JP2008267865A - 磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法及び製造装置 - Google Patents

磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁歪式トルクセンサシャフトを複数本ずつ、磁歪膜の組成や膜厚を均一にして製造できるようにする。
【解決手段】複数本のトルクセンサシャフト本体3を円周上に均等間隔に配置し、このトルクセンサシャフト本体3を円周に沿って周回移動(公転)させると共に、トルクセンサシャフト本体3自体も回転(自転)させながら、トルクセンサシャフト本体3の1本ごとの定電流回路27にてトルクセンサシャフト本体3とメッキ電極21との間に給電する電解メッキをして、複数本のトルクセンサシャフト本体3の各表面にそれぞれ磁歪膜を設けるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を電解メッキにより設ける磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法及び製造装置に関する。
従来より、トルクの検出をするトルクセンサとしては、トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を設けて成る磁歪式トルクセンサシャフトを具え、このトルクセンサシャフトの磁歪膜を設けた部分の外周に検出コイルを配置した構成で、トルクセンサシャフトに作用するトルクにより、上記磁歪膜に引張りや圧縮の応力が及び、それによる逆磁歪効果で磁歪膜の透磁率が変化することに応じ、その透磁率変化を検出コイルにより検出するものが供されている(例えば特許文献1参照)。
そして、このものにおいては、上記磁歪膜を、前記トルクセンサシャフト本体の表面に電解メッキで設けるようにしたものが供されている(例えば特許文献2参照)。
更に、磁歪膜に特定されないが、一般的メッキの方法及び装置として、複数本の被処理体を円周上に均等間隔に配置し、この被処理体を円周に沿って周回移動させると共に、被処理体自体も回転させながら、被処理体にメッキを施すようにしたものがある(例えば特許文献3参照)。
特開2003−98017号公報 特開2005-3622号公報 特開平4-63287号公報
磁歪材としての例えばニッケル(Ni)と鉄との合金は、図13に示すように、材料の組成(ニッケルと鉄との含有比率)により飽和磁歪定数(λ)が変化する(図13には、横軸にニッケルの比率を示しており、これの残りの比率が鉄の含有比率である)。
この材料を磁歪式トルクセンサの磁歪膜に応用した場合、上記飽和磁歪定数の変化により、シャフトに作用するトルクから得られる検出コイルのインダクタンス変化も変化することによって、磁歪式トルクセンサの感度が変化することになる。
一方、ニッケルと鉄との合金を電解メッキで形成する場合、特許文献2に示されているように、メッキ液中に複数のニッケル電極を配置し、その間のほゞ中央にトルクセンサシャフト本体を配置し、ニッケル電極を正極、シャフトを負極として、それらの間に通電することにより、トルクセンサシャフト本体の表面にニッケルと鉄との合金から成る磁歪膜を形成する。
図14は、そのように磁歪膜を電解メッキで形成する場合の電流密度(電流値〔A〕をシャフトのメッキ部表面積〔dm〕で除した値)と、磁歪膜に析出されるニッケル組成(残りは鉄成分)との関係を示したもので、直径が8〔mm〕のシャフトに、20〔mm〕の長さ範囲で、電流密度別に、それぞれ磁歪膜の厚みが15〔μm〕になるように時間を調整して、電解メッキしたときのものである。
この図14で明らかなように、電流密度が大きくなると、ニッケル成分が減少(鉄成分が増加)し、ある電流密度より大きいと、ニッケル成分は飽和する傾向にあることが分かる。
又、図15は、電流密度と磁歪膜の厚みとの関係を示したもので、上述と同じトルクセンサシャフト本体に対して、電流密度別に、それぞれ45〔分〕の時間で電解メッキを行って磁歪膜を形成したときのものである。これにより、磁歪膜の厚みは、電流密度にほゞ比例する関係にあることが分かる。
磁歪膜は、組成だけでなく、厚みも均一であることが重要であり、厚みが部分的に変化することにより、トルクセンサ特性の直線性の悪化や、出力の変動、温度特性などに影響する。従来、この解決手段の一つとして、前記メッキ液中の複数のニッケル電極間のほゞ中央に配置したトルクセンサシャフト本体を回転させたり、上下に揺動させたりして、磁歪膜の均一化を図っていた。
しかし、それは1本ずつのシャフトにしかメッキを施すことができないものであり、多量に生産するためには、メッキ装置を多数備える必要があって、製造設備費用が高額になる。又、メッキ装置の設置場所も広く必要であることから、多大な製造コストが発生する。
それに対して、特許文献3に示されている、複数本の被処理体を円周上に均等間隔に配置し、この被処理体を円周に沿って周回移動させると共に、被処理体自体も回転させながら、被処理体にメッキを施すものでは、複数本ずつの生産ができるため、メッキ装置を多数備える必要がなく、製造コスト上、有利である。
しかしながら、複数本の被処理体であるトルクセンサシャフトについて、それとニッケル電極との各間に流れる電流が、各部の接触抵抗の違いなどにより、均等となりにくく、その各間に流れる電流密度が相違する。このため、前述のように、メッキされる磁歪膜の組成と膜厚がトルクセンサシャフトごとに異なるものとなり、その結果、トルクセンサの特性や精度にばらつきを生じやすい。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、磁歪式トルクセンサシャフトを複数本ずつ、磁歪膜の組成や膜厚を均一にして製造できる磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法及び製造装置を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法においては、トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を電解メッキにより設ける方法において、複数本の前記トルクセンサシャフト本体を円周上に均等間隔に配置し、このトルクセンサシャフト本体を円周に沿って周回移動させると共に、トルクセンサシャフト本体自体も回転させながら、トルクセンサシャフト本体1本ごとの定電流回路にてトルクセンサシャフト本体とメッキ電極との間に給電する電解メッキをして、前記複数本のトルクセンサシャフト本体の各表面にそれぞれ磁歪膜を設けることを特徴とする(請求項1の発明)。
本発明の磁歪式トルクセンサシャフトの製造装置においては、トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を電解メッキにより設ける装置において、主軸と、この主軸の周囲に具えられた複数個のトルクセンサシャフト本体支持部と、このトルクセンサシャフト本体支持部を前記主軸を中心に周回移動させると共に、トルクセンサシャフト本体支持部を回転させる回転機構と、前記主軸に前記トルクセンサシャフト本体支持部の個数に対応して複数具えられた回転電極と、前記トルクセンサシャフト本体支持部のそれぞれに具えられて、前記主軸の回転電極に接続された回転電極と、前記トルクセンサシャフト本体支持部の全部に対向して配置された共通のメッキ電極と、正と負の出力端子を具え、その正の出力端子を前記メッキ電極に接続し、負の出力端子を前記主軸の回転電極に接続して設けた定電流回路とを具備し、その定電流回路は、前記トルクセンサシャフト本体支持部の個数に対応して複数具えられ、それぞれ、電源に接続されて、前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に流れる電流により発生する電圧と基準の電圧とを比較演算して、その差に応じた電流を前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に流すことにより、前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に定電流を流すように構成したことを特徴とする(請求項2の発明)。
上記構成の磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法及び製造装置によれば、複数本ずつの磁歪式トルクセンサシャフトの生産ができるため、メッキ装置を多数備える必要がなく、製造コスト上、有利である。又、トルクセンサシャフト本体を要するに公転、自転させると共に、トルクセンサシャフト本体1本ごとの定電流回路にてトルクセンサシャフト本体とメッキ電極との間に給電する電解メッキをして、上記複数本のトルクセンサシャフト本体の各表面にそれぞれ磁歪膜を設けるのであるから、トルクセンサシャフト本体とメッキ電極との各間に流れる電流が、各部の接触抵抗の違いや、トルクセンサシャフト本体の個体抵抗の違いなどがあっても均等となり、その各間に流れる電流密度が一定となる。よって、メッキされる磁歪膜の組成と膜厚も均一化し、トルクセンサの特性や精度を良好に確保できる。
以下、本発明の一実施例(一実施形態)につき、図1ないし図12を参照して説明する。
まず、図6には、トルクセンサ1の全体構造を示しており、中央に磁歪式トルクセンサシャフト2を有している。この磁歪式トルクセンサシャフト2は、ステンレス鋼など金属にて円柱状に形成したトルクセンサシャフト本体3と、これの図中左右方向の中間部の近接した二箇所の表面に設けた磁歪膜4から成っており、その詳細は後述する。
磁歪式トルクセンサシャフトの上記磁歪膜4を設けた部分の外周囲には、それぞれ検出コイル5をボビン6に巻装した状態で配設している。ボビン6には、導電材から成る2本の接続ピン7を挿通して固着しており、この接続ピン7のボビン6内側部分に、検出コイル5の各端部を接続している。
トルクセンサシャフト本体3の磁歪膜4を設けた部分の両側には、軸受8をそれぞれ装着し、これらの両軸受8からボビン6にかけて、フレーム9を被装している。このフレーム9の図中左側部の外側には、各種電気部品10を実装した中継用基板11を装着しており、この中継用基板11に、フレーム9から突出させた前記接続ピン7の先端部を挿通させて半田付け等により接続している。
なお、中継用基板11に実装した各種電気部品10は、検出コイル5と協働して、磁歪式トルクセンサシャフトに作用したトルクを検出するもので、磁歪式トルクセンサシャフトに作用したトルクにより及ぶ応力で磁歪膜4の透磁率が変化することに応じ、その透磁率変化を検出することで、磁歪式トルクセンサシャフトに作用したトルクを検出するようになっている。
ここで、磁歪式トルクセンサシャフト2につき、図7及び図8を参照して詳述するに、この磁歪式トルクセンサシャフト2は、トルクセンサシャフト本体3の前記二箇所の表面部に、例えば転造法にて凹条部12と凸条部13とを交互に形成し、その外周面(トルクセンサシャフト本体3の表面)に例えばニッケルと鉄との合金から成る磁歪膜4を電解メッキにて形成している。凹条部12と凸条部13のパターンは、磁歪式トルクセンサシャフト2に作用するトルクによる応力が磁歪膜4に効果的に及ぶように軸方向に対して傾斜状、特には応力が磁歪膜4に最も有効に及ぶように約45度角の傾斜状に延びるように形成しており、更に、図中左側の凹条部12及び凸条部13と右側の凹条部12及び凸条部13とでは、その傾斜の方向を逆にしていて、図中左側の磁歪膜4と右側の磁歪膜4とで反対の応力が及ぶようにしている。
図1は、上記磁歪式トルクセンサシャフト2を製造する装置を示しており、中央に主軸14を有している。主軸14の上部には上部回転支持体15を取付け、下部に下部回転支持体16を取付けている。これらの回転支持体15,16間には、主軸14の周囲円周上に均等間隔に位置して、複数(図2に示す例では4本)の前記トルクセンサシャフト本体3を、それぞれトルクセンサシャフト本体支持部17,18によって支持するようにしており、又、その支持状態で、トルクセンサシャフト本体3は、前記磁歪膜4を設ける部分以外の部分がマスク部材19,20よってマスキングされるようになっている。
上記トルクセンサシャフト本体支持部17,18の周囲には、それらトルクセンサシャフト本体支持部17,18の全部に対向して、換言すれば、メッキするトルクセンサシャフト本体3の全部に対向して、円筒状を成す共通のメッキ電極21を配設しており、このメッキ電極21とトルクセンサシャフト本体支持部17,18の全部(トルクセンサシャフト本体3の全部)を、全部のマスク部材19,20と共に、メッキ槽22内のメッキ液23中に配置するようにしている。なお、メッキ電極21は、この場合、ニッケル電極である。
そして、図示はしないが、上記の構造に対しては、モータを駆動源に、そのほかギヤ伝動機構等を有して成る回転機構が設けられ、この回転機構により、図2に矢印A,Bで示すように、上記トルクセンサシャフト本体支持部17,18(トルクセンサシャフト本体3)を主軸14を中心にその周囲円周上を周回移動(公転)させると共に、トルクセンサシャフト本体支持部17,18自体を回転(自転)させるようにしている。
なお、主軸14の回転速度に対して、トルクセンサシャフト本体支持部17,18の回転速度はそれの非整数倍としており、それによって、それらの回転が同期することを避け、後述する電解メッキがより均一に行われるようにしている。
一方、上部回転支持体15(ひいては主軸14)には、上記トルクセンサシャフト本体3の個数に対応して、複数のリング状を成す固定電極24を設けると共に、この固定電極24にそれぞれ接する回転電極25を設けており、それに対して、トルクセンサシャフト本体支持部17には、それぞれ回転電極25に接続される回転電極26を設け、それらによって、上述のように公転、自転をするトルクセンサシャフト本体支持部17(トルクセンサシャフト本体3)に給電をするようにしている。
上記の給電するについては、前記トルクセンサシャフト本体3の個数に対応して、複数すなわちトルクセンサシャフト本体3の1本ごとに定電流回路27を設けており、その定電流回路27は正(+)の出力端子28と負(−)の出力端子29とを具え、そのうちの正の出力端子28を前記メッキ電極21に接続し、負の出力端子29を前記上部回転支持体15(主軸14)の各固定電極24にそれぞれ接続し、ひいては前記回転電極25にそれぞれ接続している。従って又、負の出力端子29は前記回転電極26を介してトルクセンサシャフト本体3に接続されるようになっており、その結果、正の出力端子28から、メッキ電極21−メッキ液23−トルクセンサシャフト本体3−トルクセンサシャフト本体支持部17−回転電極26−回転電極25−固定電極24−負の出力端子29と、電流を流すようにしている。
図3は、上記定電流回路27の1つを代表で詳細に示している。この図3で、Eは例えば直流12〔V〕の主電源を示しており、これに上記正の出力端子28を接続している。それに対して、負の出力端子29は増幅素子であるnpn形トランジスタ30のコレクタcに接続している。
トランジスタ30のエミッタeには電流検出素子である抵抗31を接続しており、この抵抗31に、前記正の出力端子28と負の出力端子29との間に上述のように流れる電流に応じた電圧が発生し、その電圧信号をフィルタ回路32を介して比較演算素子33の負側端子34に入力するようにしている。
比較演算素子33の正側端子35には、電流設定手段である可変抵抗36と固定抵抗37とにより形成される設定電流値相当(基準)の電圧信号を、抵抗38を介して入力するようにしており、この正側端子35の入力と先の負側端子34の入力とで比較演算素子33が比較演算をして、その入力差に応じた出力電流を抵抗39を介して前記トランジスタ30のベースbに与える。それによって、前記正の出力端子28と負の出力端子29との間には、上記入力差に応じた電流がトランジスタ30のコレクタcとエミッタeとの間を通じて流れるようになっており、かくして、前記正の出力端子28と負の出力端子29との間に上記可変抵抗36と固定抵抗37とにより設定した定電流が流れるようにしている。
図4は、上記定電流回路27の機能効果を示しており、同図の(a)に示すように、両出力端子28,29間にかかる電圧には、固定電極24や回転電極25,26の接触部の接触抵抗の違いや、トルクセンサシャフト本体3の個体抵抗の違いなどにより、変化が起きるものの、両出力端子28,29間に流れる電流は、同図の(b)に示すように、一定となる。
なお、図5は、上記定電流回路27を用いずに、同部分に一定の電圧を印加した場合の電流を示しており,時間の経過と共に電流値が変動していることが分かる。
従って、上記構成のものの場合、トルクセンサシャフト本体支持部17,18に支持された複数のトルクセンサシャフト本体3がメッキ液23中で主軸14の周囲を公転しつつ自転する状況で、メッキ電極21と全トルクセンサシャフト本体3との間を含む、定電流回路27の正の出力端子28と負の出力端子29との間にそれぞれ定電流が流れるものであり、かくして、トルクセンサシャフト本体3のマスキングされた部分以外の部分が電解メッキされ、磁歪膜4が形成される。
よって、上記構成のものの場合、複数本ずつの磁歪式トルクセンサシャフト2の生産ができるものであり、メッキ装置を多数備える必要がないので、製造コスト上、有利である。又、トルクセンサシャフト本体3を公転、自転させると共に、トルクセンサシャフト本体3の1本ごとの定電流回路27にてトルクセンサシャフト本体3とメッキ電極21との間に給電する電解メッキをして、複数本のトルクセンサシャフト本体3の各表面にそれぞれ磁歪膜を設けるのであるから、トルクセンサシャフト本体3とメッキ電極21との各間に流れる電流が、固定電極24や回転電極25,26の接触部の接触抵抗の違いや、トルクセンサシャフト本体3の個体抵抗の違いなどがあっても均等となり、その各間に流れる電流密度が一定となる。よって、メッキされる磁歪膜4の組成と膜厚も全トルクセンサシャフト本体3について均一化し、トルクセンサ1の特性や精度を良好に確保できる。
図9は、上記構成のものの効果を示しており、(a)に磁歪膜4のニッケル組成の変動度合を、(b)に磁歪膜4の膜厚の変動度合を示している。ともに、設定値どおりのもの(変動値「0」)のものが多くて、均一度が高い。これに対して、定電流回路27を用いない従来のものでは、図10の(a)、(b)に示すように、磁歪膜4のニッケル組成の変動度合(a)、並びに磁歪膜4の膜厚の変動度合(b)は、ともに、設定値どおりのもの(変動値「0」)のものが少なくて、均一度が低い。
又、図11も、上記構成のものの効果を示しており、上記磁歪膜4を有する磁歪式トルクセンサシャフト2を使用したトルクセンサ1の、シャフト回転に対する出力変動の様子を示していて、複数(一例として3個)のサンプルについて、出力変動が少ないことが分かる。これにより、トルクセンサ1の特性や精度を良好に確保できる。それに対して、定電流回路27を用いないで製造した従来のものでは、図12に示すように、複数(一例として5個)のサンプルについて、出力変動が多いことが分かる。これでは、トルクセンサの特性や精度を良好に確保することはできない。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に磁歪膜の具体的材料その他の点につき、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
本発明の一実施例を示す製造装置の概略的構成図 図1のX−X線に沿う断面図 定電流回路の電気回路図 定電流回路の機能効果を示す図 従来のものの図4(b)相当図 トルクセンサの断面図 磁歪式トルクセンサシャフトの磁歪膜部分の側面図 図7のY−Y線に沿う拡大断面図 本発明の効果を示す図 従来のものの図9相当図 本発明の異なる効果を示す図 従来のものの図11相当図 磁歪材の組成と飽和磁歪定数との関係を示す図 磁歪膜形成の際の電流密度と磁歪膜のニッケル組成との関係を示す図 磁歪膜形成の際の電流密度と磁歪膜の厚みとの関係を示す図
符号の説明
図面中、1はトルクセンサ、2は磁歪式トルクセンサシャフト、3はトルクセンサシャフト本体、4は磁歪膜、14は主軸、17はトルクセンサシャフト本体支持部、21はメッキ電極、25,26は回転電極、27は定電流回路、28は正の出力端子、29は負の出力端子、30はトランジスタ(増幅素子)、31は抵抗(電流検出素子)、33は比較演算素子、37は可変抵抗(電流設定手段)を示す。

Claims (2)

  1. トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を電解メッキにより設ける方法において、
    複数本の前記トルクセンサシャフト本体を円周上に均等間隔に配置し、このトルクセンサシャフト本体を円周に沿って周回移動させると共に、トルクセンサシャフト本体自体も回転させながら、トルクセンサシャフト本体1本ごとの定電流回路にてトルクセンサシャフト本体とメッキ電極との間に給電する電解メッキをして、前記複数本のトルクセンサシャフト本体の各表面にそれぞれ磁歪膜を設けることを特徴とする磁歪式トルクセンサシャフトの製造方法。
  2. トルクセンサシャフト本体の表面に磁歪膜を電解メッキにより設ける装置において、
    主軸と、
    この主軸の周囲に均等間隔で具えられた複数個のトルクセンサシャフト本体支持部と、
    このトルクセンサシャフト本体支持部を前記主軸を中心に周回移動させると共に、トルクセンサシャフト本体支持部を回転させる回転機構と、
    前記主軸に前記トルクセンサシャフト本体支持部の個数に対応して複数具えられた回転電極と、
    前記トルクセンサシャフト本体支持部のそれぞれに具えられて、前記主軸の回転電極に接続された回転電極と、
    前記トルクセンサシャフト本体支持部の全部に対向して配置された共通のメッキ電極と、
    正と負の出力端子を具え、その正の出力端子を前記メッキ電極に接続し、負の出力端子を前記主軸の回転電極に接続して設けた定電流回路とを具備し、
    その定電流回路は、前記トルクセンサシャフト本体支持部の個数に対応して複数具えられ、それぞれ、電源に接続されて、前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に流れる電流により発生する電圧と基準の電圧とを比較演算して、その差に応じた電流を前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に流すことにより、前記主軸の各回転電極と前記メッキ電極との間に定電流を流すように構成したことを特徴とする磁歪式トルクセンサシャフトの製造装置。
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