記第３レンズ群と該
第４レンズ群の合成屈折力をφ３４ｗ、広角端における
全系の屈折力をφｗとしたとき ν４ｐ＞６００＜φ３４ｗ／φｗ＜０．０４を満足することを特徴とする請求項１のズームレンズ。
【請求項３】前記第１共役点側から順に前記第１レンズ
群は正レンズＬ１１、第１共役点側に凸面を向けたメニ
スカス状の負レンズＬ１２、負レンズＬ１３、負レンズ
Ｌ１４、正レンズＬ１５よりなり該負レンズＬ１２、Ｌ
１３、Ｌ１４のうち最も大きなアッベ数を持つ負レンズ
のアッベ数をν１ｎ、該正レンズＬ１１、Ｌ１５のう
ち、大きなアッベ数を持つ正レンズのアッベ数をν１ｐ
とするとき ν１ｎ−ν１ｐ＞１０を満足することを特徴とする請求項２のズームレンズ。
【請求項４】前記第２レンズ群は１以上の正レンズと
１以上の負レンズで構成され、該正レンズのうち最も小
さなアッベ数を持つ正レンズのアッベ数をν２ｐ、該負
レンズのうち最も大きなアッベ数を持つ負レンズのアッ
ベ数をν２ｎとしたとき ν２ｐ−ν２ｎ＞１０を満足することを特徴とする請求項２のズームレンズ。
【請求項５】前記第３レンズ群は、１以上の正レンズ
と１以上の負レンズで構成され、該正レンズのうち最も
大きいアッベ数を持つ負レンズのアッベ数をν３ｎとし
たとき ν３ｐ−ν３ｎ＞１０を満足することを特徴とする請求項２のズームレンズ。
【請求項６】広角端のズーム位置に対し、望遠端のズ
ーム位置では、前記第２レンズ群と前記第３レンズ群の
間隔が増大し、前記第４レンズと前記第５レンズ群の間
隔が増大することを特徴とする請求項１から５のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項７】距離が短い方の共役点を第２共役点とし
たとき、該第２共役点側のレンズ面から瞳（射出瞳）ま
での距離のうち、変倍中絶対値で最小の値をｔｋとした
とき｜ｔｋ｜／ｆｗ＞２．５を満たしていることを特徴とする請求項１から６のいず
れか１項のズームレンズ。
【請求項８】前記第５群は２枚以上のレンズで構成さ
れることを特徴とする請求項１から７のいずれか１項の
ズームレンズ。
【請求項９】前記第５レンズ群は１以上の正レンズを
有し該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐとするとき ν５ｐ＞３０を満足することを特徴とする２から８のいずれか１項の
ズームレンズ。
【請求項１０】前記第５レンズ群は正レンズと負レン
ズを有し、該正レンズの材質のアッベ数をν５ｐとする
とき ν５ｐ＞３２を満足することを特徴とする２から８のいずれか１項の
ズームレンズ。
【請求項１１】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、
全系の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔとしたと
き１．１＜ｆ１／ｆ２＜２．３【数１】を満足することを特徴とする請求項２から１０のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１２】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、
全系の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき１＜｜ｆ１｜／ｆｗ＜２．５を満足することを特徴とする請求項２から１１のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１３】全系の広角端と望遠端の焦点距離をｆ
ｗ、ｆｔ、第２レンズ群の広角端と望遠端の結像倍率を
β２ｗ、β２ｔ、変倍に伴う該第２レンズ群と第４レン
ズ群の移動量をＭ２、Ｍ４とし、Ｚ２＝β２ｔ／β２ｗＺ＝ｆｔ／ｆｗとおいたとき０．８＜Ｚ２／Ｚ＜１．１１．０＜Ｍ２／Ｍ４＜４．００．４＜Ｍ２／（ｆｔ−ｆｗ）＜１．９を満足することを特徴とする請求項２から１２のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１４】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉと
したとき０．２＜ｆ２／ｆ４＜０．８を満足することを
特徴とする請求項２から１３のいずれか１項のズームレ
ンズ。
【請求項１５】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、
バックフォーカスをｂｆとしたとき０．３＜ｂｆ／ｆ５＜０．８０．９＜｜ｆｌ｜／ｂｆ＜２．１を満足することを特徴とする請求項２から１４のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１６】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、
全系の広角端の焦点距離をｆｗとしたとき２＜ｆ５／ｆｗ＜３．５を満足することを特徴とする請求項２から１５のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１７】前記第ｉレンズ群の焦点距離をｆｉ、
全系の広角端と望遠端の焦点距離をｆｗ、ｆｔとしたと
き【数２】を満足することを特徴とする請求項２から１６のいずれ
か１項のズームレンズ。
【請求項１８】請求項１から１７のいずれか１項のズ
ームレンズを用いて投影像原画をスクリーン面上に投影
していることを特徴とする投影装置。