JP2008272568A - アスベストの無害化処理方法及びその装置 - Google Patents

アスベストの無害化処理方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度まで加熱して、所定条件の下で一定時間保持することにより、無害化するようにしたアスベストの無害化処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度に加熱し、過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化する方法及びその装置としてアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を収納する処理容器と、該処理容器を加熱する反応炉とからなり、処理容器或いは反応炉は加熱された状態で、処理容器或いは反応炉内をアスベストから脱水された過熱蒸気の雰囲気に保つ構成を基本として提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度まで加熱して、所定条件の下で一定時間保持することにより、無害化するようにしたアスベストの無害化処理方法及びその装置に関するものである。
アスベストは天然に産する鉱物繊維の一種であって、蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)と、角閃石族のクロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)等がある。このアスベストは強度を備えた微細な繊維構造を有し、重さに較べて大きな表面積を持つという特徴があり、更に軽量性,耐熱性,耐薬品性,絶縁性に優れているため、長年に亘って不燃性の建設資材,電気製品や自動車等の機械部品,フィルターや家庭用品その他の用途に多用されていた。しかしながら、2004年10月に使用が原則禁止となっている。その理由として、人間が少量でも吸い込むと数十年後に中皮種,石綿肺,肺ガンなどの原因になることが指摘されており、現在では健康破壊物質として、その存在が大きな社会的問題となっている。1925年〜2005年のわが国のアスベスト総輸入量は約1,000万トンと膨大であり、これらのアスベストを含む廃材は今後30年以上にわたり年間100万トン以上の規模で排出され続けるものと考えられており、実用性の高い無害化処理手段の提供が求められている。
なお、使用されたアスベストの殆どはクリソタイルであって、1970年代の世界のアスベスト生産の最盛期には、世界生産量の実に95%をクリソタイルが占めていた。また、日本ではクロシドライトとアモサイトは1995年使用が禁止されている。よって、アスベストといえば概ねクリソタイルのことを指し、アスベスト廃棄物の無害化はクリソタイルを中心に考えることができる。
アスベストの使用形態としては、単独で使用される場合と複合材料として使用される場合があり、紐,テープ,布などの紡績品では単独で使用され、アスベスト−セメント系複合材料は鉄骨の耐火被覆材の一部に使用されている。従来、これらアスベストを中間処理する場合は許可施設による溶融だけが認められていたが、アスベストは耐熱性が強いので溶融によって無害化処理するには1500℃以上に加熱する必要があり、処理コストが高くなる。溶融処理施設では、少なくとも約150,000円/tのアスベスト処理費用が必要といわれている。そのため、大部分は最終処分場で埋め立て処理されているのが現状である。
更に、近時「石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律」(平成18年法律第5号)により、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)が改正され、高度な技術を用いて無害化する処理を行う者を個々に国が認定して廃棄物処理業及び施設設置に係る許可を不要とする制度が創設された。併せて、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」及び「同施行規則」の一部が改正され、アスベスト含有一般廃棄物又はアスベスト含有産業廃棄物の処分又は再生の方法として、前記した溶融処理に加えて「無害化処理認定施設による無害化処理」が認められた。この無害化処理の基準として「X線回折分析法」及び「位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法」により分析した結果、アスベストが検出されないことが確実であることが採用されている。
そして、これらのアスベスト処理は、いわゆる廃アスベスト等とともに、「アスベスト含有一般/産業廃棄物」(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じた一般/産業廃棄物であって、アスベストをその重量の0.1%を超えて含有するもの)が対象となる。換言すればアスベストの含有量が0.1重量%以下となるまで無害化処理を行う必要がある。廃アスベストの具体例としては、石綿建材除去事業により除去された吹付け石綿,石綿含有吹付けロックウール,耐火被覆板,石綿保温材,けいそう土保温材,パーライト保温材等並びに石綿建材除去事業において用いられた後、廃棄されたプラスチックシート,防塵マスク,作業衣等が考えられる。また、アスベスト含有一般/産業廃棄物の具体例としては、スレート,パーライト板,けい酸カルシウム板,スラグせっこう板,窯業系サイディング,パルプセメント板,住宅屋根用化粧スレート板,石綿含有ビニル床タイル等が考えられる。
特許文献1には、アスベストの溶融処理経費を大巾に節減し、埋め立て処理後の二次公害防止をはかることを目的として、アスベストに対して、SiOよりもCaOの含有量が多い水処理汚泥を塩基度調整剤兼バインダーとして混合し、混合物のSiOとCaOの重量濃度比率を調整し、比率調整済みの混合物を成形処理し、その成形混合物を炭素系可燃物質で形成した高温炉床に供給して加熱溶融するアスベストの溶融処理法が記載されている。
特許文献2には、炉体と炉蓋とを組み合わせてなり、炉内を密閉にしてなる電気溶融炉を設け、上記炉蓋に炉内外方向に沿って貫通して投入シュートを設け、この投入シュートの炉外に臨む端部に、廃アスベスト材を密閉収容したプラスチック製の収容袋を上記投入シュートへ導くための投入部を設け、この投入部から投入された上記収容袋を上記投入シュートへ押込む押込装置を設け、上記投入シュート内に上記押込装置で押込まれた収容袋を保持させながら下方へ導くシュート路を設け、上記投入シュートの炉内に臨む端に、上記シュート路の下端から上記収容袋を炉内に排出させる排出口を設けた廃アスベスト材の溶融処理装置が記載されている。
非特許文献1には、加熱によって無害化するために、JIS A 1481:2006に準拠する位相差顕微鏡法によってアスベストが含まれないと評価される加熱条件として、「1000℃で3時間加熱すること」が必要であること、及び800℃及び900℃では前記基準に照らした無害化ができないとの名古屋工業大学の技術的知見が記載されている。これは、アスベストは熱伝導率が低いため、アスベストの内部にまで温度が伝わらず、温度分布が一様にならないため、3時間程度1000℃を保持しなければ、反応しないクリソタイルが存在することを示している。
特許第3085959号 特許第3359964号 日本セラミックス協会学術論文誌,114,[8]716−718(2006)
前記したようにアスベストを溶融処理するには、電気炉等によって1500℃前後の高温に加熱しなければならず、施設費と電力費のコストが高く実用的でなく、溶融温度降下剤を使用した場合も、溶融温度は下がるものの固相反応であるため反応速度が遅く、実用的でない上、セメント固化されたアスベストの処理は困難である。また、アスベストを埋め立て処理する場合にもアスベストをプラスチック袋に二重に密封入したり、堅固な容器に密封入してセメントなどによって固化して2メートル以上の深さに埋める必要があり、処理費が高くなるとともに時間の経過に伴って固化したコンクリートが破壊してアスベストが地中から流出したり飛散する二次公害発生の惧れもあって、無害化処理の完璧を期すことができないという課題がある。また、添加物を入れて、融点を下げるとしても、ほぼ全ての石綿含有廃棄物は、セメントで覆われており、添加物が石綿と反応するには攪拌や粉砕をする必要がある。しかも、これらを高温下で行うには、材料の選定から運転条件の決定まで手間とコストが嵩んでしまう。
一方、溶融処理に代えて加熱処理によってアスベストを無害化するためには、「1000℃で3時間加熱すること」という高温・長時間の加熱が必要であって、実用レベルでアスベストの無害化を行う手段としては、処理時間が長くかかり過ぎ、実用性に欠ける。
非特許文献1に示すように、アスベストを加熱することによって結晶水が脱水され無害化されることは周知の事実であり、アスベストの脱結晶水化温度は450℃〜700℃であることが知られている。そこで、本発明者らは、より低い温度で、かつ、短時間で加熱による無害化処理を実現するために、非特許文献1に示された加熱によるアスベストの無害化の最低条件である「1000℃で3時間加熱すること」の確認を兼ねて、クリソタイルの脱結晶水化が可能な加熱温度と処理時間を確認するために、次の実験を行った。
[クリソタイルの結晶水の脱水について(加熱温度と処理時間の関係)]
実験は、内径150mm,長さ500mmのモジュールヒーターを縦型に配置し、その中に設置した直径30mm,長さ=250mmの有底円筒状の鉄製の処理容器にクリソタイルを約3g(カメラのフィルムケース1杯分)を詰め込み、温度と処理時間を変えて実験をした。制御温度は、処理容器の内部温度である。なお、本装置はHEPAフィルターにより換気を管理した負圧室内で実施しており、クリソタイルは乾燥したまま取り扱った。実験結果を表1に示す。
Figure 2008272568
X線回折分析法(以下、X線法という)では、800℃で120分の加熱でも、1000℃で30分の加熱でもクリソタイルのピークは検出されず、フォレストライト(かんらん石)が生成したと考えられる。このX線回折の分析データを図14に示す。更に1000℃で5分の加熱でもクリソタイルのピークは検出されなかった。また、1000℃では、鉄製容器の劣化に伴う酸化鉄(Fe)が発生したと考えられる。なお、現在提供されているX線回折分析装置の最高の定量下限は0.3重量%であり、0.1重量%までは判別することができない。
次に、位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法(以下、染色法という)により、スライドグラス3枚,3000粒子中に屈折率nD(25℃)=1.550で赤紫〜青色分散色を示した繊維数をカウントした(JIS A 1481)。表1に示すとおり、800℃で30分加熱〜1000℃で120分加熱までの各実験において、いずれも無害化の基準である3本(3000粒子×0.1%)を超える繊維数がカウントされた。800℃で60分加熱した場合と、1000℃で120分加熱した場合の染色法による分析データを図15,図16に示す。両図はモノクロではあるが、カラーの原データでも僅かではあるが赤紫〜青色の分散色を示し繊維が検出された。しかしながら、800℃で30分加熱した場合の分散色を示す繊維数が30本であるのに対し、1000℃で120分加熱した場合の分散色を示す繊維数は7本と減少しており、加熱温度を上げ、処理時間を長くすると、分散色を示す繊維が少なくなる傾向が判った。これらの実験から、非特許文献1に示された加熱によるアスベストの無害化の最低条件である「1000℃で3時間加熱すること」を推認できる。
この実験や非特許文献1に示すクリソタイルからの結晶水の脱水のための加熱は反応炉の上部が開口されて大気と接触しており、脱水された結晶水は大気に放出されるとともに、大気も反応炉内のクリソタイルに接触する状態で行っていた。そのため、クリソタイルの結晶水の脱水温度が450℃〜700℃であっても、1000℃で3時間加熱しなければ、脱水反応を起こさせるまでの熱がクリソタイル内部まで十分に伝わらず、未反応のクリソタイルが僅かに残ったためと考えられる。
そこで本発明は上記従来の問題点に鑑みて、社会的問題となっている健康破壊物質であるアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理するために、加熱処理を基本として、より低い温度で、かつ、短時間で、更には低コストで無害化処理を実現できるアスベストの無害化処理方法と装置を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を加熱処理してアスベスト中の結晶水を脱水することにより無害化する方法において、加熱処理を過熱蒸気の雰囲気下で行うアスベストの無害化処理方法、及び被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度に加熱し、過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化する方法を基本として提供する。
そして、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度に加熱し、アスベストから脱水された結晶水の水蒸気からなる過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化し、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に、過熱蒸気を連続的又は間欠的に供給して所定温度に加熱し、過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化する。更に、過熱蒸気によって、アスベスト含有物質に混合されている有機物を加水分解し、加熱時に700℃〜1100℃の温度で加熱し、該温度を少なくとも数分以上保持し、好ましくは30分〜90分程度保持する。
また、アスベストの無害化処理装置として、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を収納する処理容器と、該処理容器を加熱する反応炉とからなり、処理容器或いは反応炉は加熱された状態で、処理容器或いは反応炉内をアスベストから脱水された過熱蒸気の雰囲気に保つ構成と、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を収納する処理容器と、該処理容器を加熱する反応炉と、処理容器或いは反応炉に過熱蒸気を連続的又は間欠的に供給する過熱蒸気供給装置とからなり、処理容器或いは反応炉は加熱された状態で、処理容器或いは反応炉内を過熱蒸気の雰囲気に保つ構成を提供する。更に、過熱蒸気供給装置に代えて、水蒸気供給装置を使用する構成、処理容器或いは反応炉は、700℃〜1100℃の温度で加熱され、該温度を少なくとも数分以上保持し、好ましくは30分〜90分程度保持する構成を提供する。
本発明にかかるアスベストの無害化処理方法とその装置によれば、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を加熱処理してアスベスト中の結晶水を脱水することにより無害化するに際して、過熱蒸気の雰囲気下で行うことにより、従来より低い温度で、かつ、短時間で無害化処理をすることができる。具体的には、700℃〜1100℃の温度を数分以上、好ましくは30分〜90分程度保持することにより、アスベストの結晶水を脱水させて無害化処理を完了することができる。これは過熱蒸気雰囲気下で所定温度を保持することにより、アスベストへの熱伝導率が改善され、700℃〜1100℃の温度を数分以上、好ましくは30分〜90分程度保持することによって、被分解物質としてのアスベスト集合体の内部にまで温度が伝わり、温度分布が一様となるためである。よって、従来の加熱による無害化において、必要とされた非特許文献1に示された「1000℃で3時間加熱すること」が必要であること、及び800℃及び900℃では無害化ができないとの名古屋工業大学の技術的知見を大きく改善することができる。
即ち、本発明によれば、従来の加熱による無害化処理や、1500℃程度の加熱を必要とする溶融による無害化手段に対して、処理温度を下げ、かつ、処理コストを下げることができるとともに、安全性、信頼性を担保することができる。
また、アスベスト含有物質に混合されている有機物を過熱蒸気によって加水分解して無害化することができる。即ち、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質とアスベスト類似品との識別は目視では困難であり、X線回折法などによる分析をしないと識別が困難であって、回収時に混合されたりした場合に分別することは不可能に近いが、本発明によればアスベスト類似品が混入しても問題なく無害化処理することが可能である。
以下図面に基づいて本発明にかかるアスベストの無害化処理方法及びその装置の最良の実施形態を説明する。本発明は非特許文献1に示す加熱によるアスベストの無害化と同様に、アスベストの結晶水を脱水させることによって無害化を図るものであり、アスベストへの熱伝導効率を改善すれば、より低い温度で、かつ、短時間で結晶水の脱水による無害化処理を実現できるのでないかと想起し、そのための熱媒体手段として従来大気に放出していたアスベストから脱水される結晶水の水蒸気に着目したものである。本発明は、脱水された結晶水の水蒸気を利用して、或いは別途供給した水蒸気を利用し、過熱蒸気としてアスベストの周囲を覆った状態を保って加熱すれば、即ち、アスベストを過熱蒸気の雰囲気下で加熱すれば、過熱蒸気が熱媒体として作用し、アスベストへの熱伝導効率を改善できることを発明したものである。
本実施形態では被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、
加熱処理してアスベスト中の結晶水を脱水することにより無害化する方法において、加熱処理を過熱蒸気の雰囲気下で行うことを基本としている。
図1は本発明の一実施形態を概略的に示すシステム図である。アスベスト製品として世上に存在し、その無害化が喫緊の課題とされているアスベスト製品の多くはセメントに代表されるカルシウムを含んだ材料を固化剤として用いるか、接着剤として用いることによってアスベストの特性を生かそうとしている。よって、本発明が無害化処理するアスベスト及び/又はアスベスト含有物質は純粋アスベストのほかに、アスベスト製品としてアスベストを含有したアスベスト含有物を含むものである。本発明の実施形態におけるアスベスト及び/又はアスベスト含有物質1(以下、アスベスト1という)の無害化処理は次のとおりである。
アスベスト1を必要に応じて取扱の容易なサイズに破砕し、吸引等の適宜の手段でバケット等の処理容器2に収納して乾燥炉3に供給して、乾燥処理4を行う。乾燥処理4は乾燥炉3内で処理容器2を200℃程度まで加熱してアスベスト1に含まれる水分や飛散防止剤を蒸発させるものである。これは、処理容器2を乾燥炉3にて予備加熱することにより、次段の反応炉5に設置した際における急激なガス膨張による処理容器2内の圧力上昇を防止するためである。この乾燥処理4は水分の除去が目的であり、所定の温度まで上がったのち水分がなくなるまで保持する。なお、この乾燥炉3及び乾燥処理4は省略してもよい。
次に、処理容器2を適宜の移送手段により乾燥炉3から取り出して、反応炉5に収納する。処理容器2或いは反応炉5は常圧を保つことができるように略密閉された閉鎖空間を形成できる構成、例えば有底筒状の円筒体に圧力調節孔を有する蓋体を設けた構成を有する。そして、処理容器2或いは反応炉5は適宜の加熱装置6にて、700℃〜1100℃に加熱され、所定の時間だけ加熱された温度を保持することができる。
処理容器2内のアスベスト1は反応炉5内で、700℃〜1100℃に加熱されて、その温度が所定時間、例えば数分以上、或いは30分〜90分程度保持されて、加熱処理/結晶水の脱水処理7がなされる。このとき、反応炉5内はアスベスト1から脱水された水分が過熱蒸気となって、アスベスト1を覆って反応炉5内を満たしている。即ち、アスベスト1は過熱蒸気の雰囲気下で加熱処理/結晶水の脱水処理7が行われるのである。この過熱蒸気雰囲気とは、反応炉5内が常圧であり、無害化に必要とされる温度の過熱蒸気によって満たされた雰囲気のことをいう。この脱水処理と同時にアスベスト1に塗布されたり、混合されている飛散防止剤等の有機物は過熱蒸気によって加水分解されて無害化される。そのため、系外に有毒ガスを飛散させない。
過熱蒸気の出所としては、前記したように、アスベスト1に含まれる水分が揮発もしくは脱水し、雰囲気温度によって加熱されるか、処理容器2或いは反応炉5に別途、過熱蒸気/水蒸気供給装置8から、水蒸気として、或いは予備加熱によって過熱蒸気としてから供給してもよい。なお、外部から供給される場合、好ましくは無害化に必要な温度以上に昇温された後、過熱蒸気として供給されることが好ましい。なお、アスベスト1を加熱する際に、過熱蒸気に付加して、或いは過熱蒸気に代えて、熱伝導効率のよい固体、例えば直径1mm程度の鉄球を熱媒体として用いることも可能である。
アスベスト1は反応炉5内の加熱処理/結晶水の脱水処理7によって、結晶水が脱水され、無害化された後、冷却処理9を経て、廃棄処理10がなされる。
加熱処理/結晶水の脱水処理7の温度条件としては、アスベスト1の結晶水の脱水開始温度以上であれば、使用可能であるが、処理時間が著しく長くなるため、実用的な範囲としては700℃〜1100℃程度が適当である。加熱された温度の保持時間としては、特に限定はないが、数分以上、好ましくは30分〜90分程度保持するようにする。換言すれば、90分程度までの保持時間で無害化できる温度を700℃〜1100℃の温度範囲の中で選択すると実用性が高い。或いは、700℃〜1100℃の温度範囲の中で、無害化できる適宜の保持時間を選択するとよい。なお、より好ましい範囲として800℃で30分程度保持すれば十分に無害化が可能である。
アスベストの加熱処理による反応は次の(1)〜(4)式のとおりである。
「アスベスト/クリソタイル]
MgSi(OH)+Mg(OH)→2MgSiO+3HO……(1)
2MgSi(OH) → 3MgSiO+SiO+4HO……(2)
[アスベスト/アモサイト]
(Fe,Mg)Si22(OH)
→ 2MgSiO+ 3FeO + 6SiO + HO……(3)
[アスベスト/クロシドライト]
Na(Fe+),(Fe+)Si22(OH)
→ NaSiO + 5FeO + 7SiO + HO + 1/2O…(4)
以下、本発明にかかるアスベストの無害化処理方法及びその装置を実施して、アスベストを無害化した具体的実施例1〜7及び比較例1〜4について、その概要及びX線法による分析の結果及び染色法による分析の結果を表2に示して説明する。位相差顕微鏡の撮影条件は、倍率100倍、浸液の種類はnD(屈折率)=1.550又はnD(屈折率)=1.700のものを使用し、スライドグラス3枚,3000粒子中の赤紫〜青色分散色を示した繊維数をカウントした(JIS A 1481)。この浸液を用いることでクリソタイル/アモサイトは赤紫〜青色を示し、繊維が残っていたとしても赤紫〜青色の分散色を示していないものはクリソタイル/アモサイトではない。具体的には表2のX線回折分析の結果において○はクリソタイル/アモサイトのピーク検出なしを、×はクリソタイル/アモサイトのピーク検出ありを示し、分散染色分析の結果において、○はクリソタイル/アモサイト分散色を示した繊維「なし」を、×はクリソタイル/アモサイトの分散色を示した繊維「あり」を示している。なお、実施例1〜7及び比較例1〜4については、いずれもX線回折分析の結果では、アスベストのピークは検出されなかった。このことは実施例1のX線法の分析データを示す図2、及び図14に示す例からも推認できるので、実施例2〜7及び比較例1〜4のX線法のデータの添付を省略する。なお、本実施形態では定量下限が1重量%のX線回折分析装置を使用した。
Figure 2008272568
被無害化処理物として5gの純粋クリソタイル100%を、直径65mm×長さ100mmの円筒形容器からなる処理容器に収納して、容器蓋を密閉することなく容易に浮き上がるように厚さ6mmの鉄板を被せた状態で、反応炉で加熱し、800℃を30分間保持した後、冷却した。X線法の分析データを図2に、染色法の分析データを図3に示す。図2に示すようにアスベストのピークは検出されておらず、又図3に示すように分散染色分析のデータはモノクロではあるが、カラーの原データでも赤紫〜青色分散色を示した繊維数は、スライドグラス3枚,3000粒子中に3本以下であり、クリソタイルは無害化されている(JIS A 1481)。一方比較例1は、実施例1の処理容器の蓋を除去して加熱した以外は同一の条件とした。比較例1はX線回折分析ではクリソタイルのピークは検出されなかったが、図4に示すように分散染色分析のデータはモノクロであるがカラーの原データでも3本を超える赤紫〜青色分散色を示す繊維が検出された。
実施例1と比較例1の相違は、処理容器の蓋の有無であり、実施例1では蓋の存在によって、クリソタイルから脱水した結晶水が過熱蒸気となって処理容器内に留まり、クリソタイルを過熱蒸気の雰囲気下に保っているのに対し、比較例1では脱水された結晶水は大気に放出されている点が異なる。よって、実施例1では、結晶水によって供給された水蒸気が加熱によって過熱蒸気となってクリソタイルを包み込んでおり、この過熱蒸気が熱媒体としてクリソタイルへの熱伝導効率を改善しているため、従来必須とされていた1000℃,3時間の加熱より、より低い温度で、かつ、短時間の加熱である800℃,30分の加熱で無害化を実現することができた。
実施例1の水蒸気量をクリソタイルの脱結晶水の化学式を基に計算すると、
MgSi(OH)+Mg(OH) → 2MgSiO+3H
277.1g/mol 58.3g/mol 140.7g/mol 18g/mol
となり、実施例1では5gのクリソタイルを処理したため、
O量=5g÷277.1g/mol×3×18g/mol=0.98gとなる。
水蒸気量に換算すると、
O量=0.98g÷18g/mol×22.4Nリットル/mol=1.2Nリットルとなり、温度補正により、800℃では、
O量=1.2Nリットル×(273+800)÷273=4.8リットルとなる。実施例1の処理容器の容積は、0.3リットルであるため、十分処理容器内を満たすことのできる量の水蒸気量が発生していたと考えられる。
過熱蒸気の熱媒体としての優位性を確認するために、比較例1で処理した試料1gと未処理のクリソタイル2gを直径25mm×長さ100mmの円筒形容器からなる処理容器に収納して、容器蓋を密閉することなく容易に浮き上がるように厚さ6mmの鉄板を被せた状態で、実施例1と同様の条件で加熱処理を行った。分散染色分析のデータを図5に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
比較例1で処理した試料は、X線回折分析のデータではクリソタイルのピークが現れておらず、使用したX線回折分析装置の定量下限は1重量%であるため、少なくとも処理後の試料中にはクリソタイルが1%未満しか含まれていないと判断できる。そこで、水蒸気量も、実施例1の4.8リットル/5gの1%となると仮定すると、0.048リットル/5gしか発生しないため、処理容器の容量0.3リットルを十分に満たす水分は含まれていない。比較例1の処理後の試料はクリソタイル中の大部分の結晶水が脱水されて水蒸気を発生しない試料と考えることができる。そのため、比較例2として、未処理のクリソタイルを補充することなく比較例1の処理後の試料1gを直径25mm×長さ100mmの円筒形容器からなる処理容器に収納して、実施例1と同様の温度・時間条件で加熱処理をした。水蒸気量も1gでは約0.01リットル(4.8リットル÷5g×1%)しか発生しないため、比較例2の処理容器の容量0.05リットルを十分に満たす水分は含まれていない。分散染色分析のデータを図6に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が残存しており、発生する水蒸気の量が少なく、過熱蒸気の雰囲気下にないため、800℃,30分の加熱では熱がクリソタイルに十分浸透することができず、無害化ができなかった。このことからも、過熱蒸気の雰囲気下で加熱処理することの優位性が確認できる。
実施例1の加熱処理時間を10分とした以外は、実施例1と同様に加熱処理をした。分散染色分析のデータを図7に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
実施例1の加熱処理時間を20分とした以外は、実施例1と同様に加熱処理をした。分散染色分析のデータを図8に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
実施例1,3,4はともに800℃の加熱で、800℃を保持する時間が30分,10分,20分の保持時間の差異であるが、図3,図7,図8を比較すると(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)明確な差は無く,800℃から無害化は比較的短時間(昇温後即時)でも可能であることが判る。
次に、加熱温度を800℃より低減できるかを検討するため、実施例1の加熱温度と処理時間を700℃で30分保持した比較例3と、700℃で180分保持した比較例4を行った。比較例3の分散染色分析のデータを図9に、比較例4の分散染色分析のデータを図10に示す。図9,図10に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示した繊維が確認されるため、無害化されていなかった。しかしながら、30分から180分に処理時間を延ばすことにより、確実に無害化の段階は進んでいることが確認できるため、加熱処理時間を長くすることにより、過熱蒸気の雰囲気下であれば、700℃の加熱温度で無害化できるものと考えられる。
アスベスト含有物質として吹付石綿(クリソタイル含有率60%)を、実施例2の処理容器を使用して900℃で60分加熱処理をした。分散染色分析のデータを図11に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
アスベスト含有物質としてスレート(クリソタイル含有率5%)を、実施例1の処理容器を使用して900℃で30分加熱処理をした。分散染色分析のデータを図12に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)赤紫〜青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
アスベスト含有物質として吹付アスベスト(アモサイト含有率30%)を、実施例1の処理容器を使用して800℃で30分加熱処理をした。分散染色分析のデータを図13に示す。図に示すように(図はモノクロのため、カラーの原データで確認)青色分散色を示す繊維が無くなり、無害化できており、過熱蒸気の優位性を確認できた。
これらの結果から、吹付アスベスト等のアスベスト含有物質であっても、過熱蒸気の雰囲気下であれば、800℃〜1000℃の温度で30分〜60分程度保持することにより、無害化できることが判る。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、アスベストから脱水された水蒸気或いは別途供給された水蒸気から得られる過熱蒸気の雰囲気下でアスベストを加熱処理することにより、健康破壊物質として社会問題となっているアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化することが可能である。しかも従来のアスベスト無害化処理のように被無害化処理物を1500℃前後の高温に加熱しなくてもよいため、施設費と電力費等のコストを低廉化することができるとともに、埋め立て処理した場合のようなアスベストの地中からの流出,飛散等二次公害発生の惧れがなくなり、無害化処理の完璧を期すことができる。
また、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質とアスベスト類似品との識別は目視では困難であり、X線回折法などによる分析をしないと識別が困難であって、回収時に混合されたりした場合に分別することは不可能に近いが、本発明によればアスベスト類似品が混入しても問題なく無害化処理することが可能である。
本発明の実施形態を概略的に示すシステム図。 実施例1にかかるX線回折の分析グラフ。 実施例1にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例1にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例2にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例3にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例4にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例3にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例4にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例5にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例6にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例7にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 従来例にかかるX線回折の分析グラフ。 従来例にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 従来例にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。
符号の説明
1…アスベスト及び/又はアスベスト含有物質
2…処理容器
3…乾燥炉
4…乾燥処理
5…反応炉
6…加熱装置
7…加熱処理/結晶水の脱水処理
8…過熱蒸気/水蒸気供給装置
9…冷却処理
10…廃棄

Claims (12)

  1. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を加熱処理してアスベスト中の結晶水を脱水することにより無害化する方法において、
    加熱処理を過熱蒸気の雰囲気下で行うことを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  2. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度に加熱し、過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化することを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  3. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定温度に加熱し、アスベストから脱水された結晶水の水蒸気からなる過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化することを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  4. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に、過熱蒸気を連続的又は間欠的に供給して所定温度に加熱し、過熱蒸気の雰囲気下で所定時間保持することにより、アスベスト中の結晶水を脱水させて無害化することを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  5. 過熱蒸気によって、アスベスト含有物質に混合されている有機物を加水分解して無害化する請求項1,2,3又は4記載のアスベストの無害化処理方法。
  6. 加熱時に700℃〜1100℃の温度で加熱し、該温度を少なくとも数分以上保持する請求項1,2,3,4又は5記載のアスベストの無害化処理方法。
  7. 加熱時に700℃〜1100℃の温度で加熱し、該温度を30分〜90分程度保持する請求項1,2,3,4又は5記載のアスベストの無害化処理方法。
  8. アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を収納する処理容器と、該処理容器を加熱する反応炉とからなり、処理容器或いは反応炉は加熱された状態で、処理容器或いは反応炉内をアスベストから脱水された過熱蒸気の雰囲気に保つことを特徴とするアスベストの無害化処理装置。
  9. アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を収納する処理容器と、該処理容器を加熱する反応炉と、処理容器或いは反応炉に過熱蒸気を連続的又は間欠的に供給する過熱蒸気供給装置とからなり、処理容器或いは反応炉は加熱された状態で、処理容器或いは反応炉内を過熱蒸気の雰囲気に保つことを特徴とするアスベストの無害化処理装置。
  10. 過熱蒸気供給装置に代えて、水蒸気供給装置を使用する請求項9記載のアスベストの無害化処理装置。
  11. 処理容器或いは反応炉は、700℃〜1100℃の温度で加熱され、該温度を少なくとも数分以上保持する請求項8,9又は10記載のアスベストの無害化処理装置。
  12. 処理容器或いは反応炉は、700℃〜1100℃の温度で加熱され、該温度を30分〜90分程度保持する請求項8,9又は10記載のアスベストの無害化処理装置。
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