JP2008272007A - 発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート材どうしの接合部の風合いを損なうことなく、発熱材料の漏れ出しが防止された高い接合強度を達成し得る発熱体を提供すること。
【解決手段】発熱体1は、少なくとも一部分に通気性を有するシート材が、その周縁部において接合されて扁平な袋状に形成された収容体3と、収容体3内に配された発熱部2とを備える。収容体3は、該シート材が粘着剤で接着した接着領域41と、接着領域41の平面方向内方に位置し且つ該シート材が熱融着した融着領域42とを有し、融着領域42により発熱部2が密封されている。融着領域42の内側に更に接着領域43が形成されていることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、身体の加温に好適に用いられる発熱体に関する。
通気性を有する扁平な袋内に発熱材料を封入し、該発熱材料の発熱により身体等を加温するために用いられる発熱具が種々知られている。かかる発熱具は、少なくとも一部に通気性を有する一枚以上のシート材からなる袋の中に発熱材料を封入した構造を有し、該袋はシート材がその周縁部において互いに接合されて構成されている。シート材の接合方法のひとつとして熱融着が用いられている。熱融着は接合強度が高いので、発熱材料の漏れ出しを確実に防止する点で有効である。しかし、熱融着により接合された部分のシート材はフィルム化し、その部分のみ硬くなる。その硬さが、発熱体を装着中に使用者に違和感を与えることになる。すなわち、フィルム化することにより、シート材本来の柔軟性が損なわれて、身体等にフィットしづらくなったり、また融着硬化した部分が直接肌にあたることで不快感を生じたりすることがある。
そこで、熱融着に代えて又は熱融着と共に、粘着剤を用いてシート材を接合することで、融着に起因する前記の欠点を解消することが提案されている(例えば特許文献1及び2参照)。しかし粘着剤による接合は、シート材や粘着剤の種類に大きく依存し、十分な接合強度を得るためには適切な粘着剤・シートの設計・組み合わせを選定する必要があり多大な労力とコストがかかる。接合が十分でない場合には、発熱体の装着中にシート材の接合力が弱まり、その部分から発熱材料が漏れ出すおそれがある。また、封入する発熱材料が粉体の場合、粘着層に混入したり、接着層にむらができたりする等、生産性への制約があり、やはり労力とコストがかかる。
特開平9−140741号公報 特開平7−265347号公報
したがって本発明の目的は、使用時の違和感がない接合部を有する発熱具を提供することにある。
本発明は、少なくとも一部分に通気性を有するシート材が、その周縁部において接合されて扁平な袋状に形成された収容体と、該収容体内に配された発熱部とを備えてなる発熱体において、
該収容体は、該シート材が粘着剤で接着した接着領域と、該接着領域の平面方向内方に位置し且つ該シート材が熱融着した融着領域とを有し、該融着領域により該発熱部が密封されている発熱体を提供するものである。
また本発明は、少なくとも一部分に通気性を有するシート材からなり、該シート材がその周縁部において接合されて扁平な袋状に形成された収容体と、該収容体内に配された発熱部とを備えてなる発熱体において、
該収容体は、該シート材をその周縁端から平面方向内方の位置において熱融着して、発熱部を密封するように形成された融着領域を有し、更に該収容体の面のうち肌に対向する面側に、粘着剤で接着された外装用シート材を有し、該外装用シート材は、少なくとも該収容体の周縁端から該融着領域までの領域にわたって該収容体と接合されている発熱体を提供するものである。
本発明によれば、シート材どうしの接合部の風合いを損なうことなく、発熱材料の漏れ出しを抑制でき、かつ高い接合強度を兼ね備えた発熱具を提供することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には本発明の発熱体の第1の実施形態としての蒸気温熱具の斜視図が示されている。図2は図1におけるII−II線断面図である。図1及び図2に示す蒸気温熱具1は、例えば身体の加温に用いられるものであり、扁平な矩形状をしている。蒸気温熱具1は、発熱部2及び発熱部2を収容する収容体3を備えている。収容体3は扁平な袋状のものであり、複数のシート材をそれらの周縁部において環状に貼り合わせて、閉じた空間を有する袋状となされている。この閉じた空間が発熱部2の収容部5になっている。収容体3は少なくともその一部が透湿性を有する通気性部位となっている。
発熱部2は、空気との接触により発熱可能なものである。例えば発熱部2は、鉄粉等の被酸化性金属を含む発熱組成物から構成されている。発熱部2が空気と接触すると、それに含まれている被酸化性金属の酸化反応が起こり、熱が発生する。この熱によって発熱部2に含まれている水が加熱されて所定温度の水蒸気となり、収容体3を通じて外部へ放出される。水蒸気は、収容体3のうち通気性部位から外部へ放出される。
発熱部2は種々の形態をとり得る。例えばシート状や粉体の形態をとり得る。発熱部2をどのような形態にするかは、蒸気温熱具1の具体的な用途に応じて適宜決定すればよい。例えば、蒸気温熱具1の使用中における被酸化性金属の偏りが懸念されるような用途の場合には、粉体よりもシート状の発熱部2を用いることが好ましい。発熱部2の詳細については後述するが、例えば、鉄粉等の被酸化性金属とハロゲン化物と水とを含み、更に必要に応じて反応助剤、酸化反応促進剤、保水剤、吸水剤、水素発生抑制剤等を含む組成物が挙げられる。また蒸気温熱具1の構造は、複数の独立したセルを有し、該セル内に発熱部2が収容された構造や、2つ以上のセルからなり、該セル内に発熱部2が収容されたシート状の構造であっても良い。
図2に示すように、収容体3においては、第1の透湿性シート3aと第2の透湿性シート3bとが接合部4において互いに接合されている。蒸気温熱具1の装着感を高める観点から、図2に示すように、第2の透湿性シート3bの外面には風合いの良好な外装用シート材である不織布3cが配されている。同様の観点から、第1の透湿性シート3aの外面には外装用シート材である不織布3dが配されている。これらの各シートはほぼ同形同寸である。第1の透湿性シート3aと不織布3d、第2の透湿性シート3bと不織布3cは、それぞれそれらの周縁部でのみ接合されていても良いし、シート面内で部分的に、又は全面で接合されていても良い。第1の透湿性シート3a及び不織布3dは、蒸気温熱具1の使用時に、使用者の肌に近い側に位置する第1の通気層10aとして作用するものである。一方、第2の透湿性シート3b及び不織布3cは、使用者の肌から遠い側に位置する第2の通気層10bとして作用するものである。つまり、蒸気温熱具1は、両面通気性のものであり、第1の透湿性シート3a及び不織布3dの側が肌と対向するように使用者の身体に固定される。なお、本実施形態においては、第1の通気層10aは第1の透湿性シート3a及び不織布3dからなり、第2の通気層10bは第2の透湿性シート3b及び不織布3cからなるが、第1及び2の通気層10a,10bはそれぞれ透湿性シート3a,3bのみで構成されていてもよい。また、透湿性シートはその全域が透湿性を有することを要せず、一部分のみが透湿性を有する構成であってもよい。つまり収容体3は、その二つの面を構成するシート材のうちの少なくとも何れか一方のシート材の一部が通気性を有する構造であればよい。したがって、収容体3は、異なった材質の複合体からなる透湿性シートや、部分的に通気性を有するシート等で構成されていてもよい。
図3には、収容体3における接合部4の縦断面の拡大図が示されている。接合部4は、第1の透湿性シート3aと第2の透湿性シート3bとが粘着剤6で接着した接着領域4aと、両シート3a,3bが熱融着した融着領域4bとから構成されており、両シート3a,3bがこれら接着領域4aと融着領域4bとにより接合された状態を示している。詳細には、第1の透湿性シート3a及び第2の透湿性シート3bの周縁端Tを含む最外周縁部を粘着剤6で接着して所定幅の接着領域4aが形成されている。更に、形成された接着領域4aのうちの一部に位置する両シート3a,3bを熱融着して融着領域4bが形成されている。融着領域4bは、接着領域4aの幅方向の略中央域にのみ形成されている。接着領域4aの幅方向の中央域の左右に位置する側部域には融着領域4bは形成されていない。つまり、接着領域4aのうちの一部と融着領域4bとが同位置にあるように両透湿性シート3a,3bが接合されている。接着領域4a及び融着領域4bは何れも両透湿性シート3a,3bの周縁部に沿って環状に連続して形成されており、途切れている部位は存在していない。なお本明細書における環状とは、狭義の円形状に限られず、所定の幅を有する連続した線の一端と他端とが結合した形状を広く包含する。両透湿性シート3a,3bの熱融着を可能にするために、これらのシートの熱融着される部分には熱可塑性樹脂を含んで構成されている。
接合部4がこのような構成になっている結果、図4に示すように蒸気温熱具1を平面視すると、該蒸気温熱具1には、両シート3a,3bの周縁端Tを含む最外周縁部に環状の第1接着領域41と、該第1の接着領域41の平面方向内方に位置する環状の融着領域42と、該融着領域42の平面方向内方に位置する環状の第2接着領域43とが形成されることになる。そして、最も内方に位置する第2接着領域43は、発熱部2(図4において図示せず)を取り囲む外周域に位置している。これらの領域41,42,43は、隣り合う領域間に隙間が生じないように密接して形成されている。
上述の接合部4を有する蒸気温熱具1においては、該蒸気温熱具1を身体に装着した場合に、最も身体に刺激を与えやすい部位である、第1及び第2の透湿性シート3a,3bの周縁端Tを含む最外周縁部が粘着剤6によって接着された第1接着領域41になっており、柔らかく形成されている。したがって蒸気温熱具1を身体に装着した場合に、該最外周縁部が使用者に違和感を与え難い構造なっている。しかも、第1接着領域41と第2接着領域43との間は、両透湿性シート3a,3bが熱融着して形成された連続の融着領域42になっているので、両透湿性シート3a,3bは十分に高い接合強度で接合されることになる。これによって発熱部2の構成材料が、外部へ漏れ出すことが効果的に抑制される。
図4における接着領域41,43及び融着領域42の幅は、蒸気温熱具1の寸法にもよるが、蒸気温熱具1の着用中に使用者に違和感を与えないようにする観点から、また融着によって両透湿性シート3a,3bを確実に接合する観点から、周縁端Tより接着領域43の末端Sまでの距離をxとしたとき,5mm≦x≦80mm、0.5mm≦融着領域42の幅≦0.9xであることが望ましい。更に、5mm≦x≦80mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.9x、接着領域41の幅≦融着領域42の幅であることが好ましい。特に、5mm≦x≦40mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.5x、接着領域41の幅≦融着領域42の幅であることが好ましい。また、シート材の接着及び融着による接合部分の接合強度(剥離強度)は、使用者の使用中や保管・輸送時の発熱材料の漏れ出しを抑制する観点から、3N/15mm以上であれば好ましく、特に5N/15mm以上が好ましい。また、20N/15mm以下が好ましく、特に17N/15mm以下が好ましい。この接合強度(剥離強度)の値は、デジタルフォースゲージを用いて、速度300mm/秒で180度剥離試験を行い測定されたものである。
以上のとおり本実施形態によれば、図3に示すように、両透湿性シート3a,3bを接合する場合に、接着領域4a及び融着領域4bがバランス良く配置された接合部4を形成することで、該接合部4の風合いを損なうことなく、発熱部2の構成材料の漏れ出しが防止された高い接合強度を達成することができる。
なお本実施形態においては、発熱部2を構成する発熱材料の外部への漏れ出しを確実に防止する観点から、融着領域42は連続して形成されている。一方、第1及び第2接着領域41,43は、融着領域42が連続して形成されていることを条件として、不連続に形成されていてもよく、或いは連続に形成されていてもよい。また接着領域41は、周縁端Tにおいてシートがバラバラとならないようにするために、且つ使用感を損なわないようにするために、周縁端Tを含むように設けられていることが好ましい。
次に本発明の第2及び第3の実施形態を図5及び図6を参照しながら説明する。これらの実施形態に関し特に説明しない点については、先に説明した第1の実施形態に関する説明が適宜適用される。また図5及び図6において、図1ないし図4と同じ部材には同じ符号を付してある。
図5(a)に示す第2の実施形態の蒸気温熱具においては、第1の透湿性シート3aと第2の透湿性シート3bとを、それらの周縁端Tを含む最外周縁部において粘着剤6で接着して第1接着領域41が形成されている。且つ形成された第1接着領域41の平面方向内方において両透湿性シート3a,3bを熱融着して融着領域42が形成されている。更に融着領域42の平面方向内方において両透湿性シート3a,3bを粘着剤6で接着して第2接着領域43が形成されている。これらの領域41,42,43は、隣り合う領域間に隙間が生じないように密接して形成されている。尤も、隣り合う領域間に非接合領域が存在していることは何ら妨げられないが、非接合領域の幅は、接着領域及び融着領域の平面方向の幅より狭い方が好ましい。本実施形態の蒸気温熱具を平面視したときの第1及び第2接着領域41,43並びに融着領域の配置状態は、第1の実施形態における図4に示す配置状態と同じになる。本実施形態においても、先に説明した第1の実施形態と同様の効果が奏される。
図5(a)における接着領域41,43及び融着領域42の幅は、蒸気温熱具1の寸法にもよるが、蒸気温熱具1の着用中に使用者に違和感を与えないようにする観点から、また融着によって両透湿性シート3a,3bを確実に接合する観点から、第1の実施形態と同様に設定することが好ましい。
第2の実施形態の変形例として図5(b)に示す実施形態が挙げられる。図5(b)に示す実施形態は、図5(a)に示す実施形態において第2接着領域43が形成されていないものに相当する。本実施形態においても接合部4の風合いを損なうことなく、発熱部2の構成材料の漏れ出しが防止された高い接合強度を達成することができる。
図5(b)における接着領域41及び融着領域42の幅は、蒸気温熱具1の寸法にもよるが、蒸気温熱具1の着用中に使用者に違和感を与えないようにする観点から、また融着によって両透湿性シート3a,3bを確実に接合する観点から、周縁端Tより融着領域42の末端S’までの距離をyとしたとき、5mm≦y≦80mm、0.5mm≦融着領域42の幅≦0.9yであることが望ましい。更に、5mm≦y≦80mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.9yであることが好ましい。特に、5mm≦y≦40mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.5yであることが好ましい。
図6に示す実施形態は、これまでに説明してきた実施形態と異なり、第1の透湿性シート3aと第2の透湿性シート3bは、両透湿性シートを熱融着して形成された融着領域42によって接合されている。融着領域42は、両透湿性シート3a,3bの周縁端Tから所定距離を隔てた平面方向内方の位置に形成されている。同図中では、融着領域42は、所定幅を有する1本の細帯状の部位として表現されているが、発熱部2が密封されていることを必須の条件として、融着領域42の中に非融着領域や粘着剤による接着領域を含んでいてもよい。また、図3や図5(a)に示す実施形態のように、粘着剤による接着領域を、融着領域42の平面方向内方に有していてもよい。一方、両透湿性シート3a,3bは、それらの周縁端Tから融着領域42までの部位44が非接合状態になっているか、又は粘着剤によって接着されている。特に、周縁端Tから融着領域42までの部位44を、粘着剤6(図示せず)によって接着することが、周縁端Tにおいてシートがばらばらにならないことから好ましい。
両透湿性シート3a,3bのうちの、肌に対向する側に位置するシートである第1の透湿性シート3aの外面には、外装用シート材としての不織布3dが粘着剤6で接着されている。不織布3dは、少なくとも蒸気温熱具1の周縁端Tから融着領域42までの領域にわたって第1の透湿性シート3aと接合されていればよい。本実施形態では、第1の透湿性シート3aと不織布3dとは、それらの全面にわたって接合されている。なお、第1の透湿性シート3aと不織布3dとの接合は、第1の透湿性シート3aの透湿性を損なわないようにして、第1の透湿性シート3aと不織布3dとの積層状態で十分な透湿性を得るために、領域44を除く部分については粘着剤6を全面にわたりベタ塗りするのではなく、間欠塗布することによって行われることが好ましい。なお、シート3aに非透湿シートを用いる場合には、その全面にわたり粘着剤6を塗工しても何ら差し支えない。粘着剤6の間欠塗布の塗布パターンには、例えばスパイラルパターン、ビードパターン、ストライブパターン、シートの両端のみを塗工するパターンなどが挙げられる。
図6における領域44及び42の幅は、蒸気温熱具1の寸法にもよるが、蒸気温熱具1の着用中に使用者に違和感を与えないようにする観点から、また融着によって両透湿性シート3a,3bを確実に接合する観点から、周縁端Tより領域42の末端S”までの距離をzとしたとき、5mm≦z≦80mm、0.5mm≦融着領域42の幅≦0.9zであることが望ましい。更に、5mm≦z≦80mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.9zであることが好ましい。特に、5mm≦z≦40mm、1mm≦融着領域42の幅≦0.5zであることが好ましい。
外装用シートとしての不織布3dは、肌当たりの柔らかさを考慮してその材質を任意に選択すればよい。好ましくは坪量が20〜200g/m2、更に好ましくは40〜150g/m2のものを用いる。不織布3dの厚みは、無加圧状態において好ましくは0.10〜10mm,更に好ましくは0.15〜6mmである。
以上のとおり、第1ないし第3の何れの実施形態であっても本発明の構成によって、本実施形態の蒸気温熱具1を平面視したときに、第1及び第2の透湿性シート3a,3bの周縁端Tを含む最外周縁部に粘着剤6が存在することになる。また該周縁端Tよりも平面方向内方へ所定距離隔てた位置に融着領域42が存在することになる。したがって本実施形態の蒸気温熱具を身体に装着した場合に、該最外周縁部が着用者に違和感を与えづらくなっている。しかも融着領域42において透湿性シート3a,3bを強固に融着させて接合強度を十分に高めても、それに起因する不都合(シートが硬くなり使用者に違和感を与える等の不都合)は粘着剤6が存在する最外周縁部によって減殺される。このように本発明の各実施形態の蒸気温熱具によれば、着用中に使用者に違和感を与えることなく、発熱部2の構成材料の漏れ出しが防止された高い接合強度を達成することができる。
以上の各実施形態の蒸気温熱具1は、従来知られている方法によって身体に適用される。例えば、蒸気温熱具1の周辺又は/及び蒸気温熱具1の皮膚に対向する面側のシートに、粘着性を有するシート基材又は粘着剤を配し、直接皮膚に貼付すればよい。また、蒸気温熱具1に追加のシート又は/及び布等を取り付け、そのシート又は/及び布に付属の粘着剤、面ファスナ、ホックなどにより、シート又は/及び布どうしを止着して身体に巻きつけるなどして適用してもよい。更に別の形態として、蒸気温熱具1の周辺又は/及び蒸気温熱具1の皮膚に対向しない面側のシートに、粘着性を有するシート基材又は粘着剤を配し、下着や身体に巻き付けるための保持具に貼付して、粘着剤等が配されていない面を身体に対向当接させてもよい。
次に、前記の各実施形態に共通の事項について説明する。粘着剤6としては、当該技術分野において従来用いられているものと同様のものを用いることができる。特に好ましくはホットメルト粘着剤が用いられる。ホットメルト粘着剤は一般に粘着基剤、粘着付与樹脂及び軟化剤を構成成分として含有している。ホットメルト粘着剤の種類としては、例えば合成ゴム系、ポリオレフィン系(Polyethylene(PE)系、Ethylene Vinyl Acetate(EVA)系、Ethylene-Ethyl-Acrylate(EEA)系、Atactic Polypropylene(APP)系、Amorphous Poly Alpha Olefin(APAO)系等)、ポリアミド系(ナイロン系、ポリアミド系等)、ポリエステル系、アクリル系等が含まれる。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。特にコスト、保存性、粘着力、安全性等の面から、合成ゴム系、ポリオレフィン系、アクリル系、ポリアミド系が好ましく、とりわけ合成ゴム系が好ましい。
合成ゴム系の熱可塑性エラストマーの粘着基剤としては、具体的にはスチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)等が挙げられる。粘着基剤の配合量は、シートの材質や接着性、塗工条件、粘度等の観点から任意に設定すればよいが、粘着剤中に5〜70重量%、特に10〜50重量%に設定することが好ましい。
粘着付与樹脂としては、ロジン及びロジン誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂があり、石油樹脂として脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、これらの共重合系や水添石油樹脂系が挙げられる。粘着付与樹脂の配合量は、シートの材質や接着性、塗工条件、粘度等の観点から任意に設定すればよいが、粘着剤中に5〜60重量%、特に10〜50重量%に設定することが好ましい。
軟化剤成分としては、流動パラフィン等のプロセスオイル、鉱油、各種可塑剤、ポリブテン、及び液状粘着付与樹脂等が挙げられる。軟化剤成分の配合量は、シートの材質や接着性、塗工条件、粘度等の観点から任意に設定すればよいが、粘着剤中に5〜60重量%、特に10〜50重量%に設定することが好ましい。
以上の成分の他に、ホットメルト粘着剤には、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の公知の添加剤を適宜配合してもよい。酸化防止剤としては、例えば1次酸化防止剤として、フリーラジカル補足剤(フェノール系酸化防止剤、ビンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤)、2次酸化防止剤として過酸化物生成抑制剤(リン系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤)等が用いられる。
上述のホットメルト粘着剤の塗布量は、20〜200g/m2、特に30〜150g/m2であることが、十分な接合力の発現の観点から好ましい。
透湿性シート3a,3bとしては、炭酸カルシウム等の無機フィラー又は有機フィラーを練り込み延伸して得られる微細孔型のシートが挙げられる。また、通気性、難通気性又は非通気性のフィルムに穿孔したシート等が挙げられる。透湿性シート3a,3bを融着により首尾良く接合させる観点から、透湿性シートは、熱可塑性樹脂のフィルムなどからなることが好ましい。
蒸気温熱具1においては、シートの透湿度は均一であっても,不均一であってもよい。シート材の一部が透湿性を有し、他の部分が非透湿性である場合には、少なくとも肌に近い面側に透湿性シート、又は透湿性部分を配するように構成されていることが好ましい。発熱部2を直接包むシート材の透湿度は、良好な発熱特性を得る観点から、シート全体の平均値として150〜2000g/(m2・24hr)、特に150〜1000g/(m2・24hr)であることが好ましい。なお、シートの透湿度が不均一である場合や一部に非透湿部分がある場合,シート全体の平均値とは,シートの透湿度の発熱部を直接包むシートの面積分をシートの面積分で序した値を言う。よってシートの局部的には上記の範囲を外れる場合もある。
また、発熱部2の非酸化性金属と水とハロゲン化物と反応促進剤等の種類や配合比にもよるが,最良な構成を示すならば,第1の通気層10aの透湿度をB(g/(m2・24hr))、第2の通気層10bの透湿度をA(g/(m2・24hr))としたとき、A及びBが以下の(1)〜(3)の式を満たすように各透湿性シート3a,3bが選択されることが好ましい。なお以下の説明において、シートの通気性を表す尺度として透湿度を用い、また透湿度というときには、JIS Z0208に従い測定されたものを意味する。
(1)A+(1/3)B=200〜500g/(m2・24hr)
(2)A+B=200〜700g/(m2・24hr)
(3)B=100〜450g/(m2・24hr)
第2の通気層10bの透湿度そのものの値については特に制限はないが、前記の式(1)〜(3)との関係で100〜450g/(m2・24hr)、特に150〜300g/(m2・24hr)であることが好ましい。また、第1の透湿性シート3aと第2の透湿性シート3bとの透湿度に大小関係はなく、どちらが大きくてもよい。或いは両者の透湿度が同じであってもよい。
また各実施形態においては、第1の通気層10aは、第1の透湿性シート3a及び不織布3dからなり、不織布3dは第1の透湿性シート3aに比較して透湿度が十分に大きいから、第1の通気層10aの透湿度は、第1の透湿性シート3aの透湿度と実質的に同じになる。同様に、第2の通気層10bの透湿度は、第2の透湿性シート3bの透湿度と実質的に同じになる。
収容体3に収容される発熱部2としては、発熱シートを用いることができる。或いは発熱粉体を用いることもできる。発熱シートは、被酸化性金属を含み、更に反応促進剤、繊維状物、電解質及び水を含んでいる。発熱粉体は、被酸化性金属を含み、更に反応促進剤、保水剤、電解質及び水を含んでいる。
好ましい発熱シートは、60〜90重量%の被酸化性金属、5〜25重量%の反応促進剤及び5〜35重量%の繊維状物を含む成形シートに、該成形シート100重量部に対して、1〜15重量%の電解質を含む電解質水溶液が15〜80重量部含有されて構成されている。このような発熱シートの好ましい製造方法としては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2003−102761号公報に記載の湿式抄造法が挙げられる。一方、好ましい発熱粉体は、30〜80重量%の被酸化性金属、1〜25重量%の反応促進剤、3〜25重量%の保水剤、0.3〜12重量%の電解質、20〜60重量%の水から構成されている。発熱シートや発熱粉体を構成する各種材料としては、当該技術分野において通常用いられているものと同様のものを用いることができる。また、前記の特開2003−102761号公報に記載の材料を用いることもできる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、収容体3を構成する2枚のシート材が何れも透湿性シートからなる通気性を有するものであったが、これに代えて、2枚のシート材の一方を、通気性を有するシートから構成すると共に、他方を、実質的に通気性を有しないシートから構成してもよい。この場合、通気性を有するシートを、肌に近い側に位置するように配置してもよく、或いは肌から遠い側に位置するように配置してもよい。
また前記実施形態においては、同形同寸のシート材を重ね合わせ、それらの周縁部を接合して収容体3を形成したが、これに代えて、1枚のシート材を二つ折りにして、開いた部分のみ周縁部において貼り合わせて、閉じた空間を有する袋状の収容体となしてもよい。
また図3においては、融着領域4bが接着領域4aの幅方向の略中央域に位置していたが、該融着領域4bはシート切断面が皮膚に接触した際に違和感を与えない程度の距離で接着領域4aの周縁端Tから内方側に形成されていればよい。
また図6に示す実施形態においては、第1の透湿性シート3aと不織布3dとは、それらの全面にわたって接合されていたが、これに代えて、少なくともそれらの周縁端Tから融着領域42の外側端までの領域にわたり粘着剤6で接着すれば、同様の効果が奏される。
また前記の各実施形態は、本発明の発熱体を蒸気温熱具に適用した例であるが、本発明は、蒸気温熱具以外の発熱体、例えば使い捨てカイロとして知られている、水蒸気の発生を実質的に伴わずに発熱する発熱体にも同様に適用することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されない。特に断らない限り「%」及び「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を意味する。実施例及び比較例の説明に先立ち、実施例及び比較例の共通事項である発熱シート及び収容体を構成する材料について説明する。
(1)発熱部
<スラリーの配合>
・繊維状物:パルプ繊維(NBKP、製造者:フレッチャー チャレンジ カナダ、商品名「Mackenzie」、CSF140ml)8重量%
・被酸化性金属:鉄粉(同和鉄粉鉱業(株)製、商品名「RKH」)83重量%
・反応促進剤:活性炭(日本エンバイロケミカル(株)製、商品名「カルボラフィン」)9重量%
原料組成物固形分(繊維状物、被酸化性金属及び反応促進剤の合計)100部に対し、カチオン系凝集剤であるポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC(株)製、商品名「WS4020」)0.7部及びアニオン系凝集剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬(株)製、商品名「HE1500F」)0.18部を添加した。更に、水(工業用水)を、固形分濃度が12%となるまで添加した。
<抄紙条件>
原料組成物を用い、抄紙ヘッドの直前で0.3%に水希釈し、傾斜型短網抄紙機によって、ライン速度15m/分にて抄紙して湿潤状態の成形シートを作製した。
<脱水・乾燥条件>
成形シートをフェルトで挟持して加圧脱水し、そのまま140度の加熱ロール間に通し、含水率が5%以下になるまで乾燥した。乾燥後の坪量は450g/m2、厚さは0.45mmであった。このようにして得られた成形シート(発熱中間成形体)の組成を熱重量測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA6200)を用いて測定した結果、鉄83%、活性炭9%、パルプ8%であった。
<電解質水溶液>
電解質:精製塩(NaCl)
水:蒸留水
電解液濃度:5%
<電解質水溶液添加条件>
得られた成形シートを3枚重ね合わせてから、成形シートの重量に対して45%に相当する5%食塩水を含浸させて発熱シートを作製した。
(2)収容体を構成する材料
<材料>
図2に示すシート3a,3bとして、透湿性のポリエチレン製多孔質透湿性フィルムを用いた。第2の透湿性シート3bの外面には、坪量40g/m2のナイロン系不織布3cをホットメルト粘着剤でラミネートした。透湿度はシート3bと不織布3cを貼り合わせたものが150g/(m2・24hr)であり、シート3aが400g/(m2・24hr)であった。シート3bと不織布3cを貼り合わせたシートとしては日東電工製のブレスロン,シート3aとしては興人製のTSF−EUを用い、シート3dとしてはレンゴー・ノウーブン・プロダクツ製のGP200Rを用いた。
<ホットメルト粘着剤>
前記のシートや不織布を貼り合わせるためのホットメルト粘着剤として、積水フーラー製のSEBS粘着剤を用いた。この粘着剤は、120℃に溶融したときの粘度が40,500cpsであり,160℃に溶融したときの粘度が1,780cpsであった。
〔実施例1−1ないし1−3〕
シート3bと不織布3cの貼り合わせシート、シート3a、及び坪量40g/m2の不織布3dを、11.5cm×7.5cmにカットした。シート3bと不織布3cの貼り合わせシートの中心に前記の発熱シート(10.73g)を配した。シート3bと不織布3cの貼り合わせシートにおけるシート3b側の面に、周縁部に沿って環状に連続にホットメルト粘着剤(積水フーラー(株)、SEBS粘着剤)を90g/m2で塗工しシート3aを貼り合わせた。更にシート3aのシート3bに面する側と反対側の面上に、周縁端Tより5mmの幅でホットメルト粘着剤(積水フーラー(株)、SEBS粘着剤)を90g/m2で周縁部に沿って環状に連続して形成されるように塗工した。その上に不織布3dを配置し、周縁部に沿って周縁端Tを含まないようにして、環状に連続して形成されるように熱を加えて不織布3c−シート3b−シート3a−不織布3dを熱融着シールして密封し、発熱体(蒸気温熱具)を得た。得られた発熱体における接着領域及び融着領域の詳細は表1に示すとおりである。
Figure 2008272007
〔実施例2−1ないし2−3〕
吸水性ポリマー(サンダイヤポリマー(株)、商品名 アクアパールA3)10部、鉄粉(同和鉄粉工業社製 商品 RKH)36部を混合した。得られた混合物に、窒素気流下で2.5%の食塩水40部を攪拌しながら噴霧した。これにより、吸水した吸水性ポリマー表面に鉄粉が付着した鉄粉付着物を調製した。窒素気流下にこの鉄粉付着物を攪拌しながら、活性炭(武田薬品工業(株)、商品名 カルボラフィン)2部、バーミキュライト(カキウチマテリアル(株))12部を加え発熱粉体を得た。この発熱粉体25gを実施例1の発熱シートに代えて用いた以外は、実施例1と同様にして発熱体を得た。得られた発熱体における接着領域及び融着領域の詳細は表2に示すとおりである。
Figure 2008272007
〔実施例3〕
シート3bと不織布3cの貼り合わせシート、シート3a、及び坪量40g/m2の不織布3dを11.5cm×7.5cmにカットした。シート3bと不織布3cの貼り合わせシートの中心に、発熱シート(10.73g)を配した。その上にシート3aを配置し、周縁端Tより3mm内方に隔てた位置から5mmの幅で周縁部に沿って環状に連続して融着領域が形成されるように熱を加え、不織布3c−シート3b−シート3aを熱融着シールして密封した。更にシート3aの面のうちシート3b側と反対の面上に、周縁端より5mmの幅でホットメルト粘着剤(積水フーラー(株)、SEBS粘着剤)を90g/m2で周縁部に沿って接着領域が環状に連続して形成されるように塗工し、その上に不織布3dを配置して貼り合わせた。このようにして図6に示す形態の発熱体を得た。得られた発熱体における融着領域等の詳細は表3に示すとおりである。
Figure 2008272007
〔実施例4〕
吸水性ポリマー(サンダイヤポリマー(株)、アクアパールA3)10部、及び鉄粉(同和鉄粉工業(株)、RKH)36部を混合した。得られた混合物に、窒素気流下で2.5%の食塩水40部を攪拌しながら噴霧した。これにより、吸水した吸水性ポリマー表面に鉄粉が付着した鉄粉付着物を調製した。窒素気流下にこの鉄粉付着物を攪拌しながら、活性炭(武田薬品工業(株)、カルボラフィン)2部、及びバーミキュライト(カキウチマテリアル(株))12部を加え発熱粉体を得た。この発熱粉体25gを実施例3の発熱シートに代えて用いた以外は、実施例3と同様にして図6に示す形態の発熱体を得た。得られた発熱体における融着領域等の詳細は実施例3と同様であり、併せて表3に示す。
〔比較例1〕
シート3aと不織布3dの貼り合わせシート、シート3b、及び坪量40g/m2の不織布3cを11.5cm×7.5cmにカットした。シート3aと不織布3dの貼り合わせシートの中心に、発熱シート(10.73g)を配した。その上にシート3b及び不織布3cを配置し,周縁端より5mmの幅で周縁部に沿って環状に連続して融着領域が形成されるように熱を加えて不織布3d−シート3a−シート3b−不織布3cを熱融着シールして密封し、発熱体を得た。
〔比較例2〕
シート3bと不織布3cの貼り合わせシート、シート3a、及び坪量40g/m2の不織布3dを11.5cm×7.5cmにカットした。シート3bと不織布3cの貼り合わせシートの中心に、発熱シート(10.73g)を配した。シート3bと不織布3cの貼り合わせシートにおけるシート3b側の面に、周縁端Tから5mmの幅で周縁部に沿って環状に連続して接着領域が形成されるようにホットメルト粘着剤(積水フーラー(株)、SEBS粘着剤)を90g/m2で塗工し、シート3aを貼り合わせた。更にシート3aのシート3bに面する側と反対側の面上に、周縁端より5mmの幅でホットメルト粘着剤(積水フーラー(株)、SEBS粘着剤)を90g/m2で周縁部に沿って環状に連続して塗工し、その上に不織布3dを配置して貼り合わせ、発熱体を得た。
〔評価方法〕
実施例及び比較例で得られた発熱体について、以下の方法で皮膚刺激評価、接合強度評価、及び最終評価を行った。その結果を以下の表4に示す。
〔皮膚刺激評価〕
6名のパネラーを用意した。6名のパネラーがアイマスクを掛けて目隠しをした状態で、各実施例及び各比較例で得られた発熱体を手に取らせ、頸部に端面を5回当てさせた時の皮膚への刺激を下記の3段階で評価させた。6名のスコアを集計した平均点が2点以上であるときを「良」とし、2点よりも小さいときを「劣」とした。
1:シールエッジが気になる。
2:シールエッジがあまり気にならない。
3:シールエッジが気にならない。
〔接合強度評価〕
各実施例及び各比較例で得られた発熱体の接合部分を15mmの幅で4cmの大きさに切り取り試料を採取した。試料におけるシート3aと不織布3dを貼り合わせたシートを、15mm幅でチャックによって挟み、もう一方のチャックでシート3bを15mm幅で挟んだ。300mm/秒の速度で180度剥離試験を行いシート3aとシート3bとの間の剥離強度の最大値Tmaxを測定した。測定には、デジタルフォースゲージ台(日本電産シンポ(株)、FGS−50V−H)、デジタルフォースゲージ(日本電産シンポ(株)、FGX−2R)を用いた。剥離強度が3N/15mm以下を「弱」、3N/15mmより大きく5N/15mm以下を「中」、5N/15mm以上を「強」とした。
〔最終評価〕
皮膚刺激評価が「良」で且つ接合強度評価が「強」のものが仕様として最もふさわしいと考えられるため、その場合を○とし、それ以外の場合を×とした。
Figure 2008272007
表4に示す結果から明らかなように、各実施例の発熱体は、接合部分の皮膚への刺激性が低いにもかかわらず、接合強度が高いものであることが判る。これに対して比較例1の発熱体は、接合強度は高いものの、皮膚への刺激性が高くなってしまうことが判る。逆に比較例2の発熱体は、皮膚への刺激性が低いものの、接合強度が実施例に比べて低くなってしまうことが判る。
本発明の第1の実施形態に係る蒸気温熱具を示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 図1に示す蒸気温熱具の接合部の縦断面を拡大して示す図である。 図1に示す蒸気温熱具を平面視したときの接着領域及び融着領域の配置状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る蒸気温熱具における接合部の縦断面を拡大して示す図(図3相当図)である。 本発明の第3の実施形態に係る蒸気温熱具における接合部の縦断面を拡大して示す図(図3相当図)である。
符号の説明
1 蒸気温熱具
2 発熱部
3 収容体
3a 第1の透湿性シート
3b 第2の透湿性シート
4 接合部
5 収容部
6 粘着剤
10a 第1の通気層
10b 第2の通気層
T 周縁端

Claims (5)

  1. 少なくとも一部分に通気性を有するシート材が、その周縁部において接合されて扁平な袋状に形成された収容体と、該収容体内に配された発熱部とを備えてなる発熱体において、
    該収容体は、該シート材が粘着剤で接着した接着領域と、該接着領域の平面方向内方に位置し且つ該シート材が熱融着した融着領域とを有し、該融着領域により該発熱部が密封されている発熱体。
  2. 前記シート材を粘着剤で接着して接着領域が形成され、且つ形成された接着領域の一部を熱融着して融着領域が形成されている請求項1記載の発熱体。
  3. 前記シート材を粘着剤で接着して接着領域が形成され、且つ形成された接着領域の平面方向内方において該シート材を熱融着して融着領域が形成されている請求項1記載の発熱体。
  4. 融着領域の内側に更に接着領域が形成されている請求項1ないし3の何れかに記載の発熱体。
  5. 少なくとも一部分に通気性を有するシート材からなり、該シート材がその周縁部において接合されて扁平な袋状に形成された収容体と、該収容体内に配された発熱部とを備えてなる発熱体において、
    該収容体は、該シート材をその周縁端から平面方向内方の位置において熱融着して、発熱部を密封するように形成された融着領域を有し、更に該収容体の面のうち肌に対向する面側に、粘着剤で接着された外装用シート材を有し、該外装用シート材は、少なくとも該収容体の周縁端から該融着領域までの領域にわたって該収容体と接合されている発熱体。
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