JP2008268562A - 粉砕トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切な粒子径の分布を有し、トナー飛散が生じにくい粉砕トナーを製造する粉砕トナーの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の粉砕トナーの製造方法は、トナー母粒子100質量部に対して、1.4〜2.9質量部の樹脂微粒子をトナー母粒子の表面被覆率が44〜55%になるように混合した後、分級を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は粉砕トナー及びその製造方法に関する。
電子写真法による、複写機、プリンターの現像剤に用いられているトナーには主に粉砕法で製造された粉砕トナーと重合法で製造された重合トナーの2種に大別することができる。粉砕トナー、重合トナー両製造法にそれぞれメリット、デメリットがある。例えば、粉砕法で製造されたトナー粒子は強度に優れ、また結着樹脂の選択肢が広い。さらに、製造コスト、環境面への配慮の点でも優れている。
しかしながら、粉砕法で製造された粉砕トナーはトナーの粒子径の分布が重合トナーに比べてばらついてしまう(ブロードになる)というデメリットがある。粒子径の分布がブロードになると、トナーの帯電分布もブロードとなってしまい、帯電性の低いトナーが存在することになり、トナー飛散の原因になってしまう。
そこで、従来、風力分級機で分級することで、粒子径の分布を統一させてきた(特許文献1)。
特開平2−091660号公報
しかしながら、風力分級機で分級する際、トナー粒子同士の凝集が生じることがあり、本来分級されるべき分級ゾーンへ分級されず、分級精度が悪化し、良好なトナー粒子径の分布を示す粉砕トナーを得ることができず、その結果、トナー飛散が生じやすかった。
本発明は、適切な粒子径の分布を有し、トナー飛散が生じにくい粉砕トナーを目的とする。
本発明の粉砕トナーの製造方法は、トナー母粒子100質量部に対して、1.4〜2.9質量部の樹脂微粒子をトナー母粒子の表面被覆率が44〜55%になるように混合した後、分級を行うことを特徴とする。
本発明の粉砕トナーの製造方法においては、分級後に、外添剤を添加することが好ましい。
本発明の粉砕トナーは、粒子分布の標準偏差が1.20以下であることを特徴とする。
本発明の粉砕トナーの製造方法によると、分級精度を向上させることができ、良好なトナー粒子径の分布を示す粉砕トナーを得ることができる。また、微粉として除外されたトナー粒子を容易に再利用することができる。
本発明の粉砕トナーによると、トナーの帯電分布もばらつきが小さくなり、帯電性の低いトナーの存在が少なくなり、トナー飛散を低減できる。
本発明の粉砕トナーのトナー母粒子の原材料としては、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤が含まれる。
結着樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料等が挙げられる。
着色剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、通常0.5〜10質量部であり、1〜7質量部が好ましい。
離型剤としては、ワックス類、低分子量オレフィン系樹脂が挙げられる。ワックス類としては、例えば、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸の高級アルコールエステル、アルキレンビス脂肪酸アミド化合物、天然ワックス等が挙げられる。低分子量オレフィン系樹脂としては、数平均分子量が1000〜10000、好ましくは2000〜6000の範囲にあるポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体等が挙げられ、低分子量ポリプロピレンが好ましい。
離型剤を添加する場合、その添加量は、結着樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部が好ましい。
本発明の粉砕トナーは下記帯電制御剤を適宜使用することで帯電性を調整可能である。
正帯電性の帯電制御剤としては、例えばニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の第四級アンモニウム塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレートを単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。この中でも特にニグロシン系化合物、第四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。結着樹脂100質量部に対し、好ましい添加量は2〜8質量部である。
負帯電性の荷電制御剤としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物などが挙げられる。具体例としては、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナートなどのアセチルアセトン金属錯体またはその塩;3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロムなどのサリチル酸系金属錯体またはその塩などが挙げられる。結着樹脂100質量部に対し、好ましい添加量は1〜8質量部である。
本発明の粉砕トナーに磁性粉を含有させてもよい。磁性粉としては、例えば、フェライト、マグネタイト等の、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属または合金またはこれらの元素を含む化合物;強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金;二酸化クロム等が挙げられる
磁性粉を含有させる場合、結着樹脂100質量部に対し、好ましい添加量は0.1〜5質量部である。
さらに、本発明の粉砕トナーは、トナー粒子の粒子分布の標準偏差が1.20以下であることを特徴とする。本発明の粉砕トナーは下記の製造方法により製造できる。トナー粒子の粒子分布の標準偏差(standard deviation、以下SDとも記す)が1.20以下であると、トナーの帯電分布もばらつきが小さく、帯電性の低いトナーの存在が少なく、トナー飛散を生じにくくできる。
本発明の粉砕トナーの製造方法は、一般の溶融混練・粉砕法で製造することができる。例えば、原料を混合した後、溶融混練・粗粉砕・微粉砕のような手順で製造する。
結着樹脂、着色剤などの必要な原料を、スーパーミキサー等のミキサーで混合し、二軸押し出し機等で溶融混練後、ジェットミル等の粉砕機で粉砕する。
その後、粉砕したトナー母粒子の分級を行うが、本発明では、分級工程でトナー母粒子に樹脂微粒子を前混合して分級することを特徴とする。
分級する前に樹脂微粒子をあらかじめ混合するので、樹脂微粒子がスペーサーとして働き、トナー母粒子同士の接触を抑制し、トナー母粒子同士の凝集を防ぐことができ、トナー粒子が一粒子で存在する確率が高くなる。それにより、トナー粒子が、分級により適切な分級ゾーンへ分級され、分級精度を向上させることができ、良好なトナー粒子径の分布を示す粉砕トナーを得ることができる。
樹脂微粒子としては、特に制限はなく、上記に示した、結着樹脂と同様の樹脂から選択すれば良い。再利用をするときに成分変化が小さくなるので、結着樹脂と同じ樹脂を使用することが好ましいが、異なる樹脂であっても良い。
さらに、樹脂微粒子としては、スチレンアクリル樹脂微粒子を使用することが好ましい。樹脂微粒子は、トナー母粒子よりも小さいことが必要であるが、スチレンアクリル樹脂微粒子であれば、小粒子径の樹脂微粒子の製造に適した乳化重合法で製造できるからである。
また、樹脂微粒子の添加部数は、樹脂微粒子によるトナー母粒子の表面被覆率が44〜55%になるように添加する必要がある。表面被覆率が44%より小さい場合、トナー母粒子同士が接触してしまい、トナー母粒子同士が凝集してしまう。また、表面被覆率が55%より大きい場合、トナー母粒子から遊離する粒子が発生してしまい、トナー母粒子同士が凝集してしまう。
表面被覆率の計算方法として以下の式を利用する。
すなわち、トナー母粒子の粒子径をR、樹脂微粒子の粒子径をr、トナー母粒子の比重をρt、樹脂微粒子の比重をρg、樹脂微粒子の部数をa、トナー母粒子表面積(1粒子)をSt、樹脂微粒子投影面積(1粒子)をSg、トナー母粒子の質量(1粒子)をWt、樹脂微粒子の質量(1粒子)をWg、トナー母粒子1粒子に対して樹脂微粒子の個数Nとすると、トナー母粒子上の表面被覆率BはB=Sg×N/St×100(%)であらわされる。
なお、Sg=π×r、St=4×π×R、N=Wt×a/Wg、Wt=(4×π×R)/3×ρt、Wg=(4×π×r)/3×ρgである。
また、上記を変形すると、B=(3×ρg×Wt×a)/(St×4r)となる。従って、表面被覆率Bは、樹脂微粒子の粒子径rと反比例する。
また、表面被覆率が上記の範囲であるだけでなく、樹脂微粒子の添加量が、トナー母粒子100質量部に対して、1.4〜2.9質量部である必要がある。
表面被覆率が上記の範囲であり、樹脂微粒子の添加量が、トナー母粒子100質量部に対して、1.4〜2.9質量部であるとすると、上記の計算式により、適切な範囲の粒子径を有する樹脂微粒子を選択することになり、それによりトナー母粒子同士が凝集防止することができ、良好なトナー粒子径の分布を示す粉砕トナーを得ることができる。
少量の樹脂微粒子の添加量で、表面被覆率を44〜55%とするには、樹脂微粒子の粒子径を小さくする必要がある。ここで、トナー母粒子100質量部に対して、樹脂微粒子の添加量が1.4質量部より小さい場合は、選択される樹脂微粒子の粒子径が小さくなりすぎ、樹脂微粒子がスペーサーとして働きにくく、トナー母粒子同士の接触を防ぎにくくなる。
また、樹脂微粒子の添加量が2.9質量部より大きい場合は、選択される樹脂微粒子の粒子径が大きくなりすぎる。粒子径が大きくなりすぎると、必要な表面被覆率を得るために、粒子の添加量が大きくなりすぎる。
上記の計算式によると、例えば、体積平均粒子径7.8μmのトナー母粒子に対しては体積平均粒子径80nmの樹脂微粒子の場合2.0%の添加量が表面被覆率50%程度となり好ましい。
樹脂微粒子の粒子径は表面被覆率が50%程度になるなら特に限定は必要ないが、好ましくは体積平均粒子径7.8μmのトナー母粒子に対しては60〜100nm程度が良い。100nmより大きい場合、表面被覆率を合わせるのに添加部数が大きくなりすぎる、また60nmより小さい場合、トナー粒子間のスペーサーとして効果が出ず分級精度が向上しない。
混合は、タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の一般的な攪拌機を用いた機械的手法により行い、樹脂微粒子をトナー母粒子表面に付着または固着させたトナー粒子を得ることができる。
本発明では、気流式の風力分級機等の分級機で分級する。分級を行うとき、トナー粒子同士の凝集が生じることがあり、本来分級されるべき分級ゾーンへ分級されず、トナー粒子の粒子径の分布がブロードになる原因となっていた。
本発明では、分級する前に樹脂微粒子をあらかじめ混合することで、樹脂微粒子がスペーサーとして働き、トナー粒子表面同士の付着を軽減することができ、分級時のトナー粒子同士の凝集を防ぐことができ、トナー粒子が一粒子で存在する確率が高くなる。そして、トナー粒子が、分級により適切な分級ゾーンへ分級され、分級精度を向上させることができる。
分級により適切な粒子径を有するトナー粒子は選択されるが、それ以外の粒子径を有するトナー粒子は除外、回収され、再利用される。
本発明であると、樹脂微粒子を混合しているため、シリカ等の無機微粒子を混合する場合と異なり、微粉として除外されたトナーが再利用されて混合工程に戻ってもトナー原材料の組成が大きく変動することはない。
本発明の粉砕トナーの製造方法によると、分級する前に樹脂微粒子をあらかじめ混合するので、トナー粒子同士の凝集を防ぐことができ、トナー粒子が一粒子で存在する確率が高くなる。それにより、トナー粒子が、分級により適切な分級ゾーンへ分級され、分級精度を向上させることができ、良好なトナー粒子径の分布を示す粉砕トナーを得ることができる。
また微粉として除外されたトナー粒子を再利用に際して、トナー原材料の組成が大きく変動することはなく、また、生産設備(例えば混練機)などの磨耗も生じることなく、容易に再利用することができる。
本発明の粉砕トナーの製造方法においては、上記分級後に、無機微粒子、磁性粒子およびシリコーンオイル等の外添剤を加えることが好ましい。
添加は、タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の一般的な攪拌機を用いた機械的手法により行い、トナー粒子表面に付着または固着させることができる。また、トナー粒子表面上の無機微粒子は、トナー粒子に対してまぶしと呼ばれる弱い付着状態で形成されていてもよいし、無機微粒子および磁性粒子がトナー粒子にその一部が埋没された付着状態で形成され、固定化されていてもよい。
外添剤としては、例えば、酸化チタン微粒子、シリカ微粒子などが挙げられる。2種以上を併用してもよい。
外添剤の平均粒子径は、特に限定されないが、好ましくは、0.001〜1μmであり、より好ましくは、0.008〜0.6μmである。外添剤の1次粒子径が上記範囲を上回る場合には、トナーの流動性が極端に低下するおそれが生じる。
外添剤を添加する場合、トナー母粒子100質量部に対して、好ましい添加量は0.5〜5.0質量部である。
以下、実施例に基づき本発明を説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
ポリエステル樹脂、100質量部に対して、リファインドカルナバワックスを5質量部、電荷制御剤P−51を2質量部、シアン顔料を4質量部、を混合し、溶融混練・粗粉砕・微粉砕し、その後、樹脂微粒子としてFS−102(粒子径80nm、Tg100℃、非架橋、日本ペイント社製)2.0wt%を添加してヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間1分で攪拌混合してから分級工程を通して、体積平均粒子径7.8μmの着色粒子を得た。
さらに、これに疎水性シリカ(90m/g)1.8wt%、酸化チタン(250nm)1.0wt%を加え、ヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間5分で攪拌混合してシアントナーを得た。
<実施例2>
樹脂微粒子を添加してヘンシェルミキサーで攪拌混合するときの混合時間を3分に延長したこと以外は実施例1と同様に行った。
<実施例3>
樹脂微粒子を添加してヘンシェルミキサーで攪拌混合するときの回転周速を20m/sにしたこと以外は実施例1と同様に行った。
<実施例4>
分級工程前に樹脂微粒子(80nm)を2.4wt%添加した以外は実施例1と同様に行った。
<実施例5>
分級工程前に60nmの樹脂微粒子を添加し、樹脂微粒子の添加量を1.4wt%とした以外は、実施例1と同様に行った。
<実施例6>
分級工程前に100nmの樹脂微粒子を添加し、樹脂微粒子の添加量を2.9wt%とした以外は、実施例1と同様に行った。
<比較例1>
樹脂微粒子の添加を行わなかったこと以外は実施例1と同様に行った。
<比較例2>
分級工程の前に樹脂微粒子(粒子径80nm)3.0wt%を添加してヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間1分で攪拌混合してから分級工程を通した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例3>
分級工程の前に樹脂微粒子(粒子径80nm)1.0wt%を添加してヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間1分で攪拌混合してから分級工程を通した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例4>
分級工程の前に樹脂微粒子(粒子径120nm)3.0wt%を添加してヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間1分で攪拌混合してから分級工程を通した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例5>
分級工程の前に樹脂微粒子(120nm)2.0wt%を添加してヘンシェルミキサーで回転周速40m/s、混合時間1分で攪拌混合してから分級工程を通した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例6>
分級工程前に樹脂微粒子(80nm)を1.5wt%添加した以外は、実施例1と同様に行った。
<比較例7>
分級工程前に60nmの樹脂微粒子を添加し、樹脂微粒子の添加量を1.3wt%とした以外は、実施例1と同様に行った。
<比較例8>
分級工程前に100nmの樹脂微粒子を添加し、樹脂微粒子の添加量を3.2wt%とした以外は、実施例1と同様に行った。
上記、実施例、比較例で得られた粉砕トナーの粒度分布測定、トナー粒子のSDの計算、トナー飛散の評価を、以下の方法で行い、表1のような結果を得た。
〔トナー粒度分布測定方法〕
トナーの粒度分布の測定は、コールターカウンターマルチサイザー3(ベックマンコールター社製)を使用して行った。
電解液としてアイソトンII(ベックマンコールター社製)を使用し、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いた。
具体的には、前記電解液中に界面活性剤を少量添加した溶液中に測定試料を10mg加え、超音波分散器により分散処理を行い、この測定試料が分散した溶液を前記測定装置により測定し、試料粒子径の体積分布を得た。
〔トナー粒子のSD計算〕
標準偏差(standard deviation、SD)は、次式で表される。次式において、測定値(粒子径)を Xi(i=1,2,・・・,n)、算術平均値をXとする。
Figure 2008268562
〔評価方法〕
京セラミタ(株)製FS−C5016でトナー飛散の評価を行った。目視にて複写機内のトナー飛散を観察し、以下の基準にて判断した。
5: 機内飛散がない。
4: 機内飛散が僅少。
3: 機内飛散が多い。
2: 機内飛散が多い、画像上にトナー汚染発生が発生。
1: 機内飛散が過多、画像上にトナー汚染発生が頻発
Figure 2008268562
実施例1〜6で得られた本発明の粉砕トナーは、粒度分布測定のSD値が1.2以下であり、トナー飛散がほとんどなく良好であった。一方、比較例1〜8で得られた粉砕トナーは、粒度分布測定のSD値が1.2以上であり、トナー飛散が発生した。

Claims (3)

  1. トナー母粒子100質量部に対して、1.4〜2.9質量部の樹脂微粒子をトナー母粒子の表面被覆率が44〜55%になるように混合した後、分級を行うことを特徴とする粉砕トナーの製造方法。
  2. 分級後に、外添剤を添加することを特徴とする請求項1に記載の粉砕トナーの製造方法。
  3. 粒子分布の標準偏差が1.20以下であることを特徴とする粉砕トナー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2013011644A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電荷現像剤用トナー及びその製造方法
JP2017219583A (ja) * 2016-06-03 2017-12-14 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置及び画像形成方法

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