JP2008262303A - 火災リスク評価装置及び火災リスク評価プログラム - Google Patents

火災リスク評価装置及び火災リスク評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することを目的とする。
【解決手段】火災進展パターン生成手段14の火災フェーズ生成手段24が入力設定22に基づいて予め定めた火災の鎮火パターンを表す火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンを全て生成し、火災進展パターン生成手段14の発生確率算出手段26が入力設定22の情報に基づいて火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、防災設備能力に基づいて火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出し、被害状況算出手段16が焼損面積、水損面積、及び煙損面積を算出し、被害額算出手段18が焼損額、水損額、及び煙損面積を算出し、リスク算出手段20が各機能構成による処理に基づいて火災リスクを総合的に評価するための指標を算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、火災リスク評価装置及び火災リスク評価プログラムにかかり、特に、建物の火災に対するリスクを定量化して評価する火災リスク評価装置及び火災リスク評価プログラムに関する。
建物の火災リスクを評価する方法としては、例えば、特許文献1に記載の技術が提案されている。
特許文献1に記載の技術では、建物条件、室条件、空間構成条件、防火対策条件、環境条件を初期条件として設定することで、火災時に想定される火災シナリオを抽出して、建物の竣工から建て替えまでの使用期間内に想定される火災リスク(建物、収容物の直接被害、事業中断による間接損害のコストとその発生確率等)を火災時の被害状況や被害額として算出することが提案されている。
特開2004−334760号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、火災シナリオ(以下、火災進展パターンと称す)を抽出することが提案されているものの、具体性や実現性に欠けるため、全ての火災進展パターンを抽出できるとは考えられない。
さらに、建物内の各部屋で想定される火災継続時間が長くなるにつれて、防災設備能力が変化して隣室への延焼や上階延焼の可能性が高くなるが、これらについては考慮されておらず、具体性や評価精度の確保から問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、火災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の火災リスク評価装置は、建物に関する情報、建物価格、出火室、防災設備条件、及び火災継続時間を入力設定するための設定手段と、前記設定手段によって入力設定された建物に関する情報及び出火室に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンを全て生成する生成手段と、前記設定手段によって入力設定された防災設備条件及び火災継続時間に基づいて、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、該防災設備能力に基づいて、前記生成手段によって生成された前記火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出する発生確率算出手段と、前記設定手段によって入力設定された建物に関する情報に基づいて、各前記火災進展パターンの被害状況を算出する被害状況算出手段と、前記設定手段によって入力設定された建物価格及び前記被害状況算出手段の算出結果に基づいて、損害額を算出する損害額算出手段と、前記発生確率算出手段の算出結果と、前記被害状況算出手段又は前記損害額算出手段の算出結果とに基づいて、所定の被害を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を算出するリスク算出手段と、前記リスク算出手段の算出結果を表示する表示手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、設定手段では、建物に関する情報(建物階数、主用途、延床面積、構造種別、築後経過年数、建物再調達原価、躯対・仕上げ・設備価格の構成割合、平面形状等)、建物価格(収容物や資産の価格を含む建物価格)、出火室(出火階等)、防災設備条件(出火率、防煙区画、防火区画、消化器・屋内消火栓・スプリンクラーの有無、平面区画を構成する防火戸の仕様・数量、竪穴区画を構成する防火戸の仕様・数量、層間区画の仕様、外壁開口部の形状、外壁開口部からの延焼性等)、及び火災継続時間が入力設定される。
生成手段では、設定手段によって入力設定された建物に関する情報及び出火室に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンが全て生成される。例えば、生成手段は、イベントツリー等の手法を用いて全ての火災進展パターンを生成することが可能である。
発生確率算出手段では、設定手段によって入力設定された防災設備条件及び火災継続時間に基づいて、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、該防災設備能力に基づいて、生成手段によって生成された火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率が算出される。すなわち、火災継続時間によって防災設備能力が変化するのでこれを考慮して火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率が算出される。
被害状況算出手段では、設定手段によって入力設定された建物に関する情報に基づいて、各火災進展パターンの被害状況(例えば、焼損面積、水損面積、煙損面積等)が算出され、損害額算出手段では、設定手段によって入力設定された建物価格及び被害状況算出手段の算出結果に基づいて、損害額(例えば、焼損額、水損額、煙損額等)が算出される。
そして、リスク算出手段では、発生確率算出手段の算出結果と、被害状況算出手段又は損害額算出手段の算出結果とに基づいて、所定の被害(例えば、所定被害状況や所定損害額)を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率が算出され、表示手段にリスク算出手段の算出結果が表示される。すなわち、超過確率を参照することによって設定手段によって入力された建物の防災性能を定量的に判断することができる。また、防災設備条件等の入力設定を変更して超過確率をリスク算出手段によって再度算出することによって、設定変更による効果を把握することが可能となる。また、各火災進展パターンの発生確率を算出する際に、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて発生確率を算出するので、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することができる。
従って、火災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することができる。
なお、請求項2に記載の発明のように、建物の収益に関する情報に基づいて、被災前の建物の収益性を算出し、算出した前記収益性に基づいて営業損失額を算出する営業損失算出手段を更に備えて、設定手段が、建物の収益に関する情報、及び火災発生による休業範囲と再開日数を更に入力設定し、リスク算出手段が、営業損失算出手段の算出結果に基づいて、営業損失について所定額を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を更に算出するようにしてもよい。これによって火災による営業損失についても評価することが可能となる。
また、生成手段は、請求項3に記載の発明のように、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することによって全ての火災進展パターンを生成することができる。
一方、請求項4に記載の火災リスク評価プログラムは、コンピュータに以下の処理を実行させる火災リスク評価プログラムであって、前記処理は、建物に関する情報、建物価格、出火室、防災設備条件、及び火災継続時間を入力設定する設定ステップと、前記設定ステップで入力設定した建物に関する情報及び出火室に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンを全て生成する生成ステップと、前記設定ステップで入力設定した防災設備条件及び火災継続時間に基づいて、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、該防災設備能力に基づいて、前記生成ステップで生成した前記火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出する発生確率算出ステップと、前記設定ステップで入力設定した建物に関する情報に基づいて、各前記火災進展パターンの被害状況を算出する被害状況算出ステップと、前記設定ステップで入力設定した建物価格及び前記被害状況算出ステップの算出結果に基づいて、損害額を算出する損害額算出ステップと、前記発生確率算出ステップの算出結果と、前記被害状況算出ステップ又は前記損害額算出ステップの算出結果とに基づいて、所定の被害を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を算出するリスク算出ステップと、前記リスク算出ステップの算出結果を表示する表示ステップと、を含むことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の火災リスク評価装置としてコンピュータを動作させるプログラムであり、請求項1と同様に、火災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することができる。
なお、請求項5に記載の発明のように、建物の収益に関する情報に基づいて、被災前の建物の収益性を算出し、算出した前記収益性に基づいて営業損失額を算出する営業損失算出ステップを更に含み、設定ステップが、建物の収益に関する情報、及び火災発生による休業範囲と再開日数を更に入力設定し、リスク算出ステップが、営業損失算出ステップの算出結果に基づいて、営業損失について所定額を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を更に算出するようにしてもよい。これによって請求項2に記載の発明と同様に、火災による営業損失についても評価することが可能となる。
また、生成ステップは、請求項6に記載の発明のように、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することによって全ての火災進展パターンを生成することができる。
以上説明したように本発明によれば、火災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置の概略構成を示すブロック図である。
火災リスク評価装置10は、図1に示すように、CPU10A、RAM10B、ROM10C、及びインプットアウトプットインタフェース(I/O)10Dを備えた一般的なコンピュータからなる。
I/O10Dには、ハードディスク(HDD)10H、モニタ10M、及びキーボード10K等の周辺機器が接続されている。
HDD10Hには、火災リスクを評価するための火災リスク評価プログラムや該火災リスクプログラムで用いる各種データが記憶されており、キーボード10Kの指示入力等によってCPU10Aが該火災リスク評価プログラムを実行するようになっている。
ここで、当該火災リスク評価プログラムについて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置における火災リスク評価プログラムの機能構成を示す機能ブロック図である。
火災リスク評価プログラム12は、火災進展パターン生成手段14、被害状況算出手段16、損害額算出手段18、及びリスク算出手段20を備えており、キーボード10Kを介して行われる入力設定22に基づいて各機能構成による処理を実行することによって建物の直接損失や営業損失を算出して火災リスクを評価する。
火災進展パターン生成出手段14は、火災フェーズ生成手段24及び発生確率算出手段26を含み、火災フェーズ生成手段24は、建物の設計条件や防災条件等の入力設定22に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ(火災の鎮火パターン)毎に想定し得る当該建物で発生する火災進展パターンを全て生成し、発生確率算出手段26は、入力設定22の情報に基づいて火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、求めた防災設備能力に基づいて火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出する。
被害状況算出手段16は、焼損面積算出手段28、水損面積算出手段30、及び煙損面積算出手段32を含み、焼損面積算出手段28は入力設定22に基づいて焼損面積を算出し、水損面積算出手段30は入力設定22に基づいて水損面積を算出し、煙損面積算出手段28は入力設定22に基づいて煙損面積を算出する。
被害額算出手段18は、焼損額算出手段34、水損額算出手段36、及び煙損額算出手段38を含み、焼損額算出手段34は焼損面積算出手段28の算出結果に基づいて焼損額を算出し、水損額算出手段36は水損面積算出手段30の算出結果に基づいて水損額を算出し、煙損額算出手段38は煙損面積算出手段32の算出結果に基づいて煙損面積を算出する。
リスク算出手段20は、火災進展パターン生成手段14、被害状況算出手段16、及び損害額算出手段18の各機能構成による処理に基づいて、火災リスクを総合的に評価するための指標を算出する。
さらに、火災リスク評価プログラム12は、営業損失算出手段54を備えており、営業損失算出手段54は、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合に、火災進展パターン生成手段14の処理結果及び入力設定22によって入力設定された情報に基づいて、被災前後の建物の収益性を算出して火災による営業損失額を算出する。
そして、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合に、リスク算出手段20は、営業損失についても火災リスクを総合的に評価するための指標を算出する。
続いて、上述のように構成された火災リスク評価プログラムの各機能構成について更に詳細に説明する。
まず、火災リスク評価プログラムを実行するにあたり、キーボード10Kを介して入力する入力設定22について詳細に説明する。
入力設定22として入力設定する内容の概略は、表1に示すように、建物建物に関する情報や防災安全性に関する条件等を入力設定する。建物に関する情報としては、例えば、建物階数、主用途、延床面積、構造種別、築後経過年数、建物再調達原価、躯体・仕上げ・設備価格の構成割合、平面形状等を入力し、防災安全性に関する条件としては、出火階等の出火室、出火率、防煙区画、防火区画、消化器・屋内消火栓・スプリンクラーの有無、平面区画を構成する防火戸の仕様・数量、竪穴区画を構成する防火戸の仕様・数量、層間区画の仕様、外壁開口部の形状、外壁開口部からの延焼性等の防災設備条件を入力する。
Figure 2008262303
ところで、入力設定22としては、建物の直接損失から火災リスクを評価する場合の入力設定と、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合の入力設定と、がある。
建物の直接損失から火災リスクを評価する場合の入力設定22としては、詳細には図3に示すように、建物設定40、建物価格設定42、出火室設定44、防火設備等性能設定46、及び各階の火災継続時間設定48を入力する。
建物設定40としては、建物階数、主用途、延床面積、構造種別、築後経過年数等の建物に関する情報を入力設定する。
建物価格設定42としては、規模別、品等別の建物単価を入力設定する。また、より詳細な被害想定を行うために、建物価格を一般的な調査や評価で行われるように耐用年数の異なる躯体・設備・仕上げに分類して入力する。なお、建物価格の設定は、建物物価調査会等の資料や対象とする建物の見積資料などに基づいて入力することが可能である。
さらに、建物価格設定42として、収容物価格や各階の資産の価格を設定する。収容物価格の設定は、建物用途によっては収容物の被害額も過大になる場合も多いため、火災による被害を受ける恐れのある収容物の価格を設定する。また、各階層の床面積も入力して、より複雑な建物形状にも対応する。例えば、建物価格設定42による設定結果の一例を表2に示す。なお、以降表の中に記載した「○○」や「××」は本来は数値又は文字が記載されるものを省略し、「↑」は同一のものが続く意味で記載している。
Figure 2008262303
出火室設定44では、出火室の階数と出火階の平面パターンを設定する。この時、出火室と出火階の情報(面積、防火戸の仕様等)も合わせて入力する。なお、図4に出火階の平面パターンの一例を示す。図4(A)の平面1は、火災室から前室を通して竪穴(階段、エレベータ、エスカレータ等)につながる場合を示し、図4(B)の平面2は、火災室から直接竪穴と他の部屋を伝わって竪穴につながる場合を示し、図4(C)の平面3は、火災室から直接竪穴につながる場合を示し、図4(D)の平面4は、階段室を火災室とする場合を示す。
防火設備等性能設定46では、消火設備の成功率、防火戸の成功率、防火戸の火災による性能低下率等を設定する。
消火設備の成功率は、論文等で報告されている消火設備の作動率を各名目作動率として、これに対して経過年数や管理状況による性能低下を加味して、実質的な作動率(=防火設備の成功率)を設定する。より具体的には、消火設備の成功率=A×B×C(A:消火設備の名目作動率、B:経過年数による低下率、管理状況による低下率)として設定する。なお、表3に本実施の形態で用いる火災設備の作動率の一例を示す。
Figure 2008262303
火災時の延焼拡大を防火区画の構成要素である防火戸で遮断するために、防火戸が火災時に作動した上で、火災加熱によって高温になる防火戸からの延焼も防止する必要があるため、防火戸の成功率は、実質成功率を求めた上で火災加熱による防火戸の性能低下率を加味して求める。より具体的には、防火戸の成功率=防火戸の実質作動率×防火戸の火災による性能低下率K(Tf)として求める。なお、防火戸の実質作動率=A×B×C(A:防火戸の名目作動率、B:経過年数による低下率、C:管理状況による低下率)として設定する。なお、表4に経過年数による低下率及び管理状況による低下率がない場合の防火戸(平面区画)の作動率設定の一例を示し、表5に経過年数による低下率及び管理状況による低下率がない場合の防火戸(竪穴区画:階段部、エスカレータ部)の作動率設定の一例を示し、表6に経過年数による低下率及び管理状況による低下率がない場合の防火戸(竪穴区画:エレベータ部)の作動率設定の一例を示す。
Figure 2008262303
Figure 2008262303
Figure 2008262303
また、防火戸の火災による性能低下率K(Tf)(性能低下がない場合は1.0)の設定は、火災継続時間Tと防火戸の性能低下率K(T)の関係を管理者設定により予め設定し、検討する部屋の火災継続時間Tfに応じて設定する。なお、防火戸の火災による性能低下率K(Tf)の一例を図5に示す。
また、火災継続時間の設定48は、建設室告示第1433号の耐火性能検証法に基づき算出する。但し、例えば、表7に示すように、主用途、開口、積載可燃物に応じて簡易設定してもよい。表7は、多数のプロジェクト等に対して耐火性能検証法を適用して把握した火災継続時間の一般的な傾向例を示すものである。
Figure 2008262303
なお、消火設備や防火戸の作動率は、消化設備や防火戸のメーカーや種類等により異なると考えられるので、個別に設定可能なようにしてもよい。また、経過年数による劣化としては、デフォルト値として、学会論文等で報告されている作動率に設定するようにしてもよい。
一方、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合の入力設定22としては、図6に示すように、上述の建物の直接損失から火災リスクを評価する場合の設定入力に加えて、建物収益性設定50及び休業範囲・再調達日数設定52を入力する。なお、建物収益性設定50及び休業範囲・再調達日数設定52では、事務所ビル等の賃貸が可能な賃貸用建物と、工場建築等の事業用建物に大別して設定する。
建物収益性設定50としては、賃貸用建物の場合には、単位面積・期間当たりの賃貸収入、賃貸面積(レンタブル比)、経費率等を入力し、事業用建物の場合には、事業所前年売上高、事業所の利益率、建物被災時の事業所全体の売上高減少率等を入力する。
休業範囲・再調達日数設定52としては、賃貸用建物及び事業所用建物共に、休業面積や再調達日数等を入力する。なお、休業面積の設定は、被災時の建物の休業範囲が被害規模によって異なるので、被害面積と休業面積の関係を、予め定めた条件で算出する。例えば、本実施の形態では、被害面積×α(所定倍率)で休業面積を算出する方法と、休業範囲が100%となる被害割合を設定して休業面積を算出方法の2種類の設定方法から選択するようになっている。また、再調達日数の設定入力では、被害面積の規模に応じて想定される建物の改修期間(再調達日数)を厳密に求めるのは困難であるため、建物部分復旧の場合と建物全体復旧の場合の再調達日数を、予め入力条件として設定する。
以上のように入力設定を行うと、火災フェーズ生成手段24は、図7に示す予め定めたフェーズ1〜6に示す6パターンの基本的な火災フェーズを元に、キーボード10K等を介して入力された入力設定22に基づいて、全ての火災進展パターンを生成する。全ての火災進展パターンの生成は、例えば、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することによって行われる。なお、本実施の形態では、6パターンの火災フェーズは、出火せずをフェーズ1、初期火災で鎮火をフェーズ2、区画火災で鎮火をフェーズ3、階火災で鎮火をフェーズ4、上階延焼後に鎮火をフェーズ5、出火階以上全焼をフェーズ6とし、火災フェーズ生成手段24は、イベントツリーを利用して全ての火災進展パターンを生成する。例えば、3階建て建物で出火階1階の場合の火災進展パターンを生成した結果を図8に示す。この場合には、上階延焼せずに鎮火するフェーズ1〜4は4パターン(図8中のスクリーントーン部)となり、上階延焼後に鎮火するフェーズ5は3パターン(図8中の右斜線部)となり、出火階以上全焼するフェーズ6は4パターン(図8左斜線部)となる。なお、この他の建物階数、出火階、及び最大延焼階数毎の火災進展パターン数の一例を表8に示す。
Figure 2008262303
また、発生確率算出手段26は、各階の防火戸の仕様、成功率、配置状況、外壁から上階延焼を考慮して、各階の延焼防止性能を算出する。なお、表9に示すように、延焼防止性能をまとめて表示するようにしてもよい。
Figure 2008262303
詳細には、発生確率算出手段26は、火災フェーズ生成手段24によって生成された各火災フェーズ毎の発生確率を以下のように算出する。
出火しないフェーズ1の発生確率は、表10に示す床面積当たりの年間火災発生率p1(回/m・年)から、1棟当たりの年間出火率P1=p1×延床面積(回/棟・年)とすると、当該建物で火災が発生しない確率PHD(1)=1−P1となる。なお、放火等を想定して出火した場合(出火率100%)や出火率を直接入力可能なようにしてもよい。
Figure 2008262303
初期火災で鎮火するフェーズ2は、火災が発生したが、火災初期において防火設備等が正常に機能して鎮火する場合であり、その発生確率PHD(2)=P1×P2となる。なお、P2は初期消火鎮火率である。
ここで、初期消火鎮火率P2は、図9に示すイベントツリーから、初期消火鎮火率P2=a×b+a×(1−b)×c+(1−a)×cとする。なお、a:人的感知率、b:屋内消火栓又は消化器の成功率、c:スプリンクラーの成功率(消火設備については管理状況や経過年数により性能低下も考慮する)である。
区画火災で鎮火するフェーズ3は、初期火災で鎮火できなかったが、当該区画の全ての防火戸が正常に作動して、火災防火区画内に留まった状態であり、発生確率PHD(3)=P1×(1−P2)×P3となる。
なお、平面区画の成功率P3(=当該区画の全防火戸が正常に作動する確率)は、3種類の防火戸を採用した場合を例とすると、P3=p3an1×p3bn2×p3cn3となる。ここで、p3a〜P3cは防火戸の成功率(0〜1)、n1〜n3は防火戸の数量とする。但し、防火戸の成功率p3a〜p3cは、上述した防火戸の成功率(表4〜6)から求めることができる。
階火災で鎮火するフェーズ4は、火災が区画火災で留まることなく階全体まで延焼拡大して、上階延焼せずに鎮火した場合であり、発生確率PHD(4)=P1×(1−P2)×(1−P3)×P4となる。
ここで竪穴区画の成功率P4は、竪穴区画を形成する防火戸が成功し、かつ外壁開口部からの上階延焼が発生しない場合とする。防火戸が3種類の場合には、竪穴区画の成功率P4=p4am1×p4bm2×p4cm3×p4dとなる。なお、p4a〜p4cは竪穴区画を構成する防火戸の成功率(0〜1)、m1〜m3は当該階の防火戸の数量、p4dは外壁開口部からの延焼防止率(0〜1:標準値を1とする)である。
外壁開口部からの延焼防止率p4dは、外壁開口部の大きさと層間区画(外壁開口部間の長さ)の法令への適合性により変化する値(0〜1の範囲の値)として設定する。例えば、表11に示すように適合開口部毎に各値(0〜1の範囲の値)を設定する。
Figure 2008262303
また、上階延焼後に鎮火するフェーズ5は、区画火災や階火災と留まることなく上階に延焼して鎮火した場合であり、階火災の状態から上階延焼する場合、及び区画火災の状態から上階延焼する場合がある。
階火災の状態から上階延焼する場合には、発生確率PHD(5)=P1×(1−P2)×(1−P3)×(1−P4)となる。ここで、フェーズ5の発生確率PHD(5)は、上階延焼確率であるが、火災による延焼階数が2階以上となる確率であり、延焼階数2階(区画火災0階、階火災2階)で、階火災で鎮火する確率PHD(5、0、2)は、PHD(5、0、2)=P1×(1ーP2)×(1−P3)×(1−P4)×P4となる。
建物が大規模なものになると、焼損階数がN階(区画火災a階、階火災b階)で、階火災で鎮火する確率PHD(5、a、b)の計算は複雑になるので、火災進展パターンを確定後に、当該パターンに対応した発生確率を算出する。なお、竪穴区画の成功率P4は、各階で異なる。
また、区画火災の常態から上階延焼する場合には、発生確率PHD(5)=P1×(1−P2)×P3×(1−P4)となる。
区画火災から上階延焼する場合は、上階においても区画火災と階火災が混在し、火災進展パターンは多岐にわたる。従って、階火災の状態から上階延焼する場合と同様に、火災進展パターンを確定した後に、当該パターンに対応して区画火災で鎮火する確率を算出する。
例えば、延焼階数が2階(区画火災2階、階火災0階)で区画火災で鎮火する確率PHD(5、2、0)は、PHD(5、2、0)=P1×(1−P2)×P3×(1−P4)×P3×P4となる。この場合の竪穴区画の成功率P4はP4=p4am1×p4bm2×p4cm3×p4dとなる。
なお、防火戸の数量(m1〜m3)は、防火区画内の竪穴区画に採用されているものとして、外壁開口部からの延焼防止率(p4d)も区画火災に対応したものを採用する。
全焼するフェーズ6は、出火階から上階延焼を繰り返して最上階まで延焼する場合であり、発生確率PHD(6、N、M)は、フェーズ5の計算方法と同様にして算出する。なお、PHD(6、a、b)=P1×(1−P2)×・・・となる。
一方、被害状況算出手段16は、入力設定22と火災進展パターン生成手段14の火災進展パターンの生成結果とその発生確率の算出結果等に基づいて、焼損面積算出手段28、水損面積算出手段30、及び煙損面積算出手段32のそれぞれが、焼損、水損、及び煙損の各面積を算出する。
焼損面積算出手段28は、火災進展パターン生成手段14によって生成された各火災進展パターンの各火災フェーズ毎の焼損面積を算出する。
すなわち、フェーズ1は出火しない場合で、フェーズ2は小火程度で鎮火した場合なので、焼損面積はそれぞれ0とし、フェーズ3、4はそれぞれ防火区画、出火階で火災が鎮火した場合なので、焼損面積はそれぞれ区画面積、当該階の床面積とし、フェーズ5、6は、区画火災による上階延焼、階火災による上階延焼、及びこれらの組み合わせによる上階延焼など火災進展パターンが多岐にわたるが、表12に示す式によって算出する。なお、表12には各火災フェーズ毎の焼損面積の算出方法を示す。
Figure 2008262303
なお、N1:出火階、N2:最上階、M1:区画火災での延焼階数、M2:階火災での延焼階数、M3(=M1+M2)、As(K):K階の防煙区画面積、Ar(K):K階の区画面積、Af(K):K階の床面積、a:区画火災の階数、b:階火災の階数とする。
また、水損面積算出手段30は、スプリンクラーや消化するために使用した水による損害面積を算出する。本実施の形態では、各火災フェーズ毎の水損面積を算出する。また、本実施の形態では、出火した階火災で鎮火する場合(フェーズ1〜4)では、水損が発生せず、上階延焼を伴う場合(フェーズ5、6)において水損が発生するものとして算出する。なお、表13は各火災フェーズ毎の水損面積の算出方法を示す。なお、フェーズ5、6については、焼損階数毎に出火階数以下の水損階数を予め定めておく。例えば、焼損階数が2階の場合に出火階以下の水損階数が4階と予め定め、出火階数が多くなるに従って水損階数も多くなるように定める。また、本実施の形態では、最下階においては水損被害が大きくなるように定めている。
Figure 2008262303
また、煙損面積算出手段32は、火災による煙による損害面積を算出する。本実施の形態では、水損面積算出手段30と同様に、各火災フェーズ毎の煙損面積を算出する。また、本実施の形態では、出火したが階火災で鎮火する場合(フェーズ1〜4)では、煙損が発生せず、上階延焼を伴う場合(フェーズ5、6)については、煙損と同様に、焼損階数毎に火災発生階以上の煙損階数を予め定めておく。例えば、焼損階数が2階の場合に火災発生階以上の煙損階数が47階と予め定め、出火階数が多くなるに従って煙損階数も多くなるように定める。また、本実施の形態では、最上階周辺の被害が大きくなるように定めている。なお、表14は各火災フェーズ毎の煙損面積の算出方法を示す。
Figure 2008262303
なお、Ar(K)はK階の区画面積、Af(K)はK階の床面積、aは区画火災の階数、bは階火災の階数を表す。
続いて、損害額算出手段18は、被害状況算出手段16の算出結果に基づいて、焼損額算出手段34、水損額算出手段36、及び煙損額算出手段38のそれぞれが、焼損、水損、及び煙損の各被害額を算出する。
延焼や煙伝播、消火に伴う水漏れ等の被害面積が損失コストに与える影響は、各々の被害が躯体・仕上げ・設備等に与える影響を考慮した上で、建物の再調達原価、躯体、設備、仕上げの構成比率及び収納物の価格に基づき、損失コストを算出する。
焼損額算出手段34は、焼損階の被害率を建物100%、収容物100%として焼損額を算出する。
水損額算出手段36は、水損階における、水漏れ被害の基本的な損傷を算出する。本実施の形態では、水損面積算出手段30によって算出された水損面積から水損額を算出する。水損率は、水損階数に応じて予め定めた水損率を適用する。なお、本実施の形態では、最も低い階の水損率は、最下階の直ぐ上階より高い水損率を設定する。
煙損額算出手段38は、煙損面積算出手段32によって算出された煙損面積に基づいて、煙損額を算出する。煙損率は、煙損階数に応じて予め定めた煙損率を適用する。なお、本実施の形態では、最上階付近の煙損率は最上階の直ぐ下階より高い煙損率を設定する。
そして、リスク算出手段20は、建物の直接損失から火災リスクを評価する場合には、焼損額算出手段34、水損額算出手段36、及び煙損額算出手段38によって算出された、焼損、水損、及び煙損の被害額を合計して各火災フェーズ毎に算出する。すなわち、各火災フェーズの被害額Cost(i)は、焼損額c1(i)、水損額c2(i)、煙損額c3(i)とすると、Cost(i)=c1(i)+c2(i)+c3(i)となる。
一方、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合には、営業損失算出手段54は、営業損失の算出に先立って、建物属性に応じて被災前の建物の収益性を算出して被災前後の建物収益性(営業収益、営業利益)を表16に示すように算出し、営業収益や営業利益の推移を表示可能なようにしている。より具体的には、建物の収益性の算出は、表15に示すように算出する。なお、表15の「A〜F」の記号は、表16の被災前後の建物の収益性の算出で使用する。
Figure 2008262303
Figure 2008262303
また、営業損失算出手段54は、表17に示すように、賃貸用建物と事業用建物とを分けて、営業損失額を算出する。
Figure 2008262303
そして、リスク算出手段20は、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合には、物や収容物の物的損害による損失額に加えて営業損失額e(i)も加算して算出する(Cost(i)=c1(i)+c2(i)+c3(i)+e(i))。なお、営業損失については、被災により被った営業利益の減少額を算出する。営業損失は、建物の業種業態により大きく異なり、本実施の形態では、事務所ビル等の賃貸が可能な賃貸用建物と、工場建築等の事業用建物とに大別して営業損失を算出する。
賃貸用建物の営業損失は、営業損失=単位面積・期間当たりの平均休業コスト×休業面積×再調達日数で算出する。賃貸用建物の場合には、被害面積の規模に応じて想定される建物の改修期間(再調達日数)を事業中断期間と仮定して、期間当たり平均休業コストとの積により、営業損失を算出する。
事業用建物の営業損失は、営業損失=売上高×建物全焼時の売り上げ減少率×休業割合×再調達日数/365日で算出する。事業用建物の場合には、建物が被災した場合の事業所全体への影響度(売上高の減少分)を加味できるように営業損失を算出する。
さらに、リスク算出手段20は、被害面積及び被害額について、その発生確率とこれら指標の関係で表現されるリスクカーブを算出する。なお、リスクカーブの評価指標は、被害面積や被害額等の絶対値だけでなく、被害率や被害率等の相対値も選択可能とする。また、リスクカーブは、被害面積や被害額を横軸とし、ある被害面積や被害額を超過する損害が生じる可能性(超過確率)を縦軸として表す。
また、リスク算出手段20は、リスクカーブを算出する際に、火災フェーズ毎の被害額と発生確率の積の総和で算出される平均的な損失期待値(NLE:Normal Loss Expectancy)を算出すると共に、火災時に想定し得る被害額の最大値である最大予測損失(PML:Probable Maximum Loss)を算出する。なお、平均的な損失期待値NLE=ΣCost(i)×PHD(i)で算出し、最大予測損失PMLは、現実に発生し得る最小の確率(例えば、5〜10%程度)における被害額として算出する。
続いて、本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置10で行われる火災リスク評価プログラムの処理の流れについて説明する。図10は、本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置で行われる火災リスク評価プログラムの処理の流れを表すフローチャートである。
まずはじめにステップ100では、設計条件入力が行われる。設計条件入力は、キーボード10Kを介してオペレータによって上述の入力設定22が行われる。なお、入力設定22は、上述したように、建物の直接損失から火災リスクを評価する場合と、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合と、に応じた入力を行う。
建物の直接損失から火災リスクを評価する場合には、例えば、建物設定画面等を表示するようにして建物情報(建物名称、階数、主用途、延床面積、構造、建築経過年数等)の入力を行い、建物価格設定画面を表示するようにして各階の床面積、用途、建物単価、建物の構成割合(躯対、設備、仕上)、収容物単価、各階価額等の情報の入力を行い、出火室の設定画面を表示するようにして出火室の平面区画形態等の設定を行い、出火室・火災階の特性画面を表示するようにして出火率(出荷率100%、直接入力、自動計算の何れかの選択)、出火室の特性(出火階、防煙区画面積、防火区画面積、消化器や消火栓やスプリンクラー等の消火システム、平面区画の仕様、竪穴区画の仕様等)、火災階の特性(エレベータ(EV)や階段やエスカレータ等の竪穴区画の仕様、層間区画の基準の適合性等)等の入力を行い、防火設備等の性能設定画面を表示するようにして初期火災の人的感知率、消化器や消火栓やスプリンクラー等の消火設備の作動率、種々の防火戸やシャッター等の作動率等の入力を行い、火災継続時間画面を表示するようにして各階の開口部や火災継続時間等の入力を行う。
続いて、ステップ102では、火災進展パターン生成手段14によって火災進展パターンを生成してステップ104へ移行するる。すなわち、上述したように、イベントツリーを用いて全ての火災進展パターンが火災フェーズ生成手段24によって生成される。この時、発生確率算出手段26によって、上述したように各火災フェーズ毎の発生確率が算出される。例えば、図8に示すように、火災フェーズ算出手段24が3階建て建物で出火階1階の場合の火災進展パターンを全て生成して、発生確率算出手段26が各発生確率を算出した算出結果を表9に示すような各階の延焼防止性能画面として表示する。なお、延焼防止性能画面では、各階の床面積、用途、出火階、出火率、初期火災率、平面区画成功率(対区画火災)、平面区画成功率(対階火災)等を表示する。
ここで、火災フェーズ生成手段24による火災進展パターンの生成方法について詳細に説明する。図11は、火災フェーズ生成手段24によって行われる火災進展パターン生成処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
ステップ150では、火災フェーズ1及び火災フェーズ2に対応する火災進展パターンが火災フェーズ生成手段24によって生成されてステップ152へ移行する。すなわち、出火せずのフェーズ1の火災進展パターンと、初期火災で鎮火するフェーズ2の火災進展パターンの2種類の火災進展パターンが生成される。
ステップ152では、区画火災の火災進展パターンが火災フェーズ生成手段24によって生成されてステップ154へ移行して、隣接区画の区画火災の火災進展パターンが生成されてステップ156へ移行する。
ステップ156では、当該階の全区画について火災進展パターンの生成が終了したか否かが火災フェーズ生成手段24によって判定され、該判定が否定された場合には、ステップ154に戻って当該階の全ての区画に対して火災進展パターンが終了するまで上述の処理が繰り返され、ステップ156の判定が肯定されたところでステップ158へ移行する。
ステップ158では、最上階まで火災進展パターン生成が終了したか否か火災フェーズ生成手段24によって判定され、該判定が否定された場合には着目階を次の上階に設定(160)してステップ152に戻って、各階の区画火災の火災進展パターンを生成する。そして、出火階以上の全階について全ての火災進展パターンの生成が終了したところでステップ158の判定が肯定されて当該処理を終了する。
すなわち、火災進展パターン生成処理では、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することによって全ての火災進展パターンを生成する。
そして、火災進展パターンの生成が終了すると図10のステップ104へ移行して、ステップ104では、被害状況算出手段16によって各火災フェーズ(フェーズ1〜6)毎の被害状況が算出されてステップ106へ移行する。すなわち、焼損面積算出手段28によって表12に示すように焼損面積が算出され、水損面積算出手段30によって表13に示すように水損面積が算出され、煙損面積算出手段32によって表14に示すように焼損面積が算出される。
ここで、一例として焼損面先算出手段28の焼損面積の算出方法について説明する。図12は、焼損面積算出手段による焼損面積算出方法を説明するためのフローチャートである。
まずステップ200では、出火したか否かを判定して、出火しない場合にはステップ202へ移行して焼損面積0とし算出し、出火する場合には初期鎮火したか否かを判定し(204)、初期鎮火する場合にはステップ206へ移行して、焼損面積を防煙区画として算出する。
また、ステップ204において鎮火しない場合には、ステップ208へ移行して、平面区画成功か否かを判定し、失敗した場合にはステップ210へ移行する。
ステップ210では、竪穴区画(対階火災)成功か否か判定し、成功した場合にはステップ212へ移行して、焼損面積を出火階又は当該階までの焼損面積として算出する。
また、竪穴区画(対階火災)失敗の場合にはステップ214へ移行して、最上階まで全焼か否か判定する。
最上階まで全焼する場合はステップ216で焼損面積を出火階以上全焼として算出する。
また、最上階まで全焼しない場合はステップ210に戻って次の階について竪穴区画(対階火災)成功か否かを判定する。
一方、ステップ208で平面区画が失敗の場合にはステップ218へ移行して、竪穴区画(対区画火災)成功か否か判定する。
竪穴区画(対区画火災)が成功の場合には、ステップ220へ移行して、焼損面積を防煙区画又は当該階までの焼損面積として算出する。
竪穴区画(対区画火災)が失敗の場合には、ステップ222へ移行して、最上階まで全焼か否か判定する。
最上階まで全焼しない場合はステップ208に戻って次の平面区画が成功か否かを判定する。
最上階まで全焼する場合はステップ216へ移行して、焼損面積を出火階以上全焼として算出する。
このように、平面区画の成功可否や竪穴区画の成功可否を順次判断して焼損面積を算出することによって、全ての火災進展パターンにおける焼損面先を算出することができる。なお、水損面積の算出や煙損面積の算出も同様な考え方で算出することが可能である。また、水損面積の算出や煙損面積の算出は、煙損の状況(焼損面積、焼損階等)を入力項目として水損面積算出手段30や煙損面積算出手段32から算出することも可能である。
一方、被害状況の算出が終了するとステップ106では、損害額算出手段18によって各火災フェーズ毎の損害額が算出されてステップ108へ移行する。すなわち、上述したように、焼損階の被害率を建物100%、収容物100%として焼損面積算出手段28の算出結果に基づいて焼損額算出手段34によって焼損額が算出され、水損階数に応じて予め定めた水損率で水損面積算出手段30の算出結果に基づいて水損額が水損額算出手段36によって算出され、煙損階数に応じて予め定めた煙損率で煙損面積算出手段32の算出結果に基づいて煙損額が煙損額算出手段38によって算出される。
続いて、ステップ108では、リスク算出手段20によってリスクが算出されてステップ110へ移行する。すなわち、リスク算出手段20は、損害率、焼損率、水損率、煙損率、被害面積、被害額等を横軸とし、これらがある値を超過する損害が生じる可能性(超過確率)を縦軸として表したリスクカーブを算出すると共に、平均的な損失期待値(NLE)及び最大予測損失(PML)を算出して、図13に示すような損害額のリスクカーブ画面74として表示する。この時、営業損失を含めて火災リスクを評価する場合には、営業損失を含むリスクカーブと、直接損失のリスクカーブを各々算出して表示する。なお、リスク算出手段20は、超過確率10%程度の火災フェーズの被害状況と被害率等も算出して表示するようにしてもよい。また、図13では、損害額を横軸としたリスクカーブを示すが、損害率、焼損率、水損率、煙損率、被害面積等を横軸としたリスクカーブを表示することも可能である。
そして、ステップ110では、設計値変更か否か判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ100に戻って、変更した設計条件の入力を行って上述の処理を繰り返し、ステップ110の判定が否定された場合には一連の火災リスク評価プログラムの処理を終了する。
すなわち、本実施の形態に係わる火災リスク評価装置10では、入力設定22において、防火設備・防火対策の改善、管理状況の改善、設備機器の経年劣化等を変更して入力することで、例えば、図14(A)に示すように、対策前後の損害額のリスクカーブを得ることができ、どの程度被害が増減するかを検討することができる。この時、図14(B)に示すように、対策前後の被害状況を表示することで明示的に評価することが可能となる。なお、対策前後の被害額についてもグラフ化して表示するようにしてもよいし、他の設計条件等を変更した場合の被害状況等をグラフ化して表示するようにしてもよい。
さらに、火災継続時間についても設定するので、火災継続時間に応じて低下する防火設備の性能も考慮して火災リスクを評価することができる。そして、被害状況と想定補修費用から火災が発生した際の被害額を求めることができ、対策効果を被害コストの減少額として把握することができる。
従って、火災時に想定される火災進展パターンを全て生成し、火災継続時間を考慮して建物の防災性能を定量的に評価することができる。
また、直接的な建物や収容物の被害だけではなく、建物が機能しなくなることにより生じる営業損失についても算出できるので、火災リスクを総合的に評価することができる。
なお、上記の実施の形態で使用する、出火率や防災設備の作動率などの能力等は、各種統計データ等を用いることができる。
本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置における火災リスク評価プログラムの機能構成を示す機能ブロック図である。 建物の直接損失から火災リスクを評価する場合の入力設定を説明するための図である。 出火階の平面パターンの一例を示す図であり、(A)は火災室から前室を通して竪穴(階段、エレベータ、エスカレータ等)につながる場合を示し、(B)は火災室から直接竪穴と他の部屋を伝わって竪穴につながる場合を示し、(C)は火災室から直接竪穴につながる場合を示し、(D)は階段室を火災室とする場合を示す。 防火戸の火災による性能低下率K(Tf)の一例を示す図である。 営業損失を含めて火災リスクを評価する場合の入力設定を説明するための図である。 予め定めたフェーズ1〜6に示す6パターンの基本的な火災フェーズを示す図である。 3階建て建物で出火階1階の場合の火災進展パターンを生成した結果を示す図である。 初期消火鎮火率を求めるためのイベントツリーを示す図である。 本発明の実施の形態に係わる火災リスク評価装置で行われる火災リスク評価プログラムの処理の流れを表すフローチャートである。 火災フェーズ生成手段によって行われる火災進展パターン生成処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 焼損面積算出手段による焼損面積算出方法を説明するためのフローチャートである。 損害額のリスクカーブ画面の一例を示す図である。 対策前後の損害額のリスクカーブの一例を示す図である。
符号の説明
10 火災リスク評価装置
12 火災リスク評価プログラム
14 火災進展パターン生成手段
16 被害状況算出手段
18 損害額算出手段
20 リスク算出手段
22 入力設定
24 火災フェーズ生成手段
26 発生確率算出手段
28 焼損面積算出手段
30 水損面積算出手段
32 煙損面積算出手段
34 焼損額算出手段
36 水損額算出手段
38 煙損額算出手段
40 建物設定
42 建物価格設定
44 出火室設定
46 防火設備等性能設定
48 各階の火災継続時間設定
50 建物収益性設定
52 休業範囲・再調達日数設定

Claims (6)

  1. 建物に関する情報、建物価格、出火室、防災設備条件、及び火災継続時間を入力設定するための設定手段と、
    前記設定手段によって入力設定された建物に関する情報及び出火室に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンを全て生成する生成手段と、
    前記設定手段によって入力設定された防災設備条件及び火災継続時間に基づいて、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、該防災設備能力に基づいて、前記生成手段によって生成された前記火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出する発生確率算出手段と、
    前記設定手段によって入力設定された建物に関する情報に基づいて、各前記火災進展パターンの被害状況を算出する被害状況算出手段と、
    前記設定手段によって入力設定された建物価格及び前記被害状況算出手段の算出結果に基づいて、損害額を算出する損害額算出手段と、
    前記発生確率算出手段の算出結果と、前記被害状況算出手段又は前記損害額算出手段の算出結果とに基づいて、所定の被害を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を算出するリスク算出手段と、
    前記リスク算出手段の算出結果を表示する表示手段と、
    を備えた火災リスク評価装置。
  2. 建物の収益に関する情報に基づいて、被災前の建物の収益性を算出し、算出した前記収益性に基づいて営業損失額を算出する営業損失算出手段を更に備え、
    前記設定手段が、建物の収益に関する情報、及び火災発生による休業範囲と再開日数を更に入力設定し、前記リスク算出手段が、前記営業損失算出手段の算出結果に基づいて、営業損失について所定額を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を更に算出することを特徴とする請求項1に記載の火災リスク評価装置。
  3. 前記生成手段は、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の火災リスク評価装置。
  4. コンピュータに以下の処理を実行させる火災リスク評価プログラムであって、
    前記処理は、
    建物に関する情報、建物価格、出火室、防災設備条件、及び火災継続時間を入力設定する設定ステップと、
    前記設定ステップで入力設定した建物に関する情報及び出火室に基づいて、予め定めた基本的な火災フェーズ毎に想定し得る火災進展パターンを全て生成する生成ステップと、
    前記設定ステップで入力設定した防災設備条件及び火災継続時間に基づいて、火災継続時間に応じた防災設備条件の各防災設備能力を求めて、該防災設備能力に基づいて、前記生成ステップで生成した前記火災フェーズ毎の各火災進展パターンの発生確率を算出する発生確率算出ステップと、
    前記設定ステップで入力設定した建物に関する情報に基づいて、各前記火災進展パターンの被害状況を算出する被害状況算出ステップと、
    前記設定ステップで入力設定した建物価格及び前記被害状況算出ステップの算出結果に基づいて、損害額を算出する損害額算出ステップと、
    前記発生確率算出ステップの算出結果と、前記被害状況算出ステップ又は前記損害額算出ステップの算出結果とに基づいて、所定の被害を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を算出するリスク算出ステップと、
    前記リスク算出ステップの算出結果を表示する表示ステップと、
    を含むことを特徴とする火災リスク評価プログラム。
  5. 建物の収益に関する情報に基づいて、被災前の建物の収益性を算出し、算出した前記収益性に基づいて営業損失額を算出する営業損失算出ステップを更に含み、
    前記設定ステップが、建物の収益に関する情報、及び火災発生による休業範囲と再開日数を更に入力設定し、前記リスク算出ステップが、前記営業損失算出ステップの算出結果に基づいて、営業損失について所定額を超過する損害が生じる可能性を表す超過確率を更に算出することを特徴とする請求項4に記載の火災リスク評価プログラム。
  6. 前記生成ステップは、出火階から最上階までの階数分の火災進展パターンを生成すると共に、各階毎の区画火災の火災進展パターンを生成することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の火災リスク評価プログラム。
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