JP2008268511A - 横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタ及び横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、透明基材と、上記透明基材上に形成された遮光部と、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まないIPS用カラーフィルタであって、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、上記非フタロシアニン系着色部が形成されたことを特徴とするIPS用カラーフィルタを提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1
Description
しかしながら、特許文献1には、液晶の汚染の抑制については、開示されていない。
カラーフィルタは、通常、少なくとも赤、青、緑の3原色の着色部を含む着色層を有するものである。このような各色の着色部のうち、青色、緑色の着色部は、発色性、耐久性等に優れることから、一般的にフタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部によって形成されるからである。
このため、本発明の製造方法を用いて製造されたIPS用カラーフィルタを、フタロシアニン系着色剤の、液晶層への溶出が少ないものとすることができる。その結果、液晶の汚染を防止することができ、表示品質に優れたものとすることができる。
上記ハロゲン化フタロシアニン系着色部形成工程が、上記着色層形成工程中、最初に実施されることにより、本発明の製造方法によって製造されたIPS用カラーフィルタを、フタロシアニン系着色剤の中でも信頼性低下に影響の大きいハロゲン化フタロシアニン系顔料の溶出が少ないものとすることができるからである。
まず、本発明のIPS用カラーフィルタについて説明する。本発明のIPS用カラーフィルタは、透明基材と、上記透明基材上に形成された遮光部と、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まないものであって、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、上記非フタロシアニン系着色部が形成されたことを特徴とするものである。
ここで、上記フタロシアニン系着色部3のうち、上記遮光部2の開口部上の箇所であり、厚みが均一な箇所は、平坦部3aであり、上記遮光部2上に形成され、上記平坦部3aより厚みが薄い箇所は、テーパー部3bである。なお、上記着色層の厚みとは、上記透明基材表面から、上記着色層の表面までの距離をいう。また、上記遮光部上とは、上記遮光部のみでなく、上記遮光部上に形成されている上記フタロシアニン系着色部の平坦部の上も含むものである。
すなわち、カラーフィルタの着色層の形成に、一般的に用いられるフォトリソグラフィー法によって、透明基材上に着色層を形成する場合、上記透明基材上にパターン状に形成された遮光部の開口部に対応した位置に透過領域を有するマスクを用いる。このようなマスクを用いたフォトリソグラフィー法によって着色層を形成した場合には、着色層のうち、遮光部上に形成された部位は、上記遮光部の開口部に位置する着色層の平坦部に比べて、マスクの透過領域から回り込んだ光(回折光)によって硬化した箇所、つまり到達する光強度が弱い箇所を含むことになる。このような到達する光強度が弱い箇所は、硬化度が低く、現像時に一部除去され、厚みが薄い箇所であるテーパー部となり、さらにこのようなテーパー部は、現像時に除去されなかった硬化度が低い箇所を含む可能性が高いものとなる。
このため、IPS用カラーフィルタを液晶表示装置として用いた際に、このような硬化度が低い箇所と、液晶層とが直接接触した場合、上記硬化度が低い箇所に含まれる部材が液晶層に溶出し、液晶の汚染等を引き起こす可能性がある。特に、着色層に含まれるフタロシアニン系着色部が有するフタロシアニン系着色剤は、液晶との相溶性の高いものとして知られており、液晶層とが直接接した場合、液晶層に溶出する可能性が高いものである。
これに対して、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、上記非フタロシアニン系着色部を形成した場合には、上記非フタロシアニン系着色部は、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部と、液晶層とが直接接触することを防ぎ、その結果、上記フタロシアニン系着色剤が溶出することを防ぐことができ、上記液晶の汚染を防ぐことができる。
以下、本発明のIPS用カラーフィルタの各構成について説明する。
まず、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含むものである。
本発明に用いられるフタロシアニン系着色部は、フタロシアニン系着色剤を有し、後述する遮光部の開口部に形成されるものである。また、上記フタロシアニン系着色部は、通常、平坦部およびテーパー部を有し、さらに、上記テーパー部が、後述する非フタロシアニン系着色部によって被覆されているものである。
上記フタロシアニン系着色部のうち、遮光部上に形成された部位であるテーパー部は、平坦部に比べて、硬化度が低い箇所を有する可能性が高いものである。また、このような硬化度が低い箇所は、そこに含まれるフタロシアニン系着色剤を安定的に固定する力が低く、液晶層と接した場合には、上記フタロシアニン系着色剤が液晶層に溶出する可能性が高いものとなる。しかしながら、上記テーパー部が、後述する非フタロシアニン系着色部によって被覆されているものであるため、上記フタロシアニン系着色部のうち、特にテーパー部に含まれる可能性が高い、硬化度の低い箇所が、液晶層と直接接することを防ぐことができ、上記フタロシアニン系着色部に含まれるフタロシアニン系着色剤の溶出を抑制することができる。
本発明に用いられるフタロシアニン系着色剤は、フタロシアニン骨格を有する化合物からなるものであり、液晶との相溶性が高く、液晶層と接した場合、液晶層へ溶出しやすい性質を有するものである。
本発明に用いられるフタロシアニン系着色部は、上述したフタロシアニン系着色剤を有し、さらに上記フタロシアニン系着色部のテーパー部が、後述する非フタロシアニン系着色部によって被覆されたものである。
本発明に用いられる非フタロシアニン系着色部は、非フタロシアニン系着色剤を有するものであり、後述する遮光部の開口部に形成されたものであって、さらに上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上にも形成されるものである。
本発明に用いられる非フタロシアニン系着色剤としては、フタロシアニン骨格を含まず、液晶との相溶性が低く、さらに、特定の波長の光の吸収を示すことで着色剤として用いることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等の赤色着色剤、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等の緑色着色剤、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等の青色着色剤、アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、アゾ系染料等の黄色着色剤を用いることができる。
本発明に用いられる非フタロシアニン系着色部は、後述する遮光部の開口部に形成され、非フタロシアニン系着色剤を有するものであって、さらに、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に少なくとも1層形成されるものである。
本発明においては、なかでも、上記非フタロシアニン系着色部が、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に加えて、後述する遮光部上にも形成されているものであることが好ましい。
なお、上記遮光部上とは、上記遮光部のみでなく、上記遮光部上に形成されている上記フタロシアニン系着色部の平坦部の上も含むものである。
本発明に用いられる着色層の配列としては、特に限定されるものではなく、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
本発明に用いられる透明基材としては、可視光に対して透明な基材であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基材を用いることができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
次に、上記遮光部について説明する。本発明における遮光部は上述した透明基材上に形成され、開口部を有するものである。
また、上記の場合であって、遮光部の形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、黒色着色剤および感光性樹脂を含有する遮光部形成用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
本発明のIPS用カラーフィルタは、透明基材と、上記透明基材上に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部に形成された、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まないIPS用カラーフィルタであって、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に上記非フタロシアニン系着色部が形成されたものであれば特に限定されるものではなく、柱状スペーサや、配向膜等を有するものであってもよい。
配向膜としては、液晶分子を配向させる配向機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、光配向膜、ラビング配向膜などが挙げられる。
配向膜の厚みは、500Å〜1500Å程度とすることができる。
次に、本発明のIPS用カラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のIPS用カラーフィルタの製造方法は、透明基材と、上記透明基材上に形成された遮光部と、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まず、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、上記非フタロシアニン系着色部が形成されているIPS用カラーフィルタの製造方法であって、少なくとも上記遮光部の開口部に、上記フタロシアニン系着色部を形成するフタロシアニン系着色部形成工程と、少なくとも上記遮光部の開口部に、上記非フタロシアニン系着色部を形成する非フタロシアニン系着色部形成工程とを有する着色層形成工程を少なくとも有し、最後のフタロシアニン系着色部形成工程後に行われる、上記非フタロシアニン系着色部形成工程が、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上にも、上記非フタロシアニン系着色部を形成するものであることを特徴とするものである。
ここで、図2(b)〜(c)がフタロシアニン系着色部形成工程であり、図2(d)〜(e)が非フタロシアニン系着色部形成工程である。
なお、上記フタロシアニン系着色部3のうち、上記遮光部2の開口部上の箇所であり、厚みが均一な箇所は、平坦部3aであり、上記遮光部2上に形成され、上記平坦部3aより厚みが薄い箇所は、テーパー部3bである。なお、上記着色層の厚みとは、上記透明基材表面から、上記着色層の表面までの距離をいう。また、上記遮光部上とは、上記遮光部のみでなく、上記遮光部上に形成されている上記フタロシアニン系着色部の平坦部の上も含むものである。
このため、本発明の製造方法を用いて製造されたIPS用カラーフィルタを、フタロシアニン系着色剤の、液晶層へ溶出が少ないものとすることができる。その結果、液晶の汚染を防止することができ、表示品質に優れたものとすることができる。
本発明に用いられる着色層形成工程は、フタロシアニン系着色部形成工程と、非フタロシアニン系着色部形成工程とを有する着色層形成工程を有するものである。
本発明に用いられるフタロシアニン系着色部形成工程は、上記遮光部が形成された透明基材上の、少なくとも上記遮光部の開口部に、上記フタロシアニン系着色部を形成する工程である。このようなフタロシアニン系着色部を形成する方法としては、上記フタロシアニン系着色部を所望の領域に精度良く形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部形成用組成物を塗工し、露光・現像することにより形成する方法を挙げることができる。
上記ハロゲン化フタロシアニン系着色部形成工程が、上記着色層形成工程中、最初に実施されることにより、本発明の製造方法によって製造されたIPS用カラーフィルタを、フタロシアニン系着色剤の中でも信頼性低下に影響の大きいハロゲン化フタロシアニン系顔料の溶出が少ないものとすることができるからである。
なお、上記ハロゲン化フタロシアニン系着色部形成工程とは、フタロシアニン系着色剤として、上記ハロゲン化フタロシアニン系着色剤が用いられたフタロシアニン系着色部を形成する工程である。
本発明に用いられる非フタロシアニン系着色部形成工程は、少なくとも上記遮光部の開口部に、上記非フタロシアニン系着色部を形成する工程であって、さらに最後のフタロシアニン系着色部形成工程後に必ず1回は行われ、かつその際に、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上にも、上記非フタロシアニン系着色部を形成するものである。
また、上記非フタロシアニン系着色部形成用組成物を塗工し、露光・現像する方法としては、上記「(1)フタロシアニン系着色部形成工程」と同様の方法を用いることができる。
本工程において形成されるフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色部を含む着色層としては、上記「A.IPS用カラーフィルタ」の項に記載したものと同様の内容であるので、ここでの記載は省略する。
本発明のIPS用カラーフィルタの製造方法は、上記フタロシアニン系着色部形成工程および上記非フタロシアニン系着色部形成工程を少なくとも有するものであれば特に限定されるものではなく、他の工程を有するものであっても良い。
このような他の工程としては、例えば、配向膜形成工程、柱状スペーサ形成工程を挙げることができる。
1.遮光部の形成
カラーフィルタ用の透明基板として、100mm×100mm、厚さ0.7mmのガラス基板(旭硝子(株)AN材)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面に感光性樹脂組成物(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像した。その後、基板を230℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施して遮光部を形成すべき領域に遮光部(厚みD=1.5μm)を形成した。
上記のようにして遮光部を形成した透明基板上に、下記組成の緑色硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布(塗布厚み2.0μm)し、その後、80℃のホットプレートで3分間乾燥した。次いで、緑色硬化性樹脂組成物の塗布膜から150μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて緑色画素を形成すべき領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、緑色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を230℃の雰囲気下に30分間放置することにより、加熱処理を施して緑色画素を形成すべき領域に緑色のレリーフパターンを形成し、フタロシアニン系緑色着色部を得た。
このようにして、上記フタロシアニン系緑色着色部およびフタロシアニン系青色着色部を有するフタロシアニン系着色部を形成した。
・ハロゲン化フタロシアニン系緑色着色剤(C.I.ピグメントグリーン36):6.0重量部
・分散剤(アビシア社製 ソルパース24000):3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399):4.0重量部
・ポリマーI:5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):1.4重量部
・開始剤(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール):0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):80.0重量部
<青色硬化性樹脂組成物の組成>
・フタロシアニン系青色着色剤(C.I.ピグメントブルー15:6):6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース12000):0.6重量部
・分散剤(アビシア社製 ソルパース24000):2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399):4.0重量部
・ポリマーI:5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):1.4重量部
・開始剤(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール):0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):80.0重量部
<赤色硬化性樹脂組成物の組成>
・非フタロシアニン系赤色着色剤(C.I.ピグメントレッド177):6.0重量部
・分散剤(アビシア社製 ソルパース24000):3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399):4.0重量部
・ポリマーI:5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):1.4重量部
・開始剤(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール):0.6重量部
・界面活性剤(日本油脂(株)製 ノニオンHS−210):1.0重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):79.0重量部
上記のようにして得られたカラーフィルタの膜形成表面に、ポリイミドよりなる配向膜を形成した。このガラス基板上に粒径6μmのビーズスペーサーを散布した後、横電界用透明電極を形成したガラス基板を張り合わせて周囲をエポキシ系の接着剤で固め、空セルとした。これに正の誘電率異方性を持つネマチック液晶を注入して、液晶注入口をエポキシ系の接着剤で封止し、液晶セルを作製した。
上記のようにして得られた液晶セルについて電圧保持率(VHR:Voltage Holding Ratio)を測定したところ、初期において99%と高い値を示した。次いでこの液晶セルを105℃のオーブンで168時間加熱した後にVHRを測定したところ97%と高い値を示した。電圧保持率の測定は、東陽テクニカ社製のVHR‐1型を用い、液晶セルに±5Vを、パルス幅10μs、周波数60Hzの条件で印加して測定した。
下記組成の緑色硬化性樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタを得た後に、実施例1と同様の方法で液晶セルを作製した。上記のようにして得られた液晶セルについて、実施例1と同様の方法でVHRを測定したところ初期において99%と高い値を示し、加熱後においても97%と高い値を示した。
・ハロゲン化フタロシアニン系緑色着色剤(C.I.ピグメントグリーン7):6.0重量部
・分散剤(アビシア社製 ソルパース24000):3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399):4.0重量部
・ポリマーI:5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):1.4重量部
・開始剤(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール):0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):80.0重量部
フタロシアニン系青色着色部、フタロシアニン系緑色着色部、および非フタロシアニン系赤色着色部をこの順で形成した以外は、実施例1と同様の方法で赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる着色層を有するカラーフィルタを得た後に、実施例1と同様の方法で液晶セルを作製した。上記のようにして得られた液晶セルについて、実施例1と同様の方法でVHRを測定したところ初期において99%と高い値を示し、加熱後においても96%と高い値を示した。
赤色硬化性樹脂組成物を用いて、赤色画素を形成すべき領域のみに非フタロシアニン系赤色着色部を形成し、上記フタロシアニン系着色部のテーパー部上には上記非フタロシアニン系赤色着色部を形成しなかった以外は、実施例1と同様の方法で赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる着色層を有するカラーフィルタを得た後に、実施例1と同様の方法で液晶セルを作製した。
上記のようにして得られた液晶セルについて、実施例1と同様の方法でVHRを測定したところ初期において95%と高い値を示したが、加熱後において78%とVHRの低下が認められた。
2 … 遮光部
3 … フタロシアニン系着色部
3a… 平坦部
3b… テーパー部
4 … 非フタロシアニン系着色部
5 … 着色層
10 … IPS用カラーフィルタ
13 … フタロシアニン系着色部形成用組成物
14 … 非フタロシアニン系着色部形成用組成物
20 … IPS用カラーフィルタ用基板
30 … マスク
Claims (4)
- 透明基材と、
前記透明基材上に形成された遮光部と、
フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まない横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタであって、
前記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、前記非フタロシアニン系着色部が形成されたことを特徴とする横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 前記フタロシアニン系着色部が、緑色着色部および青色着色部を有し、かつ前記非フタロシアニン系着色部が、赤色着色部を有することを特徴とする請求項1に記載の横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 透明基材と、
前記透明基材上に形成された遮光部と、
フタロシアニン系着色剤を有するフタロシアニン系着色部および非フタロシアニン系着色剤を有する非フタロシアニン系着色部を含む着色層とを有し、かつ透明保護層を含まず、前記フタロシアニン系着色部のテーパー部上に、前記非フタロシアニン系着色部が形成されている横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
少なくとも前記遮光部の開口部に、前記フタロシアニン系着色部を形成するフタロシアニン系着色部形成工程と、
少なくとも前記遮光部の開口部に、前記非フタロシアニン系着色部を形成する非フタロシアニン系着色部形成工程とを有する着色層形成工程を少なくとも有し、
最後のフタロシアニン系着色部形成工程後に行われる、前記非フタロシアニン系着色部形成工程が、前記フタロシアニン系着色部のテーパー部上にも、前記非フタロシアニン系着色部を形成するものであることを特徴とする横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 前記フタロシアニン系着色部形成工程に含まれるハロゲン化フタロシアニン系着色部形成工程が、前記着色層形成工程中、最初に実施されるものであることを特徴とする請求項3に記載の横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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