JP2008267837A - 車両の排気状態検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】白霧対策処理の必要性を判定するため、白霧を定量的に検知する。
【解決手段】車両に搭載され、排気ガスを排出する排出通路の末端から排気ガスの排出方向に所定の範囲の画像を撮影するカメラと、その画像から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備える排気ガス監視装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の動力源から排出通路を通じて排出される排気ガスの状態を検出する検出技術に関する。
燃料電池では、その反応により発電量に応じた生成水が排出される。特に、自動車用燃料電池では、走行距離により生成水が多量となる。また、自動車用燃料電池では、固定高分子型が主流で、基本的には運転温度が低い。したがって、これまでは、寒冷地での生成水の路面凍結、あるいは生成水の後続車両への飛散等、液水の処理が問題とされてきた。
しかし、外気条件と運転条件によりオフガスの排出通路テールエンドから発生する白霧も抑制する必要がある。白霧は、自動車の商品性の観点からは望ましくない。また、白霧による自動車の周囲への影響も考慮すべき場合もあるからである。このため、従来、車両用燃料電池において、白霧の抑制の提案がなされてきた。
特開平5−209828号公報 特開2006−100101号公報 特開2005−153853号公報 特開2003−7323号公報 特開平8−110304号公報
しかしながら、従来の技術では白霧低減のため、冷却または加熱する手段が採用される。このため、白霧低減のためのエネルギを要し、発電効率向上の要請と整合していない。
そこで、本発明は、白霧対策処理の必要性を判定するため、白霧を定量的に検知する技術を提供することを目的とする。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、車両に搭載され、排気ガスを排出する排出通路の末端から排気ガスの排出方向に所定の範囲の画像を撮影するカメラと、その画像から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備える車両の排気状態検出装置である。本発明によれば、カメラで撮影した画像を解析することで排気ガスの状態を確認できる。この場合に、カメラは、車両の後方を監視するバックモニタ用カメラであってもよい。
さらに、上記解析部は、前記画像を構成するそれぞれの画素を輝度に応じて複数のレベルに分類する手段と、それぞれのレベルに分類された画素数を集計する手段と、集計の結果が所定の基準に達しているか否かを判定する手段と、判定の結果を所定の通知先に通知する手段とを有するものでもよい。本発明によれば、それぞれの画素の輝度レベルを定量的に分類した結果にしたがって、客観的に白霧の発生の有無を判定できる。
また、上記解析部は、基準画像を記憶する手段と、前記カメラによって撮影された画像と基準画像との差分画像を算出する手段と、差分画像を構成するそれぞれの画素を輝度に応じて複数のレベルに分類する手段と、それぞれのレベルに分類された画素数を集計する手段と、集計の結果が所定の基準に達しているか否かを判定する手段と、判定の結果を所定の通知先に通知する手段とを有するものでもよい。本発明によれば、基準画像との差分
によって、白霧部分の画像を強調することができる。
また、本発明は、車両に搭載され、排出通路の末端から排出される排気ガスの排出方向に光を投影する発光部と、光が排気ガスによって散乱された散乱光を検出する受光部と、受光部で検出された散乱光の検出信号から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備えるものでもよい。本発明によれば、白霧で散乱された光を受光する程度によって、客観的に白霧の発生を確認できる。
上記発光部は、車両のバックランプ、ブレーキランプ、およびターンシグナルのいずれかを含む構成であってもよい。本発明によれば、車両の既存の装備を利用して、白霧の発生を検知できる。
また、本発明は、車両に搭載され、排出通路の末端から排出される排気ガスの流れを横断する向きに光を照射する発光部と、排気ガスの流れを挟んで前記発光部に対向する位置に設けられ、前記排気ガスの流れを通過する透過光を検出する受光部と、受光部で検出された透過光の検出信号から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備えるものでもよい。本発明によれば、排気ガスを透過する光の程度によって、客観的に白霧の発生を確認できる。
本発明によれば、白霧対策処理の必要性を判定するため、白霧を定量的に検知することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る排気ガス監視装置(本発明の車両の排気状態検出装置に相当)について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
《第1実施形態》
図1から図3の図面に基づいて本発明の第1実施形態に係る排気ガス監視装置を説明する。図1に、車両の動力源から排出される排気ガスを監視する排気ガス監視装置の構成を示す。本排気ガス監視装置は、車両後部に搭載され、排気ガス排出通路L1の排気口から排出される排気ガスの画像を撮影するカメラ4と、カメラ4で撮影された画像を処理するECU(Electric Control Unit)10とを含む。図1のように、本実施形態では、車両
に搭載される燃料電池1を想定している。燃料電池1では、燃料電池セルに供給され、反応後に排出される排気ガスが、排気ガス排出通路L1を通り、希釈器12およびマフラ3を通じて、排気口から外気中に排出される。
なお、本排気ガス監視装置は、燃料電池1からの排気ガスの監視に限定されるものではなく、エンジンを動力源とする車両の排気ガスの監視にも適用できる。また、図1では、排気ガス排出通路L1に希釈器2が接続されている。しかし、水素極側の通路から排出される排気ガスを処理しない場合には、希釈器12は、必須ではない。例えば、水素極側の排気ガスを処理しないタイミングでは、希釈器2をバイパスするように排気ガス排出通路L1を構成してもよい。
カメラ4は、CCD(Charge Coupled Devices)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を含む。カメラ4は、排気ガス排出通路L1の排気口か
ら、排気ガスの排出方向に向かって所定範囲の画像を刻々撮影する。カメラ4が撮影した画像は、リアルタイムでケーブルC1を通じてECU10に伝送される。なお、カメラ4は、排気ガス検出装置専用のものであってもよい。また、車両の後方を監視するバックモ
ニタ用カメラを排気ガス検出装置用に使用してもよい。
ケーブルC1は、同軸ケーブル、ツイストペアケーブル等の金属配線であってもよいし、光ファイバーであってもよい。また、ケーブルC1に代えて、無線通信によってカメラ4からECU10に画像を伝送してもよい。無線通信によって、カメラ4からECU10に画像を伝送する場合には、例えば、無線LANのインターフェースをカメラ4およびECU10に設ければよい。
図2に、ECU10が実行する画像解析処理の概念を示す。図2は、カメラ4から取得される画像、ECU10によって算出された画像解析結果であるヒストグラム、そのヒストグラムに適用される重み、およびヒストグラムと重みとの演算結果である積算値が、2種類の画像に対して例示されている。図2では、左側の列は、白霧のない画像に対する処理例であり、右側の列は、白霧のある画像に対する処理例である。この処理は、ECU10で実行される画像処理プログラムによって実現される。
ECU10は、カメラ4が撮影した画像中のそれぞれの画素の輝度を複数のレベルに分類する。この処理を輝度解析と呼ぶ。図2で、表の上段左側の画像は、白霧が含まれていない画像であり、概ね排気ガス排出通路L1の排気口(テールエンド)だけが写されている。一方、表の上段右側の画像は、白霧が含まれている画像であり、排気口(テールエンド)の他、白い雲のような画像が写されている。このような画像は、カメラ4からECU10に刻々と伝送される。
図2の例では、5段階の輝度のレベルが例示されている。ここで、輝度のレベルには、例えば、輝度小(すなわち、黒に近いもの)、輝度大(すなわち、白に近いもの)などがある。
そして、ECU10は、画像中の画素がどの輝度のレベルに属するかを判定し、その輝度のレベルに属する画素数をカウントする。これにより、ECU10は、輝度のレベルごとに画素数を積算したヒストグラムを生成する。図2の例では、白霧が含まれていない左側の画像のヒストグラムでは、輝度小(すなわち、黒に近いもの)のレベルで画素数が多く分布している。また、白霧が含まれている右側の画像のヒストグラムでは、白霧が含まれていない左側の画像のヒストグラムと比較して、輝度大(すなわち、白に近いもの)のレベルの画素数が、相対的に多く分布している。
次に、ECU10は、ヒストグラムのそれぞれのレベルの度数(画素数)と、重みとを乗算し、重み付けられた度数を積算する。図2に示すように、重みは、輝度が小さいレベルに対して小さな値とし、輝度が大きいレベルほど値が大きくなるように設定する。例えば、輝度が小さい順に各レベルに対する重みを0、1、2、4、8にする等である。
このような積算の結果、輝度が大きい領域を多数含む画像については、積算値は大きくなる。一方、輝度が小さい領域を多数含む画像については、積算値は小さくなる。したがって、この積算値が所定値より大きいか否かで、画像中に、白い部分が多く含まれるか否かを判定できる。このように、画像を基に、排気ガス排出通路L1の排気口付近で、排気ガスの排出方向に白い部分、すなわち、白霧が発生しているか否かを判定できる。
図3に、ECU10が実行する画像解析処理のフローチャートを示す。この処理は、所定のタイミング、例えば、ユーザの指示にしたがって、所定の時間間隔で実行されるようにしてもよい。また、車両の動力源始動時、あるいは、停止時に実行するようにしてもよい。この処理を実行するECU10が、本発明の解析部に相当する。
この処理では、ECU10は、まず、外気温度あるいは湿度等の外気の状態、車両の運転条件、燃料電池運転条件、燃料電池システムの各部の温度等のデータを取得する(S1)。
次に、ECU30は、S1で取得した外気の状態、車両の運転条件、燃料電池運転条件、燃料電池システムの各部の温度等のデータから、白霧発生の可能性があるか否かを判定する(S2)。具体的には、以下の状態、あるいは条件を判定する。
(1)例えば、外気温度が所定値より低い場合に、白霧が発生しやすいと判断できる。外気温度が低いと、燃料電池1からの排出される排気ガスの温度変化が大きく、その結果排気ガスの飽和蒸気圧の変化も大きくなるからである。この場合に、飽和蒸気圧の変化分に相当する水蒸気が白霧化または液化する。この場合の外気温度を判定するときの所定値は、実験的、経験的に決定される値である。
(2)また、排気ガス排出通路L1の排気口付近の排気ガス温度と、外気温度との差異が所定値より大きい場合に、白霧が発生しやすいと判断できる。排気ガス温度と、外気温度との差異が大きいと、外気中への排出前後における排気ガスの飽和蒸気圧の変化も大きくなるからである。この差異を判定するときの所定値は、実験的、経験的に決定される値である。
(3)外気湿度が高い場合に、白霧が発生しやすい。したがって、外気の湿度が所定値より高い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
(4)燃料電池1(セルスタック)の温度が高い場合、最終的に、排出されるオフガス温度が高くなることある。したがって、燃料電池1の温度が所定値より高い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
(5)燃料電池1の負荷が重いと、発電量が多くなり、生成水の絶対量が多くなる。その結果、最終的に、排出されるオフガス中の水分および水蒸気が多くなり、白霧発生の確率が高くなる。したがって、燃料電池1の負荷が所定値より重い場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。燃料電池1の負荷は、例えば、発電量、あるいは、所定期間の電力量を基準に判定してもよい。また、空気極流量によって燃料電池の負荷を判定してもよい。
(6)車速が速いと、排出されるオフガスの外気との相対的な流速が大きくなる。そこで、車速が所定値より小さい場合に、白霧が発生しやすい、と判定してもよい。
現在の状態が、白霧発生の可能性がない状態である場合、ECU30は、処理を終了する(S5)。
一方、現在の状態が、白霧対策が必要な領域にある場合、ECU30は、カメラ4により撮影された、排気ガス排出通路L1の排気口から排気ガス排出方向に所定範囲の画像を取得する(S3)。そして、ECU10は、画像に含まれる画素に対して、輝度解析処理(処理1ともいう)を実行する(S4)。この処理を実行するECU10が、本発明の分類する手段に相当する。さらに、ECU10は、輝度解析処理の結果を基に、輝度のレベルごとに画素数を計数したヒストグラムを作成する(S5、処理2ともいう)。この処理を実行するECU10が、本発明の集計する手段に相当する。そして、ECU10は、図2に例示した重みを用いて、重み付け積算を実行する(S6、処理3ともいう)。
そして、ECU10は、S6で求めた積算値が、基準値Aより大きいか否かを判定する。この処理を実行するECU10が、本発明の判定する手段に相当する。積算値が基準値Aより大きい場合、白霧レベルが基準を超えていることを所定の通知先に通知する(S8)。この処理を実行するECU10が、本発明の通知する手段に相当する。ここで、通知先とは、例えば、白霧低減処理を実行する制御プログラムの実行プロセスである。また、例えば、車載器のモニタに白霧が基準を超えている旨のメッセージを表示してもよい。また、運転席パネル上の所定の警告ランプを点灯させてもよい。一方、白霧レベルが基準を
超えていない場合には、そのまま処理を終了する。
このように、本実施形態の排気ガス監視装置によれば、白霧対策領域にあるか否かを判定し、排気口付近の画像を取得する。そして、取得された画像を基に、輝度を分類し、ヒストグラム化し、重み付け加算することによって、白霧が基準値を超えているか否かを判定する。したがって、現在の白霧発生状況を客観的に評価し、白霧の状態を判定できる。
また、本排気ガス監視装置は、白霧発生の可能性がある場合に、カメラ4から画像を取得する。このように、白霧対策の必要な場合に、画像の取得および解析処理を実行するので、不必要にカメラ4による撮影および画像の解析を実行することを低減できる。ただし、白霧発生の可能性があるか否かの判定は、必須の手順ではない。したがって、図3にて、S1およびS2の判定処理を省略し、常時、カメラ4による撮影および画像の解析を実行してもよい。常時とは、例えば、ユーザが処理の開始を指定し、その後に、例えば、所定の時間間隔で、図3の処理を実行することをいう。また、例えば、車両の動力源の始動、および停止の際に、カメラ4による撮影および画像の解析を実行してもよい。
さらに、本排気ガス監視装置は、画像中の画素の輝度による分類、ヒストグラム化、および重み付け積算という簡易な手順で、定量的に白霧の状況を検知できる。
<変形例>
上記、第1実施形態では、カメラ4から取得された画像中の画素の輝度を分類し、白霧の状況を判定した。このような処理に代えて、例えば、白霧が発生していないと想定される基準画像を用意しておき、基準画像との差分画像について、図3のS4−S8の処理を実行してよい。基準画像は、例えば、図3のS1−S2の判定によって、白霧発生の可能性が極めて低いと判定されたときのカメラ4からの画像を用いればよい。基準画像との差分画像を用いることで、白霧部分を強調して検出することができる。
また、例えば、カメラ4からの画像を複数枚蓄積しておき、その平均画像を用いて白霧発生の有無を判定してもよい。平均画像を用いることによって、路面上の標識、横断歩道等が画像中のノイズとなっても、白霧が複数枚の画像に含まれている状況では、相対的に白霧を強調して検出できる。逆に、個々の画像のフレーム1枚だけに表れるノイズの輝度を相対的に低下させることができる。
図4に、差分画像による処理と、平均画像による処理を組み合わせた処理例を示す。この処理例は、画像取得処理(図3のS3)の詳細として例示できる。この処理では、ECU10は、カメラ4から画像データを取得する(S31)。
次に、ECU10は、取得した画像データをメモリに蓄積する(S32)。次に、ECU10は、過去に取得した所定枚数の画像から、平均画像を作成する。平均画像は、複数の画像フレームのそれぞれの位置で、画素値を加算し、画像フレーム数で除算して求めればよい。
そして、ECU10は、求めた平均画像と基準画像との差分画像を作成し、処理対象の画像とする(S34)。その後は、図3のS4−S8の処理を実行すればよい。
《第2実施形態》
図5から図7の図面を参照して、本発明の第2実施形態に係る排気ガス監視装置を説明する。上記第1実施形態では、カメラ4で取得した画像によって白霧発生の状況を判定した。本実施形態では、排気ガス排出通路L1の排気口(テールエンド)からの排出方向付近で、光を透過させ、その透過量から白霧発生状況を判定する。本実施形態の他の構成お
よび作用は、第1実施形態と同様である。そこで、同一の構成要素は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、排気ガス排出通路L1の排気口付近の詳細構成図である。図5のように、排気口には、排気ガスの排出方向に、一対の支持部13Aおよび13Bが対向して延長されている。支持部13Aには、発光部11が、また、支持13Bには、受光部12が設けられている。
発光部11は、例えば、発光ダイオード、あるいは、ライト等である。発光部11は、ECU10の制御信号にしたがって、電力供給を受け、排気ガスの流れを横断する方向に光を発する。また、受光部12は、フォトダイオードあるいはフォトトランジスタ等のセンサである。受光部12は、排気ガスの流れを挟んで、発光部11に対向する方向から光を検出する。検出された光信号は、受光部12からECU10に通知される。ECU10は、光信号のレベルによって、光の透過量を判定できる。
図5の例では、排気ガスの流れの両側、すなわち、右後方側、および左後方にそれぞれ発光部11および受光部12が設けられている(上視とした図は、上から見た図であり、側視とした図は、側方から見た図である)。ただし、発光部11と、受光部12との位置関係が、図5の構成に限定されるわけではない。すなわち、発光部11と、受光部12とは、排気ガスの流れを挟んで対向して設けられればよく、排気ガスの流れの上下方向に設けられてもよい。また、排気ガスの流れの中軸を中心に斜め方向に配置されてもよい。ここで、斜め方向の配置とは、左右方向の配置、上下方向の配置以外をいう。
図6に、排気ガス中の白霧レベルと、受光部12の受光量との関係を示す。図6のように、白霧レベルが増加するとともに、受光量が減少する。このような白霧レベルと受光量との関係は、事前に実験的に測定しておき、ECU10内のメモリにマップの形式で保存しておけばよい。
図7に、本実施形態におけるECU10の制御処理を示す。この処理では、ECU10は、まず、発光部11から光を照射する(S11)。例えば、発光ダイオードに定格の電流を流す。そして、ECU10は、そのときの受光部12の受光量を検知する(S12)。さらに、ECU10は、マップを参照して、受光量に対応する白霧レベルを決定する(S13)。
そして、ECU10は、白霧レベルが基準値を超えるか否かを判定する(S14)。白霧レベルが所定の基準値を超える場合、ECU10は、所定の通知先にその旨を通知する(S15)。一方、白霧レベルが所定の基準値を超えない場合、ECU10は、処理を終了する。
以上述べたように、本実施形態の排気ガス監視装置によれば、排気ガス排出通路L1の排気口からの排気ガスの流れに光を照射し、その透過量から白霧の有無、あるいは白霧レベルを定量的に検出できる。
<変形例>
上記第2実施形態では、発光部11と受光部12とを設けて、光の透過量から排気ガス中の白霧の有無、白霧レベルを判定した。そのような光の透過量に代えて、排気ガスからの光の反射量から白霧の有無を判定してもよい。
図8に、そのような排気ガス検出装置の構成図を示す。図8の例では、排気ガス排出通路L1の排気口からの排気ガスの流れに光を照射するとともに、その排気ガスからの反射
光を検出する照射器&受光部14が設けられている。この照射器&受光部14は、例えば、第2実施形態の発光部11および受光部12の組み合わせによって構成することができる。すなわち、発光部11である発光ダイオード、ライト等と、受光部12であるフォトダイオード、フォトトランジスタ等を組み合わせればよい。ECU10は、照射器&受光部14に電流を流すことによって、排気ガス中に光を照射するとともに、その反射光による検出信号を取得する。
図9に、図8の構成における白霧発生レベルと、反射光の受光量との関係を示す。図9のように、白霧の量が増加するとともに、受光量が増加する。このような白霧レベルと、受光量との関係は、事前に実験的に測定しておき、ECU10のメモリにマップの形式で保存しておけばよい。このような構成によっても、図7の処理と同様の手順で、ECU10は、白霧レベルを判定できる。
図8の例では、照射器&受光部14を用いたが、このような構成に代えて、車両に本来備えられているバックランプ、ブレーキランプ、およびターンシグナル発生部(ウィンカ)等の光発生部にて光を発生させ、その反射光から白霧レベルを判定してもよい。その場合には、照射器&受光部14に代えて、受光部12だけを車両後部に設ければよい。
その場合には、バックランプ、ブレーキランプ、あるいはターンシグナル発生部(ウィンカ)等の光発生部からの光発生時点から所定の時間差、あるいは、所定の位相差だけずれた時間にて、反射光の有無を判定すればよい。このような発光から反射光の受光までの時間差あるいは位相差は、事前に実験的に求めておき、ECU10内のメモリに保存しておけばよい。
このようなバックランプ、ブレーキランプ、およびターンシグナル発生部(ウィンカ)等の光発生部を用いることで、簡易かつ、少ない部品点数で、排気ガス監視装置を構成できる。
本発明の第1実施形態に係る排気ガス監視装置の構成図である。 画像解析処理の概念図である。 画像解析処理のフローチャートである。 差分画像による処理と、平均画像による処理を組み合わせた処理例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る排気ガス排出通路の排気口付近の詳細構成図である。 排気ガス中の白霧レベルと、透過光の受光量との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る排気ガス監視装置の制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の変形例に係る排気ガス検出装置の構成図である。 白霧発生レベルと、反射光の受光量との関係を示す図である。
符号の説明
1 燃料電池
2 希釈器
3 マフラ
4 カメラ
10 ECU
11 発光部
12 受光部
13A、13B 支持部
14 照射器&受光部

Claims (7)

  1. 車両に搭載され、排気ガスを排出する排出通路の末端から排気ガスの排出方向に所定の範囲の画像を撮影するカメラと、
    前記画像から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備える車両の排気状態検出装置。
  2. 前記カメラは、車両の後方を監視するバックモニタ用カメラである請求項1に記載の車両の排気状態検出装置。
  3. 前記解析部は、
    前記画像を構成するそれぞれの画素を輝度に応じて複数のレベルに分類する手段と、
    前記それぞれのレベルに分類された画素数を集計する手段と、
    前記集計の結果が所定の基準に達しているか否かを判定する手段と、
    前記判定の結果を所定の通知先に通知する手段とを有する請求項1または2に記載の車両の排気状態検出装置。
  4. 前記解析部は、
    基準画像を記憶する手段と、
    前記カメラによって撮影された画像と基準画像との差分画像を算出する手段と、
    前記差分画像を構成するそれぞれの画素を輝度に応じて複数のレベルに分類する手段と、
    前記それぞれのレベルに分類された画素数を集計する手段と、
    前記集計の結果が所定の基準に達しているか否かを判定する手段と、
    前記判定の結果を所定の通知先に通知する手段とを有する請求項1または2に記載の車両の排気状態検出装置。
  5. 車両に搭載され、排出通路の末端から排出される排気ガスの排出方向に光を投影する発光部と、
    前記光が前記排気ガスによって散乱された散乱光を検出する受光部と、
    前記受光部で検出された散乱光の検出信号から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備える車両の排気状態検出装置。
  6. 前記発光部は、車両のバックランプ、ブレーキランプ、およびターンシグナルのいずれかを含む請求項5に記載の車両の排気状態検出装置。
  7. 車両に搭載され、排出通路の末端から排出される排気ガスの流れを横断する向きに光を照射する発光部と、
    前記排気ガスの流れを挟んで前記発光部に対向する位置に設けられ、前記排気ガスの流れを通過する透過光を検出する受光部と、
    前記受光部で検出された透過光の検出信号から排気ガスの状態を解析する解析部と、を備える車両の排気状態検出装置。
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