JP2008259924A - 脱ぷ装置 - Google Patents
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【解決手段】固定ローラ22及び可動ローラ24の径が継続使用により小さくなると、付勢機構25の付勢力により、可動軸23を移動させて回動ローラ24が固定ローラ22に近接する方向へ移動し、圧接領域A1が保持される。この際、可動ローラ24とともに規制部材28が移動することにより、リンクロッド29の規制位置が変化する一方、リンクロッド29に枢支軸26を介して当該枢支軸26回り相対回転不能に支持された籾供給板27も枢支軸26回りに回動されて、籾供給板27の先端が前記圧接領域A1を追従する。
【選択図】図3
Description
このような脱ぷ装置においては、籾摺り処理を重ねることによりローラ表面(例えばゴム面)が磨耗し、圧接力が弱まっていく(ローラの径が小さくなって圧接領域が小さくなる)ため、いずれか一方のローラの回転軸を可動させて、ローラ軸間距離を調整する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、ホッパから一対のローラ間に穀物を供給する際には、なるべく均一且つ規則的に供給されることが良好な籾摺り結果を得るために重要である。このため、例えば、前記特許文献1に記載の構成においては、ホッパの下方に設けられた籾供給板の先端部が前記圧接領域を向くように手動で位置調整可能に構成されている。
さらに、この籾供給板の調整を自動で行うための構成も公知である(例えば、特許文献2参照)。例えば、前記特許文献2に記載の構成においては、いずれかのローラの径を電気的に検出するセンサを備え、センサで検出されるゴムロールの径に応じて籾供給板の位置(傾斜角)が制御される。
また、前記センサを用いる構成において、使用による劣化等によりローラが波打ち状態となった場合、当該センサが波打ち状態を検出してしまい、結果として籾供給板が振動し、安定的な追従制御を行うことができない場合がある。
ここで、固定ローラ及び可動ローラの径が継続使用により小さくなると、付勢機構の付勢力により、可動軸を移動させることにより回動ローラが固定ローラに近接する方向へ移動し、圧接領域が保持される。この際、可動ローラとともに規制部材が移動することにより、リンクロッドの規制位置が変化する一方、リンクロッドに枢支軸を介して当該枢支軸回り相対回転不能に支持された籾供給板も枢支軸回りに回動されて、籾供給板の先端が前記圧接領域を追従する。
これにより、リンクロッドの回動における可動ローラの移動方向と同じ方向成分が可及的に大きくなり、可動ローラの動きに応じてよりリニアに籾供給板を回動させることができる。従って、両ローラ間の圧接領域に籾供給板の先端部をより高精度に追従させることができる。
このように、可動ローラとともに移動するボス部材に規制部材を設けることにより、規制部材を可動ローラの移動に連動させる構成を容易に実現できるため、部品点数を増加させることなく、確実に規制部材を可動ローラに連動させることができる。
従って、規制部材において、リンクロッドとの連結と規制とを別の箇所で行うことによ
り、連結及び規制をいずれも確実且つ安定的に行うことができる。
ここで、固定ローラ及び可動ローラの径が継続使用により磨耗し、小さくなると、付勢機構の付勢力により、可動軸を移動させることにより回動ローラが固定ローラに近接する方向へ移動し、圧接領域が保持される。この際、可動ローラとともに規制部材が移動することにより、リンクロッドの規制位置が変化し、籾供給板の先端部が可動ローラの位置変化に追従して自動的に可動ローラ及び固定ローラの圧接領域に向かうようになっている。
上部機枠3には、図1及び図2に示すように、前記上部機枠3の内部且つ前記供給タンク4の下方に設けられ、前記機枠2内の籾摺り部20に穀物を導入するための供給口31と、前記供給口31に設けられた開閉弁32と、前記上部機枠3の外部に設けられ、前記開閉弁32を開閉駆動させる開閉駆動部33と、前記上部機枠3の内部に支持され、前記供給口31から導入された穀物を整列させる案内板34と、前記上部機枠3の内部且つ前記案内板34の下方に前記案内板34の傾斜に沿った方向に回転可能に支持され、前記籾摺り部20に穀物を順次定量的に導入する羽根車状の繰り込みローラ35と、前記案内板34に前記繰り込みローラ35を挟んで漏斗状に対向配置された状態で上端が回動支点37回り回動可能に支持され、当該回動支点37回りに回動させることにより繰り込みローラ35との間隙を調整可能な調整板36と、先端部が前記調整板36の背面に当接し、把持部が上部機枠3の外部に延出された調整ねじ38であって、把持部を用いて上部機枠3内部への螺入量を変化させることにより前記調整板36の回動角を調整可能な調整ねじ38とが設けられ、供給部30として機能する。
本実施形態において、図5に示すように、機枠2には、前記可動軸23をベアリング232を介して支持するベアリング保持部521を有し、当該可動軸23と略平行な回動軸51回りに相対回転不能に支持されたボス部材52がさらに設けられている。つまり、ボス部材52が回動軸51回りに回動することにより可動ローラ24も回動軸51回りに回動する。なお、本実施形態においては、図1〜図4に示すように、機枠2の前面及び背面にボス部52の回動軸51回りの回動を許容する可動許容開口2cが設けられている。
本実施形態においては、付勢機構25としてエアシリンダを用いているが、これに限られず、例えば、電気圧力を用いた構成としてもよい。
なお、付勢機構25は、前記ボス部材52の前記可動軸23を基準にして前記回動軸51とは反対側に設けられた固定部522に連結されている。これにより、可動ローラ24を可動軸23を挟んで両側から支持することとなり、剛性を高くすることができる。
また、リンクロッド29も基端部が前記枢支軸26に相対回転不能に支持されている。従って、リンクロッド29の枢支軸26回りの回動に応じて籾供給板27も枢支軸26回りに回動する。本実施形態において、枢支軸26の一端は、図5に示すように、機枠2より外方に延出され、リンクロッド29は、機枠2の外方において枢支軸26に相対回転不能に支持されている。
より詳しくは、前記規制部材28は、前記籾供給板27及び前記リンクロッド29が前記枢支軸26の軸線を通る仮想垂直面B2を基準にして前記圧接領域A1に近接する側へ傾斜された姿勢をとるように、前記リンクロッド29を係止している。
つまり、前記規制部材28は、基端部が前記枢支軸26に相対回転不能に支持された前記籾供給板27及び前記リンクロッド29が自重によって前記仮想垂直面B2に近接する方向(枢支軸26の軸線回り一方側方向。以下、自重揺動方向C1(図3)という)へ揺動しようとする動きを、前記リンクロッド29と係合することで規制し、これにより、前記籾供給板27の先端部が可動ローラ24の位置変化に追従して自動的に前記圧接領域A1へ向かうようになっている。
このように、可動ローラ24とともに移動するボス部材26に規制部材28を設けることにより、規制部材28を可動ローラ24の移動に連動させる構成を容易に実現できるため、部品点数を増加させることなく、確実に規制部材28を可動ローラ24に連動させることができる。
より具体的には、前記規制部材28は、上方が開放された筒状部材で構成され、当該筒状部材は、下面部282を形成する底板と、底板の周縁部から上方へ延びる周壁とを有しており、前記底板に前記係入口281が形成され、周壁の固定ローラ22側面が停止部である側面部283を形成している。
このように、規制部材28において、係入口281を設けることにより、前記規制部材28及び前記リンクロッド29の係合状態が意に反して解除されることを有効に防止できる。また、リンクロッド29との連結と規制とを別の箇所で行うことにより、連結及び規制をいずれも確実且つ安定的に行うことができる。
なお、前記規制部材28の係入口281の前記枢支軸26側の内周面を前記停止部として作用させることもできる。この場合、前記底板の周縁部から上方へ延びる周壁を設けないこととしてもよい。
まず、駆動部を作動させて固定ローラ22、可動ローラ24及び繰り込みローラ35を回転させた状態で、開閉駆動部33により開閉弁32を開放することにより、供給タンク4に貯留されている穀物が供給口31から下方へ落下する。落下した穀物は、その下方にある案内板34と調整板36とにより形成された流路を滑落し、繰り込みローラ35に供給される。
繰り込みローラ35に供給された穀物は、繰り込みローラ35の回転により、繰り込みローラ35及び調整板36の間隙の大きさに応じて、順次定量の穀物を上方開口2aを通じて機枠2内の籾摺り部20へ供給する。籾摺り部20への供給量を変更する場合には、調整ねじ38を用いて枢支軸26回りに調整板36を回動させることにより調整板36の傾斜角を変更して、繰り込みローラ35及び調整板36の間隙の大きさを変更する。
この際、可動ローラ24が支持されるボス部材52に設けられた規制部材28も可動ローラ24とともに回動軸51回りに回動する。このため、規制部材28の固定ローラ22に近い側の側面部283の上端をリンクロッド29が係入口281との係入状態を保持しつつ摺動するとともに、枢支軸26回り固定軸21に近接する側に回動され、リンクロッド29の規制位置が図3の状態から図4の状態へと変化する。これに伴い、リンクロッド29に枢支軸26を介して当該枢支軸26回り相対回転不能に支持された籾供給板27が、図3の状態から枢支軸26回り固定軸21に近接する側に回動される(図4)。
つまり、規制部材28は、可動軸23の固定軸21に対する相対位置変化に応じて、前記リンクロッド29の前記枢支軸26回りの位置を変化させ、これにより、可動軸23の固定軸21に対する相対位置変化に拘わらず、籾供給板27の先端部を可動ローラ22及び固定ローラ24の圧接領域へ向かわせている。
なお、図4の状態においては、リンクロッド29は、規制部材28の側面部283の上端から離れ、係入口281の端部と接触することにより、規制されている。
このため、規制部材28により規制されるリンクロッド29の先端部が、可動ローラ24の移動方向(回動軸51回りの回動方向)に対して急峻な角度(略垂直に近い角度)を保持することとなる。
これにより、リンクロッド29の回動における可動ローラ24の移動方向と同じ方向成分が可及的に大きくなり、可動ローラ24の動きに応じてよりリニアに籾供給板27を回動させることができるため、両ローラ22,24間の圧接領域A1に籾供給板27の先端部をより高精度に追従させることができる。
21…固定軸
22…固定ローラ
23…可動軸
24…可動ローラ
25…付勢機構
26…枢支軸
27…籾供給板
28…規制部材
29…リンクロッド
52…ボス部材
281…係入口
282…下面部
283…側面部
Claims (5)
- 固定軸回りに回転可能に支持された固定ローラと、
固定軸と略平行な可動軸回りに回転可能に支持され、前記可動軸を移動させて当該可動軸及び固定軸間の距離を調整可能な可動ローラと、
前記可動ローラを固定ローラ近接方向に付勢する付勢機構と、
基端部が前記固定ローラ及び前記可動ローラの上方且つ両ローラと略平行に設けられた枢支軸に相対回転不能に支持された籾供給板と、
前記可動ローラの移動に応じて移動する規制部材と、
先端部が前記規制部材に作動連結され、且つ、基端部が前記枢支軸に相対回転不能に支持されたリンクロッドとを具備し、
前記規制部材は、前記可動ローラの移動に応じて前記籾供給板の先端部が前記固定ローラと前記可動ローラとの圧接領域に向けて位置されるように前記リンクロッドを規制することを特徴とする脱ぷ装置。 - 前記枢支軸は、前記固定軸の略直上に配置され、前記リンクロッドは、先端部が基端部に対して前記枢支軸回り前記固定軸側に近接するように折曲されていることを特徴とする請求項1に記載の脱ぷ装置。
- 前記可動軸を支持し、当該可動軸と略平行な回動軸回りに相対回転不能に支持されたボス部材をさらに具備し、
前記規制部材は、前記ボス部材に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱ぷ装置。 - 前記規制部材は、前記リンクロッドの先端部が係入される係入口を有する下面部と、前記係入口を挟んで対向する一対の平面を有し、上端側で前記リンクロッドを規制する側面部とを有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の脱ぷ装置。
- 固定軸回りに回転可能に支持された固定ローラと、
固定軸と略平行な可動軸回りに回転可能に支持され、前記可動軸を固定軸に対して接離可能な可動ローラと、
前記可動ローラが前記固定ローラに圧接されるように前記可動軸を前記固定軸に近接する方向に付勢する付勢機構と、
基端部が前記固定軸及び前記可動軸より上方且つ該両軸と略平行に設けられた枢支軸に相対回転不能に支持された籾供給板と、
基端部が前記枢支軸に相対回転不能に支持されたリンクロッドと、
前記リンクロッドの前記枢支軸回りの動きを規制する規制部材とを備え、
前記規制部材は、前記籾供給板及び前記リンクロッドの自重によって前記枢支軸に対して軸線回り一方側への付勢力が付加されるような姿勢において、前記籾供給板の先端部が前記可動ローラ及び前記固定ローラの圧接領域を向くように、前記付勢力に抗して前記リンクロッドの先端部を係止しており、
さらに、前記規制部材は、前記可動ローラ及び前記固定ローラの摩耗に伴う前記可動軸の移動に応じて移動し、これにより、前記籾供給板の先端部が前記可動ローラ及び前記固定ローラの摩耗に起因する前記圧接領域の位置変化に追従するように、前記リンクロッドの前記枢支軸回りの係止位置が変更されることを特徴とする脱ぷ装置。
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