JP2008268104A - 液面レベルセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料タンクを小型化又は複雑な形状とした場合においても、可能な限りコストを低減しつつ、正確に燃料残量を計測すること。
【解決手段】燃料タンク20内の燃料液中に一部又は全部を入れた状態で備えられるフロート11と、燃料タンク20内の燃料残量に応じてフロート11が受ける浮力を検出するセンサ13とを具備し、検出されたフロート11の浮力に基づいて燃料残量を計測することを特徴とする。例えば、センサ13は、フロート11が受ける浮力に応じた当該フロート11の位置を検出する変位センサで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、液面レベルセンサに関し、特に、自動車などの燃料タンク等に収納される燃料の残量を計測する液面レベルセンサに関する。
従来、自動車などの燃料タンク等においては、アームの一端に取り付けたフロートを燃料液面に浮かせる一方、燃料残量に対応するフロートの上下運動に応じてアームの他端に設けた摺動ブラシを抵抗体上で摺動させることで抵抗値を変化させ、当該抵抗値に応じてフロートの位置、つまり、燃料残量を計測する液面レベルセンサが既知となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料タンクの下方に荷重センサを配設し、燃料が収納された燃料タンクの重量を検出することで、燃料残量を検出する貯留物残量計測装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−208024号公報 特開2004−37085号公報
上述した特許文献1記載の液面レベルセンサにおいては、フロートに取り付けられたアームの長さと、その回転角度とで計測可能な液面の高さが決定される。このため、燃料タンクの深い位置まで正確に計測しようとすると、アームを長くしなければならず、この場合にはフロートの動く範囲が大きくなる。しかしながら、デザイン上の理由から燃料タンクを小型化する要請や、その形状を複雑にする要請が存在する。このような要請に対応する場合には、アームの長さを長く維持することができないため、正確に燃料残量を計測することができないという問題がある。
なお、上述した特許文献2記載の貯留物残量計測装置においては、このような問題が発生することはない。しかしながら、この場合には、燃料タンクの重量を検出する必要があるため、荷重センサの耐荷重を大きく取らなくてはならず、荷重センサに要するコストが高くなってしまうという問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、燃料タンクを小型化又は複雑な形状とした場合においても、可能な限りコストを低減しつつ、正確に燃料残量を計測することができる液面レベルセンサを提供することを目的とする。
本発明の液面レベルセンサは、燃料容器内の燃料液中に一部又は全部を入れた状態で備えられるフロートと、前記燃料容器内の燃料残量に応じて前記フロートが受ける浮力を検出する検出手段とを具備することを特徴とする。
この構成によれば、燃料容器内の燃料残量に応じてフロート自体が受ける浮力を検出する検出手段を備えたことから、従来の液面レベルセンサのようにフロートに取り付けられるアームが不要となるので、燃料タンクを小型化又は複雑な形状とした場合においても、正確に燃料残量を計測することが可能となる。また、フロートが受ける浮力を検出するようにしたことから、燃料タンクの重量を測定するような場合と比べて安価な検出手段を利用することができるので、検出手段に要するコストを低減することが可能となる。
上記液面レベルセンサにおいて、前記フロートは、前記燃料容器内の一定範囲を移動可能であることが好ましい。この場合には、従来の液面レベルセンサで汎用されているような変位センサを用いてフロートの位置を検出することで、フロートが受ける浮力を検出することが可能となる。
例えば、上記液面レベルセンサにおいて、前記検出手段は、前記フロートが受ける浮力に応じた当該フロートの位置を検出する変位センサで構成される。この場合には、従来の液面レベルセンサで汎用される変位センサを流用することができるので、液面レベルセンサの製造に要するコストの上昇を抑制することが可能となる。
特に、上記液面レベルセンサにおいては、前記フロートが移動する軌道を案内するガイド部材を備えることが好ましい。この場合には、フロートが移動する軌道を安定させることができることから、燃料残量に応じてフロートが受ける浮力を確実に検出することが可能となる。
また、上記液面レベルセンサにおいて、前記検出手段は、前記フロートが受ける浮力に応じて発生する歪みを検出する歪み検出素子を備えた荷重センサで構成するようにしても良い。この場合には、殆どフロートの移動範囲を確保することなくフロートが受ける浮力を検出することができるので、液面レベルセンサ自体の大きさを小さくすることが可能となる。また、フロートが受ける浮力を検出することから、耐荷重を大きくする必要がないので、荷重センサに要するコストを低減することが可能となる。
本発明によれば、燃料容器内の燃料残量に応じてフロートが受ける浮力を検出する検出手段を備えたことから、従来の液面レベルセンサのようにフロートに取り付けられるアームが不要となるので、燃料タンクを小型化又は複雑な形状とした場合においても、正確に燃料残量を計測することが可能となる。また、フロートが受ける浮力を検出することから、燃料タンクの重量を測定するような場合と比べて安価な検出手段を利用することができるので、検出手段に要するコストを低減することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る液面レベルセンサは、従来の液面レベルセンサのように、アームの一端に取り付けられたフロートの上下運動に応じたアームの回動を検出することでフロートの位置、つまり、燃料残量を計測することのではなく、燃料残量に応じてフロートが受ける浮力を検出することで燃料残量を計測するものである。フロートが受ける浮力を検出することから、フロートにアームを取り付ける必要がなくなるので、燃料タンクを小型化又は複雑な形状とした場合においても、正確に燃料残量を計測することが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る液面レベルセンサの模式図である。図1においては、説明の便宜上、本液面レベルセンサを燃料タンクに取り付けた場合について示している。特に、図1においては、同図に示す上下方向に細長い燃料タンクに本液面レベルセンサが取り付けられた場合について示している。
本実施の形態に係る液面レベルセンサ10は、図1に示すように、自動車などの燃料タンク20に配設されるフロート11と、浮力に抗してフロート11を付勢する付勢部材12と、燃料残量に応じてフロート11が受ける浮力(以下、適宜「フロート11の浮力」という)を検出するセンサ13とを含んで構成される。なお、図1に示す液面レベルセンサ10においては、付勢部材12が同図に示す上方側からフロート11を付勢する場合について示しているが、これに限定されるものではない。浮力に抗してフロート11を付勢することができれば、いかなる構成を採っても良い。
フロート11は、概して円柱形状を有しており、燃料タンク20の長手方向(上下方向)の略全域に亘る長さを有している。そして、燃料タンク20内の燃料残量に応じて僅かに上下方向に移動可能に構成されている。フロート11は、燃料タンク20内の燃料液中に少なくとも下方側の一部を入れた状態で備えられる。なお、フロート11全体を燃料タンク20内の燃料液中に入れるようにしても良い。フロート11の上端部近傍には、側方に突出する突出部11aが設けられている。突出部11aは、例えば、板状の部材で形成され、センサ13と対向する位置に配置されている。突出部11aのセンサ13と対向する面には、摺動ブラシが設けられている。
付勢部材12は、例えば、コイルばね等で構成され、その一端がフロート11の上面部に取り付けられる一方、他端が燃料タンク20の上面に設けられたガイド部材14に取り付けられている。ここで、ガイド部材14は、フロート11の上端部を収容する形状を有し、フロート11の浮力に応じた上下運動の軌道を案内する役割を果たすものである。このガイド部材14により、フロート11が移動する軌道を安定させることができることから、燃料残量に応じたフロート11が受ける浮力を確実に検出することが可能となる。
なお、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10においては、燃料タンク20の上面にガイド部材14が設けられる場合について示している。しかしながら、ガイド部材14の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。ガイド部材14は、フロート11の上下運動の軌道を案内することができれば、その位置及び形状はいかなる構成を採用しても良い。
また、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10においては、ガイド部材14に付勢部材12の一端が取り付けられる場合について示している。しかしながら、付勢部材12が取り付けられる位置については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、燃料タンク20の内壁面に取り付けるようにしても良い。
センサ13は、変位センサで構成される。例えば、この変位センサは、特別な構成を有するものでなく、従来の液面レベルセンサで利用される変位センサを流用することが可能である。センサ13においては、フロート11の突出部11aに対向する面に抵抗体が設けられ、この抵抗体上を、突出部11aに設けられた摺動ブラシが摺動するように構成されている。センサ13は、抵抗体上における摺動ブラシの位置に応じてフロート11の浮力を検出することで燃料残量を計測する。なお、計測された燃料残量は、車両における各種情報を管理する主制御部(不図示)に出力される。
例えば、断面積が「a」cmのフロート11を比重「p」の燃料液中に「h」cm沈んでいる場合には、フロート11が受ける浮力Fは、以下の式により求められる。なお、ここで、「W」は、フロート11の自重を示している。
F=a x h x p −W grf
本実施の形態に係る液面レベルセンサ10において、フロート11の位置は、付勢部材12による付勢力と、燃料タンク20内の燃料残量に応じて発生するフロート11の浮力によって決定される。すなわち、付勢部材12により付勢力と、燃料タンク20内の燃料残量に応じて発生する浮力とのバランスによってフロート11が上下方向に移動してその位置が決定される。
図2は、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10において、燃料タンク20内の燃料残量が少ない場合のフロート11の位置について説明するための模式図である。図3は、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10において、燃料タンク20内の燃料残量が多い場合のフロート11の位置について説明するための模式図である。なお、図2及び図3においては、図1に示す燃料タンク20内の燃料残量との比較において燃料残量の多少を特定している。
図2に示すように、燃料タンク20内の燃料残量が図1に示す燃料残量に比べて少ない場合には、フロート11が受ける浮力が小さくなるため、付勢部材12の付勢力に応じてフロート11が下方側に移動する。このとき、フロート11に設けられた突出部11aも下方側に移動し、これに設けられた摺動ブラシがセンサ13の抵抗体上で下方側に摺動する。センサ13は、このように抵抗体上を摺動した摺動ブラシの位置に応じてフロート11の浮力を検出することで燃料残量を計測する。
一方、図3に示すように、燃料タンク20内の燃料残量が図1に示す燃料残量に比べて多い場合には、フロート11が受ける浮力が大きくなるため、付勢部材12の付勢力に抗してフロート11が上方側に移動する。このとき、フロート11に設けられた突出部11aも上方側に移動し、これに設けられた摺動ブラシがセンサ13の抵抗体上で上方側に摺動する。センサ13は、このように抵抗体上を摺動した摺動ブラシの位置に応じてフロート11の浮力を検出することで燃料残量を計測する。
このように本実施の形態に係る液面レベルセンサ10においては、フロート11の一部又は全部を燃料タンク20内の燃料液中に入れた状態で備えると共に、燃料タンク20内の燃料残量に応じてフロート11が受ける浮力を検出するセンサ13を備えたことから、従来の液面レベルセンサのようにフロートに取り付けられるアームが不要となるので、燃料タンク20を小型化又は複雑な形状とした場合においても、正確に燃料残量を計測することが可能となる。また、フロート11の浮力を検出することから、燃料タンク20の重量を測定するような場合と比べて安価なセンサ13を利用することができるので、センサ13に要するコストを低減することが可能となる。
特に、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10においては、フロート11を、燃料タンク20内の一定範囲で移動可能で設けていることから、従来の液面レベルセンサで汎用されているような変位センサを用いてフロート11の位置を検出することで、当該フロート11が受ける浮力を検出することが可能となる。センサ13に従来の液面レベルセンサで汎用される変位センサを流用することができるので、液面レベルセンサ10の製造に要するコストの上昇を抑制することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、フロート11が概して円柱形状を有する場合について示している。しかしながら、フロート11の形状については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。フロート11は、適用される燃料タンク20の形状に応じて任意の形状とすることが可能である。例えば、一部に凹凸があるような複雑な形状を有する燃料タンク20にも適用することが可能である。
図4は、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10を複雑な形状を有する燃料タンク20に適用した場合の模式図である。なお、図4に示す液面レベルセンサ10において、図1と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4に示す燃料タンク20においては、その底面部における中央部に凹部21が形成された場合について示している。このような形状を有する燃料タンク20に適用する場合、例えば、本液面レベルセンサ10においては、図4に示すような形状を有するフロート11を採用することが考えられる。図4に示すフロート11においては、凹部21に合わせて下端部が分岐している点で図1に示すフロート11と相違する。なお、燃料タンク20内の燃料残量の計測については、上記実施の形態と同様であるため、その説明は省略する。
このように適用される燃料タンク20の形状に合わせてフロート11の形状を変更することにより、どのように複雑な形状を有する燃料タンク20においても、上記実施の形態と同様に、その燃料残量を正確に計測することが可能となる。特に、上記実施の形態と同様に、特別なセンサではなく、汎用される変位センサを利用して浮力を検出するので、コストを低減しつつ、燃料残量を計測することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、変位センサで構成されるセンサ13を用いて突出部11aの位置に基づいてフロート11が受ける浮力を検出する場合について示している。しかしながら、フロート11が受ける浮力を検出するセンサ13の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、歪み検出素子を用いた荷重センサでフロート11が受ける浮力を検出するようにしても良い。
図5は、本実施の形態に係る液面レベルセンサ10を変形した場合の模式図である。なお、図5に示す液面レベルセンサ10において、図1と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5に示す液面レベルセンサ10においては、センサ13として、歪み検出素子を用いた荷重センサを備えている。例えば、図5に示す荷重センサにおいては、フロート11の上端部に固定されたダイヤフラム上に歪み検出素子が設けられている。この荷重センサにおいては、燃料タンク20内の燃料残量に応じてフロート11が受ける浮力に対応するダイヤフラムの歪みを歪み検出素子で検出することで燃料残量を計測する。
このように歪み検出素子を用いた荷重センサをセンサ13として備える場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。特に、この場合には、フロート11の移動範囲領域を殆ど確保する必要がないため、液面レベルセンサ10自体を小型化することが可能である。また、荷重センサであるセンサ13によってフロート11が受ける浮力を検出することから、耐荷重を大きくする必要がないので、センサ13を構成する荷重センサに要するコストを低減することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る液面レベルセンサの模式図である。 上記本実施の形態に係る液面レベルセンサにおいて、燃料タンク内の燃料残量が少ない場合のフロートの位置について説明するための模式図である。 上記実施の形態に係る液面レベルセンサにおいて、燃料タンク内の燃料残量が多い場合のフロートの位置について説明するための模式図である。 上記実施の形態に係る液面レベルセンサを複雑な形状を有する燃料タンクに適用した場合の模式図である。 上記実施の形態に係る液面レベルセンサを変形した場合の模式図である。
符号の説明
10 液面レベルセンサ
11 フロート
12 付勢部材
13 センサ
14 ガイド部材

Claims (5)

  1. 燃料容器内の燃料液中に一部又は全部を入れた状態で備えられるフロートと、前記燃料容器内の燃料残量に応じて前記フロートが受ける浮力を検出する検出手段とを具備することを特徴とする液面レベルセンサ。
  2. 前記フロートは、前記燃料容器内の一定範囲を移動可能であることを特徴とする請求項1記載の液面レベルセンサ。
  3. 前記検出手段は、前記フロートが受ける浮力に応じた当該フロートの位置を検出する変位センサであることを特徴とする請求項2記載の液面レベルセンサ。
  4. 前記フロートが移動する軌道を案内するガイド部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の液面レベルセンサ。
  5. 前記検出手段は、前記フロートが受ける浮力に応じて発生する歪みを検出する歪み検出素子を備えた荷重センサであることを特徴とする請求項1記載の液面レベルセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010243350A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Mitsutoyo Corp 内側寸法測定器
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