JP2008275272A - 高温物体の観察装置及び観察方法 - Google Patents
高温物体の観察装置及び観察方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008275272A JP2008275272A JP2007120860A JP2007120860A JP2008275272A JP 2008275272 A JP2008275272 A JP 2008275272A JP 2007120860 A JP2007120860 A JP 2007120860A JP 2007120860 A JP2007120860 A JP 2007120860A JP 2008275272 A JP2008275272 A JP 2008275272A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- illumination light
- temperature object
- radiation
- wavelength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明に係る高温物体の観察装置1は、高温物体10に向けて照明光を照射する光源3と、前記高温物体から放射される前記照明光に対して感度を有する撮像素子4と、前記高温物体と前記撮像素子との間に配され、前記照明光の波長を含む特定の波長域の光を透過させるバンドパスフィルタ5と、を備え、前記特定の波長域において、前記照明光は、そのスペクトルパワー密度が、前記高温物体から放射される輻射光レベルを超える波長が少なくとも1か所以上あり、かつ、前記照明光及び前記輻射光のパワースペクトルの波長積分により得られる積分値が、前記輻射光に比べて前記照明光のほうが大きいことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
まず、前記第一の方法は、人間の目視で確認される像に近い画像を得るための手段であり、より高温の場合(例えば、400〜500℃程度以上に熱された材料は可視光領域の長波長側=赤色=の輻射を持つ)には、目視及び熱線除去フィルタを用いた撮影のいずれにおいても、輻射により像のコントラストが劣化するという問題があった。
図10に示すように、高温の材料は可視光領域(370〜780nm付近)の輻射光も出す。これが映像の劣化の原因となる(良好なコントラストを得られなくなる)。
すなわち、図12に示すように、フィルタ透過後、カメラに届く光パワーは、図中黒塗りで示される部分の面積(2500℃の場合)、すなわちパワー密度関数の波長積分である。これが照射光(のうちカメラに戻る成分)と比較して大きくなった場合、品質は劣化する。
また、本発明は、高温物体から放射される輻射光による画像のコントラストの劣化を防止し、良好な画像を得ることが可能な高温物体の観察方法を提供することを第二の目的とする。
本発明の請求項2に記載の高温物体の観察装置は、請求項1において、前記照明光がレーザー光であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の高温物体の観察装置は、請求項1又は2において、前記照明光がコリメート光であることを特徴とする。
本発明の高温物体の観察装置1は、高温炉2と、前記高温炉2内に配された高温物体10に向けて照明光を照射する光源3と、前記高温物体10から放射される前記照明光に対して感度を有する撮像素子4と、前記高温物体10と前記撮像素子4との間に配され、前記照明光の波長を含む特定の波長域の光を透過させるバンドパスフィルタ5と、を備える。
なお、高温炉2の使用温度領域は室温〜2500℃程度が望ましく、特に1800℃以上の温度域での観察に好適である。
撮像素子4は、加熱中における加熱対象の挙動を詳細に把握できるよう、連続的に又は適宜な間隔で撮像を行うカメラを用いることが好ましい。カメラとしては特に限定されるものではなく、例えば銀塩反応等による感光フィルムカメラや、CCDやCMOSといった感光素子を用いた電子カメラ等が利用できる。
(1)光源・試料・カメラの配置
図4に、理論検討モデルのコンフィグレーションを示す。試料表面の温度をT[K]、系の外部から試料(高温物体10)を照らす光源は、試料からR1 [m]離れた場所に位置する。試料表面からR2 [m]離れた位置にカメラを配置し、試料表面から入射する光(像)をモニタする。
ここでは簡単のため、輻射光は黒体輻射のみとする。光源は点光源とし、試料表面で照明光は吸収されず(100%再放射される)、反射・透過・屈折・散乱され、方向によらず全方位に等しいパワーの光が再放射されるものとする。
照明光をP[W]の点光源とする(イメージしている光源は、ハロケンランプやHIDランプといった、放射状に元を出す光源である)。光源からR1 [m]離れた場所における光の密度は、次の(1)式で表される。
図5に示すように、試料表面からの輻射光は、方向によらず全方位に等しいパワーの光が輻射され、その一部がカメラに届く。
物体表面の温度がT[K]のとき、この物体表面からの輻射が黒体輻射の式[プランク公式:次の(5)式]に従うとする。
点光源を照明光として用いた場合の、照明光の光パワーの波長依存性は前記式(4)で表される。また、表面温度がT[K]、面積A1の物体からの輻射光の光パワー波長依存性は式(7)で表される。各変数に具体的な値を入力して、式(4)・(7)の比較を行なう。図6より、2500℃の輻射は400nm付近から短波側でレベルが小さくなっていることと、可視光領域(一般に380〜760nmとされる)で代表的な値として、照明光の中心波長を400nmとする。
図6に、表面温度2500℃の試料に点光源光を当てた際の、カメラに届く輻射光と照明光のパワー密度(その1)を示す。なお、図6以降の各図面では、輻射光の場合を「Radiation」 と、照明光の場合を「Illumination」と、それぞれ表記する。
・照明光パワー:P=10[kW]
※点光源の出力としては非常に大きな値であり、技術的・経済的に実現困難な値
である。
・照明光の中心波長:λc=400[nm]
・照明光の線幅(半値半幅):σλ=0.01[nm]
※点光源の波長特性としては実現困難な線幅である。
照明光がパワーP[W]、断面積A0[m2]の平行光(レーザー光など)である場合、光密度は、光源からの距離によらず、次の(8)式で表される。
その際、図6と同様、照明光の中心波長は400nm、光源と試料の距離R1 及び試料と撮像デバイス(カメラ)の距離R2 (図1参照)をR1 =R2 =0.5mとした。また、照明光は平行光であり、光源〜試料間での光の発散による損失が無いものとした。照明光のパワーは10[W]とした。
・照明光パワー:P=10[W]
・照明光の中心波長:λc=400[nm]
・照明光の線幅(半値半幅):σλ=0.01[nm]
・照明光(平行光)の断面積:A0 =1[cm2 ]
これまで、従来技術の第三の方法と同等の方式について、第一の方法及び第二の方法に対する有 意性を示してきた。図7で、カメラに届く照明光の強度スペクトルと、輻射光の比較をした。ここで、照明光のピークの高さは確かに輻射のスペクトル密度を超えているが、感光素子が感じるのはこの波長の光だけではない。すなわち、受光波長範囲全体にわたってそれぞれの光の強度スペクトルを積分した値である。
図8から以下の点が明らかとなった。
(イ)試料温度が2500℃(前記の例)よりも充分に低い場合や、照明光のパワーが数桁大きい場合には、この不等号を逆向きにすることができる。
(ロ)しかしながら、前記条件では(従来技術の第三の方法と同様の方法の場合)、温度条件などによっては、照明光の照射によって品質の良い画像を得ることは実質的に不可能となる場合もある。
前記方法では、照明光のレーザーの発光波長付近以外に不要な光も通すフィルタを用いていたので、不要な光を極力除去するフィルタを用いることを検討する。
Claims (4)
- 高温物体に向けて照明光を照射する光源と、
高温物体から放射される前記照明光に対して感度を有する撮像素子と、
前記高温物体と前記撮像素子との間に配され、前記照明光の波長を含む特定の波長域の光を透過させるバンドパスフィルタと、を備え、
前記特定の波長域において、前記照明光は、そのスペクトルパワー密度が、前記高温物体から放射される輻射光レベルを超える波長が少なくとも1か所以上あり、かつ、
前記照明光及び前記輻射光のパワースペクトルの波長積分により得られる積分値が、前記輻射光に比べて前記照明光のほうが大きいことを特徴とする高温物体の観察装置。 - 前記照明光がレーザー光であることを特徴とする請求項1に記載の高温物体の観察装置。
- 前記照明光がコリメート光であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高温物体の観察装置。
- 高温物体に向けて照明光を照射する光源と、
高温物体から放射される前記照明光に対して感度を有する撮像素子と、
前記高温物体と前記撮像素子との間に配され、前記照明光の波長を含む特定の波長域の光を透過させるバンドパスフィルタと、を備えた高温物体の観察装置を用いる高温物体の観察方法であって、
前記照明光として、そのスペクトルパワー密度が、前記高温物体から放射される輻射光レベルを超える波長が少なくとも1か所以上あり、
前記特定の波長域において、前記照明光及び前記輻射光のパワースペクトルの波長積分により得られる積分値が、前記輻射光に比べて前記照明光のほうが大きくなるような構成を用いることを特徴とする高温物体の観察方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007120860A JP5371204B2 (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 高温物体の観察装置及び観察方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007120860A JP5371204B2 (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 高温物体の観察装置及び観察方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008275272A true JP2008275272A (ja) | 2008-11-13 |
JP5371204B2 JP5371204B2 (ja) | 2013-12-18 |
Family
ID=40053423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007120860A Expired - Fee Related JP5371204B2 (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | 高温物体の観察装置及び観察方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5371204B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102331194A (zh) * | 2011-07-27 | 2012-01-25 | 太仓市华瑞真空炉业有限公司 | 高温真空炉 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61199577A (ja) * | 1985-03-01 | 1986-09-04 | Toshiba Corp | 溶接部の観察方法およびその観察装置 |
JPH03274385A (ja) * | 1990-03-26 | 1991-12-05 | Nippon Steel Corp | 高温室内の観察装置 |
JPH0712728A (ja) * | 1993-06-25 | 1995-01-17 | Japan Energy Corp | 焼成状態の測定方法及び測定装置 |
JPH08252669A (ja) * | 1995-03-15 | 1996-10-01 | Nippon Steel Corp | 高温材料の開先位置計測方法 |
JP2000292076A (ja) * | 1999-04-09 | 2000-10-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 高温物体の観察装置 |
JP2006258414A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-09-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 炉内部観察装置及び炉内部観察方法 |
-
2007
- 2007-05-01 JP JP2007120860A patent/JP5371204B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61199577A (ja) * | 1985-03-01 | 1986-09-04 | Toshiba Corp | 溶接部の観察方法およびその観察装置 |
JPH03274385A (ja) * | 1990-03-26 | 1991-12-05 | Nippon Steel Corp | 高温室内の観察装置 |
JPH0712728A (ja) * | 1993-06-25 | 1995-01-17 | Japan Energy Corp | 焼成状態の測定方法及び測定装置 |
JPH08252669A (ja) * | 1995-03-15 | 1996-10-01 | Nippon Steel Corp | 高温材料の開先位置計測方法 |
JP2000292076A (ja) * | 1999-04-09 | 2000-10-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 高温物体の観察装置 |
JP2006258414A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-09-28 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 炉内部観察装置及び炉内部観察方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102331194A (zh) * | 2011-07-27 | 2012-01-25 | 太仓市华瑞真空炉业有限公司 | 高温真空炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5371204B2 (ja) | 2013-12-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6859285B1 (en) | Optical observation device and method for observing articles at elevated temperatures | |
JP3776681B2 (ja) | ガス監視装置 | |
JP2006167451A (ja) | 法医学証拠の広範囲紫外線検出方法及びシステム | |
US11589802B2 (en) | Real-time parathyroid imaging device | |
JP6224275B2 (ja) | マルチスペクトル撮像装置 | |
JPWO2007083741A1 (ja) | 赤外線撮影システム | |
JP2011185757A (ja) | 漏油遠隔監視装置および方法 | |
JPH09304281A (ja) | 油検知装置 | |
JP6229005B2 (ja) | 光学検出装置 | |
JP2006030214A (ja) | ガス監視装置 | |
Agranat et al. | Thermal emission of hot electrons in a metal | |
JP2005352172A (ja) | 画像投射装置及びその制御方法 | |
TWI654411B (zh) | 用於傳輸溫度測定中之雷射干擾抑制的裝置及方法 | |
JP5371204B2 (ja) | 高温物体の観察装置及び観察方法 | |
JP2010060422A (ja) | 液漏れ検出装置及び液漏れ検出方法 | |
JP4982300B2 (ja) | 物体の撮影方法及び装置 | |
WO2017018150A1 (ja) | 光センサデバイス、光センサユニット及び光センサシステム | |
Meuken et al. | Reflection measurements in TNO’s 30 kW laser facility | |
US20210181101A1 (en) | Systems and methods for discrimination of tissue targets | |
JP5883079B2 (ja) | イメージングシステム及びその方法 | |
Yosef et al. | Short UV luminescence for forensic applications: Design of a real-time observation system for detection of latent fingerprints and body fluids | |
JP6576823B2 (ja) | 固体撮像素子のクリーニング方法および放射線検出装置 | |
Matsuyama et al. | Advanced active imaging system for fires based on terahertz electromagnetic waves: Experimental study of effectiveness in smoky and high-temperature environments | |
JP2010237029A (ja) | 赤外線光学系の評価装置及びその評価方法 | |
US20090316144A1 (en) | Device for detecting the condition of an optical filter and illumination device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111003 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120918 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121102 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130820 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130917 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |