JP2002117222A - 火災リスク定量化システム - Google Patents

火災リスク定量化システム

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JP2002117222A
JP2002117222A JP2000310004A JP2000310004A JP2002117222A JP 2002117222 A JP2002117222 A JP 2002117222A JP 2000310004 A JP2000310004 A JP 2000310004A JP 2000310004 A JP2000310004 A JP 2000310004A JP 2002117222 A JP2002117222 A JP 2002117222A
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damage
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Masaru Matsumoto
優 松本
Hiroyuki Watabe
弘之 渡部
Manabu Ebihara
学 海老原
Hiroaki Notake
宏彰 野竹
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Shimizu Construction Co Ltd
Tokio Marine and Fire Insurance Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Tokio Marine and Fire Insurance Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の空間特性・用途に対応して出火後の
被害を予測し火災リスクの定量化を行う。 【解決手段】 火災による損害を算定する火災リスク定
量化システムであって、火災による損害算定に必要な情
報を入力する入力手段4と、入力手段4より入力された
情報に基づき火災の継続時間に対応した生起確率を算定
する生起確率算定手段12と、入力手段4より入力され
た情報に基づき火災の継続時間に対応した損害の面積を
算定する面積算定手段13とを備え、さらに、生起確率
と損害の面積から火災による損害を算定する損害算定手
段14を備え、火災の出火後の時間経過に応じた空間的
な焼損面積の拡大を定義し、火災の持つ潜在的なパワー
との対応において、火災継続時間に着目した進展条件を
判断して、生起確率と損害の面積、これらから損害を算
定し火災リスクの定量化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災による損害を
算定する火災リスク定量化システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】火災リ
スクの定量化、特に設備の奏功率と人的対応を考慮した
物損被害の予測とを対応付けたモデルに関して、これま
で提案された例は少ない。これまでの火災保険料算定の
方法は、過去のデータや経験に基づいて定められた仕様
的な値を、幾つかの設備や建物の構造によって分類して
いるにとどまっており、最近の防火関連技術の向上や建
築物の空間特性・用途の多様化に必ずしも対応している
とは言い難い。しかも、火災リスクとして、従来は主に
出火率が問題視されており、出火後どれだけの被害にな
るかを定量的に予測するモデルはなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、建築物の空間特性・用途に対応し
て出火後の被害を予測し火災リスクの定量化を行うもの
である。
【0004】そのために本発明は、火災による損害を算
定する火災リスク定量化システムであって、火災による
損害算定に必要な情報を入力する入力手段と、前記入力
手段より入力された情報に基づき火災の継続時間に対応
した生起確率を算定する生起確率算定手段と、前記入力
手段より入力された情報に基づき火災の継続時間に対応
した損害の面積を算定する面積算定手段とを備え、さら
に、前記生起確率と損害の面積から火災による損害を算
定する損害算定手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0005】前記火災による損害算出に必要な情報は、
空間構成、可燃物消防火設備、人的対応に関する情報で
あり、前記生起確率算定手段は、火災の継続時間に対応
した火災の進展条件を判断して火災規模別の生起確率を
算定し、前記火災の進展条件は、火災の進展段階毎に設
定された消火関連の対応行動の成否であり、出火室、防
火区画を突破する火災に対し、耐火性能に基づく進展確
率を算定し、前記面積算定手段は、火災規模別の焼損、
煙損及び/又は水漏損の面積を算定することを特徴とす
るものである。
【0006】前記損害算定手段は、火災による物損害の
年間期待損失額を算定し、前記物損害は、焼損、煙損及
び/又は水漏損による損害割合であり、火災による休業
損害の年間期待損失額を算定し、前記休業損害は、修繕
又は新設工事に要する期間と単位期間当たりの休業損害
額であり、前記修繕工事に要する期間は、躯体工事、内
部仕上げ工事、外部仕上げ工事からなる行程種類に分け
て算出し、前記単位期間当たりの休業損害額は、休業に
よる事業収益減であることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る火災リスク
定量化システムの実施の形態を示す図、図2は出火原単
位などのデータを説明するための図、図2は区画の耐火
時間に関する設定例を示す図、図3は各種設備の作動確
率の設定例を示す図、図4は防火扉・防火シャッターを
含めた扉の閉鎖確率の設定例を示す図、図5は初期対応
行動の実施確率の設定例を示す図、図6は初期対応行動
の奏功確率の設定例を示す図である。図中、1は演算処
理装置、2はライブラリデータファイル、3は物件デー
タファイル、4は入力装置、5は出力装置、11は入出
力処理部、12は生起確率算定部、13は面積算定部、
14は損害算定部を示す。
【0008】図1において、演算処理装置1は、入出力
処理部11、生起確率算定部12、面積算定部13、損
害算定部14を有し、入出力処理部11より火災による
損害算出に必要な情報として、空間構成、可燃物消防火
設備、人的対応に関する情報、例えば建物の立地状況
(消防署からの距離)、用途、構造、規模、空間構成、
防火設備対策、維持管理状況などの入力を行い、その入
力に基づき、生起確率算定部12により火災の継続時間
に対応した生起確率の算定、面積算定部13により火災
の継続時間に対応した損害の面積の算定、さらに、損害
算定部14により生起確率と損害の面積から火災による
損害の算定を行う。
【0009】これらの算定では、出火後の延焼拡大確率
(火災継続時間の経過確率)、焼損、煙損、水漏損の損
害面積、生起確率に対する予想焼損面積、生起確率や予
想焼損面積のばらつきと平均焼損面積などを求める。そ
して、建物構造別に設定した火災による建物の躯体、仕
上げ、設備などに与える損害の度合いを考慮した損害額
の換算、各損害面積に対応した修繕工事を見積もること
により休業損害の算出を行い、そして、火災損害規模別
の発生確率(ハザード)と、その火災が発生した場合の
予想最大損害の大きさ(フラジリティ)の両方を考慮し
て期待損失額を求めることにより、出火室別にみた損害
割合と生起確率、階別にみた損害割合と生起確率などを
求める。
【0010】入力装置4は、ライブラリデータファイル
2に格納するライブラリを設定入力したり、火災リスク
定量化の対象となる建物に関するデータを入力したり、
データの入力や処理命令、指示等の入力を行うキーボー
ドやマウスその他の入力手段を有するものであり、出力
装置5は、入力装置4から各種入力を行うための入力画
面の表示、各データファイルの内容の表示、演算データ
の表示、印刷出力を行うディスプレイやプリンタその他
の出力手段を有するものである。
【0011】ライブラリデータファイル2は、演算処理
装置1で演算処理を行うため各建物に共用のライブラリ
として、例えば火災継続時間の限界パラメータ、区画の
耐火時間、各種設備の作動確率、扉の閉鎖確率、初期対
応行動の実施確率、初期対応行動の奏功確率、損害面積
の算出条件、休業損害の算出条件を含むリスク関数の算
出条件などを格納する。物件データファイル3は、具体
的な火災リスク定量化の対象となる建物に関する入力デ
ータ、例えば建物の立地状況(消防署からの距離)、用
途、構造、規模、空間構成、防火設備対策、維持管理状
況などのデータを格納するファイルである。
【0012】本発明は、火災が段階的に拡大していくと
いう特性に着目し、火災の進展を空間をベースにした火
災の進展でとらえる。例えば消火器またはスプリンクラ
ー設備で消火可能な火災であるまでの時間や、屋内消火
栓、排煙設備の初期対応行動が可能な火災であるまでの
時間、出火室の扉閉鎖、空調停止による空気の流入防止
が可能な火災であるまでの時間、盛期火災となり、出火
室の区画の耐火時間によって火災が出火室内にとどまっ
ている時間とし、さらに出火室を突破し、出火室と同一
防火区画の隣接空間に火災が拡大してしまう時間、防火
区画を突破し、他の防火区画に火災が拡大してしまう時
間、竪穴区画に火災が拡大してしまう時間をそれぞれ定
義する。
【0013】そして、自火報作動時点から火源モデルの
原点までの時間差を感知器の種類別に設定し、自火報作
動時点を原点として火源の成長と人的対応行動時間を対
応させ、各火災の進展の継続時間との関係を火災進展の
条件として火災継続時間の経過確率を考える。そこで、
火災の進展条件となるライブラリとして、例えば火災が
出火室内にとどまっている段階から次の段階への火災進
展に影響を与える区画の耐火時間を数値を利用して設定
した例を示したのが図2、また、設備の作動確率を設定
した例を示したのが図3、区画構成材となる防火扉、防
火シャッターを含めた扉の閉鎖確率を設定した例を示し
たのが図4、初期対応行動の実施確率を設定した例を示
したのが図5、初期対応行動の奏功確率を設定した例を
示したのが図6である。
【0014】図7は人的対応に関する火災がある時間以
上継続する超過確率算定の概念図、図8は消火器で消火
可能な段階から消火器で消火不可能な火災への進展条件
の例を説明するための図、図9は火災の進展条件の例を
説明するための図、図10は自火報発報から放水開始ま
での時間の流れを説明するための図である。
【0015】本発明は、この図7に示すように人的対応
に関する火災継続時間の超過確率を算出し、対応行動の
成否を評価する。すなわち、火災継続時間に沿って割り
当てられた対応行動についてその対応行動を実施しない
確率と、その対応行動を実施するが対応行動が奏功する
火災までに行動が間に合わない可能性を確率で表し、そ
の2種類の要素を考慮して、人的対応行動の成否を評価
する。
【0016】対応行動が奏功する火災とは、消火器によ
る初期消火行動に対しては、例えば発熱速度が950k
Wに達する時間、煙層が高さHまで降下する時間で設定
し、火災室が盛期火災に対しては、区画構成材の耐火時
間で設定する。このようなそれぞれの時間に沿った以後
までに、設定された消火関連の対応行動が実施されたか
どうかによって火災の拡大の進展を判断する。
【0017】消火器またはスプリンクラー設備で消火可
能な火災の継続時間を越え屋内消火栓、排煙設備の初期
対応行動が可能な火災への進展条件は、例えば図8に示
すように消火器不奏功でかつスプリンクラー設備不奏功
の場合であり、これらを条件として次の段階の火災に進
展する。そして、消火器不奏功の条件は、自動火災報知
設備不作動、消火器による消火行動不従事、初期対応遅
れ(消火器が間に合わない)、消火器不作動、消火器消
火不奏功のいずれかの場合であり、スプリンクラー設備
不奏功の条件は、スプリンクラー設備なし、非常電源不
作動、スプリンクラー設備不作動のいずれかの場合であ
る。なお、スプリンクラー設備なしの場合は、不作動確
率100%として数値を設定し、これ以降の設備に関し
ても同様に、設備の有無は、不作動確率を100%とし
て設定する。
【0018】また、屋内消火栓、排煙設備の初期対応行
動が可能な火災の継続時間を越え出火室の扉閉鎖、空調
停止による空気の流入防止が可能な火災への進展条件
は、例えば図9に示すように屋内消火栓不奏功でかつ排
煙起動不奏功の場合であり、これらを条件として次の段
階の火災に進展する。そして、屋内消火栓不奏功の条件
は、自動火災報知設備不作動、非常電源不作動、消火栓
による消火行動不従事、初期対応遅れ(消火栓が間に合
わない)、消火栓設備不作動、消火栓消火不奏功のいず
れかの場合であり、排煙起動不奏功は、自動火災報知設
備不作動、非常電源不作動、排煙起動行動不従事、初期
対応遅れ(排煙起動が間に合わない)、排煙設備不作動
のいずれかの場合である。
【0019】上記のように初期拡大の出火後の延焼拡大
確率を求めるに当たっては、設備の作動確率や人的対応
行動のばらつきを考慮している。そして、出火室拡大段
階への進展条件は、例えば空調停止不奏功か防火戸閉鎖
不奏功のいずれかの場合であり、さらに、出火室を突破
した段階、防火区画を突破た段階、竪穴区画に火災が拡
大してしまう段階への進展は、扉あるいは防火戸の耐火
時間を考慮して、火災の進展確率を考える。
【0020】消防隊による消火活動は、盛期火災後の延
焼防止対策としては唯一のものとなる。その意味で、消
防隊による消火活動は他の延焼防止対策とは独立に考
え、放水開始までのながれを図10に示すようにモデル
化する。図10に示すモデルにおいて、前段の自火報発
報から119番通報に要する時間tnot は、初期対応行
動時の駆けつけ時間t1 と火点探索時間t2 と出火室到
着から119番通報に要する時間(ばらつきを持つ分布
として与える)t8 との和(tnot =t1 +t2
8 )で設定する。また、覚知(通報)から現場に到着
し放水開始に要する時間tFFは、火災発生建物と直近署
所までの距離、出火階と避難階との差の関数として設定
することができる。
【0021】次に、損害の算出について説明する。焼損
面積は、出火から消防隊放水開始までの延焼拡大速度の
設定値に基づき算出する。まず、出火室拡大段階まで
は、出火室内の火災初期段階における延焼焼損面積とし
て延焼拡大速度を用いた同心円で焼損面積を算出する。
出火室を突破した段階では、盛期火災になっているの
で、室単位で焼損面積を計上し、同一防火区画内で複数
の室があった場合には、居室毎の延焼拡大段階に分けて
焼損面積を算出し、その予測値は、間仕切り区画毎の延
焼拡大と対応させて空間単位の火災拡大を細分化して算
出する。煙損害面積は、一般物件の予想最大損害算出手
法の煙損害面積算出手法を用い、水漏損害面積は、一般
物件の予想最大損害算出手法の水漏損害面積算出手法を
用いて算出する。そして、焼損、煙損、水漏損から損害
額への換算は、躯体、仕上げ、設備、動産など建築物の
価格構成要素に対する損傷割合に変換することにより算
出する。その場合、躯体については、焼損にのみ関係す
るだけで、煙損、水漏損には関係しない。
【0022】休業損害の算出については、火災が発生し
た場合の修繕工事に要する期間と単位期間あたりの休業
損害額を算出する。工事は、躯体工事、内部仕上げ工
事、外部仕上げ工事からなり、躯体工事は、RC造の場
合、S造の場合、SRC造の場合などに場合分けされ、
内部仕上げ工事は、天井足場架設、設備配管工事、軽量
鉄骨天井下地、壁軽量鉄骨間仕切り、天井下地張り、天
井設備照明補強、天井岩綿吸音板張り、天井足場解体・
片付け、サッシ額縁取付け、壁プラスターボード張りそ
の他の工事に場合分けされる。また、工場等の場合に
は、装置、備品器具の修繕、製品、半製品、原材料の損
失による売上減などの休業による事業収益減が含まれ
る。
【0023】図11は本発明に係る火災リスク定量化シ
ステムの処理の概要を説明するための図である。本発明
に係る火災リスク定量化システムにおいて、上記のよう
にリスク関数を求めるためには、まず、図11に示すよ
うに建物の立地状況(消防署からの距離)、用途、構
造、規模、空間構成、防火設備対策、維持管理状況など
の入力する(ステップS11)。次に、火災規模別に火
災の継続時間に対応した生起確率(延焼拡大確率)を算
出し(ステップS12)、火災規模別に焼損、煙損、水
漏損の損害の面積を算出して(ステップS13)、その
面積に応じた損害額の換算、休業損害の算出を行う(ス
テップS14)。このようにして本発明では、延焼拡大
危険度評価手法により火災規模別(火災限界時間別)の
生起確率と焼損等の面積を求め、焼損等の面積と合わせ
て、予想損害額を求める。この損害額に休業損害を加味
して最終的な損害割合を求める。一方、火災規模別の生
起確率は、出火率を考慮した値に変換し、損害規模別の
生起確率とする。これら2つの軸を用いてリスク関数を
導出する。 〔実施例〕図12は基準階平面図の例を示す図、図13
は各部屋の面積・天井高・開口の条件及び設備の有無と
直近署所までの距離の入力値の例を示す図である。ケー
ススタディ対象建物の概要は、用途を事務所、構造をS
造(価格構成比:躯体…29.5%、仕上げ…39.3
%、設備…31.23%)、階数を地上10階(事務所
2〜9階)、地下1階、基準階床面積を1,394
2 、床面積内訳を事務室部分:1,010m2 、コア
部分:384m2 、延床面積を15,274m2、階高
を3.8m、防災センター設置階を1階とするものであ
る。その基準階平面図を示したのが図12であり、図中
の()内は間仕切り区画の耐火時間を表し、各部屋の面
積その他の条件を図13(A)に、また、設備の有無と
直近署所までの距離を図13(B)に示している。
【0024】図14は出火室別にみたハザード曲線とフ
ラジリティ曲線の例を示す図である。火災規模を火災継
続時間で表し、その値と発生確率の関係を出火室別の結
果としてハザード曲線で表したのが図14(A)であ
り、出火室B、Eなどのように面積が大きくなると煙の
降下時間に対して初期対応行動が間に合う確率が高くな
るので、規模の大きい火災が発生する可能性が低くなっ
ていることが判る。火災継続時間に対する焼損面積の関
係を表したのが図14(B)であり、盛期火災後は、間
仕切り区画が突破されると同時に焼損面積が室単位で計
上されるので、階段関数状になっている。盛期火災後の
焼損面積拡大の進展状況は、間仕切り区画の耐火性能に
よって変わってくる。この図からも、おおむね面積の大
きい方が焼損面積の拡大が遅めになっていることがうか
がえる。
【0025】図15及び図16は生起確率に対する予想
焼損面積の例を示す図、図17は生起確率、予想焼損面
積のばらつきと平均焼損面積リスク関数の例を示す図で
ある。図14に基づき予想焼損面積に対するリスク関数
を求めたのが図15であり、どの部屋も同じ出火率で火
災が発生すると仮定した場合、部屋単位でみたリスク関
数の違いを表しているといえる。出火室別に比較する
と、面積の最も大きい出火室Bのリスク関数が最も内側
にあり、順位変動は見られるものの、リスクのレベルは
おおむね出火室B、E、A、C、Dの順に大きくなって
いるといえる。出火率も考慮して生起確率を求めた値と
予想最大面積の関係を示したのが図16であり、各継続
時間の限界毎に区切り、生起確率と予想焼損面積のばら
つきを示したのが図17である。これを見ると、速い段
階では生起確率のばらつきが大きく、後半の火災段階で
は予想焼損面積のばらつきが大きくなっている。
【0026】図18は内部仕上げ工事の実働日数算出結
果の例を示す図、図19は出火室別にみた修復日数の生
起確率の例を示す図である。休業損害では、まず、各出
火室について火災規模別に、躯体工事、内部仕上げ工
事、外部仕上げ工事の修復期間を求める。躯体工事の所
要期間を求める場合、S造などで鉄骨の重量が必要にな
るが、ここではあるモデル建物の計算事例の中で用いら
れている値をもとに、面積と鉄骨重量の関係を定め、焼
損面積の値から鉄骨重量を求めた。内部仕上げ工事の所
要期間は、図18に示すように求められ、ここで焼損面
積以外の値を用いて日数を算出する場合は、前記モデル
建物における計算事例の中に用いられている数字から面
積と個数並びに長さの関係を定め全て焼損面積の値から
日数が算出できるようにした。また、外部仕上げ工事の
所要期間は、焼損面積の値を関係式に代入して求めた。
火災継続時間と損害算出時のレベルの対応関係に基づい
て生起確率と修復期間の関係をグラフ化したのが図19
である。
【0027】図20は出火室別にみた修復日数の生起確
率、損害割合と生起確率の例を示す図、図21は階別に
みた損害割合と生起確率の違いの例を示す図である。損
害割合は、焼損面積に基づいて煙損害、水漏損害を求
め、これらから算出し(休業損害の分は含まれていな
い)、その結果と出火率も考慮した生起確率に基づいて
損害割合のリスク関数を求めたのが図20である。初期
消火によって消火可能な火災レベルと、消防隊による本
格的な消火を必要とする火災のレベルには、損害割合、
生起確率ともに大きな差がある。火災規模があるレベル
以上に拡大すると、出火階より上の階が煙によって損害
を受ける。
【0028】本実施例では、建物の階数が10階建てで
あったので、5階を出火階にすると出火階より上の全て
の階で煙損害が出てしまう。また、出火階より下の階で
は、水漏損害が出てしまい、結果として建物全体が火災
によりダメージを受けてしまうという結果になる。図2
0の横軸右側において、損害割合が大きいところで出火
場所による差がつかないのはこのためである。損害割合
の小さいところでは、損害割合の差は小さいものの、出
火率によって生起確率は約0.2の差が見られる。
【0029】出火階による損害割合の違いについて検討
すると、初期消火段階で消火が可能な火災レベルの場合
には、煙の発生量、消火に要する水量が少なく済むた
め、他の階への影響が及ぶことが少なく、階による差が
ほとんどでない。消防隊による消火活動を要する程度に
火災規模が大きくなった場合には、煙損、水漏損だどれ
だけ他の階に影響を及ぼすかによって損害割合が比較的
大きく変わってくる。本実施例の建物内の基準階に相当
する2階から9階までの階において、出火室Aの場所か
ら出火したと考えた時の損害割合を算出して示したのが
図21である。これを見ると、6階の場合が最も大きな
値を示している。これは、煙損面積と水漏損面積の組み
合わせが最も大きくなるのが6階であるためである。こ
の階より上の階では煙損害が減り、これよりも下の階で
は水漏損面積が少なくなるため、6階よりも損害割合が
小さくなるのである。最も損害の大きい6階出火の場合
と、最も損害割合の小さい9階出火の場合とでは、約1
5%の差がある。
【0030】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上
記実施の形態では、損害額を指標とした火災リスク関数
で通常時の建築物の火災リスクを導出したが、さらに、
建物が立地している場所の地盤条件、入力地震強さを定
め、地震応答強さが防火設備対策、人的対応、区画の損
傷その他に与える影響を考慮することにより、地震時の
火災リスク関数を導出することもできる。また、1建物
の火災で説明したが、複数の建物を対象にした市街地の
火災など地域的な火災に対しても同様に適用可能であ
り、防災計画、市街地の開発計画の評価に利用すること
も可能である。1建物の場合には、一般壁、防火壁防火
区画等が境界条件となるが、市街地等の場合には、建物
間の距離や植栽、塀などがさらに境界条件として付加さ
れる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、火災による損害を算定する火災リスク定量化
システムであって、火災による損害算定に必要な情報を
入力する入力手段と、入力手段より入力された情報に基
づき火災の継続時間に対応した生起確率を算定する生起
確率算定手段と、入力手段より入力された情報に基づき
火災の継続時間に対応した損害の面積を算定する面積算
定手段とを備え、さらに、生起確率と損害の面積から火
災による損害を算定する損害算定手段を備えたので、火
災の出火後の時間経過に応じた空間的な焼損面積の拡大
を定義し、火災の持つ潜在的なパワーとの対応におい
て、火災継続時間に着目した進展条件を判断して、生起
確率と損害の面積、これらから損害を算定し、火災リス
クの定量化を行うことができる。
【0032】火災による損害算出に必要な情報は、空間
構成、可燃物消防火設備、人的対応に関する情報であ
り、生起確率算定手段は、火災の継続時間に対応した火
災の進展条件を判断して火災規模別の生起確率を算定
し、火災の進展条件は、火災の進展段階毎に設定された
消火関連の対応行動の成否であり、出火室、防火区画を
突破する火災に対し、耐火性能に基づく進展確率を算定
し、面積算定手段は、火災規模別の焼損、煙損及び/又
は水漏損の面積を算定するので、出火室毎に建築物の空
間特性・用途に対応して出火後の被害を予測し火災リス
クの定量化を行うことができる。
【0033】また、損害算定手段は、火災による物損害
の年間期待損失額を算定し、物損害は、焼損、煙損及び
/又は水漏損による損害割合であり、火災による休業損
害の年間期待損失額を算定し、休業損害は、修繕又は新
設工事に要する期間と単位期間当たりの休業損害額であ
り、修繕工事に要する期間は、躯体工事、内部仕上げ工
事、外部仕上げ工事からなる行程種類に分けて算出し、
単位期間当たりの休業損害額は、休業による事業収益減
であるので、建築物の通常時の火災リスクマネジメント
を行い、火災保険の料率算定のための資料として利用す
ることができ、また、火災リスクコンサルティングとし
て防火設備対策の効果の評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る火災リスク定量化システムの実
施の形態を示す図である。
【図2】 区画の耐火時間に関する設定例を示す図であ
る。
【図3】 各種設備の作動確率の設定例を示す図であ
る。
【図4】 防火扉・防火シャッターを含めた扉の閉鎖確
率の設定例を示す図である。
【図5】 初期対応行動の実施確率の設定例を示す図で
ある。
【図6】 初期対応行動の奏功確率の設定例を示す図で
ある。
【図7】 人的対応に関する火災がある時間以上継続す
る超過確率算定の概念図である。
【図8】 消火器で消火可能な段階から消火器で消火不
可能な火災への進展条件の例を説明するための図であ
る。
【図9】 火災の進展条件の例を説明するための図であ
る。
【図10】 自火報発報から放水開始までの時間の流れ
を説明するための図である。
【図11】 本発明に係る火災リスク定量化システムの
処理の概要を説明するための図である。
【図12】 基準階平面図の例を示す図である。
【図13】 各部屋の面積・天井高・開口の条件及び設
備の有無と直近署所までの距離の入力値の例を示す図で
ある。
【図14】 出火室別にみたハザード曲線とフラジリテ
ィ曲線の例を示す図である。
【図15】 生起確率に対する予想焼損面積の例を示す
図である。
【図16】 生起確率に対する予想焼損面積の例を示す
図である。
【図17】 生起確率、予想焼損面積のばらつきと平均
焼損面積リスク関数の例を示す図である。
【図18】 内部仕上げ工事の実働日数算出結果の例を
示す図である。
【図19】 出火室別にみた修復日数の生起確率の例を
示す図である。
【図20】 出火室別にみた修復日数の生起確率、損害
割合と生起確率の例を示す図である。
【図21】 階別にみた損害割合と生起確率の違いの例
を示す図である。
【符号の説明】
1…演算処理装置、2…ライブラリデータファイル、3
…物件データファイル、4…入力装置、5…出力装置、
11…入出力処理部、12…生起確率算定部、13…面
積算定部、14…損害算定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 弘之 東京都千代田区丸の内1丁目2番1号 東 京海上火災保険株式会社内 (72)発明者 海老原 学 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 野竹 宏彰 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 5B049 AA06 BB00 CC00 EE01 5B055 CA00 CC00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災による損害を算定する火災リスク定
    量化システムであって、火災による損害算定に必要な情
    報を入力する入力手段と、前記入力手段より入力された
    情報に基づき火災の継続時間に対応した生起確率を算定
    する生起確率算定手段と、前記入力手段より入力された
    情報に基づき火災の継続時間に対応した損害の面積を算
    定する面積算定手段とを備えたことを特徴とする火災リ
    スク定量化システム。
  2. 【請求項2】 火災による損害を算定する火災リスク定
    量化システムであって、火災による損害算定に必要な情
    報を入力する入力手段と、前記入力手段より入力された
    情報に基づき火災の継続時間に対応した生起確率を算定
    する生起確率算定手段と、前記入力手段より入力された
    情報に基づき火災の継続時間に対応した損害の面積を算
    定する面積算定手段と、前記生起確率と損害の面積から
    火災による損害を算定する損害算定手段とを備えたこと
    を特徴とする火災リスク定量化システム。
  3. 【請求項3】 前記火災による損害算出に必要な情報
    は、空間構成、可燃物消防火設備、人的対応に関する情
    報であることを特徴とする請求項1又は2記載の火災リ
    スク定量化システム。
  4. 【請求項4】 前記生起確率算定手段は、火災の継続時
    間に対応した火災の進展条件を判断して火災規模別の生
    起確率を算定することを特徴とする請求項1又は2記載
    の火災リスク定量化システム。
  5. 【請求項5】 前記火災の進展条件は、火災の進展段階
    毎に設定された消火関連の対応行動の成否であることを
    特徴とする請求項4記載の火災リスク定量化システム。
  6. 【請求項6】 前記生起確率算定手段は、出火室、防火
    区画を突破する火災に対し、耐火性能に基づく進展確率
    を算定することを特徴とする請求項4記載の火災リスク
    定量化システム。
  7. 【請求項7】 前記面積算定手段は、火災規模別の焼
    損、煙損及び/又は水漏損の面積を算定することを特徴
    とする請求項1又は2記載の火災リスク定量化システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記損害算定手段は、火災による物損害
    の年間期待損失額を算定することを特徴とする請求項2
    記載の火災リスク定量化システム。
  9. 【請求項9】 前記物損害は、焼損、煙損及び/又は水
    漏損による損害割合であることを特徴とする請求項8記
    載の火災リスク定量化システム。
  10. 【請求項10】 前記損害算定手段は、火災による休業
    損害の年間期待損失額を算定することを特徴とする請求
    項2記載の火災リスク定量化システム。
  11. 【請求項11】 前記休業損害は、修繕又は新設工事に
    要する期間と単位期間当たりの休業損害額であることを
    特徴とす請求項10記載の火災リスク定量化システム。
  12. 【請求項12】 前記修繕工事に要する期間は、躯体工
    事、内部仕上げ工事、外部仕上げ工事からなる行程種類
    に分けて算出することを特徴とする請求項11記載の火
    災リスク定量化システム。
  13. 【請求項13】 前記単位期間当たりの休業損害額は、
    休業による事業収益減であることを特徴とする請求項1
    1記載の火災リスク定量化システム。
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