JP2008275108A - プーリ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プーリと環状部材との嵌合部の応力が増加することを抑制でき、プーリの嵌合部が変形するのを防止できるプーリ装置を提供する。
【解決手段】このプーリ装置では、プーリ本体1と外輪9との間に嵌合された嵌合部材5が熱可塑性樹脂(PPS樹脂)で作製されているので、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)で作製されているプーリ本体1が外輪9と直接に嵌合する場合と異なり、熱可塑性樹脂製の嵌合部材5でもって経時変化による嵌合部の応力増加を緩和できる。よって、経時変化による嵌合部の変形を防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】このプーリ装置では、プーリ本体1と外輪9との間に嵌合された嵌合部材5が熱可塑性樹脂(PPS樹脂)で作製されているので、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)で作製されているプーリ本体1が外輪9と直接に嵌合する場合と異なり、熱可塑性樹脂製の嵌合部材5でもって経時変化による嵌合部の応力増加を緩和できる。よって、経時変化による嵌合部の変形を防止できる。
【選択図】図1
Description
この発明は、プーリに例えば軸受などの環状部材が組み込まれたプーリ装置に関する。
従来、樹脂プーリとしては、図2に示すように、樹脂製のプーリ本体101と環状部材であるインサート金具102を備えるものが開示されている(特許文献1(特開2001−280449号)参照)。この樹脂プーリは、樹脂製プーリ本体101を、フェノール樹脂で作製して、耐熱性等の耐環境性、耐ダスト摩耗性の達成を図っている。また、無機材質を添加したフェノール樹脂で樹脂プーリ本体を作製して、耐ダスト摩耗性の更なる向上を図ることもある。
ところで、このように表面硬さを達成した樹脂つまり柔軟性の少ない樹脂で作製された樹脂プーリでは、樹脂製のプーリ本体101は、経時変化による応力増加量が大きくなる。特に、この応力増加量は、樹脂製のプーリ本体101とインサート金具102との嵌合部で最も大きくなり、嵌合部が変形するおそれがある。
特開2001−280449号公報
そこで、この発明の課題は、経時変化によって、プーリと環状部材との嵌合部の応力が増加することを抑制でき、プーリの嵌合部が変形するのを防止できるプーリ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のプーリ装置は、環状部材と、熱硬化性樹脂で作製されたプーリ本体と、
上記プーリ本体と上記環状部材との間に嵌合されていると共に熱可塑性樹脂で作製した嵌合部材とを備えることを特徴としている。
上記プーリ本体と上記環状部材との間に嵌合されていると共に熱可塑性樹脂で作製した嵌合部材とを備えることを特徴としている。
この発明のプーリ装置によれば、プーリ本体と環状部材との間に嵌合された嵌合部材が熱可塑性樹脂で作製されているので、熱硬化性樹脂で作製されているプーリ本体が環状部材と直接に嵌合する場合と異なり、熱可塑性樹脂製の嵌合部材でもって経時変化による嵌合部の応力増加を緩和できる。よって、この発明によれば、経時変化による嵌合部の変形を防止できる。
また、一実施形態のプーリ装置は、上記熱可塑性樹脂が結晶性を有している。
この実施形態のプーリ装置によれば、上記嵌合部材をなす熱可塑性樹脂が結晶性を有しているので、耐薬品性が向上する。
また、一実施形態のプーリ装置は、上記プーリ本体がフェノール樹脂で作製されており、上記熱可塑性樹脂は融点が180℃以上である。
この実施形態のプーリ装置によれば、プーリ本体を熱硬化性樹脂の一つであるフェノール樹脂で作製して、耐熱性等の耐環境性、耐ダスト摩耗性の達成を図れる。また、嵌合部材をなす熱可塑性樹脂の融点をフェノール樹脂製のプーリ本体を成形する際の金型温度以上である180℃以上にしたので、プーリ本体の金型成形時の熱で嵌合部材が溶けることを回避できる。
この発明のプーリ装置によれば、プーリ本体と環状部材との間に嵌合させた嵌合部材が熱可塑性樹脂で作製されているので、プーリ本体と環状部材との嵌合部が熱硬化性樹脂で作製されている場合に比べて、嵌合部での経時変化による応力増加を緩和できる。よって、経時変化による嵌合部の変形を防止できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1に、この発明の実施形態としてのプーリ装置を示す。このプーリ装置は、プーリ本体1と、環状部材としての玉軸受2とを備える。このプーリ本体1は、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂で作製されている。また、このプーリ装置は、プーリ本体1と玉軸受2の外輪9の外周部との間に環状の嵌合部材5が嵌合されている。この嵌合部材5は、熱可塑性樹脂の一例としてのPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂で作製されている。また、プーリ本体1は複数の補強リブ11を有している。なお、このプーリ本体1は、ガラス繊維等の無機材料を配合したフェノール樹脂で作製してもよく、このフェノール樹脂にエラストマーや有機繊維を配合してもよい。
上記玉軸受2は、内輪6と外輪9と、内輪6と外輪9との間に配置された転動体としての複数の玉3と玉3を保持する保持器4、および、外輪9と内輪6との間で軸方向両側に配置されたシール部材7,8を有する。
上記プーリ本体1は、外径部12と、内径部13と、外径部12と内径部13とに連なる環状柱部15とを有する。この内径部13は、内周側の環状凹部13Aを有し、この環状凹部13Aに嵌合部材5が嵌合されており、この嵌合部材5に外輪9の外周部を構成する外周面9Aと両側面9B,9Cが嵌合している。また、一例として、上記プーリ本体1と嵌合部材5とはダブルショット成型で作製され、嵌合部材5と外輪9とは一例としてインサート成型で作製されている。
この実施形態のプーリ装置によれば、熱硬化性樹脂としてのフェノール樹脂製のプーリ本体1と外輪9との間に、熱可塑性樹脂としてのPPS樹脂で作製されている嵌合部材5が嵌合されている。したがって、この実施形態によれば、外輪9との嵌合部をなす嵌合部材5は、熱可塑性樹脂製であることにより、経時変化による応力増加を緩和できる。例えば、熱可塑性樹脂で作製した嵌合部材5は、温度上昇によって軟らかくなって歪みを吸収するので、内部応力増加を緩和できる。したがって、この実施形態によれば、外輪9との嵌合部をなす嵌合部材5が経時変化で変形することを防止できる。
また、上記実施形態によれば、嵌合部材5をなす熱可塑性樹脂がPPS樹脂であり、結晶性を有しているので、耐薬品性が向上する、したがって、例えば、凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムと嵌合部材5とが結合し難くなる。
また、この実施形態によれば、上記プーリ本体がフェノール樹脂で作製されており、上記熱可塑性樹脂は融点が180℃以上である。
この実施形態のプーリ装置によれば、プーリ本体1を熱硬化性樹脂の一つであるフェノール樹脂で作製したので、耐熱性等の耐環境性、耐ダスト摩耗性の達成を図れる。また、この実施形態によれば、嵌合部材5をなす熱可塑性樹脂であるPPS樹脂の融点は、約280℃であり、フェノール樹脂製のプーリ本体1を成形する際の金型温度以上である180℃以上にしたので、プーリ本体1の金型成形時の熱で嵌合部材5が溶けることを回避できる。
尚、上記実施形態では、プーリ本体1をフェノール樹脂製としたが、プーリ本体1をフェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)等)で作製してもよい。また、上記実施形態では、嵌合部材5をPPS樹脂製としたが、嵌合部材5をPPS樹脂以外の熱可塑性樹脂(例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ナイロン樹脂、ポリプロピレン、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等)で作製してもよい。なお、上記ナイロン樹脂、ポリプロピレンは、ガラス繊維等の無機材料を配合することで曲げ弾性率3GPa以上とすることが好ましい。また、上記実施形態では、インサート成型で嵌合部材5を外輪9に固定したが、溶着(超音波溶着)などの他の方法で嵌合部材5を外輪9に固定してもよい。また、上記実施形態では、環状部材を玉軸受としたが、円筒ころ軸受や円すいころ軸受等の他の転がり軸受であってもよく、また、軸受以外の環状部材としてもよい。
1 プーリ本体
2 玉軸受(環状部材)
3 玉
4 保持器
5 嵌合部材
6 内輪
7,8 シール部材
9 外輪
9A 外周面
9B,9C 側面
12 外径部
13 内径部
2 玉軸受(環状部材)
3 玉
4 保持器
5 嵌合部材
6 内輪
7,8 シール部材
9 外輪
9A 外周面
9B,9C 側面
12 外径部
13 内径部
Claims (3)
- 環状部材と、
熱硬化性樹脂で作製されたプーリ本体と、
上記プーリ本体と上記環状部材との間に嵌合されていると共に熱可塑性樹脂で作製した嵌合部材とを備えることを特徴とするプーリ装置。 - 請求項1に記載のプーリ装置において、
上記熱可塑性樹脂が結晶性を有していることを特徴とするプーリ装置。 - 請求項1に記載のプーリ装置において、
上記プーリ本体がフェノール樹脂で作製されており、
上記熱可塑性樹脂は融点が180℃以上であることを特徴とするプーリ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007120992A JP2008275108A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | プーリ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007120992A JP2008275108A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | プーリ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008275108A true JP2008275108A (ja) | 2008-11-13 |
Family
ID=40053306
Family Applications (1)
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JP2007120992A Pending JP2008275108A (ja) | 2007-05-01 | 2007-05-01 | プーリ装置 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107687512A (zh) * | 2016-08-05 | 2018-02-13 | 株式会社日立制作所 | 滑轮 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62288772A (ja) * | 1986-06-03 | 1987-12-15 | Koyo Seiko Co Ltd | 軸受付きプーリおよびその製造方法 |
JP2001090811A (ja) * | 1999-09-24 | 2001-04-03 | Nsk Ltd | プーリ |
JP2005098389A (ja) * | 2003-09-25 | 2005-04-14 | Bando Chem Ind Ltd | プーリ成形体用樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いたプーリ成形体 |
JP2006009933A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Koyo Seiko Co Ltd | 樹脂プーリ装置 |
-
2007
- 2007-05-01 JP JP2007120992A patent/JP2008275108A/ja active Pending
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JP2006009933A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Koyo Seiko Co Ltd | 樹脂プーリ装置 |
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CN107687512A (zh) * | 2016-08-05 | 2018-02-13 | 株式会社日立制作所 | 滑轮 |
CN107687512B (zh) * | 2016-08-05 | 2021-02-05 | 株式会社日立制作所 | 滑轮 |
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