JP2017116881A - 光学機能層付カラーフィルタ基材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、透明基材、上記透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有するカラーフィルタ基材と、上記カラーフィルタ基材の上記着色部側の面に配置された紫外線硬化型接着層と、上記紫外線硬化型接着層を介して上記カラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する光学機能層と、複数の上記着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、上記光学機能層の上記紫外線硬化型接着層とは反対側の面に配置された上部遮光部とを有することを特徴とする光学機能層付カラーフィルタ基材を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
液晶表示装置は、一般的に、カラーフィルタ基材、対向基材、これらに挟持された液晶セル部を有し、さらに、バックライト部と呼ばれる光源を有する。
まず、カラーフィルタ基材と光学機能層とが接着層を介して接着された構成を有する場合、液晶表示装置100’は、例えば、図15に示すように、カラーフィルタ基材20、接着層40、光学機能層10、保護部50、液晶層60および薄膜トランジスタ基材70がこの順に積層された構成となる。
ここで、従来は、接着層として感圧接着剤が用いられていた。しかしながら、接着層として感圧接着剤を用いた場合、接着層の厚みは10μm以上と比較的厚くなる傾向にある。そのため、バックライト部から照射される光の光路、すなわち液晶層からカラーフィルタ基材までの距離が長くなり、図15において矢印で示すように、光が広がりやすくなってしまうという課題がある。また、このような課題は、バックライト部から照射される光の光路に存在する各層の屈折率差が大きくなるにつれて顕著となる。
したがって、本発明の発明者等は、上述のような構成を有する液晶表示装置の場合、バックライト部から照射される光の広がりにより、隣接する着色部への光漏れが生じ、表示の視差や混色が生じるという課題を新たに発見した。
本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材は、透明基材、上記透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有するカラーフィルタ基材と、上記カラーフィルタ基材の上記着色部側の面に配置された紫外線硬化型接着層と、上記紫外線硬化型接着層を介して上記カラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する光学機能層と、複数の上記着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、上記光学機能層の上記紫外線硬化型接着層とは反対側の面に配置された上部遮光部とを有することを特徴とする部材である。
図1は、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材の一例を示す概略断面図である。本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材200は、図1に示すように、透明基材21、透明基材21上に配置され複数の開口部を有する下部遮光部23、および開口部に配置された着色部22(ここでは、赤色着色部22R、緑色着色部22G、青色着色部22B)を有するカラーフィルタ基材20と、カラーフィルタ基材20の着色部22側に配置された紫外線硬化型接着層1と、紫外線硬化型接着層1を介してカラーフィルタ基材20上に配置され、光配向材料を含む位相差層12および配向層11がこの順で積層された光学機能層10と、光学機能層10の紫外線硬化型接着層1とは反対側の面に配置され、カラーフィルタ基材20の下部遮光部23に平面視上重なる領域に配置された上部遮光部2aを有する。なお、図1に示す光学機能層付カラーフィルタ基材200は、カラーフィルタ基材20が下部遮光部23を有し、また、光学機能層10が位相差層12の他に配向層11を有する例である。
このような課題を有する場合、バックライト部から照射される光の広がりにより、隣接する着色部への光漏れが生じ、表示の視差や混色が生じるという問題が発生する。
本態様における上部遮光部は、複数の着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、光学機能層の紫外線硬化型接着層とは反対側の面に配置された部材である。
ここで、上部遮光部の開口率とは、上部遮光部が形成された面積から、上部遮光部部分を除いた領域が全体に占める割合をいう。
なお、ここでの光学濃度とはOptical Density(OD)値をいう。また、光学濃度にて表わされるOD値は、例えば、分光測色計により測色し、分光のY値から光学濃度を算出することができる。分光測色計には、例えば、OLYMPUS(株)製の分光測色計を用いることができる。
本態様における上部遮光部の上記OD値は、上部遮光部の構成材料の組成、または厚みを調整することにより達成することができる。
なお、上部遮光部の平均透過率は、サンプル基材(透明基材)の透過率をリファレンス(10%)として、上部遮光部の透過率を測定する方法を採用することができる。装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば、日立U−4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。可視光領域での平均透過率は、波長380nm〜780nmの範囲内における透過率を平均した値である。
本態様における上部遮光部の平均透過率は、上部遮光部の構成材料の組成を調整することにより達成することができる。
なお、可視光領域での最大透過率および最小透過率は、可視光領域である380nm〜780nmの範囲内における透過率のうち最大値および最小値である。
Tmin>Tave−5% (1)
Tmax<Tave+5% (2)
上記式を満たすことにより、上述したように、上部遮光部により長波長の光も短波長の光もほぼ一定の量を遮ることができるため、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材を用いた表示装置を斜め方向から観察したときに、色ずれを効果的に抑制することが可能となる。
なお、上部遮光部の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定することができる。
また、上部遮光部の厚みとは、例えば、図5(a)に示す符号t2で示す距離を指す。
また、上部遮光部中に含まれる黒色色材以外の有色色材の含有量としては、例えば、1質量%〜8質量%の範囲内であることが好ましく、中でも1質量%〜6質量%の範囲内であることが好ましく、特に1質量%〜4質量%の範囲内であることが好ましい。
本態様における紫外線硬化型接着層は、後述するカラーフィルタ基材の着色部側の面に配置される部材である。
なお、本態様における紫外線硬化型接着層の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定することができる。
なお、紫外線硬化型接着層の全光線透過率は、後述する保護部の全光線透過率と同様の方法により測定することができる。
本態様においては、これらの紫外線硬化型樹脂を1種類のみ用いても良く、または、2種類以上を混合して用いても良い。
本態様における光学機能層は、紫外線硬化型接着層を介してカラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する部材である。
以下、光学機能層に含まれる位相差層および配向層に分けて説明する。
本態様における位相差層は、光学機能層を構成する部材であり、液晶材料を固定した部材である。
また、重合性液晶材料の具体例としては、例えば、特開平7−258638号公報や特表平10−508882号公報、特開2003−287623号公報に記載されているような化合物が挙げられる。
本態様における光学機能層は、配向層を有していても良い。配向層は、光配向材料を含む部材である。
なお、本態様における配向層の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定することができる。
光反応材料は、偏光が照射されることによって分子が反応して配向規制力を発現するものであるため、不可逆的に配向規制力を発現することが可能になる。したがって、光反応材料の方が配向規制力に経時安定性において優れている。
本態様におけるカラーフィルタ基材は、透明基材、透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有する部材である。また、本態様におけるカラーフィルタ基材は、必要に応じて、透明基材上に配置され複数の開口部を有する下部遮光部を有していても良く、この場合、下部遮光部が、複数の着色部の境界領域と平面視上重なる領域に配置されていることが好ましい。
以下、本態様におけるカラーフィルタ基材を構成する透明基材、着色部および下部遮光部について説明する。
本態様における透明基材は、後述する着色部を支持する部材である。
本態様における着色部は、透明基材上にパターン状に複数配置される部材である。
本態様における下部遮光部は、透明基材上に配置され複数の開口部を有する部材である。
本態様の光学機能層付カラーフィルタは、上述した部材の他にも、必要に応じてその他の部材を有していても良い。例えば、上部遮光部の光学機能層側および光学機能層とは反対側の少なくとも一方の面に保護部を有していても良く、さらに、上部遮光部と平面視上重なる領域であって、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材を、例えば液晶表示装置に用いる際に液晶層と接する側の上部遮光部の表面に柱を有していても良い。また、保護部や柱の他にも、センサ電極を有するタッチパネル基材や、加飾部を有する加飾部材等を有していても良い。
以下、本態様における保護部および柱について説明する。
本態様においては、上述した上部遮光部を覆うように形成された保護部を有していても良い。
保護部の厚みが上記範囲内であることにより、位相差層を十分に保護することができるとともに、保護部を設けることによる、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材の厚みの大幅な増加を抑えることができる。
なお、保護部の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定することができる。
また、保護部の厚みとは、例えば、図5(a)に示す符号t1で示す距離を指す。
なお、保護部の全光線透過率は、スガ試験機株式会社製 全自動直読ヘイズコンピュータ(HGM−2DP)により測定することができる。
本態様においては、光学機能層のカラーフィルタ基材とは反対側の面、すなわち、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材を、例えば液晶表示装置に用いる際に、光学機能層付カラーフィルタ基材が液晶層と接する側の面に柱を有していても良い。
なお、柱の幅は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて断面を観察することにより測定することができる。
また、柱の幅とは、例えば、図5(b)に示す符号t3で示す距離を指す。
なお、柱の高さとは、例えば、図5(b)に示す符号t4で示す距離を指す。
また、本態様における柱が遮光性を有する場合には、上記樹脂材料の他に黒色色材等の遮光性材料を含有することが好ましい。なお、黒色色材等については、上述した「1.上部遮光部」の項に記載した内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材の製造方法は、上述した所望の光学機能層付カラーフィルタ基材を得ることができる方法であれば良く、特に限定されない。例えば、図7(a)に示すように、転写用基材3上に、配向層11および位相差層12をこの順で形成することにより光学機能層10を形成する転写用光学機能層形成工程と、図7(b)に示すように、カラーフィルタ基材20を形成するカラーフィルタ基材形成工程と、図7(c)に示すように、転写用光学機能層およびカラーフィルタ基材20を、紫外線硬化型接着層1を介して貼合し、転写用光学機能層における転写用基材3を剥離する貼合剥離工程と、図7(d)に示すように、光学機能層10の転写用基材3が剥離された側の面に上部遮光部2aを形成する上部遮光部形成工程とを有する光学機能層付カラーフィルタ基材を製造方法が挙げられる。
本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材は、例えば表示装置に用いることができる。表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、電子ペーパー等が挙げられ、本態様においては、光学機能層付カラーフィルタ基材を液晶表示装置に用いることが好ましい。
本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材は、透明基材、上記透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有するカラーフィルタ基材と、上記カラーフィルタ基材の上記着色部側の面に配置された紫外線硬化型接着層と、上記紫外線硬化型接着層を介して上記カラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する光学機能層と、複数の上記着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、上記光学機能層の上記紫外線硬化型接着層側の面に配置された上部遮光部とを有することを特徴とする部材である。
図8は、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材の一例を示す概略断面図である。本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材200は、図8に示すように、透明基材21、透明基材21上に配置され複数の開口部を有する下部遮光部23、および開口部に配置された着色部22(ここでは、赤色着色部22R、緑色着色部22G、青色着色部22B)を有するカラーフィルタ基材20と、カラーフィルタ基材20の着色部22側に配置された紫外線硬化型接着層1と、紫外線硬化型接着層1を介してカラーフィルタ基材20上に配置され、光配向材料を含む位相差層12および配向層11がこの順で積層された光学機能層10と、複数の着色部22間と平面視上重なる領域であって、光学機能層2の紫外線硬化型接着層1側の面に配置された上部遮光部2aとを有する。
なお、図8に示す光学機能層付カラーフィルタ基材200は、カラーフィルタ基材20が下部遮光部23を有し、光学機能層が位相差層の他に配向層を有し、さらに上部遮光部2aを覆うように保護部2bを有する例である。
また、図8に示す光学機能層付カラーフィルタ基材200は、上部遮光部2aが、カラーフィルタ基材20および紫外線硬化型接着層1の間に配置された例であるが、本態様においては、上部遮光部が、光学機能層および紫外線硬化型接着層の間に配置されていても良い。
以下、本態様の光学機能層付カラーフィルタ基材の製造方法について説明する。
以下のようにして、本発明の光学機能層付カラーフィルタ基材を有する液晶表示装置を作製した。
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、およびハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
<硬化性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%) 16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399)24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70) 4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 52重量部
(下部遮光部の形成)
まず、下記の分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した、
・黒色顔料 23重量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111) 2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル) 75重量部
<下部遮光部用組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液 61重量部
・上記硬化性樹脂組成物 20重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 30重量部
上記のようにして下部遮光部を形成したガラス基板上に、下記組成の赤色硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布(塗布厚み2.0μm)し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて着色部の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を150℃の雰囲気下に15分間放置することにより、加熱処理を施して下部遮光部の開口部に赤色のレリーフパターン(赤色着色部)を形成した。
次に、下記組成の緑色硬化性樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程により、下部遮光部の開口部に緑色のレリーフパターン(緑色着色部)を形成した。
さらに、下記組成の青色硬化性樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程により、下部遮光部の開口部に青色のレリーフパターン(青色着色部)を形成した。
最後に、得られた下部遮光部および着色部上に保護部を形成し、本発明におけるカラーフィルタ基材とした。保護部は、硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、厚さ2μmの塗布膜を形成した。次いで、硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて紫外線を10秒間照射した。その後、150℃の雰囲気中に15分間放置することにより加熱処理を施して保護部を形成した。
・C.I.ピグメントレッド254 7重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 23重量部
・酢酸−3−メトキシブチル 67重量部
・C.I.ピグメントグリーン58 7重量部
・C.I.ピグメントイエロー138 1重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 22重量部
・酢酸−3−メトキシブチル 67重量部
・C.I.ピグメントブルー1 5重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 25重量部
・酢酸−3−メトキシブチル 67重量部
転写用基材上に、硬化後の膜厚がおよそ0.1μm程度となるように、ポリビニルシンナメート(PVCi)基を有する光配向材料を含有する光配向膜組成物(溶剤としてPGMEを使用)をダイコート法により塗布した。
そして、90℃に調整した乾燥機内で2分間乾燥させ、溶媒を蒸発させるとともに組成物を熱硬化させて光配向膜(配向層)を形成した。
その上に、光重合性ネマチック相を示す液晶化合物と、光重合開始剤とを含有する液晶組成物(固形分30%、溶剤としてMIBKを使用)をダイコート法により塗布して乾燥させて1μmの液晶層を形成し、位相差層を有する転写フィルムを得た。
その後、得られた転写フィルムの位相差層側の面に、厚さ3μmの紫外線硬化型接着層を形成した。
得られたカラーフィルタ基材の着色部側と、転写用光学機能層上に形成された紫外線硬化型接着層とを、空気が入らないようにして貼合した。その後、光学機能層側の面から紫外線を照射して、紫外線硬化型接着層を硬化させた。
その後、転写用基材を剥離した。
まず、下記の分量の成分を十分に混合して、上部遮光部用組成物Aを得た。
<上部遮光部用組成物Aの組成>
・ 黒色顔料分散液 8.86重量部
・ 青色分散液 10.85重量部
・ 硬化性樹脂組成物 38.74重量部
・ ジエチレングリコールジメチルエーテル 41.56重量部
上記のようにしてカラーフィルタ基材、紫外線硬化型接着層、光学機能層、上部遮光部を有する積層体を形成した後、上部遮光部上であって、下部遮光部に平面視上重なる領域に、上述した硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し塗布膜を形成した。硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離に フォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いてスペーサの形成領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を230℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して所定の個数密度となるように柱を形成した。
上述のようにして得られた光学機能層付カラーフィルタ基材の柱側の面に、配向層を形成した。次いで、ガラス基材上に、薄膜トランジスタを形成し、IPS液晶を必要量滴下した。その後、当該液晶を挟持するように、薄膜トランジスタと光学機能層付カラーフィルタ基材の配向層側の表面と重ね合わせたまま、400mJ/cm2の照射量で露光することにより接合し、セル組みをして、バックライト部を設置した。最後に、パターンドリターダーを別途基材上に形成し、バックライト部とは反対側の面に貼り合せて液晶表示装置を作製した。
上部遮光部上であって、下部遮光部に平面視上重なる領域に、柱を次のような方法により形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
すなわち、カラーフィルタ基材、紫外線硬化型接着層、光学機能層、上部遮光部を有する積層体を形成した後、上部遮光部上に、上述した青色硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、70℃で3分乾燥し塗布膜を形成した。次に、青色硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離に フォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いてスペーサの形成領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、青色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を230℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して所定の個数密度となるように柱を形成した。
その他については、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
上部遮光部上であって、下部遮光部に平面視上重なる領域に、柱を次のような方法により形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
すなわち、カラーフィルタ基材、紫外線硬化型接着層、光学機能層、上部遮光部を有する積層体を形成した後、上部遮光部上に、上述した上部遮光部用組成物をスピンコーティング法により塗布、70℃で3分乾燥し塗布膜を形成した。次に、上部遮光部用組成物の塗布膜から100μmの距離に フォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いてスペーサの形成領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、青色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を230℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して所定の個数密度となるように柱を形成した。
上部遮光部を構成する上部遮光部組成物として、下記の上部遮光部組成物Bを用い、膜厚が1.3μmの上部遮光部を形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
・ 黒色顔料分散液 6.81重量部
・ 青色分散液 6.49重量部
・ 硬化性樹脂組成物 40.80重量部
・ ジエチレングリコールジメチルエーテル 45.90重量部
上部遮光部を形成した後であって、柱を形成する前に、次のような方法により保護部を形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
すなわち、カラーフィルタ基材、紫外線硬化型接着層、光学機能層、上部遮光部を有する積層体を形成した後、光学機能層上に、上部遮光部を覆うようにして、硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、厚さ2μmの塗布膜を形成した。次いで、硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて保護部の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を150℃の雰囲気中に15分間放置することにより加熱処理を施して保護部を形成した。
上部遮光部を構成する上部遮光部組成物として、下記の上部遮光部組成物Cを用い、膜厚が0.5μmの上部遮光部を形成したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
・ 黒色顔料分散液 12.65重量部
・ 硬化性樹脂組成物 39.24重量部
・ ジエチレングリコールジメチルエーテル 48.10重量部
上部遮光部を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
実施例1〜6および比較例1により得られた液晶表示装置を用いて画像表示を行い、視認性を目視で評価した。評価方法は以下の通りである。
◎: 10人中10人が見ても表示の視差や混色の発生が確認されないレベル
○:10人中1人が表示の視差や混色の発生を確認したレベル
△: 10人中2人または3人が表示の視差や混色の発生を確認したレベル
×:10人中4人以上が表示の視差や混色の発生を確認したレベル
結果は表1に示す。
2a …上部遮光部
2b …保護部
10 …光学機能層
11 …配向層
12 …位相差層
20 …カラーフィルタ基材
21 …透明基材
22 …着色部
23 …下部遮光部
100 …液晶表示装置
200 …光学機能層付カラーフィルタ基材
Claims (7)
- 透明基材、前記透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有するカラーフィルタ基材と、
前記カラーフィルタ基材の前記着色部側の面に配置された紫外線硬化型接着層と、
前記紫外線硬化型接着層を介して前記カラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する光学機能層と、
複数の前記着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、前記光学機能層の前記紫外線硬化型接着層とは反対側の面に配置された上部遮光部と
を有することを特徴とする光学機能層付カラーフィルタ基材。 - 透明基材、前記透明基材上にパターン状に配置された複数の着色部を有するカラーフィルタ基材と、
前記カラーフィルタ基材の前記着色部側の面に配置された紫外線硬化型接着層と、
前記紫外線硬化型接着層を介して前記カラーフィルタ基材上に配置され、液晶材料を固定した位相差層を有する光学機能層と、
複数の前記着色部の境界領域と平面視上重なる領域であって、前記光学機能層の前記紫外線硬化型接着層側の面に配置された上部遮光部と
を有することを特徴とする光学機能層付カラーフィルタ基材。 - 前記カラーフィルタ基材が、前記着色部と接するように前記透明基材上に配置され、複数の開口部を有する下部遮光部を有し、
前記複数の着色部は、前記下部遮光部の複数の開口部にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学機能層付カラーフィルタ基材。 - 前記上部遮光部の前記光学機能層側および前記光学機能層とは反対側の少なくとも一方の面に保護部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学機能層付カラーフィルタ基材。
- 前記上部遮光部の前記カラーフィルタ基材側および前記光学機能層側の少なくとも一方の面に保護部を有することを特徴とする請求項2に記載の光学機能層付カラーフィルタ基材。
- 前記上部遮光部の光学濃度が0.5以上であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の光学機能層付カラーフィルタ基材。
- 前記上部遮光部が、黒色色材および青色色材を含有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の光学機能層付カラーフィルタ基材。
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