JP5158632B2 - 火災監視装置、及び火災監視方法 - Google Patents

火災監視装置、及び火災監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物内の火災時に、室内の複数のセンサを用いて火災の拡大状況を逐次監視し、火災の拡大範囲に応じて、必要とされる防火対策をリアルタイムで制御する火災監視装置、及び火災監視方法に関する。
従来の自動火災報知設備は、室内の温度(上昇)や、煙濃度などに関する情報を個々のセンサで状態監視し、それらの値が予め設定された閾値を超えるかどうかにより、火災が発生したか否かを判定する。しかしながら、個々のセンサの状態の関連は、考慮されておらず、出火後の火災の拡大状況を直接把握することは困難であった。
このため、従来の自動火災報知設備は、次のような問題点を有していた。
(1)建物の防火管理者は、建物内に設置された火災の状況を監視する管理室(例えば、防災センタ)において、建物内の火災の拡大伏況を逐次把握することが困難である。
(2)被害の拡大を防止するためには、火災初期の段階で、火災感知、消火、煙制御などの多数の制御を短時間のうちに行なう必要があるが、現状の自動火災報知設備では、火災成長の状況を直接把握できないため、被害の拡大状況に応じた対策の制御を適切に行なうことが困難である。
(3)防火管理者が、火災の進展状況に応じてどのような対応行動(例えば、初期消火や、避難誘導、防火設備の起動など)をとればよいか判断しにくいため、火災初期での対応行動が遅れる可能性がある。
こうした課題を解決する方法の1つとして、室内での火災の拡大状況をモニタリングし、リアルタイムで出火した室内の滞在限界状態を把握するシステムが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、複数のセンサ情報を用いて火災の監視を行うシステムも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特許第3924114号 特許第3917884号 特許第3851859号 特開2007−26187号公報
しかしながら、上述した従来技術(特許文献1〜3)では、1個所のセンサの情報を用いて室内の火災初期段階での拡大状況を把握する方法であり、異なる部屋にまたがる火災の面的な進展状況を把握することができないという問題があった。また、上述した従来技術(特許文献4)では、複数のセンサを用いて出火点の位置を特定することだけを目的としており、火災の拡大状況を逐次モニタリングすることができないという問題があった。
一方、建物の防火対策は、火災の進展状況に応じて、適宜必要とされる部分の制御を行う必要があるが、個々の対策の制御は、火災感知、初期消火、延焼拡大防止、煙制御、避難誘導、消防活動等のように、対策の技術面での目的別に体系化がなされており、火災の進展に対して個別に制御を行うことが基本となっている。さらに、手動で起動する必要のある設備も多数含まれているため、火災の進展状況に応じた最適な対策の制御を行うことは困難であった。火災の進展状況に応じて、きめ細かく防火対策を制御するためには、センサの情報に基づいて建物内での火災の面的な拡がりを自動で判断する必要がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、建物内の火災の段階的な進展状況をリアルタイムでモニタリングすることができる火災監視装置、及び火災監視方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、建物内の各室に設けられ、火災の状態を測定する複数のセンサと、少なくとも、前記複数のセンサの検出情報と前記複数のセンサの設置場所とに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定する火災進展状況特定手段と、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況を表示する表示手段と、種々の火災状況に対処するための複数の対策手段と、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況に基づいて、前記複数の対策手段の起動または動作を制御する制御手段と、火災進展状況と各火災進展状況のセンサ条件とを記憶する火災進展状況記憶手段と、前記センサが設けられた場所を表す情報である空間属性を前記センサ毎に記憶するセンサ属性記憶手段と、前記複数のセンサが設置された室毎の火災性状を示すパラメータを記憶する火災性状記憶手段とを具備し、前記火災進展状況特定手段は、前記複数のセンサの検出情報と、前記火災進展状況記憶手段のセンサ条件と、前記センサ属性記憶手段の空間属性と、前記火災性状記憶手段の火災性状を示すパラメータとに基づいて、最初に火災を検出したセンサに対応する空間属性とこのセンサ以外に火災を検出したセンサに対応する空間属性とから、前記最初に火災を検出した以外のセンサが、前記最初に火災を検出したセンサに対して空間的にどのような関係にあるかを判定し、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定し、前記表示手段は、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況を、平面図上に視認可能に表示することを特徴とする。
本発明は、上記の発明において、火災進展状況毎に制御すべき対策の種類とその範囲とを記憶する対策制御記憶手段を更に具備し、前記制御手段は、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況と、前記対策制御記憶手段の対策の種類とその範囲とに基づいて、前記複数の対策手段の起動または動作を制御することを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、建物内の各室に設けられ、火災の状態を測定する複数のセンサで測定された火災の状態を取得するステップと、少なくとも、前記複数のセンサの検出情報と前記複数のセンサの設置場所とに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定するステップと、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況に基づいて、種々の火災状況に対処するための複数の対策手段の起動または動作を制御するステップと、前記逐次特定される火災進展状況を、平面図上に視認可能に表示するステップと、を含み、前記進展状況を逐次特定するステップではさらに、前記複数のセンサの検出情報と、火災進展状況と各火災進展状況のセンサ条件とを記憶する火災進展状況記憶手段のセンサ条件と、前記センサが設けられた場所を表す情報である空間属性を前記センサ毎に記憶するセンサ属性記憶手段の空間属性と、前記複数のセンサが設置された室毎の火災性状を示すパラメータを記憶する火災性状記憶手段の火災性状を示すパラメータとに基づいて、最初に火災を検出したセンサに対応する空間属性とこのセンサ以外に火災を検出したセンサに対応する空間属性とから、前記最初に火災を検出した以外のセンサが、前記最初に火災を検出したセンサに対して空間的にどのような関係にあるかを判定し、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定するステップを含むことを特徴とする。
この発明によれば、建物内の各室に設けられた複数のセンサが測定する火災の状態を取得し、少なくとも、複数のセンサの検出情報と複数のセンサの設置場所とに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定し、該逐次特定される火災進展状況を表示する。したがって、建物内の火災の段階的な進展状況をリアルタイムでモニタリングすることができるという利点が得られる。
また、本発明によれば、逐次特定される火災進展状況に基づいて、種々の火災状況に対処するための複数の対策手段の起動または動作を制御する。したがって、火災の進展に合わせて自動で制御することが可能となり、作動信頼性を向上させることができ、より適切なタイミングで、かつ確実に防火対策の制御を行うことができるという利点が得られる。
また、本発明によれば、逐次特定される火災進展状況を、平面図上に視認可能に表示する。したがって、防災センタなどの火災発生場所から離れた監視室内で、火災の進展状況を面的に捉えることができるため、建物管理者や消防隊等に対して、リアルタイムに適切な情報提供を行うことができるという利点が得られる。
また、本発明によれば、複数のセンサの検出情報と、予め記憶されているセンサ条件と、予め記憶されているセンサの空間属性と、予め記憶されている室毎の火災性状を示すパラメータとに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定する。したがって、建物内の火災の段階的な進展状況を、より正確に、かつリアルタイムでモニタリングすることができるという利点が得られる。
また、本発明によれば、逐次特定される火災進展状況と、予め記憶されている、対策の種類とその範囲とに基づいて、複数の対策手段の起動または動作を制御する。したがって、火災の進展に合わせて自動で制御することが可能となり、作動信頼性を向上させることができ、より適切なタイミングで、かつ確実に防火対策の制御を行うことができるという利点が得られる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による、火災の進展状況を逐次モニタリングするための火災監視装置の構成を示すブロック図である。図において、センサ1−1〜1−nは、各々、建物内の各室に設置され、煙濃度、または温度等の火災の状態を測定する。データ受信装置2は、各センサ1−1〜1−nで測定したデータをリアルタイムで受信し、演算装置3にデータ伝送する。演算装置(火災進展状況特定手段)3は、データ受信装置2から送られてきた各センサ1−1〜1−nの測定データと、火災フェイズDB4、センサ属性DB5、及び火災性状DB6の情報とに基づいて演算を行い、建物内での火災進展状況(火災フェイズという)を特定する。なお、火災フェイズについては後述する。
火災フェイズDB(火災進展状況記憶手段)4は、分類された火災フェイズと、各火災フェイズのセンサ条件とを記憶する。センサ属性DB(センサ属性記憶手段)5は、建物内に設置されたセンサ1−1〜1−nの空間属性(階、ゾーン、室、安全区画)を記憶する。火災性状DB(火災性状記憶手段)6は、センサ1−1〜1−nが設置された室毎の火災性状パラメータ(可燃物量、火災成長率など)を記憶する。
制御装置(制御手段)7は、演算装置3で算出した火災フェイズの進展状況に応じ、対策制御DB8を参照し、起動、制御すべき防火対策の種類とその制御範囲とを決定し、決定した防火対策の制御を行う。対策制御(対策制御記憶手段)DB8は、火災フェイズ毎に制御すべき対策の種類と範囲とを記憶する。対策部(複数の対策手段)9−1〜9−nは、本システムで制御する防火対策手段であり、個々の建物の条件に応じて、対策の種類や数は異なる。表示装置(表示手段)10は、データ受信装置2で受信された各センサ1−1〜1−nの測定状況、演算装置3により演算された火災フェイズの進展状況、及び、制御装置7により制御される防火対策部の種類、範囲等を表示する。
次に、各センサ1−1〜1−nの状態と火災状況との対応関係について説明する。本実施形態では、センサ1−1〜1−nからの値に応じて、以下のように火災の状況を判定する。
(A1)異常なし
センサ1−1〜1−nは、出火、避難限界のいずれの閾値にも達しておらず、火災が発生していない通常の状態。
(A2)出火
センサ1−1〜1−nから得られた火災による煙濃度、温度(または温度上昇率)等の測定値が、火災の発生の可能性が高いと判断される第1の閾値以上の値に達した状態。
(A3)初期消火限界
センサ1−1〜1−nから得られた火災による煙濃度、温度(または温度上昇率)等の測定値が、消火器等により在室者が初期消火できなくなる第2の閾値以上の値に達した状態。
(A4)避難限界
センサ1−1〜1−nから得られた火災による煙濃度、温度(または温度上昇率)等の測定値が、センサ1−1〜1−nの設置された空間(室)において在室者が避難できなくなる第3の閾値以上の値に達した状態。
次に、上述した火災フェイズについて説明する。
本実施形態では、建物内の火災の段階的な進展状況を「火災フェイズ」と呼び、室単位で数段階に分類し、建物内の各室に複数設置された火災の状態を測定するためのセンサ1−1〜1−nの情報(煙濃度、温度など)を用いて、火災がどの段階まで進展したかをリアルタイムで判定する。
図2は、火災フェイズの分類方法の一例を説明するための概念図である。また、図3は、火災フェイズ毎のセンサの状態を示す概念図である。本実施形態では、火災フェイズは、例えば、図2に示すように、フェイズ1〜フェイズ7のフェイズ区分に分類されている。また、図3に示すように、どこに設置したセンサが、どのような状態になったかで、どのフェイズであるかを判定する。
(B1)フェイズ1:出火
・建物内のいずれかのセンサ1−1〜1−nが、上記A2の「出火」状態となった場合で、出火直後で、センサ1−1〜1−nにより感知可能な段階を示す。初めに出火状態に達したセンサ1−1〜1−nの設置された室を出火室とする。
(B2)フェイズ2:初期火災
・出火室内のいずれかのセンサ1−1〜1−nが、上記A3の「初期消火限界」状態となった場合で、出火室内において、消火器またはスプリンクラー設備等の初期対応で消火可能な段階を示す。
(B3)フェイズ3:出火室避難限界状態
・出火室内のいずれかのセンサ1−1〜1−nが、上記A4の「避難限界」状態となった場合で、初期消火可能な段階を超えて、火災が出火室内に拡がり、出火室内で避難を継続できなくなった状態を示す。
(B4)フェイズ4:安全区画火災拡大
・フェイズ1にて出火室が特定され、かつ出火室と同一階の安全区画内のセンサ1−1〜1−nが、「出火」状態となった場合で、出火階の廊下などの避難経路(安全区画)に煙が伝播した段階を示す。
(B5)フェイズ5:安全区画避難限界状態
・フェイズ1にて出火室が特定され、かつ出火室と同一階の安全区画内のセンサ1−1〜1−nが、「避難限界」状態となった場合で、出火階の廊下などの避難経路(安全区画)に火災が拡大し、安全区画内で避難を継続できなくなった段階を示す。
(B6)フェイズ6:竪穴区画火災
・フェイズ1にて出火室が特定され、かつ階段や吹き抜け等の竪穴区画内のセンサ1−1〜1−nが、「出火」状態となった場合で、アトリウムや階段室等のように、複数の階を連結する竪穴区画内に火災が拡大した状態を示す。
(B7)フェイズ7:非出火階火災
・フェイズ1にて出火室が特定され、かつ出火階以外の階のセンサ1−1〜1−nが、「出火」状態となった場合で、非出火階に火災が拡大した段階を示す。
なお、フェイズの分類方法は、避難施設や、防火区画の配置等の建物の空間構成の仕方によって異なるため、建物の条件に応じて、火災の進展状況を適切に表現できるように、適宜設定し直してもよい。
本実施形態では、火災の段階的な進展状況をセンサ情報に基づいてモニタリングするため、図2に示したフェイズ区分と各室のセンサ1−1〜1−nの状態との関係を事前に定義し(火災フェイズDB4)、各々のフェイズ区分に達したかどうかを判定する(演算装置3)。例えば、フェイズ1〜3は、出火室内での火災の進展状況を示しており、これらの状態は、周知の方法によりモニタリング可能である。フェイズ4以降は、複数室での火災の進展に対応する。
また、複数室での火災の進展状況を把握するため、センサ1−1〜1−n毎に設定された空間属性を示す情報を、階、ゾーン(防火区画)、室のように、階層的なパラメータとして設定する(センサ属性DB5)。なお、当該空間が避難経路となる安全区画に該当するかどうかについても空間属性パラメータの1つとして設定する。
例えば、まず、火災が発生した後、最初に火災発生状態(フェイズ1)に達したセンサが設置されている室の空間属性パラメータを参照し、出火室を決定する。火災が発生したか否かは、周知の自動火災報知設備で用いられている方法と同様、センサの温度(または煙濃度)が基準値に達した場合や、単位時間当たりの上昇温度が基準値以上となった場合に、火災発生と判断する。
その後、火災が拡大し、初めに作動したセンサ以外のセンサが「出火」、もしくは「避難限界状態」に達した段階で、作動したセンサの空間属性パラメータを参照し、そのセンサが、決定した出火室に対して空間的にどの位置にあるか(出火室内、出火した階の安全区画内、出火した階の他のゾーン内、非出火階)を判別する。例えば、出火室内に設置されたいずれかのセンサが「室避難限界状態」に達すればフェイズ3(「出火室避難限界状態」)、また、出火階の安全区所内に設置されたいずれかのセンサが「出火」に達すればフェイズ4(「安全区画火災拡大」)、同じく「避難限界状態」に達すればフェイズ5(「安全区画避難限界状態」)と判定する。
なお、図2に示すフェイズ分類は、標準的な火災の進展状況を示したものであり、空間構成や、火災の拡大経路の条件によっては、フェイズ2→4や、フェイズ3→6等のように、必ずしもフェイズ分類の順に火災が進展するとは限らない。
次に、火災フェイズ毎の防火対策の制御種類と範囲について説明する。
図4は、火災フェイズ毎の防火対策の制御種類とその範囲の一例を示す概念図である。防火対策の制御種類、範囲は、建物の空間構成や、規模、設置されている防火対策の種類などの条件によって、建物毎に個々に異なるため、図示するように、建物の条件に応じて予め対策の制御条件を設定しておき、火災の進展に応じて、自動的に制御が行えるようにする。
フェイズ1の「出火」には、防火対策として「非常放送設備」、その範囲として「出火階、出火階直上階」が設定されている。また、フェイズ2の「初期火災」には、防火対策として「非常放送設備」、その範囲として「建物全館」が、あるいは防火対策として「排煙設備」、その範囲として「出火防煙区画」が設定されている。
また、フェイズ3の「出火室避難限界状態」には、防火対策として「防火区画」、その範囲として「出火防火区画」が設定されている。また、フェイズ4の「安全区画火災拡大」には、防火対策として「排煙設備」、その範囲として「出火階一次安全区画(廊下)」が、あるいは防火対策として「竪穴防火防煙区間」、その範囲として「階段、アトリウム、エレベータシャフト等」が設定されている。
同様に、フェイズ5の「安全区画避難限界」には、防火対策として「排煙設備」、その範囲として「出火階二次安全区画(付室)」が設定されている。フェイズ6の「竪穴区画火災」には、防火対策として「竪穴防火防煙区画」、その範囲として「階段、アトリウム、エレベータシャフト等」が、あるいは防火対策として「排煙設備」、その範囲として「アトリウム」が設定されている。そして、フェイズ7の「非出火階火災」には、防火対策、及びその範囲は設定されていない。
次に、火災の進展状況を逐次モニタリングする具体的な手順について説明する。
図5は、本実施形態による、火災の進展状況を逐次モニタリング動作を説明するためのフローチャートである。まず、室の温度、煙濃度を測定するセンサ1−1〜1−nを、建物内の各室に複数個設置する(ステップS1)。次に、建物の空間構成に合わせて、火災フェイズの分類を設定し、火災フェイズDB4に保存する(ステップS2)。次に、設置した各センサ1−1〜1−nについて、設置した空間の属性を示すパラメータ(設置されている階、ゾーン、室名、安全区画か否かなど)を設定し、センサ属性DB5に保存する(ステップS3)。また、火災性状を示すパラメータ(可燃物量、火災成長率など)を設定し、火災性状DB6に保存する(ステップS4)。同様に、火災フェイズ分類毎の防火対策の制御種類、範囲を設定し、対策制御DB8に保存する(ステップS5)。
次に、データ受信装置2は、建物内に設置したセンサ1−1〜1−nによる火災情報を逐次計測し、演算装置3にデータ伝送する(ステップS6)。演算装置3は、作動したセンサ1−1〜1−nの空間属性データを、センサ属性DB5から参照し(ステップS7)、参照したセンサ1−1〜1−nの空間属性データとセンサ1−1〜1−nの状態(煙伝播、避難限界状態など)の情報に基づいて、火災フェイズDB4及び火災性状DB6を参照し、当該時点での火災進展状況(火災フェイズ)を決定する(ステップS8)。
制御装置7は、演算装置3で算出した火災進展状況(火災フェイズ)に応じ、対策制御DB8を参照し、起動、制御すべき防火対策の種類とその制御範囲とを決定し、決定した防火対策の制御を行う(ステップS9)。表示装置10は、データ受信装置2で受信された各センサ1−1〜1−nの測定状況、火災フェイズの進展状況、及び、制御装置7により制御される防火対策制御状況を表示する(ステップS10)。
図6及び図7は、本実施形態による、火災進展状況の画面表示の例を示す模式図である。図6の例では、斜線部分の室のセンサ「S」で火災が検出され、火災進展状況(火災フェイズ)がフェイズ1〜フェイズ3にまで達している状況が表示されている。また、図7に示す例では、さらに、廊下部分にまで火災が拡がり、火災進展状況(火災フェイズ)がフェイズ1〜フェイズ5にまで達している状況が表示されている。図6、7において、センサ「S」は薄いグレーが初期消火限界の状態を、黒塗りが避難限界状態を示している。このように、表示装置10に、火災進展状況(火災フェイズ)が一覧表を表示するとともに、火災に関連する階の平面図上で、各センサ1−1〜1−nの起動状況、火災の進展範囲を表示することで、管理者は、火災の進展範囲を容易に判別できる。
上述した実施形態によれば、建物内の火災の段階的な進展状況を、センサの情報に基づき自動で判断することができる。これによって、従来手動で起動することを前提とせざるを得なかった防火対策も、火災の進展に合わせて自動で制御することが可能となり、従来のシステムと比べて、作動信頼性を向上させることができ、より適切なタイミングで、かつ確実に防火対策の制御を行うことができる。
また、防災センタなどの火災発生場所から離れた監視室内で、火災の進展状況を面的に捉えることができるため、防火管理者や消防隊等に対して、リアルタイムに適切な情報提供を行うことができる。また、避難方向の指示などの避難誘導や、初期消火などを行う場合に、よりきめ細かい対応行動をとることが可能となる。
また、センサ毎の空間属性パラメータや火災性状パラメータなどは、演算装置で維持管理されるため、建物の使用段階で室の用途変更や、間仕切り変更が生じた場合には、演算装置において、容易に変更することができる。
なお、上述した実施形態において、実際の火災進展状況の監視機能とは別に、火災のシミュレーション機能として、演算装置内に出火場所、火災の進展パターン、火災進展のタイムスケジュール等の異なる複数の火災シナリオをデータベースとして保有し、装置の操作者(建物管理者等)が、任意に該データベースからシナリオを選択することにより、模擬的にシステムの機能を確認することができるようにしてもよい。
また、上述した実施形態において、上述したデータ受信装置2、演算装置3、制御装置7などの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、データ受信装置2、演算装置3、制御装置7などの機能を実現するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の実施形態による火災監視装置の構成を示すブロック図である。 火災フェイズの分類方法の一例を説明するための概念図である。 火災フェイズ毎のセンサの状態を示す概念図である。 火災フェイズ毎の防火対策の制御種類とその範囲の一例を示す概念図である。 本実施形態による、火災の進展状況を逐次モニタリング動作を説明するためのフローチャートである。 本実施形態による、火災進展状況の画面表示の例を示す模式図である。 本実施形態による、火災進展状況の画面表示の例を示す模式図である。
符号の説明
1−1〜1−n センサ
2 データ受信装置
3 演算装置
4 火災フェイズDB
5 センサ属性DB
6 火災性状DB
7 制御装置
8 対策制御DB
9−1〜9−n 対策部
10 表示装置

Claims (2)

  1. 建物内の各室に設けられ、火災の状態を測定する複数のセンサと、
    少なくとも、前記複数のセンサの検出情報と前記複数のセンサの設置場所とに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定する火災進展状況特定手段と、
    前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況を表示する表示手段と
    種々の火災状況に対処するための複数の対策手段と、
    前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況に基づいて、前記複数の対策手段の起動または動作を制御する制御手段と、
    火災進展状況と各火災進展状況のセンサ条件とを記憶する火災進展状況記憶手段と、
    前記センサが設けられた場所を表す情報である空間属性を前記センサ毎に記憶するセンサ属性記憶手段と、
    前記複数のセンサが設置された室毎の火災性状を示すパラメータを記憶する火災性状記憶手段とを具備し、
    前記火災進展状況特定手段は、前記複数のセンサの検出情報と、前記火災進展状況記憶手段のセンサ条件と、前記センサ属性記憶手段の空間属性と、前記火災性状記憶手段の火災性状を示すパラメータとに基づいて、最初に火災を検出したセンサに対応する空間属性とこのセンサ以外に火災を検出したセンサに対応する空間属性とから、前記最初に火災を検出した以外のセンサが、前記最初に火災を検出したセンサに対して空間的にどのような関係にあるかを判定し、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定し、
    前記表示手段は、前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況を、平面図上に視認可能に表示する
    ことを特徴とする火災監視装置。
  2. 建物内の各室に設けられ、火災の状態を測定する複数のセンサで測定された火災の状態を取得するステップと、
    少なくとも、前記複数のセンサの検出情報と前記複数のセンサの設置場所とに基づいて、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定するステップと、
    前記火災進展状況特定手段により逐次特定される火災進展状況に基づいて、種々の火災状況に対処するための複数の対策手段の起動または動作を制御するステップと、
    前記逐次特定される火災進展状況を、平面図上に視認可能に表示するステップと、を含み、
    前記進展状況を逐次特定するステップではさらに、前記複数のセンサの検出情報と、火災進展状況と各火災進展状況のセンサ条件とを記憶する火災進展状況記憶手段のセンサ条件と、前記センサが設けられた場所を表す情報である空間属性を前記センサ毎に記憶するセンサ属性記憶手段の空間属性と、前記複数のセンサが設置された室毎の火災性状を示すパラメータを記憶する火災性状記憶手段の火災性状を示すパラメータとに基づいて、最初に火災を検出したセンサに対応する空間属性とこのセンサ以外に火災を検出したセンサに対応する空間属性とから、前記最初に火災を検出した以外のセンサが、前記最初に火災を検出したセンサに対して空間的にどのような関係にあるかを判定し、建物内の火災の段階的な進展状況を逐次特定するステップを含む
    ことを特徴とする火災監視方法。
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