JP2008264836A - 熱間プレス鋼板部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 靭性に優れた熱間プレス鋼板部材の製造方法を提供する。
【解決手段】C:0.15〜0.45%およびMn+Cr:0.5〜3.0%を含有する化学組成を有する鋼板を、Ac3点以上の温度に加熱すること、Ac3点以上の温度に加熱した前記鋼板を加熱雰囲気から取り出して空冷を超えた急速な冷却に曝されることなく熱間プレスの金型内に送ること、金型内に送られた前記鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス鋼板部材とすること、そして、熱間プレスにおいて前記鋼板を冷却することからなり、前記加熱の終了時間から前記熱間プレスの開始時間までにおける鋼板が空冷による冷却に曝される時間を15秒間未満とし、前記熱間プレスにおける鋼板の冷却速度を前記鋼板の上部臨界冷却速度以上とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車のボデー構造部品、足回り部品等を始めとする機械構造部品等に使用される熱間プレス部材の製造方法に関する。
近年、自動車の軽量化のため、鋼材の高強度化を図り、使用重量を減ずる努力が進んでいる。自動車に広く使用される薄鋼板においては、鋼板強度の増加に伴って、プレス成形性が低下し、複雑な形状を製造することが困難になってきている。具体的には、延性が低下し、加工度が高い部位で破断が生じる、スプリングバックや壁反りが大きくなり、寸法精度が劣化する、といった問題が発生する。従って、高強度、特に780MPa級以上の引張強さ(以下、TSと表記)を有する鋼板を用いて、プレス成形により部品を製造することは容易ではない。
一方、特許文献1に示されているように、加熱した鋼板をプレス成形する熱間プレスと呼ばれる方法では、鋼板が高温で軟質、高延性になっているため、複雑な形状を寸法精度よく成形することが可能である。さらに、鋼板をオーステナイト域に加熱しておき、金型内で急冷(焼入れ)することにより、マルテンサイト変態による鋼板の高強度化が同時に達成できる。
特許文献2には、室温で予め所定の形状に成形後、オーステナイト域に加熱し、金型内で急冷することによって、鋼板の高強度化と成形性を同時に達成する予プレスクエンチ法が開示されている。
英国特許公報1490535号 特開平10−96031号公報
このような熱間プレス法や予プレスクエンチ法では、鋼板または予成形品を、通常、加熱炉に装入して加熱した後、加熱炉から抽出し、金型まで搬送して熱間プレスまたは急冷を施すが、このとき、加熱炉抽出から金型までの搬送に伴って、通常、鋼板が空冷されて温度低下が生じる。この空冷時間が長くなると、鋼板にフェライト変態が生じ、熱間プレス等により得られる鋼板部材の靭性を著しく劣化させることが、本発明者の検討により初めて明らかとなった。
本発明の具体的課題は、靭性に優れた熱間プレス鋼板部材の製造方法を提供することである。
本発明者らは、靭性面での劣化を防ぐべく、鋭意検討を行った結果、鋼板の化学組成、熱間プレス条件等の最適化により、靭性に優れる熱間プレス材を安定して製造できることを知見した。その知見に基づいて完成させた本発明は次の通りである。
(1) 質量%で、C:0.15〜0.45%およびMn+Cr:0.5〜3.0%を含有し、さらにP:0.05%以下、S:0.03%以下、Si:0.5%以下、Ni:2%以下、Cu:1%以下、V:1%以下およびAl:1%以下の1種または2種以上を含有し、残部Fe及び不純物からなる化学組成を有する鋼板を、Ac3点以上の温度に加熱すること、Ac3点以上の温度に加熱した前記鋼板を加熱雰囲気から取り出して空冷を超えた急速な冷却に曝されることなく熱間プレスの金型内に送ること、金型内に送られた前記鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス鋼板部材とすること、そして、熱間プレスにおいて前記鋼板を冷却することからなる熱間プレス鋼板部材の製造方法であって、前記加熱の終了時間から前記熱間プレスの開始時間までにおける鋼板の空冷時間を15秒間未満とし、前記熱間プレスにおける鋼板の冷却速度を前記鋼板の上部臨界冷却速度以上とすることを特徴とする、引張強さが1.2GPa以上で、フェライトを2面積%以下含有し残部がマルテンサイトからなる金属組織を備える、熱間プレス鋼板部材の製造方法。
(2) 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、B:0.01%以下を含有する、上記(1)に記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
(3) 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Nb:1.0%以下およびMo:1.0%以下よりなる群から選ばれる1種または2種を含有する、上記(1)または(2)に記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
(4) 前記化学組成が、Feの一部に代えて、下記式(1)を満たす量のTiを含有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
3.42N+0.001≦Ti≦3.42N+0.5 (1)
ここで、式中のTiおよびNは鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
(5) 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.005%以下を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
(6) 前記鋼板が、表面にめっき層を備えるめっき鋼板である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
次に、本発明において、その構成および化学組成を上述のように限定した理由について説明する。以後の説明で化学組成の構成元素の含有量を示す「%」は「質量%」を表す。
本発明における鋼板の化学組成については、以下のように規定する。
C:0.15〜0.45%
Cは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度を主に決定する非常に重要な元素である。C含有量が0.15%未満では、本発明が目的とする焼入れ後強度でTS1.2GPa以上を確保することが困難となる。一方、C含有量が0.45%を超えると、焼入れ後の強度が過剰に高くなり、熱間プレス鋼板部材の靱性劣化が著しくなる。したがって、C含有量を0.15%以上0.45%以下とする。C含有量は、0.20%以上0.33%以下とすることが好ましい。
Mn+Cr:0.5〜3.0%
MnおよびCrは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度を安定して確保するために、非常に効果のある元素である。少なくとも1種配合すればよい。しかし、MnおよびCrの合計含有量(以下、「(Mn+Cr)含有量」ともいう。)が0.5%未満ではその効果は十分ではなく、一方で(Mn+Cr)含有量が3.0%を超えるとその効果は飽和するばかりか、却って安定した強度確保が困難となる。したがって、(Mn+Cr)含有量を0.5%以上3.0%以下とする。(Mn+Cr)含有量は、0.8%以上2.0%以下とすることが好ましい。
好適態様では、MnおよびCrは、それぞれ、0.1〜3.0%、0.01〜3.0%とすることが好ましい。
B:0.01%以下
Bは、鋼板の焼入れ性を高め、かつ焼入れ後強度の安定確保効果をさらに高めるのに有効である。また、粒界に偏析して粒界強度を高め、靱性を向上させる点でも重要な元素である。さらに、熱間プレスに供する前の加熱時におけるオーステナイト粒成長抑制効果も高く、これによっても靭性の向上がもたらされる。したがって、必要に応じて含有させることができる。しかし、B含有量が0.01%を超えるとその効果は飽和してコスト増を招く。したがって、Bを含有させる場合には、その含有量を0.01%以下とすることが好ましく、0.0030%以下とすることがさらに好ましい。なお、Bによる上記効果を得るには、B含有量を0.0001%以上とすることが好ましく、0.0010%以上とすることがさらに好ましい。
Nb:1.0%以下
Nbは、鋼板をAc3点以上に加熱したときに、再結晶を抑制しかつ微細な炭化物を形成してオーステナイト粒を細粒にするため、靱性を大きく改善する効果を有する。したがって、必要に応じて含有させることができる。しかし、Nb含有量が1.0%超になると、その効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。したがって、Nbを含有させる場合には、その含有量を1.0%以下とすることが好ましく、0.15%以下とすることがさらに好ましく、0.1%以下とすることが最も好ましい。なお、Nbによる上記効果を得るには、Nb含有量を0.02%以上とすることが好ましく、0.04%以上とすることがさらに好ましい。
Mo:1.0%以下
Moは、鋼板をAc3点以上に加熱したときに、微細な炭化物を形成してオーステナイト粒を細粒にするため、靱性を大きく改善する効果を有する。したがって、必要に応じて含有させることができる。しかし、Mo含有量が1.0%超になると、その効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。したがって、Moを含有させる場合には、その含有量を1.0%以下とすることが好ましく、0.2%以下とすることがさらに好ましく、0.15%以下とすることが最も好ましい。なお、Moによる上記効果を得るには、Mo含有量を0.01%以上とすることが好ましく、0.04%以上とすることがさらに好ましい。
式: 3.42N+0.001≦Ti≦3.42N+0.5
Tiは、鋼板をAc3点以上に加熱したときに、再結晶を抑制し微細な炭化物を形成してオーステナイト粒を細粒にするため、靱性を大きく改善する効果を有する。したがって、必要に応じて含有させることができる。上記効果を確実に得るためにTi含有量を(3.42N+0.001)以上とすることが好ましい。一方、Ti含有量が(3.42N+0.5)超になると、その効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。したがって、Ti含有量はN含有量に応じて下記式(1)を満足するように含有させることが好ましい。
3.42N+0.001≦Ti≦3.42N+0.5 (1)
Ti含有量をN含有量に応じて下記式(2)を満足するように含有させることがさらに好ましい。
3.42N+0.02≦Ti≦3.42N+0.08 (2)
Ca:0.005%以下
Caは、鋼中の介在物を微細化し、焼入れ後の靱性を向上させる効果を有する。したがって、必要に応じて含有させることができる。しかし、Ca含有量が0.005%超になると、その効果は飽和し、いたずらにコスト増を招く。したがって、Caを含有させる場合には、その含有量を0.005%以下とすることが好ましく、0.004%以下とすることがさらに好ましい。なお、Caによる上記効果を確実に得るには、Ca含有量を0.001%以上とすることが好ましく、0.002%以上とすることがさらに好ましい。
P:0.05%以下、S:0.03%以下、Si:0.5%以下、Ni:2%以下、Cu:1%以下、V:1%以下、Al:1%以下
これらの元素は、少なくとも1種含有される。いずれも鋼板の焼入れ性を高めかつ焼入れ後強度の安定確保に効果の有る元素である。しかし、上限値以上に含有させてもその効果は小さく、かついたずらにコスト増を招くため、各合金元素の含有量は上述の範囲とする。
本発明にかかる鋼板の化学組成は残部Feおよび不純物である。
本発明にかかる鋼板は、熱間プレスに供する前にAc3点以上の温度に加熱され、その後熱間プレスが施される。したがって、加熱前の室温における機械的性質は重要ではなく、加熱前の金属組織については特に規定しない。つまり、熱延鋼板または冷延鋼板のいずれを使用してもよく、いわゆる鋼板であればよく、その製造方法については限定しない。
また、鋼板の表面にはめっきが施されていても構わない。めっきは電気めっきであってもよいが、生産性の観点からはZnやAlなどの溶融金属めっきであることが好ましい。熱間プレスにおける成形性の観点からは合金化溶融Znめっきであることが好ましい。
本発明によれば、このように用意された鋼板は、加熱、抽出・搬送、金型成形、冷却の各段階を経て、熱間プレス鋼板部材となる。
すなわち、本発明の鋼板は、熱間プレス後に目的とする強度及び靭性を得るために、まず、熱間プレスに供する前にAc3点以上の温度への加熱が行われる。かかる加熱は通常の加熱炉に装入することで行えばよい。このときにAc3点以上の温度とする保持時間は特に限定しないが、より確実にオーステナイト単相とする観点からは1分間以上とすることが好ましく、コストおよび生産性の観点から10分間以下とすることが好ましい。
加熱が終わってから、加熱雰囲気から取り出し、金型の位置にまで鋼板を搬送する。その間に、例えば炉からの抽出時、金型装置への搬送時あるいは投入時などに加熱鋼板は少なくとも一部において空冷状態に曝されることがある。したがって空冷による温度低下は避けられない。そのため、そのような空冷は可及的短時間とすべきであり、前記加熱の終了時間から前記熱間プレスの開始時間までにおける鋼板の空冷時間は15秒間未満とする。空冷時間が15秒間以上になるとフェライト変態が進み、熱間プレス後の熱間プレス鋼板部材の靭性が劣化する。空冷時間は10秒間以下とすることが好ましく、5秒間以下とすることがさらに好ましい。
このような空冷時間の調整は、加熱炉からの取り出し後、通常は空冷に曝される金型までの搬送時間を調整することで行うことができる。
本発明にあっては、加熱の終了時以後、熱間プレス開始までの間において空冷を超えた急速な冷却に加熱鋼板が曝されることはない。
ここで、加熱の終了時とは、例えば加熱を加熱炉に装入して行う場合には加熱炉から抽出した時であり、通電加熱や誘導加熱により行う場合には通電等を終了した時である。
このようにしてAc3 点以上に加熱された鋼板は直ちに金型内に送られる。金型内に案内された加熱鋼板には熱間プレスが施される。このとき金型は予め予熱しておくがそれでも金型自体がAc3点温度にまで加熱されることはないから、熱間プレスに際して成形と同時に鋼板は冷却されることになる。もちろん、金型を十分に予熱することでプレス成形時には冷却が行われないようにしてもよい。熱間プレス成形後も金型内にとどまっている鋼板は金型からの冷却を受けることになる。通常の条件下では余り考えられないが、例えばMs点以下という温度域にまで熱間プレス成形時に十分に冷却が進行してしまえば、熱間プレス成形後の金型内での冷却は行われなくてもよい。
したがって、本発明にあっては、熱間プレスにおいて、つまり熱間プレス成形時において、および/または、熱間プレス成形終了後において鋼板が冷却を受けるのであり、前記冷却の冷却速度を「熱間プレスにおける鋼板の冷却速度」という。
このときの熱間プレスにおける鋼板の冷却速度は、熱間プレス後の熱間プレス鋼板部材の金属組織をマルテンサイト組織にして所望の強度を得るために、上部臨界冷却速度以上で室温まで冷却する。本発明の鋼板では60℃/s以上とすれば十分である。
かかる冷却速度を実現するには、金型の予熱温度を調整するか、熱間プレス開始後直ちに金型の水冷・空冷など、適宜冷却手段を講じればよい。
なお、熱間プレス後に得られるマルテンサイト中に、数%程度の残留オーステナイトやオートテンパー効果により析出したセメンタイトが存在していても、本発明の効果にはなんら支障を与えない。
本発明において、熱間プレス後の熱間プレス鋼板部材の金属組織に占めるフェライトの割合は2面積%以下とする。フェライトの割合が2面積%を超えると熱間プレス後の熱間プレス鋼板部材の靭性が著しく劣化する。フェライトの割合は1面積%以下であることが好ましく、0.5面積%以下であることがさらに好ましい。残部はマルテンサイトであるが、後述するように不可避的に生じるような残留オーステナイトやセメンタイトを含有していてもよい。
かくして本発明によれば、引張強さが1.2 GPa以上という高強度鋼板部材が得られるのである。そのような部材の例としては、熱間プレスにより製造できるものであれば、特に制限はないが、通常は、バンパーレインフォースメントやドアビームなどの製品であることが好ましい。そのような製品は従来は、冷間プレスやロール成形で製造していたことからコスト的にも熱間プレス成形で製造できれば、その実用上の意義は大きいことが分かる。
本発明の実施例について説明する。
表1に示した化学組成を有する鋼板(板厚:2.6mm)を供試材とした。これらの鋼板は、実験室にて溶製したスラブを1250℃にて30分加熱した後、900℃以上で熱間圧延を行い、板厚4mmの鋼板とした。熱間圧延後は、600℃まで水スプレー冷却したのち炉に装入し、600℃で30分保持した後、20℃/時で室温まで徐冷することにより、熱延巻き取り工程を模擬した。
このようにして得た熱延板は、酸洗によりスケールを除去した後、冷間圧延にて板厚2.6mmとした。
得られた鋼板を、2.6t×110w×200L(mm)の寸法に切断し、ガス炉内で、空燃比1.1かつ表2の条件にて加熱して、加熱炉より取り出し、空冷時間を種々変化させて、平板の鋼製金型を用いて、熱間プレスを行った。なお、保持時間とは、炉に装入後のAc3点に達した時から、炉から取り出すまでの時間をいう。
熱間プレスした鋼板のフェライト率(面積率)は、断面の光学顕微鏡観察画像または電子顕微鏡観察画像より、画像解析を行って算出した。
また熱間プレスした鋼板を、2.5t×10w×55L(mm)サイズのVノッチシャルピー試験片に加工し、シャルピー衝撃試験に供した。このときの0℃でのシャルピー衝撃値が20J/cm2以上を有するものを合格とした。
本発明例である例No.1〜7では、靭性が十分であった。一方、比較例である例No.8及び例No.9では、本発明範囲を満足しないため、フェライト率が高く、靭性が不十分であった。
Figure 2008264836
Figure 2008264836

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.15〜0.45%およびMn+Cr:0.5〜3.0%を含有し、さらにP:0.05%以下、S:0.03%以下、Si:0.5%以下、Ni:2%以下、Cu:1%以下、V:1%以下およびAl:1%以下の1種または2種以上を含有し、残部Fe及び不純物からなる化学組成を有する鋼板を、Ac3点以上の温度に加熱すること、Ac3点以上の温度に加熱した前記鋼板を加熱雰囲気から取り出して空冷を超えた急速な冷却に曝されることなく熱間プレスの金型内に送ること、金型内に送られた前記鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス鋼板部材とすること、そして、熱間プレスにおいて前記鋼板を冷却することからなる熱間プレス鋼板部材の製造方法であって、前記加熱の終了時間から前記熱間プレスの開始時間までにおける鋼板が空冷に曝される時間を15秒間未満とし、前記熱間プレスにおける鋼板の冷却速度を前記鋼板の上部臨界冷却速度以上とすることを特徴とする、引張強さが1.2GPa以上で、フェライトを2面積%以下含有し残部がマルテンサイトからなる金属組織を備える、熱間プレス鋼板部材の製造方法。
  2. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、B:0.01%以下を含有する、請求項1に記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
  3. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Nb:1.0%以下およびMo:1.0%以下よりなる群から選ばれる1種または2種を含有する、請求項1または2に記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
  4. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、下記式(1)を満たす量のTiを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
    3.42N+0.001≦Ti≦3.42N+0.5 (1)
    ここで、式中のTiおよびNは鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
  5. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.005%以下を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
  6. 前記鋼板が、表面にめっき層を備えるめっき鋼板である、請求項1〜5のいずれかに記載の熱間プレス鋼板部材の製造方法。
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