JP2008273094A - 画像形成装置,プログラム,および記録媒体 - Google Patents

画像形成装置,プログラム,および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 PD等の受光素子の出力(モニタ電流)のばらつきの有無に関係なく、常に高品質の画像を得られるようにする。
【解決手段】 CPU31は、潜像形成条件制御(温度検知素子33による検知温度の変化に対応して、可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの濃度センサ34を用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように静電潜像の形成条件を設定する制御)の実行時に、温度検知素子33の出力に応じて作成されるフィードバック制御(LD11に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共にLD11の光出力量をPD13により検知してその光出力量を制御するAPC動作)の補正値を用いて、LD11およびPD13の温度変化によるそのLD11の光出力量の変化を補正する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、電子写真方式の複合機,プリンタ,ファクシミリ装置等の画像形成装置に関し、特にLD(レーザダイオード)等の発光素子から射出される光ビームを用いて像担持体に静電潜像の書き込みを行う画像形成装置、その画像形成装置を制御するコンピュータ(CPU)に実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
上記のような画像形成装置として、LDから射出される原稿画像又は画像信号に応じて変調されたレーザ光を回転多面鏡(ポリゴンミラー)によって主走査方向に走査することにより、主走査方向と直交する副走査方向に回転する像担持体である感光体の表面(帯電装置によって予め一様に帯電されている)に静電潜像を形成させ、その静電潜像に現像装置によりトナーを付着させて可視像(トナー像)を作成し、その可視像を転写装置により用紙等の記録材に転写した後、その記録材上の可視像を定着装置により定着して所望の記録画像を得るようにしたものがある。
このような画像形成装置において、静電潜像の形成中にLDの発光量が変動して画像品質の低下を招く可能性があることが知られている。
そこで、その問題を解消するため、受光素子であるPD(フォトダイオード)によって発光素子の光出力量を検知し、フィードバック制御によって発光素子の発光量(光出力量)を制御して安定化させるAPC(オートマチック・パワー・コントロール)動作が一般的に行われている(例えば特許文献1,2参照)。
特開2002−009390号公報 特開2002−190641号公報
しかしながら、上記の技術において、実際、PDのモニタ電流は温度変化に対して数%のばらつきを持つため、その影響でAPC動作の精度が低下してしまう。また、経時の劣化やLDの個体差により、そのばらつきは増加してしまう可能性がある。
従来の技術では、レーザプリンタ等で使用されているLDは単体なので、APC動作の精度が多少狂っても、画像に大きな影響は現れにくく、このためAPC動作に関してはPDモニタ電流の温度特性は考慮されていなかった。
ところが近年、1つのパッケージ内に複数の発光点を持つLDアレイやVCSEL(面発光レーザ)が使用されるようになり、APC動作を精密に行って各ch(チャネル)毎の光量を等しくしなければ画像に影響が現れることから、今までは問題となっていなかったPDモニタ電流の温度特性も考慮してAPC動作を実施する必要が生じてきた。
また、現状では、LD選定の段階でPDモニタ電流の温度特性に関して考慮する必要がある。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、PD等の受光素子の出力(モニタ電流)のばらつきの有無に関係なく、常に高品質の画像を得られるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、画像形成装置、その画像形成装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
請求項1の発明による画像形成装置は、像担持体に光ビームを照射し、該像担持体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して得られる可視像を記録材に転写・定着して所望の記録画像を得る画像形成装置において、上記光ビームを照射する発光素子と、該発光素子の光出力量を検知する受光素子と、当該画像形成装置内の温度を検知する温度検知手段と、上記可視像の濃度を測定する濃度センサと、上記発光素子に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共に、上記発光素子の光出力量を上記受光素子により検知して該発光素子の光出力量を制御するフィードバック制御を行う光量制御手段と、上記温度検知手段による検知温度の変化に対応して、上記可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの上記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように上記静電潜像の形成条件を設定する制御を行う潜像形成条件制御手段とを設け、上記光量制御手段が、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の温度変化による該発光素子の光出力量の変化を補正するものである。
請求項2の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、記憶手段を備え、上記温度検知手段を、上記発光素子および上記受光素子の少なくとも一方の周辺温度を検知する手段とし、上記光量制御手段に、上記発光素子を予め設定された所定の光出力量で発光させることによって上記像担持体に形成した上記基準パッチの濃度を上記濃度センサで測定したときに得られる出力電流値と、上記周辺温度を故意に所定の範囲内で変化させたときの上記受光素子から出力されるモニタ電流値を測定時の上記周辺温度と共に上記記憶手段に保存し、該モニタ電流値と該周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出する手段を備えたものである。
請求項3の発明による画像形成装置は、請求項2の画像形成装置において、上記光量制御手段が、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、上記温度検知手段によって上記周辺温度を測定し、上記受光素子から出力される所定のモニタ電流値で上記発光素子の光出力量を制御して上記像担持体に上記基準パッチを形成させ、その基準パッチの上記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて該濃度センサから出力される電流値を予め保存された電流値と比較し、その結果を予め保存された該測定温度に対応するモニタ電流値と上記周辺温度との関係に反映して、最新の該モニタ電流値と該周辺温度との関係として上記記憶手段に保存し、該最新のモニタ電流値と周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出するものである。
請求項4の発明による画像形成装置は、請求項2又は3の画像形成装置において、 上記光量制御手段が、上記温度検知手段による検知温度の変化状況により、所定回数内で、上記潜像形成条件制御手段による制御が行われなかった周辺温度のモニタ電流については、他の温度条件でのモニタ電流値と周辺温度との関係より、該周辺温度でのモニタ電流と周辺温度との関係として上記記憶手段に保存し、最新の該モニタ電流値と周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出するものである。
請求項5の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、記憶手段を備え、上記光量制御手段に、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、所定の温度に対して、上記記憶手段に保存されている各温度に対応するモニタ電流Imで上記発光素子を発光させて上記像担持体に上記基準パッチを形成させ、その基準パッチの濃度を上記濃度センサを用いて測定し、そのときの上記濃度センサの電流値Itmxが上記記憶手段に予め保存された電流値Itmと異なる場合に、上記電流値Itmxと上記電流値Itmとの関係式に基づいて上記モニタ電流Imを更新する手段を備えたものである。
請求項6の発明による画像形成装置は、請求項5の画像形成装置において、上記光量制御手段に、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新されなかった場合に、上記記憶手段に予め保存されている各温度とモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を備えたものである。
請求項7の発明による画像形成装置は、請求項5の画像形成装置において、上記光量制御手段に、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、上記記憶手段に保存されている各温度と更新された該モニタ電流を含むモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を備えたものである。
請求項8の発明による画像形成装置は、請求項5の画像形成装置において、上記光量制御手段に、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、上記潜像形成条件制御手段による制御の前回実行時と今回実行時の温度が所定の温度差以上であった場合、該前回実行時に更新されたモニタ電流Imと該今回実行時に更新されたモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を備えたものである。
請求項9の発明による画像形成装置は、請求項5の画像形成装置において、上記光量制御手段に、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、所定回数以内に更新されたモニタ電流Imと上記記憶手段に保存されている各温度との関係より補正係数を作成する手段を備えたものである。
請求項10の発明による画像形成装置は、請求項6〜9のいずれかの画像形成装置において、上記光量制御手段が、上記補正係数を用いて、上記発光素子の発光基準電圧を補正し、上記フィードバック制御を行うものである。
請求項11の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記光量制御手段が、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の経時劣化による光出力量の変化を補正するものである。
請求項12の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記光量制御手段が、上記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の個体差による光出力量の変化を補正するものである。
請求項13の発明によるプログラムは、光ビームを照射する発光素子と、該発光素子の光出力量を検知する受光素子と、当該画像形成装置内の温度を検知する温度検知手段と、可視像の濃度を測定する濃度センサと、記憶手段とを有し、像担持体に上記光ビームを照射し、該像担持体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して得られる可視像を記録材に転写・定着して所望の記録画像を得る画像形成装置を制御するコンピュータに、上記発光素子に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共に、上記発光素子の光出力量を上記受光素子により検知して該発光素子の光出力量を制御するフィードバック制御を行う光量制御機能と、上記温度検知手段による検知温度の変化に対応して、上記可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの上記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように上記静電潜像の形成条件を設定する制御を行う潜像形成条件制御機能とを実現させるためのプログラムであり、上記光量制御機能が、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の温度変化による該発光素子の光出力量の変化を補正するものである。
請求項14の発明によるプログラムは、請求項13のプログラムにおいて、上記温度検知手段を、上記発光素子および上記受光素子の少なくとも一方の周辺温度を検知する手段とし、上記光量制御機能に、上記発光素子を予め設定された所定の光出力量で発光させることによって上記像担持体に形成した上記基準パッチの濃度を上記濃度センサで測定したときに得られる出力電流値と、上記周辺温度を故意に所定の範囲内で変化させたときの上記受光素子から出力されるモニタ電流値を測定時の上記周辺温度と共に上記記憶手段に保存し、該モニタ電流値と該周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出する機能を備えたものである。
請求項15の発明によるプログラムは、請求項14のプログラムにおいて、上記光量制御機能が、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、上記温度検知手段によって上記周辺温度を測定し、上記受光素子から出力される所定のモニタ電流値で上記発光素子の光出力量を制御して上記像担持体に上記基準パッチを形成させ、その基準パッチの上記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて該濃度センサから出力される電流値を予め保存された電流値と比較し、その結果を予め保存された該測定温度に対応するモニタ電流値と上記周辺温度との関係に反映して、最新の該モニタ電流値と該周辺温度との関係として上記記憶手段に保存し、該最新のモニタ電流値と周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出するものである。
請求項16の発明によるプログラムは、請求項14又は15のプログラムにおいて、上記光量制御機能が、上記温度検知手段による検知温度の変化状況により、所定回数内で、上記潜像形成条件制御機能による制御が行われなかった周辺温度のモニタ電流については、他の温度条件でのモニタ電流値と周辺温度との関係より、該周辺温度でのモニタ電流と周辺温度との関係として上記記憶手段に保存し、最新の該モニタ電流値と周辺温度との関係より上記フィードバック制御の補正値を算出するものである。
請求項17の発明によるプログラムは、請求項13のプログラムにおいて、上記光量制御機能に、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、所定の温度に対して、上記記憶手段に保存されている各温度に対応するモニタ電流Imで上記発光素子を発光させて上記像担持体に上記基準パッチを形成させ、その基準パッチの濃度を上記濃度センサを用いて測定し、そのときの上記濃度センサの電流値Itmxが上記記憶手段に予め保存された電流値Itmと異なる場合に、上記電流値Itmxと上記電流値Itmとの関係式に基づいて上記モニタ電流Imを更新する機能を備えたものである。
請求項18の発明によるプログラムは、請求項17のプログラムにおいて、上記光量制御機能に、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新されなかった場合に、上記記憶手段に予め保存されている各温度とモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を備えたものである。
請求項19の発明によるプログラムは、請求項17のプログラムにおいて、上記光量制御機能に、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、上記記憶手段に保存されている各温度と更新された該モニタ電流を含むモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を備えたものである。
請求項20の発明によるプログラムは、請求項17のプログラムにおいて、上記光量制御機能に、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、上記潜像形成条件制御機能による制御の前回実行時と今回実行時の温度が所定の温度差以上であった場合、該前回実行時に更新されたモニタ電流Imと該今回実行時に更新されたモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を備えたものである。
請求項21の発明によるプログラムは、請求項17のプログラムにおいて、上記光量制御機能に、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に上記モニタ電流Imが更新された場合に、所定回数以内に更新されたモニタ電流Imと上記記憶手段に保存されている各温度との関係より補正係数を作成する機能を備えたものである。
請求項22の発明によるプログラムは、請求項18〜21のいずれかのプログラムにおいて、上記光量制御機能が、上記補正係数を用いて、上記発光素子の発光基準電圧を補正し、上記フィードバック制御を行うものである。
請求項23の発明によるプログラムは、請求項13のプログラムにおいて、上記光量制御機能が、上記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の経時劣化による光出力量の変化を補正するものである。
請求項24の発明によるプログラムは、請求項13のプログラムにおいて、上記光量制御機能が、上記潜像形成条件制御機能による制御が行われる際に、上記温度検知手段の出力に応じて作成される上記フィードバック制御の補正値を用いて、上記発光素子および上記受光素子の個体差による光出力量の変化を補正するものである。
請求項25の発明による記録媒体は、請求項13〜24のいずれかのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
この発明によれば、画像形成装置が、潜像形成条件制御(温度検知手段による検知温度の変化に対応して、可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの濃度センサを用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように静電潜像の形成条件を設定する制御)の実行時に、温度検知手段の出力に応じて作成されるフィードバック制御(発光素子に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共に発光素子の光出力量を受光素子により検知してその光出力量を制御する動作)の補正値を用いて、発光素子および受光素子の温度変化によるその発光素子の光出力量の変化を補正するので、受光素子の出力(モニタ電流)のばらつきの有無に関係なく、常に高品質の画像を得ることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の実施形態であるレーザプリンタにおける光走査装置の構成例を示す図である。
このレーザプリンタでは、光走査装置(レーザ・スキャン・ユニット)内部において、LDユニット1から射出されたレーザ光が回転多面鏡(以下「ポリゴンミラー」という)2によって偏向走査された後、fθレンズ3によってドラム状の感光体4の表面(図示しない帯電装置によって予め一様に帯電されている)に静電画像を形成する。この際、LDユニット1が制御信号である画像信号(実際には画像信号に合わせた電流)に基づいて変調駆動される(点灯,消灯が繰り返される)ことにより、そのLDユニット1から対応するレーザ光が射出される。そして、そのレーザ光は、ポリゴンミラー2の矢示方向への回転に従って主走査方向に反復して走査されると同時に、感光体4が回転して副走査方向に走査されることにより、感光体4の表面に静電潜像が形成される。
感光体4の表面に形成された静電潜像は、帯電した現像剤(以下「トナー」という)によって現像されてトナー像(可視像)となり、更にトナーとは反対の電荷を与えられた転写紙(用紙)等の記録材が感光体4に密着させられることで、トナー像が転写材に転写される。そして、記録材が感光体4から分離した後、図示しない定着装置によって加熱・加圧されることでトナー像が記録材上に融着して定着が行われる。
ここで、感光体4上の主走査領域外に配置された同期検知センサ5は、レーザ光を検知して同期検知信号XDETPを出力する。後述するLD制御部は、同期検知センサ5によって得られた同期検知信号XDETPを基に画像が感光体4上に書き込まれる期間である画像形成期間(有効走査期間)を割り出している。
図2は、図1のLDユニット1の構成例を示す断面図である。
このLDユニット1は、レーザ光を射出するLD(LDチップ)11と、LD11を固定し、LDチップ11からの放熱効率を高めるヒートシンク12と、LD11のレーザ光の一部を受光するPD13と、そのレーザ光を透過すると同時にLD11への異物の接触を防止するウィンドウガラス14等によって構成され、レーザ光を射出すると同時にPDによって光量(光出力量)を検知するという機能を担っている。
図3は、図1の光走査装置を含むレーザプリンタの制御系の構成例を示すブロック図である。
このレーザプリンタにおいて、LDユニット1内蔵のPD13のモニタ電流Imは光量測定用の可変抵抗VR1に流れる。これにより、コンパレータ21の一方の入力端子にモニタ電圧V2が印加される。このモニタ電圧V2の電位は、Im×VR1となる。また、コンパレータ21の他方の入力端子には基準電圧V1が入力される。この基準電圧V1については後述する。
コンパレータ21からの出力信号V3は、コンパレータ21に入力されたモニタ電圧V2が基準電圧V1より小さい場合にはハイレベル“H”となり、モニタ電圧V2が基準電圧V1より大きい場合にはローレベル“L”になる。
コントロール回路22は、この出力信号V3が“H”になると、容量切り替え用のスイッチSW1をONにする。
それに伴い、充電用定電流源23はスイッチSW1を介して誤差増幅器24の一方の入力端子に接続されると共に、コンデンサCに接続され、充電される。これによって、誤差増幅器24の一方の入力端子に印加される電圧V4が上昇する。
一方、コンパレータ21の出力信号V3が“L”になると、コントロール回路22はスイッチSW2をONにする。
それに伴い、コンデンサCに充電されていた電圧が放電用定電流源25に放電される。これによって、誤差増幅器24の一方の入力端子に印加される電圧V4は下降する。
コントロール回路22は、S/H(サンプル/ホールド)信号によりサンプリングとホールドが切り替えられ、S/H信号が“H”のとき(画像区間)には上述したようにコンパレータ21の出力信号V3の“H”,“L”に応じてそれぞれのスイッチSW1,SW2のいずれかをONにする。これに対して、S/H信号が“L”のとき(同期検知区間)にはSW1,SW2の両方をONにする。これにより、誤差増幅器24の一方の入力端子に印加される電圧V4は一定値にホールドされる。
誤差増幅器24では、この入力電圧V4と基準電圧Vref3が誤差増幅され、これによりトランジスタTrのコレクタ電流が増減してLD11の駆動電流を増減し、LD11の光量が設定値に制御される。つまり、LD11の光量が設定値より少ないときにはその光量が増加し、多いときには減少する。
このレーザプリンタ(以下「機器」ともいう)は、上述した各回路に加え、CPU31,メモリ32,温度検知素子33,濃度センサ34,A/Dコンバータ35,36,D/Aコンバータ37,I/O38,セレクタ39,および操作部40を備えている。
CPU31は、このレーザプリンタ全体を統括的に制御する中央処理装置である。
メモリ32は、CPU31が実行するプログラムが格納されているROMとデータを一時的に記憶するRAMとからなる記憶手段であるが、不揮発性メモリやHDD(ハードディスク装置)等の不揮発性記憶媒体を加えても良い。
温度検知素子33は、温度検知手段であり、少なくとも機器内の温度(機内温度)を検知する。なお、機内温度として、LD11およびPD13の少なくとも一方の周辺温度(表面温度もしくは内部温度)を検知するようにしてもよい。この手段は、公知の技術を採用することができる。
濃度センサ34は、トナー像(可視像)の濃度を測定する。
A/Dコンバータ35,36は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。
D/Aコンバータ37は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。
I/O38は、操作部40との間の信号の入出力を制御する。
セレクタ39は、コンパレータ21の一方の入力端子に入力される基準電圧V1を切り替える。つまり、予め設定された基準電圧Vref1およびD/Aコンバータ37からの基準電圧Vref2を選択的に基準電圧V1としてコンパレータ21の一方の入力端子に入力させる。
操作部40は、ユーザによって各種操作を行うための入力部と、操作結果等の情報を表示するための表示部とからなる。
このように構成されたレーザプリンタでは、CPU31が、予めLD11を所定の光量で発光させ、感光体4上に濃度制御用の基準パッチ(以下「基準濃度パッチ」ともいう)を作成し、その濃度を濃度センサ34により測定し、そのときの濃度センサ34の電流Imの値をメモリ32(実際にはRAM)に保存する。
また、機内温度(LD11又はPD13の周辺温度等)を複数の温度条件にした場合の各機内温度(以下単に「温度」ともいう)での所定光量に対するPD13のモニタ電流(以下「PD13のモニタ電流」を「PDモニタ電流」という)の値をメモリ32に保存する。
さらに、メモリ32に保存されたPDモニタ電流値により、補正係数kを作成し、温度変化によるPDモニタ電流値の変化を補正する。補正係数kの作成方法については、後述する。
さらにまた、メモリ32に格納されたPDモニタ電流値を更新する処理も行う。
したがって、CPU31が、メモリ32内のプログラムを実行し、機器を制御することにより、この発明に関わる光量制御手段および潜像形成条件制御手段としての機能を実現することができる。
図4は、図3のCPU31によるこの発明に関わる制御の一例を示すフローチャートである。
CPU31は、静電潜像の形成条件を設定する制御(以下「潜像形成条件制御」という)の実行に先立ち、温度Tの測定を行い、その後潜像形成条件制御の実行を開始する。
そして、潜像形成条件制御実行時に、メモリ32に予め格納されている所定のPDモニタ電流ImでLD11を発光させ、基準濃度パッチを生成(作成)する。なお、メモリ32には、上述した予め作成された各温度と各PDモニタ電流との関係を示すデータ「温度−Im」が格納されている。
次いで、その基準濃度パッチの濃度を濃度センサ34を用いて測定し(濃度センサ34で読み取り)、そのときの濃度センサ34の電流値(測定値)Itmxとメモリ32に予め格納されている所定の濃度センサ電流Itmとを比較し、ItmxがItmとが異なる場合に、現在の測定温度T(例えば30℃)でのモニタ電流補正値Imxを次式によって求める。
Imx=(Itmx/Im)×Im(T)
そして、メモリ32に格納されているデータ「温度−Im」中の測定温度Tに対応するPDモニタ電流Imを求めたモニタ電流補正値Imxの値に更新(補正)する。つまり、メモリ32にPDモニタ電流Imとして求めたモニタ電流補正値Imxの値を測定温度Tに対応付けて保存する。よって、静電潜像の新たな形成条件が設定されたことになる。
なお、CPU31が、以下の(1)〜(5)に示すような制御を行うようにしてもよい。
(1)上述した通り、元々メモリ32に保存されているPDモニタ電流Imを潜像形成条件制御の実行時に随時更新する制御を行うが、その制御を所定(規定)回数実行しても更新されない温度に対応するPDモニタ電流Imについては、線形近似によりそのPDモニタ電流Imの値(最新の近似値)を求め、その値に更新する。
(2)PDモニタ電流の補正値算出プログラムを実行し、補正係数kよりLD11およびPD13の温度変化によるPDモニタ電流値の変化を補正するが、その補正係数kの作成方法は次の通りである。例えば、潜像形成条件制御の実行時に、PDモニタ電流値が更新されなかった場合、元々メモリ32に保存されているデータ「温度−Im」を線形近似し、補正係数kを作成する。
(3)PDモニタ電流の補正値算出プログラムを実行し、補正係数kよりLD11およびPD13の温度変化によるPDモニタ電流値の変化を補正するが、その補正係数kの作成方法は次の通りである。例えば、潜像形成条件制御の実行時に、PDモニタ電流値が更新された場合、その更新されたモニタ電流値を含むデータ「温度−Im」を線形近似し、補正係数kを作成する。
(4)PDモニタ電流の補正値算出プログラムを実行し、補正係数kよりLD11およびPD13の温度変化によるPDモニタ電流値の変化を補正するが、その補正係数kの作成方法は次の通りである。例えば、潜像形成条件制御の実行時に、PDモニタ電流値が更新された場合、その更新された最新の2つの値(潜像形成条件制御の前回実行時に更新された値と今回実行時に更新された値)の傾きより補正係数kを作成する。その補正係数kの計算式は、以下の通りである。但し、2つの値の温度差が極端に小さかった場合には傾きが大きくなってしまうため、2つの値の温度差は所定以上の場合とする。
k={Im(y)−Im(x)}/{T(y)−T(x)}
(5)PDモニタ電流の補正値算出プログラムを実行し、補正係数kよりLD11およびPD13の温度変化によるPDモニタ電流値の変化を補正するが、その補正係数kの作成方法は次の通りである。例えば、潜像形成条件制御の実行時に、PDモニタ電流値が更新された場合、最近更新された所定個数(例えば「5」)以内のPDモニタ電流値を線形近似し、補正係数kを作成する。所定個数以内としたのは、大幅に古い値を演算に加えると誤差が生じてしまうためである。
ここで、コンパレータ21に入力される基準電圧Vref2は、補正係数kを用いて以下の計算式によって算出することができる。
Vref2=k×Vref1
CPU31は、その計算式によって算出した基準電圧Vref2をD/Aコンバータ37に出力する。
それによって、その基準電圧Vref2は、D/Aコンバータ37によってD/A変換され、アナログ信号としてセレクタ39へ出力され、更にそのセレクタ39によって選択されることにより、基準電圧V1としてコンパレータ21の一方の入力端子に入力される。
このように、コンパレータ21の基準電圧VIを温度で補正された値にすることにより、LD11の光量を適正なものにすることが可能となる。
なお、CPU31がセレクタ39を切り替えることにより、基準電圧Vref1をセレクタ39に選択させ、コンパレータ21の一方の入力端子に入力させることもできる。
この実施形態によれば、LDユニット1内蔵PD13のモニタ電流を用いたフィードバック制御によりAPC動作を行うレーザプリンタにおいて、PD13のモニタ電流の補正値を用いることにより、APC動作の精度を向上させることができる。
また、この補正値を潜像形成条件制御の実行時に更新することにより、常に最新の補正値でPD13のモニタ電流の補正を行うことができる。
それによって、LD11(発光素子)およびPD13(受光素子)の個体差や経時劣化による光出力量の変化(誤差)を補正することができる。
以上より、濃度の適正な、高品質の画像を得ることが可能となる。
また、一方で低コストでのレーザプリンタの開発を考えたときに、PDモニタ電流の温度特性が補正可能なので、LD選定の段階でPDモニタ電流の温度特性に関して考慮する必要がなくなり、より低価格のLDを採用できる可能性がある。
なお、この実施形態においては、発光素子としてLDを用いたが、LDアレイやVCSEL(面発光レーザ)等の他の発光素子を用いることもできる。
また、この実施形態においては、前述したように生成したレーザ光を反射によって走査する走査手段としてポリゴンミラーを用いたが、ピエゾ素子やMEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)技術を利用した回折格子空間変調器等を用いてもよい。
以上、この発明をレーザプリンタに適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らず、LEDプリンタ等の他の光プリンタには勿論、電子写真方式を用いた複合機,複写機,ファクシミリ装置,プリンタ等の各種画像形成装置に適用可能である。
〔この発明に関するプログラム〕
このプログラムは、画像形成装置を制御するCPU(コンピュータ)に、この発明に関わる機能である光量制御手段および潜像形成条件制御手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをCPUに実行させることにより、上述したような効果を得ることができる。
このようなプログラムは、はじめからROMあるいはHDD等の記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROMあるいはフレキシブルディスク,MO,CD−R,CD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−R,DVD−RW,又はDVD−RAMや、EEPROM、メモリカード等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。その不揮発性記録媒体に記録されたプログラムを画像形成装置にインストールしてCPUに実行させるか、CPUにその不揮発性記録媒体からこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、受光素子の出力のばらつきの有無に関係なく、常に高品質の画像を得ることができる。したがって、高品質の画像を安定して取得可能な画像形成装置を提供できる。また、この発明は、光ディスクや光通信などの情報・通信分野において使用されるレーザビーム光源に応用することも可能である。
この発明の実施形態であるレーザプリンタにおける光走査装置の構成例を示す図である。 図1のLDユニット1の構成例を示す断面図である。 図1の光走査装置を含むレーザプリンタの制御系の構成例を示すブロック図である。 図3のCPU31によるこの発明に関わる制御の一例を示すフロー図である。
符号の説明
1:LDユニット 2:ポリゴンミラー 3:fθレンズ 4:感光体
5:同期検知センサ 11:LD 12:ヒートシンク 13:PD
14:ウィンドウガラス 21:コンパレータ 22:コントロール回路
23:充電用定電流源 24:誤差増幅器 25:放電用定電流源 31:CPU
32:メモリ 33:温度検知素子 34:濃度センサ
35,36:A/Dコンバータ 37:D/Aコンバータ 38:I/O
39:セレクタ 40:操作部

Claims (25)

  1. 像担持体に光ビームを照射し、該像担持体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して得られる可視像を記録材に転写・定着して所望の記録画像を得る画像形成装置において、
    前記光ビームを照射する発光素子と、
    該発光素子の光出力量を検知する受光素子と、
    当該画像形成装置内の温度を検知する温度検知手段と、
    前記可視像の濃度を測定する濃度センサと、
    前記発光素子に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共に、前記発光素子の光出力量を前記受光素子により検知して該発光素子の光出力量を制御するフィードバック制御を行う光量制御手段と、
    前記温度検知手段による検知温度の変化に対応して、前記可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの前記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように前記静電潜像の形成条件を設定する制御を行う潜像形成条件制御手段とを設け、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の温度変化による該発光素子の光出力量の変化を補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    記憶手段を備え、
    前記温度検知手段は、前記発光素子および前記受光素子の少なくとも一方の周辺温度を検知する手段であり、
    前記光量制御手段は、前記発光素子を予め設定された所定の光出力量で発光させることによって前記像担持体に形成した前記基準パッチの濃度を前記濃度センサで測定したときに得られる出力電流値と、前記周辺温度を故意に所定の範囲内で変化させたときの前記受光素子から出力されるモニタ電流値を測定時の前記周辺温度と共に前記記憶手段に保存し、該モニタ電流値と該周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、前記温度検知手段によって前記周辺温度を測定し、前記受光素子から出力される所定のモニタ電流値で前記発光素子の光出力量を制御して前記像担持体に前記基準パッチを形成させ、その基準パッチの前記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて該濃度センサから出力される電流値を予め保存された電流値と比較し、その結果を予め保存された該測定温度に対応するモニタ電流値と前記周辺温度との関係に反映して、最新の該モニタ電流値と該周辺温度との関係として前記記憶手段に保存し、該最新のモニタ電流値と周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記温度検知手段による検知温度の変化状況により、所定回数内で、前記潜像形成条件制御手段による制御が行われなかった周辺温度のモニタ電流については、他の温度条件でのモニタ電流値と周辺温度との関係より、該周辺温度でのモニタ電流と周辺温度との関係として前記記憶手段に保存し、最新の該モニタ電流値と周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    記憶手段を備え、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、所定の温度に対して、前記記憶手段に保存されている各温度に対応するモニタ電流Imで前記発光素子を発光させて前記像担持体に前記基準パッチを形成させ、その基準パッチの濃度を前記濃度センサを用いて測定し、そのときの前記濃度センサの電流値Itmxが前記記憶手段に予め保存された電流値Itmと異なる場合に、前記電流値Itmxと前記電流値Itmとの関係式に基づいて前記モニタ電流Imを更新する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新されなかった場合に、前記記憶手段に予め保存されている各温度とモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、前記記憶手段に保存されている各温度と更新された該モニタ電流を含むモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、前記潜像形成条件制御手段による制御の前回実行時と今回実行時の温度が所定の温度差以上であった場合、該前回実行時に更新されたモニタ電流Imと該今回実行時に更新されたモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項5記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、所定回数以内に更新されたモニタ電流Imと前記記憶手段に保存されている各温度との関係より補正係数を作成する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記補正係数を用いて、前記発光素子の発光基準電圧を補正し、前記フィードバック制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の経時劣化による光出力量の変化を補正することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記光量制御手段は、前記潜像形成条件制御手段による制御の実行時に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の個体差による光出力量の変化を補正することを特徴とする画像形成装置。
  13. 光ビームを照射する発光素子と、該発光素子の光出力量を検知する受光素子と、当該画像形成装置内の温度を検知する温度検知手段と、可視像の濃度を測定する濃度センサと、記憶手段とを有し、像担持体に前記光ビームを照射し、該像担持体に静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して得られる可視像を記録材に転写・定着して所望の記録画像を得る画像形成装置を制御するコンピュータに、
    前記発光素子に制御信号に合わせた電流を与えることで変調を行うと共に、前記発光素子の光出力量を前記受光素子により検知して該発光素子の光出力量を制御するフィードバック制御を行う光量制御機能と、
    前記温度検知手段による検知温度の変化に対応して、前記可視像として形成される濃度制御用の基準パッチの前記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて次回の可視像形成時に所望の濃度を得るように前記静電潜像の形成条件を設定する制御を行う潜像形成条件制御機能とを実現させるためのプログラムであり、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の温度変化による該発光素子の光出力量の変化を補正することを特徴とするプログラム。
  14. 請求項13記載のプログラムにおいて、
    前記温度検知手段は、前記発光素子および前記受光素子の少なくとも一方の周辺温度を検知する手段であり、
    前記光量制御機能は、前記発光素子を予め設定された所定の光出力量で発光させることによって前記像担持体に形成した前記基準パッチの濃度を前記濃度センサで測定したときに得られる出力電流値と、前記周辺温度を故意に所定の範囲内で変化させたときの前記受光素子から出力されるモニタ電流値を測定時の前記周辺温度と共に前記記憶手段に保存し、該モニタ電流値と該周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出する機能を有することを特徴とするプログラム。
  15. 請求項14記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、前記温度検知手段によって前記周辺温度を測定し、前記受光素子から出力される所定のモニタ電流値で前記発光素子の光出力量を制御して前記像担持体に前記基準パッチを形成させ、その基準パッチの前記濃度センサを用いて測定した濃度に応じて該濃度センサから出力される電流値を予め保存された電流値と比較し、その結果を予め保存された該測定温度に対応するモニタ電流値と前記周辺温度との関係に反映して、最新の該モニタ電流値と該周辺温度との関係として前記記憶手段に保存し、該最新のモニタ電流値と周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出することを特徴とするプログラム。
  16. 請求項14又は15記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記温度検知手段による検知温度の変化状況により、所定回数内で、前記潜像形成条件制御機能による制御が行われなかった周辺温度のモニタ電流については、他の温度条件でのモニタ電流値と周辺温度との関係より、該周辺温度でのモニタ電流と周辺温度との関係として前記記憶手段に保存し、最新の該モニタ電流値と周辺温度との関係より前記フィードバック制御の補正値を算出することを特徴とするプログラム。
  17. 請求項13記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、所定の温度に対して、前記記憶手段に保存されている各温度に対応するモニタ電流Imで前記発光素子を発光させて前記像担持体に前記基準パッチを形成させ、その基準パッチの濃度を前記濃度センサを用いて測定し、そのときの前記濃度センサの電流値Itmxが前記記憶手段に予め保存された電流値Itmと異なる場合に、前記電流値Itmxと前記電流値Itmとの関係式に基づいて前記モニタ電流Imを更新する機能を有することを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項17記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新されなかった場合に、前記記憶手段に予め保存されている各温度とモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を有することを特徴とするプログラム。
  19. 請求項17記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、前記記憶手段に保存されている各温度と更新された該モニタ電流を含むモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を有することを特徴とするプログラム。
  20. 請求項17記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、前記潜像形成条件制御機能による制御の前回実行時と今回実行時の温度が所定の温度差以上であった場合、該前回実行時に更新されたモニタ電流Imと該今回実行時に更新されたモニタ電流Imとの関係より補正係数を作成する機能を有することを特徴とするプログラム。
  21. 請求項17記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に前記モニタ電流Imが更新された場合に、所定回数以内に更新されたモニタ電流Imと前記記憶手段に保存されている各温度との関係より補正係数を作成する機能を有することを特徴とするプログラム。
  22. 請求項18乃至21のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記補正係数を用いて、前記発光素子の発光基準電圧を補正し、前記フィードバック制御を行うことを特徴とするプログラム。
  23. 請求項13記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御の実行時に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の経時劣化による光出力量の変化を補正することを特徴とするプログラム。
  24. 請求項13記載のプログラムにおいて、
    前記光量制御機能は、前記潜像形成条件制御機能による制御が行われる際に、前記温度検知手段の出力に応じて作成される前記フィードバック制御の補正値を用いて、前記発光素子および前記受光素子の個体差による光出力量の変化を補正することを特徴とするプログラム。
  25. 請求項13乃至24のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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