JPWO2011135865A1 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る冷蔵庫(100A)は、冷蔵室(104)、第一の冷凍室(107)、第二の冷凍室(105)等の複数の貯蔵室を備えている。これら貯蔵室のうち少なくとも一つが、その内部に、当該貯蔵室に予め設定される設定温度帯で維持される第一の収納区画と、前記設定温度帯とは異なる温度領域を有する第二の収納区画(105b)とを有する区画貯蔵室となっている。

Description

本発明は、冷蔵庫に関するものであり、特に、複数の収納区画を有する構造の貯蔵室を備える冷蔵庫に関するものである。
生活環境の変化が著しい昨今においては、家族それぞれが食事を摂る時間が異なる家庭が増えている。それに伴い、調理した食品(料理)を冷蔵保存し食事の前に再加熱を行う、冷凍した食品を解凍して調理するという作業が増加している。
食品を長期間安全においしく保存するには、冷蔵または冷凍工程は欠かせない。したがって、家庭において食品は主に冷蔵庫に保存される。一方、再加熱および解凍は電子レンジまたはコンロ等の調理機器で行うため、保存された食材を冷蔵庫より取出し、移し変えて再加熱または解凍を行い、食卓に並べる必要がある。それゆえ、冷蔵または冷凍された食品を調理するには、面倒な作業が伴った。また、取出し作業は必ず使用者が行う必要があり、予約調理等は不可能であった。
この問題を解決するために、冷凍温度から加熱温度までを自由に設定できる切替室を有する冷蔵庫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図15は特許文献1に開示されている、従来の独立切替室を設けた冷蔵庫の構成を示す概略断面図である。
図15に示すように、冷蔵庫901の中段左側には温度切替室902が設けられている。温度切替室902は冷凍、パーシャル、チルド、冷蔵等の各動作モードから成る低温側に切り替えられると、冷却器903から冷気通路904冷気が導入され、低温室となる。これにより、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存できる。温度切替室2は高温側の動作モードに切り替えられると加熱手段905が駆動され、温度切替室送風機906により温度切替室902内で空気を循環して高温室となる。これにより、加熱調理済み食品の一時的な保温または冬場の温調理等ができる。また、温度切替室902は急速解凍モードに切り替えられると加熱手段905および温度切替室送風機906の駆動により貯蔵物に温風が供給され、貯蔵物の解凍を行う。
また、冷凍された食品を解凍するために専用の解凍室を備える冷蔵庫も従来から提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図16は、特許文献2に開示されている、解凍室を備える冷蔵庫の構成を示す概略断面図であり、図17は、解凍室の具体的構成を示す分解斜視図である。
図16に示すように、冷蔵庫911は仕切壁912によって上下に冷凍室913と冷蔵室914とに区画されている。さらに、冷蔵庫911下部に設けられた機械室915に、冷凍サイクルを構成する圧縮機916が設けられ、冷却室917内に冷却器918が設けられている。冷却器918により冷却された空気が電動送風機919によってダクト920を通り、冷凍室913へ送られ、ダンパ装置(図示せず)を有する冷気吐出口921から冷蔵室914へ送られ庫内を冷却している。解凍室922は冷蔵室914上部の冷気吐出口921の前に設けられ、下部に電波攪拌室923を有する。
図17に示すように、解凍室922はキャビティ924および肉皿925から構成されている。キャビティ924は、高周波電波反射材により形成されており、前面開口部924aを有している。肉皿925は、低比誘電率材により形成されており、前面開口部924aからキャビティ924内に挿入される。キャビティ924の後壁(図示せず)の冷気吐出口921に対応する位置と天壁前部とには冷気通気口924bが穿設され、また、肉皿925の後壁にも透孔925aが穿設されている。これにより、冷蔵室914に吐出された冷気は、図17の矢印のように解凍室922内を循環することができる。
機械室915には、マグネトロン発振部926およびマグネトロン電源装置927とからなる高周波発生装置928が設けられ、電波攪拌室923と導波回路929により結合されている。電波攪拌室923には、スタラーファン(図示せず)が設けられ電波を上方のキャビティ924へ反射する。
以上の構成により、肉皿925上に載置された冷凍食品は、解凍室の冷気を循環しながら高周波により素早く解凍することができる、とされている。
特開2007−57160号公報(対応特許公報:特許3885158号公報) 特公平3−31992号公報
前述した特許文献1に開示の構成では、切替室を冷凍温度に設定し、購入した冷凍食品を保存しておいた際は、切替室の設定を解凍モードに変えることで、その冷凍食品をそのまま解凍できる。しかしながら、切替室全体を昇温して解凍するため、解凍しない食品は冷凍室へ移す等の手間が必要である。また、庫内温度は冷凍温度帯から解凍温度(少なくとも0℃以上)まで昇温するため、解凍には大きなエネルギーと時間が掛かり、消費電力量が増加するという課題を有していた。
また、調理済みの食品を保温する際は、計画的に調理終了時刻に合わせて庫内を昇温し、高温室となったところに食品を投入しなければならず、保温の必要性が発生したときにすぐ使用できないという課題も有していた。
また、前述した特許文献2に開示の構成では、解凍室は冷蔵庫内に設けられているため、解凍室に冷蔵食品を保存している場合も、食品を別の貯蔵室に移し変えることなく、冷蔵室内で整理するだけで解凍室を空けることができるが、冷蔵室にあるために、解凍しかできず、冷凍または冷却をおこなった収納区画して利用することができないという課題を有していた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、使用者にとって面倒な手間または煩わしい時間を必要とせず、消費電力を抑えながら、使用者の使い勝手を損なうことなしに、冷蔵または冷凍による保存以外の機能を実現することができる、冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明に係る冷蔵庫は、前記課題を解決するために、断熱区画された複数の貯蔵室を備えた冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の前面開口部を閉塞する扉とを備え、前記貯蔵室の少なくとも一つが、その内部に、当該貯蔵室に予め設定される設定温度帯で維持される第一の収納区画と、前記設定温度帯とは異なる温度領域を有する第二の収納区画とを有する区画貯蔵室である構成である。
前記構成の冷蔵庫においては、前記区画貯蔵室は少なくとも冷凍温度帯に設定することのできる冷凍室であり、前記第一の収納区画は、前記冷凍温度帯で維持される収納区画であるとともに、前記第二の収納区画は、前記冷蔵温度帯とは異なる温度領域を有する収納区画である構成であってよい。これによって、冷凍室内に保存中の冷凍食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく、同一貯蔵室内での整理を行うだけで冷凍保存以外の処理を行うことができる。
また、前記構成の冷蔵庫においては、さらに電磁波発生装置を備え、前記区画貯蔵室は少なくとも冷蔵温度帯に設定することのできる冷蔵室であり、前記第一の収納区画は、冷蔵温度帯で維持される収納区画であるとともに、前記第二の収納区画は、前記冷蔵温度帯以下の温度領域を有する収納区画であり、前記電磁波発生装置より発振された電磁波が前記第二の収納区画に導入される構成であってもよい。これによって、専用の貯蔵室を設けること無く、冷蔵庫の収納性の低下を最小限に止めて、被冷却物の内外温度差を抑えながら冷却する高品位冷凍と高品位解凍を実現することができる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、および利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
以上のように、本発明では、使用者にとって面倒な手間または煩わしい時間を必要とせず、消費電力を抑えながら、使用者の使い勝手を損なうことなしに、冷蔵または冷凍による保存以外の機能を実現することができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の構成の一例を示す正面図である。 図1に示す冷蔵庫のI−I線矢視方向の側面断面図である。 図1に示す冷蔵庫における被冷凍物の時間と温度の関係の特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫の構成の一例を示す側面断面図である。 図4に示す冷蔵庫の第二の冷凍室の引き出し扉とフレームおよびケースとの組立状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫の構成の一例を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態4に係る冷蔵庫の構成の一例を示す側面断面図である。 図7に示す冷蔵庫が備えている金属箱体の構成の一例を示す要部断面図である。 図8に示す金属箱体の組立状態の一例を示す概略側面図である。 図8に示す金属箱体の組立状態の他の例を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態5に係る冷蔵庫の構成の一例を示す正面図である。 図11に示す冷蔵庫のII−II線矢視方向の側面断面図である。 本発明の実施の形態6に係る冷蔵庫の構成の一例を示す正面図である。 図13に示す冷蔵庫のIII−III線矢視方向の側面断面図である。 従来の冷蔵庫の中段部の構成を示す正面断面図である。 従来の他の冷蔵庫の内部構成を示す側面断面図である。 図16に示す従来の冷蔵庫が備えている解凍室の構成を示す分解斜視図である。
本発明は、断熱区画された貯蔵室を備えた冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の前面開口部を閉塞する扉とを備え、前記貯蔵室は少なくとも冷凍室温度帯に設定することできる冷凍室であって、前記冷凍室内には冷凍温度帯で維持される第一の収納区画と、冷凍室温度帯とは異なる温度領域を有する第二の収納区画とを有する構成である。これにより、冷凍室内に保存中の冷凍食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく、同一貯蔵室内での整頓を行うだけで冷凍保存以外の処理を行うことができる。調理区画が、例えば0℃から5℃であれば、解凍を行い、そのまま冷蔵保存を行うことができる。
また、40℃以上の高温であれば加熱調理を行い、保温することが可能である。その際に、目的食品以外にも冷凍食品が冷凍室内に保存されていた場合も、同一貯蔵室内に冷凍温度帯に維持される第一の収納区画が存在するため、貯蔵室から取り出すことなく、加熱を防ぐことが可能であるため、使い勝手が格段に向上する。
また、第二の収納区画は冷凍室内の一部であるために、高温加熱調理時や保温の際に、貯蔵室全体の温度を高温に保つ必要がない。それゆえ、昇温や保温に掛ける時間やエネルギーが小さくなり、省エネ性が向上する。第二の収納区画が、例えば0℃〜5℃であれば、解凍を行い、そのまま冷凍保存を行うことができる。
前記構成の冷蔵庫においては、第二の収納区画を、第一の収納区画の食品を冷凍保持する機能とは異なる機能を発現する収納区画としてもよい。これにより、冷凍室に保存中の食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく、冷凍保存以外の処理をすることができるため、使用者の使い勝手が向上する。
前記構成の冷蔵庫においては、第二の収納区画を、食品を調理する機能を備えた収納区画としてもよい。これにより、冷凍室に保存中の食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく調理を行うことができるため、使用者の使い勝手が向上する。また、調理後の食品を別の貯蔵室に移し変えることなく冷凍保存することができるため、手間なく長期保存を実現することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、第二の収納区画を、食品を解凍する機能を備えた収納区画としてもよい。これにより、冷凍室に保存している冷凍食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく、解凍することができるため、使い勝手が向上する。また、食品の一部を調理等に供し、残りを再度冷凍したい場合も、使用しない分は別の貯蔵室に移し変えることなく再冷凍を行うことができるため、再冷凍の手間も低減することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、第二の収納区画を、食品を加熱する機能を備えた収納区画としてもよい。これにより、冷凍食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく加熱調理を行い、冷凍室から出してそのまま食卓に並べることができるため、調理時間を短縮することができる。また、家族の食事時間がずれた場合は、遅く食事をとる人数分の食事を冷凍室の第二の収納区画に加熱保存しておくことができ、食事を摂る際に再加熱の手間を必要とせず、もし、その日のうちに食べないもしくは食べきれない場合は、別の貯蔵室に移し変えることなく冷凍保存することができるため、調理済みの食品を手間なく安全に長期保存することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、冷蔵庫本体を、電磁波発生装置を備え、第二の収納区画に電磁波を導入する構成であってもよい。これにより、雰囲気温度に依らず食品にエネルギーを与えることができるため、食品の凍結温度を任意に操作し凍結状態を制御することができる。そのため、冷凍食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく高速解凍を実現することができ、さらに使い勝手を向上させることができる。また、そのとき、低温雰囲気状態で解凍を行うことができるため、過度な温度上昇を防ぎ、高い解凍品質を得ることができる。
さらに、氷結温度以下でも食品が凍結しない状態を保つことができるため、食品の解凍後もそのまま長期間放置することが可能であり、解凍後の食品取り出し忘れによる再冷凍に起因する食品の劣化を防ぐことができ、使用者が安心して使用することができる。また、第二の収納区画温度を−10℃以下に設定し食品に電磁波を照射することで、食品内の氷結晶の生成を適切に制御でき、高品位冷凍を行うことができる。さらに、第二の収納区画で冷凍後、食品を−20℃程度の第一の収納区画に移すことにより急速な冷凍が行え、さらに高品位な冷凍状態を得ることができる。
前記構成の冷蔵庫においては、貯蔵室内に金属箱体を設け、この金属箱体内の空間を電磁的に区画したものであってもよい。これにより、仕切りのない同一の空間内において、電磁波を照射する領域と照射しない領域を分けることができる。これにより、使い勝手を損なうことなく、同一室で冷凍保存と解凍を同時に行うことができる。
前記構成の冷蔵庫においては、金属箱体内の空間を電磁的に区画する手段として、電波伝送抑制部を設けたものであってもよい。これにより、金属箱体内の電磁波照射領域を限定することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、電波伝送抑制部を金属箱体の前後方向、略中央部に設けたものであってもよい。これにより、解凍対象食品と冷凍保存食品の両方の収納領域を適度に確保することができる。
このように、本発明の構成では、食品を、別の貯蔵室に移し変えることなく第二の収納区画から第一の収納区画に移すことができるため、手間を掛けずに高品位冷凍を行うことができる。
あるいは、本発明は、断熱区画された貯蔵室を備えた冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の前面開口部を閉塞する扉と、電磁波発生装置とを備え、前記貯蔵室は少なくとも冷蔵温度帯に設定することのできる冷蔵室であって、前記冷蔵室内には冷蔵温度帯で維持される第一の収納区画と、前記冷蔵温度帯以下の温度領域を有する第二の収納区画とを有し、前記電磁波発生装置より発振された電磁波を第二の収納区画に導入する構成であってもよい。これにより、第二の収納区画において被冷却物の内外温度差を抑えながら冷却する高品位冷凍と解凍を実現することができるため、専用の貯蔵室を設ける必要が無く、収納性の低下を最小限に止めて、高品位の冷凍と解凍を実現することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、電磁波発生装置を、半導体素子を用いた電磁波発振器と電磁波増幅器からなるとしたものであり、マグネトロンなどに比べて電磁波発生装置の設置スペースを小さくすることができるため、さらに冷蔵庫の収納性を向上させることができる。
また、半導体素子を用いた電磁波発振器は発生する電磁波の周波数を変動させることができるため、第二の収納区画内に導入された電磁波の反射特性を変動させることで、より均一に食品に電磁波を照射することができる。したがって、スタラーファンなどの電磁波攪拌器を取り付ける必要がないため、第二の収納区画の設置スペースが小さくなり、さらに冷蔵庫の収納性を向上させることができる。
さらに、スタラーファンのスペースを削減することは、第二の収納区画の区画内容積の削減に繋がるため、冷却および電磁波の効率が良くなり、省エネ性を向上させることができる。また、周波数を変動させることができるため、食品に最適の周波数が選択可能となり、より効率良く照射でき、さらに省エネ性を向上させることができる。
前記構成の冷蔵庫においては、前記第二の収納区画に前記第一の収納区画と連通する通気口を備え、前記通気口は開閉機構を有するものであってよい。これにより、解凍時に第一の収納区画と開放することで素早く第二の収納区画内の温度が上昇するため、解凍時間が短縮でき、使用者の使い勝手を向上することができる。また、解凍時間の短縮は、省エネ性の向上にも寄与する。
前記構成の冷蔵庫においては、前記冷蔵庫に複数の貯蔵室を備え、前記冷蔵室を前記複数の貯蔵室のうち冷蔵庫最上部に配置し、前記第二の収納区画を冷蔵室最下部に設けたものであってもよい。これにより、冷蔵庫中央部に第二の収納区画が位置することで、第二の収納区画の収納容器が操作し易くなり、収納食品が出し入れし易く、視認性が高くなるため、使用者の使い勝手を向上することができる。
前記構成の冷蔵庫においては、前記冷蔵庫に複数の貯蔵室を備え、前記冷蔵室を前記複数の貯蔵室のうち冷蔵庫最上部に配置し、前記第二の収納区画を冷蔵室最上部に設けたものであってもよい。これにより、通常手が届きにくい上部に保存食品を多く貯蔵できない第二の収納区画を設置することで、第二の収納区画の設置による冷蔵室の収納性低下の影響を実用上最小限に抑えることができる。
前記構成の冷蔵庫においては、前記貯蔵室を冷却する冷却手段を備え、前記冷却手段は少なくとも圧縮機を有する冷凍サイクルであり、前記圧縮機を冷蔵庫本体の奥側上部に備えたものであってもよい。これにより、冷蔵庫下部機械室スペースが小さくなるので、冷蔵庫下部貯蔵室を奥行き方向に大きく取ることができる。それゆえ、同等の貯蔵室を有する冷蔵庫と比較して、最上部の冷蔵室間口を下に大きくすることができるため、さらに冷蔵室の収納性を向上することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。なお、以下の各実施の形態によって本発明は限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫100Aの正面図であり、図2は、図1に示す冷蔵庫100AのI−I線矢視方向の断面を示す側面断面図である。図3は、解凍時間と被冷凍物の温度変化との関係を示すグラフである。
図1および図2に示すように、冷蔵庫100Aの本体である断熱箱体101は、主に鋼板を用いた外箱102と、ABS等の樹脂で成型された内箱103と、外箱102と内箱103との間の空間に発泡充填される硬質発泡ウレタン等の発泡断熱材とで構成され、周囲と断熱され、仕切壁によって複数の貯蔵室に断熱区画されている。最上部に第一の貯蔵室としての冷蔵室104、その冷蔵室104の下部に第四の貯蔵室としての第二の冷凍室105と第五の貯蔵室としての製氷室106が横並びに設けられ、その第二の冷凍室105と製氷室106の下部に第二の貯蔵室としての第一の冷凍室107、そして最下部に第三の貯蔵室としての野菜室108が配置される構成となっている。
冷蔵室104は冷蔵保存のために凍らない温度である冷蔵温度帯に設定されており、通常1℃〜5℃とし、野菜室108は冷蔵室104と同等の冷蔵温度帯もしくは若干高い温度設定の野菜温度帯2℃〜7℃としている。第一の冷凍室107は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃または−25℃の低温で設定されることもある。
第二の冷凍室105は、第一の冷凍室107と同等の冷凍温度帯または若干高い温度設定−20℃〜−12℃の第一の収納区画である冷凍区画105aと、0℃以上の冷蔵温度を保つことができる第二の収納区画である解凍区画105bとを備える。第二の冷凍室105は製氷室106に並設された独立扉を備えた貯蔵室であり、引き出し式の扉を備えることが多い。なお、この第二の冷凍室105は冷凍区画105aおよび解凍区画105bに区画されているので、複数の貯蔵室のうちの区画貯蔵室に相当する。
製氷室106は、冷蔵室104内の貯水タンク(図示せず)から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
断熱箱体101の天面部は冷蔵庫100Aの背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹部に機械室101aを形成して、機械室101aに、圧縮機109、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機109を配設する機械室101aは、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。
このように、手が届きにくくデッドスペースとなっていた断熱箱体101の最上部の貯蔵室後方領域に機械室101aを設けて圧縮機109を配置することにより、従来の冷蔵庫で、使用者が使いやすい断熱箱体101の最下部にあった機械室101aのスペースを貯蔵室容量として有効に転化することができ、収納性または使い勝手を大きく改善することができる。
冷凍サイクルは、圧縮機109と凝縮器と減圧器であるキャピラリーと蒸発器である冷却器112とを順に備えた一連の冷媒流路から形成されており、冷媒として炭化水素系冷媒である例えばイソブタンが封入されている。
圧縮機109はピストンがシリンダ内を往復動することで冷媒の圧縮を行う往復動型圧縮機である。断熱箱体101に、三方弁または切替弁を用いる冷凍サイクルの場合は、それらの機能部品が機械室101a内に配設されている場合もある。
また、本実施の形態では冷凍サイクルを構成する減圧器をキャピラリーとしたが、パルスモーターで駆動する冷媒の流量を自由に制御できる電子膨張弁を用いてもよい。
なお、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、一般的な従来の冷蔵庫、具体的には、断熱箱体の最下部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機を配置するタイプのものに適用できることはいうまでもない。
第一の冷凍室107の背面には冷気を生成する冷却室110が設けられ、第二の冷凍室105および製氷室106、第一の冷凍室107と断熱区画するために構成された奥面仕切壁111が構成されている。冷却室110内には、冷却器112が配設されており、冷却器112の上部空間には強制対流方式により冷却器112で冷却した冷気を冷蔵室104、第二の冷凍室105、製氷室106、野菜室108、第一の冷凍室107に送風する冷却ファン113が配置される。
また、冷却器112の下部空間には冷却時に冷却器112およびその周辺に付着する霜または氷を除霜するためのガラス管製のラジアント加熱手段114が設けられ、さらにその下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン115、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブ116が構成され、その下流側の庫外に蒸発皿117が構成されている。
第二の冷凍室105には、第二の冷凍室105の引き出し扉118に取り付けられたフレーム119に奥側収納容器120と、前側収納容器121が載置されており、それぞれ冷凍区画105aと解凍区画105bを形成する。前側収納容器121は引き出し扉118とフレーム119にネジ等により機械的に固定されている。
引き出し扉118が閉ざされた状態で前側収納容器121を略密閉するための前側収納容器用蓋体122が第二の冷凍室105上部の第一の仕切壁123保持されている。
前側収納容器121は非磁性の鉄板を用いた内側収納容器121aと、断熱材を用いた外側収納容器121bとから構成され、内側収納容器121aは外側収納容器121bにちょうど収まる大きさである。内側収納容器121aは収納容器外側方向に略水平に伸びた上面フランジ121cを備え、外側収納容器121bの上面開口部に被さるように構成される。なお、外側収納容器121b前面部は、引き出し扉118により一体に形成しても良い。
前側収納容器用蓋体122は非磁の鉄板を用いたベース122aと枠体122bとから構成される。引き出し扉118が閉ざされた状態で前側収納容器用蓋体122と前側収納容器121の上面の左右辺、奥辺および前辺が略密接している。枠体122bはベース122aに溶着され、電気的かつ機械的に接合して前側収納容器用蓋体122のフランジ部を形成し、上面フランジ121cと電磁波を遮断するチョーク構造を形成する。
前側収納容器用蓋体122の底面中央部に電磁波を照射するアンテナ124が固着され、断熱箱体101の背面上方、望ましくは冷蔵室104の背面に、電磁波発生装置125が設置され、アンテナ124と電磁波発生装置125とを同軸ケーブル126が電気的に接続し、前側収納容器121内に電磁波を照射することができる。また、同じく前側収納容器用蓋体122の底面には温度検知手段127が配置され、制御手段128と電気的に接続されている。さらにこの制御手段128は、電磁波発生装置125とも電気的に接続されている。
なお、電磁波発生手段は様々な方式が考えられる。例えば、Si、GaAs、SiC、GaN等の半導体を用いたもの、あるいはマグネトロンを用いたものもある。また、電磁波発生装置125にマグネトロンを用いる場合は、アンテナ124ではなく、導波管を用いて前側収納容器121内に電磁波を給電しても良い。また、温度検知手段127には様々な方式が考えられるが、例えば、赤外線を検知できる赤外線センサ、または、温度による抵抗値の変化を利用したサーミスタ等を用いると良い。
また、前述した冷却ファン113または圧縮機109より構成される冷却システムは、制御手段128と電気的に接続されている。
奥面仕切壁111と冷却室110との間に冷却ファン113により送出された冷気を各貯蔵室へ搬送する搬送風路129が構成されている。第二の冷凍室105背面の奥面仕切壁111上部は、搬送風路129の冷気を第二の冷凍室105に導入するための第二の冷凍室用吐出口111aを有する。第二の冷凍室用吐出口111aは搬送風路129の上方に形成され、冷却ファン113から送出された冷気を直接吐出する。
なお、本実施の形態において、以下に説明する発明の要部に関する事項は、一般的な従来の冷蔵庫、具体的には、扉に取り付けられたフレームと内箱に設けられたレールとにより開閉するタイプのものにも適用できることはいうまでもない。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100Aについて、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御手段128からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫100Aの本体である断熱箱体101の側面または背面、また断熱箱体101の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)等を経由し断熱箱体101の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。
ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により搬送風路129を通り各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。このとき、冷却室110内で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。低温の冷気は冷却ファン113から冷蔵室104、第二の冷凍室105、製氷室106、野菜室108、第一の冷凍室107に冷気を風路またはダンパを用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。
このとき、解凍区画105bは、外側収納容器121bを隔てて第一の冷凍室107と冷凍区画105aと製氷室106と、第一の仕切壁123を隔てて冷蔵室104と、引き出し扉118および断熱箱体101を隔てて外気と接している。解凍区画105bの大きさおよび形状に合わせて外側収納容器121bの厚みを決定することで、解凍区画105bの温度を0℃以上の冷蔵温度となるように設計することができる。
温度検知手段127が解凍区画105bに冷凍食品が投入されたことを検知すると制御手段128により、解凍開始の信号が発信され、電磁波発生装置125が動作し解凍を開始する。なお、冷蔵庫100A前面に使用者が操作できる操作ボタンを設置し、手動により解凍を開始しても良い。
何れの場合も、解凍機能を使用する場合、使用者は引き出し扉118を開け、奥側収納容器120に収容している冷凍食品を前側収納容器121へ移すだけでよく、複数の貯蔵室を開け食品を入れ替える必要がないため、使用の手間だけでなく、冷蔵庫100Aへの熱負荷も最小限に抑えることができる。
本実施の形態において、電磁波発生装置125の出力を20Wとし、解凍区画105bの温度を5℃として解凍を行った。その結果、解凍時間は50分要したが、解凍後の温度を23箇所測定した結果、温度ムラは約3℃しかなかった。一方、電子レンジ等を想定して電磁波の出力を300W程度に上げた場合では、解凍後の温度ムラは約20℃程度あった。一方、一般的な解凍方法として、冷蔵庫内で解凍する場合では解凍ムラは約3℃であったが、解凍に約20時間も要してしまう。
この結果、本実施の形態の冷凍装置は、解凍後の温度ムラを低減し、さらに解凍の時間を短縮することが可能となる。
本実施の形態では解凍に使用する電磁波の電力、つまり電磁波発生装置125の出力を20Wで行ったがこれに限るものではなく、解凍に使用する電力は100W以下、望ましくは50W以下が温度ムラを低減できるため、望ましい。
さらに本実施の形態では温度ムラを低減できるので、冷凍食品を例えば−5℃〜−10℃まで解凍して包丁等で必要な分だけカットし、残りを再凍結することが可能となる。
一般的に一度冷凍した食品を解凍し、さらに冷凍すると細胞が壊れ品質が劣化すると言われている。これは、解凍時に最大氷結晶生成帯(−1℃〜−5℃)を通過する際も氷結晶が成長し、細胞破壊を引き起こすからである。このため、解凍させてから凍結させる再凍結を行うにはこの最大氷結晶生成帯を通過する時間を短くする必要がある。
図3に、解凍時間と冷凍食品の温度変化を示す。冷凍食品の温度としては、中央部と右端、左端の三箇所を測定している。また、解凍に用いた電磁波発生装置125の出力は10Wとし、解凍区画105bの庫内温度を5℃とした。図3に示すように、包丁で小分けが可能な−10℃付近においても中央部と端部との温度差は2℃程度であり、最も高い温度でも−8℃であった。つまり、最大氷結晶生成帯を通過することなく解凍することが可能となるため、再凍結を実現することができる。解凍した冷凍食品が魚の切り身またはスライス肉である場合は、使用者は素手で必要な分量を分け取ることができるので、引き出し扉118を一度開けるだけで、解凍した食材を必要な分量だけ取り出し、残りを奥側収納容器120へ移すことで、手間なく不要分の再冷凍を行うことができる。
また、温度検知手段127が解凍終了を検知すると、自動的に制御手段128より解凍終了の信号を発信し、電磁波発生装置125の出力を停止することができるため、使用者は過熱の心配をする必要がない。なお、冷蔵庫100Aにブザー(または他の音声)あるいは光等による報知手段を設け、使用者に解凍終了を知らせることで、解凍後の取り出し忘れを防止することができる。
万が一、解凍後の食品の取り出しを忘れた場合も、本実施の形態では、解凍区画105bは冷蔵温度帯であるため、解凍後の冷凍食品を放置しても食品が傷むのを抑制することができる。
また、本実施の形態において、第二の冷凍室105は引き出し扉118付近に0℃以上の冷蔵温度帯が存在するため、第二の冷凍室105全体が冷凍温度帯で構成された状態に比べ、引き出し扉118または断熱箱体101を介して行われる外気との熱交換量が小さくなる。したがって、解凍区画105bを設けることで冷蔵庫100Aの省エネ性を向上させることができる。また、解凍区画105bの冷蔵温度の維持は各種の加熱手段を利用せず実現することが可能であり、冷凍温度帯まで冷やすエネルギーも必要としないため、第二の冷凍室105全体が冷凍温度帯で構成された状態に比べて必要電力が小さくて済む。
電磁波発生装置125は電磁波を発生する際に発熱を伴うが、本実施の形態において、電磁波発生装置125は冷蔵室104の背面に設置されているため、隣接する庫内温度を最小に抑えることができるため、省エネ性を著しく低下させることはない。
なお、本実施の形態では電磁波発生装置125を断熱箱体101の背面に設置したが、断熱箱体101の外側、例えば、機械室101a内または断熱箱体101の天面に設置しても、同様の効果が得られる。また、電磁波発生装置125が低出力であり、表面温度上昇幅が小さい場合は、貯蔵室内に設置しても、省エネ性を著しく低下させることはない。
以上のように、本実施の形態においては、第二の冷凍室105内に冷凍温度帯で維持される冷凍区画105aと、冷蔵温度帯に維持される解凍区画105bとを有することにより、引き出し扉118を一度開け、冷凍区画105aから解凍区画105bへ冷凍食品を移動させるだけで、冷凍庫内において解凍を行うことができるため、使用者の手間を最小限に抑えることができる。再冷凍を行う際も、同様にして同一貯蔵室内で食品を移動させるだけで実現することができる。また、目的食品以外にも冷凍食品が第二の冷凍室105内に保存されていた場合も、同一貯蔵室内に冷凍区画105aが存在するため、貯蔵室から取り出す必要がなく、使い勝手が格段に向上する。
また、解凍区画105bの冷蔵温度帯の維持には各種の加熱手段を必要とせず、冷凍温度帯まで冷やすエネルギーも必要としないため、省エネ性が向上する。さらに、解凍区画105bは冷蔵温度帯であるため、第二の冷凍室105の手前に配置することで、外気との熱交換を抑制することができ、省エネ性が向上する。
また、電磁波発生装置125を備え解凍区画105b内の食品に電磁波を照射することにより、解凍後の温度ムラを低減し、さらに解凍の時間を短縮することが可能となるため、さらに使用者の使い勝手を向上することができる。
また、温度ムラを小さくすることができることにより、再冷凍が可能な−10℃付近までの解凍を行うことができるため、必要な分量だけ取り分け残りを再冷凍できる。使用者は予め小分けして冷凍する等の手間を必要としないので、使い勝手が向上する。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫100Bの側面断面図であり、図5は、図4に示す冷蔵庫100Bにおける第二の冷凍室205の引き出し扉118およびフレーム119、並びに、奥側収納容器220および前側収納容器221の組立斜視図である。
なお、実施の形態1と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1の構成に本実施の形態を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。
本実施の形態において、第二の冷凍室205は、第一の冷凍室107と同等の冷凍温度帯または若干高い温度設定−20℃〜−12℃の第一の収納区画である冷凍区画205aと、−10℃〜−5℃の冷凍温度を保つことができる第二の収納区画である調理区画205bとを備える。なお、この第二の冷凍室205は冷凍区画205aおよび調理区画205bに区画されているので、複数の貯蔵室のうちの区画貯蔵室に相当する。
図4および図5に示すように、第二の冷凍室205には、第二の冷凍室205の引き出し扉118に取り付けられたフレーム119に奥側収納容器220と、前側収納容器221が載置されており、それぞれ冷凍区画205aと調理区画205bを形成する。前側収納容器221は引き出し扉118とフレーム119にネジ等により機械的に固定されている。
奥側収納容器220はポリプロピレン等の樹脂により形成され、手前側の面にスリット220aを有する。奥面の高さは背面に備えられた第二の冷凍室用吐出口111aよりも低くなるよう形成されている。
前側収納容器221は非磁性の鉄板により形成され、収納容器外側方向に略水平に伸びた上面フランジ221cを備え、前側収納容器用蓋体122のフランジ部と電磁波を遮断するチョーク構造を形成する。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100Bについて、以下その動作、作用を説明する。
第二の冷凍室用吐出口111aより吐出された冷気は奥側収納容器220内に流れ、冷凍区画205aを冷却する。その後、奥側収納容器220前面に開けられたスリット220aを通り、前側収納容器221にぶつかる。前側収納容器221は鉄板部品で構成されているため、容器全体が冷却され、調理区画205bを冷却することができる。しかし、冷気は直接、調理区画205bには導入されず、引き出し扉118を介して外気と熱交換が行われることから、調理区画205b内は、冷凍区画205aよりも高い温度、例えば、−10℃〜−7℃程度の温度を維持することができる。調理区画205bの温度は、第二の冷凍室用吐出口111aから吐出される冷気の風量または温度、前側収納容器221の大きさまたは形、スリット220aの大きさ、あるいは、第二の冷凍室用吐出口111aと前側収納容器221との距離等を調整することにより、任意の温度に設計することができる。
本実施の形態において、電磁波発生装置125の出力を3Wとし、調理区画205bの温度を−10℃として調理を行った。前側収納容器221に、比較的高温である約15℃程度の食品を収納するとする。調理区画205b内は−7℃であるため、収納された食品は周囲から熱を奪われ、徐々に温度が低下していく。この食品の温度は、温度検知手段127によって検知され、5℃まで低下したところで、制御手段128から電磁波発生装置125に信号が送られ、電磁波を発生させる。この電磁波の周波数は2.54GHzである。この電磁波は、電気的に接続された同軸ケーブル126によりアンテナ124に送られ、アンテナ124から食品に対して照射される。このとき、食品に印加される電力は約3Wであり、雰囲気が食品を冷却するエネルギーよりも十分に小さく、電磁波を照射することで食品が温度上昇することはない。なお、電磁波の周波数を2.54GHzであるとしたが、本実施の形態での効果はこの周波数に限定されるものではなく、例えば、300MHz以上3THz以下であれば良い。
ここで、食品は、ジュースまたはヨーグルト等の内部に水分を含んだ食品であるとする。電磁波を加熱しない場合は、食品は、その表面から中心部に向かって徐々に凍結していくことになる。一方、電磁波を照射した食品は、水の凍結点である0℃を過ぎても凍結しない過冷却状態となる。ここで、過冷却状態とは、凍結点以下の温度に冷却された時に、熱力学的に安定な結晶が現れずに、不安定な液体状態で保持されている状態を言う。
過冷却状態になった食品が、ある一定の温度、例えば−6℃になったことを温度検知手段127が検知すると、制御手段128からの信号により、電磁波発生装置125の運転を止めたり、あるいは、出力を可変させたりする。このようにして、食品に対して、外部からある種の外乱を加えると過冷却状態が解除される。過冷却空間のどこか1箇所で過冷却が解除された場合には、その影響はほとんど瞬間的に過冷却空間全体に伝播するため、進行速度の極めて速い凍結が食品内部で生じる。その結果、最大氷結晶生成帯(−1〜−5℃)を急速に通過することができ、高品位な冷凍を実現することができる。この作用は、通常の急速凍結手法(極低温冷気利用等)で得られる冷凍品質と同様の結果を得るものであり、急速凍結を実質的に実現したものであると言える。その結果、食品全体が小さい氷結晶のまま凍結するため、ジュースまたはヨーグルトを滑らかな口当たりのシャーベットに加工する等、微細な氷結晶ならではの調理を行うことができる。
なお、冷蔵庫100Bにブザーまたは光等による報知手段を設け、使用者に過冷却終了を知らせ、使用者が食品を冷凍区画205aへ移すことで、過冷却解除後の食品をより低い温度にて急速に冷凍を行うことができる。その結果、過冷却解除直後の氷結晶が未凍結部分の水によって成長するのを抑制することができるため、さらに氷結晶の小さい高品位な凍結を実現することができる。本実施の形態では、調理区画205bと冷凍区画205aが同一貯蔵室内に存在するため、冷凍区画205aへの移動の手間も最小限で抑えることができるので、少ない手間で高品位の冷凍を実現することができる。さらに、−20℃で保存することで、より長期間安全に保存することが可能となる。
また、過冷却状態を維持するためには、電磁波の照射に加えて、調理区画205b内部を比較的温度変化の少ない安定状態に維持する必要があり、前側収納容器221と前側収納容器用蓋体122が金属で構成されていることは、温度分布のばらつきを抑制し、運転中の温度変化幅を少なくすることに寄与している。
上記過冷却工程を用いた凍結方法は、新メニューに限るものではなく、通常の冷凍の代わりに用いても、食品を高品質に保持する上で大変有効である。電磁波を印加し約−6℃まで過冷却状態を保持したマグロと、電磁波印加せず−2.2℃で凍結したマグロを急速冷凍させた後、−20℃雰囲気下で3日間凍結保存し、約1.5℃の冷蔵庫で1日かけて解凍した。そのときのドリップ量を測定したところ、電磁波を印加せず過冷却が発現しなかったものは、約1.43gのドリップ量であったのに対し、電磁波を印加し、過冷却を経て凍結させたものは、約0.26gのドリップ量であり、大幅にドリップ量を抑えることが可能になったことが確かめられた。
また、調理区画205bの庫内温度は−10℃〜−5℃であることから、実施の形態1と同様にして再冷凍可能な解凍を行うことができる。
以上のように、本実施の形態においては、第二の冷凍室205内に冷凍温度帯で維持される冷凍区画205aと、−10℃〜−5度の温度帯に維持される調理区画205bとを有することにより、従来の冷凍室にはできない高品位な冷凍を可能にすることで、新メニューまたは品質劣化の少ない冷凍食品を提供することができる。また、冷凍区画205aと調理区画205bとは同一貯蔵室内にあるため、同一貯蔵室内で食品を移動させるという最小限の手間で、さらに冷凍品質を向上させることができると同時に、長期間安全に保存することが可能となるため、使用者の使い勝手を格段に向上させることができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係る冷蔵庫100Cの側面断面図である。
なお、実施の形態1と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1の構成に本実施の形態を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。
本実施の形態において、冷蔵庫100Cにおける第一の冷凍室307は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃または−25℃の低温で設定されることもある第一の収納区画である冷凍区画307aと、0℃以上の冷蔵温度に維持され40℃以上の温度に昇温可能な第二の収納区画である調理区画307bとを備える。なお、この第一の冷凍室307は冷凍区画307aおよび調理区画307bに区画されているので、複数の貯蔵室のうちの区画貯蔵室に相当する。
調理区画307bは、図6に示すように、第一の冷凍室307の天面を形成する第二の仕切り壁323の奥側に備えられた、前面開口部を有する収納箱321により、冷凍区画307aと区画されている。収納箱321は、非磁性の鉄板を用いた内側収納箱321aと、断熱材を用いた外側収納箱321bとから構成されている。なお、外側収納箱321bは第二の仕切壁323と一体により形成しても良い。
調理区画307bは、引き出しケース322を備える。引き出しケース322はポリスチレン等の樹脂により形成された収容ケース322aと、非磁性の鉄板により形成されたケース扉322bにより構成される。ケース扉322bは、ちょうど内側収納箱321a内に収まる形状をしており、ケース扉322bのフランジ部と内側収納箱321aとにより電磁波を遮断するチョーク構造を構成する。
内側収納箱321aの内側天面には、電磁波を照射するアンテナ124が固着され、アンテナ124は同軸ケーブル126を介して電磁波発生装置125と電気的に接続しており、調理区画307bに電磁波を照射することができる。また、内側収納箱321aの内側天面には温度検知手段127が配置され、制御手段128と電気的に接続されている。
内側収納箱321aの外側底面には、加熱手段330が固着され、内側収納箱321aを加熱することで、調理区画307bの庫内温度を調節することができる。加熱手段330は、制御手段128と電気的に接続している。
第一の冷凍室307には、第一の冷凍室307の引き出し扉318に取り付けられたフレーム(図示せず)に載置された下段収納容器331と、下段収納容器331に載置された上段収納容器332が配置されている。
引き出し扉318が閉ざされた状態で上段収納容器332は引き出しケース322と略密接しており、引き出しケース322が確実に収納箱321に収まるようにアシストする。また、引き出し扉318が開かれた状態で、取り出された引き出しケース322は上段収納容器332に載置することが可能な形状である。
冷蔵庫100Cの前面には、使用者が内部の温度、冷蔵庫100Cの各種機能等を設定するボタンと、その設定内容を表示する表示部からなる操作部333を有する。なお、本実施の形態では、操作部333は冷蔵庫100C前面に設置したが、断熱箱体101の上部前面または冷蔵室104の内壁に設置することも可能である。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100Cについて、以下その動作、作用を説明する。
調理区画307bは断熱材を用いた外側収納箱321bにより囲まれているため、実施の形態1の解凍区画105bと同様にして庫内温度を0℃以上に保つことが可能であり、加熱手段330を備えるため、熱交換だけでは得られない外気温以上の温度に昇温することも可能である。加熱手段330を通電する際は冷凍区画307aへ吐出する冷気の温度を下げるか風量を上げるなどして、冷凍区画307aの温度が上昇しないように工夫する必要がある。
使用者が冷凍食品を引き出しケース322に載置し、操作部333を操作し解凍を開始した場合、電磁波発生装置125のみが作動し解凍を行う。このとき、実施の形態1と同様にして、高品質の解凍を行うことができる。
さらに本実施の形態では、加熱手段330を設けて、調理区画307bを加熱することで、効率よく解凍を行うことができる。加熱手段330によって第一の冷凍室307内の温度を10℃に上げることで、解凍時間を30分に低減することが可能となった。また、解凍後の温度ムラも3℃以下に抑えることが可能となった。
高い電力で解凍すると、冷凍食品温度はムラになりやすいが低い電力でゆっくり解凍すると、電磁波の集中等が抑制され、温度ムラのない高品位な解凍を実現することが可能となる。また、低い電力では解凍に時間を要する恐れがあるが、加熱手段330によって電磁波発生装置125と一緒に動作させることによって、効率よい解凍を実現でき、解凍時間を低減することが可能となる。
使用者が食品を引き出しケース322に載置し、操作部333により加熱調理を開始した場合、電磁波発生装置125および加熱手段330を作動し、食品の加熱を行う。このとき、電磁波は食品の内部から加熱する作用があるため、加熱手段330と併用することで、食品の内外から加熱できるため、高速に内外温度差の小さな高品質加熱を行うことができる。また、食品が冷凍温度の場合は、解凍を行った後に加熱を行うことで、より高品質の加熱を行うことができる。
加熱調理終了後は、電磁波発生装置125を停止し、加熱手段330のみにより庫内を一定温度に保つことで、食品の保温が可能である。なお、温度検知手段127が加熱終了を検知すると、操作部333よりブザーまたは光により使用者への報知を行うことも可能である。
万が一、解凍または加熱調理終了後、食品の取出しが行われなかった場合も、本実施の形態において、調理区画307bは冷蔵温度に維持することが可能であるため、一定時間経過後に加熱手段330を停止することで、食品を傷めることなく保存することが可能である。
また、冷蔵温度帯から40℃以上の加熱温度帯まで変化させることが可能であるため、例えば、牛乳からヨーグルトを作り、そのまま冷蔵温度まで冷やすことが可能となるため、加熱調理後に冷蔵保存したいもの、あるいは、冷やして食べると美味しいものを手間なく仕上げることができる。
本実施の形態では、上記の操作がすべて第一の冷凍室307の一部でできる。そのため、冷凍食品を加熱調理したい場合、貯蔵室内で食品を移動させるだけで、温かい状態で食卓に並べることができる。また、温かいものの一部だけを食べ、残りを冷凍保存したい場合も、調理区画307bから冷凍区画307aに移すだけでよく、使用者の手間を最小限に抑えることができる。
また、冷凍区画307aは調理区画307b内の温度に関係なく冷凍温度を保つことができるため、調理区画307b内で熱い食品の粗熱を取り除くことができる。このとき、調理区画307bは冷蔵温度を維持することができるため、室温に放置するよりも所要時間を小さくすることができる。また、冷蔵庫100Cに投入し忘れることもなく、食品が傷むのを防止することができる。さらに粗熱をとった後に冷凍保存したい場合も、冷凍区画307aに移すだけなので、特別な手間を必要としない。必要ならば、温度検知手段127により粗熱取り完了を検知し、操作部333によって報知することも可能である。
また、調理区画307bは第一の冷凍室307の一部であり、貯蔵室全体を調理室とするときに比べて昇温に必要とするエネルギーが小さくて済む。
以上のように、本実施の形態においては、第一の冷凍室307内に冷凍温度帯で維持される冷凍区画307aと、0℃以上の冷蔵温度帯に維持され、40℃以上の温度に昇温可能な調理区画307bとを有することにより、使用者が面倒な操作をせず、食品を高品質で解凍および加熱することができ、またそれを保温、冷蔵保存、または冷凍保存する際の使用者の手間も最小限に抑えることができる。
また、貯蔵室の一部のみを昇温することが可能であるため、昇温に必要なエネルギーも小さく抑えることができる。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4に係る冷蔵庫100Dの側面断面図であり、図8は、図7に示す冷蔵庫100Dが備える金属箱体334の構成例を示す要部断面図である。また、図9は、金属箱体334の組立状態の一例を示す側面図であり、図10は、金属箱体334の組立状態の他の例を示す側面図である。
図7および図8に示すように、第二の冷凍室105内部には、金属箱体334が設けられている。この金属箱体334の手前側開口部には、引き出し扉118に設けられた金属箱体用蓋体335により閉塞され、金属箱体334内の空間を略密閉に保っている。このとき、金属箱体用蓋体335は少なくともその内側が金属で構成され、その結果、金属箱体334内の空間は、電磁的にも密閉の空間として成立している。
金属箱体334内には、解凍用ケース336が配置され、被解凍物337が載置される。また、金属箱体334の天面手前側にはアンテナ124と、温度検知手段127が設けられている。このアンテナ124よりも後方で、金属箱体334の前後方向略中央部には、電波伝送抑制部338がある。この電波伝送抑制部338は、概ね金属箱体334の全周に亘って設けられており、金属箱体334の内壁面からの距離Lは、アンテナ124から照射される電磁波の波長の1/4に設定されている。また、電波伝送抑制部338はアンテナ124よりも後方に位置し、被解凍物337は、アンテナ124の直下近傍、つまり、電波伝送抑制部338よりも前方に載置されることになる。以降、説明の簡略化のため、電波伝送抑制部338よりも前方を領域a、後方を領域bと呼ぶこととする。
以上のように構成された冷蔵庫100Dについて、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷蔵庫100Dの運転により、第二の冷凍室105内部は冷凍雰囲気下、例えば−18℃に温度調整されているとする。
使用者が被解凍物337を解凍用ケース336内に入れ、引き出し扉118を閉め、何らかの操作、例えば冷蔵庫100Dの前面に設けられた解凍ボタンの押下等を行うと、アンテナ124から電磁波が照射され、被解凍物337の解凍が開始される。
このとき、アンテナ124から放射される電磁は領域a(図8の斜線のハッチング領域)を通過し、一部は電波伝送抑制部338内に入り、一部は領域b(図8の点線のハッチング領域)に到達する。電波伝送抑制部338内に入った電磁波は、終端で反射し、反射した電磁波の一部がさらに領域bに入る。このとき、電波伝送抑制部338の高さは、アンテナ124から放射される電磁波波長の1/4に設定されているため、位相が180℃ずれる。したがって、アンテナ124から領域b内に直接放射される電磁波と、電波伝送抑制部338から反射して領域bに入る電磁波は逆相となり、打ち消しあう。よって、実質的に領域b内には電磁波が照射されないことになる。
その後、温度検知手段127が、解凍終了温度として決められている温度に被解凍物337が到達したことを検知すると、解凍を自動的に終了させ、ブザーまたは光等の手段で使用者に報知する。
以上のような作用により、解凍中に領域aに置かれた被解凍物337は昇温、解凍されるが、領域bに置かれた他の冷凍保存食品は昇温することがない。これにより、解凍時にすでに保存されている冷凍保存食品を取り出したりする手間を省き、解凍用ケース336内の後方に少し寄せるだけで解凍領域を確保することができ、使い勝手の良い解凍機能を実現させることができる。
また、電波伝送抑制部338を金属箱体334の略中央部に設けたことにより、領域aと領域bのそれぞれを適度な大きさで確保し、例えば市販されているパック入りの肉等を問題なく解凍することができるものである。
金属箱体334の具体的な構成は特に限定されない。例えば、図9に示すように、金属箱体334は、電波伝送抑制部338の部分で前後に2分割された、金属箱体前方部334aと、金属箱体後方部334bにて構成される。この金属箱体前方部334aと金属箱体後方部334bは、スポット溶接またはカシメ等の手段で一体に組み立てられる。あるいは、図10に示すように、金属箱体334は、上下に2分割された金属箱体上方部334cと、金属箱体下方部334dにて構成される。この金属箱体上方部334cと金属箱体下方部334dは、スポット溶接またはカシメ等の手段で一体に組み立てられる。もちろん金属箱体334の構成は、図9または図10に示す構成に限定されず、他の構成であってもよい。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態7に係る冷蔵庫100Eの正面図であり、図12は、図11中のB−B断面を示す側面断面図である。
冷蔵庫100Eの基本的な構成は、前記実施の形態1の冷蔵庫100Aと同様であるので、その説明は省略するが、図11に示す冷蔵庫100Eでは、各貯蔵室のうち冷蔵室104に回転式の冷蔵室扉104aが設けられ、第二の冷凍室105、製氷室106、第一の冷凍室107、野菜室108には、それぞれレール(図示せず)等で構成された引き出し扉105c、106a、107a、および108aが設けられている。
また、引出し扉が設けられたそれぞれの貯蔵室には、レール(図示せず)等に載置された各貯蔵室用ケースが設けられている。具体的には、第二の冷凍室105には冷凍室ケース105dが、製氷室106には貯氷ケース106bが、第一の冷凍室107には冷凍室上段ケース107bおよび冷凍室下段ケース107cが、野菜室108には野菜室上段ケース108bおよび野菜室下段ケース108cが配置されている。
冷蔵室104は冷蔵保存のために凍らない温度である冷蔵温度帯、通常1℃〜5℃に設定される第一の収納区画104bと、冷蔵温度帯より低い温度帯として例えば凍結温度より低い約−10℃の凍結温度に設定することのできる第二の収納区画104cとを備える。なお、この冷蔵室104は第一の収納区画104bおよび第二の収納区画104cに区画されているので、複数の貯蔵室のうちの区画貯蔵室に相当する。
第二の収納区画104cは、冷蔵室104内の最下段に設けられた庫内断熱箱体131にて構成され、被冷却物133を冷凍、解凍、保存する空間として設けられている。庫内断熱箱体131は前面開口部とそれを閉塞する断熱扉134が設けられており、パッキン135によって断熱扉134と庫内断熱箱体131の間を空気的に遮断し、第二の収納区画104cを密閉状態に保っている。
なお、庫内断熱箱体131の底面は、冷蔵室104と第一の冷凍室107および製氷室106とを断熱する第一の仕切壁123と、庫内断熱箱体131の背面は、冷蔵室背面部材136と、庫内断熱箱体131の左面は断熱箱体101左面と一体に構成してもよい。なお、野菜室108、第一の冷凍室107、第二の冷凍室105、製氷室106の構成は前記実施の形態1で説明した通りである。
冷蔵室背面部材136と断熱箱体101との間には、冷却ファン113により送出された冷気を冷蔵室104へ搬送する搬送風路137が構成されている。庫内断熱箱体131の背面上部には、搬送風路137の冷気を第二の収納区画104cに導入するための第二の収納区画104c用の吐出口131aが設けられ、庫内断熱箱体131の天面奥部には、第一の収納区画104bより冷気を導入する通気口131bが設けられている。吐出口131aおよび通気口131bはダンパ132によって開閉自在に構成されている。庫内断熱箱体131の背面下部には、第二の収納区画104cを冷却した冷気が吸い込まれる吸込口131cが設けられている。吸い込まれた冷気は、再び冷却器112で熱交換され、冷たい冷気となって循環を繰り返す。これによって第二の収納区画104cの冷却が行われる。
なお、本実施の形態において、ダンパ132は開口部を選択することができるシングルダンパとしたがダンパ132をツインダンパとし、吐出口131aと通気口131bとの開閉を別々に制御できるようにすることで、第二の収納区画104cの温度をより繊細に制御することができる。
また、冷凍サイクルには様々な方式が考えられる。例えば、圧縮機を用いる蒸気圧縮式冷凍システム、吸収式冷凍システム、ペルチェ式冷凍システム、あるいはそれらの組み合わせ等を用いることができる。
庫内断熱箱体131で構成される第二の収納区画104cの内部には、さらに内部箱体138が配置されている。この内部箱体138は、断熱扉134に面する壁に開放状態である(開口部である)開放部138aを有しており、かつ、他面は略閉塞されるよう形成されている。一方、断熱扉134には内部箱体用蓋体139が取り付けられている。この内部箱体用蓋体139は、断熱扉134が閉状態では、内部箱体138の開放部138aにその一部が入り込み、内部箱体138を略密閉し、独立収納区画140を形成している。本実施の形態では、内部箱体138と内部箱体用蓋体139とは、ステンレス、アルミニウムまたはその合金、鋼板等の金属材で構成されている。したがって、独立収納区画140の内壁面は金属で覆われていることになる。なお、内部箱体138と内部箱体用蓋体139とは必ずしもその全てを金属で構成する必要はなく、例えば独立収納区画140の内壁面だけでも良い。具体的な方法としては、内壁に金属板を貼り付けたり、蒸着工法等で金属皮膜を形成したりしても良い。
第二の収納区画104c内の内部箱体138内には、被冷却物133を載置して収納する引き出しケース141が設けられており、断熱扉134を開くことにより引き出しケース141を手前方向に引き出し、被冷却物133の出し入れを可能にしている。なお、断熱扉134の開放動作としては様々なものが考えられ、断熱扉134の上下辺のいずれかを軸にして回転させても良く、また、断熱扉134の左右辺を軸にして回転させても良い。さらには、スライドレール等を用いて断熱扉134を手前方向に水平移動させても良い。また、引き出しケース141は、断熱扉134の動作に連動してもしなくてもどちらでも良く、本実施の形態における効果に変わりはない。
内部箱体138の天面にはアンテナ124が配置され、電磁波発生装置125および同軸ケーブル等により電気的に接続されている。また、同じく内部箱体138の天面には温度検知手段127が配置され、制御手段128と電気的に接続されている。さらにこの制御手段128は、電磁波発生装置125とも電気的に接続されている。電磁波発生装置125は、半導体素子を用いて構成された電磁波波発振器(図示せず)と、電磁波発振器の出力信号を増幅する、半導体素子を用いて構成された電磁波増幅器(図示せず)とで構成される。電磁波増幅器の半導体素子には、GaN材料を利用した電界効果トランジスタが用いられる。
なお、電磁波増幅器はGaN材料の他に、Si、GaAs、SiC等その他の半導体素子を用いてもよい。また、アンテナ124、温度検知手段127は、必ずしも内部箱体138の天面にある必要はなく、背面、側面、または底面にあっても良い。また、温度検知手段127には様々な方式が考えられるが、例えば、赤外線を検知できる赤外線センサ、あるいは、温度による抵抗値の変化を利用したサーミスタ等を用いると良い。
また、前述した圧縮機109、冷却ファン113、ラジアント加熱手段114、ダンパ132は、制御手段128と電気的に接続されている。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100Eについて、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御手段128からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫100Eの本体である断熱箱体101の側面または背面、あるいは断熱箱体101の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)等を経由し断熱箱体101の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。
ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。このとき、冷却室110内で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。低温の冷気は冷却ファン113から冷蔵室104、第二の冷凍室105、製氷室106、第一の冷凍室107、野菜室108に冷気を風路またはダンパ132を用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。
次に、第二の収納区画104cにおいて、冷凍および保存を行う際の冷却について説明する。冷却室110内に配置された冷却器112は、冷凍サイクルによって、−40℃〜−20℃程度に冷却される。これによって冷却室110内の空気が冷却され、冷却ファン113によって吐出口131aを通り第二の収納区画104c内に送出される。このとき、ダンパ132は第二の収納区画104c内を設定温度に保つように吐出口131aを開閉し、第二の収納区画104cに送出される冷気の量を調節する。
吐出口131aの下流側には内部箱体138が配置されており、吐出口131aから第二の収納区画104c内に送出された冷気は、内部箱体138に当接し、内部箱体138自体を冷却する。前述したように、内部箱体138は金属で構成されたり、少なくともその一部に金属が用いられたりしているため、その良好な熱伝導性により内部箱体138全体をすばやく、かつ、均一に冷却することが可能である。このとき、断熱扉134に取り付けられた内部箱体用蓋体139も内部箱体138と同一の金属で構成されているため、熱伝導性が良く、すばやく均一に冷却されることになる。したがって、内部箱体138と内部箱体用蓋体139に囲まれた独立収納区画140内は、温度分布のばらつきを最小限に抑えて均一に冷却されることとなる。また、金属製の内部箱体138に積極的に冷気を当接させることにより、当該内部箱体138を急速に冷却し、それによって、独立収納区画140内に収納された被冷却物133を急速に冷凍することが可能となる。
第二の収納区画104c内を循環し、内部箱体138を冷却した冷気は、吸込口131cから冷却室110に帰還し、冷却器112によって再び冷却される。
内部箱体138の天面に取り付けられた温度検知手段127は、独立収納区画140内部の空気温度、引き出しケース141、または、被冷却物133の温度を検知することができる。この温度情報は、電気的に接続された制御手段128に電気信号として送られ、制御手段128は、事前に設定された温度になるよう、冷却ファン113または冷凍サイクルを適切に制御する。具体的には、冷却ファン113または冷凍サイクルの運転間隔を可変させたりできる。
なお、冷凍サイクルに蒸気圧縮式冷凍システムを用いる場合には、圧縮機109の回転数を制御して、冷却器112の温度自体を可変させることも可能である。
また、本実施の形態では、第二の収納区画104cの設定温度を、約−10℃とし、解凍の手間削減と長期保存を両立させることができる。なお、通常の冷凍温度である−20℃程度にすることで、より長期の保存を安心して行うことができる等、温度帯により使い勝手が異なるため、この温度帯に限るものではない。
本実施の形態の場合、独立収納区画140内は、温度検知手段127、制御手段128、冷凍サイクル、およびその他の冷却手段によって約−10℃に温度調整されている。具体的には、例えば、この独立収納区画140内の引き出しケース141に、比較的高温である約15℃程度の被冷却物133を収納するとする。独立収納区画140内は約−10℃に温度調節されているため、収納された被冷却物133は周囲から熱を奪われ、徐々に温度が低下していく。この被冷却物133の温度は、内部箱体138の天面に設けられた温度検知手段127によって検知され、5℃まで低下したところで、制御手段128から電磁波発生装置125に信号が送られ、電磁波発生装置125で電磁波を発生させる。この電磁波の周波数は2.54GHzである。この電磁波は、電気的に接続された同軸ケーブル等でアンテナ124に送られ、アンテナ124から被冷却物133に対して照射される。このとき、被冷却物133に印加される電力は約2〜3Wであり、被冷却物133を冷却するエネルギーよりも十分に小さく、電磁波を照射することで被冷却物133が温度上昇することはない。なお、電磁波の周波数を2.54GHzであるとしたが、本実施の形態での効果はこの周波数に限定されるものではなく、例えば、300MHz以上3THz以下であれば良い。
ここで、被冷却物133は、肉等の内部に水分を含んだ食品であるとする。電磁波を照射しない場合は、被冷却物133は、その表面から中心部に向かって徐々に凍結していくことになる。一方、電磁波を照射した被冷却物133は、表面温度の低下を抑制することができるので、表面から先に凍結していくことを抑制することができ、表面温度の低下を抑制した上で被冷却物133の内部温度も序々に低下していくので、被冷却物133の内外温度差を抑えながら冷却することが可能となり、進行速度の極めて速い凍結が被冷却物133の内部で生じる。
また、被冷却物133の内外温度差を抑えながら冷却するためには、電磁波の照射に加えて、独立収納区画140の内部を比較的温度変化の少ない安定状態に維持する必要があり、内部箱体138と内部箱体用蓋体139が金属で構成されていることは、温度分布のばらつきを抑制し、運転中の温度変化幅を少なくすることに寄与している。
またさらに、使用者の安全上、電磁波が独立収納区画140外に漏洩することを防止する必要があり、内部箱体138と内部箱体用蓋体139とが金属製であることは、この目的に合致しているものである。なお、内部箱体138と内部箱体用蓋体139との嵌合部は電磁波が漏れないような構成になっている。また、電磁波漏洩防止という観点においても、内部箱体138および内部箱体用蓋体139はその全てを金属で構成する必要はなく、独立収納区画140の内壁面となる部位のみで良い。
次に、第二の収納区画104cにおいて、解凍を行う際の冷却について説明する。解凍時、吐出口131aはダンパ132により閉塞される。冷却室110内に配置された冷却器112は、冷凍サイクルによって、−40℃〜−20℃程度に冷却される。これによって冷却室110内の空気が冷却され、冷却ファン113によって強制的に送り出された冷気は搬送風路137を通り第一の収納区画104bへ送出される。第一の収納区画104bを冷却し、温度の上がった冷気は通気口131bを通り第二の収納区画104c内に送出される。
前述の通り、第一の収納区画104bは1℃〜5℃に設定されているため、第二の収納区画104cには、1℃〜5℃程度の冷気が送出されることになる。したがって、第二の収納区画104cを冷蔵温度に設定することができる。
通気口131bの下流側には内部箱体138が配置されており、通気口131bから第二の収納区画104c内に送出された冷気は、内部箱体138に当接する。前述したように、内部箱体138は金属で構成されたり、少なくともその一部に金属が用いられたりしているため、その良好な熱伝導性により内部箱体138全体をすばやく、かつ、均一な温度にすることが可能である。したがって、第二の収納区画104cを、冷凍および保存のための温度設定である約−10℃から解凍に適した冷蔵温度に昇温する時間を短縮することができる。昇温時間の短縮は、解凍時間の短縮に繋がるため、使用者の使い勝手を向上させ、消エネ性を向上させることができる。
第二の収納区画104c内を循環し、内部箱体138を冷却した冷気は、吸込口131cから冷却室110に帰還し、冷却器112によって再び冷却される。
本実施の形態において、電磁波発生装置125の出力を20Wとし、第二の収納区画104cの温度を5℃として解凍を行った。その結果、解凍時間は50分要したが、解凍後の温度を23箇所測定した結果、温度ムラは約3℃しかなかった。一方、電子レンジ等を想定して電磁波の出力を300W程度に上げた場合では、解凍後の温度ムラは約20℃程度あった。一方、一般的な解凍方法として、冷蔵庫内で解凍する場合では解凍ムラは約3℃であったが、解凍に約20時間も要してしまう。
この結果、本実施の形態の冷凍装置は、解凍後の温度ムラを低減し、さらに解凍の時間を短縮することが可能となる。
本実施の形態では、解凍に使用する電磁波の電力、つまり電磁波発生装置125の出力を20Wで行ったがこれに限るものではなく、解凍に使用する電力は100W以下、望ましくは50W以下が温度ムラを低減できるため、望ましい。
さらに本実施の形態では、温度ムラを低減するために、冷凍食品を例えば-5℃〜−10℃まで解凍して包丁等で必要な分だけカットし、残りを再凍結することが可能となる。
また、温度検知手段127が解凍終了を検知すると、自動的に制御手段128より解凍終了の信号を発信し、電磁波発生装置125の出力を停止することができるため、使用者は過熱の心配をする必要がない。なお、冷蔵庫100Eにブザーまたは光等による報知手段を設け、使用者に解凍終了を知らせることで、解凍後の取り出し忘れを防止することができる。万が一、解凍後の食品の取り出しを忘れた場合も、第二の収納区画104cは約−10℃に設定することができるため、食品等の傷みを抑制し安心して保存することができる。
独立収納区画140内には引き出しケース141が配置されているが、使用者は断熱扉134を開放し、引き出しケース141を手前側に引き出すことができる。この状態で、食品等の被冷却物133を引き出しケース141内に載置した後、再び引き出しケース141を元の位置に戻し、断熱扉134を閉めることになる。引き出しケース141が無い場合を考えると、独立収納区画140の奥側へは手が届きにくい場合があり、また、手前側に被冷却物133を多数収納した場合には、奥側のスペースにアクセスしづらくなり、収納性が落ちることになる。それゆえ、引き出しケース141を用い、手前に引き出せるように構成することにより、引き出しケース141の奥側のスペースへの被冷却物133の収納性を向上させ、利便性を向上させることができる。
また、前述したように、独立収納区画140の少なくとも内壁は金属で構成されていれば、引き出しケース141の内部において、すばやく温度分布のばらつきを最小限に抑えることができるので、より均一な冷却を実現することが可能である。したがって、金属で囲まれた独立収納区画140内に引き出しケース141を配置することで、被冷却物133の収納に際する使用者の利便性の向上と、温度分布のばらつきを抑えた均一な温度環境の維持とを両立させることができる。
また、本実施の形態では、一般的な成人の使用者を想定した場合、第二の収納区画104cは腰程の高さに位置するため、引き出しケース141の引出し操作および被冷却物133の出し入れの姿勢を自然にすることができ、引き出しケース141内の視認性も良好である。第二の収納区画104cは解凍室としても使用されるため、一般的な冷蔵庫の機能である保存ではなく調理を行うことになるため、冷蔵庫100E内に被冷却物133を入れている時間が短くなる。したがって、その開閉頻度は増加する可能性があるため、楽な姿勢で使え、視認性がよいことは、使い勝手の向上に非常に有効であるといえる。
また、断熱扉134を開放すると、冷蔵庫100E外の暖気が、独立収納区画140内部に流入することになるが、独立収納区画140の内壁は金属で構成されているため、一旦温度上昇したとしてもすばやく設定温度まで復帰することができる。
本実施の形態では、電磁波発生装置125に、半導体素子を用いた電磁波発振器と電磁波増幅器を用いている。従来、食品の加熱に多く使われている電磁波発生装置は、一般的にはマグネトロンであるが、本実施の形態では、このマグネトロンに比べて電磁波発生装置125の設置スペースを小さくすることができる。
また、マグネトロンは単一周波数しか発生することができないため、調理区画内で共振を起こすことが知られている。この場合、共振点の部分のみが加熱される等のおそれがあり、温度ムラの発生の原因となることから、調理区画内にスタラーファン等の電磁波攪拌器を設ける必要性が知られている。しかしながら、本実施の形態では、半導体素子を用いた電磁波発振器を用いているため、動作中に周波数を変動させることができる。それゆえ、周波数を変動させることで、共振点を遷移させることができ、電磁波攪拌器を必要としなくなる。したがって、独立収納区画140の庫内容積を小さくすることができるため、内部箱体138の設置スペースも削減することができる。これは、第一の収納区画104bの収納性の向上と、第二の収納区画104cを低温に維持するのに必要なエネルギーの削減による省エネ性の向上を実現することができる。さらに、被冷却物133の電磁波吸収特性に合わせた周波数を照射することも可能となるため、照射効率を高めることができ、さらに省エネ性を向上させることができる。
電磁波発生装置125は電磁波を発生する際に発熱を伴うが、本実施の形態において、電磁波発生装置125は冷蔵室104の背面に設置されているため、隣接する庫内温度を最小に抑えることができ、省エネ性を著しく低下させることはない。
なお、本実施の形態では電磁波発生装置125を断熱箱体101背面に設置したが、断熱箱体101の外側、例えば、機械室101a内または断熱箱体101天面に設置しても、同様の効果が得られる。また、電磁波発生装置125が低出力であり、表面温度上昇幅が小さい場合は、貯蔵室内に設置しても、省エネ性を著しく低下させることはない。
以上のように、本実施の形態においては、冷蔵室104内には冷蔵温度帯で維持される第一の収納区画104bと、冷蔵温度帯より低い温度帯として例えば凍結温度より低い約−10℃に維持される第二の収納区画104cとを有し、電磁波発生装置125より発振された電磁波を第二の収納区画104cに導入するものである。これにより、第二の収納区画104cにおいて被冷却物133の内外温度差を抑えながら冷却する高品位冷凍と解凍を実現することができる。それゆえ、専用の貯蔵室を設ける必要が無く、冷蔵庫100Eの収納性の低下を最小限に止めて、高品位冷凍と高品位解凍を実現することができる。
特に、本実施の形態に係る冷蔵庫100Eであれば、用者の使い勝手を損なうことなく、冷蔵室104内で高品位の冷凍と解凍を実現することができる。
以下、この点について具体的に説明する。生鮮食品等を冷凍して、その解凍時に鮮度または味を維持するためには、組織体の細胞を破壊しないこと、濃縮(細胞外に溶質が流出する)を抑制することが重要である。通常、低温環境に該食品を置くと、表面から徐々に冷却され中心部分は最後に凍るという現象が起こる。このような場合、食品表面にできた氷結晶が食品内部の未凍結状態の水分を引き出しながら拡大するため、中心部分に向かって大きな針状結晶が生成される。この大きな針状結晶は食品の細胞を破壊するため、解凍時に液汁の流出(ドリップ)が発生して品質低下を招いてしまう。一方、氷結晶が小さいと細胞の形状が維持され、解凍時のドリップ流出量は少なくなり、食品のうまみが保持されることになる。
氷結晶の大きさを小さいまま保つためには、最大氷結晶生成帯(一般的には0℃〜−5℃の氷結晶が最も成長する温度帯)を通過する時間を短くすることが有効である。このことにより氷の結晶を小さくできるので、細胞の破壊を防止できるとともに、濃縮を抑制することができる。最大氷結晶生成帯を通過する時間を短くするための技術としては、急速冷凍が一般的に知られている。この急速冷凍の方法として、大型冷凍機を用いたもの、液体窒素または液体二酸化炭素等の極低温液体を用いたもの等が挙げられる。
しかしながら、前者の大型冷凍機で急速冷凍したとしても、原理的に被冷凍物表面からの熱伝導により内部を冷却する方式には変わりがなく、大きな食品になると冷凍が完結するまでに数分〜数時間要してしまうこともある。そのため、被冷凍物の表面と内部との凍結時間の差が大きくなり、特に被冷凍物表面の氷の結晶が大きくなって細胞が破壊されたり、濃縮が起こったりする場合があった。
また、極低温冷気を作り出すためには、高性能で、巨大な圧縮機を搭載する必要がある等、コスト的なデメリットも考えられる。一方、後者の極低温液体を用いる方法では、凍結時間は短くできるが原料の供給が必要で、コスト高になるという問題があった。また、被冷凍物と極低温液体との温度差が大きいので、被冷凍物の膨張収縮が急速になってしまい、被冷凍物自身に亀裂または破裂等が生じてしまい、外観を損ねてしまうという問題もあった。
以上のように、従来の急速凍結技術では、被冷凍物の表面と内部に凍結速度の差が生じることを完全には防ぐことができず、ある程度の針状結晶の生成と増大は否めないものであった。
これに対して、本実施の形態に係る冷蔵庫100Eであれば、冷蔵室104内には、電磁波発生装置125より発振された電磁波が導入可能な第二の収納区画104cが設けられている。それゆえ、前記実施の形態1でも説明したように、第二の収納区画104c内で電磁波が照射された食品は過冷却状態となる。過冷却状態になった食品が、ある一定の温度になったことを温度検知手段127が検知すると、制御手段128からの信号により、電磁波発生装置125の運転を止めたり、あるいは、出力を可変させたりする。その後、外乱により過冷却状態が解除されると、進行速度の極めて速い凍結が食品内部で生じる。その結果、最大氷結晶生成帯(−1〜−5℃)を急速に通過することができ、高品位な冷凍を実現することができる。
また、電磁波発生装置125を、半導体素子を用いた電磁波発振器と電磁波増幅器とから構成されるものとしたことで、マグネトロン等に比べて電磁波発生装置125の設置スペースを小さくすることができるため、さらに冷蔵庫100Eの収納性を向上させることができる。
また、半導体素子を用いた電磁波発振器は発生する電磁波の周波数を変動させることができる。それゆえ、第二の収納区画104c内に導入された電磁波の反射特性を変動させることで、スタラーファン等の電磁波攪拌器を取り付ける必要がないため、第二の収納区画104cの設置スペースも削減することができる。これにより、さらに冷蔵庫100Eの収納性を向上させると共に、低温に維持される第二の収納区画104cを小さくすることによる省エネ性の向上を実現することができる。
また、庫内断熱箱体131に第一の収納区画104bと第二の収納区画104cを連通する通気口131bを備えたことにより、解凍時に素早く第二の収納区画104cの温度を上昇させることができるため、解凍時間が短縮でき、より使用者の使い勝手を向上することができる。また、解凍時間の短縮は、省エネ性の向上にも寄与する。
また、冷蔵室104を冷蔵庫100Eの最上部に配置し、第二の収納区画104cを冷蔵室104の最下部に設けたことにより、一般的な成人の腰程の高さに第二の収納区画104cが位置するため、引き出しケース141の引出し操作および被冷却物133の出し入れの姿勢を自然にすることができる。また、引き出しケース141内の視認性も良好であり、使い勝手を向上させることができる。
(実施の形態6)
図13は本発明の実施の形態6に係る冷蔵庫100Fの正面図であり、図14は図13中のIII−III断面を示す側面断面図である。
なお、実施の形態1または5と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1の構成に本実施の形態を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。
図13に示すように、本実施の形態に係る冷蔵庫100Fにおいては、前記実施の形態5の冷蔵庫100Eと同様に、回転式の冷蔵室扉204aが設けられている冷蔵室204を備えており、この冷蔵室204内には、冷蔵保存のために凍らない温度である冷蔵温度帯、通常1℃〜5℃に設定される第一の収納区画204bと、冷蔵温度帯より低い温度帯として例えば凍結温度より低い約−10℃の凍結温度に設定することのできる第二の収納区画204cとが設けられている。なお、この冷蔵室204は第一の収納区画204bおよび第二の収納区画204cに区画されているので、複数の貯蔵室のうちの区画貯蔵室に相当する。
第二の収納区画204cは、冷蔵室204内の最上段に設けられた庫内断熱箱体231にて構成され、被冷却物133を冷凍、解凍、保存する空間として設けられている。庫内断熱箱体231には前面開口部が設けられ、この前面開口部を閉塞する断熱扉234を備えている。断熱扉234と庫内断熱箱体231との間は、パッキン135によって空気的に遮断され、これにより第二の収納区画204cの内部が密閉状態で保たれている。
なお、庫内断熱箱体231の天面を断熱箱体101の天面と、庫内断熱箱体231の背面を冷蔵室背面部材136と、庫内断熱箱体231の左面を断熱箱体101左面と、それぞれ一体的に構成してもよい。
冷蔵室背面部材136と断熱箱体101との間には、冷却ファン113により送出された冷気を冷蔵室104へ搬送する搬送風路137が構成されている。庫内断熱箱体231の背面上部には、搬送風路137の冷気を第二の収納区画204cに導入するための第二の収納区画204c用の吐出口231aが設けられ、庫内断熱箱体231の右面奥部には、第一の収納区画204bより冷気を導入する通気口231bが設けられている。吐出口231aおよび通気口231bはダンパ132によって開閉自在に構成されている。庫内断熱箱体231の背面下部には、第二の収納区画204cを冷却した冷気が吸い込まれる吸込口231cが設けられている。吸い込まれた冷気は、再び冷却器112で熱交換され、冷たい冷気となって循環を繰り返す。これにより第二の収納区画204cの冷却が行われる。
なお、本実施の形態においても、ダンパ132は開口部を選択することができるシングルダンパとしたが、ダンパ132をツインダンパとし、吐出口231aと通気口231bとの開閉を別々に制御できるようにすることで、第二の収納区画204cの温度をより繊細に制御することができる。
また、冷凍サイクルには様々な方式が考えられる。例えば、圧縮機を用いる蒸気圧縮式冷凍システム、吸収式冷凍システム、ペルチェ式冷凍システム、あるいはそれらの組み合わせ等を用いることができる。
前記実施の形態5と同様に、第二の収納区画204c内部には内部箱体138が配置され、当該内部箱体138は開放部138aを有している。開放部138aは断熱扉234により開閉可能となっており、断熱扉234には、開放部138aを略閉塞するために内部箱体用蓋体139が取り付けられている。
第二の収納区画204c内の内部箱体138内には、被冷却物133を載置する載置盆241が収納されている。この載置盆241は、断熱扉234を開くことにより手前方向に引き出され、被冷却物133の出し入れを可能にしている。なお、載置盆241は、断熱扉234の動作に連動してもしなくてもどちらでも良く、本実施の形態における効果に変わりはない。
以上のように構成された本実施の形態の冷蔵庫100Fについて、以下その動作、作用を説明する。
前記実施の形態5と同様にして、本実施の形態においても、冷蔵室204内に設けられた第二の収納区画204cにおいて、高品位の冷凍と解凍を実現することができる。このとき、被冷却物133には、電磁波が照射されるため、他の冷却物を一切入れることができない。したがって、第二の収納区画204cは高品位冷凍または解凍、あるいはその両方を行うために、日頃からあまり多くの食品を入れておくことができない。本実施の形態では、第二の収納区画204cは冷蔵室204の最上段に設けられている。冷蔵室204の最上段は、使用者が最も視認し辛く、手が届き難いため、使い勝手が悪い領域である。したがって、冷蔵室204最上段に第二の収納区画204cを設けることは、実使用上、第一の収納区画204bの収納性の低下を最低限に抑える構造といえる。
さらに、本実施の形態では、断熱箱体101の天面奥部に圧縮機109等を有する機械室101aが設けられ、機械室101aは、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されている。そのため、冷蔵室204の最上段は、他の領域に比べて奥行きが小さくなっている。したがって、最上段に第二の収納区画204cを設けることで、第二の収納区画204cの奥まで見渡すことが容易になる。
冷蔵室204の最上段は、前述の通り手が届き難い場所であるが、第二の収納区画204cに載置盆241を設けることで、清掃を行い易く、使用者の使い勝手を上昇させることができる。なお、載置盆241を設置しなくてもよく、その場合は、断熱扉234は回転式扉または着脱式扉とすると使い勝手が良い。
なお、断熱扉234の上辺を軸として回転させる回転式扉にすると、使用者が閉め忘れる心配が無いため、安心して使用することができる。
以上のように、本実施の形態においては、冷蔵室204を冷蔵庫100Fの最上部に配置し、通常手が届きにくい冷蔵室204の最上段に第二の収納区画204cを設けている。これにより、保存食品を多く貯蔵できない第二の収納区画204cを設置することによる、冷蔵室204の収納性低下の影響を実使用上最小限に抑えることができる。
また、断熱箱体101の天面奥部に圧縮機109等を有する機械室101a設けることにより、冷蔵室204の最上段は、他の領域に比べて奥行きを小さくすることができる。そのため、最上段に設けられた第二の収納区画204cにおいては、その内部を奥まで見渡すことが容易となる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良または他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、消費電力を最小限に抑えながら、冷凍および冷蔵、解凍、加熱、保温の操作を、使用者が手間を掛けることなく高品質で行うことができ、また、使用者の使い勝手を損なうことなく、冷蔵室内で高品位の冷凍と解凍を実現することができる。それゆえ、本発明は、家庭用または業務用冷蔵庫だけでなく、解凍機、調理器、保温器などの各種用途にも広く適用することができる。
100A〜100F 冷蔵庫
101 断熱箱体
104,204 冷蔵室(第一の貯蔵室、区画貯蔵室)
104a,204a 冷蔵室扉
104b,204b 第一の収納区画
104c,204c 第二の収納区画
105,205 第二の冷凍室(第四の貯蔵室、区画貯蔵室)
105a,205a,307a 冷凍区画(第一の収納区画)
105b 解凍区画(第二の収納区画)
105c,106a,107a,108a 引き出し扉
106 製氷室(第五の貯蔵室)
107 第一の冷凍室(第二の貯蔵室)
108 野菜室(第三の貯蔵室)
109 圧縮機
118,318, 引き出し扉
124 アンテナ
125 電磁波発生装置
126 同軸ケーブル
131b、231b 通気口
205b,307b 調理区画(第二の収納区画)
307 第一の冷凍室(第二の貯蔵室、区画貯蔵室)
330 加熱手段

Claims (16)

  1. 断熱区画された複数の貯蔵室を備えた冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の前面開口部を閉塞する扉とを備え、
    前記貯蔵室の少なくとも一つが、その内部に、当該貯蔵室に予め設定される設定温度帯で維持される第一の収納区画と、前記設定温度帯とは異なる温度領域を有する第二の収納区画とを有する区画貯蔵室であることを特徴とする、冷蔵庫。
  2. 前記区画貯蔵室は少なくとも冷凍温度帯に設定することのできる冷凍室であり、
    前記第一の収納区画は、前記冷凍温度帯で維持される収納区画であるとともに、前記第二の収納区画は、前記冷蔵温度帯とは異なる温度領域を有する収納区画であることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 第二の収納区画は、冷凍区画の食品を冷凍保持する機能とは異なる機能を発現する収納区画であることを特徴とする、請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 第二の収納区画は、食品を調理する機能を備えた収納区画であることを特徴とする、請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 第二の収納区画は、食品を解凍する機能を備えた収納区画であることを特徴とする、請求項3または4に記載の冷蔵庫。
  6. 第二の収納区画は、食品を加熱する機能を備えた収納区画であることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 冷蔵庫本体は電磁波発生装置を備え、
    第二の収納区画に電磁波を導入することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記貯蔵室内には金属箱体が設けられ、
    前記金属箱体内の空間は電磁的に区画されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  9. 前記金属箱体には、電波伝送抑制部が設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の冷蔵庫。
  10. 前記電波伝送抑制部は、前記金属箱体の前後方向、略中央部に設けられていることを特徴とする、請求項9に記載の冷蔵庫。
  11. さらに電磁波発生装置を備え、
    前記区画貯蔵室は少なくとも冷蔵温度帯に設定することのできる冷蔵室であり、
    前記第一の収納区画は、冷蔵温度帯で維持される収納区画であるとともに、前記第二の収納区画は、前記冷蔵温度帯以下の温度領域を有する収納区画であり、
    前記電磁波発生装置より発振された電磁波が前記第二の収納区画に導入されることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
  12. 前記電磁波発生装置は、半導体素子を用いた電磁波発振器と電磁波増幅器からなることを特徴とする、請求項11に記載の冷蔵庫。
  13. 前記第二の収納区画は前記第一の収納区画と連通する通気口を備え、
    前記通気口は開閉機構を有することを特徴とする、請求項11または12に記載の冷蔵庫。
  14. 前記冷蔵庫は複数の貯蔵室を有し、
    前記冷蔵室は前記複数の貯蔵室のうち冷蔵庫の最上部に位置し、前記第二の収納区画は冷蔵室最下部に設けられていることを特徴とする、請求項11から13のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  15. 前記冷蔵庫は複数の貯蔵室を有し、
    前記冷蔵室は前記複数の貯蔵室のうち冷蔵庫の最上部に位置し、前記第二の収納区画は冷蔵室最上部に設けられていることを特徴とする、請求項11から13のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  16. 前記貯蔵室を冷却する冷却手段を備え、
    前記冷却手段は少なくとも圧縮機を有する冷凍サイクルであり、前記圧縮機を冷蔵庫本体の奥側上部に備えていることを特徴とする、請求項11から15のいずれか1項に記載の冷蔵庫。

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