JP2008266794A - 真空槽のガス噴出量調整装置 - Google Patents

真空槽のガス噴出量調整装置 Download PDF

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正康 柿沼
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恒成 斎藤
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Abstract

【課題】スパッタリングによる成膜を行なうための真空槽内のプロセスガスの分布を真空槽の外部より細かくかつ任意に調整することを可能にした真空槽のガス噴出量調整装置を提供する。
【解決手段】真空槽内に配されたガス供給パイプ27上に互いに大きさが異なる複数のガス噴出口49を有するロータリスリーブ48を取付け、操作軸54を操作し、この操作軸54に設けられているレバー58によってロータリスリーブ48をガス供給パイプ27に対して相対的に回転させて任意のガス噴出口49をガス供給口47に整合させる。
【選択図】図6

Description

本発明は真空槽のガス噴出量調整装置に係り、とくに真空槽内に配されているガス供給パイプから噴出されるガスの噴出量を調整するようにしたガス噴出量調整装置に関する。
真空槽内に不活性ガスとともに酸素、窒素、フッ素、水素、塩素等のような活性ガスを供給すると、反応性スパッタリングが行なわれるようになる。すなわちターゲットをSによって構成するとともに真空槽内に反応性ガスとしてOを供給するとSの成膜を行なうことが可能になる。このような場合には、例えば図25に示すようなガス供給パイプ1を真空槽内に配するとともに、このガス供給パイプ1の雌ねじ孔2に図26に示すようなボルト3をねじ込むようにしている。各種の寸法のガス噴出口4を有するボルト3を予め用意しておき、これらのボルト3を選択することによって、所望の大きさのガス噴出口4をガス供給パイプ1上に設けることが可能になる。
特開平−156477号公報 特開平5−335247号公報
図25および図26に示すようなガス供給パイプ1のガス噴出口4の大きさの調整は、ガス供給パイプ1に取付けられるボルト3を変更することによって達成される。従ってガス噴出口4の大きさを変える場合には、ボルト3を交換する必要があり、このために交換作業が面倒になる。また真空槽内を大気圧に戻してからでないとボルト3の交換作業を行なうことができず、このためにガス噴出口4の大きさを調整するための時間的ロスが多くなる。
そこで真空槽内に設置されるガス供給パイプを複数の系統とし、各系統のガス流量を制御することによってガス分圧を調整するようにした方法が試みられている。ところがこの場合には、真空槽の外から流量を調整することができるものの、大面積の成膜の場合にはガスの噴出系統が多くなるとともに、真空槽内におけるスペース上の制約を生ずるという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、真空槽内を大気圧に戻すことなくしかも真空槽の外から任意にかつ短時間でガス噴出量を自由に調整することが可能なガス噴出量調整装置を提供することを目的とする。
本発明は、真空槽中に配されているガス供給パイプの複数個所からのガスの噴出量を真空状態のままで互いに独立に調整する可変調整機構を設けるようにしたことを特徴とする真空槽のガス噴出量調整装置に関するものである。
ここで、前記ガス供給パイプによって噴出されるガスが真空成膜用プロセスガスまたはエッチングプロセス用のガスであってよい。また前記真空槽内においてスパッタリング、リアクティブスパッタ、CVD、または蒸着によって成膜が行なわれるようにしてよい。また前記真空槽内においてスパッタリングにより成膜が行なわれるとともに、前記ガス供給パイプから酸素、窒素、フッ素、水素、塩素の内の何れかのガスまたはそれらの2種以上の混合ガスが供給されるようにしてよい。あるいは前記ガス供給パイプからアルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガスあるいは不活性ガスが供給されるようにしてよい。
また、矩形状をなすスパッタリングカソードを具備し、該スパッタリングカソードの長手方向に沿ってガス供給パイプが配置されていることが好ましい。ここでスパッタリングカソードがデュアルマグネトロンであってよい。
本願の別の発明は、複数のガス供給口を有するガス供給パイプを真空槽内に配して成る真空槽において、
前記複数のガス供給口の絞りを調整する調整手段と、
前記調整手段を真空槽の外部から調整する調整操作手段と、
を有する真空槽のガス噴出量調整装置に関するものである。
従ってこの発明によれば、真空槽の外部から操作手段によって調整手段を調整することによって、複数のガス供給口の絞りを調整することが可能になる。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
前記ガス供給系に設けられており、そのコンダクタンスが可変なガス吹出し口と、
前記ガス吹出し口のコンダクタンスの調整を真空槽外から真空を破らずに行なう調整手段と、
を具備する真空槽のガス噴出量調整装置に関するものである。
ここで、前記調整手段が前記ガス吹出し口のコンダクタンスを離散的に変えてよい。また前記調整手段が前記ガス吹出し口のコンダクタンスを連続的に変えてよい。また前記ガス吹出し口が所定の長さを有する連続的なガス吹出し部から構成されるとともに、前記調整手段によって前記ガス吹出し部の長さ方向の任意の位置の開口度が調整されてよい。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
前記ガス供給系によって供給されるガスの圧力を調整する調整手段と、
を具備し、真空槽外から真空を破らずに前記調整手段によってガスの圧力を調整するようにしたことを特徴とする真空槽のガス噴出量調整装置に関するものである。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
前記ガス供給系に設けられており、真空槽外から真空を破らずにコンダクタンスの調整を行なうコンダクタンス調整手段と、
を具備する真空槽のガス噴出量調整装置に関するものである。
ここで、前記ガス供給系によって供給されるガスが真空成膜用プロセスガスであってよい。また真空槽内において遷移領域での反応性スパッタによって成膜が行なわれてよい。また真空槽内のガスの分圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されてよい。またプラズマの電圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されてよい。
本発明の好ましい態様は、互いに大きさが異なる複数のガス噴出口を複数個設けたロータリスリーブをガス供給口を有するガス供給パイプ上に多数並べた構造をなすものであって、上記ロータリスリーブを回転駆動することによってガス噴出口の大きさを変えるようにしている。ロータリスリーブの回転駆動のためにこのロータリスリーブの外周面上にピンを設け、このピンを操作軸のレバーに当接させることによって回転を伝達させる。操作軸にはロータリスリーブに対応するレバーが設けられており、このために操作軸をシフトすることによって調整するロータリスリーブの位置を選択するようにしている。
このような構造によれば、真空槽外からそれぞれの位置のガス噴出量の調整を行なうことが可能になり、真空槽を大気に戻すことなく真空槽内のガス分布を調整することが可能になる。すなわち成膜分布の調整をリアルタイムに行なうことができ、一々真空槽を大気に開放してそれぞれの位置のガスの噴出量を調整する従来の方法に比べて格段に短い時間での成膜分布の調整が可能になる。
本発明は、遷移領域での反応性スパッタによる成膜において、上記の態様の装置を利用することによってさらに大きな効果が期待できる。何故ならば、遷移領域での反応性スパッタにおいては、反応性ガスの分布の僅かな差が成膜分布に非常に大きな影響を与えることが分っている。すなわち真空槽内でのガス噴出量の分布を非常に微妙に調整する必要がある。このような成膜プロセスにおいて、真空槽を大気に戻すことなく真空槽内のガス分布を調整することができる装置は、成膜分布の調整時間短縮の意味で大きな効果がもたらされるものである。
本願の主要な発明は、真空槽中に配されているガス供給パイプの複数個所からのガスの噴出量を真空状態のままで互いに独立に調整する可変調整機構を設けるようにしたものである。
従って真空槽の外側から可変調整機構を操作することによって、真空槽中に設けられているガス供給パイプの複数個所からのガスの噴出量を任意に調整することが可能になる。
ガス供給パイプによって噴出されるガスが真空成膜用プロセスガスである構成によれば、真空成膜プロセスを行なう真空槽に対するガスの噴出の調整が容易に行なわれるようになる。
ガス供給パイプによって噴出されるガスがエッチングプロセスに用いられる真空加工装置におけるガスである構成によれば、エッチングを行なう真空槽に対するガスの噴出量の調整が容易に行なわれるようになる。
真空槽内においてスパッタリング、CVD、または蒸着によって成膜が行なわれるようにした構成によれば、スパッタリング、CVD、または蒸着による成膜のための真空槽内におけるガスの噴出量の調整が行なわれることになる。
真空槽内においてリアクティブスパッタによって成膜が行なわれるようにした構成によれば、リアクティブスパッタを行なう真空槽内におけるガス噴出量の調整が行われるようになる。
真空槽内においてスパッタリングにより成膜が行なわれるとともに、ガス供給パイプから酸素、窒素、フッ素、水素、塩素の内の何れかのガスまたはそれらの2種以上の混合ガスが供給されるようにした構成によれば、上記の各種のガスまたは混合ガスの供給を任意に調整することが可能になるとともに、真空槽内におけるそれらのガスの分布の調整が行なわれるようになる。
真空槽内においてスパッタリングにより成膜が行なわれるとともに、ガス供給パイプからアルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガスあるいは不活性ガスが供給されるようにした構成によれば、上記の各種のガスの供給を任意に調整できるようになる。
矩形状をなすスパッタリングカソードを具備し、該スパッタリングカソードの長手方向に沿ってガス供給パイプが配置されている構成によれば、スパッタリングカソードの長手方向に沿ってガス供給パイプからガスを噴出することが可能になるとともに、その噴出量の調整を行ない得るようになる。
スパッタリングカソードがデュアルマグネトロンである構成によれば、デュアルマグネトロンを有する真空槽のガス噴出量の調整が可能になる。
本願の別の発明は、複数のガス供給口を有するガス供給パイプを真空槽内に配して成る真空槽において、複数のガス供給口の絞りを調整する調整手段と、調整手段を真空槽の外部から調整する調整操作手段とを有するようにしたものである。
従って真空槽の外部から調整手段によって複数のガスの供給口の絞りを調整することにより、ガス供給パイプによるガスの噴出量の調整が行ない得るようになる。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、ガス供給系に設けられており、そのコンダクタンスが可変なガス吹出し口と、ガス吹出し口のコンダクタンスの調整を真空槽外から真空を破らずに行なう調整手段と、を具備するようにしたものである。
従って真空槽内の真空を破ることなく調整手段によってガス吹出し口のコンダクタンスを調整することが可能になる。
調整手段がガス吹出し口のコンダクタンスを離散的に変えるようにした構成によれば、ガス吹出し口のコンダクタンスが離散的に変更される。
調整手段がガス吹出し口のコンダクタンスを連続的に変えるようにした構成によれば、ガス吹出し口のコンダクタンスが連続的に変更されるようになる。
ガス吹出し口が所定の長さを有する連続的なガス吹出し部から構成されるとともに、調整手段によってガス吹出し部の長さ方向の任意の位置の開口度が調整されるようにした構成によれば、このような調整手段によってガス吹出し口の長さ方向の任意の位置の開口度をそれぞれ調整することが可能になる。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、ガス供給系によって供給されるガスの圧力を調整する調整手段と、を具備し、真空槽外から真空を破らずに調整手段によってガスの圧力を調整するようにしたものである。
従って真空槽の真空を破ることなく調整手段によってガスの圧力を調整してガスの噴出量の調整を行なうことが可能になる。
さらに別の発明は、真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、ガス供給系に設けられており、真空槽外から真空を破らずにコンダクタンスの調整を行なうコンダクタンス調整手段と、を具備するようにしたものである。
従って真空槽の真空を破らずにコンダクタンスを調整してガス噴出量の調整を行なうことが可能になる。
ガス供給系によって供給されるガスが真空成膜用プロセスガスである構成によれば、このようなプロセスガスの噴出量の調整が可能になる。
真空槽内において遷移領域での反応性スパッタによって成膜が行なわれるようにした構成によれば、遷移領域での反応性スパッタにおいて反応性ガスの微妙な調整が可能になる。
真空槽内のガスの分圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されるようにした構成によれば、ガスの分圧の検出に応じたガスの噴出量のフィードバック制御が達成される。
プラズマの電圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されるようにした構成によれば、プラズマの電圧の検出に応じてガスの供給量のフィードバック制御が達成される。
図1および図2は本発明の一実施の形態に係る反応性スパッタリング装置を構成する真空槽10の全体を示すものであって、この真空槽10は図外の吸引手段によって中の空気が排気されるようになっており、真空スパッタリングによる反応性成膜装置を構成している。このような真空槽10内にはその上部に供給ロール11と巻取りロール12とが互いに平行に配され、供給ロール11からポリエステルフィルム15が繰出されるとともに、冷却ドラム16によって案内され、ここでポリエステルフィルム15上に成膜を行なった後に巻取りロール12によって巻取るようになっている。
ポリエステルフィルム15が巻付けられる冷却ドラム16の外周面に臨むように下方および側方には3つのカソード20が配されている。これらのカソード20はその上部にそれぞれターゲット21を備えており、このターゲット21から放出される原子によってポリエステルフィルム15上に成膜が行なわれるようになっている。なお上記スパッタリングカソード20がデュアルマグネトロンから構成されてよい。
上記ターゲット21はほぼ矩形状の形状を有し、その側方には細長いガスチャンバ25が配されるようになっている。ガスチャンバ25はその両側に図4に示すようにそれぞれ小孔26を配列して成り、このような小孔26から反応性ガスを供給するようになっている。すなわちガスチャンバ25が反応性ガス供給装置を構成している。反応性ガスはターゲット21から放出される原子と反応するようになっている。例えば上記ターゲット21がSから構成されるとともに、ガスチャンバ25によってOガスが供給されると、フィルム15上にSの成膜が行なわれる。
次にガスチャンバ25内のガス供給パイプ27について説明すると、図3に示すようにこのガス供給パイプ27はガスチャンバ25内に挿入されており、しかもガスチャンバ25の端部に配されているブラケット28上に取付けられている軸受29によって回転可能に支持されている。またガス供給パイプ27の中間部分はガスチャンバ25の中間位置に設けられているブラケット30上の中間軸受31によって回転可能に支持されている。
真空槽10の壁面の部分には図3に示すように円形の開口35が形成されるとともに、このような開口35によって真空槽の内外を貫通するようにガス供給パイプ27が配されている。そして開口35には筒体36が取付けられるとともに、この筒体36の先端側の開口部を閉塞するように真空隔壁37が設けられており(図5参照)、この真空隔壁37に取付けられている真空スリーブ38を上記ガス供給パイプ27が貫通するようになっている。
ガス供給パイプ27の基端側の部分は真空槽10の外側において連通パイプ39とロータリジョイント40を介して連結されている。これに対してガス供給パイプ27の先端側の部分は連結パイプ41とガスチャンバ25の端部に配されているロータリジョイント42を介して連結されている。また上記ガス供給パイプ27には真空槽10の外側から手動で回転操作するためのハンドル43が上記ロータリジョイント40の近傍に取付けられている。
ガス供給パイプ27にはその長さ方向に沿って所定のピッチで図6に示すようにガス供給口47が設けられている。そしてこのようなガス供給口47を閉塞するようにガス供給パイプ27に回転可能にロータリスリーブ48が嵌合されている。ロータリスリーブ48は図7に示すようにその円周方向に沿って互いに異なる直径の複数の、例えば6個のガス噴出口49を備えており、ロータリスリーブ48のガス供給パイプ27に対する相対的な回転操作によってこれらの大きさが異なる複数のガス噴出口49を選択するようにしている。またロータリスリーブ48とガス供給パイプ27との間にはOリング50が装着されており、これによってロータリスリーブ48とガス供給パイプ27との間の隙間からのガスが漏れるのを防止するようにしている。
ガス供給パイプ27に対して平行に操作軸54が配されている。操作軸54はガスチャンバ25内に挿入されるとともに、図3に示すブラケット55に取付けられている軸受56によって複数個所で回転自在に支持されている。また操作軸54は上記開口35を閉塞する真空隔壁37に取付けられている真空スリーブ57(図5参照)によって真空槽10の外側に引出されるようになっている。また操作軸54上にはロータリスリーブ48と対応するように複数のレバー58が固着されている。これらのレバー58は図6および図7に示すようにロータリスリーブ48に設けられているピン59を押圧し、これによってロータリスリーブ48の回転位置を規制するようにしている。
操作軸54の基端部であって真空槽10から引出された部分には手動操作用ハンドル62が取付けられるとともに、この操作軸54には連結部材63を介してX軸アクチユエータ64が連結されるようになっている。
とくにこの実施の形態においては、図3において開口35が形成されている真空槽10の隔壁を貫通するようにガス供給パイプ27が貫通しており、このガス供給パイプ27がガスチャンバ25内に挿入されるとともに、ロータリスリーブ48が多数取付けられている。ロータリスリーブ48にはとくに図7に示すように円周方向に複数の異なる直径のガス噴出口49が設けられている。またガス供給パイプ27のロータリスリーブ48のガス噴出口49と対応する位置には、上記ガス噴出口49よりも十分に大きなガス供給口47が設けられている。
ガス供給パイプ27は軸受29、31と真空隔壁37の真空スリーブ38によって回転可能に支持されており、ハンドル43を回転させることによって真空スリーブ38とともに回転するようになっている。このガス供給パイプ27へは、連通パイプ39および41によってその両端に反応性ガスが供給されるようになっている。またガス供給パイプ27とロータリスリーブ48との間にはOリング50が介装されており、ロータリスリーブ48とガス供給パイプ27との間の隙間からのガスの流出を防止している。
ロータリスリーブ48をガス供給パイプ27に対して相対的に回転させることによって、ロータリスリーブ48上の複数の穴径のガス噴出口49の内の任意のガス噴出口49を選択することができる。また各ロータリスリーブ48のガス噴出口49の穴径をそれぞれ独立して選択することによって、図2に示すポリエステルフィルム15の幅方向の反応性ガスのガス分布を調整できるようになる。
次に上記ロータリスリーブ48の相対的な回転によるガス噴出口49の選択について説明する。ロータリスリーブ48にはピン59が設けられており、このピン59と対応する位置にはレバー58が配されている。レバー58は操作軸54に取付けられている。今ハンドル62によって操作軸54を回転させた状態で、ハンドル43によってガス供給パイプ27を図7において反時計方向に回転させると、ピン59がレバー58に当接する。さらに反時計方向にガス供給パイプ27をハンドル43で回転させると、このガス供給パイプ27のみが同方向に回転し、これに対してロータリスリーブ48はレバー58にピン59が当接した位置においてその回転を停止する。従ってガス供給パイプ27の回転角度をハンドル43によって任意の位置まで回転操作して止めることにより、ロータリスリーブ48の複数のガス噴出口49の内の任意のガス噴出口49にガス供給パイプ27のガス供給口47を整合させ、これによって任意のガス噴出口49を選択することが可能になる。
このようにしてガス供給パイプ27上に取付けられている複数のロータリスリーブ48の内の図3において1番左側のロータリスリーブ48のガス噴出口49が選択されることになる。次にその右側のロータリスリーブ48のガス噴出口49の選択のための調整を行なう。
この操作はハンドル43によってガス供給パイプ27を図7において時計方向に少し回転させた後、X軸アクチュエータ64を操作し、操作軸54を図3中で右方向へ約3mm移動させる。すると図3中の1番左側のロータリスリーブ48のピン59と操作軸54のレバー58との位置が軸線方向において互いにずれることになり、今度は左から2番目のロータリスリーブ48のピン59と隣りのレバー58の位置が軸線方向において一致するようになる。従ってこの状態において第1のロータリスリーブ48を調整したときと同じ手順でガス噴出口49の穴を選択すればよい。以下この動作を総てのロータリスリーブ48について繰返す。
本実施の形態に係るガス噴出量調整装置によれば、操作軸54上のレバー58はロータリスリーブ48に対してそのピッチが3mmずつずれた位置に配されている。従ってガス供給パイプ27上に30個のロータリスリーブ48が設けられている場合には、
3mm×30=90mm
であるから、X軸アクチュエータ64による操作軸54の合計90mmの移動によって、30個のロータリスリーブ48のガス噴出口49の穴をそれぞれ別々に調整することが可能になる。
なおガス供給パイプ27上におけるガス供給口47あるいはロータリスリーブ48の取付けのピッチは、50cm以下であることが好ましく、20cm以下であることがより好ましい。さらに2cm以上であって10cm以下であることがより好ましい。
このようなガス噴出量調整装置によれば、真空槽10の外側からガス供給パイプ27上に設けられている複数のロータリスリーブ48のガス噴出口49を任意に相対的に回転させ、これによってそれぞれのロータリスリーブ48の最適な大きさのガス噴出口49を選択することができる。このためにガス噴出口49の大きさを調整するために真空槽10を一旦大気圧に戻す必要がなくなるばかりか、成膜中においてもハンドル43および62とX軸アクチュエータ64の操作によって、ガス噴出口49の大きさを調整することができる。このことからポリエステルフィルム15上におけるその幅方向の成膜分布の調整を短時間でかつリアルタイムで行なうことができるようになる。
上記の実施の形態によれば、操作軸54の軸線方向に90mmの移動ストロークを確保する必要がある。そこで図8に示すように、操作軸54上におけるレバー58を10本ずつの3つのグループに分けるようにし、それぞれのグループのレバー58を操作軸54の軸線方向に対してそれぞれ120°ずつずれた角度で取付けるようにしている。
このような構成によると、各レバー58がロータリスリーブ48に対して3mmずつずれた位置に配置されている場合には、
3mm×10=30mm
となり、操作軸54の移動量を合計で30mmにすることが可能になる。すなわち操作軸54の移動と3つのグループのレバー58の角度の組合わせによって、30個のロータリスリーブ48のガス噴出口49の選択調整を30mmのストロークで行なうことが可能になる。
これをより詳細に説明すると、図9および図10に示す状態においては、左から1番目と11番目と21番目のロータリスリーブ48のピン59のX軸方向の位置がそれぞれレバー58に一致している。しかし実際にはガス供給パイプ27を回転させてピン59とレバー58とが当接するのは第2グループの1番左側、すなわち11番目のロータリスリーブ48のみである。何故ならば第1グループの1番左側の1番目と第3グループの1番左側の21番目のロータリスリーブ48の位置に相当するレバー58は角度が11番目のロータリスリーブ48と対応するレバー58に対してそれぞれ120°ずれているからである。
従って図9および図10に示す状態のレバー58の角度では、3mm×10=30mmのストロークで選択できるのは、第2グループの10個のロータリスリーブ48のみである。第1のグループの10個のロータリスリーブ48の内の任意のロータリスリーブを選択して回転させる場合には、図10において操作軸54を時計方向に120°回転させる必要がある。これによって第1のグループの10本のレバー58は総て下向きになる。従ってこれによって上述と同様に30mmのストローク内で今度は第1のグループの10個のロータリスリーブ48の回転によるガス噴出口49の選択が可能になる。
同様にして今度は図10に示す状態から操作軸54を反時計方向に120°回転させると、第3のグループの10個のロータリスリーブ48が同じ30mmのストローク内で選択できるようになる。このようにして操作軸54の回転角度と操作軸54の3mm×10=30mmのストロークの組合わせによって、30個所のロータリスリーブ48の回転によるガス噴出口49の選択が可能になる。
次に別の実施の形態を図11によって説明する。この実施の形態は、ロータリスリーブ48の3つのガス噴出口49の有効長lを変化させ、これによってこのガス噴出口49のコンダクタンスを変更するようにした構成を示すものである。すなわち円周方向に沿ってそれぞれ半径方向に貫通するように設けられている6個のガス噴出口49の内の5個のガス噴出口49については座ぐりの凹部66の中心部に連通するように形成されている。しかも凹部66の座ぐりの深さを変更することによって、ガス噴出口49の有効長さlを変更するようにしている。このような構成によれば、ガス噴出口49の直径dが同じ寸法であっても、ガスの流動抵抗に差異を生じ、これによって各噴出口49から噴出されるガスの噴射量を変化させることが可能になる。
またレバー58に代えて図12に示すように操作軸54上に欠歯状レバー68を取付けるとともに、このような欠歯状レバー68と噛合う歯69をロータリスリーブ48の外周面上に配し、このような欠歯状レバー68と歯69との組合わせによって操作軸54の回転をロータリスリーブ48に伝達し、これによってガス噴出口49の選択を行なうようにしてもよい。
次にさらに別の実施の形態を図13および図14によって説明する。この実施の形態は、ロータリスリーブ48に単一のしかも円周方向に延びるガス噴出口49を設けるようにしたものである。ここでガス噴出口49はその幅が連続的に変化するようになっており、ロータリスリーブ48の回転に応じて噴出されるガスの噴出量を任意に調整できるようにしている。
すなわちガス供給パイプ27を回転させると、ロータリスリーブ48に設けられているピン59が操作軸54のレバー58に当接することによって、ロータリスリーブ48の回転角度を変化させることが可能になる。そしてこの例においては、ロータリスリーブ48に連続したスリット49が設けられているために、最小スリット幅から最大スリット幅までの間で連続的に任意のスリット幅を選択することができる。すなわちガス吹出し口のコンダクタンスを連続的に調整することが可能になる。
次にさらに別の実施の形態を図15〜図18によって説明する。この実施の形態は先に説明した実施の形態において、ガス供給パイプ27の外周面上に軸線方向に沿って一定の幅のスリットから成るガス供給口47を設けるとともに、ロータリスリーブ48の形状を円筒状ではなくて断面がC字状の形状とし、このようなC字状のロータリスリーブ48をガス供給パイプ27上に互いに端面が接した状態で配列したものである。
上記実施の形態と同様に操作軸54によって任意のスリーブ48を回転させる。ここでスリーブ48のガス噴出口49の位置をC型スリーブ48の回転操作によって調整することによって、ガス供給パイプ27のスリット47を任意の幅だけ塞ぐことが可能になる。すなわちガス供給パイプ27上に互いに隣接して図15に示すように取付けられているC字型のロータリスリーブ48の回転位置をそれぞれ独立に調整することによって、連続したガス吹出し口47の任意の位置の開口度の調整を行なうことができる。
図16は操作軸54のレバー58によってピン59を介してロータリスリーブ48を回転調整する状態を示している。また図17はガス供給パイプ27のガス供給口47をほぼ全開にした状態を示している。これに対して図18はガス供給パイプ27のガス供給口47を少しだけ開いた状態を示している。
次にさらに別の実施の形態を図19〜図21によって説明する。この実施の形態は、真空槽10内にガス供給チャンバ75を配するようにしている。このガス供給チャンバ75には真空槽10外から引込まれたガス供給管76、77が接続されている。なおガス供給管76、77は真空槽10の壁面の開口部においてOリング78、79によってシールされるようになっている。
ガス供給チャンバ75にはその長さ方向に沿って複数個のガス供給口82が配されている(図21参照)。そしてそれぞれのガス供給口82に対応するように回転円板83が設けられている。回転円板83には互いに大きさが異なる複数のガス噴出口84が円周方向に沿って設けられている。またこの回転円板83はガス供給チャンバ75に対して支軸85により回転可能に支持されている。
上記回転円板83は摩擦円板86によって回転駆動されるようになっている。すなわち摩擦円板86はモータ87の出力軸88に固着されており、モータ87を介して摩擦円板86を駆動することにより、回転円板83が回転されるようになっている。
モータ87はブラケット91に取付けられるとともに、このブラケット91の基端側の部分にはスライドブロック92が固着されている。そしてこのスライドブロック92はスプライン93を備えるとともに、このスプライン93が上記ガス供給チャンバ75とほぼ平行に配されているスプライン軸94に嵌合されている。
上記スプライン93を備えるブロック92は連結部材95と連結されている。そしてこの連結部材95にボールナット96が取付けられており、このボールナット96がボールねじ97と係合されている。
なお上記スプライン軸94はその両側を軸受99によって回転可能に支持されている。またボールねじ97は軸受100によってその両側を支持された状態でボールねじ97とほぼ平行に配されている。そしてスプライン軸94とボールねじ97とがそれぞれ真空槽10の外側の回転操作部101、102によって回転操作されるようになっている。
すなわちこの実施の形態においては、真空槽10の外側からガス供給管76、77が真空槽10の壁面を貫通してガス供給チャンバ75に接続されている。ガス供給チャンバ75には複数の支軸85が取付けられており、各支軸85には回転円板83が回転自在に取付けられている。そして回転円板83は複数のガス吹出し口84を備えている。1つの回転円板83内の複数のガス吹出し口84は互いに異なるコンダクタンスになっている。またガス供給チャンバ75の回転円板83の下側の部位にはそれぞれ1つずつのガス供給口82が設けられている。
一方ガスチャンバ75とほぼ平行にスプライン軸94およびボールねじ97がそれぞれ軸受99、100に支持されて配されており、何れも真空槽10の真空シール78、79を経て真空槽10外にある回転操作部101、102に接続されている。
スプライン軸94にはスライドブロック92がスプライン93を介してこのスプライン軸94の軸線方向に移動自在に取付けられている。またスライドブロック92にはブラケット91が取付けられており、さらにブラケット91にはモータ87が取付けられている。モータ87の出力軸88には摩擦円板86が取付けられている。なお図示を省略しているが、モータ87の制御回線は真空槽10の壁面を経由して大気側の制御装置へと接続されている。
スライドブロック92にはとくに図20に示すようにスリーブ105が取付けられており、このスリーブ105には軸受を介して連結部材95が回転自在に取付けられている。この連結部材95の下端側に図21に示すようにボールナット96が取付けられている。
次にこのような構造のガス噴出量調整装置の動作を説明する。真空槽10外の回転操作部101の回転操作によってスプライン軸94が回転される。スプライン軸94が回転されるとスプライン93が取付いているスライドブロック92が回転するために、これによって図21Aに示すように摩擦円板86が回転円板83に接した状態と、図21Bに示すように摩擦円板86が回転円板83から離れた状態に切換えることが可能になる。
図21Aのように摩擦円板86が回転円板83に接した状態でモータ87を回転駆動することによって、摩擦円板86の回転動作が回転円板83に伝達され、この回転円板83の互いにコンダクタンスの異なる複数のガス噴出口84の内の所望のガス噴出口84を選択することが可能になる。すなわちガス供給チャンバ75のガス供給口82に整合するように所望のガス噴出口84が選択される。
他の回転円板83上のガス噴出口84を選択する場合には次のようにして行なう。回転操作部101の回転操作によって、スプライン軸94を回転させ、図21Bに示すように摩擦円板86が回転円板83から離れた状態にする。このような状態において回転操作部102を回転操作することによって、ボールねじ97を回転させる。するとこれによってボールナット96がボールねじ97の軸線方向に移動されるために、連結部材95、スライドブロック92、およびブラケット91をボールねじ97の軸線方向に移動させることが可能になる。これによってガス噴出口84を変更したい部分の回転円板83の位置でスライドブロック92を停止させる。
その後に再び回転操作部101の回転操作によって、スプライン軸94を回転させ、摩擦円板86が回転円板83に図21Aに示すように接した状態とし、先に述べた動作と同様の操作によって回転円板83を回転させて所望のコンダクタンスのガス噴出口84を選択すればよい。
このような一連の動作によって、ガス供給チャンバ75に設けられた複数個の回転円板83のガス噴出口84を所望のコンダクタンスのものに変更することが可能になる。
次にさらに別の実施の形態を図22によって説明する。図22に示すように真空槽10内には複数個のガス供給チャンバ75が設けられており、しかも各ガス供給チャンバ75には複数のガス噴出口84が設けられている。そしてそれぞれのガス供給チャンバ75にはガス供給管76が接続されている。ガス供給管76は真空槽10の壁面を貫通して真空槽10外に設置されている減圧弁111に接続されている。各減圧弁111の一次側はガスの供給源に接続されている。
しかも上記減圧弁111はコントローラ112に接続されている。コントローラ112には真空槽10内のガス分圧センサ113が接続されている。
真空槽10内のガス分布を調整する際には、各ガス供給チャンバ75に接続されている減圧弁111を操作してガス圧を調整する。これによって各ガス供給チャンバ75のガス噴出口84から噴出するガスの噴出量が変わるために、真空槽10内のガス分布を調整することが可能になる。
とくにここでは、真空槽10内のガスの分圧をガス分圧センサ113によって検出するとともに、この検出出力をコントローラ112に入力し、コントローラ112によってそれぞれのガス供給管76に設けられている減圧弁111の調整を行なうようにしている。すなわちここではガス供給チャンバ75のガス噴出口84から噴出されるガスの噴出量がフィードバック制御されることになる。
次にさらに別の実施の形態を図23によって説明する。この実施の形態においては真空槽10内に複数の、例えば4個のガス供給チャンバ75が設置されている。各ガス供給チャンバ75にはそれぞれ複数のガス噴出口84が設けられている。そしてそれぞれのガス供給チャンバ75には対応するガス供給パイプ76が接続されている。
各ガス供給パイプ75にはコンダクタンス調整バルブ116が接続されており、しかも真空槽10の壁面を貫通して大気側のガス供給源に接続されている。また各コンダクタンス調整バルブ116にはそれぞれモータ117が取付けられている。なおモータ117の制御線は真空槽10の壁面を経由して大気側の制御装置112に接続されている。しかもこの制御装置112にはガス分圧センサ113が接続されている。
真空槽10内のガスの分圧を調整する際には、各ガス供給チャンバ75に接続されているガス供給管76のコンダクタンス調整バルブ116をコンダクタンス調整モータ117を用いて制御する。これによって各ガス供給チャンバ75のガス噴出口84から噴射するガスの噴出量が変更されるために、真空槽10内のガス分布が調整される。とくにこの実施の形態においては、ガス分圧センサ113によって真空槽10内のガスの分圧を検出し、この検出に応じてコントローラ112がコンダクタンス調整バルブ116をモータ117を介して制御するようにしているために、真空槽10内のガスの分圧の制御がより正確に行なわれることになる。
図24は図23に示す実施の形態に若干の変更を加えたものである。すなわち図24においては、コンダクタンス調整バルブ116が真空槽10の外側に配され、同じく真空槽10の外側に配されているコントローラ112によって制御されるようになっている。しかもここでは、真空槽10内において印加されるプラズマ電圧を電圧計121によって検出するとともに、この電圧計121の電圧に応じてコンダクタンス調整バルブ116がコントローラ112によって制御されるようになっており、プラズマ電圧に基くコンダクタンス調整バルブ116のフィードバック制御が行なわれている。
なお上記実施の形態は、反応性スパッタリングを行なうための真空槽における反応性ガスの供給のためのガス噴出量調整装置に関するものであるが、上記の機構のガス噴出量調整装置は、CVD(Chemical Vapour Deposition 化学的気相成長法)や蒸着による真空成膜プロセスのための真空槽におけるガス供給装置に適用可能である。さらにはまた真空成膜プロセスに用いられる真空槽のみならずエッチングプロセスに用いられる真空加工装置におけるガスの供給装置に適用可能である。
また上記実施の形態は、酸素、窒素、フッ素、水素、塩素等の反応性活性ガスを真空槽に供給するための装置に関するものであるが、このようなガスに代えて、アルゴン、クリプトン、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガスあるいは不活性ガスを真空槽内に供給するためのガス噴出量調整装置に適用可能である。
また上記実施の形態においては、ロータリスリーブ48の複数のガス噴出口49によってガス噴出口の大きさを段階的に変化させるようにしているが、このような構成に代えて、ガス噴出口の大きさを連続的に変化させるようにすることも可能である。
本願発明は、スパッタリング、CVD、蒸着等による真空膜成形プロセスあるいはエッチングプロセスに用いられる真空加工装置に利用することができる。
真空槽の全体の構成を示す正面図である。 同真空槽の内部の構成を示す側面図である。 反応ガス供給装置の構成を示す縦断面図である。 ガスチャンバの斜視図である。 真空槽の開口に取付けられている真空隔壁の部分の断面図である。 コントロールスリーブによるガス噴出口の大きさの調整を示す縦断面図である。 図6におけるA〜A断面図である。 別の実施の形態の操作軸の斜視図である。 同操作軸とガス供給パイプとの組合わせを示す側面図である。 同組合わせを示す正面図である。 別の実施の形態のスリーブの断面図である。 別の実施の形態のロータリスリーブの回転操作機構の縦断面図である。 さらに別の実施の形態のロータリスリーブの外観斜視図である。 同ロータリスリーブを取付けたガス供給パイプの断面図である。 さらに別の実施の形態のロータリスリーブを取付けたガス供給パイプの正面図である。 ロータリスリーブの回転操作を示す断面図である。 ロータリスリーブによる開口度の調整を示す断面図である。 ロータリスリーブによる開口度の調整を示す断面図である。 さらに別の実施の形態のガス噴出量調整装置を示す要部正面図である。 スプライン軸に対する取付けを示す一部を破断した正面図である。 スプライン軸による切換え動作を示す断面図である。 さらに別の実施の形態のガス噴出装置を示す正面図である。 さらに別の実施の形態のガス噴出装置を示す正面図である。 さらに別の実施の形態のガス噴出装置を示す正面図である。 従来のガス供給パイプを示す縦断面図である。 ガスの噴出口調整用ボルトの斜視図である。
符号の説明
1‥‥ガス供給パイプ、2‥‥雌ねじ孔、3‥‥ボルト、4‥‥ガス噴出口、10‥‥真空槽、11‥‥供給ロール、12‥‥巻取りロール、15‥‥ポリエステルフィルム、16‥‥冷却ドラム、20‥‥カソード、21‥‥ターゲット、25‥‥ガスチャンバ(反応性ガス供給装置)、26‥‥小孔、27‥‥ガス供給パイプ、28‥‥ブラケット、29‥‥軸受、30‥‥ブラケット、31‥‥中間軸受、35‥‥開口、36‥‥筒体、37‥‥真空隔壁、38‥‥真空スリーブ、39‥‥連通パイプ、40‥‥ロータリジョイント、41‥‥連通パイプ、42‥‥ロータリジョイント、43‥‥ハンドル、47‥‥ガス供給口、48‥‥ロータリスリーブ、49‥‥ガス噴出口、50‥‥Oリング、54‥‥操作軸、55‥‥ブラケット、56‥‥軸受、57‥‥真空スリーブ、58‥‥レバー、59‥‥ピン、62‥‥手動操作用ハンドル、63‥‥連結部材、64‥‥X軸アクチュエータ、66‥‥座ぐりの凹部、68‥‥欠歯状レバー、69‥‥歯、75‥‥ガス供給チャンバ、76、77‥‥ガス供給管、78、79‥‥Oリング、82‥‥ガス供給口、83‥‥回転円板、84‥‥ガス噴出口、85‥‥支軸、86‥‥摩擦円板、87‥‥モータ、88‥‥出力軸、91‥‥ブラケット、92‥‥スライドブロック、93‥‥スプライン、94‥‥スプライン軸、95‥‥連結部材、96‥‥ボールナット、97‥‥ボールねじ、99、100‥‥軸受、101、102‥‥回転操作部、105‥‥スリーブ、106‥‥軸受、111‥‥減圧弁、112‥‥コントローラ、113‥‥ガス分圧センサ、116‥‥コンダクタンス調整バルブ、117‥‥モータ、121‥‥電圧計

Claims (20)

  1. 真空槽中に配されているガス供給パイプの複数個所からのガスの噴出量を真空状態のままで互いに独立に調整する可変調整機構を設けるようにしたことを特徴とする真空槽のガス噴出量調整装置。
  2. 前記ガス供給パイプによって噴出されるガスが真空成膜用プロセスガスであることを特徴とする請求項1に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  3. 前記ガス供給パイプによって噴出されるガスがエッチングプロセスに用いられる真空加工装置におけるガスであることを特徴とする請求項1に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  4. 前記真空槽内においてスパッタリング、CVD、または蒸着によって成膜が行なわれることを特徴とする請求項2に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  5. 前記真空槽内においてリアクティブスパッタによって成膜が行なわれることを特徴とする請求項2に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  6. 前記真空槽内においてスパッタリングにより成膜が行なわれるとともに、前記ガス供給パイプから酸素、窒素、フッ素、水素、塩素の内の何れかのガスまたはそれらの2種以上の混合ガスが供給されることを特徴とする請求項1に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  7. 前記真空槽内においてスパッタリングにより成膜が行なわれるとともに、前記ガス供給パイプからアルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガスあるいは不活性ガスが供給されることを特徴とする請求項1に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  8. 矩形状をなすスパッタリングカソードを具備し、該スパッタリングカソードの長手方向に沿ってガス供給パイプが配置されていることを特徴とする請求項3に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  9. 前記スパッタリングカソードがデュアルマグネトロンであることを特徴とする請求項8に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  10. 複数のガス供給口を有するガス供給パイプを真空槽内に配して成る真空槽において、
    前記複数のガス供給口の絞りを調整する調整手段と、
    前記調整手段を真空槽の外部から調整する調整操作手段と、
    を有する真空槽のガス噴出量調整装置。
  11. 真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
    前記ガス供給系に設けられており、そのコンダクタンスが可変なガス吹出し口と、
    前記ガス吹出し口のコンダクタンスの調整を真空槽外から真空を破らずに行なう調整手段と、
    を具備する真空槽のガス噴出量調整装置。
  12. 前記調整手段が前記ガス吹出し口のコンダクタンスを離散的に変えることを特徴とする請求項11に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  13. 前記調整手段が前記ガス吹出し口のコンダクタンスを連続的に変えることを特徴とする請求項11に記載のガス噴出量調整装置。
  14. 前記ガス吹出し口が所定の長さを有する連続的なガス吹出し部から構成されるとともに、前記調整手段によって前記ガス吹出し部の長さ方向の任意の位置の開口度が調整されることを特徴とする請求項11に記載の真空層のガス噴出量調整装置。
  15. 真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
    前記ガス供給系によって供給されるガスの圧力を調整する調整手段と、
    を具備し、真空槽外から真空を破らずに前記調整手段によってガスの圧力を調整するようにしたことを特徴とする真空槽のガス噴出量調整装置。
  16. 真空槽内においてガスを供給するガス供給系と、
    前記ガス供給系に設けられており、真空槽外から真空を破らずにコンダクタンスの調整を行なうコンダクタンス調整手段と、
    を具備する真空槽のガス噴出量調整装置。
  17. 前記ガス供給系によって供給されるガスが真空成膜用プロセスガスであることを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  18. 真空槽内において遷移領域での反応性スパッタによって成膜が行なわれることを特徴とする請求項17に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  19. 真空槽内のガスの分圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されることを特徴とする請求項18に記載の真空槽のガス噴出量調整装置。
  20. プラズマの電圧を検出する検出手段を具備し、該検出手段の検出に応じてガスの供給量が制御されることを特徴とする請求項18に記載のガスの噴出量調整装置。
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