JP2008268611A - 揺動体装置、光偏向器、画像形成装置 - Google Patents

揺動体装置、光偏向器、画像形成装置 Download PDF

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貴弘 秋山
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Abstract

【課題】振動系の可動子の揺動に起因する振動系周囲の流体の流れによる抵抗の変動によって、振動系の運動が不安定になるのを防止することができる揺動体装置を提供する。
【解決手段】揺動体装置は、振動系101、102と、振動系を駆動する駆動手段と、少なくとも1つの整流構造体104とを有する。振動系は、ねじりバネ102とねじり軸1001回りに揺動する可動子101を含む。整流構造体104は、ねじり軸1001方向に貫通した複数の気体流路を有する。振動系101、102と整流構造体104は、ねじり軸1001方向に配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ねじり軸回りに揺動する可動子を含む振動系と流体力学に基づく原理による整流構造体を有する揺動体装置、光偏向器、画像形成装置に関する。特に、微小電気機械システム(MEMS)に関連する技術による振動系を有する揺動体装置に関し、該揺動体装置は、例えば、可動子の表面を鏡面とすることにより、光偏向器として電子写真装置や走査型ディスプレイなどの画像形成装置に応用できる。
MEMS技術で作製される光偏向器は走査型ディスプレイや電子写真用光スキャナへの応用が期待されている。
特許文献1には、双方向ビーム掃引が可能な共振ミラーを用いた光スキャナが開示されている。また、特許文献2には、1つの可動子と2本のねじりバネで構成される振動走査型光偏向器を、複数、電子写真露光に応用する技術が開示されている。ここでは、等速運動に近い運動をするビームの走査中心付近の領域を電子写真露光に利用している。
また、特許文献3は、基本周波数の成分とその2倍の周波数の成分を含む振動モードを有する振動走査型光偏向器を、電子写真露光に応用している。この振動走査型光偏向器の形態は、複数の可動子とねじりバネを直列に連結したものである。これは、基本周波数の成分とその2倍の周波数の成分を適当な振幅比と位相差で足し合わせて駆動信号を生成することによって、鋸波に近い形の振動波形を実現できることを利用している。これにより、回転多面鏡を利用した電子写真装置とほぼ同じ構成で、振動走査型光偏向器を用いることができる。
この様な振動走査型光偏向器には、回転多面鏡を使用した光走査光学系と比較して、光偏向器自体を小型化できるという利点、共振運動を用いることで消費電力を低減できるという利点がある。また、回転多面鏡では、夫々の面の加工精度からくる所謂面倒れの問題があるが、振動走査型光偏向器ではもともと1面しか用いないのでこうした問題が存在しない。更に、振動走査型の多くが、数百ミクロンの厚さのシリコンウェハ或いはSOIウェハから作製される。シリコンは脆性材料であり、基本的には、弾性変形し、塑性変形せず、疲労破壊がないとされるので、耐久性に優れている。
一方、周囲流体、例えば、空気の流れが運動体の運動に影響を及ぼす系では、流れを整流することで流れの影響を低減する手法が用いられる。特許文献4には、回転多面鏡の乱流と風損の低減を目的として、回転子周囲に整流部材を配置する技術が開示されている。
特開2004-029763号公報 特開2005-173082号公報 特開2005-208578号公報 特開2002-372680号公報
走査型ディスプレイや電子写真装置等の画像形成装置において、上記振動走査型光偏向器を用いる場合、装置の高速化の観点から高い周波数で可動子を振動させることが重要である。また、画像分解能の観点から、広角に振動させることが重要である。更に、光学系にとっては、可動子の反射面の面積が大きいほど結像点での光スポット径が小さくできる。
しかし、この様な構造の振動走査型光偏向器では、可動子の周囲にある流体の抵抗が大きいだけでなく、可動子の振動によって生じる流れによって、時空間的に不均一な流体抵抗が光偏向器の可動子にかかる。このことは、光走査速度や振幅を一定に保つことを困難にする要因となる。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は、振動系と、該振動系を駆動する駆動手段と、少なくとも1つの整流構造体とを有する。前記振動系はねじりバネとねじり軸回りに揺動する可動子を含む。前記整流構造体は前記ねじり軸方向に貫通した複数の気体流路を有する。前記可動子と前記整流構造体は前記ねじり軸方向に配列されている。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向器は、上記の揺動体装置を有し、前記可動子が光偏向素子を有することを特徴とする。更に、本発明の画像形成装置は、この光偏向器と、光源と、光学系と感光体とを少なくとも有し、前記光偏向器は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記光学系を介して前記感光体に集光し、静電潜像を形成することを特徴とする。また、本発明の画像表示装置は、この光偏向器と、光源と、光学系とを少なくとも有し、前記光偏向器は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記光学系を介して画像表示体に入射させることを特徴とする。
本発明によれば、前記ねじり軸方向に貫通した複数の気体流路を有する整流構造体の存在により、可動子周囲の流体の流れによる抵抗の変動を緩和することができ、結果として、可動子の揺動状態(角速度、振幅など)の変動を小さくすることができる。このことは可動子を有する揺動体装置を光偏向器として画像形成装置、画像表示装置などに用いる場合、画像形成精度、画像表示精度などを向上させることに繋がる。
本発明の実施形態について図1を用いて説明する。図1(A)、(B)は、本発明の揺動体装置の2つの実施形態の概要を示す上面図である。これらの実施形態において、振動系は、可動子101とねじりバネ102と支持部103で構成される。1001はねじり軸であり、可動子101はねじり軸回りにねじり揺動する。この様に、本実施形態の振動系は、揺動する少なくとも1つの可動子と、該可動子をねじり軸方向に連結し、ねじり軸を通る少なくとも1つのねじりバネと、該ねじりバネの一部を支持する支持部を有する。複数の可動子が設けられる場合(例えば、後述する図6参照)、可動子はねじりバネにより直列に連結される。振動系を駆動する駆動手段に、例えば、振動系の固有振動数に近い周波数の駆動信号を駆動制御部から入力することで、振動系が共振運動させられる。
駆動手段は、例えば、可動子101の近傍に設置するアクチュエータである。アクチュエータとしては、電磁誘導を利用した電磁方式のもの、静電気力を利用した静電方式のもの、圧電気を利用した圧電方式のもの等がある。電磁方式では、例えば、可動子101に永久磁石と電磁コイルの一方が設置され、他方が対向する固定側に設置されて、電磁コイルに駆動信号が印加されて振動系が駆動される。静電方式では、例えば、可動子101とこれに対向する固定側に電極が夫々設置されて、電極に駆動信号が印加されて振動系が駆動される。圧電方式では、例えば支持部103に圧電素子を設置し、圧電素子に駆動信号を印加することで発生する振動を利用する。ここにおいて、駆動制御部で生成される駆動信号は、例えば、上記周波数の正弦波信号、パルス信号などの周期的信号である。また、振動系は、可動子101がモータ等の回転振動駆動部(駆動手段)に固定されて運動する形態でもよい。
ここで、揺動する振動子すなわち可動子の周囲の流体流を説明するために、揺動体装置の座標系について説明する。図12に、単純な一振動子(可動子)と座標系の定義を示す。以下の説明において、一振動子の座標系は図12(A)を参照する。1001はねじり軸、1002は静止時の可動子の面と平行で且つねじり軸1001と直交する軸、1003は静止時の可動子の面に垂直で且つねじり軸1001と直交する軸である。一振動子の構成では、可動子付近の流体の流れは次のようになる。図12(B)はねじり軸1001と軸1003を含む面で切断した断面図であり、矢印は流体の流れを示している。この場合、可動子の振動により流体は可動子の両側(図12(B)の可動子を中心として左右側)から可動子に向かってねじり軸1001に沿って流れる。また、図12(C)は軸1002と軸1003を含む面で切断した断面図であり、矢印は流体の流れを示している。可動子の揺動によって、流体はねじり軸1001から外側に流れる。
こうした流体の流れを考慮して、図1(A)に示す実施形態では、可動子101の両端のねじりバネ102の周囲に整流構造体104を設置する。ねじりバネ102が可動子101の片側にしか付いていない図1(B)に示す実施形態では、バネのない側にも整流構造体104を設置しても良い。こうして、可動子101を含む振動系と、ねじり軸1001方向に貫通した複数の気体流路を有する整流構造体104は、ねじり軸1001方向に沿って配列される。
典型的には、整流構造体104は、ねじり軸1001方向に平行に伸びて貫通した複数の気体流路を有する。整流構造体104は、可動子101によって乱された流体の影響が上流に伝播することを防止する。また、これと同時に、可動子101によって周囲の流体がねじり軸1001から放射状に流れ(図12(C)を参照)、ねじり軸1001に平行に流体が可動子101に向かって安定して流入する(図12(B)を参照)ことを助ける。これにより、可動子101にかかる流体抵抗の変動が緩和され、振動系の安定した振動運動が確保される。すなわち、振動子である可動子101の角速度、振幅の変動を小さくすることができ、可動子101を有する揺動体装置を画像形成装置に用いる場合、画像形成精度を向上させることができる。
以下、より具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
本実施例は本発明による揺動体装置の第1態様である。その構造を図2に示す。本実施例では、可動子201、一対のねじりバネ202、支持部(図示しない)は1枚の板から一体に作製される。材質としては単結晶シリコンウェハが主に用いられ、フォトリソグラフィとエッチングで作製することができる。シリコンは、良質な弾性体であり破壊しない限り弾性変形する為、可動子201を広角に揺動させても形状が変化しない。
本実施例では、可動子201のねじり軸1001方向の両側に、ねじり軸1001に平行な複数の平板204を設置する。ねじりバネ202は図示しない支持部で支えられている。また、ねじりバネは図1(B)のように片側のみの場合もある。
平行平板204は、ねじり軸1001に垂直な方向に間隔を置いて積層されている。すなわち、前記整流構造体は、複数の平板204が該平板の法線方向に間隔を置いて配置された平行平板構造となっており、ねじり軸を挟んで両側に配置されている。また、複数の平板204は平板の法線がねじり軸1001と垂直になるように設置されている。平行平板の間隔は、図示例では等間隔になっているが、多少不規則でもよい。例えば、ねじり軸1001に近づくに従って徐々に広がる構成でも、或いは狭まる構成でもよく、場合に応じて設計すればよい。複数の平行平板204も、図示しない支持部で支えられている。図示例では、ねじり軸1001に平行に複数の平板204が伸びているが、ねじり軸1001に対して多少傾いていてもよい。要するに、整流構造体104は、ねじり軸1001方向に貫通した複数の気体流路を有して、上記実施形態の説明の最後のところで述べた機能を果たすことができれば、どのような形態のものでも良い。このことは、後述する実施例の整流構造体についても、同様である。
図3に、ねじり軸1001と可動子201面に垂直な軸1003の作る断面における流体の流れ200を示す(図12(B)と同一方向から見た図)。上記平行平板204によって、ねじり軸1001に直交(軸1003にほぼ平行)する成分の流れが遮断され、ねじり軸1001にほぼ平行な安定な流れが実現される。また、平行平板204は、可動子201から放射状に流れ出た流体が、乱れを持ったまま可動子201近傍に戻ってくることを防止する役割も有する。平板204間距離は、平板204の間の流れがほぼ層流となるように設定される。その為には、平行平板間の流れにおける臨界レイノルズ数はおよそ1000程度とされている。よって、1000以下のレイノルズ数の流れにすればよい。
レイノルズ数Reの定義は、次の式で表される。
Re=UL/n=rUL/m
Uは代表流速(m/s)であり、本例では複数の平板間中心の流路中心の平均流速を採用する。ここで、流路とは、平行平板204ならば、平板間の空間のことである。Lは代表長さ(m)、nは流体の動粘性係数(m2/s)、rは流体の密度(kg/m3)、mは流体の粘性係数(Pa・s)である。ここでは、代表長さは複数の平板204の平板間距離である。平行平板204の流体出口で流体が整流されているべきであるので、平行平板204のねじり軸1001方向の長さは、平板間距離の10倍以上であることが望ましい。
本実施例で用いるシリコンは、密度が小さく、広角に揺動させると周囲流体の影響が大きい為、上記した様に、平行平板204のような整流構造体を設置する。これによって、本実施例でも、周囲流体の流れの変動を抑制することで、可動子201の安定した揺動運動を実現できる。その他の点は、上記実施形態と同様である。
(実施例2)
本実施例は本発明による揺動体装置の第2態様である。本実施例は、実施例1と、揺動体である可動子の作製方法については同様である。本実施例の構造を図4に示す。本実施例では、整流構造体として、可動子201のねじり軸1001方向の両側に、ねじり軸1001方向に貫通した平行な複数の筒状の空洞を持つ多孔体214を設置する。この多孔体214は、蜂の巣に似ていることから通常“ハニカム”と呼ばれる。
多孔体214によって、ねじり軸1001に直交(軸1003にほぼ平行)する成分の流体の流れが遮断され、ねじり軸1001にほぼ平行な安定な流れが実現される(図3と同様)。また、多孔体214は、可動子201から放射状に流れ出た流体が、乱れを持ったまま可動子201近傍に戻ってくることを防止する役割も有する。ここでも、多孔体214の各筒状空洞の等価直径(筒の内接円の径)は、多孔体214内の流れがほぼ層流になるように設定される。円管内の流れにおける臨界レイノルズ数はおよそ2300程度とされているため、それより低いレイノルズ数の流れにすればよい。
ここでのレイノルズ数の定義は実施例1で述べた定義に準ずるが、代表流速は流路中心の平均流速であり、ここでいう流路とは多孔体214の各筒内部の空間を指す。すなわち、本実施例の整流構造体は、前記空洞の等価内径を代表長さとし、前記空洞中心の平均流速を代表流速とする空洞内部の流れのレイノルズ数が2300以下となるように、構成される。
図5に示すような変形例、すなわち、平行平板を交互に異なる方向に沿って重ねた構造224も、使用可能である。この構造224は、上記多孔体214と同様の効果があるが、ねじり軸1001に直交する方向から流体が構造224内に流入可能であるところが異なる。詳細には、整流構造体224は、複数の平板が平板の法線方向に間隔を置いて配置された平行平板構造を複数有し、複数の平行平板構造はねじり軸1001方向に直列に配列され、隣接する平行平板構造の平板の法線方向が互いに異なる構造となっている。いずれにせよ、多孔体214または構造224の可動子201側の出口で、流体が整流されているべきである。従って、多孔体214、または平行平板を交互に重ねた構造224のねじり軸1001方向の長さは、多孔体の筒内径或いは平板間距離の10倍以上であることが望ましい。
本実施例でも、周囲流体の流れの変動を抑制することで、可動子201の安定した揺動運動を実現できる。その他の点は、上記実施形態と同様である。
(実施例3)
本実施例は本発明による揺動体装置の第3態様である。本実施例は、実施例1、2と、揺動体の作製方法と整流構造体の構成は同様であるが、揺動体である可動子301を複数有する点が異なる。
図6に、可動子301が複数あるときの振動系を示す。可動子301が3つ以上ある場合でも、本実施例に準ずる。図6(A)は、2つの可動子と3つのねじりバネを有する振動系を両端で支持している(支持部は図示しない)。また、図6(B)は、2つの可動子と2つのねじりバネを有する振動系を片側で支持している(支持部は図示しない)。可動子301が複数あるときの振動系の固有振動数は複数存在する。同振動方向に複数の固有振動数を有する振動系は、それらの固有振動数近傍の周波数成分を含む駆動信号で駆動することで、正弦振動の和として様々な振動形態を実現できる。
可動子301が、ねじり軸1011方向に沿って直列に複数あるとき、可動子301が起こす流体流の乱れの相互作用で振動の不規則性が増すことが考えられる。図7に、こうした配置の可動子301が起こすと考えられる流体の流れ300を示す。そこで、本実施例では、図8に示すように可動子301の間に整流構造体である平行平板304を設置する。
本実施例の構造を図8に示す。図8(A)では平行平板304を可動子301間に設置している。この様に平行平板304を設置することで、図9に示すように、可動子301間の流体流300の乱れの相互作用を打ち消すだけでなく、可動子301の外側から安定して流体を流入させることができる。また図8(B)、(C)のように、振動子のねじり軸方向両側に平行平板304を設置することで振動子のねじり軸方向両側からの流入を安定化させることが可能になる。図9は、図8(A)に示す位置に平行平板304を設置した場合の、ねじり軸1011と可動子301面に垂直な軸1013の作る断面における流体の流れ300を示す。
軸1011と軸1012(ねじり軸1011と軸1013に直角な軸)の成す平面内の流体の流れ300を図10に示す。図10からも、平行平板304の存在により、可動子301間の流体の乱れの相互作用を打ち消すだけでなく、可動子301の外側から安定して流体を流入させられることが分かる。可動子301と可動子301の間に整流構造体を設置する場合は、流体の流入と流出のバランスを保つという観点から、上記多孔体214よりも平行平板構造の方が優れている。ただ、図5に示すような構造224はハニカム構造と平行平板構造の中間であり、平行平板とハニカム構造を組み合わせた形を本実施例で採用することも考えられる。
本実施例でも、平板間の流れにおける臨界レイノルズ数(レイノルズ数の定義は実施例1に準ずる)はおよそ1000程度とされているため、それより低いレイノルズ数の流れにすればよい。また、図示しないが、可動子301と支持部を連結するねじりバネ302周辺にも、同様な整流構造体を設置してもよい。こうした構成は、実施例1或いは実施例2と本実施例との併用である。
本実施例でも、周囲流体の流れの変動を抑制することで、可動子301の安定した揺動運動を実現できる。その他の点は、上記実施形態と同様である。
(実施例4)
本実施例は、本発明の揺動体装置を光偏向器として画像形成装置に応用したものである。本実施例の構成を図11に示す。
揺動体装置530は、実施例1、2もしくは3で示したものであるが、振動系が有する2つの固有振動数比がほぼ1:2またはほぼ1:3の関係となっている。また、揺動体装置530の可動子(図示しない)の表面は、光偏向素子である光反射面となっている。揺動体装置530では、可動子の振動の振幅と位相を適切に制御することにより、固有振動数比がほぼ1:2のときは鋸波、ほぼ1:3のときは三角波に近い可動子の振動が可能になる。このとき、1振動周期のうちの一部の区間で、可動子の振動は等角速度に近づく。
図11の構成において、光源510から出射した光は、コリメータレンズ520で整形される。そして、上記揺動体装置530によって偏向・走査された光は、光学系である結合レンズ540を介して感光体550上で集光され,感光体550を露光し静電潜像を形成する。結合レンズ540は、揺動体装置530で走査した光を感光体上で等速度に走査する性能をあわせて有する。また、結合レンズ540は感光体550上で光を結像し、等速走査に変換できる性能を有していれば単一のレンズとすることも可能である。光源510から出射する光を画像信号に従って変調させることにより、感光体550に、画像に対応した静電潜像が形成される。上記整流構造体によって、流体抵抗の変動が抑制されて可動子の等角速度振動が安定的に実現され、高精細な画像形成を行うことができる。
また、本実施例では次のような構成とすることで走査型ディスプレイとすることもできる。すなわち、光偏向器と光源と光学系とを有し、光偏向器は、光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を光学系を介して目標対象である画像表示体に入射させる構成とする。
本発明による揺動体装置の実施形態を示す模式上面図。 本発明による揺動体装置の実施例1の構成斜視図。 実施例1の振動系周りの流体流の様子を示す断面図。 本発明による揺動体装置の実施例2の構成斜視図。 実施例2の変形例の平行平板を交互に異なる方向に重ねた構造の構成斜視図。 直列二振動子型振動系を示す構成斜視図。 直列二振動子型振動系の流体流の様子を示す断面図。 本発明による揺動体装置の実施例3の構成斜視図。 実施例3の振動系周りの流体流の様子を示す断面図。 実施例3の振動系周りの流体流の様子を示す上面図。 本発明による画像形成装置の実施例4の構成斜視図。 振動系の座標軸の定義とその周りの流れ場を説明する図。
符号の説明
101、201、301 振動系(可動子)
104、204、214、224、304 整流構造体(平行平板、多孔体、平行平板を交互に重ねた構造)
202、302 振動系(ねじりバネ)
510 光源
530 揺動体装置を用いた光偏向器
540 光学系(結合レンズ)
550 感光体
1001、1011 ねじり軸

Claims (12)

  1. 振動系と、該振動系を駆動する駆動手段と、少なくとも1つの整流構造体とを有し、
    前記振動系はねじりバネとねじり軸回りに揺動する可動子を含み、
    前記整流構造体は前記ねじり軸方向に貫通した複数の気体流路を有し、
    前記可動子と前記整流構造体は前記ねじり軸方向に配列されていることを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記振動系は、揺動する少なくとも1つの可動子と、該可動子と連結する少なくとも1つのねじりバネと、該ねじりバネの一部を支持する支持部を有する請求項1に記載の揺動体装置。
  3. 前記整流構造体は、
    複数の平板が該平板の法線方向に間隔を置いて配置された平行平板構造である請求項1または2に記載の揺動体装置。
  4. 前記整流構造体は、前記複数の平板の平板間距離を代表長さとし、前記複数の平板間中心の平均流速を代表流速とする平板間の流れのレイノルズ数が1000以下となるように構成されている請求項3に記載の揺動体装置。
  5. 前記整流構造体は、
    複数の平板が該平板の法線方向に間隔を置いて配置された平行平板構造を複数有し、
    複数の該平行平板構造は前記ねじり軸方向に直列に配列され、
    隣接する前記平行平板構造の前記平板の法線方向が互いに異なる請求項1または2に記載の揺動体装置。
  6. 前記整流構造体は、前記ねじり軸方向に貫通した複数の筒状の空洞を有する請求項1または2に記載の揺動体装置。
  7. 前記整流構造体は、前記空洞の等価内径を代表長さとし、前記空洞中心の平均流速を代表流速とする前記空洞内部の流れのレイノルズ数が2300以下となるように構成されている請求項6に記載の揺動体装置。
  8. 前記整流構造体は前記ねじり軸を挟んで両側に配置されている請求項1乃至7のいずれかに記載の揺動体装置。
  9. 前記整流構造体は前記可動子の前記ねじり軸方向の両側に配置されている請求項1乃至8に記載の揺動体装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の揺動体装置を有し、前記可動子が光偏向素子を有することを特徴とする光偏向器。
  11. 請求項10に記載の光偏向器と、光源と、光学系と感光体とを少なくとも有し、
    前記光偏向器は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記光学系を介して前記感光体に集光し、静電潜像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10に記載の光偏向器と、光源と、光学系とを少なくとも有し、
    前記光偏向器は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記光学系を介して画像表示体に入射させることを特徴とする画像表示装置。
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