JP2008267646A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】急速冷凍以外の方法で食品の冷凍品質を高める方法である過冷却冷凍を、簡単な構成で実現すること。
【解決手段】冷却器3が発する冷気を利用して食品を保存し貯蔵する冷蔵庫であって、貯蔵した食品をその凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態に少なくとも一定時間保持する過冷却ケース81を備える。過冷却ケース81は、例えば、複数の温度帯に切替可能な切替室200に配した上下2段式の下側ケースにより構成する。
【選択図】図6

Description

この発明は、冷凍保存技術に係り、それを利用した冷蔵庫(冷凍冷蔵庫とも称する)に関する。
冷凍した食品を解凍すると、凍結させていない生鮮食品に比べると品質が悪化することは一般的に知られている。通常冷凍の場合は、常温の食品を−18℃に設定された空間に入れると、該食品温度はある一定の時間を経て空間と同じ温度まで冷却される。そして、その温度が食品の凍結点以下であれば凍結する。
低温環境に該食品をおくと、表面から除々に冷却され、最終的に中心部分までが周囲温度に至る。このとき、表面のほうが先に温度が下がるため、表面が先に凍りはじめるという現象が起こる。このような場合においては、食品表面にできた氷結晶が食品内部の未凍結状態の水分を引き出しながら拡大するため、中心部分に向かって大きな針状結晶ができる。大きな針状結晶は食品本来の構造を破壊するため、解凍時の食品形状を凍結前の状態に戻すことは非常に困難である。したがって、凍結時にいかにして小さな氷結晶をつくるか、氷結晶によって食品本来の構造を破頓しないかが、凍結品質を良くする手段であるといえる。
最近の家庭用冷蔵庫に対するニーズは、食生活、生活スタイルの変化により「冷凍」または「冷凍保存」に集まっている。冷凍食品の多様化、利用量増加、作り置き、食品ストックなど、冷凍室利用頻度は高まる傾向にあり、大容量化が求められている。また一方では、食品品質に対する要求も高く、冷凍保存食品の品質を高める工夫は数多くなされている。
このような問題を解決し、高品質冷凍を実現するための代表的な技術としては、急速冷凍が一般に知られている。これまでの高品質冷凍技術として代表的なものは、急速冷凍である。急速冷凍の品質評価によく用いられている方法に、肉などの解凍時のドリップ流出量比較がある。ドリップ流出量は、食品が凍結する際の氷結晶の生成位置、大きさなどに左右される。氷結晶が大きいと細胞が破壊され、解凍時のドリップ流出量が増加し、品質低下につながる。一方、氷結晶が小さいと細胞の形状が維持され、解凍時のドリップ流出量は少なくなり、食品のうまみが保持されることになる。
急速冷凍した食品のドリップ流出量が少ない、すなわち、食品内部に小さい氷結晶ができる理由としては、最大氷結晶生成帯である−1℃〜−5℃の温度帯を素早く通過させていることが挙げられる。氷結晶の成長が進むこの温度帯にある時間をできるだけ短縮することが、大きな氷結晶の生成を抑制することになる。
したがって、急速冷凍は、食品内部に大きな氷結晶が生成されるのを抑制するための一手段といえる。
従来技術には、底面に金属板を有する急速冷凍容器と、急速冷凍容器の上面開口上方に急速冷凍容器内の食品を冷却するための冷気を吐出する冷気ダクトを設け、急速冷凍容器の収納深さ寸法を70〜100mmとした急速冷凍室を設置するなどして、冷蔵庫での急速冷凍を実施しようとしているものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、急速冷凍にはいくつか問題点がある。まず、氷結晶について、急速冷凍では小さくなる傾向にあるとされているが、食品中心部まで本当に小さい氷結晶であるとは必ずしもいえない。凍結させる食品がある程度大きくなると、冷気が直接当たる表面は急速に冷やされて小さい氷結晶ができると考えられるが、中心部では温度が下がりきらず、最大氷結晶生成帯に留まり、大きな氷結晶、または、針状氷結晶ができていることも考えられる。次に、急速冷凍時には極低温冷気を吹きつける必要があるため、省エネについては逆行しているといえる。また、極低温冷気をつくりだすためには、高性能で、巨大な圧縮機を搭載する必要があるなど、コスト的なデメリットも考えられる。
このような急速冷凍の問題点を回避できる新たな高品質冷凍技術として、過冷却冷凍の技術が挙げられる。
過冷却とは、食品を特定の冷却条件で冷却していくと、該食品の凍結点以下の温度でも凍っていない状態となることをいう。このような過冷却状態で食品を保存すると、凍結による蛋白質変性、細胞組織の損傷などの冷却障害を回避できるという利点がある。また、過冷却状態とした食品に強制的に刺激を与えて過冷却状態を解除すると、食品が急速に凍結すること、およびこのようにして得られた凍結状態は、過冷却状態を通過してしまう従来の急速凍結法に比べて細胞組織の損傷が少なく、品質劣化が極めて小さいことが報告されている(例えば、特許文献2参照)。過冷却状態を経て凍結した食品は、食品全体に均一に、針状ではなく粒状の細かい氷結晶が生成されるため、細胞組織の損傷が少なくなるのである。
従来の過冷却冷凍では、食品等(野菜、果実、肉、魚等)の氷結点(凍結点)付近まで、常温から比較的急速に冷却する急速冷却処理を行い、続いて、氷結点以下まで0.01〜0.5℃/時間の緩慢な冷却速度で冷却するスロークーリング処理を行う方法で、過冷却状態をつくっているものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、過冷却状態とするときの冷却スピードが遅く、過冷却状態が長すぎると、酸化や細菌繁殖などによって食品品質が低下する可能性があった。また、過冷却状態は不安定であるため過冷却状態での最低到達点温度が深く(低く)到達する前に過冷却が解除されやすい、最低到達点温度が浅い(高い)と解除されたときに出来る氷核が少ないため冷凍品質の良い冷凍ができないという問題点がある。
また、家庭用の冷蔵庫など、いくつかの食品が同時に混在して保存している冷蔵庫で過冷却冷凍を行う場合、過冷却から凍結までに時間がかかりすぎると、緩慢な凍結を行う環境、すなわち温度が高く維持された環境に既に冷凍された食品が長時間放置されることになり、そのような冷凍食品の品質への影響もでてくるという問題があった。
さらに、氷結点付近まで急速冷凍してから緩慢冷却に移行するという方法は、氷結点が異なる食品が混在する冷凍庫においては、最適な移行ポイントを設定するのが非常に困難であるという問題もあった。
また、上記特許文献2では、食品を、容器内にデッドスペースが無いように収容して密封した状態で、凍結点より高い温度から凍結点以下の温度まで−0.5℃/hを越え−5.0℃/h以下の冷却速度で冷却する工程を経て、該食品(水、乳製品、イチゴ)を過冷却状態とする方法が記載されている。
このような方法を用いると、従来よりも速い冷却スピードで過冷却状態をつくることが可能であるが、食品を密封するための手間が生じる。
また、冷凍庫で保存する可能性のあるすべての食品を密封するのは難しいという問題点も挙げられる。
また、冷凍庫の内部空間に静磁場を発生させると共に、該静磁場内に位置した物体に対して、静磁場の磁界強度に応じて決定される所定周波数の電磁波を連続的または間欠的に照射し、該物体に含まれる水分子を構成する水素原子核に核磁気共鳴を生じさせて水分の氷結温度を降下させ、氷結温度を通常以下とする方法が記載されている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、このような方法で過冷却状態をつくることは、複雑で大きな装置を要する結果となり、食品に対する実用性は薄くなる。また、装置についてのコストがかかりすぎることから、家庭用冷蔵庫に搭載することを考えた場合、実用化は難しいと考えられる。さらに、近年、電磁波による健康被害についても注目が集まっており、家庭用冷蔵庫のように簡便に開閉できる装置へ適用するには、人体への影響にも十分注意を払う必要がある。
特開2005−83687号公報(第6―17頁、第2図、第3図) 特開2003−180314号公報 特開平8−252082号公報 特開2000−325062号公報
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、食品の品質を損なうことなく凍結することができる、すなわち、高品質冷凍を簡単な構成で実現できる冷蔵庫を得ることである。
また、第2の目的は、従来の冷凍方法で常識とされていた極低温冷気で一気に凍結させることが食品の品質を最も損なわない凍結方法であるという概念を覆し、従来よりも高い冷却温度でかつ、冷却温度を複数で段階的に変化させて冷却する方法で高品質冷凍を実現することで、省エネ性と高品質冷凍の両方のメリットを発揮することができる冷蔵庫を得ることである。
この発明に係る冷蔵庫は、冷却器が発する冷気を利用して食品を保存し貯蔵する冷蔵庫であって、貯蔵した食品をその凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態に少なくとも一定時間保持する過冷却室を備えたものである。そのために、冷気が直接吹きつけることを軽減し、温度を均一化したり、冷却温度を複数で段階的に変化できる温度制御、過冷却室構造または過冷却室ケース構造を採用する。
この発明の冷蔵庫は、高品質冷凍機能として、従来の急速冷凍ではなく、過冷却冷凍機能を採用したので、従来よりも少ないエネルギーでの高品質冷凍、すなわち、エコ冷凍を実現することができるという効果を有する。
また、この発明の冷蔵庫は、過冷却をおこすためのスペース内に冷気が直接吹きつけることを軽減し、温度を均一化でき、冷却温度を複数で段階的に変化できる温度制御された新たな過冷却室構造または過冷却室ケース構造を採用することで、従来と大きく変わらない冷蔵庫の構造、制御で、食品の過冷却冷凍を実現できるという効果を有する。
実施の形態1.
まず、過冷却について詳しく説明する。図1は、過冷却なし(a)と過冷却あり(b)で水が凍結するときの温度変化を示したグラフである。グラフの縦軸は温度でありグラフ上方に向かうほど温度は上がる。横軸は時間であり矢印方向に時間経過を示す。
過冷却状態とは、その物質の凍結点以下であるにも関わらず、100パーセント凍っていない状態をいう。ここで、凍結点とは、その物質が凍り始める温度のことをいう。すなわち、過冷却状態とは、凍り始めるべき温度ではあるが全く凍っていない状態のことである。例えば、水の凍結点は0℃である。この凍結点は物質によって様々であり、塩濃度や糖度が高い食品などにおいては0℃よりも低くなる傾向にある。
過冷却状態と過冷却状態を経た凍結について水を例にさらに詳しく説明すると、過冷却状態とは、水を冷却したとき、凍結点である0℃を下回っても100パーセント水の状態であることをいう。過冷却状態にはいった水も、やがては凍結し、氷とすることが可能であるが、このときには何らかの刺激が必要である。この刺激とは、温度的なものであっても、物理的なものであってもよい。このように刺激によって凍結を開始させることができるのであるが、過冷却状態から凍結開始に移行するまでの時間は、数秒単位であり、瞬間的なものである。しかし、この凍結開始時に瞬間的に凍る水の割合は全体の数パーセントであり、これが100パーセント氷になるまでにはさらに冷却時間を要する。
ここで、通常凍結と過冷却凍結の違いについて比較しながら述べる。まず、通常凍結と過冷却凍結との一番の違いは、過冷却状態に入るか、入らないかの違いである。通常凍結の場合には凍結点を過ぎると、過冷却状態には入らずに凍結が開始する。
そして、もうひとつ通常凍結と過冷却凍結の大きな違いは、凍結開始時の状態である。ここで、凍結開始時にはどのような現象が起こっているのかをペットボトルに入った水を例に説明すると、通常凍結の場合には、凍結が開始するとペットボトル表面付近の水から凍り始め、表面部分に薄氷がはったような状態になり、その後内部に向かって氷が広がり、最終的に全体が凍結する。氷の成長は、水分子がある一定以上の大きさのクラスターを形成した氷核を中心に起こるものであり、氷核形成は凍結開始時に起こるものである。したがって、通常凍結の場合には表面にはとんどの氷核が形成され、そこから水の状態である部分へ向かって氷が成長しているといえる。
一方、過冷却凍結の場合には、凍結が開始するとペットボトル全体に均一に氷核が形成される。そして、内部も表面もペットボトル内のあらゆる部分で氷が成長するため、一定方向に向かって氷が成長するということはない。
凍結完了後の通常凍結と過冷却凍結の違いとしては、その冷却過程の違いから、通常凍結の場合には表面から内部に向かった大きな針状氷結晶ができるのに対し、過冷却凍結の場合には表面と内部に、均一に小さな粒状氷結晶ができる。
また、急速冷凍の場合には凍結開始時、凍結完了後にどのような状態であるかというと、表面に冷気を当てて素早く凍結させるという点でいうと通常凍結の場合と同様である。まず表面の温度が急激に下がるため、表面から凍り始める。しかし、通常凍結と異なる点は、内部まで冷却される速度が速くなるため、通常凍結に比べると内部にも氷核ができやすい状態となり、通常凍結時ほど大きな氷結晶ができることはない。
食品冷凍について考えると、凍結完了後の氷結晶の大きさ、形状は解凍時の食品品質に大きな影響を与える。食品は、細胞、タンパク質、糖質などで構成されている場合がほとんどであるため、氷結晶によってその構造が一度破壊されてしまうと、完全に元にもどらない場合が多い。したがって、凍結時にできる氷結晶の大きさ、形状が食品本来の構造を破壊しないようなものであると品質の良い冷凍ができているといえるのである。
次に、過冷却冷凍で食品を凍結させることのメリット及び斬新性について述べる。過冷却冷凍で食品を凍結させることの最大のメリットは、品質の良い冷凍ができるという点にある。これまでに述べてきたように、過冷却状態を経た凍結においては、過冷却状態となる過程で食品内部までも十分に冷却されるため、食品全体に均一に氷核が形成され、小さな粒状氷結晶に成長する。また、過冷却状態で達した最低温度と凍結点との差(図1(b)のA点とB点の差)が大きければ大きいほど凍結開始時に形成される氷核の数が多くなるため、より微細な氷結晶となる。したがって、過冷却が十分に起これば(過冷却状態で到達する温度が低ければ低いほど)、凍結→解凍後も凍結前により近い状態を維持することが可能となる。
食品の冷却と氷結晶の大きさ、形状について考える際に、最大氷結晶生成帯である−1℃〜−5℃の温度帯の通過時間を考慮することは従来から行われている。それは、この最大氷結晶生成帯を短時間で通過させてやると氷結晶は小さくなるという考え方である。
過冷却冷凍の場合には、最大氷結晶生成帯を含むこの近辺の温度帯(−1℃〜−10℃付近)に過冷却状態で留まる時間は長い。しかし過冷却状態とは凍っていない状態である。したがって、過冷却状態であれば、この温度帯通過時間が長くても凍結後の氷結晶が大きくならず、微細な氷結晶を作ることが可能である。最大氷結晶温度帯を含むこの近辺の温度帯での冷凍で、小さな氷結晶を形成させ、品質の良い冷凍とするという点では全く新規の冷凍方法である。また、過冷却状態が解除すると凍結が開始し、温度が変化しない相変化状態を経て完全に凍結するのであるが、過冷却状態を経ていれば、その後の凍結の過程で最大氷結晶生成帯に長時間留まったとしても、氷結晶が肥大化することはないことが確認できている。したがって、この点においても新規の冷凍方法であるといえる。
過冷却を経ていれば、その後の凍結過程に長時間かかったとしても、氷結晶状態にほとんど影響はないが、凍結過程に入ったときに急速に冷凍してやると、氷結晶が肥大する可能性はさらに低くなり、また、氷結晶以外の食品品質低下要因についても回避することができるので、さらに品質の良い冷凍ができるといえる。
また、これまでは過冷却状態に入った食品を過冷却解除して凍結させた場合のメリットについてのみ述べてきたが、過冷却状態に入った食品を必ずしも凍結させる必要はない。過冷却状態を維持するメリットとしては、凍結温度以下、すなわち通常であれば凍ってしまうような温度で保存しているにも関わらず100パーセント凍っていない、氷結晶が全くできていない状態であるため、低温で保存しながら氷結晶による食品構造の変化を全く受けないという点が挙げられる。より低温で保存することは食品の様々な化学変化を抑制できるという点で鮮度推持に有効であることは一般的に知られていることであるが、この低温保存と未凍結であるという両方のメリットを達成できる保存方法であるともいえる。また、食品を解凍する必要もない。しかし、未凍結状態であるということには、デメリットもある。食品中の水分が未凍結であるということは、細菌繁殖や様々な化学変化にその水分が利用可能であるということである。したがって、その点では凍結したものよりも注意を払う必要がある。
次に、この発明をその実施の形態に基づいて詳しく説明する。この発明の実施の形態に係る冷蔵庫は、過冷却を安定的に実現するために必要となる安定した温度環境を維持し、食品への冷気直接吹きつけの温度、風速、風量、タイミングなどの温度制御機構、ケース構造と、過冷却解除を確実に実現するために必要となる過冷却完了を判断する装置または制御機構、および過冷却解除に必要とされる刺激を与える装置または制御機構とを備える。また、過冷却解除後の質のよい凍結を維持するための冷却および保存の機能も備える。
まず、本発明の冷蔵庫の過冷却室(過冷却スペースに同じ)における過冷却条件について説明する。過冷却の条件設定時に最も重視するべき点は、冷却速度および冷却される食品の芯温の最低到達点(過冷却状態で到達する温度)と凍結点との差である。
冷却速度が速すぎると、食品全体の温度が不均一な状態で冷却されるため、(食品の表面温度と芯温の差が大きい)凍結している部分と未凍結部分とができる。氷結晶は氷核を中心に成長するため、該食品の一部分でも凍結してしまうと、そこから未凍結部分の水分を取り込みながら成長することになる。その結果、針状の大きな氷結晶ができることになる。細胞間などに生じた針状氷結晶や大きな氷結晶は、細胞中の水分流出や細胞破壊の原因となり、該食品解凍時のドリップ流出を引き起こす。その結果として、食品本来のうまみが減少したり、食感が悪くなったりする。
一方、冷却速度が遅すぎると、過冷却状態の維持については問題ないが、未凍結状態が長くなることで、細菌繁殖、酸化促進などにより食品品質が悪化することが問題となる。
つまり、凍結点までは表面温度と芯温の差が小さくなるように冷却し、凍結点以下の温度に達した場合(過冷却状態)は冷却速度を上げて、芯温の最低到達点に早く到達するようにして過冷却を解除することで未凍結状態が長くならないようにする。このように食品が凍結点まで、凍結点以下の過冷却状態まで、過冷却解除され、完全に凍結するまでのそれぞれの温度制御、温度帯を連続してまたは段階的に行うようにする。このような問題を解決するために、過冷却スペースに抗菌機能をつける方法もある。抗菌機能としては、紫外線、オゾンを用いる方法が挙げられる。しかし、抗菌機能をつけるとコストがかかるという問題もある。
以上のようなことを考慮すれば、冷却速度はある程度限定する必要がある。例えば、プリン、ヨーグルトなどの食品では、芯温が300℃/h〜0.35℃/hの範囲内、好ましくは3.5℃/h付近の冷却速度に設定し、過冷却状態をつくる。上記の冷却速度は、芯温が凍結点から凍結点よりも20℃低い温度の範囲内、好ましくは凍結点から−10℃の範囲内に至るまでのものである。
また、過冷却状態は一定時間保持する必要あり、例えば5秒以上必要である。これはより過冷却の温度を深くするためである。つまり食品が過冷却状態で到達する温度をより低くすることである。
過冷却の温度が深いとよいとされる理由としては以下のようなことが考えられる。過冷却の温度が深くなると、過冷却で蓄えられる顕熱エネルギー量が多くなるので、結果的に過冷却解除時に使われる瞬間的な潜熱変化のエネルギーが大きくなり、そのエネルギーを利用して、過冷却解除時に発生する氷核が食品中に均一に一度に多く発生し、その氷核を核に氷結晶が成長するため、小さな氷の粒が食品内に均一に多数でき、細胞への影響が小さくなるといえる。
また、芯温が過冷却解除可能温度に達したときの表面温度との差は0℃〜10℃の範囲内、好ましくは5℃以内とするのが好ましい。牛モモ肉、厚さ15mmで150gであれば表面温度と芯温の差は1℃程度である。
以上のような冷却条件についての範囲は、肉、魚、野菜、果物などの食品についても同様にいえる。
過冷却の条件設定において、第2に挙げられるのは過冷却スペース内の空気温度の変動(時間による温度の相違)についてである。
空気温度変動の幅は好ましくは5℃以内である。ただし、15℃以内であれば多少品質は悪化する場合もあるが、過冷却状態をつくることは可能である。空気温度変動幅が大きいと食品品質が悪化する理由としては、凍結融解を繰り返すことで氷結晶が若干大きく成長してしまうことが挙げられる。なお、空気温度変動幅を小さくする他の手段として、図示しないサーミスタの検出値による機器制御のため、あらかじめマイコンなどに定められている変動幅を小さくしてもよい。好ましくは4K(4℃)以内、さらに好ましくは1K(1℃)以内とする。
第3の過冷却条件としては、過冷却スペース内の空気温度ムラ(場所による温度の相違)が挙げられる。
空気温度ムラは15℃以内であればよいが、好ましくは5℃以内である。空気温度ムラが大きすぎることの問題点としては、大きな食品を冷却しようとするとき、部分的な凍結がおきてしまうことが挙げられる。
ここで、過冷却冷凍の温度設定基準について述べる。これまでに述べたような冷却速度等を満たし、過冷却発生確率が高い温度帯には、例えば、−3℃〜−10℃がある。この温度帯においては、冷凍するだろうと考えられるほとんどの食品の凍結点が含まれるため、過冷却を起こした後に安定的に凍結させることが可能である。また、このような温度帯での食品保存期間は2週間程度となり、例えば週末のまとめ買いで購入した食品が予定変更等により使いきれなかった場合でも安心して次の週まで保存できる。また、この温度帯で凍結後保存すると、解凍することなく包丁などで切り分けることができるため、調理の手間を省ける。
ヨーグルトやプリンなどのデザート類を過冷却冷凍で凍らせると、非常に微細な氷結晶ができるため、通常冷凍や冷蔵とは異なった新食感を得ることができる。また、牛乳やジュース類などを過冷却冷凍すると、通常冷凍とは違った食感のシャーベットができるなど、微細な氷結晶ならではの新メニューができる可能性がある。
図2は、通常の急速凍結と過冷却凍結で肉を凍結したときと、一度凍結した肉を解凍したときの肉組織の状態を示した図である。このように、肉や魚などを冷凍したときに内部にできる氷結晶が大きいと、細胞を破壊し、解凍後のドリップ量が多くなることは知られている。そこで、過冷却冷凍と通常冷凍の牛モモ肉やマグロのドリップ量を比較すると、過冷却冷凍したものは通常冷凍の半分以下に抑えられる傾向が見られている。
じゃがいもなど、いも類は従来冷凍に適さない食品とされていた。カレーなどを作ったとき、冷凍保存し、翌日以降に温めなおして食べるというようなことは一般家庭で日常的に行われていることであるが、その際、じゃがいもだけは取り除たり、つぶしたりして冷凍することがカレーをおいしく冷凍するための常識であるとされていた。これはじゃがいもを冷凍し、解凍すると、スカスカになり、食感が悪くなるからである。しかし、過冷却冷凍でカレーを凍結させると、解凍後もじゃがいもの食感が凍結前とはほとんど変わらず、スカスカあるいはべちゃっとした食感になったりしないことが実験結果からわかっている。じゃがいもの主成分であるデンプンはアミロースとアミロペクチンで構成されているが、それらの立体構造を氷結晶の成長によって破壊するのが従来の冷凍であった。一度破壊された構造は解凍しても元に戻らないため、解凍したじゃがいもはスカスカになる。 これに対して、過冷却冷凍でできる氷結晶は非常に微細であるため、凍結時にデンプンの立体構造をほとんど変形させることがなく、解凍しても、元の立体構造を維持できると考えられる。したがって、過冷却冷凍後、解凍したじゃがいもの食感は悪くならないと考えられる。このような原理は、冷凍に適さないとされていた他の食品にもあてはまる場合があり、従って過冷却冷凍を用いると、これまで冷凍に適さないとされていた食品の冷凍が可能になることも示唆される。
このように、冷却状態を経て食品などを凍結させた場合、微細な氷結晶ができるため、細胞やタンパク質などの本来の食品構造を変化させることなく維持できることが分かってきている。したがって、凍結→解凍した食品を再び凍結するなど、凍結→解凍を繰り返しても従来冷凍時のように品質が極端に悪化することがなくなる可能性もある。
以上は一般家庭での活用によるメリットについて述べたが、食品加工においても過冷却冷凍は有効利用が可能であるといえる。過冷却冷凍で生じる氷結晶の細かさは−60℃の冷凍にも優るという結果が得られており、高品質冷凍を実現するという点で、業務用冷凍庫にも代替できるといえる。そして、業務用のように大きなエネルギーを使って極低温冷気をつくりだす必要がないため、省エネ性が高いというメリットがある。
次に、過冷却状態を実現する過冷却スペースの構造、過冷却状態解除時期の判断方法および過冷却解除方法について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図において、同じ符号は、同一物または相当物を表すものとする。
実施の形態1.
過冷却状態を経て冷凍保存が行われるこの発明の実施の形態1における冷蔵庫について詳しく説明する。図3は、この発明の実施の形態1における冷蔵庫1の断面図である。この冷蔵庫1の食品貯蔵室は、最上部に開閉ドアを備えて配置される冷蔵室100、冷蔵室100の下方に冷凍温度帯(−18℃)から冷蔵、野菜、チルド、ソフト冷凍(−7℃)などの温度帯に切り替えることのできる引き出しドアを備える切替室200、切替室200と並列に引き出しドアを備える製氷室500、最下部に配置される引き出しドアを備えた冷凍室300、冷凍室300と切替室200及び製氷室500との間に引き出しドアを備えた野菜室400等から構成される。冷蔵庫100の扉表面には、各室の温度や設定を調節する操作スイッチと、そのときの各室の温度を表示する液晶などから構成される操作パネル5が設けられている。
冷蔵庫1の背面側には、冷凍サイクルを構成する圧縮機10及び冷却器3が配置され、さらに、冷却器3により冷却された冷気を冷蔵室100や切替室200に送風するためのファン2、冷却器3により冷却された冷気を冷蔵室100内に導入するための風路4が設けられている。
なお、切替室200には収納ケース201が、冷凍室300には収納ケース301が、野菜室400には収納ケース401が、それぞれ設置されており、それらのケース内に食品を収納することができる。
図4は、この発明の実施の形態1における冷蔵庫の風路構成を示す冷蔵庫の概略側面断面図である。冷却器3で冷却された冷気の一部は、冷凍室300に送風される。また、残りの冷気は風路4を通り、切替室200に送風される。風路4を通った一部の冷気は更に上段の冷蔵室100へと送風され冷蔵室100を冷却する。野菜室400は冷蔵室100の戻り冷気が冷蔵室用帰還路6より循環されて冷却され、野菜室400を通った空気は、野菜室用帰還路7を経て冷却器3に戻る。
図5は、この発明の実施の形態1における切替室200の側面断面図である。冷蔵室100と野菜室400の間に位置する切替室200には、風路4からの冷気をダンパ(切替室ダンパ)46を介して切替室200に導く切替室風路41が設けられている。そして、冷蔵庫の正面側からみて背面左上の切替室背面上側吹出し口42と、天井面手前側の切替室天井面吹出し口43とが冷気吹出し口として設けられている。また、切替室200には、背面右下に切替室背面吸込み口44と、底面に切替室底面吸込み口45とが設けられている。
切替室200は、冷蔵(約3℃)、チルド(約0℃)、ソフト冷凍(約−5、−7、−9℃)、冷凍(約−17℃)など、6通りの温度帯に切替可能となっており、冷蔵室100の扉に設置された液晶パネル5によって、温度を切り替えることができる。切替室200の温度は、図示されていないサーミスタの設定温度およびその検出値により制御されている。
次に、切替室200内に過冷却室を設置する構造について説明する。図6は、この発明の実施の形態1における過冷却ケースの構造図である。図6では、図5で示した切替室収納ケース201を上下2段に分けて2段式のスライドケースとし、その上側ケース80を通常の切替ケースとし、その下側ケース81を過冷却スペースとしての過冷却ケースとしている。切替室200を引き出すと、切替ケース80と過冷却ケース81が同時に引き出される。過冷却ケース81使用時は切替ケース80を奥へスライドさせることで、過冷却ケース81から貯蔵品が取り出せる。
この構造によれば、切替ケース80だけを使用する時には、上側の切替ケース80が下側の過冷却ケース81内へ気流が直接流入するのを抑制するため、過冷却ケース81の空気温度上昇を抑制する。また、通常冷却時には、過冷却ケース81の上部が切替ケース80によりカバーされて、冷気が直接入りにくい構造となっているため、過冷却をつくるときに必要な緩慢冷却が可能となる。
また、切替ケース80の底面82に空気温度変化を抑制できるような熱容量の大きい物質(例えば金属板、蓄冷材をケースを2重構造にして注入するなど)を設置してもよい。こうすれば、底面82は過冷却ケース81の上部にあたるため、扉開閉を含めた冷蔵庫通常使用時に、過冷却ケース81内の空気温度変動を抑制する効果が得られる。
切替ケース80と過冷却ケース81の間には1mmから20mm程度の空間があってもよく、その場合、過冷却時には過冷却ケース81に冷気を流入して冷えがよくなる効果、また、過冷却解除時には冷気の流れがよくなることで解除を効率的に行えるという効果が得られる。過冷却時でも、吹出された冷気が直接入り込むのではなく、自然対流レベルの気流であれば問題はない。直接冷気を流入させても風速を小さくしたり、冷気温度を高くすることで同様の効果が得られる。切替ケース80と過冷却ケース81の間に隙間がある構造の場合の動作としては、切替ケース80の底面に車輪をつけ、過冷却ケース81に設置したガイド上をすべらせる、あるいは、切替ケース80の底面に溝をつけ、過冷却ケース81上部に設置した支柱をはめ込んで滑らせることなどが考えられる。また、壁面に切替ケース80のみを前後にスライドさせるためのレールを設置してもよい。
なお、切替ケース80と過冷却ケース81の間に隙間がない場合でも適度な冷却性能は得られる。隙間がない場合には、通常冷却時における空気温度変動の幅を小さく抑えることができる。
さらに、図6のように、高さのあるケースを2段に分けることで、ケース内の整理性が高まり、より使い勝手がよくなるという効果も得られる。また、2段ケースの下側を過冷却スペースとすることで、冷気が下方に溜まるという特性から過冷却スペースの冷却性を高めるという効果、上側のケースが下側のケースに吹出し気流の直接流入を抑制する役割を果たす場合の空気温度変動を抑制する効果も得られる。
2段ケースの下側を過冷却スペースとする構造としては、図7のように、上側ケースをその前側と後側で深さを相違させるように底面に段差を設け、下側ケースをその段差スペースに対応させて配置する構成としてもよい。図7においては、上側ケースが切替ケース83であり、下側ケースが過冷却ケース84である。図7の構造においては、切替ケース83の背面側には背の高い食品を収納でき、扉側には小物を収納できるというメリットがある。
また、2段ケースの下側を過冷却スペースとする構造としては、図8に示すようなものでもよい。図8においては、上側ケースが切替ケース85であり、下側ケースが過冷却ケース86である。切替ケース85と過冷却ケース86の奥行きは必ずしも同じである必要はなく、一部隙間が開いていてもよい。また、切替ケース85をはめ込み式とすることができるほかに、スライド式として、ケースを奥に押し込んで過冷却ケース86内の食品を取り出す構造としてもよい。図8の構造においては、上側ケースを追加するだけで過冷却スペースができることから、変更の際にコストが安くて済むというメリットがある。
次に、過冷却室(過冷却ケース)の過冷却制御について説明する。ここでは、過冷却解除時期の判断を過冷却開始からの積算時間を基に行い、過冷却解除を食品周囲の空気温度を低温側へ変化させることで行うこととする。図9は、このときの冷蔵庫の制御を示したタイミングチャートである。過冷却ケースに収容された食品を過冷却するには、過冷却ケース内の食品の芯温が凍結点を越え過冷却状態に達するまで(ステージ1)、圧縮機10、ファン2、ダンパ46などが、過冷却ケースのある室内(ここでは切替室200)を、例えば−2℃〜−20℃の範囲で選択される空気温度にするように動作する。なお、圧縮機10やファン2は別の部屋の温度でコントロールして、ダンパ46の開閉のみで温度を制御してもよい。このステージ1では、切替室200の温度を設定するサーミスタ(図示せず)の設定温度は通常時と同じ(図9で「Tset」として表示)とする。過冷却解除が可能(食品温度が凍結点より3℃以上低い温度まで過冷却されている状態を言う)な時間(過冷却状態を少なくとも5秒間保持した後)に達して(ステージ2)、過冷却解除した後、食品全体が完全に凍結するまで(ステージ3)は、サーミスタの設定温度は、通常温度設定(Tset)としてもよいが、その設定温度を下げ(図9で「Tset−down」として表示)、切替室200の温度をシフトダウンさせてもよい。その場合には、過冷却解除の確実性が増し、解除後の冷却速度が速いことから凍結品質も向上する。また、通常の急速冷凍のように、−20℃以下に過冷却ケース内温度が下がるように急速冷却し、一気に凍結させるとさらに凍結品質はよくなる。食品が完全に凍結した後(ステージ4)の保存温度設定に関しては、−15℃以上など高温側の温度設定とすると、省エネ性が高まり、−5〜−10℃では冷凍保存しても冷蔵庫から取り出してすぐに包丁で切れるため使い易い。また、−15℃以下など低温の温度設定とすると、保存性が高まる。
冷蔵庫1の以上の制御動作をまとめると、図10のフローチャートのようになる。図3における液晶パネル5に設けられた過冷却ボタンを押すと、過冷却時間の積算がスタートする(ステップ1)。ここでは、常温から過冷却温度に達するまでの時間を予め5分〜72時間の範囲、好ましくは1〜24時間の範囲で定めておき、その時間経過後(ステップ2)、過冷却ケース内部を自動的に低温側へ温度変化させる制御とする(ステップ3)。なお、扉開閉など、実使用上の温度上昇を図示しないサーミスタが検出したときは、所定温度以下の時間のみを積算するものとする。図9に示したステージ2およびステージ3の積算時間が所定時間に達したと判断すると(ステップ4)、サーミスタの設定温度、圧縮機10およびファン2の速度を通常の値に戻す(ステップ5)。
次に2段ケースでない場合の実施例について説明する。図11は、この発明の実施の形態1における切替室200の側面断面図である。図5と同一符号については同様の構成である。切替室風路41内に切替室背面上側吹き出し口42と天井面手前側の切替室天井面吹き出し口43への冷気分配を調節する仕切り壁41aが配置されており、ダンパ46の開閉角度により、冷気分配する。95は過冷却により冷凍したい食品の表面温度を測定する装置で例えば赤外線センサである。切替室200の天井面96に設定されており、食品の表面温度を検出できるようになっている。なお表面温度測定装置95は、天井面吹き出し口43からの冷気の影響を受けない位置として例えば、吹き出し口43が天井面96手前側の場合は天井面96の後方に設置されている。一方、背面吹き出し口44による冷気は食品に対しての刺激が吹き出し口43よりも強いので、吹き出し口44の冷気による食品の状態を検知しやすくするために背面上部の天井面96に設置されている。
次に過冷却室(過冷却ケース)の過冷却制御について説明する。過冷却ケースに収納された食品を過冷却するには、過冷却ケース内の食品の芯温が凍結点になるまでに食品の表面温度が下がりすぎて凍結を開始しないように食品の表面温度を表面温度測定装置95で検出しながら芯温と表面温度の差を少なくするように冷却する。例えば、ダンパ46の開閉角度を図12のように仕切り壁41a位置まで半開とし、吹き出し口43への冷気分配を多くすることで過冷却ケース内に流入する冷気の風速を下げる。また、風路41内を通過する距離を長くすることで冷気温度が上昇し、吹き出し口43からの冷気温度はダンパ46に近い吹き出し口42から流入する冷気より高くなり、食品表面を急激に冷却しない効果がある。そのときの切替室設定温度は通常の設定温度よりも高くする。
芯温が凍結点に達するまで上記のように冷却し、凍結点に達したら食品温度の最低到達点を下げるように急速に冷却する。これは、凍結点以下の温度は不安定な状態になるのでゆっくり食品の温度を低下させると過冷却状態での到達温度が高いままに解除されてしまう可能性がある。よって、凍結点に達したと判定できる温度に表面温度測定装置95の温度がなった場合は、FAN回転数を上げて、過冷却ケースに流入する冷気を多くするか、ダンパ46を全開にして(図11のダンパ46の状態)冷気流入量を多くして最低到達点温度を下げるように温度制御する。そのとき切替室設定温度は凍結点まで冷却した温度設定と同じか、設定温度を下げる。
次に食品が過冷却解除されると表面温度測定装置95の温度が上昇する。これは食品が過冷却状態から過冷却解除されると食品温度は凍結点まで上昇し、凍結点と過冷却到達温度との差分の熱エネルギー(温度上昇分の熱エネルギー)により食品内に氷核を生成する現象によるものである。その判定を受けて過冷却室に冷気を流入させて、完全に凍結させるように温度制御する。ダンパ46を全開とし、FAN回転数、圧縮機回転数を上げて、より低温の冷気を流入できるようにする。そのとき切替室設定温度は通常温度より低くする。
このように食品を凍結点まで、凍結点から過冷却最低達成点温度、過冷却解除、完全凍結までの各段階で連続的または段階的に設定制御を変える。例えば、過冷却ケースへの冷気温度、冷気風量、冷気風速をコントロールし、確実に過冷却状態にし、その過冷却最低到達温度を下げ、過冷却を解除し、解除後の凍結スピードを上げて質のよい冷凍を実現する。
一方で一定時間経過しても表面温度測定装置95の温度が凍結点から下がらない場合は、その食品が過冷却を起こさずに(過冷却失敗)、凍結点から相変化し、凍結状態に入ってしまったと判断し、過冷却解除後の温度制御と同様に急速に凍結できるように温度制御し、食品の凍結品質をできるだけ維持するように過冷却状態を経ての冷凍でなくてもより微細に氷結晶を形成できるようにする。
失敗がない温度制御については凍結点までは例えば肉の場合は凍結点である−1℃で温度制御し、芯温まで−1℃の凍結点まで均一に食品を冷却する。次に温度設定を−4℃〜−7℃程度にコントロールできるようにして、過冷却到達温度をさげて行く、過冷却最低到達点温度は冷却温度以下には下がらないので凍結点より−3℃以下にしたい場合は−4℃以下の温度で冷却する必要がある。ただし、あまり低温にすると最低到達温度を低く出来ないままに過冷却解除されてしまうので−7℃としている。過冷却解除については過冷却最低到達点が凍結点よりも−3℃以下に到達したら(5秒以上過冷却状態にすると同様の効果)過冷却解除するための制御を実施し解除させる。過冷却解除後は、急冷制御により、早く食品が凍結するように制御する。すでに保存され、包丁で簡単に切れるように食品が保存されている場合(−5〜−10℃保存)は急冷においても、すでに保存されている食品が切れなくならないように食品温度を−10℃以下には下げないように温度制御することが望ましい。冷凍温度帯であれば、その必要はなく、より低温で急冷する。
なお、自然対流などの風速が小さい環境化でも過冷却状態および過冷却最低到達温度は段階的な温度制御で実現可能であるが、風速、冷気温度の制御によっても同様の効果を得られ、さらに急冷や切替室を冷凍設定で使用する場合の急冷制御については自然対流では冷却スピードが得られないのに対して本実施例のように直接冷気を流入した場合は急冷が可能となり、より幅広い利用が可能となる。
上記実施例では過冷却ケース上方開口部に蓋等を設置していないが、蓋等により冷気風量、冷気風速をコントロールすることも合わせて実施しても同様の効果が得られる。そのとき、蓋は上方開口部を完全に覆う必要はなく、冷気風量、冷気風速がコントロールできる範囲でもよい。
次に、上下2段に構成された切替ケース201の上段ケースを過冷却ケースとする場合について説明する。
図13は、この発明の実施の形態1における図5に対応する切替室200の側面断面図である。図13に示すように、上下2段に構成された切替ケース201の上段ケースを過冷却ケース40としている。過冷却ケース40は、切替室天井面吹出し口43より後方に設置され、スライド式で引き出せる構造となっている。この構造によれば、過冷却ケース40内部およびそこに収納されている食品には切替室天井面吹出し口43から直接冷気が当たらないため、温度を安定な状態で維持することができる。
図14は、切替室天井面吹出し口43につながっているダクト50の上面図である。過冷却ケース40をよりよく冷却するためには、ダクト50の途中に穴51を開けて、ダクト50を流れる冷気を自然落下させるような構造にしてもよい。
図13の過冷却ケース使用時は、切替ケース201を引き出して、独立式の過冷却ケース40を引き出す。過冷却ケース40は使用時にのみ引き出されるので、切替室200の使用時に過冷却ケース40の温度が上昇しにくいというメリットがある。また、過冷却ケース40を切替室200の上方に設置することは、従来の切替ケースの大きさを変えることなく、新しくケースを追加できるというメリットもある。
次に過冷却ケースの構造について説明する。
図15は、この発明の実施の形態1における過冷却ケースの構造図である。ここでは、切替室200に設けられる切替ケース201の上部を蓋60で覆って、切替ケース201の全体を過冷却ケースとしている。図15は、切替ケース201の全体が蓋60に覆われて、その全体が過冷却ケースを形成している例である。なお、切替ケース201の内部に、縦方向あるいは横方向に仕切りを設けるとともに、その仕切られた一部分のみを蓋60で覆い、蓋60で覆われた部分のみを過冷却ケースとする構造としてもよい。蓋60が設けられて過冷却ケースとされた空間内には冷気が直接吹き付けないため、ケース内は完全な間接冷却となる。また、このようにして形成した過冷却ケース内の温度変動はほとんどなく、さらに、それを最も低コストで実現することができる。
なお、ケース内に風を入れないで冷却させる、例えば、壁内部に冷気または冷媒を循環させるなどして壁を冷却することによる輻射冷却を利用すれば、蓋60なしのケースを過冷却ケースとすることも可能である。
次に、切替室にファンを設ける構造について説明する。
図16は、この発明の実施の形態1における図5に対応する切替室200の側面断面図である。図16に示すように、本実施の形態では、切替室200の上部にファン(切替室ファン)70を設けたものである。この構成によれば、ファン70の作用により、切替室200内の空気をゆっくり攪拌することができるため、冷却速度を高めることなく、空気温度を均一に保つことができる。過冷却ケース40内には大きな食品を投入することもあるが、この構成ではそのような場合に食品全体の冷却ムラをなくすことができ、過冷却を安定的に起こすことが可能になる。過冷却ケース40は切替室200内のどのような部分に設置されていてもよく、切替ケース201に対して独立なケースとしても、あるいは切替ケース201全体を過冷却ケース40としてもよい。
次に切替室内の切替ケースの下部に、過冷却スペースを構成する過冷却ケースを配置する構成について説明する。
図17は、この発明の実施の形態1における図5に対応する切替室200の側面断面図、図18は、本実施の形態で使用される過冷却ケースの斜視図、図19は、本実施の形態による過冷却ケースへの冷気の流れを示した図である。
図17に示すように、切替室200内の切替ケース201の下部に、過冷却スペースを構成する過冷却ケース81が配置されている。切替室200の周囲には切替室風路41が設けられ、また、冷却器3からの冷気が吹き出される3つの吹出し口、切替室背面上側吹出し口42、切替室背面下側吹出し口44、切替室天井面吹出し口43が設けられている。また、切替室風路41の入り口部に、切替室200へ向かう冷気量を調節するダンパ46が設けられている。
ここで使用される過冷却ケース81は、図18に示すように、ケース背面に切替室背面下側吹出し口44からの冷気が流入する切欠き90が形成され、ケース前面に、切欠き90から流れこんだ冷気を排出するスリット91が形成されている。冷却器3からの冷気は、過冷却ケース81を図19の矢印で示すように流れるため、過冷却時と過冷却解除時では、その流量を、ダンパ46などの流量調整装置で調整することが好ましい。
なお、ケース背面に冷気が流入する切欠や開口を形成し、ケース前面に流れこんだ冷気を排出するスリットや開口を形成する構成は、実施の形態1のいずれの過冷却ケースにも適用できる。
次に、図17、図18に示した過冷却ケース81を利用した実施の形態1における冷蔵庫の過冷却制御について説明する。図20は、その過冷却制御の例を示すタイミングチャートである。
過冷却ケース81に収容された食品を過冷却するには、過冷却ケース81に収容された食品の芯温が凍結点を越え、過冷却状態に達するまで(ステージ1)、圧縮機10、ファン2、ダンパ46などが、切替室200内を、例えば−2℃〜−20℃の範囲で選択される空気温度にするように動作する。なお、圧縮機10やファン2は別の部屋の温度でコントロールして、ダンパ46の開閉のみで温度制御してもよい。ここでは、ダンパ46は、通常通り全開/全閉を繰り返すようにする。そして、過冷却解除が可能な食品芯温度に達すると(ステージ2)、ダンパ46の開度を半開にし、過冷却ケース81側に主に冷気が流れ込むようにする。ダンパ46の半開角度としては、気流に横方向のベクトルを与える角度であればよい。好ましくは10度〜60度である。ダンパ46を半開とする時間は、過冷却解除した後、凍結が完了するまでの時間(ステージ2,3)とする。食品の凍結が完了した後の保存期間(ステージ4)の制御は、通常通り、ダンパ46を全開/全閉を繰り返すように戻すこととする。
冷蔵庫1の以上の制御動作をまとめると、図21のフローチャートのようになる。過冷却制御を開始すると、ステージ1の時間の積算を開始する(ステップ51)。次にステージ1が所定時間経過したかどうかを判断し(ステップ52)、所定時間に達したと判断するとダンパ46を半開にし、ステージ2の時間を積算し始める(ステップ53)。そして、ステージ2が所定時間経過したかどうかを判断し(ステップ54)、所定時間に達したと判断するとダンパ46を全開にし、通常制御に戻す(ステップ55)。
過冷却状態を得るための制御時には、過冷却ケース81への冷気の流れ込みはほとんどないので、安定的に過冷却状態をつくることができ、かつ、過冷却解除時には過冷却ケース81のみほとんどの冷気が流れ込むようにするので、過冷却解除、確実に凍結が起こる。さらに、過冷却解除時に切替ケース201の空気温度に対する影響がほとんどなくなるというメリットもある。その他、切替室200においてダンパ46開度を変更したり、風量を調節したりすることで冷却量を調節し、空気温度変動を抑制するようにはたらきかけてもよい。
図22は、図3の冷蔵庫の切替室内に過冷却用の蓋付別置き過冷却ケース202を設置したときの断面図である。ここでは、過冷却ケース202を、過冷却ケース202上面を吹出し口203からの冷気が流れるような位置に設置している。また、図23は、切替ケース201内に過冷却ケース202を設置した様子を示したものである。このように、過冷却ケース202を蓋付別置きケースにした場合のメリットは、周囲に温度状態の異なる食品が収納された場合も過冷却ケース202内の食品はその影響を受けにくいことである。また、過冷却ケース202の蓋部分に断熱材を入れてもよいが、この場合においては、吹出し口203からの冷気の影響を受けにくくなり、安定的に過冷却を起こすことができるというメリットがある。
また、直接冷気が吹きつけることで起こる温度ムラが過冷却解除の要因となる場合があるので、蓋の一部または全部に熱伝導性の良い部材を用いてもよいし、吹出し口の形状、吹出し口と蓋の位置関係を所定の温度ムラ範囲に収まるようにしてもよい。所定の温度ムラ範囲とは、10K以内、好ましくは5K以内、さらに好ましくは3K以内である。
なお、これまで説明した全ての実施の形態において、切替ケースや過冷却ケースの一部または全体を熱伝導の良い素材(例えば、ステンレス、アルミ、銅などの金属板)とすると、ケース内の温度を均一にすることができる。2重構造としても温度を均一にすることが可能である。
以上、過冷却解除時期をあらかじめマイコン等に記録した時間を基に行う制御について説明してきたが、以下においては、過冷却解除時期を判断する別の方法について説明する。過冷却解除の時期の判断は、赤外線センサ、超音波センサ、電界センサなどを用いて、過冷却品の状態を判断して行うこともできる。
赤外線センサを用いる場合、赤外線センサは過冷却ケースを設けるスペースの壁面に設置し、可動式でケース内全体を見渡せるようにするか、またはアレイセンサにしてケース内全体を見ることができるようにする。設置位置としては、例えば、切替室200背面に設置し斜め上方から過冷却ケースを見渡すことで、全体を見ることができる。過冷却モードに入ると、赤外線センサは、過冷却ケース内の食品の表面温度を検知し、そこから芯温を算出する。そして、該食品の算出された芯温が上記の過冷却条件で示した温度に達すると過冷却解除の刺激を加える。
超音波センサを用いる場合は、超音波センサに過冷却ケースを接触させる。超音波センサは超音波の発振部とその反射波を受け取る受信部とから成る。設置位置は、過冷却ケースの扉を閉めたときにケースに接触する場所ならどこでも良く、例えば切替室200の背面にセンサ台座にバネを設けて設置することで、配線長が最も短くコストを抑えてかつ切替室を閉めたときに確実にケースに接触させることができる。過冷却モードに入ると、超音波センサは、過冷却ケース内の食品に向けて超音波を発振する。超音波は接触している物質内を伝播するので、センサがケースに接触していることでケース内に収められケースに接触している物質にも超音波が伝播する。このとき、食品が未凍結または過冷却の状態で水分が液体でいるときに比べ、過冷却が解除して氷結晶が生成すると、超音波は伝播しやすくなり発振した超音波が受信部に到達する速度が速くなる。この時間差または伝播速度の差から、過冷却解除し食品中の水分が凍結し始めたことを検知できるので、過冷却解除後の制御に移行できる。
電界センサを用いる場合は、過冷却スペースに電界センサを設置する。電界センサの電極部は金属製であればどのような形状でもよい。例えば、冷蔵庫の内箱などに簡便に貼り付けるためには、箔状であれば、内箱の凹凸に沿って貼り付けることができる。箔よりは厚めの板状にすることで、取り付け時に破損の恐れが少ない電極を得ることができる。また、非接触式であり、冷蔵庫の壁面であればどこに設置しても良く、測定したい物質との間に別の物質、例えばプラスチックの板などがあっても測定できる。電界センサは、食品内部の誘電率により出力が変化する。食品が未凍結または過冷却の状態で水分が液体でいるときに比べ、過冷却が解除されて氷結晶が生成すると、誘電率が大幅に小さくなるので、それを利用して過冷却解除時期を判断し、過冷却解除後の制御に移行できる。
また、上記のような装置を用いる以外にも、食品の温度を温度計で直接測り、過冷却解除時期を判断して過冷却解除の刺激を加えてもよい。温度計は、冷蔵庫に配線で接続されており先端が針金状になっている。食品を過冷却ケースに入れるとき、ユーザーが温度を測定したい食品にこの温度計を差し込む。これによって食品内部の温度が測定できるので所定の過冷却温度に到達したかどうかを直接認識することができる。食品内部が十分な過冷却温度に到達したら、過冷却解除のための制御に移行できる。
次に、これまでに説明した温度低下または冷気導入による過冷却解除ではない、他の過冷却解除方法について説明する。その他の過冷却解除方法としては、例えば、過冷却ケースに振動を加える方法、あるいは音波をかける方法などがある。振動を与える方法としては、機械を用いる方法、冷蔵庫内の動作機器の振動を利用する方法などがある。また、過冷却解除時に過冷却ケースのみを冷却し切替ケースの温度を下げないようにするための別の方法としては、例えば切替ケースの周囲壁にヒーターを設けておき、過冷却解除時に切替ケース側のみをヒーターで加温する方法がある。また、例えば過冷却ケースの周囲壁にヒータを設けておき、過冷却中には過冷却ケースを加温するヒーターをオンにし、過冷却解除時にはオフにするなどの方法もある。
なお、過冷却解除については必ずしも行わなければならないものではない。過冷却状態を維持したままそのまま放置しておいてもよい。
以上、本発明の実施形態に関連して、過冷却スペースの構造、過冷却解除時期判断の方法および過冷却解除方法などについて説明してきたが、以下では、過冷却解除後の保存方法について説明する。
過冷却解除後、−10℃以上の範囲で冷凍保存する場合は、凍結した後でも包丁でサクッと切れる状態を維持できる。過冷却状態を経て凍結したことによって、食品内部の氷結晶は細かくなっているので、通常凍結時に比べてより切れやすくなるという利点もある。また、保存温度帯は凍結点以下なので、2週間程度のある程度長期の保存も可能である。
過冷却解除後、−10℃〜−15℃までの範囲で保存する場合は、通常の凍結方法では氷結晶が針状に大きく生成して凍結後に包丁で切れなかったが、本発明の方式では食品内部にできる氷結晶が細かいので、包丁で切れる状態を得られるという利点もある。また、保存期間に関しては、2週間以上1ヶ月程度の長期保存も可能である。
過冷却解除後−15℃以下の温度帯で保存すると、通常の冷凍と同様に1ヶ月程度の保存が可能であり、かつ、氷結晶が細かく食品の細胞を破壊しづらくなっているので、普通に凍らせた食品に比べてより質のよい味、食感などを感じることができる。
上記保存温度を変化させる手段として、1つの部屋で温度を切り替える方法がある。また、過冷却凍結させるために高めの冷凍温度帯の部屋を用い、保存時に低めの冷凍温度帯の部屋へ移動させてもよい。高めの冷凍温度帯とは、−15℃より上、低めの冷凍温度帯とは、−15℃以下の温度帯である。
また、過冷却状態を経て凍結すると、食品内部の氷結晶が小さな粒状でできるため、凍結率が高い、すなわち冷凍保存温度が従来よりも低くても、包丁でサクッと切ることが可能になる。すなわち、包丁などで切れる状態での保存期間が延びることになり、新たな機能的で高品質な冷凍温度帯を訴求できるというメリットがある。
なお、過冷却スペースが切替室200にある場合を説明してきたが、過冷却スペースは図3における冷蔵庫の冷蔵室100、冷凍室300、野菜室400、製氷室500のどの部分に設けてもよい。また、それらの室内の全部または一部を過冷却スペースに当てても良い。さらに、過冷却スペースは冷凍温度帯の独立した密閉スペースに形成してもよい。ただし、いずれの場合にも、過冷却スペース内またはそこに置かれた食品に直接強い冷気が当たらないような構造とするか、過冷却スペース内に入り込む冷気量を調節できるようにするのが好ましい。
本発明の冷蔵庫は、一般的な冷蔵庫の仕様を一部変更することで、過冷却冷凍を実施できる冷蔵庫を得ることができる。
また、上記実施の形態に係る冷蔵庫において過冷却冷凍を実施した食品は、過冷却状態をつくるときの冷却速度がゆっくりであるので、食品内部まで均一に温度が下がってから同時に氷結晶ができはじめ、一部に生じた氷結晶が不均一に成長することがなく、食品内部にできる氷結晶の大きさが小さくなり、食品品質を維持することができる。図24には、冷却速度と食品内部の氷結晶の大きさとの関係を示した。図24からは、冷却速度が速くなるほど食品内部にできる氷結晶の大きさが大きくなる傾向にあることがわかる。
また、上記実施の形態に係る冷蔵庫は、過冷却状態をつくるときは間接冷却であるので、冷気の直接吹きつけによる食品の乾燥が低減され、冷凍やけも抑制できる。そして、過冷却状態をつくるときに重要な条件である冷却スピードを、従来の急速冷凍に比べてゆっくりとしているため、温度変動が少なく、食品全体を均一に冷やすことができる。
また、上記実施の形態に係る冷蔵庫は、温度変化を抑制できるような熱容量の大きい物質を含む、あるいは吹出し気流の直接流入を抑制する構造を含む過冷却ケースを搭載しているので、扉開閉による温度変化の影響を受けることなく、過冷却ケース内の温度を安定して保つことができる。
また、上記実施の形態に係る冷蔵庫は、過冷却解除時のみに低温側に温度変化を与えるので、切替ケースなどの既存のスペースに与える影響が最小限に押さえられ、他の温度帯に設定されたスペースあるいはケースを併用することも可能である。
また、上記実施の形態に係る冷蔵庫は、過冷却解除が−2℃以下(たとえば−5℃以下)の温度で可能であるので、従来実施例の過冷却解除方法である急速冷凍と比べるとエネルギー消費量が少なくて済むため、省エネ性に優れている。
その他、上記実施の形態に係る冷蔵庫は、過冷却解除後の保存温度を実使用状況によってソフト冷凍や長期保存用冷凍など、選択可能であるため、使い勝手がよいといったメリットもある。
以上説明したように、本発明では、食品を貯蔵する冷蔵庫本体に配置され冷却器からの冷気により魚、肉類、野菜、果実などの食品を収納する0℃以下の設定温度に設定されて過冷却状態で冷却される過冷却室を備え、過冷却室を食品の芯温が略凍結温度(凍結点、氷結点)になるまでは0℃よりも低く設定温度よりも高い第1温度にてゆっくりと冷却し、食品の芯温が略凍結温度に達したと判断された場合には第1温度よりも低い第2温度で凍結温度以下でも凍らない過冷却状態が維持できるようにゆっくりと過冷却最低到達温度まで冷却する制御装置を備えている。
また、本発明の制御装置は、過冷却室内に収納される食品の芯温が略凍結温度より低下した後に略凍結温度まで上昇して過冷却状態が解除された場合には、第2温度あるいは第2温度よりも低い温度で冷却風量あるいは冷却風速を大きくして急速に冷却する完全凍結される設定温度で保存されるものである。
このように本発明では、食品を凍結点まで、凍結点から過冷却最低達成点温度、過冷却解除、完全凍結までの各段階で連続的または段階的に設定制御を変えるようにしている。例えば、過冷却ケースへの冷気温度、冷気風量、冷気風速をコントロールし、確実に過冷却状態にし、その過冷却最低到達温度を下げ、過冷却を解除し、解除後の凍結スピードを上げて質のよい冷凍を実現する。
したがって、この発明の冷蔵庫は、高品質冷凍機能として、従来の急速冷凍ではなく、過冷却冷凍機能を採用したので、従来よりも少ないエネルギーでの高品質冷凍、すなわち、エコ冷凍を実現することができるという効果を有する。
また、この発明の冷蔵庫は、過冷却をおこすためのスペース内に冷気が直接吹きつけることを軽減し、温度を均一化でき、冷却温度を複数で段階的に変化できる温度制御された新たな過冷却室構造または過冷却室ケース構造を採用することで、従来と大きく変わらない冷蔵庫の構造、制御で、食品の過冷却冷凍を実現できるという効果を有する。
過冷却なし(a)と過冷却あり(b)で水が凍結するときの温度変化を示したグラフ。 通常の急速凍結と過冷却凍結とにより、肉を凍結したときと、一度凍結した肉を解凍したときの肉組織の状態を示した図。 この発明の実施の形態における冷蔵庫の側面断面図。 この発明の実施の形態における冷蔵庫の風路構成を示す側面断面図。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 この発明の実施の形態1における過冷却ケースの構造図。 この発明の実施の形態1における別の過冷却ケースの構造図。 この発明の実施の形態1における別の過冷却ケースの構造図。 実施の形態1における冷蔵庫の過冷却制御の例を示すタイミングチャート。 実施の形態1における冷蔵庫の過冷却制御の例を示すフローチャート。 実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 実施の形態1における切替室天井面のダクトの上面図。 実施の形態1における過冷却ケースの構造図。 実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 実施の形態1における冷蔵庫の切替室周辺の側面断面図。 実施の形態1における過冷却ケースの構造図。 実施の形態1における過冷却ケースへの冷気の流れを示す模式図。 実施の形態1における冷蔵庫の過冷却制御例を示すタイミングチャート。 実施の形態1における冷蔵庫の過冷却制御の例を示すフローチャート。 図3の冷蔵庫の切替室内に過冷却用の蓋付別置きケースを設置したときの断面図。 切替ケース内に過冷却ケースを設置した様子を示した図。 冷却速度と食品内部にできる氷結晶との大きさの関係図。
符号の説明
1 冷蔵庫、2 ファン、3 冷却器、4 風路、5 液晶操作パネル、6 冷蔵室用帰還路、7 野菜室用帰還路、10 圧縮機、41 切替室風路、41a 仕切り壁、42 切替室背面上側吹出し口、43 切替室天井面吹出し口、44 切替室背面下側吹出し口、45 切替室底面吸込み口、46 ダンパ、50 切替室天井面ダクト、51 切替室天井面ダクトの穴、60 切替室の蓋、70 ファン、80 切替ケース、81 過冷却ケース、82 切替ケース底面、83 切替ケース、84 過冷却ケース、85 切替ケース、86 過冷却ケース、90 切替ケース背面の切欠き、91 切替ケース前面のスリット、95 表面温度測定装置、96 天井面、100 冷蔵室、200 切替室、201 切替ケース、202 過冷却ケース、300 冷凍室、301 冷凍ケース、400 野菜室、401 野菜ケース、500 製氷室。

Claims (24)

  1. 食品を貯蔵する冷蔵庫本体に配置され冷却器からの冷気により魚、肉類、野菜、果実などの食品を収納する0℃から冷凍温度帯の温度まで連続してまたは段階的に温度調整可能な温度制御手段を設けた冷凍室と、前記冷凍室内に吹出され前記冷却器に吸い込まれる冷気を取り入れる前記冷凍室内に配置された過冷却室と、前記過冷却室に貯蔵された食品を凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態に維持するように前記冷凍室を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は前記食品を過冷却状態に維持するように前記温度制御手段にて凍結点から−15℃程度までの温度範囲で温度を低下させながら調整することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記過冷却室は前記冷気を前記冷凍室から取り入れるとともに前記冷凍室に戻す開口を有することを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 食品を貯蔵する冷蔵庫本体に配置され冷却器からの冷気により魚、肉類、野菜、果実などの食品を収納する0℃から冷凍温度帯の温度まで連続してまたは段階的に温度調整可能な温度制御手段を設けた冷凍室と、前記冷凍室内に吹出され前記冷却器に吸い込まれる冷気を前記冷凍室内に循環させる冷気調整手段と、前記温度設定手段が設定する温度と前記冷気調整手段が調整する冷気方向と冷気量により前記冷凍室に貯蔵された食品を凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態に前記冷凍室を維持する制御装置と、を備え、前記制御装置は前記食品を過冷却状態に維持するように前記温度制御手段にて凍結点から−15℃程度までの温度範囲で温度を低下させながら調整することを特徴とする冷蔵庫。
  4. 食品を貯蔵する冷蔵庫本体に設けられ0℃から冷凍温度帯の温度まで連続してまたは段階的に温度制御する温度制御手段を有する切替室と、前記切替室の内部に配置され閉鎖された容器であって魚、肉類、野菜、果物などを開閉可能な蓋にて収納し、前記容器内の前記食品を凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態にする過冷却室と、前記過冷却室内にて閉鎖された冷気を前記過冷却室内にて循環する閉鎖冷気循環手段と、を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 前記温度制御手段は、前記食品を過冷却状態に維持する前記過冷却室もしくは前記冷凍室の室内温度を計測、又は、前記食品の温度を計測して制御することを特徴とする請求項1乃至4の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記温度制御手段は、凍結点までの温度、過冷却達成温度、過冷却状態解除温度、冷凍保存温度など連続的又は段階的に温度を変えて制御することを特徴とする請求項1乃至5の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  7. 前記食品の温度を計測する食品温度計測は、前記過冷却室もしくは前記冷凍室内の温度から食品表面の温度を推測する、または、赤外線センサにて食品表面温度を計測する食品表面温度計測手段と、を備えたことを特徴とする請求項5記載の冷蔵庫。
  8. 計測された食品の表面温度から前記食品中心付近の温度を演算する食品芯温度計測手段と、を備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の冷蔵庫。
  9. 前記過冷却状態を維持する前記過冷却室もしくは前記冷凍室内の冷気流れを、過冷却を維持しない状態の前記冷凍室もしくは前記切替室内の冷気の流れから風量、風速、風向、温度を変化させる過冷却を維持しない状態の前記冷凍室もしくは前記切替室内への冷気吹出し口及び前記過冷却室もしくは前記冷凍室内の冷気風路構造に設けられた冷気調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至8の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 前記冷気調整手段は、室内への冷気吹出し口の位置と数、前記過冷却状態を維持する前記食品の配置位置までの前記吹出し口からの風路の曲がりと長さなどの冷気風路構造であることを特徴とする請求項9記載の冷蔵庫。
  11. 前記制御装置が過冷却状態に維持した温度にて一定時間経過後、もしくは食品芯温度計測により、もしくは食品表面温度の急変を検知し、過冷却温度に達成したと判断し、又は、過冷却状態が解除された温度であると判断して、前記過冷却室内もしくは前記冷凍室内の前記食品に温度、振動、超音波などの物理的衝撃を与えて過冷却を解除しあらかじめ設定された冷凍温度にて保存する、もしくは急速冷凍することを特徴とする請求項1乃至10の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  12. 前記食品芯温度計測手段にて計測する前記食品中心付近温度が過冷却状態とされるときの冷却速度は、前記食品の芯温が300度/時間〜0.35度/時間の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の冷蔵庫。
  13. 前記冷却速度は、前記食品の芯温が凍結点〜凍結点よりも5度低い温度の範囲内に有るとき判断することを特徴とする請求項12記載の冷蔵庫。
  14. 前記過冷却状態は少なくとも5秒間以上保持されることを特徴とする請求項13に記載の冷蔵庫。
  15. 過冷却状態解除可能な温度に達したとき、貯蔵した前記食品の芯温と表面温度との差が0度〜10度の範囲内となるように、前記食品を冷却することを特徴とする請求項8乃至14の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  16. 前記冷気調整手段は、貯蔵した食品が過冷却状態とされるとき、前記食品を直接冷却する周囲の空気温度の冷却状態変化による変動幅が15度以内となるように調整することを特徴とする請求項1乃至15の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  17. 前記食品を過冷却状態に維持する前記過冷却室もしくは前記冷凍室を上側ケースと下側ケースの下側ケースにより構成したことを特徴とする請求項1乃至16の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  18. 前記上側ケースと前記下側ケースとの間に隙間を設けたことを特徴とする請求項17記載の冷蔵庫。
  19. 前記上側ケースの底面に前記下側ケース内の空気温度変動を抑制する部材を配置したことを特徴とする請求項17記載の冷蔵庫。
  20. 前記食品を過冷却状態に維持する前記過冷却室もしくは前記冷凍室を上側ケースと下側ケースの上側ケースにより構成したことを特徴とする請求項1乃至16の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  21. 貯蔵した食品が過冷却状態とされるとき、前記過冷却室内部の空気温度ムラが15度以内となるように前記過冷却室容器、ケースなどの冷気を取り入れる開口もしくはフタ構造の位置および大きさを形成することを特徴とする請求項1乃至20の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  22. 前記過冷却解除は、前記過冷却室への冷気の導入によって行うことを特徴とする請求項11記載の冷蔵庫。
  23. 前記維持された前記過冷却状態を解除する過冷却解除手段が過冷却解除後の保存温度帯を、−5℃以下の温度帯から選択可能としていることを特徴とする請求項1乃至22の少なくともいずれかに記載の冷蔵庫。
  24. 冷蔵庫本体に配置され冷却器からの冷気により魚、肉類、野菜、果実などの収納する食品を温度制御手段にて段階的に温度を下げながら凍結点以下の温度で凍らない過冷却状態に維持深化させる過冷却室と、前記過冷却室内に吹出され前記過冷却室内を循環する冷気の風量、風速、風向、温度を変化させる冷気調整手段と、前記温度制御手段と前記冷気調整手段にて前記過冷却室に収納され過冷却状態にある食品の過冷却状態を前記過冷却室の冷気の状態を変化させて解除する過冷却解除手段と、を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
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