JP5093308B2 - 冷凍保存装置 - Google Patents

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    • F25D2700/00Means for sensing or measuring; Sensors therefor
    • F25D2700/16Sensors measuring the temperature of products

Description

本発明は、凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態を維持できる冷凍保存方法および冷凍保存装置(冷蔵庫、冷凍庫、冷凍コンテナなど)に関する。
従来の冷凍保存方法および冷凍保存装置としては、冷凍庫の上面に配置された赤外線センサで食品の温度を計測し、この計測結果に基づいて、過冷却状態を維持するよう温度制御するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特許3903066号公報(第6頁、図6)
しかしながら、食品にはラップやアルミホイルなどの覆いが掛かっていることが普通であり、赤外線センサでは、食品の正確な温度を計測することが難しかった。このため、微妙な温度管理が要求される過冷却状態を維持することが困難であるといった課題を有していた。
本発明は、このような問題を解決し、食品の温度を高精度で計測できる冷凍保存装置を提供することを目的とする。
本発明の冷凍保存装置は、冷気を導入して食品を冷凍貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室に引き出し可能に設けられ、上面が開放された食品収容ケースと、前記冷凍室に貯蔵された食品の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段の計測結果に基づいて、前記冷凍室に貯蔵された食品を凍結点以下の温度でも凍らない過冷却状態に維持するように、前記冷凍室に導入される冷気を調整する制御手段とを備え、前記制御手段は、アンテナと送受信部とを有する送受信ユニットを備え、前記温度計測手段は、前記食品収容ケースの下面に組み込まれ、食品の温度を計測する温度センサと、前記温度センサでの計測結果を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶した計測結果を送信する送信部と、制御信号を受信する受信部と、電波を発信及び受信するアンテナと、前記アンテナで受信した電波を受けて発電する電源部とを備え、前記制御手段の送受信ユニットに温度計測結果を無線送信するものである。
本発明に係る冷凍保存装置は、温度計測手段での計測結果を制御手段にワイヤレス送信されるので、冷凍室に貯蔵された食品の温度を略直接接触して計測することができ、高い精度で温度計測を行うことができるといった効果が得られる。
まず、過冷却について説明する。図1(a)は、「過冷却なし」で水が凍結するときの温度変化を示したグラフである。また、図1(b)は、「過冷却あり」で水が凍結するときの温度変化を示したグラフである。グラフの縦軸は温度でありグラフ上方に向かうほど温度は上がる。横軸は時間であり矢印方向に時間経過を示す。
過冷却状態とは、その物質の凍結点以下であるにも関わらず、100パーセント凍っていない状態をいう。ここで、凍結点とは、その物質が凍り始める温度のことをいう。すなわち、過冷却状態とは、凍り始めるべき温度ではあるが全く凍っていない状態のことである。例えば、水の凍結点は0℃である。この凍結点は物質によって様々であり、塩濃度や糖度が高い食品などにおいては0℃よりも低くなる傾向にある。
過冷却状態と過冷却状態を経た凍結について、水を例にさらに詳しく説明すると、過冷却状態とは、水を冷却したとき、凍結点である0℃を下回っても100パーセント水の状態であることをいう。過冷却状態に入った水も、やがては凍結し、氷とすることが可能であるが、このときには何らかの刺激が必要である。この刺激とは、温度的なものであっても、物理的なものであってもよい。このように刺激によって凍結を開始させることができるのであるが、過冷却状態から凍結開始に移行するまでの時間は、数秒単位であり、瞬間的なものである。しかし、この凍結開始時に瞬間的に凍る水の割合は全体の数パーセントであり、これが100パーセント氷になるまでにはさらに冷却時間を要する。
ここで、通常凍結と過冷却凍結の違いについて比較しながら述べる。まず、通常凍結と過冷却凍結との一番の違いは、過冷却状態に入るか、入らないかの違いである。通常凍結の場合には凍結点を過ぎると、過冷却状態には入らずに凍結が開始する。
そして、もうひとつ通常凍結と過冷却凍結の大きな違いは、凍結開始時の状態である。
ここで、凍結開始時にはどのような現象が起こっているのかをペットボトルに入った水を例に説明すると、通常凍結の場合には、凍結が開始するとペットボトル表面付近の水から凍り始め、表面部分に薄氷がはったような状態になり、その後内部に向かって氷が広がり、最終的に全体が凍結する。氷の成長は、水分子がある一定以上の大きさのクラスターを形成した氷核を中心に起こるものであり、氷核形成は凍結開始時に起こるものである。したがって、通常凍結の場合には表面にはとんどの氷核が形成され、そこから水の状態である部分へ向かって氷が成長しているといえる。
一方、過冷却凍結の場合には、凍結が開始するとペットボトル全体に均一に氷核が形成される。そして、内部も表面もペットボトル内のあらゆる部分で氷が成長するため、一定方向に向かって氷が成長するということはない。
凍結完了後の通常凍結と過冷却凍結の違いとしては、その冷却過程の違いから、通常凍結の場合には表面から内部に向かった大きな針状氷結晶ができるのに対し、過冷却凍結の場合には表面と内部に、均一に小さな粒状氷結晶ができる。
また、急速冷凍の場合には凍結開始時、凍結完了後にどのような状態であるかというと、表面に冷気を当てて素早く凍結させるという点でいうと通常凍結の場合と同様である。
まず表面の温度が急激に下がるため、表面から凍り始める。しかし、通常凍結と異なる点は、内部まで冷却される速度が速くなるため、通常凍結に比べると内部にも氷核ができやすい状態となり、通常凍結時ほど大きな氷結晶ができることはない。
食品冷凍について考えると、凍結完了後の氷結晶の大きさ、形状は解凍時の食品品質に大きな影響を与える。食品は、細胞、タンパク質、糖質などで構成されている場合がほとんどであるため、氷結晶によってその構造が一度破壊されてしまうと、完全に元にもどらない場合が多い。したがって、凍結時にできる氷結晶の大きさ、形状が食品本来の構造を破壊しないようなものであると品質の良い冷凍ができているといえるのである。
次に、過冷却冷凍で食品を凍結させることのメリット及び斬新性について述べる。過冷却冷凍で食品を凍結させることの最大のメリットは、品質の良い冷凍ができるという点にある。これまでに述べてきたように、過冷却状態を経た凍結においては、過冷却状態となる過程で食品内部までも十分に冷却されるため、食品全体に均一に氷核が形成され、小さな粒状氷結晶に成長する。また、過冷却状態で達した最低温度と凍結点との差(図1(b)のA点とB点の差)が大きければ大きいほど凍結開始時に形成される氷核の数が多くなるため、より微細な氷結晶となる。したがって、過冷却が十分に起これば(過冷却状態で到達する温度が低ければ低いほど)、凍結→解凍後も凍結前により近い状態を維持することが可能となる。
食品の冷却と氷結晶の大きさ、形状について考える際に、最大氷結晶生成帯である−1℃〜−5℃の温度帯の通過時間を考慮することは従来から行われている。それは、この最大氷結晶生成帯を短時間で通過させてやると氷結晶は小さくなるという考え方である。
過冷却冷凍の場合には、最大氷結晶生成帯を含むこの近辺の温度帯(−1℃〜−10℃付近)に過冷却状態で留まる時間は長い。しかし過冷却状態とは凍っていない状態である。したがって、過冷却状態であれば、この温度帯通過時間が長くても凍結後の氷結晶が大きくならず、微細な氷結晶を作ることが可能である。最大氷結晶温度帯を含むこの近辺の温度帯での冷凍で、小さな氷結晶を形成させ、品質の良い冷凍とするという点では全く新規の冷凍方法である。
また、過冷却状態が解除すると凍結が開始し、温度が変化しない相変化状態を経て完全に凍結するのであるが、過冷却状態を経ていれば、その後の凍結の過程で最大氷結晶生成帯に長時間留まったとしても、氷結晶が肥大化することはないことが確認できている。したがって、この点においても新規の冷凍方法であるといえる。
過冷却を経ていれば、その後の凍結過程に長時間かかったとしても、氷結晶状態にほとんど影響はないが、凍結過程に入ったときに急速に冷凍してやると、氷結晶が肥大する可能性はさらに低くなり、また、氷結晶以外の食品品質低下要因についても回避することができるので、さらに品質の良い冷凍ができるといえる。
また、これまでは過冷却状態に入った食品を過冷却解除して凍結させた場合のメリットについてのみ述べてきたが、過冷却状態に入った食品を必ずしも凍結させる必要はない。
過冷却状態を維持するメリットとしては、凍結温度以下、すなわち通常であれば凍ってしまうような温度で保存しているにも関わらず100パーセント凍っていない、氷結晶が全くできていない状態であるため、低温で保存しながら氷結晶による食品構造の変化を全く受けないという点が挙げられる。より低温で保存することは食品の様々な化学変化を抑制できるという点で鮮度推持に有効であることは一般的に知られていることであるが、この低温保存と未凍結であるという両方のメリットを達成できる保存方法であるともいえる。
また、食品を解凍する必要もない。しかし、未凍結状態であるということには、デメリットもある。食品中の水分が未凍結であるということは、細菌繁殖や様々な化学変化にその水分が利用可能であるということである。したがって、その点では凍結したものよりも注意を払う必要がある。
次に、過冷却を実現する条件について説明する。過冷却の条件設定時に最も重視するべき点は、冷却速度および冷却される食品の芯温の最低到達点(過冷却状態で到達する温度)と凍結点との差である。
冷却速度が速すぎると、食品全体の温度が不均一な状態で冷却されるため、(食品の表面温度と芯温の差が大きい)凍結している部分と未凍結部分とができる。氷結晶は氷核を中心に成長するため、該食品の一部分でも凍結してしまうと、そこから未凍結部分の水分を取り込みながら成長することになる。その結果、針状の大きな氷結晶ができることになる。細胞間などに生じた針状氷結晶や大きな氷結晶は、細胞中の水分流出や細胞破壊の原因となり、該食品解凍時のドリップ流出を引き起こす。その結果として、食品本来のうまみが減少したり、食感が悪くなったりする。
一方、冷却速度が遅すぎると、過冷却状態の維持については問題ないが、未凍結状態が長くなることで、細菌繁殖、酸化促進などにより食品品質が悪化することが問題となる。
つまり、凍結点までは表面温度と芯温の差が小さくなるように冷却し、凍結点以下の温度に達した場合(過冷却状態)は冷却速度を上げて、芯温の最低到達点に早く到達するようにして過冷却を解除することで未凍結状態が長くならないようにする。このように食品が凍結点まで、凍結点以下の過冷却状態まで、過冷却解除され、完全に凍結するまでのそれぞれの温度制御、温度帯を連続してまたは段階的に行うようにする。このような問題を解決するために、過冷却スペースに抗菌機能をつける方法もある。抗菌機能としては、紫外線、オゾンを用いる方法が挙げられる。しかし、抗菌機能をつけるとコストがかかるという問題もある。
以上のようなことを考慮すれば、冷却速度はある程度限定する必要がある。例えば、プリン、ヨーグルトなどの食品では、芯温が300℃/h〜0.35℃/hの範囲内、好ましくは3.5℃/h付近の冷却速度に設定し、過冷却状態をつくる。上記の冷却速度は、芯温が凍結点から凍結点よりも20℃低い温度の範囲内、好ましくは凍結点から−10℃の範囲内に至るまでのものである。
また、過冷却状態は一定時間保持する必要あり、例えば5秒以上必要である。これはより過冷却の温度を深くするためである。つまり食品が過冷却状態で到達する温度をより低くすることである。
過冷却の温度が深いとよいとされる理由としては以下のようなことが考えられる。過冷却の温度が深くなると、過冷却で蓄えられる顕熱エネルギー量が多くなるので、結果的に過冷却解除時に使われる瞬間的な潜熱変化のエネルギーが大きくなり、そのエネルギーを利用して、過冷却解除時に発生する氷核が食品中に均一に一度に多く発生し、その氷核を核に氷結晶が成長するため、小さな氷の粒が食品内に均一に多数でき、細胞への影響が小さくなるといえる。
また、芯温が過冷却解除可能温度に達したときの表面温度との差は0℃〜10℃の範囲内、好ましくは5℃以内とするのが好ましい。牛モモ肉、厚さ15mmで150gであれば表面温度と芯温の差は1℃程度である。
以上のような冷却条件についての範囲は、肉、魚、野菜、果物などの食品についても同様にいえる。
第2の過冷却条件としては、過冷却スペース内の空気温度の変動(時間による温度の相違)が挙げられる。
空気温度変動の幅は好ましくは5℃以内である。ただし、15℃以内であれば多少品質は悪化する場合もあるが、過冷却状態をつくることは可能である。空気温度変動幅が大きいと食品品質が悪化する理由としては、凍結融解を繰り返すことで氷結晶が若干大きく成長してしまうことが挙げられる。なお、空気温度変動幅を小さくする他の手段として、サーミスタの検出値による機器制御のため、あらかじめマイコンなどに定められている変動幅を小さくしてもよい。好ましくは4K(4℃)以内、さらに好ましくは1K(1℃)以内とする。
第3の過冷却条件としては、過冷却スペース内の空気温度ムラ(場所による温度の相違)が挙げられる。
空気温度ムラは15℃以内であればよいが、好ましくは5℃以内である。空気温度ムラが大きすぎることの問題点としては、大きな食品を冷却しようとするとき、部分的な凍結がおきてしまうことが挙げられる。
ここで、過冷却冷凍の温度設定基準について述べる。これまでに述べたような冷却速度等を満たし、過冷却発生確率が高い温度帯には、例えば、−3℃〜−10℃がある。この温度帯においては、冷凍するだろうと考えられるほとんどの食品の凍結点が含まれるため、過冷却を起こした後に安定的に凍結させることが可能である。また、このような温度帯での食品保存期間は2週間程度となり、例えば週末のまとめ買いで購入した食品が予定変更等により使いきれなかった場合でも安心して次の週まで保存できる。また、この温度帯で凍結後保存すると、解凍することなく包丁などで切り分けることができるため、調理の手間を省ける。
図2は、通常の急速凍結と過冷却凍結で肉を凍結したときと、一度凍結した肉を解凍したときの肉組織の状態を示した図である。このように、肉や魚などを冷凍したときに内部にできる氷結晶が大きいと、細胞を破壊し、解凍後のドリップ量が多くなることは知られている。そこで、過冷却冷凍と通常冷凍の牛モモ肉やマグロのドリップ量を比較すると、過冷却冷凍したものは通常冷凍の半分以下に抑えられる傾向が見られている。
じゃがいもなど、いも類は従来冷凍に適さない食品とされていた。カレーなどを作ったとき、冷凍保存し、翌日以降に温めなおして食べるというようなことは一般家庭で日常的に行われていることであるが、その際、じゃがいもだけは取り除いたり、つぶしたりして冷凍することがカレーをおいしく冷凍するための常識であるとされていた。これはじゃがいもを冷凍し、解凍すると、スカスカになり、食感が悪くなるからである。しかし、過冷却冷凍でカレーを凍結させると、解凍後もじゃがいもの食感が凍結前とはほとんど変わらず、スカスカあるいはべちゃっとした食感になったりしないことが実験結果からわかっている。じゃがいもの主成分であるデンプンはアミロースとアミロペクチンで構成されているが、それらの立体構造を氷結晶の成長によって破壊するのが従来の冷凍であった。一度破壊された構造は解凍しても元に戻らないため、解凍したじゃがいもはスカスカになる。
これに対して、過冷却冷凍でできる氷結晶は非常に微細であるため、凍結時にデンプンの立体構造をほとんど変形させることがなく、解凍しても、元の立体構造を維持できると考えられる。したがって、過冷却冷凍後、解凍したじゃがいもの食感は悪くならないと考えられる。このような原理は、冷凍に適さないとされていた他の食品にもあてはまる場合があり、従って過冷却冷凍を用いると、これまで冷凍に適さないとされていた食品の冷凍が可能になることも示唆される。
このように、冷却状態を経て食品などを凍結させた場合、微細な氷結晶ができるため、細胞やタンパク質などの本来の食品構造を変化させることなく維持できることが分かってきている。したがって、凍結→解凍した食品を再び凍結するなど、凍結→解凍を繰り返しても従来冷凍時のように品質が極端に悪化することがなくなる可能性もある。
以上は、一般家庭での活用によるメリットについて述べたが、食品加工においても過冷却冷凍は有効利用が可能であるといえる。過冷却冷凍で生じる氷結晶の細かさは−60℃の冷凍にも優るという結果が得られており、高品質冷凍を実現するという点で、業務用冷凍庫にも代替できるといえる。そして、業務用のように大きなエネルギーを使って極低温冷気をつくりだす必要がないため、省エネ性が高いというメリットがある。
次に、本発明に係る冷凍保存方法および冷凍保存装置の好適な実施の形態について添付図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図3は、実施の形態1に係る冷凍保存装置の一例である冷蔵庫の構造を示す断面図である。この冷蔵庫1の食品貯蔵室は、最上部に開閉ドアを備えて配置される冷蔵室100と、冷蔵室100の下方に引き出しドアを備えて配置される過冷却機能を有する冷凍室200と、最下部に引き出しドアを備えて配置される過冷却機能のない冷凍室300と、冷凍室200と冷凍室300との間に引き出しドアを備えて配置される野菜室400等とから構成される。冷蔵庫100の扉表面には、各室の温度や設定を調節する操作スイッチと、そのときの各室の温度を表示する操作パネル5が設けられている。
冷蔵庫1の背面側には、冷凍サイクルを構成する圧縮機10及び冷却器3が配置され、さらに、冷却器3により冷却された冷気を冷蔵室100や冷凍室200に送風するためのファン2と、冷却器3により冷却された冷気を冷蔵室100内に導入するための風路4とが設けられている。
なお、冷凍室200には、引き出し可能に設けられ上面が開放された収容ケース201が設置されており、それらのケース内に食品を収容することができる。同様に、冷凍室300には冷凍ケース301が、野菜室400には野菜ケース401がそれぞれ設置されている。
図4および図5は、本実施の形態に係る冷凍室200の側面構造を示す断面図である。冷凍室200には、風路4からの冷気をダンパ(制御手段)46を介して冷凍室200に導く冷凍室風路41が設けられている。そして、冷蔵庫1の正面側からみて背面左上の冷凍室背面上側吹出し口42と、天井面手前側の冷凍室天井面吹出し口43とが冷気吹出し口として設けられている。また、冷凍室200には、背面右下に冷凍室背面吸込み口44と、底面に冷凍室底面吸込み口45とが設けられている。
冷凍室200の上部には、冷凍室200に貯蔵された食品81の温度を計測する矩形状の温度計測部材50が冷凍室200の天井からワイヤ51で吊り下げられている。ワイヤ51は、温度計測部材50の角部に一端が取り付けられ、ローラー52を介して巻き取り機53に他端が取り付けられている。
図6に示すように、温度計測部材50は、柔軟性を有するシート形状の温度センサベース50aと、温度センサベース50aにマトリックス状に複数配列された温度センサ50bを備えている。このため、食品81各部の温度分布を正確に計測することができ、食品81を均一冷却するための制御が容易になる。
また、図4、5に示すように、収容ケース201の後端下部には、鉤状片201aが設けられ、冷凍室200の後端底面に設けられたアクチュエータ200aの上下動する駆動軸が、鉤状片201aに係合可能に構成されている。
さらに、冷凍室200の扉面には、温度計測部材50が下降している間は収容ケース201が引き出されることがないように点灯して報知する報知ランプ200bが設けられている。
なお、巻き取り機53、アクチュエータ200aおよび報知ランプ200bは、不図示の制御装置によって制御され、巻き取り機53の動作に連動して、アクチュエータ200aおよび報知ランプ200bを駆動制御している。
次に、冷凍室200の過冷却制御について説明する。ここでは、過冷却解除時期の判断を過冷却開始からの積算時間を基に行い、過冷却解除を食品周囲の空気温度を低温側へ変化させることで行うこととする。図7は、このときの冷蔵庫の制御を示したタイミングチャートである。収容ケース201に収容された食品を過冷却するには、収容ケース201内の食品の芯温が凍結点を越え過冷却状態に達するまで(ステージ1)、圧縮機10、ファン2、ダンパ46などが、収容ケース201が収容された室内(ここでは冷凍室200)を、例えば−2℃〜−20℃の範囲で選択される空気温度にするように動作する。なお、圧縮機10やファン2は別の部屋の温度でコントロールして、ダンパ46の開閉のみで温度を制御してもよい。
このステージ1では、冷凍室200の設定温度は通常時と同じ(図7で「Tset」として表示)とする。過冷却解除が可能な(食品温度が凍結点より3℃以上低い温度まで過冷却されている状態を言う)時間(過冷却状態を少なくとも5秒間保持した後)に達して(ステージ2)、過冷却解除した後、食品全体が完全に凍結するまで(ステージ3)は、冷凍室200の設定温度は、通常温度設定(Tset)としてもよいが、その設定温度を下げ(図7で「Tset−down」として表示)、冷凍室200の温度をシフトダウンさせてもよい。その場合には、過冷却解除の確実性が増し、解除後の冷却速度が速いことから凍結品質も向上する。また、通常の急速冷凍のように、−20℃以下に過冷却ケース内温度が下がるように急速冷却し、一気に凍結させるとさらに凍結品質はよくなる。
食品が完全に凍結した後(ステージ4)の保存温度設定に関しては、−15℃以上など高温側の温度設定とすると、省エネ性が高まり、−5〜−10℃では冷凍保存しても冷蔵庫から取り出してすぐに包丁で切れるため使い易い。また、−15℃以下など低温の温度設定とすると、保存性が高まる。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図4に示すように、巻き取り機53にワイヤ51が巻き取られた状態では、温度計測部材50は、冷凍室200の天井近傍に引き上げられている。この状態では、温度計測部材50は、収容ケース201を引き出した際に接触することはないので、不図示の制御装置によって、アクチュエータ200aは駆動軸を下方に引っ込めて、鉤状片201aと駆動軸の係合を解除している。このため、収容ケース201は、引き出し自在である。また、この状態では、不図示の制御装置によって、報知ランプ200bも消灯している。
次に、冷凍室200内の食品81を過冷却状態に移行させる場合、温度計測部材50を下降させて、食品81の温度を高精度に計測する必要がある。そこで、図5に示すように、巻き取り機53からワイヤ51を繰り出し、温度計測部材50を下降させる。この下降によって、上面が開放された収容ケース201内に温度計測部材50が入り込み、柔軟性を有するシート状の温度計測部材50が食品81に覆い被さる。このため、温度計測部材50を略直接接触させて食品81の温度を計測することが可能となり、食品にラップやアルミホイルなどの覆いが掛かっている場合であっても、高精度に食品81の温度を計測することが可能となる。このため、微妙な温度管理が要求される過冷却状態を維持することが容易となり、食品保存の品質を向上させることができる。
また、温度センサベース50aが柔軟性を有することにより、高さの異なる食品81が複数貯蔵されている場合でも、各食品81に確実に略直接接触することができる。
また、この状態では、収容ケース201を引き出した際に、収容ケース201と温度計測部材50とが接触するので、不図示の制御装置によって、アクチュエータ200aは駆動軸を上方に引き出して、鉤状片201aと駆動軸とを係合させている。このため、収容ケース201は、引き出し不可となり、無理に収容ケース201を引き出したために、温度計測部材50が破壊されるといった事態を防止することができる。また、この状態では、不図示の制御装置によって、報知ランプ200bが点灯するので、利用者は収容ケース201が引き出し不可であることを容易に認識できる。このため、利用者が無理に収容ケース201を引き出そうとして、アクチュエータ200aの駆動軸と鉤状片201aに過大な負荷が掛かることを未然に防止することができる。
さらに、温度計測部材50が下降した状態では、冷気の吹出し口である冷凍室背面上側吹出し口42および冷凍室天井面吹出し口43は、温度計測部材50より上方に設けられているので、各吹出し口42、43からの冷気は、温度計測部材50を介して間接的に食品81に与えられることになる。このため、食品81への直接の冷気の吹き付けを防止することができ、過冷却状態をつくるときに重要な条件である、温度変動が少なく、且つ、ゆっくりとした冷却スピードで食品81全体を均一に冷却することが可能となり、過冷却し易い環境を確保できる。さらに、冷気の直接吹き付けによる食品の乾燥が低減され、冷凍やけも抑制できる。
また、図8に示すように、温度計測部材50は、冷気を食品に導く複数の通気孔50cをマトリックス状に配置してもよい。この場合には、各吹出し口42、43からの冷気が分散されて、各通気孔50cから食品81に与えられることになる。このため、食品81への冷気の吹き付けを緩和することができるので、過冷却状態をつくるときに重要な条件である、温度変動が少なく、且つ、ゆっくりとした冷却スピードで食品81全体を均一に冷却することが可能となり、過冷却し易い環境を確保できる。さらに、冷気の直接吹き付けによる食品の乾燥が低減され、冷凍やけも抑制できる。
なお、温度計測部材50の温度センサベース50aは、ビニール、ゴム、プラスチックなどの通気性の低い素材を用いることが望ましいが、これらの素材に限定されることなく、布などの通気性の高い素材を用いても良い。通気性の高い素材であれば、通気孔50cを開けることなしに、温度計測部材50全面から冷気が食品に与えられることとなり、食品81全体を均一に冷却することが可能となる。
また、温度計測部材50を内部に蓄冷剤を封入した袋体にて構成してもよい。蓄冷剤を封入した温度計測部材50は、冷気が間欠的に導入される際の温度変化を吸収し、冷凍室200の温度変化を緩和するため、過冷却状態を維持することが容易となり、食品保存の品質を向上させることができる。さらに、温度計測部材50を冷却器3に付着する霜の除去運転時に下降させる制御としてもよく、これにより霜の除去運転時の冷凍室200内の食品の温度上昇を軽減し、食品保存の品質を向上させることができる。
上述したように、温度計測部材50は、マトリックス状に複数配列された温度センサ50bを備えている。そして、温度計測部材50を下降させた場合、食品81が存在する部分の温度が、食品81が存在しない部分より高くなることより、収容ケース201の底面における食品81の占める領域が各温度センサ50bの計測結果から容易に検出することができる。従って、不図示の制御装置は、食品81の占める領域の情報を各温度センサ50bの計測結果から得ることにより、食品81の量を推定することができる。不図示の制御装置が、この食品81の量に基づいて、冷凍室200の温度制御を行うことにより、一層精度の高い温度管理が実現する。
以上の過冷却制御が終了し、過冷却状態が解除された場合には、巻き取り機53でワイヤ51を巻き取り、温度計測部材50を上昇させる。温度計測部材50の上昇によって、各吹出し口42、43からの冷気が直接食品81に吹き付けられるようになり、食品81の冷凍が促進される。その結果、未凍結状態が長く続くことによるデメリット(細菌繁殖、酸化促進などにより食品品質が悪化)を抑制できるといった効果が発揮される。
なお、温度計測部材50は、柔軟性を有するシート形状に限定されることなく、柔軟性の少ない板状であってもよい。この場合には、食品81の上面に凹凸によって、温度計測部材50を下降させても、完全に接触しない部分が生じ得る。しかし、この場合でも、略直接接触させた温度計測であることには相違なく、従来技術の赤外線センサで離隔して計測する場合に比べて、高い精度で食品81の温度を計測することが可能となる。また、温度計測部材50を食品81に近接する位置まで下降させて、直接接触させることなく食品81の温度を計測してもよい。この場合にも、従来技術の赤外線センサで離間して計測する場合に比べて、高い精度で食品81の温度を計測することが可能となる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る冷凍保存装置の一例である冷蔵庫について説明する。図9は、本実施の形態に係る冷凍室200の側面構造を示す断面図である。この実施の形態2が実施の形態1と異なるのは、温度計測部材50の代わりに、食品81の温度の計測結果をワイヤレス送信するRFIDタグ(温度計測手段)60を備えている点である。その他の構成については実施の形態1と同一又は同等である。なお、実施の形態1と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、収容ケース201の底面には、非接触型ICチップである複数のRFIDタグ60が組み込まれている。また、冷凍庫200の上面部には、RFIDタグ60とワイヤレスで通信する送受信ユニット71が配置されている。なお、送受信ユニット71は、冷凍庫200の上面部に限定されることなく、側面部或いは底面部に配置されてもいい。特に、冷凍庫200の底面部に送受信ユニット71が配置されている場合には、収容ケース201の底面に組み込まれたRFIDタグ60と間隔が狭くなるので、弱い電波でも確実にワイヤレス通信を行うことができる。
図10に示すように、RFIDタグ60は、食品81の温度を計測する温度センサ61と、温度センサ61での計測結果を記憶する記憶部62と、記憶部62に記憶した計測結果を送信する送信部63と、制御信号を受信する受信部64と、電波を発信及び受信するアンテナ65と、アンテナ65で受信した電波を受けて発電する電源部66とを備えている。
また、本体制御部70は、上述した送受信ユニット71と、本体基板72とを備え、送受信ユニット71は、RFIDタグ60との間で電波を発信及び受信するアンテナ71aと、アンテナ71aを介して信号を送受信する送受信部71bとを備えている。さらに、本体基板72は、送受信部71bからの受信信号を受け付けると共に、送受信部71bに制御信号を伝送するマイコン72aを備えている。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図9、10に示すように、食品81の温度は、略直接接触したRFIDタグ60の温度センサ61で常時計測され、計測結果は記憶部62に順次蓄積される。ここで、過冷却保存の制御を行う場合、食品81の現在温度を検出するための制御信号がマイコン72aから送受信部71bに送られ、送受信部71bからアンテナ71aを介して、RFIDタグ60に送信される。RFIDタグ60では、アンテナ65を介して受信部64で制御信号を受信し、食品81の現在温度の計測結果が記憶部62から読み出され、送信部63からアンテナ65を介して送受信ユニット71に送信される。アンテナ71aを介して、送受信ユニット71の送受信部71bで受信した計測結果は、マイコン72aに伝送され、マイコン72aでは、食品81の現在温度に基づいて、過冷却保存の制御を実施する。
ここで、RFIDタグ60は、収容ケース201の底面に組み込まれているため、収容ケース201の底面に載置した食品81の温度を略直接接触して計測することができ、高い精度で温度計測を行うことができる。また、RFIDタグ60は、ワイヤレス通信を行い、且つ、電波を受けて発電しているので、冷蔵庫1本体との間の信号線及び電線が不要となる。このため、収容ケース201の底面に組み込まれたRFIDタグ60の信号線又は電線が邪魔をするといった事態が発生しないので、収容ケース201を冷蔵庫1本体から取り外して清掃するのが容易になる。
なお、RFIDタグ60を収容した食品80の上に載置したり、あるいは、収容ケース201の底面に載置してRFIDタグ60の上に、食品81を載置してもよい。このような使用方法により、食品81の温度を略直接接触させて高い精度で計測することができる。
また、複数のRFIDタグ60をシートに組み込んで、このシートを収容ケース201の底面に敷いてもよい。この場合にも、RFIDタグ60の上に、食品81を載置することにより、食品81の温度を略直接接触させて高い精度で計測することができる。また、収容ケース201からシートを容易に取り外しできるので、収容ケース201とシートを別々に洗浄することができ、清掃性が一層向上する。
実施の形態3.
次に、実施の形態3に係る冷凍保存装置の一例である冷蔵庫について説明する。図11は、本実施の形態に係る冷凍室200の側面構造を示す断面図である。この実施の形態3が実施の形態2と異なるのは、RFIDタグ60の代わりに、収容ケース201の底面に配置した食品トレー(温度計測手段)75を備えている点である。その他の構成については実施の形態2と同一又は同等である。なお、実施の形態2と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
図11に示すように、収容ケース201の底面には、食品トレー75が配置されている。図12、13に示すように、食品トレー75は、上面側に配置された温度センサ76aと、裏面側に配置された重量センサ76bとが内蔵されたRFIDタグ76が組み込まれている。また、食品トレー75の裏面四方には、重量センサ76bの突出によりぐらつかないよう、脚部75aが取り付けられている。RFIDタグ76は、温度センサ76aと重量センサ76b以外に、温度センサ76aと重量センサ76bの計測結果を記憶する記憶部76cと、記憶部76cに記憶した計測結果を送信する送信部76dと、制御信号を受信する受信部76eと、電波を発信及び受信するアンテナ76fと、アンテナ76fで受信した電波を受けて発電する電源部76gとを備えている。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図12、13に示すように、食品81の温度は、略直接接触したRFIDタグ76の温度センサ76aで常時計測され、計測結果は記憶部76cに順次蓄積される。また、食品81の重量は、RFIDタグ76の重量センサ76bで計測され、計測結果は記憶部76cに蓄積される。ここで、過冷却保存の制御を行う場合、食品81の現在温度および重量を検出するための制御信号が本体制御部70から発信されると、RFIDタグ76aでは、アンテナ76fを介して受信部76eで制御信号を受信する。そして、この制御信号に基づいて、食品81の現在温度の計測結果と重量の計測結果とが記憶部76cから読み出され、送信部76dからアンテナ76fを介して送受信ユニット71に送信される。送受信ユニット71で受信した計測結果に基づいて、本体制御部70では、食品81の現在温度と重量に基づいて、過冷却保存の制御を実施する。
以上のように、本実施の形態では、食品81の現在温度と重量に基づいて、過冷却保存の制御を行っているので、食品の量に適した過冷却保存の制御が可能となり、保存品質が向上する。
なお、上記実施の形態1乃至3においては、冷凍保存装置の一例として冷蔵庫を用いて説明したが、冷凍保存装置は冷蔵庫に限定されることなく、冷凍庫、冷凍コンテナなど、冷凍保存可能ないずれの装置であってもよい。
また、上記実施の形態1乃至3においては、温度計測部材50の温度センサ50b、RFIDタグ60の温度センサ61、食品トレー75の温度センサ76aなどで計測された温度情報に基づく、温度変動範囲の経年変化を記録する経年変化記録手段と、経年変化記録手段に記録された経年変化に基づいて、初期の温度変化範囲から外れた場合に報知する経年劣化報知手段とを備えてもよい。
この場合には、各温度センサ50b、61、76aで計測された温度情報に基づく、温度変動範囲の経年変化が経年変化記録手段に記録されるので、現在の各温度センサ50b、61、76aでの計測値が、初期の温度変化範囲から外れたか否かを判断することが可能となる。そして、各温度センサ50b、61、76aが劣化して、初期の温度変化範囲から外れた場合には、経年変化記録手段に記録された経年変化に基づいて、経年劣化報知手段で、例えば、警告ランプを点灯させる等して、報知することにより、利用者はメンテナンス時期を容易に知ることができる。
その結果、利用者は、各温度センサ50b、61、76aの寿命に基づく、部品交換を確実に行うことが可能となり、長い期間、可冷却冷凍保存の品質を担保することができる。
図1(a)は、「過冷却なし」で水が凍結するときの温度変化を示したグラフである。また、図1(b)は、「過冷却あり」で水が凍結するときの温度変化を示したグラフである。 通常の急速凍結と過冷却凍結とにより、肉を凍結したときと、一度凍結した肉を解凍したときの肉組織の状態を示した図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の構造を示す断面図である。 実施の形態1に係る冷凍室の側面構造を示す断面図である。 実施の形態1に係る冷凍室の側面構造を示す断面図である。 温度計測部材の構造を示す斜視図である。 過冷却制御の例を示すタイミングチャートである。 温度計測部材の別の構造を示す斜視図である。 実施の形態2に係る冷凍室の側面構造を示す断面図である。 実施の形態2に係るRFIDタグおよび本体制御部の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る冷凍室の側面構造を示す断面図である。 実施の形態3に係るRFIDタグおよび本体制御部の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る食品トレーの構造を示す側面図である。
1 冷蔵庫、2 ファン、3 冷却器、4 風路、5 液晶操作パネル、10 圧縮機、41 冷凍室風路、42 冷凍室背面上側吹出し口、43 冷凍室天井面吹出し口、44 冷凍室背面吸込み口、45 冷凍室底面吸込み口、46 ダンパ(制御手段)、50 温度計測部材、50a 温度センサベース、50b 温度センサ、50c 通気孔、51 ワイヤ、52 ローラー、53 巻き取り機、60 RFIDタグ(温度計測手段)、61 温度センサ、62 記憶部、63 送信部、64 受信部、65 アンテナ、66 電源部、70 本体制御部、71 送受信ユニット、71a アンテナ、71b 送受信部、72 本体基板、72a マイコン、75 食品トレー(温度計測手段)、76 RFIDタグ、76a 温度センサ、76b 重量センサ、76c 記憶部、76d 送信部、76e 受信部、76f アンテナ76f、76g 電源部、81 食品、100 冷蔵室、200 冷凍室、200a アクチュエータ、200b 報知ランプ、201 収容ケース、201a 鉤状片、300 冷凍室、301 冷凍ケース、400 野菜室、401 野菜ケース。

Claims (5)

  1. 冷気を導入して食品を冷凍貯蔵する冷凍室と、
    前記冷凍室に引き出し可能に設けられ、上面が開放された食品収容ケースと、
    前記冷凍室に貯蔵された食品の温度を計測する温度計測手段と、
    前記温度計測手段の計測結果に基づいて、前記冷凍室に貯蔵された食品を凍結点以下の
    温度でも凍らない過冷却状態に維持するように、前記冷凍室に導入される冷気を調整する
    制御手段とを備え、
    前記制御手段は、アンテナと送受信部とを有する送受信ユニットを備え、
    前記温度計測手段は、前記食品収容ケースの下面に組み込まれ、食品の温度を計測す
    る温度センサと、前記温度センサでの計測結果を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶し
    た計測結果を送信する送信部と、制御信号を受信する受信部と、電波を発信及び受信する
    アンテナと、前記アンテナで受信した電波を受けて発電する電源部とを備え、前記制御手
    段の送受信ユニットに温度計測結果を無線送信することを特徴とする冷凍保存装置。
  2. 前記温度計測手段は、前記食品収容ケースの下面に着脱可能に配置されたことを特徴と
    する請求項1記載の冷凍保存装置。
  3. 前記温度計測手段は、複数配列されたことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の冷凍保存装置。
  4. 前記温度計測手段は、食品の重量を計測する重量センサを備え、
    温度の計測結果に併せて、前記重量センサの計測結果が前記制御手段にワイヤレス送信
    されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷凍保存装置。
  5. 前記温度計測手段により計測された温度情報に基づく、温度変動範囲の経年変化を記録す
    る経年変化記録手段と、
    経年変化記録手段に記録された経年変化に基づいて、初期の温度変化範囲から外れた場
    合に報知する経年劣化報知手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1から請求項4の
    いずれか一項に記載の冷凍保存装置。
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