JP2008268668A - 幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】幅方向TDに一軸円筒対称に配向したフィルムおよびその効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】幅方向に一軸延伸する前に、加熱により長手方向に収縮するフィルムを該延伸前のフィルム端部に接着積層後、該積層フィルムを加熱することにより端部に積層したフィルムを収縮させた後に、該フィルム両端部をテンタークリップに把持させて幅方向に一軸延伸することにより、幅方向TDに一軸円筒対称に配向したフィルムを効率的に製造する。得られたフィルムは液晶表示用などの位相差用の部材や偏光子素子などに好適に用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、幅方向に完全に一軸円筒対称に配向したフィルム、すなわち三次元の屈折率NがN(TD)>N(MD)≒N(ZD)の特別の関係を有するフィルム、およびその製造方法を提供するものである。特に、本発明フィルムを沃素を含浸させたPVAフィルムに適用した場合、2m以上の広幅のPVA偏光子を提供でき、かつ厳しい光学用途にも耐えうる表面欠点のない効率的な製造方法をも提供するものである。さらに光学位相差フィルムなどの利用用途としても広幅で、表面欠点のない、生産効率の高いフィルムの提供と、その製造方法を提供するものである。
従来のPVA偏光子の製法は、長手方向MDに一軸に高倍率延伸する時、幅方向の幅収縮を全く規制せずに自由に幅収縮させて延伸するために、完全な一軸円筒対称の配向様式〔N(TD)>N(MD)=N(ZD)〕を有したフィルムを製造することができた。また、位相差フィルムの製造でも同じようなことがなされていた。このような幅方向に50%程度もの大きな自由収縮させる製造方法では、幅方向にわたって均質な物性となるフィルム有効幅は非常に狭くて、元のフィルム幅の半分以下しか得られず、これは非常に非効率的である。具体的には、4m幅の延伸用PVAフィルムを準備しても、一軸配向性を高くするために、延伸倍率は5〜6倍程度の高倍率延伸であるので、得られるPVAフィルムの有効幅としては、高々1.5m程度しか得られないと言う非常に非効率的な製法であった。さらに近年のLCDディスプレイでは2m幅程度の広幅PVA偏光子が要求されているので、そのためには約6m幅程度の巨大な広幅PVA原反を準備せざるを得ないと言う非常に非能率的な製造方法しかなかった。
そこで、通常のテンターで幅方向TDに延伸すれば延伸前のフィルムよりも広幅の一軸配向フィルムは確かに得られるが、このような製造方法では、長手方向MDにも強い拘束力が働いているので、長手方向MDにも配向した二軸配向性を示すために、高い幅方向TDの一軸配向性が得られない。すなわち、三次元の屈折率Nとしては、〔N(TD)>N(MD)=N(ZD)〕なるものしか得られないのである。したがって、これをPVA偏光子に利用した場合には、高い偏光度、すなわち99.9%以上の偏光度のものは得られず、高々96%程度のものしか得られないと言う大きな問題点があった。
そこで、幅方向TDにテンター延伸しても、配向度の高いフィルムを得る方法が既に提案されている(特許文献1〜4)。これは幅方向に延伸する前に、長手方向MDに予めギヤーなどの機械的な手法でフィルムの長手方向MDの寸法を折れ畳たんで短縮する処理をした後に、該折れ畳まれたフィルム端部をテンタークリップに挟んで幅方向に延伸する方法である。
特開昭55−77530号公報 特開昭61−24425号公報 特開平2−20962号公報 特開平3−63499号公報
さらに、幅方向TDにテンター方式で一軸延伸する時に、該クリップが幅方向TDに延伸するのとは同時に長手方向MDに30〜60%程度リラックスするような特殊な機構を有した幅方向TD延伸装置で延伸する方法も提案されている(特許文献5)。
特開平2−20961号公報
しかしながら、特許文献1〜4の公知の製造方法に開示される方法は、歯車式噛み合いロールの間にフィルムを通して波形に短縮する方法である。このような機械的フィルムを折れ畳んで行く際にどうしてもフィルムの表面にギヤーによる擦り傷を発生させてしまうために、光学用には採用できない方式である。すなわち、従来の提案方式では、光学的に均質で表面欠点のないフィルムを製造することはできないばかりか、該提案の製造方法では装置が複雑になるという大きな欠点も有している。すなわち、フィルムに擦傷を最小限にする折れ畳み工程、および、テンタークリップに噛みやすくするための端部の平滑処理工程、テンタークリップへの挿入装置による把持工程など、機械的、プロセス的な開発要素も多く、かつ製造工程も複雑で、製造コストが高いものになるばかりか、さらに得られたフィルムも光学的に均質、特に長手方向MDに均質な配向フィルムが得にくいなどの大きな問題点があった。
また、特許文献5の公知の製造方法に開示されている方法は、確かに原理的には可能であるが、そのような長手方向MDに大きくリラックスできるテンターは市販されていないので、延伸を実施することができないのである。しかしながら、機械メーカーに特別に注文すると、例えばブルックナーB社(ドイツ)から市販されているテンタークリップが磁力によって個別に独立に動く機構を有したなテンター(商品名“LISIM”)を、本発明のような長手方向MDに50%程度もの大きなリラックスをさせながら幅方向TDに延伸する装置を製造してもらうことの可能性はあるが、現実には機械メーカーB社の話では原理は可能であるが、現実的な装置を試作することは非常に困難であるとの見解であり、したがってそのような装置は現存しないのである。さらに以前にKAMPF社がスクリュー式テンタークリップ駆動テンターを開発していたが、このような方式では延伸条件やリラックス条件を変えないただ一通りの延伸条件だけに限定すればそのような装置の製作は可能と思われるが、残念ながらこのKAMPF社はブルックナーB社に買収された後ではそのような装置をB社では製作していないので、これも我々がこのような装置を手に入れることやテストすることもできない。
本発明は、幅方向TDに一軸延伸する前に、加熱により長手方向MDに収縮するフィルムを該延伸前のフィルム端部に接着積層後、該積層フィルムを加熱することにより端部に積層したフィルムを収縮させた後に、該フィルム両端部をテンタークリップに把持させて幅方向TDに一軸延伸することにより、幅方向TDに一軸円筒対称に配向したフィルムおよびその製造方法をも提供するものであり、本発明の製造方法では生産効率も高く、さらに得られたフィルムの表面特性にも優れた光学用フィルムの製造方法としては優れたものである。
本発明は幅方向TDに一軸円筒対称に配向したフィルムおよびその製造方法に関するものである。ポリマーフィルムを通常のテンターを使って幅方向TDに一軸延伸する前に、(1)該延伸されるフィルムの端部に、加熱で長手方向に収縮する性能を有した収縮フィルムをラミネート積層・貼り合わせ接着する工程と、(2)その積層したフィルムを加熱することにより端部の収縮フィルムを長手方向MDに収縮させる工程と、(3)その収縮させたフィルム端部を通常のテンターに噛ませる工程と、(4)該フィルムを幅方向TDに延伸しながら、長手方向MDにリラックスさせる工程とからなる、幅方向TDに一軸円筒対称に配向したフィルムの製造方法である。
上記(1)のフィルムの端部に加熱で長手方向に収縮する性能を有したフィルムをラミネート積層・貼り合わせ接着工程について説明する。ほぼ完全な一軸円筒対称配向を考える場合、延伸方向に対して直角方向への収縮は概ね50%程度もの大きな収縮率が必要であるので、延伸フィルムの端部に重ね合わせる収縮フィルムの特性としては、長手方向MDに50%以上の大きな熱収縮率を有することが必要となる。熱で収縮させるので、この熱収縮率は収縮させる温度にも大きく依存し、高い温度ほど大きな収縮率を有する。ところが、一般にはあまり高い温度で収縮させると、延伸する中央部の延伸フィルムに結晶化や平面性の悪化、表面酸化など好ましくない特性が表れるのでできる限り低温で大きな収縮率を有する収縮フィルムが好ましい。具体的には、延伸フィルムのガラス転移温度Tg近傍からTg+60℃未満程度の温度範囲の収縮が好ましい。これは、収縮フィルムの収縮につられて延伸フィルムの端部が収縮する必要が有るためである。このためにも、収縮フィルムの特性としては、単に熱収縮率Sの大きさのみではなく、熱収縮時の収縮力Fも配慮する必要がある。すなわち、収縮率Sと収縮時の力Fを掛けたものが収縮エネルギーであるが、この収縮エネルギーが、延伸フィルムの端部の剛性に打ち勝って延伸フィルムの端部が収縮することができる必須条件である。なお、収縮フィルムを延伸フィルムに重ね合わせる方法としては、単に収縮フィルム1枚をそのまま平面上に重ね合わせても良いが、収縮フィルムを長手方向を折れ畳みの軸にして二枚に半切し、この間隙に延伸フィルムを挿入して収縮フィルムが延伸フィルムの端部の表裏の両面に積層する方法の方が収縮力が大きくなることや、テンタークリップの噛み込みミスが少なくなり好ましい。延伸フィルムと収縮フィルムとの接着には接着剤を用いる方法もあるが、プロセスの簡易化、無公害化などを配慮すると熱でラミネートする方法が優れている。このためにも、収縮フィルムの素材としては、延伸フィルムの素材と同じもの、あるいは同質のものが好ましい。なお、このラミネート工程で収縮フィルムと延伸フィルムとが完全接着していることが好ましいが、必ずしも完全接着は必須ではなく、次の熱収縮工程の予熱段階で完全接着すればよい。ただし完全接着しないまま収縮フィルムが熱収縮すると延伸フィルムの端部が収縮しないので、本発明のフィルムは得られず、好ましくない。
上記(2)の積層したフィルムを加熱することにより端部のフィルムを長手方向MDに収縮させる工程について説明する。延伸フィルムの端部に収縮フィルムを積層したフィルム全体を均一に、あるいは端部のみを加熱することにより、該熱収縮フィルム、および延伸フィルム端部を長手方向MDに収縮させる工程が必要である。この加熱収縮工程には、ロール加熱ではフィルム中央部に傷が入るので好ましくなく、フローティング(浮上)方式の非接触式オーブン加熱方式が本発明の場合好ましく、これはフィルムとロールなどと非接触方式の加熱方式であり、得られるフィルム物性上からも好ましい。と言うのは、端部は長手方向MDに収縮するので長手方向MDに緊張しているが、一方収縮しない中央部のフィルムは長手方向MDに収縮しないので長手方向に長くなり、フィルムが余ってくるために、すなわちフィルムの両端をもってフィルムを広げてみると、端部は突っ張っているが、中央部は伸びていると言う、いわゆる中だるみの現象のフィルムとなっている。このような中だるみのフィルムを接触式加熱方式で処理をすると、どうしてもフィルム中央部に皺や傷が入る可能性が高くなるので、接触式方式は本発明方式には使用できない。
上記(3)の収縮させたフィルム端部を通常のテンターに噛ませる工程について説明する。このように中だるみしたフィルム端部を通常のテンタークリップに噛ませる工程であるが、端部は弛まずに張っているので比較的問題もなくクリップに噛ませることは容易である。しかし、中央部のフィルムは長手方向MDに長いのでフィルムが弛んでいるため、通常のテンターのフィルム噛込み方式だと、膨らんだフィルム中央部がテンターの水平板とか何かテンターの部材に接触してフィルムに傷が付く可能性が非常に高い。そこで、中央部の膨らんだ部分に傷が入らないようにするには、テンター入り口には床から天井に向かってクリーンなエアーを流して、中央のフィルムが弛まないように太鼓状になるように下方からエアーを流す構造を設置することが必要である。さらにテンター内の予熱での加熱も、上下のエアーバランスを配慮するのではなく、風の流れが下方から上方に流れるようにすることも大切である。延伸後期や熱処理では上下のエアーバランスは必要である。
上記(4)の該フィルムを幅方向TDに延伸しながら、長手方向MDにリラックスさせる工程について説明する。このようにクリップに把持したフィルムを該延伸フィルムのガラス転移温度Tg以上で幅方向TDに延伸して行くと、自然に長手方向MDのフィルムの弛みは解消され、すなわち長手方向MDにリラックスさせながらの幅方向TD一軸延伸工程により、幅方向TDにほぼ完全に一軸円筒対称に配向したフィルムが得られるのである。延伸倍率は用途によって異なるが、通常は3から10倍程度のものが多い。PVAの偏光子の場合には5〜6倍程度、位相差の場合には1.2倍〜2.5倍程度のものが多い。もちろん配向度を上げるために、例えばPVAのように吸水させながらの延伸でも可能である。
もちろん必要に応じてこれらの延伸フィルムを必要に応じて熱固定しても良い。加熱とリラックス処理など用途に応じて任意の工程を取りうる。さらにコロナ処理やプラズマ処理、薬液処理、コーティング処理などの表面活性化処理や、ハードコートHC処理、防汚性付与処理、帯電防止性AS付与処理、反射防止AR・LR付与処理などの表面に機能性付与処理をしても良いことは明らかである。さらに、これらの延伸工程前の延伸原反に沃素や染料などの機能性化合物を含有させて置いても良いことは明らかである。
本発明のフィルムのガラス転移温度Tgは特に限定はしないが、光学用途の場合には115℃以上、好ましくは135℃以上であることが好ましい。Tgが115℃未満だと、高温下での使用環境、例えば日本の夏場や赤道近傍の国や地域で使用される自動車内でのテレビTVやカーナビゲーションCNなどの液晶表示部材として使用されている場合には、社内温度の上昇により光学フィルムの特性が変わってしまい、その結果、画像補色目やコントラストが変わったり、視野角依存性がでたりすると言う欠点がある。
本発明フィルムが光学用途の場合、光線透過率は88%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは91%以上と、なるべく多くの光線を透過させた方が透過ロスが少なく、明るい液晶画面となるので、なるべく光線透過率の高い、優れたフィルムであることが好ましい。
さらに本発明フィルムの厚みムラは、長手方向で5%以下、好ましくは、3%以下と小さい方が高品位であり好ましい。幅方向にも厚みムラは小さいことがもとめられ、幅方向にも5%以下であることが好ましい。
本発明のフィルムの厚さは、特に限定はしないが、通常のフィルムでは300〜10μm、好ましくは100〜40μmの範囲のフィルムが多用されているが、特に厚さの限定はない。
本発明フィルムの給水率には限定はないが、光学フィルムに用いた場合、吸水率は1.0%以下、好ましくは0.3%以下であることが寸法安定性の点で好ましい。
本発明のフイルムの表面粗さには限定しないが、光学用のような高級用途では中心線平均表面粗さRaは、100nm以下、好ましくは50nm以下、さらに好ましくは20nm以下であることが好ましい。また、フイルムのヘイズ値は、80μm厚さで1.5%以下、好ましくは1.0%以下であるのが好ましい。もちろん拡散フィルムに用いる場合にはこれ以外の値になる。
さらに必要であれば、本発明のフィルムにコーティングや放電処理などの表面処理をして、表面塗れ張力を45dyn/cm以上、好ましくは50dyn/cm以上と大きくすることも可能である。さらに、コーティングなどで表面比抵抗は1012Ω/□以下好ましくは1010Ω/□以下にすることも可能である。
本発明フィルムに用いる好適なポリマーとしては、ポリビニールアルコールPVAフィルム、ポリカーボネートPCフィルム、環状オレフィンポリマーCOP・COCフィルム、アクリル系ポリマーフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンPStフィルム、セルロース系ポリマーTAC・CAPフィルムから選ばれたポリマーが代表的なものであるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
環状オレフィンとしては、ジシクロペンタジエンの開環重合体の水素化物COP、ジシクロペンタジエンとエチレンとの共重合体の水素化物COC、およびノルボルネン系重合体などから選ばれた1種以上で、ガラス転移点が100℃以上、好ましくは130℃以上ものが好ましい。ジシクロペンタジエンの開環重合体の水素化物は、公知の資料(たとえば、特公昭58−43412号公報、特開昭63−218727号公報)などでよく知られている。またジシクロペンタジエンとエチレンとの共重合体は、公知の資料(たとえば、特開昭63−314220号公報)などでも知られており、ノルボルネン系重合体は公知の資料(たとえば、米国特許第2883372号公報、特公昭46−14910号公報、特開平1−149738号公報)などに示されているようにジシクロペンタジエン類とジエノフイルとの混合物から4環体以上の多環ノルボルネン系化合物を得たのち重合体にしたものなどが知られている。もちろんジシクロペンタジエン類は、そのメチルやエチル置換体などのアルキル置換体や、エンド異性体、キキソ異性体またはこれらの混合物なども含んでも良い。該環状ポリオレフインの分子量は数平均分子量で30000以上、70000未満、好ましくは35000以上、60000未満であるのが、フイルムの機械強度、特に衝撃性、押出成形などの点で好ましい。
メチルペンテンポリマーPMPとは、4メチルペンテン-1ホモポリマーや、それに炭素数8,10,12、20などの任意の長さの側鎖を2〜20モル%程度共重合させた共重合メチルペンテンポリマーなども含み、これらの主たるものは三井化学からTPXとして市販されている。
ポリスチレンPStとは、基本骨格にスチレン基を有した高分子化合物で、タクティシティとしては、アタクチックポリマーを主としたポリマーが透明性に優れていて好ましい。透明性を害さない範囲で、すなわち、厚さ80μmのフィルムにしたときに、光線透過率が88%以上の値が保たれる範囲でアイソタクチックポリスチレンやシンジオタクティックポリスチレンを含有したポリスチレンでも、さらに、これにエチレン基のような他のモノマーを20モル%程度以下共重合したものでも良い。出光石油化学などから市販されている。
アクリル系ポリマーとしては、ポリメチルメタアクリレートPMMA、ポリメタクリレートなどで代表されるポリマーで、これらの共重合体などを含む光線透過率の高い光学的に透明なポリマーである。また、公知文献(たとえば、特開2006−265543号公報(東レ))に示されているように、カルボキシル基含有アクリル共重合体に環化反応を行うことにより得られるグルタル酸無水物単位含有共重合体は、高いガラス転移温度Tgを有するのみならず、高度な耐熱性、無色透明性、熱安定性に優れた成形加工特性を有し、さらに異物も減少し、光学材料に要求されている高度な無色透明性、低異物アクリルポリマーとなるので本発明フィルムにも有効にもちいることができる。もちろん、これにアクリルゴムを分散させて強靱性を付与したポリマー、例えば公知文献(たとえば、特開2006−283013号公報(東レ))に示されているように、グルタル酸無水物単位を有するアクリル樹脂に、該アクリル樹脂との屈折率差が0.05以下で、該粒子径が1μm以下のアクリル弾性体粒子を配合したポリマーなども有効である。
ポリカーボネートPCとは、炭酸とグリコールあるいは2価フェノールとのポリエステルで、−O−CO−O−のカーボネート結合を有する高分子で、ビスフェノールと炭酸エステルの高分子が最も実用的に用いられており、帝人(パンライト、ピュアエース)、カネカ(エルメック)、三菱ガス化学(ユーピロン)などから市販されている。もちろんこれにフルオレン基を有したモノマーを共重合したポリマー(たとえば、特開2005-189632号公報(帝人))は逆位相差を示すので、このようなポリカーボネートも用途によっては好んで用いることができる。
ポリビニルアルコールPVAとは、OH基がビニル基の側鎖に有するポリマーで、一般的には酢酸ビニルモノマーを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して得られる水溶性のポリマーである。ケン化度は通常は90〜100%のものが良く用いられるが、特に光学用途の場合にはケン化度は98%以上の99.9%以上のものが好んで用いられる。この樹脂は加熱すると分解するので、水を70〜50重量%程度含水させてこれを100℃近傍の温度を掛けると分解することもなく、樹脂が流動するので、このような含水ペレットを用いるとゲルなどの欠点の無い均一なフィルムを得られる。なお立体規則性のあるPVAとしては、シンジオタクティシティが30〜50%程度のポリマーを使用すると耐水性にも優れるので、用途によっては好ましい原料である。
トリアセチルセルロースTAC(Triacetylcellulose)は、三酢酸セルロースまたはセルローストリアセテートとも言われ、天然の高分子であるセルロースを無水酢酸と反応させて,セルロース分子に含まれる水酸基(OH−)をアセチル基(CHCO−)に置き換える(アセチル化)ことにより得られる高分子がアセチルセルロース。このうち,すべての水酸基をアセチル化したものがTAC(トリアセチルセルロース)である。透明性に優れているが、これ単独では加熱すると熱分解するので、塩化メチレンのような極性溶媒に溶かして成型する。
本発明フイルム中には公知の任意の添加剤、例えば着色防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、結晶核剤、接着向上剤、すべり剤、ブロツキング防止剤、耐侯剤、消泡剤、透明化剤、粘度調整剤などを含有させてもよいことは明らかである。帯電防止としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ビス(オクチルポリオキシエチレン)ホスフエ−トソ−ダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ホスホニウム、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸ホスホニウム、スチレンスルホン酸、ポリエチレングリコールなどの公知の帯電防止剤などがあるが、透湿性のある帯電防止剤を添加剤として用いると、乾燥時、および経時での耐電防止安定性に優れるので好ましい。ここで透湿性のある帯電防止剤とは、カリウムK、ルビジウムRb、セシウムCe、リチウムLi、ナトリウムNa、などのアルカリ金属から選ばれたイオン基を有するアイオノマーポリマーのことであり、本発明の場合には特にカリウムKイオンを含有したポリマーの含有が、フィルムの透湿性、相溶性、透明性の点で好ましい。透湿性アイオノマーの代表例としては、ポリスチレンスルフォン酸塩PSSアイオノマー、エチレン系スルホン酸塩アイオノマー、エチレン・不飽和カルボン酸アイオノマーなどがあり、代表的なポリマーとしては三井デュポンから市販されている“エンティラ”が特に優れている。もちろんこれと同時に相溶化剤を併用しても良いことは明らかである。これらの帯電防止剤の添加量としては、透明性およびブリードアウト性などの点から重量換算で20%以下、できれば10%、さらに好ましくは5%以下が良い。
次に本発明フイルムの製造方法について述べるが、これに限定されるものではない。常法により公知の光学用の原料を乾燥・加熱した原料ペレットを窒素雰囲気下、できれば酸素濃度100ppm以下の雰囲気下でシート押出機に供給して押出機の中で剪断応力や剪断速度が小さくなるようにシリンダー内で溶融させ、これを10μ以上の異物を通さない多数の微細リーフディスク・フィルターを通過させたのちに口金より溶融シ−トを吐出させ冷却ドラムに密着固化させてキヤストシ−トを得る。積層シートとして他のポリマーとの積層することも可能である。もちろん、TAC樹脂のように加熱できない樹脂には溶剤で溶かして流動性を与えてからシーティングしてもよい。またPVA樹脂のように、給水率50%程度の水を含んだ状態で100℃程度に加熱してシーティングする場合もある。
押出されたフィルムのキャスト密着方式は、キャストロールに粘着させながら密着力を得る粘着キャスト方式や、静電荷を印可させながら静電気力で密着させる方式、さらには弾性ロールやエンドレスベルトなどで圧着させる方法などがあるが、本発明の場合、静電密着方式が、高速製膜、無欠点製膜、取扱性などの点で特に好ましい。このような静電密着方式が適用できるようにするには、できれば溶融時のポリマーの体積抵抗値は108―10Ω・cm程度の範囲であることが必要なために、抵抗値の小さな、相溶性のある特定のポリマー、例えば帯電防止ポリマー“エンティラ”(三井デュポン)などを含有させることによっても達成できるものである。もちろん、ニツプロ−ル(ソフトニップ&ハードニップ)方式、ベルト方式、カレンダ−方式、エア−ナイフ方式、エア−キヤンバ−方式なども用いることができる。また、ドラム材質はクロムメツキ、ステンレスまたはセラミックからなる最大表面粗さRy0.1μm以下の表面ドラムをもちいるのがよい。またドラム表面温度は、ポリマーの種類にもよるが、そのポリマーのガラス転移温度近傍がよい。COP,COCの場合、105〜165℃のものがよく用いられる。また、ドラフト比は10以下、好ましくは5以下と小さい方が光学的に等方なフイルムとなるので好ましい。
かくして得られたフィルムの両端部に、加熱で長手方向に収縮する性能を有した収縮フィルムをラミネート積層・貼り合わせ接着させる工程を経た後に、その積層したフィルムを加熱することにより端部の熱収縮フィルムを長手方向MDに収縮させた後に、その収縮させたフィルム両端部を通常のテンターに噛ませて、該フィルムを幅方向TDに延伸すると、長手方向MDにはリラックスするので、希望通りの幅方向TDにほぼ完全に一軸円筒対称に配向したフィルムが製造できるのである。
このようにして得られたフィルムに、表面処理、例えばコーティング処理、コロナ放電処理、プラズマ処理などの表面変性をすることにより、各種表面特性を有したフィルムとなる。たとえば、ラミネート処理、帯電防止処理、易接着処理、易滑化処理、離型処理、着色、耐摩耗性、耐反射性、粗面化処理などが挙げられる。さらに他の化合物を含浸させても良い。
製造原価の安い方法で幅方向に一軸完全に円筒対称配向フィルムが製造できるので、広幅の偏光フィルムが得やすくなるばかりか、より汎用用途にも幅広く利用されることが可能となり、液晶表示にとっては高性能で低価格な液晶ディスプレイができ、ますます液晶テレビが普及する原動力となる。
以下に本発明の実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
なお、物性の評価方法は以下による。
(1)一軸円筒対称性
三次元方向の屈折率を測定して、N(TD)>N(MD)≒N(ZD)の関係にあるときを一軸円筒対称性と言う。N(MD)>N(ZD)の場合にはこのような表現とはならない。
(2)三次元の屈折率
測定はアッベの屈折計を用い、ナトリウムD線(589nm)を光源として試料フイルム面とレンズとの密着が良くなるように高屈折率液体の沃化メチレン液でマウントして全反射が均一になるようにした。屈折率の測定方向は、接眼レンズの上に置いた偏光板の偏光方向が、水平方向(左右方向)になるように置き、この偏光方向と同じ方向のサンプルの屈折率が測定できる。すなわち、サンプルのMD方向を水平に置いたときにはMDの屈折率が求められる。一方、偏光板を垂直方向(上下方向)にした時には、サンプルの方向に関わらず厚さ方向の屈折率が求められる。
(3)リターデーションRe、Rth(nm)
フィルムの複屈折△nにフィルムの厚さd(nm)を掛けたものでる。長手方向MDの屈折率から幅方向TDの屈折率を引いた差を面内複屈折△npとし、これにフィルム厚さdを掛けたものを面内リターデーション値Reとする。一方、長手方向MDと幅方向TDの屈折率の算術平均値から、厚さ方向ZDの屈折率を引いた差を厚さ方向複屈折△naとして、これにフィルム厚さdを掛けたものを厚さ方向リターデーションRth値とする。
(4)光線透過率(%)
日立製作所製の分光光度計U−3410を用いて測定し、波長300nmから700nmまでの可視光線の全光線透過率を測定し、550nmにおける値を採用する。単位は%。
(5)ヘイズ(%)
JIS K6782の方法にしたがいト−タルヘイズを求めた。
(6)中心線平均表面粗さRa、最大粗さRy(nm)
JIS B0601にしたがい、小坂研究所製の高精度薄膜段差計ET−10を用いて測定する。測定条件は、触針先端半径0.5μm、針圧5mg、測定長1mm、カットオフ0.08mm。中心線平均粗さRaは、粗さ曲線の中心線から上下にずれた成分の面積を引き算して出た差額の面積を測定長で割り、その値を中心線に加えたもの。最大粗さRyとは測定長での最大の値である。
(7)フィルム厚さ(μm)
触診式の接触部が円盤状のフラットなダイアルゲージで測定する。
(8)フィルムの厚みムラ(%)
アンリツ製電子マイクロメーターK306Cを用い、測定長は長手方向MDには20m長、幅方向には最大の幅を測定する。測定結果の最大厚さd1、最小厚さd2、平均厚さdaとすると、フィルムの厚みムラ(%)=〔(d1-d2)/da〕×100で求める。
(9)ガラス転移温度Tg(℃)、融点Tm(℃)
マックサイエンス社製の走査熱量計DSC3100を用い、サンプル重量5mg、窒素気流下で昇温速度20℃/minで300℃まで昇温後、3分間保持後、サンプルを取り出して液体窒素中に投入して急冷した。該サンプルを再びDSCにセットして昇温速度10℃で昇温して、ベースラインがずれ始める温度Tgあるいは、吸熱ピークの出る場合はそのピーク温度をTgとする。融解に基づく吸熱ピークの頂上の温度を融点Tmとした。
(10)偏光度
ある方向に振動する光のみを通過させ、それ以外の方向に振動する光を遮断する性能のことで、偏光方向と試料の配向方向が平行の時の透過光強度をI(II)とし、偏光方向と試料の配向方向が垂直の時の透過光強度I(⊥)で示したとき、偏光度は{〔(I(⊥)―I(II))/〔I(⊥)+I(II)〕}1/2で表される。
ガラス転移温度Tgが145℃、軟化温度220℃の環状オレフィンポリマーCOC(APEL6015T:三井化学社製)原料を用い、105℃で4時間乾燥した後、これを95℃に加熱された加熱押出機ホッパーに供給し、窒素雰囲気(酸素濃度50ppm)下にある一軸押出機を用いて285℃で溶融させ、5μm以上の異物を濾過後、口金より吐出させ、125℃に加熱された炭化タングステンWC被覆された鏡面セラミックドラム上で溶融体を密着・冷却して厚さ75μmのCOC原反を製膜した。
該COCフィルムの両端部50mm部の表裏に、予め作成しておいた加熱で長手方向に収縮する性能を有する幅100mmの熱収縮性COCフィルムを長手方向を折り軸として幅50mmずつに折れ畳み、その収縮フィルムの間に延伸するCOCフィルムを挟み込み、両端部から50mmのみ収縮フィルム/延伸フィルム/収縮フィルムからなる三層構成に積層させた。もちろん中央部は何も積層していないCOCそのものである。なお、予め作成した熱収縮COCフィルムとは、原料には同じく三井化学社製のCOC(APEL6011T、Tg105℃)フィルムを長手方向に100℃で7倍幅方向に自由収縮を許しながら厚さ100μのフィルムを作成した。
該両端部のみが三層に積層されフィルム全体をフローティングオーブンに供給して、160℃に加熱することにより両端部の収縮フィルムが長手方向MDに20%収縮するように出口の端部ニップロールの速度で調整して作成した。端部は緊張した状態であるが、中央部はフィルムが余った状態で弛んだ状態になっていた。
該フィルム端部を通常のテンターに噛ませる工程で、中央部のフィルムがテンターの水平板などに接触しないように、フィルム下部から上部に向けて加熱空気を吹き付け、安定した太鼓状の形態でテンターに供給して、フィルムの温度が155℃になるように加熱した後に幅方向TDに2倍延伸すると、長手方向MDに弛んでいたフィルムが緊張するようになり、平面性の良い、皺のない均一なフィルムが得られた。
かくして得られた厚さ50μmの幅方向TDに一軸配向したフィルムの屈折率を測定したところ、下記のように完全に円筒に対称配向したフィルムになっていることが確認できた。
N(TD)=1.5442,N(MD)=1.5410,N(ZD)=1.5410
平面リターデーションRe=160nm,厚さ方向リターデーションRth=160nm
さらに得られたフィルムの厚みムラは、長手方向で8%、幅方向で4%と優れた厚さ均一性を有して居るのみならず、光線透過率91%、ヘイズ0.5%、表面の中心線平均粗さRaは12nmと光学用途に相応しい高機能な一軸円筒対称の配向フィルムとなっていた。
このようなフィルムは位相差フィルムとしても有効に使用される。
実施例1で用いた熱収縮フィルムCOCフィルムの代わりに、興人から市販されている30μmのポリプロピレン熱収縮フィルム(コウジンポリセット)を用いて140℃で加熱する以外は実施例1と全く同様にして50μmのフィルムを製作したところ、実施例1と同じように幅方向完全に一軸円筒対称フィルムになっていることを確認できた。
比較例1
実施例1で用いた熱収縮フィルムを用いることなく、COCフィルムを直接横延伸テンタークリップに噛ませて幅方向に2倍延伸して厚さ50μmになるように原反厚みを調整した。
かくして得られた幅方向延伸フィルムの三次元屈折率を測定したところ、下記のように一軸円筒対称配向フィルムとはならなかった。
N(TD)=1.5442,N(MD)=1.5420,N(ZD)=1.5408
リビニルアルコールフィルムとして日本合成化学工業から市販されている高ケン化度で高重合度のポリビニルアルコールOPLフィルム60μmを用いた。該PVAフィルムの両端部50mm幅部の表裏に、予め作成しておいた加熱で長手方向に収縮する性能を有する幅100mmの熱収縮性PVAフィルムを長手方向を折り軸として幅50mmずつに折れ畳み、その熱収縮フィルムの間に延伸するPVAフィルムを挟み込み、両端部から50mmのみ収縮フィルム/延伸フィルム/収縮フィルムからなる三層構成に積層させた。もちろん中央部は何も積層していないPVAフィルムそのものである。なお、予め作成した熱収縮PVAフィルムとは、同じく日本合成化学工業から市販されている低ケン化度のPVAフィルムを用いて、これを温水で35℃で8倍長手方向にロール間で延伸したものを使用した。
該両端部のみが三層に積層されフィルム全体をフローティングオーブンに供給して、90℃に加熱することにより両端部の収縮フィルムが長手方向MDに50%収縮するように出口の端部ニップロールの速度で調整して作成した。端部は緊張した状態であるが、中央部はフィルムが余った状態で弛んだ状態になっていた。
該フィルム端部を通常のテンターに噛ませる工程で、中央部のフィルムがテンターの水平板などに接触しないように、フィルム下部から上部に向けて加熱空気を吹き付け、安定した太鼓状の形態でテンターに供給して、フィルムの温度が95℃になるように加熱した後に幅方向TDに6倍延伸すると、長手方向MDに弛んでいたフィルムが緊張するようになり、平面性の良い、皺のない均一なフィルムが得られた。
かくして得られた厚さ20μmの幅方向TDに一軸配向したフィルムの屈折率を測定したところ、下記のように完全に円筒に対称配向したフィルムになっていることを確認できた。
N(TD)=1.5210,N(MD)=1.5160,N(ZD)=1.5160
リターデーションRe=100nm
実施例3で用いたPVAフィルムに沃素、沃化カリKIおよび硼酸を添加した50℃の温水溶液に含浸させて予め偏光子となるように処理したPVAフィルムを用いる以外は実施例3と全く同様にして幅方向に一軸延伸して幅方向に配向した偏光子を得た。
かくして得られた偏光度は99.9%と実用特性を有していた。
比較例2
実施例4で用いた収縮工程を経ることなく、直接沃素、ヨウ化カリKIなどを含浸したPVAフィルムのみをテンタークリップに供給して幅方向に一軸延伸して偏光子をえたところ、えられたフィルムの偏光度は低く、89%程度しかなく、LCDなどの光学用途には実用範囲外の特性であることが判る。

Claims (5)

  1. 幅方向に一軸配向されたフィルムにおいて、該フィルムの三次元方向の屈折率が、N(TD)>N(MD)≒N(ZD)(ただし、N(MD)は長さ方向の屈折率、N(TD)は幅方向の屈折率、N(ZD)は厚さ方向の屈折率)となるような幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルム。
  2. 幅方向に一軸延伸する前に、加熱により長手方向に収縮するフィルムを該延伸前のフィルム端部に接着積層後、該積層フィルムを加熱することにより端部に積層したフィルムを収縮させた後に、該フィルム両端部をテンタークリップに把持させて幅方向に一軸延伸することにより、請求項1の幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルムを製造する方法。
  3. 本発明フィルムがポリビニールアルコールPVAフィルム、ポリカーボネートPCフィルム、環状オレフィンポリマーCOP・COCフィルム、アクリル系ポリマーフィルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンPStフィルム、セルロース系ポリマーTAC・CAPフィルムから選ばれたポリマーであることを特徴とする請求項1の幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルム。
  4. 液晶表示用などの位相差用の部材に用いることを特徴とする請求項1または3の幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルム。
  5. 液晶表示用などの偏光子素子に用いることを特徴とする請求項1または3の幅方向に一軸円筒対称に配向したフィルム。
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