JP2008268813A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源の状態に応じた防振動作を確保することで、防振動作による他の機能の制限を少なくしつつ、使い勝手の向上を図る。
【解決手段】光学機器200は、撮像系内の防振要素216を移動させて像振れを抑制する防振手段216,218,219と、振れに応じた信号を出力する振れ検出手段217と、該振れ検出手段からの信号に基づいて防振手段の動作を制御する制御手段208とを有する。制御手段は、電源110から電力の供給を受けて動作する。そして、制御手段は、該電源の状態に応じて、防振要素の可動量を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、像振れを抑制するいわゆる光学防振システムを有する光学機器に関する。
上記のような光学防振システムは、光学機器に加わった振れ量を示す情報を生成し、該情報に基づいて、撮像系を構成する防振要素(光学素子や撮像素子)を光軸直交方向に移動させることで像振れを抑制する。
振れ量の情報は、一般に、角加速度、角速度等を検出する振れセンサからの出力信号を積分することで生成される。
そして、防振要素を移動させるアクチュエータは、永久磁石と電磁コイルとにより構成され、電磁コイルへの通電によって該アクチュエータに発生した推力で防振要素を駆動する。振れ量に応じて電磁コイルへの通電量を変化させることで、様々な振れ量に対して適切な防振効果を得ることができる。具体的には、振れ量が大きいほど電磁コイルへの通電量を大きくし、防振要素を大きく移動させる。
このような光学防振システムを備えた光学機器は、特許文献1にて開示されている。この光学機器では、電源電圧がある値よりも低いか否か、すなわち電池がある程度消耗しているか否かを判別し、電池がある程度消耗している場合に防振システムを非作動とすることで、光学機器の他の機能(撮像機能等)が使用できなくなることを回避する。
また、特許文献1には、シャッタスピードが所定スピードより速いか遅いかや、レンズの焦点距離が所定距離より短いか長いかによって、防振システムを非作動とする技術も開示されている。
特開平5−66452号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された光学機器は、電池が消耗している場合等、所定の条件を満たす場合に一律に防振システムを非作動とするため、防振システムを作動させたい使用者の意思に反して防振システムが非作動状態となる場合がある。このため、防振機能が必要な撮像が行えなくなる等、光学機器の使い勝手が低下するおそれがある。
本発明は、電源の状態に応じた防振動作を確保することで、防振動作による他の機能の制限を少なくしつつ、使い勝手の向上を図れるようにした光学機器を提供する。
本発明の一側面としての光学機器は、撮像系内の防振要素を移動させて像振れを抑制する防振手段と、振れに応じた信号を出力する振れ検出手段と、該振れ検出手段からの信号に基づいて防振手段の動作を制御する制御手段とを有する。制御手段は、電源から電力の供給を受けて動作する。そして、制御手段は、該電源の状態に応じて、防振要素の可動量を変更することを特徴とする。
本発明によれば、電源の状態に応じて防振要素の可動量を変更するので、電池が消耗した状態でも防振動作を行わせることができる。したがって、電池が消耗した状態での防振動作によって他の機能が制限されることを少なくしつつ、防振動作を確保して使い勝手を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本実施の実施例1である光学機器としての交換レンズ装置を含む撮像システムの構成を示している。
100はデジタル一眼レフカメラ(以下、カメラという)であり、200はカメラ100に装着される交換レンズ装置(以下、交換レンズという)である。
カメラ100内に設けられた電気回路部101は、交換レンズ200内の撮像光学系からの光量を測定するための測光部102と、撮像光学系の焦点状態を検出する焦点検出部103とを有する。また、撮像素子105と、撮像素子105の露出を制御するフォーカルプレンシャッタ104と、不図示のクイックリターンミラーを動作させるミラー駆動部(図示せず)と、これら構成要素を制御するカメラCPU106とを有する。撮像素子105は、CCDセンサやCMOSセンサ等で構成される光電変換素子である。
さらに、電気回路部101は、交換レンズ200とのシリアル通信を行うための通信部107と、撮像された画像や各種情報を表示する表示モニタ108とを有する。
また、カメラ100には、撮像動作を指示するために操作されるレリーズスイッチ109が設けられている。レリーズスイッチ109は、2段ストロークスイッチであり、第1ストローク操作(半押し操作)されてスイッチSW1がONすることで、測光や焦点調節等の撮像準備動作が開始される。また、第2ストローク操作(全押し操作)されてスイッチSW2がONになることで、画像記録動作が開始される。
さらに、カメラ100内には、上記電気回路部101に電源電圧を供給する電源としての電池110が装填されている。この電池110は、カメラ100に対して着脱が可能である。また、電池110からの電源電圧は、不図示の電気接点を介して交換レンズ200にも供給される。
交換レンズ200内には、撮像光学系が設けられている。撮像光学系は、被写体側から順に、フォーカスレンズ201と、ズームレンズ202と、絞り203と、防振要素としての補正レンズ216とを含む。撮像光学系は、被写体からの光を撮像素子105上に結像させる。撮像光学系及び撮像素子105により撮像系が構成される。補正レンズ216は、撮像系内の防振要素である。
また、交換レンズ200内の電気回路部207には、交換レンズ200の制御を行う制御手段としてのレンズCPU208と、カメラ100との間でシリアル通信を行うための通信部209とが設けられている。
また、電気回路部207には、フォーカスレンズ201を光軸方向に駆動するレンズ駆動用モータ212と、レンズCPU208からの制御信号に応じてレンズ駆動用モータ212を動作させるレンズ駆動制御部211とを有する。また、フォーカスレンズ201の移動に伴ってパルス信号を出力するパルス発生器215も有する。また、絞り203を駆動する絞り駆動用モータ214と、レンズCPU208からの制御信号に応じて絞り駆動用モータ214を動作させる絞り制御部213とを有する。
また、交換レンズ200内には、ズームレンズ202の位置を検出するためのズーム位置検出器204と、フォーカスレンズ201の位置を検出するためのフォーカス位置検出器205とが設けられている。
さらに、交換レンズ200内には、カメラ100側の電池110から供給される電源電圧に応じた信号を出力する電源検出手段としての電池チェック部(BC)230が設けられている。レンズCPU208は、該電池チェック部230からの信号により、電池110から供給される電源電圧のレベルを検出することができる。言い換えれば、電池110の状態が、特定の残量以下の状態であるか否かを検出することができる。
また、交換レンズ200内には、オートフォーカスとマニュアルフォーカスを切り替えるために操作されるA/Mスイッチ、及び防振動作のON/OFFを切り替えるISスイッチを含むスイッチ部206が設けられている。さらに、交換レンズ200の振れを検出する振れセンサ217が設けられている。振れセンサ217としては、振動ジャイロのような角速度センサや、加速度センサ等が用いられる。本実施例では、角速度センサを用いる。
また、交換レンズ200内には、補正レンズ216を光軸に直交する面内で移動させて防振動作を行わせる補正レンズ駆動部219と、レンズCPU208からの制御信号に応じて補正レンズ駆動部219を制御する補正レンズ制御部218とを有する。
ここで、レンズCPU208は、振れセンサ217からの角速度信号を積分して角変位(振れ量)を算出する。そして、レンズCPU208は、該角変位の情報に基づいて、補正レンズ216を駆動するための制御信号を生成する。なお、レンズCPU208は、後述するように、積分処理における角速度信号に対する積分特性を電池110の状態に応じて変更し、補正レンズ216の可動量を変更する。
ここで、補正レンズ216を含む防振手段としての防振ユニット51の構成例を、図6〜図8を用いて説明する。図6は、防振ユニット51の正面図であり、図7A及び図7Bはそれぞれ、防振ユニット51を図6中のA−A線で切断した断面図及び矢印B方向から見た図である。図8は、防振ユニット51の斜視図である。
補正レンズ216は、支持枠53により保持されている。図7Bに示すように、補正レンズ216は、支持枠53により保持された2枚のレンズ216a,216bにより構成されている。
地板54には、レンズ52が固定されている。レンズ52と上記補正レンズ216により撮像光学系内での1つのレンズ群を構成している。
支持枠53における互いに90度の位相差を有する2箇所には、強磁性材料により形成されたヨーク55が取り付けられている。該ヨーク55の裏面には、ネオジウム等の永久磁石56p,56yが吸着固定されている。
また、支持枠53から放射状に延出した3本の支持軸53aは、地板54の側壁54bに形成された長孔部54aに挿入されている。
図7A及び図8に示すように、支持軸53aは、補正レンズ216の光軸方向(光軸には符号57を付す)においてはガタが少なくするように、長孔部54aに係合している。また、支持軸53aは、光軸直交面内(光軸直交方向)においては矢印58p,58y,58rで示す方向に移動できるように、長孔部54aに係合している。
ただし、図6に示すように、支持枠53上に光軸を挟んだ2箇所に設けられたピン53bと地板54上の2箇所に設けられたピン54cとの間には、弾性部材としての引っ張りコイルバネ59が掛けられている。このため、支持枠53は、矢印58p,58y,58rの方向において弾性的に移動可能に支持されるとともに、その移動範囲が制限される。
地板54には、永久磁石56p,56yに対向する位置にコイル510p,510yが取り付けられている。ヨーク55、永久磁石56p及びコイル510pは、図7Bに示すように配置されている。なお、もう一方のヨーク55、永久磁石56y及びコイル510yも同様に配置されている。図1中の補正レンズ駆動部219は、コイル510p,510yを含む。
コイル510pに電流を流すと、永久磁石56pとコイル510pの間に発生した反発力(駆動力)によって、支持枠53は矢印58pの方向(ピッチ方向)に駆動される。同様に、コイル510yに電流を流すと、永久磁石56yとコイル510yの間に発生した駆動力によって、支持枠53は矢印58yの方向(ヨー方向)に駆動される。
各方向への駆動量は、各方向における引っ張りコイルバネ59の弾性力と、コイル及び永久磁石間に生じる駆動力との釣り合いで求まる。したがって、交換レンズ200に生じた振れによる像変位を打ち消すように支持枠53(つまりは補正レンズ216)を移動させる電流をコイル510p,510yに流すことによって、補正レンズ216の光軸直交方向への移動による防振動作が可能となる。コイル510p,510yに流すべき電流は、前述した角変位に基づいて決定される。
補正レンズ216が移動することで、撮像素子105上に形成される光学像の振れが抑制され、この結果、撮像素子105を用いて生成される画像の振れが抑制される。この光学像の振れと生成される画像の振れとを含めて像振れという。
一般に、コイルに流す電流をi(A)とし、磁束密度をB(H)とし、コイルの有効長をL(m)とし、バネ定数をk(N/m)とし、釣り合いの位置からの支持枠53の変位をx(m)とすると、次式が成り立つ。

このように、コイル通電により生ずる駆動力とバネ弾性力との釣り合いによって防振レンズ216の位置を制御する防振ユニット51においては、上記式より、釣り合いの位置からの変位xが大きいほどコイルに流す電流量を多くする必要がある。これにより、防振動作により消費される電力は、変位xの二乗に比例して大きくなる。そして、カメラ100と共用している電池110がある程度消耗した状態で、消耗していない状態と同じように防振動作を行うと、電池110の消耗をより早め、カメラ100側での撮像可能回数が減少する等、防振機能以外のカメラ機能を制限してしまう。
このため、本実施例では、以下に説明するように、電池110の状態(電圧又は残量)に応じて、補正レンズ216の可動量(最も大きく移動できる量)を変更する。
ただし、図6〜図8に示した防振ユニットは例に過ぎず、他の構成を有する防振ユニットを用いてもよい。
図2には、カメラCPU106にて行われる処理の流れを示している。この処理は、カメラCPU106内に格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。
まず、ステップS101では、カメラCPU106は、スイッチSW1がONするのを待機し、該スイッチSW1がONされたことを判定すると、ステップS102へ進み、測光動作を行う。
次に、ステップS103では、カメラCPU106は、A/Mスイッチによりオートフォーカスが選択されている場合に、フォーカス制御を行う。具体的には、焦点検出部103において、撮像光学系からの光束を複数に分割して複数の被写体像を得る。そして、受光センサを用いて該複数の像の位相差を検出する。さらに、該位相差から撮像光学系のデフォーカス量を求め、該デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ201の合焦を得るための駆動量を算出する。該駆動量の情報(フォーカス駆動命令)はレンズCPU208に送信され、レンズCPU208は該情報に応じてフォーカスレンズ201を駆動する。
続くステップS104においては、カメラCPU106は、合焦が得られたか否かを判定する。合焦していなければステップS103へ戻り、再度フォーカス制御を行う。合焦している場合は、ステップS105へ進む。
ステップS105では、カメラCPU106は、スイッチSW2がONされたか否かを判定する。スイッチSW2がONされていなければステップS101に戻り、スイッチSW2がONされていればステップS106へ進む。
ステップS106では、クイックリターンミラーのアップ動作(撮像光路外への退避動作)を行う。
そしてステップS107では、先に行った測光の結果に基づいてレンズCPU208に絞り駆動命令を送信する。レンズCPU208は、該絞り駆動命令に基づいて絞り203を絞り込み駆動する。
続くステップS108では、シャッタ104の先幕を走行させ、撮像素子105の露光を開始する。
その後、ステップS109では、先に行った測光の結果に基づいて設定されたシャッタ秒時Tvが経過するまで待機し、シャッタ秒時Tvが経過すると、ステップS110へ進む。
ステップS110では、シャッタ104の後幕を走行させ、露光を終了する。
次にステップS111では、レンズCPU208に絞り開放命令を送信する。レンズCPU208は、該絞り開放命令に基づいて絞り203を開放駆動する。
最後に、ステップS112において、クイックリターンミラーのダウン動作(撮像光路内への配置動作)を行い、次の撮像のためにステップS101へ戻る。
なお、上記動作中に、カメラCPU106は、スイッチSW1,SW2のON等のカメラ100の状態を示す情報をレンズCPU208に送信する。
次に、レンズCPU208で行われる処理について説明する。まず、図3には、レンズCPU208で行われるレンズリセット処理の流れを示している。
交換レンズ200をカメラ100に装着すると、カメラCPU106からレンズCPU208へシリアル通信がなされ、レンズCPU208は、ステップS201から本処理を開始する。
まずステップS201では、レンズCPU208は、各種の初期設定を行なう。例えば、各処理で用いる変数やフラグの初期化、各種ポートの設定、各種割り込み制御の設定、不揮発性メモリからのデータ読み出し等である。なお、このステップはレンズCPU208がリセットされたときのみ実行され、以後は実行されない。
次に、ステップS202では、ISスイッチやA/Mスイッチの状態を検出したり、ズームレンズ202やフォーカスレンズ201の位置を検出したりする。
続くステップS203では、カメラCPU106からのフォーカス駆動命令に応じてフォーカスレンズ201を駆動する。
さらに、ステップS204では、カメラCPU106からの絞り駆動命令に応じて絞り203を駆動する。
そして次のステップS205では、カメラCPU106から全駆動停止命令を受信したか否かを判定する。受信した場合は、ステップS206に進み、交換レンズ200のほとんど全ての動作を停止させる。これにより、交換レンズ200は、いわゆるスリープ状態になる。全駆動停止命令を受信していなければ、ステップS202へ戻る。
全駆動停止命令は、カメラ100側で一定時間の間何の操作もなされなかった場合に、カメラCPU106から出力される。その後、カメラ100側で何らかの操作が行われると、カメラCPU106はレンズCPU208に停止解除命令を送り、スリープ状態を解除する。これにより、レンズCPU208は、再びステップS202から処理を開始する。
また、上記処理の間に、カメラCPU106からの一定周期毎に発生するシリアル通信割り込み要求があれば、レンズCPU208は割込み処理を行う。割り込み処理では、割り込み要求やこれに伴って送信されてきたデータ等の通信内容を解析し、その解析結果に応じた処理を行う。なお、この解析によって、カメラ100側でのスイッチSW1,SW2のONや、シャッタ秒時、カメラ100の機種、その他のカメラ情報を取得することができる。
また、割り込み処理には、防振割り込み要求に応じた防振割り込み処理も含まれる。防振割り込み要求としては、ピッチ方向の防振動作を要求するものとヨー方向の防振動作を要求するものとが交互にレンズCPU208に送信される。防振割り込み処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
防振割り込み要求を受信したレンズCPU208は、ステップS301から処理を開始する。
まず、ステップS301では、レンズCPU208は、今回の防振割り込み要求がピッチ方向のものかヨー方向のものかを判定する。ピッチ方向であれば、ステップS302に進み、各種フラグや係数、計算結果等をピッチデータとして読み書きできるようにデータアドレスを設定する。ヨー方向であれば、ステップS303に進み、各種フラグや係数、計算結果等をヨーデータとして読み書きできるようにデータアドレスを設定する。
続くステップS304では、振れセンサ217(ここでは、角速度センサとする)からの出力をA/D変換し、その結果を不図示のメモリ(RAM)に格納する。
続くステップS305では、防振開始の指示が行われたか否かを判定する。例えば、ISスイッチがONであり、かつカメラCPU106から送信されてきた通信内容の解析結果によりスイッチSW1のONが検出された場合に、防振開始指示が行われたものとする。防振開始指示がなされた場合はステップS306へ進み、防振開始指示がなされていなければステップS313へ進む。
ステップS306では、振れセンサ217からの出力のA/D変換後の信号のうち、低周波成分をカットするために、ハイパスフィルタ(HPF)演算を行う。
続くステップS307では、カメラCPU106から送信されてきた通信の解析結果により、スイッチSW1とスイッチSW2のうちどちらがONかを判定する。スイッチSW1がONであればステップS308へ進み、スイッチSW2がONであればステップS309へ進む。
ステップS308では、電池チェック部230を通じて、カメラ100内の電池110から交換レンズ200に供給されている電源電圧が特定電圧(例えば、4V)以下か否かを判定する。ここで、特定電圧は、電池110がフル充電された状態での電圧(例えば、5V)よりも低く設定されている。電源電圧が特定電圧以下であることは、電池110が特定の残量以下の状態であることに相当する。電源電圧が特定電圧より大きければステップS309へ進み、特定電圧以下であればステップS310へ進む。
ステップS309では、電源電圧はまだ充分高く、電池110の残量に余裕があるとみなして、振れセンサ217からの角速度信号に対する積分特性を第1の積分特性に設定する。そして、この第1の積分特性で角速度信号の積分処理を行い、角速度信号を角変位信号、すなわち振れ量を示す情報に変換する。
一方、ステップS310では、電源電圧が低く、電池110の残量に余裕がないとみなして、振れセンサ217からの角速度信号に対する積分特性を第2の積分特性に設定する。そして、この第2の積分特性で角速度信号の積分処理を行い、角速度信号を角変位信号、すなわち振れ量を示す情報に変換する。
ここで、上記第1及び第2の積分特性について、図5を用いて説明する。
第1の積分特性は、補正レンズ216のメカニカルな又は電気的な可動量(最大補正ストローク)までの移動を可能とするよう角速度信号を積分する場合に用いられる。また、第2の積分特性は、第1の積分特性に比べて、一部の積分時定数が小さい。一部とは、交換レンズ200の振れ(角変位)が特定の角変位より大きい領域を意味する。
つまり、第1及び第2の積分特性ではともに、交換レンズ200の振れ(角変位)が大きくなるにしたがって積分演算のカットオフ周波数が大きくなる(積分時定数が小さくなる)。しかし、第2の積分特性では、第1の積分特性よりも小さな角変位から積分演算のカットオフ周波数が増加する。
このような第2の積分特性を用いると、同じ角変位に対する補正レンズ216の移動量が、第1の積分特性が用いられる場合の移動量に比べて小さくなる。この結果、第2の積分特性下での補正レンズ216の可動量は、第1の積分特性下での可動量よりも小さく制限される。したがって、第2の積分特性を用いることで、交換レンズ200の振れ量が同じでも、防振ユニットの動作(補正レンズ216の駆動)に使用される電力を少なくすることができ、電池110の消費を抑えることができる。
本実施例では、電池110からの電源電圧が特定電圧以下となることで、積分特性を第1の積分特性から第2の積分特性に変更する。これは、電源電圧が低く電池残量が少なくなってきている状態では、電池110の消耗をできるだけ遅くしてカメラ100及び交換レンズ200の他の機能(オートフォーカス機能や画像記録機能等)をできるだけ長く使用できるようにするためである。
さらに、第2の積分特性では、上記特定の角変位よりも角変位が小さい領域では、第1の積分特性と同じ積分時定数となる。これにより、第2の積分特性を用いる場合、つまりは電源電圧が特定電圧以下である場合においても、使用者が最も防振効果を望む場合が多い小さな振れに対する防振性能を確保できる。
また、本実施例では、スイッチSW1がON(スイッチSW2はOFF)の間でのみ、第2の積分特性を使用する。つまり、画像記録中には電池110の状態にかかわらず補正レンズ216の可動量の変更を行わず、画像記録中以外の状態で電池110の状態に応じて補正レンズ216の可動量を変更する。
これは、一般の撮像においては、スイッチSW1がONの期間(撮像準備動作期間)はある程度長く、この間に第2の積分特性を用いた防振動作を行うことで、省電効果が大きくなるためである。また、スイッチSW2がONの期間(画像記録期間)は長くとも1秒以内の短い期間であるため省電効果は少なく、記録用画像を撮像するときには本来の防振動作を許容して、良好な画像の取得を可能とすべきだからである。
図4に戻って、ステップS311では、検出遅れや演算遅れを補償するために、ステップS309及びS310での積分演算結果に対して位相補償演算を行う。そして、ステップS312では、位相補償演算後の積分演算結果に対して適当なゲインを掛けて、不図示の出力ポートに出力する。出力ポートから出力された信号は、補正レンズ制御部218に入力され、補正レンズ駆動部219により補正レンズ216が駆動される。こうして、防振動作が行なわれ、防振割り込み処理を終了する。
なお、上記ステップS305において防振開始指示がなされていなければ、ステップS313において、ハイパスフィルタ(HPF)演算や積分演算の初期化を行い、防振割り込み処理を終了する。
以上のように、本実施例では、交換レンズ200に供給される電源電圧が特定電圧以下に低下した場合には、振れセンサ217からの角速度信号を積分する際の積分時定数がより小さくなるように積分特性を変更する。これにより、電池110がある程度消耗した状態において、補正レンズ216の可動量をその最大補正ストロークよりも小さくして電池110の消耗速度を遅くすることができるとともに、防振動作を確保することができる。
図9には、本発明の実施例2である光学機器としての交換レンズにおいて行われる防振割り込み処理の流れを示している。実施例1では、電源電圧が特定電圧以下の場合に積分特性を変更することで、補正レンズの可動量を小さくしたが、本実施例では、積分値が特定値以上である場合は、積分値=特定値に固定することで補正レンズの可動量を小さくする。
なお、本実施例で説明する処理が実行される交換レンズ及びカメラの構成は、実施例1と同じであり、共通する構成要素には実施例1と同符号を付す。また、本実施例では、実施例1において図2及び図3に示した処理と同じ処理を行う。
カメラCPU106からの防振割り込み要求を受信したレンズCPU208は、ステップS301から処理を開始する。ステップS301〜S306までの処理及びステップS313の処理は、実施例1と同じである。ステップS306からステップS401に進む。
ステップS401では、レンズCPU208は、実施例1で説明した第1の積分特性で、振れセンサ217からの角速度信号の積分演算を行い、角変位信号へと変換する。
次のステップS307では、実施例1でも説明したように、カメラCPU106から送信されてきた通信の解析結果により、スイッチSW1とスイッチSW2のうちどちらがONかを判定する。スイッチSW1がONであればステップS308へ進み、スイッチSW2がONであればステップS311へ進む。
ステップS308では、実施例1でも説明したように、電池チェック部230を通じて、カメラ100内の電池110から交換レンズ200に供給されている電源電圧が特定電圧(例えば、4V)以下か否かを判定する。電源電圧が特定電圧より大きければステップS311へ進み、特定電圧以下であればステップS402へ進む。
ステップS402では、ステップS401で算出した積分値(=角変位)の絶対値が特定値より大きいか否かを判定する。特定値以下であればステップS311へ進む。一方、特定値より大きければステップS403へ進み、
積分値の絶対値=特定値 …(1)
に設定する。ここにいう特定値は、補正レンズ216のメカニカルな又は電気的な可動量(最大補正ストローク)に相当する値よりも小さい値である。上記設定後、積分値(特定値)に対して振れの方向を示す符号を付加する。
上記(1)の設定は、防振動作に用いられる積分値の上限値を、電源電圧が特定値より大きい場合に比べて小さくすることに相当する。つまり、本実施例では、電源の状態に応じて、防振動作に用いられる積分値の上限値を変更する。このように設定することで、補正レンズ216の可動量は、最大補正ストロークよりも小さく制限される。したがって、実際の交換レンズ200の振れ量が同じでも、防振ユニットの動作(補正レンズ216の駆動)に使用される電力を少なくすることができ、電池110の消費を抑えることができる。
ステップS311では、ステップS401で計算された積分値(電源電圧が特定電圧より高い場合)又はステップS403で設定された積分値(電源電圧が特定電圧以下の場合)に対して、実施例1と同様の位相補償演算を行う。そして、ステップS312で、位相差補償演算の結果を出力ポートから出力する。
以上のように、本実施例では、交換レンズ200に供給される電源電圧が特定電圧以下に低下した場合には、振れセンサ217からの角速度信号の積分値が特定値を超えないように制限する。これにより、電池110がある程度消耗した状態において、補正レンズ216の可動量をその最大補正ストロークよりも小さくして電池110の消耗速度を遅くすることができるとともに、防振動作を確保することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上記各実施例では、交換レンズ内に設けられた電池チェック部でカメラ内に設けられた電池からの電源電圧を検出する場合について説明した。しかし、電池チェック機能をカメラに持たせ、カメラから交換レンズに電源電圧の情報を送信し、交換レンズはその情報に基づいて補正レンズの可動量を変更するようにしてもよい。
また、上記各実施例では、補正レンズを移動させて像振れ(光学像の振れ)を抑制する場合について説明したが、撮像素子(防振要素)を移動させることで像振れ(取得画像の振れ)を抑制するようにしてもよい。さらに、上記各実施例では、補正レンズを光軸直交方向に移動させる場合について説明したが、移動方向は光軸直交方向に限らず、また防振要素としていわゆる可変頂角プリズムを使用してもよい。
さらに、上記各実施例では、レンズ交換式撮像システムに用いられる交換レンズについて説明したが、本発明の実施例としては、レンズ一体型撮像装置(光学機器)も含まれる。また、上記各実施例では、交換レンズにおいて補正レンズの可動量の変更処理を行う場合について説明したが、カメラ(光学機器)において同変更処理を行い、交換レンズに対して補正レンズの可動量の制限を指令するようにしてもよい。
また、上記各実施例では、一眼レフカメラシステムについて説明したが、本発明は、ビデオカメラシステムを構成する交換レンズやビデオカメラも実施例として含む。
本発明の実施例1である交換レンズを含む撮像システムの構成を示すブロック図。 実施例1におけるカメラCPUでの処理を示すフローチャート。 実施例1におけるレンズCPUでの処理を示すフローチャート。 実施例1におけるレンズCPUでの防振割り込み処理を示すフローチャート。 実施例1における積分特性を示す図。 実施例1における防振ユニットの正面図。 図6の防振ユニットのA−A断面を示す図。 図6の矢印B方向から見た防振ユニットを示す図。 防振ユニットの斜視図。 本発明の実施例2である交換レンズ(レンズCPU)での防振割り込み処理を示すフローチャート。
符号の説明
100 カメラ
110 電池(電源)
106 カメラCPU
200 交換レンズ
201 フォーカスレンズ
202 ズームレンズ
203 絞り
208 レンズCPU
216 補正レンズ
217 振れセンサ
230 電池チェック部

Claims (8)

  1. 撮像系内の防振要素を移動させて像振れを抑制する防振手段と、
    振れに応じた信号を出力する振れ検出手段と、
    該振れ検出手段からの信号に基づいて前記防振手段の動作を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、電源から電力の供給を受けて動作し、
    該電源の状態に応じて、前記防振要素の可動量を変更することを特徴とする光学機器。
  2. 前記制御手段は、前記電源の状態が特定の残量以下の状態になった場合は、前記特定の残量より多い状態である場合に比べて、前記防振要素の可動量を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記制御手段は、前記振れ検出手段からの信号を積分し、該積分値に基づいて前記防振手段の動作を制御し、
    該制御手段は、前記電源の状態に応じて前記振れ検出手段からの信号に対する積分特性を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
  4. 前記制御手段は、前記電源の状態が特定の残量以下の状態になった場合は、前記特定の残量より多い状態である場合に比べて、積分時定数が小さくなるように前記積分特性を変更することを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  5. 前記制御手段は、前記振れ検出手段からの信号を積分し、該積分値に基づいて前記防振手段の動作を制御し、
    該制御手段は、前記電源の状態に応じて前記積分値の上限値を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学機器。
  6. 前記制御手段は、前記電源の状態が特定の残量以下の状態になった場合は、前記特定の残量より多い状態である場合に比べて、前記積分値の上限値を小さくすることを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  7. 前記制御手段は、画像記録中には前記電源の状態にかかわらず前記防振要素の可動量の変更を行わず、該画像記録中以外の状態で前記電源の状態に応じて前記防振要素の可動量を変更することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光学機器。
  8. 前記防振手段は、前記防振要素を移動可能に支持する弾性部材と、前記防振要素の駆動力を発生する駆動手段とを含み、
    前記制御手段は、前記弾性部材に生ずる弾性力と釣り合う駆動力が発生するように前記駆動手段に対する通電を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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